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JP2005282475A - 空燃比センサの異常診断装置 - Google Patents

空燃比センサの異常診断装置 Download PDF

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JP2005282475A JP2004098143A JP2004098143A JP2005282475A JP 2005282475 A JP2005282475 A JP 2005282475A JP 2004098143 A JP2004098143 A JP 2004098143A JP 2004098143 A JP2004098143 A JP 2004098143A JP 2005282475 A JP2005282475 A JP 2005282475A
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幸一 清水
Shujiro Morinaga
森永  修二郎
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Abstract

【課題】 空燃比センサの出力拡大異常(素子割れ)を検出できるようにする。
【解決手段】 空燃比センサ24,25の素子割れが発生すると、空燃比センサ24,25の出力がハンチングして空燃比センサ24,25の出力が拡大するという関係に着目して、空燃比センサ24,25の出力λのハンチング度合いを表す指標として、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)を算出する。そして、この出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)を異常判定値と比較して、出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)が異常判定値以上であるか否かで出力拡大異常であるか否かを判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設置された空燃比センサの異常の有無を診断する空燃比センサの異常診断装置に関する発明である。
近年の車両の排出ガス浄化システムでは、排気管に設置した排出ガス浄化用の触媒の上流側に、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサを配置し、この空燃比センサの出力に基づいて空燃比をフィードバック制御して触媒の排出ガス浄化効率を高めるようにしている。このような排出ガス浄化システムにおいては、空燃比センサの出力特性が悪化して空燃比制御精度が悪化した状態(排出ガス浄化率が低下した状態)で運転が続けられるのを防止するために、空燃比センサの異常診断を行うようにしている。
この空燃比センサの異常診断方法は、一般に、空燃比センサの応答性を検出して、空燃比センサの応答性が遅くなり過ぎたときに、空燃比センサの異常(劣化)と判定するようにしている。
その一例として、特許文献1(特開平10−169501号公報)に記載された空燃比センサの異常診断方法では、空燃比センサの出力変動速度変化量Aと空燃比フィードバック補正量の変動速度変化量Bとを用いて、両者の比B/Aを算出することで、空燃比センサの応答性を表す応答性診断パラメータを求め、この応答性診断パラメータを用いて空燃比センサの劣化の有無を判定するようにしている。
この方法では、空燃比センサの応答性が劣化すると、空燃比センサの出力変動速度変化量Aが小さくなり、且つ、空燃比フィードバック補正量の変動速度変化量Bが大きくなることから、応答性診断パラメータが正常時と比較して顕著に大きくなるという特性を利用して、応答性診断パラメータが異常判定値以上であるか否かで、空燃比センサの応答性劣化の有無を判定するようにしている。
特開平10−169501号公報(第3頁〜第4頁等)
ところで、空燃比センサの出力特性が異常になる原因には、応答性劣化の他に、いわゆる素子割れ(拡散抵抗層の剥がれ、固体電解層の割れ、電極剥離等)がある。この素子割れが発生すると、図2に示すように、空燃比センサの出力が正常時よりも拡大し、見掛上、応答性が速くなる異常(以下「出力拡大異常」という)が発生する。この出力拡大異常が発生すると、空燃比フィードバック制御系が発散して、燃料補正が過補正となるため、空燃比フィードバック制御がハンチングして、排気エミッションが悪化したり、アイドル回転が不安定になったり、ドライバビリティが悪化する等の不具合が発生する。
しかしながら、上記特許文献1の異常検出方法では、空燃比センサの応答性が遅くなる異常(応答性劣化)を検出できるだけであり、素子割れのような出力が拡大する方向の異常を検出することができない。このため、出力拡大異常が発生しても、それを検出できずに運転を続けてしまい、上記の不具合を長期間放置してしまうことがあった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、空燃比センサの出力拡大異常を検出することができる空燃比センサの異常診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、素子割れが発生すると、空燃比センサの出力がハンチングして空燃比センサの出力が拡大するという関係に着目して、空燃比センサの出力のハンチング度合いをハンチング度合検出手段により検出し、異常判定手段により上記ハンチング度合いを異常判定値と比較して、ハンチング度合いが異常判定値以上のときに空燃比センサの出力が正常範囲を越えて拡大する異常(以下「出力拡大異常」という)と判定するようにしたものである。このようにすれば、空燃比センサの出力のハンチング度合いの検出結果から空燃比センサの出力拡大異常を検出することができる。
一般に、空燃比センサの出力がハンチングすると、空燃比センサの出力変動の振幅が大きくなったり、出力変動の周波数が大きくなるという関係がある。この関係に着目して、請求項2のように、空燃比センサの出力変動の振幅及び/又は周波数を反映させた情報を空燃比センサの出力のハンチング度合いとして検出するようすると良い。これにより、空燃比センサの出力からハンチング度合いを精度良く検出することができる。
より具体的には、請求項3のように、空燃比センサのサンプリング毎の出力変化量又は出力変動速度変化量を積算してハンチング度合いを求めるようにすると良い。ここで、サンプリング毎の出力変化量は、出力変動速度に相当する情報となり、出力変動速度変化量は、出力変動加速度に相当する情報となる。また、出力変化量の積算値は、空燃比センサの出力の軌跡長さにも相当する情報となる。これらの積算値は、いずれも空燃比センサの出力変動の振幅と周波数の両方を反映させたデータとなるため、空燃比センサの出力のハンチング度合いを精度良く検出することができる。
また、空燃比センサの出力に基づいて算出した空燃比フィードバック補正量は、空燃比センサの出力変動に連動して変動するため、空燃比センサの出力変動の代わりに空燃比フィードバック補正量の変動を用いることができる。従って、請求項4のように、空燃比フィードバック補正量の変化量又は変動速度変化量を積算してハンチング度合いを求めるようにしても良い。このようにしても、空燃比センサの出力のハンチング度合いを精度良く検出することができる。
ところで、例えば、過渡運転時やパージ制御開始直後等には、排出ガスの空燃比が乱れて、空燃比センサの出力のハンチング度合いが大きくなる(空燃比センサの出力変動の振幅や周波数が大きくなる)ため、このような運転条件下で検出したハンチング度合いを用いて出力拡大異常の有無を判定すると、過渡運転時やパージ制御開始直後等に発生する排出ガスの空燃比の乱れによって引き起こされる空燃比センサ出力のハンチング現象を出力拡大異常と誤判定する懸念がある。
この対策として、請求項5のように、排出ガスの空燃比が乱れる運転条件では、ハンチング度合いの検出を禁止するようにすると良い。このようにすれば、過渡運転時やパージ制御開始直後等に発生する排出ガスの空燃比の乱れに起因する出力拡大異常の誤判定を確実に回避することができ、出力拡大異常の判定精度・信頼性を向上することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した2つの実施例1,2を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図7に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、スロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ24,25が設けられている。この空燃比センサ24,25は、図2に示すように、実空燃比に応じて出力λ(検出空燃比)がほぼリニアに変化する限界電流式空燃比センサ(A/Fセンサ)が用いられている。尚、下流側の空燃比センサ25についは、排出ガスの空燃比のリッチ/リーンに応じて出力電圧が反転する酸素センサを用いても良く、勿論、下流側の空燃比センサ25を省略した構成としても良い。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、エンジン回転速度を検出するクランク角センサ27が取り付けられている。
これら各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)28に入力される。このECU28は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された空燃比フィードバック制御ルーチン(図示せず)を実行することで、特許請求の範囲でいう空燃比制御手段として機能し、触媒23上流側の空燃比センサ24の出力に基づいて触媒23上流側の空燃比を目標空燃比に一致させるように空燃比をフィードバック補正するための空燃比フィードバック補正量を算出して、燃料噴射量をフィードバック補正すると共に、触媒23下流側の空燃比センサ25の出力に基づいて触媒23上流側の目標空燃比をフィードバック補正する。
更に、ECU28は、図3に示す空燃比センサ異常診断ルーチンを実行することで、空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合い(本実施例1では空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量の積算値)を算出し、このハンチング度合いが異常判定値以上であるか否かで、空燃比センサ24,25の出力が正常範囲を越えて拡大する異常(以下「出力拡大異常」という)であるか否かを判定する。
ここで、本実施例1の異常診断方法について説明する。図2に示すように、空燃比センサ24,25は、実空燃比に応じて出力λ(検出空燃比)がほぼリニアに変化する出力特性を持っている。空燃比センサ24,25の応答性が劣化すると、実空燃比の変化に対する出力λの変化の割合が正常時よりも小さくなるが、素子割れ(拡散抵抗層の剥がれ、固体電解層の割れ、電極剥離等)が発生すると、空燃比センサ24,25の出力が正常時よりも拡大して出力変化の傾きが急峻となり、見掛上、応答性が速くなる異常(以下「出力拡大異常」という)が発生する。この出力拡大異常が発生すると、空燃比フィードバック制御系が発散して、燃料補正が過補正となるため、空燃比フィードバック制御がハンチングして、排気エミッションが悪化したり、アイドル回転が不安定になったり、ドライバビリティが悪化する等の不具合が発生する。
そこで、本実施例1では、空燃比センサ24,25の素子割れが発生すると、空燃比センサ24,25の出力がハンチングして空燃比センサ24,25の出力が拡大するという関係に着目して、空燃比センサ24,25の出力λのハンチング度合いを表す指標として、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)を算出する。
空燃比センサ24,25が正常に動作する場合は、図4に示すように、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅や周波数が出力拡大異常時(図5参照)と比較して小さいため、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)が出力拡大異常時(図5参照)と比較して小さくなる。
これに対して、空燃比センサ24,25の出力拡大異常が発生すると、図5に示すように、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅や周波数が正常時(図4参照)と比較して顕著に大きくなるため、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)が正常時(図4参照)と比較して顕著に大きくなる。
このような特性に着目して、本実施例1では、出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)を異常判定値と比較して、出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)が異常判定値以上であるか否かで出力拡大異常であるか否かを判定する。
以上説明した異常診断は、図3の空燃比センサ異常診断ルーチンによって次のようにして実行される。本ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば32ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、異常診断実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、異常診断実行条件としては、例えば、次のような条件(1) 〜(5) がある。
(1) 空燃比センサ24,25が活性化していること
空燃比センサ24,25が未活性の状態では、空燃比センサ24,25の出力λが正常値を示さないためである。
(2) 他の異常を検出していないこと
他の異常が発生していると、空燃比センサ24,25の異常を誤判定する可能性があるためである。
(3) 定常運転中(スロットル開度変化量が所定値以下)であること
過渡運転時には、排出ガスの空燃比が乱れて、空燃比センサ24,25の出力λのハンチング度合いが大きくなる(空燃比センサ24,25の出力変動の振幅や周波数が大きくなる)ため、出力変化量Δλの積算値(出力λの軌跡長さ)が大きくなって、過渡運転時の空燃比センサ24,25の出力λのハンチング現象を出力拡大異常と誤判定する可能性があるためである。
(4) パージ制御開始から所定時間経過後であること
パージ制御開始直後には、キャニスタ(図示せず)から燃料濃度の高いパージガスが吸気管12内にパージされて、吸入空気の空燃比がリッチ側に大きく乱れるため、排出ガスの空燃比がリッチ側に大きく乱れて、空燃比センサ24,25の出力λのハンチング度合いが大きくなる。このため、パージ制御開始直後に発生する空燃比センサ24,25の出力λのハンチング現象を出力拡大異常と誤判定する可能性がある。そこで、パージ制御開始後にパージガスの濃度が薄くなって吸入空気の空燃比が安定するまでに必要な時間が経過するのを待って異常診断を開始するために、異常診断実行条件の1つの条件として、「パージ制御開始から所定時間経過後であること」を要求している。
(5) パージガスの濃度が所定値以下であること
キャニスタ内のエバポ吸着量が多い場合は、パージ制御開始から所定時間経過後であっても、パージガスの濃度がまだ十分に薄くならず、吸入空気の空燃比が乱れていることがある。従って、パージガスの濃度が十分に薄くなってから異常診断を開始するために、異常診断実行条件の1つの条件として、「パージガスの濃度が所定値以下であること」を要求している。
以上説明した5つの条件(1) 〜(5) のうち、1つでも満たさない条件があれば、異常診断実行条件が不成立となり、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記5つの条件(1) 〜(5) を全て満たせば、異常診断実行条件が成立し、ステップ102以降の異常診断処理を次のようにして実行する。まず、ステップ102で、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変化量Δλ(絶対値)を次式により算出する。
Δλ=|λn −λn-1 |
ここで、λn は今回の出力λであり、λn-1 は前回の出力λである。
この後、ステップ103に進み、前回までの出力変化量Δλの積算値ΣΔλn-1 に今回の出力変化量Δλを積算して、出力変化量積算値ΣΔλn を更新する。この後、ステップ104に進み、異常診断実行時間(出力変化量Δλの積算時間)が所定時間Kを越えたかか否かを判定し、所定時間Kを越えていなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。この結果、異常診断実行時間(出力変化量Δλの積算時間)が所定時間Kを越えるまでは、異常診断実行条件が成立している期間に、所定周期(例えば32ms周期)で、出力変化量Δλを積算して出力変化量積算値ΣΔλn を更新する処理を繰り返す。この処理が特許請求の範囲でいうハンチング度合検出手段としての役割を果たす。
その後、異常診断実行時間(出力変化量Δλの積算時間)が所定時間Kを越えた時点で、出力変化量Δλの積算を終了して、ステップ105に進み、出力変化量積算値ΣΔλn が異常判定値αよりも大きいか否かで、出力拡大異常の有無を判定する。このステップ105で、出力変化量積算値ΣΔλn が異常判定値α以下と判定されれば、ステップ108に進み、出力拡大異常無し(正常)と判定し、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ105で、出力変化量積算値ΣΔλn が異常判定値αよりも大きいと判定された場合は、ステップ106に進み、出力拡大異常有りと判定し、次のステップ107で、警告灯(図示せず)を点灯又は点滅させたり、或は、運転席のインストルメントパネルの表示部に警告表示して運転者に警告し、更に、今回の異常情報をECU28のバックアップRAM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶して、本ルーチンを終了する。尚、ステップ105〜107の処理が特許請求の範囲でいう異常判定手段としての役割を果たす。
以上説明した図3の空燃比センサ異常診断ルーチンの実行例を図6のタイムチャートに基づいて説明する。エンジン運転中に、異常診断実行条件が成立している期間に、所定周期(例えば32ms周期)で、異常診断実行時間計測用のタイマをカウントアップすると共に、空燃比センサ24,25の出力変化量Δλを積算して出力変化量積算値ΣΔλn を更新する処理を繰り返す。一方、異常診断実行条件が成立していない期間中は、異常診断実行時間計測用のタイマのカウント値と出力変化量積算値ΣΔλn をメモリに記憶保持し、次に異常診断実行条件が成立したときには、上記メモリの記憶値を用いてタイマのカウントアップと出力変化量Δλの積算を再開する。
このようにして、異常診断実行時間(出力変化量Δλの積算時間)が所定時間Kを越えた時点で、出力変化量Δλの積算を終了して、出力変化量積算値ΣΔλn が異常判定値αよりも大きいか否かで、出力拡大異常の有無を判定する。
空燃比センサ24,25が正常に動作する場合は、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅や周波数が出力拡大異常時と比較して小さいため、空燃比センサ24,25の出力変化量積算値ΣΔλn が出力拡大異常時と比較して小さくなる。
これに対して、空燃比センサ24,25の出力拡大異常が発生すると、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅や周波数が正常時と比較して顕著に大きくなるため、空燃比センサ24,25の出力変化量積算値ΣΔλn が正常時と比較して顕著に大きくなる。
このため、図7に示すように、様々な運転条件下においても、正常時の出力変化量積算値ΣΔλn と出力拡大異常時の出力変化量積算値ΣΔλn との差が大きくなり、出力変化量積算値ΣΔλn が異常判定値αよりも大きいか否かで、出力拡大異常の有無を精度良く判定することができる(図7は様々な運転条件で算出した出力変化量積算値ΣΔλn の分布を表している)。
しかも、本実施例1では、過渡運転時や、パージ制御開始から所定時間が経過するまで、や、パージガス濃度が高いときには、排出ガスの空燃比が乱れると判断して出力変化量Δλの積算を禁止するようにしたので、過渡運転時やパージ制御開始後に発生する排出ガスの空燃比の乱れに起因する出力拡大異常の誤判定を確実に回避することができ、出力拡大異常の判定精度・信頼性を向上することができる。
上記実施例1では、空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合いを表す指標として出力変化量積算値ΣΔλn を用いるようにしたが、図8に示す本発明の実施例2では、出力変化量積算値ΣΔλn に代えて、出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn を空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合いを表す指標として用いるようにしている。ここで、出力変動速度変化量Δdλn は、出力変動加速度に相当する。この出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn も、出力変化量積算値ΣΔλn と同様に、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅と周波数の両方を反映させたデータとなり、空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合いを精度良く表す指標となる。
以下、本実施例2で用いる図8の空燃比センサ異常診断ルーチンの処理内容を説明する。本ルーチンも、前記実施例1と同じく、エンジン運転中に所定周期(例えば32ms周期)で起動される。本ルーチンが起動されると、まずステップ201で、前記実施例1と同様の異常診断実行条件が成立しているか否かを判定し、異常診断実行条件が成立していなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
これに対して、異常診断実行条件が成立していれば、ステップ202以降の異常診断処理を次のようにして実行する。まず、ステップ202で、空燃比センサ24,25のサンプリング毎の出力変動速度変化量Δdλ(絶対値)を次式により算出する。
Δdλ=|(λn −λn-1 )−(λn-1 −λn-2 )|
=|λn −2×λn-1 +λn-2 |
ここで、λn は今回の出力λであり、λn-1 は前回の出力λ、λn-2 は前々回の出力λである。
この後、ステップ203に進み、前回までの出力変動速度変化量Δdλの積算値ΣΔdλn-1 に今回の出力変動速度変化量Δdλを積算して、出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn を更新する。この後、ステップ204に進み、異常診断実行時間(出力変動速度変化量Δdλの積算時間)が所定時間Kを越えたかか否かを判定し、所定時間Kを越えていなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。この結果、異常診断実行時間(出力変動速度変化量Δdλの積算時間)が所定時間Kを越えるまでは、異常診断実行条件が成立している期間中に、所定周期(例えば32ms周期)で、出力変動速度変化量Δdλを積算して出力変動速度変化量ΣΔdλn を更新する処理を繰り返す。
その後、異常診断実行時間(出力変動速度変化量Δdλの積算時間)が所定時間Kを越えた時点で、出力変動速度変化量Δdλの積算を終了して、ステップ205に進み、出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn が異常判定値α2 よりも大きいか否かで、出力拡大異常の有無を判定する。このステップ205で、出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn が異常判定値α2 以下と判定されれば、ステップ208に進み、出力拡大異常無し(正常)と判定し、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ205で、出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn が異常判定値α2 よりも大きいと判定された場合は、ステップ206に進み、出力拡大異常有りと判定し、次のステップ207で、警告灯(図示せず)を点灯又は点滅させたり、或は、運転席のインストルメントパネルの表示部に警告表示して運転者に警告し、更に、今回の異常情報をECU28のバックアップRAM(書き換え可能な不揮発性メモリ)に記憶して、本ルーチンを終了する。
以上説明した本実施例2においても、前記実施例1と同様の効果を得ることができる。
尚、上記各実施例1,2では、空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合いを表す指標として出力変化量積算値ΣΔλn や出力変動速度変化量積算値ΣΔdλn を用いるようにしたが、本発明はこれに限定されず、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅及び/又は周波数を反映させた情報を用いるようにすれば良く、例えば、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅及び/又は周波数を変数とするハンチング度合い算出マップ又は数式を作成しておき、このマップ又は数式を用いて、空燃比センサ24,25の出力変動の振幅及び/又は周波数に応じたハンチング度合いを算出するようにしても良い。
また、空燃比センサ24,25の出力に基づいて算出した空燃比フィードバック補正量は、空燃比センサ24,25の出力変動に連動して変動するため、空燃比センサ24,25の出力変動の代わりに空燃比フィードバック補正量の変動を用いることができる。従って、空燃比フィードバック補正量の変化量又は変動速度変化量を積算してハンチング度合いを求めるようにしても良い。このようにしても、空燃比センサ24,25の出力のハンチング度合いを精度良く検出することができる。
その他、本発明は、触媒23の上流側の空燃比センサ24についてのみ出力拡大異常の有無を判定するようにしたり、その反対に、触媒23の下流側の空燃比センサ25についてのみ出力拡大異常の有無を判定するようにしても良い等、種々変更して実施できる。
本発明の実施例1におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 空燃比センサの出力特性を示す図である。 実施例1の空燃比センサ異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 正常時の空燃比センサの出力変動と出力変化量積算値ΣΔλn の挙動を示すタイムチャートである。 出力拡大異常時の空燃比センサの出力変動と出力変化量積算値ΣΔλn の挙動を示すタイムチャートである。 実施例1の空燃比センサ異常診断処理の一例を説明するタイムチャートである。 様々な運転条件で計測した正常時の出力変化量積算値ΣΔλn と出力拡大異常時の出力変化量積算値ΣΔλn の実験データを示す図である。 実施例2の空燃比センサ異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…内燃機関(エンジン)、12…吸気管、15…スロットルバルブ、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、23…触媒、24,25…空燃比センサ、28…ECU(ハンチング度合検出手段,異常判定手段,空燃比制御手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設置された空燃比センサの異常の有無を診断する空燃比センサの異常診断装置において、
    前記空燃比センサの出力のハンチング度合いを検出するハンチング度合検出手段と、
    前記ハンチング度合検出手段で検出したハンチング度合いが異常判定値以上のときに前記空燃比センサの出力が正常範囲を越えて拡大する異常(以下「出力拡大異常」という)と判定する異常判定手段と
    を備えていることを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。
  2. 前記ハンチング度合検出手段は、前記空燃比センサの出力変動の振幅及び/又は周波数を反映させた情報を前記ハンチング度合いとして検出することを特徴とする請求項1に記載の空燃比センサの異常診断装置。
  3. 前記ハンチング度合検出手段は、前記空燃比センサのサンプリング毎の出力変化量又は出力変動速度変化量を積算して前記ハンチング度合いを求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の空燃比センサの異常診断装置。
  4. 前記空燃比センサの出力に基づいて空燃比をフィードバック補正するための空燃比フィードバック補正量を算出する空燃比制御手段を備え、
    前記ハンチング度合検出手段は、前記空燃比フィードバック補正量の変化量又は変動速度変化量を積算して前記ハンチング度合いを求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の空燃比センサの異常診断装置。
  5. 前記ハンチング度合検出手段は、排出ガスの空燃比が乱れる運転条件では前記ハンチング度合いの検出を禁止する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空燃比センサの異常診断装置。
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