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JP2005317828A - 高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法と高電圧車載電力変換用半導体装置 - Google Patents

高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法と高電圧車載電力変換用半導体装置 Download PDF

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JP2005317828A
JP2005317828A JP2004135250A JP2004135250A JP2005317828A JP 2005317828 A JP2005317828 A JP 2005317828A JP 2004135250 A JP2004135250 A JP 2004135250A JP 2004135250 A JP2004135250 A JP 2004135250A JP 2005317828 A JP2005317828 A JP 2005317828A
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JP2004135250A
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English (en)
Inventor
Takashi Hoshino
孝志 星野
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract


【課題】パワーMOSFETにおいては、オン抵抗とブレークダウン電圧が比例し、ブレークダウン電圧を高く保ったままオン抵抗を下げることは難しかった。オン抵抗が低くブレークダウン電圧が高く、しかも製造容易なパワー半導体素子を与えること。
【解決手段】 n型Si基板の上に高濃度あるいは中濃度ドープしたn型エピ層を成長させ基板まで届くあるいは基板近くまで届く深いトレンチを穿ってトレンチからp型不純物を拡散しn型エピ層両側に縦型柱状p型領域を形成し、横に並ぶpnp構造を作り、拡散に使ったトレンチは絶縁物で埋め込む。pnp構造の上方には、酸化膜、ゲート電極、ソース電極を付け、Si基板の底面にはドレイン電極を付ける。
【選択図】図6

Description

この発明は、高電圧大電流で働く自動車などの駆動用に用いられるパワートランジスタに関する。高電圧といってもここでは200V〜1000V程度で電力は30kW〜100kW程度であり発電、送電など電力用のものとは異なる。
近年自動車業界では、環境対策車としてHEV(ハイブリッド)車が注目を集めている。ガソリンエンジンの他にモータを積んでおりエンジンとモータを相補的に利用して走行する。モータは電池電力を使って走行するのでガソリンエンジンより環境負荷が少ない。電池とモータだけで走れば理想的であるが、まだ小容積で十分な電力を蓄積できる安価な電池が存在しないからガソリンタンク・エンジンと電池・モータの折衷的なハイブリッド車(HEV)が期待される。HEVが実現されるためには小容積軽量大容量の電池が必要である。しかしその他にも解決すべき問題がある。
モータとして制御の容易な直流モータを利用するというのも一つの選択肢であろうが損失が大きいしコストの点でも問題がある。それで交流モータと使うということになるが、交流モータを使うと回転速度が周波数によって決まるので速度制御のためにインバータが使われることになる。電池の直流電力をインバータによって適当な周波数に変換し周波数を変化させることによって交流モータの速度を変える。
インバータの最終段のパワー変換装置は理想的には相補的なMOSトランジスタを二つ直列につないだものを3組設け、それぞれにゲート信号を周波数fで120゜ずつ位相をずらせたものを与えるようにするのがよい。しかしp型MOS、p型FETで損失の少ないトランジスタがまだないので実際には損失の小さいn型MOS、n型FETが直列にしたものが用いられる。そうすれば直流電源から三相交流を作り出すことができる。インバータで周波数を変えることによってモータの回転数を変化させることができる。
そのようなものとしてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と逆バイアス用のダイオードを組み合わせたものが一つの候補として提案されている。図1にIGBTによる3つの相補的MOSトランジスタの組を示す。このようなパワー半導体チップは、ヒートシンク(Cu、CuMoなど)の上に接合された絶縁基板の上に半田付けされる。これは提案されているだけでなく試作され実用化されている。IGBTについては後に説明する。
数多くの提案がなされているがおおくのものはコストや実現の道のりについて疑問があり確実に従来技術と呼べないような空理空論のものもある。しかしここに幾つかの高電圧高電力デバイスの新規な提案について説明しよう。
パワートランジスタは以前はオーディオ用が主で、シリコン(Si)−バイポーラトランジスタ(Bipolar Transistor)が用いられた。数十年前はバイポーラトランジスタで高い逆耐圧(VB)があり速度も速い優れたものはいくらでもあった。しかしバイポーラトランジスタはnpn構造でありオン時でもコレクタ・エミッタ電圧(VCE)が残るので電流が大きい場合はパワーロスが大きかった。
それでバイポーラパワーデバイスは衰え、今はSi−FET(Field Effect Transistor)にほとんど取って代わられている。FETといっても接合型(JFET型:Junction Field Effect Transistor)とMOS型(Metal−Oxide Semiconductor)があるが、ここでは主にMOS型を例に挙げ改良を与える。その改良はSiだけでなくSiCにも適用できる。また、Si、SiC共に、JFET型にも適用できる構造を与える。
パワートランジスタに求められる特性はオン時抵抗とか、逆耐圧とか、最大電流とか、発熱量、オン・オフの速度など様々である。ここで問題にするのはハイブリッド自動車のモータを駆動するための半導体素子である。車載用モータを駆動するパワー素子であるから電圧は200V〜1000V程度であまり高くないが通信用、情報処理用、オーディオ用のトランジスタなどよりはよほど高いものである。
自動車のモータを駆動するのだからオン時の電流はかなり大きい。だからオン時の抵抗が特に低いということが望まれる。それにオフ時の高いドレイン・ソース間最大電圧(破壊電圧、ブレークダウン電圧V)も必要である。オン抵抗RONとブレークダウン電圧Vは互いに矛盾する関係にある。同じ構造、材料であれば、ブレークダウン電圧を高くするとオン抵抗は低くなるし、オン抵抗を高くするとブレークダウン電圧は低くなる。
そのような拮抗関係を克服し両者を高めるために様々の工夫がなされる。製造不可能な複雑な構造も多数提案されている。製造コストの問題もあって原理的にブレークダウン電圧・オン抵抗の両方を高めることができるといっても製造可能で低コストでなければ意味はない。
ワイドバンドギャップ半導体の利点は、Siに比べて絶縁破壊電界Eが一桁大きいことにある。Eが大きいということは、素子の耐圧を高くした時、耐圧を担うドリフト層の不純物濃度を高濃度にでき、しかも距離を短くできるため抵抗を小さくできる。
SiCを素材とした半導体素子は高電圧に使用することができて、しかもオン時の抵抗が少ないと言われている。絶縁破壊電界Eが大きいのでブレークダウン電圧を上げることができる。パワートランジスタには理想的な材料である。
GaNのトランジスタも電子移動度が大きいからオン時の抵抗は小さい筈だという試論が提案されている。しかしGaNトランジスタというものは実際には研究段階である。だからGaNトランジスタはオン時抵抗RONが小さくブレークダウン電圧が大きい筈であるといっても、まだ実現は先のことである。
GaAsは電子移動度が高い。GaAsトランジスタは実用化されており実現可能性はある。が、たとえオン抵抗RON・ブレークダウン電圧Vの相克をある程度解決できたとしても自動車用の半導体素子とするには低コストでなければならず普及はしない。
現状ではやはりSi半導体でないと実際的でない。高品質Si単結晶ウエハは大量に製造され入手容易でリソグラフィ、エッチング、レジスト、酸化などの周辺技術も成熟している。バイポーラパワートランジスタはオーディオ用などで昔は多いに用いられた。オン時でもVCEが0にならないし入力抵抗が低いという欠点がある。今は殆どバイポーラトランジスタはパワーデバイスには用いられない。
パワーデバイスはSi−MOSFETに取って代わられている。コンピュータのDRAM、SRAM、CPUなどの要素をなすのもMOSFETであるが、パワー用のMOSFETと区別しなければならない。動作原理は同じであるが、電圧、電流、速度、寸法などが大きく違う。信号処理用のものは小電流、低電圧、小型、高速、高密度集積性などの特徴がある。ソース電極、ゲート電極、ドレイン電極が上面に付いており電流は表面を横方向に流れる。パワー用のものは大電流、高電圧、大型、低速、低密度・単独素子、放熱機構などの特徴がある。ソース電極、ゲート電極は上面にあるが、ドレイン電極は下方にあって電流が縦方向に流れるようになっている。つまり縦型素子が主流である。そして多くの場合冷却フィンなどを付けた単独の素子である。
MOSFETにおいてはチャンネル長さLとチャンネル幅Wが重要な要素である。長さLというのはソース電極からドレイン電極に向けた方向(x方向に取る)の、ソース電極・ドレイン電極に挟まれた部分の寸法で、ゲート電極長さを含んでいる。ゲート幅Wというのはそれとは直交する水平方向の寸法である。小振幅小信号処理用のFETの場合高速応答が重要だからL、Wともに小さいことが求められる。パワー用のFETの場合は電流が大きく発熱も著しいからL×Wを大きくしなければならない。Lを大きくすると低速になるからWを大きくする。Siチップの場合、Wchipのチャンネル幅のデバイスをN個並列して、全体のチャンネル幅W=Wchip×Nとすることが多い。
だから一般に幅Wの方が長さLよりもずっと大きい。
Si−MOSFETのパワーデバイスは実績があって使いやすいが、オン時抵抗とブレークダウン電圧の矛盾がある。自動車モータ用だとオーディオなどよりももっと高い耐圧、低いオン抵抗が必要である。ブレークダウン電圧を高くするとオン抵抗が大きくなり、なかなか満足できるものはない。
nチャンネルのSi−MOSFETパワートランジスタは図2(1)のような構造を持っている。n型Si基板1の上にn型Siのエピタキシャル層2があり、n型エピ層2の両側辺部にp型領域3が拡散によって形成されている。p型領域3の中にはさらにn型領域4が拡散によって形成される。中央部のn型領域の上には絶縁層(SiO)5を介してゲート電極6が設けられる。p型領域3、3とn型領域4、4に跨ってソース電極7、7が両側に設けられる。n型Si基板1の下面にはn電極8が形成される。ゲートに電圧をかけるとp型ウエルの酸化膜に接触する部分がチャンネル10になる。
pn接合は二つできる。一つは低濃度p型領域3と高濃度n型領域4の間のpn接合17で、もう一つはn型エピ層2と低濃度p型領域3の間のpn接合9である。pn接合17は順方向なので問題にならない。n型エピ層2とp型領域3の間のpn接合9が重要である。図2(2)はオン・オフ時のドレイン電流Iを示す。
ここではn型Si基板1を薄く描いているが実際には基板が最も厚い。基板はn型ドーパントが高濃度にドープされ導電率が高くてオン抵抗RONを考えるときに考慮する必要がない。だからここでは薄く描いてある。オン抵抗RONを決めるのは、その上に続くn型エピ層2である。ここが低濃度ドープであるからオン抵抗を大きくする。pn接合9がオフ状態を与え、n型エピ層2がオン抵抗RONを決める。だから重要なのはn型エピ層2と、その終端であるpn接合9である。それでn型エピ層2を拡大して図示している。
ソース電極が接地され、ドレイン電極に正電圧VDSが掛かっているとする。ゲート電圧Vが印加されないとき、n型エピ層2とp型拡散層3の間のpn接合9が逆バイアスされるので電流は流れない。つまりこのp型層とn型エピ層の間のpn接合9が重要である。高電圧がこのpn接合9に掛かると空乏層がp型領域3、n型領域2の両方に広がる。pn接合で最大電界になる。その最大電界が絶縁破壊電圧Ebrをこえると素子破壊が起こる。だからpn接合9の最大電界が絶縁破壊電圧Ebrよりずっと小さいことが必要である。そのために空乏層を両側へ延ばさなければならない。
空乏層の厚みはドーパント濃度の平方根に反比例し印加電圧の平方根に比例する。空乏層を広げるにはドーパント濃度を低くしなければならない。それで上側のp型領域3のアクセプタ濃度Nは低く、n型エピ層2のドナー濃度Nも低い(例えば1014cm−3のオーダー)。pn接合9を挟む両側のp、n領域が低濃度であるのは空乏層を広げ絶縁耐圧を向上するためである。
さてゲート電極に正電圧Vが加わるとゲートに沿ったp型層3に反転層ができる。反転層というのはゲート電圧によってp型領域に誘起された薄い電子の層である。反転層ができたのでpn接合9が抑止力を失い、電子がソース(n型領域4)から、反転層、n型エピ層2、n型基板1、n電極8と流れる。オン時のドレイン電流は、ドリフト領域(n型エピ層2)を通って流れる。高濃度ドープされた基板1の抵抗は小さいしソース電極、ドレイン電極が設けられるn型領域4、4も高濃度ドープするから抵抗は小さい。だからオン時抵抗RONを決めるのは殆どこのドリフト領域(n型エピ層2)である。先に述べたように、ここのドナー濃度Nが低いからオン抵抗が大きいのである。隣接するp型領域のアクセプタ濃度Nも低いのであるが、オン時にはここは反転層の電子が流れるのだからアクセプタ濃度Nの低さはあまり問題でない。
つまりオン時抵抗RONを上げているのはn型エピ層2(ドリフト領域)の低濃度ドーピングである。n型エピ層2のドナー濃度Nを上げるとオン抵抗RONが減少する。それはそうなのであるが、n型エピ層2のNを上げるとオフ時の空乏層が薄くなり耐圧が減りブレークダウン電圧Vが低下する。だからn型エピ層のドナー濃度Nをあまり上げるわけにゆかない。しかしエピ層2のドナー濃度を上げなければオン時抵抗RONが下がらない。そのようにFETのブレークダウン電圧とオン抵抗は矛盾する関係にある。なんとかしてこの矛盾対立関係を解決しなければならない。そうでなければ高耐圧、低損失なデバイスができない。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)の概略構造を図3に示す。高濃度ドープn型Si基板1の上に低濃度ドープn型エピ層2を設け、n型エピ層2の両側には低濃度ドープp型領域3(p)を拡散によって形成し、p型領域3の内部にさらに高濃度n型領域4(n)を設ける。中央部には絶縁膜5を介してゲート電極6が取り付けられる。両側のn型領域4、4にはソース電極7、7が形成される。ゲートに電圧をかけるとp型ウエルの酸化膜に接触する部分がチャンネル10になる。ここまでの構造は図2に示した縦型MOSFETと同じである。ここから少し違う。高濃度ドープSi基板1の裏面に高濃度ドープp領域18を設け、その下にドレイン電極8を設けている。そのようにドレイン電極8とn型Si基板の間にp層18を介装したところが新しい工夫である。新たに第3のpn接合19がp層18とn型基板1の間に発生する。第3pn接合19は順方向バイアスされるから逆バイアスが掛かることはない。
新しく付け加えられたp層18には多数キャリヤとして正孔が多数存在する。これがオン時にはキャリヤとなって電子とともに活躍する。電子と正孔の両方が流れる。そのためにオン時電流が増大する。オン時にはソース電極から入った電子は、n型領域4、p型領域3の反転層、n型エピ層2、n型基板1、p層18、ドレイン電極8というように流れる。反対にp層18に大量に存在した正孔はpn接合19を越えてn−Si基板1に流れる。Si−n型基板は高濃度ドープだから多数キャリヤとして電子が存在する。流入した正孔が基板で再結合して消滅する。それが電流が流れたということである。p層18から流出して正孔が減少するがドレイン電極8から供給されるからp層18の正孔は減らない。
そのようにソース電極から入ってSi基板まで来た電子と、p層18からSi基板へ流れた両方向のキャリヤの流れによって電流が増大する。IGBTは図2に示したMOSFETに比べてSi基板の裏面に拡散、エピ成長によってp層18を形成するという工程が増えるがオン時電流を増やす事ができて有用である。
オフ時の高電圧に耐えるためにMOSFETよりもn型エピ層2を厚くする必要がある。キャリヤとして、電子、正孔の両方を使うのでバイポーラトランジスタというのであるが、ベースからエミッタへ電流が流れないし電流増幅するのではない。コレクタ、エミッタ、ベースという概念はなくソース、ドレイン、ゲートの組み合わせになる。ゲートは絶縁膜5によってp型領域と遮断されている。だからInsulated Gateというのであるが、それはFETだと考えれば当たり前である。IGBTはむしろMOSFETの一種であると考えられる。
そのようにオン時の電流を増やすことができ実質的にオン時抵抗を減らせるのであるがIGBTは図3(2)に示すようにターンオフの時の動作に問題がある。ゲート電圧を下げてゲートのpn接合9を閉じても広いn型基板1の内部には多数の電子と正孔(少数キャリヤ)が共存しており、これらが直ちに消滅しないから電流が流れ続ける。つまり電流がテールを引く事になる。そのようなテール電流があって、ゲートをオフにしても直ちに電流オフにならないという問題がある。そのような動作遅れが問題の場合はIGBTはふさわしくない。
パワーFETのオン抵抗とブレークダウン電圧の相克を解決する手法としてスーパージャンクション(SJ:Superjunction)というものが提案されている。
USP5,438,215 USP5,216,275 Tatsuhiko Fujihira,"Theory of Semiconductor Superjunction Devices", Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997),pp6254−6262,Part 1,No.10,October 1997
特許文献1はn層の中に4以上のp層を含むnpnpnpnpn構造を横方向に製作したFETを提案している。そのような構造をスーパージャンクションという。
しかし、そのような横方向に並ぶnpnpnpnpn構造をどうして作るのかという手法については具体的記載がなく分からない。n層の中間にそのようなn、pの交代する層を作るのだからイオン注入で作るのか?とも推測されるがイオン注入ではそのように内部深くまでドーパントを導入するのは難しい。イオン注入では不可能だろうと思われる。そうなると拡散で作るのかとも思われるが、縦方向に延びるような薄いnpnpnpnpn構造を拡散で作るというのも難しい。つまり特許文献1によって提案されているスーパージャンクションは理論的なものであり製造面から見ると実現性は乏しい。
特許文献2は伝導型の異なる二つの層(p、n)を蜂の巣のように組み合わせたCB層(composite buffer layer)をソース電極とドレイン電極の間に挿入したタイプのFETを提案している。これもnpnpnpnというように横方向に異なる層が並ぶスーパージャンクション(SJ)構造を利用するというものである。しかし、どうしてn型層、p型層を交互に形成するのか明らかでない。これも製造面から考えると実現性は乏しい。
非特許文献1は横方向に多数のnpnpnpnp構造を並べて、その両側にソース電極とドレイン電極を付けたようなパワーデバイスを理論的に解析している。製造方法は明らかでない。p型基板の上に水平に広がるnpnpnpnp構造をエピタキシャル成長させ、それを横にしてドレインのためのn層のエピタキシャル成長、ソースの為のnのエピタキシャル成長を行うというようなことを言っている。しかし、大電力を取り扱う場合、縦型デバイスの方が有利である。スーパージャンクションFETというのは数多く提案されている。しかし原理的にSJ構造は優れているが、製造面でnpnpnpnp多層構造を作ることが困難である。物理限界ではなく製造限界が存在するので、製造面からSJ構造を実現するデバイス構造の提案が必要である。
速度を落とす事なくオン時抵抗を下げブレークダウン電圧を上げるための工夫として実現できているのはシーメンス社の”CoolMOS”と名付けられたMOSFETである。オン抵抗が低くオン時の発熱が少ないのでcoolと名付けたのであろう。これもスーパージャンクション(SJ)の一種だといえる。横方向にnpnpnの5層構造をもつ。このCoolMOSに正確に対応する特許文献を見出す事ができなかった。しかし前記の特許文献1はシーメンス社のものであるから特許文献1に少し似たところがある。
以下に述べるのはシーメンス社のインターネット上の広告によるものである。図4(1)にCoolMOSの素子断面を、図4(2)にオン・オフ変化時のドレイン電流を示す。また図5にオフ時の素子断面を示す。これはn型Si基板1の上にn型エピ層2を形成するのであるが、n型エピ層2に平行な2つのp層23、23(pコラム層)を形成して、中央部のn層22と、両側部のn層24に分割してしまうようになっている。n型エピ層2が、左から右へn(24)p(23)n(22)p(23)n(24)というような5分割構造になっている。
新たに加えた縦型p層23、23がCoolMOSの特徴である。エピ層はnのように5重層となっている。電子伝導が起こるのは中央部のn層22だけである。
エピ層22の上方は両側にp型領域3、3が拡散で製作されp型領域3、3の中にn層4、4が形成される。n層4にソース電極7、7が設けられる。中央部は絶縁層5を介してゲート電極6が形成される。Si基板の底面には広いドレイン電極8が形成される。
エピ層2に二つのp層(pコラム層)23、23を追加したから新たに4つのpn接合ができる。中央n層22とpコラム層23の間にあるpn接合と、pコラム層23と周辺n層24の間にあるpn接合である。
オン抵抗が小さくブレークダウン電圧の大きいMOSFETを提供することが課題である。また、接合型のJFETを提供することも課題とする。先述のシーメンス社のCOOLMOSはエピ層をnpnpn構造にすることによってn層のドーピング濃度Nを上げてオン抵抗を下げている。オフ時は印加電圧によってnpnpn構造が逆バイアスされて空乏層が広がりpn接合における電界を下げ、ブレークダウン電圧を下げることなくオン抵抗を下げたというように主張している。しかしその原理は明確ではない。
図4、図5に示すようにCoolMOSのエピ層は両側のn層24、24が最も広い。中央のn層22、pコラム層23は同じぐらいで狭いものである。pコラム層は30μm〜60μm程度の高さを持つ。pコラム層23の幅が10μm〜30μm、中央n層22の幅も10μm〜30μm程度と推測される。そのような深いpコラム層をどうして作るのか?ということが問題である。
不純物を結晶中に導入する手法としては、イオン注入、気相拡散、固体拡散、エピ成長などがある。
エピ層を形成してイオンビ−ムを打ち込んでイオン注入したところでイオン注入ではせいぜい1μm程度の深さまでしかp層を作ることができない。30μm〜60μmもの深さ(高さ)のpコラム層を作る事はできない。
気相拡散でp型領域を作るにしても一度の拡散ではせいぜい数μmの厚みのものしかできない。
エピ成長の原料に不純物を混ぜたものは水平方向に同一の濃度で縦方向に濃度の違うようなものであれば、どのような厚みのものでも作る事ができる。しかしここでは水平方向にnpnpnというように並ぶのだから通常のエピ成長では作れない。横方向にエピ成長するということはできない。
CoolMOS製造方法の詳細はわからないが次のようなことであろう。何回かに分けてエピ層を成長させるようし、エピ成長の度にレジストマスクを作りフォトリソグラフィ・エッチングでpコラム層とすべきところにマスクの穴を開けて、そこからp型ドーパントを気相拡散する。p層を一部に作り、後で熱拡散するようにする。マスクを取り、更にn型エピ層を成長させ、マスクをつけpコラム層の部分にフォトリソグラフィ・エッチングによって穴を開けてp型ドーパントを気相拡散する。そのように何度も何度もエピ成長とマスクからのp型ドーパントの縦拡散を繰り返すのであろうか?
熱拡散というものは方向性が弱くて必ずしも下方へ進まない。それに拡散の距離は短くて深い拡散はできない。だからマスクを狭くして狭いマスク穴からp型ドーピングし一度の拡散深さを短くし、エピ成長、p拡散のサイクルを薄くし何度も何度も成長・フォトリソグラフィ・エッチング・拡散を繰り返すとかいろいろ工夫が必要である。
例えば3μmずつ15回エピ成長、熱拡散を繰り返して約45μm高さのpコラムを形成するということが考えられる。あるいは5μmずつ10回エピ成長、熱拡散を繰り返して約50μm高さのpコラムを2本含むnpnpn構造を作るのかもしれない。
そのようにしても加熱のたびにp型不純物は周囲に拡散するので初期に導入されたp層は周囲へ広がってしまうことであろう。だから図4のようなきれいなコラムにはなりにくい。そのように縦型のpコラム層を作るのはとても難しい。たった5層であってもスーパージャンクションを実際に作るのは難しく、ようやく実現できたCoolMOSも製造方法は複雑で容易でない。
本発明は実現可能な方法でスーパージャンクション構造を製造する手法を提案する。非特許文献1はnpnp…npの層の数を50とか100とかかなり大きい数にすることを目的とし、それを前提にドレイン電流の最大値、オン抵抗の値などを試算している。しかしそのような多層のスーパージャンクション構造を作ることはなお不可能である。唯一実現できているCoolMOSでは5層の構造である。
本発明は層の数は多少犠牲にするが製造可能なスーパージャンクションの素子製造方法と素子構造を提案する。
それによってオン抵抗が低く、ブレークダウン電圧の高いパワー半導体素子を作ることができる。
本発明はn−基板の上にn型エピ層を成長させn型エピ層に深い穴(トレンチ)を開けn型層の両側を開放空間にし、穴から気体、固体、液体などの拡散源を結晶中に導入して結晶の側方を一挙にp型に転換する。つまり縦型のp層を側方からの熱拡散あるいはイオン注入によって形成する。それによって横方向にpnpの3層構造を作ることができる。拡散のための穴は酸化物や窒化物などで埋める。そのあと上方にp型領域、n型領域、絶縁膜を作り、ゲート電極、ソース電極を付け、底面のn型基板にドレイン電極を付けるようにする。そのようにすることによって縦型のp層を簡単に作ることができる。トレンチ拡散法と簡単に呼ぶことができる。もともとはn型エピ層だから、その両側にp層ができると横型pnpの構造ができるようになる。
先述の縦方向の拡散を何度も何度も繰り返さなければならないCoolMOSの製造よりよほど簡単である。もっともCoolMOSのようにnpnpnの横型5層の変化構造を作ることはできない。本発明は横型3層のpnp構造を作る。横型3層であっても、ブレークダウン電圧を下げることなくオン抵抗を下げることができる。それについては後に述べる。
上に述べたものは、n−Si基板の上に、n−エピ層を成長させたnチャンネル型のMOSFETである。しかし本発明は導電性を反対にしたものをも同様に作ることができる。つまりp−Si基板の上にp−エピ層を成長させ、p−エピ層にトレンチを穿ち、トレンチからn型不純物を拡散させて縦n柱型層をp−エピ層の両側に作ることができる。その上にnウエルとp層を作製し、ゲート酸化膜、ゲート電極、ソース電極を作る。そのようにして本発明のトレンチ拡散型のpチャンネル型のMOSFETとすることができる。また、本発明はJFETにも適用できる。
nチャンネルのトレンチ拡散MOSFETとpチャンネルのトレンチ拡散MOSFETを縦に組み合わせるとCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)FETができる。そのような対になったトレンチ拡散MOSFETを図1のIGBTの代わりに接続してインバータ回路を構成し自動車のモータを駆動するようにできる。
通常の半導体デバイス製造でよく使われる拡散は必ず縦方向に行われる。CoolMOSの場合はnpnpnという構造を作るので縦方向に何度も何度も繰り返し拡散を行い柱構造を作っている。
そうではなくて本発明はエピ層のトレンチを穿ちトレンチから横方向にp型不純物の拡散を行う。トレンチ拡散法ということができよう。製造困難な特許文献1、2や非特許文献1と異なり本発明は製造可能なパワーデバイスである。
また本発明はあくまでFETであって、ソース電極はp領域とオーミック接合しているから逆電圧がかかると順方向電流が流れる。だからIGBT(図1)のように逆電流を逃がすためのダイオードが不要である。
本発明は、基板上にn型エピ層を成長させn型エピ層22に縦に孔(トレンチ)を開けてp型ドーパントを孔から横方向に拡散して縦に延びる縦p柱型層33を作り横方向に並ぶpnpの3柱構造(33;22;33)を製造する。
トレンチから横方向にp型不純物を拡散するのだから、1回の拡散によって縦方向のpn接合を簡単に製造することができる。それによってpnpの構造ができる。拡散させるために使った孔は後に絶縁物によって埋め込むようにする。絶縁物による埋め込み層を作るためのステップが必要になるが、それは無機物絶縁体ならスパッタリング、イオンプレーティング法、CVDなどで作製できる。
横方向にpnp構造を作ることができオフ時にはこれが逆バイアスされるから両側から空乏層が広がる。縦方向の印加電圧によって形成される電界が小さくなり理想的には0になる。そのために絶縁耐圧を増やすことができる。そのためにn型エピ層のドーパント濃度Nをより高くすることができる。つまりブレークダウン電圧Vを下げることなくオン抵抗RONを下げるようにできる。
図11によってpn接合(例えばゲート下のpn接合9)前後での電界E、電圧、空間電荷などの分布の関係を考える。左がp型領域、右がn型領域である。境界線z=0がpn接合であり、その両側に空乏層N、Nが広がっている。p側に厚みdの空乏層があるとする。アクセプタは負の空間電荷である。空乏層では正孔がないので空間電荷密度はアクセプタ濃度Nに−q(qは電荷素量)を掛けたものである。z=−dで空間電荷は0(正孔とアクセプタ濃度が等しい)だから電界は0である。
zが−d〜0においては電界Eが発生し、それは−qN/εを積分したものである。p側においてこれをzで積分して、
p側(z:負) E=−qN(z+d)/ε (1)
であるが、pn接合つまりz=0において、電界Eが負の最大値
=−E=−qN/ε (2)
をとる。
n側(z>0)においては、ドナーN(正)が空間電荷として存在するから、
=−qN/ε+qNz/ε (3)
である。z=dで電界E
=−qN/ε+qN/ε=0 (4)
となる。だから空乏層の厚みd、d
=N
=εE/q (5)
というバランス則を満たす。pn接合の位置z=0が最大電界Eを与える位置である。これはドナー濃度N、アクセプタ濃度Nがどのようであっても変わらない。必ずpn接合が最大電界を与える。pn接合で空間電荷の負号が変わるからである。
式(5)から厚みの比率はドナー・アクセプタ濃度の比に等しい。比率はこれによって決まるが、それでは厚みの和を決めるものは何か?
厚みの和を決めるものそれは逆バイアスVである。p型領域での電圧増加をφとするとこれは電界の式(1)をzで(−d〜0)積分したものに負号を付けたものである。
φ=qN /2ε (6)
n型領域での電圧増加をφとすると、これは電界Eの式(3)をzで(0〜d)積分したものである。
φ=qN /2ε (7)
合計が逆バイアスVに等しい。
=φ+φ
=qN /2ε+qN /2ε (8)
式(2)、(5)を用いると、
=(d+d)E/2 (9)
となる。これは空乏層の平均厚み(d+d)/2に最大電界Eを掛けたものが合計逆バイアスVだということである。或いは、空乏層厚みの合計(d+d)は逆バイアスVの2倍を最大電界Eで割ったものである。
+d=2V/E (10)
それだけでなくて、式(5)、(6)、(7)から
φ/φ=d/d (11)
だということもわかる。それは何を言っているか?というと、全逆バイアス電圧は、p型領域とn型領域の空乏層の厚みd、dに比例して配分される(φとφ)、ということである。電界の方は濃度分布に拘りなくpn接合で最大値をとり、それは動かせない。しかし電位φの方は、空乏層厚みによって、自由に分配することができる。空乏層を長くすれば、その導電性の領域が大部分の逆バイアスを吸収することができる。そういう性質がある。
最大電界Eは絶縁破壊電圧Ebrよりも常に小さくなくてはならない。絶縁破壊電圧は物質固有の値である。Siであれば、それはある一定値に決まる。
<Ebr (12)
これが最大電界Eを制限する。Eが制限されるから、逆バイアスV(オフ時のドレイン・ソース電圧)を増加させるには、式(10)から空乏層を増やすことが必要だということになる。
例えば空乏層厚みを2倍にすれば、逆バイアスも2倍にできる。ところが空乏層を厚くするために、式(5)からドナー濃度N、アクセプタ濃度Nを小さくしなければならない。最大電界が決まっていると、空乏層を2倍にするためには、ドナー濃度N、アクセプタ濃度Nを1/2に減らさなければならない。そのようにして逆バイアスVを2倍に高めることができる。しかしそうするとオン抵抗が2倍に増えてしまう。オン抵抗はn型エピ層のドナー濃度Nに反比例するからである。オン抵抗とブレークダウン電圧Vは相反する性質がある。これが従来のMOSFETの欠点である。
その関係をもっと端的に表現すると(8)、(5)から
=qN /2ε+qN /2ε
(13)
=εE /2qN+εE /2qN
となる。最大電界Eが一定値だとすると、最大電圧Vが、qN、qNに反比例することがわかる。qN、qNは導電率を与え抵抗の逆数である。だからオン抵抗RONと最大電圧(耐圧)Vが比例する。耐圧を上げようとするとオン抵抗が上がってしまう。耐圧を高めオン抵抗を下げることはできない。そのような関係は、一つのpn接合の前後に均衡した(d=d)アクセプタ濃度N、ドナー濃度Nを形成するかぎり免れることはできない。
本発明は、pnpという構造(33、22、33)を横方向に作ってnエピ領域22のドナー濃度Nを上げてオン抵抗RONを下げ、しかもブレークダウン電圧Vが低下しないようにしたものである。
図12、13は本発明の横型pnpの電界電位の空間電荷の構造を示し、横方向にpnpの2重pn接合(33、22、33)を持っている。これらはx方向の構造であり、図11はz方向の構造である。区別しなければならない。
p型領域の厚みをf、n型領域の厚みをgとする。p、n領域はアクセプタ濃度N、ドナー濃度Nをもつ。ただし、ここでn型領域はn型エピ層22を意味し前述式(1)〜(13)のものと同じであるが、p型領域は先述の式とは違う。先述の式においてp型領域はゲート下のチャンネルのp型領域3を意味していた。
今度はp型領域は縦p柱型層33のことである。N、dが当然に違う。n型領域のNは共通であるが、空乏層の肥大する方向(x方向)が違うからn空乏層dも違う。混同してはいけない。だからここで問題にするpn接合は前回のようなチャンネルのpn接合9ではなくて、縦にできるpn接合42である。電界はEでなくてEである。
図12は逆バイアス電圧が不足で未飽和の状態を示す。左のp型領域とn型領域の境界(pn接合)42で最大電界Emx
(x=−g/2) E=−Emx=−qN/ε=−qN/ε (14)
を取る。右のp型領域とn型領域の境界(pn接合42)でも最大電界
(x=+g/2) E=+Emx=qN/ε=qN/ε (15)
をとる。ここで最大電界Emxというのは先述のz方向の最大電界Eとは違う。区別しなければならない。
このとき空乏層は不完全であって、n型領域22、p型領域33の全体を満たしていない(2d<g、d<g)。空乏層の大きさを決めるものは横方向の逆バイアスVである。この逆バイアスVは横方向のものであって、前述の縦方向(z方向)の逆バイアスVと区別する。
=qN /2ε+qN /2ε (16)
逆バイアスVを増やしてゆくと空乏層d、dが肥大する。n型領域でやがて二つの空乏層d、dが両側から接近して合体する。d=gとなったとき空乏層がn型領域で合体する。そのときd=gN/Nであるから、n型領域が全部空乏層になる最小の電圧Vss
ss=qN(1+N/N)/2ε (17)
によって与えられる。逆バイアスVがVssより大きい(V>Vss)と、中間のn型エピ層22は図13のように完全空乏層になる。それは縦方向の電界の作用ではなくて横方向の電界の作用によって完全空乏層になるのである。どちらの方向の作用によってn型エピ層22が空乏層になってもそこに自由電荷が存在しないようになる。自由電荷がないということはそれが絶縁体になるということである。それが重要である。
横方向の逆バイアスVは何によって与えられるか?というと、ソース電極7とp型領域3、p型領域33はオフ時に同電位になり、ドレイン電極8とn型エピ層22は同電位なのであるから、pn接合42にはドレイン・ソース電圧そのものがかかる。つまりドレイン・ソース間電圧VDSがpn接合42にかかり、n型エピ層22を空乏層化するのに利用される。だからチャンネル10のpn接合9にかかる逆バイアスVとVはいずれもドレイン・ソース間電圧VDSである。
n型エピ層22が空乏層化するとどのようないいことがあるのか?
それはn型エピ層においてガウスの定理
∂E/∂x+∂E/∂z=qN/ε (18)
が2次元的に成り立つということである。端的にいえばそういうことなのである。先述の(3)式においてE=−qN/ε+qNz/εだと述べた。
それは先述の(従来例)pn接合9においてE=0であるため、(18)式の前項∂E/∂xが存在せず∂E/∂z=qN/εとならざるをえなかったのである。だから前述の場合、EがqNz/εというように全部のNを引き受けなければならなかった。それが急激な電界Eの増大を余儀なくし、それがブレークダウン電圧Vを下げていたのである。
ブレークダウン電圧Vを上げるためにNを下げる必要があった。それはE=0だから∂E/∂z=qN/εが成り立ちEの肥大をさけるためNを下げるしかなかったのである。
ところが本発明のようにpnp(33、22、33)構造を横方向(x方向)に形成すると、(18)式が成り立ち、右辺のqNを左辺第1項の∂E/∂xが吸収してくれる、という好都合な関係が成り立つ。
右辺のNの殆どを左辺第1項の∂E/∂xが吸収してくれる。そうなると左辺第2項∂E/∂zは極めて小さい値であることができる。
横方向の逆バイアスが充分に大きいと、∂E/∂x=qN/εが成り立ち、z方向の電界の増大が0ということになる。
本発明の横pnp構造の骨子はまさにここにあるのである。(18)式が次のように分離できる。
∂E/∂x=qN/ε (19)
∂E/∂z=0 (20)
とする。式(20)が重要である。そうなるとEのn型エピ層での増加分が0となり電界は絶対値の大きい一定値をとる。電位の増加分はn型エピ層で単純にφ=Ezとなるのである。電界の値が大きいから多くの電圧を吸収することができる。それがオフ時の耐圧を大きく増加させる。
ここで再びチャンネルのpn接合9にできる縦方向の電界Eの問題に戻る。図14はpウエル3とn型エピ層22の内部においてz方向の空間電荷N、N、電界E、電位φ、φなどの変化を縦に示す。図11の従来例に対応するものであるが縦方向であることを示すため縦に描いた。これによって本発明のn型エピ層における電界、電位変化の特性がよく分かる。
pウエルはz=−d〜0であり空乏層になっているからアクセプタ濃度Nに等しい空間電荷(タレソツ)が発生している。それは図11と同一である。しかしn型エピ22において高さHに等しい長い空乏層ができていてドナー濃度に等しい空間電荷N(ツネナラ)ができている。それにもかかわらず電界は変わらない。順を追って説明する。
zが−d〜0(p型ウエル3)においては空間電荷−qN(タレソツ)のため電界Eが発生する。それは−qNを積分したものでありE=−qN(z+d)/εとなる(オク)のは(1)式と同じである。
pn接合9(z=0:ク)において、電界Eが負の最大値E=−E=−qN/ε(式2)をとる。これも変わらない。
ところがn型エピ層22での挙動が異なる。n型エピ層22では電界Eは一定で0で
=−E (21)
である。空間電荷Nが存在するにも拘らず、Nを積分して電界絶対値が減って行くということがない。空間電荷Nはx方向の積分で実効的に消えてしまうのでz方向の積分に入ってこない。n型エピ22で(z=0〜H)の電位の増加φ(z)は
φ(z)=Ez (22)
である。そのように電界が一定値(クヤマケ)−Eで、しかも絶対値Eが大きい。電界が大きいだけでなくここの長さがHであって長い。だからφの増大が大きくなる(アサキユメ)。φというのはオフ時の耐圧である。それはつまり耐圧が大きいということである。z=H(n型エピ層の終端;メ)での電位増加は
φ=EH (23)
である。pn接合9のp型ウエル側ではこれまでの関係は変わらないから、
φ=qN /2ε、E=qN/ε (24)
である(φ=テツ:E=オク)。
φよりもφのほうが遥かに大きい。オフ時の電圧Vの合計は
=φ+φ
=qN /2ε+E
=E{(d/2)+H} (25)
となる。(25)式は何を言っているのか?
pn接合9にかかる逆バイアス電圧Vが、定数であるEの、{(d+d)/2}倍であったものが、{(d/2)+H}に増えたということである。しかもEはpn接合9の左側のp型ウエル3の性質(N、d)によって決まり、右側のn型エピ層の性質(N、H)によらない。ということはn型エピ層のドナー濃度Nを自由に決めることができる、ということである。それは(5)式から解放されたということである。
はp型ウエル3幅つまりはチャンネル幅であるから1μm〜2μm程度で短いものである。Siの比誘電率を8として、Siの誘電率は8×8.85×10−14F/cm(8×8.85×10−12F/m)なので、式(24)の右式からE=qN/εとなり、例えばE=0.3MV/cmとして計算すると、n型エピ層が1015cm−3程度の低濃度ドープであってもdは10μm〜20μmにしかならない。ましてn型エピ層のドナー濃度Nを1018cm−3に増やすと20nm〜30nmに減る。それがpnp構造にしてpn接合42に逆バイアスVを掛けるから、ドレイン・ソース電圧Vを、定数であるEの{(d/2)+H}倍に増やすことができるのである。ドリフト層の高さHは数十μmであるから、
(d/2+H)/(d/2+d/2)=20〜40 (26)
程度になる。最大電界Eが絶縁破壊電界Ebrより小さいことによって限定されEを定数とした場合、Vを従来のMOSFETよりも20〜40倍に増やすことができるということを意味する。Vはp型ウエルに掛かる電圧φとn型エピ層22に掛かる電圧φの和であることに変わりないが、本発明の場合は、φが圧倒的に大きくてVの殆どがn型エピ層に掛かるようになる。それがEを一定に保持しつつVの増大を可能にする。つまり本発明はブレークダウン電圧Vを大きく増大させることができる。
オン抵抗RONは大部分がドリフト領域(n型エピ層22)の抵抗であるが、それは
ON=H/qμNWg (27)
によって与えられる。Wはチャンネル幅でn型エピ層の全幅、gはn型エピ層の厚さ、Hはn型エピ層の高さである。オン抵抗・面積という表現も使われるが、ドリフト領域の面積はWgであるから
オン抵抗・面積 =H/qμN (28)
である。従来のMOSFETは式(5)の拘束条件があったので、n型エピ層のドナー濃度Nを1013〜1014cm−3程度の極極低濃度にしなければならなかった。
ところが本発明の場合はn型エピ層でNによらずEは一定値−E(p型ウエルで決まる)をとり、Nをたとえば1015〜1017cm−3にすることができる。
オン抵抗はNに反比例するから、そのようにすればオン抵抗を下げることができる。
そのようにして本発明は、オン抵抗の減少、ブレークダウン電圧Vの増大という二つ目の目的を達成することができる。
本発明は、n−基板に成長させたn型エピ層に縦型の穴を掘り、そこからp型ドーピングをして縦型p柱層を形成し拡散のための穴を絶縁物で埋め込んだ横pnp構造をもち逆バイアスによってオフ時にn型エピ層を完全空乏層にできるようにしたMOSFETである。
n型エピ層はもはや低濃度である必要はない。
逆バイアスで完全空乏層になるという条件はいるが、それ以外にn型エピ層のドナー濃度Nを拘束する条件はない。
n型エピ層の濃度Nは自在であって、中濃度(1014〜1015cm−3)、高濃度(1015〜1016cm−3)あるいはそれ以上の高濃度をとることができる。
縦p柱型層もそれに応じて低濃度(1014cm−3以下)でなく、中濃度(1014〜1015cm−3)、高濃度(1015〜1016cm−3)であることができる。だからこれからはnやpでなく、n、pと表記する。
縦型p柱層がSi基板まで延びているものと、Si基板まで延びていないものがある。また導電性を逆にして、p−基板に成長させたp型エピ層に縦型の穴(トレンチ)を掘り、そこからn型ドーピングをして縦型n柱層を形成するようにしてもよい。両方の極性のFETを直列につないでCMOS構造にすることができる。
ここでは、縦p柱型層が基板に接触している例を2つ、基板に到達していない例を一つ述べよう。
[第1実施形態(縦p柱型層基板接触:横型チャンネル:図6)]
図6によって縦p柱型層が基板まで到達している本発明の第1の形態を示す。Siウエハ上で同等の多数の素子を製作しているが、これは素子の繰り返しの一部を示す。左右前後に同じものが多数製作される。1チップ分の素子は電極が共通に接続され並列して使用される。ここでは素子一単位分を述べる。高濃度にn型不純物がドープされたn−Si基板1の上に、素子単位の中央部に縦型の中、高濃度ドープn型エピ層22が設けられる。n型エピ層22の両側には横型拡散によって作られた中、高濃度ドープ縦p柱型層33、33が作製される。縦p柱型層33とn型エピ層22の間にpn接合42ができる。
隣接する素子間で、縦p柱型層33、33の間に広い間隙があって、その間隙には絶縁物35、36が埋め込まれている。絶縁物はSiO、SiN、有機物絶縁物などである。実際にはn型エピ層に穴を開け、そこから横型拡散をし、横型拡散によって縦p柱型層を作ったのち絶縁物を埋め込んだものである。製造工程については後に述べる。
n型エピ層22の両側に縦p柱型層33、33があるから、横方向にpnpの構造となっている。n型エピ層22がドリフト領域となる。
n型エピ層22、縦p柱型層33、33の上方には低濃度p型領域(pウエル)3、3と高濃度n型領域4、4及び高濃度p型領域56が拡散で対称の位置に製作されている。両方のp型領域3、3に掛かるように絶縁膜5(ゲート酸化膜)が形成され、その上にゲート電極6がある。p型領域56、n型領域4に跨るようにソース電極7が形成される。p型ウエル3とn型エピ層22の間のpn接合9がオフ時に逆バイアスされる。チャンネルはゲート絶縁膜5とp型ウエル3の間の短い横型の空間である。n−Si基板1の裏面には広いドレイン電極8が設けられる。
チップ内で多数の素子を並列接続するから、ソース電極7、ドレイン電極8、ゲート電極6は全て共通である。この図ではゲート電極6は分離して見えるが紙面垂直方向の素子間では共通であり端面で纏められる構造となっている。
この例ではソース電極7はAlであり上面に出ているが、ソース電極7とゲート電極の間には絶縁物39が存在する。横にある絶縁物38と39は同じ工程で作られた同じ物質(SiO、SiN、有機物絶縁体)である。ソース電極7のための穴を穿つので同じ絶縁物が分離したのである。これは隣接素子の一部も示している。多数の同等の素子を並列に接続して使うから1チップ内部に同じ単位が多数含まれる。
FETの一単位で見ると、中央部に横方向にpnpの構造をもつ。n型エピ層22は上方でpn接合9を介しp型ウエル3に接触し下方では接合41によってSi基板1に接触する。縦p柱型層33は上方ではp型ウエル3(p型領域)に接し下方ではpn接合40を介してn−Si基板1と接する。縦p柱型層33とn型エピ層33の間にはpn接合42が生ずる。
オフ時にはpn接合9が逆バイアスされる。それに加えオフ時にはpn接合42が逆バイアスされて空乏層がn型エピ層22と縦p柱型層33の両方において横方向へ延びてゆく。長い空乏層がn型エピ層22の中に形成される。空乏層が横から延びてきてn型エピ層22を満たす。
つまりn型エピ層から自由キャリヤとして電子が排除される。それはn型エピ層22がかなり高濃度にドーピングされていても可能なことである。つまりn型エピ層22をかなり高濃度にドープすることが可能になる。
それはオン時抵抗RONを減らす効果がある。それでいてオフ時には横方向の逆バイアスによって空乏層が延びるので空乏層によってn型エピ層22が満たされ、p型ウエル3とn型エピ層22の間のpn接合9にできる電界Eが小さくなる。だからブレークダウン電圧Vも大きいままである。そのようにしてブレークダウン電圧Vを大きく保ちながらオン抵抗RONを減らすことができる。
[第2実施形態(縦p柱型層が基板まで到達:縦型チャンネル:図7)]
図7によって縦型チャンネルの本発明の第2の形態を示す。これは素子の1.5単位分程度を示すが実際には同じ繰り返しのものが左右に連続する。高濃度ドープn−Si基板1の上に、中央部に縦型の中、高低濃度ドープn型エピ層22が設けられる。その両側には横型拡散によって作られた中、高濃度ドープ縦p柱型層33、33が存在する。縦p柱型層33とn型エピ層22の間に上下方向に延びるpn接合42ができる。縦p柱型層33とn−Si基板1の間にもpn接合40が生ずる。n型エピ層22とn−Si基板1の間の接合41はpn接合でなくドナー濃度Nの不連続面となる。
隣接する素子間で、縦p柱型層33、33の間に広い間隙があって、その間隙には絶縁物37、37が埋め込まれている。絶縁物はSiO、SiN、有機物絶縁物などである。実際にはn型エピ層を一部切除して穴を作り穴からp型ドーパントを熱拡散することによって縦p柱型層33を作る。穴を埋めたのが絶縁物37である。
n型エピ層22の両側に縦p柱型層33、33があり、横方向にpnpの構造となっている。n型エピ層22がドリフト領域となる。n型エピ層22、縦p柱型層33、33の上方には低濃度p型領域(p;pウエル)3、3と高濃度n型領域4、4及び高濃度p型領域56が上下位置に製作されている。n型領域4とp型領域3の中央部に孔が掘られて熱酸化によって酸化膜5が形成され、さらにゲート(G)電極6が埋め込まれる。
p型領域3は横に伸び下側のn型エピ層22との間に横に延びるpn接合9ができる。オフ時に電圧を支えるpn接合である。ゲート絶縁膜5とp型ウエル3の間がチャンネル10である。
ゲート電極6の上には絶縁層39があり、その上にアルミニウム(Al)のソース(S)電極7が形成される。ソース電極7はn領域4とp型領域56に接触する。n−Si基板1の裏面にはドレイン(D)電極8が形成される。
これはゲート電極Gが縦になっておりゲート電極Gとp型領域3の接触部も縦になっている。つまりチャンネル10が縦方向に存在する。
多数の同等の素子を並列に接続して使うから1チップ内部に同じ単位が多数含まれる。FETの一単位で見ると、中央部に横方向にpnpの構造をもつ。その点で前例と同じである。縦p柱型層33の外側は絶縁物37であり、その境界44はpn接合でない。境界44を介して電圧はかからず電流も流れない。
オフ時にはpn接合42が逆バイアスされて空乏層が縦p柱型層33とn型エピ層22の両側において横方向へ延びてゆく。長い空乏層がn型エピ層22の中に形成される。空乏層が横から延びてきてn型エピ層22を満たす。つまりn型エピ層から自由キャリヤとして電子が排除される。それはn型エピ層22がかなり高濃度にドーピングされていても可能なことである。
つまりn型エピ層22をかなり高濃度にドープすることが可能になる。それはオン時抵抗RONを減らす効果がある。
それでいてオフ時には横方向の逆バイアスによって空乏層が延びるので空乏層によってn型エピ層22が満たされ、n型エピ層22にできる電界Eが一定になる。これが逆バイアスVの大部分を吸収することができる。だからブレークダウン電圧Vも大きいままである。しかも多数の同等の素子を並列に用いるからオン時の電流は大きくとれる。
[第3実施形態(縦p柱型層が中途で終わる:横型チャンネル:図8)]
図8によって縦p柱型層が基板まで到達していないタイプの本発明の第3の形態を説明する。これも素子単位の1.5個分を示す。同じものが前後左右に繰り返した構造となっている。
高濃度ドープn型Si基板1の素子単位の上中央部に縦型の中、高濃度ドープn型エピ層22が設けられる。その両側に中、高濃度縦型p柱型領域32、32が拡散で製作されている。n型エピ層22と縦p柱型層32の間に縦に延びるpn接合42ができる。隣接する縦p柱型層32、32は下端で横へ曲がり互いにつながっている。これはn型エピ層22を形成してから両側をエッチング除去して孔を形成したのであるが、隣接素子中間においてn型部の一部を残したためにこのような形状になる。残留したn型エピ層22と、p層32の上下方向の界面43もpn接合となる。
その他の点では図6のものと同様である。n型エピ層22と縦p柱型層32の上にp層(pウエル)3と、n型領域4及びp型領域56が設けられる。p層3、n層4及びp層56の上にソース(S)電極7が形成される。p層(pウエル)3の上には絶縁膜5、ゲート(G)電極6が設けられる。これは図6のものと同様にチャンネルは横方向にできる。ゲート酸化膜6とp型ウエル3の接触する部分である。
ドリフト領域はn型エピ層22であるが、縦p柱型層が隣接しているからオフ時にはpn接合42が逆バイアスされる。この逆バイアスのためにn型エピ層は空乏層になり、ここでの電界Ezが一定値をとり、それがVを大きくでき、ブレークダウン電圧Vが増強される。
本発明の縦型パワーデバイスは構造にも特徴があるが、むしろ製造方法に著しい工夫がある。それで図6の第1実施形態の製造方法を図9、10によって順に説明する。これらの図は素子の約1.5単位分の断面図である。それだけで繰り返しが分かる。実際にはSiウエハの全体に同一の素子単位を多数製造する。だから、これを同じものがSiウエハ上に左右前後に多数並んでいるのである。複数個の単位の集合が一つのチップとなり、複数個のチップが1つのSiウエハの上に製造される。
図9(1):n型エピ層の生成
高濃度にn型不純物をドープしたn−Si基板1を準備する。n−Si基板1の上に中、高濃度ドープn型エピ層2をエピタキシャル成長させる。n型エピ層2の厚みは40μm〜60μm程度でかなり厚いものである。オフ時の耐圧を充分に大きくするためには、その程度の厚みが必要である。しかしこれは図2の従来のMOSFETのようにn=1014cm−3というような低濃度でなく、1015〜1017cm−3程度に高めることができる。
図9(2):酸化膜生成、酸化膜穴空け
n−エピ層2の上部を一部を酸化し酸化膜(SiO)29を作る。フォトリソグラフィとエッチングによって酸化膜29の一部に穴を開ける。穴を開ける位置は拡散のためのトレンチを作るべき位置である。
図9(3):トレンチの形成
酸化膜をマスクとしてn型エピ層2を縦方向にエッチングする。RIEによってアスペクト比の高い深い穴(トレンチ)27を形成する。これが本発明の特徴のある点である。このトレンチは拡散のための穴となる。トレンチ27はn−基板1まで到達している場合(第1、2実施形態)もあり、n−基板1まで至らない場合(第3実施形態)もある。
トレンチ27によって、n−エピ層2が孤立した丘(隆起部)になり、側面が露出する。側面からp型不純物を拡散する。拡散は気相拡散(ジボランガスを用いる)、固体拡散(ホウ素ドープSOG)の何れでも良いのであるが、ここでは固体拡散の例を示す。
図9(4):固体拡散層によるトレンチの穴埋め
ホウ素を含む固体拡散層30をウエハの全体に塗布しトレンチ27を固体拡散層30によって埋め込む。たとえばBドープSOG液をウエハの全体にスピンコートする。
図9(5):p型不純物の横方向拡散
適当な温度にSiウエハを加熱する。加熱すると拡散係数が大きくなる。固体拡散層30からn型エピ層2へp型不純物を横方向に拡散して縦p柱型層33を生成する。このように深いトレンチから横型拡散により縦p柱型層を一挙に作るのが本発明の最も特徴のある点である。これにより中央のn−エピ層22と両側の縦p柱型層33からなる横型pnp構造ができる。両側のp層の外側にn層を生成できれば、より完全なSJ構造となるのであるが、それはできない。両側のトレンチの部分をもはやSi結晶とすることができず絶縁物で埋め込むことになる。
図9(6):固体拡散層除去、酸化膜除去、絶縁物による被覆
縦p柱型層が生成されると固体拡散層はもはや不要である。固体拡散層30を除去し酸化膜29を除去する。トレンチ27や隆起部(pnp)が露呈する。表面をウエット酸化して酸化膜(絶縁物35)で隆起部とトレンチ側面を被覆する。酸化膜35、35の間にトレンチ27はまだ残っている。熱酸化やウエット酸化ではSiの一部がSiOになるだけだからトレンチは埋まらない。
図9(7):トレンチの穴埋め
そこでトレンチに絶縁物36を導入して埋める。たとえばTEOSによってトレンチ28を埋め込む。トレンチが埋め込まれたので表面は平坦になる。隣接素子の縦p柱型層は絶縁物33、36によって三重に絶縁される。そのように絶縁物はどうしても二重構造になる。それは実施形態2、3でも同様であるが図7、8では簡単のため絶縁物の二重構造を簡略化して表現している。
しかし隣接縦p柱型層間は必ずしも厳密に絶縁する必要はない。同等の素子単位を並列に用いるから隣接素子の縦p柱型層は同一の電位になってしまう。第3実施形態では隣接縦p柱型層を底部近くで接続している。
図9(8):上部絶縁物の除去、ゲート部分酸化膜残留
レジストを全体に塗布しソース電極となる部分だけを露光させるようなマスクを用いて露光し、ゲート上と絶縁物上のレジストを残しソース電極となる部分のレジストを除く。RIE(Reactive Ion Etching)によって絶縁物をエッチング除去する。ゲートとなる部分の酸化膜50が残り、ソースとなる部分のpnp上面52が露出する。
図9(9):p型ウエル3の生成
イオン注入または拡散によってp型不純物(ホウ素)をpnp上面52に導入する。これは低濃度のp型領域3(pウエル)を作るものである。ゲートの上には酸化物膜50があるからゲート部分にはp型領域(pウエル)3が形成されない。ゲート直下はn型エピ領域22のままである。これによってチャンネルとなるべき部分ができた。まだソース電極とオーミック接合するためのn−領域を作る必要がある。
図9(10):ゲート酸化膜の生成
pウエル生成のためのゲート部分の酸化物マスク50を除去して、pウエル3、n型エピ層22の上端を平坦面とする。さらに表面を熱酸化して酸化膜5を作る。熱酸化だからSi結晶が露呈しているpウエル3、n−エピ層22の上の全体に酸化膜ができる。
図9(11):ポリシリコンゲート膜の生成
ポリシリコンの膜を全体に付ける。レジスト塗布しベーキングしマスクを使って露光し現像する。ゲート部分だけにレジストが残留するようにする。ポリシリコンをRIEでエッチングして除去する。ゲート部分だけポリシリコンが残る。レジストを除去(アッシング)してポリシリコンのゲート電極6を生成する。
図9(12):n−領域4の形成
ポリシリコンゲート電極6をマスクにしてn型不純物(ホウ素、砒素)をイオン注入してゲート電極6の左右にn−領域4を作る。イオンビ−ムは酸化膜5を突き抜けてp型領域3、3に入り浅いn−領域4を生成する。このような方法をセルフアライメントというがよく知られた技術である。n型領域4はソース電極をオーミック接合するべき部分である。しかしソース電極はn−領域だけでなくp型領域とも接続されなければならない。だからn−領域のすぐ側方にp型領域を作る必要がある。
図10(1):レジストの塗布
表面の全体にレジスト54を塗布する。これは酸化膜5の上方、ゲート電極6の上、絶縁部35、36の上面を覆う。
図10(2):フォトリソグラフィゲート膜の生成、p−領域の生成
マスク合わせして露光し現像してゲート電極の上と周辺を覆うレジスト膜55を作る。その状態でp型不純物をイオン注入してマスクで覆われていないn−領域4の一部にp型領域56を作る。
図10(3):レジスト膜の除去、酸化膜エッチング
ゲートを覆うレジスト膜を除去する(アッシング)。ゲート電極6が露呈する。このポリシリコンゲートをマスクにして、酸化膜5をエッチングする。n−領域4、p−領域56を覆う部分の酸化膜が除去される。ゲート6直下の酸化膜5だけが残る。
図10(4):層間膜被覆
ゲート電極とソース電極を絶縁しなければならない。そのために層間膜59を全体にCVDによって付ける。ゲート電極6、絶縁物35、36の上の全体を覆うようになる。これはSiO、SiNなどである。
図10(5):層間膜の一部除去
層間膜の上にレジスト塗布し、マスク露光し、現像する。ゲート電極と絶縁部の上のレジストだけ残る。レジストをマスクにして層間膜をRIEによってエッチングする。これによってn−領域とp型領域の上部だけを露出させる。そこが窪み62となる。ゲート電極の上と絶縁物の上の層間膜は残留している。
図10(6):ソース電極の生成
アルミニウムをスパッタリングして表面の全体に付ける。窪み62にもアルミニウムが回り込む。ゲートの上、絶縁部の上の層間膜の上にもアルミニウムが付く。窪み62に入り、n型領域4、p型領域56に接合した部分がソース電極7となる。n−Si基板の裏面にはアルミニウム電極をスパッタリングによって付ける。これがドレイン電極8(D)である。
同様な素子単位が幾つも左右前後に並んでいるがドレイン電極、ソース電極は共通で、それらの素子は並列接続して用いられる。ゲート電極も同様にまとめて接続されている。
[具体的な数値例(設計耐圧800V)]
例えば次のような数値例で本発明の素子を製造できる。図6の表記で述べる。
そのような値においてオン抵抗、オン抵抗・面積、チャンネル抵抗、空乏層の厚みなどを計算してみよう。
ア.縦p柱型層(33)の横厚み f=1μm
イ.縦p柱型層(33)の不純物濃度 N=1×1016cm−3
ウ.n型エピ層(22)の横厚み g=2μm
エ.n型エピ層(22)の不純物濃度 N=1×1016cm−3
オ.ドリフト層の長さ(22の高さ) H= 30μm=3×10−3cm
カ.電子移動度 μ=300cm/Vs
キ.絶縁物層の横厚み d=4μm
ク.素子単位の横厚み d=g+2f+d=8μm=8×10−4cm
ケ.チップサイズ 11mm×7mm
コ.チャンネル幅 W=(チップ長さ/d)×チップ幅
=(7mm/8μm)×11mm
=9625mm=962.5cm (29)
ドリフト層(n型エピ層22)の全断面積はW×gであり、長さ(縦方向の高さ)はH(30μm)である。
ドリフト層全断面積S=9625mm×2μm=0.1925cm (30)
ドリフト層の全抵抗=H/qNSμ=0.0324Ω=32mΩ (31)
抵抗・面積=32mΩ×0.1925cm=6mΩcm
(32)
である。
公表されているCoolMOSの抵抗・面積の値は大体50mΩcm程度である。本発明の素子はそれの大体1/10程度にオン抵抗・面積を減らすことができる。オン抵抗を減少させるという本発明の目的が達成されることがわかる。
次にチャンネル抵抗について計算しよう。
サ.ゲート酸化膜の厚み T=0.1μm=0.1×10−6
シ.チャンネル長さ L=1μm=10−4cm
とする。全チャンネル幅は先述の計算によってW=9625mmであり長さはL=1μmだからチャンネル面積は
=WL=0.09625cm=9.625×10−6 (33)
である。
絶縁膜の比誘電率を4とすると、静電容量Cは、
C=4×8.85×10−12F/m×9.625×10−6/0.1×10−6
=3400pF (34)
である。ゲート電圧をVとし閾値電圧をVとすると、ゲートにかかる有効な電圧はV−Vである。V=4V、V=10Vとすると6Vの電圧がゲート電極にかかる。ゲートは上の値の静電容量Cをもつから誘起される電荷量Qは
Q=C(V−V)=20400pC=2.04×10−8C (35)
である。
電子表面移動度をμ=300cm/Vsとする。チャンネルに1Vの電圧を掛けたときの電流値の逆数が抵抗値である。チャンネルに1Vの電圧を掛けるとそれは1/Lの電場を生ずる。チャンネルにおいて単位長さ当たりの電荷はQ/Lによって与えられる。それは
Q/L=2.04×10−8C/10−4cm
=2.04×10−4C・cm−1 (36)
であり、チャンネルに1Vの電圧(10V/cm)をかけると流れる電流は
I=(Q/L)μ(1/L)
=2.04×10−4C・cm−1×300cm−1−1×10Vcm−1
=600C・s−1=600A (37)
である。つまりチャンネルの抵抗は1/600=1.7mΩとなる。充分に低い抵抗値である。あまり問題にならない。だからオン時の抵抗は殆どドリフト層(n−エピ層)の抵抗からくる。
次に問題となるのは、オフ時の空乏層の形成である。オフ時には、pn接合9、42、40が全て逆バイアスされる。スーパージャンクション(SJ)はpnp構造の横方向に空乏層を形成するための構造である。
縦p柱型層33の厚みはf=1μm=10−4cmである。これが全部空乏層になるために必要な電圧φは比誘電率を8として、
φ=qNf/2ε=1.6×10−19C×1016cm−3×10−8cm/(2×8×8.85×10−14F/cm)=11V
(38)
n型エピ層の厚みはg=2μm=2×10−4cmである。これが全部空乏層になるために必要な電圧φ
φn=qN/2ε=1.6×10−19C×1016cm−3×4×10−8cm/(2×8×8.85×10−14F/cm)=45V (39)
である。つまり合計56Vの電圧がドレイン・ソース間に掛かっていれば、pn接合42の両側のpnp層は全て空乏層となる。この素子は200V〜800Vで使用するのを前提としている。だから常にオフ時においては縦p柱型層33もn−エピ層22も完全空乏層になっている。
そのような条件がオフ時に成り立つから、n−エピ層のドナー濃度Nを大きくできる。Nが大きいと先述のようにオン抵抗RONを小さくできる。
ハイブリッド自動車のモータを駆動するための6つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を含むインバータ部分の一部回路図。
パワーデバイスに一般的に用いられている縦型MOSFETの素子一単位分の概略断面図(1)とそのターンオフ時のドレイン電流特性図(2)。
IGBTの素子一単位分の概略断面図(1)と、そのターンオフ時のドレイン電流特性図(2)。
シーメンス社のCoolMOSFETのオン時の素子一単位分の断面図(1)とそのターンオフ時のドレイン電流特性図(2)。
シーメンス社のCoolMOSFETのオフ時の空乏層の広がりを示すための断面図。
本発明の縦型パワーデバイスの第1実施形態を示す素子1.5単位分の断面図。
本発明の縦型パワーデバイスの第2実施例形態を示す素子1.5単位分の断面図。
本発明の縦型パワーデバイスの第3実施形態を示す素子1.5単位分の断面図。
本発明の縦型パワーデバイス素子の製造工程図の前半。(1)はn−Si基板の上にn−エピ層をエピタキシャル成長させたものを示す図。(2)はn−エピ層の上に酸化膜を作りフォトリソグラフィとエッチングによって一部に穴を開けた状態を示す図。(3)は酸化膜をマスクとしてnエピ層を縦方向にエッチングし深い穴(トレンチ)を形成した工程を示す図。(4)は酸化膜、トレンチの全体をp型不純物(ホウ素など)を含む固体拡散層で覆いトレンチに固体拡散層が充填された状態を示す図。(5)は加熱して固体拡散層からnエピ層へp型不純物を横方向に拡散して縦p柱型層を生成した状態を示す図。(6)は固体拡散層を除去してトレンチや隆起部を絶縁物で被覆した状態を示す図。(7)はトレンチを絶縁物で穴埋めした状態を示す図。(8)は絶縁物の一部を除去して縦p柱型層の上面とn−エピ層の上部の一部を露呈した状態を示す図。(9)p型不純物を露呈されたn−エピ層と縦p柱型層に熱拡散しp型ウエル(p型領域)を形成した状態を示す図。(10)はp型ウエルとn−エピ層の上面を酸化膜で覆った状態の図。(11)は酸化膜の上にゲート電極を付けた状態の図。(12)はゲート電極をマスクにしてn型不純物をイオン注入させてn−領域を形成した状態の図。
本発明の縦型パワーデバイス素子の図9に続く製造工程図の後半。(1)はn−領域、p型ウエルを形成したソース部分、ゲート部分の上にレジストを塗布した状態の図。(2)はゲート部分を残しレジストを除去した状態でp型不純物をイオン注入してn−領域の一部にp型領域を作った状態の図。(3)はゲートを覆うレジストを除きゲート電極をマスクにして酸化膜をエッチングしゲートの前後のn−領域、p−領域を露呈した状態の図。(4)は上面全体に層間膜をCVDによって形成した状態の図。(5)はゲート電極上、絶縁物上の部分の層間膜を残しソース電極となる部分を除去してn−領域、p−領域を露呈した状態の図。(6)はAlをスパッタリングして露呈したn−領域、p−領域に接触させてソース電極7としたものを示す図。
pn接合の前後において逆バイアスVを掛けたときの空乏層の広がりと電界、電圧分布を示す説明図。
横に並ぶpnp構造をもつ本発明の素子において、n−エピ層とその左右にある縦p柱型層とが作るpnp構造において逆バイアスVが掛かった時にpn接合から空乏層が生成し広がってゆくことを示すための説明図。逆バイアスが小さくて、n型エピ層が完全に空乏層になっていない。
横に並ぶpnp構造をもつ本発明の素子において、n−エピ層とその左右にある縦p柱型層とが作るpnp構造において充分に大きい逆バイアスVが掛かった時にpn接合から空乏層が生成し両側へ広がりn型エピ層が完全に空乏層になった状態を示す。
横にpnpが並ぶ構造をもつ本発明の素子において、n型エピ層が逆バイアスのために完全空乏層化したオフ時において縦方向の空間電荷分布、電界分布、電圧分布を示す図。縦方向(z方向)であることを強調するために縦に書いてあるが、図11に対応するものである。
符号の説明
1 n−Si基板
2 n−エピ層
3 p型ウエル
4 n型領域
5 ゲート絶縁層
6 ゲート電極(G)
7 ソース電極(S)
8 ドレイン電極(D)
9 pn接合
10 チャンネル
17 pn接合
18 p
19 pn接合
22 n型エピ層
23 縦p柱型層
24 n型エピ層
27 トレンチ
29 酸化膜
30 固体拡散層
33 p型拡散層
35 絶縁物
36 絶縁物
37 絶縁物
38 絶縁物
39 絶縁物
40 pn接合
41 nn接合
42 pn接合
43 pn接合
44 ip接合
50 酸化膜
54 レジスト
55 レジスト膜
56 p型領域
62 窪み

Claims (17)

  1. 高濃度ドープn型Si基板1の上に、高濃度あるいは中濃度ドープn型エピ層2をエピタキシャル成長させ、n型エピ層2の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にn型Si基板に至るトレンチ27を穿ち、トレンチ27から気相拡散又は固相拡散によってp型不純物をn型エピ層2の中へ横方向に拡散させて、トレンチ27に接する部分にn型Si基板1に至る高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33を形成しn型エピ層22を残し、横方向に並ぶpnp構造および縦に延びるpn接合42、42を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチ27を絶縁物層35、36で埋め込み、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に低濃度p型領域(p型ウエル)3、3を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度p型領域3、3の内部上方に高濃度n型領域4、4を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度p型領域3、3の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、n型エピ層22の中にゲート絶縁膜5とゲート電極6を縦方向に形成しゲート電極6は高濃度p型領域と横方向に直接接合するようにし、p型領域3、3とn型領域4、4の上にソース電極7を形成し、n型Si基板1の裏面にドレイン電極8を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  2. 高濃度ドープn型Si基板1の上に、高濃度あるいは中濃度ドープn型エピ層2をエピタキシャル成長させ、n型エピ層2の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にn型Si基板に至らない深さのトレンチ27を穿ち、トレンチ27から気相拡散又は固相拡散によってp型不純物をn型エピ層2の中へ横方向に拡散させて、トレンチ27に接する部分にn型Si基板1に至る高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33を形成しn型エピ層22を残し、横方向に並ぶpnp構造および縦に延びるpn接合42、42を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチ27を絶縁物層35、36で埋め込み、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に低濃度p型領域(p型ウエル)3、3を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度p型領域3、3の内部上方に高濃度n型領域4、4を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度p型領域3、3の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、n型エピ層22の中にゲート絶縁膜5とゲート電極6を縦方向に形成しゲート電極6は高濃度p型領域と横方向に直接接合するようにし、p型領域3、3とn型領域4、4の上にソース電極7を形成し、n型Si基板1の裏面にドレイン電極8を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  3. 高濃度ドープn型Si基板1の上に、高濃度あるいは中濃度ドープn型エピ層2をエピタキシャル成長させ、n型エピ層2の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にn型Si基板に至るトレンチ27を穿ち、トレンチ27から気相拡散又は固相拡散によってp型不純物をn型エピ層2の中へ横方向に拡散させて、トレンチ27に接する部分にn型Si基板1に至る高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33を形成しn型エピ層22を残し、横方向に並ぶpnp構造および縦に延びるpn接合42、42を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチ27を絶縁物層35、36で埋め込み、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に低濃度p型領域(p型ウエル)3、3を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度p型領域3、3の内部に高濃度n型領域4、4を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度p型領域3、3の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、p型領域の上に直接ゲート電極6を形成し、p型領域3、3とn型領域4、4の上にソース電極7を形成し、n型Si基板1の裏面にドレイン電極8を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  4. 高濃度ドープn型Si基板1の上に、高濃度あるいは中濃度ドープn型エピ層2をエピタキシャル成長させ、n型エピ層2の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にn型Si基板に至らない深さのトレンチ27を穿ち、トレンチ27から気相拡散又は固相拡散によってp型不純物をn型エピ層2の中へ横方向に拡散させて、トレンチ27に接する部分にn型Si基板1に至る高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33を形成しn型エピ層22を残し、横方向に並ぶpnp構造および縦に延びるpn接合42、42を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチ27を絶縁物層35、36で埋め込み、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に低濃度p型領域(p型ウエル)3、3を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度p型領域3の内部に高濃度n型領域4、4を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度p型領域3、3の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、p型領域の上に直接ゲート電極6を形成し、p型領域3、3とn型領域4、4の上にソース電極7を形成し、n型Si基板1の裏面にドレイン電極8を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  5. 高濃度ドープp型Si基板の上に、高濃度あるいは中濃度ドープp型エピ層をエピタキシャル成長させ、p型エピ層の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にp型Si基板に至るトレンチを穿ち、トレンチから気相拡散又は固相拡散によってn型不純物をp型エピ層の中へ横方向に拡散させて、トレンチに接する部分にp型Si基板に至る高濃度あるいは中濃度縦n柱型層を形成しp型エピ層を残し、横方向に並ぶnpn構造および縦に延びるpn接合を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチを絶縁物層で埋め込み、p型エピ層、縦n柱型層の上に低濃度n型領域(n型ウエル)を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度n型領域の内部上方に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度n型領域の内部に高濃度n型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、p型エピ層の中にゲート絶縁膜とゲート電極を縦方向に形成しゲート電極は高濃度n型領域と横方向に直接接合するようにし、n型領域とp型領域の上にソース電極を形成し、p型Si基板の裏面にドレイン電極を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  6. 高濃度ドープp型Si基板の上に、高濃度あるいは中濃度ドープp型エピ層をエピタキシャル成長させ、p型エピ層の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にp型Si基板に至らない深さのトレンチを穿ち、トレンチから気相拡散又は固相拡散によってn型不純物をp型エピ層の中へ横方向に拡散させて、トレンチに接する部分にp型Si基板に至る高濃度あるいは中濃度縦n柱型層を形成しp型エピ層を残し、横方向に並ぶnpn構造および縦に延びるpn接合を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチを絶縁物層で埋め込み、p型エピ層、縦n柱型層の上に低濃度n型領域(n型ウエル)を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度n型領域の内部上方に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度n型領域の内部に高濃度n型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、p型エピ層の中にゲート絶縁膜とゲート電極を縦方向に形成しゲート電極は高濃度n型領域と横方向に直接接合するようにし、n型領域とp型領域の上にソース電極を形成し、p型Si基板の裏面にドレイン電極を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  7. 高濃度ドープp型Si基板の上に、高濃度あるいは中濃度ドープp型エピ層をエピタキシャル成長させ、p型エピ層の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にp型Si基板に至るトレンチを穿ち、トレンチから気相拡散又は固相拡散によってn型不純物をp型エピ層の中へ横方向に拡散させて、トレンチに接する部分にp型Si基板に至る高濃度あるいは中濃度縦n柱型層を形成しp型エピ層を残し、横方向に並ぶnpn構造および縦に延びるpn接合を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチを絶縁物層で埋め込み、p型エピ層、縦n柱型層の上に低濃度n型領域(n型ウエル)を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度n型領域の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度n型領域の内部に高濃度n型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、n型領域の上に直接ゲート電極を形成し、n型領域とp型領域の上にソース電極を形成し、p型Si基板の裏面にドレイン電極を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  8. 高濃度ドープp型Si基板の上に、高濃度あるいは中濃度ドープp型エピ層をエピタキシャル成長させ、p型エピ層の素子単位の両側に当たる部位に縦方向にp型Si基板に至らない深さのトレンチを穿ち、トレンチから気相拡散又は固相拡散によってn型不純物をp型エピ層の中へ横方向に拡散させて、トレンチに接する部分にp型Si基板に至る高濃度あるいは中濃度縦n柱型層を形成しp型エピ層を残し、横方向に並ぶnpn構造および縦に延びるpn接合を生成しトレンチから拡散源を除去し、隣接素子単位の間にあるトレンチを絶縁物層で埋め込み、p型エピ層、縦n柱型層の上に低濃度n型領域(n型ウエル)を拡散またはイオン注入によって形成し、低濃度n型領域の内部に高濃度p型領域を拡散またはイオン注入によって設け、低濃度n型領域の内部に高濃度n型領域を拡散またはイオン注入によって形成し、n型領域の上に直接ゲート電極を形成し、n型領域とp型領域の上にソース電極を形成し、p型Si基板の裏面にドレイン電極を形成することを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置の製造方法。
  9. 型Si基板1と、n型Si基板1の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度n型エピ層22と、n型エピ層22の両側に横型拡散によって生成されたn型Si基板1に到達する高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33と、隣接する素子の縦p柱型層間を埋める絶縁物層35、36と、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に生成される低濃度p型領域(p型ウエル)3、3と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度n型領域4、4と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度p型領域56、56と、高濃度n型領域4、4と横方向に接触し縦に延びるゲート酸化膜5と、ゲート酸化膜5の内部に設けられ縦に延び高濃度p型領域と横方向に直接接合し高濃度n型領域4、4と横方向に対向するゲート電極6と、p型領域3、3と高濃度n型領域4、4の上に形成されたソース電極7と、n型Si基板1の裏面に設けられたドレイン電極8とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦p柱型層33とn型エピ層22に横方向に空乏層が延びn型エピ層22が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  10. 型Si基板1と、n型Si基板1の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度n型エピ層22と、n型エピ層22の両側に横型拡散によって生成されたn型Si基板1に到達しない高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33と、隣接する素子の縦p柱型層間を埋める絶縁物層35、36と、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に生成される低濃度p型領域(p型ウエル)3、3と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度n型領域4、4と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度p型領域56、56と、高濃度n型領域4、4と横方向に接触し縦に延びるゲート酸化膜5と、ゲート酸化膜5の内部に設けられ縦に延び高濃度p型領域と横方向に直接接合し高濃度n型領域4、4と横方向に対向するゲート電極6と、p型領域3、3と高濃度n型領域4、4の上に形成されたソース電極7と、n型Si基板1の裏面に設けられたドレイン電極8とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦p柱型層33とn型エピ層22に横方向に空乏層が延びn型エピ層22が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  11. 型Si基板1と、n型Si基板1の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度n型エピ層22と、n型エピ層22の両側に横型拡散によって生成されたn型Si基板1に到達する高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33と、隣接する素子の縦p柱型層33、33間を埋める絶縁物層35、36と、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に生成される低濃度p型領域(p型ウエル)3、3と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度n型領域4、4と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度p型領域56、56と、p型領域の上に直接設けられたゲート電極6と、p型領域3、3とn型領域4、4の上に形成されたソース電極7と、n型Si基板1の裏面に設けられたドレイン電極8とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦p柱型層33とn型エピ層22に横方向に空乏層が延びn型エピ層22が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  12. 型Si基板1と、n型Si基板1の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度n型エピ層22と、n型エピ層22の両側に横型拡散によって生成されたn型Si基板1に到達しない高濃度あるいは中濃度縦p柱型層33、33と、隣接する素子の縦p柱型層間を埋める絶縁物層35、36と、n型エピ層22、縦p柱型層33の上に生成される低濃度p型領域(p型ウエル)3、3と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度n型領域4、4と、低濃度p型領域3、3の内部に生成される高濃度p型領域56、56と、p型領域の上に直接設けられたゲート電極6と、p型領域3、3とn型領域4、4の上に形成されたソース電極7と、n型Si基板1の裏面に設けられたドレイン電極8とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦p柱型層33とn型エピ層22に横方向に空乏層が延びn型エピ層22が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  13. 型Si基板と、p型Si基板の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度p型エピ層と、p型エピ層の両側に横型拡散によって生成されたp型Si基板に到達する高濃度あるいは中濃度縦n柱型層と、隣接する素子の縦n柱型層間を埋める絶縁物層と、p型エピ層、縦n柱型層の上に生成される低濃度n型領域(n型ウエル)と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度p型領域と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度n型領域と、高濃度p型領域と横方向に接触し縦に延びるゲート酸化膜と、ゲート酸化膜の内部に設けられ縦に延び高濃度n型領域と横方向に直接接合し高濃度p型領域に横方向に対向するゲート電極と、n型領域と高濃度p型領域の上に形成されたソース電極と、p型Si基板の裏面に設けられたドレイン電極とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦n柱型層とp型エピ層に横方向に空乏層が延びp型エピ層が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  14. 型Si基板と、p型Si基板の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度p型エピ層と、p型エピ層の両側に横型拡散によって生成されたp型Si基板に到達しない高濃度あるいは中濃度縦n柱型層と、隣接する素子の縦n柱型層間を埋める絶縁物層と、p型エピ層、縦n柱型層の上に生成される低濃度n型領域(n型ウエル)と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度p型領域と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度n型領域と、高濃度p型領域と横方向に接触し縦に延びるゲート酸化膜と、ゲート酸化膜の内部に設けられ縦に延び高濃度n型領域と横方向に直接接合し高濃度p型領域に横方向に対向するゲート電極と、n型領域と高濃度p型領域の上に形成されたソース電極と、p型Si基板の裏面に設けられたドレイン電極とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦n柱型層とp型エピ層に横方向に空乏層が延びp型エピ層が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  15. 型Si基板と、p型Si基板の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度p型エピ層と、p型エピ層の両側に横型拡散によって生成されたp型Si基板に到達する高濃度あるいは中濃度縦n柱型層と、隣接する素子の縦n柱型層間を埋める絶縁物層と、p型エピ層、縦n柱型層の上に生成される低濃度n型領域(n型ウエル)と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度p型領域と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度n型領域と、n型領域の上に直接設けられたゲート電極と、n型領域とp型領域の上に形成されたソース電極と、p型Si基板の裏面に設けられたドレイン電極とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦n柱型層とp型エピ層に横方向に空乏層が延びp型エピ層が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  16. 型Si基板と、p型Si基板の上に設けられた縦に延びる高濃度あるいは中濃度p型エピ層と、p型エピ層の両側に横型拡散によって生成されたp型Si基板に到達しない高濃度あるいは中濃度縦n柱型層と、隣接する素子の縦n柱型層間を埋める絶縁物層と、p型エピ層、縦n柱型層の上に生成される低濃度n型領域(n型ウエル)と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度p型領域と、低濃度n型領域の内部に生成される高濃度n型領域と、n型領域の上に直接設けられたゲート電極と、n型領域とp型領域の上に形成されたソース電極と、p型Si基板の裏面に設けられたドレイン電極とを含み、オフ時にはドレイン・ソース間電圧によって縦n柱型層とp型エピ層に横方向に空乏層が延びp型エピ層が空乏層によって満たされるようにしたことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。
  17. 請求項9〜12のいずれかに記載のn型の半導体装置と、請求項13〜16のいずれかに記載のp型の半導体装置とを、ドレインとソースを結合することによって直列に接続したことを特徴とする高電圧車載電力変換用半導体装置。


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