JP2004324563A - 筒内直接噴射式内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒内直噴式内燃機関において、シリンダヘッド2aとシリンダブロック2bと吸気弁7と排気弁8と燃料噴射弁11と点火プラグ12とピストン3冠面にキャビティ4とを備える。成層低負荷運転条件と成層高負荷運転条件において、燃料噴射弁11から噴射される燃料形状をほぼ一定とし、成層低負荷運転条件では噴射した燃料に直接点火し、成層高負荷運転条件ではキャビティ4に衝突させた後に点火を行い、良好な燃焼を行う。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は筒内直噴式内燃機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ中心に配設した燃料噴射弁からピストンへ向けて中空円錐形状に燃料を噴射し、この噴霧をピストンに設けたキャビティの側面に衝突させ、キャビティの底面を経由してキャビティの上方へ上昇する燃料に点火することで成層燃焼運転を行う筒内噴射式内燃機関が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−82028
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかし、上記の発明では、キャビティ上に形成される成層混合気の大きさが負荷の大きさに関わらず常に一定であるため、良好な成層燃焼運転を行うことができる負荷条件の範囲が狭いという問題がある。
【0005】
本発明は、良好に成層燃焼運転することができる負荷条件範囲を低コストで拡大することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
このため、本発明では、成層燃焼運転時の燃料噴霧をほぼ一定の中空円錐形状としつつ、成層低負荷運転条件では噴射された燃料に直接点火を行い、成層高負荷運転条件ではピストンのキャビティを経由して上昇してきた燃料に点火を行う。
【0007】
なお、「ほぼ一定の中空円錐形状」とは、噴射の開き角度、すなわち円錐の頂角がほぼ一定であることを意味している。すなわち本発明では、噴射の開き角度を変更するための特別な可変機構を備えず、燃料噴射量や燃料噴射時期(燃料噴射時の筒内圧力)によっても噴射の開き角度がほとんど変化しない燃料噴射弁を使用する。
【0008】
【作用及び効果】
本発明によると、比較的小さい混合気塊を燃焼させる成層低負荷運転と比較的大きい混合気塊を燃焼させる成層高負荷運転とを噴霧形状固定の燃料噴射弁で実現するので、成層燃焼運転領域を低コストで拡大することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態の構成を図1に示す。燃焼室1はシリンダヘッド2aとシリンダブロック2bとピストン3とで画成される。シリンダヘッド2aとシリンダブロック3の間にはガスケット14が介装される。ピストン3の冠面の中央には円形のキャビティ4が設けられる。このキャビティ4の内周面(側面)4aと平らな底面4cとは曲面4bにより滑らかにつながっており、キャビティ内周面4aは内側に傾斜している。また、キャビティ底面4cは凹凸がない平らな面で、ピストン軸方向に対して垂直となっている。従ってキャビティ4は、頂部が切り取られた円錐形状をなしている。吸気ポート5は吸気弁用カム9により動作する吸気弁7を介して燃焼に必要な空気を燃焼室1に送る。排気ポート6は排気弁用カム10により動作する排気弁9を介して燃焼室1で燃焼した排気ガスを排出する。シリンダヘッド2aに設けられた燃料噴射弁11は燃焼室1の上部でピストン4とほぼ同軸上(シリンダ中心軸上)に配置され、燃料を噴射する同一形状の複数の噴孔を有している。この複数の噴孔からピストン3に向けて噴射された燃料は全体として一つの中空円錐形状噴霧を形成する。点火プラグ12は燃焼噴射弁11により噴射された燃料に点火を行う。機関コントロールユニット13は燃焼噴射弁11からの燃料噴射時期と、点火プラグ12による燃料への点火時期を運転条件に応じて制御している。
【0010】
ここで第1の実施形態における負荷と回転に基づく運転条件と使用される燃焼方式の関係を図4に示す。全運転条件の中で、比較的低負荷及び低回転の領域は成層燃焼運転領域に設定されており、当該領域では燃焼室1の一部に混合気を生成する成層燃焼が行われるが、その成層燃焼運転領域の中でも低負荷側の運転条件のときは燃料噴射から点火までの間隔が短い成層低負荷運転を行い、高負荷側の運転条件のときは燃料噴射から点火までの間隔が長い成層高負荷運転を行う。成層燃焼運転領域よりも高負荷、高回転側は均質燃焼運転領域となっており、当該領域では吸気ポート5から燃焼室1に空気を吸入する吸気行程で燃料噴射弁11より燃料を噴射し、燃焼室1の全体に空気と燃料との均質な混合気を生成する均質燃焼が行われる。
【0011】
まず前記した成層低負荷運転条件における噴射及び混合気について図2を用いて説明する。
【0012】
成層低負荷運転条件における燃料噴射圧力は比較的低圧に設定され、燃料噴射時期は圧縮行程の後半かつ圧縮上死点近傍に設定される。このとき噴射される燃料は少量であるため、中空円錐形状噴霧の先端がピストン3へ到達する前に噴射終了となり、その直後に点火プラグ12による点火が行われる。より詳細には、中空円錐形状噴霧の先端がピストン3へ到達する前に点火を行うよう点火時期を設定する。以上のような設定により、点火時期における混合気塊の大きさは比較的小さくなる。
【0013】
なお、燃料噴射弁11の噴射開き角度は比較的広角、例えば60度から80度程度に設定されており、点火プラグ12の放電ギャップ位置あるいはその極近傍を燃料噴霧が通過するので、上記の点火時期設定(燃料噴射終了直後)が可能となる。これに対し、噴射開き角度の狭い燃料噴射弁を使用して上記の点火時期設定を行うには、点火プラグの先端を燃焼室内に長く突き出すことが必要となり、点火プラグの耐久性を確保するのが困難となる。
【0014】
次に成層高負荷運転条件における噴射及び混合気について図3を用いて説明する。
【0015】
成層高負荷運転条件における燃料噴射圧力は比較的高圧に設定され、燃料噴射時期は圧縮行程の後半かつ成層低負荷運転条件における燃料噴射時期より進角側に設定される。このときの噴霧形状は成層低負荷運転条件のときの噴霧形状とほぼ同一(すなわち噴射開き角度が広角)であるため、ピストン3へ到達した燃料はキャビティ内周面4aに衝突する。衝突後の燃料はキャビティ内周面4aに沿ってキャビティ4の下方へ進行し、キャビティ曲面4bによって進行方向が曲げられ、キャビティ底面4cに沿ってキャビティ4の半径方向内向きに進行し、キャビティ底面4cの中央で衝突し、キャビティ4の上方へ上昇する。このような燃料の流動は周囲の空気を巻き込みつつ進行し、シリンダヘッド2aとピストン3との間の空間に混合気の循環流動が生起される。この循環流動により燃料と空気との混合が促進され、キャビティ4の内部とその上方空間にほぼ均質な混合気塊が形成される。点火プラグ12は、この混合気塊に対し点火を行う。以上のような設定により、点火時期における混合気塊の大きさは比較的大きくなる。
【0016】
なお、噴射開き角度の狭い燃料噴射弁を使用した場合、ピストン3へ到達した燃料はキャビティ底面4cに衝突し、上記の循環流動とは逆向きに旋回する循環流動が生起される。この場合もキャビティ4の内部とその上方空間に混合気塊が形成されるが、この混合気塊は中央部(点火プラグ12近傍)の空燃比が希薄となりがちである。これに対し本実施形態の混合気塊では、内部の空燃比がほぼ均一もしくは中央部の空燃比が僅かに濃く周辺部ほど薄くなる分布が得られ、良好な着火と安定した燃焼が得られる。このため、例えば大量にEGRを導入することが可能となり、NOx発生の少ない運転を行うことができる。
【0017】
次に均質混合気燃焼での噴射及び混合気について説明する。
【0018】
均質運転では吸気行程の後半に、成層運転同様に比較的に広角度で燃料噴射弁11より燃料を噴射するので、噴射された燃料はキャビティ4外部へも拡散し、空気と燃料は十分に混ざり燃焼室1に均質な理論空燃比付近の混合気を生成する。このため燃費良く、排気エミッションの少ない燃焼が可能となる。
【0019】
第1の実施形態における効果を説明する。
【0020】
成層低負荷運転条件においては燃料噴射弁11より噴射された燃料に直接点火し、成層高負荷運転条件においてはキャビティ内周面4aに衝突した後にキャビティ底面4cを経由してキャビティ4の上方へ上昇する燃料に点火するので、比較的小さい混合気塊を燃焼させる成層低負荷運転と比較的大きい混合気塊を燃焼させる成層高負荷運転とを噴霧形状固定(噴射開き角度固定)の燃料噴射弁11で実現することができ、成層燃焼運転領域を低コストで拡大することができる。
【0021】
また、成層低負荷運転条件においては燃料噴射霧の先端がピストン3の冠面に接触する前に点火を行うので、燃料をピストン3に付着させることなく燃焼させることができ、未燃HCの発生量を低減することができる。また、混合気とピストン3との間に断熱層(空気層)を介在させた状態で混合気を燃焼させることになるので、冷却損失を低減することもできる。なお、成層高負荷運転条件においては燃料がピストン3のキャビティ4に付着することになるが、このときはキャビティ4内に混合気の循環流動が生起されており、このガス流動によって付着燃料の気化が促進されるため、成層高負荷運転時に未燃HC発生量が急増することはない。
【0022】
また、燃料噴射弁11はそれぞれが中実の噴霧を形成する複数の噴孔を備えており、この複数の噴孔から噴射された燃料で中空円錐形状の噴霧を形成するようになっているので、燃料噴射量や燃料噴射時期(燃料噴射時の筒内圧力)によって噴霧形状がほとんど変化しない。従って、燃料噴霧を確実に所望の位置(成層低負荷運転条件においては点火プラグ12の放電ギャップ位置あるいはその極近傍、成層高負荷運転条件においてはキャビティ内周面4a)へ到達させることができる。
【0023】
また、キャビティ4が略円錐形状となるようにキャビティ内周面4aが内側に傾斜しているので、成層高負荷運転時にキャビティ内周面4aと燃料噴霧との衝突角度が小さく(鋭角に)なり、ほとんどの燃料がキャビティ4の下方へ進行する。なお、キャビティ内周面4aをシリンダ中心軸に平行あるいは僅かに外側へ傾斜させた場合、キャビティ4からこぼれる燃料量が若干増加することになるが、キャビティ4の加工は容易となる。
【0024】
また、キャビティ底面4cは凹凸のない面に形成されているので、成層高負荷運転時に燃料(混合気)同士がキャビティ底面4cの中央で衝突し、キャビティ4の上方へ上昇する流動が効果的に生起される。また、混合気同士が衝突する際に適度な乱れが発生し、空気と燃料とが良好に混合される。
【0025】
また、成層高負荷運転条件における燃料噴射時期を前記成層低負荷運転条件における燃料噴射時期よりも進角側にしているので、成層低負荷運転時の燃焼開始時期を圧縮上死点付近として燃費を向上させる一方、成層高負荷運転時は循環流動による空気と燃料との混合時間を十分確保することができる。
【0026】
また、成層高負荷運転条件における燃焼噴射圧力を成層低負荷運転条件における燃焼噴射圧力よりも高くしているので、成層低負荷運転時の燃料噴霧の貫徹力を小さくして混合気塊を小さくする一方、成層高負荷運転時の燃料噴霧の貫徹力を大きくして強い循環流動を作ることができる。なお、成層高負荷運転条件内で負荷が大きくなるほど燃料噴射圧力を高くするようにするとなお良い。
【0027】
第2の実施形態を図5に示す。ここでは第1の実施形態と異なる点について説明する。シリンダヘッド2の構造上の制約により、点火プラグ12を燃料噴射弁11付近に設置できない場合において、点火プラグ12を燃料噴射弁11から離れた位置に取り付け、点火プラグ12から遠い底面であるキャビティ底面4c2が、点火プラグ12から近いキャビティ底面4c1よりも底が浅くなるようにキャビティ底面4cに傾斜を付け、点火プラグ12と遠いキャビティ内周面4a2の傾斜を点火プラグ12と近いキャビティ内周面4a1よりも小さくし、内周面4a1と4a2を滑らかに接続する。成層高負荷運転条件において、このキャビティ内周面4aに燃料を噴射することにより、点火プラグ12付近に燃焼に適した混合気層を生成する。
【0028】
第2の実施形態における効果を説明する。
【0029】
第2の実施形態では第1の実施形態において点火プラグ12を燃料噴射弁11付近に設置できない場合でも、第1の実施形態と同様に成層高負荷運転条件において、大量EGR導入時においても安定した燃焼を行うことができ、NOxの少ない燃費の良い燃焼を行うことができる。
【0030】
第3の実施形態を図6に示す。ここでは第1の実施形態と異なる点について説明する。第3の実施形態では燃料噴射弁11をピストン3の軸方向に対して、略平行に設定することができない場合において、燃料噴射弁11をピストン3の軸方向に対して傾斜を付けて取り付け、燃料噴射を燃料噴射弁11の軸方向に対し、非対称に噴射することができるマルチホール噴射弁を用いている。これにより、燃料噴射弁11より噴射される燃料はピストン3に対してほぼ対称の中空円錐形状となる。
【0031】
第3の実施形態における効果を説明する。
【0032】
第3の実施形態では第1の実施形態において燃料噴射弁11をシリンダ4の軸方向に対して、略平行に設定することができない場合でも、燃料噴射形状をピストン3に対してほぼ対称の中空円錐にすることができるので、第1の実施形態と同様に成層低負荷運転条件では未燃HCの低減や冷却損失低減が可能となり、燃費良く排気エミッションの少ない燃焼が実現でき、成層高負荷運転条件では、大量EGR導入時においても安定した燃焼を行うことができ、NOxの少ない燃費の良い燃焼を行うことができる。
【0033】
第4の実施形態を図7に示す。ここでは第1の実施形態と異なる点について説明する。成層高負荷運転条件において負荷の上昇に応じた燃料噴射圧力の増加制御を行わない場合、負荷の上昇に伴って燃料噴射期間が延びるため、全ての噴霧をキャビティ内周面4aに衝突させることができなくなる可能性がある。この場合、期間後半の噴霧はキャビティ曲面4bに衝突するようになり、衝突角度が直角に近くなって衝突後の燃料が一定方向へ進行しなくなる。このような状態では噴霧の運動が循環流動へ変換されない。
【0034】
そこで第4の実施形態では、全ての噴霧をキャビティ内周面4aに衝突させることができない場合に燃料噴射を2回に分け、1回目の噴射による噴霧をキャビティ内周面4aに衝突させて第1実施形態と同じ循環流動を生成する一方、2回目の噴射による噴霧をキャビティ底面4cに衝突させて逆方向の循環流動を生成するようにする。これにより、前半の噴射によってキャビティ中央付近に混合気を生成し、後半の噴射によってキャビティ内周面付近に混合気を生成し、その結果全体としてはキャビティ内で一つの大きな混合気塊を生成する。互いに異なる方向のガス流動が生成され、燃料と空気の混合が促進され、良好な可燃混合気層となる。第4の実施例では燃料噴射弁より2回の噴射を行ったが、燃焼に最適な混合気を生成するために、複数回の噴射を行っても良い。
【0035】
第4の実施形態の負荷と回転に対する運転条件と使用される燃焼方式の関係を図8に示す。全ての噴霧をキャビティ内周面4aに衝突させることができない成層高負荷運転条件の高負荷側を複数回噴射運転領域としている。
【0036】
第4の実施形態における効果を説明する。
【0037】
第4の実施形態によれば、成層高負荷運転条件において負荷の上昇に応じた燃料噴射圧力の増加制御を行わない場合でも、複数回の噴射を行うことにより、キャビティ内に大きな混合気塊を生成できる。また、複数の燃料噴射により異なる方向の循環流動を生成することができるのでキャビティ内に乱れが生じ、噴射された燃料と空気との混合を促進することができ、第1の実施形態と同様に大量EGR導入時においても安定した燃焼を行うことができ、NOxの少ない燃費の良い燃焼を行うことができる。
【0038】
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成図である。
【図2】第1の実施形態の成層低負荷運転条件における噴射及び混合気挙動である。
【図3】第1の実施形態の成層高負荷運転条件における噴射及び混合気挙動である。
【図4】第1の実施形態の運転条件と燃焼方式の関係図である。
【図5】第2の実施形態の噴射及び混合気挙動である。
【図6】第3の実施形態の噴射及び混合気挙動である。
【図7】第4の実施形態の成層高負荷運転条件の高負荷側のおける噴射及び混合気挙動である。
【図8】第4の実施形態の運転条件と燃焼方式の関係図である。
【符号の説明】
1 燃焼室
2a シリンダヘッド
2b シリンダブロック
3 ピストン
4 キャビティ
5 吸気ポート
6 排気ポート
7 吸気弁
8 排気弁
9 吸気用カム
10 排気用カム
11 燃料噴射弁
12 点火プラグ
13 機関コントロールユニット
14 ガスケット
Claims (9)
- シリンダ中心軸上またはその近傍に配設された燃料噴射弁と、
燃料に点火する点火プラグと、
底面と側面とで画成されるキャビティを冠面の略中央に設けたピストンと、を備え、
前記燃料噴射弁は、成層燃焼運転領域において圧縮行程中にほぼ一定の中空円錐形状に燃料を噴射し、
前記点火プラグは、前記成層燃焼運転領域内の成層低負荷運転条件においては前記燃料噴射弁より噴射された燃料に直接点火し、前記成層燃焼運転領域内の成層高負荷運転条件においては前記キャビティの側面に衝突した後に前記キャビティの底面を経由して前記キャビティの上方へ上昇する燃料に点火することを特徴とする筒内直噴式内燃機関。 - 前記成層低負荷運転条件においては、燃料噴射霧の先端がピストン冠面に接触する前に点火を行うことを特徴とする請求項1に記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記燃料噴射弁は、それぞれが中実の噴霧を形成する複数の噴孔を備えており、この複数の噴孔から噴射された燃料が前記中空円錐形状の噴霧を形成することを特徴とした請求項1または2に記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記キャビティが略円錐形状となるように前記キャビティの側面が内側に傾斜していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記キャビティ底面は凹凸のない面に形成されることを特徴とした請求項1から4のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記成層高負荷運転条件における燃料噴射時期が前記成層低負荷運転条件における燃料噴射時期よりも進角側であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記成層高負荷運転条件における燃焼噴射圧力が、前記成層低負荷運転条件における燃焼噴射圧力よりも高いことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記成層高負荷運転条件の比較的高負荷側では、少なくとも2回の燃料噴射を行い、1回目は前記ピストンキャビティ側面に、2回目は前記ピストンキャビティ底面に燃料噴霧を衝突させる噴射であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
- 前記燃料噴射弁は、前記成層燃焼運転領域よりも高負荷側の均質燃焼運転領域において吸気行程中に燃料を噴霧することを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の筒内直噴式内燃機関。
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003121610A patent/JP2004324563A/ja active Pending
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