JP2005181023A - 平面間の高低差と傾斜角度の測定装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の平面を有するひとつの物体の任意の2平面のうち、一方の平面に対する他方の平面の高低差と傾斜角度を精度良く、かつ短時間にて容易に測定する平面間の高低差と傾斜角度の測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】 相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体1において何れか一つの平面を比較基準面6とし、他の任意の平面を測定面7として、比較基準面6に対する測定面7の高低差と傾斜角度を測定する装置であって、検査基準となる定盤面17を有する定盤固定部10と、測定対象物体1を比較基準面6で定盤固定部10の定盤面17に当接させて保持するリフター部16と、定盤固定部10の定盤面17の垂線方向と平行な方向において測定対象物体1の測定面7までの距離を複数の測定点で測長する複数の距離センサ14とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体1において何れか一つの平面を比較基準面6とし、他の任意の平面を測定面7として、比較基準面6に対する測定面7の高低差と傾斜角度を測定する装置であって、検査基準となる定盤面17を有する定盤固定部10と、測定対象物体1を比較基準面6で定盤固定部10の定盤面17に当接させて保持するリフター部16と、定盤固定部10の定盤面17の垂線方向と平行な方向において測定対象物体1の測定面7までの距離を複数の測定点で測長する複数の距離センサ14とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は平面間の高低差と角度の測定装置及び方法に関し、相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体おいて何れか一つの面を比較基準面として、同基準面に対する測定対象物体の他の任意の平面の高低差と傾斜角度を容易に、かつ短時間に測定するための技術に係るものである。
従来、この種の技術では、測定対象の2平面間の高低差さ及び傾斜角度は、レーザ測定装置と同装置の測長ヘッドを移動させるための直交する2軸もしくは3軸の移動テーブルとを組み合わせた3次元測定装置等を用いている。
その測定手法は以下の手順で行っている。
1.装置の測定基準位置から測定対象物に設定した基準面上の3測定点との距離を側長する。
2.装置の測定基準位置から測定対象物の測定面上の3測定点との距離を側長する。
3.基準面と測定面の2面についてそれぞれの平面の方程式を決定する。
4.決定した各平面の方程式から演算によって基準面に対する測定面の傾斜角度と高低差を求める。
1.装置の測定基準位置から測定対象物に設定した基準面上の3測定点との距離を側長する。
2.装置の測定基準位置から測定対象物の測定面上の3測定点との距離を側長する。
3.基準面と測定面の2面についてそれぞれの平面の方程式を決定する。
4.決定した各平面の方程式から演算によって基準面に対する測定面の傾斜角度と高低差を求める。
この種の技術の先行技術文献としては特許文献1がある。
特開平4−297809号公報
しかしながら、上記従来の方法による測定では、測定対象物の表面粗さに起因する測長値の微妙な差が平面の方程式に傾きの誤差として直接影響を与える。この誤差は測定する2平面間の距離に比例して拡大するので、特に両平面の高低差の演算結果において同一測定対象物体の繰り返し測定精度が要求精度を満たせなくなる場合がある。
また、同様の装置を用いて各種製品の検査を工程にて行う場合に、測定装置の測長ヘッドが6個所の測定点間を物理的に移動するために要する時間は1製品の検査に要する時間の大きな要素であり、この測長ヘッドの移動時間が長くなると生産ライン上に配置する検査装置数を増大させ、ひいては製品コストを引き上げる要因となる。
本発明は上記問題を解決するもので、複数の平面を有するひとつの物体の任意の2平面のうち、一方の平面に対する他方の平面の高低差と傾斜角度を精度良く、かつ短時間にて容易に測定する平面間の高低差と傾斜角度の測定装置及び方法を提供する。
上記問題を解決するために、本発明の請求項1に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置は、相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体において何れか一つの平面を比較基準面とし、他の任意の平面を測定面として、比較基準面に対する測定面の高低差と傾斜角度を測定する装置であって、
検査基準となる定盤面を有する定盤手段と、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて保持する測定対象物体保持手段と、定盤手段の定盤面の垂線方向と平行な方向において測定対象物体の測定面までの距離を複数の測定点で測長する測定手段とを有するものである。
検査基準となる定盤面を有する定盤手段と、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて保持する測定対象物体保持手段と、定盤手段の定盤面の垂線方向と平行な方向において測定対象物体の測定面までの距離を複数の測定点で測長する測定手段とを有するものである。
上記した構成により、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて位置決めすることで、定盤面と比較基準面が相互間に高低差および傾斜角度の無い同等の位置関係となるので、測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差および傾斜角度の測定に際して、測定対象物体の比較基準面を測定する必要がなくなり、定盤手段の定盤面に対する測定対象物体の測定面の高低差および傾斜角度を測定することで、測定対象物体の比較基準面と測定面との間の高低差および傾斜角度を得ることができる。
測定に際しては、事前に測定手段の初期値として定盤手段の定盤面までの距離を測定する。このため、マスターワーク(基準器)を基準面で定盤手段の定盤面に押し当て測定対象物体保持手段で保持し、測定手段に対向するマスターワークの基準面を定盤面と同等であるとして基準面までの距離を測定手段で測長する。
マスターワークは基準面が単一の平面であるものが標準であるが、基準面を定盤手段の定盤面に押し当る領域(第1基準面)と測定手段に対向する領域(第2基準面)とを異なる平面として有し、双方の領域間に補正値として既知の高低差および傾斜角度を有するものでも良い。この場合には測定値を補正値で補正する。
本測定時には、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて測定対象物体保持手段で保持し、測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を測長し、測長した実測値と初期値との差を測定値とする。
以下に詳しく説明する。定盤面と平行な仮想平面をマスターワークの基準面上および測定対象物体の測定面上に重ねて想定し、仮想平面に直交するX軸とY軸を設定し、X軸とY軸の交点を基準点としてX軸とY軸の軸上に所定距離だけ離間して存在するY軸上の第1測定点、X軸とY軸の交点上の第2測定点、X軸上の第3測定点を設定し、第1測定点と第2測定点との距離および第2測定点と第3測定点との距離を既知の所定値とする。
初期値の測定に際しては、測定手段に対向するマスターワークの基準面上に投影するY軸上の第1測定点、X軸とY軸の交点上の第2測定点、X軸上の第3測定点の各測定点において測長する。
そして、各測定点における実測値をそれぞれ、Y軸上の第1測定点の初期値、X軸とY軸の交点上の第2測定点の初期値、X軸上の第3測定点の初期値とする。
本測定時には、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて測定対象物体保持手段で保持し、マスターワークに対する測定点と同じ測定点において測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を測長する。
本測定時には、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて測定対象物体保持手段で保持し、マスターワークに対する測定点と同じ測定点において測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を測長する。
そして、各測定点において測長した実測値と初期値との差を各測定点の測定値とし、第1測定点の測定値と、第2測定点の測定値と、第3測定点の測定値を算出する。
この算出した測定値のうち基準点である第2測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差(Penetration)とする。
この算出した測定値のうち基準点である第2測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差(Penetration)とする。
次に、測定対象物体の比較基準面に対する測定面の傾斜角度を算出する。X軸回りの傾斜角度(Pitch)は、既知の所定値である第1測定点と第2測定点間の距離と、基準点である第2測定点における測定値と第1測定点における測定値の差値との関係から逆三角関数で算出する。Y軸回りの傾斜角度(Roll)は、既知の所定値である第2測定点と第3測定点間の距離と、基準点である第2測定点における測定値と第3測定点における測定値の差値との関係から逆三角関数で算出する。
この装置を用いれば、従来のように、測定対象物体の比較基準面上で測長を行う必要がなく、また測定手段を測定対象物体の比較基準面と測定面との二面間において移動させる必要も発生しないため、短時間にて両面間の高低差と傾斜角度を求めることができる。
本発明の請求項2に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置は、測定対象物体保持手段が、測定対象物体に当接する可動部材と、可動部材を定盤面に向けて付勢する弾性体と、可動部材と弾性体とを連結する自在継手とからなるものである。
この構成によれば、定盤手段の定盤面に対する測定対象物体の比較基準面の位置決めを極めて簡易に行うことができる。
本発明の請求項3に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置は、測定手段が測定対象物体の測定面上に配する測定点の数と等しい数の距離センサを有するものである。
本発明の請求項3に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置は、測定手段が測定対象物体の測定面上に配する測定点の数と等しい数の距離センサを有するものである。
この構成により、測定点の設定は距離センサの配置位置によって決まり、定盤面および定盤面と同等のマスタプレートの基準面と平行な平面において直交するX軸とY軸の二軸を設定し、各距離センサを相互に所定距離だけ離してX軸上、Y軸上、X軸とY軸の交点に配置する。
このため、測定面上の複数の測定点を測長するに際して測定手段の距離センサを移動させる必要がなくなるので、測定時間を短縮でき、かつ測定手段から距離センサを移動させるための機構を除去できるので装置を簡素化できる。
本発明の請求項4に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定方法は、相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体において何れか一つの平面を比較基準面とし、他の任意の平面を測定面として、比較基準面に対する測定面の高低差と傾斜角度を測定する方法であって、
マスターワークを基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向するマスターワークの基準面上の複数の測定点までの距離を定盤面の垂線方向と平行な方向において測長し、各測定点における実測値をそれぞれ各測定点の初期値とし、各測定点間の距離を既知の所定値と設定し、
測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を、マスターワークに対する測定点と同じ測定点において測長し、各測定点において測長した実測値と初期値との差を各測定点の測定値とし、
測定点のうちで基準点とする測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差とし、基準点とする測定点における測定値と任意の測定点における測定値との差値、および既知の所定値である当該測定点と基準点とする測定点間の距離との関係において、比較基準面に対する測定面の傾斜角度を算出するものである。
マスターワークを基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向するマスターワークの基準面上の複数の測定点までの距離を定盤面の垂線方向と平行な方向において測長し、各測定点における実測値をそれぞれ各測定点の初期値とし、各測定点間の距離を既知の所定値と設定し、
測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を、マスターワークに対する測定点と同じ測定点において測長し、各測定点において測長した実測値と初期値との差を各測定点の測定値とし、
測定点のうちで基準点とする測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差とし、基準点とする測定点における測定値と任意の測定点における測定値との差値、および既知の所定値である当該測定点と基準点とする測定点間の距離との関係において、比較基準面に対する測定面の傾斜角度を算出するものである。
この構成によれば、測定対象物体の比較基準面と測定面との二面間における距離の影響を受けずに、その高低差について繰り返し精度の良い測定を行うことができる。
以上のように本発明によれば、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて位置決めすることで、測定対象物体の比較基準面を測定する必要がなくなり、定盤手段の定盤面に対する測定対象物体の測定面の高低差および傾斜角度を測定することで、測定対象物体の比較基準面と測定面との間の高低差および傾斜角度を得ることができる。
つまり、事前にマスターワークにおいて測長した基準面までの距離を定盤面および比較基準面までの初期値とし、測定対象物体において測長した測定面までの距離の実測値と初期値との差を測定値として複数の測定点における測定値を求め、基準点とする測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差となし、基準点とする測定点における測定値と任意の測定点における測定値との差値、および既知の所定値である当該測定点と基準点とする測定点間の距離との関係において、比較基準面に対する測定面の傾斜角度を算出できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態にかかる平面間の高低差と傾斜角度の測定装置の模式図、図2は本装置において測定する測定対象物体において、相対的に不動な複数の平面のうちのいずれか一つの面を基準とした場合の同基準面(以下において比較基準面と称す)に対する前記物体内の任意の一平面(以下において測定面と称す)の高低差と傾斜角度の定義図、図3は測定対象物体の一例を示す斜視図、図4は本装置の斜視図である。
図1〜図4において、測定対象物体1は、その一例としての情報記録媒体を取り扱う機器であり、ベース2に磁気テープの繰り出しおよび巻き取りを行うSリール3およびTリール4を設け、さらに磁気テープを案内する複数のガイドポスト5を設けたものであり、測定に際してはSリール3およびTリール4の上面を相対的に不動な複数の平面としてベース2との一体物として扱い、Sリール3の上面を比較基準面6とし、Tリール4の上面を測定面7とする。
測定装置8は、基盤部材9に立設した定盤手段をなす定盤固定部10と、基盤部材9に設置したXテーブル11およびYテーブル12を介して配設した測定可動部13と、測定可動部13に設けた測定手段をなすレーザ距離センサ等からなる複数の距離センサ14と、測定対象物体1を定盤固定部10に押圧する測定対象物体保持手段をなすリフター部16を備えている。
定盤固定部10は基盤部材9に対向する部位が定盤面17をなし、測定可動部13は基盤部材9に対向する部位が測定基準面18をなして測定基準面18に複数の距離センサ14を配設している。定盤面17および測定基準面18は測定時にそれぞれ互いの位置関係が固定され、本実施の形態では両面は平行となるよう組み付けられている。
リフター部16は測定対象物体1に当接する可動部材をなすプレート19と、プレート19を基盤部材9に対して昇降自在に保持するガイドロッド20と、ガイドロッド20を所定角度範囲内で鉛直方向に対して揺動自在に保持する基盤部材9に設けたロッド保持孔21と、プレート19を定盤面17に向けて付勢する弾性体としてのバネ22と、バネ222とプレート19を連結する自在継手としてのフローティングユニバーサルジョイント23からなる。
ここで、本実施の形態における測定対象物体1での高低差と傾斜角度の定義を図2を参照して説明する。本装置は測定可動部13の測定基準面18において直交する2軸上の3箇所にそれぞれ第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cを配置しており、この位置関係を以下に述べる。
図2において、定盤面17および後述するマスターワークの基準面と平行である測定可動部13の測定基準面18に対して平行な仮想平面Sを測定対象物体1の測定面7の上に重ねて想定し、仮想平面Sにおいて直交するX軸、Y軸を設定し、X軸とY軸の交点を基準点としてX軸とY軸の軸上に所定距離だけ離間して存在するY軸上の第1測定点31、X軸とY軸の交点上の第2測定点32、X軸上の第3測定点33を設定し、第1測定点と第2測定点との距離ylおよび第2測定点と第3測定点との距離xlを既知の所定値とする。
第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cは、それぞれが第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33を通過し、測定対象物体1の測定面7の上に投影する各測定点において測長先端で測定対象物体1の測定面7に接しており、定盤面17の垂線方向と平行な方向において測定対象物体の測定面7までの距離を第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33において測長する。本実施の形態では複数の距離センサで測長するが、単一の距離センサを第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33に移動させる構成とすることも可能である。
測定対象物体1の比較基準面6に対する測定面7の高低差は第2測定点32で測長する値をPenetrationとして、またX軸周りの傾斜角度をPitch、Y軸周りの傾斜角度をRollとして、図中に示す方向に対してそれぞれ符号を定義する。
Xテーブル11は、図2に示すX軸方向に測定可動部13を移動させ、Yテーブル12は、図2に示すY軸方向に測定可動部13を移動させるものである。
以上のように構成された装置を用いた測定手順を以下に説明する。測定に際しては、事前に第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cによる測定の初期値として定盤固定部10の定盤面17までの距離を測定する。
以上のように構成された装置を用いた測定手順を以下に説明する。測定に際しては、事前に第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cによる測定の初期値として定盤固定部10の定盤面17までの距離を測定する。
このため、このマスターワークは定盤面17に対して高低差と傾斜角度のない基準面を切削加工等により作成したものであり、基準面が単一の平面であるものが標準である。しかし、後述するように、マスターワークは基準面を定盤面17に押し当る領域(第1基準面)と、第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cに対向する領域(第2基準面)とを異なる平面として有し、双方の領域間に補正値として既知の高低差および傾斜角度を有するものでも良い。この場合には後述する測定値を補正値で補正する。
初期値の測定時には、マスターワークを基準面で定盤面17に押し当てた状態にリフター部16で保持する。この操作により定盤面17とマスターワークの基準面が相互間に高低差および傾斜角度の無い同等の位置関係となる。この状態で、第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cに対向するマスターワークの基準面を定盤面と同等であるとして基準面までの距離を第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cの出力値として読み取り、これらをそれぞれ第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33における初期値M1、M2、M3とする。この初期値の測定は毎回の測定時に行う必要はなく、適宜の時期に行えばよい。
次に、測定物対象物体1を上記と同様にして比較基準面6で定盤面17に当接させて位置決めする。この操作で、定盤面17と比較基準面6が相互間に高低差および傾斜角度の無い同等の位置関係となる。このため、測定対象物体1の比較基準面6と測定面7との高低差および傾斜角度の測定に際して、測定対象物体1の比較基準面6を測定する必要がなくなり、定盤面17に対する測定対象物体1の測定面7の高低差および傾斜角度を測定することで、測定対象物体1の比較基準面6と測定面7との間の高低差および傾斜角度を得ることができる。
この状態で、第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cに対向する測定対象物体1の測定面7までの距離を第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cの出力値として読み取り、これらをそれぞれ第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33における実測値W1、W2、W3とする。
そして、第1測定点31、第2測定点32、第3測定点33の各測定点において測長した実測値W1、W2、W3と初期値M1、M2、M3との差を各測定点の測定値とし、第1測定点の測定値(M1−W1)と、第2測定点の測定値(M2−W2)と、第3測定点(M3−W3)の測定値を算出する。
この算出した測定値のうち基準点である第2測定点の測定値(M2−W2)を次式において測定対象物体1の比較基準面6と測定面7との高低差(Penetration)とする。
次に、測定対象物体1の比較基準面6に対する測定面7の傾斜角度を算出する。X軸回りの傾斜角度(Pitch)は、既知の所定値である第1測定点31と第2測定点32との距離ylと、基準点である第2測定点32における測定値(M2−W2)と第1測定点31における測定値(M1−W1)の差値との関係から次式の逆三角関数で算出する。
次に、Y軸回りの傾斜角度(Roll)は、既知の所定値である第2測定点32と第3測定点33との距離xlと、基準点である第2測定点32における測定値(M2−W2)と第3測定点33における測定値(M3−W3)の差値との関係から次式の逆三角関数で算出する。
尚、上述した構成では、マスターワークとして基準面が単一の平面で定盤面17に対してPenetration、Pitch、Rollの各値が全て零である物体をもちいたが、マスターワークは基準面を定盤面17に押し当る領域(第1基準面)と、第一の距離センサ15a、第二の距離センサ15b、第三の距離センサ15cに対向する領域(第2基準面)とを異なる平面として有し、双方の領域間の高低差および傾斜角度を既知の補正値として与えられたものを使用することも可能である。この場合に、各補正値がPe、Pi、Roとして与えられたマスターワークとすると、上記(数1)から(数3)は以下のように置き換えることができることは明らかである。
以上のように本発明によれば、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて位置決めすることで、測定対象物体の比較基準面を測定する必要がなくなり、定盤手段の定盤面に対する測定対象物体の測定面の高低差および傾斜角度を測定することで、測定対象物体の比較基準面と測定面との間の高低差および傾斜角度を得ることができるので、相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体において何れか一つの面を比較基準面として、同基準面に対する測定対象物体の他の任意の平面の高低差と傾斜角度を測定する平面間の高低差と角度の測定装置及び方法に利用できる。
1 測定対象物体
2 ベース
3 Sリール
4 Tリール
5 ガイドポスト
6 比較基準面
7 測定面
8 測定装置
9 基盤部材
10 定盤固定部
11 Xテーブル
12 Yテーブル
13 測定可動部
14 距離センサ
15a 第一の距離センサ
15b 第二の距離センサ
15c 第三の距離センサ
16 リフター部
17 定盤面
18 測定基準面
19 プレート
20 ガイドロッド
21 ロッド保持孔
22 バネ
23 フローティングユニバーサルジョイント
31 第1測定点
32 第2測定点
33 第3測定点
2 ベース
3 Sリール
4 Tリール
5 ガイドポスト
6 比較基準面
7 測定面
8 測定装置
9 基盤部材
10 定盤固定部
11 Xテーブル
12 Yテーブル
13 測定可動部
14 距離センサ
15a 第一の距離センサ
15b 第二の距離センサ
15c 第三の距離センサ
16 リフター部
17 定盤面
18 測定基準面
19 プレート
20 ガイドロッド
21 ロッド保持孔
22 バネ
23 フローティングユニバーサルジョイント
31 第1測定点
32 第2測定点
33 第3測定点
Claims (4)
- 相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体において何れか一つの平面を比較基準面とし、他の任意の平面を測定面として、比較基準面に対する測定面の高低差と傾斜角度を測定する装置であって、
検査基準となる定盤面を有する定盤手段と、測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に当接させて保持する測定対象物体保持手段と、定盤手段の定盤面の垂線方向と平行な方向において測定対象物体の測定面までの距離を複数の測定点で測長する測定手段とを有することを特徴とする平面間の高低差と傾斜角度の測定装置。 - 測定対象物体保持手段が、測定対象物体に当接する可動部材と、可動部材を定盤面に向けて付勢する弾性体と、可動部材と弾性体とを連結する自在継手とからなることを特徴とする請求項1に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置。
- 測定手段が測定対象物体の測定面上に配する測定点の数と等しい数の距離センサを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の平面間の高低差と傾斜角度の測定装置。
- 相対的に不動な複数の平面を有する測定対象物体において何れか一つの平面を比較基準面とし、他の任意の平面を測定面として、比較基準面に対する測定面の高低差と傾斜角度を測定する方法であって、
マスターワークを基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向するマスターワークの基準面上の複数の測定点までの距離を定盤面の垂線方向と平行な方向において測長し、各測定点における実測値をそれぞれ各測定点の初期値とし、各測定点間の距離を既知の所定値と設定し、
測定対象物体を比較基準面で定盤手段の定盤面に押し当て、測定手段に対向する測定対象物体の測定面までの距離を、マスターワークに対する測定点と同じ測定点において測長し、各測定点において測長した実測値と初期値との差を各測定点の測定値とし、
測定点のうちで基準点とする測定点の測定値を測定対象物体の比較基準面と測定面との高低差とし、基準点とする測定点における測定値と任意の測定点における測定値との差値、および既知の所定値である当該測定点と基準点とする測定点間の距離との関係において、比較基準面に対する測定面の傾斜角度を算出することを特徴とする平面間の高低差と傾斜角度の測定方法。
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JP2003420241A Pending JP2005181023A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 平面間の高低差と傾斜角度の測定装置及び方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1895267A1 (de) * | 2006-08-28 | 2008-03-05 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zur Bestimmung der Winkellage einer drehbaren Verdichterleitschaufel |
CN103162654A (zh) * | 2011-12-08 | 2013-06-19 | 苏州工业园区高登威科技有限公司 | 支架 |
CN104227603A (zh) * | 2014-09-09 | 2014-12-24 | 江苏贝孚德通讯科技股份有限公司 | 波导耦合器外形高度差自动测量用夹具 |
CN114199095A (zh) * | 2021-10-29 | 2022-03-18 | 芜湖东旭光电科技有限公司 | A型架背板平面位置公差检测装置及方法 |
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2003
- 2003-12-18 JP JP2003420241A patent/JP2005181023A/ja active Pending
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