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JP2005144872A - 積層板及び窓用グレージング材料、並びにその製造方法 - Google Patents

積層板及び窓用グレージング材料、並びにその製造方法 Download PDF

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JP2005144872A JP2003385857A JP2003385857A JP2005144872A JP 2005144872 A JP2005144872 A JP 2005144872A JP 2003385857 A JP2003385857 A JP 2003385857A JP 2003385857 A JP2003385857 A JP 2003385857A JP 2005144872 A JP2005144872 A JP 2005144872A
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Abstract

【課題】無機ガラス並の優れた耐摩耗性と耐擦傷性、耐熱性、耐薬品性及び耐久性を有し、且つ、合成樹脂と同等の軽量性、耐衝撃性等の各種性能をバランスよく保持し、満足できる無機ガラス表面を有する積層板を提供する。
【解決手段】板厚1〜30mmの合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cが、シランカップリング剤縮合物の層Dと、上記合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着されてなる積層板及びその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂板表面の耐摩耗性を向上させた積層板に関し、より詳しくは、従来の塗装により製造した耐磨耗性物品に比べ耐摩耗性、透明性、表面平滑性、耐熱性、耐薬品性、耐久性等を飛躍的に向上させ、且つ、軽量な自動車窓、電車、列車等の鉄道車両用の窓、あるいは建築物の窓等のグレージング材料、及びLCD、PDP等のフラットパネルディスプレイ前面板や導光板に利用可能な積層板、およびその製造方法に関する。
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂等から製造された光学的に透明な合成樹脂成形品は、ガラス製品に比べて軽量で耐衝撃性に優れるばかりでなく、透明性も良好で、且つ、成形加工が容易である等の種々の利点を生かして、近年、光学ディスクや家電部品、自動車用プラスチック材料、各種フィルム材料等、種々の分野で利用されている。
しかしながら、これらの合成樹脂成形品は、その表面の耐摩耗性が不足しているため、他の硬い物体との接触、摩擦、ひっかき等によって表面に損傷を受けやすく、表面に発生した損傷はその商品価値を著しく低下させる。そのため、該成形品表面の耐摩耗性と耐擦傷性を改良することが強く要求されている。
一方、自動車窓、鉄道車両用窓、あるいは建築物の窓には従来、無機ガラス板が使用されてきた。無機ガラスは比重が上記の合成樹脂の凡そ2.5倍と高く重量があり、また耐衝撃性に劣り割れ易い欠点があるものの、その耐摩耗性と耐擦傷性、透明性、表面平滑性、耐熱性、耐薬品性、耐久性が非常に優れているため広く採用されている。
自動車窓、鉄道車両用窓の重量を減じて車体を軽くしエネルギー効率を高めるために無機ガラスを合成樹脂板に置き換える試みは古くからなされているが、合成樹脂成形品の欠点、特に耐摩耗性と耐擦傷性、耐熱性、耐薬品性、耐久性等を改良する手段としては、主に合成樹脂成形板や射出成形品の表面にハードコート皮膜を形成するのが一般的である。例えば、アルキルトリアルコキシシランを主成分としたシラン混合物の部分加水分解縮合物とコロイダルシリカとからなる塗料を成形品表面に塗布し、次いでこれを加熱処理し、架橋硬化被膜を形成させて耐摩耗性を改良する方法(例えば、特許文献1参照)やコロイダルシリカとメタクリロイルオキシ基またはグリシジル基の官能基を有するアルコキシシラン、非シリルアクリレートからなる紫外線硬化性塗料を成形品表面に塗布し、次いでこれに紫外線を照射し、耐摩耗性合成樹脂成形品を得る方法(例えば、特許文献2、特許文献3参照)等が開示されており、これらは何れもシリコン系被膜を熱加熱あるいは紫外線照射により硬化させて形成するものである。
しかしながら、上記の塗装方法で製造された表面にハードコート層を有する合成樹脂板の性能は、その被膜がシリカやシリケートから形成されているにも関わらず無機ガラスに比べはるかに劣るものであり、自動車窓、鉄道車両用窓、あるいは建築物の窓等高度な耐磨耗性と耐擦傷性、耐薬品性、耐久性の要求される用途には使用できないのが実情である。また、近年その伸長が著しいLCD、PDP、有機EL等のフラットパネルディスプレイ前面板や導光板でも、表面がガラスと同等の性能で軽量の材料の出現が望まれている。
一方、ガラス板/エチレン酢酸ビニル共重合体/ポリカーボネートフィルム/エチレン酢酸ビニル共重合体/ガラス板の積層体や、ガラス板/ポリウレタン/ポリカーボネートフィルム/ポリウレタン/ガラス板の積層体によるフロスト調合わせガラス(例えば、特許文献4参照)が提案されているが、これらの積層体は無機ガラスを主体としたガラスの透明性と色調制御を目的としたものであり重量の点では無機ガラスと同等であることから、軽量化を達成できず、また、熱ロール圧着による工程を経るため機械的強度の低い2mm未満の極薄板ガラスは使用できないという問題点がある。
米国特許第4,006,271号明細書 特表昭57−500984号公報 米国特許第4,438,462号明細書 特開平8−225346号公報
したがって本発明の課題は、無機ガラス並の優れた耐摩耗性と耐擦傷性、耐熱性、耐薬品性及び耐久性を有し、且つ、合成樹脂と同等の軽量性、耐衝撃性等の各種性能をバランスよく保持し、満足できる無機ガラス表面を有する積層板を提供することにある。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cの表面をシランカップリング処理した後、無機材料と有機材料の異なる熱膨張率を緩和するための層である合成樹脂Bの層を形成し、この無機ガラス板Eの少なくとも1枚を用いた鋳型の間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入した後に重合固化させる、または、無機ガラス板Cの表面をシランカップリング処理する代わりに、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を含む(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a’)を注入した後に重合固化させることにより、合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に無機ガラス板Cが合成樹脂Aの室温における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着された耐摩耗性に優れる積層板が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、板厚1〜30mmの合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cが、シランカップリング剤縮合物の層Dと、上記合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着されてなる積層板にある。
さらに本発明は、無機ガラス板Cの片面をシランカップリング処理した後、その処理面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入した後に重合固化させる、または、無機ガラス板Cの片面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を含む(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a’)を注入した後に重合固化させる際に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の少なくとも一部が無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層との界面に移行し、シランカップリング剤縮合物の層(D)を形成する上記積層板の製造方法にある。
また、本発明は、板厚2〜20mmの合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cが、シランカップリング剤縮合物の層Dと、上記合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着され、且つ、比重が2以下である窓用グレージング材料にある。
さらに本発明は、無機ガラス板Cの片面をシランカップリング処理した後、その処理面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入した後に重合固化させる、または、無機ガラス板Cの片面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を含む(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a’)を注入した後に重合固化させる際に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の少なくとも一部が無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層との界面に移行し、シランカップリング剤縮合物の層(D)を形成する上記窓用グレージング材料の製造方法にある。
なお、本発明において「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を、「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは「アクリロイルオキシ基および/またはメタアクリロイルオキシ基」をそれぞれ意味する。
本発明の無機ガラスを表面に有する積層板は、耐摩耗性、耐擦傷性、透明性、表面平滑性、耐熱性、耐薬品性、耐久性等が優れるばかりでなく、従来の無機ガラス板に比べ、合成樹脂と同等の軽量性を有し、その上耐衝撃性を有しており、各種性能をバランスよく保持した無機ガラス面を有するため、自動車窓、鉄道車両用窓及び建築物の窓等のグレージング材料、及びLCD、PDP等のフラットパネルディスプレイ前面板や導光板等の用途に特に有用である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の無機ガラスの耐摩耗性と耐擦傷性を有する積層板および窓用グレージング材料について、添付の図1及び図2を引用しながらその構成について説明する。
図1は、合成樹脂Aからなる成形板の両側に無機ガラスCの耐摩耗性と耐擦傷性を付与した積層板およびグレージング材料の断面図である。図において、最表面は板厚0.05〜2mmの無機ガラス板C、C、その内側の、無機ガラスCと合成樹脂Aからなる成形板を強固に結束するシランカップリング剤縮合物の層D、D、および合成樹脂Aの室温における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂B、Bの層、及び中心の板基材である合成樹脂Aの成形板から構成されていることを示している。
図2は、合成樹脂Aからなる成形板の片側に無機ガラスCの耐摩耗性と耐擦傷性を有する積層板およびグレージング材料の断面図である。無機ガラスCの反対面は、積層板に要求される所望の性能に応じて、合成樹脂Aでもよいし、塗装法により、無機系または有機系のハードコートHを施してもよい。更にこのハードコート上に無機系のCVDや蒸着法により、無機被膜を形成してもよい。このハードコートの形成方法は予め片方のガラスやステンレス製の鋳型にハードコート層を形成しておき、合成樹脂Aの重合の際に板に転写し、一体化してもよい。
次に、本発明に用いる合成樹脂板又は合成樹脂層を形成している合成樹脂A及び合成樹脂B成分について説明する。
[合成樹脂Aについて]
合成樹脂Aとしては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等が好ましい。これらのなかでも(メタ)アクリレート単位を主成分とするアクリル系樹脂が好ましく、メチルメタクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を重合した架橋または非架橋の共重合体で、予め予備重合したアクリル系ポリマーや、その他の高分子量体、オリゴマー、各種の添加剤あるいは可塑剤等を含む組成物の硬化物が特に好ましい。なお、「主成分とする」とは50質量%以上含むことを意味する。ラジカル重合性組成物(a)の重合は、無機ガラスCと液漏れ防止用のガスケットによって構成された鋳型中で行われる。
重合固化させた後の合成樹脂A層の厚みは1〜30mmが好ましく、車載窓用グレージング材に使用することを勘案すると、2〜20mmが好ましく、さらに好ましくは3〜10mmである。
ラジカル重合性組成物(a)には、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基やビニル基を有する単量体が使用可能で、脂肪族系、脂環族系または芳香族系のモノ、又はポリ(メタ)アクリレートや、脂肪族、脂環族または芳香族のウレタンポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート等のオリゴマー化合物、脂肪族系、脂環族系または芳香族系のモノ、又はポリビニル化合物またはビニルエーテル化合物が使用できる。
これらの具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、無水フタル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物等のモノ(メタ)アクリレート化合物;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜15)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜15)ジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコール(n=2〜15)ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパンジアクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロキシエチル)−ヒドロキシエチル−イソシアヌレート等のジ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−2−エトキシプロピルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物;ビスフェノールA型ジエポキシと(メタ)アクリル酸とを反応させたエポキシジ(メタ)アクリレート等のエポキシポリ(メタ)アクリレート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを反応させたウレタントリ(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンジ(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンヘキサ(メタ)アクリレート、ジシクロメタンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンジ(メタ)アクリレート、ジシクロメタンジイソシアネートとポリ(n=6−15)テトラメチレングリコールとのウレタン化反応物に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンジ(メタ)アクリレート等のウレタンポリ(メタ)アクリレート;トリメチロールエタンとコハク酸、(メタ)アクリル酸とを反応させたポリエステル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンとコハク酸、エチレングリコール、及び(メタ)アクリル酸とを反応させたポリエステル(メタ)アクリレート等のポリエステルポリ(メタ)アクリレート等、スチレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、エチレングリコールジビニルエーテル等のモノ、又はポリビニル化合物またはビニルエーテル化合物を挙げることができる。
これらの単量体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいが、積層板に優れた耐熱性や高い剛性を付与させる場合には、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有する化合物と注型時の粘度を低下させる分子内に1個の(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有する化合物を併用するのが好ましい。また、鋳型重合時間を短くするために(メタ)アクリレートと分子内に1個の(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有する化合物との共重合ポリマーをラジカル重合性組成物(a)の全量の内、1〜30質量部添加してもよいし、乳化重合等で得られる一次粒子がナノオーダーのブタジエン/スチレンゴムの微粒子等を透明性が損なわれない範囲で添加してもよい。重合開始剤としてはベンゾイルパーオキサイドやアゾビスブチロニトリル等の公知のラジカル重合開始剤をラジカル重合性組成物(a)の全量100質量部に対して0.005〜1質量部添加し、溶解させてから鋳型に注入した後、加熱して重合する方法や、ベンゾフェノン等の活性エネルギー線感応触媒を添加させて光エネルギー照射、例えば可視光やα,βおよびγ線、電子線等の活性エネルギー線を公知の方法で照射する方法が使用可能で特に限定されるものではない。
なお、ラジカル重合性組成物(a)には必要に応じて、無機微粒子、有機微粒子、光拡散剤、着色剤、酸化防止剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
[合成樹脂Bについて]
合成樹脂Aの一例として、上記したラジカル重合性組成物(a)に用いる単量体の中から、例えばそのホモポリマーの弾性率が約3GPaを示すメチルメタクリレートと、ネオペンチルグリコールジメタクリレートを任意の比率で組み合わせて得られる架橋共重合体で25℃における弾性率が3〜4Gpaを示す合成樹脂、あるいは、メチルメタクリレートと重合後のホモポリマーの25℃における弾性率が2GPa未満の低い弾性率を示す単量体、例えばテトラエチレングリコール(n=4)ジアクリレートとを8対2程度で組み合わせて得られる架橋共重合体で25℃における弾性率が2〜3Gpaを示す合成樹脂等が挙げられるが、合成樹脂Bはこれらの合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂であればよい。具体的には、合成樹脂Bの25℃における弾性率は2GPa未満が好ましく、更に好ましくは1GPa未満である。
合成樹脂Bの具体例としては、合成樹脂Aに使用したラジカル重合性組成物(a)に挙げた単量体の中から、例えばそのホモポリマーの弾性率が2GPa未満を示すエチルアクリレート(EA)や、イソブチルメタクリレート等の単独重合体、あるいは、これらのようなホモポリマーが2GPa未満の低い弾性率を示す単量体とメチルメタクリレート(MMA)等のそのホモポリマーが3Gpa以上を示す単量体とを例えば、EA/MMA=7/3の比率で共重合した共重合体で、25℃での弾性率が合成樹脂Aより低い弾性率を示す共重合体等が挙げられる。 合成樹脂Bはシラン処理したガラス板上に各種の塗装方法で合成樹脂層Bを形成するので、上記した方法による非架橋の単独または共重合体を有機溶剤に溶解させて塗布するのが好ましい。
合成樹脂B層の耐熱性を高めるために、25℃における弾性率が合成樹脂Aより低く、高温下でも溶融しない架橋性樹脂も用途により使用できる。この具体例としては、ラジカル重合性組成物(a)に挙げた単量体の中から、例えば25℃におけるホモポリマーの弾性率が2GPa未満を示す2官能性のテトラエチレングリコール(n=4)ジアクリレートと25℃におけるホモポリマーの弾性率が3GPa以上のシクロヘキシルアクリレートとを選び一例を説明する。この2種の単量体を例えば、8対2の比率で混合し、これに光感応性ラジカル重合開始剤を添加した組成物をシラン処理したガラス板に塗布した後、活性エネルギー線を照射して共重合させて合成樹脂層Bを得ることができる。この共重合体による合成樹脂Bは25℃で1〜2GPaの弾性率を示す。
この他、合成樹脂Bとして、25℃の弾性率が合成樹脂Aよりも小さい特性を示す2液あるいは1液型のウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等も使用可能である。
合成樹脂Bの層の形成には、合成樹脂Bを予めキシレン、酢酸ブチル等の有機溶剤に溶解させて固形分5〜50質量%の塗料溶液とし、これを洗浄後、シランカップリング処理した無機ガラス板Cの表面にハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、ロールコート、カーテンコート等の常法で塗布して、必要であれば加熱して含まれている有機溶剤を乾燥させる。
合成樹脂Bの層の厚みは0.05〜5mmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1mmである。
[無機ガラス板Cについて]
無機ガラス板Cは板厚が2mm以下のものを使用する。このような無機ガラス板Cは市販されており、板厚が薄いものほど好ましい。2mmを超えると、作成した積層板の重量が重くなり好ましくない。また、自動車窓等のグレージング材では曲面加工が要求される。この加熱曲げ加工の時にガラス板Cが厚いと加工し難い、割れ易いあるいは必要とされる加熱温度が高くなり好ましくない。板厚が0.05mm未満では、作成時の重合収縮や積層板の使用時の熱冷サイクルの応力により無機ガラス板Cが割れたり、耐衝撃性が劣るので好ましくない。無機板ガラスCの特に好ましい板厚は、0.1〜1.5mmである。
[シランカップリング処理について]
無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層とを強固に接着するために無機ガラス板Cの表面にシランカップリング処理を行うのが好ましい。シランカップリング剤の縮合物の層Dの厚みは薄い程好ましく、10μm未満、さらに好ましくは1μm未満であるが、シランカップリング剤が配向した単分子膜層の厚み、即ち0.001μm程度が下限である。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等から選択される少なくとも1種のシラン化合物が挙げられる。
これらシラン化合物をイソプロパノール等の有機溶媒に溶解させ、水および塩酸等の加水分解触媒を加え、常温、又は加熱下で攪拌しつつ加水分解させたものを洗浄した無機ガラスCの表面にハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、ロールコート、カーテンコート等の常法で塗布し、必要であれば加熱して含まれている有機溶剤を乾燥させる。なお、前述の通り無機ガラス板Cの片面をシランカップリング処理する代わりに、(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)に前述のシランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を添加したラジカル重合性組成物(a’)を用いることもできる。ラジカル重合性組成物(a’)が重合固化する際に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の少なくとも一部が無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層との界面に移行し、シランカップリング剤縮合物の層(D)を形成することによって、無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層とを強固に接着させる。(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)100質量部当りのシランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の添加量は、0.001〜5質量部の範囲内であることが好ましい。
[積層板の作成]
上記した方法で無機ガラス板Cの表面の片面をシランカップリング処理した後、合成樹脂Bの層を形成させる。この処理した無機ガラス板Cを少なくとも1枚、好ましくは2枚用いて鋳型とし、その間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入し、加熱または活性エネルギー線の照射により重合固化させる。注入の際に無機ガラス板Cは極薄で合成樹脂Aの厚みによっては液厚に耐えられず最終的な積層板の板厚均一性が低下するので、図3に示すように鋳型の形状を保持するために無機ガラス板Cの外側に形状保持のための鋳型板Pを置き重合することが好ましい。無機ガラス板Cを2枚使うと両面の表面が無機ガラスの積層板が得られるし、図4に示すように一枚の無機ガラス板C1枚と5mm以上の厚みのガラス板からなる鋳型板P2枚を使用することにより片面だけが無機ガラス板である樹脂板が得られる。なお、鋳型板Pとしては、5mm以上の厚みのガラス板や木材、プラスチック板、1mm以上の厚みのステンレス等の金属板等が使用可能である。
ラジカル重合性組成物(a)の重合条件は、その組成や重合開始剤の量等によって適宜選択すればよいが、通常は赤外線または熱風乾燥炉を用いて、80〜150℃の雰囲気下で30〜120分間保持して重合固化させる。活性エネルギー線の場合、特に高圧水銀灯を用いる場合には、両面あるいは片面から360nm換算の光エネルギーを10J/cm以上照射する。これらの組み合わせを行ってもよい。
本発明の積層板を製造するには、上述の方法が生産性の点で好ましいが、ラジカル重合で製造できないポリカーボネート樹脂や、ポリエステル樹脂等他の樹脂板を中心層Aとして用いる場合には、予めこれらの樹脂板を鋳型の中心に置き、ラジカル重合性組成物(a)をその間隙に注入してから硬化させることにより、製造可能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、実施例および比較例における評価は次のような方法で行った。
1.外観
(1)透明性
ASTM D−1003に準拠し、ヘーズメータを用いて曇価を測定した。
なお、表中の評価結果には、ヘイズ値と併せて、光学的に問題がないヘイズ値が1未満の場合には○を、光学的に問題が有るヘイズ値が1以上の場合には×を記している。
2.耐摩耗性
(1)テーバー摩耗テスト
ASTM D−1044に準拠し、摩耗輪CS−10F、荷重500g、回転数500サイクルの条件で摩耗テストを行った。摩耗した後、試料を中性洗剤を用いて洗浄し、ヘーズメータで曇価を測定した。
なお、表中の評価結果には、上記曇価のヘイズ値と併せて、耐摩耗性は摩耗前に対する摩耗後のヘイズ増加値が、実用レベルである2未満の場合には○を、実用に耐えられないレベルである2以上を×で示している。
(2)スチールウールテスト
#000スチールウール(日本スチールウール(株)製、ボンスター(登録商標))を1cmの円形パッドに装着し、往復式摩耗試験機台上に保持された試料表面にこのパッドを置いて荷重1,000g下で50サイクル摩耗した。この試料を中性洗剤を用いて洗浄し、ヘーズメータで曇価を測定した。
なお、表中の評価結果には、上記曇価のヘイズ値と併せて、耐摩耗性は摩耗前に対する摩耗後のヘイズ増加値が、実用レベルである0.5未満の場合には○を、実用に耐えられないレベルである0.5以上を×で示している。
3.耐熱性
試料を120℃の熱風乾燥機に240時間放置し、外観変化を目視で観察した。変化のなかったものに○を、そり、黄変、ガラスの割れや合成樹脂Bの層からの剥離、白化、等の変化のあったものに×で示している。
4.耐衝撃性
試料をゴムシート上に置き、その上方50cmの高さから30gの鋼球を落下させ割れや合成樹脂Bの層からの剥離の有無を目視で評価した。変化がなかったものを○で、割れや合成樹脂Bの層からの剥離等の変化のあったものを×で示している。
5.積層板の重さ
作成した縦297mm、横210mm、厚み8mmのA4サイズ積層板の25℃における比重(g/cm)を測定し、1.5未満であるものを◎で、1.5〜2のものを○で、2を超えるものを×で示している。
6.積層板の厚さ
製作したA4サイズ積層板の板厚を測定し、窓用グレージング材として好適な厚み、10mm未満を◎で、10〜20mmのものを○で、20mmを超えるものを×で示している。
[ラジカル重合性組成物(a1)の調整]
攪拌機、温度計およびコンデンサーを備えた2リットルの3ツ口フラスコに、メチルメタクリレート(商品名:アクリエステルM、三菱レイヨン(株)製)1,000gとアゾビスイソブチロニトリルを0.2g混合し、80℃で2時間予備重合して冷却した。これにネオペンチルグリコールジメタクリレート(商品名:NKエステル 新中村化学(株)製)250gとアゾビスイソブチロニトリル0.5gを室温で混合・攪拌してラジカル重合性組成物(a1)を調整した。なお、(a1)の硬化物の25℃における弾性率は3.6GPaである。
[合成樹脂Bの塗布液(b1)の調製]
攪拌機、温度計およびコンデンサーを備えた1リットルの3ツ口フラスコに、ポリイソブチルメタクリレート(三菱レイヨン(株)製、商品名:BR−101)40gと酢酸n−ブチル760gを入れ、60℃で1時間混合・攪拌して合成樹脂Bの塗布液(b1)を調製した。なお、(b1)の25℃における弾性率は1.5GPaである。
[シランカップリング処理剤(d1)の調製]
0.5リットルの三角フラスコに3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:TSL−8370、東芝シリコン(株)製)(以下、TSL−8370と略記する。)20gとイソプロパノール380gを混合して、室温で一夜熟成させてシランカップリング処理剤(d1)を調製した。
[実施例1]
無機ガラス板C(日本板硝子製、超薄板ガラス、商品名:UFF 0.3mm厚、横210mm、縦297mm)を洗剤と水でよく洗浄し、イソプロパノールを流しかけて室温で乾燥した。この無機ガラス板Cの片面にシランカップリング処理剤(d1)をフローコートにより塗布した後、100℃で30分間加熱して重縮合し、シランカップリング剤縮合物の層Dを形成させた。なお、D層の厚みは約0.1μmである。
冷却後、シラン処理した無機ガラス板Cのシランカップリング処理面上に合成樹脂Bの塗布液(b1)をさらにフローコートにより塗布した後、80℃で30分間加熱して溶剤を乾燥させた。非接触膜厚計により、合成樹脂B層の厚みを測定したところ、約100μmであった。
図3のようにシランカップリング処理した合成樹脂B層を形成した無機ガラス板Cを塩化ビニール製のチューブ状ガスケット(図示せず)を介して2枚組み合わせ、形状保持のために厚み6mm、横210mm、縦297mmの2枚の型ガラス板(鋳型板)Pを外側から組み合わせ鋳型を形成しクリップで固定した。
ガスケットの隙間からラジカル重合性組成物(a1)を鋳型内部に注入し、合成樹脂層Aの厚みが6.6mmになるようにクリップで内容物(a1)が漏れないように周囲を押さえ、60℃の温水槽に1時間浸漬して重合させた後、更に120℃熱風乾燥機で1時間重合させた。
重合後、クリップを取り外し、表面が無機ガラス板Cで厚みが約7mmの積層板が得られた。得られた積層板の性能の評価結果を表1に示した。なお、合成樹脂A層、合成樹脂B層の厚みは表1中にカッコ内の数字(単位mm)で示した。
[実施例2〜8]
表1に示す組み合わせで実施例1と同様の方法で、但し、実施例7はガラス板Cは片面のみとし、積層板を作成し、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[実施例9]
実施例1においてシランカップリング処理することなく無機ガラス板Cの表面に合成樹脂Bの層を形成し、ラジカル重合性組成物(a1)の代わりに、ラジカル重合性組成物(a1)100gに対し、3メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1gを室温で混合、攪拌したラジカル重合性組成物(a1’)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で積層板を作成し、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[比較例1]
厚さ8mmの無機ガラス板Cのみについて、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[比較例2]
シランカップリング処理せず、合成樹脂Bの層も形成せず、形状保持のための厚み6mm、横210mm、縦297mmの2枚のガラス板を用いて実施例1と同様の方法で積層板を作成し、成形後にガラス板から合成樹脂Aの板を剥離させて、合成樹脂Aの板について実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[比較例3〜6]
表1に示す組み合わせで実施例1と同様の方法で積層板を作成し、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[比較例7]
実施例1の合成樹脂(b1:BR−101)の代わりにポリメチルメタクリレート(b2:BR−83、三菱レイヨン(株)製、室温における弾性率が3.2GPa)を用いた以外は、表1に示す組み合わせで実施例1と同様の方法で積層板を作成し、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[比較例8]
実施例1においてシランカップリング処理することなく無機ガラス板Cの表面に合成樹脂Bの層を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法で積層板を作成し、実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
[参考例1]
両面ハードコート処理板(メタクリル樹脂板 商品名:アクリライトMR、三菱レイヨン(株)製)を用いて実施例1と同様に評価した。性能の評価結果を表1に示した。
Figure 2005144872
本発明の積層板は、自動車、鉄道車両、建築物の窓に適用するとその効果大である。
合成樹脂板の両側に無機ガラスの耐摩耗性と耐擦傷性を有する積層板グレージング材料の断面模式図である。 合成樹脂板の片側に無機ガラスの耐摩耗性と耐擦傷性を有する積層板グレージング材料の断面模式図である。 鋳型の形状保持のため無機ガラスの外側に鋳型板を設けた鋳型の断面図である。 一枚の無機ガラス板と厚さ5mm以上の型ガラスを2枚用いた鋳型の断面図である。
符号の説明
A 合成樹脂板
B 合成樹脂層
C 無機ガラス
D シランカップリング剤縮合物の層
H ハードコート層
P 鋳型板

Claims (7)

  1. 板厚1〜30mmの合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cが、シランカップリング剤縮合物の層Dと、上記合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着されてなる積層板。
  2. 合成樹脂Aからなる成形板が(メタ)アクリレート単位を主成分とする重合体からなる請求項1に記載の積層板。
  3. 無機ガラス板Cの片面をシランカップリング処理した後、その処理面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入した後に重合固化させる請求項1又は2に記載の積層板の製造方法。
  4. 無機ガラス板Cの片面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を含む(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a’)を注入した後に重合固化させる際に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の少なくとも一部が無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層との界面に移行し、シランカップリング剤縮合物の層(D)を形成する請求項1又は2に記載の積層板の製造方法。
  5. 板厚2〜20mmの合成樹脂Aからなる成形板表面の片側あるいは両側に板厚0.05〜2mmの無機ガラス板Cが、シランカップリング剤縮合物の層Dと、合成樹脂Aの25℃における弾性率より小さい弾性率を有する合成樹脂Bの層を介して接着されてなり、且つ、比重が2以下である窓用グレージング材料。
  6. 無機ガラス板Cの片面をシランカップリング処理した後、その処理面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a)を注入した後に重合固化させる請求項5に記載の窓用グレージング材料の製造方法。
  7. 無機ガラス板Cの片面に合成樹脂Bの層を形成させた無機ガラス板Cの合成樹脂B側を内側とする少なくとも1枚を用いた鋳型の間に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)を含む(メタ)アクリレートを主成分とするラジカル重合性組成物(a’)を注入した後に重合固化させる際に、シランカップリング剤またはシランカップリング剤縮合物(d’)の少なくとも一部が無機ガラス板Cと合成樹脂Bの層との界面に移行し、シランカップリング剤縮合物の層(D)を形成する請求項5に記載の窓用グレージング材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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