JP2005140006A - 筒内直接噴射式内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】インジェクタをシリンダの中心軸に対して傾斜設置させた筒内直接噴射式内燃機関において、広い負荷範囲で安定した成層燃焼を実現する
【解決手段】筒内直接噴射式内燃機関において、インジェクタ11は、シリンダ中心軸14に対して傾斜したインジェクタ設置軸15上に設置されている。ピストン4の冠面には、その中心がほぼ前記シリンダ中心軸14上に位置する略円形の第1キャビティ16aと、該第1キャビティ16aの内側でその中心が前記第1キャビティ16aの中心とは異なる位置にある略円形の第2キャビティ16bと、を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】筒内直接噴射式内燃機関において、インジェクタ11は、シリンダ中心軸14に対して傾斜したインジェクタ設置軸15上に設置されている。ピストン4の冠面には、その中心がほぼ前記シリンダ中心軸14上に位置する略円形の第1キャビティ16aと、該第1キャビティ16aの内側でその中心が前記第1キャビティ16aの中心とは異なる位置にある略円形の第2キャビティ16bと、を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、筒内直接噴射式内燃機関に関し、特に燃料噴射弁(インジェクタ)からの燃料噴射方向がシリンダ中心軸に対して傾斜している筒内直接噴射式内燃機関に関する。
従来の筒内直接噴射式内燃機関としては、例えば特許文献1に記載のものがある。このものは、いわゆるセンターインジェクション型のものであって、そのピストン上面(冠面)に中央深皿部とその周囲の浅皿部とからなるキャビティを形成し、燃料噴射タイミングを変化させることで燃料噴霧を深皿部あるいは浅皿部に噴射し、燃料噴霧の成層状態を可変として(成層燃焼と弱成層燃焼とを切り換えて)燃費のよい燃焼の実現を図るようにしている。
特開2000−265841号公報
ところで、上記従来のものは、インジェクタをシリンダの中心軸線(以下、シリンダ中心軸という)に対して傾斜させて配置しており、インジェクタが燃料噴霧を偏向させるような特殊構造を持たない限り、燃料噴霧はシリンダ中心軸に対して軸対象とはならず、いずれかに偏りを生じることになる。
この偏りは、燃料噴霧が拡散するにしたがって大きくなるため、拡散度合の異なる(すなわち、燃料噴射タイミングが異なる)燃料噴霧を対象とする(衝突させる)上記深皿部と上記浅皿部とでは、インジェクタに対する位置関係も変化させる必要がある。
この偏りは、燃料噴霧が拡散するにしたがって大きくなるため、拡散度合の異なる(すなわち、燃料噴射タイミングが異なる)燃料噴霧を対象とする(衝突させる)上記深皿部と上記浅皿部とでは、インジェクタに対する位置関係も変化させる必要がある。
しかし、上記従来のものは、インジェクタ(の傾斜)と深皿部、浅皿部のそれぞれとの位置関係について何ら規定しておらず、この点において改良の余地がある。すなわち、上記深皿部及び浅皿部のように、拡散度合の異なる燃料噴霧を対象とする複数のキャビティを有する場合において、広い負荷範囲で安定した成層燃焼の実現を図るためには、インジェクタ(の傾斜)と各キャビティとの位置関係を詳細に規定する必要がある。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、インジェクタを傾斜させて配置させた場合において、広い負荷範囲において安定した成層燃料を実現できる筒内直接噴射式内燃機関を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る筒内直接噴射式内燃機関は、インジェクタからの燃料噴射方向が前記シリンダの中心軸に対して傾斜しているものにおいて、ピストンの冠面に、その中心がほぼ前記シリンダの中心軸上に位置する略円形の第1キャビティと、該第1キャビティの内側でその中心が前記第1キャビティの中心とは異なる位置にある略円形の第2キャビティと、を設けるようにした。
本発明に係る筒内直接噴射式内燃機関によると、第1キャビティを燃焼室のほぼ中心位置に設けると共に、第2キャビティがシリンダ中心軸に対して傾斜する燃料噴射方向に対応させた位置に設けることができるので、インジェクタからの燃料噴射方向がシリンダの中心軸に対して傾斜している場合であっても、第1、2キャビティを利用した燃費のよい成層燃焼を実現できる。
すなわち、圧縮行程のピストン位置が低いときに噴射され燃料噴霧が広がった状態を対象とし、比較的大きな成層混合気を生成する際(高負荷時)に利用する第1キャビティについては、燃焼室のほぼ中心に位置させることにより、成層燃焼を壁面から離れた位置で行わせて冷却損失の少ない燃費のよい成層燃焼を実現する。一方、圧縮上死点付近で噴射されて燃料噴霧の広がりが小さい状態を対象とし、比較的小さく強い状態の成層混合気を生成する際(低負荷時)に利用する第2キャビティについては、その中心をずらして燃料噴射方向の傾斜に対応させて位置にさせるより、燃料噴霧を確実に第2キャビティ内に収めて未燃HCの発生を低減する(燃費のよい成層燃焼を実現することにもなる)。これにより、高負荷〜低負荷に至る広い負荷範囲において燃費のよい安定した成層燃焼を実現できる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る筒内直接噴射式内燃機関(以下、単に機関という)の第1実施形態に示したものである。図に示すように、この機関の燃焼室1は、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、このシリンダブロック3のシリンダ3a内に嵌合し、摺動するピストン4により構成される。
図1は、本発明に係る筒内直接噴射式内燃機関(以下、単に機関という)の第1実施形態に示したものである。図に示すように、この機関の燃焼室1は、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、このシリンダブロック3のシリンダ3a内に嵌合し、摺動するピストン4により構成される。
シリンダヘッド2には、燃焼室1へ開口する吸気ポート5及び排気ポート6が形成されている。これらのポート5、6を開閉する吸気弁7及び排気弁8は、それぞれ吸気弁用カム9、排気弁用カム10を用いて駆動され、燃焼室1内には、吸気弁7を介して吸気ポート5から新気が導入され、燃焼排気は燃焼室1から排気弁8を介して排気ポート6へと排出される。
シリンダヘッド2には、ピストン4の冠面(上面)へ向けて燃料を燃焼室1内へ直接噴射するインジェクタ11と、燃焼室1内の混合気を火花点火する点火プラグ12とが、燃焼室1の上方から燃焼室1に臨ませた状態で、シリンダ中心軸14上の近傍に互いに近接して配置されている。ここでは、特に圧縮行程後半における筒内圧力上昇時にも噴霧形状の変化が小さくなるように、インジェクタ11として指向性の強いマルチホール型のものを用いるようにしており、また、インジェクタ11及び点火プラグ12の動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)13により制御される。
ここで、図1(b)に示すように、インジェクタ11は、その先端の噴射点11aがシリンダ中心軸14から機関前方側にオフセットさせてあると共に、シリンダ中心軸14に対して同じく機関前方側に傾斜させた軸(以下、インジェクタ設置軸という)15上に設置されている。従って、インジェクタ11からの燃料噴射方向もシリンダ中心軸14に対して傾斜することになる。なお、インジェクタ11の噴射点11aのオフセット方向、インジェクタ設置軸15の傾斜方向は、機関後方側としたり、吸気側あるいは排気側としたりしてもよい。
また、点火プラグ12は、その先端の点火点(点火ギャップ)12aがシリンダ中心軸14上に位置させてあると共に、シリンダ中心軸14に対してインジェクタ11とは反対側に傾斜させて設置されている。
図2は、ピストン4の形状を示したものである。図2(a)に示すように、ピストン4の冠面には(上方から見て)略円形のキャビティ16が形成(凹設)されている。このキャビティ16は、径の大きい外側キャビティ(本発明の第1キャビティに相当する)16aと、その内側の径の小さい内側キャビティ(本発明の第2キャビティに相当する)16bとの二重構造となっているが、外側キャビティ16aの中心と内側キャビティ16bの中心とは一致しておらず、所定方向に所定量だけずれている。
図2は、ピストン4の形状を示したものである。図2(a)に示すように、ピストン4の冠面には(上方から見て)略円形のキャビティ16が形成(凹設)されている。このキャビティ16は、径の大きい外側キャビティ(本発明の第1キャビティに相当する)16aと、その内側の径の小さい内側キャビティ(本発明の第2キャビティに相当する)16bとの二重構造となっているが、外側キャビティ16aの中心と内側キャビティ16bの中心とは一致しておらず、所定方向に所定量だけずれている。
具体的には、外側キャビティ16aは、その中心がほぼシリンダ中心軸14上に位置するように形成されている一方、内側キャビティ16bは、ピストン4が上死点付近にあるときにその中心が前記インジェクタ設置軸15上に位置するように、外側キャビティ16aの中心(すなわち、シリンダ中心軸14上)からインジェクタ11側にオフセットさせた位置となるように形成されている(図1(b)、図4(c)等参照)。
また、図2(b)、(c)に示すように、外側キャビティ16aの底面、すなわち、外側キャビティ16aの周壁と内側キャビティ16bの周壁との間の面は、外周方向に向かってキャビティ深さが深くなるような傾斜面で形成され、内側キャビティ16bの底面は、シリンダ中心軸14に略垂直な面で形成されている。なお、外側キャビティ16aの底面のすべてを上記傾斜面で形成するほか、例えば、上記傾斜面とシリンダ中心軸14に略垂直な面とで形成するように、その一部を上記傾斜面としてもよい。
そして、インジェクタ11は、成層運転条件のうち比較的負荷の高い条件においては外側キャビティ16aに向けた燃料噴射を行い、比較的負荷の低い条件においては内側キャビティ16bに向けた燃料噴射を行う。
ここで、本実施形態の燃料噴霧及び混合気の挙動について説明する。
図3は、成層高負荷運転条件における燃料噴霧及び混合気の挙動を示している。成層高負荷運転条件では、インジェクタ11は、ECU13によって燃料噴射タイミングが制御され、図3(a)に示すように、圧縮行程におけるピストン4が比較的低い位置にあるときに燃料噴射を行う。すると、燃料噴霧は広がって、まず、外側キャビティ16aの底面に衝突する。このとき、外側キャビティ16aの底面は上記傾斜面で形成されているので、燃料噴霧が外側キャビティ16aの周壁側へと移動しやすくなっており、燃料噴霧は、底面に沿って周壁側へと移動した後、図3(b)に示すように、周壁に沿って上昇する。
ここで、本実施形態の燃料噴霧及び混合気の挙動について説明する。
図3は、成層高負荷運転条件における燃料噴霧及び混合気の挙動を示している。成層高負荷運転条件では、インジェクタ11は、ECU13によって燃料噴射タイミングが制御され、図3(a)に示すように、圧縮行程におけるピストン4が比較的低い位置にあるときに燃料噴射を行う。すると、燃料噴霧は広がって、まず、外側キャビティ16aの底面に衝突する。このとき、外側キャビティ16aの底面は上記傾斜面で形成されているので、燃料噴霧が外側キャビティ16aの周壁側へと移動しやすくなっており、燃料噴霧は、底面に沿って周壁側へと移動した後、図3(b)に示すように、周壁に沿って上昇する。
上昇した燃料噴霧は、インジェクタ11からの燃料噴霧の貫徹力が強いことから、図3(c)に示すように、噴霧流動によって混合気全体がピストン4とシリンダヘッド2の下面との間の空間でうずのように旋回する循環流を持つようになる。この循環流によって周囲の空気を巻き込むことで、キャビティ16上空には濃度むらの少ない均質な大きな成層混合気塊が形成されることになる。
また、図示は省略したが、さらに圧縮上死点付近において二度目の燃料噴射を内側キャビティ16bに向けて行うことにより、外側キャビティ16a、内側キャビティ16bともに均質混合気を形成して、キャビティ16内全体により均質な成層混合気を生成するようにすることも可能である。
ここにおいて、外側キャビティ16aはその中心がシリンダ中心軸14上に位置しており、燃焼室中心に配置されることになるため、燃焼期間中の火炎が燃焼室壁面より離れることとなり、冷却損失の少ない成層燃焼が行われる。また、点火プラグ12の点火ギャップ12aはシリンダ中心軸14上に位置させているので、外側キャビティ16aを使用(利用)して燃焼室中心に生成される比較的大きな成層混合気に対して、燃焼室中心(すなわち、成層混合気の中心)からの燃焼を実現することができ、燃焼期間が短くなってより冷却損失低減効果を得ることができる。
ここにおいて、外側キャビティ16aはその中心がシリンダ中心軸14上に位置しており、燃焼室中心に配置されることになるため、燃焼期間中の火炎が燃焼室壁面より離れることとなり、冷却損失の少ない成層燃焼が行われる。また、点火プラグ12の点火ギャップ12aはシリンダ中心軸14上に位置させているので、外側キャビティ16aを使用(利用)して燃焼室中心に生成される比較的大きな成層混合気に対して、燃焼室中心(すなわち、成層混合気の中心)からの燃焼を実現することができ、燃焼期間が短くなってより冷却損失低減効果を得ることができる。
図4は、成層低負荷運転条件における燃料噴霧及び混合気の挙動を示している。成層低負荷運転条件における混合気形成も上記成層高負荷運転条件とほぼ同じ過程であるが、内側キャビティ16bを利用する点が相違する。すなわち、インジェクタ11は、ECU13によって燃料噴射タイミングが制御され、図4(a)に示すように、圧縮行程のピストン4が高い位置にあるとき(上死点付近にあるとき)に燃料噴射を行う。すると、燃料噴霧は、まず、内側キャビティ64bの底面に衝突し、その後、底面及び内側キャビティ16bの周壁をへて、上記成層高負荷運転条件の場合と同様に、循環流を持つ均質な小さい成層混合気塊がキャビティ16上空に形成される(図4(b)、(c)参照)。
ここにおいて、内側キャビティ15bは、ピストン4が上死点付近に位置するときに、その中心が前記インジェクタ設置軸15上に位置するように形成されているので、インジェクタ11の傾斜設置に伴う燃料噴霧のこぼれが効果的に防止される。
図5は、本実施形態で用いたインジェクタ11からの燃料噴霧形状を示している。上記したように、インジェクタとしてマルチホール型のものを用いているが、本実施形態においては、図6に示す通常のマルチホール型のインジェクタに比べて、インジェクタを傾斜設置した際に最下部に位置する噴孔を無くしたものを用いている。
図5は、本実施形態で用いたインジェクタ11からの燃料噴霧形状を示している。上記したように、インジェクタとしてマルチホール型のものを用いているが、本実施形態においては、図6に示す通常のマルチホール型のインジェクタに比べて、インジェクタを傾斜設置した際に最下部に位置する噴孔を無くしたものを用いている。
内側キャビティ16bは、その中心が外側キャビティ16aの中心に対してインジェクタ11側にオフセットさせて形成されているため、外側キャビティ16aの底面が狭く、傾斜が急になってしまうことから、噴霧流動による循環流が生じ難い。このため、前記最下部に位置する噴孔を無くして当該部分からの、すなわち、外側キャビティ16aの周壁から内側キャビティ16bまでの距離が最も小さい部分を中心とした所定領域への燃料噴射を行わないようにすることで(図5(b)参照)、外側キャビティ16aを使用(利用)する場合において、不均一な混合気が形成されることをあらかじめ抑制して未燃HCの増加や耐EGR性能の悪化を防止すると共に、キャビティからの燃料噴霧のこぼれを防止するようにしている。
なお、本実施形態では、上記最下部に位置する噴孔のみを無くしているが、無くすべき噴孔は適宜設定されるものである(1つであっても、複数であってもよい)。
この実施形態によると、インジェクタ11は、その先端の噴射点11aがシリンダ中心軸14から離れて位置し、かつ、シリンダ中心軸14に対して傾斜したインジェクタ設置軸15上に設置され、内側キャビティ(第2キャビティ)16bの中心が、シリンダ中心軸14に対してインジェクタ11側に位置しているので、レイアウト上の制限等からインジェクタ11をシリンダ中心軸14上に設置できない場合であっても、内側キャビティ16bを燃料噴射方向に対応させて設けることができ、燃料噴霧のこぼれを防止して未燃HCの発生を抑制できる。
この実施形態によると、インジェクタ11は、その先端の噴射点11aがシリンダ中心軸14から離れて位置し、かつ、シリンダ中心軸14に対して傾斜したインジェクタ設置軸15上に設置され、内側キャビティ(第2キャビティ)16bの中心が、シリンダ中心軸14に対してインジェクタ11側に位置しているので、レイアウト上の制限等からインジェクタ11をシリンダ中心軸14上に設置できない場合であっても、内側キャビティ16bを燃料噴射方向に対応させて設けることができ、燃料噴霧のこぼれを防止して未燃HCの発生を抑制できる。
また、ピストン4が上死点付近にあるときに、内側キャビティ(第2キャビティ)16bの中心がインジェクタ設置軸15上に位置しているので、内側キャビティ16bを利用する際に、燃料噴霧をより効果的に内側キャビティ16b内に収めて未燃HCの発生を低減できる。
また、インジェクタ11は、通常のマルチホール型のインジェクタに比べて、傾斜設置した際に最下部に位置する噴孔を無くし、外側キャビティ(第1キャビティ)16aの周壁から内側キャビティ(第2キャビティ)16bまでの距離が最も小さくなる箇所、すなわち、循環流が生じ難い部分への燃料噴射を行わないように構成されているので、外側キャビティ16aを使用(利用)時に不均一な混合気塊が形成されることを防止できる。
また、インジェクタ11は、通常のマルチホール型のインジェクタに比べて、傾斜設置した際に最下部に位置する噴孔を無くし、外側キャビティ(第1キャビティ)16aの周壁から内側キャビティ(第2キャビティ)16bまでの距離が最も小さくなる箇所、すなわち、循環流が生じ難い部分への燃料噴射を行わないように構成されているので、外側キャビティ16aを使用(利用)時に不均一な混合気塊が形成されることを防止できる。
なお、インジェクタ11としては、貫徹力が強く背圧下においても(噴霧)形状の変化が少ないマルチホール側のものを用いることで、噴霧流動を利用した循環流が効果的に形成される。これにより、例えば、大量にEGRを導入した場合であっても均質な混合気を生成することができ、NOxの発生を抑制しつつ、燃費のよい成層燃焼を実現できる。
また、インジェクタ11が、成層高負荷運転条件においては外側キャビティ(第1キャビティ)16aに向けて燃料噴射を行い、成層低負荷運転条件においては内側キャビティ(第2キャビティ)16bに向けて燃料噴射を行うことで、成層運転領域における負荷に応じて(燃料噴射タイミングを制御して)適切な大きなの成層混合気塊を生成し、負荷によらず燃費のよい成層燃焼を実現できる。
また、インジェクタ11が、成層高負荷運転条件においては外側キャビティ(第1キャビティ)16aに向けて燃料噴射を行い、成層低負荷運転条件においては内側キャビティ(第2キャビティ)16bに向けて燃料噴射を行うことで、成層運転領域における負荷に応じて(燃料噴射タイミングを制御して)適切な大きなの成層混合気塊を生成し、負荷によらず燃費のよい成層燃焼を実現できる。
また、インジェクタ11が、成層高負荷運転条件においては圧縮行程に二度の燃料噴射を行い、その一度目は外側キャビティ(第1キャビティ)16aに向けて、二度目は内側キャビティ(第2キャビテ)16bに向けて燃料噴射を行うことにより、キャビティ16内全体にむらのない均質な成層混合気を生成することができ、高負荷運転時においてより燃費のよい成層燃焼を実現できる。
また、点火プラグ12は、その先端の点火ギャップ12aがシリンダ中心軸14上に位置するので、外側キャビティ16aを利用して燃焼室中心に生成される大きな成層混合気に対して燃焼室中心からの燃焼を実現でき、燃焼期間を短くできる。これにより、特に成層高負荷運転条件において、さらなる冷却損失低減効果を得ることができる。
1…燃焼室、2…シリンダヘッド、3…シリンダブロック、3a…シリンダ、4…ピストン、7…吸気弁、8…排気弁、11…インジェクタ、11a…噴射点、12…点火プラグ、12a…点火ギャップ、13…エンジンコントロールユニット(ECU)、14…シリンダ中心軸、15…インジェクタ設置軸(燃料噴射方向)、16a…外側キャビティ、16b…内側キャビティ
Claims (7)
- シリンダヘッド、シリンダブロックのシリンダ及びこのシリンダ内を摺動するピストンによって形成される燃焼室の上面ほぼ中央にインジェクタ及び点火プラグが配設されると共に、前記インジェクタからの燃料噴射方向が前記シリンダの中心軸に対して傾斜している筒内直接噴射式内燃機関において、
前記ピストンの冠面に、その中心がほぼ前記シリンダの中心軸上に位置する略円形の第1キャビティと、前記第1キャビティの内側でその中心が前記第1キャビティの中心とは異なる位置にある略円形の第2キャビティと、を設けたことを特徴とする筒内直接噴射式内燃機関。 - 前記インジェクタは、その先端の噴射点が前記シリンダの中心軸から離れて位置し、かつ、前記シリンダの中心軸に対して傾斜したインジェクタ設置軸上に設置されており、
前記第2キャビティの中心が、前記シリンダの中心軸に対して前記インジェクタ側に位置することを特徴とする請求項1記載の筒内直接噴射式内燃機関。 - 前記ピストンが上死点付近にあるときに、前記第2キャビティの中心が前記インジェクタ設置軸上に位置することを特徴とする請求項2記載の筒内直接噴射式内燃機関。
- 前記インジェクタは複数の噴孔を備える共に、前記第1キャビティの周壁から前記第2キャビティまでの距離が最も小さくなる箇所への燃料噴射を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
- 前記インジェクタは、成層高負荷運転条件においては前記第1キャビティに向けて燃料噴射を行い、成層低負荷運転条件においては前記第2キャビティに向けて燃料噴射を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
- 前記インジェクタは、成層高負荷運転条件においては圧縮行程に二度の燃料噴射を行い、その一度目は前記第1キャビティに向けて、二度目は前記第2キャビティに向けて燃料噴射を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
- 前記点火プラグは、その先端の点火ギャップが前記シリンダの中心軸上に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の筒内直接噴射式内燃機関。
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