JP2005319805A - 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサ - Google Patents

Abstract

【課題】 処理装置、特にコータもしくは塗工機を備え又は備えないオフセット印刷装置内の胴の直接駆動装置（単独駆動装置）用位置センサに関する。本発明の課題は、直接駆動装置用位置センサを改良し、固定軸位置を有する胴と可変軸位置を有する胴との間で同期角度動作が常に保証されているようにすることである。
【解決手段】 胴２の変位可能な胴軸１２上で位置センサ１３が回転継手８内で支承され、かつ伝動技術的手段６，７でもってフレーム固定回転継手９と連結されており、伝動技術的手段６が第１、第２胴１，２の接触域の高さに縦伸長を持たせて構成され、かつその末端に、回転継手９と連結された伝動技術的手段７が配置されている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、独立請求項の前提部分（プリアンブル）に記載された、処理装置、特にコータもしくは塗工装置を備えた、又は備えないオフセット印刷装置内の胴の直接駆動装置（電気式単独駆動装置）用位置センサに関する。

この種の直接駆動装置用位置センサが特許文献１により公知である。主に枚葉紙材料の輸送用に設けられる枚葉紙オフセット印刷装置の歯車列から連結解除されて、少なくとも一つのオフセット印刷ユニットの版胴は電気式単独駆動装置（直接駆動装置）によって所定の仕方で駆動可能である。一構成において版胴、又は版胴とゴム胴は、残りの胴に対して周方向見当修正を実行するために駆動可能である。他の構成において版胴及び／又はゴム胴は残りの胴に対して印刷長さ修正を実行するために駆動可能である。枚葉紙輸送用歯車列と連結された各ゴム胴に位置センサが付設されており、位置センサの信号によって各版胴の直接駆動装置はそれぞれに付設されたゴム胴と同期角度動作で制御可能である。

特許文献２により、電気式単独駆動装置（直接駆動装置）によって駆動される揺動可能な胴用の回転角度修正器が公知である。付加的測定手段によって胴軸の並進運動が決定されるか又は揺動角度が検出され、測定値が調節器に供給され、この調節器が単独駆動装置用の所要の修正角度を算出する。

印刷装置の直接駆動可能な胴用の電気式単独駆動装置は例えば特許文献３により公知である。
欧州特許出願公開第０８１２６８３号明細書 独国特許発明第１９７２０９５２号明細書 独国特許出願公開第４１３８４７９号明細書

本発明の課題は、冒頭に述べた種類の直接駆動装置用位置センサを改良し、固定軸位置を有する胴と可変軸位置を有する胴との間で同期角度動作が常に保証されているようにすることである。

この課題は独立請求項記載の構成特徴によって解決される。諸構成は従属請求項から明らかとなる。

第一の利点は、可変軸位置を有する胴、特にオフセット印刷ユニットのゴム胴及び／又はコータの版胴においてオフセット印刷ユニット内の付設された版胴もしくはコータ自体内の版胴が直接駆動装置（電気式単独駆動装置）によって位置調節的に駆動可能であることに根拠付けられている。

第二の利点は、少なくともオフセット印刷ユニットにおいて、被印刷物案内胴を介して歯車列によって可変軸位置を有する胴、すなわちゴム胴へと主駆動が行われることにある。版胴は既に述べたように、歯車列とは分離された直接駆動装置（電気式単独駆動装置）を有する。コータにおいては、被印刷物案内胴を介して歯車列によって主駆動が行われ、可変軸位置を有する胴、すなわち版胴は歯車列とは分離された直接駆動装置（電気式単独駆動装置）を有する。

第三の利点として、（オフセット印刷ユニット内の）付属するゴム胴の版胴位置用目標値もしくは被印刷物案内胴の版胴位置用目標値が、各一つの位置センサ、特に回転角度センサによって取り出されることを挙げることができる。主に中央制御系に信号が供給され、それに応じてこの制御系が版胴及び／又は版胴の各直接駆動装置（電気式単独駆動装置）を制御し、固定軸位置を有する胴（版胴；被印刷物案内胴）と可変軸位置を有する胴（ゴム胴；版胴）との間で同期角度動作が胴位置にかかわりなく常に保証されている。

第四の利点は、選択的に、（オフセット印刷ユニット内の）版胴自体の版胴位置用目標値もしくは被印刷物案内胴の版胴位置用目標値が、各一つの位置センサ、特に回転角度センサによって取り出されることから得られる。主に中央制御系に信号が供給され、それに応じてこの制御系が版胴及び／又は版胴の各直接駆動装置（電気式単独駆動装置）を制御し、固定軸位置を有する胴（版胴；被印刷物案内胴）と可変軸位置を有する胴（ゴム胴；版胴）との間で同期角度動作が胴位置にかかわりなく常に保証されている。

一実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。

図１に示すそれ自体公知のオフセット印刷ユニットが版胴 (plattenzylinder) １とゴム胴２と被印刷物案内胴３とを有する。この構成において版胴１は固定軸位置を有する胴として構成され、ゴム胴２は特に印刷開始／印刷終了位置、被印刷物厚さ調節、もしくは胴３に対する半径方向調整のため、可変軸位置を有する胴として構成されている。それとともにゴム胴２は変位可能な胴軸１２を有する。

ゴム胴２の変位可能な胴軸１２上で位置センサ１３が回転継手８内で支承されており、この位置センサは伝動技術的手段（伝動要素６，７）によってフレーム固定回転継手９と連結されている。この構成において位置センサ１３は回転角度センサであり、第１伝動要素６、ステーと末端側で連結されている。第１伝動要素６は版胴１とゴム胴２との接触域の高さで成端する縦伸長を有する。この末端に枢着された第２伝動要素７はフレーム固定回転継手９と機能結合されている。それとともに伝動要素６，７を連結機構として構成すると、伝動要素６，７の間になお一つの自由回転継手１０を有するダブルリンクが存在する。自由回転継手１０は主に遊隙なしに設計されている。

この構成において好ましくは第２伝動要素７が曲げ弾性要素、例えば板バネであり、ゴム胴２と版胴１との接触域の高さでステー（第１伝動要素６）と強固に結合されている。第２伝動要素７は半径方向運動及び可移転を吸収するために十分な変形能を有する。

図２に示すそれ自体公知のコータは版胴 (formzylinder) ４と付設されたインキローラ５と被印刷物案内胴３とを有する。この構成において胴３（圧胴）は固定軸位置を有する胴として構成され、版胴４は特に印刷開始／印刷終了位置、被印刷物厚さ調節、もしくは胴３に対する半径方向調整のため、可変軸位置を有する胴として構成されている。それとともに版胴４は変位可能な胴軸１２を有する。

オフセット印刷ユニットの代案として、版胴４の変位可能な胴軸１２上で位置センサ１３が回転継手８内で支承されており、この位置センサは伝動技術的手段（伝動要素６と直進継手１１）によってフレーム固定回転継手９と連結されている。この構成において位置センサ１３は回転角度センサであり、第１伝動要素６、ステーと末端側で連結されている。第１伝動要素６は胴３（圧胴１）と版胴４との接触域の高さで成端する縦伸長を有する。この末端に配置された直進継手１１はフレーム固定回転継手９と機能結合されている。伝動要素６と直進継手１１との伝動技術的結合は主に遊隙なしに設計されている。

可変軸位置（変位可能な胴軸１２）を有する胴、この場合ゴム胴２又は版胴４が、固定胴軸位置を有する胴３（圧胴）に対して接線方向で僅かな値ｘだけ移動されると、ゴム胴２又は版胴４は、角度ｘ／ｒだけ回転する。

位置センサ１３が平行に一緒に移動されると、位置センサはこの角度ｘ／ｒを記録し、制御系は相応する信号を受け取り、課題に係る同期角度動作を保証するために各直接駆動装置を制御する。

ゴム胴２が回転することなく版胴１に対して接線方向で行程ｙだけゴム胴２が移動されると、版胴１は角度ｙ／ｒだけ回転する。符号ｒはこの場合各胴の半径である。位置センサ１３が版胴１とゴム胴２との接触域（自由回転継手１０；直進継手１１）の高さで軸支されているので、位置センサ１３はゴム胴２に対して相対的に角度−ｙ／ｒだけ回転する。それとともに位置センサ１３は、ゴム胴２が角度ｙ／ｒだけ回転したとの信号を目標値として制御系に送る。それに応じて、課題に係る同期角度動作を保証するために直接駆動装置が制御される。

図１による位置センサ１３の構成はオフセット印刷ユニットに限定されてはいない。むしろこのような位置センサ１３は図２によるコータでも利用可能である。同様に図２による位置センサ１３はコータに限定されているのでなく、図１によるオフセット印刷ユニットでも同様に利用可能である。

位置センサ１３は固定軸位置１４を有する胴１又は３（版胴１；被印刷物案内胴３）にも同様に配置可能である。図５及び図６により版胴１についてこの構成を詳しく説明する。固定軸位置１４を有する胴１又は３、この場合図５により版胴１で位置センサ１３、例えば回転角度センサが回転継手８内で支承され、カム継手１８を含む伝動技術的手段１５，１６，１７，１８，１９，２０によってフレーム固定回転継手９と連結されている。伝動技術的手段１６はこれに固定付設された結合リンク２０によってフレーム固定回転継手９内で支承されている。結合リンク２０は胴２又は４（ゴム胴２、版胴４）の変位可能な胴軸１２に配置される回転継手８と連結されている。

伝動技術的手段１５〜２０（詳細には第３伝動要素１５）は、例えばレバーであり、位置センサ１３と結合され、自由端には係合要素１７（例えばローラ）を担持している。係合要素１７は、主に摩擦係合式に（例えばバネ力によって）第４伝動要素１６によってカム支持体１９（例えばカムセグメント）と対偶箇所で常時係合しており、こうしてカム継手１８が生じる。

選択的に、固定軸位置１４を有する胴１又は３（この場合図６により版胴１）上で位置センサ１３（例えば回転角度センサ）が回転継手８内で支承され、カム継手１８を含む伝動技術的手段１５，１６，１７，１８，１９，２０によってフレーム固定回転継手９と連結されている。伝動技術的手段１６は、これに固定付設された結合リンク２０によってフレーム固定回転継手９内で支承されている。結合リンク２０は胴２又は４（ゴム胴２、版胴４）の変位可能な胴軸１２に配置される回転継手８と連結されている。

伝動技術的手段１５〜２０（詳細には第３伝動要素１５）は、例えばレバーであり、位置センサ１３と結合され、自由端には係合要素１７（例えばローラ）を担持している。係合要素１７は主に摩擦係合式に（例えばバネ力によって）第４伝動要素１６によってカム支持体１９（例えばカムセグメント）と対偶箇所で常時係合しており、こうしてカム継手１８が生じる。

図７には変位可能な胴軸１２を有する胴２又は４（ゴム胴２、版胴４）の位置センサ１３が示してある。その際、胴２又は４（ゴム胴２、版胴４）の変位可能な胴軸１２上で位置センサ１３が四つの回転継手連鎖（四棒リンク機構）８，９，２２，２３；１５，２０，２１の回転継手８内で支承されており、２つのフレーム固定回転継手９，２２が固定要素を形成する。好ましくは四つの回転継手連鎖８，９，２２，２３；１５，２０，２１は相互に同一長さの向き合う結合リンク２０，２１を有する平行クランクとして構成されている。詳細には、伝動技術的手段８，９，２２，２３；１５，２０，２１は位置センサ１３に配置される回転継手８、フレーム固定回転継手９、他のフレーム固定回転継手２２、好ましくは同一長さに構成される結合リンク２０，２１、そして第３伝動要素１５、例えばレバーである。第１、第２結合リンク２０，２１は、固定要素を形成するフレーム固定回転継手９，２２内でそれぞれ揺動可能に支承されている。

図８には他の構成が示してある。胴２，４（例えばゴム胴２）の変位可能な胴軸１２上で位置センサ１３が回転継手８内で支承されている。結合リンク２０（例えばレバー）が胴軸１２に枢着され、かつ回転可能にフレーム固定回転継手９と結合されている。回転継手９は側部フレーム内でのゴム胴２の支承部の中心である。位置センサ１３は伝動要素１５によって、他のフレーム固定回転継手２２と連結された直進継手１１内で案内されている。変位可能な胴軸１２を有する胴２，４（例えばゴム胴２）と、固定軸位置１４を有する胴１，３（この場合被印刷物案内胴３）との間の接触域内で伝動要素１５は支えられている。

この構成において好ましくは全ての版胴１への供給用に一つの位置センサ１３が必要であるに過ぎない。その際、（ゴム胴２に配置された）位置センサ１３の信号はゴム胴２の偏心支承部の位置に依存させる必要がない。すなわち、位置センサ１３は固定軸位置１４を有する胴３に対して接線方向運動によってゴム胴２の回転角度を検出する必要がない。それ故に、この実施例において位置センサ１３は胴２，３の間の接触域内で支えられる。

版胴１の単独駆動装置（直接駆動装置）に付設された他の位置センサ（図示せず）、例えば回転角度センサは、課題を解決する目的で一層大きな角度だけ回転しなければならない。仮想案内軸で処理する場合、版胴１に付設された位置センサはゴム胴２の位置が変化するときゴム胴２の回転角度ｙ／ｒだけ、そして版胴１の回転角度ｘ／ｒだけ修正されなければならない。

位置センサを備えたオフセット印刷ユニットを示す立面図である。 位置センサを備えたコータを示す概略図である。 可変軸距離を有する胴における位置状況（オフセット印刷ユニットの第１構成）を示す図である。 可変軸距離を有する胴における位置状況（オフセット印刷ユニットの第２構成）を示す図である。 固定軸位置を有する胴の位置センサを示す図である。 図５による一構成を示す。 可変胴軸を有する胴の位置センサを示す図である。 固定軸位置を有する複数の胴用の可変胴軸を有する胴の位置センサを示す図である。

符号の説明

１ 版胴 (plattenzylinder)
２ ゴム胴
３ 被印刷物案内胴
４ 版胴 (formzylinder)
５ インキロール
６ 第１伝動要素
７ 第２伝動要素
８ 回転継手
９ フレーム固定回転継手
１０ 自由回転継手
１１ 直進継手
１２ 変位可能な胴軸
１３ 位置センサ
１４ 固定軸位置
１５ 第３伝動要素
１６ 第４伝動要素
１７ 係合要素（ローラ）
１８ カム継手
１９ カム支持体
２０ 第１結合リンク
２１ 第２結合リンク
２２ フレーム固定回転継手
２３ 自由回転継手
ｒ 半径（胴の）
ｘ 行程
ｙ 行程

Claims (10)

1. 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサであって、位置センサの信号によって第１胴の直接駆動装置が、隣接する別途駆動可能な第２胴に対して同期角度動作で制御可能であるものにおいて、
   胴（２；４）の変位可能な胴軸（１２）上で位置センサ（１３）が回転継手（８）内で支承され、かつ伝動技術的手段（６，７；６，１１）によってフレーム固定回転継手（９）と連結されており、伝動技術的手段（６）が、双方の胴（１，２；３，４）の接触域の高さに縦伸長を持たせて構成され、かつその末端に、回転継手（９）と連結された伝動技術的手段（７；１１）が配置されていることを特徴とする位置センサ。
2. 変位可能な胴軸（１２）を有する胴（２；４）が、直接駆動装置に連結された版胴（１）と機能結合されたゴム胴（２）であることを特徴とする請求項１，７〜１０の何れか１項記載の位置センサ。
3. 変位可能な胴軸（１２）を有する胴（２；４）が独自の直接駆動装置に連結された版胴（４）であり、別途駆動可能な胴が被印刷物案内胴（３）であることを特徴とする請求項１，７〜１０の何れか１項記載の位置センサ。
4. 位置センサ（１３）が、第１伝動要素（６）と、第２伝動要素（７）と、これら伝動要素（６，７）を結合する自由回転継手（１０）と、によって形成されるダブルリンクであることを特徴とする請求項１記載の位置センサ。
5. 位置センサ（１３）が第１伝動要素（６）及び直進継手（１１）とを有し、該直進継手がフレーム固定回転継手（９）と連結されていることを特徴とする請求項１記載の位置センサ。
6. 伝動技術的手段（６）がステーであり、伝動技術的手段（７）がステーに結合された板バネであることを特徴とする、請求項１記載の位置センサ。
7. 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサであって、位置センサの信号によって第１胴の直接駆動装置が、隣接する別途駆動可能な第２胴に対して同期角度動作で制御可能であるものにおいて、
   固定軸位置（１４）を有する胴（１、３）上で位置センサ（１３）が回転継手（８）内で支承され、かつカム継手（１８）を含む伝動技術的手段（１５，１６，１７，１８，１９，２０）によってフレーム固定回転継手（９）と連結されており、伝動技術的手段（１６）が固定付設された結合リンク（２０）によってフレーム固定回転継手（９）内で支承されており、この結合リンク（２０）は胴（２，４）の変位可能な胴軸（１２）に配置される回転継手（８）と連結されていることを特徴とする位置センサ。
8. 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサであって、位置センサの信号によって第１胴の直接駆動装置が、隣接する別途駆動可能な第２胴に対して同期角度動作で制御可能であるものにおいて、
   固定軸位置（１４）を有する胴（１，３）上で位置センサ（１３）が回転継手（８）内で支承され、かつカム継手（１８）を含む伝動技術的手段（１５，１６，１７，１８，１９，２０）によってフレーム固定回転継手（９）と連結されており、伝動技術的手段（１６）は、付設された結合リンク（２０）と強固に連結されて変位可能な胴軸（１２）の回転継手（８）内で支承されており、この結合リンク（２０）はフレーム固定回転継手（９）内で支承されていることを特徴とする位置センサ。
9. 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサであって、位置センサの信号によって第１胴の直接駆動装置が、隣接する別途駆動可能な第２胴に対して同期角度動作で制御可能であるものにおいて、
   胴（２，４）の変位可能な胴軸（１２）上で位置センサ（１３）が四つの回転継手連鎖（８，９，２２，２３；１５，２０，２１）の回転継手（８）内で支承されており、２つのフレーム固定回転継手（９、２２）が固定要素を形成することを特徴とする位置センサ。
10. 処理装置内の胴の直接駆動装置用位置センサであって、位置センサの信号によって第１胴の直接駆動装置が、隣接する別途駆動可能な第２胴に対して同期角度動作で制御可能であるものにおいて、
    胴（２，４）の変位可能な胴軸（１２）上で位置センサ（１３）が回転継手（８）内で支承されており、結合リンク（２０）が胴軸（１２）に枢着されかつ回転可能にフレーム固定回転継手（９）と結合されており、伝動要素（１５）を有する位置センサ（１３）が、他のフレーム固定回転継手（２２）と連結された直進継手（１１）内で案内され、かつ変位可能な胴軸（１２）を有する胴（２，４）と固定軸位置（１４）を有する胴（１，３）との間の接触域内で支えられていることを特徴とする位置センサ。
    

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