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JP2005251429A - Al合金キャリア付孔開き金属箔及びその製造方法並びにAl合金キャリア付孔開き金属箔から分離された該孔開き金属箔を含む二次電池用電極及び二次電池 - Google Patents

Al合金キャリア付孔開き金属箔及びその製造方法並びにAl合金キャリア付孔開き金属箔から分離された該孔開き金属箔を含む二次電池用電極及び二次電池 Download PDF

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JP2005251429A JP2004056588A JP2004056588A JP2005251429A JP 2005251429 A JP2005251429 A JP 2005251429A JP 2004056588 A JP2004056588 A JP 2004056588A JP 2004056588 A JP2004056588 A JP 2004056588A JP 2005251429 A JP2005251429 A JP 2005251429A
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Shinichi Musha
信一 武者
Shinichi Obata
真一 小畠
Kiyotaka Yasuda
清隆 安田
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

【課題】 工程数のより少ない簡易な製造方法により、複数の均一に分布した微細空隙を持つ三次元網目構造を形成する多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔及びその製造方法並びにAl合金キャリア付孔開き金属箔から分離された金属箔を含む二次電池用電極を提供すること。
【解決手段】 Al合金キャリア付孔開き金属箔において、Alをエッチングすることで、キャリアの金属箔との接触面に均一な突出部を作り出し、その突出部の電荷集中部を金属箔を形成する金属粒子の電析の核として、徐々に金属粒子が成長し連なり孔開き金属箔がキャリア上に形成されていき、その結果、Al合金キャリア付孔開き金属箔を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は多数の孔部を備える孔開き金属箔及びその製造方法に関する。また本発明はかかる多数の孔部を備える孔開き金属箔を含む二次電池用電極及び二次電池に関する。
近年、携帯用PCやビデオカメラ等のポータブル電子機器用電源もしくは電気自動車用電源として高容量の二次電池の需要が高まっており、特に高出力の電力を取り出せる二次電池としてLiイオン電池の研究開発及び商品化が急速に進みつつある。
さて、このLiイオン二次電池用の集電体として使用可能であって、箔の厚み方向に通じる連通孔が三次元網目構造により形成された多孔質金属箔よりなる集電体が提案されている(特許文献1、2、3及び4参照)。
特に、特許文献3又は4に提案された多孔質金属箔よりなる集電体の発明によれば、以下の利点をもたらす。第1に三次元網目構造を形成する多孔質金属箔の開孔率や開孔径の制御が可能である。第2に当該多孔質金属箔に電解液の流通経路が十分に確保されることで非水電解液二次電池の容量を高めることができる。第3に活物質がLiを吸蔵又は脱蔵することに起因して電極から脱落することが効果的に防止されサイクル特性を向上させることができる。
以下、図10及び図11を参照して、従来例の代表例として特許文献4に提案された多孔質金属箔よりなる集電体、特に非水電解液二次電池用負極について、その製造方法を簡単に説明する。
図10において、(a)まずキャリア箔1を準備し、(b)キャリア箔1の一面に薄い剥離層2を形成する。(c)その上にLi化合物の形成能の低い金属材料の電気めっきを施して一方の集電用表面層3aを形成し、(d)該集電用表面層3aの上に活物質の粒子を含む導電性スラリーを塗布して活物質層4を形成し、(e)該活物質の上にLi化合物の形成能の低い金属材料の電気めっきを施して他方の集電用表面層3bを形成し、その後、(f)前記キャリア箔1を剥離層2と共に前記一方の集電用表面層3aと剥離層2の界面において負極10を剥離分離する。なお、図10の説明図は模式図であるため、各集電用表面層3a及び3bが活物質層4と明確に区別され、あたかも負極10が3層構造であるかのように示されているが、実際には図11に示されているように、各表面層3a及び3bの構成材料が活物質4内に浸透して両表面層3a及び3b同士が連通した状態になっている。このようにして得られた本実施形態の負極10は、公知の正極、セパレータ、非水系電解液と共に用いられて非水電解液二次電池を構成する。
さて、キャリア箔1の一面に薄い剥離層2を形成するようにされているが、この剥離層2は、窒素化合物、硫黄化合物、窒素含有化合物や硫黄含有化合物と金属微粒子との混合物により、若しくはクロメート処理やNiめっき処理により形成されている。そして、この剥離層2の上に電気めっきを施すことで、表面層3aの中に不均一に分布した微細空隙7(図11参照)が形成されている。さらに、その上に導電性スラリーを塗布して活物質層4を形成しているが、この塗布面は凹凸のあるマット面のため表面粗度が高くなっている。ところで、このスラリーには、活物質の粒子、導電性炭素材料の粒子、結着剤、及び希釈溶媒などを含んでいるため、図11の参照番号4で示される活物質層4のように層の内部にこれらの含有物が不均一に含まれている。よって、さらにスラリーの塗膜が乾燥して活物質層4の形成後この活物質層4上にさらに電気めっきを施した場合表面層3bが形成され、この表面層3bを構成する材料が活物質層4の厚み方向全域に亘って浸透し、両表面層3aと3bとが連通する。さらに、表面層3b中にも多数の不均一に分布した微細空隙7が形成されている。
特開平8−236120号公報 国際公開WO00/15875号公報 特願2003−360938号 特願2003−403528号
ところで、上記微細空隙7の存在によって、充電時にLiを吸蔵し負極10の体積が膨張する場合に、その体積膨張に起因する負極10の内部に発生する応力が緩和されるが、上述したように、微細空隙7は負極10の内部において不均一に形成されている。そのために当該応力が負極10の内部に不均一に発生し、その結果負極10の性能の安定性さらにはその寿命にも悪影響を与える場合がある。さらに、図10を参照して上述したように、特許文献4に提案された製造方法は工程数が多い。
従って、本発明の目的は、工程数のより少ない簡易な製造方法により、複数の均一に分布した微細空隙を持つ三次元網目構造を形成する多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔及びその製造方法並びにAl合金キャリア付孔開き金属箔から分離された金属箔を含む二次電池用集電体を提供することにある。
かかる実情において、本発明者等は鋭意検討を行った結果、複数の均一に分布した微細空隙を持つ三次元網目構造を形成する多数の孔部を備える孔開き金属箔たる集電体を作成するにあたり以下の方法を知見した。
まず、Al並びにFe、Si等の分散析出物を含むAl合金よりなるキャリア箔の表面をアルカリ脱脂し、この脱脂処理と同時に該表面のAlをエッチングすることにより、上記分散析出物をキャリア箔表面に均一に突出した状態にさせる。そして、電気めっきを該キャリア箔表面に施すと該分散析出部を電析の核として金属粒子の成長が始まり、さらに成長した金属粒子が互いを電析の核として連なっていくことで孔開き金属箔がキャリア箔上に形成されAl合金キャリア付孔開き金属箔が形成される。また、この金属箔を前記キャリア箔から剥離することにより、複数の均一に分布した微細空隙を持つ三次元網目構造を持つ多数の孔部を備える孔開き金属箔を得る。この孔開き金属箔は二次電池用集電体、特に非水電解液二次電池用集電体として好適に使用される。
以下、課題を解決するための手段について具体的に述べる。なお、本件発明において、脱脂・エッチング後のキャリア箔及びそこに電析された金属箔の「厚さ」若しくは「膜厚」は、得られた金属箔のある一定面積の重量から膜厚を求める、いわゆる重量法により換算した平均厚さ若しくは平均膜厚をいうものとする。キャリア箔及び金属箔も凹凸が表面に存在するため、局部的に膜厚を測定するとある部分は1μmその他の部分は5μmであるため、これらの箔の「厚さ」若しくは「膜厚」を測定するのに最も好適な測定方法である。
<Al合金キャリア付孔開き金属箔>
本発明(1)は、Al合金箔の表面に孔開き金属箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、当該孔開き金属箔層はAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、かつ、当該金属箔層は前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層であることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
上記Al合金箔の好適な材質はJIS規格 1N30のAl合金(Al>99.30%、Fe+Si<0.7%)によるものである(なお、Fe+Siの濃度の下限値はFe+Si>0.01%、好ましくはFe+Si>0.1%である。)。このAl合金は合金中にAlを主成分としFeとSiがAl中に分散析出部として均一に分散している。ただし、本発明の課題を解決するためにAl合金に含まれるAl以外の異種元素はFeやSiに限定されない。
このAl合金箔は、好適には長尺状で巻き取り可能であり、巻き取られた状態から引き延ばされたときに表面がフラットである。また「箔」には板状部材の概念をも含む。したがって、本件発明でAl合金箔はAl合金板と言い換えることができるものとする。なお、巻き取り状のものは特に量産スケールに適し、板状のものは特にバッチスケールの製造(例えば試作段階)に適する。
また当該Al合金箔は、エッチングで減少する厚さの分を考慮しつつ、二次電池に集電体たる金属箔をアセンブリするまでのキャリアとして必要十分な強度が要求されるためある一定の厚さが必要である。よって10μm〜100μmの厚さが好ましい。10μm未満ではキャリアとしての金属箔を支持するための強度を満たさず、上記製造工程や二次電池へのアセンブリ前若しくはアセンブリ中に折曲やしわ等の発生を起こすおそれがあるので好ましくない。一方、Al合金箔の100μmより厚くなるほど金属箔をAl合金箔から徐々に分離しにくくなり、さらには材料コストがかかり好ましくない。
また本製造工程に入る直前までは、例えば保護フィルムをAl合金箔表面に貼ってその表面に傷がつかないように保護しておくことが好ましい。当初より損傷が表面にある場合には、工程(a)(脱脂・エッチング工程)のエッチング以降の工程(図1及び図2参照)で損傷の履歴を引きずり、ひいては金属箔の電析が不均一となるおそれがあるからである。
さらには、Cu箔又はNi箔が二次電池へのアセンブリ直前までAl合金キャリアにより常に支持されるのでアセンブリ直前まで損傷することがない。またAl合金キャリアが一定の強度を有するのでマニュアルでのアセンブリがし易く、かつ、二次電池製造工程中のアセンブリの自動化も容易に実行可能である。特に、Cu箔又はNi箔が極めて薄く強度が弱いためAl合金キャリアにより常に支持されることは高品質なCu箔又はNi箔を効率良く、かつ、歩留り良く製造するのに様々な利点をもたらす。
また、上記金属箔層はAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、かつ、当該金属箔層は前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層であるため、金属層内の孔密度を高めることができる。さらにLi電解液を活物質に接触させるのに好適な孔を持つ多数の孔路が存在するので、Li電解液を効率良く活物質側に接触させることができる。
本発明(2)は、本発明(1)のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
該Al合金キャリアの前記金属箔層との接触面は当該平面内で均一に分散して存在する突出部を有することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。なお、本願において「均一に分散」とは単位面積当たりに一定の数の突出部が分散していることをいうものとする。具体的には10個/mm〜10個/mm、すなわち単位面積を1mmとして10個〜10個の突出部が当該金属箔に存在している。
本発明(3)は、本発明(2)のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、前記突出部はAl合金箔を脱脂すると同時にAl合金中のAl部をエッチングすることにより形成したものであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(4)は、本発明(2)又は本発明(3)のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、前記突出部のAl合金キャリア側の突出部はAl合金箔に含まれるAl以外の、分散析出している元素であることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
上記本発明(2)〜本発明(4)のいずれかの発明によれば、図3を参照して説明すると、Al合金箔10のエッチング(図3(a))により(点線部がエッチングされた部分を示す。)Fe、Si等の分散析出部がAl合金箔表面に現れ(図3(b))、Fe、Si等の分散析出部へ金属粒子15が優先析出し(図3(c))、その後さらにその優先的に分散した金属粒子が成長し、かつ、さらにその成長した金属粒子と金属粒子が粒界を介して連なりつつ金属膜が拡張していく(図3(d))。この際金属粒子間に孔が生じ、マクロ的にはそれが徐々に埋まっていくがミクロ的には金属粒子間に微孔が存在し、この微孔の存在により当該金属箔が一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔を提供する。
本発明(5)は、本発明(1)〜本発明(4)のいずれかのAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、前記孔開き金属箔の厚さが1μm〜10μmであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(5)によれば、Al合金キャリア付孔開き金属箔に均一に孔開き部分を形成し、二次電池の集電体として十分な厚さが極めて薄い金属箔を提供することができる。なお、この金属箔の厚さは1μm〜10μmであり、好ましくは2μm〜5μmである。
本発明(6)は、本発明(1)〜本発明(5)いずれかのAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、前記キャリア箔の厚さが10μm〜100μmであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(6)によれば、Al合金をエッチングするのに十分なエッチングしろがAl合金キャリアに確保できること、金属箔に損傷を与えることなく金属箔をキャリア上で搬送・運搬し易くすること、及び金属箔を二次電池本体に対してアセンブリし易くすることができるAl合金キャリア付孔開き金属箔を提供することができる。
本発明(7)は、本発明(1)〜本発明(6)いずれかのAl合金キャリア付孔開き金属箔の金属箔がCu箔又はNi箔であることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(7)によれば、導電率が高く、コスト的にも有利な金属材料であるCu又はNiの金属箔を含む集電体を提供することができる。特にNi箔の場合にあっては、めっき処理後の防錆処理が不必要であり製造工程数を低減できる。
<集電体>
本発明(8)は、二次電池用電極の集電体であって、該集電体が本発明(1)〜本発明(7)のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔である集電体。
本発明(8)によれば、剥離層を備えるための特別な工程も必要とすることなくAl合金キャリアと孔開き金属箔との界面にAlの不動態酸化膜が存在するので、その酸化膜を境界面として孔開き金属箔が容易にAl合金キャリアから剥離することができ、その剥離した孔開き金属箔を集電体として提供することができる。
<二次電池用電極>
本発明(9)は、本発明(8)の集電体を備えた二次電池用電極である。
本発明(10)は、 本発明(9)の二次電池用電極であって、本発明(8)の集電体上にSn又はSn合金の活物質めっき層を備えた二次電池用電極。
<二次電池>
本発明(11)は、本発明(9)から本発明(10)のいずれかの二次電池用電極を備えた二次電池である。
本発明(9)〜本発明(11)によれば、上述した本発明の上記金属箔層を有するものであって、当該金属箔層がAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、かつ、当該金属箔層は前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層であるため、電極の集電体として用いた場合、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部にLi電解液が浸透し活物質と接触することにより、Liの吸蔵又は脱蔵が容易に可能となる。
<Al合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法>
本発明(13)は、以下の工程a〜工程cを含むAl合金箔の表面に金属箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法であって、当該金属箔層はAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法である。
工程a.Al合金箔の表面を脱脂しつつ、該キャリア箔のAl部をエッチングする脱脂・エッチング工程、
工程b.前記エッチングされたAl合金箔を水洗する水洗工程、及び
工程c.前記水洗後のAl合金箔の表面へ金属を電析する電気めっき工程。
本発明(13)によれば、脱脂と同時にエッチングされAl合金キャリア上で一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層を製造することができる。またエッチング後にはFe、Si等のエッチングされない部分が突出部としてAl合金キャリア表面上に均一に現れ、その突出部の電荷集中部に金属が電析し、その後順次その金属粒子が連なっていくため、孔開き金属箔層を形成することができる。なお工程bでは純水で水洗を行うことが好ましい。
<Al合金キャリア付孔開きCu箔の製造方法>
本発明(14)は、以下の工程a〜工程cを含むAl合金箔の表面にCu箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法であって、当該Cu箔層はAl合金キャリアの表面にCuを電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開きCu箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開きCu箔製造方法である。
工程a.Al合金が一定の大きさ(例えば、試作スケールで10cm×12cm、量産スケールで20cm×400m等)のキャリア箔について、NaOHが15g/L〜45g/L、ロッシェル塩が25g/L〜65g/L、及びNaCOが25g/L〜65g/Lであるアルカリ脱脂液を用いて、液温20℃〜60℃おいて浸漬時間10秒間〜300秒間で、1μm/min〜1.5μm/minのエッチング速度で脱脂及びエッチング処理を行う脱脂・エッチング工程、
工程b.前記Alを溶解したキャリア箔を水洗する水洗工程、
工程c.CuSO濃度が150g/L〜350g/L、HSO濃度が50g/L〜250g/L、浴温が20℃〜60℃、及び電流密度が2A/dm〜50A/dmのめっき製造条件下、10秒間〜300秒間で前記キャリア箔のいずれかの面にCuを電析する電気めっき工程、
工程d.前記Cuを電析させAl合金キャリア箔を水洗する水洗工程、及び
工程e.ベンゾトリアゾール(BTA)溶液0.1g/L〜5g/Lに上記CuめっきされたAl合金キャリア付孔開き金属箔を浸漬し、Al合金キャリア付孔開き金属箔に防錆処理を施す防錆工程。
本発明(14)によれば、本発明(13)と同様な膜構造を持つCu箔であって、防錆処理が施された孔開きCu箔が提供され、めっき処理後のCu箔の腐食が防止される。
<Al合金キャリア付孔開きNi箔の製造方法>
本発明(15)は、以下の工程a〜工程cを含むAl合金箔の表面にNi箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法であって、当該Ni箔層はAl合金キャリアの表面にNiを電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開きNi箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法である。
工程a.Al合金キャリア箔について、NaOHが15g/L〜45g/L、ロッシェル塩が25g/L〜65g/L、及びNaCOが25g/L〜65g/Lであるアルカリ脱脂液を用いて、液温20℃〜60℃おいて浸漬時間10秒間〜300秒間で、1μ/min〜1.5μ/minのエッチング速度で脱脂及びエッチング処理を行う脱脂・エッチング工程、
工程b.前記Alを溶解したキャリア箔を水洗する水洗工程、
工程c.NiSO・6HO濃度が150g/L〜300g/L、NiCl濃度が50g/L〜250g/L、及びHBO濃度が30g/L〜40g/L、浴温が30℃〜70℃、及び電流密度が1A/dm〜40A/dmのめっき製造条件下、前記キャリア箔のいずれかの面にNiを電析する電気めっき工程。
本発明(15)によれば、本発明(13)と同様な膜構造を持つ孔開きNi箔が提供される。また、本発明(15)によれば、Cu箔工程のような防錆処理工程を必要としない。
本発明(16)は、本発明(13)〜本発明(15)のいずれかのAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法であって、該Al合金キャリアの前記金属箔層との接触面は、当該平面内で均一に分散して存在する突出部の突起部、隅部、及び縁部に対して、前記金属箔層を形成するための金属粒子が均一に電析し始めることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(17)は、本発明(13)〜本発明(16)いずれかのAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法であって、前記均一に電析した金属粒子を電析の核として、その核の上に前記金属箔層の金属粒子が均一に順次電析していくことにより厚さ方向に孔開き金属箔層を形成することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔である。
本発明(16)及び本発明(17)によれば、本発明(13)と同様なAl合金キャリア付孔開き金属箔を提供することができる。
本発明に係る多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔及びその製造方法は、均一に分布した複数の微細空隙を持つ三次元網目構造を持つ多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔を提供する。さらに、金属箔に損傷を与えることなく金属箔を搬送・運搬し易くすること、及び金属箔を二次電池本体に対してアセンブリし易くすることができるAl合金キャリア付孔開き金属箔を提供する。さらにまた、従来の製造方法に比して製造工程数を大幅に削減できる多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法を提供する。
本発明に係る多数の孔部を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔を作成するため最良の実施形態を図1〜図9を参照しつつ以下説明する。
図1及び図2は、Al合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法を説明するためのフローチャートである(当該金属箔を製造するにあたり、図1がCuめっきの場合であり、図2がNiめっきの場合のフローチャートである。)。Cuめっきの場合の製造方法は、Al合金キャリアとなるAl合金箔を準備し、工程(a)(脱脂・エッチング工程)、工程(b)(水洗工程)、工程(c)(Cuめっき)、工程(d)(水洗工程)、工程(e)(防錆処理工程)、及び工程(f)(乾燥工程)を含む方法である。なお工程(a)は、アルカリ脱脂を行うものであるが、Alが両性金属であるためAlのエッチングも同時に行う脱脂・エッチング工程でもある。
なお、図2 (Niめっきの場合)に示されるように、Niのような腐食しにくい金属を電気めっきの電析金属として使用する場合は、図1で示された工程(e)(防錆処理工程)は省略される。
以下、さらにAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法を図1を主とし、適宜図2から図8を参照して、工程毎説明する。(なお図1と図2で重複する工程については図2を用いた説明は省略する。)
工程(a)において、Al合金箔の脱脂・エッチング処理を行う。脱脂液の条件は以下の通りである。
浴組成:
NaOH;15g/L〜45g/L
ロッシェル塩;25g/L〜65g/L
NaCO;25g/L〜65g/L
液温:20℃〜60℃、好適には30℃〜50℃
処理時間:10秒〜300秒
脱脂・エッチング速度:1μm/min〜1.5μm/min
ここで図4及び図5を参照して脱脂・エッチング工程を以下説明する。図4は、脱脂・エッチング処理時間とAl合金箔の表面状態の関係を表すSEM写真像である。上段は500倍、下段は10000倍の倍率のSEM写真像である。さらに左から順に脱脂・エッチング処理時間が、0、30、60、及び180秒のSEM写真像である。図4から、脱脂・エッチング処理によりAl部がエッチングされるため突出部が出現し、脱脂・エッチング処理時間が経つにつれAl部のエッチング量が増えるためAl合金箔の表面に突出部が段々多くなることが分かる。
図5(a)は、脱脂・エッチング処理3分後のAl合金箔の表面状態を示すEPMAによる観察像及び元素分布状態を示している。図5(a)から上記突出部がFe及びSi等の元素で構成されていることが分かる。
図5(b)は、脱脂・エッチング処理後のAl合金箔の表面へのCu電析を僅かに行った後のEPMA観察像及び元素分布状態を示しているものであって、当該脱脂・エッチング処理によるエッチングがその後のCuの電析に及ぼす効果を観察するためのものである。より具体的には、図5(b)は、Cuの膜厚が0.1μmに達したとき、すなわちCu電析の初期時のAl合金箔の表面状態を示す。この図5(b)の左端のCOMPO観察像と右端のCu観察像とを比較することによりCuが上記突出部を基点として電析していることが分かる。
この脱脂・エッチング工程aでは、Alが脱脂液中で過飽和になるまで以下の式(1)の反応によりAlがエッチングされ溶解すると、式(2)を経て式(3)の反応によりAl・3HOが生成されてしまう(参考文献「アルミニウム表面技術便覧」軽金属出版株式会社発行)。このAlがAl合金箔表面に残留することでAl合金箔表面のエッチング処理を妨害し、さらにこのAlが脱脂・エッチング槽の脱脂液を汚染するのでAlが生成されることは好ましくない。よってAlのNaOHによるエッチングが過飽和となりAlが生成されないように脱脂液の条件の浴管理に留意する必要がある。
2Al+2NaOH+2HO→2NaAlO+3H ・・・(1)
2NaAlO+4HO→2NaOH+2Al(OH)・・・(2)
2Al(OH)→Al・3HO ・・・(3)
再び図1に戻り当該製造方法の工程(b)から説明する。
次に、工程(b)において、工程(a)でAl合金箔の脱脂・エッチング処理が終了した後、室温において流水で60秒間、水洗(好適には純水を用いる。)を行う。このとき洗浄槽中でバブリングもしくは超音波洗浄をしてもよい。また上記脱脂液を工程(c)のめっき液槽内になるべく持ち込まないようにカスケード状に複数の槽を設置し(例えば3槽を直列にカスケード状にする)粗洗浄から仕上洗浄をするようにしてもよい。エッチング反応生成物をなるべく完全に除去することが次工程(c)の電気めっき時の電析を良好に行うため、さらにはめっき浴の寿命をできるだけ長くするのに望ましいからである。
次に、工程(c)において、工程(b)で脱脂・エッチングされたAl合金箔を下記の組成を有するCu浴(図1の場合)又はNi浴(図2の場合)に浸漬させ、該Al合金箔表面上へCu又はNiの電析を行う。
上記めっき時の浴組成は以下の通りである。
1)Cuめっき浴(CuSO浴)
CuSO・5HO;150g/L〜350g/L
SO;50g/L〜250g/L
2)Niめっき浴(ワット浴)
NiSO・6HO;150g/L〜300g/L
NiCl・6HO; 50g/L〜250g/L
BO;30g/L〜40g/L
なお、めっき浴の種類は上記のものに限られない。例えば、Cuめっきについてはピロリン酸Cu浴が、一方、Niめっきについてはスルファミン酸Ni浴が代替可能である。Cuの電析を行う際は、電流密度は2A/dm〜50A/dmであり、さらに好適には10A/dm〜30A/dmである。陽極には不溶性電極(DSE)を用いる。電源には直流電源を使用する。
これらの条件下、Cu又はNiを膜厚1μm〜10μmとなるまでAl合金表面上に電析し、Al合金キャリア付孔開き金属箔を得る。
ここで、図6の光透過写真を参照して、孔開き金属箔層がCu箔である場合、当該孔の形成状態が、下地であるAlキャリアの水洗時間及びCu箔の膜厚よってどのように変化し、好適なCu箔が形成されるかを説明する。
図6(a)によれば、脱脂・エッチング後のAlキャリアの水洗時間を15秒から60秒に延ばしたことで、Cuの電析の不均一性が改善されることが分かる。
さらに、図6(b)の光透過写真を考察すると、Cu箔の膜厚が7μmまでは光の透過が観察される。しかし、Cu箔の膜厚が9μmに達すると光の透過が観察されない。膜厚9μmで直線的にCu箔の一方の面からもう一方の面に貫通する孔が消滅し、光が透過できる状態のメッシュ形状では無くなったことが分かる。これにより、膜厚が9μm以上のCu箔では、孔が蛇行し、若しくは枝分かれするような形態で、Liが吸蔵又は脱蔵するものと考えられる。
さらに、図7を参照して、以上のAl合金キャリア付孔開きCu箔又はNi箔の生成過程を説明すると、準備されたAl合金箔の脱脂・エッチング処理によりAl合金箔表面に現れるFe、Si等の分散析出部へ金属粒子(Cu又はNi)が優先析出し(図7(a))、その後さらにその優先的に分散した金属粒子が成長し(図7(b)及び図7(c))、かつ、さらに新たにその成長した金属粒子へ金属粒子が連なり成長していく(図7(d)〜図7(f))。この際金属粒子間に孔が生じ、それが徐々に埋まっていくがミクロ的には金属粒子間に微孔が存在し(図7(g)及び図7(h))、この微孔の存在により当該金属箔が一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔を得る。
再び図1に戻り説明をする。
次に、工程(d)で上記Al合金キャリア付孔開きCu箔について30秒間水洗を行い(好適には純水を用いる。)、工程eで1g/Lのベンゾトリアゾール溶液に10秒間浸漬し防錆処理を施す。そして工程(f)で防錆処理されたAl合金キャリア付孔開きCu箔を大気中で乾燥させる。
Ni箔を金属箔として製造するときは、防錆処理工程以外の工程については図1の製造フローと同様である、図2に示された製造工程フローを用いるが、Ni表面は不動態膜を大気中で容易に形成し腐食がCuのように進行しないからである。Ni電析時の電流密度は1A/dm〜40A/dmであり、さらに好適には5A/dm〜20A/dmである。浴温は30℃〜70℃であり、さらに好適には40℃〜60℃である。陽極はNi電極を用いる。電源は直流電源を使用する。得られるNi箔の膜厚は1μm〜10μmである。以上の条件でNiめっきを行い(工程(c))、30秒間純水洗浄を行う(工程(d))。そして、大気中で乾燥させる(工程(f))。
以上、本発明に係る実施形態によれば、得られたAl合金キャリア付孔開きCu箔又はAl合金キャリア付孔開きNi箔からCu箔又はNi箔を剥離することにより、1μm〜10μmの極薄のCu箔又は極薄のNi箔が得られる。ここで、本発明のように薄い金属箔を電極集電体として用いた場合、従来から使用されているような10μm超の厚さの厚箔集電体が有していた電極支持体としての役割は十分には持ち合わせない。むしろ集電機能を有する電極表面層ともいえる。この点において従来の厚箔集電体とは区別されることに留意されるべきである。
なお、Al合金キャリア付孔開きCu箔又はAl合金キャリア付孔開きNi箔からCu箔又はNi箔を剥離する際は、従来技術によれば剥離層を人為的にキャリアとCu箔又はNi箔との間に介在させるようにしているが(特許文献4の図10及び図11参照の剥離層2を参照)、本発明ではキャリアがAl合金箔製なので、工程a(脱脂・エッチング工程)〜工程c(電気めっき工程)の直前までの間で容易にAl表面が不動態化して酸化皮膜を形成し、この酸化皮膜が剥離層として機能する。よって本発明による製造方法では剥離層を作製する工程が不要であり、従来技術の製造方法による工程数に比して工程数を減らすことができる。
さらに、本発明に係る実施形態によれば、二次電池へのアセンブリ直前までCu箔又はNi箔がAl合金キャリアにより常に支持されるので、極薄のCu箔又は極薄のNi箔がアセンブリ直前まで損傷することがない。またAl合金キャリアが一定の強度を有するのでマニュアルでのアセンブリがし易く、かつ、二次電池用電極製造工程中のアセンブリの自動化も容易に実行可能である。特に、上記Cu箔又はNi箔が上述したように極めて薄く強度が弱いので、Al合金キャリアにより支持されていることは様々な利点をもたらす。
<Al合金キャリア付孔開きCu箔の製造>
この実施例1ではAl合金キャリア付孔開き金属箔の金属としてCuを用いた。以下、実施例1について述べる。
まず、厚さ40μmのAl合金箔(JIS規格 1N30(前記参照))を準備した。
a)脱脂・エッチング工程:
キャリアとなるAl合金箔について、下記の液組成を持つ脱脂液中において、液温40℃で150秒間、脱脂・エッチング処理を行った。
液組成
NaOH;30g/L
ロッシェル塩;46g/L
NaCO;46g/L
b)水洗工程:
その後、上記脱脂・エッチング処理されたAl合金箔について室温で60秒間の純水洗浄処理を行った。
c)電気めっき工程:
次に、以下のめっき条件でCuめっき浴中において上記純水洗浄されたAl合金箔上へCuをめっき厚さが5μmとなるように電析させた。なお、陽極電極は不溶性電極(DSE)を使用し、電源は直流電源を使用した。
浴組成
CuSO・5HO;216g/L
SO;192g/L
電流密度;20A/dm
浴温;40℃
d)水洗工程:
その後、上記Cuめっきが施されたAl合金箔(Al合金キャリア付孔開き金属箔)について室温で30秒間の純水洗浄処理を行った。
e)防錆処理工程:
上記1g/Lの濃度のベンゾトリアゾール溶液に10秒間浸漬しAl合金キャリア付孔開き金属箔に防錆処理を施した。
f)乾燥工程:
防錆処理をしたAl合金キャリア付孔開きCu箔を大気中で乾燥させた。
図8は、以上の工程a〜工程fで得られたAl合金キャリア付孔開きCu箔の(a)光透過写真像及び(b)SEM写真像である。図8(a)から光が均一に透過されており、また図8(b)からCu箔を構成するCu粒子が均一に分布していることが分かる。したがって、Cu箔層に一方の面から他方の面へ通じる孔部が隣接するCu粒子間に存在することが判明した。
<二次電池用負極の製造>
平均粒径(D50=1.5μm)のSiが80wt%−Niが20wt%の組成を有する合金粉を活物質として用いて、活物質:Ni粉:アセチレンブラック:PVdF=60:34:1:5の混合比となるようにスラリーを調製し、膜厚が15μmになるようにスラリーをAl合金キャリア付孔開きCu箔のCu箔面側に塗布し、塗膜をCu箔面上に形成した(なお、D50はレーザー回折散乱式粒度分布測定法による50%重量累積粒径である。以下同様。)。
さらに、上述した条件と同一の条件で、上記塗膜上にCuめっき5μmを施し、Al合金キャリアを剥離して負極を作製した(このCuめっきを施した面の側を「被覆めっき側」と、この「被覆めっき側」の面の裏面側を「キャリア剥離側」という。)。この際、当該被覆めっき側の面に活物質層に通じる孔が開くようにめっき条件を調整するのが好ましい。
<二次電池用正極の製造>
正極は、正極活物質並びに必要に応じて導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、正極合剤を作製し、これを集電体に塗布し、その後乾燥させ、ロール圧延し、プレス加工を行い、さらに裁断及びパンチングすることにより得られる。
<非水電解液の製造>
非水電解液は、Liイオン二次電池の場合にあっては支持電解質であるLi塩を有機溶媒に溶解した溶解液により作製される。Li塩としては、例えば、LiClO、LiAlCL、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiSCN、LiCl、LiBr、LiI、LiCFSO、又はLiCSO等が適用可能である。ここでは具体的には、非水電解液としてLiPF/エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合液(1:1容量比)を用いた。
図9は、上記負極を備えたLiイオン二次電池の充放電特性を示すグラフであって、図9(a)は充放電特性をキャリア剥離側の充放電特性を示し、図9(b)は被覆めっき側の充放電特性を示す。図9(a)(b)の両グラフを考察するとほぼ同様な曲線が得られている。この結果からキャリア剥離側と被覆めっき側の両方にLi電解液が通過する孔開き部である通路が形成され、かつ、電池として十分な容量が得られたことが判った。
<Al合金キャリア付孔開きNi箔の製造>
この実施例2ではAl合金キャリア付孔開き金属箔の金属としてNiを用いた。以下、実施例2について述べる。
まず、Al合金箔(JIS規格 1N30(前記参照))40μmを準備した。
a)脱脂・エッチング工程:
キャリアとなるAl合金箔について、下記の液組成を持つ脱脂液中において、液温40℃で150秒間の脱脂・エッチング処理を行った。
液組成
NaOH;30g/L
ロッシェル塩;46g/L
NaCO;46g/L
b)水洗工程:
その後、上記脱脂・エッチング処理されたAl合金箔について室温で60秒間の純水洗浄処理を行った。
c)電気めっき工程:
次に、以下のめっき条件でNiめっき浴中で上記純水洗浄されたAl合金箔上へNiをめっき厚さが5μmとなるように電析させた。なお、陽極電極はNi電極を使用し、電源は直流電源を使用した。
浴組成
NiSO・6HO;250g/L
NiCl・6HO;45g/L
BO;30g/L
電流密度;10A/dm
浴温;50℃
d)水洗工程:
その後、上記NiめっきされたAl合金箔(Al合金キャリア付孔開き金属箔)について室温で30秒間の純水洗浄処理を行った。
e)乾燥工程:
上記Al合金キャリア付孔開き金属箔を大気中で乾燥させた。
<二次電池用負極の製造>
平均粒径(D50=1.5μm)のSiが80wt%−Niが20wt%の組成を有する合金粉を活物質として用いて、活物質:Ni粉:アセチレンブラック:PVdF=60:34:1:5の混合比となるようにスラリーを調製し、膜厚が15μmになるようにスラリーをAl合金キャリア付孔開きNi箔のNi箔側に塗布し塗膜を形成した(なおD50はレーザー回折散乱式粒度分布測定法による50%重量累積粒径である。)。
さらに、上述した条件と同一条件で、上記塗膜上にNiめっき5μmを施し、Al合金キャリアを剥離して負極を作製した(このNiめっきを施した面の側を「被覆めっき側」と、この「被覆めっき側」の面の裏面側を「キャリア剥離側」という。)。この際、当該被覆めっき側の面に活物質層に通じる孔が開くようにめっき条件を調整するのが好ましい。
<二次電池用正極の製造>
一方、正極は、正極活物質並びに必要に応じて導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、正極合剤を作製し、これを集電体に塗布し、その後乾燥させ、ロール圧延し、プレス加工を行い、さらに裁断及びパンチングすることにより得られる。
<非水電解液の製造>
非水電解液は、Liイオン二次電池の場合にあっては、支持電解質であるLi塩を有機溶媒に溶解した溶解液により作製される。Li塩としては、上記Al合金キャリア付孔開きCu箔の製造の項目で列挙したものが同様に適用可能である。ここでは具体的には、非水電解液としてLiPF/エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合液(1:1容量比)を用いた。
このように作成された負極を備えたLiイオン二次電池の充放電特性からも図9と同様な良好な結果が得られた。当該結果からもキャリア剥離側と被覆めっき側の両方にLi電解液が通過する通路が形成され、かつ、非水電解液二次電池として十分な容量が得られた。
<活物質層の形成方法についての変形例>
活物質層の形成方法は上述したような活物質粒子のペースト塗布に限定されない。例えば、Snなどの導電性金属を活物質として使用する場合は電気めっきにより活物質層を形成することができる。Snの場合、めっき浴としては通常の文献に記載された組成のものすなわち、当業者により周知のものが使用可能である。一般的には、硫酸錫浴、ピロリン酸浴、若しくは、ほう弗化浴などが使用可能である。このうち、硫酸すず浴の浴組成及び電解条件の一例について下に示す。
浴組成
SnSO;50g/L
SO;100g/L
クレゾールスルホン酸;80g/L
電流密度;5A/dm
浴温;25℃
なお、Sn合金も用いることができ、この場合、Sn合金中にLiと合金化しない金属を含ませることにより、合金皮膜の充放電反応の際の膨張及び収縮を制限することができ、その結果として充放電サイクルを高めることができる。Sn合金の場合、めっき浴としては通常の文献にある組成のもの、すなわち当業者に周知のものが使用可能であり、一般的には、シアン浴、ピロリン酸浴、若しくは、ほう弗化浴などが使用可能である。このうち、シアン化浴の浴組成及び電解条件の一例について下に示す。
浴組成
CuCN;35g/L
NaSnO・3H0;60g/L
NaCN;25g/L
電流密度;5A/dm
浴温;65℃
また、合金皮膜中にPやBを導入することにより、結晶格子を歪ませ、Liの吸蔵又は脱蔵をより容易にすることが可能である。
活物質層を形成した後、CuやNiなどの、Liと合金化しにくい導電性金属を電気めっきすることにより被覆めっき側の面を形成して活物質の脱落を防止することができる。
この場合、Al合金箔上に孔開き金属箔を形成することから活物質層の形成から表面被覆層の形成までの一連の処理がインラインのめっき処理工程にて行うことができ好ましい。
本発明は、Liイオン二次電池等の非水電解液二次電池の集電体として使用可能なAl合金キャリア付孔開き金属箔として適用できる。また本発明の金属箔上に活物質を設けた負極は二次電池用負極として好適である。
Al合金キャリア付孔開きCu箔の製造工程のフローチャートである。 Al合金キャリア付孔開きNi箔の製造工程のフローチャートである。 Al合金キャリア付孔開き金属箔の形成過程を示す概念図である。 Al合金箔の表面の脱脂・エッチング時間による経時変化を表すSEM写真像であって、脱脂・エッチング時間よる表面の違いを説明するための図である。 (a)Al合金箔の表面を3分間エッチングした後の表面に出現した元素を示すEPMAによる観察像及び元素分布状態と、(b)当該表面に0.1μmのCu粒子を電析させた表面状態を、各元素毎に対応して示すEPMAによる観察像及び元素分布状態である。 (a)Al合金箔の表面について脱脂・エッチング処理後の水洗時間を変化させた場合の膜厚5μmのCu箔の光透過の違いを説明するための光透過写真である。(b)Al合金箔の表面について脱脂・エッチング処理時間180秒、その後の水洗時間60秒とした場合のCuの膜厚を変化させたときの光透過の違いを説明するための光透過写真である。 本発明に係るAl合金キャリア付孔開きCu箔について、Al合金箔表面上にCuが析出していきCu皮膜を形成する過程を説明する図である((a)〜(h))。 本発明に係るAl合金キャリア付孔開きCu箔について、Al合金箔表面上に形成した5μmの孔開きCu箔の光透過写真(a)と、SEM写真(b)を示す図である。 本発明に係るAl合金キャリア付孔開きCu箔を用いて作製した負極の充放電特性を示すグラフである((a)Al合金キャリア剥離側の特性;(b)被覆めっき側の特性) 従来の二次電池用電極の製造工程の概念図である。 従来のキャリア箔上に具備された二次電池用電極の概念図である。

Claims (16)

  1. Al合金箔の表面に孔開き金属箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    当該孔開き金属箔層はAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、かつ、当該孔開き金属箔層は前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備えるものであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  2. 請求項1に記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    該Al合金キャリアの前記金属箔層との接触面は当該平面内で均一に分散して存在する突出部を有することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  3. 請求項2に記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    前記突出部はAl合金箔を脱脂すると同時にAl合金中のAl部をエッチングすることにより形成したものであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    前記突出部のAl合金キャリア側の突出部はAl合金箔に含まれるAl以外の、分散析出している元素であることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    前記孔開き金属箔の厚さが1μm〜10μmであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔であって、
    前記キャリア箔の厚さが10μm〜100μmであることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔の金属箔がCu箔又はNi箔であることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  8. 二次電池用電極の集電体であって、該集電体が請求項1〜請求項7のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔である集電体。
  9. 請求項8に記載の集電体を備えた二次電池用電極。
  10. 請求項9に記載の二次電池用電極であって、請求項8に記載の集電体上にSn又はSn合金の活物質めっき層を備えた二次電池用電極。
  11. 請求項9〜請求項10のいずれかに記載の二次電池用電極を備えた二次電池。
  12. 以下の工程a〜工程cを含むAl合金箔の表面に金属箔層を備えるAl合金キャリア付孔開き金属箔の製造方法であって、
    当該金属箔層はAl合金キャリアの表面に金属を電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開き金属箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法。
    工程a.Al合金よりなるキャリア箔の表面を脱脂しつつ、該キャリア箔のAl部をエッチングする脱脂・エッチング工程、
    工程b.前記エッチングされたキャリア箔を水洗する水洗工程、及び
    工程c.前記水洗後のキャリア箔の表面へ金属を電析する電気めっき工程。
  13. 以下の工程a〜工程eを含むAl合金箔の表面にCu箔層を備えるAl合金キャリア付孔開きCu箔の製造方法であって、
    当該Cu箔層はAl合金キャリアの表面にCuを電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開きCu箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開きCu箔製造方法。
    工程a.NaOHが15g/L〜45g/L、ロッシェル塩が25g/L〜65g/L、及びNaCOが25g/L〜65g/Lであるアルカリ脱脂液を用いて、液温20℃〜60℃おいて浸漬時間10秒間〜300秒間、Al合金が厚さ10μm〜100μmよりなるAl合金キャリア箔に対して脱脂及びエッチング処理を行う脱脂・エッチング工程、
    工程b.前記脱脂及びエッチング処理を施したAl合金キャリア箔を水洗する水洗工程、
    工程c.CuSO・5HO濃度が150g/L〜350g/L、HSO濃度が50g/L〜250g/L、浴温が20℃〜60℃、及び電流密度が2A/dm〜50A/dmの条件下、10秒間〜300秒間、前記脱脂及びエッチング処理を施したAl合金キャリア箔の表面にCuを電析する電気めっき工程、
    工程d.前記Cuめっきが施されたAl合金キャリア箔を水洗する水洗工程、及び
    工程e.前記洗浄されたCuめっきが施されたAl合金キャリア箔を、0.1g/L〜5g/Lの濃度のベンゾトリアゾール溶液に浸漬させることで防錆処理を行う防錆工程。
  14. 以下の工程a〜工程cを含むAl合金箔の表面にNi箔層を備えるAl合金キャリア付孔開きNi箔の製造方法であって、
    当該Ni箔層はAl合金キャリアの表面にNiを電析することにより形成されるものであり、前記一方の面から他方の面へ通じる多数の孔部を備える孔開きNi箔層を製造することを特徴とするAl合金キャリア付孔開きNi箔製造方法。
    工程a.Al合金が厚さ10μm〜100μmよりなるキャリア箔について、NaOHが15g/L〜45g/L、ロッシェル塩が25g/L〜65g/L、及びNaCOが25g/L〜65g/Lであるアルカリ脱脂液中で、液温20℃〜60℃おいて浸漬時間10秒間〜300秒間、脱脂及びエッチング処理を行う脱脂・エッチング工程、
    工程b.前記脱脂及びエッチング処理を施したAl合金キャリア箔を水洗する水洗工程、
    工程c.NiSO・6HO濃度が150g/L〜300g/L、NiCl・6HO濃度が50g/L〜250g/L、及びHBO濃度が30g/L〜40g/L、浴温が30℃〜70℃、及び電流密度が1A/dm〜40A/dmのめっき製造条件下、前記キャリア箔の表面にNiを電析する電気めっき工程。
  15. 請求項12〜請求項14のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法であって、
    該Al合金キャリアの前記金属箔層との接触面上で、当該平面内で均一に分散して存在する突出部の突起部、隅部、及び縁部等の電荷集中部に対して、前記金属箔層を形成するための金属粒子が均一に電析し始めることを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
  16. 請求項12〜請求項15のいずれかに記載のAl合金キャリア付孔開き金属箔製造方法であって、
    前記均一に電析した金属粒子を電析の核として、その核の上に前記金属箔層の金属粒子が均一に順次電析かつ成長し連なっていくことにより孔開き金属箔層を形成することを特徴とするAl合金キャリア付孔開き金属箔。
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