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JP2006050537A - 圧電共振子 - Google Patents

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JP2006050537A
JP2006050537A JP2005051975A JP2005051975A JP2006050537A JP 2006050537 A JP2006050537 A JP 2006050537A JP 2005051975 A JP2005051975 A JP 2005051975A JP 2005051975 A JP2005051975 A JP 2005051975A JP 2006050537 A JP2006050537 A JP 2006050537A
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Junji Furue
純司 古江
Masato Murahashi
昌人 村橋
Yuji Hata
裕二 畑
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Abstract

【課題】薄型・小型で信頼性に優れた容量内蔵型圧電共振子を提供する。
【解決手段】圧電基板の両主面に対向する一対の振動電極を被着させ、対向領域を囲繞する枠体を介して一対の封止基板を取着させ、その一方に静電容量を形成した圧電共振子であって、封止基板の一方が200〜5000の比誘電率を有したセラミック材料であり、他方が樹脂材料から成る圧電共振子とする。
【選択図】図1

Description

本発明は圧電共振子、特に発振回路やフィルタ回路などに用いられる、静電容量を内蔵したタイプの圧電共振子に関する。
従来の容量内蔵型圧電共振子としては、例えば図8に示す構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図8(a)は、上下面の中央部に振動電極102を有する圧電基板101の上下面に、圧電基板101の振動電極102と対向する位置に振動空間形成用の凹部105を有するコンデンサ基板103を封止材104で接合することにより、圧電基板101とコンデンサ基板103との間に密閉した振動空間を形成して成る容量内蔵型圧電共振子の断面図である。
この構造は、振動空間の面積および高さがコンデンサ基板103の凹部105の面積および深さによりあらかじめ決定されており、また、封止材104の厚みを薄くすることができる。よって、振動電極102と封止材104及びコンデンサ基板103との距離を保つことができるため、振動電極102への接触による振動のダンピングを有効に防止でき、信頼性に優れるという特徴を有する。
また、図8(b)は、上下面の中央部に振動電極102を有する圧電基板101の上下面に、振動電極102を取り囲む封止材104を介して、密閉した振動空間を形成するように平板状のコンデンサ基板103を接合して成る容量内蔵型圧電共振子の断面図である。
この構造は、未硬化の封止材104を圧電基板101の上下面に振動電極102の振動領域を取り囲むように塗布し、その後その上にコンデンサ基板103を載置し、しかる後に封止材104を硬化させることにより製作される。この構造の製品は、振動空間の高さを封止材104の厚みとすることができるので低背化が可能であり、また、コンデンサ基板103の中央部に凹部を形成する必要もないので工数を低減できるという特徴を有する。
尚、どちらの構造においても、圧電体セラミックからなる圧電基板101とその上下面に形成された振動電極102とで圧電共振素子が形成されており、誘電体セラミックからなるコンデンサ基板103と、容量形成電極106と、外部端子電極107、108、109とで、圧電共振素子と共に発振回路等で使用される静電容量が形成されている。
特開平3−247010号公報 (図1)
しかしながら図8(a)に断面図で示す構造の製品においては、あらかじめコンデンサ基板103に凹部105を形成する必要があり、その為の余分な工程を必要とするという課題を有していた。また、弾性及び靭性に劣るセラミックをカケやクラックを発生させることなく薄く加工することは困難であるため、コンデンサ基板103の厚みが厚くなり、よって容量内蔵型圧電共振子の全体厚みも厚くなり、昨今の電子部品の軽薄短小化の要求に十分答えることができないという課題も有していた。
また、図8(b)に断面図で示す構造の製品においては、コンデンサ基板103に凹部105を形成する工程は不要になるが、コンデンサ基板103の厚みを薄くできないという問題は解消できなかった。すなわち、平板状の薄いセラミック基板を加工する際ワレやクラックが生じるため、歩留まり良く薄いセラミック基板を生産するのには限界があった。また、生産性向上のために集合基板にて一括して接着しその後各個片に分断しようとしても、大型の集合基板の加工には上述のワレやクラックに加えてソリが発生し、圧電基板との接着・封止が不完全になるという問題もあり、集合基板での一括処理にも限界があった。
本発明は上記課題に鑑み案出されたものであり、その目的は、機械的強度を損なうことなく薄型化した容量内蔵型圧電共振子を提供することにある。
本発明の圧電共振子は、圧電基板の両主面に、該圧電基板を介して一部が対向するように配置される一対の振動電極を被着させるとともに、該振動電極の対向領域を囲繞する枠体を介して一対の封止基板を取着させ、これら封止基板の一方に前記振動電極と電気的に接続される静電容量を形成してなる圧電共振子であって、
前記一対の封止基板は、その一方が200〜5000の比誘電率を有したセラミック材料から成り、他方が樹脂材料から成ることを特徴とするものである。
また、本発明の圧電共振子は、前記圧電基板に対して前記一方の封止基板側で、該一方の封止基板と前記枠体との間に樹脂層が介在されているようにしても良い。
更に、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板と前記樹脂層とが同一材料から成り、且つ、略等しい厚みに設定されているようにしても良い。
また更に、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板の内部にガラス繊維が埋設されているようにしても良い。
更にまた、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板に使用される樹脂材料と前記枠体とが同系の樹脂材料から成るようにしても良い。
また更に、本発明の圧電共振子は、前記一対の封止基板のうち他方の封止基板側が実装面とされるようにしても良い。
本発明の圧電共振子は、圧電基板の両主面に、該圧電基板を介して一部が対向するように配置される一対の振動電極を被着させるとともに、該振動電極の対向領域を囲繞する枠体を介して一対の封止基板を取着させ、これら封止基板の一方に前記振動電極と電気的に接続される静電容量を形成しており、且つ、前記一対の封止基板の一方が200〜5000の比誘電率を有したセラミック材料から成り、他方が樹脂材料から成るようにしている。よって、一方の封止基板に強誘電体セラミック基板を用いることにより、大きな静電容量の形成を容易にすると共に、外部からの応力等に対する強度を向上させて圧電基板に加わる応力を低減し、信頼性に優れた圧電共振子とすることが出来る。また、他方の封止基板はワレやクラックの心配がない樹脂基板で形成しているので薄型化でき、圧電共振子全体の厚みも薄型化できる。更に、振動空間形成のための凹部加工といった煩雑な工程が必要なく、製造工程の簡略化が可能となる。
また、本発明の圧電共振子は、前記圧電基板に対して前記一方の封止基板側で、該一方の封止基板と前記枠体との間に樹脂層が介在されるようにしても良く、その場合は、前記圧電基板及び前記一方の封止基板の表面の平坦度の不足などにより、前記枠体を介した両者の接着強度が低下するという問題を有効に防止することができる。
更に、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板と前記樹脂層とを同一材料から成し、且つ、略等しい厚みに設定しても良く、その場合は、前記圧電基板の上下面に加わる応力の不均一を有効に低減することができる。
また更に、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板の内部にガラス繊維が埋設されているようにしても良く、その場合は、前記他方の封止基板の熱変形を低減できるため、前記他方の封止基板の変形による前記圧電基板への接触を有効に防止でき、前記枠体の厚みを更に薄くすることが可能となる。
更にまた、本発明の圧電共振子は、前記他方の封止基板に使用される樹脂材料と前記枠体とが同系の樹脂材料から成るようにしても良く、その場合は、前記他方の封止基板と前記枠体とのなじみがよくなり、両者の接合強度を向上させることが可能となる。
また更に、本発明の圧電共振子は、前記一対の封止基板のうち他方の封止基板側が実装面となるようにしても良く、その場合は、柔らかくて変形しやすい樹脂材料からなる他方の封止基板側で実装基板に実装されることになるので、実装時に実装基板との熱膨張係数や弾性率の違いによって発生する応力を他方の封止基板の変形によって吸収し、実装面付近のクラック等の発生を有効に抑制することができる。
以下、本発明の圧電共振子を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の圧電共振子の一例を模式的に示す外観斜視図であり、図2は、そのA―A線断面図であり、図3は分解斜視図である。
図において、圧電共振子1は圧電基板21の上下面を、一方の封止基板31と他方の封止基板41とで、枠体51a及び51bによって振動空間61a及び61bを形成しつつ挟持した構造とされている。圧電基板21の上下面には、圧電基板21を挟んで一部が互いに対向するように振動電極22aと22bとが被着され、特定の周波数で共振する作用をなす圧電共振素子20が構成されている。また、封止基板31の上下面には内部電極32a、32b、及び、外部端子電極33a、33b、33cが形成されており、外部端子電極33aと33cとの間に静電容量c1が、外部端子電極33bと33cとの間に静電容量c2がそれぞれ形成されたコンデンサ素子30が構成されている。そして、振動電極22aと内部電極32aと外部端子電極33aとが外部接続電極71aによって接続され、また、振動電極22bと内部電極32bと外部端子電極33bとが外部接続電極71bによって接続され、更に、外部端子電極33cが外部接続電極71cに接続されることによって、圧電共振素子20とコンデンサ素子30とが電気的に接続されて、図4に示す等価回路で表される容量内蔵型圧電共振子1が構成されている。
圧電基板21は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛(PT)等の圧電セラミック材料や、水晶(SiO)やニオブ酸リチウム(LiNbO)等の圧電単結晶材料から成る、縦・横の長さが数mm×数mm、厚みが数10μm〜数mmの四角形状の基板である。尚、圧電基板21がセラミック材料から成る場合は、原料粉末にバインダを加えてプレスする方法、或いは、原料粉末を水,分散剤とともにボールミルを用いて混合及び乾燥し、バインダ,溶剤,可塑剤等を加えてドクターブレード法により成型する方法などによってシートとし、1100〜1400℃のピーク温度で数10分〜数時間焼成して基板を形成した後、例えば、厚み方向に60〜150℃の温度にて3〜15kV/mmの電圧をかけて分極処理を施すことによって所望の圧電特性を付与する。また、圧電基板21が圧電単結晶材料から成る場合は、圧電基板21となる圧電単結晶材料のインゴット(母材)を所定の結晶方向となるように切断することにより、所望の圧電特性を有する圧電基板21を得ることができる。
また、圧電基板21の上下面の中央部付近には、一対の振動電極22a,22bが形成されている。一対の振動電極22a,22bは、圧電基板21と一体となって圧電共振子や圧電振動子,圧電フィルタ等の素子を形成するものであり、金、銀、銅、クロム、ニッケル、錫、鉛、アルミニウム等の良導電性の金属で、真空蒸着などのPVD法やスパッタリング法、或いは厚膜印刷法による塗布及び焼き付けなどにより形成される。尚、圧電基板21にセラミック材料と密着性のよいクロム(Cr)等の金属をあらかじめ被着させておき、その上に上記金属を被着させてもよい。
振動電極22の形状は、縦・横方向の長さが数10μm〜数mmの円形状や四角形状などであり、共振特性やその他所望の電気特性によってその大きさや位置が決められる。また、振動電極22は、その厚みが数μm〜数10μmであり、共振周波数等により決められる。さらに振動電極22は、圧電基板21の上面または下面に複数の電極が形成された、すなわち分割電極であってもよい。尚、このような振動電極22はその一部が圧電基板21の外周に向かって引出されており、例えば、振動電極22aは外部接続電極71aを介して外部端子電極33aと、振動電極22bは外部接続電極71bを介して外部端子電極33bとそれぞれ電気的に接続される。
そして、一対の振動電極22が被着されている圧電基板21の上下両面には、振動電極22a、22bの対向領域を囲繞する一対の枠体51a,51bを介して一対の封止基板31、41が接着されている。
封止基板31は、枠体51aと共に振動空間61aを形成すると共に、外力から圧電基板21を保護する機能を有し、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛(PT)、チタン酸バリウム(BT)などの強誘電体セラミック材料から成る、縦・横の長さが数mm×数mm、厚みが数10μm〜数mmの四角形状の基板である。この封止基板31は、原料粉末にバインダを加えてプレスする方法、或いは、原料粉末を水,分散剤とともにボールミルを用いて混合及び乾燥し、バインダ,溶剤,可塑剤等を加えてドクターブレード法により成型する方法などによってシートを作成し、そのシートを1100〜1400℃のピーク温度で数10分〜数時間焼成することにより形成される。ここで、封止基板31の材料をチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛(PT)、チタン酸バリウム(BT)などの強誘電体セラミック材料とすることで、封止基板31の比誘電率を大きくできるため、充分な大きさの静電容量を有するコンデンサ素子30を構成できる。尚、封止基板31の比誘電率としては200〜5000とすることが望ましい。
封止基板31の上下面には、内部電極32a、32b及び外部端子電極33a、33b、33cが形成されている。内部電極32及び外部端子電極33は、封止基板31と共に、外部端子電極33aと33cとの間に静電容量c1を、外部端子電極33bと33cとの間に静電容量c2をそれぞれ形成してコンデンサ素子30を構成するためのものであり、振動電極22と同様の材料及び方法で形成される。外部端子電極33は、更に圧電共振子1が搭載される基板との機械的及び電気的な接続に利用され、その表面にはNi―Snメッキが施されている。
封止基板41は、枠体51bと共に振動空間61bを形成し、圧電基板21上面の振動領域を保護する機能を有し、その縦・横の長さは圧電基板21の縦・横の長さと略同一であり、厚みは材料により異なるが数10μm〜数mmである。このような封止基板41の材料としてはポリブチレンテレフタレート(PBT)等のエンジニアリングプラスチックや、液晶ポリマーやエポキシ系樹脂等の耐熱性樹脂が使用できるが、ガラス繊維を含有したポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いることにより、封止基板41の熱変形を抑制し、容易に振動空間を形成することができる。ガラス繊維の含有量が30〜80%のポリイミド樹脂シートやエポキシ樹脂シートなどが好適に使用され、その場合は、100Pa以下の真空中にて0.2MPa〜5MPaの圧力を加えながら180℃〜200℃の温度で40分〜90分保持して硬化させると良好に接合できる。発明者の実験によれば、ガラス繊維含有量が32%のポリイミド樹脂を使用した場合、封止基板接合時の加熱による変形(たわみ)を、ガラス繊維を含有しないポリイミド樹脂の40%に低減することができた。
枠体51a、51bは、圧電基板21と封止基板31及び41とを接着するとともに、振動空間61a及び61bを形成する機能を有する。枠体51は、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂などからなり、例えば、厚膜印刷により塗布し、80℃〜200℃で乾燥硬化することによって形成される。エポキシ系樹脂は緻密な3次元網目構造を有していることから気密性に優れており、振動空間を長期にわたって気密に密閉することができる。
また、枠体51の粘度や熱膨張係数を調節するために、枠体51は酸化珪素等のセラミックスから成るフィラーを含有してもよい。また、枠体51の高さは、振動電極22と封止基板31及び41との間隔が5μm〜100μmとなるように設定するのが好ましく、振動電極22と封止基板31及び41との間隔が20μm〜60μmとなるような高さが更に好ましい。振動電極22と封止基板31及び41との間隔が20μm未満となると、圧電共振子に不要な外力が加わった際に封止基板31または41が撓んで振動電極22と接触し、振動電極22の振動をダンピングする危険性があり、60μmを超えると圧電共振子の厚みが不要に厚いものとなってしまい、薄型化することが困難となる傾向がある。
尚、一対の枠体51が同一材料から成る場合は、枠体51を塗布する工程を統一できるので工数が削減でき、製造原価を低減することができる。また、振動空間61の形成を真空中で行ない、振動電極22を真空封入してもよく、その場合は、振動電極22の酸化腐食が防止され、より信頼性の優れた圧電共振子とすることができる。
そして、圧電共振子1の側面には、振動電極22aと内部電極32aと外部端子電極33aとを電気的に接続する外部接続電極71a、振動電極22bと内部電極32bと外部端子電極33bとを電気的に接続する外部接続電極71b、及び、外部端子電極33cと接続される外部接続電極71cが形成されている。外部接続電極は、金、銀、銅、クロム、ニッケル、錫、鉛、アルミニウム等の良導電性の金属を、真空蒸着などのPVD法やスパッタリング法で被着させるか、或いは、導電性エポキシ樹脂を厚膜印刷などによって塗布し、80℃〜250℃で硬化させて形成させて形成し、所望により、その表面にNi―Snなどのメッキが施される。
上述した実施形態によれば、一方の封止基板31がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛(PT)、チタン酸バリウム(BT)などの強誘電体セラミック材料から成り、他方の封止基板41が樹脂材料から成る。よって、封止基板31に強誘電体セラミック基板を用いることにより、大きな静電容量の形成を容易にすると共に、外部からの応力等に対する強度を向上させて圧電基板に加わる応力を低減し、信頼性に優れた圧電共振子とすることが出来る。また、封止基板41はワレやクラックの心配がない樹脂基板で形成しているので薄型化でき、圧電共振子全体の厚みも薄型化できる。
封止基板41を封止基板31と同様のセラミック基板としていたときには、セラミックの構造欠陥等の強度的問題によって、その厚みは150μmが限界であったが、封止基板41をガラス繊維を含有した樹脂基板とすることによって、その厚みを28μmまで薄型化することができ、その分だけ圧電共振子1を薄型化することができた。
また、上述した実施形態によれば、封止基板41は、エポキシ系樹脂シート又はポリイミド系樹脂シートからなり、ガラス繊維を含有している。このため、枠体51を介しての加熱接着工程においても、封止基板41の熱による変形はほとんど発生しない。従って、圧電基板21の中央部付近における変形(だれ)によって封止基板41が圧電基板21側に倒れ込んで振動電極22に接触するのを抑制できるので、枠体51の厚みを極力薄くすることができ、より薄型の圧電共振子1とすることができる。
更に、上述した実施形態によれば、セラミックからなる封止基板31側にて実装基板に接続・固定されることになるため、実装強度が確保され、実装後の衝撃や振動に対しても充分な信頼性が確保される。
また更に、上述した実施形態によれば、封止基板31の外部端子電極33aと33cとの間に静電容量c1を、外部端子電極33bと33cとの間に静電容量c2をそれぞれ形成している。これにより、発振回路などで使用される2つの静電容量は圧電基板と実装基板との間に形成されることになり、余分な配線を介することなく外部端子電極に接続される結果、不要な浮遊容量の発生がなく安定した発振を実現できる。
図5は本発明の別の実施形態に係る圧電共振子を模式的に示す分解斜視図である。
本実施形態の特徴は、枠体51aと封止基板31との間に樹脂層81が挿入されていることである。枠体51の厚みが薄い場合、圧電基板21及び封止基板31の表面の平坦度が不足すると、それを枠体51の厚みで補うことが困難となり、圧電基板21と封止基板31との枠体51を介した接着強度が低下する問題が発生する場合があるが、変形し易く適度な厚みを有する樹脂層81を枠体51aと封止基板31との間に挿入することによって有効に防止することができる。
樹脂層81の縦・横の長さは圧電基板21及び封止基板31の縦・横の長さと略同一であり、厚みは材料により異なるが数10μm〜数mmであり、材料としては封止基板41と同様に、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂等の耐熱性樹脂が使用できるが、ガラス繊維を含有したポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いることによって熱変形を抑制し、容易に振動空間を形成することができるため、例えば、ガラス繊維の含有量が30〜80%のポリイミド樹脂シートやエポキシ樹脂シートなどが好適に使用される。
ここで、封止基板41と樹脂層81とを同一材料とし、且つ、略等しい厚みとすることにより、圧電基板21の上下面に加わる応力の不均一を低減することができる。
尚、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良が可能である。
例えば、上述した実施例においては、枠体51をエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂などとし、厚膜印刷により塗布するようにしたが、封止基板41や樹脂層81と同様に、ガラス繊維を含有したポリイミド樹脂やエポキシ樹脂などとしても良い。その場合は、ガラス繊維を含有した樹脂シートの中央部に振動空間を確保するための開口を形成したものを使用して加熱圧着すれば良く、例えば、100Pa以下の真空中にて0.2MPa〜5MPaの圧力を加えながら180℃〜200℃の温度で40分〜90分保持して硬化させると良好に接合できる。
ここで、枠体51bと封止基板41とを同系の樹脂材料とすることにより、両者のなじみが良くなり接合強度を向上させることが可能となる。
また、上述した実施形態の圧電共振子においては、セラミックからなる一方の封止基板31側にて実装基板に接続・固定されるようにしたが、図6及び図7に示すように、樹脂材料からなる他方の封止基板41側を実装基板に接続・固定される実装面としても構わない。
図6は、本発明の圧電共振子の変形例を示す外観斜視図であり、図7はそのB―B’線断面図である。
本変形例の圧電共振子1においては、他方の封止基板41の下面に、実装基板への接続・固定に使用する第2外部端子電極91a、91b、91cを形成している。そして、第2外部端子電極91aは外部接続電極71aによって振動電極22aと内部電極32aと外部端子電極33aとに接続され、また、第2外部端子電極92bは外部接続電極71bによって振動電極22bと内部電極32bと外部端子電極33bとに接続され、更に、外部接続電極91cは外部接続電極71cによって外部端子電極33cと接続されている。
尚、第2外部端子電極91a、91b、91cは、外部端子電極31a、31b、31cと同様の材料及び形成法にて形成される。
本変形例の圧電共振子1においては、柔らかくて変形しやすい樹脂材料からなる他方の封止基板41側を実装基板へ実装する実装面とすることによって、実装時に実装基板との熱膨張係数や弾性率の違いによって発生する応力を他方の封止基板41の変形によって吸収し、実装面付近のクラック等の発生を有効に抑制することができる。
本発明の圧電共振子の一例を模式的に示す斜視図である。 図1のA―A’線断面図である。 本発明の圧電共振子を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の圧電共振子の等価回路を示す図である。 本発明の別の形態の圧電共振子を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の圧電共振子の変形例を模式的に示す外観斜視図である。 図6のB―B’線断面図である。 従来の圧電共振子を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・圧電共振子
21・・・・・・・・・・・・・圧電基板
22a,22b・・・・・・・・振動電極
31,41・・・・・・・・・・封止基板
32a、32b・・・・・・・・内部電極
33a、33b、33c・・・・外部端子電極
51a、51b・・・・・・・・枠体
61a、61b・・・・・・・・振動空間
71a、71b、71c・・・・外部接続電極
81・・・・・・・・・・・・・樹脂層
91a、91b、91c・・・第2外部端子電極

Claims (6)

  1. 圧電基板の両主面に、該圧電基板を介して一部が対向するように配置される一対の振動電極を被着させるとともに、該振動電極の対向領域を囲繞する枠体を介して一対の封止基板を取着させ、これら封止基板の一方に前記振動電極と電気的に接続される静電容量を形成してなる圧電共振子であって、
    前記一対の封止基板は、その一方が200〜5000の比誘電率を有したセラミック材料から成り、他方が樹脂材料から成ることを特徴とする圧電共振子。
  2. 前記圧電基板に対して一方の封止基板側で、該一方の封止基板と前記枠体との間に樹脂層が介在されていることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の圧電共振子。
  3. 前記他方の封止基板と前記樹脂層とが同一材料から成り、且つ、略等しい厚みに設定されていることを特徴とする請求項2に記載の圧電共振子。
  4. 前記他方の封止基板の内部にガラス繊維が埋設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の圧電共振子。
  5. 前記他方の封止基板に使用される樹脂材料と前記枠体とが同系の樹脂材料から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の圧電共振子。
  6. 前記一対の封止基板のうち他方の封止基板側が実装面とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の圧電共振子。
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