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JP2006041694A - スペクトラム拡散信号受信装置 - Google Patents

スペクトラム拡散信号受信装置 Download PDF

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JP2006041694A
JP2006041694A JP2004215637A JP2004215637A JP2006041694A JP 2006041694 A JP2006041694 A JP 2006041694A JP 2004215637 A JP2004215637 A JP 2004215637A JP 2004215637 A JP2004215637 A JP 2004215637A JP 2006041694 A JP2006041694 A JP 2006041694A
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Masahiro Genda
正弘 源田
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Japan Radio Co Ltd
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Abstract

【課題】L2信号を受信した際に、航法メッセージの重畳による積算相関値の劣化を抑制することを可能とするスペクトラム拡散信号受信装置を提供する。
【解決手段】コードクロック発生部30は、制御部からのクロックに基づいて第1コードクロック信号と、この第1コードクロック信号に同期し、且つ2倍の周波数を有する第2コードクロック信号とを出力する。L2CMコード発生部32は、前記制御部からの制御内容と前記第1コードクロック信号とに基づいて、L2CMコードエポック信号及びL2CMコードを出力する。L2CM補間エポック発生部36は、前記L2CMコードエポック信号及び第2コードクロック信号とに基づいて、前記L2CMコードエポック信号の繰り返し周期よりも短い繰り返し周期を有するL2CM補間コードエポック信号を出力する。
【選択図】図3

Description

本発明は、擬似雑音信号(以下、PNコードという。)を用いてスペクトラム拡散された受信信号を復調するスペクトラム拡散信号受信装置に関する。
現在のGPS(Global Positioning System)において、送信装置である人工衛星は、航法メッセージに1575.42MHzの周波数を有する搬送波を重畳し、前記搬送波が重畳された前記航法メッセージに対して、C/Aコードと呼称されるPNコードを用いてスペクトラム拡散を行い、スペクトラム拡散された前記航法メッセージをL1信号としてスペクトラム拡散信号受信装置に送信している。
ここで、C/Aコードは、前記送信装置に配置された10ビットの2つのコード発生器(G1ジェネレータ及びG2ジェネレータ)により生成された2種類のコード列をmodulo2加算したコード列であり、チップレートが1.023MHzであり、チップ数が1023チップであり、繰り返し周期が1msである。また、G2ジェネレータの出力タップを変えることにより、人工衛星毎に固有のコード列を得ることができる。
ところで、GPSは、2008年頃を目処にシステムの更新が予定されている(非特許文献1参照)。これに伴い、L2信号(搬送周波数:1227.6MHz)に、新たなPNコードとしてのL2Cコードによるスペクトラム拡散された信号の送信が開始される予定である。
この場合、前記L2Cコードは、2種類のPNコード(L2CMコード及びL2CLコード)に時分割されており、前記L2CMコードのチップレートは511.5kHz、チップ数は10230チップであり、繰り返し周期は20msである。一方、前記L2CLコードのチップレートは511.5kHzであり、チップ数は767250チップであり、繰り返し周期は1.5sである。
前記L2CMコード及び前記L2CLコードは、GPSを構成する各人工衛星に固有のコード列であり、送信装置(ここでは前記各人工衛星)内に配置された27ビットのコード発生器で生成される(227−1)個のコード列を、前記各人工衛星毎に開始区間及び終了区間に分割することによって得られる。
既存の技術と非特許文献1の開示内容とに基づけば、L2Cコードによってスペクトラム拡散された信号を復調するスペクトラム拡散信号受信装置は、以下のように考えることができる。
このスペクトラム拡散信号受信装置は、GPSの人工衛星からの信号を受信し、受信した信号に対して周波数変換及び増幅処理を行って、前記受信信号に含まれる搬送波成分を除去して、ベースバンド信号を生成する。前記スペクトラム拡散信号受信装置のコード生成部は、L2CMコードを生成してL2CM相関部に出力し、前記L2CM相関部は、前記L2CMコードと前記ベースバンド信号との相関を行い、その結果をL2CM相関値としてL2CM積算部に出力する。前記L2CM積算部は、前記L2CMコードの繰り返し周期(以下、エポックともいう。)を示すL2CMコードエポック信号(周期:20ms)に前記L2CM相関値を同期させて積算処理を行い、その結果をL2CM積算相関値として制御部に出力する。前記制御部は、前記受信信号の初期捕捉及び安定追尾が行えるように、前記コード生成部で生成される前記L2CMコードの周波数及び位相を設定する。
また、前記コード生成部は、L2CLコードを生成してL2CL相関部に出力し、前記L2CL相関部は、前記L2CLコードと前記ベースバンド信号との相関を行い、その結果をL2CL相関値としてL2CL積算部に出力する。前記L2CL積算部は、前記L2CLコードのエポックを示すL2CLコードエポック信号(周期:1.5s)に前記L2CL相関値を同期させて積算処理を行い、その結果をL2CL積算相関値として制御部に出力する。前記制御部は、前記受信信号の初期捕捉及び安定追尾が行えるように、前記コード生成部で生成される前記L2CLコードの周波数及び位相を設定する。
ここで、前記コード生成部は、コードクロック発生部と、L2CMコード発生部と、L2CLコード発生部とを備えている。前記コードクロック発生部は、前記制御部からのL2Cコードのクロック設定内容を示す周波数及び位相に基づいて、L2Cコードの動作クロックであるコードクロックを生成する。前記L2CMコード発生部は、前記コードクロック、前記制御部からの人工衛星の指定及びL2CMコードの状態(開始状態又は終了状態)を示す設定内容に基づいて、前記L2CMコードエポック信号及び前記L2CMコードを生成する。前記L2CLコード発生部は、前記コードクロック、前記人工衛星の指定及びL2CLコードの状態(開始状態又は終了状態)を示す設定内容に基づいて、前記L2CLコードエポック信号及び前記L2CLコードを生成する。
また、前記L2CMコード発生部及び前記L2CLコード発生部は、27ビットのシフトレジスタの列及びこれらの論理結合で構成されるコード発生部と、位相状態設定部とを備えており、これらのシフトレジスタで表される(227−1)の状態を開始状態と終了状態とに分割することにより、人工衛星に固有のコード列としてのL2CMコード及びL2CLコードを得るようにしている。
この場合、前記位相状態設定部は、前記コード発生部の各シフトレジスタからの状態値の出力を監視し、出力された前記状態値が前記制御部から指定された人工衛星の番号に対応する終了状態となったときに、前記各シフトレジスタを開始状態に設定する。
また、スペクトラム拡散信号受信装置は、任意のチップ数で人工衛星からL2Cコードを受信する場合があるので、前記L2CMコード発生部及び前記L2CLコード発生部は、前記制御部からの前記L2CMコード及びL2CLコードの状態設定に基づいて、前記スペクトラム拡散信号受信装置が前記L2Cコードを確実に捕捉及び追尾できるように、任意のチップ数からのL2CMコード及びL2CLコードと、L2CMコードエポック信号及びL2CLコードエポック信号とを生成する。
また、L2CMコードは、10230チップ繰り返す毎に開始状態(チップ数が0の状態)となる。この場合、前記L2CMコードと航法メッセージとは同期しており、前記航法メッセージは、前記L2CMコードが開始状態となる時刻に同期して遷移する。人工衛星からの受信信号は、上述したように、前記航法メッセージとL2CMコードとをmodulo2加算処理によって生成された信号であるので、前記航法メッセージが遷移すると、前記L2CMコードの符号は反転する。従って、前記L2CMコードの繰り返し周期を示すL2CMコードエポック信号の周期である20msに同期してL2CM相関値の積算処理を行わないと、L2CM積算相関値が相殺されてしまう。
そこで、前記位相状態設定部では、L2CMコードのチップ数及びL2CLコードのチップ数が0となる時刻を検出してL2CMコードエポック信号を出力するようにしている。
ARINC RESEARCH CORPORATION, ICD-GPS-200C-005R1 Navstar GPS Space Segment/Navigation User Interfaces, 14 January, 2003, p.5-32b
C/Aコードと比較して、L2Cコードは繰り返し周期(エポック)が長いので、スペクトラム拡散信号受信装置においては、搬送波周波数の誤差がスペクトラム拡散された信号の復調処理に大きな影響を及ぼす。
具体的には、前記C/Aコードの繰り返し周期は1msであるから、積算部における積算区間を1msに設定することが可能である。この場合、搬送周波数の誤差が1kHz未満であれば、積算相関値から搬送周波数の誤差に関する情報やC/Aコードの追尾誤差に関する情報を得ることが可能である。
一方、L2Cコードを構成するL2CMコード及びL2CLコードのうち、繰り返し周期の短いL2CMコードでは、その繰り返し周期が20msであるので、周波数誤差が50Hz未満でなければ、逆拡散処理による相関値を得ることができないという問題がある。また、C/Aコードと比較して、前記相関値の積算区間(20ms)が長くなるので、急峻な周波数の変化や位相の変化に追従できなくなるおそれがある。
また、L2CMコードの繰り返し周期を無視して任意の積算区間を設定した場合、航法メッセージの影響によって、正確な積算相関値を得ることができない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、L2CコードについてもC/Aコードと同様の積算区間を確保して、航法メッセージの重畳による積算相関値の劣化を抑制することを可能とするスペクトラム拡散信号受信装置を提供することを目的とする。
本発明に係るスペクトラム拡散信号受信装置は、補間エポック発生部を有するコード生成部と、前記コード生成部に接続される相関部と、前記補間エポック発生部及び前記相関部に接続される積算部と、前記積算部及び前記コード生成部に接続される制御部と、を備え、前記コード生成部は、前記相関部に入力されるスペクトラム拡散された受信信号に対し、逆拡散による復調処理を行うためのPNコードを前記相関部に出力して、前記PNコードの繰り返し周期を示すコードエポック信号を生成し、前記補間エポック発生部によって、前記コードエポック信号に同期し且つ前記PNコードの繰り返し周期よりも短い所望の繰り返し周期を有する補間コードエポック信号を生成して前記積算部に出力し、前記相関部は、入力された前記受信信号と、前記PNコードとの相関をとり、その処理結果を相関値として前記積算部に出力し、前記積算部は、入力された前記相関値を前記補間コードエポック信号に同期させて積算処理を行い、その処理結果を積算相関値として前記制御部に出力し、前記制御部は、入力された前記積算相関値に基づいて、前記コード生成部で生成される前記PNコードの種類、周波数及び位相を制御することを特徴とする。
この場合、前記補間エポック発生部は、前記コードエポック信号に同期し、且つ前記PNコードの繰り返し周期よりも短い繰り返し周期を有する前記補間コードエポック信号を前記積算部に出力するので、前記積算部では、前記相関値の積算処理を行う際に、前記補間コードエポック信号の繰り返し周期に対応して前記相関値の積算区間を短く設定することができる。これにより、前記受信信号に含まれる航法メッセージによる前記積算相関値の劣化を抑制することが可能となる。
また、前記積算区間を、L1信号を受信する従来技術に係るスペクトラム拡散信号受信装置での積算区間に設定することも可能となる。従って、C/Aコードよりも繰り返し周期の長いL2Cコードであっても、前記補間コードエポック信号を用いることにより、搬送波周波数の誤差による測定限界を軽減することができる。
ここで、前記コード生成部は、前記制御部及び前記補間エポック発生部に接続されるコードクロック発生部をさらに有し、前記クロック発生部は、前記PNコードを生成するための第1クロック信号と、前記第1コードクロック信号よりも高い周波数を有する第2クロック信号とを生成し、前記補間エポック発生部は、前記第2クロック信号に基づいて、前記コードエポック信号を分周することにより、前記補間コードエポック信号を生成することが好ましい。
これにより、前記コードクロック発生部において、前記第2クロック信号の周波数を所望の周波数に変更すれば、前記補間エポック発生部では、前記所望の周波数に対応して、前記コードエポック信号の繰り返し周期を短く調整することが可能となり、調整された信号を前記補間コードエポック信号として出力することができる。従って、前記積算部における前記積算区間を所望の値に変更することができ、前記積算相関値の劣化を容易に抑制することが可能となる。
また、前記コード生成部は、状態保持部をさらに有し、前記状態保持部は、前記PNコードを構成する各チップに関する状態値を状態保持テーブルに格納して、前記状態保持テーブルから所望の状態値を前記補間エポック発生部に出力し、前記補間エポック発生部は、入力された前記状態値と、前記コードエポック信号を構成する各チップに関する状態値とを比較して、比較した前記各状態値が一致した場合に、前記補間コードエポック信号を生成することが好ましい。
これにより、前記補間エポック発生部は、前記各チップの状態値を比較することにより、前記補間コードエポック信号を生成するので、前記制御部から前記コード生成部に制御内容の変更指示が入力された場合でも、前記変更指示を迅速に実行し、前記受信信号の初期捕捉及び安定追尾を確実に行うことが可能となる。
さらに、前記スペクトラム拡散信号受信装置は、前記コード生成部と前記相関部と前記積算部とを複数備えて構成される逆拡散部を有し、前記逆拡散部は、複数のスペクトラム拡散された受信信号に対して逆拡散処理を行うことが好ましい。
これにより、前記各受信信号を受信して逆拡散処理を同時に行うことが可能となる。
さらにまた、前記PNコードは、L2CMコード及びL2CLコードの少なくとも1つであることが好ましい。
本発明に係るスペクトラム拡散信号受信装置によれば、補間エポック発生部は、コードエポック信号に同期し、且つPNコードの繰り返し周期よりも短い繰り返し周期を有する補間コードエポック信号を積算部に出力するので、前記積算部では、相関値の積算処理を行う際に、前記補間コードエポック信号の繰り返し周期に対応して前記相関値の積算区間を短く設定することができる。これにより、受信信号に含まれる航法メッセージによる前記積算相関値の劣化を抑制することが可能となる。
また、前記積算区間を、L1信号を受信する従来技術に係るスペクトラム拡散信号受信装置での積算区間に設定することも可能となる。従って、C/Aコードよりも繰り返し周期の長いL2Cコードであっても、前記補間コードエポック信号を用いることにより、搬送波周波数の誤差による測定限界を軽減することができる。
本発明に係るスペクトラム拡散信号受信装置の好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Aを示すブロック図である。
スペクトラム拡散信号受信装置10Aは、図1に示すように、コード生成部12と、このコード生成部12に各々接続されるL2CM相関部14及びL2CL相関部16と、コード生成部12及びL2CM相関部14に接続されるL2CM積算部18と、コード生成部12及びL2CL相関部16に接続されるL2CL積算部20と、L2CM積算部18、L2CL積算部20及びコード生成部12に接続される制御部22とを有している。
スペクトラム拡散信号受信装置10Aは、人工衛星からL2信号を受信すると、図示しない周波数変換部及び増幅部を用いて、受信信号である前記L2信号から搬送波を除去し、搬送波が除去された前記受信信号をベースバンド信号として、L2CM相関部14及びL2CL相関部16に出力する。L2CM相関部14には、前記ベースバンド信号のうち前記L2CMコードでスペクトラム拡散された信号(以下、第1ベースバンド信号という)が入力され、L2CL相関部16には、前記ベースバンド信号のうち前記L2CLコードでスペクトラム拡散された信号(以下、第2ベースバンド信号という)が入力される。
コード生成部12は、L2CM相関部14にL2CMコードを出力する一方で、前記L2CMコードに同期し、且つ前記L2CMコードの繰り返し周期(20ms)よりも短い繰り返し周期(1ms)を有するL2CM補間コードエポック信号をL2CM積算部18に出力する。
また、コード生成部12は、L2CL相関部16にL2CLコードを出力する一方で、前記L2CLコードに同期し、且つ前記L2CLコードの繰り返し周期(1.5s)よりも短い繰り返し周期(例えば、1ms)を有するL2CL補間コードエポック信号をL2CL積算部20に出力する。
L2CM相関部14は、前記第1ベースバンド信号と、コード生成部12から入力された前記L2CMコードとの相関をとり、その処理結果を第1相関値(L2CM相関値)としてL2CM積算部18に出力する。L2CL相関部16は、前記第2ベースバンド信号と、コード生成部12から入力された前記L2CMコードとの相関をとり、その処理結果を第2相関値(L2CL相関値)としてL2CM積算部18に出力する。
L2CM積算部18は、入力された前記第1相関値について、前記L2CM補間コードエポック信号の繰り返し周期(1ms)を積算区間として積算処理を行い、その処理結果を第1積算相関値(L2CM積算相関値)として制御部22に出力する。一方、L2CL積算部20は、入力された前記第2相関値について、前記L2CL補間コードエポック信号の繰り返し周期(1ms)を積算区間として積算処理を行い、その処理結果を第2積算相関値(L2CL積算相関値)として制御部22に出力する。
制御部22は、入力された前記第1積算相関値及び前記第2積算相関値に基づいて、L2CMコード及びL2CLコードに関する制御内容をコード生成部12に出力する。
この制御内容は、スペクトラム拡散信号受信装置10AがL2信号の確実な初期捕捉及び安定追尾を行うためのものであり、L2信号の送信元である人工衛星の番号を示す内容と、図2に示す各人工衛星毎のL2CMコード及びL2CLコードの開始状態及び終了状態を示す内容と、前記L2CMコード及び前記L2CLコードの位相及び周波数とが含まれている。
図3は、コード生成部12の内部構成を示すブロック図である。
コード生成部12は、コードクロック発生部30と、このコードクロック発生部30に各々接続されるL2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34と、コードクロック発生部30及びL2CMコード発生部32に接続されるL2CM補間エポック発生部36と、コードクロック発生部30及びL2CLコード発生部34に接続されるL2CL補間エポック発生部38とから構成されている。
コードクロック発生部30は、制御部22からの前記L2CMコード及び前記L2CLコードの位相及び周波数を示すコードクロック情報に基づいて、L2CMコード及びL2CLコードのチップレート(511.5kHz)を繰り返し周波数とする第1コードクロック信号をL2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34に出力すると共に、前記第1コードクロック信号に同期し、且つ前記チップレート(511.5kHz)の2倍の繰り返し周波数(1.023MHz)を有する第2コードクロック信号をL2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38に出力する。なお、コードクロック発生部30は、一般に数値制御発振器(NCO)等で構成することができる。
L2CMコード発生部32は、制御部22から入力された人工衛星の番号及びL2CMコードの状態(図2に示す開始状態及び終了状態)と、前記第1コードクロック信号とに基づいて、L2CMコードを生成して相関部14(図1参照)に出力する一方で、前記L2CMコードの繰り返し周期(20ms)を有するL2CMコードエポック信号をL2CM補間エポック発生部36に出力する。
L2CLコード発生部34は、制御部22から入力された人工衛星の番号及びL2CLコードの状態(図2に示す開始状態及び終了状態)と、前記第1コードクロック信号とに基づいて、L2CLコードを生成して相関部16(図1参照)に出力する一方で、前記L2CLコードの繰り返し周期(1.5s)を有するL2CLコードエポック信号をL2CL補間エポック発生部38に出力する。
L2CM補間エポック発生部36は、入力された前記第2コードクロック信号及び前記L2CMコードエポック信号に基づいて、L2CM補間コードエポック信号を生成してL2CM積算部18に出力する。一方、L2CL補間エポック発生部38は、入力された前記第2コードクロック信号及びL2CLコードエポックとに基づいて、L2CL補間コードエポックを生成してL2CL積算部20に出力する。
図4は、L2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34の内部構成を示すブロック図である。なお、L2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34は、ほぼ同じ内部構成であるので、ここでは、L2CMコード発生部32について説明する。
L2CMコード発生部32は、シフトレジスタ部50と位相状態設定部52とから構成されている。
位相状態設定部52は、制御部22から図2に示す各人工衛星の番号と、L2CMコードの開始状態及び終了状態とを示す指示内容が入力された場合、前記指示内容に基づいて、シフトレジスタ部50に対して、前記開始状態を示す指示内容を出力する。
図4のシフトレジスタ部50は、27ビットを示す合計で27個のシフトレジスタと、これらのレジスタを論理結合する複数の結合部とから構成されている。シフトレジスタ部50は、前記第1コードクロック信号と、位相状態設定部52からの前記指示内容とに基づいて、前記人工衛星に固有のL2CMコードを前記第1コードクロック信号のチップレートに従って生成して相関部14に出力すると共に、生成した前記L2CMコードの各チップを示す状態値を位相状態設定部52に対して出力する。
L2CMコードは、人工衛星毎に開始状態及び終了状態が定められているので(図2参照)、位相状態設定部52は、入力された前記状態値がL2CMコードの終了状態を示す状態値に一致したと判定した場合、シフトレジスタ部50に対して開始状態に設定する指示内容を再度出力し、全てのシフトレジスタの再設定を行うと共に、コードエポック信号をL2CM補間エポック発生部36に出力する。この場合、L2CMコードのチップレートは511.5kHzであり、チップ数が10230であることから、周期20msのL2CMコードエポック信号が位相状態設定部52から出力される。
一方、L2CLコード発生部34の場合には、L2CLコードの開始状態及び終了状態がL2CMコードの開始状態及び終了状態とは異なり(図2参照)、且つ、L2CLコードのチップレートが511.5kHzで、チップ数が767250であるので、周期1.5sのL2CMコードエポック信号が位相状態設定部52から出力される。
なお、スペクトラム拡散信号受信装置10Aは、人工衛星からL2信号を受信する際に、前記L2信号の開始状態と終了状態との間における任意のチップから前記L2信号を受信することもある得るので、前記L2信号の確実な初期捕捉及び追尾を行うために、位相状態設定部52は、指定したシフトレジスタの状態を開始状態として所望のチップ数の状態を出力することも可能である。
図5は、L2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38の内部構成を示すブロック図である。L2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38は、ほぼ同じ内部構成であるので、ここでは、L2CM補間エポック発生部36について説明する。
L2CM補間エポック発生部36は、カウンタ54を有している。カウンタ54は、L2CMコードエポック信号を初期化信号とし、第2コードクロック信号を動作クロックとするカウンタであり、前記L2CMコードエポック信号が入力される毎にカウントを開始し、1023カウント毎にキャリー信号を発生する。この場合、L2CM補間エポック発生部36は、発生させた前記キャリー信号をL2CM補間コードエポック信号として出力する。また、任意のチップを捕捉及び追尾した場合でも、抜け落ちることなく前記L2CM補間コードエポック信号を出力可能とするため、カウンタ54にはL2CM状態設定(図3参照)に含まれるチップ数が入力される。
なお、上述した説明において、カウンタ54はアップカウンタとしているが、ダウンカウンタとしてもよいことは勿論である。
第1の実施形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Aは、基本的には、以上のように構成されるものであり、次に、図示しない人工衛星からL2信号を受信した際の動作について、図1〜図5及び図6のタイムチャートを参照しながら説明する。ここでは、スペクトラム拡散信号受信装置10Aは、同一の人工衛星からL2信号を受信しているものとして説明する。
スペクトラム拡散信号受信装置10Aは、前記人工衛星からL2信号を受信すると、図示しない周波数変換部及び増幅部を用いて、受信した前記L2信号から搬送波成分を除去してベースバンド信号を生成し、ベースバンド信号のうち第1ベースバンド信号を相関部14に入力する一方で、第2ベースバンド信号を相関部16に入力する。
制御部22は、コード生成部12に対して、L2Cコード(L2CMコード及びL2CLコード)の周波数及び位相を示すコードクロック情報をコードクロック発生部30に出力し、前記人工衛星の番号及びL2Cコードの状態(開始状態及び終了状態)を示す指示内容を示す各情報をL2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34に出力する。
コードクロック発生部30は、入力された前記コードクロック情報に基づいて、前記L2CMコード及び前記L2CLコードのチップレートに同一の周波数(511.5kHz)及び位相を有する第1コードクロック信号を、L2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34に出力する一方で、前記第1コードクロック信号に同期し、且つ2倍の周波数(1.023MHz)を有する第2コードクロック信号を、L2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38に出力する。
L2CMコード発生部32の位相状態設定部52は、入力された前記人工衛星の番号とL2CMコードの開始状態及び終了状態とを示す情報に基づいて、前記開始状態を示す指示内容をシフトレジスタ部50に出力する。
シフトレジスタ部50は、入力された前記指示内容に基づいて全てのレジスタを開始状態に設定すると共に、前記各レジスタに入力された第1コードクロック信号に基づいて、前記第1コードクロック信号に同期し、且つ同一の周波数(511.5kHz)を有するL2CMコードを生成して相関部14に出力する。
また、シフトレジスタ部50は、前記L2CMコードの各チップを生成する毎に前記各チップを示す状態値を位相状態設定部52に出力する。位相状態設定部52は、入力された前記状態値を監視しており、前記状態値が前記終了状態を示す状態値と一致した場合、シフトレジスタ部50から出力されたL2CMコードが所定のチップ数(10230チップ)に到達したものと判定し、シフトレジスタ部50に対して前記開始状態を示す指示内容を再度出力する。これにより、シフトレジスタ部50内の全てのレジスタは開始状態となる。
その際、位相状態設定部52は、シフトレジスタ部50が10230チップのL2CMコードを生成するために要した時間、すなわち、10230チップ×511.5kHz=20msを周期とし、且つ第1コードクロック信号に同期するパルス信号をL2CMコードエポック信号としてL2CM補間エポック発生部36に出力する。
一方、L2CLコード発生部34の位相状態設定部52は、L2CMコード発生部32の位相状態設定部52と同様に、入力された前記人工衛星の番号とL2CMコードの開始状態及び終了状態とを示す情報に基づいて、前記開始状態を示す指示内容をシフトレジスタ部50に出力する。
L2CLコード発生部34のシフトレジスタ部50は、L2CMコード発生部32のシフトレジスタ部50と同様に、入力された前記指示内容に基づいて全てのレジスタを開始状態に設定すると共に、前記各レジスタに入力された第1コードクロック信号に基づいて、前記第1コードクロック信号に同期し、且つ同一の周波数(511.5kHz)を有するL2CLコードを生成して相関部14に出力する。
また、シフトレジスタ部50は、前記L2CLコードの各チップを生成する毎に前記各チップを示す状態値を位相状態設定部52に出力し、位相状態設定部52は、入力された前記状態値を監視して、前記状態値が前記終了状態を示す状態値と一致した場合、シフトレジスタ部50から出力されたL2CLコードが767250チップに到達したものと判定し、シフトレジスタ部50に対して前記開始状態を示す指示内容を再度出力して、シフトレジスタ部50内の全てのレジスタを開始状態とする。
その際、位相状態設定部52は、シフトレジスタ部50が767250チップのL2CLコードを生成するために要した時間、すなわち、767250チップ×511.5kHz=1.5sを周期し、且つ第1コードクロック信号に同期するパルス信号をL2CLコードエポック信号としてL2CL補間エポック発生部38に出力する。
次に、L2CM補間エポック発生部36のカウンタ54は、L2CMコードエポック信号の入力により初期化され、第2コードクロック信号を構成する各チップが順次入力されると、チップ数のカウントを行う。ここで、カウンタ54が、1ms毎にキャリー信号を出力するように調整すれば、1023カウント毎に前記キャリー信号が出力される。L2CM補間エポック発生部36は、このキャリー信号をL2CMコードエポック信号に同期し、且つ1msの繰り返し周期を有するL2CM補間コードエポック信号としてL2CM積算部18に出力する。
また、任意のチップを捕捉及び追尾した場合でも、抜け落ちることなく前記L2CM補間コードエポック信号を出力可能とするために、L2CM補間エポック発生部36のカウンタ54には、L2CM状態設定に含まれるチップ数が入力される。上述したように、1023カウント毎に前記キャリー信号を出力する場合、例えば、カウンタ54が5を示している状態で50チップに再設定すれば、50×2−1=99の値がカウンタ54に設定され、94カウントの誤差を発生させることなく前記キャリー信号を出力することができる。
一方、L2CL補間エポック発生部38のカウンタ54は、L2CLコードエポック信号の入力により初期化され、第2コードクロック信号を構成する各チップが順次入力されると、チップ数のカウントを行う。ここで、カウンタ54が、1ms毎にキャリー信号を出力するように調整すれば、76725カウント毎に前記キャリー信号が出力される。L2CL補間エポック発生部38は、このキャリー信号をL2CLコードエポック信号に同期し、且つ1msの繰り返し周期を有するL2CL補間コードエポック信号としてL2CL積算部20に出力する。
次に、相関部14は、第1ベースバンド信号と、L2CMコード発生部32からのL2CMコードとの相関をとり、その処理結果を第1相関値としてL2CM積算部18に出力する。
一方、相関部16は、相関部14と同様に、第2ベースバンド信号と、L2CLコード発生部34からのL2CLコードとの相関をとり、その処理結果を第2相関値としてL2CL積算部20に出力する。
次に、L2CM積算部18は、入力された前記第1相関値について、L2CM補間コードエポック信号の周期である1msの時間毎に積算処理を行い(積算区間1〜積算区間20)、その処理結果を第1積算相関値として制御部22に出力する。
一方、L2CL積算部20は、L2CM積算部18と同様に、入力された前記第2相関値について、L2CL補間コードエポック信号の周期である1msの時間毎に積算処理を行い、その処理結果を第2積算相関値として制御部22に出力する。
制御部22は、入力された第1積算相関部及び第2積算相関部の結果に基づいて、L2Cコードの位相と周波数とを示す制御内容をコード生成部12に再度出力する。
このように、第1の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Aでは、L2CM補間エポック発生部36が、L2CMコードエポック信号に同期し、且つL2CMコードエポック信号の繰り返し周期よりも短い繰り返し周期を有するL2CM補間コードエポック信号をL2CM積算部18に出力する一方で、L2CL補間エポック発生部38が、L2CLコードエポック信号に同期し、且つL2CLコードエポック信号の繰り返し周期よりも短い繰り返し周期を有するL2CL補間コードエポック信号をL2CL積算部20に出力するようにしている。
これにより、各積算部18、20では、相関部14、16から入力される第1相関値及び第2相関値の積算処理を行う際に、L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号の前記繰り返し周期に対応して、前記第1相関値及び第2相関値の積算区間を短く設定した状態で、第1積算相関値及び第2積算相関値を制御部22に出力することができる。これにより、L2信号に含まれる航法メッセージによる前記第1積算相関値及び第2積算相関値の劣化を抑制することが可能となる。
また、前記各積算区間を、L1信号を受信する従来技術に係るスペクトラム拡散信号受信装置での積算区間に設定することも可能となり、搬送波周波数の誤差による測定限界を軽減することができる。従って、C/Aコードよりも繰り返し周期の長いL2CMコード及びL2CLコードであっても、L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号を用いることにより、搬送波周波数誤差による測定限界の限界を、50Hz(L2CMコードエポック信号を用いた場合)から1kHz(L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号を用いた場合)に軽減することができる。
また、コードクロック発生部30は、L2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34に対して第1コードクロック信号を出力する一方で、L2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38に対して、第1コードクロック信号の2倍の周波数を有する第2コードクロック信号を出力している。これにより、カウンタ54に入力されるL2CMコードエポック信号及びL2CLコードエポック信号が、繰り返し周期の短いL2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号として出力される。
このように、L2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38は、前記第2コードクロック信号の周波数に対応して、L2CMコードエポック信号及びL2CLコードエポック信号の繰り返し周期が短くして、前記L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号を出力するので、L2CM積算部18及びL2CL積算部20における積算区間を所望の値に変更することが可能となり、第1積算相関値及び第2積算相関値の劣化の抑制を容易に行うことが可能となる。
なお、スペクトラム拡散信号受信装置10Aにおいて、L2CMコードを優先的に受信したい場合には、L2CLコード発生部34、L2CL補間エポック発生部、相関部16及びL2CL積算部20を省略してもよい。
また、上述した説明では、L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号の繰り返し周期を、C/Aコードの繰り返し周期に合わせて1msとしているが、他の周期(例えば、0.5msや2ms)に設定しても前述した各作用効果が得られることは勿論である。
さらに、スペクトラム拡散信号受信装置10Aでは、コード生成部12と相関部14、16とL2CM積算部18とL2CL積算部20と制御部22とで逆拡散部を構成し、この逆拡散部を複数設けることにより、複数の人工衛星からの各L2Cコードを前記各逆拡散部で同時に受信することも可能である。
次に、第2の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Bについて、図7〜図10を参照しながら説明する。なお、第1の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Aと同じ構成要素については、同一の参照符号を付けて説明する。
スペクトラム拡散信号受信装置10Bは、図7及び図8に示すように、コード生成部12内にL2CM状態保持部60及びL2CL状態保持部62を有し、L2CMコード発生部32及びL2CLコード発生部34が、L2CMエポック信号及びL2CLエポック信号ではなく、シフトレジスタ部50から出力される状態値をL2CM補間エポック発生部36及びL2CL補間エポック発生部38に出力する点で、スペクトラム拡散信号受信装置10A(図3参照)と異なる。
制御部22は、L2CM状態保持部60に対して、L2CMコードのチップ数と人工衛星の番号とを示す指示内容を出力する一方で、L2CL状態保持部62に対して、L2CLコードのチップ数と前記人工衛星の番号とを示す指示内容を出力する。
図9は、L2CM状態保持部60及びL2CL状態保持部62の内部構成を示すブロック図である。L2CM状態保持部60及びL2CL状態保持部62は、ほぼ同じ内部構成であるので、ここでは、L2CM状態保持部60について説明する。
L2CM状態保持部60は、状態保持テーブル70と、第1カウンタ78と、第2カウンタ80と、初期設定部82とを有している。
状態保持テーブル70は、各人工衛星(例えば、37個の人工衛星)を示す衛星番号アドレス72と、L2CMコードの所定のチップ(511チップ及び512チップ毎のチップ)を示す20種類の状態アドレス74とに区分されたテーブルであって、各衛星番号アドレス72及び各状態アドレス74によって選択される1つのアドレスに対して、1つの状態値が格納されている。なお、図9では、状態保持テーブル70に格納されている前記各状態値をL2CM(i、j)(i=1〜37、j=0〜9718)として表現している。
この場合、状態保持テーブル70は、L2CMコードを構成する10230チップの各状態値76から20個の状態値をほぼ等チップ間隔で抽出し、これらの状態値を状態値L2CM(i、j)として状態保持テーブル70に格納している。前記等チップ間隔は511.5チップであるが、実際にL2CMコードの10230チップは20で割り切れないので、511チップ毎及び512チップ毎で交互に各チップの状態値を抽出することにより、511.5チップの前記等チップ間隔を確保するようにしている。
初期設定部82は、入力されたL2CMコードのチップ数を1023で割って、その商を第2カウンタ80の初期値として出力し、その余りを第1カウンタ78の初期値として出力する。第1カウンタ78は、入力された第2コードクロック信号を1/1023で分周するカウンタであり、1023カウント毎にキャリー信号を第2カウンタ80に出力する。第2カウンタ80は、入力された前記キャリー信号を1/20で分周するカウンタであり、20カウント毎にキャリー信号を出力する。その際、前記キャリー信号を示すデータは、状態アドレス74を示すものとして状態保持テーブル70及びL2CM補間エポック発生部36に出力される。
次に、スペクトラム拡散信号受信装置10Bのコード生成部12の動作について、図7〜図9及び図10のタイムチャートを参照しながら説明する。ここでは、コード生成部12が、L2CMコード及びL2CM補間エポックコードを生成する場合について説明する。
制御部22(図1参照)は、L2CMコードの周波数及び位相を示すコードクロック情報をコードクロック発生部30に出力し、人工衛星の番号とL2CMコードの状態(開始状態又は終了状態)とを示す指示内容をL2CMコード発生部32に出力し、前記人工衛星の番号と前記L2CMコードのチップ数とを示す指示内容をL2CM状態保持部60に出力する。
コードクロック発生部30は、入力された前記クロックに基づいて、第1コードクロック信号をL2CMコード発生部32に出力する一方で、第2コードクロック信号をL2CM補間エポック発生部36に出力する。
L2CMコード発生部32の位相状態設定部52は、入力された前記人工衛星の番号及びL2CMコードの開始状態及び終了状態を示す情報に基づいて、前記開始状態を示す指示内容をシフトレジスタ部50に出力する。
シフトレジスタ部50は、入力された前記指示内容に基づいて全てのレジスタを開始状態に設定すると共に、各レジスタに入力された第1コードクロック信号に基づいて、L2CMコードを生成して相関部14に出力する。
また、シフトレジスタ部50は、前記各チップを生成する毎に前記各チップを示す状態値を位相状態設定部52及びL2CM補間エポック発生部36に出力する。位相状態設定部52は、前記状態値が前記終了状態を示す状態値と一致した場合、シフトレジスタ部50から出力されたL2CMコードが所定のチップ数(10230チップ)に到達したものと判定し、シフトレジスタ部50に対して前記開始状態を示す指示内容を再度出力する。これにより、シフトレジスタ部50内の全てのレジスタは開始状態となる。
L2CM状態保持部60の初期設定部82は、入力された前記チップ数に基づいて第1カウンタ78及び第2カウンタ80に対して初期値を出力する。第1カウンタ78は、入力された第2コードクロック信号のチップをカウントして、1023カウント毎にキャリー信号を第2カウンタ80に出力し、第2カウンタ80は、入力された前記キャリー信号をカウントし、20カウント毎にキャリー信号を、状態アドレスとして状態保持テーブル70及びL2CM補間エポック発生部36に出力する。
状態保持テーブル70は、入力された前記人工衛星の番号及び状態アドレスに基づいて該当する状態値を呼び出し、この状態値を状態比較値としてL2CM補間エポック発生部36に出力する。
次に、L2CM補間エポック発生部36のカウンタ54は、L2CM状態保持部60から入力された前記状態比較値と、L2CMコード発生部32から入力された状態値とを比較して、これらの値が一致した場合、L2CM補間コードエポック信号をL2CM積算部18に出力する。
前述したように、状態保持テーブル70には、各状態値L2CM(i、j)が511チップ毎及び512チップ毎の順番で保持されている。そのため、L2CM補間エポック発生部36において、L2CMコード発生部32からの状態値と、L2CM状態保持部60からの状態値(状態比較値)とを比較する場合、各状態値で誤差が発生することが想定される。
そこで、L2CM状態保持部60は、状態アドレス74が奇数(1、3、…、19)である状態比較値L2CM(i、j)を出力する場合、第2コードクロック信号が第1コードクロック信号の2倍の周波数を有していることを利用して、前記状態比較値L2CM(i、j)を前記第1コードクロック信号の0.5チップ分(前記第2コードクロック信号の1チップ分)だけ遅延させて出力するようにしている。
そのため、状態アドレス74が偶数(0、2、4、…、18)である場合、L2CM補間コードエポック信号は、L2CMコード発生部32からの状態値に同期してL2CM補間エポック発生部36から出力されるが、状態アドレス74が奇数(1、3、…、19)である場合、前記第1コードクロック信号から0.5チップ分だけ遅延してL2CM補間エポック発生部36から出力される。
従って、L2CM補間コードエポック信号は、L2CMコードエポック信号に同期してL2CM補間エポック発生部36から出力される。なお、上述した状態比較値L2CM(i、j)に関する出力タイミングの調整は、2ms以上の時間で見れば大きな誤差とはならない。
L2CM積算部18は、入力されたL2CM補間コードエポック信号の周期(1ms)を積算区間(1〜20)として、相関部14からの相関値の積算処理を行う。
なお、L2CLコード発生部34、L2CL状態保持部62及びL2CL補間エポック発生部38については、L2CLコードのチップ数を767250に設定し、L2CL状態保持部62を構成する第2カウンタ80のカウント領域を、L2CM状態保持部60の第2カウンタ80と比較して、75倍とすることにより、L2CLコード及びL2CL補間コードエポック信号を生成することが可能である。
さらに、コード生成部12において、L2CMコードを優先的に受信する場合、L2CLコード及びL2CL補間コードエポックを生成するL2CLコード発生部34、L2CL状態保持部62及びL2CL補間エポック発生部38を省略することも可能である。
さらにまた、上述した説明では、L2CM補間コードエポック信号及びL2CL補間コードエポック信号の繰り返し周期を、C/Aコードの繰り返し周期に合わせて1msとしているが、他の周期(例えば、0.5msや2ms)に設定しても前述した各作用効果が得られることは勿論である。
第2の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置10Bでは、L2CM補間エポック発生部36が、L2CM状態保持部60からの状態比較値とL2CMコード発生部32からの状態値とを比較して、これらの値が一致した場合にL2CM補間コードエポック信号を生成するようにしているので、より短時間で制御部22からの変更内容を実行し、迅速なL2信号の追尾を行うことが可能となる。
また、スペクトラム拡散信号受信装置10Bでは、コード生成部12と相関部14、16とL2CM積算部18とL2CL積算部20と制御部22とで逆拡散部を構成し、この逆拡散部を複数設けることにより、複数の人工衛星からの各L2Cコードを前記各逆拡散部で同時に受信することも可能である。
なお、本発明に係るスペクトラム拡散信号受信装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
第1の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置の主要部の内部構成を示すブロック図である。 図1のコード生成部の内部構成を示すブロック図である。 L2CMコード及びL2CLコードの説明図である。 図2のコード発生部の内部構成を示すブロック図である。 図2の補間エポック発生部の内部構成を示すブロック図である。 図1のスペクトラム拡散信号受信装置の動作を示すタイムチャートである。 第2の実施の形態に係るスペクトラム拡散信号受信装置のコード生成部の内部構成を示すブロック図である。 図7のコード発生部の内部構成を示すブロック図である。 図7の状態保持部の内部構成を示すブロック図である。 図7のスペクトラム拡散信号受信装置の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
10A、10B…スペクトラム拡散信号受信装置
12…コード生成部 14、16…相関部
18…L2CM積算部 20…L2CL積算部
22…制御部 30…コードクロック発生部
32…L2CMコード発生部 34…L2CLコード発生部
36…L2CM補間エポック発生部
38…L2CL補間エポック発生部
50…シフトレジスタ部 52…位相状態設定部
54…カウンタ 60…L2CM状態保持部
62…L2CL状態保持部 70…状態保持テーブル
72…衛星番号アドレス 74…状態アドレス
78…第1カウンタ 80…第2カウンタ
82…初期設定部

Claims (5)

  1. 補間エポック発生部を有するコード生成部と、
    前記コード生成部に接続される相関部と、
    前記補間エポック発生部及び前記相関部に接続される積算部と、
    前記積算部及び前記コード生成部に接続される制御部と、
    を備え、
    前記コード生成部は、前記相関部に入力されるスペクトラム拡散された受信信号に対し、逆拡散による復調処理を行うためのPNコードを前記相関部に出力して、前記PNコードの繰り返し周期を示すコードエポック信号を生成し、前記補間エポック発生部によって、前記コードエポック信号に同期し且つ前記PNコードの繰り返し周期よりも短い所望の繰り返し周期を有する補間コードエポック信号を生成して前記積算部に出力し、
    前記相関部は、入力された前記受信信号と、前記PNコードとの相関をとり、その処理結果を相関値として前記積算部に出力し、
    前記積算部は、入力された前記相関値を前記補間コードエポック信号に同期させて積算処理を行い、その処理結果を積算相関値として前記制御部に出力し、
    前記制御部は、入力された前記積算相関値に基づいて、前記コード生成部で生成される前記PNコードの種類、周波数及び位相を制御する
    ことを特徴とするスペクトラム拡散信号受信装置。
  2. 請求項1記載のスペクトラム拡散信号受信装置において、
    前記コード生成部は、前記制御部及び前記補間エポック発生部に接続されるコードクロック発生部をさらに有し、
    前記クロック発生部は、前記PNコードを生成するための第1クロック信号と、前記第1コードクロック信号よりも高い周波数を有する第2クロック信号とを生成し、
    前記補間エポック発生部は、前記第2クロック信号に基づいて、前記コードエポック信号を分周することにより、前記補間コードエポック信号を生成する
    ことを特徴としたスペクトラム拡散信号受信装置。
  3. 請求項1又は2記載のスペクトラム拡散信号受信装置において、
    前記コード生成部は、状態保持部をさらに有し、
    前記状態保持部は、前記PNコードを構成する各チップに関する状態値を状態保持テーブルに格納して、前記状態保持テーブルから所望の状態値を前記補間エポック発生部に出力し、
    前記補間エポック発生部は、入力された前記状態値と、前記コードエポック信号を構成する各チップに関する状態値とを比較して、比較した前記各状態値が一致した場合に、前記補間コードエポック信号を生成する
    ことを特徴とするスペクトラム拡散信号受信装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスペクトラム拡散信号受信装置において、
    前記スペクトラム拡散信号受信装置は、前記コード生成部と前記相関部と前記積算部とを複数備えて構成される逆拡散部を有し、
    前記逆拡散部は、複数のスペクトラム拡散された受信信号に対して逆拡散処理を行う
    ことを特徴とするスペクトラム拡散信号受信装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスペクトラム拡散信号受信装置において、
    前記PNコードは、L2CMコード及びL2CLコードの少なくとも1つである
    ことを特徴とするスペクトラム拡散信号受信装置。
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