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JP2005128444A - トナー搬送装置 - Google Patents

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JP2005128444A
JP2005128444A JP2003366413A JP2003366413A JP2005128444A JP 2005128444 A JP2005128444 A JP 2005128444A JP 2003366413 A JP2003366413 A JP 2003366413A JP 2003366413 A JP2003366413 A JP 2003366413A JP 2005128444 A JP2005128444 A JP 2005128444A
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良宣 今野
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Abstract

【課題】感光体表面から除去された回収トナーを、その軟化点近くの温度環境においても、また、トナー同士の凝集物が多少生じても、トナー搬送面への固着をなくして、高い搬送速度で安定的に搬送することができるトナー搬送装置を提供する。
【解決手段】回収トナーを現像ユニットに搬送するためのトナー搬送装置であって、トナー搬送部内にトナー搬送コイルを設けてなるものにおいて、トナー搬送部20の表面、すなわちトナー搬送面をフッ素樹脂で形成する。この場合、両面テープで相互に接着したマイラー22とフッ素樹脂フィルム23との積層物を、マイラー22を介して基材21の表面に貼着する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に配備されたトナー搬送装置に関し、詳しくは、トナー搬送部(トナー搬送路)と、これに収納された搬送コイルとを備えてなるトナー搬送装置における、上記トナー搬送部の表面構造に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリなど)に係るプリント技術では、省エネ化・省スペース化・高画質化が、その大きな流れになっている。
第1に、上記省エネ化のための技術の一つとしては、トナーの融点を低くし、加熱定着に必要な熱量を減らすことで電力消費を抑えるものが挙げられる。第2に、設置スペースを小さくするためには、機械の小型化を進めることが必須であり、機械全体のレイアウトスペースが狭められ、画像形成装置内に配置されたユニット間に十分な隙間(余裕)がない中での機能達成が求められている。第3に、高画質化のためには、トナー粒径を小さくすることで、きめ細かい表現を実現するようにしている。
ここで、上記省エネ化・省スペース化・高画質化を達成する場合に伴う、クリーニングユニット(クリーニング装置)における問題点について説明する。このクリーニングユニットは、電子写真方式の画像形成工程において、トナー像(現像画像)を転写紙に転写した後に感光体表面に残留するトナーを除去し、回収するための装置である。
上記省スペース化技術では、小型化を推進するために定着ユニットの位置がクリーニングユニットへ近づいてくる傾向にある。これは、転写紙へのトナー像転写後の工程である定着ユニットまでの距離を極力減らすことで、全体のレイアウトを小さくするためである。このことは、クリーニングユニット内の回収トナー搬送経路と、画像形成装置内の最も大きな熱源である定着ユニットとの間の距離も短くなることを示している。その結果、小型化を実現した画像形成装置では、それ以前のものと比較してクリーニングユニットが、大きな熱源である定着ユニットに近づいたレイアウトとなっており、このため、クリーニングユニット周辺の温度が55℃弱の温度環境となることが確認されている。
適切な環境設計を実現するための対策の一つとして、機械全体の消費電力を下げる技術が挙げられる。それには、電力を最も多く使用する定着用の熱量を減らすことが効果的であり、そのためには、低い定着温度で定着が可能なように、軟化点が低いトナーを使用することが望ましい。そこで本発明者は、従来機と比較して低い軟化点(約60℃)のトナーを使用する画像形成装置を試作した。
しかしながら、先にも示したように、回収トナー搬送路を持つクリーニングユニット周辺の温度環境は55℃弱の温度上昇が認められており、回収トナー搬送に対しては、余裕度の少ない中でのトナー搬送となる。このような余裕度のない条件下での搬送において発生する問題としては、トナーの軟化点がトナーの軟化点分布の中心値を表すものであることから、そのばらつきの中で低い軟化点をもつトナーが、環境温度で軟化してしまうことが挙げられる。このため、上記試作機では、この軟化したトナーが回収トナー搬送路の表面に固着し、さらにこの固着トナーが成長してゆき、やがて大きな搬送障害となり、トナー搬送機構が破損するトラブルが発生した。
つぎに、画像品質を向上させるための効果的は方法として、トナーの粒径を小さくすることで、細部にわたる部分まで表現できるようにすることが挙げられる。
画像形成装置のトナー搬送装置としては従来、トナー搬送コイル(断面が適宜形状の長尺部材を回転軸の周りに螺旋状に巻いて構成したもの)が使用されているが、トナー粒径を小さくすると、上記トナー搬送コイルによる搬送が難しくなるため、コイル本体の断面形状についての検討が必要である(後記)。
ところで、本発明に関連する先行技術としては、下記特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1に開示された発明は、電子写真方式の画像形成装置を構成するクリーニング装置に関するもので、その目的および構成は以下のとおりである。
(1)目的:クリーニングブレードのエッジ部におけるトナー堆積を防止しうるクリーニング装置を提供することである。
(2)構成:上記エッジ部のトナー堆積が生じないように、クリーニングブレードの、像担持体に対する圧接力を周期的に変化させる手段を、回転駆動される偏心ブレード加圧ローラと、これに接して従動回転するローラとで構成する。
また、特許文献2に開示された発明の内容は以下のとおりである。
(1)目的:トナーに添加した添加剤の濃度の経時増加を抑え、黒ベタ濃度の低下や、細線欠落等の異常画像の発生を防止すること。
(2)感光体に形成した静電潜像に一成分系トナーを供給する現像器内における現像ローラの表面を、フッ素系またはシリコーン系の樹脂でコーティングし、そのコーティングされた現像ローラ表面の水に対する濡れ角、すなわち現像ローラの水平面サンプル上に滴下した水が、表面張力により形を保った状態にあるときにおける前記水平面サンプルに対する接触角を20度以上とすることで、トナー中の添加剤が水分子を介して現像ローラの表面に付着することを防止する。
また、特許文献3に開示された発明の内容は以下のとおりである。
(1)目的:トナー担持体(現像ローラ、現像ベルトなど)の表面に電荷が残留蓄積することなく、その結果、残像が発生せず、トナーに対して十分な帯電量を付与し、十分な量のトナーを搬送し、加えて、安定した高品質画像を得るのに好適な、耐環境性に富むトナー担持体を提供すること。
(2)構成:表面に供給されたトナーをトナー層厚規制部材によって均一な薄層とし、このトナーを静電潜像の現像に供するためのトナー担持体において、表面がニトリルゴムとフッ素樹脂との混合物で形成されていることを特徴とする。
さらに、特許文献4には、下記内容の発明が開示されている。
(1)目的:顕像化粒子を安定的に飛翔させて長期間、良質の画像を形成することができる画像形成装置を提供すること。
(2)トナーを付着させて画像形成を行う記録媒体、記録媒体搬送ローラ、トナーを記録媒体に定着させる定着ローラ、通電制御により画像情報に対応して帯電したトナーを制御する制御電極、帯電したトナーを記録媒体上に付着させるプレート電極、トナーを載置して搬送するトナー搬送ベルト、トナー搬送ベルトを巻装支持するローラ形状の第1支持手段と第2支持手段、トナー層厚規制部材、トナー供給ローラ等により、この画像形成装置を構成する。この場合、上記第1支持手段として、表面がフッ素樹脂で形成されたものを使用することで、上記トナー搬送ベルトの動きがよりスムーズとなり、磨耗も減少してその振動が抑えられるという効果がある。
しかしながら、電子写真方式の画像形成装置において、感光体表面から除去したトナーを搬送するための搬送路を形成するトナー搬送表面へのトナー固着の問題を検討・解決した技術は見当たらない。
特開平6−130863号公報 特開平8−44192号公報 特開平8−44195号公報 特開平9−131916号公報
本発明は、従来技術の上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、電子写真方式の画像形成装置において、クリーニングユニットにより感光体表面から除去された回収トナーを、その軟化点近くの温度環境であっても、また、トナー同士の凝集物が多少生じても、搬送表面への固着をなくして、高い搬送速度で安定的に搬送することができるトナー搬送装置を提供し、もって、電子写真方式の画像形成装置における省エネ化・省スペース化・高画質化を容易に実現させることにある。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置において、感光体ドラム表面から除去されたトナーを、トナー搬送部内に設けたトナー搬送コイルにより所定の部位に搬送するトナー搬送装置において、前記トナー搬送部の表面すなわち、搬送中のトナーとの接触面をフッ素樹脂で形成したものである。
請求項1に係る発明は、画像形成装置内に配備され、感光体表面から除去されたトナーを所定の部位に搬送するためのトナー搬送装置において、
トナー搬送部内にトナー搬送コイルを備えるとともに、前記トナー搬送部の表面をフッ素樹脂で形成することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記トナー搬送部が、クリーニングユニットを構成する断面略半円形の樋状トナー収納部であることを特徴とする請求項1に記載のトナー搬送装置である。
請求項3に係る発明は、前記トナー搬送部が、前記樋状トナー収納部内に設けたトナー搬送コイルにより搬送されたトナーを更に現像ユニットに向けて搬送するトナー搬送管であることを特徴とする請求項1に記載のトナー搬送装置である。
請求項4に係る発明は、当該トナー搬送装置が、軟化点80℃以下、平均粒径8μm以下のトナーを使用する画像形成装置に配備されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー搬送装置である。
請求項5に係る発明は、前記トナー搬送部表面を、厚さ0.5mm以下のフッ素樹脂フィルムを基材表面に貼着することにより形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー搬送装置である。
請求項6に係る発明は、前記トナー搬送部を構成する基材の表面形状と同一形状に成形したマイラー(厚さは、例えば0.7mm以下)の表面に、前記フッ素樹脂フィルムを両面テープで貼着してなる積層物を作製し、該積層物を、マイラーを介して前記基材の表面に貼着することにより、前記トナー搬送部の表面を形成したことを特徴とする請求項5に記載のトナー搬送装置である。
請求項7に係る発明は、前記トナー搬送コイルのコイル本体は、断面形状が略長方形であって角部の丸みが1mm以下(R≦1)であり、かつ前記トナー搬送部表面を形成するフッ素樹脂フィルムとその下層側の基材との間に直径1mm以上の気泡に起因する、トナー搬送部表面の盛り上がり(トナー搬送部表面の平坦化を乱す原因となるもの)が存在しないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナー搬送装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のトナー搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1〜3に係るトナー搬送装置によれば、感光体表面から除去された回収トナーを、軟化点近くの温度環境であっても、また、トナー同士の凝集物が多少生じても、搬送表面への固着をなくして、高い搬送速度で安定的に搬送することができ、電子写真方式の画像形成装置の省エネ化・省スペース化・高画質化が容易となる。
従来のトナー搬送装置では、軟化点80℃以下、平均粒径8μm以下のトナーを使用する画像形成装置を省スペース化した場合には、トナー同士の凝集物が発生しやすくなったり、搬送表面にトナーが固着しやすくなったりする不具合があったが、本発明のトナー搬送装置では、このような問題が的確に解決される(請求項4)。
請求項5に係るトナー搬送装置では、厚さ0.5mm以下のフッ素樹脂フィルムを基材表面に貼着してトナー搬送部表面を形成したので、フッ素樹脂フィルムを機械寿命までトナー搬送部表面に堅固に保持することが可能となり、長期間にわたって、高い搬送速度で安定的にトナー搬送することができるようになった。
請求項6に係るトナー搬送装置では、所定の積層物を貼着することにより、トナー搬送部の表面を形成するようにしたので、トナー搬送部表面を形成するフッ素樹脂フィルムとその下層側のマイラーとの間に気泡が残存することに起因する、トナー搬送部表面の盛り上がりが存在しなくなり、平滑性の高いトナー搬送部表面を形成することができる(請求項7参照)。この場合、上記積層物は、同様に両面テープにより上記基材表面に貼着することが好ましく、上記積層物を曲面状の基材表面に的確・堅固に貼り付けることができるとともに、平滑性が非常に高いトナー搬送部表面を容易に形成することが可能となる。
請求項7に係るトナー搬送装置では、コイル本体の断面形状を略長方形にしたので、断面円形のコイル本体からなる搬送コイルに比べて、トナー搬送能力が大幅に向上する。また、トナー搬送部表面を形成するフッ素樹脂フィルムとその下層側の基材との間に直径1mm以上の気泡に起因する、トナー搬送部表面の盛り上がりが存在しないため、上記断面略長方形のコイル本体を使用しても、トナー搬送部表面を破損することなく、機械の全寿命にわたって、高いトナー搬送機能を発揮することができる。
請求項8に係る画像形成装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の効果を奏するトナー搬送装置を備える画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面をもとに説明する。図1は本発明のトナー搬送装置を備えた、電子写真方式による画像形成装置(複写機)の要部構造の断面図であって、感光体ドラムおよび、その周辺に配備された各ユニットの概略構造を示すものである。
まず、複写機全体の構造および作用の概略について説明する。像担持体である感光体ドラム10は矢印方向に回転し、第1帯電ユニット2で表面が均一に帯電され、図示しない露光ユニットにより、画像情報に対応したレーザービームが感光体ドラム10の軸方向に主走査され、感光体ドラム10の回転により副走査される。これにより、感光体ドラム10の表面上に画像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像ユニット3によって現像されてトナー像となる。トナー像は、第2帯電ユニット4を経て転写ユニット11に回転移動し、ここで転写紙Pに転写される。この転写紙Pは、分離爪5により感光体ドラム10から分離され、図示しない定着ユニットにより定着されて、プリントが完了する。
一方、転写後の感光体ドラム10の表面上に残留するトナーは、クリーニングユニット12のクリーニングブレード9で除去されて回収される(以下、この回収されたトナーを回収トナーという)。その後、感光体ドラム10表面上に残留している電荷は、除電ランプ1の除電光により除電されて、感光体ドラム10表面は次回の作像に備えられる。
上記クリーニングユニット12は、感光体ドラム10の表面に圧接するクリーニングブレード9、回転軸が感光体ドラム10の回転軸と平行になるように、かつブラシ先端部が感光体ドラム表面を摺擦圧接するように配置された円筒状のクリーニングブラシ8(これは、感光体ドラム表面に接触しながら回転する)、このクリーニングブラシ8で回収された回収トナーを現像ユニット3に搬送するトナー搬送コイル7などを備えて構成されている。
さらに、現像ユニット3内の現像剤のトナー濃度を所定の範囲内に保持するための機構として、感光体ドラム10表面に近接した位置に、かつ該表面に対向させて、光の反射を利用したトナー像の濃度センサー6が配備されている。
上記クリーニングユニット12の構造・作用および、このクリーニングユニットで回収されたトナーの、現像ユニット3への搬送構造について更に具体的に説明する。
上記転写プロセスでは、感光体ドラム表面上のトナー像は転写紙Pに100%転写されるわけではなく、その一部は感光体ドラム表面上に残留する。この残留トナーは、感光体ドラム表面を摺擦しているゴム製のクリーニングブレード9により掻き落とされ、クリーニングブラシ8を介して、トナー搬送コイル7に落下する。このトナー搬送コイル7は、クリーニングユニット12を構成する筐体12aの前後の側板に回転可能に軸支されたスクリュー型の回転体であり、図略の駆動機構により回転し、回収トナーを感光体ドラム10の手前側又は奥側に移動させ、図略の開口部から図示されないスクリューコンベア型の回収トナー搬送装置を介して現像ユニット3に返送する。この返送されたトナーは、現像ユニット3内に適量補給されて画像形成に再利用される。
図2〜図4は本発明に係るトナー搬送装置に係るもので、図2はその要部構造を示す概略平面図、図3は回収トナー収納部、すなわちトナー搬送部の概略断面図、図4はこのトナー搬送部の一部分を示す概略斜視図である。このトナー搬送部20は、クリーニングユニット12を構成する筐体12aの底部の一部分であって、断面が略円弧状に形成されており、ここにトナー搬送コイル7が感光ドラム10の回転軸に平行に設置され、回収トナーを現像ユニット3に搬送する構造となっている。そして、上記トナー搬送部20の表面が、本発明に係るトナー搬送装置のトナー搬送面に相当する(請求項2)。
また、上記トナー搬送コイル7の軸方向一端部には従動ギヤ31が取り付けられ、この従動ギヤが駆動機構(図略)を構成する駆動ギヤ32と噛合し、コイル本体7aと回転軸7bが一体回転することによりトナーを搬送する。また、トナー搬送部20の、上記従動ギヤ31と反対側の端部は、図略の上記トナー搬送装置が接続配備されており、このトナー搬送装置により回収トナーが、図2の矢印A方向に現像ユニット3に向かって搬送される。このトナー搬送装置は、管体とこの管体内に回転自在に挿入されたスクリューコンベア型の搬送部材と備えて構成されており、上記管体の内周面もまた、本発明に係るトナー搬送装置のトナー搬送面に相当する(請求項3)。
なお、感光体ドラム表面からの回収トナーをスクリューコンベア型の搬送機構で現像ユニットに搬送するためのトナー搬送装置を備えた、トナーリサイクル方式の画像形成装置は多数の特許文献に開示されている。例えば、特開平9−138579号公報の図2には上記トナー搬送装置の平面図が示されており、回収トナーを回収トナー補給口から現像ユニットのトナーホッパーに補給する構造となっている。
本発明に係るトナー搬送装置の特徴(請求項2)は図3、図4においてトナー搬送部20の表面、つまりトナー搬送面をフッ素樹脂で形成した点にある。具体的には、トナー搬送部表面を、厚さ0.5mm以下のフッ素樹脂フィルムを、例えば硬質プラスチックからなる基材21の表面に貼着することにより形成したものである。この場合、トナー搬送部20を構成する基材21の表面形状と同一形状に成形したマイラー22(厚さは、例えば0.7mm以下)の表面に、フッ素樹脂フィルム23を両面テープで貼着してなる積層物を作製し、該積層物を、マイラー22を介して上記基材表面に貼着することにより、このトナー搬送部表面を形成することが好ましい(請求項6の構成および効果についての記載を参照)。
トナー搬送装置の構成部材のリサイクルを考慮すると、接着用の糊も接着面から剥離できることが望ましく、このような観点からは、接着部材として両面テープを選択するのが最適である。また、フッ素樹脂は非常にやわらかく、0.1mm程度の厚さであると、トナー搬送面のような曲面への貼り付けが非常に困難であり、上記のように、搬送面と同一形状を持つマイラーに一度両面テープを貼り付けてから、この両面テープ上にフッ素樹脂フィルムを貼り付けるのが有効である。また、フッ素樹脂膜を貼り付ける対象の基材として、マイラーのような、曲げの自由度が非常に高い部材を使用することで、湾曲形状をもった状態であってもマイラーを一度平坦に伸ばすことが可能であり、その上に柔らかく腰のないフッ素樹脂膜を張りつけることで、フッ素樹脂製のトナー搬送面とすることが可能となる。
なお、基材表面をフッ素樹脂で被覆する方法としては、フッ素樹脂を含有する塗料を塗布する方法など、他の公知方法から適宜のものを選択して適用できるが、上記両面テープを用いる貼着方法がより望ましい。
上記マイラーの材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド等の樹脂からなるものを適用することができる。また、上記フッ素樹脂としてはポリフッ化エチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル等(テフロン(登録商標) バルフロン(登録商標)など)を用いることができる。
上記背景技術の項では、粒経の小さいトナー粒径をトナー搬送コイルで搬送する場合、コイル本体の断面形状についての検討が必要であると説明したが、本発明者が行った検討によれば、例えば、上記長尺部材として断面円形の部材を用いた図6に示すようなトナー搬送コイル50では、トナーのすり抜け量が多くなってしまい、回収トナーの滞留時間が長くなってしまう。このトナー搬送コイル50は、断面円形の線状部材を回転軸51の周りに捲回してコイル本体52を構成したものである。なお、符号53はこのトナー搬送コイル50を回転させるための従動ギヤである。
上記問題点に対しては、図5に示すような、断面が略長方形の帯状部材を回転軸41の周りに捲回してコイル本体42を構成したトナー搬送コイル40を使用することにより、搬送能力を上げるのが効果的であることが確認された。ここで、図5の(a)は搬送コイルの要部を示す正面図、(b)はコイル本体の形状を示す斜視図、(c)は(b)のB−B線断面図である。
上記のように、粒径の小さいトナーを搬送するには、搬送能力の高いコイルを使用することが必要であり、これには図5(c)に示すような、コイル本体として断面長方形のものを使用するのが効果的である。ところが、本発明者が行ったトナー搬送装置試作品による実験では、コイル本体のエッジ部(断面四角形の角部)が、フッ素樹脂からなるトナー搬送面のところどころに、平面矢視がほぼ円形の傷(図略)を発生させてしまう場合があった。
検討の結果、
(1)この傷はフッ素樹脂膜が円形に破れたものであり、その原因はフッ素樹脂膜とマイラー表面との間に直径1mm以上の気泡が存在したことにあること、
(2)両面テープを使用してフッ素樹脂フィルムを貼着する方法では上記気泡が発生しないのに対し、基材表面に接着剤を塗布し、この上にフッ素樹脂フィルムを貼着する方法では、この気泡が発生しやすくなること、
(3)上記気泡が存在しても、図6に示すような断面円形のコイル本体を備えたトナー搬送コイルでは発生しにくいのに対し、搬送能力が高い図5(c)に示す断面長方形のコイル本体を備えたトナー搬送コイルでは発生しやすくなることが判った。
フッ素樹脂膜下に直径1mm以上の気泡が発生しないようにするための方法としては、フッ素樹脂含有塗料を基材表面に吹き付けるものなどが考えられるが、この方法では基材表面へのフッ素樹脂の固着力が小さく、本発明の所期の目的を十分に達成することができない場合があった。これに対し、本発明に従いフッ素樹脂としてフィルム部材を用いることで、フッ素樹脂面がトナーなどにより研磨されても、トナー搬送面の寿命が十分長くなることが確認された。
なお、図示した上記実施の形態に係るトナー搬送装置は、クリーングブレードにより感光体ドラム表面から除去され、クリーニングブラシから排出される回収トナーを受け取って搬送するものであり、トナー搬送面は、クリーニングユニットを構成するトナー収納部の断面略半円形底面上(断面略半円形の樋状の底面上)にフッ素樹脂膜を形成したものであったが、本発明では、以下に示す実施の形態(請求項3)も効果的である。
この実施の形態に係るトナー搬送装置は、円管内にトナー搬送コイルを回転自在に挿入したもの、つまりトナー搬送コイルと、該トナー搬送コイルの外周を包囲する管状のトナー搬送面とにより構成されたものであって、図2および図3に示すトナー搬送装置に接続されて、回収トナーを現像ユニット3に向けて搬送するものであり、上記管状のトナー搬送面が、管体の内周面をフッ素樹脂膜で被覆して形成されたものである。
本発明は、現像剤としてトナーを使用する電子写真方式の画像形成装置に限らず、熱により流動性が変化する微粉、特に直径10μm以下のものや、軟化点が低いものを搬送する装置に、広くかつ有効に適用することができる。
本発明のトナー搬送装置を備えた、電子写真方式による画像形成装置(複写機)の要部構造の断面図であって、感光体ドラムおよび、その周辺に配備された各ユニットの概略構造を示すものである。 上記トナー搬送装置の要部構造を示す概略平面図である。 上記トナー搬送装置を構成するトナー搬送部の概略断面図である。 上記トナー搬送装置を構成するトナー搬送部の一部分を示す概略斜視図である。 断面略長方形の帯状部材を回転軸の周りに捲回して構成したトナー搬送コイルに係るものであって、(a)は搬送コイルの要部を示す正面図、(b)はコイル本体の形状を示す斜視図、(c)は(b)のB−B線断面図である。 断面円形の線状部材を回転軸の周りに捲回して構成したトナー搬送コイルの斜視図である。
符号の説明
1 除電ランプ
2 第1帯電ユニット
3 現像ユニット
4 第2帯電ユニット
5 分離爪
6 濃度センサー
7 トナー搬送コイル
7a コイル本体
7b 回転軸
8 クリーニングブラシ
9 クリーニングブレード
10 感光体ドラム
11 転写ユニット
12 クリーニングユニット
12a 筐体
20 トナー搬送部
21 基材
22 マイラー
23 フッ素樹脂フィルム
31 従動ギヤ
32 駆動ギヤ
41 回転軸
42 コイル本体
40 トナー搬送コイル
50 トナー搬送コイル
51 回転軸
52 コイル本体
53 従動ギヤ
P 転写紙


Claims (8)

  1. 画像形成装置内に配備され、感光体表面から除去されたトナーを所定の部位に搬送するためのトナー搬送装置において、
    トナー搬送部内にトナー搬送コイルを備えるとともに、前記トナー搬送部の表面をフッ素樹脂で形成することを特徴とするトナー搬送装置。
  2. 前記トナー搬送部は、クリーニングユニットを構成する断面略半円形の樋状トナー収納部であることを特徴とする請求項1に記載のトナー搬送装置。
  3. 前記トナー搬送部は、前記樋状トナー収納部内に設けたトナー搬送コイルにより搬送されたトナーを更に現像ユニットに向けて搬送するトナー搬送管であることを特徴とする請求項1に記載のトナー搬送装置。
  4. 当該トナー搬送装置が、軟化点80℃以下、平均粒径8μm以下のトナーを使用する画像形成装置に配備されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  5. 前記トナー搬送部の表面を、厚さ0.5mm以下のフッ素樹脂フィルムを基材表面に貼着することにより形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  6. 前記トナー搬送部を構成する基材の表面形状と同一形状に成形したマイラーの表面に、前記フッ素樹脂フィルムを両面テープで貼着してなる積層物を作製し、該積層物を、マイラーを介して前記基材の表面に貼着することにより、前記トナー搬送部の表面を形成したことを特徴とする請求項5に記載のトナー搬送装置。
  7. 前記トナー搬送コイルのコイル本体は、断面形状が略長方形であって角部の丸みが1mm以下であり、かつ前記トナー搬送部の表面を形成するフッ素樹脂フィルムとその下層側の基材との間に直径1mm以上の気泡に起因する、トナー搬送部表面の盛り上がりが存在しないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナー搬送装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のトナー搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

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