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JP2005501927A - 核剤および可塑剤を用いたポリヒドロキシアルカノエートの加工 - Google Patents

核剤および可塑剤を用いたポリヒドロキシアルカノエートの加工 Download PDF

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JP2005501927A
JP2005501927A JP2002583506A JP2002583506A JP2005501927A JP 2005501927 A JP2005501927 A JP 2005501927A JP 2002583506 A JP2002583506 A JP 2002583506A JP 2002583506 A JP2002583506 A JP 2002583506A JP 2005501927 A JP2005501927 A JP 2005501927A
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polyhydroxyalkanoate
polyhydroxyalkanoate polymer
extrudate
plasticizer
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JP2002583506A
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フアグリー,ギヤレツト・デイ
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EIDP Inc
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

本発明は、容易に高速で押出しおよび成形物ならびにフィルム系製品に加工することのできるポリヒドロキシアルカノエートコポリマー組成物に関する。より詳細には、本発明は、加工性を向上させる目的で結晶化速度を向上させるために核剤と可塑剤との新規な組み合わせを含有するポリヒドロキシアルカノエートの溶融加工に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリヒドロキシアルカノエートポリマー、それから製造される物品、および溶融加工方法の分野に関する。より詳細には、本発明は、従来の溶融加工における加工性を向上させることを目的として鎖運動性、結晶化速度を向上させるべく核剤と可塑剤との新規な組み合わせを含有させたポリヒドロキシアルカノエートの溶融加工およびキャストフィルム押出しに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)および他の熱可塑性ポリエステルが原材料となり得る実用品の数は無数にある。例えば、医務衣や医療用マスク用の不織製品を製造してもよい溶融紡糸繊維、堆肥化可能な食料雑貨袋およびゴミ袋用のインフレートフィルムおよびキャストフィルム、医療用品および介護用品向けの射出成形ボトル、ならびに生分解/堆肥化可能なファーストフード容器用の紙/板紙に施される押出し被覆が挙げられる。PHA製品の製造過程においては、経済的に望ましいライン速度、サイクル時間その他の加工変数を達成することが重要である。
【0003】
ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーは、溶融加工時に非常に強い粘着を示す。この原因の少なくとも一部は、結晶相ドメインの結晶化速度が極端に遅いことにある。このような粘着、即ち「タックのある(tacky)」性質を示すポリマーは、任意の溶融加工設備を用いた加工(例えば、押出し、コンパウンディング、ならびにフィルムおよび繊維の処理)ができない。未改質のポリマーは、その構成材料に関らず機械のあらゆる部品に粘着する傾向が強い。このポリマーはまた、それ自身に粘着したり、人が触れるとその皮膚に粘着する傾向も強い。この粘着性即ちタック性は、数分〜数時間のうちに除々に消失する。しかし、ポリマーが数秒間以内でタックを失うことが通常求められる従来の任意の加工技術にとって、この時間は非常に長いものである。
【0004】
ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーのある種の組成物に結晶化核剤を添加することによって、結晶化速度を溶融加工性が許容できるところまで引き上げられることが過去の研究によって示された。しかもこの種の核剤は、加工された物品の物理的および機械的特性を向上させることができる場合がある。従来の核形成剤として、例えば、タルク、雲母微粉末、炭酸カルシウム、窒化ホウ素(例えば特許文献1参照。)、および塩化アンモニウム(例えば特許文献2参照。)が挙げられる。
【0005】
(特許文献3)には、熱可塑性ポリエステル樹脂と、式RO[P(O)(Ph)(CHO]H(式中、Rはアルカリまたはアルカリ土類金属、mは1、2、または3、nは1〜5の範囲内の平均値をとる)の核形成剤を0.5〜約5重量%とを含む、結晶化速度が向上したポリエステル組成物が記載されている。この核形成剤は、任意的に酸またはエステル形態と混合することによって、塩の形態を核形成剤の少なくとも50モル%としてもよい。好ましくは、この核形成剤は、ナトリウム塩の形態(例えば、ヒドロキシメチルフェニルホスホン酸のナトリウム塩またはオリゴメチレンフェニルホスフィン酸のナトリウム塩)にある。
【0006】
(特許文献4)には、ポリエステルの核形成剤として周期律表の第IおよびII族金属のカルボン酸塩(例えば、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪族モノカルボン酸の金属塩)を用いることが記載されている。好適な金属は、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、および亜鉛である。これらのカルボン酸塩のカルボキシル基を完全に塩の形態に変化させる必要はないが、カルボキシル基の一部は塩の形態であってもよく、残りの基が遊離酸またはエステル形態であってもよい。
【0007】
核剤として有機リン化合物を使用することを開示している参考文献が幾つかある。(特許文献5)には、ポリヒドロキシブチレート−コ−バレレートにシクロヘキシルホスホン酸およびステアリン酸亜鉛をドライブレンドすることにより作製される好ましいポリヒドロキシアルカノエート核剤が開示されている。この核剤は、ヒドロキシバレレートの含有量が高いポリヒドロキシブチレート−コ−バレレートの核形成に特に有利であるとして開示されている。(特許文献6)には、少なくとも2個のホスホン酸部分を有する有機リン化合物が、ポリヒドロキシアルカノエートその他の熱可塑性ポリエステルの核形成剤として使用できることが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
EP0291024号明細書
【特許文献2】
WO9119759号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,296,521号明細書
【特許文献4】
米国特許第4,536,531号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,061,743号明細書
【特許文献6】
WO9905208号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような化合物の多くはポリヒドロキシアルカノエートの核形成密度(したがって結晶化速度)の増加に有効であることが示されているが、これらの使用にはある種の不利益が伴っていた。例えば、核剤粒子を分散させると加工中にしばしばアグロメレーションが発生し、これが成形時に応力集中領域を発生させたり不均質性を生じさせる可能性があるという問題があった。しかも、窒化ホウ素等の核剤は、ある種の状況下(特にフィルムおよび射出成形品内)において顔料として作用し、一般に透明な製品が所望されるところに不透明な製品を生じさせることがわかった。また、環境的にも毒物学的にも望ましくない可能性のある構成要素を含む核形成系もある。
【0010】
更に、先の参考文献のポリマーは、ポリマーの非晶性を増大させるかまたは結晶化速度を低下させるのに有効なコモノマーを含有しないコポリマーである傾向がある。結果として得られるポリマーは脆い場合が多く、これが望ましくない特性を生み出す原因となる。非晶質相の量を大幅に増加させる改質コモノマーをより多量に含むポリヒドロキシアルカノエートコポリマーは高い強靭性および弾性復元力を示すことから、より望ましいポリマーとなりやすい。しかし、このようなポリマーに多量に含まれる非晶質相が、良好な結晶形成を促したり結晶化速度を速めることはない。その上、一般にこのようなポリマーに核剤を添加しても、結晶化量や結晶化速度は、このポリマーの溶融加工を実施可能とするのに必要な値までは増加しない。したがって、中程度〜高い結晶化度、優れた成形性、機械強度、および寸法安定性を有するポリヒドロキシアルカノエート樹脂の製造を可能にする良好かつ費用効率の高い核形成剤系が求められている。
【0011】
したがって、解決すべき課題は、高速で容易にフィルム系製品に加工することのできる強靭でたわみ性のあるポリヒドロキシアルカノエートを生成するポリマー組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、このようなポリヒドロキシアルカノエートを連続的に溶融押出しする方法を提供することにある。本発明の更なる他の目的は、このようなポリヒドロキシアルカノエートを用いた連続的なキャストフィルム製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、フィルム系製品、押出しおよび成形物、ならびに被覆に加工することができる、(a)ポリヒドロキシアルカノエートコポリマー、(b)核剤、および(c)可塑剤を含むポリヒドロキシアルカノエートコポリマー組成物ならびにその製造方法を提供するものである。
【0013】
好ましい実施態様においては、ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−オクタノエート)またはポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)のいずれかを独自の組み合わせでポリヒドロキシブチレート(核剤)およびラウリン酸メチルまたはマレイン酸ジブチルのいずれか(可塑剤)と共に重合させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本願特許出願人らは、ポリヒドロキシアルカノエート(「PHA」)コポリマーに核剤と可塑剤との組み合わせを供することによって上記課題を解決するに至った。PHAコポリマーに核剤および可塑剤を添加することにより、実際的な溶融加工が可能となる時間枠内で結晶化を進行させることができる。本発明は、結晶化速度の促進が望まれる任意の状況に適用することができる。特にこの核剤および可塑剤は、PHAその他の熱可塑性ポリエステル製品の製造の改良に用いられ、フィルム、押出しおよび成形物、ならびに被覆の製造における通常の所要サイクル時間を短縮する。
【0015】
本開示において、専門用語および略称を幾つか使用する。以下に定義を示す。
「ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−オクタノエート)」としても知られる「ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシオクタノエート)」を、P3HBOと省略する。
「ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)」としても知られる「ポリ3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)」を、P3HBHと省略する。
「ポリヒドロキシアルカノエート」をPHAと省略する。
「ポリヒドロキシブチレート」をPHBと省略する。
【0016】
ポリヒドロキシアルカノエート
本発明のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)として、ポリヒドロキシブチレート(PHB)(3−ヒドロキシブチレートおよび4−ヒドロキシブチレートのホモポリマー等)等の天然由来のポリマーが挙げられる。また、PHBとヒドロキシ酸とのコポリマー(例えば、PHBと、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、またはより長鎖のヒドロキシ酸(例えばC−C12ヒドロキシ酸)とのコポリマー、およびこれらのコポリマー)も挙げられる。本発明のPHAは、合成によってヒドロキシカルボン酸から誘導することもできる。更に、当該PHAは、主にR(−)配置であっても、主にS(+)配置であっても、R(−)およびS(+)配置のランダム、ブロックまたは他の組み合わせであってもよい。R(−)およびS(+)異性体とは、ポリマーの繰り返し単位が偏光面をそれぞれ左または右方向に回転させる性質を意味することが当業者に理解されるであろう。ラセミコポリマーは、ポリマーがR(−)およびS(+)繰り返し単位の両方から構成されるものであり、これらはランダム配列、ブロック配列等の任意の組み合わせで配列していてもよい。
【0017】
本発明に用いるポリヒドロキシアルカノエートコポリマーの好ましい例は、ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−オクタノエート)(y=3)(P3HBO)およびポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)(y=1)(P3HBH)である。
【0018】
【化1】
Figure 2005501927
【0019】
これらのブロックコポリマーは以下に示す一般構造を有する。
【0020】
mは0.7〜0.97、nは0.3〜0.03、m+n=1.0
【0021】
一般にブロックコポリマーは様々な構造に調製することができる。例えば、A−Bジブロックコポリマーは、Bポリマーセグメントのブロックに結合したポリマーAセグメントのブロックを有する。A−B−Aトリブロックコポリマーは、各末端がAセグメントのブロックに結合したBセグメントのブロックを有する。−(A−B)−マルチブロックコポリマー(式中、nは1を超える正の整数である)は、AおよびBセグメントが交互に並んだ配列を有する。PHBセグメントがコポリマーの85〜約95重量%を構成するランダムブロックコポリマーが特に好ましい。本発明に用いるPHAの重量平均分子量は約600,000から1,000,000を超え、数平均分子量は約280,000〜500,000g/モルの範囲にある。
【0022】
従来の溶融加工を用いてPHAをフィルム、繊維、長繊維、棒状体、チューブ、または他の物理的に完全な形態に加工するのは通常困難である。従来の溶融加工として、連続的な溶融押出し加工、キャストフィルム押出し、インフレーション成形、溶融紡糸加工、および当業者らに広く周知の他の方法が挙げられる。「溶融加工が困難なポリマー」とは、従来の溶融押出し加工による物理的に完全な製品の形成を不能にする有効溶融強度(effective melt strength)および/またはセット時間を示すポリマーを意味する。
【0023】
「有効溶融強度」とは、所望の寸法(例えば、厚さ(フィルムの場合)、または直径、またはデニール(繊維もしくは長繊維の場合))にドローダウンされることに対する溶融ポリマーの抵抗性を意味する。ポリマーの有効溶融強度が低いと、そのポリマーの溶融物は、所望の寸法に延伸されるのに必要な最小応力に耐えることができない。このポリマー材料は、例えば、破損、だれ、またはドローレゾナンス等の不安定性を示すであろう。結果として得られる製品は、物理的な完全性に関し非常に不均一になる傾向がある。
【0024】
「セット時間」とは、所与の一連の加工条件下において溶融ポリマー材料の物理的状態が実質的にタック即ち粘着を示さない状態に到達するまでに要する時間を意味する。ポリマーが加工中に好適な時間内で硬化しなければブロッキングが生じる可能性があるため、セット時間は重要である。つまり、ポリマー材料にタックが残っていると、室温以下で冷却した後でさえもそれ自身および/または加工設備に粘着する可能性がある。このようにタックが残留すると、製品を加工できる速度が制限されてしまったり、製品を好適な品質形態で回収することができなくなる場合がある。
【0025】
セット時間は、ポリマー材料、ならびに加工設備および条件によって左右される。一般に従来の加工条件下においては、セット時間は数秒程度であることが必要である。この条件に含まれる温度は、典型的には、冷却ロール(当該技術分野において周知のもの等)の温度から被加工材料の溶融温度(約150℃以下であってもよく、好ましくは120〜135℃である)にまで至る。一般に、加工サイクル時間(例えば、溶融押出しの時点から回収物を引き取る時点まで)がより長くなるのは、セット時間がより長いことに対応している傾向にある。
【0026】
「タック」または「タック性」とは、粘着があることまたは粘着性の大きさを意味する当業者に周知の用語である。一般にタックとは、フィルム表面の触指によって得られる主観的な測定値である。表面に「タックがある」即ち粘着がある場合、この表面は「タック」という特性をもつ。タックは多様な尺度で主観的に評価してもよいが、その概念を説明すると、ハエ取り紙がその尺度の最高点であり、テフロン(Teflon)(登録商標)シート(ポリテトラフルオロエチレン)(本願特許出願人より)をタックフリーと見なすことができるであろう。本発明においては、適切なポリマーブレンドのフィルムを、テフロン(登録商標)被覆された2枚のアルミ箔の間で5回押圧した後、単独の作業者が主観的にタックを測定した。5回目の押圧の後、試料フィルムを室温で10秒間冷却し、このフィルムをテフロン(登録商標)シートから最初に剥がすのに要する相対的な力を記録した。更に、このフィルムをそれ自身の上に折り重ね、その後、フィルムをそれ自身から引き剥がすのに要する力も主観的に調査し、それと同時に作業者の手袋からこのポリマーを剥がすのに要する力も主観的に調査した。フィルムをテフロン(登録商標)シートから、または折り畳んだ後にそれ自身から剥がすのに特に力を加える必要がなければ、結果を「タックフリー」と記録した。主観的に段階付けした尺度のうち「軽いタック」から「中程度のタック」までの各範疇は、フィルムをテフロン(登録商標)シートまたはそれ自身から引っ張るのに、より大きな力をそれぞれ加える必要があったことを示す。「タックがある」という範疇は、概して、テフロン(登録商標)シートからフィルムを剥がすのが極めて困難であった上に、折り重ねて標準的な10秒間の冷却を経た後にそれ自身から分離するのは不可能に見えたことを示す。
【0027】
核剤
「核剤」または「核形成剤」は、ポリヒドロキシアルカノエートが溶融状態から結晶化に至る過程に核形成部位を人工的に導入する目的で用いられる化合物である。米国特許第5,534,616号の第1欄36行以降にその説明が記載されている。この特許の記載内容を参照として本明細書に援用する。核剤は、多くのPHAの核形成密度が低いことに起因する結晶化速度の遅さを補うのに役立つ。当該組成物中における核剤の好ましい量は、組成物の総重量を基準として約1%〜約10%である。好ましい組成物中の核剤はポリヒドロキシブチレートであり、その使用量は、組成物の総重量を基準として、約0.005%〜約20%、より好ましくは約0.05%〜約10%、最も好ましくは約0.5%〜約5%の範囲である。
【0028】
可塑剤
本組成物中において可塑剤は、形成される製品の機械特性を改良し、かつ組成物の加工性を向上させる目的で用いられている。一般に可塑剤は、ポリマー製品のモジュラスおよび引張強度を低下させると同時に、極限伸びおよび引裂強度を増加させる傾向がある。可塑剤はまた、より低い温度での溶融加工が可能となるよう組成物の融点を引き下げる目的で用いてもよい。本発明において可塑剤は、タックのない製品が得られると考えられる速度を引き上げる目的でガラス転移温度を低下させる助剤として使用されている。
【0029】
当該技術分野において周知の外添可塑剤として、グリセロール、エチレングリコール、および低分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。検討に付したPHAに好ましい可塑剤として、マレイン酸ジ(2−エチルヘキシル)(ジオクチル)、パラフィン、ドデカノール、オリーブ油、大豆油、ポリテトラメチレングリコール、オレイン酸メチル、オレイン酸n−プロピル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、エポキシ化亜麻仁油、2−エチルヘキシルエポキシトーレート(2−ethylhexyl epoxytallate)、グリセロールトリアセテート、リノール酸メチル、フマル酸ジブチル、アセチルリシノール酸メチル、クエン酸アセチルトリ(n−ブチル)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリ(n−ブチル)、クエン酸トリエチル、ダイマー酸ビス(2−ヒドロキシエチル)、リシノール酸ブチル、トリ−(アセチルリシノール酸)グリセリル、リシノール酸メチル、アセチルリンシノール酸n−ブチル(n−butyl acetyl rincinoleate)、リシノール酸プロピレングリコール、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、アゼライン酸ジメチル、アゼライン酸ジ(n−ヘキシル)、およびリン酸トリブチルが挙げられる。検討に付したPHAに最も好ましい可塑剤として、ラウリン酸メチルおよびマレイン酸ジ−n−ブチルが挙げられる。組成物中における可塑剤の好ましい量は、組成物の総重量を基準として、約5%〜約35%、より好ましくは約12%〜約20%である。
【0030】
溶融押出し方法
本発明の押出しおよび成形物の製造には従来の溶融押出し方法を用いる。この種の溶融押出し方法は、ポリマー成分をブレンドすることと、それに続いてこのブレンド物を押出すこととを含む。好ましい実施態様においては、温度が約30〜40℃の水浴中にPHAポリマーのストランドを約120〜160℃、より好ましくは130〜145℃でダイプレートから押出す。
【0031】
本発明の好ましい溶融押出し工程においては、まずポリマー成分のペレットを調製する。PHAの核剤と可塑剤とをまずドライブレンドし、次いでフィルム押出し機自体で溶融混合してもよい。別法として、溶融押出し機内での混合が不十分である場合は、原料をまずドライブレンドした後、予備混練押出し機内で混合し、次いでこれをペレット化した後、フィルム溶融押出しを行ってもよい。
【0032】
本発明のPHAフィルムは従来法を用いて加工してもよく、従来のフィルム製造設備で単層または多層フィルムを製造するのに用いてもよい。本発明のPHAフィルムの製造に用いるキャストフィルム押出しまたはインフレーション成形方法は、米国特許第6,027,787号に十分に説明されており、また、アラン・エー・グリフ(Allan A.Griff)著,「プラスチック押出し技術(Plastics Extrusion Technology)第二版」,(バン・ノストランド・レインホルド(Van Nostrand Reinhold),1976年)に記載されている。この特許の記載内容を参照として本明細書に援用する。好ましい実施態様においては、温度が約30〜45℃、より好ましくは約40℃のローラ上に、約120〜160℃、より好ましくは120〜140℃のPHAポリマーの連続フィルムを押出す。
【0033】
「フィルム」とは、押出された材料の厚さに対する長さの比率が高く、かつ厚さに対する幅の比率が高い連続した断片を意味する。厚さの上限および下限に厳密な要件はないが、好ましくは本発明のフィルムの厚さは約0.05〜約50ミル、より好ましくはフィルムの厚さは約0.5〜約15ミルである。本発明のフィルムは、1、2、またはそれ以上の層を有してもよい。
【0034】
また、従来の射出成形技術によって、本発明のPHA組成物を特定の選択された成形物に製造してもよい。
【0035】
実施例
以下の実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。これらの実施例は本発明の好ましい実施態様を示すものであるが、例示のみを目的とすることを理解されたい。上記解説およびこれらの実施例により、当業者は本発明に不可欠な特徴を確認することができ、かつ、様々な用法および状況に適用することを目的として本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく本発明の様々な変更および修正を行うことができる。
【0036】
略語の意味を以下に示す:「h」は時間を意味し、「min」は分を意味し、「sec」は秒を意味し、「d」は日を意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味し、「ft」はフィートを意味し、「lb」はポンドを意味し、「g」はグラムを意味する。
【0037】
共通の方法
ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−オクタノエート)(P3HBO)は、オハイオ州シンシナチのプロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー・インコーポレーテッド(Procter and Gamble Company,Inc.(Cincinnati,OH))より入手した。ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)(P3HBH)はオハイオ州シンシナチのプロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー・インコーポレーテッド(江門バイオテクノロジー開発センターおよび清華大学(Jiangmen Center for Biotechnology Development and Tsinghua University))(中国)より入手した。PHBはミズーリ州セントルイスのアルドリッチ・ケミカル・カンパニー・インコーポレーテッド(Aldrich Chemical Company,Inc.(St.Louis,MO))から得た。
【実施例1】
【0038】
「有効」な核剤と可塑剤との組み合わせの特定
核剤と可塑剤との組み合わせの選別は以下のように行った。核剤PHBとPHA(具体的にはP3HBOまたはP3HBHのいずれか)との溶融ブレンド物の調製に際し、まず適量のPHB粉末とP3HBOまたはP3HBHのいずれかの粉末とをタンブラーでブレンドした。概して、1重量%のPHB(0.75g)をP3HBO(74.25g)ポリマーに加え、3重量%のPHB(2.25g)をP3HBH(72.75g)ポリマーに加えた(予備実験における抗粘着性によって添加する核剤の割合を決定した)。適切な原料をタンブラーでブレンドした後、この粉末を、最高温度を155℃に設定した小型16mmプリズム(PRISM)二軸スクリュー押出し機に供給した。単孔3/16インチダイから水浴中および水冷された「非粘着」ベルト上にポリマーを溶融押出しした。このポリマーはベルトに粘着する傾向にあったため、2〜3ftの長さに切断したものをラックに掛けて、結晶化する時間を与えた。20min〜1hr後、このポリマーのストランドは、ハサミを用いて手裁ちするかまたはブレード切断機を通して小(長さ2〜8mm)ペレットを製造できるほど十分に結晶化していた。次いで、このペレットを、以下の条件下で押圧してフィルムにした:押圧温度(140℃)、圧力(1000psi)、押圧する分数(2min)、冷却温度(25℃)。次いで、結果として得られたフィルムを選別工程で使用するため2〜5mm幅の細片に裁断した。
【0039】
ごく少量のポリマーと可塑剤とのブレンドに適した混合設備が手近にないため、以下の方法を開発し、これに従って、ポリマーと、核剤と、可塑剤との溶融ブレンド物を選別した。小試験管に所望の可塑剤0.4gを加えた。可塑剤を含む試験管を、160℃に加熱したウッド(Wood’s)メタルバス中に置いて10min保持した。可塑剤を予熱した後、PHB核剤を含む適切なPHAフィルム細片(上述の通りに調製したもの)1.6gを試験管に加えた。次いで試験管の内容物全体を160℃で更に50min加熱した。次いで加熱浴から試験管を取り出し、室温で少なくとも1h冷却した。結果として得られたポリマーブレンド物を試験管から(必要であれば試験管を壊して)取り出した。得られたポリマーおよび液体の内容物をテフロン(登録商標)被覆を有するアルミ箔シート(本願特許出願人より市販されている)に載せ、押圧してフィルムにした。次いでこのフィルムをシートから剥がし、それ自身の上に折り重ねた後、再び押圧してフィルムにした。核剤と可塑剤との組み合わせの有効性が評価できるように3種の原料が確実に十分にブレンドされるよう、このフィルムの押圧工程を5回繰り返した。概してフィルムの加工条件は以下の通りである:押圧温度(140℃)、押圧圧力(1000psi)、押圧時間(2min)、冷却温度(室温)、冷却圧力(5lbプレート)、冷却時間(10sec)。最後のフィルム押圧に次いで10sec冷却を行った直後に試料をテフロン(登録商標)被覆シートから剥がし、テフロン(登録商標)被覆シート、それ自身、および作業者の手袋に対するタックを評価した。この試料がいかなる表面に触れても本明細書中で定義した粘着性即ちタック性を全く示さなければ、「タック性なし」と評価した。それ以外の評価はいずれもある程度のタックの存在を示す。次いで、残っている可塑剤を試料から全て拭き取った後、これを計量した。最終ポリマー重量を理論重量と比較し、可塑剤のみを損失したと仮定して可塑剤の含有量を逆算することにより、取り込まれた可塑剤の割合を決定した。計算の実例を以下に示す。
添加した原料:
膜である(核剤+ポリマー) 1.6g
可塑剤 0.4g
加工した原料の総量=1.60g+0.40g=2.00g
可塑剤の理論%=(0.40g/2.00g)×100%=20%
一般例:
フィルムの最終重量の実測値=Xg
可塑剤の最終重量の推定値=Xg−1.60g=Yg
可塑剤の実際の%=(Yg/Xg)×100%
具体例:
フィルムの最終重量の実測値=1.86g
可塑剤の最終重量の推定値=1.86g−1.60g=0.26g
実際に存在する可塑剤の%=(0.26g/1.86g)×100%=14%
【0040】
これまでに作製したフィルムが1.60gを下回った例はなく、全ての実例においてある程度の可塑剤がポリマー中に取り込まれたことを示すことは注目に値する。
【0041】
表1(実施例1〜44)は、P3HBOおよびP3HBHの両方について行った核剤と可塑剤との選別に関しまとめたものであり、それぞれタックフリーという結果を示した。表2(実施例45〜60)は、確実にタックを示す比較実施例についてまとめたものである。表1および表2で用いた略記号Tgはガラス転移温度(℃)を表す。
【0042】
概して、「タック性なし」と評価された試料のうち、より多量の可塑剤を保持していた試料は、可塑剤の保持量がより少なかったものに比べて良好な性能(タックがより一層低い)を示す傾向が見られた。室温で冷却しても依然としてタックが明らかなフィルムが時折見受けられた。これらと同じフィルムを65℃で冷却すると、そのうちの幾つかはタックフリーとなった。このようなフィルムはタックフリーと評価してはいるが、室温下で10secの冷却後にタックフリーとなったものよりは劣っているものと見なした。タックの低下が素早かった試料は、射出成形、フィルム押出し、および繊維押出しによる溶融加工に有望であると見なした。
【実施例2】
【0043】
ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)を連続的な溶融押出しによってストランドにし、それに直結してペレット化を行う例
原料(マレイン酸ジ−n−ブチル可塑剤)のブレンド:35ガロンのファイバーパック(fiberpak)中にP3HBH粉末15088.6gとPHB粉末588.5gとを加えた。この混合粉末にマレイン酸ジ−n−ブチル3923.0gをゆっくりと(液体可塑剤が粉末中に即座に吸収されるような速度で)加えた。次いでファイバーパックをドラム型タンブラーに取り付けてこれを6h回転させることにより確実に十分に混合した。
【0044】
ポリマーストランドの押出しおよびペレット化(マレイン酸ジ−n−ブチル可塑剤):説明したようにポリマー原料をタンブラー内で回転させた後、結果として得られた混合物を速度約10lb/hで30mm二軸スクリュー押出し機に供給した。押出し機の温度は、バレルが120℃〜160℃の温度勾配を維持するように設定した。スクリューの毎分回転数は100に維持した。結果として得られた溶融ポリマーを、温度を34℃〜38℃に維持した長さ12フィートの水槽中に3/16インチダイを通して押出した。このポリマーを速度6〜8ft/minで切断し、コンエア(Conair)ポリマー切断機に直接供給した。全体で40.9lbのペレットを回収した。
【0045】
結果として得られたポリマーストランドは、急冷槽の最初の6フィートでは幾らかタックのある性質を示した。このストランドが水槽中でタックを示さなくなった後は、この加工操作中も次の加工操作中も、いかなる時点においても、ポリマーはタックのない性質を示した。
【実施例3】
【0046】
ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)を連続的な溶融押出しによりストランドにし、それに直結してペレット化を行う例
ブレンディングおよびポリマーストランドの押出しおよびペレット化(ラウリン酸メチル可塑剤):実施例2で説明した、ポリマーとマレイン酸ジ−n−ブチルとのブレンドに関する処理と同様に、以下の原料をブレンドした:P3HBHを11,793g、PHBを459.5g、およびラウリン酸メチルを3063g。次いで、結果として得られた混合物を、バレル温度が120℃〜160℃の勾配を維持するように設定した30mm押出し機に上述のように供給した。スクリューの毎分回転数を100に維持し、34℃〜38℃に維持した12フィートの水槽中に3/16インチダイを通してポリマーを押出した。このポリマーをコンエアポリマー切断機により速度約12ft/minで切断した。ポリマーの冷却時間(タック性が認められなくなる時間)は約25secであった。タックのないペレットを全体で約32lb回収した。ラウリン酸メチルが冷却時間の短縮化を促したことによる切断速度の高速化が認められた。
【実施例4】
【0047】
ラウリン酸メチル可塑剤を含むポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)を用いた連続キャストフィルム製造例
先の実施例と同様に、ラウリン酸メチルを用いて可塑化し、PHBを用いて核形成したP3HBHペレットを調製した。これを、バレル/ダイが140℃〜120℃の温度勾配を維持するように設定した、14インチのフィルムダイを備えた単軸スクリュー押出し機に供給した。結果として得られたポリマー成形物を、温度を40℃に設定した直径12インチのステンレス鋼ロール上でキャスティングした。押出されたフィルムを急冷ロールで引き取った後、2ft/min〜13ft/minの範囲の速度で巻取り用ロールに巻き取ることにより、1ミル〜10ミルの範囲の厚さのフィルムを作製した。このフィルムはタックフリーであり、以下の表3にまとめた特性を示した(ASTM D 882−95a−薄いプラスチック製シートの引張特性に関する標準的試験方法に準じて測定した)。
【0048】
【表1】
Figure 2005501927
【0049】
【表2】
Figure 2005501927
【0050】
【表3】
Figure 2005501927
【0051】
【表4】
Figure 2005501927

Claims (25)

  1. タックが低減されたポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物であって、
    (a)ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーと、
    (b)核剤と、
    (c)可塑剤と
    を含むポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  2. タックが低減されたポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物であって、
    (a)ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーを55〜94%と、
    (b)核剤を1〜10%と、
    (c)可塑剤を5〜35%と
    を含むポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  3. 前記ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーが、式I
    Figure 2005501927
    (式中、mは0.7〜0.97、nは0.3〜0.03、m+n=1.0)を有する化合物から選択される、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  4. 前記ポリヒドロキシアルカノエートコポリマーが、ポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−オクタノエート)およびポリ−3−ヒドロキシ(ブチレート−コ−ヘキサノエート)からなる群から選択される、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  5. 前記核剤が、ポリヒドロキシブチレートである、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  6. 前記核剤が、タルク、雲母微粉末、炭酸カルシウム、窒化ホウ素、塩化アンモニウム、ナトリウム塩、ならびに周期律表の第IおよびII族金属のカルボン酸塩からなる群から選択される、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  7. 前記可塑剤が、マレイン酸ジ−n−ブチル、ラウリン酸メチル(methyl laureate)、フマル酸ジブチル、マレイン酸ジ(2−エチルヘキシル)(ジオクチル)、パラフィン、ドデカノール、オリーブ油、大豆油、ポリテトラメチレングリコール、オレイン酸メチル、オレイン酸n−プロピル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、エポキシ化亜麻仁油、2−エチルヘキシルエポキシトーレート(2−ethylhexyl epoxytallate)、グリセロールトリアセテート、リノール酸メチル、フマル酸ジブチル、アセチルリシノール酸メチル、クエン酸アセチルトリ(n−ブチル)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリ(n−ブチル)、クエン酸トリエチル、ダイマー酸ビス(2−ヒドロキシエチル)、リシノール酸ブチル、トリ−(アセチルリシノール酸)グリセリル、リシノール酸メチル、アセチルリンシノール酸n−ブチル(n−butyl acetyl rincinoleate)、リシノール酸プロピレングリコール、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、アゼライン酸ジメチル、アゼライン酸ジ(n−ヘキシル)、およびリン酸トリブチルからなる群から選択される、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物。
  8. ポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物のタックを低減させることにより加工性を向上させる方法であって、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーに核剤および可塑剤を接触させることによりポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を形成するステップを含む方法。
  9. 前記ポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を押出すステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記押出されたポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物をペレット化するステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ペレット化されたポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を押出すステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を混練押出し機を用いて押出す、請求項10に記載の方法。
  13. 請求項1のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を含む押出し物。
  14. 繊維、長繊維、棒状体、チューブ、またはキャストフィルムの形態にある、請求項13に記載の押出し物。
  15. 膜厚が約0.05〜約50ミルである、請求項14に記載のキャストフィルム。
  16. 膜厚が約0.10〜約15ミルである、請求項14に記載のキャストフィルム。
  17. 請求項8に記載の方法により製造された押出し物。
  18. 請求項9に記載の方法により製造された押出し物。
  19. 請求項11に記載の方法により製造された押出し物。
  20. 請求項12に記載の方法により製造された押出し物。
  21. 請求項8に記載の方法により製造された、繊維、長繊維、棒状体、チューブ、またはキャストフィルムの形態にある押出し物。
  22. 請求項9に記載の方法により製造された、繊維、長繊維、棒状体、チューブ、またはキャストフィルムの形態にある押出し物。
  23. 請求項11に記載の方法により製造された、繊維、長繊維、棒状体、チューブ、またはキャストフィルムの形態にある押出し物。
  24. 請求項12に記載の方法により製造された、繊維、長繊維、棒状体、チューブ、またはキャストフィルムの形態にある押出し物。
  25. 請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエートポリマー組成物を含む射出成形物。
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