JP2005254943A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両が前後方向略中央よりも前方部又は後方部に側突を受けた際に、側突側の車体に加わる荷重を低減して乗員の保護性を向上させる。
【解決手段】障害物検出手段SR1、SR2等によって相手車(障害物)21が検出されるとともに、自車(車両)1の前後方向中央部よりも前方部への相手車21の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段13は反側突方向に前輪WFR、WRLの舵角を強制制御する一方、自車(車両)1の前後方向中央部よりも後方部への相手車21の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段13は被側突方向に前輪WFR、WRLの舵角を強制制御し、車体加速度検出手段GSF他によって検出される車体加速度が所定値になるまでの間、ブレーキ制御手段9は少なくとも前輪WFR、WRLの制動力を低下させる。
【選択図】 図1
【解決手段】障害物検出手段SR1、SR2等によって相手車(障害物)21が検出されるとともに、自車(車両)1の前後方向中央部よりも前方部への相手車21の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段13は反側突方向に前輪WFR、WRLの舵角を強制制御する一方、自車(車両)1の前後方向中央部よりも後方部への相手車21の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段13は被側突方向に前輪WFR、WRLの舵角を強制制御し、車体加速度検出手段GSF他によって検出される車体加速度が所定値になるまでの間、ブレーキ制御手段9は少なくとも前輪WFR、WRLの制動力を低下させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の挙動制御装置に関するものである。
車両の挙動制御装置については、下記特許文献1が知られている。同文献1は、例えば、車両の走行姿勢が目標姿勢から逸脱した時に、走行姿勢を目標姿勢に収束させる車両の挙動制御装置に関するもので、車両の走行姿勢が目標姿勢から逸脱した時に、走行姿勢を該目標姿勢に収束させる姿勢制御手段を有する車両の挙動制御装置において、車両に加わる外力を検出する外力検出手段と、外力検出手段による外力検出時に、姿勢制御手段による制御内容を補正する補正手段とを具備している。具体的には、衝突が外力検出手段によって検知された後、衝突してきた車両から離反する方向に、且つ加わった外力による衝撃に応じて、ステアリング舵角量を制御するものとされている(詳細は下記特許文献1参照)。
しかし、同文献1に開示されている車両の挙動制御装置では、衝突された後にステアリング舵角の制御を行うものであるため、衝突された時点で被衝突車両に加わる衝撃荷重は考慮されていない。その結果、例えば車両側方部への側突時において、ドア等の車両側方部材が車室内側へ侵入し、乗員が受ける衝撃荷重が増加する可能性がある。また、反側突側の乗員が受ける衝撃荷重も大きくなる可能性がある。
したがって、衝突された時点で被衝突車両に加わる衝撃荷重が低減でき、乗員の保護性が向上できる車両の挙動制御装置が望まれる。
以上より本発明は、車両が前後方向略中央よりも前方部又は後方部に側突を受けた際に、側突側の車体に加わる荷重を低減して乗員の保護性を向上させることを課題とする。
本発明に関わる車両の挙動制御装置の第一の構成は、車両が障害物により側突を受ける際の車両の挙動制御装置であって、車両に設けられ、車両側方部の障害物を検出する障害物検出手段と、障害物の車両への側突方向及び位置並びに時期を予測する側突予測手段と、車体加速度を検出する車体加速度検出手段と、前輪の舵角を自動で制御可能な操舵制御手段とが備えられ、障害物検出手段によって障害物が検出されるとともに、側突予測手段によって車両前後方向中央部よりも前方部への上記障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段は反側突方向に前輪の舵角を強制制御する一方、車両前後方向中央部よりも後方部への障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段は被側突方向に前輪の舵角を強制制御し、車体加速度検出手段によって検出される車体加速度が所定値以下になった時、上記強制制御は解除されるものである。
第一の構成によれば、側突予測手段によって車両前後方向中央部よりも前方部への障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段は障害物が衝突して来る方向とは逆方向、つまり反側突方向に前輪の舵角を強制制御する。これは例えば、交差点内において右折中に左方から障害物である相手車によって自車左方側の前方部に側突を受けると予測された場合には、操舵制御手段によって強制的に前輪を右方に転舵するものである。このように側突を受ける直前から予め前輪を右方に強制転舵する制御をしておくと、実際に側突されたその時点から車体の平面視での時計回りのヨー運動が発生し、側突初期の衝撃荷重を低減し易くなる点で有利であり、その結果、被側突部の車室内側への侵入量が低減できるとともに、乗員の保護性を向上することができる。また、車両前後方向中央部よりも後方部への障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に操舵制御手段は障害物が衝突して来る方向、つまり被側突方向に前輪の舵角を強制制御する。これは例えば、交差点内において右折中に左方から障害物である相手車によって自車左方側の後方部に側突を受けると予測された場合には、操舵制御手段によって強制的に前輪を左方に転舵するものである。このように側突を受ける直前から予め前輪を左方に強制転舵する制御をしておくと、実際に側突されたその時点から車体の平面視での反時計回りのヨー運動が発生し、側突初期の衝撃荷重を低減し易くなる点で有利であり、その結果、上記と同様な効果が得られる。
なお、通常は運転者が操作し、上記のような側突予測時に強制制御可能な操舵装置としては、電動モータによって運転者の操舵力を補助可能な所謂、電動パワーステアリング装置が好適である。電動パワーステアリング装置であれば、通常の操作時には運転者の操舵力を補助し、強制制御時には電動モータにより強制的に、且つレスポンス良く操舵が可能である。但しこれに限定されるものではない。
また、障害物検出手段としては、例えば60GHz帯、または76GHz帯の周波数を利用して障害物との距離を刻々と検出するミリ波レーダ、或いは車載赤外線カメラで障害物を捕らえるとともに映像を画像処理するシステム等が考えられる。また、障害物検出手段の取り付け位置は、例えば車両の左右側方夫々に複数備えている構造、或いは車両ルーフ部中央に備えられている構造等、どの位置に設けられても良く、要は当該車両に対する距離、位置、角度等の情報が正確に得られる構造であれば良い。
また、本発明において、「側突直前」の時は任意に定められるが、当該側突を受ける車両と側突してくる障害物が相対的に動いていると、障害物が当該車両のどこにどの方向から衝突してくるのかを衝突ギリギリまで見極める必要があり、一方で舵角操作に必要な時間もあるところから、例えば、衝突すると予測される時刻の約0.5秒から1.5秒前位が適当である。
本発明に関わる第二の構成は、上記第一の構成に係り、車両にはさらに、前輪のブレーキを左右独立で制御可能なブレーキ制御手段が備えられ、障害物検出手段によって障害物が検出されるとともに、側突予測手段によって車両前後方向中央部よりも前方部、若しくは後方部への障害物の側突が回避不能と予測された場合には、車体加速度検出手段によって検出される車体加速度が所定値になるまでの間、ブレーキ制御手段は前輪の制動力を低下させるよう強制制御され、車体加速度が所定値以下になった時、両強制制御は解除されるものである。
第二の構成によれば、車体加速度検出手段によって検出される車体加速度が所定値になるまでの間、ブレーキ制御手段によって前輪の制動力を低下させるよう強制制御がなされる。したがって、操舵強制制御とブレーキ強制制御の両制御が行われている間は、車両のヨー運動が発生し易くなって側突初期の衝撃荷重を低減し易くなる点で有利であり、その結果、被側突部の車室内側への侵入量が低減できるとともに、乗員の保護性を向上することができる。そして車体加速度が所定値以下になった時、両強制制御は解除されるものであるため、運転者の操作による車両挙動の立て直しが可能となり、上記障害物である相手車以外の障害物との衝突による二次被害の回避がし易く、乗員の保護性が向上できる。
本発明に関わる第三の構成は、上記第二の構成に係り、両強制制御は、停車または徐行時のみ実行されるものである。
第三の構成によれば、上記第二の構成における操舵制御手段の強制制御と、ブレーキ制御手段による前輪の制動力の強制低下制御とは、停車または徐行時のみ実行される。つまり、停車または徐行時以外は両強制制御は実行されない。例えば、時速50kmの速度で直進走行中において左方から自車前方部に側突を受ける場合、前輪を右方に強制的に操舵制御すると、自車速度との関係からスピン状態に陥ってしまう虞もある。したがって、操舵制御手段の強制制御と、ブレーキ制御手段による前輪の制動力の強制低下制御とを、停車または徐行時のみ実行するようにすることで上記のような問題を回避することができ、乗員の保護性が向上できる。
本発明に関わる第四の構成は、上記第二の構成乃至第三の構成のいずれか一に係り、車両にはさらに乗員の着座位置を検出する乗員位置検出手段が備えられ、側突直前に乗員位置検出手段によって乗員が被側突側位置にいないことが検出されている場合には、両強制制御の実行がキャンセルされるものである。
第四の構成によれば、例えば、右ハンドル車に運転者のみが搭乗し、通常速度で直進走行している時に急に左方から障害物である相手車が側突してくる状況において、側突時に車両左方部が車室内側に侵入してきても直接、損傷を受ける乗員が左側にはおらず、且つ運転者についても車両左側部材による直接的ダメージも少ないことから上記強制制御をキャンセルする。一方、被側突側に乗員がいることが検出されている場合には、両強制制御の実行はキャンセルされない。即ち、上記第二の構成による効果で説明したように、車両のヨー運動が発生し易くなって側突初期の衝撃荷重を低減し易くなる点で有利であり、その結果、被側突部の車室内側への侵入量が低減できるとともに、乗員の保護性を向上することができる。
本発明に関わる第五の構成は、上記第二の構成乃至第四の構成のいずれか一に係り、車両にはさらに該車両の周辺情報を把握する周辺情報把握手段が備えられ、周辺情報把握手段によって前輪の転舵方向側に危険箇所があると認識された場合は、両強制制御の実行がキャンセルされるものである。
第五の構成では、例えば、車両が川土手を走行中に、川とは反対の方向から当該車両の前後方向中央部よりも前方部に側突を受けて当該車両が危険箇所方向に進んでしてしまうのを未然に防止しようとするものである。即ち、川とは反対の方向から上記側突を受ける場合において、第二の構成にあるような操舵制御手段の強制制御と、ブレーキ制御手段による前輪の制動力の強制低下制御とを同時に実行してしまうと、車両は川方向に向かってしまい易くなるので、このような時には上記両制御のキャンセルを行い、危険箇所に向かってしまうことによる二次被害の発生を抑制する構成としている。そして第五の構成における周辺情報把握手段とは、上記障害物検出手段、又は車両に備えられるナビゲーション装置等から受信する情報に基づいて車両の周辺情報を把握する手段とされ、この周辺情報把握手段によって、例えば反側突側、つまり、前輪の転舵方向側に危険箇所があると認識された場合、上記両制御の実行をキャンセルすることにより、上記のような二次被害の発生が防止できるので、乗員の保護性が向上できる。
以上、本発明によれば、車両が前後方向略中央よりも前方部又は後方部に側突を受けた際に、側突側の車体に加わる荷重を低減して乗員の保護性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る自車(車両)1の挙動を制御する構成を示すブロック図、図2は、自車1が相手車(障害物)21によって側突を受ける前後の自車1の状態を示す模式図、図3は、本発明の制御を実行するための全体的動作を示すフローチャートである。
図1によれば、自車1には、右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、及び左後輪WRLの4つの車輪が備えられ、乗員の操作により右前輪WFRと左前輪WFLとを転舵可能なステアリングSTが設けられている。
また、右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、及び左後輪WRLの車輪には夫々右前輪ブレーキ装置BFR、左前輪ブレーキ装置BFL、右後輪ブレーキ装置BRR、及び左後輪ブレーキ装置BRLが設けられているとともに、これら4つのブレーキ装置は、ブレーキ制御手段9により夫々が独立して制動力を制御可能なようにされている。
本実施の形態では、ブレーキ制御手段9は、油圧制御により4つのブレーキ装置へ供給する油圧を独立で制御するものとするが、これとは別に、4つのブレーキ装置夫々にモータを設けると共にそのモータに通電してモータを駆動し、回転するブレーキディスクに対してパッド部材を押し付けて制動力を得る、所謂ブレーキバイワイヤ方式のブレーキ制御手段であっても良い。
また、自車1には、その前方部に前方加速度センサGSF、その後方部に後方加速度センサGSB、その右方部に右方加速度センサGSR、及びその左方部に左方加速度センサGSLが設けられている。なお、図1において、上記4つの加速度センサは夫々、車両の前後左右端部に設けられているように記載しているが、実際には側突によって破損しない位置に配設されているものとする。
また、自車1の右側方部には、障害物検出手段SR1及びSR2が備えられ、さらに自車1の左側方部には、障害物検出手段SL1及びSL2が備えられている。そしてこれらの障害物検出手段SR1及びSR2は自車1の右側方の障害物を検出し、障害物検出手段SL1及びSL2は自車1の左側方の障害物を検出するようになっている。
なお、本実施の形態では、これらの障害物検出手段はミリ波レーダを発信すると共に障害物に反射して戻ってきた反射波を検出するものとされるが、別に赤外線カメラにより障害物を捉える障害物検出手段であっても良い。なお、図1の障害物検出手段SR1他から自車側方に延びる2点鎖線は、ミリ波レーダが発信される範囲を一例として示している。
また、自車1には、乗員の着座位置を検出する乗員位置検出手段PS1、PS2、PS3及びPS4が設けられている。これら乗員位置検出手段PS1、PS2、PS3及びPS4は、例えば特許文献、特開2000−258233号公報に開示されているようなもので良く、乗員が着座するシート(図示なし)のシートクッション下部に配設されてなるもので、乗員が着座すると該乗員の体重が荷重センサ部に荷重として加わり、これにより乗員が着座している位置が検出可能とされる。
先に説明した障害物検出手段SR1、SR2、SL1及びSL2によって検出された障害物に関する情報と、加速度検出手段である前方加速度センサGSF、後方加速度センサGSB、右方加速度センサGSR、及び左方加速度センサGSLによって検出された自車1の加速度と、乗員位置検出手段PS1、PS2、PS3及びPS4によって検出された乗員位置情報は夫々、コントロールユニット3に入力される一方、コントロールユニット3からはブレーキ制御手段9を介して強制的に制動力を高めるべき車輪に制動及び制動解除の指示が出力される。
これをさらに詳細に説明すると、コントロールユニット3には、障害物検出手段SR1、SR2、SL1及びSL2によって検出された障害物に関する情報を時々刻々と収集して自車1に対する障害物の側突方向及び位置並びに時期を予測する側突予測手段5が設けられている。
さらに図1に示すように、自車1には、ナビゲーション装置11が備えられている。このナビゲーション装置11は、周知のGPSによる位置情報と、別の道路地図情報とにより、自車1がどのような場所、道路を走行しているのかが車室内に設けられているディスプレイ装置(不図示)で確認できるようにされていると共に、自車1の周辺情報も合わせてコントロールユニット3の周辺情報把握手段7に送信されるようになっている。ここで周辺情報とは、例えば自車1の周辺におけるガードレールや中央分離帯等の有無に関する情報を言う。そして、このような周辺情報は道路地図情報だけでなく、上記障害物検出手段SR1、SR2、SL1及びSL2によって検出されたデータが周辺情報把握手段7に送信されることによる情報も含まれる。そして、ナビゲーション装置11を含む周辺情報把握手段7により、川土手や山道のガードレールの設置有無等が判断される。
さらに自車1には、前輪WFR、WFLの舵角を自動で制御可能な操舵制御手段13が備えられている。操舵制御手段13は、例えば通常時は運転者に操作されるステアリングSTの操舵力を電動モータでアシストする、所謂、電動パワーステアリングとして機能し、側突の予測がなされた場合には、運転者のステアリングST操作に係らず、前輪WFR、WFLを強制的に所定方向に転舵するものである。なお、操舵制御手段13には前輪WFR、WFLの舵角を検出可能な舵角センサ(不図示)が設けられており、強制制御を実行する場合にはこの舵角センサの検出値に基づいて、前輪WFR、WFLの舵角が決定される。
次に、図1と図2に基づいて本発明に係る制御の基本パターンを簡単に説明する。ここで図2は(A)、(B)、(C)が時系列的に示されているもので、図2(A)は自車1と相手車21との距離が十分に有り、側突されるとの予測がなされておらず、前輪WFR、WFLが舵角略ゼロで停車している状態を示し、図2(B)は自車1と相手車21との距離が短くなり自車1の左前方部に側突されるとの予測がなされ、前輪WFR、WFLの舵角と、前輪WFR、WFL夫々のブレーキ装置BFR、BFLの制動力が強制制御されている状態、さらに図2(C)は自車1の左前方部に側突を受けた直後の自車1にヨー運動が発生する状態を示している。なお、図中のハッチングは、高い制動力にある状態の車輪を示している。
まず図2(A)の状態では、運転者がブレーキ操作をして全輪WFR、WFL、WRR、及びWRLが制動され自車1が停車していると共に、運転者の操舵装置STの操作により、前輪WFR、WFLが自車1の前後方向、即ち舵角が略ゼロの状態とされている。
図2(A)の状態から次第に相手車21が接近して、障害物検出手段であるSL1とSL2(図1参照)とにより相手車21が検出され、その情報に基づいてコントロールユニット3の側突予測手段5が、相手車21は自車1の左側前方部にほぼ直角にで側突をしてくると予測すると、図2(B)のように、自車1の前輪WFR、WFLの前後方向(X1−X1)の向きから反側突側の方向(X2−X2)の向きに角度K1ほど転舵する。そしてこの場合においては運転者のステアリングSTの操作による前輪WFR、WFLの転舵はできないようにされる。
そしてまた、図2(A)の状態では、全輪WFR、WFL、WRR、及びWRLに制動力がかけられていたが、上記側突予測手段5によって側突が予測されると、図2(B)のように前輪WFR、WFLの制動力をブレーキ制御手段9を介して低下させる。この場合、全輪のブレーキ装置BFR、BFL、BRL及びBRRの制動力を低下させても良いし、前輪WFR、WFLと左後輪WRL夫々のブレーキ装置BFR、BFL、BRLの制動力を低下させても良い。さらに、この制動力の低下度合いは、全く制動力のかかっていない状態にされるものであっても良い。さらにまた、このブレーキ強制制御が実行されている間は、運転者がブレーキ操作をしてもこれは実行されない。
なお、上記前輪操舵の強制制御とブレーキ強制制御は、同時に実行されても良いし、或いはいずれかが先行して実行されても良い。
そしてこの図2(B)の状態の後、自車1は相手車21によって側突を受けることになるが、図2(C)に示すように、側突をうけた直後から自車1は2点鎖線矢印のように車両前方部が時計回りのヨー運動が始まる。これは、前輪WFR、WFLの舵角を反側突側に強制制御するとともに、前輪WFR、WFLのブレーキ装置BFR、BFLの制動力を強制的に低下させる制御していることによる。
なお、図2では、相手車21が自車1の左前方部に側突してくる場合を示すものであるが、自車1の左後方部に側突してくる場合には前輪WFR、WFLの舵角を被側突側に強制制御するとともに上記と同様なブレーキ強制制御を行うことにより反時計回りのヨー運動が始まる。一方、相手車21が自車1の右前方部に側突してくる場合には、前輪WFR、WFLの舵角を反側突側、即ち左方向に強制制御するとともに上記と同様なブレーキ強制制御を行う。さらに自車1の右後方部に側突してくる場合には前輪WFR、WFLの舵角を被側突側、即ち右方向に強制制御するとともに上記と同様なブレーキ強制制御を行う。いずれの場合においても側突されるよりも前の時点から上記強制制御が行われているため、側突時点からヨー運動が始まり、側突初期の衝撃荷重を低減し易くなる点で有利であり、その結果、被側突部の車室内側への侵入量が低減できるとともに、乗員の保護性を向上することができる。
次に、図3に基づいて、本発明の制御を実行するための全体的動作を示すフローチャートを説明する。なお、図3及びそれ以降の図4〜図7においては、自車1の左方側に障害物である相手車21が側突してくる場合を例として説明する。
図3において、スタートした後、まずステップS100で障害物検出手段SL1、SL2と、側突予測手段5とにより自車1が相手車21によって側方からの衝突を受けるかどうかの演算と判断を行ない、続くステップS300では周辺情報把握手段7と障害物検出手段SR1、SR2とにより前輪WFR、WFLの強制操舵側に危険箇所が存在するか否かの判断を行ない次ステップS500に進む。なお、ステップS100とステップS300とは同時に実行されて次ステップS500に進むようにされても良い。
ステップS500は、ステップS100において自車1が相手車21によって側方からの衝突を受けると判断されるとともに、ステップS300において前輪WFR、WRLの強制操舵側に危険箇所が存在する、あるいは危険箇所があっても所定の距離よりも遠く、到達しないと判断された場合に実行されるステップであり、前輪WFR、WFLの舵角を自動で制御可能な操舵制御手段により強制制御を開始するタイミング、及びブレーキ制御手段9により強制制御を開始するタイミングを決定して、制御を開始すべき時刻になった時点で、次ステップS700に移る。
ステップS700では、前輪WFR、WFLの舵角を自動で制御可能な操舵制御手段により強制制御する舵角強制制御ステップと、ブレーキ制御手段9により少なくとも前輪WFR、WFLのブレーキ装置BFR、BFLを強制制御する制動強制制御ステップと、上記各制御を解除するステップとが実行されて、その後、エンドされる。
以上の制御フローについて、ステップS100の詳細を示すフローチャートである図4、ステップS300の詳細を示すフローチャートである図5、ステップS500の詳細を示すフローチャートである図6、及びステップS700の詳細を示すフローチャートである図7に基づいて、より詳細な説明を行う。
ステップS100のフローでは、まずステップS105で、自車1の左方側の障害物が車か否かを判断する。この判断は、障害物検出手段SL1及びSL2によって自車1の左方側の障害物の大きさを検出することによって行われる。これら障害物検出手段SR1、SR2は先に説明したように、ミリ波レーダを自車1の左方側に向かって発信し、障害物に当たって反射してくる反射波を検出するものであって、このミリ波レーダを利用すれば、発信から受信までの時間の計測により自車1と障害物との距離が計測されるとともに、図1に示すように2つの障害物検出手段SL1及びSL2とが夫々所定角度範囲をもってミリ波の発信と受信をしているために、障害物の大きさ(上下方向長さと左右方向長さから求まる大きさ)が把握できる。したがって、障害物が時々刻々と移動している所定の大きさのものであれば障害物は車か否かが判断可能である。
このようにしてステップS105で、側方障害物が相手車21であると判断された場合にはステップS110に進み、車ではないと判断された場合にはスタートに戻る。
ステップS110では、側突予測手段5において、自車1の速度と進行方向の演算結果と、相手車21の速度と進行方向の演算結果とに基づいて、自車1の側方に相手車21が衝突してくると予測される時刻、及び自車1の側方の前後方向におけるどこの位置に衝突してくるかという衝突位置の予測演算を行う。
そして、自車1の速度と進行方向の演算については、例えば周知の車速センサ(不図示)のデータを読み込んで自車1の速度とする一方、4つの加速度センサ、即ち、前方加速度センサGSF、後方加速度センサGSB、右方加速度センサGSR、及び左方加速度センサGSLによって自車1が直進中であるか、左右いずれかに曲がろうとしているのかが演算可能である。なお、自車1の進行方向については、右前輪WFRと左前輪WFLの舵角を検知する舵角センサ(不図示)の情報に基づいても良い。
また、相手車21の速度と進行方向の演算については、障害物検出手段SL1及びSL2によって検出された情報と、上記自車1の速度と進行方向の演算結果とに基づいて演算される。即ち、自車1の速度と進行方向の演算を上記のようにして時々刻々と実行しつつ、一方で例えば障害物検出手段SL1及びSL2により自車1の左側方部と相手車との距離を時々刻々と計測することにより相手車21の速度(自車1が停止している場合は相手車21の実速度、自車1と相手車21が共に走行している場合は相対速度)が演算できる。また、相手車21の進行方向は、障害物検出手段がSL1とSL2とで構成されているところから、障害物検出手段SL1と障害物検出手段SL2の個別の情報に基づいて、例えば、自車1の側方部に対して、相手車21が略直進状態(自車1と相手車21とが略T字状態)で進んできているのか、或いは自車1の側方部に対して、相手車21が鋭角的(自車1と相手車21とが略V字状態)に進んできているのか等が分かる。
そして、上記自車1の速度と進行方向の演算の結果と、上記相手車21の速度と進行方向の演算の結果に基づけば、自車1に対する相手車21の衝突時刻の予測と、自車1の前後方向のどの位置に相手車21が衝突してくるのかという衝突位置の予測の演算が可能である。
なお、衝突予測時刻と衝突予測位置の演算は、側突予測手段5において継続して繰り返し行われつつ、次ステップS115に進む。
ステップS115は、自車1が停止又は徐行の速度で走行しているのか、或いは徐行以上の速度で走行しているのかを判断するステップである。そして自車1が停止又は徐行の速度で走行して場合には次ステップS120に進み、徐行以上の速度で走行している場合にはスタートへ戻る。ここで、徐行以上の速度で走行している場合にはスタートへ戻るようにしている理由を説明する。徐行以上の速度、例えば時速40km程度で直進、或いは時速30kmで右折又は左折している状態において、相手車21が時速50kmで側突をしてきた場合に、ある1つの車輪に対して他の3輪よりも強制的に高い制動力を加えると側突を受けた車両は容易にスピン状態となることが懸念され、このような状態になるのを回避するためである。
なお、徐行の速度は任意に設定できるが、交差点内で右折する際に一旦停止して左方を確認しつつ走行する程度の、例えば時速5km程度を設定すれば良い。
ステップS120では、上記ステップS110で演算した相手車21の速度に基づき、相手車21の速度が予め定めていた所定速度よりも速い、例えば時速40km以上である場合には、次ステップS125に進み、所定速度よりも遅い速度である場合にはスタートへ戻る。
ステップS125では、上記ステップS110の演算結果に基づき、自車1の側方部に相手車21が衝突すると判断された場合、次ステップS130に進み、衝突しないと判断された場合にはスタートへ戻る。
続くステップS130では、乗員の着座位置を検出する乗員位置検出手段PS1、PS2、PS3及びPS4の検出結果に基づいて、自車1の被衝突側に乗員がいるか否かを判断し、次ステップS300へ進むか、或いはスタートへ戻るかが判断される。即ち、例えば、ステップS125まで進んで、自車1の左側方部に対して相手車21が衝突すると予測されており、且つ自車1の左側座席に乗員がいる、つまり、乗員位置検出手段PS2とPS4の少なくとも一方に乗員がいると検出されている場合は次ステップS300に進み、乗員位置検出手段PS2とPS4のいずれにも乗員がいないと検出されている場合には、スタートへ戻る。
このステップS130は、ステップS115で自車1が停止又は徐行の速度で走行していると判断され、さらにステップS125で自車1の側方部に相手車21が衝突すると判断された場合である。したがって、自車1の被側突側に乗員がいると、側突による入力荷重により側突側のドア部材等の車体部材が車室内側に侵入して被側突側の乗員が直接ダメージを受ける可能性があり、そのダメージを低減するために次ステップ300に進むようにされている。
ステップS300では、周辺情報把握手段7と右方側の障害物検出手段SR1、SR2とにより前輪WFR、WRLの強制操舵側に危険箇所が存在するか否かの判断を行なう。まずステップS305において周辺情報把握手段7に入力されたナビゲーション装置11からの位置情報と周辺状況、又は周辺情報把握手段7に入力されたナビゲーション装置11からの位置情報と障害物検出手段SR1、SR2による障害物の検出結果とに基づいて、前輪WFR、WRLの強制操舵側に危険箇所が存在するか否かを判断する。ここで危険箇所が存在しないと判断された場合にはNoとしてステップS500に進み、危険箇所が存在すると判断された場合にはYesとしてステップS310に進む。なお、危険箇所としては川や崖等を想定すると良い。
危険箇所が存在すると判断されてステップS310に進むと、危険箇所との距離の演算と、相手車21との側突後の自車1の進行方向の演算と、危険箇所まで自車1が到達するか否かの演算を実行し、ステップS315に進む。
上記、危険箇所との距離の演算では、ナビゲーション装置11からの情報によって自車1と危険箇所との距離が演算される。
上記、相手車21との側突後の自車1の進行方向の演算は、ステップS100に設けられているステップS110にて、自車1の速度と進行方向と、相手車21の速度と進行方向と、自車1の側突される位置とが演算されているところから、これを基に実行される。
上記、危険箇所まで自車1が到達するか否かの演算は、上記危険箇所との距離の演算結果と、上記相手車21との側突後の自車1の進行方向の演算結果に基づいて実行される。
次ステップS315では、上記ステップS310の危険箇所まで自車1が到達するか否かの演算結果に基づき、危険箇所まで自車1が到達するか否かを判断し、危険箇所まで到達しないと判断された場合はNoとしてステップS500に進み、危険箇所まで到達すると判断された場合はYesとして次ステップS320に進む。
ステップS320に進むと、危険箇所との距離がコントロールユニット3に予め設定されている所定距離よりも近いか或いは遠いかを判断する。危険箇所との距離が所定距離よりも近いと判断された場合にはスタートに戻り、遠いと判断された場合には次ステップS500に進む。危険箇所との距離が所定距離よりも近いと判断された場合にスタートに戻るのは、危険箇所との距離が例えば1m未満という近距離では側突直後に危険箇所への到達が起きる確率が極めて高いため、運転者の操作により全輪に制動力を与え、危険箇所への到達を防止することができるようになり、つまりは敢えて強制制御を実行することによる二次的被害の抑制をすることが可能となるためである。なお、危険箇所との距離は任意に設定でき、予め1つの距離を設定していても良いし、上記ステップS110で相手車21の速度や、被側突位置に応じて演算された結果を基に、危険箇所との距離を設定するようにしても良い。
次ステップS500は、前輪WFR、WFLの舵角を自動で制御可能な操舵制御手段により強制制御を開始するタイミング、及び少なくとも車輪WFR、WFLのブレーキ装置BFR、BFLに対してブレーキ制御手段9により強制制御を開始するタイミングを決定するステップである。図6は、ステップS500の制御フローを示す図である。
同図によれば、ステップS500にはステップS505が設けられ、該ステップS505において、衝突予測時刻よりも所定時間前に達したか否かに応じて次のステップに進むか否かを判断する。先に説明したように、側突を受ける自車1と側突してくる相手車21が相対的に動いていると、相手車21が自車1のどこにどの方向から衝突してくるのかを衝突ギリギリまで見極める必要があり、一方で前輪WFR、WFLの舵角を強制的に制御するに必要な時間と、車輪に確実に制動力を与えるに必要な時間とがあるところから、上記「所定時間」の設定は任意であるが、例えば、約0.5秒から1.5秒位が適当である。
本実施の形態において、衝突予測時刻よりも1秒前をステップS505における所定時間前と設定する場合で説明すると、上記ステップS110にて衝突予測時刻が演算され、この演算結果である衝突予測時刻よりも1秒前をステップS505に設定しておく。そして、衝突予測時刻よりも1秒以上前である場合には、再度、ステップS505で衝突予測時刻よりも1秒前に達したか否かを判断するように制御する。即ち、衝突予測時刻よりも1秒前に達するまで次のステップに進むのを待機するようにループ制御をかけ続け、衝突予測時刻よりも1秒前に達した時点で初めて次ステップS700に進む。
先に説明したように、ステップS700には、ブレーキ制御手段9により少なくとも前輪WFR、WFLのブレーキ装置BFR、BFLを強制制御する制動強制制御ステップと、前輪WFR、WFLの舵角を自動で制御可能な操舵制御手段13により強制制御する舵角強制制御ステップと、上記制動強制制御を解除するステップと、上記舵角強制制御を解除するステップとが含まれている。
ステップS700では、まずステップS705にて制動強制制御を実行する。即ち、ここでは例えば、右後輪WRRと左後輪WRL夫々のブレーキ装置BRR、BRLには制動力を与えて、右前輪WFRと左前輪WFL夫々のブレーキ装置BFR、BFLには制動力を与えない状態に強制的にするもので、コントロールユニット3からブレーキ制御手段9に指示が出力されて、上記制御が実行される。なお、右後輪WRRのブレーキ装置BRRのみに制動力を与えて、右前輪WFR、左前輪WFL及び左後輪WRL夫々のブレーキ装置BFR、BFL、BRLには制動力を与えない状態に強制的にする制御等でも良い。
ステップS705に続いてステップS715に進むと、自車1において側突を受けると予測されている位置が判断される。この判断は、上記ステップS110の結果を受けて行われる。そして、側突を受けるのがCase1の場合、つまり自車1の右側前方部、右側略中央部、或いは左側後方部であると予測されている場合には、ステップS720に進んで操舵制御手段13により前輪WFR、WFLを左方向に強制的に転舵する。或いは、側突を受けるのがCase2の場合、つまり自車1の左側前方部、左側略中央部、或いは右側後方部であると予測されている場合には、ステップS725に進んで操舵制御手段13により前輪WFR、WFLを右方向に強制的に転舵する。ステップS720及びステップS725の実行後は共に次ステップS745に進む。
ステップS745では、上記のように前輪WFR、WFLの舵角が強制制御された後、コントロールユニット3に入力されている加速度検出手段、即ち加速度センサGSF、後方加速度センサGSB、右方加速度センサGSR、及び左方加速度センサGSLの検出加速度に基づいて、実際に自車1が衝突されたか否かが判断される。なお、この判断は、ステップS110にて予測された衝突予測時刻から所定時間、例えば0.5秒経過時に行われるようにしておく。ステップS745で自車1の加速度が検出されないまたは検出されない程度に小さい場合には相手車21により衝突されなかった、即ち、Noと判断してステップS755に進む。一方、自車1の加速度が相手車21により衝突を受けた値であると判断される場合、即ち、Yesである場合にはステップS750に進む。
ステップS750では、衝突を受けた後、自車1の車体加速度がどの程度まで小さくなっているかに応じて次ステップS755に進むか否かを判断する。即ち、ステップS750では、自車1の車体加速度が所定値を超える場合には、Noとして所定値以下にまで車体加速度が低下するまでループする。一方、自車1の車体加速度が所定値以下である場合には次ステップS755に進む。
ステップS755では、上記ステップS705から実行しているブレーキ強制制御を解除する。即ち、コントロールユニット3からブレーキ制御手段9に対して、ブレーキ強制制御を行っている車輪を運転者の操作で制御可能な状態に戻す。これにより、例えば先に説明したような右後輪WRRと左後輪WRL夫々のブレーキ装置BRR、BRLには制動力を与えて、右前輪WFRと左前輪WFL夫々のブレーキ装置BFR、BFLには制動力を与えない状態に強制的に制御している場合には、運転者によって右前輪WFRと左前輪WFL夫々のブレーキ装置BFR、BFLに制動力を与えられるようにして、運転者の意思に基づいて二次被害の発生を防止するようにできる。
ステップ755が実行されると次ステップS760に進む。ステップS760では、上記ステップS715の判断に基づいて実行されているステップS720若しくはステップS725、又はステップS730の判断に基づいて実行されているステップS735若しくはステップS740の実行、即ち前輪WFR、WFLの舵角強制制御を解除して、エンドする。これにより、運転者の意思に基づいて自車1の進行方向等が定められることとなり、二次被害の発生を防止するようにできる。
以上、本発明に係る実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ステップS115〜S130、或いはステップS315〜ステップS320、又はステップS755〜ステップS760は夫々、同時に実行されても良い。
1・・・車両(自車)
3・・・コントロールユニット
5・・・側突予測手段
7・・・周辺情報把握手段
9・・・ブレーキ制御手段
11・・・ナビゲーション装置
13・・・操舵制御手段
21・・・障害物(相手車)
WFR,WFL,WRR,WRL・・・車輪
BFR,BFL,BRR,BRL・・・ブレーキ装置
GSF,GSR,GSL,GSB・・・加速度検出手段
SR1,SR2,SL1,SL2・・・障害物検出手段
PS1,PS2,PS3,PS4・・・乗員位置検出手段
3・・・コントロールユニット
5・・・側突予測手段
7・・・周辺情報把握手段
9・・・ブレーキ制御手段
11・・・ナビゲーション装置
13・・・操舵制御手段
21・・・障害物(相手車)
WFR,WFL,WRR,WRL・・・車輪
BFR,BFL,BRR,BRL・・・ブレーキ装置
GSF,GSR,GSL,GSB・・・加速度検出手段
SR1,SR2,SL1,SL2・・・障害物検出手段
PS1,PS2,PS3,PS4・・・乗員位置検出手段
Claims (5)
- 車両が障害物により側突を受ける際の上記車両の挙動制御装置であって、
上記車両に設けられ、該車両側方部の障害物を検出する障害物検出手段と、
上記障害物の上記車両への側突方向及び位置並びに時期を予測する側突予測手段と、
車体加速度を検出する車体加速度検出手段と、
前輪の舵角を自動で制御可能な操舵制御手段とが備えられ、
上記障害物検出手段によって上記障害物が検出されるとともに、上記側突予測手段によって上記車両前後方向中央部よりも前方部への上記障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に上記操舵制御手段は反側突方向に前輪の舵角を強制制御する一方、上記車両前後方向中央部よりも後方部への上記障害物の側突が回避不能と予測された場合には、側突直前に上記操舵制御手段は被側突方向に前輪の舵角を強制制御し、
上記車体加速度検出手段によって検出される車体加速度が所定値以下になった時、上記強制制御は解除されることを特徴とする車両の挙動制御装置。 - 請求項1において、上記車両にはさらに、前輪のブレーキを左右独立で制御可能なブレーキ制御手段が備えられ、上記障害物検出手段によって上記障害物が検出されるとともに、上記側突予測手段によって上記車両前後方向中央部よりも前方部、若しくは後方部への上記障害物の側突が回避不能と予測された場合には、上記車体加速度検出手段によって検出される車体加速度が所定値になるまでの間、上記ブレーキ制御手段は上記前輪の制動力を低下させるよう強制制御され、車体加速度が所定値以下になった時、上記両強制制御は解除されることを特徴とする車両の挙動制御装置。
- 請求項2において、上記両強制制御は、停車または徐行時のみ実行されることを特徴とする車両の挙動制御装置。
- 請求項2又は請求項3において、上記車両にはさらに乗員の着座位置を検出する乗員位置検出手段が備えられ、側突直前に該乗員位置検出手段によって乗員が被側突側位置にいないことが検出されている場合には、上記両強制制御の実行がキャンセルされることを特徴とする車両の挙動制御装置。
- 請求項2乃至請求項4のいずれか一において、車両にはさらに該車両の周辺情報を把握する周辺情報把握手段が備えられ、該周辺情報把握手段によって上記前輪の転舵方向側に危険箇所があると認識された場合は、上記両強制制御の実行がキャンセルされることを特徴とする車両の挙動制御装置。
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