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JP2005248157A - 常温硬化性水性組成物 - Google Patents

常温硬化性水性組成物 Download PDF

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JP2005248157A JP2004330780A JP2004330780A JP2005248157A JP 2005248157 A JP2005248157 A JP 2005248157A JP 2004330780 A JP2004330780 A JP 2004330780A JP 2004330780 A JP2004330780 A JP 2004330780A JP 2005248157 A JP2005248157 A JP 2005248157A
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Katsuhiko Imoto
克彦 井本
Haruhiko Mori
晴彦 毛利
Kayoko Honda
香代子 本多
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

【課題】水性塗料組成物のフッ素系塗膜成分として常温硬化性を有し、優れた塗膜特性を与える常温硬化性水性組成物を提供する。
【解決手段】分子内にエチレン性不飽和基および水溶性官能基を有する含フッ素共重合体(A)の存在下に、エチレン性不飽和基含有単量体(b1)を乳化重合して得られる含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体および水性硬化剤からなる常温硬化性水性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は水性塗料組成物のフッ素系塗膜成分として常温硬化性を有し、優れた塗膜特性を与える常温硬化性水性組成物に関する。
従来、含フッ素水性分散体として、たとえば特許文献1には、ビニリデン系フッ素樹脂粒子の水性分散体の存在下、アクリルまたはメタクリル酸エステルモノマーをシード重合して複合化する技術が開示されている。しかしながら、得られた複合化樹脂はビニリデン系フッ素樹脂および(メタ)アクリル樹脂との相溶性が低く、また、シード重合の種粒子であるビニリデン系フッ素樹脂へカルボキシル基や水酸基などの官能基を導入しにくいなどの欠点がある。
また特許文献2に、フルオロアルキルに結合するカルボキシル基を有する含フッ素重合体を分散安定剤とし、この系でエチレン性不飽和単量体を乳化重合して得られる含フッ素水性分散体に架橋剤を配合する技術が開示されている。しかしながら、この技術は架橋剤として常温硬化性の架橋剤を配合しておらず、室温下での乾燥硬化性に問題が生じる。また、エチレン性不飽和単量体として耐候性ビニル単量体は使用されておらず、耐候性の点でも不充分である。
また、特許文献3にはフルオロアルキルに結合する親水性基含有非フッ素系マクロモノマーを共重合して得られるフッ素樹脂を乳化重合して水性分散体を作製し、これにビニル単量体および乳化剤を加えてシード重合を行ない、複合化水性フッ素樹脂分散体を得る技術が開示されている。しかしながら、種粒子となるフッ素樹脂を乳化重合により得ているため、カルボキシル基や水酸基などの水溶性官能基がフッ素樹脂に導入しにくいなどの欠点がある。また、乳化剤などが多いうえ、架橋剤が配合されていないため、塗膜の耐薬品性、耐溶剤性、塗膜硬度、耐水性が低いなどといった欠点がある。
また、特許文献4には乳化重合により得られた含フッ素樹脂水性分散体および乳化重合により得られたアクリル系またはメタクリル系共重合体分散体からなる水性塗料用組成物の技術が開示されている。しかしながら、含フッ素樹脂水性分散体とアクリル系またはメタクリル系水性分散体との相溶性がわるく、充分な均一混合ができず、得られる塗膜の耐候性、密着性、光沢などが低いという欠点がある。また、硬化剤が配合されておらず、耐薬品性、耐溶剤性、塗膜硬度、耐水性などに課題が残るという欠点がある。
また、特許文献5にはフルオロオレフィンとプロピレンとエチレンを乳化重合して得られた水性分散体の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル単量体をシード重合し、カルボニル基を有するアクリル樹脂が複合化された含フッ素系分散体とヒドラジン系硬化剤とからなる含フッ素水性塗料組成物が開示されている。しかしながら、この文献で得られるフッ素樹脂はアクリル樹脂との相溶性が低く、シード重合時の(メタ)アクリル酸エステル単量体のフッ素樹脂分散体への溶け込みが不充分であり、結果として塗膜の耐候性、光沢などが低いという欠点がある。
特開昭62−32102号公報 特開昭63−314202号公報 特開平7−238253号公報 特開平9−59560号公報 特開2000−129195号公報
本発明は、上記の従来の欠点を解消し、常温で硬化でき、優れた塗膜特性を与える常温硬化性水性組成物を提供することを課題とする。
すなわち本発明は、分子内にエチレン性不飽和基および水溶性官能基を有する含フッ素共重合体(A)の存在下に、エチレン性不飽和基含有単量体(b1)を乳化重合して得られる含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体および水性硬化剤からなる常温硬化性水性組成物に関する。
含フッ素共重合体(A)は酸価が10〜250mgKOH/gであるものが好ましい。
また、含フッ素共重合体(A)が有する水溶性官能基は、アニオン性官能基をアルカリで中和して得られた官能基であることが好ましい。
含フッ素共重合体(A)は、構造単位としてテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種のパーハロオレフィン単位を10〜70モル%含有する共重合体であることが好ましい。
また、エチレン性不飽和基含有単量体(b1)としては、架橋性官能基を有する単量体および炭素数4〜10のアルキル基を含有するアクリル系またはメタクリル系単量体をそれぞれ少なくとも1種含む単量体混合物であることが好ましい。
その架橋性官能基としては、カルボニル基、水酸基およびカルボキシル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明の常温硬化性水性組成物は、さらに非フッ素系合成樹脂(C)のエマルションを含むことができ、含フッ素複合化樹脂(B)の固形分95〜5重量部と非フッ素系合成樹脂(C)の固形分5〜95重量部とを含むことが好ましい。
また前記水性硬化剤としては、常温硬化性の硬化剤が用いられ、また、1分子当たり少なくとも2個以上のヒドラジド基を有するヒドラジド化合物、1分子当たり少なくとも2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物または親水性ポリイソシアネートが好ましくあげられる。
硬化剤は、含フッ素複合化樹脂(B)および非フッ素系合成樹脂(C)の合計官能基1当量に対し0.1〜5モル当量配合することが好ましい。
本発明によれば、耐薬品性、耐溶剤性、塗膜硬度、耐水性などに優れた塗膜を常温乾燥(硬化)により容易に得ることができる。
本発明の常温硬化性水性組成物は、特定の含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体および水性硬化剤からなる。
この含フッ素複合化樹脂(B)は、分子内にエチレン性不飽和基および水溶性官能基を有する含フッ素共重合体(A)の存在下に、エチレン性不飽和基含有単量体(b1)を乳化重合することによって得られる。
含フッ素共重合体(A)は、分子内にエチレン性不飽和基および水溶性官能基を有する含フッ素共重合体であり、好ましくはフルオロオレフィン単位を含む。
フルオロオレフィンとしては、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VdF)などの1種または2種以上があげられ、なかでもパーハロオレフィン単位を10〜70モル%含有する共重合体が好ましい。特に好ましいフルオロオレフィンとしては、TFEまたはHFPなどのパーフルオロオレフィンがあげられ、フッ素含有量の多い含フッ素重合体を提供でき、フッ素樹脂の有利な効果、たとえば耐薬品性、耐水性、耐溶剤性、耐汚染性、耐候性などに優れた塗膜を与える。
水溶性官能基としては、アニオン性官能基をアルカリで中和して得られた官能基であることが好ましい。そうしたアニオン性官能基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが例示でき、塗膜の耐水性が良好で、金属基材の腐食が少ない点からカルボキシル基が好ましい。
含フッ素共重合体(A)にアニオン性官能基を導入する方法としては、たとえばアニオン性官能基を含有する単量体を共重合する方法(共重合法)と水酸基などの官能基を含有する重合体に二塩基酸無水物などのアニオン性官能基を有する化合物を反応させる方法(高分子反応法)などが採用される。
アニオン性官能基としてのカルボキシル基を共重合法で導入するための単量体としては、式(I):
Figure 2005248157
(式中、R3、R4およびR5は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、アルキル基、カルボキシル基またはエステル基;nは0から20である)で表わされる不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、そのモノエステルまたは酸無水物などの不飽和カルボン酸類などがあげられる。R3およびR4がいずれも水素元素であることが好ましく、また、nは3以上で15以下であることが好ましい。特にR3、R4およびR5がいずれも水素元素であって、nが6以上10以下のものが好ましい。
式(I)の不飽和カルボン酸類の具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3−アリルオキシプロピオン酸、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル、5−ヘキセン酸、5−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデシレン酸、11−ドデシレン酸、17−オクタデシレン酸、オレイン酸などがあげられる。それらのなかでも単独重合性の低いクロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、3−アリルオキシプロピオン酸、10−ウンデシレン酸が、単独重合体ができにくいことから好ましい。特に10−ウンデシレン酸が重合反応性が良好で、難加水分解性であるなどの点で好ましい。
アニオン性官能基としてのカルボキシル基を共重合法で導入するための単量体の別の例としては、式(II):
Figure 2005248157
(式中、R6およびR7は同じかまたは異なり、いずれも飽和または不飽和の直鎖または環状アルキル基;nは0または1;mは0または1である)で表わされるカルボキシル基含有ビニルエーテル単量体などがあげられる。
式(II)のカルボキシル基含有ビニルエーテル単量体の具体例としては、たとえば3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−アリロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸などの1種または2種以上があげられる。これらの中でも3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸などが、単量体の安定性や重合反応性がよい点で有利であり、好ましい。
アニオン性官能基導入用のスルホン酸基含有単量体の具体例としては、たとえばビニルスルホン酸などがあげられる。
また、高分子反応法としては、たとえばカルボキシル基を導入する場合、水酸基含有フルオロオレフィン重合体に二塩基酸またはその無水物を反応させる方法があげられる。二塩基酸またはその無水物としては、たとえば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水アジピン酸、無水グルタミン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、無水1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などがあげられ、なかでも無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、無水1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸が好ましい。反応は、含フッ素共重合体および二塩基性酸無水物を溶解しうる溶媒を用い、カルボキシル基導入に際しカルボン酸金属塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコラート、4級アンモニウム塩、3級アミンなどの触媒添加といった条件下で進めることができる。
これらのアニオン性官能基を水溶性官能基に変換する方法については後述する。
含フッ素共重合体(A)にエチレン性不飽和二重結合を導入する方法として、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有する単量体を共重合する方法(共重合法)と、官能基(たとえばカルボキシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボニル基、イソシアネート基、シラノール基など)を有する単量体を共重合しておき、これらの官能基と反応し得る官能基(たとえばカルボキシル基、水酸基、シラノール基、ヒドラジド基、アミノ基など)とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を反応させてエチレン性不飽和二重結合を導入する方法(高分子反応法)があげられる。
共重合法に使用できるエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、フロロプレン、シアノプレン、フェニルブタジエン、ジフェニルブタジエン、α,ω−ジオレフィンなどのジエン系単量体;アジピン酸ジビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニルなどの多官能カルボン酸ビニル;桂皮酸ビニルなどの芳香族カルボン酸ビニルなどが例示できる。
高分子反応法については、たとえばカルボキシル基を官能基とする場合を代表して説明する。カルボキシル基を共重合体(A)に導入する方法は前記のアニオン性官能基の導入法が採用できる。
得られたカルボキシル基含有含フッ素重合体(a1)に、カルボキシル基と反応し得る官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(a2)を反応させる。
カルボキシル基と反応し得る官能基としては、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、カルボジイミド基などがあげられるが、これらのうちイソシアネート基およびエポキシ基がカルボキシル基との反応が迅速に生起することから好ましい。
化合物(a2)としては、たとえば2−イソシアナトエチルメタクリレートなどのイソシアネート基含有化合物;グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有化合物などがあげられる。
これらのうち、2−イソシアナトエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが好ましい。
なお、イソシアネート基は水酸基とも反応するが、カルボキシル基との反応が優先する。
化合物(a2)と含フッ素重合体(a1)との反応は、有機溶剤中で両者を混合することにより実施できる。好ましい反応条件としては、反応温度20〜150℃で1〜15時間が採用できる。
有機溶剤は含フッ素重合体および化合物を溶解するものであればよく、たとえば含フッ素重合体(a1)の重合に使用した有機溶媒が使用できる。
化合物(a2)は、含フッ素重合体(a1)中のカルボキシル基1モルに対し、化合物(a2)の官能基が1〜0.01モル、好ましくは1〜0.1、特に1〜0.9モルとなる量反応させる。
また、含フッ素共重合体(A)は架橋性官能基を有していてもいなくてもよいが、塗膜強度や耐水性、耐溶剤性、密着性、塗膜硬度などを向上させるために、架橋性官能基を含有していることが好ましい。
架橋性官能基としては、後述する硬化剤が有する架橋性官能基の種類や非フッ素系合成樹脂が有する架橋性官能基の種類などに対応して選択されるが、好ましくはカルボキシル基、水酸基およびカルボニル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。架橋性官能基と硬化剤との組合せについては後述する。
架橋性官能基含有単量体としてのカルボキシル基含有単量体の具体例としては、前記アニオン性官能基導入用のカルボキシル基含有単量体が例示できる。すなわち、カルボキシル基は酸価付与官能基としても架橋性官能基としても機能し、特に後述するように水溶性(酸価付与)とするためには水溶性官能基に変換することが好ましい。
架橋性官能基含有単量体としての水酸基含有単量体の具体例としては、たとえば式(III):
CH2=CHR1 (III)
(式中、R1は−OR2または−CH2OR2(ただし、R2は水酸基を有するアルキル基である))で表わされるヒドロキシアルキルビニルエーテルやヒドロキシアルキルアリルエーテルがあげられる。R2としては、たとえば炭素数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基に1〜3個、好ましくは1個の水酸基が結合したものである。これらの例としては、たとえば2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどがあげられる。これらのなかでも、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルが重合反応性、官能基の硬化性が優れる点で好ましい。
架橋性官能基含有単量体としてのカルボニル基含有単量体の具体例としては、たとえば式(IV):
Figure 2005248157
(式中、R6、R7およびR8は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、アルキル基、カルボキシル基またはエステル基;nは0または1である)で表わされるカルボニル基含有ビニル単量体、
または式(V):
Figure 2005248157
(式中、R9およびR10は同じかまたは異なり、いずれも飽和または不飽和の鎖状または環状の2価の炭化水素基;nは0または1;mは0または1である)で表わされるカルボニル基含有ビニルエーテル型単量体またはアリルエーテル型単量体などがあげられる。
カルボニル基含有単量体の具体例としては、たとえばアクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトンなどのビニルアルキルケトンなどがあげられる。
これらのなかでもビニルエーテル型およびアリルエーテル型がフルオロオレフィンとの共重合性が良好な点から好ましい。
含フッ素共重合体(A)には、必要に応じて、他の共重合可能なモノマーを共重合してもよい。
他の共重合可能なモノマーとしては、カルボン酸ビニルエステル類、アルキルビニルエーテル類、非フッ素系オレフィン類などがあげられる。
カルボン酸ビニルエステル類としては、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、パラ−t−ブチル安息香酸ビニルなどがあげられ、相溶性の向上、光沢の向上、ガラス転移温度の上昇などの特性を付与できる。
アルキルビニルエーテル類としては、たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどがあげられ、光沢の向上、柔軟性の向上などの特性を付与できる。
非フッ素系のオレフィン類としては、たとえばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテンなどがあげられ、可とう性の向上などの特性を付与できる。
含フッ素共重合体(A)の分子量は数平均分子量で200,000以下、さらには100,000以下、特に50,000以下のものが溶液重合性の点で好ましく、1,000以上、さらには4,000以上、特に8,000以上のものが耐候性、耐久性に優れる点で好ましい。
前述のとおり、水性塗料用の官能基含有含フッ素共重合体の製造は乳化重合法で製造し、直接水性分散体やエマルションの形態に調製することが一般的である(特開平7−238253号公報、特開平9−59560号公報、特開2000−129195号公報)。しかし、乳化重合法では水溶性官能基含有単量体を多く共重合できず、分子量が大きいものしかできないことは前述したとおりである。
そこで本発明においては、含フッ素共重合体(A)を重合溶剤として有機溶剤を使用する溶液重合法で製造することにより、水溶性官能基含有単量体を安定して重合系に供給でき、所望の水溶性の含フッ素共重合体を製造でき、また分子量の調整(低分子量化)も可能になる。
このような水溶性含フッ素共重合体を溶液重合法で製造する技術としては、電着塗料の分野で知られており(たとえば特開昭62−143915号公報、特開昭63−152677号公報、特開平1−249866号公報など)、本発明においてもそれらの方法が利用できる。
より具体的には、フルオロオレフィンと官能基(水溶性官能基、エチレン性不飽和二重結合など)含有単量体と、要すればこれらと共重合可能なモノマーとを有機溶剤中で重合することにより、本発明で使用する含フッ素共重合体(A)を製造する。
重合条件としては、好ましくは有機溶剤中で、重合開始剤の存在下、重合温度10〜90℃にて1〜20時間重合反応を行なう。
有機溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、tert−ブタノール、iso−プロパノール、エチレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;ジメチルスルホキシドなど、またはこれらの混合物などがあげられる。これらのなかでは、アセトン、酢酸エチル、イソプロパノールがフッ素樹脂の溶解性の点で有利であり、さらにはアセトン、酢酸エチルが水性エマルションの調製時に留去しやすい点で最も好ましい。
重合開始剤としては、たとえばオクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;イソプロポキシカルボニルパーオキサイド、tert−ブトキシカルボニルパーオキサイドなどのジアルコキシカルボニルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレートなどのアルキルパーオキシエステル類;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩類(さらに必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリンなどの還元剤も併用できる);酸化剤(たとえば過酸化アンモニウム、過酸化カリウムなど)と還元剤(たとえば亜硫酸ナトリウムなど)および遷移金属塩(たとえば硫酸鉄など)からなるレドックス開始剤類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、4,4’−アゾビス(4−シアノペンテン酸)などのアゾ系化合物などが使用できる。
さらに必要に応じて、分子量調整剤としてメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類なども使用してもよい。
かくして得られる含フッ素共重合体(A)は、高酸価、すなわち10〜250mgKOH/gの酸価を付与することができる。酸価が10mgKOH/gより少ないと、フルオロオレフィン共重合体が水溶性にならず、本質的に分散剤や乳化剤の助けを借りなければ水中に均一に分散できなくなる。
一方、酸価が250mgKOH/gを超えると、親水性が大きくなりすぎて得られる塗膜の耐水性、耐アルカリ性などが低下する。好ましい酸価の下限は40mgKOH/g、さらには50mgKOH/g、特に55mgKOH/gである。また好ましい上限は150mgKOH/g、さらには130mgKOH/g、特に120mgKOH/gである。
得られた含フッ素共重合体(A)は、重合反応液を水中に投入するかまたは水を重合反応液に添加することにより、重合反応液中の有機溶媒を水に転相して水溶性の含フッ素共重合体が得られる。この際、含フッ素共重合体の水溶性を高めるためにアニオン性官能基を水に転相する前、または転相する際、あるいは転相後に中和処理することが好ましい。
中和に使用する中和剤としては、アンモニア;ジエチルアミン、エチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、エチルアミノエチルアミン、ヒドロキシエチルアミン、ジエチレントリアミンなどの有機アミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などがあげられる。これらのうちアンモニア、トリエチルアミン、ジエタノールアミンが入手の利便性、エマルションの安定性などの点で好ましく、特にアンモニアとトリエチルアミンが取り扱い性容易の点で有利である。
中和剤は、水溶液の形態で使用することが好ましいが、ガスまたは固形分の形態で使用してもよい。
中和の結果、アニオン性官能基は、アンモニウム塩、アミン塩、アルカリ金属塩の形となる。
中和は、共重合体が有する酸価のうち、1mgKOH/g以上、好ましくは2mgKOH/g以上、また250mgKOH/g以下、好ましくは245mgKOH/g以下に相当するアニオン性官能基を中和剤で中和すればよい。
本発明では、かかる含フッ素共重合体(A)の存在下にエチレン性不飽和基含有単量体(b1)を乳化重合して得られる含フッ素複合化樹脂(B)を使用する。
エチレン性不飽和基含有単量体(b1)としては、種々の特性を有する単量体を使用すればよい。たとえば含フッ素複合化樹脂(B)に水溶性や水分散性を付与するにはカルボキシル基および/またはスルホン酸基を含有するエチレン性不飽和基含有単量体を使用すればよいし、密着性、顔料分散性という特性を付与するにはカルボキシル基、アミノ基、アミド基、エポキシ基を有するエチレン性不飽和基含有単量体を使用すればよい。また、架橋性という特性を付与するには架橋性官能基として、たとえば水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基を有するエチレン性不飽和基含有単量体を使用すればよい。
さらに耐候性を向上させるためには炭素数4〜10のアルキル基を含むエチレン性不飽和基含有単量体が好適である。特に架橋性官能基を有する単量体および炭素数4〜10のアルキル基を含有するアクリル系またはメタクリル系単量体をそれぞれ少なくとも1種含む単量体混合物であることが好ましい。
エチレン性不飽和基含有単量体(b1)の具体例としては、たとえばメチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル類;2−エチルへキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸の炭素数4〜10のアルキルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸などの不飽和カルボン酸類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのアミド化合物類;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有単量体類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有単量体類;γ−トリメトキシシランメタクリレート、γ−トリエトキシシランメタクリレートなどのシロキサン基含有単量体類;アクロレインなどのアルデヒド基含有単量体類などの1種または2種以上があげられる。
これらのうち、高い重合性と市販されている単量体の豊富性の点から(メタ)アクリル系単量体が好ましい。
乳化重合は、いわゆるシード重合と称され、それ自体は周知の技術であり、たとえば特開2002−179871号公報などに記載された方法で実施できる。
これらのエチレン性不飽和基含有単量体(b1)は含フッ素共重合体(A)の固形分100重量部に対して10重量部以上、さらには50重量部以上、特に100重量部以上で、2,000重量部以下、さらには1,000重量部以下、特に500重量部以下用いることが好ましい。
本発明の常温硬化性水性組成物は、かくして得られる含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体と水性硬化剤、特に常温硬化性の硬化剤からなる。
含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体における固形分濃度は通常30〜70重量%の範囲で調整すればよい。
配合する水性硬化剤は、含フッ素複合化樹脂(B)または後述する非フッ素系合成樹脂(C)側(以下、硬化剤の説明においては、単に「樹脂側」という)に導入されている架橋性官能基と架橋反応し得るものが採用される。
水性硬化剤としては、カルボジイミド化合物、親水性(ブロック型または非ブロック型)イソシアネート、ヒドラジド化合物、アジリジンなどの常温硬化性の水性硬化剤が例示できる。
カルボジイミド化合物としては、たとえば特開昭63−264128号公報、米国特許第4,820,863号明細書、米国特許第5,108,653号明細書、米国特許第5,047,588号明細書、米国特許第5,081,173号明細書などに記載されているものが使用できる。水性塗料用カルボジイミド化合物の市販品としては日清紡(株)製のカルボジライトE−01、カルボジライトE−02、カルボジライトV−02などが知られている。
親水性イソシアネートとしては公知のブロック型イソシアネートも使用可能であるが、常温硬化性に優れる非ブロック型イソシアネート化合物が好ましい。
非ブロック型イソシアネートとしては、特開平11−310700号公報、特開平7−330861号公報、特開昭61−291613号公報などに記載されているポリエチレンオキシド化合物で変性された非ブロック型イソシアネート化合物が好適である。
なお非ブロック型イソシアネート化合物とは、アルコールやオキシム化合物とイソシアネート化合物との反応で得られるブロック型イソシアネート化合物以外の、通常のイソシアネート化合物のことをいう。
具体的には、ポリエチレンオキシド化合物で変性した非ブロック型脂肪族ポリイソシアネート化合物または非ブロック型芳香族ポリイソシアネート化合物が例示される。これらのなかでは、耐候性に優れる点から非ブロック型脂肪族系イソシアネート化合物が好ましい。
脂肪族ポリイソシアネート化合物のうち鎖状脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、たとえばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ジイソシアナトヘキサン(=ヘキサメチレンジイソシアネート)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプトロエートなどのジイソシアネート類;リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタンなどのポリイソシアネート類が例示できる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物のうち脂環族ポリイソシアネート化合物としては、たとえば1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどのジイソシアネート類;1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタンなどのポリイソシアネート類が例示できる。
芳香族系イソシアネート化合物としては、たとえばトリレンジイソシアネートなどがあげられる。
これらのイソシアネート化合物は単独でまたは2種以上組合わせて使用してもよい。
変性剤であるポリエチレンオキシド化合物としては、たとえばポリオキシエチレンモノオクチルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノセチルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアリルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンC8〜24アルキルエーテル、好ましくはポリオキシエチレンC10〜22アルキルエーテル、特にポリオキシエチレンC12〜18アルキルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;たとえばポリオキシエチレンモノオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノデシルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンC8〜12アルキル−C6〜12アリールエーテルなどのポリオキシエチレンモノアルキルアリールエーテル類;たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン−モノ、ジまたはトリC10〜24脂肪酸エステルなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;たとえばポリオキシエチレンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステルなどのポリオキシエチレンモノC10〜24脂肪酸エステルなどのポリオキシエチレンモノ高級脂肪酸エステル類などのノニオン性乳化剤として知られている化合物が例示できる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組合わせて使用できる。好ましいものとしては、水分散性が容易である点からポリオキシエチレンC8〜24アルキルエーテル、ポリオキシエチレンC8〜12アルキルフェニルエーテルがあげられる。
変性は、たとえば、溶液中にてイソシアネート化合物を変性剤と混合し、加熱して反応させるなどの方法で行なうことができる。
前記ポリイソシアネート化合物と変性剤との割合は、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基1当量に対して、変性剤の活性水素原子0.01〜0.034当量、好ましくは0.015〜0.03当量程度の範囲から選択できる。
ポリエチレンオキシド変性の非ブロック型イソシアネート化合物の市販品としては、たとえば住友バイエルウレタン(株)製のバイヒジュール3100、バイヒジュールTPLS2150など;旭化成(株)製のデュラネートWB40−100などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
非ブロック型イソシアネート化合物は、通常、水溶液または水分散液の形態で使用する。
ヒドラジド化合物としては、特開平7−268163号公報、特開平9−291186号公報記載のものがあげられ、具体的にはシュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどの2〜10個、特に4〜6個の炭素原子を含有するジカルボン酸ジヒドラジド;エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジンなどの2〜4個の炭素原子を有する脂肪族の水溶性ジヒドラジンなどがあげられ、これらの中でもアジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドが好ましい。
たとえば、つぎの組合せが例示できる。
(1)樹脂側の架橋性官能基がカルボキシル基である場合:
たとえばエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、メラミン化合物などがあげられる。
これらのうち特に、1分子当たり少なくとも2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物が、室温硬化性が良好な点で好ましい。
(2)樹脂側の架橋性官能基が水酸基である場合:
たとえば非ブロック系イソシアネート化合物、ブロック系イソシアネート化合物などの親水性イソシアネート、メラミン化合物などがあげられる。
これらのうち特に、親水性ポリイソシアネートが室温硬化性が良好な点、水性塗料用硬化剤として良好な特性を有する点で好ましい。
(3)樹脂側の架橋性官能基がカルボニル基である場合:
たとえばヒドラジド化合物、グリニヤール化合物などがあげられる。
これらのうち特に、1分子当たり少なくとも2個以上のヒドラジド基を有するヒドラジド化合物が、室温硬化性が良好な点、水性塗料用硬化剤として良好な特性を有する点で好ましい。
(4)樹脂側の架橋性官能基がエチレン性不飽和基である場合:
たとえば活性メチレン基含有低分子量化合物、活性メチレン基含有樹脂などがあげられる。
これらのうち特に、1,3−ジカルボニル化合物、1,3−ジカルボニル基含有樹脂が、室温硬化性が良好な点、水性塗料用硬化剤として良好な特性を有する点で好ましい。
水性硬化剤の配合量は、いずれの場合も樹脂側の架橋性官能基(含フッ素複合化樹脂(B)または非フッ素系合成樹脂の合計官能基)1当量に対し0.1〜5モル当量配合することが好ましい。
さらに公知の硬化促進剤などを配合してもよい。硬化促進剤としてはたとえばジブチル錫ジラウレートなどが例示できる。
本発明の水性組成物には、必要に応じて非フッ素系合成樹脂(C)を配合してもよい。配合形態としては水性分散液やエマルションが好ましい。非フッ素系合成樹脂としては、たとえばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などがあげられ、これらのうちでもアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂が耐候性、耐久性、耐水性、硬度、強度、屈曲性、光沢、密着性が良好な点で好ましく、特にアクリル樹脂が耐候性、光沢、硬度、耐水性にさらに優れる点で好ましい。
さらに、非フッ素系合成樹脂(C)は架橋性官能基を有していてもいなくてもよいが、耐候性、耐水性、硬度、耐汚染性などを向上させる点から、架橋性官能基を導入することが好ましい。架橋性官能基に関しては、前述のものが導入用単量体も含めて採用できる。
含フッ素複合化樹脂(B)と非フッ素系合成樹脂(C)の配合量は、固形分で(B)95〜5重量部と(C)5〜95重量部、好ましくは(B)10〜90重量部と(C)90〜10重量部である。
本発明において、水性硬化剤を配合することにより、耐候性、耐水性、耐汚染性、耐雨筋汚染性に優れた常温硬化性の水性組成物が得られる。
本発明の常温硬化性水性組成物は、溶剤型または水性塗料組成物に調製することができる。その場合、配合してもよい塗料用添加剤としては、前記の硬化剤のほか、たとえば界面活性剤、顔料、分散剤、増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング剤などがあげられる。
界面活性剤としては、前述のものが使用できる。
また、増粘剤としてはプライマルQR708(ロームアンドハース社製)などが、消泡剤としてはByk023(ビックケミージャパン(株))などが、分散剤としてはByk190(ビックケミージャパン(株))、SNディスパーサント5027(サンノプコ(株))などが例示できる。
得られる水性塗料用組成物は、耐候性塗料、電着塗料、コイルコート用塗料、自動車用塗料、落書き防止用塗料、重防食塗料など各種の塗料材料として有用である。塗装方法としてはそれらの塗料に採用されている通常の塗装方法、たとえばロールコート、ディッピング、刷毛塗り、スプレー、ローラーなどや、電着塗装法などが採用できる。
本発明の組成物から形成した塗膜は、常温で硬化させることができる。これは含フッ素複合化樹脂中に架橋性官能基を比較的多く導入できることと、室温でも硬化反応が充分進行するものを使用している効果である。なお、硬化を促進するために加熱してもよい。
硬化して得られた塗膜は、充分に硬化(架橋)が進んでおり、乳化重合で得られたフッ素樹脂水性塗料に比べて、塗膜強度、耐溶剤性、耐汚染性が向上しており、外観も平滑で、艶むら、くすみなどの塗膜欠陥も減少している。
また、溶剤型塗料組成物に調製する場合は、含フッ素グラフト共重合体に有機溶剤、顔料、消泡剤、増粘剤、分散剤、レベリング剤、硬化剤などを配合し、分散または溶解させればよい。
そのほか、本発明の水性組成物は、公知の方法で接着剤組成物、インキ用組成物などの組成物にも調製できる。
つぎに実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
合成例1
6Lステンレス製オートクレーブにアセトン1.25kg、ベオバ−9(シェル化学社製のバーサチック酸ビニル)220g、安息香酸ビニル47g、ヒドロキシブチルビニルエーテル109gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を20g加え、5時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物1.8kg(固形分31.6重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ベオバ−9/安息香酸ビニル/ヒドロキシブチルビニルエーテル=46/27/7/20(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは20,000、水酸基価は90mgKOH/gであった。
合成例2
攪拌機付の3Lの四つ口フラスコへ合成例1で得られた水酸基含有重合体900gおよび無水4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸(新日本理化(株)製のリカシッドMH700)66gを加えた。さらにトリエチルアミンを4g添加した後、徐々に昇温した。フラスコ内の溶液が70℃に達した後その温度に保ち反応を行なわせた。反応の進行状態を赤外スペクトル分析装置で追跡したところ、3時間後に酸無水物の1860cm-1および1790cm-1の吸収が観測されなくなり、1733cm-1にエステルの強い吸収が見られるようになった。また、この重合体の酸価は90mgKOH/gであった。
この重合体に2−イソシアナトエチルメタクリレートを15.7g加え、40℃で3時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。得られた共重合体の水酸基価は70mgKOH/gであった。
ついでこの重合体溶液に、28%アンモニア水を42gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水0.82kgを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例3
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例2で得られた含フッ素共重合体の水溶液954.6gを入れ、つぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 238.2g
2−エチルヘキシルアクリレート 120g
n−ブチルアクリレート 243g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整して、固形分52重量%の水性分散体を得た。
合成例4
合成例1において、ベオバ−9の量を183.2gとし、安息香酸ビニルに代えてメタクリル酸ビニルを22.4g用いたほかは合成例1と同様な操作によりカルボキシル基含有含フッ素共重合体を得た。このカルボキシル基含有重合体の酸価は90mgKOH/gであった。
合成例5
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例4で得られた含フッ素共重合体の水溶液954.6gを入れ、つぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 238.2g
2−エチルヘキシルアクリレート 120g
n−ブチルアクリレート 243g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整して、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
実施例1(常温硬化性水性組成物の調製)
100mlポリカップに合成例3で得た含フッ素複合化樹脂100重量部とアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学(株)製)15重量部を配合して水性塗料用硬化性組成物を得た。
この水性塗料用硬化性組成物の固形分100重量部に対して、充填剤として酸化チタン(タイペークCR−97、石原産業(株)製)50重量部、分散剤としてノプコスパースSN5027(サンノプコ(株)製のポリカルボン酸アンモニウム塩)2重量部、凍結防止剤としてエチレングリコール1重量部、消泡剤としてFSアンチフォーム013B(ダウコーニング(株)製)0.5重量部、増粘剤としてCS−12(チッソ(株)製)10重量部を加え、ディスパー攪拌機を用いて充分に混合して塗料を調製した。
この塗料をアプリケーターを用いて塗装し、室温で5日間放置して塗膜を硬化させ、試験片とした。この試験片について、つぎの特性を調べた。結果を表1に示す。
外観:目視で塗膜外観を観察する。
艶むらがあるまたはくすみが多いときをC、艶むらまたは多少くすみがあるときをB、艶むらおよびくすみがないときをAとする。
光沢:JIS K5400に準じて、60度の鏡面光沢度を測定する。
耐温水性:塗膜を50℃の温水に24時間浸漬し、その後に塗膜を目視観察する。
異常がない場合をA、若干の白濁、艶引けが見られる場合をB、著しい白濁、艶引けが見られる場合をC、塗膜の溶解が発生している場合をDとする。
耐溶剤試験:塗膜表面をキシレンを含浸させた不織布でふき取る操作を行なう。ふき取り操作は100回往復が終了するまで行なう。
試験終了後、塗膜に溶解または光沢低下が認められない場合をA、塗膜にわずかな溶解または光沢低下が認められる場合をB、著しい溶解または光沢低下が認められる場合をCとする。
耐候性試験:サンシャインウエザオメーター(スガ試験機(株)製)により2000時間
促進耐候試験を行なう。
明度差(ΔE)が0から2未満の場合をA、2以上4未満の場合をB、4以上6未満の場合をC、6以上10未満の場合をD、10以上の場合をEとする。
実施例2
含フッ素複合化樹脂として合成例5で製造した重合体を用いたほかは実施例1と同様にして塗料を調製し、さらに塗板ついで試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様にして塗膜特性を調べた。結果を表1に示す。
Figure 2005248157
合成例6
6Lステンレス製オートクレーブにアセトン1.25kg、ピバリン酸ビニル(日本酢ビ・ポバール(株)製)244.4g、10−ウンデセン酸192.0gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を11.6g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.0kg(固形分35.3重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ピバリン酸ビニル/10−ウンデセン酸=45/35/20(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは8,000、酸価は90mgKOH/gであった。
合成例7
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例6で得られた重合体821.5gにグリシジルメタクリレート8.70gとベンジルトリエチルアンモニウム0.87gを加え、120℃で5時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例8
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例7で得られた含フッ素共重合体の水溶液400gを入れ、これにつぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 117.4g
シクロヘキシルメタクリレート 117.5g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF(日本乳化剤(株)製) 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例9
6Lステンレス製オートクレーブにアセトンを1.25kg、ベオバー9を315.9g、10−ウンデセン酸を225.9g加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレンを300g加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を12g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.1kg(固形分39.0重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ベオバ−9/10−ウンデセン酸=46/30.9/23.1(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは9,000、酸価は90mgKOH/gであった。
合成例10
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例9で得られた重合体743.6gにグリシジルメタクリレート8.70gとベンジルトリエチルアンモニウム0.87gを加え、120℃で5時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例11
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例10で得られた含フッ素共重合体の水溶液400gを入れ、つぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 117.4g
シクロヘキシルメタクリレート 114.2g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 3.3g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例12
6Lステンレス製オートクレーブにアセトン1.25kg、ピバリン酸ビニル(日本酢ビ・ポバール(株)製)373.7g、アクリル酸69.8gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を9.8g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.0kg(固形分32.6重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ピバリン酸ビニル/アクリル酸=45/35/20(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは6,000、酸価は90mgKOH/gであった。
合成例13
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例12で得られた重合体889.6gにグリシジルメタクリレート8.70gとベンジルトリエチルアンモニウム0.87gを加え、120℃で5時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例14
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例13で得られた含フッ素共重合体の水溶液247.5gを入れ、つぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 117.4g
シクロヘキシルメタクリレート 117.5g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例15
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例10で得られた含フッ素共重合体の水溶液954.6gを入れ、つぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 231.6g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 3.3g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例16
6Lステンレス製オートクレーブにアセトン1.25kg、ピバリン酸ビニル(日本酢ビ・ポバール(株)製)212.9g、ヒドロキシブチルビニルエーテル28.5g、10−ウンデセン酸192.0gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を12g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物1.8kg(固形分35.2重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ピバリン酸ビニル/ヒドロキシブチルビニルエーテル/10−ウンデセン酸=45/33.7/4.0/17.3(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは7,000、水酸基価は20mgKOH/g,酸価は90mgKOH/gであった。
合成例17
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例16で得られた重合体823.9gに2−イソシアナトエチルメタクリレート14.5gを加え、60℃で1時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例18
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例17で得られた含フッ素共重合体の水溶液400gを入れ、これに合成例8の組成の成分を加え同様な操作を行なって固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例19
6Lステンレス製オートクレーブにアセトンを1.25kg、ベオバ−9を269.9g、ヒドロキシブチルビニルエーテルを32.2g、10−ウンデセン酸を221.0g加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレンを300g加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を12g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.1kg(固形分38.4重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ベオバ−9/ヒドロキシブチルビニルエーテル/10−ウンデセン酸=46/26.4/5.0/22.6(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは10,000、水酸基価は20mgKOH/g,酸価は90mgKOH/gであった。
合成例20
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例19で得られた重合体755.2gに2−イソシアナトエチルメタクリレート14.5gを加え、60℃で1時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例21
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例20で得られた含フッ素共重合体の水溶液400gを入れ、これに合成例11の組成の成分を加え同様な操作を行なって固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例22
6Lステンレス製オートクレーブにアセトンを1.25kg、ベオバ−9を347g、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを23.5g、アクリル酸を65.4g加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を9.8g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.25MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.0kg(固形分31.1重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−NMRおよび1H−NMRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ベオバ−9/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸=30/44.0/4.8/21.2(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは6,000、水酸基価は20mgKOH/g,酸価は90mgKOH/gであった。
合成例23
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに入れた合成例22で得られた重合体 932.5gに2−イソシアナトエチルメタクリレート14.5gを加え、60℃で1時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン47.0gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分30重量%)を得た。
合成例24
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例23で得られた含フッ素共重合体の水溶液247.5gを入れ、これに合成例8の組成の成分を加え同様な操作を行なって固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例25
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例20で得られた含フッ素共重合体の水溶液954.6gを入れ、これにつぎの組成の成分を加えた。
(組成)
ダイアセトンアクリルアミド 67g
メチルメタクリレート 231.6g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 3.3g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例26
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例20で得られた含フッ素共重合体の水溶液954.6gを入れ、これにつぎの組成の成分を加えた。
(組成)
スチレン 234.9g
n−ブチルアクリレート 243g
2−エチルヘキシルメタクリレート 120g
アクリル酸 3.3g
ニューコール707SF 10g
ついで過硫酸アンモニウム0.7gを水6.3gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに7.7gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
実施例3〜10および比較例1〜2
含フッ素複合化樹脂として表2に示す各合成例で製造した重合体を用いたほかは実施例1と同様にして塗料を調製し、さらに塗板ついで試験片を作製した。得られた試験片について実施例1と同様にして塗膜特性を調べた。結果を表2に示す。
Figure 2005248157
合成例27
6Lステンレス製オートクレーブにアセトン1.25kg、べオバ−9を306.7g、ヒドロキシブチルビニルエーテル5.2g、10−ウンデセン酸237.5gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン300gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を11.8g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.35MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.0kg(固形分39.2重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−MNRおよび1H−MNRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/べオバ−9/ヒドロキシブチルビニルエーテル/10−ウンデセン酸=46/30/0.8/23.2(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは8,000、水酸基価は3mgKOH/g、酸価は90mgKOH/gであった。
合成例28
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに合成例27で得られた重合体382.6gに2−イソシアナトエチルメタクリレート1.35gを加え、60℃で1時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、28%アンモニア水14.5gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水750gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分16.7重量%)を得た。
合成例29
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例28で得られた含フッ素共重合体の水性分散体900gを入れ、これにつぎの組成の成分を加えた。
(組成)
メチルメタクリレート 150.0g
シクロヘキシルアクリレート 180.0g
2−エチルヘキシルアクリレート 270.0g
ついで過硫酸アンモニウム0.6gを水5.4gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに6.0gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
合成例30
6Lステンレス製オートクレーブに酢酸ブチル1.2kg、ベオバ−9を420.4g、ヒドロキシブチルビニルエーテル152g、10−ウンデセン酸241.6gを加え、窒素置換し、テトラフルオロエチレン600gを加え、61.5℃まで昇温した。ついで撹拌下にオクタノイルパーオキサイド溶液(固形分70重量%)を19g加え、8時間反応させ、反応容器内圧力が0.4MPa・Gに下がった時点で反応を停止した。反応混合物を室温まで冷却し、未反応単量体をパージしたのちさらに窒素置換して、反応生成物2.4kg(固形分50.3重量%)を得た。得られた共重合体は、19F−MNRおよび1H−MNRで分析したところ、テトラフルオロエチレン/ベオバ−9/ヒドロキシブチルビニルエーテル/10−ウンデセン酸=45/25.6/14.7/14.7(モル%比)であり、GPCで測定した数平均分子量Mnは14,400、水酸基価は60mgKOH/g、酸価は60mgKOH/gであった。
合成例31
攪拌機と還流冷却器付の3Lの四つ口フラスコに合成例30で得られた重合体695.8gに2−イソシアナトエチルメタクリレート3.15gを加え、60℃で1時間反応を進めてエチレン性不飽和基を重合体に導入した。
ついでこの重合体溶液に、トリエチルアミン24.1gを添加し、カルボン酸基を中和した。得られた中和液から減圧下に有機溶剤を徐々に除きつつ水700gを徐々に加えて均一な水溶液(固形分33.3重量%)を得た。
合成例32
滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに合成例31で得られた含フッ素共重合体の水性分散体1,050gを入れ、これにつぎの組成の成分を加えた。
(組成)
メチルメタクリレート 70.0g
シクロヘキシルメタクリレート 175.0g
2−エチルヘキシルメタクリレート 105.0g
ついで過硫酸アンモニウム0.35gを水3.15gに溶解させた水溶液を加え80℃で重合を2時間行ない、さらに3.5gの10重量%過硫酸アンモニウム水を滴下し、さらに2時間80℃に保って反応させたのち冷却し、ついでアンモニア水でpH8.5に調整し、さらに水を加え固形分50重量%の水性分散体を得た。
実施例11(常温硬化性水性組成物の調製)
100mlポリカップに合成例29で得た含フッ素複合化樹脂100重量部とPERMUTEX XR−2500(Stahl社製アジリジン系硬化剤)5.0重量部を配合して水性塗料用硬化性組成物を得た。
この水性塗料用硬化性組成物の固形分100重量部に対して、充填剤として酸価チタン(タイペークCR−97、石原産業(株)製)50重量部、分散剤としてノプコスパース5027(サンノプコ(株)製のポリカルボン酸アンモニウム塩)2重量部、凍結防止剤としてエチレングリコール1重量部、消泡剤としてFSアンチフォーム013B(ダウコーニング(株)製)0.5重量部、増粘剤としてアデカノールUH−420(旭電化工業(株)製)5重量部、造膜助剤としてCS−12(チッソ(株)製)7.5重量部を加え、ディスパー攪拌機を用いて十分に混合して塗料を調製した。
実施例1と同様にして試験片を作製し、ついで実施例1と同様にして塗膜特性を調べた。結果を表3に示す。
実施例12
硬化剤としてカルボジライトV−02(日清紡(株)製のカルボジイミド系硬化剤)を20重量部用いた以外は実施例11と同様にして塗料を調製し、さらに塗板ついで試験片を作製した。得られた試験片については実施例11と同様にして塗膜特性を調べた。結果を表3に示す。
実施例13
実施例11において、含フッ素複合化樹脂として合成例32の含フッ素複合化樹脂を用い、また、硬化剤としてバイヒジュール3100(住友バイエルウレタン(株)製のポリエチレンオキシド変性非ブロック型イソシアネート系硬化剤)を5重量部用いた以外は同様にして塗料を調製し、さらに試験片を作製し、塗膜特性を調べた。結果を表3に示す。
Figure 2005248157

Claims (11)

  1. 分子内にエチレン性不飽和基および水溶性官能基を有する含フッ素共重合体(A)の存在下に、エチレン性不飽和基含有単量体(b1)を乳化重合して得られる含フッ素複合化樹脂(B)の水性分散体および水性硬化剤からなる常温硬化性水性組成物。
  2. 前記含フッ素共重合体(A)の酸価が10〜250mgKOH/gである請求項1記載の常温硬化性水性組成物。
  3. 前記水溶性官能基が、アニオン性官能基をアルカリで中和して得られた官能基である請求項1または2記載の常温硬化性水性組成物。
  4. 前記含フッ素共重合体(A)が、構造単位としてテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種のパーハロオレフィン単位を10〜70モル%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
  5. 前記エチレン性不飽和基含有単量体(b1)が、架橋性官能基を有する単量体および炭素数4〜10のアルキル基を含有するアクリル系またはメタクリル系単量体をそれぞれ少なくとも1種含む請求項1〜4のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
  6. 前記架橋性官能基が、カルボニル基、水酸基およびカルボキシル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5記載の常温硬化性水性組成物。
  7. さらに非フッ素系合成樹脂(C)のエマルションを含む請求項1〜6のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
  8. 前記含フッ素複合化樹脂(B)の固形分95〜5重量部と非フッ素系合成樹脂(C)の固形分5〜95重量部とを含む請求項7記載の常温硬化性水性組成物。
  9. 前記水性硬化剤が常温硬化性の硬化剤である請求項1〜8のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
  10. 前記水性硬化剤が、1分子当たり少なくとも2個以上のヒドラジド基を有するヒドラジド化合物、1分子当たり少なくとも2個以上のカルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物または親水性ポリイソシアネートである請求項1〜9のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
  11. 前記硬化剤が、含フッ素複合化樹脂(B)および非フッ素系合成樹脂(C)の合計官能基1当量に対し0.1〜5モル当量配合されてなる請求項1〜10のいずれかに記載の常温硬化性水性組成物。
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