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JP2005188303A - エンジンのピストン構造 - Google Patents

エンジンのピストン構造 Download PDF

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JP2005188303A
JP2005188303A JP2003427237A JP2003427237A JP2005188303A JP 2005188303 A JP2005188303 A JP 2005188303A JP 2003427237 A JP2003427237 A JP 2003427237A JP 2003427237 A JP2003427237 A JP 2003427237A JP 2005188303 A JP2005188303 A JP 2005188303A
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piston
slit
skirt
skirt portion
ring groove
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JP2003427237A
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Ryoji Kagawa
良二 香川
Hironori Nakao
裕典 中尾
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Abstract

【課題】ピストンのスカート部の剛性を確実に低下することを目的とする。
【解決手段】円筒外周の最下位置にオイルリング溝4が形成されたランド部1aに連続してピストン摺動方向下方側に延設されるスカート部1bを有するエンジンのピストン構造において、上記オイルリング溝4より下方側に径方向に延設されるスリット5が形成されるとともに、該スリット5下方のスカート部1bの壁厚が、当該スリット5上方の上記オイルリング溝4を形成する壁厚に対して径方向に薄く形成されるよう構成してある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンのピストン構造に関する。
従来、ピストンは、オイルリング溝等が形成される円筒状のランド部と、そのランド部に連続してピストン摺動方向下方に延設されるスカート部とから構成されており、その内、主としてスカート部がシリンダライナ内周面と接してシリンダライナ内を上下方向に往復運動するようになっている。
そして、スカート部は、その上方側はランド部近傍で壁厚が厚く、剛性が高いのに対し、下方側は開放端となっていることから、上方側に対して剛性が低くなっている。
従って、ピストン往復運動時、スカート部の上方側は、ピストンがシリンダライナに押し付けられる際における歪が小さく、スカート部のシリンダライナに対する接触面積が小さくなるため、摺動抵抗が大きくなる一方、スカート部の下方側は、ピストンがシリンダライナに押し付けられる際における歪が大きく、スカート部のシリンダライナに対する接触面積が大きくなるため、摺動抵抗は小さくなる。よって、スカート部上方側では、ピストンとシリンダライナとの間の潤滑油の油膜切れを生じる虞があり、スカート部の上方側の剛性を下方側と同等に低下させる必要がある。
また、ピストンは、その頂面側が燃焼による熱の影響を受けるため、上部側程高温となって熱膨張が大きくなり、摺動抵抗が増加する。そこで、その熱膨張分を考慮してスカート部の上方側は、下方側に対して、スカート部とシリンダライナとのクリアランスを予め大きくすることが行われている。
ところで、ピストンは、往復運動時、姿勢を変えながら往復運動しており、特に、圧縮上死点直後は燃焼圧の影響によってピストンは反スラスト側から勢いよくスラスト方向に押し付けられる。
従って、上述のようにクリアランスが設けてあると、ピストンの熱膨張の小さい冷間時は、反スラスト側に傾いている時のスカート部上方のクリアランスが大きくなり、姿勢変化時の運動量が大きくなるため、スラスト側に押し付けられた際、大きなスラップ音が発生するという問題がある。よって、このスラップ音を抑制するためには、姿勢変化時の運動量を低下させる必要があり、そのため、スカート部全体の剛性を低下する必要がある。
そこで、下記特許文献1には、オイルリング溝内にスリットを形成するピストン構造が開示されている。
このような特許文献1によれば、スカート部の剛性、特に、スカート部上方側の剛性を低下させることができ、摺動抵抗と、スラップ音とを低減することができる。
実開平6−14454号公報
ところが、上述の特許文献1によれば、スリットがオイルリング溝内に形成されているため、以下に述べるような問題が生じる虞がある。
つまり、オイルリング溝は、ピストンの壁厚が厚くもともと剛性が高いため、スリットを形成したとしても剛性低下効果が低いという問題がある。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、スカート部の剛性を確実に低下することができるエンジンのピストン構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあってはその解決手法として次のようにしてある。すなわち、本発明の第1の構成において、円筒外周の最下位置にオイルリング溝が形成されたランド部に連続してピストン摺動方向下方側に延設されるスカート部を有するエンジンのピストン構造において、上記オイルリング溝より下方側に径方向に延設されるスリットが形成されるとともに、該スリット下方のスカート部の壁厚が、当該スリット上方の上記オイルリング溝を形成する壁厚に対して径方向に薄く形成されるよう構成してある。
本発明の第1の構成によれば、オイルリング溝より下方側で、オイルリング溝が形成されるランド部の壁厚よりも壁厚が薄い個所に径方向に延設されるスリットが形成されるため、そのスリットによってランド部とスカート部との連続性が中断され、分離された形状となるため、スカート部全体の剛性を確実に低下させることができる。
また、通常、ピストンの壁厚は、ランド部で最も厚く形成され、そのランド部からスカート部にかけて連続的に減少され、その後スカート部では均一の壁厚とされるように形成されるため、オイルリング溝よりも下方にスリットを形成したとしてもそのスリット下方には、壁厚を連続的に減少させている途中の厚い個所が残り、剛性を十分に低下させることができない虞がある。
本発明の第1の構成によれば、該スリット下方のスカート部の壁厚が、当該スリット上方の上記オイルリング溝を形成する壁厚に対して径方向に薄く形成される、つまり、スカート部の上方側の壁厚が薄くされるため、スカート部上方の剛性を確実に低下することができ、スカート部全体の剛性を低下することができるため、スカート部の摺動抵抗を低減できるとともに、スラップ音を抑制することができる。
本発明の第2の構成において、上記スカート部は、バレルプロフィール状に形成される一方、上記スリットは、上記ピストンの高さ方向で見てピストンピンが挿入されるピストンピンボス部の中心位置よりも上方側に形成され、かつ上記スカート部のバレルプロフィールの頂点が、上記ピストンピンボス部の中心位置と略同等の高さ位置に設定されるよう構成してある。
本発明の第2の構成によれば、スリットによってランド部とスカート部との連続性が中断され、分離された形状とされるため、ランド部からスカート部への熱伝達の影響が抑制され、スカート部の上方側と下方側との熱膨張量差が縮小される。その結果、温間時と冷間時とにおいて、熱膨張に伴うスカート部のプロフィールの差が小さくなるため、冷間時においても温間時と同様のスカート部のプロフィールを設定することができる。
従って、スカート部のバレルプロフィールの頂点を、ピストンピンボス部の中心位置と略同等の高さ位置に設定することができ、反スラスト側からスラスト方向への姿勢変化時に荷重が加わる中心となるピストンピンボス部の中心位置とバレルプロフィールの頂点とのクリアランスを縮小できるため、スラップ音を一層確実に低減することができる。
本発明の第3の構成において、上記スリット直上方の上記オイルリング溝を形成するランド部の外形寸法が、上記ピストン近傍の温度が高く熱膨張した状態で見て上記スリット下方のスカート部の外形寸法よりも小さく設定されるよう構成してある。
スリットによってランド部とスカート部との連続性が中断され、分離された形状になると、ランド部の熱膨張量がスカート部に対して非常に大きくなり、ランド部の外形がスカート部の外形よりも大きくなり、温間時にランド部がシリンダライナに接触する虞がある。
本発明の第3の構成によれば、スリット直上方のオイルリング溝を形成するランド部の外形寸法が、ピストン近傍の温度が高く熱膨張した状態で見てスリット下方のスカート部の外形寸法よりも小さく設定されるため、熱膨張してもスカート部より大きくなることが抑制され、ランド部のスカート部への接触を抑制することができる。
本発明の第4の構成によれば、上記スリットは、上記スカート部と当該スカート部内方に形成されるピストンピンボス部の両端側とをそれぞれ繋ぐサイドウォール間に跨るよう構成してある。
ピストンは、往復運動に伴うシリンダライナへの当接を繰り返すことによって、変形を繰り返すため、その変形の繰り返しによる応力がスリット端に集中し、スリット端にクラックが生じる虞がある。
本発明の第4の構成によれば、スリットは、その両端が、スカート部とその内方のピストンピンボス部とを繋ぐサイドウォールにまで延設されるため、スリットの両端が、壁厚が厚く剛性が高いサイドウォールに位置することになり、クラックの発生を抑制でき、耐久性を向上することができる。
本発明によれば、スカート部の剛性を確実に低下することができ、摺動抵抗やスラップ音を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1に関するピストン正面図、図2はピストン側面図、図3はピストンの要部断面図、図4はスカート部のプロフィールを説明した説明図を示している。
図1、図2において、1は、例えば、ガソリンエンジン用のアルミニウム合金製のピストンであって、そのピストン1は、ピストンリング(不図示)がそれぞれ挿嵌されるピストンリング溝2、3、及びオイルリング(不図示)が挿嵌されるオイルリング溝4が、円筒外周に形成されるランド部1aと、そのランド部1aからピストン摺動方向下方側に延設されるスカート部1bとから構成されている。
また、オイルリング溝4より下方側には、径方向に延設されるスリット5が形成されている。
尚、6はピストン1とコンロッド(不図示)とを連結するためのピストンピン(不図示)が挿入されるピストンピンボス部である。
また、図3に示すように、ピストン1のランド部1aの壁厚は、頂部側からスカート部1b上方のスリット5に向かって徐々に壁厚が減少されるよう形成されている。
また、スリット5下方のスカート部の壁厚は、スリット上方のオイルリング溝4を形成する壁厚に対して急激に薄くされたt1に形成され、スカート部1aは、上方側から下方側に亘ってその壁厚がt1で一定に形成されている。
つまり、従来であれば、図3中二点鎖線で示すように、ランド部1bからスカート部1aに亘って壁厚が徐々に減少されるようになっているため、スカート部1bの上方側の壁厚が厚く形成され、スカート部上方側の剛性を十分に低下させることができない。
これに対し、本実施形態では、スリット5下方の壁厚が、スリット上方の壁厚に対して急激に薄いt1に形成されるため、スカート部1bの上方側の剛性を十分低下することが可能とされている。
また、スカート部1bは、ピストンの高さ方向の中央部分が上下両端に対してシリンダライナ(不図示)側に湾曲して凸となる、いわゆるバレルプロフィール状に形成されるとともに、図4にそのプロフィールを拡大して示すように、バレルプロフィールの頂点7が、シリンダ軸線L1に略直交するとともに、ピストンピンボス部6の中心位置を通る中心線L2上にその頂点が位置するよう形成されている。
つまり、従来であれば、図4中二点鎖線で示すように、温間時におけるスカート部1bの上方側の熱膨張を考慮してスカート部1bの上方側のシリンダライナ8とのクリアランスT1を、同下方側のクリアランスT2に対して大きく設定する必要があり、そのため、冷間時にはクリアランスT1分ピストン1が傾くことによってスラップ音が発生していた。
これに対し、本実施形態では、スリット5によってランド部1aとスカート部1bとの連続性が中断され、ランド部からスカート部への熱伝達が抑制されるため、温間時と冷間時との熱膨張量差を考慮することなくスカート部1bのプロフィールを最適な形状に設定することができる。
つまり、スカート部1bがバレルプロフィール形状に形成されるとともに、そのバレルプロフィールの頂点7が、シリンダ軸線L1に略直交するとともに、ピストンピンボス部6の中心位置を通る中心線L2上に位置するよう形成されるため、反スラスト側からスラスト方向への姿勢変化時に荷重が加わる中心となるピストンピンボス部6の中心位置とバレルプロフィールの頂点7とのクリアランスを縮小できるため、冷間時におけるスラップ音を一層抑制することが可能とされている。
以上のように、実施形態1によれば、オイルリング溝4より下方側で、オイルリング溝が形成されるランド部の壁厚よりも壁厚が薄い個所に径方向に延設されるスリット5が形成されるため、そのスリット5によってランド部1aとスカート部1bとの連続性が中断され、分離された形状となるため、スカート部1b全体の剛性を確実に低下させることができる。
また、スリット5下方のスカート部1bの壁厚が、当該スリット5上方のオイルリング溝4を形成する壁厚に対して径方向に薄いt1に形成される、つまり、スカート部1bの上方側の壁厚が薄くされるため、スカート部1b上方の剛性を確実に低下することができ、スカート部1b全体の剛性を低下することができるため、スカート部1bの摺動抵抗を低減できるとともに、スラップ音を抑制することができる。
また、スリット5によってランド部1aとスカート部1bとの連続性が中断され、分離された形状とされるため、ランド部1aからスカート部1bへの熱伝達の影響が抑制され、スカート部1bの上方側と下方側との熱膨張量差が縮小される。その結果、温間時と冷間時とにおいて、熱膨張に伴うスカート部1bのプロフィールの差が小さくなるため、冷間時においても温間時と同様のスカート部1bのプロフィールを設定することができる。従って、スカート部1bのバレルプロフィールの頂点7を、ピストンピンボス部6の中心位置と略同等の高さ位置に設定することができ、反スラスト側からスラスト方向への姿勢変化時に荷重が加わる中心となるピストンピンボス部6の中心位置とバレルプロフィールの頂点7とのクリアランスを縮小できるため、スラップ音を一層確実に低減することができる。
次に、本実施形態の具体的な効果について、図5、図6に基づいて説明する。
図5はスカート部1bの剛性テストの状態を示す図、図6はスカート部1bの剛性テスト結果の比較を示すグラフである。尚、図6中、▲で示すグラフが、スリット5をオイルリング溝4下方に形成した場合、●で示すグラフがスリット5をオイルリング溝4内に形成した場合、■で示すグラフがスリット5を形成しない場合の特性を示している。
図5に示すように、スカート部1bの剛性をテストするため、ピストン1を試験装置の台座10に固定し、荷重付与部12によってスカート部1bに一定の荷重、例えば、245Nを加え、その時のスカート部1bの4点におけるそれぞれの変位量を計測する。
そして、このテストを、スリット5をオイルリング溝4下方に形成した場合(つまり、本実施形態1に相当)、スリット5をオイルリング溝4内に形成した場合(つまり、特許文献1に相当)、及びスリット5を形成しない場合の3つの異なるピストンについて、それぞれテストする。
その結果、図6に示すように、いずれの場合もオイルリング溝4からの距離が短い、つまり、スカート部1b上方側が、オイルリング溝5からの距離が長い、つまり、スカート部1b下方側に対して、変位量が大きく、剛性が高いことが確認された。
更に、図6からも明らかなように、3つのピストンの内、オイルリング溝4下方にスリット5を形成した場合がスカート部1b上方側の変位量が最も大きく、スカート部1bの上方側と下方側との剛性差が縮小されていることが確認された。
(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。
本実施形態のように、スリット5によってランド部1aとスカート部1bとの連続性が中断され、分離された形状になると、ランド部1aの熱膨張量がスカート部1bに対して非常に大きくなり、ランド部1aの外形がスカート部1bの外形よりも大きくなり、温間時にランド部1aがシリンダライナに接触する虞がある。
そこで、実施形態2では、この問題に対応するため、スリット5の直上方側のオイルリング溝5を形成するランド部1aの外形寸法を、ピスント1の温度が高く熱膨張した状態においてスリット5下方のスカート部1bの外形寸法よりも小さく設定したものであり、この点が実施形態1に対して相違する。
以下、相違点について、図7に基づき説明する。
図7は、実施形態2に関するピストン1の要部拡大断面図であって、スリット5の直上方側のオイルリング溝の4下方側の壁厚を形成する外形寸法は、ピスント1の温度が高く熱膨張した状態においてスリット5下方側のスカート部1bの外形寸法よりもt2だけ小さく設定されている。
従って、実施形態2によれば、スリット5直上方のオイルリング溝4を形成するランド部1aの外形寸法が、ピストン1近傍の温度が高く熱膨張した状態で見てスリット5下方のスカート部1bの外形寸法よりも小さく設定されるため、熱膨張してもスカート部1bより大きくなることが抑制され、ランド部1aのスカート部1bへの接触を抑制することができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3について説明する。
本実施形態によれば、ピストン1は、往復運動に伴うシリンダライナへの当接を繰り返すことによって、変形を繰り返すため、その変形の繰り返しによる応力がスリット5の端に集中し、スリット5の端にクラックが生じる虞がある。
そこで実施形態3では、この問題に対応するため、スリット5は、スカート部1bと当該スカート部1b内方に形成されるピストンピンボス部6の両端側とをそれぞれ繋ぐサイドウォール9間に跨るよう構成したものであり、この点が実施形態1、2と相違する。
以下、相違点について、図8および図9に基づいて説明する。
図8は実施形態3に関するピストン1の側面図、図9は図8のA−A断面図であって、図8、図9に示すように、スリット5は、スカート部1bとそのスカート部1b内方に形成されるピストンピンボス部6の両端側とをそれぞれ繋ぐサイドウォール9間に跨るよう延設されている。
従って、実施形態3によれば、スリット5は、その両端が、スカート部1bとその内方のピストンピンボス部6とを繋ぐサイドウォール9にまで延設されるため、スリット5の両端が、壁厚が厚く剛性が高いサイドウォール9に位置することになり、クラックの発生を抑制でき、耐久性を向上することができる。
(実施形態3の変形例)
また、図10、図11に示すように、スリット5の両端を更に延設して、スカート部1bの外周に達するまで延設するようにしてもよく、このような実施形態によっても図5、図6に示した実施形態と同様、スリット5の両端が、壁厚が厚く剛性が高いサイドウォール9に位置することになり、クラックの発生を抑制でき、耐久性を向上することができる。
ところで、ピストン1冷却のため、ピストン1の裏面にオイルを噴射供給するオイル冷却システムを適用することが知られており、このオイル冷却システムを備えたピストンにおいて、スリット5を形成する場合、上述した特許文献1に開示されるように、オイルリング溝4内に形成すると、供給されたオイルがスリット5を介してオイルリング背面から燃焼室内に供給され、オイル消費量が悪化する虞がある。
これに対し、本実施形態では、オイルリング溝4より下方側に径方向に延設されるスリット5が形成されるため、上述のオイル冷却システムを備えたピストン1において、オイル消費量の悪化を抑制することができる。
尚、本実施形態では、ガソリンエンジン用のピストン1の例を示したが、その他、ディーゼルエンジン用のピストンに適用することもできる。
本発明の実施形態1に係るピストン正面図。 本発明の実施形態1に係るピストン側面図。 本発明の実施形態1に係るピストンの要部断面図。 本発明の実施形態1に係るピストンスカート部の形状を説明した説明図。 ピストンスカート部の剛性テストの状態を示す図。 ピストンスカート部の剛性テスト結果の比較状態を示すグラフ。 本発明の実施形態2に係るピストンの要部断面図。 本発明の実施形態3に係るピストンの側面図。 本発明の実施形態3に係るA−A断面図。 本発明の実施形態3の変形例に係るピストンの側面図。 本発明の実施形態3の変形例に係るB−B断面図。
符号の説明
1:ピストン
1a:ランド部
1b:スカート部
4:オイルリング溝
5:スリット
6:ピストンピンボス部
7:バレルプロフィールの頂点
8:シリンダライナ
9:サイドウォール

Claims (4)

  1. 円筒外周の最下位置にオイルリング溝が形成されたランド部に連続してピストン摺動方向下方側に延設されるスカート部を有するエンジンのピストン構造において、
    上記オイルリング溝より下方側に径方向に延設されるスリットが形成されるとともに、
    該スリット下方のスカート部の壁厚が、当該スリット上方の上記オイルリング溝を形成する壁厚に対して径方向に薄く形成されていることを特徴とするエンジンのピストン構造。
  2. 上記スカート部は、バレルプロフィール状に形成される一方、
    上記スリットは、上記ピストンの高さ方向で見てピストンピンが挿入されるピストンピンボス部の中心位置よりも上方側に形成され、かつ
    上記スカート部のバレルプロフィールの頂点が、上記ピストンピンボス部の中心位置と略同等の高さ位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのピストン構造。
  3. 上記スリット直上方の上記オイルリング溝を形成するランド部の外形寸法が、上記ピストンの温度が高く熱膨張した状態において上記スリット下方のスカート部の外形寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンのピストン構造。
  4. 上記スリットは、上記スカート部と当該スカート部内方に形成されるピストンピンボス部の両端側とをそれぞれ繋ぐサイドウォール間に跨るよう延設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のエンジンのピストン構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007025622A1 (de) * 2005-09-03 2007-03-08 Ks-Kolbenschmidt Gmbh Kolben mit einer unterhalb einer ringnut angeordneten umlaufenden radialen vertiefung
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