JP2005218983A - 電解酸化を利用した廃水処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高濃度の有機物及び窒素分を含有する廃水においても高除去率を達成でき、かつ電力効率を高くすることができる電解酸化を利用した廃水処理方法及び装置を提供する
【解決手段】 電解槽10内がイオン交換膜13にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域14と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域15とを有する廃水処理装置100Aであって、前記陰極域15の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュール35を設けるとともに、該膜モジュール35により処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するライン27を設けた構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 電解槽10内がイオン交換膜13にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域14と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域15とを有する廃水処理装置100Aであって、前記陰極域15の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュール35を設けるとともに、該膜モジュール35により処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するライン27を設けた構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、廃水中に含有するBOD(生物化学的酸素消費量)、COD(化学的酸素消費量)及びT−N(全窒素分)などの汚濁物質を電気分解により分解除去する廃水処理方法及び装置に関する。
下水やし尿、浄化槽汚泥等の生活廃水又は工場廃水中には、有機物(BOD、COD)や窒素分(T−N)などの汚濁物質が含まれており、これらの汚濁物質は環境及び生態系に影響を及ぼすことから厳しい放流基準が設けられている。
この放流基準を満たすために各種廃水処理技術が開発、実用化されているが、薬剤の投入を殆ど必要とせず、処理時間が短いことから電解酸化による処理技術が広く普及している。
この放流基準を満たすために各種廃水処理技術が開発、実用化されているが、薬剤の投入を殆ど必要とせず、処理時間が短いことから電解酸化による処理技術が広く普及している。
廃水の電解処理は、廃水を貯水した電解槽内に電極を対向配置し、該電極間に電圧を印加することにより電極表面での有機物の直接酸化、及び生成した酸化性物質との間接酸化による汚濁物質の分解除去を原理とする。
電解処理法では、主に電解により生成した強酸化力を有する次亜塩素酸又は次亜塩素酸イオンにより有機物は分解除去され、窒素分はアンモニア態窒素から硝酸態窒素、亜硝酸窒素さらには窒素ガスまで分解され、廃水が浄化される(例えば特許文献1:特開平7−100466号公報)。
電解処理法では、主に電解により生成した強酸化力を有する次亜塩素酸又は次亜塩素酸イオンにより有機物は分解除去され、窒素分はアンモニア態窒素から硝酸態窒素、亜硝酸窒素さらには窒素ガスまで分解され、廃水が浄化される(例えば特許文献1:特開平7−100466号公報)。
また、特開平9−155359号公報(特許文献2)では、図7に示すように隔膜を備えた電解槽によりCOD含有水を電解酸化する方法が開示されている。
前記電解槽52はMF膜(精密ろ過膜)からなる隔膜58にて陰極53側に形成された陰極室と陽極55側に形成された陽極室とを有し、該陰極室に導入したCOD含有原水から電解により水酸化物イオンを生成した後、陽極室にてオゾンを供給しながら電解酸化している。これにより、前記原水が高pHとなるため陽極室での酸化分解が促進される。
さらに、特開2001−79544公報(特許文献3)では、処理水をろ過及びイオン交換処理した後に、電解により生成した過酸化水素又は次亜塩素酸ソーダと混合した処理水に紫外線を照射して酸化分解している。
前記電解槽52はMF膜(精密ろ過膜)からなる隔膜58にて陰極53側に形成された陰極室と陽極55側に形成された陽極室とを有し、該陰極室に導入したCOD含有原水から電解により水酸化物イオンを生成した後、陽極室にてオゾンを供給しながら電解酸化している。これにより、前記原水が高pHとなるため陽極室での酸化分解が促進される。
さらに、特開2001−79544公報(特許文献3)では、処理水をろ過及びイオン交換処理した後に、電解により生成した過酸化水素又は次亜塩素酸ソーダと混合した処理水に紫外線を照射して酸化分解している。
しかしながら、排水中に含有する有機物及び窒素分の濃度が高い場合や、これら汚濁物質の除去率を向上させたい場合、酸化性物質の生成量を高く保持しなければならず、また生成量を高くすることにより処理後の廃水中に酸化性物質、即ち次亜塩素酸イオン等の塩素系イオンが残留してしまうという問題がある。
前記特開2001−79544公報では、紫外線照射により生成した食塩を電解槽に返送して循環させているが、かかる方法では流出する塩分を食塩回収装置のみで処理水から分離しているため、この装置にかかる負荷が大きくなり耐久性が悪く長時間の連続運転には不向きである。また、紫外線照射による酸化分解を主体としているが、紫外線ランプは消費電力が大きく、また廃水性状によっては透過性に欠けるため分解効率が悪い。
前記特開2001−79544公報では、紫外線照射により生成した食塩を電解槽に返送して循環させているが、かかる方法では流出する塩分を食塩回収装置のみで処理水から分離しているため、この装置にかかる負荷が大きくなり耐久性が悪く長時間の連続運転には不向きである。また、紫外線照射による酸化分解を主体としているが、紫外線ランプは消費電力が大きく、また廃水性状によっては透過性に欠けるため分解効率が悪い。
さらに、酸化性物質の生成量を増加させるには、電解槽に供給する電力を増大させる必要があり、電力消費量が大きくなりランニングコストが嵩んでしまう。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、高濃度の有機物及び窒素分を含有する廃水においても高除去率を達成でき、かつ電力効率を向上することができる電解酸化を利用した廃水処理方法及び装置を提供することを目的とする。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、高濃度の有機物及び窒素分を含有する廃水においても高除去率を達成でき、かつ電力効率を向上することができる電解酸化を利用した廃水処理方法及び装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
イオン交換膜にて電解槽内を陽極域と陰極域とに区画し、該陽極域で電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解し、前記陰極域で残存する酸化性物質を還元する廃水処理方法であって、
前記陰極域から排出する処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することを特徴とする。
イオン交換膜にて電解槽内を陽極域と陰極域とに区画し、該陽極域で電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解し、前記陰極域で残存する酸化性物質を還元する廃水処理方法であって、
前記陰極域から排出する処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することを特徴とする。
かかる発明によれば、前記陽極域と陰極域とをイオン交換膜で分割しているため、両極域での反応が効率良く行われる。また、前記陰極域にて、酸化分解で消費されない過剰の酸化性物質を還元しているため、後段に設けられた膜モジュールの負荷を低減することができる。
また、次亜塩素酸イオン及び次亜塩素酸等の酸化性物質の電解生成に際して、陽極域の塩化物イオン濃度が高い程生成効率が高いが、本発明では前記膜モジュールで分離した塩化物イオン、次亜塩素酸イオン等の塩素系イオンを含有する処理水を陽極域に返送、循環しているため、該陽極域で酸化性物質を多量に生成することが可能となる。
また、次亜塩素酸イオン及び次亜塩素酸等の酸化性物質の電解生成に際して、陽極域の塩化物イオン濃度が高い程生成効率が高いが、本発明では前記膜モジュールで分離した塩化物イオン、次亜塩素酸イオン等の塩素系イオンを含有する処理水を陽極域に返送、循環しているため、該陽極域で酸化性物質を多量に生成することが可能となる。
従って、有機物、窒素分濃度が高い廃水においても、また処理水性状を高めたい場合においても、本発明を適用することができる。
さらに、前記膜モジュールにより系外へ排出する処理水から塩素系イオンを分離しているため、環境に与える影響を低減することができる。
尚、前記膜モジュールは逆浸透膜(RO膜)、限外ろ過(UF膜)等を利用可能であるが、好適にはRO膜を用いると良い。さらに、前記陽極域の塩素系イオン濃度が好適な値となるように、RO膜の条件を調整することが好ましい。
さらに、前記膜モジュールにより系外へ排出する処理水から塩素系イオンを分離しているため、環境に与える影響を低減することができる。
尚、前記膜モジュールは逆浸透膜(RO膜)、限外ろ過(UF膜)等を利用可能であるが、好適にはRO膜を用いると良い。さらに、前記陽極域の塩素系イオン濃度が好適な値となるように、RO膜の条件を調整することが好ましい。
また、前記陽極域から抜き出した処理水を第2の電解槽に導き、該第2の電解槽にて主として前記汚濁物質を酸化分解した後に、処理水を前記電解槽の陰極域に導入し、主として塩素系イオンの還元を行うことを特徴とする。
さらに、前記電解槽に印加する電圧値を前記処理対象水中に含有する汚濁物質の電解酸化に適した値に、かつ前記第2の電解槽に印加する電圧値を前記酸化性物質の還元反応に適した値に夫々独立して制御すると良い。
さらに、前記電解槽に印加する電圧値を前記処理対象水中に含有する汚濁物質の電解酸化に適した値に、かつ前記第2の電解槽に印加する電圧値を前記酸化性物質の還元反応に適した値に夫々独立して制御すると良い。
一般に前記汚濁物質の電解酸化に適した電圧と、塩素系イオンの還元に適した電圧は異なるため、単一の電解槽で同時に処理を行うと何れかの反応が不十分となる可能性がある。
従って、かかる発明のように汚濁物質の酸化分解反応を重点的に行う電解槽と、塩素系イオンの還元反応を重点的に行う電解槽とを異ならせ、これらの反応に適した電圧値で夫々を独立して制御することにより、反応を十分に生起することができるとともに、消費電力を抑えることができる。
従って、かかる発明のように汚濁物質の酸化分解反応を重点的に行う電解槽と、塩素系イオンの還元反応を重点的に行う電解槽とを異ならせ、これらの反応に適した電圧値で夫々を独立して制御することにより、反応を十分に生起することができるとともに、消費電力を抑えることができる。
また、イオン交換膜にて電解槽内を陽極域と陰極域とに区画し、該陽極域で電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解し、前記陰極域で残存する酸化性物質を還元する廃水処理方法であって、
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭に前記処理対象水を導き、該汚濁物質を吸着分離した後に前記陽極域に導入する第1のステップと、
前記陽極域から抜き出した酸化性物質含有処理水を前記吸着搭に導き、該吸着搭に担持される汚濁物質を酸化分解した後に前記陰極域に導入する第2のステップと、からなる処理系統を繰り返し行うことを特徴とする。
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭に前記処理対象水を導き、該汚濁物質を吸着分離した後に前記陽極域に導入する第1のステップと、
前記陽極域から抜き出した酸化性物質含有処理水を前記吸着搭に導き、該吸着搭に担持される汚濁物質を酸化分解した後に前記陰極域に導入する第2のステップと、からなる処理系統を繰り返し行うことを特徴とする。
かかる発明は、前記電解槽に供給する前の処理対象水を前記吸着搭に導入して予め汚濁物質を吸着分離しておき、該電解槽にて残存する汚濁物質を酸化分解した後に、酸化性物質を含有する処理水を前記吸着搭に導き、ここに担持される汚濁物質を前記酸化性物質により酸化分解するものである。
前記吸着搭には、例えばゼオライトやシリケイト等をポーラス構造に形成した無機系吸着剤、該無機系吸着剤にTi、Cu等の金属触媒を担持させた吸着剤、又は活性炭や活性炭素繊維等の有機系吸着剤の表面に触媒を担持させた吸着剤等が好適に用いられる。
前記吸着搭には、例えばゼオライトやシリケイト等をポーラス構造に形成した無機系吸着剤、該無機系吸着剤にTi、Cu等の金属触媒を担持させた吸着剤、又は活性炭や活性炭素繊維等の有機系吸着剤の表面に触媒を担持させた吸着剤等が好適に用いられる。
これによれば、汚濁物質の酸化分解処理及び酸化性物質の還元処理を夫々二段構成とすることができ、夫々の反応が十分に行われるとともに装置にかかる負荷を低減することができる。また、前記吸着搭が酸化性物質含有処理水の通流により再生されるため、吸着剤の交換や洗浄等のメンテナンスのインターバルを長く設定可能である。
さらに、複数設けた吸着搭に時間差を以って処理対象水を導入し、前記第1のステップと第2のステップを異なる吸着搭にて同時に行うことにより廃水を連続処理することを特徴とする。
このように、複数の吸着搭にて交互に処理を行うことにより連続処理が可能となり、処理効率の向上が期待できる。
また、前記陰極域から排出される処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することが好ましい。これにより、系外への塩素分の流出を防止できる。
このように、複数の吸着搭にて交互に処理を行うことにより連続処理が可能となり、処理効率の向上が期待できる。
また、前記陰極域から排出される処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することが好ましい。これにより、系外への塩素分の流出を防止できる。
さらにまた、前記発明を好適に実施する装置の発明として、
第1の電解槽内がイオン交換膜にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域とを形成する廃水処理装置であって、
前記陰極域の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュールを設けるとともに、該膜モジュールにより処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するラインを設けたことを特徴とする。
第1の電解槽内がイオン交換膜にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域とを形成する廃水処理装置であって、
前記陰極域の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュールを設けるとともに、該膜モジュールにより処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するラインを設けたことを特徴とする。
また、前記陽極域から前記陰極域に処理水を送給するライン上に第2の電解槽を設け、
前記第1の電解槽と第2の電解槽とに異なる電圧値を有する電圧を印加し、該第2の電解槽にて主として汚濁物質を酸化分解し、前記第1の電解槽にて主として酸化性物質を還元する電圧値に夫々設定すること特徴とする。
また、前記第1の電解槽に印加する電圧値を、前記第2の電解槽から排出する処理水中の塩素系イオン濃度に基づき塩素系イオンの還元に適した値に制御する手段と、前記第2の電解槽に印加する電圧値を、該第2の電解槽から排出する処理水中の有機物濃度に基づき前記汚濁物質の酸化分解に適した値に制御する手段と、を設けたことを特徴とする。
前記第1の電解槽と第2の電解槽とに異なる電圧値を有する電圧を印加し、該第2の電解槽にて主として汚濁物質を酸化分解し、前記第1の電解槽にて主として酸化性物質を還元する電圧値に夫々設定すること特徴とする。
また、前記第1の電解槽に印加する電圧値を、前記第2の電解槽から排出する処理水中の塩素系イオン濃度に基づき塩素系イオンの還元に適した値に制御する手段と、前記第2の電解槽に印加する電圧値を、該第2の電解槽から排出する処理水中の有機物濃度に基づき前記汚濁物質の酸化分解に適した値に制御する手段と、を設けたことを特徴とする。
さらに、電解槽内がイオン交換膜にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域とを形成する廃水処理装置であって、
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭を複数設けた吸着搭群と、
一の前記吸着搭を経て前記陽極域に導入された処理水を他の吸着搭に導く返送ラインと、該他の吸着搭に導入された処理水を前記陰極域に導入する送給ラインと、を設け、
複数の吸着搭に時間差を以って処理対象水を導入し、吸着搭に担持された汚濁物質を前記返送ラインからの塩素系イオン含有処理水により酸化分解することを特徴とする。
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭を複数設けた吸着搭群と、
一の前記吸着搭を経て前記陽極域に導入された処理水を他の吸着搭に導く返送ラインと、該他の吸着搭に導入された処理水を前記陰極域に導入する送給ラインと、を設け、
複数の吸着搭に時間差を以って処理対象水を導入し、吸着搭に担持された汚濁物質を前記返送ラインからの塩素系イオン含有処理水により酸化分解することを特徴とする。
さらにまた、前記陰極域の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュールを設けるとともに、該膜モジュールにより処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するラインを設けたことを特徴とする。
以上記載のごとく本発明によれば、陽極域と陰極域とをイオン交換膜で分割しているため、両電極域での反応が効率良く行われる。また、陰極域にて酸化分解で消費されない余剰の酸化性物質を還元しているため、後段に設けられた膜モジュールの負荷を低減することができる。
また、塩素系イオンを陽極域に返送することにより、陽極域で酸化性物質を多量に生成することが可能となるとともに、塩素系イオンの系外への排出を最小限に抑えることができるため環境に与える影響が小さい。
また、塩素系イオンを陽極域に返送することにより、陽極域で酸化性物質を多量に生成することが可能となるとともに、塩素系イオンの系外への排出を最小限に抑えることができるため環境に与える影響が小さい。
また、陰極域では次亜塩素酸イオン若しくは次亜塩素酸の存在によりこれらの還元反応が主体となり、従来陰極側で主体となっていた水素の生成反応よりも電解電位を低くすることができエネルギー効率が向上する。
さらに、第2の電解槽若しくは吸着搭を設けることにより、酸化分解反応若しくは還元反応を二段構成とすることができ、各装置にかかる負荷が低減され装置寿命が長くなる。
従って、かかる発明によれば、高濃度の有機物及び窒素分を含有する廃水においても酸化性物質を系外へ漏出することなく高除去率を達成でき、かつ電力効率を高くすることができる。
さらに、第2の電解槽若しくは吸着搭を設けることにより、酸化分解反応若しくは還元反応を二段構成とすることができ、各装置にかかる負荷が低減され装置寿命が長くなる。
従って、かかる発明によれば、高濃度の有機物及び窒素分を含有する廃水においても酸化性物質を系外へ漏出することなく高除去率を達成でき、かつ電力効率を高くすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1乃至図3、及び図6は本発明の第1乃至実施例4にかかる廃水処理装置の系統図、図4及び図5は実施例3に係る廃水処理装置の処理水の流れを示す説明図である。
本実施形態は、下水やし尿、浄化槽汚泥等の生活廃水、又は有機系の工場廃水の処理に適しており、廃水中の有機物(COD、BOD等)や窒素分(T−N)を除去して浄化することを目的とする。
本実施形態は、下水やし尿、浄化槽汚泥等の生活廃水、又は有機系の工場廃水の処理に適しており、廃水中の有機物(COD、BOD等)や窒素分(T−N)を除去して浄化することを目的とする。
図1に示すように、本発明の実施例1に係る廃水処理装置100Aは、イオン交換膜13で区画した電解槽10と、該電解槽10内に対向配置した陽極部材11及び陰極部材12と、該両電極に接続される電源34と、電解槽10の後流側に位置する膜モジュール35と、を主要構成とする。
前記電解槽10は、前記イオン交換膜13により陽極域14と陰極域15とに区画されており、処理対象水は陽極域14に導入され、陽極域14を通過した処理水は供給ライン26により陰極域15に送給される。
前記電解槽10は、前記イオン交換膜13により陽極域14と陰極域15とに区画されており、処理対象水は陽極域14に導入され、陽極域14を通過した処理水は供給ライン26により陰極域15に送給される。
さらに、前記陰極域15を通過した処理水を前記膜モジュール35に導入し、ここで分離した塩素系イオン含有処理水は返送ライン27により前記処理対象水とともに陽極域14に導入する。
前記膜モジュール14は、逆浸透膜(RO膜)や限外ろ過膜(MF)等の分離膜のうち少なくとも塩化物イオンを分離する機能を有するものとし、好適にはRO膜を用いると良い。
前記膜モジュール14は、逆浸透膜(RO膜)や限外ろ過膜(MF)等の分離膜のうち少なくとも塩化物イオンを分離する機能を有するものとし、好適にはRO膜を用いると良い。
かかる実施例1では、まず処理対象水を導入した陽極域14にて、主に下記反応式(1)により次亜塩素酸イオンが生成する。
Cl-+2OH- → ClO-+H2+H2O+2e- …(1)
前記陽極域14では、次亜塩素酸イオンの他にも強酸化力を有する次亜塩素酸(HClO)、過酸化水素(H2O2)、ヒドロキシラジカル(OH・)等の酸化性物質が生成する。
Cl-+2OH- → ClO-+H2+H2O+2e- …(1)
前記陽極域14では、次亜塩素酸イオンの他にも強酸化力を有する次亜塩素酸(HClO)、過酸化水素(H2O2)、ヒドロキシラジカル(OH・)等の酸化性物質が生成する。
そして、陽極域14では、前記酸化性物質が有機物及び窒素分と反応して下記反応式(2)等により有機物を炭酸ガス等に転換するとともに、下記反応式(3)等により窒素を無害な窒素ガスとし、処理水中の有機物含有量及び窒素分含有量を低下させる。
2C6H5NH2+31ClO- → N2+7H2O+12CO2+31Cl-
…(2)
2NH3+3ClO- → N2+3H2O+3Cl- …(3)
2C6H5NH2+31ClO- → N2+7H2O+12CO2+31Cl-
…(2)
2NH3+3ClO- → N2+3H2O+3Cl- …(3)
さらに、前記陽極域14で生成され酸化分解にて消費されない酸化性物質は処理水に含有されたまま供給ライン26により陰極域15に導かれ、該陰極域15にて例えば下記反応式(4)により塩化物イオンに還元される。
ClO-+H2O+2e- → Cl-+2OH- …(4)
そして、陰極域15より排出する塩化物イオン含有処理水は前記膜モジュール35に導入され、塩素系イオン含有処理水を分離して系外へ放流する。
一方、前記塩素系イオン含有処理水は返送ライン27により前記陽極域14に返送する。
ClO-+H2O+2e- → Cl-+2OH- …(4)
そして、陰極域15より排出する塩化物イオン含有処理水は前記膜モジュール35に導入され、塩素系イオン含有処理水を分離して系外へ放流する。
一方、前記塩素系イオン含有処理水は返送ライン27により前記陽極域14に返送する。
これにより、陽極域14の塩素系イオン濃度を高く維持することができ、次亜塩素酸イオン、次亜塩素酸等の酸化性物質の生成効率を向上することができるとともに、系外への塩素系イオンの流出を防止する。
また、陰極域15では通常水素が発生するが、次亜塩素酸イオン若しくは次亜塩素酸が存在すると、硝酸、亜硝酸イオンとともにこれらの還元反応が主体となる。次亜塩素酸イオンの還元反応の電位は、水素生成反応よりも低い電位で生じるため電解電圧が低く済み、エネルギー効率が向上する。
尚、前記陽極域14内が酸化性物質を効率良く生成する塩素系イオン濃度となるように、膜モジュール14の条件を設定することが好ましい。
また、陰極域15では通常水素が発生するが、次亜塩素酸イオン若しくは次亜塩素酸が存在すると、硝酸、亜硝酸イオンとともにこれらの還元反応が主体となる。次亜塩素酸イオンの還元反応の電位は、水素生成反応よりも低い電位で生じるため電解電圧が低く済み、エネルギー効率が向上する。
尚、前記陽極域14内が酸化性物質を効率良く生成する塩素系イオン濃度となるように、膜モジュール14の条件を設定することが好ましい。
図2は本発明の実施例2に係る廃水処理装置100Bを示し、かかる装置は前記実施例1に示した電解槽10を多段に配設した構成としている。
前記電解槽10a、10bは同様の構成を有しており、イオン交換膜13a、13bで区画され、陽極部材11a、11bを備えた陽極域14a、14bと陰極部材12a、12bを備えた陰極域15a、15bから第1の電解装置A及び第2の電解装置Bが形成されている。
前記電解槽10a、10bは同様の構成を有しており、イオン交換膜13a、13bで区画され、陽極部材11a、11bを備えた陽極域14a、14bと陰極部材12a、12bを備えた陰極域15a、15bから第1の電解装置A及び第2の電解装置Bが形成されている。
前記処理対象水は、まず第1の電解装置Aの陽極域14aに導入し、ここで酸化性物質の電解生成反応及び汚濁物質の酸化分解反応を行った後に、第2の電解装置Bの陽極域14bに導き同様の反応を行う。そして、該陽極域14bから抜き出した処理水を供給ライン28により第2の電解槽Bの陰極域15bに導入し、処理水中に残存する酸化性物質を還元する。
該陰極域15bから排出する処理水は、返送ライン29により前記第1の電解装置Aの陰極域15aに返送し、ここで再度酸化性物質の還元を行う。
このようにして一連の処理を行った処理水は、膜モジュール25を介して塩素系イオンを分離した後に放流する。一方、分離された塩素系イオン含有処理水は、第1の電解装置Aの陽極域14aに返送する。
該陰極域15bから排出する処理水は、返送ライン29により前記第1の電解装置Aの陰極域15aに返送し、ここで再度酸化性物質の還元を行う。
このようにして一連の処理を行った処理水は、膜モジュール25を介して塩素系イオンを分離した後に放流する。一方、分離された塩素系イオン含有処理水は、第1の電解装置Aの陽極域14aに返送する。
また、かかる廃水処理装置100Bは、前記供給ライン28上に、第2の電解装置Bの陽極域14bから排出する処理水のTOC(全有機体炭素量)濃度を測定するTOC検出手段31と、該測定したTOC濃度に基づき前記第2の電解装置Bに印加する電圧値を制御する制御装置30を設けている。
さらに、前記返送ライン29上に、第2の電解装置Bの陰極域15bから排出する塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン検出手段33と、該測定した塩化物イオン濃度に基づき前記第1の電解装置Aに印加する電圧値を制御する制御装置32を設けている。
さらに、前記返送ライン29上に、第2の電解装置Bの陰極域15bから排出する塩化物イオン濃度を測定する塩化物イオン検出手段33と、該測定した塩化物イオン濃度に基づき前記第1の電解装置Aに印加する電圧値を制御する制御装置32を設けている。
かかる実施例2では、前記第2の電解装置Bで汚濁物質の酸化分解反応を重点的に行い、前記第1の電解装置Aで放流前の処理水に含有する酸化性物質の還元反応を重点的に行うように構成している。
従って、前記TOC検出手段31により汚濁物質分解状態を把握し、目的とする処理水質が得られるように制御装置30により第2の電解装置Bの電源電圧を制御し、一方前記塩化物イオン検出手段33により塩素系イオンの還元状態を把握し、処理水中の塩素系イオン濃度が所定値以下となるように前記第1の電解装置Aの電源電圧を制御する。これにより、反応を十分に生起することができるとともに、夫々の反応に必要な電圧のみを独立して印加しているため、消費電力を抑えることができる。
従って、前記TOC検出手段31により汚濁物質分解状態を把握し、目的とする処理水質が得られるように制御装置30により第2の電解装置Bの電源電圧を制御し、一方前記塩化物イオン検出手段33により塩素系イオンの還元状態を把握し、処理水中の塩素系イオン濃度が所定値以下となるように前記第1の電解装置Aの電源電圧を制御する。これにより、反応を十分に生起することができるとともに、夫々の反応に必要な電圧のみを独立して印加しているため、消費電力を抑えることができる。
図3乃至図5には本発明の実施例3に係る廃水処理装置100Cを示す。
図3に示されるようにかかる廃水処理装置100Cは、前記第1及び実施例2と同様にイオン交換膜13により陽極域14及び陰極域15を形成した電解槽10と、該電解槽10内に対向配置した陽極部材11及び陰極部材12と、これら電極に接続した電源34と、前記電解槽10の上流側に並列して配設した2以上の吸着搭16A、16Bと、を主要構成としている。前記吸着搭16A、16Bには、例えばゼオライトやシリケイト等をポーラス構造に形成した無機系吸着剤、該無機系吸着剤にTi、Cu等の金属触媒を担持させた吸着剤、又は活性炭や活性炭素繊維等の有機系吸着剤の表面に触媒を担持させた吸着剤等が好適に用いられる。
図3に示されるようにかかる廃水処理装置100Cは、前記第1及び実施例2と同様にイオン交換膜13により陽極域14及び陰極域15を形成した電解槽10と、該電解槽10内に対向配置した陽極部材11及び陰極部材12と、これら電極に接続した電源34と、前記電解槽10の上流側に並列して配設した2以上の吸着搭16A、16Bと、を主要構成としている。前記吸着搭16A、16Bには、例えばゼオライトやシリケイト等をポーラス構造に形成した無機系吸着剤、該無機系吸着剤にTi、Cu等の金属触媒を担持させた吸着剤、又は活性炭や活性炭素繊維等の有機系吸着剤の表面に触媒を担持させた吸着剤等が好適に用いられる。
また、処理対象水を分岐して吸着搭16A、16Bに供給するライン上に設けたバルブ18、19と、該吸着搭16Aを通過した処理水を前記電解槽10の陽極域14及び陰極域15に分岐して導入するライン26上に設けたバルブ20、21と、同様に吸着搭16Bからの処理水を前記電解槽10に分岐して導入するライン上に設けたバルブ22、23と、前記陽極域14から抜き出した処理水を前記吸着搭16A、16Bに分岐して返送するライン上に設けたバルブ24、25と、を備える。
次に、図4及び図5に基づきかかる廃水処理装置100Cにおける処理対象水の処理フローを説明する。
図4に示される処理工程は、まずバルブ19を閉、バルブ18を開として処理対象水を吸着搭16Aに供給し、該吸着搭16Aを通過させることにより処理水中の汚濁物質の一部を吸着分離し、さらにバルブ21を閉、バルブ20を開として処理水を電解槽10の陽極域14に導入する。
該陽極域14にて電解生成した酸化性物質により汚濁物質を分解除去した後、バルブ24を閉、バルブ25を開として陽極域14から抜き出した処理水を吸着搭16Bに返送する。
図4に示される処理工程は、まずバルブ19を閉、バルブ18を開として処理対象水を吸着搭16Aに供給し、該吸着搭16Aを通過させることにより処理水中の汚濁物質の一部を吸着分離し、さらにバルブ21を閉、バルブ20を開として処理水を電解槽10の陽極域14に導入する。
該陽極域14にて電解生成した酸化性物質により汚濁物質を分解除去した後、バルブ24を閉、バルブ25を開として陽極域14から抜き出した処理水を吸着搭16Bに返送する。
前記吸着搭16Bには、予め処理対象水を通過したことにより汚濁物質が担持されており、前記返送処理水を通流させて該処理水中に残存する酸化性物質の酸化力により汚濁物質を酸化分解するとともに、酸化性物質を還元する。そして、バルブ22を閉、バルブ23を開として該吸着搭16Bを通過した処理水を陰極域15に供給し、該陰極域15にて酸化性物質を還元した後に放流する。
かかる処理工程を行って所定時間経過後に、図5に示される処理工程に切り替える。まず、バルブ19を開、バルブ18を閉として処理対象水を吸着搭16Bに導入し、図4に示す処理工程時に吸着された汚濁物質を酸化分解するとともに、吸着材を還元、再生した後、バルブ23を閉、バルブ22を開として吸着搭16Bを通過した処理水を陽極域14に供給する。
そして、該陽極域14にて酸化性物質を電解生成しながら汚濁物質を分解除去し、バルブ24を開、バルブ25を閉として陽極域14から抜き出した処理水を吸着搭16Aに返送する。
そして、該陽極域14にて酸化性物質を電解生成しながら汚濁物質を分解除去し、バルブ24を開、バルブ25を閉として陽極域14から抜き出した処理水を吸着搭16Aに返送する。
該吸着搭16Aでは、予め担持された汚濁物質を前記処理水に含有される酸化性物質で酸化分解するとともに、吸着材を還元、再生した後、バルブ21を開、バルブ20を閉として吸着搭16Aから排出する処理水を陰極域15に導入する。該陰極域15に導入した処理水は、含有酸化性物質を還元した後に放流する。
かかる処理工程を、時間差をもって交互に行うことにより連続処理する。
これにより、汚濁物質の酸化分解処理及び酸化性物質の還元処理を夫々二段構成とすることができ、夫々の反応が十分に行われるとともに装置にかかる負荷を低減することができる。また、前記吸着搭が酸化性物質含有処理水の通流により再生されるため、吸着剤の交換や洗浄等のメンテナンスのインターバルを長く設定可能である。
かかる処理工程を、時間差をもって交互に行うことにより連続処理する。
これにより、汚濁物質の酸化分解処理及び酸化性物質の還元処理を夫々二段構成とすることができ、夫々の反応が十分に行われるとともに装置にかかる負荷を低減することができる。また、前記吸着搭が酸化性物質含有処理水の通流により再生されるため、吸着剤の交換や洗浄等のメンテナンスのインターバルを長く設定可能である。
また、図6に示される本発明の実施例4のように、前記実施例3と同様の構成を有する廃水処理装置100Cに膜モジュール35を具備した構成としても良い。かかる廃水処理装置100Dにおいて、前記実施例3と同様の構成を有する部位については説明を省略する。
かかる廃水処理装置100Dは、前記陰極域15の後流側に膜モジュール35を設け、該膜モジュール35で塩素系イオンを分離した処理水を放流し、該塩素系イオンを含有する処理水を前記陽極域14に返送する構成としている。
これにより塩素系イオンの系外への流出を最小限に抑えることができ、さらにまた陽極域14の塩素系イオン濃度を高く保持することができるため、酸化性物質の生成効率が向上し、ひいては汚濁物質を高除去率で以って処理することができる。
かかる廃水処理装置100Dは、前記陰極域15の後流側に膜モジュール35を設け、該膜モジュール35で塩素系イオンを分離した処理水を放流し、該塩素系イオンを含有する処理水を前記陽極域14に返送する構成としている。
これにより塩素系イオンの系外への流出を最小限に抑えることができ、さらにまた陽極域14の塩素系イオン濃度を高く保持することができるため、酸化性物質の生成効率が向上し、ひいては汚濁物質を高除去率で以って処理することができる。
本実施形態は、有機物(COD、BOD等)や窒素分(T−N)を多く含む廃水の処理に適しているが、これに従来の固液分離装置、生物処理装置、高度水処理装置等を組み合わせることにより、様々な有害物質を有する廃水処理に適用することができる。
10、10a、10b 電解槽
11、11a、11b 陽極部材
12、12a、12b 陰極部材
13、13a、13b イオン交換膜
14、14a、14b 陽極域
15、15a、15b 陰極域
16A、16B 吸着搭
30、32 制御装置
31 TOC検出手段
33 塩化物イオン検出手段
34 電源
35 膜モジュール
11、11a、11b 陽極部材
12、12a、12b 陰極部材
13、13a、13b イオン交換膜
14、14a、14b 陽極域
15、15a、15b 陰極域
16A、16B 吸着搭
30、32 制御装置
31 TOC検出手段
33 塩化物イオン検出手段
34 電源
35 膜モジュール
Claims (11)
- イオン交換膜にて電解槽内を陽極域と陰極域とに区画し、該陽極域で電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解し、前記陰極域で残存する酸化性物質を還元する廃水処理方法であって、
前記陰極域から排出する処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することを特徴とする電解酸化を利用した廃水処理方法。 - 前記陽極域から抜き出した処理水を第2の電解槽に導き、該第2の電解槽にて主として前記汚濁物質を酸化分解した後に、処理水を前記電解槽の陰極域に導入し、主として塩素系イオンの還元を行うことを特徴とする請求項1記載の電解酸化を利用した廃水処理方法。
- 前記電解槽に印加する電圧値を前記処理対象水中に含有する汚濁物質の電解酸化に適した値に、かつ前記第2の電解槽に印加する電圧値を前記酸化性物質の還元反応に適した値に夫々独立して制御することを特徴とする請求項2記載の電解酸化を利用した廃水処理方法。
- イオン交換膜にて電解槽内を陽極域と陰極域とに区画し、該陽極域で電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解し、前記陰極域で残存する酸化性物質を還元する廃水処理方法であって、
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭に前記処理対象水を導き、該汚濁物質を吸着分離した後に前記陽極域に導入する第1のステップと、
前記陽極域から抜き出した酸化性物質含有処理水を前記吸着搭に導き、該吸着搭に担持される汚濁物質を酸化分解した後に前記陰極域に導入する第2のステップと、からなる処理系統を繰り返し行うことを特徴とする電解酸化を利用した廃水処理方法。 - 複数設けた吸着搭に時間差を以って処理対象水を導入し、前記第1のステップと第2のステップを異なる吸着搭にて同時に行うことにより廃水を連続処理することを特徴とする請求項4記載の電解酸化を利用した廃水処理方法。
- 前記陰極域から排出される処理水を塩素系イオンの分離が可能な膜モジュールにて膜分離し、分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送することを特徴とする請求項4記載の電解酸化を利用した廃水処理方法。
- 第1の電解槽内がイオン交換膜にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域とを形成する廃水処理装置であって、
前記陰極域の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュールを設けるとともに、該膜モジュールにより処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するラインを設けたことを特徴とする電解酸化を利用した廃水処理装置。 - 前記陽極域から前記陰極域に処理水を送給するライン上に第2の電解槽を設け、
前記第1の電解槽と第2の電解槽とに異なる電圧値を有する電圧を印加し、該第2の電解槽にて主として汚濁物質を酸化分解し、前記第1の電解槽にて主として酸化性物質を還元する電圧値に夫々設定すること特徴とする請求項7記載の電解酸化を利用した廃水処理装置。 - 前記第1の電解槽に印加する電圧値を、前記第2の電解槽から排出する処理水中の塩素系イオン濃度に基づき塩素系イオンの還元に適した値に制御する手段と、前記第2の電解槽に印加する電圧値を、該第2の電解槽から排出する処理水中の有機物濃度に基づき前記汚濁物質の酸化分解に適した値に制御する手段と、を設けたことを特徴とする請求項8記載の電解酸化を利用した廃水処理装置。
- 電解槽内がイオン交換膜にて区画され、電解生成した塩素系イオンを含む酸化性物質により処理対象水中に含有する有機物、窒素分からなる汚濁物質を酸化分解する陽極域と、該陽極域からの処理水が導入され残存する酸化性物質を還元する陰極域とを形成する廃水処理装置であって、
前記汚濁物質を選択的に吸着分離する吸着搭を複数設けた吸着搭群と、
一の前記吸着搭を経て前記陽極域に導入された処理水を他の吸着搭に導く返送ラインと、該他の吸着搭に導入された処理水を前記陰極域に導入する送給ラインと、を設け、
複数の吸着搭に時間差を以って処理対象水を導入し、吸着搭に担持された汚濁物質を前記返送ラインからの塩素系イオン含有処理水により酸化分解することを特徴とする電解酸化を利用した廃水処理装置。 - 前記陰極域の後流側に塩素系イオンを分離可能な膜モジュールを設けるとともに、該膜モジュールにより処理水と分離した塩素系イオン含有処理水を前記陽極域に返送するラインを設けたことを特徴とする請求項10記載の電解酸化を利用した廃水処理装置。
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- 2004-02-06 JP JP2004030597A patent/JP2005218983A/ja not_active Withdrawn
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