JP2005258149A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トナーの流動性が安定しない状況においても、所望のトナー濃度を安定して維持することができる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 現像剤担持体3と、第一現像剤収容部4aと、現像剤退避部7と、現像剤分離手段8と、二成分現像剤を第一現像剤収容部4aへ供給可能に収容する第二現像剤収容部4bと、第二現像剤収容部4bにトナーを供給可能に収容するトナー収容部5と、現像剤退避部7と第一現像剤収容部4aとを隔てる仕切り部材12とを備え、第一現像剤収容部4aには、トナー濃度検出手段SUが配置されており、このトナー濃度検出手段SUの検出結果に応じて、第一現像剤収容部4aの撹拌部材、第二現像剤収容部4bの撹拌部材及びトナー収容部5の撹拌部材のそれぞれを駆動/停止制御することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 現像剤担持体3と、第一現像剤収容部4aと、現像剤退避部7と、現像剤分離手段8と、二成分現像剤を第一現像剤収容部4aへ供給可能に収容する第二現像剤収容部4bと、第二現像剤収容部4bにトナーを供給可能に収容するトナー収容部5と、現像剤退避部7と第一現像剤収容部4aとを隔てる仕切り部材12とを備え、第一現像剤収容部4aには、トナー濃度検出手段SUが配置されており、このトナー濃度検出手段SUの検出結果に応じて、第一現像剤収容部4aの撹拌部材、第二現像剤収容部4bの撹拌部材及びトナー収容部5の撹拌部材のそれぞれを駆動/停止制御することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられる現像装置に係り、特に、磁性キャリアとトナーとを具備した二成分現像剤を用い、かつ、トナー濃度検知手段を用いずにトナー濃度を自律的に制御する現像装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
一般に、電子写真方式等の画像形成装置で用いられる現像装置としては、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像剤にて可視像化するものが知られている。この種の現像装置に用いられる現像方式としては、現像剤として着色剤粒子であるトナーのみを用いる一成分現像方式と、現像剤として磁性体粒子であるキャリアと着色粒子であるトナーとを混合撹拌したものを用いる二成分現像方式とに大別される。
従来、二成分現像方式の現像装置としては、画質、コスト面や安定性など優れた点が多いことから、トナーを磁性キャリアに混合した現像剤を磁場によって搬送して現像する磁気ブラシ現像方法が広く用いられている。この磁気ブラシ現像方法では、トナーと磁性キャリアとの摩擦で発生した静電気力により、トナーが磁性キャリアの表面に担持されるが、このトナーは、像担体上の静電潜像に接近すると、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に形成される電界によって静電潜像上へ飛翔し、静電潜像を可視像化する。また、現像剤は、現像によって消費されたトナーを補充しながら反復使用される。
しかし、このような磁気ブラシ現像方法においては、トナー濃度(トナーと磁性キャリアの混合比)を一定範囲に保つ制御を行わないと、トナー濃度が上昇した場合には、トナー飛散やカブリが発生し、一方、トナー濃度が低下した場合には、濃度低下や濃度斑、画像抜けなどが発生してしまう。したがって、安定した画像を得るためにはトナー濃度を一定に保つ必要がある。
そこで、従来の磁気ブラシ現像方法では、安定した画像を得るためにトナー濃度センサを用いてトナー濃度を検知したり、現像パッチを作成してトナー現像量を検知し、その信号によってトナー補給部材を作動させることによりトナー濃度を一定に保つ制御が行われている。例えば、トナー濃度センサによりトナー濃度を検知し、この検知情報に基づいてトナー濃度が低下したと判断された場合、トナー補給部材によりトナー補給が行われる。
しかし、この種の磁気ブラシ現像方法にあっては、トナー濃度センサや独立してON/OFF駆動できるトナー補給部材が必要不可欠であり、現像装置の大型化、高コスト化が避けられない。また、検知対象の濃度パッチを作成する等、トナー濃度の検知システムが面倒であるという不具合がある。さらに、これらトナー濃度センサはトナーと密着する必要があるため、サンサ検知窓が汚れて測定値が次第にずれてくるという問題がある。
このような不具合を解決する先行技術として、トナー濃度センサやトナー補給部材を用いずに、トナー濃度を一定に保つ現像装置や制御方法が既に提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。こうした現像装置は、二成分現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の二成分現像剤量を規制部材で規制し、現像剤担持体上における二成分現像剤のトナー濃度変化によって、二成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御することで、トナー濃度を調整するものである。
また、自律的制御の方法は、現像剤担持体に担持搬送される現像剤移動層と、現像剤収容部内で現像剤が循環する現像剤循環層とを発生させ、現像剤収容部と連通しているトナー収容部からのトナーを取り込むというものである。すなわち、現像工程において、トナーが消費されると、現像剤収容部内に収容された現像剤の嵩が減少し、減少した嵩分のトナーがトナー収容部から現像剤収容部に補給されることで、現像剤収容部内の現像剤は、トナー濃度を保つというものである。
上記現像装置の例として、特許文献1では、現像スリーブ上に磁性粒子層を形成し、容器内のトナー供給部においてこの磁性粒子層に接触するようにトナーを収容し、現像スリーブの回転に伴う磁性粒子層の磁性粒子の移動によって、上記トナー供給部で磁性粒子層内にその外側のトナー層からトナーを取り込み、トナーと磁性粒子とが混合された現像剤を規制部材でその層厚を規制して現像部に搬送することにより、トナーの過剰供給による帯電不足の防止を図っている。
また、特許文献2では、内部磁極を有する現像スリーブ回転型磁気ブラシ現像装置において、現像スリーブ表面に絶縁性層を設けるとともに、現像スリーブ近くにトナー供給ロールを配設し、トナー供給ロールと現像スリーブ間に交番電圧を印加することで、トナー濃度、トナー帯電の安定化を図っている。
さらに、特許文献3では、現像剤を構成するトナーとして磁性トナーを用いることで、トナー帯電の安定化、トナー飛散の防止を図っている。
また、特許文献4では、現像剤担持体の搬送速度が最速のときにおいて、キャリア一個の表面に対してトナーが完全に覆った状態となる限界トナー濃度以下となるようにトナー濃度を構成することで、地汚れやトナー飛散の防止を図っている。
さらにまた、特許文献5では、現像剤収容部において、現像剤担持体に担持搬送される現像剤量を規制する第一の規制部材よりも現像剤担持体の現像剤搬送方向上流側に第二の規制部材を設けることにより、トナー濃度調整の簡易化を図っている。
しかしながら、上記の先行技術にあっては、いずれもトナー濃度変化に対応した現像剤の体積変化と現像剤の動きとによって、トナー濃度の制御をしているため、現像剤の体積変化や現像剤の動きを顕著にする必要がある。このような要請下においては、通常の二成分現像方式と比較して、特に、現像剤担持体周辺の現像剤仕込量を少なくして、その体積変化等を顕著にする必要があるため、現像剤の循環が悪く、現像剤の動きが活発な箇所と活発でない箇所とが存在して、トナーの取り込みが均一に行われない。さらに、帯電性能や磁化特性の劣化により磁性キャリアが現像装置本体から抜け出て現像剤収容室内の磁性キャリア量が減少すると、トナー濃度安定時において現像剤収容部内の磁性キャリア量に対するトナー量比率が大きくなる。この結果、十分なトナー帯電が施されず地汚れやトナー飛散が生じるという問題が生じていた。
また、現像剤量が少ないことから現像剤中に含まれるトナーの絶対量が少ないこと、トナー濃度が減少しても現像剤の体積変動は緩やかでありトナーの取り込みスピードが遅いことから、トナー消費の激しい高密度画像を連続で出力する際に所望の濃度が維持できないといった問題が生じていた。
さらに、予め現像剤量を少なく設定しなければならないため、1つの磁性キャリアにかかるストレスが大きくなり、磁性キャリアの寿命が短くなる。つまり、ランニングコストが上昇し、また、応答性が遅いため、高密度画像の濃度を確保できないといった問題が生じていた。
こうした問題を解決するために、本出願人は以前、特願2003−185499号において、トナー濃度センサやトナー補給機構を必要としない小型で低コストの現像装置を前提とし、トナーの帯電立ち上がり特性を向上させると共に、磁性キャリアの量が変化しても安定したトナー濃度が保たれて地汚れやトナー飛散が抑制でき、さらにトナーの取り込みを均一にすることによって高密度画像の連続出力に対応し、現像剤の仕込み量を予め多く設定することが可能なことにより長寿命化を実現してランニングコストを抑えた現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提案した。
しかしながら、上記発明の方式は、初期のトナーの流動性が安定しない状況においては、トナー濃度が収束安定するまでに時間がかかり、所望のトナー濃度の維持ができない場合があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、トナーの流動性が安定しない状況においても、所望のトナー濃度を安定して維持することができる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の現像装置は、図1に示すように、トナーと磁性キャリアとが含まれる二成分現像剤2を磁界発生手段1の磁力により所定の(矢印)方向に担持搬送する現像剤担持体3と、現像剤担持体3に隣接して二成分現像剤2を収容し、この二成分現像剤2を撹拌搬送する撹拌部材を有する第一現像剤収容部4aと、現像剤担持体3に隣接して第一現像剤収容部4aに対し現像剤担持体3の現像剤搬送方向下流側に設けられると共に第一現像剤収容部4aと連通する現像剤退避部7と、第一現像剤収容部4a及び現像剤退避部7に対して現像剤担持体3の現像剤搬送方向下流側に設けられ、現像剤担持体3により担持搬送される二成分現像剤2の一部を余剰現像剤としてせき止め、トナー濃度に応じて第一現像剤収容部4a又は現像剤退避部7に余剰現像剤を分離する現像剤分離手段8と、第一現像剤収容部4aを介して現像剤担持体3と連通して設けられ現像剤担持体3により担持搬送される二成分現像剤2のトナー濃度よりも高いトナー濃度を有する二成分現像剤2を第一現像剤収容部4aへ供給可能に収容し、この二成分現像剤2を撹拌搬送する撹拌部材を有する第二現像剤収容部4bと、第一現像剤収容部4a及び第二現像剤収容部4bを介して現像剤担持体3と連通して設けられ、第二現像剤収容部4bにトナーを供給可能に収容し、このトナーを撹拌搬送する撹拌部材を有するトナー収容部5と、現像剤分離手段8に対して、現像剤担持体3の現像剤搬送方向上流側に設けられ、現像剤退避部7と第一現像剤収容部4aとを隔てる仕切り部材12とを備え、第一現像剤収容部4aには、該第一現像剤収納部4a内の二成分現像剤2が現像剤担持体3へ供給され担持搬送されて、現像剤分離手段8にいたるまでの経路における二成分現像剤2のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段SUが配置されており、このトナー濃度検出手段SUの検出結果に応じて、第一現像剤収容部4aの撹拌部材、第二現像剤収容部4bの撹拌部材及びトナー収容部5の撹拌部材のそれぞれを駆動/停止制御することを特徴とするものである。
このように構成した本発明の現像装置においては、第一現像剤収納部4a内の二成分現像剤2が現像剤担持体3へ供給され担持搬送されて、現像剤分離手段8にいたるまでの経路における二成分現像剤2のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段SUが第一現像剤収容部4aに配置されており、このトナー濃度検出手段SUの検出結果に応じて、第一現像剤収容部4aの撹拌部材、第二現像剤収容部4bの撹拌部材及びトナー収容部5の撹拌部材のそれぞれを駆動/停止制御するので、トナー流動性が安定しない状況においても、安定して所望のトナー濃度を維持し、自律制御の立ち上がりをスムーズに行うことが可能となる現像装置を提供することができる。
ここで、トナー流動性が安定しない状況としては、例えば、トナー成分が異なり、それ自体の流動性が異なる市販のトナーを補給した場合や、初期設定の段階で誤ってトナー濃度を低く設定した場合や、高密度画像を連続的に形成して、トナー補給が不十分な状態で、画像形成を中止して放置した後、再度画像形成を開始する場合等が挙げられる。
特に、市販のトナーを補給した場合には、この補給トナーとの組合せ特性によっては、現像装置内のトナー濃度が飽和トナー濃度に収束するまでに、大幅な時間を要する場合が生じていた。
そこで、このような補給トナーの流動性が不安定な所定の状況においては、トナー濃度検出手段SUを利用して、例えば、トナー濃度が高いと検出された場合には、第二現像剤収容部4b内の撹拌部材及びトナー収容部5内の撹拌部材の駆動を停止するように制御し、トナー濃度が低いと検出された場合には、第一現像剤収容部4a内の撹拌部材及び第二現像剤収容部4b内の撹拌部材を、通常の自律制御時よりも速い駆動速度で駆動するように制御する。
そして、トナーの初期投入時や現像装置の使用開始時等の所定の期間において、このような各撹拌部材のフィードバック駆動/停止制御を行うことにより、トナー流動性が不安定な場合でも、安定したトナー濃度を維持することができ、トナー濃度が所定の値に収束した後、通常の自律制御に移行することにより、現像装置の使用期間全体に亘って、一貫して安定したトナー濃度を維持することができる現像装置を提供することが可能となる。
ここで、トナー濃度検出手段SUは、第一現像剤収容部4aの底部又は現像剤分離手段8の近傍又は仕切り部材12の近傍のいずれかに配置することができ、トナー濃度検出手段SUは、二成分現像剤2中の透磁率を検知するインダクタンスセンサであってもよいし、二成分現像剤2中の光反射率を検知する光センサであってもよい。
なお、自律制御時は、トナー濃度検出手段SUを不図示の領域に反転させ、または、シャッター等により遮蔽させて、初期、コピー枚数、所定JOB等の定期、不定期のみに測定を行うようにして、センサ検知窓汚れを防止するように構成してもよい。また、トナー濃度が異常値を示したときは、直ちに画像形成を停止するか、または、所定期間センサによるフィードバック制御に切り替えるように構成してもよい。
また、このような技術的手段において、現像剤担持体3は、内部に磁界発生手段1を具備し、二成分現像剤2を搬送担持するものであれば適宜選定して差し支えなく、例えば、回転可能な非磁性スリーブと、この非磁性スリーブ内に固定的に配設され且つ磁界発生手段1が設けられた磁石部材とを具備した態様がある。
ここで、磁界発生手段1は、複数の磁極10を有しているものであればよく、例えば、磁極10の構成例としては、現像に寄与するための現像磁極10aや、現像剤を捕獲できる機能を備えたピックアップ磁極10cや、現像剤を搬送する搬送磁極10b,10d等を備えたものが挙げられるが、これに限られるものではなく、適宜選定して差し支えない。また、トナーは、磁性キャリアに付着するものであれば、磁性でも非磁性でもよい。
また、第一現像剤収容部4aは現像剤担持体3に隣接して二成分現像剤2を収容するものであればよく、第二現像剤収容部4bは、第一現像剤収容部4aと連通し、現像剤担持体3により担持搬送される現像に寄与する二成分現像剤2よりも、高いトナー濃度を有する二成分現像剤2を収容するものであればよい。このような態様を実現するためには、第一現像剤収容部4aに収容される二成分現像剤2の平均トナー濃度よりも、第二現像剤収容部4bに収容される二成分現像剤2の平均トナー濃度が高いことが好ましい。また、第一現像剤収容部4aに第二現像剤収容部4bからの高い濃度の二成分現像剤を均一に取り込ませるためには、第一現像剤収容部4a内に撹拌部材等を設けることが好ましい。このように第一現像剤収容部4a内に撹拌部材を設けることにより、第二現像剤収容部から供給された二成分現像剤が十分に撹拌混合された上で、現像剤担持体32に供給され、これにより二成分現像剤中のトナーの帯電性を安定させて現像剤担持体3上のトナー濃度の均一化を実現することができる。また、トナー収容部5は、第二現像剤収容部4bに連通し、第二現像剤収容部4bにトナーを供給可能に収容するものであればよい。
また、現像剤退避部7は、第一現像剤収容部4aからの二成分現像剤2を一時的に収容し、第一現像剤収容部4aにおける二成分現像剤2を一時的に不足または流動させることにより、第二現像剤収容部4bからの高いトナー濃度の二成分現像剤を第一現像剤収容部4aに導く態様であればよい。この態様により、第一現像剤収容部4a内の循環性が良くなり、現像剤退避部7に現像剤を退避させることにより生じる第一現像剤収容部4a内のスペースまたは二成分現像剤流動部分に、高いトナー濃度の二成分現像剤を補給することができ、第一現像剤収容部4a内の現像剤全体の濃度を上げることができる。
ここで、高いトナー濃度の二成分現像剤とは、トナー濃度が飽和している状態の二成分現像剤よりも、トナーの重量比率が高い二成分現像剤のことである。また、トナー濃度が飽和している状態の二成分現像剤とは、現像剤担持体3により担持搬送される二成分現像剤2が、現像剤分離手段8により、トナー濃度に応じて、第一現像剤収容部4a側又は現像剤退避部7側に分離導入される際の、境界状態にあるトナー濃度を有する二成分現像剤のことである(以下、このようなトナー濃度を飽和トナー濃度と称することもある)。
さらに、現像剤収容部4a、4b及び現像剤退避部7を経由する循環路6を生じさせ、二成分現像剤2の流れを活発にするためには、現像剤分離手段8の上流側に、第一現像剤収容部4aと現像剤退避部7とを隔てる仕切り部材12を設け、この仕切り部材12により、現像剤退避部7に分離導入された二成分現像剤2が第一現像剤収容部4a及び第二現像剤収容部4bの両方に流出されるように構成することが好ましい。
このような循環路6は、例えば、第一現像剤収容部4aと現像剤退避部7とを少なくとも二箇所で連通していることにより、第一現像剤収容部4aからの二成分現像剤2が現像剤担持体3近傍から現像剤退避部7に進入し、再び第一現像剤収容部4aへ戻る流路であればよい。本発明における仕切り部材12を経由する循環路6は、その現像剤流れ方向に対して上流側において第一現像剤収容部4aと連通し、下流側において第一現像剤収容部4a及び第二現像剤収容部4bと連通していることが必要である。ここで、循環路6の位置及び大きさ等は適宜選定して差し支えない。
この場合、第二現像剤収容部4bは仕切り部材12上の現像剤退避部7より流出する二成分現像剤2を収容することが必要となるため、その底面が現像剤退避部7との連通部よりも重力方向で下の位置関係にあればよい。
さらに、現像剤分離手段8は、現像剤担持体3により搬送される二成分現像剤2を、トナー濃度(磁性キャリアに対するトナー比率)に応じて分離するものであればよい。このとき、現像剤分離手段8は、トナー濃度に応じて二成分現像剤2の経路を異ならせる態様であるが、通常は、余剰現像剤のうち、低トナー濃度の二成分現像剤2を現像剤退避部7へ、高トナー濃度の二成分現像剤2を第一現像剤収容部4aへ分離する態様が採用されている。ここで、余剰現像剤とは、現像剤担持体3により担持搬送された二成分現像剤2のうち、像担持体9側へ搬送されない二成分現像剤2のことである。
また、現像剤担持体3により担持搬送された二成分現像剤2のうち余剰現像剤をせき止め、この余剰現像剤が像担持体9側へ搬送されないようにするために、例えば、現像剤分離手段8は、現像剤担持体3に対向配置されて余剰現像剤がせき止められるせき止め部11を有することが好ましい。さらに、現像剤分離手段8は、現像剤担持体3に設けられた磁界発生手段1である磁極10(例えば搬送磁極10b)を含むことが好ましい。
この場合、トナー濃度が低い二成分現像剤2では、現像剤中のトナー量が少ないため、単位体積当たりの磁性キャリア密度が高く、外部磁界から受ける磁気吸引力が大きくなるが、一方、トナー濃度が高い二成分現像剤2では、磁性キャリアの表面を覆うトナー量が多いため、単位体積当たりの磁性キャリア密度が小さくなって現像剤の磁化が低下し、外部から受ける磁気吸引力が小さくなるという性質を利用して、トナー濃度に応じて、現像剤の流れを分離するものである。
すなわち、せき止め部11と磁極10とを組み合せてなる現像剤分離手段8によれば、現像剤担持体3によって搬送された二成分現像剤2が低トナー濃度である場合、現像剤担持体3内部に引き付けられる磁気吸引力が大きいために現像剤担持体3の回転による二成分現像剤2に対する搬送力が強くなり、せき止め部11のせき止め力と搬送磁極10bの磁気的拘束力によって滞留している二成分現像剤(低トナー濃度)2を押し出し、この押し出された低トナー濃度の二成分現像剤2は、現像剤退避部7へ移動する。
一方、現像剤担持体3によって搬送された二成分現像剤2が高トナー濃度である場合、現像剤担持体3内部に引き付けられる磁気吸引力が小さいために現像剤担持体3の回転による二成分現像剤2に対する搬送力が弱く、せき止め部11に滞留している二成分現像剤2を押し出せない。よって、せき止め部11によって滞留している二成分現像剤2まで到達することなく途中で落下し、第一現像剤収容部4aへ戻る。この作動は、上述したトナー濃度の違いによる性質を利用したものである。
また、現像剤担持体3上における二成分現像剤2の穂立ち状態を多く形成し、二成分現像剤2をせき止め部11でせき止めるという観点から、現像剤分離手段8を構成するせき止め部11は、現像剤担持体3の現像剤搬送方向に対して搬送磁極10bの下流側に隣接して配置されることが好ましい。このとき、現像剤分離手段8として、現像剤担持体3における磁界発生手段1である磁極10の配設位置や磁界強度を変化させるようにすれば、第一現像剤収容部4a又は現像剤退避部7へ分離される二成分現像剤2のトナー濃度の程度(飽和トナー濃度)を可変設定することができる。
また、現像剤担持体3により搬送される二成分現像剤2の量を規制する規制部材を別に設けることなく、二成分現像剤2の層厚を規制するという観点から、せき止め部11は、現像剤担持体3に担持される現像剤層が規制せしめられる規制部材を兼用することが好ましい。
また、現像剤退避部7における低トナー濃度の二成分現像剤2を、容易に第一現像剤収容部4aまたは第二現像剤収容部4bへ誘導させるという観点から、現像剤退避部7と第一現像剤収容部4aとを隔てる仕切り部材12は、現像剤退避部7内の二成分現像剤2を第一現像剤収容部4aまたは第二現像剤収容部4bのいずれかにより多くの現像剤を導くように傾斜していることが好ましい。
なお、この仕切り部材12は、現像剤担持体3側が反対側の端よりも高く設定されていることが好ましいが、この態様に限らず、仕切り部材12の中心を低く設定し、この部分に第一現像剤収容部4aまたは第二現像剤収容部4bへ通じる循環路6を設ける等、適宜選定して差し支えない。
さらに、現像剤担持体3に対する二成分現像剤2の供給量を確保するという観点から、現像剤退避部7及び第一現像剤収容部4a間の仕切り部材12と現像剤担持体3との間隙は、せき止め部11と現像剤担持体3との間隙よりも大きく設定されていることが好ましい。
なお、本発明は上述した現像装置に限られるものではなく、これらの現像装置を用いて、像担持体9上の静電潜像を可視像化する画像形成装置をも対象とする。
本発明によれば、トナーの流動性が安定しない状況においても、安定して所望のトナー濃度を維持し、自律制御の立ち上がりをスムーズに行うことが可能となる現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
<実施の形態>
<実施の形態>
まず、本発明に係る現像装置を含む画像形成装置の概略構成について、図2を参照して説明する。図2は、本発明に係る画像形成装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
図2において、符号21は、矢印方向に回転する有機感光体からなる静電潜像担持体であり、この静電潜像担持体21はスコロトロンなどの帯電装置22によって帯電され、レーザ書込み装置やLEDアレイを有する露光装置23によって静電潜像が書き込まれる。この静電潜像は、光の当たった静電潜像担持体21表面電位が低下し、光の当たっていない高電位部分とのコントラストによる電位画像として形成される。また、現像装置24は、現像ハウジング31内に着色粒子であるトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を収容し、現像剤担持体32に前記二成分現像剤を担持させ、この現像剤担持体32にバイアス電源25からの現像バイアスを印加することで、現像剤担持体32を静電潜像の高電位部と低電位部との中間電位に保持し、静電潜像の画像部を帯電されたトナーにて現像するようにしたものである。さらに、転写装置26は、例えば静電潜像担持体21に接触配置される転写ロールにて構成され、バイアス電源27によって静電潜像担持体21上のトナー像が引き付けられる方向の転写バイアスを印加されることで、静電潜像担持体21上のトナー像を記録材28に転写させるようにしたものである。また、静電潜像担持体21上に残留したトナーは、例えばドクターブレード式のクリーニング装置29によって除去される。
さらに、本実施の形態において、静電潜像担持体21上のトナー像を転写された記録材28は、定着装置50に搬送され、この定着装置50によりトナー像は、記録材28に定着される。定着装置50は、例えばヒートロール方式で、加熱ロール51と加圧ロール52とを有し、この加熱ロール51と加圧ロール52との間に記録材28を通過させることによりトナー像を記録材28に定着するようになっている。
次に、本実施の形態に係る現像装置の構成について、図3を参照して説明する。図3(a)は本実施の形態に係る現像装置の概要を示す構成図であり、(b)は仕切り部材及びその周辺部の拡大図である。
図3において、現像装置24は、静電潜像担持体21に向かって開口する現像ハウジング31を有し、この現像ハウジング31の開口に面して現像剤担持体32を配設し、現像ハウジング31のうち、現像剤担持体32に隣接した部位には二成分現像剤Gが収容される第一現像剤収容部33aと、現像剤担持体32に隣接し、第一現像剤収容部33aに対して現像剤担持体32の現像剤搬送方向下流側に設けられる現像剤退避部34と、第一現像剤収容部33aを介して現像剤担持体32に連通し且つ高いトナー濃度の二成分現像剤及び現像剤退避部34から流出した二成分現像剤Gを収容する第二現像剤収容部33bと、第一現像剤収容部33a、第二現像剤収容部33bを介して現像剤担持体32に連通し且つ第二現像剤収容部33bへ供給するトナーTを収容するトナー収容部35とを形成したものである。
なお、本実施の形態において、二成分現像剤Gは、トナーTと磁性キャリアからなる現像剤であり、トナーTは、例えば非磁性トナーを用いるが、磁性キャリアと磁気特性が異なるものであれば、磁性トナーを用いても差し支えない。
また、本実施の形態において、現像剤担持体32は、回転可能な回転スリーブ321と、この回転スリーブ321の内部に固定的に配設された磁極ロール322とを備えている。上記磁極ロール322は、例えば、ロール本体中心Oを通る水平面右側に合わせて搬送磁極(本例ではS2)を配設し、回転スリーブ321の回転方向(反時計回り)に対し、搬送磁極(S2)から下流側へ30°間隔で搬送磁極(本例ではN2)と、現像磁極(本例ではS1)とを配設する一方、搬送磁極(S2)から上流側へ30°間隔でピックアップ磁極(本例ではN1)と、搬送磁極(本例ではS3)と、搬送磁極(本例ではN3)とを配置したものである。
なお、本実施の形態において、現像磁極(S1)は、静電潜像担持体21に対向し、ピックアップ磁極(N1)は、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gを捕獲するようになっているが、各々の磁極の配置や数は適宜選定して差し支えない。
一方、回転スリーブ321は、反時計回りに回転すると共に、磁極ロール322の現像磁極(S1)が配設される現像部において、静電潜像担持体21と対向するようになっている。
また、本実施の形態において、第一現像剤収容部33aは二成分現像剤Gが収容されるスペースを有し、第一現像剤収容部33a内のうち現像剤担持体32に近接(又は接触)した部位に第一現像剤撹拌部材36aが回転自在(時計回り)に配設されている。さらに、第一現像剤収容部33aの底部形状は、現像剤担持体32及び第一現像剤撹拌部材36aに沿った湾曲形状をしており、現像剤担持体32、第一現像剤撹拌部材36aとの間に所定間隔の現像剤搬送路を確保している。
また、本実施の形態において、第一現像剤撹拌部材36aは、例えば磁性あるいは非磁性のロールからなるが、スパイラル状のオーガでもよく、複数配設しても差し支えない。
この第一現像剤撹拌部材36aによって撹拌された二成分現像剤Gは、現像剤担持体32のピックアップ磁極(N1)近傍で捕獲され、現像剤担持体32の回転スリーブ321の回転により担持搬送されるようになっている。
また、本実施の形態において、第二現像剤収容部33bは現像剤担持体33により担持搬送され現像に寄与する二成分現像剤Gよりも高いトナー濃度の二成分現像剤が収容されるスペースを有し、トナー収容部35から供給されるトナーTと現像剤退避部34から流出してくる二成分現像剤Gと既存の高いトナー濃度の二成分現像剤を撹拌し且つ第一現像剤収容部33aへ搬送する第二現像剤撹拌部材36bを備えている。具体的には、例えば、第一現像剤収容部33aに収容されている二成分現像剤の平均トナー濃度よりも、3倍程度高い平均トナー濃度を有する二成分現像剤が第二現像剤収容部33bに収容されていることが好ましい。そして、この第二現像剤撹拌部材36bは例えば回転体に弾性フィルムを付けたもので、第二現像剤収容部33bの底壁面に沿って高いトナー濃度の二成分現像剤を掃き出すようにしたものである。また、この第二現像剤撹拌部材36bはトナー収容部35からのトナーTを第二現像剤収容部33b内に引き込み、二成分現像剤Gと撹拌混合する機能も兼ねている。
そして、この第二現像剤収容部33bの底部形状は、第二現像剤撹拌部材36bの移動回転軌跡に沿う湾曲状を有しており、第一現像剤収容部33aと第二現像剤収容部33bとの間の連結部には、現像剤補給路37aが設けられている。
さらに、本実施の形態において、トナー収容部35には、収容されるトナーTを撹拌し第二現像剤収容部33bへ搬送せしめるトナー撹拌部材351を有しており、このトナー撹拌部材351は、例えば回転体に弾性フィルムを付けたもので、トナー収容部35の底壁面に沿ってトナーTを掃き出すようにしたものである。
そして、このトナー収容部35の底部形状は、トナー撹拌部材351の移動回転軌跡に沿う湾曲状を有しており、第二現像剤収容部とトナー収容部35との間の連結部には、トナー補給路37bが設けられている。
また、本実施の形態において、第一現像剤収容部33aと現像剤退避部34との間は、仕切り部材39にて隔てられている。この仕切り部材39は、例えば図3(b)に示すように、現像剤担持体32と同程度の幅で形成されたベースプレート39aを有し、このベースプレート39aは、現像剤担持体32側が上方で、その反対側が下方となるように斜め下方に向かって傾斜配置されている。該ベースプレート39aの傾斜部は、傾斜上を流れる現像剤の内、一部が第一現像剤収容部33aへ余剰分が第二現像剤収容部33bへ流出するように設定されている。そして、ベースプレート39aのうち、現像剤担持体32側に位置する先端部39bは、現像剤担持体32内の搬送磁極(N2)の直上、あるいは搬送磁極(N2)から現像剤搬送方向上流側(時計回り方向側)の位置において、現像剤担持体32の表面と数百μm〜数mmの位置で対向している。
一方、先端部39bの反対側である他端部39cは、前述した現像剤補給路37aの上側壁面を形成するような形状となっている。なお、ベースプレート39aの傾斜角度は任意に設定して差し支えない。
また、本実施の形態において、仕切り部材39の先端部39bと現像剤担持体32との間及び現像剤補給路37aについて、第二現像剤収容部33bを介して現像剤退避部34と第一現像剤収容部33aとを連通している循環路40が形成されている。
この循環路40は、例えば、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gが先端部39b側から現像剤退避部34に流入し、この流入した二成分現像剤Gが他端部39c側から第二現像剤収容部33b、現像剤補給路37aを介し、第一現像剤収容部33aに流出する経路になっている。このとき、他端部39c側から流出する二成分現像剤Gは、その全てが現像剤補給路37aを介し第一現像剤収容部33aに流出するのではなく、その一部は第二現像剤収容部33bに流出するようになっている。このように第一現像剤収容部33a及び第二現像剤収容部33bの両方に流出させて循環させることにより、二成分現像剤G中のトナーの帯電性をより安定化させることができる。
ここで、現像剤退避部34から第一現像剤収容部33a又は第二現像剤収容部33bに流出する現像剤量比については、適宜選定可能である。例えば、第一現像剤収容部33aにより多くの現像剤を流出させれば、現像剤退避部34から第一現像剤収容部33aに流出する流量の大きな現像剤の流れに巻き込まれて、第二現像剤収容部33b内の高濃度の二成分現像剤が第一現像剤収容部33a内に取り込まれると共に、この流量の大きな流れにより取り込まれた高濃度の二成分現像剤が撹拌混合される。一方、第二現像剤収容部33bにより多くの現像剤を流出させれば、第二現像剤収容部33b内での撹拌混合を経て、第一現像剤収容部33aに現像剤が供給されるので、より十分な撹拌混合による均一なトナー濃度を有する二成分現像剤Gを供給することができる。
さらに、本実施の形態では、現像剤担持体32内の搬送磁極(N2)から現像剤搬送方向下流側(反時計回り方向側)の位置において、搬送磁極(N2)と現像磁極(S1)との間には、現像剤担持体32と対向するようにせき止め部41が配設されている。このせき止め部41は、現像剤担持体32と同程度の幅を有し、一端を現像ハウジング31により支持され、先端部を数十μm〜数百μm程度の間隙で現像剤担持体32に近接させている。
なお、本実施の形態では、せき止め部41に多くの二成分現像剤Gを供給するために、前記仕切り部材39の先端部39bと現像剤担持体32との間隙は、せき止め部41と現像剤担持体32との間隙よりも広く設定されている。
また、本実施の形態では、せき止め部41は、現像剤担持体32により担持搬送される二成分現像剤Gの層厚を規制する層厚規制機能を兼ねているが、層厚規制機能とは別にしてもよい。この場合、例えば、せき止め部41と現像磁極(S1)との間に層厚規制部材42を設ける態様が挙げられる。
さらに、本実施の形態においては、第一現像剤収容部33aの底部ハウジング内にトナー濃度検出手段であるセンサユニットSUa、せき止め部41の近傍のハウジング内にセンサユニットSUb、仕切り部材39の下端部内にセンサユニットSUcがそれぞれ設置されている。なお、これらのセンサユニットSUa〜SUcは、上述の設置箇所のいずれか一つに、単一のセンサとして設けてもよいし、検出精度を向上させるために、複数個所に設けてもよい。そして、このようにセンサユニットSUa〜SUcを配置することにより、第一現像剤撹拌部材36aにより撹拌された第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gが現像剤担持体32へ供給されて、供給された二成分現像剤Gが現像剤担持体32により担持搬送され、現像剤分離手段を構成しているせき止め部41にいたるまでの二成分現像剤G中のトナー濃度を検出することができる。
すなわち、第一現像剤収容部33aの底部ハウジング内に収容配置されたセンサユニットSUaにより、現像剤担持体32へ供給される二成分現像剤Gのトナー濃度を検出することが可能となる。また、せき止め部41の近傍のハウジング内に収容配置されたセンサユニットSUbにより、せき止め部41でせき止めらた二成分現像剤Gのトナー濃度を検出することが可能となる。さらに、仕切り部材39の下端部内に収容配置されたセンサユニットSUcにより、中間経路における二成分現像剤Gのトナー濃度を検出することが可能となる。また、上述のセンサユニットSUを1箇所のみに設ける場合には、撹拌搬送された二成分現像剤Gが現像剤担持体32に供給される際のトナー濃度を検出する観点から、第一現像剤収容部33aの底部ハウジング内に収容配置されたセンサユニットSUaを用いることが好ましく、次いで、現像剤分離手段により分離される二成分現像剤Gのトナー濃度を検出し、これにより、現像領域に搬送される二成分現像剤Gのトナー濃度を推定する観点から、せき止め部41の近傍のハウジング内に収容配置されたセンサユニットSUbを用いることが好ましい。さらに、これらの中間的な濃度を検出する観点からは、仕切り部材39の下端部内に収容配置されたセンサユニットSUcを用いることが好ましい。
ここで、センサユニット内のトナー濃度検出センサとしては、二成分現像剤Gの光反射率がトナー濃度により変化することを利用した従来公知の光センサや、二成分現像剤Gの透磁率がトナー濃度により変化することを利用した従来公知のインダクタンスセンサを用いることができる。
なお、センサユニットSUの設置箇所は、上述の3箇所に限定されるものではないが、トナー濃度検出センサのセンシング面に、トナーが押し付けられるような圧力が加わると共に、新しいトナーが通過するような循環経路中の隘路部に設けることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について、現像装置を中心に説明する。
図3において、第一現像剤収容部33aにおける二成分現像剤Gは、第一現像剤撹拌部材36aにより撹拌され、現像剤担持体32内のピックアップ磁極(N1)によって捕獲される。この後、捕獲された二成分現像剤Gは、ピックアップ磁極(N1)及び搬送磁極(S2)の磁気吸引力と現像剤担持体32表面との摩擦力により、現像剤担持体32(回転スリーブ321)の回転方向に搬送される。この搬送された二成分現像剤Gは、せき止め部41の近傍に到達すると、搬送磁極(N2)により穂立ちを形成する。さらに、この二成分現像剤Gの穂立ちは、せき止め部41にて規制されることにより、現像剤層として現像剤担持体32上に形成され、この現像剤層は、現像領域に搬送される。さらに、現像領域に搬送された二成分現像剤Gの現像剤層は、現像磁極(S1)の磁気吸引力により磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを形成する二成分現像剤GにおけるトナーTは、静電潜像担持体21と現像剤担持体32との間に形成される現像電界によって、静電潜像担持体21上の静電潜像を可視像化する。
そして、本実施の形態においては、トナー流動性の安定しない状況(例えば、トナー成分が異なり、それ自体の流動性が異なる市販のトナーを補給した場合や、初期設定の段階で誤ってトナー濃度を低く設定した場合や、高密度画像を連続的に形成して、トナー補給が不十分な状態で、画像形成を中止して放置した後、再度画像形成を開始する場合等における初期投入時や現像装置の使用開始時からの所定の期間)において、センサユニットSUの検出結果に応じて、第一現像剤収容部内の第一現像剤撹拌部材36a、第二現像剤収容部33b内の第二現像剤撹拌部材36b及びトナー収容部35内のトナー撹拌部材351のそれぞれの駆動停止を不図示の装置コントローラを介して行うように構成されている。
具体的には、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gのトナー濃度が所定のトナー濃度の許容範囲よりも高いと検出された場合には、第二現像剤収容部36b内の第二現像剤撹拌部材36b及びトナー収容部35内のトナー撹拌部材351の駆動を停止するように制御する。
一方、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gのトナー濃度が所定のトナー濃度の許容範囲よりも低いと検出された場合には、第一現像剤収容部33a内の第一現像剤撹拌部材36a及び第二現像剤収容部36b内の第二現像剤撹拌部材36bを、通常の自律制御時よりも速い駆動速度(自律制御時の回転速度よりも、1.5〜2倍程度の回転速度)で駆動するように制御する。これにより、トナー流動性が安定しない状況においても、安定して所望のトナー濃度を維持し、自律制御の立ち上がりをスムーズに行うことが可能となる。なお、トナー濃度の許容範囲とは、例えば、所定の飽和トナー濃度(例えば、10%)±5%程度の範囲をいう。
そして、例えば、装置電源投入時から5〜10分程度の所定の時間が経過するまでは、このようなセンサユニットSUの検出結果に基づいた、各撹拌部材36a,36b,351のフィードバック駆動制御を行い、所定の時間経過後は、以下に説明する通常の自律制御に移行する。すなわち、トナーの初期投入時や現像装置の使用開始時等の所定の期間において、このような各撹拌部材36a,36b,351のフィードバック駆動/停止制御を行うことにより、トナー流動性が不安定な場合でも、安定したトナー濃度を維持することができ、トナー濃度が所定の値に収束した後、通常の自律制御に移行することにより、現像装置の使用期間全体に亘って、一貫して安定したトナー濃度を維持することができる現像装置を提供することが可能となる。
なお、各撹拌部材36a,36b,351の駆動速度は、センサユニットSUのトナー濃度検出結果に応じて変化するように可変に設定してもよい。また、当然に、このような制御を行う所定の期間は、上述の装置電源投入時から5〜10分程度に限定されるものではなく、任意に設定可能である。
また、自律制御時には、センサユニットSUを不図示の領域に反転させ、または、シャッター等により遮蔽させて、初期、コピー枚数、所定JOB等の定期、不定期のみにトナー濃度測定を行うようにして、センサ検知窓汚れを防止するように構成してもよい。また、トナー濃度が異常値を示したときは、直ちに画像形成を停止するか、または、所定期間センサによるフィードバック制御に切り替えるように構成してもよい。
また、自律制御時には、センサユニットSUを不図示の領域に反転させ、または、シャッター等により遮蔽させて、初期、コピー枚数、所定JOB等の定期、不定期のみにトナー濃度測定を行うようにして、センサ検知窓汚れを防止するように構成してもよい。また、トナー濃度が異常値を示したときは、直ちに画像形成を停止するか、または、所定期間センサによるフィードバック制御に切り替えるように構成してもよい。
次に、通常の自律制御時におけるせき止め部41付近における二成分現像剤Gの挙動について、図4〜図7を参照して説明する。
まず、図4において、現像剤担持体32により担持搬送される二成分現像剤Gのトナー濃度が低い場合を想定する。この二成分現像剤Gは、現像剤中のトナー量が少ないことから、比較的単位体積当たりの磁性キャリア密度が大きくなっている。つまり、外部磁界(本例ではN2)から二成分現像剤Gが受ける磁気吸引力は大きくなるため、トナー濃度の低い二成分現像剤Gは、せき止め部41近傍まで確実に搬送される。このせき止め部41まで確実に搬送された二成分現像剤Gは、せき止め部41のせき止め力と搬送磁極(N2)の磁気拘束力によって、せき止め部41近傍に滞留している滞留現像剤を押し出し、この押し出された滞留現像剤は、落下現像剤となって仕切り部材39上に落下し、図5に示すように、現像剤退避部34を経て、その後、第二現像剤収容部33bへ流れ込む。
このとき、上記のようにトナー濃度の低い二成分現像剤Gが現像剤退避部34に導かれた場合、図5に示すように、第一現像剤収容部33a内にはその分だけスペースが作られることになる。その結果、現像剤補給路37aから第一現像剤収容部33aに至るまでの現像剤補給路37aにあった二成分現像剤Gは、第一現像剤撹拌部材36aの搬送力と二成分現像剤Gの自重により、上記スペースに速やかに引き込まれ現像剤補給路37a付近の二成分現像剤が流動する。これにより、現像剤補給路37aは、第二現像剤収容部33bからの高いトナー濃度の二成分現像剤Gを受け入れ、この高いトナー濃度の二成分現像剤Gは、現像剤補給路37aを経て第一現像剤収容部33aへと速やかに供給される。さらに、第二現像剤収容部33bにおいては第一現像剤収容部33aへ高いトナー濃度の現像剤を供給した分、トナー収容部35からトナーを受け入れるスペースが形成されてトナー補給路37bにあったトナーTは第二現像剤撹拌部材36bの引き込みとトナーTの自重及びトナー撹拌部材の掃き出しにより、第二現像剤収容部33bへと速やかに供給される。
一方、現像剤担持体32により担持搬送される二成分現像剤Gのトナー濃度が高い場合を想定すると、この二成分現像剤Gは、磁性キャリアの表面を覆うトナー量が多いことから、比較的単位体積当たりの磁性キャリア密度が小さい。つまり、図6に示すように外部磁界(本例ではN2)から二成分現像剤Gが受ける磁気吸引力は小さいため、トナー濃度の高い二成分現像剤Gの多くは、現像剤担持体32の回転方向に対して仕切り部材39の先端よりも上流側の位置で落下してしまう。この結果、この二成分現像剤Gは、せき止め部41近傍に滞留している滞留現像剤まで到達することなく、仕切り部材39上に落下しない。このため、図7に示すように、この二成分現像剤Gは、仕切り部材39上に落下することなく、現像剤担持体32の回転方向に対して仕切り部材39の先端部39bより上流側の位置で落下し、直接第一現像剤収容部33aへ戻る。このとき、前記トナー濃度が低い場合と異なり、第一現像剤収容部33a内にスペースが作られず、現像剤補給路37a付近の二成分現像剤Gは流動しないので、二成分現像剤Gによりふさがれている状態となり、第二現像剤収容部33bから高いトナー濃度の二成分現像剤Gを供給されない。同様に、第二現像剤収容部33bにおいてもトナー収容部35からのトナーTを受け入れるスペースが形成されないため、トナーTは供給されない。
このように、本実施の形態に係る自律制御のトナー補給メカニズムは、トナー濃度に応じた二成分現像剤Gの流動性変化、嵩変化に加えて磁気吸引力の変化を利用したものであり、トナー濃度が低い二成分現像剤Gに対してはトナー補給が行われ、トナー濃度が高い二成分現像剤Gに対してはトナー補給が行われない構成になっている。
すなわち、本実施の形態によれば、通常の自律制御時において、低トナー濃度の時には、二成分現像剤Gは、現像剤退避部34へ一時的に誘導されることによって第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gの嵩変化及び流動性が強調されることになり、その分、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gは、第二現像剤収容部33b内の高いトナー濃度の二成分現像剤をすばやく取り込むことができ、高密度画像の連続出力に対応することができる。また、第二現像剤収容部33bに対しても第一現像剤収容部33aへの高いトナー濃度の二成分現像剤の供給に伴なって形成されるスペースにトナーTがトナー収容部35から供給される。さらに、前述のようなメカニズムにより、現像剤担持体32上の飽和トナー濃度は二成分現像剤に働く磁気吸引力に依存するものであり、二成分現像剤の体積に依存しないので、経時で現像装置内の磁性キャリアの量が減少しても該飽和トナー濃度は安定した値に保たれる。そして、第二現像剤収容部33bから高いトナー濃度の二成分現像剤を供給する場合、二成分現像剤Gが現像剤退避部34を経由するため、第一現像剤収容部33a内の二成分現像剤Gの循環が非常に活発になるため高い濃度の二成分現像剤の取込みが均一に行なわれる。また、二成分現像剤Gの嵩変化及び流動性が強調されること、磁性キャリアが第一現像剤収容部33a及び現像剤退避部34から第二現像剤収容部33bへ流出しても構わない構成であることから、第一現像剤収容部33a内の現像剤密度を高める必要がなく且つ現像剤の仕込み量も増やすことが可能であるため、現像剤に対するストレスが軽減し、現像剤の長寿命化、低ランニングコストを実現することができる。さらに、高密度画像連続出力後及び出力中のトナー濃度回復過程において、現像剤退避部34へ退避する現像剤量が非常に多くなり第一現像剤収容部33aの現像剤供給路37aが大きく開いた場合でも、供給されるのは高いトナー濃度の二成分現像剤であるため、一度に過剰のトナーが第一現像剤収容部33aに入り込むことがないので、現像剤担持体上のトナー濃度が過飽和することはない。その結果、安定した画像品質を保持することができる。
仕切り部材39上に落下し、現像剤退避部34へ導かれる二成分現像剤Gのトナー濃度の範囲は、以下の実施例において詳述する。
なお、以下の実施例1〜6においては、本発明に係る現像装置の通常の自律制御時における性能を従来の現像装置と比較検証した。
なお、以下の実施例1〜6においては、本発明に係る現像装置の通常の自律制御時における性能を従来の現像装置と比較検証した。
本実施例は、前述した実施の形態に係る現像装置(図3参照)を用いて、磁極ロール322の搬送磁極(N2又はS2)を変化させたとき、仕切り部材39上に落下する二成分現像剤Gの流量とトナーの濃度範囲の関係を測定したものである。本実施例において、現像装置を除いた画像形成装置の条件は次の通りである(図2参照)。
・静電潜像担持体21:φ30の有機感光体を使用し、周速を170mm/s、画像部電位を−150V、非画像部電位を−650Vに設定した。
・帯電装置22:スコロトロンを使用し、スコロトロンワイヤを−4kV、グリット電圧を−400Vに設定した。
・露光装置23:600dpiの密度で書き込み可能なLEDアレイを使用した。
・転写装置26:φ12の転写ロール(金属ロール上に導電性ゴム層を形成したもの)を使用し、周速を170mm/s、バイアス電源27を1.2kVの直流に設定した。
・クリーニング装置29:弾性ゴムブレードを使用し、突き当て圧力を1.5g/mmに設定した。
・定着装置50:加熱ロール51としてφ25の弾性ロール(電源ヒータを装備)と、加圧ロール52としてφ25の金属ロールを使用し、周速を170mm/s、定着温度を180℃に設定した。
・静電潜像担持体21:φ30の有機感光体を使用し、周速を170mm/s、画像部電位を−150V、非画像部電位を−650Vに設定した。
・帯電装置22:スコロトロンを使用し、スコロトロンワイヤを−4kV、グリット電圧を−400Vに設定した。
・露光装置23:600dpiの密度で書き込み可能なLEDアレイを使用した。
・転写装置26:φ12の転写ロール(金属ロール上に導電性ゴム層を形成したもの)を使用し、周速を170mm/s、バイアス電源27を1.2kVの直流に設定した。
・クリーニング装置29:弾性ゴムブレードを使用し、突き当て圧力を1.5g/mmに設定した。
・定着装置50:加熱ロール51としてφ25の弾性ロール(電源ヒータを装備)と、加圧ロール52としてφ25の金属ロールを使用し、周速を170mm/s、定着温度を180℃に設定した。
また、本実施例における現像装置の条件は次の通りである(図3参照)。
・二成分現像剤G:磁性キャリアとしては、平均50μmの半導電性粒径を使用し、トナーTとしては、富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性体20重量%含有し、粒径が平均9.0μmの粒子を使用した。また、イニシャルの二成分現像剤仕込み量は第一現像剤収容部33aに100gとした。
・現像剤撹拌部材36:φ10の円柱状磁性体を使用し、周速を240mm/s(時計回り方向に回転)に設定した。
・仕切り部材39:仕切り部先端39bが搬送磁極(N2)より現像剤搬送方向上流の位置で現像剤担持体32表面と3mmの間隙になるように設定した。
・せき止め部41:搬送磁極(N2)より現像剤搬送方向下流側で現像剤担持体32表面と400μmの間隙になるように設定した。
・現像剤担持体32:現像剤搬送量を400g/m2、静電潜像担持体21とのギャップを350μm、−300Vの直流成分に、1.3kVpp、周波数3.5kHzの交流成分を重畳させた現像バイアス、周速を340mm/sに設定した。
・回転スリーブ321:φ18の金属スリーブを使用し、表面の十点平均表面粗さRz=7μmに設定した。
・磁極ロール322:現像磁極(S1)を120mT、搬送磁極(S3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(N3)を80mTに各々設定し、搬送磁極(S2)と搬送磁極(N2)とを変化させた。
・二成分現像剤G:磁性キャリアとしては、平均50μmの半導電性粒径を使用し、トナーTとしては、富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性体20重量%含有し、粒径が平均9.0μmの粒子を使用した。また、イニシャルの二成分現像剤仕込み量は第一現像剤収容部33aに100gとした。
・現像剤撹拌部材36:φ10の円柱状磁性体を使用し、周速を240mm/s(時計回り方向に回転)に設定した。
・仕切り部材39:仕切り部先端39bが搬送磁極(N2)より現像剤搬送方向上流の位置で現像剤担持体32表面と3mmの間隙になるように設定した。
・せき止め部41:搬送磁極(N2)より現像剤搬送方向下流側で現像剤担持体32表面と400μmの間隙になるように設定した。
・現像剤担持体32:現像剤搬送量を400g/m2、静電潜像担持体21とのギャップを350μm、−300Vの直流成分に、1.3kVpp、周波数3.5kHzの交流成分を重畳させた現像バイアス、周速を340mm/sに設定した。
・回転スリーブ321:φ18の金属スリーブを使用し、表面の十点平均表面粗さRz=7μmに設定した。
・磁極ロール322:現像磁極(S1)を120mT、搬送磁極(S3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(N3)を80mTに各々設定し、搬送磁極(S2)と搬送磁極(N2)とを変化させた。
上記の条件で、搬送磁極(N2)を40mTに固定し、搬送磁極(S2)を変化(0〜30mT)させたところ、図8に示すような測定結果が得られた。
同図によれば、搬送磁極(S2)の磁力を強くすると、高いトナー濃度の現像剤でも仕切り部材39上に落下し、現像剤退避部34へ導かれることが理解される。つまり、仕切り部材39上に落下する現像剤流量がゼロになるときのトナー濃度(飽和トナー濃度)を高濃度に設定するためには、搬送磁極(S2)の磁力を強く設定すればよいことが分かる。
一方、搬送磁極(S2)を30mTに固定し、搬送磁極(N2)を変化(20〜40mT)させたところ、図9に示すような測定結果が得られた。
同図によれば、搬送磁極(N2)の磁力を強くすると、高いトナー濃度の現像剤でも仕切り部材39上に落下することが理解される。つまり、仕切り部材39上に落下する現像剤流量がゼロになるときのトナー濃度を高濃度に設定するためには、搬送磁極(N2)の磁力を強く設定すればよいことが分かる。以上の測定結果より、せき止め部41近傍の磁極(本実施例ではN2)に限らず、搬送磁極(N2)よりも現像剤担持体32の現像剤搬送方向上流側における磁極(本実施例ではS2)の強さを選定することにより、仕切り部材39上に落下するトナー濃度の範囲を制御できることが理解される。
本実施例は、トナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置(現像装置A)を比較例とし、この比較例と実施の形態に係る現像装置24(現像装置B)を具現化したものとを用いて高密度画像出力追従テストを行い、このときの画像濃度変化について測定したものである。なお、現像装置を除いた画像形成装置は、実施例1で使用したものを共通に使用した(図2参照)。また、絵出しチャートは、100%ベタ画像とした。
まず、トナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置(現像装置A)について、図10を参照して説明する。
図10に示すように、現像装置Aは、静電潜像担持体21に向かって開口する現像ハウジング61を有し、この現像ハウジング61の開口に面して現像剤担持体62を配設し、現像ハウジング61の開口上縁には現像剤担持体62上の二成分現像剤Gの層厚が規制せしめられる規制部材63を設け、現像ハウジング61のうち、現像剤担持体62に隣接した部位には、二成分現像剤Gが収容される現像剤収容部64と、この現像剤収容部64を介して現像剤担持体62に連通し且つトナーTが収容されるトナー収容部65とを形成したものである。
また、上記現像剤担持体62は、回転可能なスリーブ621と、このスリーブ621の内部に固定的に配設された磁極ロール622とを備えている。そして、磁極ロール622にはロール本体の周囲に所定角度間隔で4極の磁極(現像磁極(S1)、搬送磁極(S2)、搬送磁極(N1)、搬送磁極(N2))が配設されており、トナーT及びキャリアが含まれる二成分現像剤Gが現像剤担持体62の外周に磁気的に付着するようになっている。さらに、トナー収容部65には収容トナーTが撹拌搬送せしめられる撹拌部材651を有している。
この現像装置Aにおいて、現像によりトナーが消費されると現像剤収容部64内の二成分現像剤Gの占める体積が減少するため、現像剤収容部64内に空隙ができる。この空隙にトナー収容部65内のトナーTが撹拌部材651の回転により補給され、トナー濃度制御が行われている。
次に、現像装置Aの条件を以下に示す。
・二成分現像剤G:磁性キャリアとしては、平均50μmの半導電性粒径を使用し、トナーTとしては、富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性体20重量%含有し、粒径が平均9.0μmの粒子を使用した。また、イニシャルの二成分現像剤仕込み量は50gであり、トナー濃度は10重量%とした。
・現像剤担持体62:現像剤搬送量を400g/m2、静電潜像担持体21とのギャップを350μm、−300Vの直流成分に、1.3kVpp、周波数3.5kHzの交流成分を重畳させた現像バイアス、周速を340mm/sに設定した。
・スリーブ621:φ18の金属スリーブを使用し、表面の十点平均表面粗さRz=7μmに設定した。
・磁極ロール622:現像磁極(S1)を120mT、搬送磁極(S2)を80mT、搬送磁極(N1)を80mT、搬送磁極(N2)を90mTに各々設定した。
・二成分現像剤G:磁性キャリアとしては、平均50μmの半導電性粒径を使用し、トナーTとしては、富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性体20重量%含有し、粒径が平均9.0μmの粒子を使用した。また、イニシャルの二成分現像剤仕込み量は50gであり、トナー濃度は10重量%とした。
・現像剤担持体62:現像剤搬送量を400g/m2、静電潜像担持体21とのギャップを350μm、−300Vの直流成分に、1.3kVpp、周波数3.5kHzの交流成分を重畳させた現像バイアス、周速を340mm/sに設定した。
・スリーブ621:φ18の金属スリーブを使用し、表面の十点平均表面粗さRz=7μmに設定した。
・磁極ロール622:現像磁極(S1)を120mT、搬送磁極(S2)を80mT、搬送磁極(N1)を80mT、搬送磁極(N2)を90mTに各々設定した。
一方、現像装置Bについては、前述した実施の形態に係る現像装置を具現化したものであるため、詳細については省略する。また、それぞれの条件は実施例1とほぼ同様(図3参照)であるが、二成分現像剤Gのイニシャルの仕込み量とトナー濃度は次のとおりである。
・第一現像剤収容部…現像剤仕込み量100g、トナー濃度10重量%
・第二現像剤収容部…現像剤仕込み量100g、トナー濃度50重量%
・第一現像剤収容部…現像剤仕込み量100g、トナー濃度10重量%
・第二現像剤収容部…現像剤仕込み量100g、トナー濃度50重量%
なお、現像装置A及びBで使用される二成分現像剤Gは、実施例1と同様のものを使用する。さらに、現像剤担持体内の磁極ロールにおける搬送磁極N2を40mT、搬送磁極S2を30mTに設定した。
上記のような条件で、比較例に係る現像装置A及び実施例に係る現像装置Bを動作させることにより、図11に示すような測定結果が得られた。具体的には、100%黒ベタ画像を現像装置A及びBの各々で10枚出力し、その画質について反射濃度計X−Rite404による濃度測定と目視により評価した。
同図によれば、現像装置Aの場合、出力枚数1枚目と10枚目との間において、Solid Area Density(ベタ画像濃度)が初期値の1.38から0.08ポイント程低下し、許容値1.35を下回った。さらに、出力枚数8枚目以降では、目視により白抜けが観測された(図中破線部分)。
一方、現像装置Bの場合、出力枚数10枚目まで許容値1.35以上を保っており、目視においても白抜け等の画質欠陥は見られなかった。
次に、トナー濃度の初期値を5重量%に設定し、各現像装置A及びBのから回しを行なったときにおけるトナー濃度の復帰特性を測定し、図12に示す結果が得られた。ただし、現像装置Bについては、第一現像剤収容部33aのトナー濃度が5重量%であり第二現像剤収容部33bのトナー濃度は50重量%である。同図によれば、現像装置Aの場合、トナー濃度が10重量%に復帰するまで約60s要したことが理解される。
これに対して、現像装置Bの場合、約10s程で10重量%まで復帰していることがわかる。以上の結果からトナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置Aよりも実施例の現像装置Bの方が、トナー取り込み性能が早いため、高密度画像の出力に対する追従性能が優れていることが理解される。
本実施例は、実施例2と同様の現像装置A及びBを用いて、ハーフトーン20%画像を5kPVプリントし、この時のトナー帯電量を測定したものである。
図13に示すように、現像装置A(比較例)では、初期設定値5kPVプリント後のトナー帯電量は略5μC/g以上落ち込んでいるのに対し、現像装置Bでは、トナー帯電量はほとんど落ち込まず、現像剤量の劣化の兆しは見られない。
よって、本実施例に係る現像装置Bは、トナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置Aよりもトナー取り込みが均一に行われ、現像剤に対するストレスも少ないことが理解される。
本実施例は、実施例2と同様の現像装置A及びBを用いて、白紙画像を10kPVプリントした時の地汚れレベルを評価したものである。この評価では地汚れレベル2.0以下がスペック許容範囲である。
図14に示すように現像装置A(比較例)では、6kPVプリント時において地汚れレベル2.0を超えてしまう結果となった。一方、現像装置Bでは10kPVまで地汚れレベルは2.0以下であった。よって、本実施例から、現像装置Bはトナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置Aよりも現像装置の寿命が長いことが明らかとなった。
本実施例は、実施例2と同様の現像装置A及びBを用いて、イニシャルの現像剤仕込み量(現像装置A:50g、現像装置B:100g(第一現像剤収容部))をそれぞれ10%ずつ減らして、白紙画像を1kPV出力しそのときの地汚れレベルを評価したものである。また、両現像装置ともイニシャルのトナー濃度は通常量現像剤仕込み時の飽和値10%とした。目視による評価の結果、現像装置A(比較例)では1kPV目の白紙画像では地汚れが顕著(地汚れレベル2.0以上)であったのに対し、現像装置Bでは1kPVまでの全ての白紙画像において地汚れは観測されなかった(地汚れレベル2.0未満)。
また、この時の現像剤担持体上における現像剤のトナー濃度変化を図15に示す。現像装置A(比較例)では、通常の現像剤量仕込み時の飽和トナー濃度が10%程度であるのに対して、15%以上の値で飽和しているのが分かる。一方、現像装置Bでは通常の現像剤量仕込み時の飽和トナー濃度と同じ10%で安定していることが分かる。
ここで、現像剤仕込み量に対する飽和トナー濃度の変動を図16に示す。
同図から明らかなように、現像装置A(比較例)は現像剤仕込み量が減少すると飽和トナー濃度が発散する傾向が見られるのに対し、現像装置Bは現像剤仕込み量の変化に関わらず、安定して飽和トナー濃度10%付近を維持している。
以上から、本実施例に関わる現像装置Bは現像剤仕込み量変動に対しても安定した飽和トナー濃度特性を示すことが明らかとなった。したがって、経時による磁性キャリア量の減少に対しても、トナー濃度センサ及びトナー補給機構を具備しない従来公知の現像装置Aよりも、地汚れやトナー飛散を起しにくく、安定した飽和トナー濃度特性を示すことが理解される。
次に、本実施例における現像装置B(図3参照)と比較例としての現像装置C(図17参照:現像装置Bの構成要素のうち、第二現像剤収容部が無く第一現像剤収容部とトナー収容部が直接連通している)とを用いて、以下のような比較検証を行なった。
まず、現像装置Bの条件を以下に示す。
・二成分現像剤G:トナーTとして富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性粉20%を含有した粒径9.0μmのものを使用した。磁性キャリアは平均粒径50μmの半導電性のものを使用した。現像装置Bへの仕込みは第一現像剤収容部33aにトナー濃度が10重量%の現像剤を100g、第二現像剤収容部33bにトナー濃度が50重量%の現像剤を100g、トナー収容部35に40gのトナーを収容した。
・現像剤担持体32:回転スリーブ321の径はφ18で表面粗さRz=7μmであり、周速は340mm/sとした。回転スリーブ321に内包される磁極ロール322のパターンは現像磁極(S1)を80mT、搬送磁極(S3)、搬送磁極(N3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(S2)を30mT、トリミング磁極(N2)を40mTと各々設定した。
・現像剤撹拌部材36:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は170mm/sとした。
・二成分現像剤G:トナーTとして富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性粉20%を含有した粒径9.0μmのものを使用した。磁性キャリアは平均粒径50μmの半導電性のものを使用した。現像装置Bへの仕込みは第一現像剤収容部33aにトナー濃度が10重量%の現像剤を100g、第二現像剤収容部33bにトナー濃度が50重量%の現像剤を100g、トナー収容部35に40gのトナーを収容した。
・現像剤担持体32:回転スリーブ321の径はφ18で表面粗さRz=7μmであり、周速は340mm/sとした。回転スリーブ321に内包される磁極ロール322のパターンは現像磁極(S1)を80mT、搬送磁極(S3)、搬送磁極(N3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(S2)を30mT、トリミング磁極(N2)を40mTと各々設定した。
・現像剤撹拌部材36:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は170mm/sとした。
次に、現像装置Cの条件を以下に示す。
・二成分現像剤G:トナーTとして富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性粉20%を含有した粒径9.0μmのものを使用した。磁性キャリアは平均粒径50μmの半導電性のものを使用した。現像装置Bへの仕込みは現像剤収容部33にトナー濃度が10重量%の現像剤を110g(一部はトナー収容部に存在)、トナー収容部35に40gのトナーを収容した。
・現像剤担持体32:回転スリーブ321の径はφ18で表面粗さRz=7μmであり、周速は340mm/sとした。回転スリーブ321に内包される磁極ロール322のパターンは現像磁極(S1)を80mT、搬送磁極(S3)、搬送磁極(N3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(S2)を30mT、トリミング磁極(N2)を40mTと各々設定した。
・現像剤撹拌部材36:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は170mm/sとした。
・二成分現像剤G:トナーTとして富士ゼロックス(株)製のものを用い、磁性粉20%を含有した粒径9.0μmのものを使用した。磁性キャリアは平均粒径50μmの半導電性のものを使用した。現像装置Bへの仕込みは現像剤収容部33にトナー濃度が10重量%の現像剤を110g(一部はトナー収容部に存在)、トナー収容部35に40gのトナーを収容した。
・現像剤担持体32:回転スリーブ321の径はφ18で表面粗さRz=7μmであり、周速は340mm/sとした。回転スリーブ321に内包される磁極ロール322のパターンは現像磁極(S1)を80mT、搬送磁極(S3)、搬送磁極(N3)を60mT、ピックアップ磁極(N1)を80mT、搬送磁極(S2)を30mT、トリミング磁極(N2)を40mTと各々設定した。
・現像剤撹拌部材36:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は170mm/sとした。
以上のような条件で、まず、両現像装置B,Cを用いてベタ画像を10枚連続採取した後、引き続きハーフトーン20%画像を10枚採取して、目視による検証評価を行った。現像装置Bについては1枚目から10枚目まで現像剤担持体の軸方向にわたって均一濃度の画像が得られた。これに対して、現像装置Cについては、1枚目のハーフトーン画像において軸方向について部分的に画像濃度が極端に高くなっている部分があった。また、この画像斑は出力枚数が重なるにつれて緩和される傾向がみられたが、5枚目までは目視で確認することができた。
さらに、現像装置B,Cを用いてベタ画像を10枚採取した後、引き続きハーフトーン20%画像を1枚採取し、その後、各現像装置において現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度を軸方向にわたって5ヶ所測定を行なった。測定結果を図18に示す。
ハーフトーン画像内において濃度斑が発生しなかった現像装置Bについては、図18から理解されるように、現像剤担持体の軸方向全域に亘って現像剤のトナー濃度が10重量%で安定していた。一方、ハーフトーン画像内に濃度が極端に高くなっている部分が見られた現像装置Cについては、この濃度斑の発生に伴なって現像剤担持体の軸方向におけるトナー濃度にバラツキがみられた(画像濃度が高い箇所ほどトナー濃度も高い)。
すなわち、現像装置Cでは、ベタ画像出力により多量のトナー消費が生じ、仕切り板上に流れる現像剤量が非常に多くなったために、現像剤収容部内にトナーを取り込むスペースが広く空き、一度に多くのトナーが現像剤収容部に供給され一時的にトナー濃度が過剰になった(飽和トナー濃度よりも高いトナー濃度になった)部分が存在しこのような濃度斑が生じたものと考えられる。一方、現像装置Bについては、同様に第一現像剤収容部内に広いスペースが形成されても、第二現像剤収容部よりトナーと磁性キャリアとが十分に撹拌混合された二成分現像剤が供給されるので、トナー濃度が過剰になることなく均一な画像を得ることができた。ちなみに、現像装置B,Cともにベタ画像濃度は10枚目までX−Rite404の測定で1.35以上は保っていた。
次に、トナーの初期流動性が安定しないためにセンサによるフィードバック制御を行う状況の一例として、トナー成分の異なる市販のトナーを補給した場合のトナー濃度回復特性について測定した。具体的には、本実施例における現像装置B(図3参照)と比較例としての現像装置D(現像装置Bの構成要素のうち、センサユニットを省略し、トナー濃度検出センサによる撹拌部材のフィードバック制御を一切行わないもの)とを用いて、以下のような比較検証を行なった。
まず、センサによるフィードバック制御時における現像装置Bの制御条件を以下に示す。
・センサユニットSU:第一現像剤収容部33aの底部ハウジング内に収容配置した、センサユニットSUaを用い、トナー濃度検出センサとしては、透磁率検知型のインダクタンスセンサを用いた。
・フィードバック制御:センサユニットSUaによる各撹拌部材36a,36b,351の駆動停止制御は、装置電源投入時から10分間行い、その後、通常の自律制御に移行させた。
・第一及び第二現像剤撹拌部材36a,36b:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は、510mm/s(なお、通常の自律制御時は、340mm/s)とした。
・補給トナー(市販品):トナー粒径が、10μmでカーボンブラック含有量が5wt%のものを用いた。これに対して、補給前のゼロックス社製純正品トナーのトナー粒径は、6.5μmであり、カーボンブラック含有量は5wt%であった。キャリアは、どちらも50μmの粒径のものを用いた。
・センサユニットSU:第一現像剤収容部33aの底部ハウジング内に収容配置した、センサユニットSUaを用い、トナー濃度検出センサとしては、透磁率検知型のインダクタンスセンサを用いた。
・フィードバック制御:センサユニットSUaによる各撹拌部材36a,36b,351の駆動停止制御は、装置電源投入時から10分間行い、その後、通常の自律制御に移行させた。
・第一及び第二現像剤撹拌部材36a,36b:φ10のパドル(非磁性)を用い、回転方向は時計周りで周速は、510mm/s(なお、通常の自律制御時は、340mm/s)とした。
・補給トナー(市販品):トナー粒径が、10μmでカーボンブラック含有量が5wt%のものを用いた。これに対して、補給前のゼロックス社製純正品トナーのトナー粒径は、6.5μmであり、カーボンブラック含有量は5wt%であった。キャリアは、どちらも50μmの粒径のものを用いた。
なお、通常の自律制御時におけるその他の諸条件は、他の実施例と同様であるため省略する。
以上のような条件で、まず、両現像装置B,Dを用いて初期トナー濃度を約5%に安定させ、その後、市販の上記トナーを補給して、飽和トナー濃度(約10%)に収束するまでの時間について測定した。測定結果を図19に示す。
図19から明らかなように、センサを具備していない自律制御型の現像装置Dにおいては、市販のトナーを補給した場合のトナー流動性が不安定な状況における飽和トナー濃度への収束時間が、約20分かかっていることがわかる。
これは、補給トナーの成分が、富士ゼロックス(株)製のトナー成分と異なるため、トナー自身の流動性が異なり、トナーを補給して二成分現像剤と混合撹拌した際のトナー流動性及び二成分現像剤の流動性が安定するまでに時間を要し、このため、飽和トナー濃度に収束するまでに長い時間を要したものと考えられる。
これに対して、センサユニットSUを具備した現像装置Bにおいては、こうした補給トナーの初期流動性が不安定な時期において、センサフィードバック制御を行うので、飽和トナー濃度に収束するまでの時間を短縮することができ、一貫して安定したトナー濃度を維持することが可能となる。
このように、補給トナーの流動性が不安定な、例えば、トナー成分が異なる市販のトナーを補給したような場合においても、所定の期間、トナー濃度センサによるフィードバック制御を行うことにより、安定したトナー濃度を維持できることが検証できた。
1:磁界発生手段、2:二成分現像剤、3:現像剤担持体、4a:第一現像剤収容部、4b:第二現像剤収容部、5:トナー収容部、6:循環路、7:現像剤退避部、8:現像剤分離手段、9:像担持体、10:磁極、10a:現像磁極、10b,10d:搬送磁極、10c:ピックアップ磁極、21:静電潜像担持体、22:帯電装置、23:露光装置、24:現像装置、25:バイアス電源、26:転写装置、27:バイアス電源、28:記録材、29:クリーニング装置、31:現像ハウジング、32:現像剤担持体、33:現像剤収容部、33a:第一現像剤収容部、33b:第二現像剤収容部、34:現像剤退避部、35:トナー収容部、36:現像剤撹拌部材、36a:第一現像剤撹拌部材、36b:第二現像剤撹拌部材、37b:トナー補給路、37a:現像剤補給路、39:仕切り部材、39a:ベースプレート、39b:先端部、39c:他端部、40:循環路、41:せき止め部、42:層厚規制部材、50:定着装置、51:加熱ロール、52:加圧ロール、61:現像ハウジング、62:現像剤担持体、63:規制部材、64:現像剤収容部、65:トナー収容部、321:回転スリーブ、322:磁極ロール、351:トナー撹拌部材、621:スリーブ、622:磁極ロール、651:撹拌部材、A,B,C:現像装置、G:二成分現像剤、T:トナー
Claims (14)
- トナーと磁性キャリアとが含まれる二成分現像剤を磁力により所定の方向に担持搬送する現像剤担持体と、
現像剤担持体に隣接して二成分現像剤を収容し、この二成分現像剤を撹拌搬送する撹拌部材を有する第一現像剤収容部と、
現像剤担持体に隣接して第一現像剤収容部に対し現像剤担持体の現像剤搬送方向下流側に設けられると共に第一現像剤収容部と連通する現像剤退避部と、
第一現像剤収容部及び現像剤退避部に対して現像剤担持体の現像剤搬送方向下流側に設けられ、現像剤担持体により担持搬送される二成分現像剤の一部を余剰現像剤としてせき止め、トナー濃度に応じて第一現像剤収容部又は現像剤退避部に余剰現像剤を分離する現像剤分離手段と、
第一現像剤収容部を介して現像剤担持体と連通して設けられ、現像剤担持体により担持搬送される二成分現像剤のトナー濃度よりも高いトナー濃度を有する二成分現像剤を第一現像剤収容部へ供給可能に収容し、この二成分現像剤を撹拌搬送する撹拌部材を有する第二現像剤収容部と、
第一現像剤収容部及び第二現像剤収容部を介して現像剤担持体と連通して設けられ、第二現像剤収容部にトナーを供給可能に収容し、このトナーを撹拌搬送する撹拌部材を有するトナー収容部と、
現像剤分離手段に対して、現像剤担持体の現像剤搬送方向上流側に設けられ、現像剤退避部と第一現像剤収容部とを隔てる仕切り部材と
を備え、
前記第一現像剤収容部には、該第一現像剤収納部内の二成分現像剤が前記現像剤担持体へ供給され担持搬送されて、前記現像剤分離手段にいたるまでの経路における二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段が配置されており、このトナー濃度検出手段の検出結果に応じて、第一現像剤収容部の撹拌部材、第二現像剤収容部の撹拌部材及びトナー収容部の撹拌部材のそれぞれを駆動/停止制御することを特徴とする現像装置。 - 前記トナー濃度検出手段に基づく、それぞれの撹拌部材の駆動/停止制御は、トナーの初期投入時及び現像装置の使用開始時から所定の期間内において行われることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記トナー濃度検出手段は、前記第一現像剤収容部の底部又は前記現像剤分離手段の近傍又は前記仕切り部材の近傍のいずれかに配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 前記トナー濃度検出手段は、二成分現像剤中の透磁率を検知するインダクタンスセンサであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記トナー濃度検出手段は、二成分現像剤中の光反射率を検知する光センサであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記現像剤分離手段は、現像剤担持体に対向配置されて余剰現像剤がせき止められるせき止め部を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記せき止め部は、現像剤担持体に担持される現像剤層の層厚が規制せしめられる規制部材を兼用することを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
- 前記現像剤分離手段は、現像剤担持体に設けられた磁界発生手段である磁極を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の現像装置。
- 前記現像剤分離手段は、現像剤担持体の現像剤搬送方向に対して搬送磁極の下流側に隣接配設されるせき止め部を有していることを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
- 前記仕切り部材は、現像剤退避部内の二成分現像剤を第一現像剤収容部へより多く導くように傾斜配置されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記仕切り部材は、現像剤退避部内の二成分現像剤を第二現像剤収容部へより多く導くように傾斜配置されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像剤分離手段は、現像剤担持体に対向配置されて余剰現像剤がせき止められるせき止め部を含み、前記仕切り部材と前記現像剤担持体との間隙は、前記せき止め部と前記現像剤担持体との間隙よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像剤分離手段は、現像剤担持体における磁界発生手段である磁極の配置位置又は磁界強度を変化させることにより、第一現像剤収容部又は現像剤退避部へ分離される二成分現像剤のトナー濃度を可変設定することを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
- 請求項1ないし13のいずれかに記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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2004
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