JP2006008084A - 車両用内装部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用内装部材と他の部材との隙間を好適にシールする。
【解決手段】車両用内装部材としてのインストルメントパネル30は、所要形状に形成したパネル基材12と、このパネル基材12に設けられて化粧面をなす表皮材32とを備え、その前端部30aがフロントウィンドウFWに対し隙間Sを保持して対向するよう設置される。またこのインストルメントパネル30には、表皮材32の前端部でフロントウィンドウFWに対向する部位に、インストルメントパネル30の設置時に、フロントウィンドウFWと弾力的に当接してシールする突状部34が一体的に形成される。
【選択図】図3
【解決手段】車両用内装部材としてのインストルメントパネル30は、所要形状に形成したパネル基材12と、このパネル基材12に設けられて化粧面をなす表皮材32とを備え、その前端部30aがフロントウィンドウFWに対し隙間Sを保持して対向するよう設置される。またこのインストルメントパネル30には、表皮材32の前端部でフロントウィンドウFWに対向する部位に、インストルメントパネル30の設置時に、フロントウィンドウFWと弾力的に当接してシールする突状部34が一体的に形成される。
【選択図】図3
Description
この発明は、所定形状に形成した基材と、この基材に設けられて化粧面をなす表皮材とを備え、その端部がフロントウィンドウ等の他の部材に対し隙間を保持して対向するよう設置される車両用内装部材に関するものである。
一般的に、乗用車における乗員室内の前方には、図8に例示するように、所要形状に成形されて車幅方向の略全幅に亘って延在する車両用内装部材としてインストルメントパネル10が設置されている。このインストルメントパネル10は、車種毎に専用にデザインされた固有の形状とされており、基本的には所要の意匠形状に成形されたパネル基材(基材)を主体として、各種車載機器や装置等の設置用基体としての機能を有している。図9に略示したインストルメントパネル10は、所要形状に形成された剛性を有するパネル基材12と、このパネル基材12の外表面に装着される質感向上用の表皮材14と、これらパネル基材12および表皮材14の間に介在するウレタンフォーム等の発泡体からなるクッション材16とから構成される3層タイプとなっている。なおインストルメントパネル10は、図示した3層タイプの他に、パネル基材12のみから構成される単層タイプや、パネル基材12の外表面に表皮材14を直接被着して構成される2層タイプ等も実施に供されている。
そして前述したインストルメントパネル10は、その前端部(端部)10aを乗員室24の前側に位置するフロントウィンドウ(他の部材)FWの内面に対し対向的に臨ませた状態で、乗員室24の空調に供されるエアコンユニット18や車体補強用のリィンフォースバー20およびエアバッグ22等を覆蓋するように車体に取付けられている。ここで、インストルメントパネル10の前端部10aを、フロントウィンドウFWに接触するように取付けると、走行時において両部材10,FWの摩擦による異音の発生や、パネル基材12の剛性故にフロントウインドウFWを傷付けてしまう虞れが指摘される。そこで、インストルメントパネル10は、その前端部10aをフロントウィンドウFWから離間させて所要の隙間Sを保持した状態で対向設置することで、両部材10,FWの摩擦による異音の発生を防止すると共に、両部材10,FWの組付け誤差や各部材10,FWの寸法誤差等を許容し得るようになっている。
このように、インストルメントパネル10の前端部10aとフロントウィンドウFWとの間に隙間Sを設けた場合、エンジンルームに配設されたエンジン(図示せず)から発生する騒音がこの隙間Sから乗員室24に侵入する弊害がある。そこで、発泡ゴム等の弾性体からなるシール部材26を、フロントウィンドウFWの内面とこの内面に臨むインストルメントパネル10の前端部10aとの間に介挿することで、隙間Sをシールする構成が提案されている(図9参照)。また別の態様として、ゴムや熱可塑性エラストマ等を押出し成形等により形成した遮音部材を使用する構成も開示されている(例えば、特許文献1参照)。図10に例示した遮音部材28は、インストルメントパネル10の前端部10aに嵌合する断面コ字状に形成した嵌合部28aと、この嵌合部28aの一方の開放端部から外方に延出した突片28bを備えた部材であって、この突片28bがフロントウィンドウFWの内面に弾力的に当接することで隙間Sをシールするようになっている。
特開平11−115551号公報
しかしながら、前述したシール部材26および遮音部材28は、何れもインストルメントパネル10またはフロントウィンドウFWとは別部材であるので、成形作業工数が増加してコストの増加を招く問題が指摘される。また組立工程において、シール部材26,28等の組付け手間が煩雑であり、作業性が低下する問題もあった。特にシール部材26は、接着剤や両面シール等で位置決め固定する構成であるため、シール部材26の貼着を適切に実施できないこともあり、乗員室24からの角度によっては不完全な貼着部位がインストルメントパネル10からはみ出して見える場合があり、商品価値を低下させる虞れがある。更に、経時的にシール部材26の貼着力(接着力)が低下してしまい、シール部材26がインストルメントパネル10から脱離してしまう不都合もあった。
すなわちこの発明は、従来の技術に係る車両用内装部材に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、他の部材との隙間をシールする突状部を表皮材に一体形成することで、コストの低減を図り得る車両用内装部材を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る車両用内装部材は、
所要形状に形成した基材と、この基材に設けられて化粧面をなす表皮材とを少なくとも備え、その端部が他の部材に対し隙間を保持して対向するよう設置される車両用内装部材において、
前記表皮材の端部で前記他の部材に対向する部位に、設置時に該他の部材と弾力的に当接してシールする突状部を一体的に形成したことを特徴とする。
所要形状に形成した基材と、この基材に設けられて化粧面をなす表皮材とを少なくとも備え、その端部が他の部材に対し隙間を保持して対向するよう設置される車両用内装部材において、
前記表皮材の端部で前記他の部材に対向する部位に、設置時に該他の部材と弾力的に当接してシールする突状部を一体的に形成したことを特徴とする。
本発明に係る車両用内装部材によれば、表皮材の端部で他の部材に対向する部位に、設置時に他の部材と弾力的に当接してシールする突状部を一体的に形成することで、組立工程において他の部材との隙間を塞ぐシール作業を省略し、コストを低減し得る利点がある。また、車両用内装部材を設置すると必然的に他の部材に対する位置が決定されると共に、突状部は位置ずれまたは脱離等する虞れがないから、他の部材との隙間を確実にシールし得る高い信頼性を有する。
次に、本発明に係る車両用内装部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、説明の便宜上、図8〜図10に示した車両用内装部材としてのインストルメントパネルの構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。
図1は、本願の好適実施例に係る車両用内装部材としてインストルメントパネル30の一部を示す概略斜視図であり、図2は図1のA−A線断面図である。実施例のインストルメントパネル30は、所要形状に形成したパネル基材(基材)12と、このパネル基材12の外表面に全体的に設けられて化粧面(表層)をなす表皮材32と、これらパネル基材12および表皮材32の間に介在させたクッション材16とからなる3層タイプとされている。なお説明の便宜上、フロントウインドウFW側をインストルメントパネル30の前側とし、乗員席側を該パネル30の後側とする。
インストルメントパネル30は、その前端部(端部)30aを乗員室24の前側に設置されたフロントウィンドウ(他の部材)FWの下端部に向き合わせて車体に取付けられ、エアコンユニット18やエアバッグ22等の上方に延在してこれらを覆い、乗員席の手前側で下方に向けて湾曲する概略形状となっている(図2参照)。また、インストルメントパネル30の前端部30aは、傾斜配置されたフロントウィンドウFWの内面に沿って後側から前側に向かうにつれて下方傾斜するよう形成され、この前端部30aにおけるフロントウィンドウFWに臨む面である表皮材32の前端部とフロントウィンドウFWの内面とは所定間隔離間して隙間Sが画成されるようになっている。すなわちインストルメントパネル30を、その前端部30aがフロントウィンドウFWの内面に対し隙間Sを保持した対向状態で車体に取付けることで、各部材FW,30の製造に際しての寸法誤差や両部材FW,30の組付け誤差等を充分に許容し得ると共に、両部材FW,30の接触による異音の発生の防止を図っている。
パネル基材12は、従来のインストルメントパネル10を構成する基材12と基本的に同一であって、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂素材を、図示しないインジェクション成形型を利用したインジェクション成形により形成される。これにより、インストルメントパネル30としての形状を保持し得ることは勿論、種々の車載機器を設置しても変形することを防止するに充分な剛性を有する大型の合成樹脂成形部材である。
表皮材32は、公知技術である「反応射出成形(Reaction Injection Molding成形)技術」に基づいて成形されたウレタン成形材である。この反応射出成形技術は、成形型内に画成した所要形状のキャビティに向けて原料であるポリオールとイソシアネートとを攪拌しながら射出し、これらを該キャビティ内で反応させることで、該キャビティと同一形状のウレタン成形材を成形する方法である。従って、例えば部位毎に厚みが異なるシート状部材や、複雑な外面凹凸形状を有する部材、表面形状と裏面形状とが異なる部材等、一般的なインジェクション成形技術と同様に、成形型からの脱型が可能な形状であれば多種多様な形状のウレタン成形材を成形可能とする特徴を有している。
このような反応射出成形技術に基づいて成形された表皮材32は、パネル基材12の外部輪郭形状に略合致する形状・サイズで、かつインストルメントパネル30の外部意匠形状を前提とした曲面凹凸形状に成形されている。この表皮材32は、少なくとも乗員室24に臨む部位が、クッション材16の弾力性を発現させるために適度の柔軟性を有しつつも形状復元性を有している。また表皮材32の外表面には、シボ模様等が再現されて本革等の風合いが付与されており、インストルメントパネル30の質感向上に寄与するようになっている。
また、表皮材32においてインストルメントパネル30の前端部30aに位置し、フロントウィンドウFWの内面に対向する部位には、インストルメントパネル30を設置した際に、フロントウィンドウFWの内面に弾力的に当接してシールし得る突状部34が一体的に形成されている(図3参照)。この突状部34は、インストルメントパネル30の前端縁から後側に所定間隔だけ離間した位置から表皮材32の外方に向けて突出する突出片34aと、この突出片34aの先端から表皮材32に沿って前側に延在する当接片34bとからなる鉤状に形成され、インストルメントパネル30の幅方向における略全長に亘って突出形成されている(図1参照)。ここで、突状部34の当接片34bは、インストルメントパネル30を車体に取付ける前の状態では、突出片34aに対する当接片34bの延出角度が90°以上(例えば100〜110°)となっており、よって鉤状をなす突状部34は、前方へ拡開した状態となるよう形成される(図3の2点鎖線参照)。
そして突状部34は、突出片34aおよび当接片34bの夫々が1mm程度の厚みに設定されており、表皮材32が具有する特性により、突出片34aは表皮材32に対し可撓性を有すると共に、当接片34bは突出片34aに対し可撓性を有している。これにより、突状部34の当接片34bは、フロントウィンドウFWの内面に当接した際に、フロントウィンドウFWに押圧されて表皮材32側へ適宜に弾性変形した状態となり、フロントウィンドウFWとインストルメントパネル30との隙間Sは、この突状部34の突出片34aによってシールされるようになる。
パネル基材12と表皮材32との間に介在するクッション材16は、例えばウレタン等の発泡原料を発泡させて形成されるウレタンフォーム等の発泡体であって、部位毎に多少の差異はあるものの5〜10mm程度の厚みに形成され、部位毎に適度の弾力性を有している。このようにクッション材16が、剛性を有するパネル基材12を覆っているので、表皮材32の適宜部位を指先等で押圧すると当該押圧部位が陥凹的に圧縮変形するようになり、インストルメントパネル30の触感向上を図り得る。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るインストルメントパネルの作用について説明する。先ずインストルメントパネル30の製造工程の一例について簡単に説明する。前述したパネル基材12は、図示しない基材成形型を使用したインジェクション成形技術に基づき、所要形状に予備成形される。また表皮材32は、表皮成形型60を使用した反応射出成形技術に基づき、突状部34を一体的に設けた形状に予備成形される(図4参照)。この表皮材32を成形する表皮成形型60は、相互に型閉め可能な第1成形型62および第2成形型64から構成されており、これら第1成形型62および第2成形型64を型閉めすることで、表皮材32と同一形状のキャビティ66が内部に画成されるようになっている。なお第1成形型62および第2成形型64は、これらの成形面を夫々対応的に突設または凹設することで、前述した鉤状の突状部34を成形し得るようキャビティ66が画成される。また第2成形型64には、キャビティ66内へ発泡樹脂原料Pを射出する射出ノズル70が整合する注入口68が開設されている。そして、注入口68を介してキャビティ66内へ射出された発泡樹脂原料Pが、反応しながらキャビティ66内全体へ充填されて硬化することで、その前端部表面側に突状部34を一体的に有する表皮材32の成形がなされる。
次に、実施例に係るインストルメントパネルの作用について説明する。先ずインストルメントパネル30の製造工程の一例について簡単に説明する。前述したパネル基材12は、図示しない基材成形型を使用したインジェクション成形技術に基づき、所要形状に予備成形される。また表皮材32は、表皮成形型60を使用した反応射出成形技術に基づき、突状部34を一体的に設けた形状に予備成形される(図4参照)。この表皮材32を成形する表皮成形型60は、相互に型閉め可能な第1成形型62および第2成形型64から構成されており、これら第1成形型62および第2成形型64を型閉めすることで、表皮材32と同一形状のキャビティ66が内部に画成されるようになっている。なお第1成形型62および第2成形型64は、これらの成形面を夫々対応的に突設または凹設することで、前述した鉤状の突状部34を成形し得るようキャビティ66が画成される。また第2成形型64には、キャビティ66内へ発泡樹脂原料Pを射出する射出ノズル70が整合する注入口68が開設されている。そして、注入口68を介してキャビティ66内へ射出された発泡樹脂原料Pが、反応しながらキャビティ66内全体へ充填されて硬化することで、その前端部表面側に突状部34を一体的に有する表皮材32の成形がなされる。
次いで図5に例示するように、発泡成形型72における第1成形型(下型)74のセット面に予備成形したパネル基材12をセットする一方、第2成形型(上型)76のセット面に予備成形した表皮材32をセットした後、型閉めした当該発泡成形型72でクッション材16をなす発泡体の成形を行なう。なお、発泡成形型72の型閉めに先立ち、パネル基材12の裏面上に所要量の発泡原料PUを注入しておくことで、型閉め直後から該発泡原料PUが発泡反応を開始して適時後に発泡空間C内に充満するようになる。そして、発泡原料PUが硬化して、発泡体がパネル基材12と表皮材32との間に形成されたら、これを発泡成形型72から脱型することで、その前端部30aにフロントウィンドウFWとの隙間Sをシールする突状部34を一体的に備えた3層タイプのインストルメントパネル30が得られる。
そして、インストルメントパネル30を車体に取付けることで、フロントウィンドウFWとインストルメントパネル30の前端部30aとの隙間Sが、このインストルメントパネル30の前端部30aを覆う表皮材32において、フロントウィンドウFWに対向する部位に一体的に形成した突状部34でシールされる。すなわち、インストルメントパネル30を取付けた際に、突状部34の当接片34bがフロントウィンドウFWに当接し、突出片34aがフロントウィンドウFWとインストルメントパネル30の前端部30aとの隙間Sを塞ぐようになり、エンジンルームからの騒音を遮蔽し、乗員室24の静粛性を保つことが可能となる。また突状部34は、インストルメントパネル30の形状を保持するために高い剛性を有するパネル基材12に形成するのではなく、このパネル基材12と比較して柔軟な材質が使用される表皮材32に一体形成することで、フロントウィンドウFWに当接した突状部34による異音の発生や疵付けは回避される。
このように、本実施例のインストルメントパネル30は、表皮材32に突状部34を一体的に形成するようにしたので、インストルメントパネル30の組立工程において、フロントウィンドウFWとインストルメントパネル30の前端部30aとの隙間Sを従来例の如く別のシール部材等で塞ぐ必要がなく、この隙間Sのシール作業を省略して、コストを低減できる利点がある。また突状部34は、インストルメントパネル30を取付けると必然的にフロントウィンドウFWに対する位置が決定されると共に、経時的に位置ずれまたは脱離等する虞れがないから、フロントウィンドウFWとインストルメントパネル30の前端部30aとの隙間Sを確実にシールし得る高い信頼性を有する。
また表皮材32に形成した突状部34は、フロントウィンドウFWの内面に対し当接片34bが弾力的に変形した状態で接触しており、走行時に生じるフロントウィンドウFWおよびインストルメントパネル30の振動や歪み等を許容し、常にはフロントウィンドウFWとインストルメントパネル30の前端部30aとの隙間Sを塞いだ状態を維持するようになり、シールとして高い信頼性を示すことができる。更に製造における各部材FW,30の寸法誤差や両部材FW,30の組付け時に生じる組付け誤差を、突状部34が弾性変形することで好適に吸収することができる。更にまた、突状部34は鉤状に形成されていて、フロントウィンドウFWに沿って延在する当接片34bがフロントウィンドウFWの内面に当接するようになるから、突状部34はフロントウィンドウFWに対して面接触して、更に隙間Sのシールを好適に実施し得る。
また、表皮材32の成形方法として反応射出成形法を採用することで、略シート状の表皮材本体部分の中途に鉤状の突状部34を突出形成する比較的複雑な形状に表皮材32を設定することができる。なお、反応射出成形法では、成形型からの脱型が可能な形状であれば、鉤状に形成した突状部34を有する表皮材32に限られず、突状部の形状について自由度が高く、フロントウィンドウFWの形状や隙間Sの間隔等に応じて多種多様な形状にした突状部を備える表皮材を形成することができる。
図6は、変更例に係るインストルメントパネル40の要部を示す断面図である。このインストルメントパネル40には、表皮材42におけるインストルメントパネル40の前端部40aに位置し、フロントウィンドウFWの内面に対向する部位には、フロントウィンドウFWの内面に弾力的に当接してシールする突状部44が一体的に形成されている。突状部44は、インストルメントパネル40の前端縁となる表皮材42の隅角部から外方に向けて突出する突出片44aと、この突出片44aの先端から表皮材42に沿って後側に延在する当接片44bとからなる鉤状に形成され、インストルメントパネル40の幅方向における略全長に亘って突出形成される。すなわち、変更例の突状部44は、前述した実施例の突状部34と鉤の開放方向が反対になった構成である。変更例に係るインストルメントパネル40によれば、実施例と同様の作用効果を奏するが、この突状部44の形状は、表皮材42の成形型の型割り設定が容易になるので、表皮材42の成形方法として反応射出成形法の他に真空成形法やパウダースラッシュ法を採用することができる。このように表皮材として、一体的に形成される突状部の形状との関係によっては、成形方法として反応射出成形法に限定されず、真空成形法やパウダースラッシュ法等の他の成形技術を採用し得る。
図7は、別の変更例に係るインストルメントパネル50の要部を示す断面図である。このインストルメントパネル50は、その前端部50aにおける表皮材52のフロントウィンドウFWに対向する部位を、肉厚にすることで突出形成した突状部54が表皮材52と一体的に形成される。この突状部54を有する表皮材52は、反応射出成形法を利用して形成されたウレタン成形材であって、この突状部54は圧縮変形可能となっている。すなわち、インストルメントパネル50を車体に取付けた際に、突状部54がフロントウィンドウFWに弾力的に当接し、この突状部54でフロントウィンドウFWとインストルメントパネル50の前端部50aとの隙間Sを好適にシールし得る。なお、別の変更例に係るインストルメントパネル50も、実施例と同様の作用効果を奏する。
本願が対象とする車両用内装部材は、前述した3層タイプのものに限定されず、パネル基材12の外表面に表皮材32,42,52を直接被着して構成される2層タイプのものも含まれる。
そして前述した実施例および変更例では、車両用内装部材としてインストルメントパネル30,40,50を例示したが、本願が対象とする車両用内装部材はこれに限定されるものではなく、これに以外にリアトレイ、フロアコンソール、コンソールリッド、ドアパネル等の表皮材を備えた種々車両内装部材であって、フロントウィンドウFWやリアガラス等のガラス以外の他の部材に対し隙間を保持して対向設置される構成も含まれる。
12 パネル基材(基材)
32 表皮材
34 突状部
42 表皮材
44 突状部
52 表皮材
54 突状部
FW フロントウィンドウ(他の部材)
S 隙間
32 表皮材
34 突状部
42 表皮材
44 突状部
52 表皮材
54 突状部
FW フロントウィンドウ(他の部材)
S 隙間
Claims (4)
- 所要形状に形成した基材(12)と、この基材(12)に設けられて化粧面をなす表皮材(32,42,52)とを少なくとも備え、その端部が他の部材(FW)に対し隙間(S)を保持して対向するよう設置される車両用内装部材において、
前記表皮材(32,42,52)の端部で前記他の部材(FW)に対向する部位に、設置時に該他の部材(FW)と弾力的に当接してシールする突状部(34,44,54)を一体的に形成した
ことを特徴とする車両用内装部材。 - 前記表皮材(32,42,52)は、反応射出成形により形成される請求項1記載の車両用内装部材。
- 前記突状部(34,44)は、前記表皮材(32,42)から外方に向けて突出した後、該表皮材(32,42)に沿って延在する鉤状に形成され、該突状部(34,44)は弾性変形可能となっている請求項1または2記載の車両用内装部材。
- 前記突状部(54)は、前記表皮材(52)を肉厚にすることで突出形成され、該突状部(54)は圧縮変形可能となっている請求項1または2記載の車両用内装部材。
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