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JP2005305280A - アルコキシ化反応触媒 - Google Patents

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JP2005305280A JP2004124760A JP2004124760A JP2005305280A JP 2005305280 A JP2005305280 A JP 2005305280A JP 2004124760 A JP2004124760 A JP 2004124760A JP 2004124760 A JP2004124760 A JP 2004124760A JP 2005305280 A JP2005305280 A JP 2005305280A
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Abstract

【課題】 高活性で、分子量分布の狭い脂肪族アルコールアルキレンオキサイドを付加物の製造に使用できるアルコキシ化触媒及びそれを用いて製造した脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される有機金属化合物から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする脂肪族アルコール(B)とアルキレンオキサイド(C)とのアルコキシ化触媒及びそれを用いた製造法。
M[RfSO (1)
[一般式(1)中、MはCu,Cd,Ti,Hf,Cr,Mo,Mn,Fe,Pd、及び希土類金属から選ばれる元素を示し、nはM元素の原子価に等しい整数値を示す。Rfは炭素数1から16のパーフルオロアルキル基を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物の製造法に関する。更に詳しくは、脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加重合させるための触媒とアルキレンオキサイド付加物の製造法に関する。
脂肪族アルコール等の活性水素原子を含有する有機化合物に塩基性触媒または酸性触媒の存在下でアルキレンオキサイドを付加重合させて得られる付加重合体は、各種化学品の原料等として知られている。塩基性触媒としては、通常水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等のアルカリ金属酸化物、複合金属酸化物、並びにジエチルアミン及びトリエチルアミン等のアミン類が用いられる。また、酸触媒としては、通常、硫酸、塩酸、及び燐酸等の鉱酸、並びにその金属塩が用いられる。
これら酸または塩基性触媒を用いて脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加体を製造する場合、反応生成物中に未反応原料、例えば脂肪族系アルコール等の活性水素原子含有有機化合物が残留し、更にこれらの反応で得られる付加重合体の付加オキシアルキレン分布が通常の正規分散せず、全体にブロードに分散してしまうという問題がある。これらアルキレンオキサイド付加物を界面活性剤等に使用した場合、残留アルコールによる臭気や、分子量がブロードであることから界面活性剤機能が十分に発現されない等の問題がある。
脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物のオキシアルキレン基付加数分布状態に関しては、Weibullの分布則から導かれる下記の式(2)の分布定数cがナロー化度指標として定義される。分布定数cの値が小さい、すなわち未反応の脂肪族系アルコールの含有量が少ないほど分子量分布が狭いことを意味する。
c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (2)
これらの式で、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自然対数を意味し、vは脂肪族アルコール1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、n00は反応に用いた脂肪族アルコールのモル数、n0は未反応の脂肪族アルコールのモル数を表す。なお、この式は、未反応の脂肪族アルコールの量が検出限界(0.001質量%)以上の場合に適用される式である。
水酸化カリウム等のアルカリ金属酸化物を用いた製造方法では、得られたアルキレンオキサイド付加体のcは5以上になる。また複合金属酸化物をアルコキシ化触媒として用いた場合でも、アルキレンオキサイド付加体のcは1以下にならない。(特許文献1,2参照)また、このcを1以下にするために、アルキレンオキサイド付加の触媒として、過塩素酸塩類を用いた方法が提案されている。(特許文献3参照)
特開平1−164437号公報 特開3−242242号公報 米国特許第4,112,231号明細書
しかし、上記製造方法ではcは1以下になるが、触媒の反応活性が小さく反応時間が長くなり、触媒量を増加して反応時間を短縮させようとすると、生成物の着色が著しく、製品の外観を悪化させたり、生成物のアルデヒド含量が多くなる等の問題がある。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、パーフルオロアルキルスルホン酸金属塩をアルコキシ化触媒として使用すると、高活性で反応時間が短く、脂肪族アルコールに高モル数のアルキレンオキサイドを付加重合でき、さらに狭い分子量分布(上記分布定数cが、0.7未満)の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加体が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(I)下記一般式(1)で表される有機金属塩(A)の1種または2種以上からなることを特徴とする、脂肪族アルコール(B)とアルキレンオキサイド(C)とのアルコキシ化反応触媒
M[RfSO (1)
[式中、Mは銅(Cu),カドミウム(Cd),チタン(Ti),ハフニウム(Hf),クロム(Cr),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),鉄(Fe),パラジウム(Pd)及び希土類金属原子示し、nはM元素の原子価に等しい整数値を示す。Rfは炭素数1から16のパーフルオロアルキル基を表す。];
(II)一般式(1)で有機金属塩(A)の1種または2種以上の存在下、(B)に(C)を付加させることを特徴とする脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の製造方法;
(III)該製造法で得られる分子量分布の狭い脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物;である。
本発明のアルコキシ化反応触媒は下記の効果を奏する。
(1)触媒が高活性のために、反応時間が大幅に短くすることができ、高モル数のアルキレンオキサイドを付加できる。
(2)狭い分子量分布(c<0.7)のアルキレンオキサイド付加体が得られる。
(3)未反応アルコールが少なく、低臭気のアルキレンオキサイドが得られる。
本発明のアルコキシ化触媒は、下記一般式(1)で表される。
M[RfSO (1)
式中、金属(M)は、銅(Cu),カドミウム(Cd),チタン(Ti),ハフニウム(Hf),クロム(Cr),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),鉄(Fe),パラジウム(Pd)及び希土類金属原子から選ばれる原子を示す。
これらの金属原子のうち、好ましくは、Cu,Cd,Ti,Cr,Fe、および希土類原子(例えば、スカンジュウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタン(La)等)、さらに好ましくはCu,Cd、Cr,Ti、Fe、Sc、及びLaであり、最も好ましくはTi、Fe、Scである。
RfSOはパ−フルオロアルキルスルホン酸基であり、Rfは炭素数1から16のパーフルオロアルキル基を表す。具体的には、トリフルオロメタンスルホン酸基、ペンタフルオロエタンスルホン酸基、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸基、ノナフルオロブタンスルホン酸基、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸基、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸基、ペンタデカフルオロヘプタンスルホン酸基、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸基から選ばれた同一あるいは異なったパーフルオロアルキルスルホン酸基を挙げることができる。これらRfSOうち、好ましくはトリフルオロメタンスルホン酸基、ペンタフルオロエタンスルホン酸基、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸基、ノナフルオロブタンスルホン酸基、より好ましくはトリフルオロメタンスルホン酸基、ペンタフルオロエタンスルホン酸基である。
本発明の金属触媒は公知の合成法により得ることができ、例えば、T.Mukaiyama,N.Iwasawa,R.W.Stevens,T.Haga,Tetrahedron,40,1381(1984)に詳細に記載されている方法で合成できる。
次に合成法の一例を記載するが、これに限定されるものではない。
酸化スカンジュウムを12〜16Nのトリフルオロメタンスルホン酸溶液に、酸化スカンジュウムがスカンジュウムトリフルオロメタンスルホン酸塩(スカンジュウムトリフラート)として溶解するに必要な当量の0.95〜2.00倍量を加え、沸点温度100〜150℃で1〜3時間溶解し、スカンジュウムトリフラートを得た。このようにして得られた水溶液を、エバポレーターの使用により、温度40〜80℃、真空度50〜250トールにて剰余水の低温真空蒸発を行ったところ、1時間程度で白色固形物が得られた。さらに、温度100〜300℃、真空度10〜10−2トールにて24時間高温真空乾燥を行い、スカンジュウムトリフラートの白色粉末を得た後、窒素ガスにて密封した。スカンジュウムトリフラートが得られた。
上記の方法により得られた金属触媒の具体例を表1に記載するが、これらに限定されるものではない。得られたスカンジュウムトリフラートの組成は原子吸光法により測定される。
これらのうち、好ましいのは上記表のNo.1、2、4、7、8、10、11、より好ましいのは、No.1、2、4、7、10、特に好ましいのは、No.1、4、10である。
本発明のもう一つの発明は、上記の有機金属塩(A)の少なくとも1種以上の存在下、アルキレンオキサイド(C)を脂肪族アルコール(B)に開環付加重合させてなる脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(D)の製造方法である。
本発明における脂肪族アルコール(B)としては、炭素数1〜25の脂肪族アルコールが好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜22、特に好ましくは炭素数1〜18の脂肪族アルコールである。これらは直鎖または分岐アルコールであっても、一価または二価以上のアルコールであってもよい。またこれらアルコールは、天然アルコールでも合成アルコール(例えば、チーグラーアルコール、オキソアルコールなど)でもよい。
一価アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、ブタノール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコールなどの飽和脂肪族アルコール;プロペニルアルコール、ブテニルアルコール、1−ペンテニルアルコール、1−オクテニルアルコール、1−デセニルアルコール、1−ドデセニルアルコール、トリデセニルアルコール、ペンタデセニルアルコール、オレイルアルコール、ガドレイルアルコール、リノレイルアルコールなどの不飽和脂肪族アルコール;メチルシクロヘキシルアルコール、エチルシクロヘキシルアルコール、n−プロピルシクロヘキシルアルコール、オクチルシクロヘキシルアルコール、ノニルシクロヘキシルアルコール、アダマンチルアルコールなどの脂環式アルコールが挙げられる。
多価アルコールの具体例としては、2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−又は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコール等のアルキレングリコール;並びにシクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等のシクロアルキレングリコール等)、3価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及びヘキサントリオール等のアルカントリオール等);4〜8価の多価アルコール(ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン等のアルカンポリオールの分子内脱水物、ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等のアルカンポリオールの分子間脱水物;並びにショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース及びメチルグルコシド等の糖類及びその誘導体);が挙げられる。
これらアルコールのうち、ナロー化度の観点から、一価の脂肪族アルコールが好ましく、さらに好ましくは一価の1級または2級アルコールであり、特に好ましくは一価の1級アルコールである。特に好ましいものの具体例としては、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコールが挙げられる。
本発明において、アルキレンオキサイド(C)としては、好ましくは炭素数2〜8、とくに好ましくは炭素数2〜6のアルキレンオキサイドである。好ましいものの具体例としては、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−または2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドなどが挙げられる。さらに好ましいものはEO、POであり、特に好ましいものはEOである。
(A)の使用量としては、反応速度と経済性の点から、(B)と(C)の合計100質量部に対して、0.001〜1質量部が好ましい。さらに好ましくは0.003〜0.8質量部、特に好ましくは0.005〜0.5質量部である。
(C)の(B)に対する付加モル数は、ナロー化度の観点から、平均1〜160が好ましく、さらに好ましくは平均1〜80である。
(B)と(C)を反応させる場合の反応条件としては、例えば、(B)と(A)を混合し、窒素置換を行った後、−0.8〜5kgf/cmの圧力で、80〜200℃の温度で(C)を導入し、所定量の(C)を投入後、80〜200℃で反応系内の圧力が平衡になるまで熟成を行う方法などが挙げられる。
このようにして得られる脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(D)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは76〜7、400、さらに好ましくは76〜3,900である。特に好ましいは76〜1,250である。Mwがこの範囲にあると浸透力などの界面活性能が特に良好であり好ましい。 本発明において、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定値である。
(D)において、Weibullの分布則により導かれる式(2)から計算されるナロー化度指標である分布定数cは、0.2〜0.7であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.65、特に好ましくは0.3〜0.6である。この値が小さい程、未反応のアルコール含量が少なく、かつ分子量分布が狭いことを意味する。
本発明の触媒は高活性であるため、本発明の製造法により、反応時間が大幅に短くすることができる。しかも脂肪族アルコールに高モル数のアルキレンオキサイドを付加重合でき、さらに、高ナロー化度(分布定数cが0.7未満)の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物(D)が得られる。
反応させて得られた(D)はそのまま、あるいはpHを調整することにより各種用途に使用することが可能であり、目的に応じて、例えば[「キョーワード600」協和化学工業(株)製]等の吸着剤で吸着処理後、ろ過操作で重合物から触媒を除去することが出来る。この際、必要によりろ過助剤としてケイソウ土系ろ過助剤[例えば昭和化学工業(株)製のラヂオライト等]を用いることによりろ過操作に要する時間を短縮することも可能である。
本発明の製造方法で得られる(D)は、未反応の脂肪族アルコール含有量が少ないため、臭気改良などの点で、例えば低臭気の硫酸化物、カルボキシメチル化物などのアニオン活性剤を得る際の中間体として用いることができる。また、前述の乳化剤、分散剤などの用途にも、もちろん有用である。
[実施例]
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、部は質量部、%は質量%を示す。
GPCによる分子量の測定条件は次の通り。
《GPCの測定条件》
機種 :HLC−8120(東ソー株式会社製)
カラムTSK gel SuperH4000
TSK gel SuperH3000
TSK gel SuperH2000
(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃ 検出器:RI
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6ml/分
試料濃度:0.25%
注入量:10μl
標準:ポリオキシエチレングリコール
(東ソー株式会社製;TSK STANDARD
POLYETHYLENE OXIDE)
データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
ガスクロマトグラフィー(以下GCと略記)による未反応脂肪族アルコール濃度の測定は次のとおりである。
《GCの測定条件》
機種:ガスクロマトグラフ GC−14B(島津製作所製)
検出器:FID
カラム:ガラスカラム(内径=約3mm,長さ=約2m)
カラム充填剤:シリコンGE SE−30 5%
カラム温度:90℃から280℃まで昇温。昇温速度=4℃/分
キャリアガス:窒素
試料:50%アセトン溶液
注入量:1μl
定量:使用した脂肪族アルコールにより、炭素数が2または3の脂肪族アルコールを内部標準物質として用い定量した。
[合成1](触媒の合成)
酸化スカンジュウムを15Nのトリフルオロメタンスルホン酸溶液に、酸化スカンジュウムがスカンジュウムトリフルオロメタンスルホン酸塩(スカンジュウムトリフラート)として溶解するに必要な当量の1.05倍量を加え、沸点温度120℃で2時間溶解し、スカンジュウムトリフラートを得た。このようにして得られた水溶液を、エバポレーターの使用により、温度60℃、真空度100トールにて剰余水の低温真空蒸発を行ったところ、1時間程度で白色固形物が得られた。さらに、温度200℃、真空度10−1トールにて24時間高温真空乾燥を行い、スカンジュウムトリフラートの白色粉末を得た後、窒素ガスにて密封した。
原子吸光法で分析したスカンジュームトリフラートの組成は、Sc:9.28%、Fe:60ppm、Al:150ppm、Sn:21ppm、Mn:12ppm、Ni:13ppm、Ca:61ppm、Mg:10ppm、Si:14ppmであり、スカンジュウムトリフラートとして99.1%である高純度のスカンジュウムトリフラートが得られた。
[合成例2](触媒の合成)
実施例1における酸化スカンジュウムを酸化チタンに代え、それ以外は実施例1と同様にして、チタンテトラフラートを得た。原子吸光法で分析したチタンテトラフラートの組成は、Ti:7.55%、Fe:65ppm、Al:168ppm、Mn:10ppm、Cu:20ppm、Ni:11ppm、Ca:62pm、Mg:32ppm、Si:14ppmであり、チタンテトラフラートとして99.3%である高純度のチタンテトラフラートが得られた。
[実施例1](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
撹拌および温度調節機能の付いたガラス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、[合成例1]のスカンジュウムトリフラート0.02部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO132部(3モル)を120℃にて、ゲージ圧が1〜2kgf/cmとなるように導入しながら、120℃で3時間反応させた。未反応のEOを減圧下で除去した後、生成物に「キョーワード600(協和化学工業株式会社製)」を3部投入し、90℃にて触媒を吸着処理後、ろ過により脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(A1−1)を得た。このものの分子量分布と未反応脂肪族アルコール量をGPCおよびGCにより測定した結果、Mw/Mnは1.05、未反応アルコール量は1.50%、Weibull分布定数cは0.56であった。
[実施例2](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
実施例2と同様にして、ラウリルアルコール186部(1モル)、実施例1のスカンジュウムトリフラート0.02部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO308部(7モル)を120℃にて、ゲージ圧が1〜2kgf/cmとなるように導入しながら、120℃で5時間反応させた。反応後、未反応のEOを減圧下で除去し、実施例1と同様に吸着処理、ろ過して本発明の脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(A1−2)を得た。このものの分子量分布と未反応脂肪族アルコール量をGPCおよびGCにより測定した結果、Mw/Mnは1.04、未反応アルコール量は0.58%、Weibull分布定数cは0.52であった。
[実施例3](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
実施例2と同様にして、ラウリルアルコール186部(1モル)、実施例1のスカンジュウムトリフラート0.02部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO528部(12モル)を120℃にて、ゲージ圧が1〜2kgf/cmとなるように導入しながら、120℃で7時間反応させた。反応後、未反応のEOを減圧下で除去し、実施例1と同様に吸着処理、ろ過して本発明の脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(A1−3)を得た。このものの分子量分布と未反応脂肪族系アルコール量をGPCおよびGCにより測定した結果、Mw/Mnは1.04、未反応アルコール量は0.20%、Weibull分布定数cは0.47であった。
[実施例4](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
[実施例1]におけるスカンジュウムトリフラートに代えて、[合成例2]のチタンテトラフラート0.02部を用い、実施例3と同様にして本発明の脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(A1−4)を得た。
このもののMw/Mnは1.04、未反応アルコール量は1.25%、Weibull分布定数cは0.48であった。
[比較例1](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
撹拌および温度調節機能の付いたガラス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、スカンジュウムトリフラートに代えて過塩素酸アルミニウム9水塩0.06部を用い、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO132部(3モル)を120℃にて、ゲージ圧が1〜2kgf/cmとなるように導入ながら、120℃で20時間反応させた。反応後、未反応のEOを減圧下で除去し、実施例1と同様に吸着処理、ろ過して脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(H−1)を得た。
(H−1)の分子量分布と未反応脂肪族アルコール量をGPCおよびGCにより測定した結果、Mw/Mnは1.05、未反応脂肪族系アルコール量は1.78%、分布定数cの計算値は0.65であった。
[比較例2](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
撹拌および温度調節機能の付いたガラス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、水酸化カリウム0.3部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO308部(7モル)を120℃にて、ゲージ圧が1〜3kgf/cm2となるように導入しながら、120℃で5時間反応させた。反応後、未反応のEOを減圧下で除去し、実施例1と同様に吸着処理、ろ過して脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(H−2)を得た。
このもののMw/Mnは1.32、未反応脂肪族アルコール量は7.7%、分布定数cの計算値は3.21であった。
[比較例3](脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の合成)
撹拌および温度調節機能の付いたガラス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)を投入し、系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)120℃にて脱水し、40℃にて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル0.3部を投入し、混合系内を窒素で置換した。次いでEO440部(10モル)を80℃にて、ゲージ圧が約1kgf/cm2となるように導入しながら、80℃で8時間反応させた。反応物をアルカリで中和し、脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物(H−3)を得た。
このもののMw/Mnは1.14、未反応脂肪族アルコール量は1.04%、分布定数cの計算値は1.66であった。また、本比較例では、約8%のポリエチレングリコールの副生が認められた。
結果を表2にまとめて示す。
脂肪族アルコールとアルキレンオキサイドとのアルコキシ化反応用触媒として有用である。





Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される有機金属塩(A)の1種または2種以上からなることを特徴とする、脂肪族アルコール(B)とアルキレンオキサイド(C)とのアルコキシ化反応触媒。
    M[RfSO (1)
    [式中、Mは銅(Cu),カドミウム(Cd),チタン(Ti),ハフニウム(Hf),クロム(Cr),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),鉄(Fe),パラジウム(Pd)及び希土類金属原子を示し、nはMの原子価に等しい整数値を示す。Rfは炭素数1から16のパーフルオロアルキル基を表す。]
  2. 前記一般式(1)におけるMが、希土類金属原子である請求項1記載のアルコキシ化反応触媒。
  3. 前記希土類金属原子が、スカンジュウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタン(La)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2記載のアルコキシ化反応触媒。
  4. 請求項1記載の金属触媒の1種または2種以上の存在下、前記(B)に前記(C)を付加重合させることを特徴とする脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物の製造方法。
  5. 前記(B)が炭素数1〜25の脂肪族アルコールである請求項4記載の製造方法。
  6. 前記(C)がエチレンオキサイドである請求項4または5記載の製造方法。
  7. 請求項4の製造法により得られてなる脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物。
  8. Weibullの分布定数cが0.2〜0.7である、請求項7記載の脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物。

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