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JP2005137868A - 屋内ダニ誘引抑制剤及び誘引抑制方法、屋内ダニ誘引性成分を低減させる方法、並びに洗濯仕上げ剤 - Google Patents

屋内ダニ誘引抑制剤及び誘引抑制方法、屋内ダニ誘引性成分を低減させる方法、並びに洗濯仕上げ剤 Download PDF

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JP2005137868A JP2003425977A JP2003425977A JP2005137868A JP 2005137868 A JP2005137868 A JP 2005137868A JP 2003425977 A JP2003425977 A JP 2003425977A JP 2003425977 A JP2003425977 A JP 2003425977A JP 2005137868 A JP2005137868 A JP 2005137868A
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Michiko Nagatsuka
路子 長塚
Hirohiko Ishida
浩彦 石田
Hiromi Kubota
浩美 久保田
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Kao Corp
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Abstract


【課題】 安全で、かつ掃除者に負担感の少ない方法で、ダニの密集及び増殖を抑える新しい屋内ダニの誘引抑制剤、屋内ダニ誘引抑制方法、屋内ダニ誘引性成分を低減する方法、及び洗濯仕上げ剤を提供する。
【解決手段】 人体分泌物または食品屑等由来のダニ誘引性揮発成分に対して、消臭することにより誘引性を抑制する第一のダニ誘引抑制剤と、ダニ誘引性揮発成分の生成を抑制することにより誘引性を抑制する第二のダニ誘引抑制剤がある。
【選択図】 なし

Description

本発明は、屋内塵中に存在するダニ餌より発せられる誘引性揮発成分に対して、高い誘引抑制効果を有する屋内ダニの誘引抑制剤及びそれを用いる誘引抑制方法、上記屋内ダニ誘引性成分を低減させる方法、並びに上記誘引抑制剤を含む洗濯仕上げ剤に関する。
近年、我々は高気密性住宅や冷暖房の普及のため一年中快適な温湿度空間の中に居住している。この環境は、室内の絨毯、畳、布団、枕、毛布、ソファー、ぬいぐるみ、乗物内シート等の屋内塵やほこりの中に棲息している屋内塵性ダニにとっても、非常に増殖しやすい環境といえる。
この好条件に加え、高い栄養価をもつと考えられる垢、皮脂、ふけ、汗、髪の毛、唾液等の人体分泌物や、食べこぼし等の食品屑等が存在した場合は、室内の絨毯、畳、布団、枕、毛布、ソファー、ぬいぐるみ、乗物内シート等の屋内塵やほこり中に棲息しているチリダニ類、コナダニ類やそれらダニを捕食するツメダニ類の異常増殖につながることが予想される。さらに、チリダニ類のコナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニは、そのダニ自身の糞や死骸が気管支喘息、アレルギー鼻炎等のアレルギー性疾患や、皮膚炎の原因となると言われており、特に問題となっている。
従来、これらの屋内ダニ量を低減させる方法として、(1)ダニの棲息場所に殺ダニ剤や忌避剤を用い殺虫、又は忌避する方法、(2)ダニ自体を誘引し物理的に除去する方法、(3)ダニの糞や、死骸などから生じるアレルゲンを掃除機等で物理的に吸引する方法、が知られていた。
例えば、(1)殺ダニ剤としては、ピレスロイド系殺虫剤、安息香酸ベンジル等が、また忌避剤としてはDEET(N,N−ジエチルトルアミド)等が知られている。
(2)誘引剤を用いて物理的に除去する方法は、炭素数14〜18の脂肪酸エステル(特許文献1)、食品フレーバー、食品フレーバー及びトリグリセリド、炭素数4〜18の直鎖脂肪酸(特許文献2)等の誘引剤を使用する方法が提案されている。
また、(3)掃除機を用いるダニアレルゲンの物理的除去法のうち、その除去効率を上げるための助剤として塩類;殺菌剤;香料よりなる室内処理用粉末状組成物や食餌性誘引物質を予め撒く方法が提案されている。
しかしながら、殺ダニ剤を使用した場合は、畳、絨毯、布団などに残る薬物自体の安全性の問題や、ダニの死骸より生じるアレルゲンの問題がある。また、忌避剤を用いる場合や、誘引剤や特定の掃除助剤を用いて物理的に駆除する場合も、毛足の長い絨毯や布団など厚みのある素材においては効果の範囲が限られてしまう問題がある。
非特許文献1には、酪酸、酢酸エチル、イソ吉草酸エチル等がコナダニに対して誘引力を示すデータが開示されている。特許文献1には炭素数14〜18の脂肪酸エステル(ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチルなど);特許文献2には炭素数4〜18の直鎖脂肪酸;特許文献3にはチーズフレーバー、バターフレーバー(酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸を多く含む)がヒョウヒダニやコナダニ等のダニ類に対して優れた誘引効果があることが開示されている。
特許文献4には、溶質と溶媒とを直接接触させて溶質の臭気の強さを弱める調整方法が開示され、SP値が18.1〜38.1の溶媒を含むイソ吉草酸の臭気の強さを弱める臭気調整剤、SP値が13.9〜33.9の溶媒を含むリモネンの臭気の強さを弱める臭気調整剤、SP値が16.2〜28.2の溶媒を含むトランス−2−ノネナールの臭気の強さを弱める臭気調整剤が開示されている。
特開昭63−230605号公報 特開平6−256109号公報 特開昭63−255207号公報 特開2002−238986号公報 「食品衛生学雑誌」、1969年、Vol.1,10,No.1,p.14−18
本発明は、安全で、かつ掃除者に負担感の少ない方法で、ダニの密集及び増殖を抑える新しい屋内ダニの誘引抑制剤、屋内ダニ誘引抑制方法、屋内ダニ誘引性成分を低減させる方法、及び洗濯仕上げ剤を提供する。
本発明者らは、より安全な方法で、人体分泌物、食品屑、化粧品又は香粧品から発散されるダニ誘引性を抑える新しい方法について検討した結果、ダニがダニの餌となる人体分泌物(垢、皮脂、ふけ、汗など)、食品屑、化粧品又は香粧品(以下、人体分泌物等ということがある)と接触する機会を低下させる方法に思い至った。具体的には、人体分泌物や、食品屑、化粧品又は香粧品中の成分より発するダニ誘引性成分に対し、特定の物質を用いて前記誘引性成分の誘引性を抑制することにより、ダニが餌を摂取する機会を減少させ、ひいてはダニ増殖抑制につなげる剤、方法であり、さらには、前記の特定の物質を用いてダニ誘引性揮発成分を低減させる方法である。
屋内塵中の人体分泌物等から発する揮発成分は、酢酸、酪酸、イソ酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸等の炭素数2〜18の脂肪酸や、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチル、イソ酪酸エチル、吉草酸エチル、イソ吉草酸エチル等の炭素数2〜18の脂肪酸エステル、エタノール、メチルブタノール、オクタジエノールなどの炭素数2〜12のアルコール、アセトイン、ジアセチル(2,3−ブタンジオン)、オクテノン、メチルペンテノン、メチルヘプテノンなどの炭素数4〜12のケトンなど種々の成分がある。
発明者らは、人体分泌物、食品屑、化粧品又は香粧品などから発せられるこれら脂肪酸や脂肪酸エステル、脂肪族ケトンを特定の物質で消臭することにより、前記脂肪酸や脂肪酸エステル、脂肪族ケトンなどの成分の揮散を前記特定の物質によって効果的に抑え、ダニ誘引性を低減させ及び/又は抑制することを検討しダニ誘引抑制剤を得た。
また、本発明者らは、人体分泌物、食品屑、香粧品または化粧品が付着した繊維製品等から発せられる直鎖脂肪族アルデヒド、リモネンが、優れたダニ誘引性を有することを新たに見出した。この新たな知見に基づき、本発明者らは、直鎖脂肪族アルデヒド、特に炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒドや、リモネンを消臭し、これらの成分の揮散を効果的に抑制することにより、ダニ誘引性を低減させ及び/又は抑制することを検討しダニ誘引抑制剤を得た。
また、本発明者らは、炭素数4〜14のラクトン類が優れたダニ誘引効果を有することを新たにを発見した。この知見に基づき、特定の物質を用いて炭素数4〜14のラクトン類を消臭し、それら揮発等を抑制することにより、ダニ誘引性を低減させ及び/又は抑制することを検討しダニ誘引抑制剤を得た。
さらに、発明者らは、繊維製品等に付着したり、屋内塵中に存在する油脂成分の酸化により直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等のダニ誘引性成分が生成されダニ誘引性成分となることを見出した。上記知見に基づき、本発明者らは、特定の酸化防止剤により、屋内塵中等での直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等の生成を効果的に抑制することにより、ダニ誘引性物質が酸化によって産生されることを未然に防止し、繊維製品等に付着したり、屋内塵中に存在する油脂成分のダニ誘引性を低減・抑制することを検討し、屋内ダニ誘引抑制剤を得た。
本発明は、人体分泌物及び/又は食品屑由来のダニ誘引性揮発成分を低減させる物質を含む屋内ダニ誘引抑制剤であり、前記ダニ誘引性揮発成分は、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステル、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトン、炭素数4〜12の脂肪族ケトン、並びにリモネンから選ばれるいずれか一つ以上を含むことができる。
また、前記ダニ誘引性揮発成分には、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド及び炭素数4〜14の脂肪族ラクトンから選ばれるいずれか一つ以上を含んでもよく、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステルから選ばれるいずれか一つ以上を含んでもよい。
前記物質は、直鎖脂肪族アルデヒドの生成を抑制する酸化防止剤を1種以上含んでもよく、前記直鎖脂肪族アルデヒドの炭素数は7乃至10であってもよい。
前記物質は、ポリフェノール、フラボノイド類、ポリフェノールを含む植物抽出物、フラボノイド類を含む植物抽出物、無機塩類、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、光触媒作用を有する二酸化チタン、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、SP値14〜38の化合物、並びに酸化防止剤から選ばれるいずれか一つ以上を含んでもよい。
本発明は、ダニ誘引成分に対して消臭効果を有する、ポリフェノール、フラボノイド類、ポリフェノールを含む植物抽出物、フラボノイド類を含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及び/又はその誘導体、SP値が14〜33の化合物直鎖脂肪族アルデヒド及びリモネンから選ばれる1種以上の化合物を含むものからなるグループより選ばれる1種以上の化合物を含む屋内ダニ誘引抑制剤であってもよい。また、前記グループより選ばれる1種以上の化合物を用いて、屋内ダニ誘引成分を低減することもできる。
本発明に係るダニ誘引抑制剤は、人体分泌物、食品屑、化粧品又は香粧品中の成分より発するダニ誘引性成分に対し、特定の物質を用いることにより、ダニの誘引性が高い成分の揮発などを抑制することにより、ダニ誘引性を抑制することができる。
また、室内における人体分泌物や食品屑、化粧品又は香粧品などが、掃除などによって取り除けなかった、あるいは取り除き切れなかった場合、例えば、絨毯、布団、たたみ等のような屋内ダニが棲息しやすいところにおいて、ダニが特に増殖しやすいが、その餌となる人体分泌物や食品屑、化粧品又は香粧品のダニ誘引性が抑制されると、たとえ、餌が絨毯、布団、たたみなどに存在していても、ダニがその餌を見つけにくくなり、餌とダニとの接触機会が少なくなる。その結果ダニの増殖の低減及び抑制が図れる。他方、ダニ誘引抑制剤は、殺虫剤や、忌避剤と比較して、人間にとって安全性の高いものがほとんどであるため、より安全な方法でダニの防除を図ることができる。
さらに、特定の酸化防止剤を用いることにより、ダニ誘引性のある物質が、ダニ餌となる人体分泌物や食品屑、化粧品又は香粧品に含まれている油脂成分の酸化を未然に防止し、これらのダニ誘引性成分の生成を抑制することにより、ダニ餌となる人体分泌物や食品屑、化粧品又は香粧品とダニとの接触機会を減少させ、ひいてはダニ増殖抑制につなげることを可能にする。上記屋内ダニ誘引抑制剤は、洗濯仕上げ剤に配合することで、効果的にダニ誘引性を抑制することもできる。
また、本発明に係る屋内ダニ誘引抑制方法は、上記屋内ダニ誘引抑制剤を用いてダニ誘引性成分の誘引性を抑制する方法であり、又は、ダニ誘引性成分及び/又は酸化によりダニ誘引性成分を生成する若しくは含む油脂成分を、洗浄剤及び/又は漂白剤で除去して誘引性を抑制する方法である。
さらに、本発明に係るダニ誘引性成分を低減させる方法は、前記所定の物質及び/又は酸化防止剤を例えば、寝具、カーペット等の表面に散布したり、空気清浄機、エアコンディショナーなどのフィルターに予め散布、含浸等させることにより、屋内におけるダニ誘引性成分を低減させることができる。本発明によれば、安全で、かつ掃除者に負担感の少ない方法で、屋内においてダニの密集及び増殖を抑えることができる。
本発明中の人体分泌物とは、例えば、垢、皮脂、ふけ、汗、髪の毛、唾液等や、皮脂、汗が付着した繊維や繊維表面を指す。食品屑とは、例えばパン等の穀物加工品、油脂を含んだ菓子(チョコレート、スナック菓子等)、乳製品を含んだ食品(チーズ等)、等の屑であって、ダニ誘引性を示す物を含む。また、化粧品又は香粧品とは、シャンプー、整髪料等や、シャンプー、整髪料等が付着した繊維製品を指す。これら人体分泌物、食品屑、化粧品又は香粧品については、落下後に細菌やカビによって代謝、分解された又は腐敗したものも含まれる。
前記人体分泌物等については、特に、皮脂、ふけ、汗やそれらの付着した枕カバー、絨毯、布団から、また食品屑ではパン屑、チョコレート、チーズ屑などから、化粧品又は香粧品ではシャンプー、整髪料等が付着した繊維製品から、脂肪酸や脂肪酸エステル、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、及びリモネン等のダニ誘引性揮発成分が高い頻度で検出される。つまり、これらの成分はダニ誘引性が高いものであることがいえる。特に、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステル、炭素数4〜14、特に炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトン、炭素数4〜12の脂肪族ケトン、ならびにリモネンの揮発などを有効に抑制することができれば、こられの成分のダニ誘引性を効果的に抑制することができる。
前記炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステルとしては、例えば、酪酸、イソ酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸や、酪酸エチル、イソ酪酸エチル、吉草酸エチル、イソ吉草酸エチル、ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチル等の脂肪酸エステルが挙げられる。
前記炭素数4〜12の脂肪族ケトンとしては、例えば、アセトイン、ジアセチル、オクテノン、メチルペンテノン、メチルヘプテノン等が挙げられる。
前記炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒドとしては、例えば、飽和脂肪族アルデヒドとしてヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール等、不飽和脂肪族アルデヒドとしてtrans−2−ノネナール、cis−6−ノネナール、trans−2−デセナール、trans−2−ウンデセナール等が挙げられるが、なかでもノナナールのダニ誘引効果が特に高い。
前記炭素数4〜14の脂肪族ラクトンとしては、例えば、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ドデカラクトン、γ−ジャスモラクトン(7−デセノラクトン)、δ−ヘキサラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ−ウンデカラクトン、δ−トリデカラクトン、δ−テトラデカラクトン、シスジャスモンラクトン、メチルγ−デカラクトン、テトラヒドロ−6−(3−ペンテニル)−2H−ピラン−2−オン、テトラヒドロ−6−(3−ヘキセニル)−2H−ピラン−2−オン等が挙げられる。
上記ダニ誘引性成分としては、脂肪酸及びその脂肪酸エステルが挙げられ、特に炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステルはダニ誘引性が高い。また、上記ダニ誘引性成分として、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトンが挙げられる。特に、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、および炭素数4〜14の脂肪族ラクトンのダニ誘引性を抑制することにより、ダニ誘引性を効果的に抑制することができる。
本発明におけるダニ誘引抑制剤としては、上記した人体分泌物等由来のダニ誘引性揮発成分を消臭させることによりダニ誘引性を抑制する第一のダニ誘引抑制剤と、ダニ誘引性揮発成分の生成を抑制することによりダニ誘引性を抑制する第二のダニ誘引抑制剤を使用することができる。
第一のダニ誘引抑制剤は、ダニ誘引性成分自体を低減させる物質や、ダニ誘引性成分の揮発を抑制する物質、すなわち消臭効果を有する物質を含むことができる。前記物質は、例えば、中和反応、付加・縮合反応、酸化還元反応等による化学的消臭作用や、固体吸着作用、包接、液体吸収作用による物理的消臭作用を有するものが好ましい。
なお、ここで消臭効果を有する物質とは、ダニ類の誘引行動が生じない程度にまで消臭対象物の揮発量を低減することができる物質などを含む趣旨であり、人間の嗅覚によって感じる臭気強度を低下させることができる物質に限定されるものではない。
第二のダニ誘引抑制剤は、繊維製品等に付着したり、屋内塵中に存在する油脂成分が酸化して直鎖脂肪族アルデヒド等のダニ誘引性成分が生成されるのを抑制する物質、すなわち酸化防止剤を含むことができる。
第一のダニ誘引抑制剤としては、具体的には、ポリフェノール及びそれを含む植物抽出物、無機塩類、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、光触媒作用を有する二酸化チタン、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、並びにSP値14〜38の化合物から選ばれる1種以上を含むものが挙げられる。
前記ダニ誘引性成分に対する、前記所定の物質による主な消臭作用を下に説明する。
ポリフェノールは、上記脂肪酸、上記直鎖脂肪族アルデヒドに対して中和的な作用を示し、上記脂肪酸エステル、上記脂肪族ラクトン、上記脂肪族ケトン、並びに上記リモネンに対して付加的な作用を示すものであり、フラボノイド類、クロロゲン酸、没食子酸、エラーグ酸、タンニン類などの単体及びこれらの混合物が挙げられる。特にフラボノール、フラバノール(カテキン類)、フラバノノール等のフラボノイド類が消臭効果を高める観点から好ましい。
また、ポリフェノールを含む植物抽出物としては、松、ヒバ、ヒノキ、杉、茶、ツバキ、サザンカ、柿、竹、笹、セージ、タイム、ローズマリー、ユーカリ、ミント、ラベンダー、パセリ、リンゴ果実、ブドウ果実、マッシュルーム、藻類等からの植物抽出物が挙げられる。カテキン類等のフラボノイド類を多量に含有する茶、ツバキ、サザンカ、柿、竹、笹、ユーカリ、ミント、リンゴ果実、ブドウ果実等の植物抽出物が特に好ましい。
なお、植物抽出物とは、水抽出、エタノール抽出、ブチレングリコール抽出、混合溶媒による抽出、乾留、水蒸気蒸留等の方法によって得られる成分を意味する。
無機塩類は、上記脂肪酸、直鎖脂肪族アルデヒドに対し中和的な作用を示すもので、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等が挙げられる。
分子内に窒素原子を有する有機化合物は、上記脂肪酸、直鎖脂肪族アルデヒドに対し中和的な作用を示すものであり、化合物の代表的な構造としては、アミン、アミド、イミド、アミンオキシド等が挙げられる。ダニ誘引性揮発成分を低減させる物質として好ましいものとしては、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤、(IV)4級アンモニウム塩型界面活性剤、(V)アルカノールアミン類、(VI)尿素、(VII)アンスラニル酸エステル類、(VIII)アミノ酸またはアミノ糖からなる高分子化合物、(IX)ポリアルキレンポリアミン類が挙げられる。
(I)アミンオキシド系界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキシド(アンヒトール20N 花王)、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド(ソフタゾリンLAO 川研ファインケミカル)等;
(II)ベタイン系界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン(花王 アンヒトール20AB)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(花王 アンヒトール20BS)、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(花王 アンヒトールYB)、ラウリルヒドロキシスルフォベタイン(花王 アンヒトール20HD)等;
(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)(アデカソールCO 旭電化工業)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1型)、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド等;
(IV)第4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(コータミン24P 花王等)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(コータミンD86P 花王等)、塩化アルキルベンジルジメチルアンモニウム(サニゾールC 花王等)等;
(V)アルカノールアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等;
(VI)尿素;
(VII)アンスラニル酸エステル類としては、アンスラニル酸メチル、メチルアンスラニル酸メチル等;
(VIII)アミノ酸またはアミノ糖からなる高分子化合物としては、キトサン(分子量100万〜数万)、ポリリジン(分子量3000〜1万)、キトサンとメタクリル酸のコポリマー等が挙げられる。
(IX)ポリアルキレンポリアミン類としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。
これらのうち、(I)アミンオキシド系界面活性剤及び(II)ベタイン系界面活性剤が消臭効果を高める観点から好ましく用いられる。
pH緩衝作用を有する酸及びその塩は、上記脂肪酸、直鎖脂肪族アルデヒドに対し中和的な作用を示し、上記脂肪酸エステル、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、リモネンと付加的な作用を示すものであり、本発明において好適に用いられる。
pH緩衝作用を有する酸及びその塩としては、乳酸、グルコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸、フタル酸、酢酸、安息香酸、サリチル酸、ジエチルバルビツル酸、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸、炭素数が8〜18のアルキル基もしくはアルケニル基を有するアルキルもしくはアルケニルコハク酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸から選ばれる一種以上の酸、又はそれらの酸とモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる塩基との塩を挙げることができる。
本発明では、特にリン酸、クエン酸、コハク酸、アルキル鎖の炭素数が8〜18のアルケニルコハク酸から選ばれる酸と、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる塩基との組み合わせが、より好ましい。
pH緩衝作用を有する酸またはその塩を消臭基剤として使用する場合は、20℃におけるpHを5.5〜9.5、好ましくは6.0〜9.0に調整することが望ましい。
光触媒作用を有する二酸化チタンは、その光触媒作用により、上記脂肪酸、脂肪酸エステル、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、リモネンを強制的に酸化させて上記脂肪酸、脂肪酸エステル、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、リモネンを消失させることができる。
消臭性多孔質物質は、消臭剤として使われている有機及び無機質の多孔質物質を意味する。消臭性多孔質物質は、上記脂肪酸、脂肪酸エステル、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、リモネンに対し物理的な固体吸着作用を示すものであり、本発明において好適に用いられる。
有機多孔質物質としては活性炭、木炭、竹炭など、無機多孔質物質としては多孔質シリカ(多孔質二酸化ケイ素)、多孔質ケイ酸カルシウム、多孔質ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、疎水性ゼオライト、セピオライト、ベントナイト、モンモリロナイト、多孔質セラミック、層状リン酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
シクロデキストリン及びその誘導体は、上記脂肪酸、脂肪酸エステル、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン、脂肪族ケトン、リモネンを物理的に包接及び固体吸着作用を示すものである。具体的には、α−,β−,γ−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、グルコシル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキストリン等が挙げられる。中でも、メチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、グルコシル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキストリンが好ましく用いられる。
本発明において、SP値の計算は特許文献4に示す方法に従う。上記ダニ誘引性揮発成分とSP値の近い(相溶性の高い)化合物は、物理的な液体吸収作用による高い消臭作用を示し、特に化合物のSP値−臭気物質のSP値=−4〜+16、好ましくは−2〜+10の化合物は、高い消臭効果が得られる。ダニ誘引性揮発成分、例えば、酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、オレイン酸、酪酸エチル、イソ吉草酸エチル、オレイン酸メチル、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、trans−2−ノネナール、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナタラクトン、γ−デカラクトン、δ−デカラクトン、ジアセチル、リモネンなどのSP値は14〜27であるのに対し、それらの化合物に対する消臭効果がより優れている化合物のSP値は13〜43であり、より好ましくは14〜38であり、さらに好ましくは16〜32である。特に、16〜27が好ましい。
より具体的には、例えば、イソ吉草酸(SP値=22.1)に対し、SP値が18.1〜38.1の範囲にある化合物がイソ吉草酸に対して効果的な消臭ができる。カプロン酸(SP値=21.4)に対し、SP値が17.4〜37.4の範囲にある化合物がカプロン酸に対して効果的な消臭ができる。イソ吉草酸エチル(SP値=17.8)に対し、SP値が13.8〜33.8の範囲にある化合物がイソ吉草酸エチルに対して効果的な消臭ができる。ノナナール(SP値=17.8)に対し、SP値が13.8〜33.8の範囲にある化合物が、ノナナールに対して効果的な消臭ができる。
なお、消臭効果がある化合物などであっても、ダニ誘引性に対する抑制効果が必ずしもあるとは限らない。
γ‐オクタラクトン(SP値=21.2)に対し、SP値が17.2〜37.2の範囲にある化合物が、γ‐オクタラクトンに対して効果的な消臭ができる。ジアセチル(SP値=19.4)に対し、SP値が15.4〜35.4の範囲にある化合物がジアセチルに対して効果的な消臭ができる。リモネン(SP値=17.9)に対して、SP値が13.9〜33.9の範囲にある化合物がリモネンに対して効果的な消臭ができる。
SP値が16〜32の化合物としては、脂肪族アルコール類では、2−エチルヘキサノール、3−メチル−1,3−ブタンジオール(イソプレングリコール、クラレ製)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ヘキシレングリコール、三井石油化学製)、1,3−ブタンジオール(ブチレングリコール)等が挙げられ、芳香族アルコール類では、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール等が挙げられる。
また、SP値が16〜32の化合物としては、1価アルコールモノエーテル類では、3−メチル−3−メトキシブタノール(ソルフィット、クラレ製)等が挙げられ、アルキレングリコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられ、アルキレングリコールモノエーテル類では、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルジグリコール)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル(PHG−30、花王製)、2−ベンジルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール等が挙げられる。
また、SP値が16〜32の化合物としては、1価アルコール脂肪酸エステル類では、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等が挙げられ、2塩基酸エステル類では、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジイソプロピル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチルなどが挙げられ、3塩基酸エステルとしては、例えばクエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチルが挙げられる。
また、SP値が16〜32の化合物としては、芳香族エステル類では、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸cis−3−ヘキセニル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル等が挙げられ、テルペンアルコール類としては、ゲラニオール、シトロネロール、ネロール、リナロール、ファルネソール等が挙げられる。テルペンアルコールエステル類としては、酢酸テルピニル、酢酸リナリル、酢酸ゲラニル等が挙げられる。ジャスモン酸エステル類としては、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジャスモン酸メチル等が挙げられる。
SP値が16〜32の化合物のうち、ミリスチン酸イソプロピル(SP値16.3)、セバシン酸ジブチル(SP値17.0)、クエン酸トリエチル(SP値18.4)、アジピン酸ジエチル(SP値18.6)、ジヒドロジャスモン酸メチル(SP値18.8)、ジプロピレングリコール(SP値22.2)、エチレングリコール(SP値31.7)が好ましく用いられる。さらに、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、ジヒドロジャスモン酸メチルが特に好ましい。
前記所定の物質のうち、特に脂肪酸及び脂肪酸エステルに対して特に有効なものは、フラボノイド類を含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、消臭性多孔質物質、並びにSP値16〜32の化合物から選ばれる1種以上である。このうち、分子内に窒素原子を有する有機化合物としては、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が好ましい。
また、SP値16〜32の化合物は、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコール、エチレングリコールが好ましい。
さらに、SP値16〜27である化合物、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコールが好ましい。クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、ジヒドロジャスモン酸メチルが特に好ましい。
前記所定の物質のうち、特に直鎖脂肪族アルデヒド及びリモネンに対して有効なものは、ポリフェノール及びそれを含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、並びにSP値14〜33の化合物から選ばれる1種以上である。このうち、ポリフェノールを含む植物抽出物としてはフラボノイド類を含む抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物としては、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤及び(IX)ポリアルキレンポリアミン類が好ましく、中でも(I)アミンオキシド系界面活性剤であるラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドが好ましい。
上記した所定の物質のうち、特に脂肪族ラクトンに対して有効なものは、フラボノイド類を含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、消臭性多孔質物質、並びにSP値16〜32の化合物から選ばれる1種以上である。このうち、分子内に窒素原子を有する有機化合物としては、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が好ましい。SP値16〜32の化合物はミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコール、エチレングリコールが好ましい。
上記した所定の物質のうち、特に脂肪族ケトンに対して有効なものは、フラボノイド類を含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、消臭性多孔質物質、並びにSP値16〜32の化合物から選ばれる1種以上である。このうち、分子内に窒素原子を有する有機化合物としては、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が好ましい。SP値16〜32の化合物はミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコール、エチレングリコールが好ましい。
一方、第二の屋内ダニ誘引抑制剤に含まれる酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(B.H.T)、ブチルヒドロキシアニソール(B.H.A)、アスコルビン酸及びその塩類、クエン酸及びその塩類、クエン酸誘導体、エリソルビン酸及びその塩類、亜硫酸塩、トコフェロール、トレハロース、フラボンやフラボノール等のフラボン誘導体、コウジ酸、コーヒー酸、クロロゲン酸、フェルラ酸、没食子酸プロピル等の没食子酸誘導体、グァヤク脂、カテキン及びカテキンエステル、クローブ抽出物、ローズマリー抽出物、オールスパイス抽出物、オレガノ抽出物を挙げることができる。
また、ピメンタ抽出物、ペッパー抽出物、ワサビ抽出物、セリ抽出物、セージ抽出物、マージョラム抽出物、タイム抽出物、ブドウ種子抽出物、茶抽出物、コーヒー豆抽出物、ヤマモモ抽出物、リンゴ抽出物、コメヌカ油抽出物、クワ抽出物、ドクダミ抽出物、ワレモコウ抽出物、ヒマワリ種子抽出物、プロポリス抽出物、オイゲノール、チモール、カルバクロール、ロスマノール、カプサイシン、アネトール、バニリン等を挙げることができる。
中でもブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、ローズマリー抽出物、茶抽出物、クワ抽出物が好ましく、特にブチルヒドロキシトルエン、トコフェロールが好ましく用いられる。これらの酸化防止剤により、屋内塵中に存在する油脂成分の酸化に起因するダニ誘引性成分の生成を抑制することができる。中でも直鎖脂肪族アルデヒド、特に炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒドや、脂肪族ラクトン、特に炭素数4〜14の脂肪族ラクトンの生成を抑制することで、ダニ誘引性がより効率的に抑制される。
直鎖脂肪族アルデヒドとして、例えば、ブタナール、ヘプタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール等、不飽和脂肪族アルデヒドとしてtrans−2−ノネナール、cis−6−ノネナール、trans−2−デセナール、trans−2−ウンデセナールを挙げることができ、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒドとして、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール等、不飽和脂肪族アルデヒドとしてtrans−2−ノネナール、cis−6−ノネナール、trans−2−デセナール、trans−2−ウンデセナールを挙げることができる。
また、脂肪族ラクトンとして、炭素数4〜14のラクトン、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ドデカラクトン、γ−ジャスモラクトン(7−デセノラクトン)、δ−ヘキサラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−2−デセノラクトン、δ−ウンデカラクトン、δ−トリデカラクトン、δ−テトラデカラクトン、シスジャスモンラクトン、メチルγ−デカラクトン、テトラヒドロ−6−(3−ペンテニル)−2H−ピラン−2−オン、テトラヒドロ−6−(3−ヘキセニル)−2H−ピラン−2−オンを挙げることができる。
本発明の屋内ダニ誘引抑制剤には、前記所定の物質から選ばれる1種以上と、上記酸化防止剤の1種以上を組み合わせて用いても良い。本発明に係るダニ誘引抑制剤は、いずれもダニ忌避剤、殺ダニ剤などと組あわせて用いることにより、総合的な防除効果を高めることが可能である。また、本発明の屋内ダニ誘引抑制剤には、殺菌剤、抗菌剤、防カビ剤、殺虫剤、防腐剤、着色料、防虫剤、共力剤、増粘剤、香料、消臭剤、色素等を含有してもよい。
本発明の屋内ダニ誘引抑制剤の剤型は、水溶液、油剤、乳剤、分散液、エアゾール剤、蒸散(揮散)剤、燻蒸剤、粉剤等の剤型に製造される。容器はトリガー式スプレー容器、ポンプスプレー容器、スクイズボトル式容器、エアゾール容器、機械式噴霧器などを使用できる。また、樹脂、糸、繊維、紙、不織布等に含浸させたり、練り込んで、ダニ誘引抑制効果のある布、不識布とすることもできる。
さらに、本発明の屋内ダニ誘引抑制剤を配合した溶液や粉剤を洗濯仕上げ剤とし、例えば、ダニが発生しやすい毛布、マットレスや布団用シーツ等の洗濯時に使用することもでき、アイロンがけ時や乾燥時に毛布やシーツ、衣類等に直接スプレーすることもできる。洗濯仕上げ剤としては、具体的には柔軟剤、糊剤、消臭剤、抗菌仕上げ剤、紫外線防止仕上げ剤、しわ取り剤等が挙げられる。
本発明のダニ誘引抑制剤を所望の剤型に成形するにあたり、消臭効果を有する又は有さない種々の液体又は固体の担体を使用することができる。ここで、液体担体としては、本発明における剤を溶解可能なものであれば特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;THF、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、フタル酸ジエチル等のエステル類;ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ソルベントナフサ等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジクロロエタン;水;液体フロン;LPG等が挙げられる。
散布後に早く揮発する点から、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、液体フロン、LPG等が好ましい。これらの溶剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
液体担体に分散、乳化、可溶化する場合には、界面活性剤として、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性等の界面活性剤、芳香族スルホン酸塩類等を用いることができる。エアゾール剤の噴射剤としては特に限定されず、メチルクロライド、イソブタン、炭酸ガス、窒素、液化石油ガス、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等が挙げられる。これらの噴射剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
固体担体としては、本発明のダニ誘引抑制剤を含浸、保持可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、本発明の消臭性多孔質物質を粉体にしたものや、それ以外の無機粉体、有機粉体、また、樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン、ポリビニル、ポリビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、ポリアクリレート、アリルスチレン共重合体等)、その他の固体形状物(セルロース及び誘導体よりなる固形物、パルプ、紙類、不織布、繊維、セラミック繊維紙、ハニカム構造体、等)に含浸、散布、練り込み、添着、その他化学結合処理によって保持させる事ができる。また、一旦含浸、保持させた後、粉状や顆粒状に加工して用いることもできる。
これら形状では、散布や塗布する上では粉体であるものが好ましく、好ましい平均粒径は0.01〜50μmである。また、使用感を高めるため、適宜香料を含有させることもできる。
本発明の屋内ダニ誘引抑制剤の配合量はその剤型、適用方法及び適用場所等に応じて適宜決定することができる。
第一のダニ誘引抑制剤の場合、液体担体を用いた場合であって、水溶液、油剤、乳剤、分散液の場合は、配合原液中の前記所定の物質を合計で、0.001〜50質量%、好ましくは0.005〜30質量%含有する。
エアゾール剤の場合は、配合原液中の前記所定の物質を合計で、0.001〜70質量%、0.001〜50質量%、好ましくは0.005〜50質量%、さらに好ましくは0.001〜30重量%含有する。
不織布シート、繊維、布、紙等に含浸させて用いる場合は、配合原液中の前記所定の物質を合計で、0.005〜100質量%、好ましくは0.01〜80質量%含有する。
製品形態での前記所定の物質は合計で、0.005〜90質量%、好ましくは0.01〜80質量%含有する。
固体担体を用いた場合は、配合原液中の前記所定の物質が合計で、0.1〜100質量%、好ましくは1〜80質量%配合する。製品形態での前記所定の物質は合計で、0.005〜90質量%、好ましくは0.01〜80質量%含有する。
第二のダニ誘引抑制剤の場合、例えば液体担体を用いた場合であって、水溶液、油剤、乳剤、分散液の場合は、配合原液中の酸化防止剤は、0.0005〜10質量%、好ましくは0.001〜5質量%含有する。
エアゾール剤の場合は、配合原液中の酸化防止剤が合計で、0.0005〜10質量%、好ましくは0.001〜5質量%含有する。
不織布シート、繊維、布、紙等に含浸させて用いる場合は、配合原液中の酸化防止剤を合計で、0.0005〜10質量%、好ましくは0.001〜5質量%含有する。
製品形態での酸化防止剤有効成分は合計で、0.005〜90質量%、好ましくは0.01〜80質量%含有する。
固体担体を用いた場合は、配合原液中の酸化防止剤を合計で、0.001〜20質量%、好ましくは0.05〜15質量%含有する。
製品形態での酸化防止剤は合計で、0.005〜90質量%、好ましくは0.01〜80質量%含有する。
本発明の屋内ダニ誘引抑制剤の使用方法としては、垢、皮脂、汗、ふけ等の人体分泌物や食べこぼし等の食品屑が落ちていたり、化粧品や香粧品が付着している屋内の畳、絨毯、カーペット、床、ソファー、布団、枕、マットレス、毛布、シーツ、カバー、座布団、クッション、ぬいぐるみ、或いは自動車や鉄道等の乗物、乗物内シート等の表面に直接、噴霧、散布、撒く、塗布、また、不織布シート、布、紙等に含浸させて間接的に対象表面に塗布する方法が挙げられる。ダニ誘引抑制剤は、屋内空間に自然蒸散または強制蒸散させてもよい。
噴霧する場合は、特に畳、絨毯やソファー等のよく人が坐る箇所、ソファーシートのつなぎ目、敷布団、マットレス、枕、布団が敷いてある箇所やその周辺、またはこれらの場所に限らず屋内埃がたまっている箇所に噴霧すると効果的である。
また、本発明のダニ誘引抑制剤は、洗浄剤及び/又は洗濯仕上げ剤と併用して用いることによって、ダニ誘引抑制効果を高めることができる。
本発明のダニ誘引抑制剤の対象表面への使用量は特に限定されないが、対象表面1cm2あたり0.0001〜10mgが望ましく、特に0.001〜10mgが好ましい。
本発明におけるダニ誘引抑制方法としては、上記したように、第一のダニ誘引抑制剤を用いてダニ誘引性揮発成分を消臭することにより、ダニ誘引性を抑制する第一のダニ誘引抑制方法と、第二のダニ誘引抑制剤を用いてダニ誘引性揮発成分の生成を抑制することにより、ダニ誘引性を抑制する第二のダニ誘引抑制方法があり、さらに、ダニ誘引性揮発成分、及び/又は酸化により直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等ダニ誘引性揮発成分を生成する及び/又は含む油脂成分を除去することによりダニの誘引性を抑制する第三のダニ誘引抑制方法がある。
本発明の第三の屋内ダニ誘引抑制方法は、洗浄剤及び/又は漂白剤を使用し、垢、ふけ等の人体分泌物や食品屑が落ちていたり、化粧品や香粧品が付着している屋内の布団、枕、毛布、シーツ、座布団、クッション、乗物内シート及びこれらのカバー、絨毯、カーペット、ぬいぐるみ等を洗浄、浸漬洗浄、拭き取り、吸引装置を用いた洗浄等により、ダニ誘引性成分及び/又はダニ誘引性成分を生成若しくは含む油脂成分を除去し、ダニ誘引性を抑制するものである。特に、直鎖脂肪族アルデヒド、脂肪族ラクトン及びリモネンから選ばれる一種以上を含むダニ誘引性成分及び/又は前記化合物を生成する若しくは含む油脂成分を除去することにより、より高いダニ誘引抑制効果を得ることができる。さらに、上記本発明に係るダニ誘引抑制剤を併用して、第一及び/又は第二のダニ誘引抑制方法と組み合わせて実施することも可能である。
第三の屋内ダニ誘引抑制方法に用いられる洗浄剤または漂白剤は、前記ダニ誘引性成分及び/又は酸化により直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等のダニ誘引性揮発成分を生成する油脂成分を変性、分解、除去するものならば特に限定されるものではなく、粉末合成洗剤、液体合成洗剤、中性液体洗剤、石鹸、粉末漂白剤、液体漂白剤等を自由に用いることが出来る。漂白剤としては酸素系や塩素系などを用いることができ、また粉末合成洗剤に漂白剤が添加された漂白洗浄剤や、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、オキシダーゼ等が添加された酵素入り洗浄剤を用いてもよい。
本発明のダニ誘引性成分の低減方法としては、垢、皮脂、ふけ、汗等の人体分泌物や、食べこぼし等の食品屑が存在していたり、化粧品や香粧品が付着している屋内の絨毯、畳、床、布団、枕、マットレス、毛布、ソファー、ぬいぐるみ、或いは自動車や鉄道等の乗物内シートの表面に、前記所定の物質又は酸化防止剤を直接、噴霧、散布、撒く、塗布したり、間接的に不織布シート、布、紙等に含浸させて対象表面に塗布する方法がある。
本発明の低減方法によれば、人体分泌物、食品屑、化粧品や香粧品から発せられる、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステル、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトン、炭素数4〜12の脂肪族ケトン、及びリモネン等のダニ誘引性成分を低減することができる。特に、上記ダニ誘引性成分のうち、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド及び炭素数4〜14の脂肪族ラクトンを低減させることで、より高いダニの密集及び増殖を抑える効果が得られる。
ダニ誘引性成分及び酸化により直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等のダニ誘引性揮発成分を生成する油脂成分は、屋内の空気や埃、微粒子中にも存在しているので、前記所定の物質及び/又は酸化防止剤を空中に散布したり、空気清浄機、エアコンディショナー、電気掃除機の排気フィルター等のフィルターを予め前記所定の物質及び/又は酸化防止剤で処理することもダニ誘引性揮発成分を低減するのに効果的である。
空気フィルターに処理された前記所定の物質及び/又は酸化防止剤によって、空気中に漂っている匂い成分、埃、微粒子に含まれるダニ誘引性揮発成分が化学反応又は物理吸着などにより減少し、又は直鎖脂肪族アルデヒドや脂肪族ラクトン等のダニ誘引性揮発成分の生成が抑制される。よって、ダニ誘引性成分及び酸化によりダニ誘引性揮発成分を生成する油脂成分が再び部屋に戻っていくことを防ぐことができ、その結果、室内に浮遊しているダニ誘引性成分を低減させることを可能にする。
なお、空気フィルターを処理する方法としては、特に限定はしないが、例えば、本発明の所定の物質及び酸化防止剤をスプレーやシート等の剤型としてフィルターに散布、含浸する方法、練り込み、添着及びその他化学結合処理等による方法を挙げることができる。
尚、本発明は、ダニ誘引性成分、特にダニ誘引性揮発成分の消臭及び/または抑制することによって、屋内で棲息するダニ類に対して優れた防除効果を得ることができ、さらに、たとえば、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のチリダニ類、コウノホシカダニ、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、チリニクダニ、イエニクダニ、サヤアシニクダニ等のニクダニ類、ミナミツメダニ、クワガタツメダニ、フトツメダニ、ホソツメダニ、アシナガツメダニ等のツメダニ類、イエダニ、トリサシダニ、ワクモ、スズメサシダニ等のイエダニ類、イエササラダニ類、シラミダニ類、ヒゼンダニ類を防除するのに特に有効である。
(実験例1)誘引性成分の低減効果
ダニ誘引性成分に誘引抑制剤を混合し、HS−GC(ヘッドスペース−ガスクロマトグラフィー)により誘引性成分を定量し、誘引性成分の変化を比較した。
(1)サンプルの調製
<イソ吉草酸、カプロン酸、イソ吉草酸エチル、γ‐オクタラクトンのサンプル調製>
誘引性成分(イソ吉草酸、カプロン酸、イソ吉草酸エチル、γ‐オクタラクトン)2μLをHS−GC用20mLバイアル瓶に入れる。さらに、誘引抑制剤を、液体の場合は0.2g、粉体の場合は見かけ上の体積が大きくなるので0.02gを添加し密栓した後、HS‐GCを行った。シクロデキストリン及びその誘導体は10%水溶液0.2gを用い、誘引性成分を加えて40分間振盪させたものを試験サンプルとした。なお、水を比較例とした。
<ノナナール、リモネンのサンプル調製>
誘引性成分(ノナナール、リモネン)2μLをHS−GC用20mLバイアル瓶に入れる。さらに、誘引抑制剤を、液体の場合は2g、粉体の場合は見かけ上の体積が大きくなるので0.2gを添加し密栓した後、HS‐GCを行った。シクロデキストリン及びその誘導体は10%水溶液2gを用い、誘引性成分を加えて40分間振盪させたものを試験サンプルとした。なお、水を比較例とした。
(2)HS−GC分析条件
HS−オートサンプラー;PERKIN ELMER製 HS40XL
バイアル保温時間;35℃30分保温後、加圧2分、注入0.3分
GC;HEWLETT PACKARD5890
カラム液相;(5%フェニル)メチルポリシロキサン 無極性
カラム長さ;30m、内径;0.32mm、膜厚;0.25μm
昇温条件;40℃(8℃/分)−60℃(4℃/分)−200℃
(3)誘引性成分減少率(%)の計算
Figure 2005137868
式中、A:抑制剤が添加されていない誘引性成分のピークエリア
B:抑制剤が添加されている誘引性成分のピークエリア
(4)試験結果
各誘引抑制剤による誘引性成分減少率を表1に示す。
Figure 2005137868
Figure 2005137868
なお、表1、2の中の成分入手先は、具体的に以下の通りである。
*1:FS-1000 白井松新薬
*2:ソフタゾリンLAO 川研ファインケミカル
*3:アデカソールCO 旭電化工業
*4:アンヒトール20HD 花王
*5:ラテムルDSK 花王
*6:フローライトR トクヤマ
*7:和光純薬
*8:ナカライ化学
*9:NS−103 東亜合成
(実施例2)
表3に示す誘引抑制剤を次に示す方法に従って誘引抑制効果を評価した。
1. 供試ダニ ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)
2. 試験方法
中古枕カバーを4cm角に裁断したもの2枚に、アセトンで適宜希釈した誘引抑制剤の希釈品を各200μL含浸させ、室温下で30分風乾した。また対照区用に4cm角に裁断したろ紙2枚にアセトンのみを含浸させたものを用意した。22×11cmのガラス製皿の両端に、薬剤処理した枕カバー及びろ紙をそれぞれ2枚重ねて置き、中心部に供試ダニ約500匹を置いた。これを飽和食塩水で相対湿度85%以上に調整したプラスチック製密閉容器の中に置き、全暗状態で25℃で保存した。24時間後に枕カバー又はろ紙の表裏両面及び下の供試ダニの合計数を数えた。その結果は表3に示す通りである。
Figure 2005137868
表3の本発明に係るダニ誘引抑制剤を用いた実施例において、クエン酸トリエチル、ヤシ油ジエタノールアミド、ジヒドロジャスモン酸メチルいずれも10μg/cmの処理で、ダニの誘引数を水使用と比べ約1/10以下に抑制できる効果が確認できた。
表3に示すとおり、本発明に係るクエン酸トリエチル処理の場合、10μg/cmでダニ数が34匹、100μg/cmでダニ数が77匹であった。これに対し、比較例の水、すなわちダニ誘引性揮発成分を低減させる物質が全く使われていない処理区には、誘引性成分が含まれている枕カバーの誘引効果により、417匹のダニが集まっているという結果であった。なお、対照区のろ紙には少ない数ではあるがダニが集まっており、実験及び供試ダニの状態が正常であった事を意味する。
(実施例3)
表4に示す誘引抑制剤を次に示す方法に従って誘引抑制効果を評価した。
1.供試ダニ ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)
2.試験方法
中古枕カバーを5cm角に裁断したもの4枚に、アセトンで適宜希釈した誘引抑制剤の希釈品を各4g含浸させ、室温下で30分風乾した。また対照区用に5cm角に裁断したろ紙4枚にアセトンのみを含浸させたものを用意した。長さ25×幅30×高さ10cmのふた付きポリプロピレン容器底部の両端に薬剤処理した枕カバー及びろ紙をそれぞれ4枚重ねて置き、中心部に供試ダニ約500匹を置き、相対湿度85%以上に調整した。これを全暗状態で23℃で保存した。24時間後に枕カバーまたはろ紙の表裏両面および下の供試ダニの合計数を数えた。その結果は表4に示す通りである。
Figure 2005137868
表4の本発明に係るダニ誘引抑制剤を用いた実施例において、ミリスチン酸イソプロピルは4000μg/cmの処理で、何も処理していない場合と比べ、ダニの誘引数を約1/20以下に抑制できる効果が確認できた。
(実施例4)ダニ誘引抑制効果
(1)供試ダニ ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)
(2)試験方法
誘引性成分としてn‐ノナナール2μLを5cm角の黒紙に滴下し、さらにアセトンで適宜希釈した誘引抑制剤250μLを黒紙に含浸させ、室温下で30分風乾した。また対照区用にアセトンのみを含浸させた黒紙を用意した。22×11cmのガラス製皿の両端に、誘引性成分と各種誘引抑制剤を処理した黒紙及び対照区用黒紙をそれぞれに置き、中心部に供試ダニ約300匹を置いた。これを飽和食塩水で相対湿度85%以上に調整したプラスチック製密閉容器の中に置き、全暗状態で25℃で保存した。20時間後に黒紙の表裏両面及び黒紙の下に集まった供試ダニ数を数えた。結果は表5に示す通りである。
Figure 2005137868
表5の本発明に係るダニ誘引抑制剤を用いた実施例において、クエン酸トリエチル、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ジヒドロジャスモン酸メチルのいずれも8μg/cmの処理で、水使用と比べてダニ誘引数を抑制できる効果が確認できた。
表5に示すとおり、本発明に係るクエン酸トリエチル処理の場合、8μg/cmでダニ数が67匹、80μg/cmでダニ数が53匹であった。これに対し、比較例の水、すなわち誘引抑制剤が全く使われていない処理区には、誘引性成分の効果により、177匹のダニが集まっているという結果であった。
(実施例5)ダニ誘引抑制効果
(1)供試ダニ ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)
(2)試験方法
誘引性成分n‐ノナナール0.4mgに各誘引抑制剤を適量加えアセトンで希釈した溶液2gを、5cm角のろ紙8枚に含浸させ室温で1時間風乾した。また対照区用にアセトンのみを含浸させたろ紙8枚を用意した。25×30×10cmのポリプロピレン製蓋つき容器内の両端に、誘引性成分と各種誘引抑制剤を処理したろ紙、及び対照区用ろ紙をそれぞれ8枚重ねて置いた。これらから20cmずつ離れた三角形の頂点になるところに供試ダニ約500匹を置き、容器内を飽和食塩水で相対湿度85%以上に調整して全暗状態で25℃で保存した。24時間後にろ紙両面およびろ紙下に誘引されたダニ数を数えた。結果は表6に示す通りである。
Figure 2005137868
表6の本発明に係るダニ誘引抑制剤を用いた実施例において、誘引抑制剤を用いていない場合に114匹が誘引されているのに対し、ミリスチン酸イソプロピル及びセバシン酸ジブチルのいずれもダニ誘引数を抑制できる効果が確認できた。
(実施例6)ダニ誘引抑制効果
(1)供試ダニ ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)
(2)試験方法
表7に記載の酸化防止剤を添加したトリオレイン20μLを5cm角の黒紙に含浸させ、紫外線ランプ(UVM−57、ウルトラバイオレット社)を4時間照射して酸化させたものを処理区用とした。対照区用に無処理の黒紙を用意した。22×11cmのガラス製皿の両端に処理区用及び対照区用黒紙をそれぞれに置き、中心部に供試ダニ約300匹を置いた。これを飽和食塩水で相対湿度85%以上に調整したプラスチック製密閉容器の中に置き、全暗状態で25℃で保存した。5時間後に黒紙の表裏両面及び黒紙の下に集まった供試ダニ数を数えた。結果は表7に示す通りである。
Figure 2005137868
表7に示すように、本発明に係るダニ誘引抑制剤を用いた実施例については、ダニ誘引抑制効果が認められた。
(実施例7)誘引性成分の低減効果
(1)試験方法
中古枕カバー布5×10cmを8等分に裁断し、その中から無作為に選んだ4枚を表8に示す洗浄剤20gを用いて以下の方法により洗浄したものを処理布とした。残りの4枚を未処理布とした。この処理布及び未処理布のノナナール揮散量をヘッドスペースGC−MSにより測定し、減少率を計算した。結果を表9に示す。
Figure 2005137868
洗濯機:ナショナル全自動洗濯機 NA−F601P
浴比 60:1(水30L)
洗浄6分、すすぎ2回、脱水4分、室内干し3時間
(2)ヘッドスペースGC-MS分析条件
SPME:Carboxen/PDMS
カラム:DB−1701(長さ;60m、内径;0.25mm、膜厚;1μm)
昇温条件:20℃-(8℃/分)-60℃-(3℃/分)-200℃-(7℃/分)-280℃
(3)誘引性成分減少率(%)の計算
Figure 2005137868
C:未処理布のn‐ノナナールのピーク面積
D:処理布のn‐ノナナールのピーク面積
(4)試験結果
表9に示すように、誘引性成分減少率は未処理布に対して処理布が44%であった。
(実施例8)ダニ誘引抑制効果
5cm角の中古枕カバー4枚を実施例7に記載の洗浄方法により処理した。また、対照区には5cm角のろ紙4枚を用意し、実施例4に記載の方法に従って誘引試験を行った。なお、未処理の中古枕カバーを比較例とした。結果を表9に示す。
Figure 2005137868
表9に示したとおり、洗浄処理により中古枕カバー中のノナナールが低減され、それに伴いダニ誘引抑制効果も認められた。
(実施例9)
表10に示す組成の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合した洗濯仕上げ剤を調製した。実施例7に記載の洗浄剤20gとともにこの仕上げ剤20gを加えて同様の方法により洗浄処理を行った。実施例8に記載の方法に従ってダニの誘引試験を行った。その結果を表11に示した。
Figure 2005137868
Figure 2005137868
表11に示した通り、上記洗濯仕上げ剤を使用することによりダニ誘引抑制効果が認められた。
(実施例10) 柔軟剤
表12に示す組成の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合した柔軟剤(pH4)を調製した。
Figure 2005137868
(実施例11) 柔軟剤
表13に示す組成の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合した柔軟剤を調製した。
Figure 2005137868
(実施例12、13) スプレー型アイロン用しわ取り剤
表14、表15に示す組成の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合したスプレー型アイロン用しわ取り剤を調製した。
Figure 2005137868
Figure 2005137868
(実施例14) スプレー型消臭剤
表16に示す組成の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合したスプレー型消臭剤を調製した。
Figure 2005137868
(実施例15〜32) スプレー型誘引抑制剤
表17に示す組成(質量%)の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合した配合液を調製し、トリガースプレー容器に入れトリガースプレー式液体誘引抑制剤とした。又は配合液/液化石油ガス(LPG)=6:4の割合でエアゾール缶に充填しエアゾールスプレーとした。これらを、ダニ誘引抑制の目的およびダニ誘引性成分低減の目的でカーペット、布団、空気清浄機フィルターにスプレーして使用した。
Figure 2005137868
(実施例33〜50) ウェットシート型誘引抑制剤
表18に示す組成(質量%)の本発明に係るダニ誘引抑制剤を配合した配合液を調製し、不織布シートに対して2.5倍量(質量)含浸させ、ウェットシート型誘引抑制剤とした。これらを、ダニ誘引抑制の目的およびダニ誘引性成分低減の目的で床、エアコンフィルターに塗布して使用した。
Figure 2005137868

Claims (25)

  1. 人体分泌物及び/又は食品屑由来のダニ誘引性揮発成分を低減させる物質を含む屋内ダニ誘引抑制剤。
  2. 前記ダニ誘引性揮発成分は、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステル、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトン、炭素数4〜12の脂肪族ケトン、並びにリモネンから選ばれるいずれか一つ以上を含む請求項1に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  3. 前記ダニ誘引性揮発成分は、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド及び炭素数4〜14の脂肪族ラクトンから選ばれるいずれか一つ以上を含むものである請求項1に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  4. 前記ダニ誘引性揮発成分は、炭素数4〜18の脂肪酸及びその脂肪酸エステルから選ばれるいずれか一つ以上を含む請求項1に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  5. 前記物質は、直鎖脂肪族アルデヒドの生成を抑制する酸化防止剤を1種以上含む請求項1に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  6. 前記直鎖脂肪族アルデヒドの炭素数は7乃至10である請求項5に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  7. 前記物質は、ポリフェノール、フラボノイド類、ポリフェノールを含む植物抽出物、フラボノイド類を含む植物抽出物、無機塩類、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、光触媒作用を有する二酸化チタン、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、SP値14〜38の化合物、並びに酸化防止剤から選ばれるいずれか一つ以上を含む請求項1乃至4のいずれか一つに記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  8. 前記物質は、ポリフェノール及びそれを含む植物抽出物、無機塩類、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、光触媒作用を有する二酸化チタン、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、及びSP値14〜38の化合物から選ばれるいずれか一つ以上を含む請求項1乃至4いずれか一つに記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  9. 前記SP値14〜38の化合物は、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコール、エチレングリコールである請求項7又は8に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  10. 前記物質は、フラボノイド類を含む植物抽出物、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、消臭性多孔質物質、及びSP値16〜32の化合物から選ばれるいずれか一つ以上を含む請求項1乃至4いずれか一つに記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  11. 前記分子内に窒素原子を有する有機化合物は、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤、(IV)4級アンモニウム塩型界面活性剤、(V)アルカノールアミン類、(VI)尿素、(VII)アンスラニル酸エステル類、(VIII)アミノ酸またはアミノ糖からなる高分子化合物、(IX)ポリアルキレンポリアミン類から選ばれる1種以上である請求項7乃至10のいずれかに記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  12. 前記SP値16〜32の化合物は、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジプロピレングリコールである請求項10に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  13. 前記分子内に窒素原子を有する有機化合物は、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤及び(IX)ポリアルキレンポリアミン類のいずれかである請求項7乃至10のいずれかに記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  14. 前記分子内に窒素原子を有する有機化合物は(I)アミンオキシド系界面活性剤、(II)ベタイン系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤及び(IX)ポリアルキレンポリアミン類のいずれかであり、前記SP値14〜38の化合物のSP値が16〜27である請求項7又は8に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  15. 前記SP値が16〜27の化合物は、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、ジヒドロジャスモン酸メチルのいずれかであり、前記(I)アミンオキシド系界面活性剤はラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドである請求項14に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  16. 前記分子内に窒素原子を有する有機化合物は、(I)アミンオキシド系界面活性剤、(III)脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤であり、前記SP値14〜38の化合物は、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、ジヒドロジャスモン酸メチルであり、前記酸化防止剤がブチルヒドロキシトルエン、トコフェロールである請求項乃至7又は8に記載の屋内ダニ誘引抑制剤。
  17. 前記請求項1乃至16のいずれかに記載の屋内ダニ誘引抑制剤を用いた屋内ダニ誘引抑制方法。
  18. 前記請求項1乃至16のいずれかに記載の屋内ダニ誘引抑制剤を含む洗濯仕上げ剤。
  19. 前記請求項1乃至16のいずれかに記載の屋内ダニ誘引抑制剤と洗浄剤及び/又は洗濯仕上げ剤とを併用する屋内ダニ誘引抑制方法。
  20. 直鎖脂肪族アルデヒド及び脂肪族ラクトンから選ばれる1種以上の化合物を含むダニ誘引成分、及び/又は前記化合物を含む又は生成する油脂成分を、洗浄剤及び/又は漂白剤により除去する屋内ダニ誘引抑制方法。
  21. 直鎖脂肪族アルデヒド及びリモネンから選ばれる1種以上の化合物を含むダニ誘引成分、及び/又は前記化合物を含む又は生成する油脂成分を、洗浄剤及び/又は漂白剤により除去する屋内ダニ誘引抑制方法。
  22. 人体分泌物または食品屑に含まれるダニ誘引成分に対して消臭効果を有するポリフェノール及びそれを含む植物抽出物、無機塩類、分子内に窒素原子を有する有機化合物、pH緩衝作用を有する酸及びその塩、光触媒作用を有する二酸化チタン、消臭性多孔質物質、シクロデキストリン及びその誘導体、SP値14〜38の化合物、並びに酸化防止剤から選ばれる1種以上の化合物を用いて屋内ダニ誘引成分を低減させる方法。
  23. 前記ダニ誘引成分は、炭素数4〜18の脂肪酸及び/又はその脂肪酸エステル、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトン、炭素数4〜12の脂肪族ケトン、リモネンのいずれか一つを含むものである請求項22に記載の屋内屋内ダニ誘引成分の低減方法。
  24. 前記ダニ誘引成分は、炭素数7〜10の直鎖脂肪族アルデヒド、炭素数4〜14の脂肪族ラクトンのいずれか一つを含むものである請求項22に記載の屋内ダニ誘引成分の低減方法。
  25. ダニ誘引成分である直鎖脂肪族アルデヒドの生成を抑制する酸化防止剤を用いて屋内ダニ誘引成分を低減する方法。
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