JP2006043750A - ろう付け材及びそれを用いたろう付け製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特にろう付け時の取り扱い性に優れ、かつ耐食性に優れたろう付け材を提供する。
【解決手段】 ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材1において、芯材2と、その芯材2を被覆する少なくとも1層からなる被覆材3とで構成され、芯材2及び被覆材3を組み合わせ、合金化することによって合金の融点が最外層を構成する被覆材3の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材1において、芯材2と、その芯材2を被覆する少なくとも1層からなる被覆材3とで構成され、芯材2及び被覆材3を組み合わせ、合金化することによって合金の融点が最外層を構成する被覆材3の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ろう付け機能を有し、特にろう付け時の取り扱い性の向上を図ったろう付け材及びそれを用いたろう付け製品に関する。
ステンレス鋼やNi基およびCo合金などの部品のろう付け材(ろう材)として、接合部の耐食性に優れる各種Niろうに、Ni、Cr、Ni−Cr合金のうち選ばれた金属粉末を4〜25wt.%添加して構成されるNiろう材が提案されている。
また、自己ろう付け性複合材を作る方法として、Ni−Ti複合材の製造方法がある(例えば、特許文献1参照)。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
しかしながら、特許文献2に記載されているNiろう材、及びJIS記載のNiろう材は、粉末状であるため、接合部毎に粉末ろう材を塗布する作業が必要になる。よって、多大な労力を費やし、製品の生産性が著しく悪く、高コストな製品とならざるを得ない。また、同じくJISに記載のアモルファスNiろう材は非常に脆いため、加工及びろう付け組み立て時の取り扱いが難しく、製造コストが高い。
特許文献1に記載のNi−Ti複合材は、板状であるため、特定形状のろう付け部には使用できない。
そこで、本発明の目的は、特にろう付け時の取り扱い性に優れ、かつ耐食性に優れたろう付け材及びそれを用いたろう付け製品を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、高耐食性を有し、さらにろう付け(ろう付)作業コストを大幅に低減させるろう付け材の構成について鋭意研究の上、種々検討した結果、ろう材としての材料を所定の構成に選定したろう付け材に関する本発明を完成するに至った。
また、本発明者らは、上記のろう付け材を用いて組み立てたろう付け製品に関する本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1の発明は、ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材において、芯材と、その芯材を被覆する少なくとも1層からなる被覆材とで構成され、上記芯材及び上記被覆材を組み合わせ、合金化することによって合金の融点が最外層を構成する被覆材の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したろう付け材である。
請求項2の発明は、ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材において、芯材と、その芯材を被覆する少なくとも最外層がNiあるいはNi合金からなる被覆材とで構成され、上記芯材及び上記被覆材を組み合わせ、合金化することによって合金の融点がNiあるいはNi合金の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したろう付け材である。
請求項3の発明は、上記被覆材がNiあるいはNi合金からなる層で構成される請求項1または2記載のろう付け材である。
請求項4の発明は、上記被覆材が上記芯材側から順に、AlあるいはAl合金からなる層と、NiあるいはNi合金からなる層とで構成される請求項1または2記載のろう付け材である。
請求項5の発明は、上記芯材がAlあるいはAl合金、TiあるいはTi合金、CuあるいはCu合金である請求項1〜4いずれかに記載のろう付け材である。
請求項6の発明は、上記芯材、あるいは被覆材がPを0.02〜10重量%含む請求項1〜5いずれかに記載のろう付け材である。
請求項7の発明は、全体が球形状あるいは楕円球形状である請求項1〜6いずれかに記載のろう付け材である。
請求項8の発明は、全体が球形状であり、全体の直径が5〜20mmである請求項1〜7いずれかに記載のろう付け材である。
請求項9の発明は、請求項1〜8いずれかに記載されたろう付け材を用いて組み立てたろう付け製品である。
本発明によれば、特にろう付け時の取り扱い性に優れ、かつ耐食性に優れるという顕著な効果を発揮する。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な第1の実施の形態を示すろう付け材の横断面図である。
図1に示すように、第1の実施の形態に係るろう付け材(複合ろう付け材)1は、芯材2と、その芯材2の全周を被覆する1層からなる被覆材(被覆層)3とが複合一体化されて構成され、芯材2及び被覆材3を組み合わせ、合金化することによって合金の融点が最外層を構成する被覆材3(ここでは単に被覆材3)の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したものである。
芯材2としては、例えば、AlあるいはAl合金、TiあるいはTi合金、CuあるいはCu合金の内、いずれかを用いる。第1の実施の形態では、これらいずれかの金属で塊状体としての球形状に形成した芯材2を用いた。
被覆材3は、例えば、NiあるいはNi合金からなる層で構成される。被覆材3の形成は、めっき法の他、スパッタ法、溶射などで行う。第1の実施の形態では、球形状の芯材2を殻体としての被覆材3で覆っているので、全体(ろう付け材1自体)が塊状体としての球形状となる。
全体が球形状の場合、全体の直径を5〜20mmにする。これは、直径が5mm未満の場合、従来の板形状のろう付け材と比較して、ろう付け材1が球形状などの塊状体であることの特徴(メリット)が出ず、また、粉末状に近くなるため、取り扱い性が悪くなるからである。また、直径が20mmを超える場合、芯材2の直径が大きくなったり、被覆材3の厚さ(2層以上の場合は、被覆材の各層の厚さ)が厚くなったりすることで、芯材2や被覆材3を構成する成分が均等に混ざり合いにくくなり、接合部の強度低下につながるからである。
また、ろう付け材1の組成は、芯材2及び被覆材3の組成、芯材2の直径及び被覆材3の厚さを適宜調整することで、種々変更が可能である。
次に、ろう付け材1のろう付け方法を説明する。
ろう付け材1は、例えば、図5に示すように、ろう付け材1自体を介して他の部材51,52同士をろう付け接合(加工)するために用いられる。
一方の他の部材51は、ステンレス鋼で棒状あるいはワイヤ状に形成される。他方の他の部材52は、ステンレス鋼で形成され、棒状あるいはワイヤ状に形成された棒状部52dと、その棒状部52dの一端に設けられて有底円筒状に形成された円筒状部52uとで一体に構成される。円筒状部52uの一端には、一方の他の部材51の径よりも若干大きい径を有する接合用穴53が形成される。
まず、他の部材52の接合用穴53にろう付け材1を入れる。ろう付け材1の径は、接合用穴53の径よりも若干小さく形成される。ろう付け材1を入れた接合用穴53に他の部材51の他端を挿入し、他の部材52、ろう付け材1、他の部材51を接触させる。
この状態で所定の温度プロファイルを有する熱処理パターンにしたがい、ろう付け作業を実施すれば、ろう付け材1が被覆材3の融点よりも低い温度で合金化するため、他の部材51,52が耐えられる(食われない)温度であっても、他の部材51,52同士がろう付け接合される。
このろう付け方法を用いて、ろう付け材1を介して他の部材51,52同士をろう付け接合し、所定の形状に加工するなどして組み立てれば、例えば、熱交換器(排ガス再循環装置(EGR(Exhaust Gas Recirculation))用クーラや燃料電池改質器用クーラなど)および燃料電池用部材などのろう付け製品が得られる。
第1の実施の形態の作用を説明する。
ろう付け材1は、芯材2がAlあるいはAl合金、TiあるいはTi合金、CuあるいはCu合金であり、被覆材3がNiあるいはNi合金からなる層で構成される。
高耐食性を有していても金属単体では高融点であるため、ろう材として機能できないNiやTiなどの金属であっても、ろう付け材1は、それらの金属を芯材2と被覆材3との積層体(複合材)として組み合わせることで、ろう付け時にろう付け材1の融点が被覆材3よりも下がるため、例えば、1200℃近傍の温度であっても、ろう付けが可能となる。したがって、耐食性に優れたろう付け材1をろう材として利用できる。
また、ろう付け材1は、芯材2と被覆材3とを複合一体化させた塊状体であるため、従来の粉末Niろう材に比べて、加工及びろう付け組み立て時の取り扱いが簡単であり、ろう付け材1自体やろう付け製品の取り扱い性、加工性、生産性に優れ、製造コストが安価である。
さらに、ろう付け材1は、接合部(例えば、図5の接合用穴53)の形状にマッチする塊状体に形成されるため、従来の板形状のろう材とは異なり、他の部材51,52同士をろう付け接合する場合、ろう付け時に他の部材51,52間に均等に流れ、接合部のろう材の量が均一になるので、十分な接合強度を得ることができ、接合部の信頼性が高い。
第1の実施の形態では、球形状のろう付け材1を説明したが、図2に示す第2の実施の形態に係るろう付け材21のように、全体が塊状体としての楕円球形状であってもよい。ろう付け材21は、例えば、図1のろう付け材1をさらに圧縮加工して形成される。
また、図3に示す第3の実施の形態に係るろう付け材31のように、芯材2と、その芯材2の全周を被覆する2層からなる被覆材33とが複合一体化されて構成され、全体が球形状であってもよい。この被覆材33は、例えば、芯材2側から順にAlあるいはAl合金からなる層34と、NiあるいはNi合金からなる層35とで構成される。
このろう付け材31によっても、図1のろう付け材1と同じ作用効果が得られる。さらに、芯材2、層34、層35がNi/Al/Cuで構成される場合には、NiとAlの金属間化合物によって、ろう付け接合部の耐熱性をより向上させることができ、AlとCuの析出硬化によって、ろう付け接合部の強度をより向上させることができる。
図4に示す第4の実施の形態に係るろう付け材41のように、全体が楕円球形状であってもよい。ろう付け材41は、例えば、図3のろう付け材31をさらに圧縮加工して形成される。
芯材2の被覆層は、1層や2層に限らず、3層以上からなるものでもよい。この場合にも、耐食性を向上させるために、被覆層の最外層をNiあるいはNi合金からなる層で構成する。
さらに、別の実施の形態として、上述した芯材2、あるいは被覆材3,33にPを添加することで、芯材2、あるいは被覆材3,33がPを0.02〜10重量%、好ましくは0.02〜5.0重量%含むようにしてもよい。この場合、ろうの湯流れ性や耐酸化性がさらに向上する。
芯材2、あるいは被覆材3,33がPを0.02〜10重量%含むようにするのは、Pの添加量が0.02重量未満であると、湯流れ性や耐酸化性の向上効果が十分に得られないからである。また、Pの添加量が10重量%を超えると、接合させる他の部材51,52の種類によっては、ろう付け後の強度低下が発生するからである。
上記実施の形態では、ろう付け材を球形状あるいは楕円球形状に形成した例で説明したが、ろう付け材の形状は、他の部材の接合部の形状にマッチする塊状体であれば特に限定されず、例えば、直方体状、立方体状、半球形状、タブレット状でもよい。
(実施例1)
線形状のAl線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのAl球を作製した。そのAl球に被覆材3として厚さ150μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。作製したろう付け材1を図5で説明したように、他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
線形状のAl線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのAl球を作製した。そのAl球に被覆材3として厚さ150μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。作製したろう付け材1を図5で説明したように、他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
(実施例2)
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのTi球を作製した。そのTi球に被覆材3として厚さ520μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのTi球を作製した。そのTi球に被覆材3として厚さ520μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(実施例3)
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのCu球を作製した。そのCu球に被覆材3として厚さ50μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのCu球を作製した。そのCu球に被覆材3として厚さ50μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(実施例4)
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのCu球を作製した。そのCu球に被覆材33の層34として厚さ10μmのAl被覆を行い、さらにその外周に層35として厚さ10μmのNi被覆を行い、ろう付け材31を作製して試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径5mmのCu球を作製した。そのCu球に被覆材33の層34として厚さ10μmのAl被覆を行い、さらにその外周に層35として厚さ10μmのNi被覆を行い、ろう付け材31を作製して試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例1)
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのCu球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のCu線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのCu球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例2)
線形状のNi線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのNi球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のNi線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのNi球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例3)
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのTi球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、直径6mmのTi球を作製し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
(従来例1)
市販のNi系粉末ろう材をろうとを使って図5の他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
市販のNi系粉末ろう材をろうとを使って図5の他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
(従来例2)
板状のNi、Ti、Niを積層し、圧延法により複合一体化した。さらに圧延を繰り返し、ろう付け材の厚さを2mmとした。このろう付け材を6mm角に切断し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
板状のNi、Ti、Niを積層し、圧延法により複合一体化した。さらに圧延を繰り返し、ろう付け材の厚さを2mmとした。このろう付け材を6mm角に切断し、試料とした。その後は、実施例1と同様にしてろう付け性能を評価した。
表1は、実施例1〜4、比較例1〜3、および従来例1,2の各ろう付け材の構成、接合部の強度安定性、腐食発生の有無、ろう付け生産性を比較し、各ろう付け材の総合評価を示したものである。表1中の○は良好、×は不良、―は評価不能を示す。
接合部の強度安定性については、ろう付け後の試料の引張り試験を行うと共に、接合部におけるろう材の流れ方の均等性について外観、断面調査を行い評価した。腐食試験は、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオンを含んだ腐食性溶液中に試料を1000h浸漬し、取り出した後のろう付け接合部について詳細な観察を行い、腐食の発生の有無を調査した。また、併せて、試験後の溶液を分析し、浸漬試験によってろう材から試験液に溶出した溶出物の定量比較を行い、腐食の程度を判断した。
表1に示すように、実施例1〜4は、被覆材3(あるいは被覆材33の最外層)が高耐食性のNiであり、ろう付け時にろう付け材1(あるいは31)の融点が被覆材3(あるいは被覆材33の最外層)よりも下がるため、1200℃でろう付けが可能であり、腐食の発生は全くなく、耐食性に優れていることがわかった。
また、実施例1〜4は、他の部材51,52の接合部にマッチした球形状であるため、ろう付け接合部において、ろう材が他の部材51,52間に均等に流れ、接合部のろう材の量が均一になるので、十分な接合強度を得ることができた。
さらに、実施例1〜4は、粉末体と比べて取り扱いが容易な塊状体であるため、ろう付け生産性が著しく向上することは明白である。
一方、従来例2は、実施例1〜4と同様の金属構成でありながら、他の部材51,52の接合部の形状とマッチしないため、ろう付けの際、ろう材が均等に混ざり合わず、接合部のろう材の量が場所によって不均一となり、それに伴う強度低下が発生した。
また、比較例2,3は、Ni,Ti金属単体であり、融点が高いため、1200℃ではろう材として機能しなかった。
比較例1は、Cu単体であり、良好なろう付け性能が得られたものの、腐食が発生し、腐食環境下での使用が不可能であることがわかった。
従来例1は、強度試験、耐食性評価で良好なものの、粉末形状であるため、取り扱いが極めて難しく、製品の生産性が著しく低下してしまうことがわかった。
(実施例A)
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径4.2mmのTi球を作製した。そのTi球に被覆材3として厚さ400μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し(直径5mm)、試料とした。作製したろう付け材1を図5で説明したように、他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
線形状のTi線を切断後、圧縮加工することにより、芯材2として直径4.2mmのTi球を作製した。そのTi球に被覆材3として厚さ400μmのNi被覆を行ってろう付け材1を作製し(直径5mm)、試料とした。作製したろう付け材1を図5で説明したように、他の部材51,52間に挿入後、1200℃の管状炉で加熱し、ろう付け性能を評価した。
(実施例B)
芯材2として直径10mmのTi球を作製し、そのTi球に被覆材3として厚さ1.0mmのNi被覆を行う(直径12mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
芯材2として直径10mmのTi球を作製し、そのTi球に被覆材3として厚さ1.0mmのNi被覆を行う(直径12mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
(実施例C)
芯材2として直径16.6mmのTi球を作製し、そのTi球に被覆材3として厚さ1.7mmのNi被覆を行う(直径20mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
芯材2として直径16.6mmのTi球を作製し、そのTi球に被覆材3として厚さ1.7mmのNi被覆を行う(直径20mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例A)
直径2.4mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ300μmのNi被覆を行う(直径3mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
直径2.4mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ300μmのNi被覆を行う(直径3mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例B)
直径3.3mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ350μmのNi被覆を行う(直径4mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
直径3.3mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ350μmのNi被覆を行う(直径4mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例C)
直径17.4mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ1.8mmのNi被覆を行う(直径21mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
直径17.4mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ1.8mmのNi被覆を行う(直径21mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
(比較例D)
直径19.0mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ2.0mmのNi被覆を行う(直径23mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
直径19.0mmのTi球を作製し、そのTi球に厚さ2.0mmのNi被覆を行う(直径23mm)以外は、実施例Aと同様にしてろう付け性能を評価した。
表2は、実施例A〜C、および比較例A〜Dの各ろう付け材の構成、直径、接合部の安定性、ろう付け生産性(取り扱い性)を比較し、各ろう付け材の総合評価を示したものである。表2中の○は良好、△は不足、×は不良を示す。接合部の強度安定性は、[実施例1]と同様にして評価した。
表2に示すように、実施例A〜Cは、ろう付け材1の直径を5〜20mmにしているので、ろう付け後の接合部の強度安定性、ろう付け生産性(取り扱い性)がともに良好であった。
それに対し、比較例A,Bのように、ろう付け材の直径を5mm未満(3mm、4mm)にした場合、ろう材の取り扱い性が悪くなった。逆に、比較例C,Dのように、ろう付け材の直径が20mmを超える(21mm、23mm)場合、ろう材が十分に混ざり合わず、その結果、接合部の強度安定性が低下するといった不具合が生じた。
1 ろう付け材
2 芯材
3 被覆材
2 芯材
3 被覆材
Claims (9)
- ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材において、芯材と、その芯材を被覆する少なくとも1層からなる被覆材とで構成され、上記芯材及び上記被覆材を組み合わせ、合金化することによって合金の融点が最外層を構成する被覆材の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したことを特徴とするろう付け材。
- ろう材を介して他の部材にろう付け接合するために用いるろう付け材において、芯材と、その芯材を被覆する少なくとも最外層がNiあるいはNi合金からなる被覆材とで構成され、上記芯材及び上記被覆材を組み合わせ、合金化することによって合金の融点がNiあるいはNi合金の融点よりも低くなる金属あるいは合金で構成したことを特徴とするろう付け材。
- 上記被覆材がNiあるいはNi合金からなる層で構成される請求項1または2記載のろう付け材。
- 上記被覆材が上記芯材側から順に、AlあるいはAl合金からなる層と、NiあるいはNi合金からなる層とで構成される請求項1または2記載のろう付け材。
- 上記芯材がAlあるいはAl合金、TiあるいはTi合金、CuあるいはCu合金である請求項1〜4いずれかに記載のろう付け材。
- 上記芯材、あるいは被覆材がPを0.02〜10重量%含む請求項1〜5いずれかに記載のろう付け材。
- 全体が球形状あるいは楕円球形状である請求項1〜6いずれかに記載のろう付け材。
- 全体が球形状であり、全体の直径が5〜20mmである請求項1〜7いずれかに記載のろう付け材。
- 請求項1〜8いずれかに記載されたろう付け材を用いて組み立てたことを特徴とするろう付け製品。
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JP2004230394A JP2006043750A (ja) | 2004-08-06 | 2004-08-06 | ろう付け材及びそれを用いたろう付け製品 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008137034A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Honda Motor Co Ltd | ろう材およびろう付け方法 |
JP2009195981A (ja) * | 2008-01-23 | 2009-09-03 | Hitachi Cable Ltd | ろう付け用クラッド材及びろう付け製品 |
JP2009214119A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Hitachi Cable Ltd | ろう付け加工用複合材およびろう付け製品 |
CN112894192A (zh) * | 2021-01-20 | 2021-06-04 | 郑州机械研究所有限公司 | 一种药皮钎料及其制备方法和应用 |
CN114012307A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-02-08 | 中机智能装备创新研究院(宁波)有限公司 | 一种钎涂丝及其制备方法 |
-
2004
- 2004-08-06 JP JP2004230394A patent/JP2006043750A/ja active Pending
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