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JP2005194295A - 水溶性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

水溶性フィルム及びその製造方法 Download PDF

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JP2005194295A
JP2005194295A JP2003434863A JP2003434863A JP2005194295A JP 2005194295 A JP2005194295 A JP 2005194295A JP 2003434863 A JP2003434863 A JP 2003434863A JP 2003434863 A JP2003434863 A JP 2003434863A JP 2005194295 A JP2005194295 A JP 2005194295A
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Tomoyoshi Mizutani
知由 水谷
Shuichi Kitamura
秀一 北村
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】 耐ブロッキング性に優れているだけでなく、透明性が良好で、充填機械で個包装を行うにあたり走行性が良く安定した繰り出し性を有し、かつジャミングなどの走行不良のない極めて加工しやすいフィルムの提供。
【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有してなり、かつ、エンボス加工されたフィルムであって、該フィルムのへイズが60%以下であることを特徴とする水溶性フィルム。
【選択図】なし




Description

本発明は、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」とも称する)系樹脂を主成分とする水溶性フィルムに関し、更に詳しくは、充填機械で個包装を行うにあたりフィルムの走行性が非常に良好で、安定した繰り出し性を有し、かつ走行不良(ジャミング)がなく極めて加工性に優れ、更に、包装体等に成形されても耐ブロッキング性に優れ、かつフィルムの透明性が良好である水溶性フィルムに関する。
従来より、水溶性フィルムは、農薬や洗剤等の薬剤の包装(ユニット包装)用途、(水圧)転写用フィルム、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品、育苗シート・シードテープ・刺繍用基布等の一時的基材、等に用いられている。中でも、農薬や洗剤等の薬剤のユニット包装用途では、使用時に薬剤量を一々計量する手間が省けるうえ、手を汚したりすることもないという利点がある。
しかしながら、かかる水溶性フィルムにおいては、そのフィルムを製膜した後、ロール状態での巻き姿におけるフィルムのブロッキングや、ユニット包装等の自動充填時における走行不良(ジャミング)というフィルム滑り性に関する問題があり、また、水溶性フィルム自体、吸湿性を有しているため、包装体等に成形された後に、その表面がしばしば粘着性を帯びてフィルムどうしがブロッキングして、著しい場合には商品価値をなくするといった問題等もある。
かかる対策として、澱粉のような内添フィラーを用いることは公知の技術である(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、ブロッキング防止を目的として、内添フィラーとして澱粉を用いるだけでは、包装体等とした時の耐ブロッキング性には効果があるものの、充填機械で個包装を行うにあたり、安定した繰り出し性が得られず、フィルムの走行不良(ジャミング)が発生する等の問題があり万能ではない。
また、フィルムにエンボス加工を施すことが行われているが、かかるエンボス加工では、フィルムの走行時における走行性には効果があるものの、充分な耐ブロッキング性が得難く、やはりフィラーを内添する必要がある。
更に、エンボス加工やフィラーの内添によっては、フィルムの透明性が低下するなどの問題もある。
特開2001−106854号公報 特開2001−329130号公報 特開平11−029683号公報
本発明の目的は、充填機械で個包装を行うにあたりフィルムの走行性が非常に良好で、安定した繰り出し性を有し、かつ走行不良(ジャミング)がなく極めて加工性に優れ、更に、包装体等に成形されても耐ブロッキング性に優れ、かつフィルムの透明性が良好であるといった、いずれの物性をも満足する水溶性フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、PVA系樹脂(A)に、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有させ、エンボス加工したフィルムにおいて、ヘイズを60%以下にすることによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕 ポリビニルアルコール系樹脂(A)、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有してなり、かつ、エンボス加工されたフィルムであって、該フィルムのへイズが60%以下であることを特徴とする水溶性フィルム。
〔2〕 ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アニオン性基変性量1〜10モル%のアニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂である、上記〔1〕記載の水溶性フィルム。
〔3〕 ポリビニルアルコール系樹脂の平均ケン化度が80.0〜99.9モル%である、上記〔1〕又は〔2〕記載の水溶性フィルム。
〔4〕 ポリビニルアルコール系樹脂の20℃における4重量%水溶液粘度が10〜35mPa・sである、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の水溶性フィルム。
〔5〕 フィラー(B)が、澱粉である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の水溶性フィルム。
〔6〕 澱粉が、生澱粉であることを特徴とする上記〔5〕記載の水溶性フィルム。
〔7〕 可塑剤(C)が、少なくとも
(1)分子量が100未満で、かつ、分子内に水酸基を3個有する可塑剤(C1)と、
(2)分子量が100以上200以下で、かつ、分子内に水酸基を3個以上有する可塑剤(C2)を含んでなる、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の水溶性フィルム。
〔8〕 可塑剤(C1)がグリセリンであり、可塑剤(C2)がジグリセリン及び/又はトリメチロールプロパンである、上記〔7〕記載の水溶性フィルム。
〔9〕 更に、界面活性剤(D)を含有してなる、上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の水溶性フィルム。
〔10〕 エンボス加工が、表面温度を90〜150℃に加熱したエンボスロールにより行われた、上記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の水溶性フィルム。
〔11〕 エンボスロールの表面が、50〜400番のサンドブラストにより加工された、上記〔10〕記載の水溶性フィルム。
〔12〕 ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び可塑剤(C)を含有する、水溶液又は水分散液[I]に、フィラー(B)の水分散液[II]を混合し、製膜した後、エンボス加工を行うことを含む、上記〔1〕記載の水溶性フィルムの製造方法。
〔13〕 水溶液又は水分散液[I]に、水分散液[II]を90℃以下で混合することを含む、上記〔12〕記載の水溶性フィルムの製造方法。
〔14〕 水溶液又は水分散液[I]に、更に界面活性剤(D)を含有することを含む、上記〔12〕又は〔13〕記載の水溶性フィルムの製造方法。
本発明の水溶性フィルムは、充填機械で個包装を行うにあたりフィルムの走行性が非常に良好で、安定した繰り出し性を有し、かつ走行不良(ジャミング)がなく極めて加工性に優れ、更に、包装体等に成形されても耐ブロッキング性に優れ、かつフィルムの透明性が良好であることから、各種用途、例えば農薬や洗剤等の薬剤の包装(ユニット包装)用途、(水圧)転写用、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品等の用途に利用することができ、中でも農薬や洗剤の包装用途に非常に有用である。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)としては、特に限定されることなく、公知の方法で製造することができるものである。即ち、ビニルエステル系化合物を重合して得られたビニルエステル系重合体をケン化して得られるものである。
かかるビニルエステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用で用いられるが、実用上は酢酸ビニルが好適である。
本発明で用いるPVA系樹脂(A)としては、溶解性の点で、アニオン性基変性PVA系樹脂が好ましい。又、アニオン性基の種類としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられるが、中でも、上記の点から、カルボキシル基、スルホン酸基が好ましく、特にカルボキシル基が好ましい。
本発明において特に好適なPVA系樹脂(A)であるカルボキシル基変性PVA系樹脂は、任意の方法で製造することができ、例えば、(i)カルボキシル基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物を共重合した後にケン化する方法、(ii)カルボキシル基を有するアルコールやアルデヒドあるいはチオール等を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方法等を挙げることができ、これらについてより具体的に説明するが、本発明ではこれらに限定されるものではない。
(i)カルボキシル基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物を共重合した後にケン化する方法。
このときのカルボキシル基を有する単量体として、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル等)〔但し、これらのジエステルは共重合体のケン化時に加水分解によりカルボキシル基に変化することが必要である〕、又はエチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸等)、あるいはエチレン性不飽和モノカルボン酸((メタ)アクリル酸、クロトン酸等)等の単量体、及びそれらの塩が挙げられ、その中でも特にマレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸塩、無水マレイン酸が好適に使用され、更には、マレイン酸モノアルキルエステルが最も好適に使用される。
(ii)カルボキシル基を有するアルコールやアルデヒドあるいはチオール等を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方法。
このときは、特に連鎖移動効果の大きいチオールに由来する化合物が有効で以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005194295
Figure 2005194295
[但し、上記一般式(1)、(2)において、nは0〜5の整数で、R、R及びRはそれぞれ水素原子又は置換基を有していてもよい低級アルキル基(好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル基)を示す。]
Figure 2005194295
[但し、上記一般式(3)において、nは0〜20の整数である。]
又、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の塩も挙げられる。
具体的にはメルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトステアリン酸等が挙げられる。
又、スルホン酸基変性PVAやリン酸基変性PVAを製造するに当たっては、スルホン酸基変性PVAの場合、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、リン酸基変性PVAの場合、エチレンホスホン酸等、と共重合してケン化する方法が挙げられる。
又、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)においては、かかる重合の際に前述した如きカルボキシル基を有する不飽和単量体、スルホン酸基を有する不飽和単量体、リン酸基を有する不飽和単量体、ビニルエステル系化合物以外に、その他の一般の単量体を水溶性を損なわない範囲で少量存在せしめて重合を行なっても良く、これらの単量体としては以下のものが挙げられる。
例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類の完全アルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、ジアクリルアセトンアミド等が挙げられる。
更に、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体等も挙げられる。
又、アセトアセチル基を含有させたポリビニルアルコール系樹脂等も使用することができる。
本発明においては、これらの単量体を本発明の目的を阻害しない範囲、例えば0.5〜10モル%、さらには1〜7モル%共重合させることができる。
又、本発明においては、上記PVA系樹脂(A)を1種のみならず、2種以上併用して用いることも可能である。
上記PVA系樹脂(A)は、上記ビニルエステル系化合物等の単量体を重合(共重合)することにより得られる。
単量体を重合(共重合)するにあたっては、特に制限はなく公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコール又はこれらの混合物を溶媒とする溶液重合が実施される。勿論、乳化重合、懸濁重合も可能である。
又、上記カルボキシル基変性PVA系樹脂を製造する場合、かかる溶液重合において単量体の仕込み方法としては、まずビニルエステル系化合物の全量と前記のカルボキシル基を有する不飽和単量体の一部を仕込み、重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的に又は分割的に添加する方法、前者を一括仕込みする方法等任意の手段を用いて良い。
この場合、ラクトン環の形成等により変性PVAの不溶化が心配される時は、その対策として、水溶性が良いPVAの製法で既に公知であるマレイン酸又は無水マレイン酸に対して0.5〜2.0モル当量のアルカリ存在下でビニルエステルを有機溶媒中で共重合させることもできる。
重合反応(又は共重合反応)は、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の公知のラジカル重合触媒を用いて行われる。
又、反応温度は35℃〜沸点(好ましくは40℃〜80℃、特に好ましくは50〜80℃)程度の範囲から選択される。
ケン化にあたっては、得られた重合体(又は共重合体)をアルコールに溶解してアルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。アルコール中の重合体(又は共重合体)の濃度は、20〜50重量%の範囲から選ばれる。
ケン化触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることができ、場合によっては酸触媒を用いることも可能である。ケン化触媒の使用量はビニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量にすることが必要である。
尚、上記カルボキシル基変性PVA系樹脂を製造する場合、通常、かかる方法で製造されたカルボキシル基含有PVA系樹脂のカルボキシル基はナトリウム塩等のアルカリ金属塩型となっているが、該PVA系樹脂の乾燥時等にラクトン環の形成により、水への不溶化が心配される時は、かかるナトリウム塩をカルシウム、マグネシウム、銅等の2価の金属塩に置換することによって回避することもできる。
又、上記カルボキシル基変性PVA系樹脂を製造する場合、上記方法に限らず、例えばポリビニルアルコール(部分ケン化物又は完全ケン化物)にジカルボン酸、アルデヒドカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等の水酸基と反応性のある官能基をもつカルボキシル基含有化合物を後反応させる方法等も実施可能である。
更に、スルホン酸基で変性されたスルホン酸変性PVA系樹脂の場合、スルホン酸基を有する単量体をPVAにマイケル付加させる方法等により製造することもできる。
又、上記PVA系樹脂(A)の平均ケン化度は、80.0〜99.9モル%が好ましく、さらには90.0〜98.5モル%、特に92.0〜97.0モル%が好ましく、かかる平均ケン化度が80.0モル%未満では、包装対象の薬剤のpHによっては経時的にフィルムの水溶性が低下する等の不都合を生じ、99.9モル%を越えると製膜時の熱履歴により水溶性が大きく低下する虞があり好ましくない。
更に、上記PVA系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液粘度は10〜35mPa・sが好ましく、さらには15〜30mPa・s、特には15〜25mPa・sが好ましく、かかる粘度が10mPa・s未満では、包装材料としてのフィルムの機械的強度が低下し、35mPa・sを越えると製膜時の水溶液粘度が高く生産性が低下する虞があり好ましくない。
尚、上記の平均ケン化度は、JIS K 6726 3.5に準拠して測定され、4重量%水溶液粘度は、JIS K 6726 3.11.2に準じて測定される。
本発明において好適な上記アニオン性基変性PVA系樹脂の変性量は、1〜10モル%が好ましく、さらには2〜6モル%、特には3〜5モル%が好ましく、かかる変性量が1モル%未満では、液体洗浄剤等の包装用途において薬剤の影響を受けて水溶性が著しく低下し、10モル%を越えるとPVA原末の生産性が低下したり生分解性が低下するなどして好ましくない。
本発明に用いられるフィラー(B)としては、無機フィラーや有機フィラーが挙げられる。
無機フィラーとしては、例えば、タルク、クレー、二酸化ケイ素、ケイ藻土、カオリン、雲母、アスベスト、石膏、グラファイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ウイスカー状炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドーソナイト、ドロマイト、チタン酸カリウム、カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、加工鉱物繊維、炭素繊維、炭素中空球、ベントナイト、モンモリロナイト、銅粉、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アルミニウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム、クエン酸カルシウム等が挙げられる。
有機フィラーの具体例としては、例えば、澱粉、メラミン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂の他、ポリ乳酸等の生分解性樹脂等も挙げられる。
本発明においては、得られるフィルムの透明性の点から、フィラー(B)として好適には有機フィラーが用いられ、特に好適には澱粉が用いられる。澱粉の具体例としては、生澱粉(トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キャッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、モロコシ澱粉、コメ澱粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等);物理的変性澱粉(α−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等);酵素変性澱粉(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミロース等);化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等);化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)等が挙げられる。尚、化学変性澱粉誘導体のうちエステル化澱粉としては、酢酸エステル化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセト酢酸エステル化澱粉等、エーテル化澱粉としては、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化澱粉等、カチオン化澱粉としては、澱粉と2−ジエチルアミノエチルクロライドの反応物、澱粉と2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの反応物等、架橋澱粉としては、ホルムアルデヒド架橋澱粉、エピクロルヒドリン架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架橋澱粉等が挙げられ、中でも入手の容易さや経済性の点から、生澱粉が好適である。
また、フィラー(B)としては、その平均粒子径が0.5〜30μmのものであることが好ましく、より好ましくは1〜25μm、特に好ましくは1〜20μm、更に好ましくは1〜15μmである。該平均粒子径が0.5μm未満ではコスト面で高くなり、30μmを越えるとピンホールの原因となったり、外観が悪化することとなり好ましくない。
ここでいう「平均粒子径」とは、積算時(測定時)の粒径の平均値(メジアン径)を意味し、これはレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製「SALD−2000J」)により測定することができる。
本発明の水溶性フィルムにおけるフィラー(B)の含有量は特に限定されないが、PVA系樹脂(A)100重量部に対して3〜40重量部であることが好ましく、特に好ましくは5〜30重量部である。かかる含有量が3重量部未満では充分な耐ブロッキング性が得られない虞があり、40重量部を越えると充分なフィルム強度が得られない虞がある。
本発明における可塑剤(C)としては特に限定されないが、例えばグリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、N−メチルピロリドン、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、還元麦芽糖水あめ類、還元乳糖、還元水あめ(還元澱粉糖化物)等を挙げることができるが、本発明では特に、可塑剤(C)としては、少なくとも
(1)分子量が100未満で、かつ、分子内に水酸基を3個有する可塑剤(C1)と、
(2)分子量が100以上200以下で、かつ、分子内に水酸基を3個以上有する可塑剤(C2)を含んでなるものが好ましい。
可塑剤(C1)としては、好適には、グリセリンが挙げられる。
可塑剤(C2)としては、好適には、ジグリセリン、トリメチロールプロパンが挙げられる。
特に好適な可塑剤(C)としては、少なくともグリセリンと、ジグリセリン及び/又はトリメチロールプロパンを含むものが挙げられる。
上記可塑剤(C1)及び可塑剤(C2)を含んでなる可塑剤(C)においては、C1及びC2の含有割合(C2/C1;重量比)が15/85〜85/15であることが好ましく、特には20/80〜80/20、更には25/75〜75/25であることが好ましい。該含有割合が15/85未満では耐ブロッキング性が低下する傾向にあり、一方、85/15を越えると経時的柔軟性が低下する傾向がある。
又、可塑剤(C)のフィルム中の含有量(総量)は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して、10〜40重量部であり、好適には15〜35重量部である。10重量部未満では、充分な膜強度が得られず、40重量部を越える場合にはフィルム強度が低下し耐ブロッキング性が低下するなどの不都合が生じる。
更に、本発明の水溶性フィルムにおいては、製膜装置のドラムやベルト等の金属表面と製膜したフィルムとの剥離性の向上を目的として、界面活性剤(D)を含有することができる。かかる界面活性剤(D)としては、特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等が挙げられ、1種又は2種以上併用して用いられる。中でも、剥離性の点でポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルが好適である。
かかる界面活性剤(D)のフィルム中の含有量については、特に限定されないが、PVA系樹脂(A)100重量部に対して0.01〜3.0重量部であることが好ましく、特には0.03〜2.5重量部、更には0.05〜2.0重量部であることが好ましい。該含有量が0.01重量部未満では充分な含有効果が得られず、3.0重量部を越えるとフィルム表面にブリードしてブロッキングの原因となり取り扱い性が低下することとなり好ましくない。
本発明の水溶性フィルムは、上記PVA系樹脂(A)及び可塑剤(C)を含有する水溶液又は水分散液[I](該水溶液又は水分散液[I]は界面活性剤(D)を更に含んでいてもよい)に、フィラー(B)の水分散液[II]を混合し、製膜(フィルム化)してPVA系原反フィルムとすればよく、かかる製膜に当たっては、特に限定されることなく、該混合液を、ロール、ドラム、エンドレスベルト等の平滑な金属面上に流延する方法や押出法等の手段によって溶融成形する方法等により、プレーンなポリビニルアルコール系原反フィルムを得ることができるが、本発明では、特に流延法等の方法を採用することが好ましい。
例えば、流延法について、より具体的に説明すれば、まず、PVA系樹脂(A)(粉末)及び可塑剤(C)に水を加えて固形分濃度が10〜40重量%(好ましくは11〜39重量部、更に好ましくは12から38重量%)の水溶液又は水分散液[I]を得る、或いは、PVA系樹脂(A)(粉末)に水を加えて固形分濃度を10〜40重量%(好ましくは11〜38重量部、更に好ましくは13〜35重量%)に調整したPVA系樹脂水溶液に可塑剤(C)を加えて固形分濃度が10〜40重量%(好ましくは11〜39重量部、更に好ましくは12〜38重量%)の水溶液又は水分散液[I]を得る。一方、フィラー(B)(粉末)に水を加えて固形分濃度が10〜40重量%(好ましくは11〜39重量部、更に好ましくは12から38重量%)の水分散液[II]を得る。
得られた水溶液又は水分散液[I]に水分散液[II]を90℃以下で混合する。混合温度が90℃を越えると、フィラー(B)(特に澱粉)が凝集を起こし、耐ブロッキング性を低下させたり、フィルム外観不良を招く虞があり好ましくない。
次いで、水溶液又は水分散液[I]と水分散液[II]の混合液をT−ダイ等のスリットを通過させ、表面温度が50〜100℃、好ましくは55〜95℃のエンドレスベルトやドラムロール(好ましくは生産性の点でエンドレスベルトである。)の金属表面に流延し、乾燥し、必要に応じて更に熱処理してPVA系フィルムを得る。
上記水溶液又は水分散液[I]及び水分散液[II]の混合液の固形分濃度が10重量%未満あるいは40重量%を越えると製膜性が悪くなり好ましい。金属表面の温度が50℃未満では乾燥効率が低下し、100℃を越えると発泡する虞があり好ましくない。
又、アプリケーターを用いて、上記水溶液又は水分散液[I]と水分散液[II]の混合液をポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンフィルム等のプラスチック基材あるいは金属基材上にキャストして、乾燥させてPVA系フィルムを得ることもできる。
ここで、流延法について説明したが、本発明ではこれに限定されるものではない。
また、上記の製造時においては、必要に応じて、界面活性剤(D)の他、該樹脂や水溶液に剥離剤(ソルビタンエステルエーテル等)、ハジキ防止剤(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等)、抗酸化剤(フェノール系、アミン系等)、安定剤(リン酸エステル類等)、着色料、香料、増量剤、消泡剤、防錆剤、紫外線吸収剤、更には他の水溶性高分子(ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)などを添加しても差し支えない。さらに、必要に応じて、ポリビニルアルコール系樹脂は、2種以上混合して用いてもよい。
かかるポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚については、特に限定されないが、5〜120μm(更には7〜110μm、特には10〜100μm)であることが好ましく、かかる膜厚が5μm未満では機械強度が不足することとなり、逆に120μmを越えると溶解性の低下や製膜効率の低下を招き好ましくない。
本発明の水溶性フィルムは、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有するPVA系フィルムであり、かつ、エンボス加工を施すことが必要である。エンボス加工を施さないと十分な耐ブロッキング性や個包装を行うにあたり安定した繰り出し性が得られなかったり、フィルムの走行性に支障をきたし本発明の効果が得られない。
以下、エンボス加工について具体的に説明する。
エンボス加工にあたっては、エンボスロールとバックアップロールが用いられる。
該エンボスロールとしては、彫刻又は旋盤加工等により、その表面が凸状に形成された金属ロール又はセラミックロール等が用いられる。中でも、本発明においては、50〜400番(好ましくは100〜300番)のサンドブラストにより加工されたロールを用いることが好ましい。50番未満では耐ブロッキング性が得られない虞があり、一方、400番を越えると外観不足やピンホールの原因となる虞があり好ましくない。
一方、バックアップロールとしては、本発明では、ロールの表面硬度がA50〜A95(好ましくはA55〜A95、より好ましくはA60〜A90)のものを用いることが好ましい。かかる硬度がA50未満では充分なエンボス柄の転写が行えない虞があり、一方、A95を越えるとピンホールが多発する虞があり好ましくない。
なお、ここで言う表面硬度とは、JIS K 6301に準じた測定方法により求められる硬度であり、A形硬さ試験機を用いて測定される。
かかるバックアップロールとしては、例えば、金属ロール、樹脂ロール、ペーパーロール、コットンロール等を挙げることができるが、ピンホール等の欠陥が少なく、外観の良好なエンボス柄が得られる点で、樹脂ロール(ゴムロール)を用いることが好ましい。
本発明においては、上記の如きPVA系原反フィルムを、上記の如きエンボスロールとバックアップロールの間を通過させることによりエンボス加工を行うわけであるが、かかるバックアップロールによるPVA系原反フィルムへの押圧力は、使用するバックアップロールの表面硬度及びエンボスロールの凹凸形状によって適宜選択され得るが、通常10〜100kg/cmが好ましく、より好ましくは30〜80kg/cmである。
かかる押圧力が10kg/cm未満では良好なエンボス柄が得られない虞があり、一方、100kg/cmを越えるとピンホールが発生する傾向にあり好ましくない。
また、本発明におけるエンボス加工時のエンボスロールの表面温度は、好ましくは90〜150℃、より好ましくは95〜140℃、特に好ましくは100〜135℃であり、バックアップロールの表面温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは55〜110℃、特に好ましくは60〜105℃である。
かかるエンボスロールの表面温度が90℃未満では充分な深さを有するエンボス加工が得られにくくなり、逆に150℃を越えるとフィルムの溶解性が低下することとなり好ましくない。また、バックアップロールの表面温度が50℃未満では良好なエンボス柄が得られにくくなり好ましくない。
エンボスロール加工時のフィルムの速度は、PVA系原反フィルムの厚み等により一概に言えないが、通常は1〜50m/min(更には3〜40m/min、特には5〜30m/min)の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては、エンボス加工を行うに当たり、PVA系原反フィルムの含水率が4〜15重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜12重量%、特に好ましくは6〜10重量%である。かかる含水率が上記範囲以外では充分な深さを有するエンボス加工が得られにくくなり好ましくない。
PVA系原反フィルムの含水率を上記範囲に調整する方法としては、製膜後乾燥前のPVA系原反フィルムを引き続き乾燥して含水率を調整したり、含水率4重量%未満のPVA系原反フィルムに調湿等を施して含水率を調整したりする方法等が挙げられる。
かくして、PVA系樹脂(A)、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有し、かつエンボス加工された水溶性フィルムが得られるのであるが、本発明においては、そのヘイズが60%以下、好ましくは50%以下であることが必要である。ヘイズが60%を越えると包装用途において内容物が視認できなくなるなどの不都合が生じる。
尚、ここでいうへイズは、23℃×50%RH環境下ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製「NDH−2000」)を用いて測定される。
かかるヘイズの調整手段は、特に限定されないが、フィラー(B)の種類及び含有量、エンボス加工の諸条件(エンボスロールの表面形状、ロール表面温度など)などを適宜設定することで可能となる。例えば、フィラー(B)に澱粉を用いる、エンボスロールのサンドブラスト粗度を下げる、エンボス温度を下げる、バックアップロールの温度を下げる、エンボスニップ圧を下げる等の手段、あるいはこれらを適宜組み合わせることなどにより達成することができる。
かくして得られた本発明の水溶性フィルムは、耐ブロッキング性に優れ、更にフィルムを安定して繰り出すことができ、走行不良もないといった加工性に優れるばかりでなく、透明性にも優れていることから、各種用途、例えば農薬や洗剤等の薬剤の包装(ユニット包装)用途、(水圧)転写用、ナプキン・紙おむつ等の生理用品、オストミーバッグ等の汚物処理用品、吸血シート等の医療用品等の用途に利用することができ、中でも農薬や洗剤の包装用途に非常に有用である。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、以下の例中、「%」、「部」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
(実施例1)
マレイン酸モノメチルエステルで4モル%変性されたケン化度が96.0モル%で20℃における4%水溶液粘度が22mPa・sのカルボキシル基含有PVA(A)100部にグリセリン(C)20部、トリメチロールプロパン(C)12部、界面活性剤(D)としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル1.0部及び水を加えて水溶液[I]を得た。次に、予め樹脂分30%に水分散した生澱粉(王子コーンスターチ)(B)の水分散液[II]を88℃の水溶液[I]に混合して固形分濃度30%の樹脂組成物の水分散液を得た。この樹脂組成物の水分散液(80℃脱泡済み)を80℃のエンドレスベルトの金属表面にTダイから流延し、110℃−120℃−115℃−100℃の4つの乾燥工程を各45秒ずつ通過して合計3分間乾燥して、含水率6%、厚さ76μmのPVA系水溶性フィルムを得た。
このフィルムに120℃に加熱した100番のサンドブラスト加工を施した金属ロールと表面硬度A−70のバックアップロール(エチレンプロピレンゴムロール)を用い押圧力50kg/cmで10m/minの速度で通過させエンボス加工を施しエンボスフィルムを得た(幅:1m、長さ:1000m、厚さ:76μm、ヘイズ:42%)。
得られたエンボス加工後のPVA系水溶性フィルムについて、下記の通り、耐ブロッキング性、繰り出し性、走行性、透明性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<耐ブロッキング性>
得られた水溶性フィルムから、150×200mmのサイズにフィルムサンプルを切り出し、該フィルムサンプルを5枚重ねてアルミ袋に密封しフィルム全体に3kgの荷重が掛かるように70℃の環境に15時間放置した後、このサンプルを25mm幅にカットして、23℃×50%RH環境下で3日間放置した後、密着したフィルムを引きはがすのに必要な強度(N/25mm)を測定した。測定はオートグラフ(島津製作所製「AGS−H」)を用いて測定した。試験速度は200mm/minで行った。
<繰り出し性>
得られた水溶性フィルムから、150mm幅で500m巻きにスリットし、内側からPE/アルミ/クラフト袋で包装したロールを25℃ドライ雰囲気下で12時間放置した後、50℃ドライ雰囲気下で12時間放置するサイクルで30日間放置した。放置後、包装したまま23℃×50%RH環境下で3日間放置した後、巻き出し、下記の基準にて評価した。
○:スムーズに巻き出せる
×:巻き出す際にブロッキングによるパチパチ音がする
<走行性>
幅1mの上記PVA系フィルムを、2kg/mのテンションで6インチの鉄芯に1000m巻き取り、これを30℃×80%RHの環境下に宙づり状態で横置きに7日間保管した。その後、スリッター機(萩原工業社製、「HDF30−1600」)を用いて、500mm幅にスリット加工するときのフィルム走行性をスリット速度で評価した。評価基準は次の通りである。
○:スリット速度50m/min以上でスリットが可能
×:スリット速度50m/min以上でスリットが不可能
<透明性>
目視により下記の基準で評価した。
○:12(フォントサイズ)の文字から5cm離れた位置にフィルムをかざし、フィ ルムから上に30cm離れた所からフィルムを通して、12(フォントサイズ) の文字が読み取れる
×:12(フォントサイズ)の文字から5cm離れた位置にフィルムをかざし、フィ ルムから上に30cm離れた所からフィルムを通して、12(フォントサイズ) の文字が読み取れない
(実施例2〜6)
可塑剤、フィラーの種類及び添加量をそれぞれ表1の通りにした以外は実施例1と同様の操作を行い、各フィルムを得た。得られたフィルムについて、耐ブロッキング性、繰り出し性、走行性及び透明性の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
それぞれ表1の条件とした以外は実施例1と同様の操作を行い、各フィルムを得た。得られたフィルムについて、耐ブロッキング性、繰り出し性、走行性及び透明性の評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2005194295

Claims (14)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂(A)、フィラー(B)及び可塑剤(C)を含有してなり、かつ、エンボス加工されたフィルムであって、該フィルムのへイズが60%以下であることを特徴とする水溶性フィルム。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アニオン性基変性量1〜10モル%のアニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂である、請求項1記載の水溶性フィルム。
  3. ポリビニルアルコール系樹脂の平均ケン化度が80.0〜99.9モル%である、請求項1又は2記載の水溶性フィルム。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂の20℃における4重量%水溶液粘度が10〜35mPa・sである、請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性フィルム。
  5. フィラー(B)が、澱粉である、請求項1〜4のいずれかに記載の水溶性フィルム。
  6. 澱粉が、生澱粉であることを特徴とする請求項5記載の水溶性フィルム。
  7. 可塑剤(C)が、少なくとも
    (1)分子量が100未満で、かつ、分子内に水酸基を3個有する可塑剤(C1)と、
    (2)分子量が100以上200以下で、かつ、分子内に水酸基を3個以上有する可塑剤(C2)を含んでなる、請求項1〜6のいずれかに記載の水溶性フィルム。
  8. 可塑剤(C1)がグリセリンであり、可塑剤(C2)がジグリセリン及び/又はトリメチロールプロパンである、請求項7記載の水溶性フィルム。
  9. 更に、界面活性剤(D)を含有してなる、請求項1〜8のいずれかに記載の水溶性フィルム。
  10. エンボス加工が、表面温度を90〜150℃に加熱したエンボスロールにより行われた、請求項1〜9のいずれかに記載の水溶性フィルム。
  11. エンボスロールの表面が、50〜400番のサンドブラストにより加工された、請求項10記載の水溶性フィルム。
  12. ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び可塑剤(C)を含有する、水溶液又は水分散液[I]に、フィラー(B)の水分散液[II]を混合し、製膜した後、エンボス加工を行うことを含む、請求項1記載の水溶性フィルムの製造方法。
  13. 水溶液又は水分散液[I]に、水分散液[II]を90℃以下で混合することを含む、請求項12記載の水溶性フィルムの製造方法。
  14. 水溶液又は水分散液[I]に、更に界面活性剤(D)を含有することを含む、請求項12又は13記載の水溶性フィルムの製造方法。
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