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JP2005153222A - 表皮材およびその製造方法 - Google Patents

表皮材およびその製造方法 Download PDF

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JP2005153222A JP2003392624A JP2003392624A JP2005153222A JP 2005153222 A JP2005153222 A JP 2005153222A JP 2003392624 A JP2003392624 A JP 2003392624A JP 2003392624 A JP2003392624 A JP 2003392624A JP 2005153222 A JP2005153222 A JP 2005153222A
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Tatsuo Yamada
達夫 山田
Hiroshi Watarai
弘志 度会
Yasuhiko Ogisu
康彦 荻巣
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】金属光沢に優れ、かつ、多量の光輝材を必要としない表皮材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
成形品の表皮を構成する表皮材を、光輝材を含む第1層と第1層の裏面側に積層されている第2層とから構成し、このうち第1層の表面側に光輝材を高密度で分布させる。また、この表皮材を製造する方法を、成形型の型面に光輝材を含む低粘度の塗料を塗布して光輝材を沈降させつつ第1層を形成する第1の工程と第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第2の工程とを備える方法とするか、あるいは、成形型の型面にクリア塗料を塗布する第1の工程とクリア塗膜の裏面側に少なくとも光輝材と溶剤とを含む分散液を塗布し光輝材を沈降させつつクリア塗膜と一体となった第1層を形成する第2の工程と第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第3の工程とを備える方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形品の表皮を構成する表皮材およびその製造方法に関し、詳しくは光輝材によって金属光沢が付与されている表皮材およびその製造方法に関する。
成形品のうち表出する部分である表皮は、成形品に種々の意匠性を付与するために様々な色や形状等をもつ表皮材で構成される。このうち、成形品に金属光沢を付与するための表皮材としては金属片等からなる光輝材を含むものが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されている表皮材は、微細な凹凸を持つクリアー層の下層に光輝材を含むメタリック塗料層が積層され、さらにその下層にウレタン樹脂層が積層されてなるものである。この表皮材においては、メタリック塗料層が光輝材に由来する金属光沢をもち、このメタリック塗料層の金属光沢がクリアー層を通して成形品の表面にあらわれる。また、この表皮材は成形型にクリア層、メタリック塗料層およびウレタン樹脂層が順次積層形成されてなるものであり、例えばこれらの層を別々に形成した後に積層する場合のように、成形型を別途準備したり各々の層を成形型から取り外す工程を要さないため、多層の表皮材であっても容易に製造されてなるものである。特許文献1に示される従来の表皮材を模式的に表す断面図を図12に示す。
図12に示す表皮材においては、光輝材100はメタリック塗料層101の肉厚方向aに分散して配置されている。しかし、メタリック塗料層101のうちウレタン樹脂層側102の部分は成形品の表面から視認され難い部分であり金属光沢にあまり関与しないため、ウレタン樹脂層側102に配置される光輝材が無駄となる問題があった。
また、光輝材がメタリック塗料層101の肉厚方向に分散していることから、表皮材103を金属光沢に優れたものとするためにはメタリック塗料層101に多量の光輝材100を要する問題もあった。
特開平1−115609号公報
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、金属光沢に優れ、かつ、多量の光輝材を必要としない表皮材およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明の表皮材は、成形品の表皮を構成する表皮材であって、光輝材を含む第1層と第1層の裏面側に積層されている第2層とを持ち、光輝材は第1層の表面側に高密度で分布していることを特徴とする。
本発明の表皮材の製造方法は、本発明の表皮材を製造するための方法であって、成形型の型面に光輝材を含む低粘度の塗料を塗布して光輝材を沈降させつつ第1層を形成する第1の工程と、第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第2の工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の表皮材の他の製造方法は、成形型の型面にクリア塗料を塗布する第1の工程と、クリア塗膜の裏面側に少なくとも光輝材と溶剤とを含む分散液を塗布し光輝材を沈降させつつクリア塗膜と一体となった第1層を形成する第2の工程と、第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第3の工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の表皮材は、光輝材を含む第1層と、第1層の裏面側に積層されている第2層とを持ち、光輝材が第1層の表面側に高密度で分布しているものである。本発明の表皮材の一例を模式的に表す断面図を図1に示す。
図1に示すように、光輝材1を第1層2の表面側3に高密度で分布させることで、第1層2のうち視認されにくい部分である第2層5側の部分に配置される光輝材1の量は少なくなる。このため、光輝材1の無駄を省き光輝材1に要するコストを低減することが可能となる。そして、第1層2のうち視認されやすい部分である表面側3の部分には光輝材1が高密度で配置されるため、第1層2は充分な金属光沢を発揮する。
また、本発明の表皮材の製造方法によると、光輝材を沈降させつつ第1層を形成することから、光輝材が第1層の表面側に高密度で分布している表皮材を容易に製造することが可能となる。
本発明に係る表皮材は、成形品の表皮を構成する表皮材であり、金属光沢を持つものである。本発明の表皮材は、例えば自動車の内装品等の種々の成形品に適用することができる。
本発明の表皮材は、光輝材を含む第1層と第1層の裏面側に積層されている第2層とを持つ。第1層は、表皮材のうち成形品の表面側に配置される部分であり、光輝材によって表皮材に金属光沢を付与する部分である。光輝材としては、表皮材に金属光沢を付与できる材料を用いることができ、例えば、マイカフレーク、パールマイカフレーク、アルミフレーク等が好ましく用いられる。
第1層は、光輝材以外にも種々の材料を含有するものとすることができる。例えば、光輝材を固着し第1層の形状を保持するためのアクリル系樹脂やウレタン系樹脂等の樹脂材料を含有させることもできるし、表皮材に色彩を付与するための種々の顔料を含有させることもできる。また、これに限らず種々の材料を含有させることもできる。
第2層は、第1層の裏面側に積層される層であり、第1層を補強する役割や、表皮材に更なる意匠性や触感や機能性を付与する役割を持つ層である。このような第2層は、例えばポリウレタン、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料によって構成することができる。また、例えば第1層に顔料等を含有させない場合や、第1層のうち光輝材以外の部分を光が透過し易い材料で構成する場合などには、第2層を光が透過し難い材料で構成したり、第2層にさらに顔料を配合することで、第1層に含まれる光輝材の金属光沢を際だたせたり、表皮材に色彩を付与することができる。この第2層は、第1層の裏面側と略同じ外形に形成されて第1層の裏面側をちょうど覆うものであっても良いし、第1層の外縁よりもさらに外側にはみ出すものであっても良い。第2層が第1層の外縁からはみ出す場合には、第2層が表皮材の表面に表出するとともに、第1層の金属光沢および外形による意匠が表皮材の表面に付与される。
本発明の表皮材において、光輝材は第1層の表面側に高密度で分布している。上述したように、本発明の表皮材では、光輝材が第1層の表面側に高密度で分布していることで、光輝材の使用量を低減するとともに表皮材に優れた金属光沢を付与することが可能となる。
また第1層の表面側には、さらに、クリア層を設けることもできる。クリア層は、表皮材の表面側から第1層の金属光沢が視認可能な程度に透明な層であり、アクリル樹脂等の透明樹脂からなるか、あるいは透明樹脂を含む層である。第1層の表面側にクリア層を設けることで、第1層に含まれる光輝材料が表皮材から脱離することが防止されるとともに、表皮材に耐侯性等の機能性が付与される。このクリア層は、第1層の表面と略同じ外形に形成されて第1層の表面をちょうど覆うものであっても良いし、第2層が第1層の裏面側からはみ出している場合には第2層の表面を第1層の表面とともに覆うものであっても良い。
本発明の表皮材の製造方法は、光輝材を沈降させつつ第1層を形成することで、本発明の表皮材を製造する方法である。本発明の表皮材の製造方法において、第1層は光輝材を含む低粘度の塗料を材料とするか、あるいは、光輝材と溶剤とを含む分散液を材料とする。何れの場合にも、塗布時に光輝材が沈降することで、得られた第1層は表面側に光輝材が高密度で分布したものとなる。以下、本発明の表皮材の製造方法を、光輝材を含む低粘度の塗料を材料として第1層を形成する場合と、光輝材と溶剤とを含む分散液を材料として第1層を形成する場合とに分けて説明する。なお、以下、光輝材を含む低粘度の塗料を材料として第1層を形成する製造方法を第1の製造方法と呼び、光輝材と溶剤とを含む分散液を材料として第1層を形成する製造方法を第2の製造方法と呼ぶ。
第1の製造方法は第1の工程と第2の工程とを備える。第1の工程は、成形型の型面に光輝材を含む低粘度の塗料を塗布して光輝材を沈降させつつ第1層を形成する工程である。塗料の塗布は既知の種々の方法、例えば、スプレー塗布、流し塗り、刷毛塗り等の方法でおこなうことができる。
第1の工程では、低粘度の塗料中の光輝材が自重によって成形型の型面方向に沈降する。このため、第1層のうち型面に沿って形成される表面側に光輝材が高密度で分布し、第1層は表面側に光輝材が高密度で分布したものとなる。本第1の製造方法で用いる塗料としては、光輝材を含むものであり、第1の工程で光輝材が充分に沈降する程度に低粘度なものが用いられる。光輝材の他に塗料に配合される材料としては、例えばアクリル系樹脂やウレタン系樹脂等の樹脂材料が挙げられる。また、顔料をさらに配合することで第1層に色彩を付与することもできるし、水や有機溶剤等の溶剤をさらに配合することで塗料の粘度を所望する範囲に調整することもできる。
ここで、第1層を構成する塗料の粘度が低い程、光輝材が沈降しやすくなる。したがって、塗料の粘度が低い程、第1層の表面側に光輝材がより高密度で分布する。一方、第1層を厚肉に形成するためには塗料の粘度が高い方が好ましい。したがって、塗料の粘度には望ましい範囲がある。本第1の製造方法で使用する塗料の粘度の望ましい範囲は、JIS K 5400に準拠したフォードカップ粘度計No4で測定した場合に、試料が細孔から流出するのに要する時間が10〜11秒となる範囲である。
第1層は厚肉に形成することもできるし、薄肉に形成することもできる。薄肉に形成する場合には、塗料として低粘度のものを用いることができるため、光輝材が第1層の表面側により高密度で分布する。このため、優れた金属光沢を発揮する第1層に必要な光輝材の量はより少量で足り、光輝材に要するコストはより低減する。
また、第2層を光が透過し難い材料で構成したり、第2層を顔料を含む層とする場合には、第1層を構成する塗料に顔料を配合しなくても、第1層に含まれる光輝材の金属光沢が際だつとともに表皮材に色彩が付与される。この場合には、顔料を配合しないことで塗料の粘度がより低くなるため、第1の工程で光輝材がより沈降し易くなり、第1層の表面側には光輝材がより高濃度で分布する。
第2の工程は、第1の工程で得られた第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して、第2層を形成する工程である。この第2の工程によって、第1層の裏面に第2層が形成される。この第2層によって、第1層が補強されたり表皮材に更なる意匠性や機能性が付与されたりする。第2層は、第1層と同様に、スプレー等の既知の種々の方法で塗布することができる。
また、これに限らず、例えば予め形成した第2層を接着等の方法で第1層の裏面側に積層する方法でも、本発明の表皮材を製造することができる。しかし、上述したスプレー等の方法で第2層を第1層の裏面側に積層形成する場合には、第2層を別途形成するための成形型等を要さないことから、表皮材を低コストで成形することが可能となる。
さらに、例えば、光輝材の含有量を徐々に少なくした複数の層を積層して第1層を形成する方法でも、本発明の表皮材を製造することができる。しかし、本発明の製造方法によると、光輝材を沈降させることによって第1層中の光輝材を表面側に多く分布させることから、第1層を非常に容易且つ安価に形成することが可能となる。
第2の製造方法は第1の工程と第2の工程と第3の工程とを備える。第1の工程は、成形型の型面にクリア塗料を塗布してクリア塗膜を形成する工程である。クリア塗料の塗布は、第1層および第2層と同様にスプレー等の既知の方法でおこなうことができる。このクリア塗膜は、本発明の表皮材のうちクリア層を構成する部分である。
第2の工程は、クリア塗膜の裏面側、すなわち、型面に形成されたクリア塗膜の上層に少なくとも光輝材と溶剤とを含む分散液を塗布して、光輝材を沈降させつつクリア塗膜と一体となった第1層を形成する工程である。第1の工程において形成されるクリア塗膜は、クリア塗料が完全に固化していない状態でも良いし、クリア塗料が固化した状態のものであっても良い。この第2の工程では、分散液に含まれる光輝材は、クリア塗膜と分散液との界面方向に沈降する。ここで、クリア塗膜が完全に固化していない場合には、クリア塗膜と分散液との界面部分が混ざり合い、クリア塗膜と一体となった第1層が形成される。
この第2の工程で用いる分散液は、光輝材と溶剤とのみを含むものであっても良いし、あるいは、さらにそれ以外の顔料や樹脂材料等を含むものであっても良いが、特に分散液が光輝材と溶剤とのみからなる場合には、光輝材が非常に沈降し易いために第1層の表面側に光輝材がより高密度で分布する。このため、光輝材の無駄がより低減され、光輝材に要するコストがより削減される。そしてこの場合、分散液には樹脂材料等が含まれないために光輝材は第1層の表面側から脱離し易い状態であるが、第1層の表面側はクリア塗膜で覆われているため、光輝材の脱離はこのクリア塗膜に阻まれる。
第3の工程は、第1層の裏面側にを塗布して第2層を形成する工程である。この第3の工程は上述した第1の製造方法における第2の工程と同じ工程である。この第2の工程によって第1層の裏側に第2層が形成され、第1層が補強されたり表皮材に更なる意匠性や機能性が付与されたりする。
また、本発明の表皮材の製造方法によると、クリア層と第1層と第2層とは成形型に順次塗布され積層形成される。したがって、上述したように、各々の層を形成するための成形型を別途準備したり、各々の層を成形型から取り外して積層する工程を要さないため、多層の表皮材を容易に製造することができる。
以下、本発明の表皮材およびその製造方法を図面を基に説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1の表皮材の製造方法は、第1の製造方法の一例であり、第1の工程で光輝材、樹脂、顔料および溶剤を含む第1層を形成し、第2の工程でポリウレタンからなる第2層を形成する方法である。
本実施例1の表皮材の製造方法のうち、第1の工程における成形型および第1層の断面を模式的に表す図を図2および図3に示し、第2の工程における成形型、第1層および第2層の断面を模式的に表す図を図4に示す。
(1)第1の工程
先ず、光輝材としてのマイカフレーク、樹脂材料としてのアクリル系樹脂、顔料、および溶剤としての有機溶剤を含む低粘度の塗料を調製した。この塗料の不揮発分は30〜35重量%、フォードカップ粘度計No4で測定した粘度は10〜15秒であった。
次に、表皮材成形型7の型面10に、スプレーによって上述した低粘度の塗料8を塗布した。塗布終了後60〜70℃で2分間加熱固化処理することで、第1層11が得られた。なお、塗布終了直後には、塗料中の光輝材6は図2に示すように低粘度の塗料中8に略均一に分散している。しかし、光輝材6は自重によって表皮材成形型7の型面10方向に沈降するため、図3に示すように、第1層11の型面10側、すなわち表面側に高密度で分布する。
(2)第2の工程
ポリウレタンを含む第2の塗料を準備し、低粘度の塗料が固化して形成された第1層11の裏面側12にスプレー塗布した。塗布終了後、第2の塗料は固化して、図4に示すように、第2層13が形成された。以上、第1の工程および第2の工程で、本実施例1の表皮材15が得られた。
本実施例1の表皮材15の製造方法によると、光輝材6を沈降させて第1層の表面側に高密度で分布させているため、本発明の表皮材15を非常に容易に製造することが可能である。
また、本実施例1の製造方法で得られた本実施例1の表皮材15は、第1層11の表面側に光輝材6が高密度で分布しているため、光輝材6の無駄が省かれるにもかかわらず充分な金属光沢が得られる。
さらに、本実施例1の表皮材15では第2層13は顔料を含まないが、第1層11に顔料が含まれているために光輝材6による金属光沢は鮮明に発揮される。
なお参考までに、本実施例1の表皮材15を用いた表皮材付成形品である車両のインストルメントパネルの製造方法の一例を以下に説明する。このインストルメントパネルは、表皮材15と基体との間に発泡層が形成された3層構造を持つものである。実施例1の表皮材15を用いて表皮材付成形品を製造する様子を模式的に表す図を図5〜図6に示す。
上述した本実施例1の(1)および(2)で用いた表皮材成形型7は、表皮材付成形品を成形する成形型のうちの一方である。表皮材成形型7に表皮材15が配置された状態で、別途準備した基体16を他方の成形型17に配置して、表皮材15付成形品を成形する成形型を閉型した。このとき、図5に示すように、成形型内部において表皮材15および基体16は間隙をもって配置された。
次に、ポリオールとイソシアネートからなる液状の発泡層材料を、表皮材15と基体16との間隙に注入した。注入された発泡層材料は発泡するとともに固化し、表皮材15と基体16との間隙に発泡層18が形成された。図6に示すように、この表皮材付成形品20は表面に第1層11が表出し、第1層11に由来した良好な金属光沢が発揮された表皮材付成形品20となる。
(実施例2)
本発明の実施例2の表皮材の製造方法は、第1の製造方法の一例であり、第1の工程で光輝材、樹脂および溶剤とからなる第1層を形成し、第2の工程でポリウレタンと顔料とを含む第2層を形成する方法である。
本実施例2の表皮材は、実施例1の製造方法と同様に製造される。しかし、本実施例2の表皮材においては、第1の工程で形成される第1層は実施例1のものよりも薄肉であるため、第1層を形成するための塗料の粘度は実施例1のものよりも低くて済む。さらに、第1層に顔料を含まないことから、低粘度の塗料の粘度はさらに低くなる。このため、塗料中に含まれる光輝材はより沈降し易くなり、第1層の表面側にはより高密度で光輝材が分布する。したがって、本実施例2の表皮材の製造方法によると、第1層が薄肉に形成されているにもかかわらず充分な金属光沢を発揮する表皮材を得ることができる。この本実施例2の方法で製造された本実施例2の表皮材を模式的に表す断面図を図7に示す。
本実施例2の表皮材の製造方法では、低粘度の塗料の粘度は実施例1のものよりもさらに低い。このため、第1層の表面側における光輝材の分布は実施例1のものよりもさらに高密度となり、表皮材はより金属光沢に優れたものとなる。したがって、本実施例2の表皮材およびその製造方法によると、光輝材の無駄がさらに省かれるとともに充分な金属光沢を発揮する表皮材を得ることが可能となる。また、第1層には顔料が含まれていないが、第2層がポリウレタンと顔料とを含むために光輝材による金属光沢は鮮明に発揮される。
(実施例3)
本発明の実施例3の表皮材の製造方法は、第2の製造方法の一例であり、第1の工程でクリア塗料からなるクリア層を形成し、第2の工程で光輝材および溶剤からなる第1層を形成し、第3の工程でポリウレタンと顔料とからなる第2層を形成する方法である。本実施例3の第1の工程における成形型およびクリア塗膜の断面を模式的に表す図を図8に示す。また、第2の工程における成形型、クリア塗膜および分散液の断面を模式的に表す図を図9に示し、第2の工程における成形型、クリア塗膜および第1層の断面を模式的に表す図を図10に示す。そして第3の工程における成形型、クリア塗膜、第1層および第2層を模式的に表す図を図11に示す。
(1)第1の工程
透明樹脂であるアクリルディスパージョンを含むクリア塗料を準備した。表皮材成形型30の型面31にこのクリア塗料をスプレーによって塗布し、図8に示すクリア塗膜32を形成した。
(2)第2の工程
先ず、光輝材としてのマイカフレークおよび有機溶剤を含む分散液35を調製した。この分散液は不揮発分35〜37重量%、フォードカップ粘度計No4で測定した粘度は10〜15秒であった。この分散液35を、スプレーによってウエット状のクリア塗膜32の裏面側に塗布した。このとき、図9に示すように分散液35中の光輝材33がクリア塗膜32方向に沈降した。そして、溶剤が揮発することで、図10に示すように光輝材33からなりクリア塗膜と一体化した第1層36が形成された。
(3)第3の工程
ポリウレタンと顔料とを含む第2の塗料を準備し、クリア塗膜32と一体となっている第1層36の上層、すなわち第1層36の裏面側にスプレーによって塗布した。塗布終了後、第2の塗料が固化することで第2層37が形成された。以上、第1の工程、第2の工程および第3の工程によって、クリア層38と第1層39と第2層40とを持つ表皮材41が得られた。
本実施例3の表皮材の製造方法では分散液が光輝材と溶剤とのみからなり、実施例1や実施例2の低粘度の塗料よりもさらに粘度が低くなっている。このため、光輝材は非常に沈降し易く、第1層の表面側における光輝材の分布は非常に高密度となることから、表皮材はさらに金属光沢に優れたものとなる。したがって、本実施例3の表皮材およびその製造方法によると、非常に優れた金属光沢を発揮する表皮材が得られるとともに、光輝材の無駄をさらに省かれる。
本発明の表皮材を模式的的に表す断面図である。 実施例1の第1の工程における成形型および第1層の断面を模式的に表す図である。 実施例1の第1の工程における成形型および第1層の断面を模式的に表す図である。 実施例1の第2の工程における成形型、第1層および第2層の断面を模式的に表す図である。 実施例1の表皮材を用いて表皮材付成形品を製造する様子を模式的に表す図である。 実施例1の表皮材を用いて表皮材付成形品を製造する様子を模式的に表す図である。 実施例2の表皮材を模式的に表す断面図である。 実施例3の第1の工程における成形型およびクリア塗膜の断面を模式的に表す図である。 実施例3の第2の工程における成形型、クリア塗膜および分散液の断面を模式的に表す図である。 実施例3の第2の工程における成形型、クリア塗膜および第1層の断面を模式的に表す図である。 実施例3の第3の工程における成形型、クリア塗膜、第1層および第2層を模式的に表す図である。 従来の表皮材を模式的に表す断面図である。
符号の説明
1:光輝材 2:第1層 5:第2層
6:光輝材 11:第1層 13:第2層 15:表皮材
22:表皮材 23:第1層 25:光輝材 26:第2層
32:クリア塗膜 33:光輝材 36:第1層 37:第2層 38:クリア層 39:第1層 40:第2層 41:表皮材

Claims (3)

  1. 成形品の表皮を構成する表皮材であって、光輝材を含む第1層と該第1層の裏面側に積層されている第2層とを持ち、該光輝材は該第1層の表面側に高密度で分布していることを特徴とする表皮材。
  2. 成形型の型面に光輝材を含む低粘度の塗料を塗布して該光輝材を沈降させつつ第1層を形成する第1の工程と、該第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第2の工程と、を備えることを特徴とする表皮材の製造方法。
  3. 成形型の型面にクリア塗料を塗布する第1の工程と、クリア塗膜の裏面側に少なくとも光輝材と溶剤とを含む分散液を塗布し該光輝材を沈降させつつ該クリア塗膜と一体となった第1層を形成する第2の工程と、該第1層の裏面側に第2の塗料を塗布して第2層を形成する第3の工程と、を備えることを特徴とする表皮材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012000905A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 F Consultant:Kk 化粧構造体
JP7449281B2 (ja) 2018-10-01 2024-03-13 アスコリウム ゲーエムベーハー エラストマースキンを生成するための方法

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JP2012000905A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 F Consultant:Kk 化粧構造体
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