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JP2006061808A - マスク用通気フィルタ濾材 - Google Patents

マスク用通気フィルタ濾材 Download PDF

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映 佐波
Michitoshi Suzuki
理利 鈴木
Eizo Kawano
栄三 川野
Hiroko Niijima
裕子 新島
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Abstract

【課題】 圧力損失の上昇が抑制され、長期間使用できるマスク用通気フィルタ濾材を提供する。
【解決手段】 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜11と繊維径が0.2μm以上15μm以下である繊維で形成された通気性支持材12とを積層し、マスク用通気フィルタ濾材10とする。このマスク用通気フィルタ濾材10を、前記通気性支持材12が、前記PTFE多孔質膜11より空気の流れ(矢印)の上流側に位置するように配置して使用する。これにより、マスク用通気フィルタ濾材10の圧力損失の上昇が抑制され、長期間使用できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マスク用通気フィルタ濾材に関する。
近年、SARSを始めとする新種の空気感染性伝染病の世界的な蔓延や、花粉症の被害の深刻化に伴い、高い塵挨阻止性を持つマスクの重要性が増大している。また、特に鉱山や原子力施設等で用いられる従来型の防塵マスクの場合でも、環境安全基準の普及に伴い、これまで以上に高い塵埃阻止性が求められるようになっている。これらのマスクには、通気フィルタ濾材が平面のまま、あるいは蛇腹状、菊花状に織り込まれて固定され、通気性を維持しつつ大気中の塵埃を捕集するようになっている。これらの通気フィルタ濾材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル等の合成繊維を用いたもの、ガラス繊維を用いたもの等が挙げられる。また、濾過機構についても、微細繊維の交絡を用いたメカニカルフィルタ、繊維に荷電することによって捕集性能を高めたエレクトレットフィルタ等がある。しかし、これらの素材は、通気抵抗(圧力損失)と塵埃の捕集効率のバランスが満足できるものではない。すなわち、通気性を高めると捕集効率が満足できないレベルまで低下し、捕集効率を高めると圧力損失が呼吸困難を感じるレベルまで上昇する。
そこで、マスク用通気フィルタ濾材として、近年、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜を用いたものが注目を集めている(特許文献1および2参照。)。これは、微細なPTFE繊維からなる極めて多数の細孔を持ったメンブレン(多孔質膜)であり、低圧力損失(高通気量)と高捕集効率を併せ持つものである。PTFE多孔質膜を用いた通気フィルタ濾材は、各種防塵マスクに適合する優れた特性を持っている。
特開2000−140587号公報 特開2000−153122号公報
前述のとおり、PTFE多孔質膜を用いた通気フィルタ濾材は、防塵マスク用途に好適な低圧力損失(高通気量)と高捕集効率を併せ持っている。しかし、長期間にわたってマスクを使用した場合に、圧力損失が上昇し、円滑な通気に不都合をきたす場合がある。これは、PTFE多孔質膜の捕集効率の高さからくる問題である。PTFE多孔質膜はきわめて薄い(<10μm)にもかかわらず、高い捕集効率を持っている。そのため、長期間使用するとPTFE多孔質膜の細孔が捕集した塵埃によって閉塞し、圧力損失の上昇を招く。これは、いかなる種類の高性能フィルタ濾材についても起きるものであるが、PTFE多孔質膜について特に顕著な現象であり、この濾材の普及を妨げている。
そこで、本発明は、圧力損失の上昇が抑制され、長期間使用できるマスク用通気フィルタ濾材の提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のマスク用通気フィルタ濾材は、PTFE多孔質膜と繊維から形成された通気性支持材とを含むマスク用通気フィルタ濾材であって、前記通気性支持材の少なくとも1層の繊維径が0.2μm以上15μm以下であり、前記繊維径が0.2μm以上15μm以下である通気性支持材が、前記PTFE多孔質膜より空気の流れの上流側に配置されるマスク用通気フィルタ濾材である。本発明において、前記繊維径は、例えば、後述の実施例の測定方法で測定できる。
本発明によれば、圧力損失の上昇が抑制され、長期間使用できるマスク用通気フィルタ濾材を提供できる。
本発明において、空気の流れの上流側とは、使用時におけるマスクの外側を意味し、空気の流れの下流側とは、使用時におけるマスクの内側を意味する。
本発明のマスク用通気フィルタ濾材において、前記PTFE多孔質膜より空気の流れの上流側に、第1の通気性支持材と第2の通気性支持材とを含み、前記第1の通気性支持材の繊維径が前記第2の通気性支持材の繊維径より細いことが好ましい。本発明のマスク用通気フィルタ濾材において、前記第1の通気性支持材は、前記第2の通気性支持材より空気の流れの上流側に配置される。
本発明のマスク用通気フィルタ濾材において、前記通気性支持材を介して、PTFE多孔質膜が2層以上積層されていることが好ましい。
本発明のマスク用通気フィルタユニットは、本発明のマスク用通気フィルタ濾材を含むマスク用通気フィルタユニットであり、本発明のマスクは、本発明のマスク用通気フィルタユニットを含むマスクである。
以下に本発明のマスク用通気フィルタ濾材について詳しく説明する。
図1の断面図に、本発明のマスク用通気フィルタ濾材の一例を示す。図示のように、この通気フィルタ濾材10は、PTFE多孔質膜11より空気の流れ(矢印)の上流側に、繊維径が0.2μm以上15μm以下である通気性支持材12が配置されている。
前記通気性支持材は、大気中の微細塵埃に対するプレフィルタとして機能する。前記通気性支持材は、材質、構造、形態のいずれも特に限定されないが、PTFE多孔質膜より通気性に優れた素材、例えば、フェルト、不織布、織布、メッシュ(網目状シート)、その他の多孔質材料を用いることができる。ただし、強度、捕集性、柔軟性、作業性の点からは不織布が好ましい。さらに、不織布は、これを構成する一部または全部の繊維が芯鞘構造の複合繊維であってもよく、この場合は、芯成分が鞘成分より融点が高いとよい。前記通気性支持材の材料についても特に限定は無く、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、PP等)、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド、またはこれらの複合材等を用いることができる。
前記通気性支持材は、ある程度の厚みがあり、それ自体の閉塞による圧力損失の上昇が低いことが好ましい。捕集効率は、最終的にはPTFE多孔質膜によって決定されるため、低いレベルで十分である。ここで最も重要になるのは通気性支持材の繊維径である。繊維径が0.2μm以下になるとその捕集効率がPTFE多孔質膜に匹敵するほど高くなり、圧力損失の上昇率もPTFE多孔質膜に近くなるため、プレフィルタとして機能しなくなる。一方、繊維径が15μmを超えると捕集効率が低くなりすぎる。この繊維径は、0.2〜0.8μmの範囲であることがより好ましい。
前記PTFE多孔質膜において、その厚さは、特に制限されないが、例えば、2〜100μmの範囲であり、その平均孔径は、特に制限されないが、例えば、0.5〜50μmの範囲であり、その平均繊維径は、特に制限されないが、例えば、0.02〜0.2μmの範囲であり、その圧力損失は、特に制限されないが、例えば、10〜500Paの範囲であり、その捕集効率は、特に制限されないが、例えば、90〜100%の範囲である。本発明において、前記圧力損失および捕集効率は、例えば、後述の実施例の測定方法で測定できる。
前記PTFE多孔質膜の製造方法の一例を以下に示す。まず、PTFEファインパウダーに液状潤滑剤を加えたペースト状の混和物を予備成形する。前記PTFEファインパウダーとしては、特に制限されず、市販のものが使用できる。前記液状潤滑剤としては、前記PTFEファインパウダーの表面を濡らすことができて、後に抽出や加熱により除去できるものであれば特に制限されず、例えば、流動パラフィン、ナフサ、ホワイトオイル等の炭化水素等を使用することができる。また、これらは、単独で使用しても良く、若しくは二種類以上併用してもよい。前記PTFEファインパウダーに対する液状潤滑剤の添加割合は、前記PTFEファインパウダーの種類、液状潤滑剤の種類および後述するシート成形の条件等により適宜決定されるが、例えば、PTFEファインパウダー100重量部に対して、液状潤滑剤5〜50重量部の範囲である。前記予備成形は、液状潤滑剤が絞り出されない程度の圧力で行う。
つぎに、前記予備成形物を、ペースト押出や圧延によってシート状に成形し、このPTFE成形体を少なくとも一軸方向に延伸してPTFE多孔質膜を得る。なお、PTFE成形体の延伸は、液状潤滑剤を除去してから行ってもよい。また、延伸条件は、適宜設定することができ、例えば、縦方向延伸、横方向延伸共に、温度30〜320℃、延伸倍率2〜30倍である。延伸後にPTFEの融点以上に加熱して焼成してもよい。
なお、本発明におけるPTFE多孔質膜は、前述の製造方法に制限されず、他の製造方法で製造されてもよい。
前記通気性支持材とPTFE多孔質膜との積層方法は、特に制限されず、ただ単に重ね合わせるだけでもよいし、例えば、接着剤ラミネート、熱ラミネート等の方法を適用してもよい。熱ラミネートにより積層する場合は、加熱により通気性支持材の一部を溶融させて接着積層してもよく、ホットメルトパウダーのような融着剤を介在させて接着積層してもよい。
このようにして得られた濾材は、例えば、連続したW字状に折り曲げられ(プリーツ加工され)、対向する濾材表面が接触しないようにホットメルト等でビードが形成され、さらに金属枠等で枠付けされてマスク用通気フィルタユニットとなる。
濾材のプリーツ加工は、例えば、以下の方法で行えばよい。
(1)外周にブレードを配置した一対の回転ドラムを回転させながら濾材をひだ折りしていくロータリー方式と呼ばれる方法。
(2)濾材移送方向に所定の間隔をおいて配置した一対のブレードを移動させながら濾材を両面から交互に折り畳んでいくレジプロ式と呼ばれる方法。
本発明の通気フィルタ濾材の構造は、前述のようにPTFE多孔質膜と通気性支持材とが各1層含まれていればよく、その他の構成は特に制限されない。例えば、図1に示すように、PTFE多孔質膜11より空気の流れ(矢印)の上流側のみに通気性支持材12を配置した構造でもよいし、図2に示すように、第1の通気性支持材22と第2の通気性支持材23によりPTFE多孔質膜21をサンドイッチする構造としてもよい。前記第1の通気性支持材22において、その材質、構造、形態は、前述のとおり、特に限定されず、その繊維径も前述のとおりである。前記第2の通気性支持材23は、マスク用通気フィルタ濾材20に剛性を付加するものである。前記第2の通気性支持材23において、その材質、構造、形態は、前記第1の通気性支持材22と同様、特に限定されないが、その繊維径は、第1の通気性支持材22の最大値である15μm以上であることが好ましい。前記第2の通気性支持材22の繊維径の上限は、特に制限されないが、例えば、25μmである。
また、例えば、図3に示すように、PTFE多孔質膜31より空気の流れの上流側に第1の通気性支持材32と第2の通気性支持材33とを含んでいてもよい。PTFE多孔質膜より空気の流れの上流側に位置する第2の通気性支持材33は、マスク用通気フィルタ濾材30の剛性をあげ、各種加工を容易にするのに有効であり、またPTFE多孔質膜31への機械的ダメージを抑制する機能もある。前記通気性支持材同士を積層する場合の方法も、ただ単に重ね合わせるだけでもよいし、前述のように、接着剤ラミネート、熱ラミネート等の方法を適用してもよい。なお、図3では、マスク用通気フィルタ濾材30に剛性を付加するために、前記PTFE多孔質膜31の空気の流れ(矢印)の下流側に、さらに第2の通気性支持材33を設けた4層構造としている。
そして、圧力損失の上昇を抑えるもうひとつの手段として、通気性支持材を介して、PTFE多孔質膜を2層以上積層させると、さらに好適である。同じ捕集効率を得る場合、PTFE多孔質膜を単層で使用する場合と、より圧力損失の低いPTFE多孔質膜を2層以上積層して使用する場合がある。この際、PTFE多孔質膜を2層以上用いると、単層の場合に比べて圧力損失の上昇率が低くなる。これは、空気の流れの上流側のPTFE多孔質膜がプレフィルタとして機能するためである。この際、各層のPTFE多孔質膜が接触しないように、通気性支持材を間に挟むことが好ましい。この場合の通気性支持材としては、上流側にPTFE多孔質膜がくるため、プレフィルタとしての機能は必要なく、PTFE多孔質膜の各層に十分な間隔を取れるよう、繊維径の太い前記第2の通気性支持材が好ましい。さらに、前記の積層したPTFE多孔質膜の空気の流れの上流側に前記第1の通気性支持体をプレフィルタとして設けることにより、圧力損失の上昇値をさらに低くすることが可能となる。例えば、図4に示すように、第2の通気性支持材43を介して、2層のPTFE多孔質膜41を積層し、前記の積層したPTFE多孔質膜41の空気の流れ(矢印)の上流側に第1の通気性支持材42を設ける。なお、図4では、マスク用通気フィルタ濾材40に剛性を付加するために、前記の積層したPTFE多孔質膜41の空気の流れ(矢印)の下流側に、さらに第2の通気性支持材43を設けた5層構造としている。
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明するが、本発明は以下の実施例に制限されない。なお、実施例および比較例における各特性の測定方法は、以下に示すとおりである。
(1)繊維径
通気性支持材の表面を撮影した走査顕微鏡(SEM)写真により測定した。
(2)圧力損失
サンプル(PTFE多孔質膜およびマスク用通気フィルタ濾材、以下同じ)を有効面積100cm2の円形ホルダーにセットし、入口側から大気塵を供給しつつ、前記入口側と出口側に圧力差を与え、空気の透過速度を流量計で5.3cm/秒に調製して前記大気塵を透過させ、圧力損失(単位:Pa)を圧力計(マノメーター)で測定した。なお、前記大気塵とは、雰囲気中に浮遊している塵埃をいう。
(3)捕集効率
圧力損失の測定と同一の装置を用い、空気の透過速度を5.3cm/秒に調節して前記サンプルの空気の流れの上流側に多分散ジオクチルフタレート(DOP)を、粒子径0.1〜0.2μmの粒子が4×108個/リットル、粒子径0.3〜0.5μmの粒子が6×107個/リットルとなるように供給し、上流側の粒子濃度とサンプルを透過してきた下流側の粒子濃度とをパーティクルカウンター(リオン社製KC−18)で測定し、粒子径0.3〜0.5μmの粒子について、下記式(1)に基づいて捕集効率を求めた。
捕集効率(%)=(1−下流側の粒子濃度/上流側の粒子濃度)×100 (1)
下流側の粒子濃度の単位:個/リットル
上流側の粒子濃度の単位:個/リットル
(4)DOP負荷量と圧力損失の関係
圧力損失の測定と同一の装置を用い、空気の透過速度を5.3cm/秒に調節してマスク用通気フィルタ濾材の空気の流れの上流側に多分散ジオクチルフタレート(DOP)を、粒子径0.1〜0.2μmの粒子が4×108/リットル、粒子径0.3〜0.5μmの粒子が6×107個/リットルとなるように供給し、3時間にわたってDOPを負荷した。途中15分おきにDOPの負荷量と圧力損失を測定した。DOP負荷量は、測定前後のマスク用通気フィルタ濾材の重量差を測定し、100cm2あたりのDOP負荷量(mg)として求めた。
図1に示す構造のマスク用通気フィルタ濾材を作製した。すなわち、まず、PTFEファインパウダー(旭・ICIフロロポリマーズ社製商品名フルオンCD−123)100重量部に対して液状潤滑剤(ナフサ)17重量部を均一に配合し、この配合物を20kg/cm2の条件で予備成形した。次いで、これをロッド状にペースト押出成形し、さらにこのロッド状成形体を1対の金属圧延ロール間に通し、厚さ250μmの長尺シートを得た。このシートを290℃の延伸温度でシート長手方向に10倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度でシート幅方向に30倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、熱風発生炉を用いて400℃で3秒間焼成し、焼成されたPTFE多孔質膜11を得た。得られたPTFE多孔質膜11の厚さは、10μm、圧力損失は、150Pa、捕集効率は、99.99%であった。
つぎに、通気性支持材12として、PPメルトブローン不織布(タピルス社製商品名P020SW、目付量20g/m2、厚さ230μm、繊維径3.5μm)を用意した。PTFE多孔質膜11と通気性支持材12とを積層し、135℃に加熱した熱ロールでPTFE多孔質膜11側から連続的に熱ラミネートすることにより接着し、マスク用フィルタ濾材10を得た。
通気性支持材として、割織ポリエチレンテレフタレート(PET)芯鞘構造の不織布(ユニチカ社商品名製スーパーアルシーマ、目付量40g/m2、厚さ180μm、繊維径7.0μm)を用いたこと、熱ロールの温度を200℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、マスク用通気フィルタ濾材を得た。
図4に示す構造のマスク用通気フィルタ濾材を作製した。すなわち、まず、実施例1と同様にして、長尺シートを作製した。この長尺シートを290℃の延伸温度でシート長手方向に15倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度でシート幅方向に30倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、熱風発生炉を用いて400℃で3秒間焼成し、焼成されたPTFE多孔質膜41を得た。得られたPTFE多孔質膜41の厚さは、8μm、圧力損失は、80Pa、捕集効率は、99.5%であった。
つぎに、第2の通気性支持材43としてポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)芯鞘構造の不織布(ユニチカ社製商品名エルベスTO303WDO、目付量30g/m2、厚さ140μm、繊維径25.0μm)を用意した。PTFE多孔質膜41と第2の通気性支持材43とを積層し、150℃に加熱した熱ロールでPTFE多孔質膜41側から連続的に熱ラミネートすることにより接着した。ついで、この材料2層と、さらに実施例1の通気性支持材と同様の第1の通気性支持材41(PPメルトブローン不織布)を135℃に加熱した熱ロールでPTFE多孔質膜41側から連続的に熱ラミネートすることにより接着し、マスク用通気フィルタ濾材40を得た。この際、5層構造がPPメルトブローン不織布42、PTFE多孔質膜41、PET/PE芯鞘構造の不織布43、PTFE多孔質膜41、PET/PE芯鞘構造の不織布43となるように接着した。
(比較例1)
通気性支持材として、PET/PE芯鞘構造の不織布(ユニチカ社製商品名エルベスTO303WDO、目付量30g/m2、厚さ140μm、繊維径25.0μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、マスク用通気フィルタ濾材を得た。
実施例1〜3および比較例1のマスク用通気フィルタ濾材の構成および初期物性を、下記表1に示す。
Figure 2006061808
実施例1〜3および比較例1のマスク用通気フィルタ濾材のDOP負荷量と圧力損失の関係を図5に、DOP負荷量0mg/100cm2に対するDOP負荷量50mg/100cm2での圧力損失の上昇率を下記表2に示す。
Figure 2006061808
前述の図5および上記表2に示すとおり、比較例1では圧力損失が大きく上昇したのに対して、実施例1〜3では圧力損失の上昇を抑えることができた。また、PTFE多孔質膜を2層設けた実施例3では、圧力損失の上昇をさらに抑えることができた。
本発明のマスク用通気フィルタ濾材は、マスク用通気フィルタユニットとして利用可能である。
本発明のマスク用通気フィルタ濾材の一例の構成を示す断面図である。 本発明のマスク用通気フィルタ濾材のその他の例の構成を示す断面図である。 本発明のマスク用通気フィルタ濾材のさらにその他の例の構成を示す断面図である。 本発明のマスク用通気フィルタ濾材のさらにその他の例の構成を示す断面図である。 本発明のマスク用通気フィルタ濾材の一例におけるDOP負荷量と圧力損失との関係を示すグラフである。
符号の説明
10、20、30、40 マスク用通気フィルタ濾材
11、21、31、41 PTFE多孔質膜
12、22、32、42 第1の通気性支持材
23、33、43 第2の通気性支持材

Claims (5)

  1. ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜と繊維から形成された通気性支持材とを含むマスク用通気フィルタ濾材であって、前記通気性支持材の少なくとも1層の繊維径が0.2μm以上15μm以下であり、前記繊維径が0.2μm以上15μm以下である通気性支持材が、前記PTFE多孔質膜より空気の流れの上流側に配置されるマスク用通気フィルタ濾材。
  2. 前記PTFE多孔質膜より空気の流れの上流側に、第1の通気性支持材と第2の通気性支持材とを含み、前記第1の通気性支持材の繊維径が前記第2の通気性支持材の繊維径より細いことを特徴とする請求項1記載のマスク用通気フィルタ濾材。
  3. 前記通気性支持材を介して、PTFE多孔質膜が2層以上積層されている請求項1記載のマスク用通気フィルタ濾材。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のマスク用通気フィルタ濾材を含むマスク用通気フィルタユニット。
  5. 請求項4記載のマスク用通気フィルタユニットを含むマスク。
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