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JP2005277396A - 基板処理方法および装置 - Google Patents

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JP2005277396A
JP2005277396A JP2005041765A JP2005041765A JP2005277396A JP 2005277396 A JP2005277396 A JP 2005277396A JP 2005041765 A JP2005041765 A JP 2005041765A JP 2005041765 A JP2005041765 A JP 2005041765A JP 2005277396 A JP2005277396 A JP 2005277396A
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Akira Fukunaga
明 福永
Suekazu Nomura
季和 野村
Katsuhiko Tokushige
克彦 徳重
Manabu Tsujimura
学 辻村
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Ebara Corp
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Abstract

【課題】 基板に形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態で基板の金属被膜を研磨し、基板の均一な平坦化を実現することができる基板処理方法および装置を提供する。
【解決手段】 基板処理装置は、ウェハW上の金属被膜の表面に形成された該金属の自然酸化膜を除去する処理ユニットと、ウェハWの金属被膜を化学機械的研磨する研磨ユニット16,17とを備えている。処理ユニットは、金属の自然酸化膜を溶解可能な薬液を用いたウェットエッチングユニット14、あるいは、金属の自然酸化膜を還元可能またはエッチング可能なガスを用いたドライエッチングユニット206とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板処理方法および装置に係り、特に半導体ウェハなどの基板を平坦かつ鏡面状に研磨する基板処理方法および装置に関するものである。
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。特に線幅が0.5μm以下の光リソグラフィの場合、焦点深度が浅くなるためステッパーの結像面の平坦度を必要とする。このような半導体ウェハの表面を平坦化する一手段として、化学機械研磨(CMP)を行うポリッシング装置が知られている。
この種の化学機械研磨(CMP)装置は、研磨パッドを上面に有する研磨テーブルとトップリングとを備えている。そして、研磨テーブルとトップリングとの間に基板(ウェハ)を介在させて、研磨パッドの表面に砥液(スラリ)を供給しつつ、トップリングによって基板を研磨テーブルに押圧して、基板の表面を平坦かつ鏡面状に研磨している。
基板の表面に形成された金属被膜を化学機械研磨して平坦化する場合には、例えば、スラリ中の酸化剤により金属被膜を酸化すると同時に、スラリ中のキレート剤により直ちに酸化被膜を不溶解性錯体化し、この錯体をスラリ中に含まれる砥粒などにより研磨除去することが行われる。
しかしながら、基板の表面に銅などの金属被膜が形成されている場合、研磨以前に、空気中の水分や酸素によって金属被膜上に自然酸化膜が成長する場合がある。このような自然酸化膜が金属被膜上に形成されていると、上記キレート剤によって基板の表面が錯体化されにくくなる。また、自然酸化膜自体は上記錯体よりも研磨されにくいという性質を有している。したがって、形成された自然酸化膜の膜厚が不均一な場合は局所的に研磨が進行せず、均一な平坦化を実現できないことがある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、基板に形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態で基板の金属被膜を研磨し、基板の均一な平坦化を実現することができる基板処理方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様によれば、表面に金属被膜が形成された基板の処理方法が提供される。この基板処理方法によれば、基板上の金属被膜の表面に形成された該金属の自然酸化膜が除去された後、基板の金属被膜が平坦化処理される。
本発明によれば、基板に形成された金属被膜上の自然酸化膜が除去された状態で、基板の金属被膜を平坦化処理することができるので、基板の均一な平坦化を再現性よく実現することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、上記除去処理として、上記金属の自然酸化膜を溶解可能な薬液を用いた湿式処理を行う。このような薬液としては、酸性薬液または溶解性錯体を形成するキレート剤溶液が挙げられる。基板に形成された金属被膜が銅であれば、フッ酸、硫酸、塩酸、リン酸のような無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸のような有機酸、あるいはハロゲン化物、カルボン酸ないしその塩、アンモニア、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、グリシン等のアミノ酸のアルカリ溶液等の溶解性錯体を形成するキレート剤の溶液を用いることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、上記除去処理として、上記金属の自然酸化膜を還元可能またはエッチング可能なガスを用いた乾式処理を行う。例えば、プロセスガスとして水素とアルゴンの混合ガスを用い、電子サイクロトロン共鳴(ECR)により生成された水素プラズマを基板の表面に照射して自然酸化膜をエッチングする。用いるガスの性状によっては、反応性イオンエッチング(RIE)により基板の表面をエッチングしてもよく、磁気励起反応性イオンエッチング(MERIE)により基板の表面をエッチングしてもよい。水素のほかに用いることができるガスとしてはアンモニアなどが考えられる。また、水素やアンモニア、ギ酸や酢酸などの有機酸などを数百℃程度に加熱して還元雰囲気にすることにより、基板の表面の自然酸化膜を還元して除去してもよい。また、上記平坦化処理は、化学機械研磨、電解加工、電解加工と機械研磨とを複合させた複合電解加工のいずれかにより行うことができる。
本発明の第2の態様によれば、表面に金属被膜が形成された基板を研磨面に押圧して該金属被膜を研磨する研磨方法が提供される。この研磨方法によれば、少なくとも基板上の金属被膜上に形成された該金属の自然酸化膜を研磨により除去する第1の研磨工程を行い、その後、上記基板の金属被膜を研磨により除去する第2の研磨工程を行う。
本発明によれば、従来から使用している研磨装置の構成を大きく変更することなく、基板に形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態で、基板表面の金属被膜を研磨することができ、均一な平坦化を実現することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、上記第1の研磨工程として、基板を第1の圧力で上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行い、上記第2の研磨工程として、上記基板を上記第1の圧力とは異なる第2の圧力で上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う。この場合において、上記第1の圧力は上記第2の圧力よりも大きいことが好ましい。このような研磨方法によれば、研磨の途中で研磨液を変更する必要もなく、連続して研磨処理を行うことができる。
本発明の好ましい一態様によれば、上記第1の研磨工程として、第1の研磨液を上記研磨面に供給しつつ上記基板を上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行い、上記第2の研磨工程として、上記第1の研磨液とは異なる第2の研磨液を上記研磨面に供給しつつ上記基板を上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う。
本発明の好ましい一態様によれば、上記第1の研磨工程と上記第2の研磨工程との間に、水を上記研磨面に供給しつつ上記基板を上記研磨面に押圧する水供給工程を行う。第1の研磨工程と第2の研磨工程とで研磨圧力(基板を研磨面に押圧する圧力)を変更する場合には、第1の研磨工程で研磨圧力により温度上昇が生じる場合があるが、第1の研磨工程と第2の研磨工程との間で上記水供給工程を行うことで、加工点の温度を一旦下げることができ、その後の第2の研磨工程を精度よく行うことができる。また、第1の研磨工程と第2の研磨工程とで研磨液を変更する場合においても、第1の研磨工程で用いた研磨液の残存量を低減し、第2の研磨工程で用いる研磨液の研磨特性に対する悪影響を最小限に抑えることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1の研磨工程の終了を前記基板と前記研磨面との間の摩擦力に基づいて検出する。これにより、第1の研磨工程を適切なタイミングで終了し、適切なタイミングで第2の研磨工程に移行することができ、良好な平坦化を実現することができる。
本発明の第3の態様によれば、表面に金属被膜が形成された基板を研磨面に押圧して該金属被膜を研磨する研磨方法が提供される。この研磨方法によれば、上記基板を第1の圧力で上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う第1の研磨工程を行い、その後、水を上記研磨面に供給しつつ上記基板を上記研磨面に押圧する水供給工程を行う。水供給工程の後、上記基板を上記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で上記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う。
研磨圧力を高くすると、加工点での温度上昇が生じやすいが、それがある限度を超えてしまうと、その後の研磨工程で研磨圧力を下げても温度がなかなか低下せず、研磨液(スラリ)中の酸化剤の劣化などによるスラリの研磨特性の悪化を招き、その後の研磨工程での研磨速度の低下や研磨特性に悪影響を与えることがある。上述した研磨方法によれば、第1の研磨工程と第2の研磨工程の間で、研磨液の供給を停止し、水を供給して研磨を行うので、加工点の温度を一旦下げることができ、精度よく第2の研磨工程を行うことが可能となる。
本発明の第4の態様によれば、基板上の金属被膜を研磨する基板処理装置が提供される。この基板処理装置は、金属被膜の表面に形成された該金属の自然酸化膜を除去する処理ユニットと、上記基板の金属被膜を平坦化処理する平坦化ユニットとを備えている。この処理ユニットは、上記金属の自然酸化膜を溶解可能な薬液を用いた湿式処理を行う湿式処理ユニット、あるいは、上記金属の自然酸化膜を還元可能またはエッチング可能なガスを用いた乾式処理を行う乾式処理ユニットとすることができる。また、平坦化ユニットは、上記基板の金属被膜を化学機械研磨する化学機械研磨ユニット、上記基板の金属被膜に対して電解加工を行う電解加工ユニット、電解加工と機械研磨とを複合させた複合電解加工を上記基板の金属被膜に対して行う複合電解加工ユニットのいずれかとすることができる。
本発明によれば、基板に形成された金属被膜上の自然酸化膜が除去された状態で、基板の金属被膜を平坦化することができるので、基板の均一な平坦化を再現性よく実現することができる。
以下、本発明に係る基板処理装置の実施形態について図1から図19を参照して詳細に説明する。なお、図1から図19において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態における基板処理装置としての研磨装置を示す平面図である。図1に示すように、研磨装置は、多数の半導体ウェハをストックするウェハカセット1を載置するロード/アンロードステージ2を4つ備えている。このロード/アンロードステージ2に沿って走行機構3が設けられており、この走行機構3の上には、2つのハンドを有する第1搬送ロボット4が配置されている。また、走行機構3に隣接して膜厚測定器100が配置されている。第1搬送ロボット4のハンドは、ロード/アンロードステージ2上の各ウェハカセット1および膜厚測定器100にアクセス可能となっている。
第1搬送ロボット4の走行機構3を対称軸としてウェハカセット1と反対側には、2台の洗浄・乾燥機5,6が配置されている。第1搬送ロボット4のハンドは、これらの洗浄・乾燥機5,6にもアクセス可能となっている。各洗浄機5,6は、ウェハを高速回転させて乾燥させるスピンドライ機能を有している。また、2台の洗浄・乾燥機5,6の間には、4つの半導体ウェハの載置台7,8,9,10を備えたウェハステーション11が配置されており、第1搬送ロボット4のハンドがこのウェハステーション11にアクセス可能となっている。
洗浄機5と3つの載置台7,9,10に到達可能な位置には、2つのハンドを有する第2搬送ロボット12が配置されており、洗浄・乾燥機6と3つの載置台8,9,10に到達可能な位置には、2つのハンドを有する第3搬送ロボット13が配置されている。ここで、載置台7は第1搬送ロボット4と第2搬送ロボット12との間で半導体ウェハを受渡すために使用され、載置台8は第1搬送ロボット4と第3搬送ロボット13との間で半導体ウェハを受渡すために使用される。また、載置台9は第2搬送ロボット12から第3搬送ロボット13へ半導体ウェハを搬送するために使用され、載置台10は第3搬送ロボット13から第2搬送ロボット12へ半導体ウェハを搬送するために使用される。なお、載置台9は載置台10の上に位置している。
洗浄機5に隣接して、第2搬送ロボット12のハンドがアクセス可能な位置には、半導体ウェハなどの基板の表面に形成された金属被膜の自然酸化膜をエッチングにより溶解除去する湿式処理ユニットとしてのウェットエッチングユニット14が配置されている。また、洗浄機6に隣接して、第3搬送ロボット13のハンドがアクセス可能な位置には、研磨後のウェハを洗浄する洗浄機15が配置されている。
図1に示すように、研磨装置は、基板の金属被膜を平坦化処理する平坦化ユニットとしての2つの研磨ユニット16,17を備えている。それぞれの研磨ユニット16,17は、それぞれ2つの研磨テーブルと、ウェハを保持しかつウェハを研磨テーブルに対して押圧しながら研磨するための1つのトップリングとを備えている。すなわち、研磨ユニット16は、第1の研磨テーブル18と、第2の研磨テーブル19と、トップリング20と、研磨テーブル18に研磨液を供給するための研磨液供給ノズル21と、研磨テーブル18のドレッシングを行うためのドレッサ22と、研磨テーブル19のドレッシングを行うためのドレッサ23とを備えている。また、研磨ユニット17は、第1の研磨テーブル24と、第2の研磨テーブル25と、トップリング26と、研磨テーブル24に研磨液を供給するための研磨液供給ノズル27と、研磨テーブル24のドレッシングを行うためのドレッサ28と、研磨テーブル25のドレッシングを行うためのドレッサ29とを備えている。
また、研磨ユニット16には、第2搬送ロボット12のハンドがアクセス可能な位置に半導体ウェハを反転させる反転機30が設置されており、この反転機30には第2搬送ロボット12によって半導体ウェハが搬送される。同様に、研磨ユニット17には、第3搬送ロボット13のハンドがアクセス可能な位置に半導体ウェハを反転させる反転機31が設置されており、この反転機31には第3搬送ロボット13によって半導体ウェハが搬送される。
これらの反転機30,31とトップリング20,26の下方には、反転機30,31とトップリング20,26との間でウェハを搬送するロータリトランスポータ32が配置されている。ロータリトランスポータ32には、ウェハを載せるステージが4ヶ所等配に設けられており、複数のウェハを同時に搭載できるようになっている。反転機30,31に搬送されたウェハは、ロータリトランスポータ32のステージの中心と、反転機30または31でチャックされたウェハの中心の位相が合ったときに、ロータリトランスポータ32の下方に設置されたリフタ33または34が昇降することで、ロータリトランスポータ32上に搬送される。
ロータリトランスポータ32のステージ上に載せられたウェハは、ロータリトランスポータ32が回転することで、トップリング20または26の下方へ搬送される。トップリング20または26は予めロータリトランスポータ32の位置に揺動しておく。トップリング20または26の中心がロータリトランスポータ32に搭載されたウェハの中心と位相が合ったとき、それらの下方に配置されたプッシャ35または36が昇降することで、ウェハはロータリトランスポータ32からトップリング20または26に移送される。
トップリング20または26に移送されたウェハは、トップリング20または26の真空吸着機構により吸着され、ウェハは吸着されたまま研磨テーブル18または24まで搬送される。そして、ウェハは研磨テーブル18または24上に取り付けられた研磨パッドまたは砥石等からなる研磨面で研磨される。上述した第2の研磨テーブル19,25は、それぞれトップリング20,26が到達可能な位置に配置されている。これにより、第1の研磨テーブル18,24でウェハを研磨した後に、このウェハを第2の研磨テーブル19,25でも研磨できるようになっている。研磨が終了したウェハは、同じルートで反転機30および31まで戻される。
図2は、図1の研磨装置内のウェットエッチングユニット14を示す縦断面図である。図2に示すように、ウェットエッチングユニット14は、シリンダ140内に軸受141を介して回転可能に設けられた回転駆動体142と、回転駆動体142の上部に設けられ、ウェハWの周縁部を把持するチャック部143とを備えている。回転駆動体142の下端にはプーリ144が取り付けられており、このプーリ144はベルト145およびプーリ146を介してモータ147と連結されている。したがって、モータ147の回転により回転駆動体142が回転し、チャック部143に保持されたウェハWが回転するようになっている。なお、チャック部143としては、回転による遠心力でウェハを把持する遠心チャック機構やピンチャック機構などのチャック機構を用いることができる。
回転駆動体142の上方には、ウェハWの表面に形成された金属の自然酸化膜をエッチングするための薬液や純水をウェハWに噴射する薬液/純水ノズル148が設けられている。この薬液としては、酸性薬液または溶解性錯体を形成するキレート剤溶液が挙げられる。基板に形成された金属被膜が銅であれば、フッ酸、硫酸、塩酸、リン酸のような無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸のような有機酸、あるいはハロゲン化物、カルボン酸ないしその塩、アンモニア、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、グリシン等のアミノ酸のアルカリ溶液等の溶解性錯体を形成するキレート剤の溶液を用いる。なお、これらの薬液を混合して混合溶液として使用することもできる。また、表面の濡れ性の問題によりウェハWの全体に均一に薬液を行き渡らせにくい場合には、上記薬液に界面活性剤を添加し濡れ性を改善して処理効率を上げてもよい。
エッチング時には、上記薬液が薬液/純水ノズル148からウェハWの中心近傍に向かって供給される。ウェハWの中心近傍に供給された薬液は、ウェハWの回転による遠心力のためにウェハWの周縁部へ向かうので、ウェハWの全面にわたって薬液を行き渡らせることができる。なお、チャック部143によりウェハWが把持される部分には薬液が供給されないこととなるが、例えば、遠心チャック機構を用いた場合には、回転駆動体142の回転速度を一時的に上げてまたは落として遠心力を増加または減少させ、ウェハWをチャック部143に対して滑らせ、これによりウェハWの把持位置を変化させて、ウェハの全域にわたって薬液を供給することができる。
上述した金属の自然酸化膜のエッチングが終了すると、薬液/純水ノズル148の供給源が図示しない切替制御器により切り替えられ、薬液/純水ノズル148からウェハWには純水が供給される。この純水の供給により、ウェハW上に残留する薬液がリンスおよび洗浄される。薬液をウェハWに供給する方法としては、図2に示すようなノズルを使用する例に限られず、ウェハWを薬液に浸漬してもよい。あるいは、ロール式、スプレー式、スピン式など、基板処理において広く用いられている薬液塗布装置を用いることができる。
ここで、図2に示すように、ウェットエッチングユニット14内の回転駆動体142の上方には、投光部149aと受光部149bと演算部149cとを有する膜厚測定器149が配置されている。膜厚測定器149は、図示しない揺動機構に接続されて揺動可能となっており、投光部149aからウェハWの全面に対して光を照射することができるようになっている。このような膜厚測定器149により、ウェハWから反射した光を解析してエッチング処理中にウェハWの膜厚を測定し、エッチングの終点を検出することができる(In-Situ)。
この膜厚測定器149の投光部149aから照射される光は、短波長光であっても多波長光であってもどちらでもよい。また、本実施形態では、膜厚測定器149として光学式のものを説明したが、センサコイルに交流信号を供給して自然酸化膜を含む金属被膜に渦電流を生成し、この渦電流を検出回路のセンサコイルにより検出する渦電流センサを用いた膜厚測定器を用いることもできる。この場合において、センサコイルは、ウェハWの上面(すなわち配線形成面)側であってもウェハの裏面側であってもどちらでもよい。
上述した膜厚測定器149によって、ウェハWの全面の膜厚分布、特にウェハWの半径方向の膜厚分布の測定データを得ることもできる。この場合において、この測定データを研磨ユニット16,17にフィードバックして、研磨工程において各半径方向の研磨レートを最適化することも可能である。例えば、トップリング20,26によるウェハWの押圧力を、相対的に膜厚の厚い領域で高くなるように設定し、研磨レートを半径方向ごとに設定することにより、より面内均一性の高い研磨を行うことができる。
図3は、ウェハWに対する押圧力を領域ごとに変化させることができるトップリング160を示す断面図である。トップリング160は、図3に示すように、トップリング本体161と、トップリング本体161の外縁下部に設けられたリテーナリング162と、トップリング本体161に対して上下動するチャッキングプレート163とを備えている。トップリング本体161と駆動軸164は、自在継手部165により互いに連結されている。自在継手部165は、トップリング本体161を駆動軸164の下端に傾動自在に支持する球166を具備する球軸受機構と、駆動軸164の回転をトップリング本体161に伝達する回転伝達機構(図示せず)とを備えている。
チャッキングプレート163の下面には、複数の弾性膜167,168によりプロファイルコントロールが可能なウェハ保持面が形成されている。すなわち、ウェハWの外周部に当接しウェハWとともに内部の空間をシールするシールリング169と、その内部の空間に設けられた環状のリングチューブ170と、円形状のセンターバッグ171とにより、ウェハ保持面は、複数の区画された圧力室172,173に分割されている。また、センターバッグ171の内部には圧力室174が形成されており、リングチューブ170の内部には圧力室175が形成されている。
各圧力室172,173,174,175には、流体路176,177,178,179がそれぞれ連通しており、各圧力室172,173,174,175に供給する圧力流体の圧力を調節することができるようになっている。このような構成により、それぞれの圧力室172,173,174,175によるウェハWに対する押圧力を独立に制御することができ、それぞれの圧力室172,173,174,175に対応する部分の研磨レートを制御することができる。
次に、上述した研磨装置における研磨処理について説明する。研磨されるウェハは、金属被膜が形成された面を上向きにしてウェハカセット1内に収容され、多数のウェハを収容したウェハカセット1がロード/アンロードステージ2に載置される。第1搬送ロボット4は、このウェハカセット1から1枚のウェハを取り出し、このウェハを載置台7に搬送する。ここで、ウェハを載置台7に搬送する前に膜厚測定器100に搬送し、予めウェハ表面の自然酸化膜の膜厚を測定しておくこともできる。膜厚測定器100において、ウェハ表面の自然酸化膜の膜厚を計測し、この自然酸化膜の膜厚に応じたエッチング処理時間を研磨装置内の制御装置(データベース)にて演算しておけば、後段のウェットエッチングユニット14における自然酸化膜のエッチング時間を適切に設定することができる。
載置台7に載置されたウェハは、第2搬送ロボット12によりウェットエッチングユニット14に搬送される。このウェットエッチングユニット14では、上述したように自然酸化膜をエッチングするための薬液が薬液/純水ノズル148(図2参照)からウェハに供給され、ウェハの金属被膜上の自然酸化膜が薬液により溶解除去される。金属の自然酸化膜のエッチングが終了すると、薬液/純水ノズル148からの供給が薬液から純水に切り替えられ、ウェハW上に残留する薬液がリンスおよび洗浄される。
エッチングを終えたウェハは、第2搬送ロボット12によりウェットエッチングユニット14から取り出され、反転機30に搬送される。反転機30ではウェハが反転され、金属被膜形成面が下向きになった状態でロータリトランスポータ32に受渡される。ウェハを受け取ったロータリトランスポータ32は90度回転し、ウェハをプッシャ35に搬送する。プッシャ35上のウェハは、研磨ユニット16のトップリング20に吸着され、研磨テーブル18上に移動され、ここで研磨される。上述したように、この第1の研磨テーブル18での研磨の後、第2の研磨テーブル25で研磨してもよい。
研磨後のウェハは、プッシャ35からロータリトランスポータ32に受渡される。ウェハを受け取ったロータリトランスポータ32は180度回転し、ウェハを反転機31に搬送する。反転機31ではウェハが反転され、金属被膜形成面が上向きになった状態でウェハが第3搬送ロボット13に受け渡される。第3搬送ロボット13は、このウェハを洗浄機15に搬送し、洗浄機15においてウェハの洗浄が行われる。洗浄後のウェハは、第3搬送ロボット13により洗浄機15から取り出され、洗浄・乾燥機6に導入される。洗浄・乾燥機6では、ウェハのリンスおよび乾燥処理が行われ、乾燥後のウェハは第1搬送ロボット4によりウェハカセット1に戻される。
本実施形態では、研磨装置内に2台の洗浄・乾燥機5,6と、1台のウェットエッチングユニット14と、1台の洗浄機15とを設置しているが、この構成に限られるものではない。例えば、1台の洗浄・乾燥機と1台のエッチングユニットと2台の洗浄機とを設置してもよいし、2台の洗浄・乾燥機と1台のエッチングユニットと1台の洗浄・乾燥機とを設置してもよい。あるいは、1台の洗浄機と2台のエッチングユニットと1台の洗浄・乾燥機とを設置してもよい。
また、本実施形態では、研磨ユニット16,17とは別の処理ユニットとしてウェットエッチングユニット14を設けた例を説明したが、上述したウェットエッチング機構を研磨ユニット16または17内に組み込んでもよい。あるいは、上記エッチング処理で使用される薬液の中から適切なものを選択して、研磨ユニット16,17の研磨液供給ノズル21,27から研磨テーブルに供給して上記エッチング処理を研磨ユニット16,17内で行うこともできる。これらの場合には、エッチング処理後直ちに研磨処理を行うことができるので、薬液処理後の自然酸化膜の成長を抑制することができる。このように、薬液処理後の自然酸化膜の成長を避けるため、薬液処理後できるだけ速やかに研磨処理を行うことが好ましい。なお、自然酸化膜の溶解除去に用いる薬液が、研磨処理において用いるスラリの研磨性能に悪影響を与える場合には、薬液処理後に超純水などでウェハをリンスする必要がある。
図4は、本発明の第2の実施形態における基板処理装置としての研磨装置を示す平面図である。図4に示すように、研磨装置は、ウェハカセット1を載置するロード/アンロードステージ2と、ウェハカセット1にアクセス可能なハンドを有する第1搬送ロボット201と、第1搬送ロボット201の両側に設置された載置台202,203と、これらの第1搬送ロボット201と載置台202,203に沿って配列された真空チャンバ204とを備えている。
この真空チャンバ204の内部には、載置台202にアクセス可能なハンドを有する第2搬送ロボット205と、ウェハの表面に形成された金属の自然酸化膜を還元またはエッチングする乾式処理ユニットとしてのドライエッチングユニット206と、載置台203にアクセス可能なハンドを有する第3搬送ロボット207とが収容されている。第2搬送ロボット205とドライエッチングユニット206との間と、第3搬送ロボット207とドライエッチングユニット206との間には、それぞれシャッタ208,209が設けられている。第2搬送ロボット205が設置されたロボット室Aと第3搬送ロボット207が設置されたロボット室Bは、真空ポンプ210に接続されており、それぞれロードロックとしての役割を有している。また、ドライエッチングユニット206も真空ポンプ210に接続されている。
また、載置台202と第2搬送ロボット205との間には、載置台202から第2搬送ロボット205にウェハを搬送するときに使用するシャッタ(図示せず)が設けられており、同様に、載置台203と第3搬送ロボット207との間には、第3搬送ロボット207から載置台203にウェハを搬送するときに使用するシャッタ(図示せず)が設けられている。
載置台203に到達可能な位置には、第4搬送ロボット211が配置されている。この第4搬送ロボット211の両側には2台の洗浄・乾燥機212,213が配置されている。この洗浄・乾燥機212,213は第1の実施形態における洗浄・乾燥機5,6と同様の機能を有する。また、第4搬送ロボット211に隣接して載置台124が配置されており、この載置台124の両側には2台の洗浄機215,216が配置されている。第4搬送ロボット211のハンドは、洗浄・乾燥機212,213、載置台124、洗浄機215,216にアクセス可能となっている。
洗浄機215と載置台214に到達可能な位置には、2つのハンドを有する第5搬送ロボット217が配置されており、洗浄機216と載置台214に到達可能な位置には、2つのハンドを有する第6搬送ロボット218が配置されている。第5搬送ロボット217のハンドがアクセス可能な位置には反転機219が配置され、第6搬送ロボット218のハンドがアクセス可能な位置には反転機220が配置されている。これらの反転機219,220に対応してトランスポータ221,222が設けられている。
トランスポータ221,222に隣接して、研磨ユニット223,224が配置されている。研磨ユニット223は、研磨テーブル225とトップリング226とプッシャ227とを備えており、研磨ユニット224は、研磨テーブル228とトップリング229とプッシャ230とを備えている。また、本実施形態における研磨装置には、図4に示すように、研磨ユニット223,224の研磨テーブル225,228にスラリを供給するスラリ供給装置231や薬液/純水供給装置232、装置の制御を行う制御装置233、装置の運転状態を監視するモニタ234が付設されている。
真空チャンバ204内のドライエッチングユニット206は、プロセスガスを用いてウェハの表面の自然酸化膜を還元またはエッチングするものであり、図4に示すように、プロセスガス供給装置235がドライエッチングユニット206に接続されている。例えば、ドライエッチングユニット206は、プロセスガスとして水素とアルゴンの混合ガスを用い、電子サイクロトロン共鳴(ECR)により生成された水素プラズマをウェハの表面に照射して自然酸化膜をエッチングする。用いるガスの性状によっては、反応性イオンエッチング(RIE)によりウェハの表面をエッチングしてもよく、磁気励起反応性イオンエッチング(MERIE)によりウェハの表面をエッチングしてもよい。水素のほかに用いることができるガスとしてはアンモニアなどが考えられる。また、ドライエッチングユニット206に加熱処理のためのチャンバを設け、水素やアンモニア、ギ酸や酢酸などの有機酸などを数百℃程度に加熱してチャンバ内を還元雰囲気にすることにより、ウェハの表面の自然酸化膜を還元して除去してもよい。
次に、上述した研磨装置における研磨処理について説明する。研磨されるウェハは、金属被膜が形成された面を上向きにしてウェハカセット1内に収容され、多数のウェハを収容したウェハカセット1がロード/アンロードステージ2に載置される。第1搬送ロボット201は、このウェハカセット1から1枚のウェハを取り出し、このウェハを載置台202に搬送する。そして、載置台202と第2搬送ロボット205との間のシャッタを開き、第2搬送ロボット205によって載置台202に載置されたウェハを真空チャンバ204内のロボット室Aに導入する。
ウェハがロボット室A内に搬入された後、真空ポンプ210を駆動してロボット室A、ドライエッチングユニット206、ロボット室Bを真空にする。ロボット室Aを真空にした後、ロボット室Aとドライエッチングユニット206との間のシャッタ208を開き、第2搬送ロボット205によりウェハをドライエッチングユニット206内に搬送する。ドライエッチングユニット206内では、上述したプロセスガスを用いたドライエッチングが行われ、ウェハの表面の自然酸化膜が還元またはエッチングされる。
ドライエッチングユニット206においてドライエッチングが終了すると、ドライエッチングユニット206と第3搬送ロボット207との間のシャッタ209を開き、第3搬送ロボット207によりウェハをロボット室Bに導入する。その後、ロボット室Bの真空を開放し、第3搬送ロボット207と載置台203との間のシャッタを開き、第3搬送ロボット207から載置台203にウェハを搬送する。
載置台203に載置されたウェハは、第4搬送ロボット211により載置台214に搬送される。載置台214に載置されたウェハは、第5搬送ロボット217により反転機219に搬送される。反転機219ではウェハが反転され、金属被膜形成面が下向きになった状態でウェハがトランスポータ221に受け渡される。トランスポータ221上のウェハは研磨ユニット223のプッシャ227によってトップリング226に吸着され、研磨テーブル225上に移動され、ここで研磨される。
研磨後のウェハは、プッシャ227からトランスポータ221を介して反転機219に搬送される。反転機219ではウェハが反転され、金属被膜形成面が上向きになった状態で第5搬送ロボット217に受渡される。第5搬送ロボット217は、このウェハを洗浄機215に搬送し、洗浄機215においてウェハの洗浄が行われる。洗浄後のウェハは、第4搬送ロボット211により洗浄機215から取り出され、洗浄・乾燥機212に導入される。洗浄・乾燥機212では、ウェハのリンスおよび乾燥処理が行われる。乾燥後のウェハは第4搬送ロボット211により載置台203に搬送され、載置台203に載置されたウェハは第1の搬送ロボット201によりウェハカセット1に戻される。
なお、ドライエッチングユニット206においてドライエッチングを行った後、研磨ユニット223における研磨を行う前に、ウェハを洗浄機215または216に導入して洗浄を行ってもよい。また、洗浄工程の選択によっては、載置台203と第4搬送ロボット211を省略することもできる。また、本実施形態では、研磨ユニット223,224とは別の処理ユニットとしてドライエッチングユニット206を設けた例を説明したが、上述したドライエッチング機構を研磨ユニット223または224内に組み込んでもよい。
上述の実施形態においては、薬液を用いた湿式処理やガスを用いた乾式処理によって自然酸化膜を除去する例を説明したが、自然酸化膜を研磨ユニットにおける研磨により除去することも可能である。すなわち、まず、ウェハ表面の金属被膜の自然酸化膜を研磨するのに適した条件で研磨を行い、自然酸化膜を研磨除去し(第1の研磨工程)、その後、ウェハ表面の金属被膜を研磨するのに適した条件に変更してウェハの金属被膜を除去する(第2の研磨工程)。このような2段研磨方法によれば、従来から使用している研磨装置の構成を大きく変更することなく、ウェハに形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態で、ウェハの金属被膜を研磨することができ、均一な平坦化を実現することができる。
ここで、自然酸化膜を研磨するのに適した研磨条件下でウェハ表面の金属被膜をある程度研磨することができる場合も考えられる。そのような場合には、第1の研磨工程において自然酸化膜だけではなく金属被膜をある程度まで研磨してもよい。ただし、第1の研磨工程を過度に続けると、例えば、銅の埋め込み配線形成工程の場合であれば、研磨残りが生じたり、ディッシング量が増大したりして平坦化特性が悪化するので、少なくとも銅を研磨し終える前に第2の研磨工程に移行する必要がある。
このような2段研磨方法の一例として、ウェハを研磨面に押圧する圧力(研磨圧力)を変更する方法が考えられる。一般的には自然酸化膜の方が金属被膜に比べて研磨しにくいので、例えば銅の研磨の場合、第1の研磨工程として、例えば17.225kPa(2.5psi)以上、好ましくは17.225kPa〜27.56kPa(2.5psi〜4.0psi)の高圧の研磨圧力で主に自然酸化膜の研磨除去を行い、その後、第2の研磨工程として、研磨圧力を例えば10.335kPa(1.5psi)以下、好ましくは10.335kPa〜3.445kPa(1.5psi〜0.5psi)の低圧にして金属被膜の研磨除去を行う。このように、第1の研磨工程における研磨圧力を第2の研磨工程における研磨圧力より高くすることで、第1の研磨工程において主として自然酸化膜の研磨除去を行い、第2の研磨工程において金属被膜の研磨除去を行うことができる。
このような研磨方法によれば、処理装置を研磨ユニットとは別に設けることなく、ウェハ表面に形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態で、ウェハの金属被膜を研磨することができ、均一な平坦化を実現することができる。また、研磨の途中でスラリを変更する必要もなく、連続して研磨処理を行うことができる。
ここで、第1の研磨工程で研磨圧力を高くすると、加工点での温度上昇が生じやすいが、それがある限度を超えてしまうと、第2の研磨工程に移行して研磨圧力を下げても温度がなかなか低下せず、スラリ中の酸化剤の劣化などによるスラリの研磨特性の悪化を招き、第2の研磨工程での研磨速度の低下や研磨特性に悪影響を与えることがある。そこで、第1の研磨工程と第2の研磨工程の間で、研磨液(スラリ)の供給を停止し、水を供給して研磨を行う工程(水供給工程)を行うのがよい。これにより、加工点の温度を一旦下げることができる。このような水供給工程の後、研磨液(スラリ)を供給して第2の研磨工程に移行することにより精度よく第2の研磨工程を行うことができる。
図5は、このような水供給工程を行った場合の効果を示すグラフである。点線は水供給工程を行わなかった場合を示し、実線は水供給工程を行った場合を示している。図5に示すように、第1の研磨工程と第2の研磨工程との間に水供給工程を行うことで、研磨面(研磨パッド)の温度を大きく下げることができ、ディッシング量も抑えられた。図5に示す例では、水供給工程を行わなかった場合のディッシング量は60〜75nmであり、水供給工程を行った場合のディッシング量は40〜60nmとなった。
また、上述した2段研磨方法の他の例として、研磨面に供給する研磨液(スラリ)の組成を変更する方法が考えられる。すなわち、第1の研磨工程において、pHを酸性にしたスラリ、防食剤を除去したスラリ、溶解性の金属錯体を形成するキレート剤を含むスラリ等を使用し、第2の研磨工程においては通常の研磨工程で使用されるスラリを用いる。このように、第1の研磨工程において使用されるスラリを自然酸化膜の除去に適したものとし、自然酸化膜が研磨除去された後の第2の研磨工程において通常の金属膜を研磨するスラリに変更する。このような方法によれば、処理装置を研磨ユニットとは別に設けることなく、ウェハ上の金属被膜上の自然酸化膜が除去された状態で、ウェハの金属被膜を研磨して均一な平坦化を実現することができる。
この場合において、第1の研磨工程で用いる研磨スラリの残存が第2の研磨工程で用いるスラリの研磨特性に対して悪影響を与えることがある。したがって、上述した研磨圧力の変更を行う場合と同様に、第1の研磨工程と第2の研磨工程の間に研磨液(スラリ)の供給を停止し、水を供給する水供給工程を行うことが好ましい。このような水供給工程により、第1の研磨工程で用いたスラリの残存量を低減し、第2の研磨工程で用いるスラリの研磨特性に対する悪影響を最小限に抑えることができる。
ここで、良好な平坦化を実現するためには、第1の研磨工程を適切なタイミングで終了し、適切なタイミングで第2の研磨工程に移行する必要がある。したがって、第1の研磨工程の終点を検出する、あるいは適切に設定しておくことが好ましい。以下、このような第1の研磨工程の終点を検出あるいは設定する方法について述べる。
第1の研磨工程において自然酸化膜を研磨除去し終わると、ウェハの表面性状が変わるので、研磨中のウェハと研磨面との間の摩擦力が変化する。すなわち、最上層の自然酸化膜を研磨していくと、研磨は金属被膜の領域に達し、材料の差異による摩擦係数の違いがウェハと研磨面との間の摩擦力の変化を生じさせる。したがって、この摩擦力を検出して、第1の研磨工程の終点を検出することができる。例えば、銅被膜を通常のスラリを用いて所定の研磨圧力で研磨する場合、自然酸化膜を研磨除去し終わると、銅被膜の表面全体が不溶解性錯体で覆われることとなり、一般的には摩擦力が急激に増加する。したがって、この摩擦力の変化を検出して、第1の研磨工程の終点を検出することができる。
また、上述したウェハと研磨面との間の摩擦力は、回転する研磨テーブルまたはトップリングに対しては負荷トルクとして作用するため、研磨テーブルまたはトップリングに働くトルクを検出することにより上記摩擦力を検出することができる。研磨テーブルまたはトップリングが電動モータにより回転駆動される場合には、上記トルクはモータに流れる電流として測定することができる。したがって、モータに流れる電流を電流計でモニタすることで、第1の研磨工程の終点を検出することができる。
図6は、研磨テーブル300に作用するトルクを検出して研磨中のウェハWと研磨面301との間の摩擦力を検出する研磨ユニットを示す模式図である。図6に示すように、この研磨ユニットは、研磨テーブル300を回転させる電動モータ302を備えており、研磨テーブル300はモータ302の駆動によりベルト303を介して回転される。モータ302は、モータ302の電流を検出し信号処理する電流モニタ304に接続されており、この電流モニタ304は研磨中にモータ302に流れる電流を検出する。この電流の変化を測定することにより、研磨テーブル300のトルクの変化、すなわちトップリング305に保持されたウェハWと研磨面301との間の摩擦力の変化を検出して、第1の研磨工程の終点を検出することができる。
具体的には、図7に示すようなフローに従って2段研磨が行われる。第1の研磨工程が開始され、ウェハWの自然酸化膜が研磨され始める(S1)と、モータ302に流れる電流が予め設定された電流値Imax(閾値)を超えるかどうかが判断される(S2)。この閾値Imaxは、予めオペレータにより入力されるものであってもよいし、あるいは、過去のデータを格納したデータベースに基づいて設定されるものであってもよい。
電流モニタ304で測定される電流値が閾値Imaxを超えない場合は、第1の研磨工程が継続される。一方、電流値が閾値Imaxを超えた場合には、第1の研磨工程の終点であると判断され、第2の研磨工程が開始され、ウェハWに形成された金属被膜の研磨が行われる(S3)。この第2の研磨工程においては、図示しない膜厚測定器により研磨中のウェハWの膜厚が測定され(S4)、この膜厚値が予め設定された膜厚値Tlimit(閾値)以下であるかどうかが判断される(S5)。なお、この閾値Tlimitは、予めオペレータにより入力されるものであってもよいし、あるいは、過去のデータを格納したデータベースに基づいて設定されるものであってもよい。測定された膜厚値が閾値Tlimitよりも大きい場合は、第2の研磨工程が継続され、電流値が閾値Tlimit以下になると第2の研磨工程が終了する。
図6に示す例では、研磨テーブル300を回転させるモータ302の電流値を検出して研磨テーブル300に作用するトルク(摩擦力)を検出しているが、トップリング305に作用するトルクを計測してもよい。また、トップリング305と研磨テーブル300のそれぞれに働くトルクを計測してもよい。さらに、モータ電流を検出するのではなく、直接トップリング305と研磨テーブル300上の研磨面301との間に生じる摩擦力を計測してもよい。いずれにしても、研磨対象物であるウェハWや研磨液の性状等をはじめとする研磨条件に応じて適切な方法を選択することができる。
図8は、高い研磨圧力で自然酸化膜を研磨除去した後に研磨圧力を下げて金属被膜の研磨を行った場合の研磨パッド(研磨面)の温度とモータ電流の変化を示すグラフである。点線は研磨パッドの温度を示し、実線はモータ電流を示している。図8に示す例では、第1の研磨工程として研磨圧力P1を17.225kPa(2.5psi)として自然酸化膜の研磨除去を行い、モータ電流が大きくなったところで研磨圧力P2を10.335kPa(1.5psi)に変更して第2の研磨工程に移行している。この例では、さらに研磨圧力P3を6.89kPa(1.0psi)まで下げている。
図8に示すように、摩擦力の変化(モータ電流の変化)を検出した後、直ちに第2の研磨工程に移行してもよいが、図9に示すように、摩擦力の変化(モータ電流の変化)を検出した後、ある程度の時間第1の研磨工程を継続し、その後に第2の研磨工程に移行してもよい。なお、図8に示す例のディッシング量は55〜60nm、図9に示す例のディッシング量は85〜90nmであった。
第1の研磨工程の終点を検出する別の方法としては、図10に示すような渦電流センサ400を用いてウェハの表面の膜厚を測定して、測定された膜厚から第1の研磨工程の終点を検出してもよい。この渦電流センサ400は、センサコイル401と、センサコイル401に接続された交流信号源402と、センサコイル401および交流信号源402に接続された検出回路403とを備えている。センサコイル401は、研磨テーブルに埋設され、ウェハW上の自然酸化膜を含む金属被膜404に近傍に配置される。
このような渦電流センサ400は、交流信号源402によりセンサコイル401に交流信号を供給して、自然酸化膜を含む金属被膜404に渦電流を形成させ、渦電流を検出回路403により検出する。検出された渦電流信号のインピーダンスを抵抗成分とリアクタンス成分に分け、これらの変位を測定することによりウェハWの表面上の金属被膜404の膜厚が検出される。
また、図11に示すような光学式センサを用いて第1の研磨工程の終点を検出することもできる。図11に示す光学式センサは、円柱状の水流500をウェハWに向けて噴出する水噴出ノズル501と、水噴出ノズル501から噴出された水流500を受ける水受皿502と、照射用ファイバ503と受光用ファイバ504とを有する測定演算部505とを備えている。水噴出ノズル501および水受皿502は研磨テーブル506内に形成されている。測定演算部505の照射用ファイバ503と受光用ファイバ504の先端部は水噴出ノズル501内に配置されている。
水噴出ノズル501には水流管507を介して加圧水流500が供給され、水噴出ノズル501の先端から細い円柱状の水流500がウェハWの表面に噴出され、トップリング508に保持されたウェハWの表面に測定スポット509を形成する。この状態で測定演算部505から照射用ファイバ503を通して水流500内に光を送り、水流500を通してこの光をウェハWの測定スポット509に照射する。測定スポット509で反射した反射光は水流500および受光用ファイバ504を通って測定演算部505に導かれ、測定演算部505では反射光に基づいてウェハWの膜厚が検出される。このような光学式センサによれば、ウェハWの表面に付着するスラリが水流500によって洗浄されるので、ノイズの少ない反射光を得ることができる。
ここで、上述した電流モニタと渦電流センサ、電流モニタと光学式センサ、渦電流センサと光学式センサ、あるいは電流モニタと渦電流センサと光学式センサ、といったように、上述したモニタまたはセンサを適宜組み合わせて第1の研磨工程の終点を検出してもよい。
ウェハに形成される自然酸化膜の膜厚は、研磨工程の前工程から研磨工程に至るまでのウェハの待機時間に比例して大きくなる。ウェハカセット内には複数のウェハが収納されているが、同一のウェハカセット内のウェハについてはほぼ同一の待機時間となるので、同一のウェハカセット内のウェハには、ほぼ同一の膜厚で自然酸化膜が形成される。そこで、ウェハカセットごとに自然酸化膜を研磨除去するのに必要な時間を設定する、すなわち、第1の研磨工程の終点を設定することとしてもよい。
すなわち、図12に示すように、ウェハカセットが研磨装置に搬入されると、前工程から研磨工程に至るまでのウェハの待機時間が取得される(S11)。例えば、研磨装置と研磨装置の前工程で使用される装置とをネットワークを介して情報を伝達可能に構成し、ウェハカセットが研磨装置のロード/アンロードステージに載置されると、識別器によりウェハカセットに割り当てられたIDコードを読み取る。このIDコードに基づいて、研磨装置の前工程終了時から研磨装置のロード/アンロードステージにウェハカセットが載置されるまでの待機時間のデータがネットワークを介して取得される。
研磨装置内の制御部では、取得されたウェハの待機時間から待機時間に比例した自然酸化膜の膜厚が演算され(S12)、この自然酸化膜の膜厚に基づいて自然酸化膜を研磨除去するのに必要な研磨時間Tが研磨レートとの関係から設定される(S13)。そして、第1の研磨工程が開始され、ウェハの自然酸化膜が研磨され始める(S14)と、上記設定された研磨時間Tを超え(S15)、かつ、モータ302(図6参照)に流れる電流が予め設定された電流値Imax(閾値)を超えるまで(S16)第1の研磨工程が続けられる。研磨時間Tが経過し、モータ電流が閾値Imaxを超えると、第2の研磨工程が開始され、ウェハに形成された金属被膜の研磨が行われる(S17)。
図12に示す例では、研磨時間Tが経過し、かつ、モータ電流が閾値Imaxを超えるまで第1の研磨工程を継続したが、図13に示すようなフローでもよい。すなわち、研磨時間が研磨時間Tを超えるかどうかをまず判断し(S18)、超えた場合には第2の研磨工程を開始する(S17)。研磨時間Tを超えなかった場合には、モータ電流が閾値Imaxを超えるかどうかを判断し(S19)、超えた場合には第2の研磨工程を開始し(S17)、超えなかった場合には第1の研磨工程を継続する。この場合において、研磨時間が研磨時間Tを超えたかどうかの判断とモータ電流が閾値Imaxを超えたかどうかの判断の順序の前後を入れ替えてもよい。
また、図12および図13に示す例では、前工程からの待機時間に基づいて自然酸化膜の膜厚を演算しているが、図14および図15に示すように、ウェハが研磨装置に搬入された後に、例えば、フーリエ変換赤外分光法(Fourier Transform Infrared Spectrometer:FT-IR)を用いた膜厚測定器により自然酸化膜の膜厚を測定し(S20)、この膜厚から研磨レートとの関係で自然酸化膜を研磨除去するのに必要な研磨時間Tを設定してもよい(S21)。なお、図14および図15に示すフローはウェハごとに行ってもよいが、上述したように、ウェハカセット内のウェハにはほぼ同一の膜厚で自然酸化膜が形成されるので、ウェハカセット内の最初に研磨されるウェハのみ、または最初から数枚目に研磨されるウェハのみ、あるいは一定枚数ごとのウェハに対して行うこととしてもよい。
ここで、上述した基板処理方法は、図1や図4に示した研磨装置だけでなく、種々の基板処理装置に適用することができる。例えば、図16に示すような構成の基板処理装置にも本発明に係る基板処理方法を適用することができる。図16に示す基板処理装置は、ウェハカセットを載置する3つのロード/アンロードステージ600を備えている。このロード/アンロードステージ600に沿って走行機構601が設けられており、この走行機構601の上には、2つのハンドを有する第1搬送ロボット602が配置されている。また、走行機構601に隣接して膜厚測定器603が配置されている。第1搬送ロボット602のハンドは、ロード/アンロードステージ600上の各ウェハカセットおよび膜厚測定器603にアクセス可能となっている。
また、図16に示す基板処理装置は、4つの研磨ユニット604〜607を備えており、これらの研磨ユニット604〜607は装置の長手方向に沿って配列されている。それぞれの研磨ユニットには、研磨面を有する研磨テーブル608と、半導体ウェハを保持しかつ半導体ウェハを研磨テーブル608に対して押圧しながら研磨するためのトップリング609と、研磨テーブル608に研磨液やドレッシング液(例えば、水)を供給するための研磨液供給ノズル610と、研磨テーブル608のドレッシングを行うためのドレッサ611と、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素)の混合流体を霧状にして、1または複数のノズルから研磨面に噴射するアトマイザ622とを備えている。
研磨ユニット604,605の近傍には、長手方向に沿ってウェハを搬送する第1リニアトランスポータ612が設置されており、この第1リニアトランスポータ612のロード/アンロードステージ600側には、第1搬送ロボット602から受け取ったウェハを反転する反転機613が配置されている。また、研磨ユニット606,607の近傍にも、長手方向に沿ってウェハを搬送する第2リニアトランスポータ614が設置されている。
また、この基板処理装置は、第2搬送ロボット615と、第2搬送ロボット615から受け取ったウェハを反転する反転機616と、研磨後の半導体ウェハを洗浄する4つの洗浄機617〜620と、反転機616および洗浄機617〜620の間でウェハを搬送する搬送ユニット621とを備えている。これらの第2搬送ロボット615、反転機616、および洗浄機617〜620は、長手方向に沿って直列に配置されている。
このような基板処理装置において、ウェハカセット内のウェハは、反転機613、第1リニアトランスポータ612、第2リニアトランスポータ614を経て各研磨ユニット604〜607に導入される。これらの研磨ユニット604〜607では上述した基板処理方法を行うことができる。研磨後のウェハは、第2搬送ロボット615および反転機616を経て洗浄機617〜620に導入され、ここで洗浄される。洗浄後のウェハは、第1搬送ロボット602によりウェハカセットに戻される。
また、上述した例では、基板の金属被膜を平坦化処理する平坦化ユニットが、金属被膜を化学機械研磨する化学機械研磨ユニットである場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、化学機械研磨ユニットに代えて、電解液や超純水を用いて基板の金属被膜に対して電解加工を行う電解加工ユニットや、電解加工と機械研磨とを複合させた複合電解加工を基板の金属被膜に対して行う複合電解加工ユニットを用いることもできる。
例えば、上述の2段研磨方法を電解加工に適用すれば、第1の研磨工程における電流または電圧と第2の研磨工程における電流または電圧を適宜変更することにより、ウェハに形成された金属被膜上の自然酸化膜を除去した状態でウェハの金属被膜を除去することができるので、均一な平坦化を実現することができる。
図17は、上述した化学機械研磨ユニットに代えて使用できる電解加工ユニット700の一例を示す平面図である。この電解加工ユニット700は、回転(自転)自在な円形の電極テーブル702を備えており、この電極テーブル702の円周方向に沿った所定の位置に、両側に給水ノズル704を備えた加工電極706と給電電極708とが交互に配置されている。加工電極706および給電電極708は電源(図示せず)に接続されている。
このような電解加工ユニット700においては、電極テーブル702を回転させつつ、給水ノズル704から純水または超純水を供給して、電極テーブル702の回転によりウェハWに対向する位置に移動された加工電極706と給電電極708とによって、必要に応じて回転させたウェハWが加工される。
図18は上述した化学機械研磨ユニットに代えて使用できる複合電解加工ユニット800の一例を示す平面図、図19は図18の縦断面図である。図18および図19に示すように、この複合電解加工ユニット800は、上下動可能かつ水平面に沿って往復運動可能なアーム802と、アーム802の自由端に垂設されて、表面(被処理面)を下向き(フェイスダウン)にしてウェハWを吸着保持するウェハホルダ804と、アーム802が取付けられる可動フレーム806と、矩形状の加工テーブル808と、加工テーブル808に設けられた電源810とを備えている。図18に示す例では、加工テーブル808の大きさは、ウェハホルダ804で保持するウェハWの外径よりも一回り大きく設定されている。
可動フレーム806の上部には上下動用モータ812が設置されており、この上下動用モータ812には上下方向に延びるボールねじ814が連結されている。ボールねじ814にはアーム802の基部802aが取付けられており、上下動用モータ812の駆動に伴ってアーム802がボールねじ814を介して上下動するようになっている。また、可動フレーム806自体も、水平方向に延びるボールねじ816に取付けられており、往復動用モータ818の駆動に伴って可動フレーム806およびアーム802が水平面に沿って往復運動するようになっている。
ウェハホルダ804は、アーム802の自由端に設置された自転用モータ820に接続されており、この自転用モータ820の駆動に伴って回転(自転)できるようになっている。また、上述したように、アーム802は上下動および水平方向に往復運動可能となっており、ウェハホルダ804はアーム802と一体となって上下動及び水平方向に往復運動可能となっている。
また、加工テーブル808の下方には中空モータ822が設置されており、この中空モータ822の主軸824には、この主軸824の中心から偏心した位置に駆動端826が設けられている。加工テーブル808は、その中央において上記駆動端826に軸受(図示せず)を介して回転自在に連結されている。また、加工テーブル808と中空モータ822との間には、周方向に3つ以上の自転防止機構(図示せず)が設けられている。これらの自転防止機構によって、中空モータ822の駆動により加工テーブル808がスクロール運動(並進回転運動)を行うようになっている。
図18に示すように、加工テーブル808は、例えば固定砥粒からなる複数の機械的加工部830と、電解加工部を構成する複数の加工電極832および給電電極834を備えている。また、図19に示すように、加工テーブル808は、平板状のベース836を備えており、このベース836の上面に、X方向(図18参照)に沿って延びる複数の加工電極832と給電電極834が、所定間隔離間して交互に配置されている。これらの加工電極832および給電電極834は電源810に接続されている。そして、加工電極832を挟む給電電極834の両側に、X方向(図18参照)に沿って延びる複数の機械的加工部830が配置されている。各加工電極832の上面は、断面半円状のイオン交換体838で覆われている。
そして、電源810により加工電極832と給電電極834との間に所定の電圧を印加し、イオン交換体838により生成された水素イオンまたは水酸化物イオンによって、加工電極(陰極)832において、ウェハWの表面の導電体膜の電解加工を行う。このとき、加工電極832と対面する部分において加工が進行するが、ウェハWと加工電極832とを相対移動させることによりウェハWの全面の加工を行っている。同時に、機械的加工部830をウェハWの表面に擦り付けることで、純水または超純水の存在下で、ウェハWの表面の導電体膜に機械的加工を施す。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態における基板処理装置としての研磨装置を示す平面図である。 図1の研磨装置内のウェットエッチングユニットを示す縦断面図である。 ウェハに対する押圧力を領域ごとに変更することができるトップリングを示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態における基板処理装置としての研磨装置を示す平面図である。 本発明に係る研磨方法において水供給工程を行う場合の効果を示すグラフである。 研磨テーブルに作用するトルクを検出して研磨中のウェハと研磨面との間の摩擦力を検出する研磨ユニットを示す模式図である。 本発明に係る研磨方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る研磨方法を行った場合の研磨パッドの温度とモータ電流の変化を示すグラフである。 本発明に係る研磨方法を行った場合の研磨パッドの温度とモータ電流の変化を示すグラフである。 渦電流を用いてウェハの表面の膜厚を測定する渦電流センサの構成を示す模式図である。 ウェハの表面の膜厚を測定する光学式センサを備えた研磨ユニットを示す模式図である。 本発明に係る研磨方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る研磨方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る研磨方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る研磨方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態における基板処理装置としての研磨装置を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態における基板処理装置の電解加工ユニットの一例を示す平面図である。 本発明の第5の実施形態における基板処理装置の複合電解加工ユニットの一例を示す平面図である。 図18の縦断面図である。
符号の説明
1 ウェハカセット
2 ロード/アンロードステージ
3 走行機構
4,201 第1搬送ロボット
5,6,212,213 洗浄・乾燥機
7,8,9,10,202,203 載置台
11 ウェハステーション
12,205 第2搬送ロボット
13,207 第3搬送ロボット
14 ウェットエッチングユニット
15,215,216 洗浄機
16,17,223,224 研磨ユニット
18,19,24,25,225,228,300 研磨テーブル
20,26,226,229,305 トップリング
21,27 研磨液供給ノズル
22,23,28,29 ドレッサ
30,31,219,220 反転機
32 ロータリトランスポータ
33,34 リフタ
35,36,227,230 プッシャ
100 膜厚測定器
140 シリンダ
141 軸受
142 回転駆動体
143 チャック部
144,146 プーリ
145 ベルト
147 モータ
148 薬液/純水ノズル
204 真空チャンバ
206 ドライエッチングユニット
210 真空ポンプ
211 第4搬送ロボット
217 第5搬送ロボット
218 第6搬送ロボット
221,222 トランスポータ
235 プロセスガス供給装置
302 モータ
304 電流モニタ
700 電解加工ユニット
800 複合電解加工ユニット

Claims (15)

  1. 基板上の金属被膜の表面に形成された該金属の自然酸化膜を除去し、
    前記除去処理の後に前記基板の金属被膜を平坦化処理することを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記除去処理は、前記金属の自然酸化膜を溶解可能な薬液を用いた湿式処理であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記除去処理は、前記金属の自然酸化膜を還元可能またはエッチング可能なガスを用いた乾式処理であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  4. 前記平坦化処理は、化学機械研磨、電解加工、電解加工と機械研磨とを複合させた複合電解加工のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 表面に金属被膜が形成された基板を研磨面に押圧して該金属被膜を研磨する研磨方法であって、
    少なくとも基板上の金属被膜上に形成された該金属の自然酸化膜を研磨により除去する第1の研磨工程と、
    前記基板の金属被膜を研磨により除去する第2の研磨工程と、
    を有することを特徴とする研磨方法。
  6. 前記第1の研磨工程は、前記基板を第1の圧力で前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う工程を含み、
    前記第2の研磨工程は、前記基板を前記第1の圧力とは異なる第2の圧力で前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の研磨方法。
  7. 前記第1の圧力は前記第2の圧力よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の研磨方法。
  8. 前記第1の研磨工程は、第1の研磨液を前記研磨面に供給しつつ前記基板を前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う工程を含み、
    前記第2の研磨工程は、前記第1の研磨液とは異なる第2の研磨液を前記研磨面に供給しつつ前記基板を前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の研磨方法。
  9. 前記第1の研磨工程と前記第2の研磨工程との間に、水を前記研磨面に供給しつつ前記基板を前記研磨面に押圧する水供給工程を有することを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載の研磨方法。
  10. 前記第1の研磨工程の終了を前記基板と前記研磨面との間の摩擦力に基づいて検出することを特徴とする請求項5から9のいずれか一項に記載の研磨方法。
  11. 表面に金属被膜が形成された基板を研磨面に押圧して該金属被膜を研磨する研磨方法であって、
    前記基板を第1の圧力で前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う第1の研磨工程と、
    前記第1の研磨工程の後に、水を前記研磨面に供給しつつ前記基板を前記研磨面に押圧する水供給工程と、
    前記水供給工程の後に、前記基板を前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力で前記研磨面に押圧して該基板の研磨を行う第2の研磨工程と、
    を有することを特徴とする研磨方法。
  12. 基板上の金属被膜の表面に形成された該金属の自然酸化膜を除去する処理ユニットと、
    前記基板の金属被膜を平坦化処理する平坦化ユニットと、
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  13. 前記処理ユニットは、前記金属の自然酸化膜を溶解可能な薬液を用いた湿式処理を行う湿式処理ユニットであることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
  14. 前記処理ユニットは、前記金属の自然酸化膜を還元可能またはエッチング可能なガスを用いた乾式処理を行う乾式処理ユニットであることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
  15. 前記平坦化ユニットは、前記基板の金属被膜を化学機械研磨する化学機械研磨ユニット、前記基板の金属被膜に対して電解加工を行う電解加工ユニット、電解加工と機械研磨とを複合させた複合電解加工を前記基板の金属被膜に対して行う複合電解加工ユニットのいずれかであることを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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