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JP2005288899A - 再生成形体およびその製造方法 - Google Patents

再生成形体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 繊維強化樹脂で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片10の表面に接着剤を付着させ、当該破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片からなる集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形し、整形された破砕片からなる板状の集合体を厚さ方向に加熱プレス成形して形成される再生成形体において、再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向されることを特徴とする再生成形体1。
【選択図】 図2

Description

本発明は、繊維強化樹脂を素材とする構造体をリサイクルし再生利用される、再生成形体の製造方法に関するものである。
近年、鉄道の軌道に用いられる枕木や傾斜地の崖崩れを防止するための受圧板、あるいは、水槽や水路に架設される覆蓋などには、木材に代えて耐腐食性や強度に優れた合成木材が多用されている。この合成木材は、長手方向に配向されたガラス繊維などで補強された硬質合成樹脂発泡体を素材としたもので、軽量で耐腐食性が高く長期の使用に耐えるものである。
ところで、合成木材はガラス繊維などの強化繊維を多量に含むため、廃材となった合成木材をそのまま廃棄することが困難であった。このため、ガラス繊維などの含有量の低減の検討やリサイクル方法の検討がなされている。
例えば、充填材を含有する熱硬化性樹脂よりなる芯材と、強化繊維材を含有する熱硬化性樹脂よりなる表面材とを積層した合成木材の一形態が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1記載の複合材料は、熱硬化性樹脂発泡体からなる芯材と、この芯材の少なくとも一面側と反対面側とに一体的に積層された表面材とを具備し、上記表面材は熱硬化性樹脂発泡体を表面材の長手方向に沿う長繊維によって補強した繊維強化樹脂からなることを特徴とする複合材料である。
特許文献1記載の複合材料の実施形態によれば、従来の合成木材がガラス繊維を略15容量%含むのに対して、その含有量を10容量%未満に低減することが可能である。また、例えば、廃棄する合成木材製構造体の破砕物を、上記公報に記載された実施形態における芯材の充填材として使用すれば、廃棄困難な合成木材のリサイクルを行うことも可能である。
ところが、繊維強化材を含む構造体の破砕物をそのまま利用して合成木材を再生しても、破砕前の構造体の有する強度や剛性を発現させることができなかった。これは、構造体の大部分が樹脂で占められるため、破砕時に樹脂相が粉末状に粉砕された破砕物が多量に生成され、これらの樹脂粉末が骨材として寄与せず、再生成形材の強度、剛性の向上が図られないためである。
特に、繊維強化硬質合成樹脂発泡体で作られた構造体を破砕すると樹脂相が発泡体であるために一層粉末化され易く、また、樹脂粉末を除去した破砕物のみを再利用する場合であっても、元の構造体のように繊維を一方向に引き揃えて配向された成形材ほどの強度、剛性を確保することができない。このため、合成木材の廃材を再利用して充分な強度、剛性を有する新たな再生成形材や合成木材、合成まくら木を作ることができず、改善が望まれていた。
この問題を解決する方法、および成形材として、特許文献2記載の発明がなされた。特許文献2記載の再生成形材の製造方法並びに再生成形材、再生構造材、合成まくら木および軽量合成木材は、繊維強化成形材で製された構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に結合剤を付着させる工程と、結合剤を付着した破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片による集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形する工程と、整形された破砕片の板状の集合体を厚さ方向にプレス成形する工程とを備えた再生成形材の製造方法であり、繊維強化成形材で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片の表面に結合剤を付着させ、当該破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片による集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形し、整形された破砕片の板状の集合体を厚さ方向にプレス成形して形成されることを特徴とする再生成形材である。
特許文献2記載の再生成形材の製造方法並びに再生成形材は、繊維強化成形材で製された廃棄構造体を再利用して充分な強度、剛性を有する再生成形材を製する製造方法であり、この製造方法によって得られる成形材を提供することができる。
特開平5−138797号公報(第1頁〜第6頁) 特願平2003−137558号公報(第1頁〜第27頁)
しかし、特許文献2記載の発明には、チップ状の破砕片を一方向に配向させた成形品を例えばバラスト軌道上の枕木などとして用いる場合、木ロがチップの尖った部分の集まりとなるために、チップ間に小さな隙間が出来やすく、木ロがバラストによる磨耗により削られることがある。また、木ロから水を吸水しやすく締結用のネジを腐蝕させる恐れもある。つまり、再生成形材の木口の磨耗や吸水の問題点があった。
本発明の目的は、繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1の発明は、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片の表面に接着剤を付着させ、当該破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片からなる集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形し、整形された破砕片からなる板状の集合体を厚さ方向に加熱プレス成形して形成される再生成形体において、再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向されることを特徴とする再生成形体である。
また、請求項2の発明は、前記再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向される範囲が、端部より長さ20mmまでから、端部より長さ300mmまでの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の再生成形体である。
また、請求項3の発明は、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に接着剤を付着させる工程と、接着剤を付着した破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片による集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形する工程と、当該接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ前記板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程と、整形された破砕片の板状集合体を厚さ方向にプレス成形する工程とを備えた再生成形体の製造方法である。
また、請求項4の発明は、前記接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ前記板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程が、前記板状集合体の長手方向の端部より長さ20mmまでから、端部より長さ300mmまでの範囲になされることを特徴とする請求項3に記載の再生成形体の製造方法である。
本発明において破砕する構造体の素材である繊維強化樹脂は特に限定されないが、再生成形体を強度の要求される構造材として用いる場合は熱硬化性硬質樹脂が好ましい。具体的には、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂などが挙げられ、これらの樹脂が助剤などを用いて発泡したものでも良い。特に軽量かつ高強度な再生成形体を得るためには硬質ポリウレタン樹脂の発泡体が好ましい。
また、破砕する繊維強化樹脂に含まれる繊維は、補強繊維としての機能を有していればその形状は限定されず、例えば、モノフィラメント、フィブリル化繊維素(髭状の繊維が突き出たもの)、織り糸などが挙げられる。また、補強繊維は、例えば、ガラス繊維だけでも良く、ガラス繊維に炭素繊維や合成繊維などの補強繊維が複合されたものでも良い。
生成される再生成形体に含まれる繊維の容積比率は特に限定されないが、5容量%〜40容量%が好ましい。繊維の容積比率が5容量%未満の場合は、破砕片による強度の向上効果が低く再生成形体の強度を確保できない。また、繊維の容積比率が40容量%を越えると、再生成形体の切断や釘の打ち込みなどの加工性が著しく低下する。
また、破砕する繊維強化樹脂の樹脂が発泡体である場合は、樹脂の平均密度が0.2g/cm3以上であることが好ましい。樹脂の平均密度が0.2g/cm3未満では強度が低下する。繊維強化樹脂の平均密度の上限は特に限定されない。破砕する構造体の具体例としては、一方向に引き揃えられたガラス長繊維により強化された硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材が挙げられる。この合成木材で製された軌道枕木などの廃材をリサイクルする場合にも、本発明の再生成形体および製造方法を適用することが可能である。
本発明で用いる接着剤は特に限定されないが、フェノール、尿素、イソシアネート、ウレタン、エポキシ、その他木材工業用などに用いられる樹脂系接着剤が挙げられ、それらを単独または複数併用して用いることができる。また、接着剤の量は、破砕片の形状、表面性状、密度にもよるが、通常、破砕片の重量に対して1〜20重量%を付着させるのが好ましい。特に、再生成形体を軽量化するためには、できるだけ少量の接着剤を破砕片に均一に塗布することが好ましく、低粘度のイソシアネート系接着剤が好適である。また、イソシアネート系接着剤は、水溶性又は、水分散性(エマルジョンタイブ)の離型剤から出る水蒸気と反応し、硬化反応が促進されるので、特に好んで用いられる。
本発明は、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片を原材料として使用するが、繊維強化樹脂の構造体を破砕すると、繊維の周りに樹脂材が固着した細長いチップ状の破砕片や、樹脂だけが粉末状に粉砕された破砕物が生じる。本発明によれば、これらの破砕物のうち、粉末状に破砕された樹脂の破砕物は用いずに、繊維を含んだ細長いチップ状の破砕片のみを選択的に再利用して新たな成形体を再生するものである。そして、破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向すると共に、再生成形体の長手方向が破砕片の配向方向となるようにして成形して再生成形体を得る。これにより、破砕片に含まれる繊維が強化材として機能し、長手方向の曲げ剛性、曲げ強度を向上させた再生成形体とすることができるし、その製造が可能となる。
また、再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向される再生成形体である。成形品の長手方向の両端部とは、端部より長さ20mmまでから、端部より長さ300mmまでの範囲が望ましく、この範囲の両側の部分を両端部と述べている。長さが短すぎると、木ロの磨耗が少なく、木ロからの吸水が少ない再生成形体とならない。また、長さが長すぎると、成形品の曲げ性能が低下してしまう。さらに、接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程が、この範囲の両端部に適用されなければ、当該再生成形体を製することは出来ない。
本発明において、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕する装置には種々のものがある。例えば、回転刃を有するローラで構造体を破砕する一軸破砕機や、回転刃を有する平行に配された一対のローラの間に構造体を通過させることにより双方の回転刃を構造体に噛み込ませて破砕する2軸破砕機などを採用することができる。また、破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する装置としては、例えば、ウェーブローラ方式の分級機を挙げることができる。ウェーブローラ方式の分級機は、破砕物の厚さや幅を基準にして連続的に分級する装置であり、区分された破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別することができる。
選別された破砕片に接着剤を付着させるには、例えば、コンベア上やドラムブレンダー内などに投入した破砕片に接着剤を噴霧して、破砕片の表面に接着剤を均一に付着させる方法を採ることができる。
また、選別された破砕片をその長手方向に引き揃えて配向させるには、種々の方法を採ることができる。例えば、破砕片を成形金型やコンベア上に落下させる際に、所定の幅および長さを有する櫛状のスリットを通して配向させる方法や、ランダムに配向した破砕片の集合体をディスク状のスリットを通すことで配向させる方法などを採ることができる。また、木質系成形材の製造に用いられるディスクオリエンターなどを用いることも可能である。則ち、破砕片を落下させる際にディスクオリエンターによって成形ライン方向に破砕片の長手方向を引き揃えて配向させることができる。
接着剤を付着した破砕片を不規則に配向させるためには、種々の方法を採ることができる。例えば、破砕片を成形金型やコンベア上に自然落下させる方法でも可能であるし、所定の幅および長さを有する格子状の邪魔板の間を通して不規則に配向させる方法や、ランダムに配向した破砕片の集合体を回転するスリットを通して落下させる方法などを採ることができる。
プレス成形は、例えば、整形された破砕片の板状の集合体を両面から加熱しつつ加圧して行われ、所定サイズの再生成形体を得ることができる。このときの加圧時間は反発力の緩和時間と接着剤の硬化時間に応じて定められる。ここで、反発力とは、再生成形体が所定密度まで圧縮されたときに、プレス盤が再生成形体から受ける反発力である。
加熱方法としては、プレス盤を加熱し上下の型に伝熱させることによって再生成形体を加熱する方法や、型内にヒーターを埋め込み加熱する方法を用いることができる。電磁波を用いて再生成形体の内部や、破砕片や接着剤を直接加熱する方法を用いても良い。内部を直接加熱する後者の方法によれば、さらに成形時間が短縮され作業効率が向上する。蒸気を通してプレス盤や型内からの加熱方法をとっても良いし、型内から破砕片に蒸気を吹き込む方法でも良い。
加熱の温度は、水を蒸発させる必要があることから100℃以上であり、上限は被加熱体のチップ状の破砕片の耐熱温度や接着剤の耐熱温度により異なるが一般的に250℃以下が望ましい。
チップ状の破砕片の形状は、繊維強化された方向が長軸方向になっていることが望ましく、さらに望ましくは、長軸方向と短軸方向の比率が、2以上であることが望ましい。それ以下であると、破砕片の長軸と短軸の差が小さくなるため、破砕片を一方向に配向させ難くなり、長軸方向の再生成形品の曲げ物性を向上させ難くなるためである。
破砕片は接着剤を付着させた後配向して板状に整形し、これをプレス成形して成形品を得るが、その際に破砕品の形状のばらつきが大きいと、上記板状の整形物中の破砕片の粗密ができ易く、又、小さいサイズの粉末状の破砕品(粉砕物)が占める割合が多すぎると、結合剤が大量に必要となったり、若しくは同量の結合剤を使用したら結合剤量が不足して均一に付着し難かったりして、いずれの場合でも、最終製品の強度バラツキが大きくなってしまう。
最終製品の強度バラツキは、寸法バラツキのない破砕片や粉砕物含有量の少ない破砕片を用いれば良く、そのために、本発明の製造方法においては、破砕片を選別する工程を設けるても良い。当然であるが、選別されて使用されない破砕片又は粉砕物の量が少ないほど原料の使用効率が上がるので、好ましいことはいうまでもない。
しかしながら、繊維強化樹脂を破砕する際は、繊維を破断することが難しく、剪断で粉砕する機械や打撃により粉砕する機械の場合、繊維の破断位置が大きくばらついて破砕片の形状が一定しなかったり、粉砕物が多く発生してしまう。
このため、破砕工程において、予め繊維強化樹脂で製された構造体の長さを50mm〜200mmに切断した後に、破砕する方法を取っても良い。繊維強化樹脂で製された構造体の長さ、即ち構造体中の繊維の長さが200mmより大であれば、それを破砕した場合には、破砕物中の繊維長さが2mm未満の粉砕物が30重量%以上発生してしまう場合がある。また、50mm未満であれば、やはり長さが2mm未満の粉砕物が多くなり、いずれの場合でも最終製品の強度が低下してしまうからである。
本発明の効果として、本発明は、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片の表面に接着剤を付着させ、当該破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片からなる集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形し、整形された破砕片からなる板状の集合体を厚さ方向に加熱プレス成形して形成される再生成形体において、再生成形体の長手方向の端部の破砕片が不規則に配向されることを特徴とする再生成形体であるので、繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体を提供できる。
また、本発明は、繊維強化樹脂で製された構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に接着剤を付着させる工程と、接着剤を付着した破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片による集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形する工程と、当該接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ前記板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程と、整形された破砕片の板状集合体を厚さ方向にプレス成形する工程とを備えた再生成形体の製造方法であるので、繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体の製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき、図面を参照にして説明する。
図1(a)〜(e)は、本発明の再生成形体の製造工程を示す説明図である。
図2は、本発明の再生成形体を示す説明図である。
図3は、従来の再生成形体を示す説明図である。
(実施例1)
本実施形態では、廃棄する構造体としてガラス長繊維強化硬質ウレタン樹脂発泡体を素材とする合成木材(積水化学工業株式会社製 エスロンネオランバーFFU74)を用いた。まず、廃棄する構造体の破砕工程では、上記合成木材を2軸破砕機を用いて破砕した。そして、破砕物をウェーブローラ方式の分級機に投入して分級し、図1(a)に示す様に、平均長軸長が30mm、平均短軸長が5mmの細長いチップ状の破砕片10を選別した。破砕片10の選別収率は略35%であった。また、選別した破砕片10の密度は0.5g/cm3〜0.8g/cm3であった。
次に、接着剤付着工程では、図2(b)に示す様に、ドラムブレンダー11内に破砕片10と共にイソシアネート接着剤(MDI:Methylene Diphenyl Isocyanate。住化バイエルウレタン株式会社製「スミジュール44V10」)を破砕片の総量に対して15重量%投入し、回転撹拌して破砕片10の表面に接着剤を均一に塗布した。
図1(c)に示す様に、端部の整形工程においては、接着剤を塗布した破砕片10を上部のベルトコンベア19から落下させ、破砕片10を不規則に配向させながら成形金型15に投入して、板状の破砕片の集合体18の長手方向の端部に、不規則に配向させたチップ状の破砕片10aを整形した。不規則に配向させたチップ状の破砕片10aは、押えローラー12を回転させながら、厚み方向に押え、余分な空隙が形成されることがない様、整形を行なった。不規則配向部の端部からの長さは50mmであった。
配向工程では、図1(d)に示す様に、下部にスリット14を持つオリエンター13を配置させ、これを通して接着剤を塗布した破砕片10を上部のベルトコンベアから落下させ、破砕片10の長手方向を成形ライン方向に引き揃えつつ破砕片10を成形金型15に投入して板状に整形された破砕片の集合体18を整形した。オリエンター13の配置は、端部の不規則配向の工程が終了した時点で、集合体18の長手方向ラインの直角な位置より、スライドさせて配置する方法をとった。
さらに、もう一方の端部は、オリエンター13を長手方向ラインよりはずし、再び接着剤を塗布した破砕片10を上部のベルトコンベア19から落下させ、破砕片10を不規則に配向させながら成形金型15に投入して、もう一方の端部に、不規則に配向させたチップ状の破砕片10aを整形した。もう一方の不規則配向部のもう一方の端部からの長さは50mmであった。
そして、図1(e)に示す様に、整形された破砕片10の板状の集合体18をプレス装置16に挿入し、予め水溶性離型剤(中京油脂製 離型剤916)を塗布した熱盤の間で、180℃で加熱しつつ加圧し、厚さ140mm、幅200mm、長さ2100mmで平均密度が1.2g/cm3の再生成形品1を得た。プレス時間は30分であった。
再生成形品1の性能評価は、以下のように行なった。
曲げ強度評価は、再生成形品1をスパン1120mmで3点曲げを行ない、破壊強度を測定し、曲げ強度とした。
吸水量評価は、再生成形品1を水槽に浸漬して、7日後の重量増分を測定し、この値を表面積で割った数字を求めて、吸水量とした。
磨耗量評価は、再生成形品1の木口部分を切り出して、バラストを敷き詰めた上に木口部を押しつけるように置き、再生成形品1に30Hzで振動を3日間与えた時の木口部の磨耗量を測定し、磨耗量とした。
(実施例2)
実施例1のにおいて、両端部の不規則配向部の端部からの長さが50mmであることの代わりに、150mmであること以外は実施例1と同じ。
図2は、本発明の再生成形体を示す説明図である。実施例1および2で製造された再生成形体を示している。10aは不規則に配向させたチップ状の破砕片、10bは長手方向に配向させたチップ状の破砕片を示し木口はチップ状の破砕片が不規則に配向しているので、吸水しにくく、また、磨耗し難い。
(比較例1)
実施例1のにおいて、両端部の不規則配向部の端部からの長さが50mmであることの代わりに、0mmであること以外は実施例1と同じ。すなわち、不規則に配向させたチップ状の破砕片10aの整形工程を設けないこと以外は実施例1と同じ。
図3は、従来の再生成形体を示す説明図であり、比較例1で製造された再生成形体を示している。従来の再生成形体Aは、10bは長手方向に配向させたチップ状の破砕片を示し、木口はチップ状の破砕片が配向しているので、吸水し易く、また、磨耗し易い。
(比較例2)
実施例1のにおいて、両端部の不規則配向部の端部からの長さが50mmであることの代わりに、500mmであること以外は実施例1と同じ。
実施例1と2、および比較例1と2について、評価した結果を表1にまとめた。
Figure 2005288899
表1から分かる様に、本発明は、繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体およびその製造方法である。
本発明の活用例としては、鉄道の軌道に用いられる枕木や傾斜地の崖崩れを防止するための受圧板、あるいは、水槽や水路に架設される覆蓋などに用いられる、木材に代えて耐腐食性や強度に優れた合成木材の廃棄構造体、即ち繊維強化樹脂で製された廃棄構造体を再利用して、例えばバラスト軌道上の枕木などとして用いることができる、充分な強度、剛性を有し、木ロの磨耗が少なく、また、木ロからの吸水が少ない再生成形体およびその製造方法として活用できる。
(a)〜(e)は、本発明の再生成形体の製造工程を示す説明図である。 本発明の再生成形体を示す説明図である。 従来の再生成形体を示す説明図である。
符号の説明
1 再生成形体
2 合成まくら木
10 チップ状の破砕片
10a 不規則に配向させたチップ状の破砕片
10b 長手方向に配向させたチップ状の破砕片
11 ドラムブレンダー
12 押えローラー
13 下部にスリットを持つオリエンター
14 スリット
15 成形金型
16 プレス装置
18 破砕片の集合体

Claims (4)

  1. 繊維強化樹脂で製された構造体を破砕して得られる細長いチップ状の破砕片の表面に接着剤を付着させ、当該破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片からなる集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形し、整形された破砕片からなる板状の集合体を厚さ方向に加熱プレス成形して形成される再生成形体において、再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向されることを特徴とする再生成形体。
  2. 前記再生成形体の長手方向の両端部の破砕片が不規則に配向される範囲が、端部より長さ20mmまでから、端部より長さ300mmまでの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の再生成形体。
  3. 繊維強化樹脂で製された構造体を破砕する工程と、破砕物から所定範囲の厚さ、幅および長さを有する細長いチップ状の破砕片を選別する工程と、選別された破砕片の表面に接着剤を付着させる工程と、接着剤を付着した破砕片の長手方向を同一方向に引き揃えて配向しつつ破砕片による集合体が配向方向へ長尺となるように板状に整形する工程と、当該接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ前記板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程と、整形された破砕片の板状集合体を厚さ方向にプレス成形する工程とを備えた再生成形体の製造方法。
  4. 前記接着剤を付着した破砕片を不規則に配向しつつ前記板状集合体の長手方向の両端部を整形する工程が、前記板状集合体の長手方向の端部より長さ20mmまでから、端部より長さ300mmまでの範囲になされることを特徴とする請求項3に記載の再生成形体の製造方法。
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