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JP2006035259A - ソルダペースト - Google Patents

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Masaki Mitsuharu
真佐樹 三治
Masayasu Yamamoto
政靖 山本
Masami Aihara
正巳 相原
Takasuke Inoue
高輔 井上
Satoshi Kumamoto
聖史 隈元
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Denso Corp
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Harima Chemicals Inc
Denso Corp
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Abstract

【課題】耐冷熱サイクル性、耐クラック性などの耐久性に優れたはんだ接合部を形成することができるソルダペーストを提供することである。
【解決手段】熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、金属層が被覆された樹脂フィラー粉末と、はんだ合金粉末とを含有するソルダペースト、または熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、はんだ合金層が被覆された樹脂フィラー粉末とを含有するソルダペーストである。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば回路基板に対して回路部品等をはんだ接続する際に使用されるソルダペーストに関する。
従来から、回路基板に電子回路部品等をはんだ接続するために、種々のソルダペーストが用いられている。ところが、従来のソルダペーストでは、使用環境の温度変化や振動等に起因する外部応力により、はんだ接合部に亀裂が発生するなどの不具合が生じるという問題がある。
このため、下記特許文献1〜3には上記問題の対策が種々提案されている。
すなわち、特許文献1には、はんだ合金と、エポキシ樹脂および有機カルボン酸を含むフラックスとを含有するはんだ組成物が開示されている。このはんだ組成物によれば、硬化したエポキシ樹脂がはんだ付箇所を覆ってはんだ接合部を補強することができるとされている。
特許文献2には、樹脂からなる基材微粒子の表面にはんだ層などの金属めっき層を有する導電性微粒子、および該導電性微粒子を介して電極基板と素子の接合部分が接合された基板が開示されている。この基板によれば、基材微粒子が弾力性に優れるため、接合部分に応力がかかりにくいうえ、対向する基板と素子の間隔を一定に保持することができるので、温度変化による電極基板、素子等の熱膨張、収縮による相対位置のずれによる剪断応力を緩和することができるとされている。
特許文献3には、フラックス、はんだ粉末、およびはんだ溶融温度よりも高い耐熱性樹脂粉末を含む混合物を主体とした接続部材が開示されている。この接続部材によれば、該接続部材をリフローすることにより、はんだ粉末が溶融したはんだメタル内に耐熱性樹脂粉末が分散した海綿状態となり、フレックス性を有するはんだメタルが形成され、熱サイクルによって生じる電子部品とマザーボードとの膨張係数差による応力を吸収することができるので、接続部材の延性破壊および脆性破壊を防ぎ、信頼性の高い電子装置を提供することができるとされている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の手段は、例えば自動車に搭載される回路部品などのように−10℃を下回るような低温雰囲気や100℃を超えるような高温雰囲気などの過酷な環境下に長期間曝される用途では、はんだ接合部の耐久性が必ずしも十分ではなく、冷熱サイクル試験を行うと、はんだ接合部にクラックが発生するなどの問題がある。
特開2003−10997号公報(第7頁) 特開平9−306232号公報(第3−4頁、第1図) 特開平11−245082号公報(第5頁、第2図)
本発明の課題は、耐冷熱サイクル性、耐クラック性などの耐久性に優れたはんだ接合部を形成することができるソルダペーストを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ソルダペーストに、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、樹脂フィラー粉末とを含有させることにより、十分な耐久性を備えたはんだ接合部を形成できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のソルダペーストは、以下の構成からなる。
(1) 熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、金属層が被覆された樹脂フィラー粉末と、はんだ合金粉末とを含有することを特徴とするソルダペースト。
(2) 前記金属層がはんだ合金層である(1)記載のソルダペースト。
(3) 熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、はんだ合金層が被覆された樹脂フィラー粉末とを含有することを特徴とするソルダペースト。
(4) 前記フラックス中における熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂の含有量が10〜90重量%である(1)〜(3)のいずれかに記載のソルダペースト。
(5) 前記樹脂フィラー粉末の含有量が1〜90重量%である(1)〜(4)のいずれかに記載のソルダペースト。
(6) 前記熱硬化性樹脂の硬化温度が、はんだ接合時のプリヒート温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下である(1)〜(5)のいずれかに記載のソルダペースト。
(7) 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂である(1)〜(6)のいずれかに記載のソルダペースト。
(8) 前記硬化温度が180〜230℃である(6)または(7)記載のソルダペースト。
(9) 前記熱可塑性樹脂の軟化温度が、使用時にはんだ接合部が曝される最高温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下である(1)〜(8)のいずれかに記載のソルダペースト。
(10) 前記熱可塑性樹脂が、ポリアミドまたはポリエチレン系樹脂である(1)〜(9)のいずれかに記載のソルダペースト。
(11) 前記軟化温度が130〜200℃である(9)または(10)記載のソルダペースト。
前記(1)記載のソルダペーストによれば、フラックス中に熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含有させることによりはんだ接合部の外面を樹脂で被覆するとともに、はんだ接合部の内部に樹脂フィラー粉末をも含有させることにより、高い耐冷熱サイクル性や耐クラック性が得られる。特に、樹脂フィラーは金属層で被覆されているので、該樹脂フィラーとはんだ合金との濡れ性が向上して樹脂フィラーがはんだ接合部内に均一に分散しやすくなるので、耐久性がより向上する。また、樹脂フィラーの添加によりはんだ接合部の体積を増加させることができるので、はんだ合金材料の使用量を削減してコストダウンおよび軽量化を図ることができる。
前記(2)記載のように、樹脂フィラーを被覆する金属層は、はんだ合金層であるのが好ましい。これにより、樹脂フィラーとはんだ合金との濡れ性がより向上してはんだ接合部内での分散性をさらに向上させることができる。また、金属層がはんだ合金層であることによりはんだ接合部の接合強度を高めることができる。したがって、樹脂フィラーの添加量を増加させても十分な接合強度を確保することができる。
また、前記(3)記載のように、はんだ合金粉末を添加せず、樹脂フィラーに被覆されたはんだ合金層によりはんだ接合部を形成することもできる。
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の含有量は、前記(4)記載の範囲とするのがよい。これにより、十分な補強効果が得られるとともに、ソルダペーストを適度な粘度に調整するのが容易になる。また、樹脂フィラー粉末の含有量は、前記(5)記載の範囲とするのがよい。これにより、十分な応力緩和効果と接合強度を得ることができる。
前記(6)記載のソルダペーストでは、熱硬化性樹脂として、その硬化温度が、はんだ接合時のプリヒート温度より高く、はんだ接合時の本加熱温度以下の範囲内にあるものを使用する。硬化温度がプリヒート温度以下である場合には、プリヒート時に熱硬化性樹脂の硬化反応がすでに開始ないし終了し、本加熱時に必要なはんだ合金の濡れ広がりを阻害するおそれがある。一方、硬化温度が本加熱温度より高い場合には、本加熱後においても未硬化の樹脂がはんだ接合部内に多く残留するので、はんだ接合部を補強して耐久性を向上させる効果が低減するおそれがある。したがって、前記(6)記載のソルダペーストによれば、はんだ付け時におけるはんだ合金の濡れ広がりと、はんだ付け後の補強効果とをより向上させることができる。
前記(7),(8)に記載のように、熱硬化性樹脂としては、耐熱性、耐衝撃性等の樹脂物性、硬化速度等を考慮すると、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂であるのがよく、特にこれらの樹脂の硬化温度は、回路基板等の接合に用いられる一般的なはんだ合金を使用する場合、180〜230℃程度であるのがよい。
前記(9)記載のソルダペーストでは、熱可塑性樹脂として、その軟化温度が、使用時にはんだ接合部が曝される最高温度より高く、はんだ接合時の本加熱温度以下の範囲内にあるものを使用する。軟化温度が使用時に曝される最高温度以下である場合には、使用時に樹脂が軟化してしまうため、はんだ接合部を補強して耐久性を向上させる効果が低減するおそれがある。一方、軟化温度が本加熱温度より高い場合には、はんだ合金の溶融時に樹脂が軟化せず、はんだ合金の濡れ広がりを阻害するおそれがある。したがって、前記(9)記載のソルダペーストによれば、はんだ付け時におけるはんだ合金の濡れ広がりと、はんだ付け後の補強効果とをより向上させることができる。
前記(10),(11)に記載のように、熱可塑性樹脂としては、耐熱性、耐衝撃性等の樹脂物性、環境対応性等を考慮すると、ポリアミドまたはポリエチレン系樹脂であるのがよく、特にこれらの樹脂の軟化温度は、回路基板等の接合に用いられる一般的なはんだ合金を使用する場合、130〜200℃程度であるのがよい。
<第1の実施形態>
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態のソルダペーストは、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、金属層が被覆された樹脂フィラー粉末と、はんだ合金粉末とを含有するものである。フラックスは、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂の他、必要に応じてロジン、活性剤、チキソ剤、有機溶剤などを含有させる。
前記熱硬化性樹脂としては、はんだ接合部の外面を被覆し補強できるものであれば、特に限定されないが、好ましくはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等であるのがよく、より好ましくはエポキシ樹脂またはウレタン樹脂であるのがよい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系、レソルシノール系などのエポキシ樹脂、脂肪族系、環状脂肪族系、不飽和脂肪族系などのエポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N−アミノエチルピペラジン、ポリアミド樹脂、2,4,6−トリアミノメチルフェノール、イミダゾール、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの硬化剤や、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ドテシニルサクシニックアンハイドライド、ピロメリット酸無水物、クロレンディッアンハイドライド、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンなどの酸無水物硬化剤などが挙げられる。
ウレタン樹脂としては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの2つ以上のイソシアネート基を有する化合物とポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールなど2つ以上の水酸基を有するポリオールとの反応物が挙げられる。また、水酸基を持つ化合物と共にカルボン酸、アミン等の活性水素を含有する化合物も併用することができる。
ポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表される多価カルボン酸と多価アルコール(ポリオール)との反応物や、不飽和ポリエステルという、ポリエステルに不飽和基を含ませ、スチレンなどのビニル基をもったモノマーと成形時に共重合させる樹脂、更に別名アルキド樹脂と呼ばれる、油脂や他の樹脂(たとえばエポキシ樹脂)をも反応に加えて、変性(性質を調整)した樹脂を挙げることができる。
フェノール樹脂としては、通常のフェノール類とアルデヒド類とを反応させたノボラック型とレゾール型樹脂の2種が有るが、それ以外にも、環境に対する負荷の少ない樹脂として開発された、アルデヒド類を用いないベンゾオキサジン系の樹脂が挙げられる。
本発明では、特に熱硬化性樹脂の硬化温度が、はんだ接合時のプリヒート温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下の範囲内にあるのが好ましい。具体例を挙げると、はんだ合金として、例えば融点が約219℃のSnAgCu系はんだ合金を用いる場合、プリヒート温度は150〜170℃程度に設定され、本加熱温度は230〜240℃程度に設定されるので、硬化温度が180〜230℃の範囲にある熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、はんだ接合部の外面を被覆し補強できるものであれば、特に限定されないが、ポリアミド、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等であるのがよく、より好ましくはポリアミドまたはポリエチレン系樹脂であるのがよい。
ポリアミドとしては、全芳香族ポリアミド、芳香族−脂肪族ポリアミド、ポリエステル−ポリアミド共重合物などが挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、および高密度ポリエチレンが挙げられる他、三洋化成工業(株)製のサンワックスなどの低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。
本発明では、特に熱可塑性樹脂の軟化温度が、使用時にはんだ接合部が曝される最高温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下の範囲内にあるのが好ましい。具体例を挙げると、はんだ合金として、上記と同じSn−Ag−Cu系はんだ合金を用い、使用時に曝される最高温度が110〜125℃程度である場合、軟化温度が130〜200℃の範囲にある熱可塑性樹脂を用いるのがよい。
フラックス中における熱硬化性樹脂の含有量、フラックス中における熱可塑性樹脂の含有量は、10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%であるのがよい。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を併用する場合には、これらの合計含有量が10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%であるのがよい。また、ソルダペースト中における熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の含有量は、1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%程度であるのがよい。
前記樹脂フィラー粉末に用いる樹脂としては、強度と弾性が高いものであるのがよく、例えばエチレン酢酸ビニル系樹脂、ビニルベンゼン樹脂、硬化後のエポキシ樹脂等が挙げられる。樹脂フィラーの粒径は、5〜30μm 程度であるのがよい。樹脂フィラーを被覆する金属層の材料としては、ソルダペースト中に含有するはんだ合金粉末と相溶性の高い金属、例えばAu、Ag、Cu、Ni、Ti、Sn、Zn、In、Pb等の金属またはこれらの合金等が挙げられ、好ましくはPb−Sn合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金等のはんだ合金、より好ましくはSn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金等のPbフリーはんだ合金であるのがよい。金属層の厚みは、1〜15μm、好ましくは5〜10μmであるのがよい。金属層は、めっき法、金属ナノ粒子被覆法 などの方法により樹脂フィラー粉末に被覆することができる。樹脂フィラー粉末は、ソルダペースト中に1〜90重量%、好ましくは10〜90重量%含有しているのがよい。金属層が被覆された樹脂フィラー粉末としては、例えば積水化学工業(株)製「ミクロパールSOL」などの市販品を使用することもできる。
フラックス中に必要に応じて配合するロジンとしては、従来からフラックス用途で用いられているロジンおよびその誘導体を使用することができる。ロジンおよびその誘導体としては、通常のガム、トール、ウッドロジンが用いられ、その誘導体として熱処理した樹脂、重合ロジン、水素添加ロジン、ホルミル化ロジン、ロジンエステル、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂等が挙げられる。ロジンおよびその誘導体は、ソルダペースト中に0〜5重量%含有しているのがよい。
活性剤としては、エチルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、アニリン等のハロゲン化水素塩酸、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸等の有機カルボン酸が挙げられる。活性剤は、ソルダペースト中に0.1〜1.0重量%含有しているのがよい。
チキソ剤としては、硬化ひまし油、蜜ロウ、カルナバワックス、ステアリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミド等があげられる。チキソ剤は、ソルダペースト中に0.3〜1重量%含有しているのがよい。
有機溶剤としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、トルエン、テレピン油等の炭化水素系溶剤、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。有機溶剤は、ソルダペースト中に1〜5重量%含有しているのがよい。
さらに、本発明におけるフラックスでは、従来から公知のポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂等の合成樹脂等の一般にフラックスのベース樹脂として用いられているものを併用することや、酸化防止剤、防黴剤、つや消し剤等の添加剤を添加することもできる。
はんだ合金粉末としては、一般に用いられているPb−Sn合金、さらにAg、Bi、Inなどを添加したPb−Sn合金等を使用することができるが、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系等のPbフリー合金を使用するのが好ましい。はんだ合金粉末の粒径は5〜50μm程度であるのがよい。はんだ合金粉末は、ソルダペースト中に0〜90重量%、好ましくは40〜80重量%含有しているのがよい。
ソルダペースト中における金属層が被覆された樹脂フィラー粉末とはんだ合金粉末の含有量は、全体の1〜95重量%であるのがよい。また、金属層が被覆された樹脂フィラー粉末とはんだ合金粉末の含有比率は、(樹脂フィラー粉末/はんだ合金粉末)=100〜10/0〜90であるのがよい。
上記のソルダペーストを用いて回路基板に電子回路部品等をはんだ接続する際には、例えば電子回路部品が配設された回路基板上に、ソルダペーストをディスペンサーやスクリーン印刷等により塗布した後、所定の条件でプリヒートを行い、さらに本加熱(リフロー)を行う。基板上への塗布、プリヒートおよび本加熱は、大気中で行ってもよく、N2、Ar、He等の不活性雰囲気中で行ってもよい。
プリヒートの条件および本加熱の条件は、ソルダペーストを構成する各成分の物性に応じて適宜設定すればよいが、通常、プリヒートは、温度が140〜190℃程度、時間が45〜90秒程度とされ、本加熱は、最高温度が200〜250℃程度、はんだ融点以上の時間が20〜40秒程度とされる。
<第2の実施形態>
本発明では、ソルダペースト中にはんだ合金粉末を添加せず、樹脂フィラーに被覆されたはんだ合金層によりはんだ接合部を形成することもできる。すなわち、第2の実施形態のソルダペーストは、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、はんだ合金層が被覆された樹脂フィラー粉末とを含有するものである。
この実施形態の場合、樹脂フィラー粉末を被覆するはんだ合金層の材料としては、例えばPb−Sn合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金等を用いることができる。はんだ合金層の厚みは、1〜30μm、好ましくは10〜20μmであるのがよい。樹脂フィラー粉末は、ソルダペースト中に1〜90重量%、好ましくは50〜90重量%含有しているのがよい。本実施形態では、フラックス中の各成分については、第1の実施形態と同様のものを使用できる。
この実施形態のソルダペーストを用いて回路基板に電子回路部品等をはんだ接続する際にも、上記と同様にして基板上への塗布、プリヒートおよび本加熱を行えばよい。これにより、樹脂フィラー粉末を被覆するはんだ合金によりはんだ接合部が形成され、このはんだ接合部内に樹脂フィラー粉末が分散した状態となるとともに、はんだ接合部の外面は熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂で被覆され補強される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜8、比較例1〜3]
ベース樹脂としてエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド、ポリエチレン系樹脂およびガムロジンから選ばれる少なくとも1種と、チキソ剤として硬化ひまし油と、有機溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルと、活性剤としてアジピン酸またはモノエチルアミン塩酸塩とを表1に示す配合比で混合し、均一になるように熱を加えて溶解してフラックスをそれぞれ得た。ついで、各フラックスに樹脂フィラーとはんだ合金粉末とを混合し、実施例1〜8および比較例1〜3のソルダペーストをそれぞれ得た。各成分の詳細を以下に示す。
<各成分の詳細>
エポキシ樹脂:熱硬化性エポキシ樹脂(硬化温度200℃)
ウレタン樹脂:熱硬化性ウレタン樹脂(硬化温度220℃)
ポリアミド:熱可塑性ポリアミド(軟化温度180℃)
ポリエチレン系樹脂:低分子量ポリエチレン(軟化温度140℃)
ガムロジン:中国産ガムロジン(軟化温度80℃)
樹脂フィラー(1):Sn−Agはんだ合金めっき樹脂フィラー(粒子径30±10μmのジビニルベンゼン樹脂球に約2μmのSn−3.5重量%Agはんだ合金めっきを施したもの)
樹脂フィラー(2):Sn−Agはんだ合金めっき樹脂フィラー(粒子径25±10μmのエチレン酢酸ビニル樹脂球に約5μmのSn−3.5重量%Agはんだ合金めっきを施したもの)
樹脂フィラー(3):Cuめっき樹脂フィラー(粒子径30±10μmのジビニルベンゼン樹脂球に約0.5μmのCuめっきを施したもの)
はんだ合金粉末:平均粒子径30μm、組成比Sn−3重量%Ag−0.5重量%Cu
実施例1〜8および比較例1〜3のソルダペーストを厚み150μmのステンレスメタルマスクを用いて基板上に所定のパターンで印刷し、チップ部品を搭載後、下記のはんだ溶融条件でチップ部品を基板に接合して各試料を作製した。
はんだ溶融条件:プリヒート(180℃、80秒)、本加熱(最高温度235℃)
基板:ガラスエポキシ基板(FR−4)
チップ部品:3216チップコンデンサ
得られた各試料に対して下記条件で冷熱サイクルの負荷をかけ、はんだ接合部の亀裂発生の有無を目視で確認した。結果を表2にそれぞれ示す。
<冷熱サイクル試験条件>
−30℃で30分、110℃で30分を1サイクルとする冷熱サイクルを2000サイクル実施し、500サイクル毎にはんだ接合部の亀裂有無を確認した。
Figure 2006035259
Figure 2006035259
表2から、実施例1〜8のソルダペーストを用いて形成されたはんだ接合部は、2000サイクルの時点でも亀裂は発生しておらず、良好な状態を維持していることがわかる。

Claims (11)

  1. 熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、金属層が被覆された樹脂フィラー粉末と、はんだ合金粉末とを含有することを特徴とするソルダペースト。
  2. 前記金属層がはんだ合金層である請求項1記載のソルダペースト。
  3. 熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を含むフラックスと、はんだ合金層が被覆された樹脂フィラー粉末とを含有することを特徴とするソルダペースト。
  4. 前記フラックス中における熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂の含有量が10〜90重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のソルダペースト。
  5. 前記樹脂フィラー粉末の含有量が1〜90重量%である請求項1〜4のいずれかに記載のソルダペースト。
  6. 前記熱硬化性樹脂の硬化温度が、はんだ接合時のプリヒート温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下である請求項1〜5のいずれかに記載のソルダペースト。
  7. 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載のソルダペースト。
  8. 前記硬化温度が180〜230℃である請求項6または7記載のソルダペースト。
  9. 前記熱可塑性樹脂の軟化温度が、使用時にはんだ接合部が曝される最高温度より高く、かつ、はんだ接合時の本加熱温度以下である請求項1〜8のいずれかに記載のソルダペースト。
  10. 前記熱可塑性樹脂が、ポリアミドまたはポリエチレン系樹脂である請求項1〜9のいずれかに記載のソルダペースト。
  11. 前記軟化温度が130〜200℃である請求項9または10記載のソルダペースト。

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