JP2005128171A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 OCB液晶表示装置の黒表示時の青味を解消する。
【解決手段】 対向基板130およびアレイ基板120間にベンド配列される液晶層140を挟持し、前記基板の一方に赤、緑、青の各色フィルタを備える液晶セル110と、液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板200a,200b,210a,210bと、液晶セルおよび位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板220a,220bと、液晶セル、位相差板および偏光板を通過する光の通路L上に配置され青色光を特定の視野角で吸収する2色性色素素子400とを有する。
【選択図】 図8
【解決手段】 対向基板130およびアレイ基板120間にベンド配列される液晶層140を挟持し、前記基板の一方に赤、緑、青の各色フィルタを備える液晶セル110と、液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板200a,200b,210a,210bと、液晶セルおよび位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板220a,220bと、液晶セル、位相差板および偏光板を通過する光の通路L上に配置され青色光を特定の視野角で吸収する2色性色素素子400とを有する。
【選択図】 図8
Description
この発明は、液晶表示装置に係り、広視野角と高速応答の実現が可能なOCB(Optically Compensated Birefringence)技術を用いた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力の特徴を生かして、各種用途に適用されている。
現在、市場で広く利用されているツイステッド・ネマチック(TN)型液晶表示装置は、光学的に正の屈折率異方性を有する液晶材料が、基板間に略90°捩れ配列されて構成され、その捩れ配列の制御により入射光の旋光性を調節している。このTN型液晶表示装置は、比較的、容易に製造できるものの、その視野角は狭く、また応答速度が遅いため、特にTV画像等の動画表示には不向きであった。
一方、視野角及び応答速度を改善するものとしてOCB型液晶表示装置が注目されている。OCB型液晶表示装置は、基板間にベンド配列が可能な液晶材料が封入されてなるもので、TN型液晶表示装置に比して応答速度は一桁改善され、更に液晶材料の配列状態から光学的に自己補償されるため視野角が広いと言う利点がある。そして、このようなOCB型液晶表示装置を用いて画像表示を行う場合、複屈折性を制御し偏光板との組合せによって、例えば高電圧印加状態で光を遮断(黒表示)し、低電圧印加状態で光を透過(白表示)させることが考えられる。
しかしながら、黒表示状態では、液晶分子は高電圧印加により電界方向に沿って配列(基板に対して法線方向に配列)するが、基板近傍の液晶分子は配向膜との相互作用で法線方向に配列されず、光は所定方向に位相差の影響を受ける。このため、基板法線方向から観察した場合、黒表示時の透過率を十分に低減させることができず、コントラストの低下を招く。そこで、例えば一軸性の位相差板を組み合せることで、黒表示時の液晶層の位相差を補償し、透過率を十分に低減させることが知られている。また、斜め方向からの観察に対しても十分に黒表示、あるいは階調特性を補償する手法として、例えば特許文献1に開示されるように、ハイブリッド配列した光学負の位相差板を組み合せることも知られている。
特開平10-197862号公報
ところで、カラー液晶表示装置は自然光や演色性の高いバックライト等の入射光を反射または透過させて各色フィルタを通して表示するものであり、全光波長領域にわたる光を各フィルタの波長通過帯域で選択している。
TN型液晶表示装置では表示に旋光性を用いるため、基板間で光が内部反射しても表示に与える影響はほとんどない。しかし、OCB液晶表示装置にあっては、内部反射の回数によって液晶層を通過する入射光が受けるリタデーションと位相差板のリタデーションとがずれ、これにより画像の色味のバランスが崩れるという問題が生じる。更に、内部反射する反射光も波長分散を持つため、色味のバランスの崩れはより一層大きくなってしまう。この色味はどの波長光でも生じるが、とくに青紫−青−青緑で認識される青色に対する青フィルタの分担する波長範囲が他の色に比べて広く、青色フィルタ特性は広い通過帯域を有していることから、黒表示時に画像が青味を帯びるおそれがある。
この発明は、高い応答速度と共に、色味のバランスに優れた液晶表示装置を提供することを目的としている。
本発明は、液晶セルを通過する光成分のうち、青色成分を吸収するフィルタ手段を設け、青色フィルタから漏れる不要な光を減衰することにより、色バランスを調節する。
本発明は、液晶セルが制御する光の通路にフィルタ手段として2色性色素素子を配置する。代表的な2色性色素素子は液晶セル面に垂直な方向に選択された所定の波長光の透過率が最大となり、垂直方向から傾斜するにしたがって透過率を低減するすなわち吸収を高める素子であり、斜方向への不要な光漏れを防止する。
本発明によれば、それぞれ電極を有し、電極側が対向して配置されたアレイ基板および対向基板と、前記基板間に挟持されベンド配列される液晶層と、前記基板の一方に設けられた赤、緑、青の各色フィルタとからなる液晶セルと、
前記液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板と、
前記液晶セルおよび前記位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板と、
前記液晶セル、前記位相差板および前記偏光板を通過する光の通路上に配置され可視光の透過率に異方性のある配列をした2色性色素を含み、前記液晶セル面に垂直な方向で所定の波長光の透過率が選択的に最大となる2色性色素素子と、
を具備することを特徴とする液晶表示装置を得るものである。
前記液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板と、
前記液晶セルおよび前記位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板と、
前記液晶セル、前記位相差板および前記偏光板を通過する光の通路上に配置され可視光の透過率に異方性のある配列をした2色性色素を含み、前記液晶セル面に垂直な方向で所定の波長光の透過率が選択的に最大となる2色性色素素子と、
を具備することを特徴とする液晶表示装置を得るものである。
ここに、前記所定の波長光が300nm〜500nmの範囲の光であることが好ましい。すなわち青色光側の斜め方向の光を抑制する。
さらに、前記2色性色素素子が2枚の基板とこれらの基板間に挟持された液晶と2色性色素の混合物層とからなることを特徴とする。
2色性色素素子をゲストホスト液晶構造として、特定波長光領域の斜め方向の選択吸収を均一に効率よく行うものである。
ここに、前記2色性色素素子の前記2枚の基板はそれぞれ前記混合物層に電圧が印加可能な電極を有し、この電圧印加により前記2色性色素の配列が変化することが好ましい。
さらに、前記電極に前記液晶セルの表示画像に応じて2色性色素の配列を変化させる制御回路が接続されてなることか好ましい。
また、前記2色性色素素子が可視光の透過率に異方性のある配列をした2色性色素層を含み前記光通路上の偏光板と前記液晶セルとの間に配置され、前記2色性色素の遷移双極子モーメントと前記偏光板の吸収軸がほぼ平行に配置されている液晶表示装置を得るものである。
さらに、前記所定の波長光が青色光である液晶表示装置を得るものである。
本発明は液晶セルを通過する光の通路上に、2色性色素素子を配置して、特定視野角の青色成分の透過を選択的に抑止するので、青色光の光漏れを防ぎ、黒表示時に生じる画像の青味を解消することができる。
以下、本発明の一実施形態の液晶表示装置について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態のOCBモード方式による液晶表示装置の概略構成図である。
図1は、本実施形態のOCBモード方式による液晶表示装置の概略構成図である。
この液晶表示装置1は、アスペクト比16:9、対角22型であって、光透過型のアクティブマトリクスタイプの液晶パネル100と、複数本の管状光源310(図10参照)が並置配列されて構成され液晶パネル背面に配置されるバックライト300と、液晶パネル100とバックライト300間に配置された2色性色素素子400と、液晶パネル100内の液晶セル110に内蔵され走査線Yjに走査信号Vgを供給する走査線駆動回路Ydr1,Ydr2(図3参照)と、信号線Xi(図3参照)に信号電圧Vsigを供給するTCP(Tape Carrier Package)から構成される信号線駆動回路500と、対向電極Ecom(図2参照)に対向電極電圧Vcomを供給する共通電極駆動回路700と、走査線駆動回路Ydr1,Ydr2、信号線駆動回路500及び共通電極駆動回路700を制御する制御回路900とを備え、液晶パネル100がバックライト300と額縁状のベゼル1000とに挟持されて構成されている。
液晶パネル100は、図2に示すように、液晶セル110と、出射光側の前面ハイブリッド位相差板200a、前面2軸位相差板210a、前面偏光板220a、後面ハイブリッド位相差板200b、後面2軸位相差板210b、入射光側の後面偏光板220bから構成されている。なお、前面ハイブリッド位相差板200a、前面2軸位相差板210a及び前面偏光板220aは一体的に構成され、同様に後面ハイブリッド位相差板200b、後面2軸位相差板210b及び後面偏光板220bも一体的に構成され、液晶セル110の主表面にそれぞれ貼り付けられている。
液晶セル110は、表示用画素電極をもつアレイ基板120、このアレイ基板の表示用画素電極に対向電極を対向させて配置された対向基板130、及びアレイ基板120と対向基板130との間にそれぞれ配向膜151、153を介して挟持された液晶層140とから構成されている。
液晶セル110は、表示用画素電極をもつアレイ基板120、このアレイ基板の表示用画素電極に対向電極を対向させて配置された対向基板130、及びアレイ基板120と対向基板130との間にそれぞれ配向膜151、153を介して挟持された液晶層140とから構成されている。
<アレイ基板の構成>
アレイ基板120について、図2乃至図7を参照して説明する。
アレイ基板120は、透明なガラス基板GLS1上に、複数本のアルミニウム(Al)から構成される信号線Xiと複数本のモリブデン・タングステン合金(MoW)から構成される走査線Yjとが酸化シリコン(SiO2)膜からなる層間絶縁膜INS2を介してマトリクス状に配置されている。また、走査線Yjと並行して走査線Yjと同一工程で作成される補助容量線Cjが配置されている。
信号線Xiと走査線Yjとの交点近傍には、多結晶シリコン(p-Si)膜を活性層としたトップゲート構造の薄膜トランジスタTFT上にパッシベーション膜INS3を介して透明電極としてITO(Indium Tin Oxide)からなる表示用画素電極Dpixが配置されている。より詳しくは、このTFTは、オフリーク電流を低減するためにダブルゲート構造に構成され、P型のソース・ドレイン領域p-Si(s),p-Si(d)、チャネル領域p-Si(c1),p-Si(c2)、チャネル領域p-Si(c1),p-Si(c2)間に配置される接続領域p-Si(i)をp-Si膜中に含み、ドレイン領域p-Si(d)はコンタクトホールCH1を介して信号線Xiに接続され、ソース領域p-Si(s)はコンタクトホールCH2を介してAlからなるソース配線EXTによって引き回され、コンタクトホールCH3を介して表示用画素電極Dpixに接続されている。
p-Si膜上には、TEOSからなるゲート絶縁膜INS1が配置され、この上に走査線Yjから延在した第1ゲート電極G1が配置され、また走査線Yjの一部が第2のゲート電極G2として配線されている。そして、第1ゲート電極G1が第1チャネル領域p-Si(c1)に対応し、第2ゲート電極G2が第2チャネル領域p-Si(c2)に対応している。
また、このTFTのソース領域p-Si(s)はソース領域延在部p-Si(se)(図5および図6(a))を含み、補助容量線Cjから伸び補助容量線Cjと同一工程で作成されるMoWからなる第1補助容量電極EC1上に層間絶縁膜INS2を介して配置される第2補助容量電極EC2にコンタクトホールCH4を介して電気的に接続している。この第2補助容量電極EC2は信号線Xiと同一工程で作成されるAlから構成されている。更に、この第2補助容量電極EC2上にパッシベーション膜INS3を介して表示用画素電極Dpixと同一工程で作成される相転移用画素電極Tpixが配置され、この相転移用画素電極TpixはコンタクトホールCH5を介して第2補助容量電極EC2と電気的に接続している。
このような構成により、第1補助容量電極EC1と第2補助容量電極EC2との間で保持容量Cs(図3)が形成され、この保持容量Cs上に相転移用画素電極Tpixが配置されるため、開口率を損なうことなく効果的に大きな保持容量Csを確保することが可能となる。
更に、この実施形態では、表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとは走査線Yjを跨いで配置され、TFTのソース領域p-Si(s)から独立したソース領域延在部p-Si(se)により接続されるため、仮に保持容量Csに短絡等があったとしても、ソース領域延在部p-Si(se)をレーザ照射等の手段で電気的に切り離すことで、容易に救済することができる。
また、補助容量線Cj上で隣接する次水平ラインの表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとは、対向する端辺が互いに噛合う櫛歯状に構成されている。これは、表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとの間に捩れた横方向電界を印加する事により均一にベンドの核形成をすることが可能となり、初期のスプレイ配列状態から均一にベンド配列状態に導くことが可能とするものである。この櫛歯ピッチは、例えば50μmよりも小さくすることにより低電圧で均一な配列に導くことを可能にする。
ところで、図3に示すように、走査線Yjの両端は、それぞれガラス基板GLS1上に一体的に構成された走査線駆動回路Ydr1,Ydr2に電気的に接続されている。そして、走査線駆動回路Ydr1,Ydr2には、それぞれ垂直走査クロック信号YCK、垂直スタート信号YSTが入力される。補助容量線Cjは、それぞれ両端で接続配線Ccsに接続され、接続配線Ccsを介して補助容量電圧Vcsが入力される。信号線Xiは、選択スイッチSELを介して信号入力線xk(k=i/2)に接続されている。詳しくは、信号線Xiは奇数信号線Xi(i=1,3,5,・・・)と偶数信号線線Xi(i=2,4,6,・・・)とに区分され、隣接する一対の奇数信号線Xi,Xi+2が選択スイッチSEL1,SEL3を介して同一の信号入力線xkに接続され、隣接する一対の偶数信号線Xi+1,Xi+3が選択スイッチSEL2,SEL4を介して同一の信号入力線xk+1に接続されている。そして、奇数信号線対の一方に接続される選択スイッチSEL1と偶数信号線対の一方に接続される選択スイッチSEL4とが第1選択信号Vsel1で選択され、奇数信号線対の他方に接続される選択スイッチSEL3と偶数信号線対の他方に接続される選択スイッチSEL2とが第2選択信号Vsel2で選択されるよう配線されている。
アレイ基板120について、図2乃至図7を参照して説明する。
アレイ基板120は、透明なガラス基板GLS1上に、複数本のアルミニウム(Al)から構成される信号線Xiと複数本のモリブデン・タングステン合金(MoW)から構成される走査線Yjとが酸化シリコン(SiO2)膜からなる層間絶縁膜INS2を介してマトリクス状に配置されている。また、走査線Yjと並行して走査線Yjと同一工程で作成される補助容量線Cjが配置されている。
信号線Xiと走査線Yjとの交点近傍には、多結晶シリコン(p-Si)膜を活性層としたトップゲート構造の薄膜トランジスタTFT上にパッシベーション膜INS3を介して透明電極としてITO(Indium Tin Oxide)からなる表示用画素電極Dpixが配置されている。より詳しくは、このTFTは、オフリーク電流を低減するためにダブルゲート構造に構成され、P型のソース・ドレイン領域p-Si(s),p-Si(d)、チャネル領域p-Si(c1),p-Si(c2)、チャネル領域p-Si(c1),p-Si(c2)間に配置される接続領域p-Si(i)をp-Si膜中に含み、ドレイン領域p-Si(d)はコンタクトホールCH1を介して信号線Xiに接続され、ソース領域p-Si(s)はコンタクトホールCH2を介してAlからなるソース配線EXTによって引き回され、コンタクトホールCH3を介して表示用画素電極Dpixに接続されている。
p-Si膜上には、TEOSからなるゲート絶縁膜INS1が配置され、この上に走査線Yjから延在した第1ゲート電極G1が配置され、また走査線Yjの一部が第2のゲート電極G2として配線されている。そして、第1ゲート電極G1が第1チャネル領域p-Si(c1)に対応し、第2ゲート電極G2が第2チャネル領域p-Si(c2)に対応している。
また、このTFTのソース領域p-Si(s)はソース領域延在部p-Si(se)(図5および図6(a))を含み、補助容量線Cjから伸び補助容量線Cjと同一工程で作成されるMoWからなる第1補助容量電極EC1上に層間絶縁膜INS2を介して配置される第2補助容量電極EC2にコンタクトホールCH4を介して電気的に接続している。この第2補助容量電極EC2は信号線Xiと同一工程で作成されるAlから構成されている。更に、この第2補助容量電極EC2上にパッシベーション膜INS3を介して表示用画素電極Dpixと同一工程で作成される相転移用画素電極Tpixが配置され、この相転移用画素電極TpixはコンタクトホールCH5を介して第2補助容量電極EC2と電気的に接続している。
このような構成により、第1補助容量電極EC1と第2補助容量電極EC2との間で保持容量Cs(図3)が形成され、この保持容量Cs上に相転移用画素電極Tpixが配置されるため、開口率を損なうことなく効果的に大きな保持容量Csを確保することが可能となる。
更に、この実施形態では、表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとは走査線Yjを跨いで配置され、TFTのソース領域p-Si(s)から独立したソース領域延在部p-Si(se)により接続されるため、仮に保持容量Csに短絡等があったとしても、ソース領域延在部p-Si(se)をレーザ照射等の手段で電気的に切り離すことで、容易に救済することができる。
また、補助容量線Cj上で隣接する次水平ラインの表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとは、対向する端辺が互いに噛合う櫛歯状に構成されている。これは、表示用画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとの間に捩れた横方向電界を印加する事により均一にベンドの核形成をすることが可能となり、初期のスプレイ配列状態から均一にベンド配列状態に導くことが可能とするものである。この櫛歯ピッチは、例えば50μmよりも小さくすることにより低電圧で均一な配列に導くことを可能にする。
ところで、図3に示すように、走査線Yjの両端は、それぞれガラス基板GLS1上に一体的に構成された走査線駆動回路Ydr1,Ydr2に電気的に接続されている。そして、走査線駆動回路Ydr1,Ydr2には、それぞれ垂直走査クロック信号YCK、垂直スタート信号YSTが入力される。補助容量線Cjは、それぞれ両端で接続配線Ccsに接続され、接続配線Ccsを介して補助容量電圧Vcsが入力される。信号線Xiは、選択スイッチSELを介して信号入力線xk(k=i/2)に接続されている。詳しくは、信号線Xiは奇数信号線Xi(i=1,3,5,・・・)と偶数信号線線Xi(i=2,4,6,・・・)とに区分され、隣接する一対の奇数信号線Xi,Xi+2が選択スイッチSEL1,SEL3を介して同一の信号入力線xkに接続され、隣接する一対の偶数信号線Xi+1,Xi+3が選択スイッチSEL2,SEL4を介して同一の信号入力線xk+1に接続されている。そして、奇数信号線対の一方に接続される選択スイッチSEL1と偶数信号線対の一方に接続される選択スイッチSEL4とが第1選択信号Vsel1で選択され、奇数信号線対の他方に接続される選択スイッチSEL3と偶数信号線対の他方に接続される選択スイッチSEL2とが第2選択信号Vsel2で選択されるよう配線されている。
例えば、図7(a)に示すように、一水平走査期間(1H)の前半で信号線X1に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して正極性(+)の信号電圧Vsig1が、信号線X4に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して負極性(−)の信号電圧Vsig4が書き込まれる。そして、一水平走査期間(1H)の後半で信号線X2に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して負極性(−)の信号電圧Vsig2が、信号線X3に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して正極性(+)の信号電圧Vsig3が書き込まれる。また、図7(b)に示すように、次フレームの一水平走査期間(1H)の前半で信号線X1に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して負極性(−)の信号電圧Vsig1が、信号線X4に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して正極性(+)の信号電圧Vsig4が書き込まれる。そして、一水平走査期間(1H)の後半で信号線X2に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して正極性(+)の信号電圧Vsig2が、信号線X3に対応する表示画素電極Dpixに対向電極電圧Vcomに対して負極性(−)の信号電圧Vsig3が書き込まれる。
このようにして、フレーム反転駆動及びドット反転駆動が行われ、これにより不所望な直流電圧の印加の防止と共に、フリッカの発生が効果的に防止される。更に、信号線駆動回路500と液晶パネル100との接続数は、信号線Xiの本数iに対してi/2に軽減されるため、接続工程が大幅に軽減されると共に、接続個所数が少ない事により製造歩留りの改善、耐衝撃性の向上等が達成される。また、高精細化に伴う接続ピッチ限界を広げることができ、例えば80μm以下の高精彩化も達成できる。
ところで、上記実施形態では、一水平走査期間(1H)内に、ある信号入力線xkから入力される信号電圧Vsigを一つ置きの2本の信号線Xi,Xi+2にシリアルに振り分けるものとしたが、3本の信号線、あるいは4本の信号線に振り分けることも可能であり、このようにすることで接続数を更に低減することができる。しかしながら、この振り分け数を増大させる事は、各書き込み時間を短縮する事になるため、TFTの能力等に応じて適宜設計する必要がある。
<対向基板の構成>
対向基板130は、ガラス基板GLS2上に不所望な漏れ光を阻止するマトリクス状の遮光膜BM、カラー表示のために各表示画素電極Dpixに対応して設けられた赤R、緑G、青B各色のカラーフィルタCF(R),CF(G),CF(B)およびITOからなる透明な対向電極Ecomが設けられて構成されている。ここに図示しないがCF(G)、CF(B)はCF(R)に順次隣接して配列される。
ところで、上記実施形態では、一水平走査期間(1H)内に、ある信号入力線xkから入力される信号電圧Vsigを一つ置きの2本の信号線Xi,Xi+2にシリアルに振り分けるものとしたが、3本の信号線、あるいは4本の信号線に振り分けることも可能であり、このようにすることで接続数を更に低減することができる。しかしながら、この振り分け数を増大させる事は、各書き込み時間を短縮する事になるため、TFTの能力等に応じて適宜設計する必要がある。
<対向基板の構成>
対向基板130は、ガラス基板GLS2上に不所望な漏れ光を阻止するマトリクス状の遮光膜BM、カラー表示のために各表示画素電極Dpixに対応して設けられた赤R、緑G、青B各色のカラーフィルタCF(R),CF(G),CF(B)およびITOからなる透明な対向電極Ecomが設けられて構成されている。ここに図示しないがCF(G)、CF(B)はCF(R)に順次隣接して配列される。
また、図示しないが、対向電極Ecom上には樹脂性の柱スペーサが配置され、これによりアレイ基板110との間隙を維持するよう、複数画素に対して1つの割合で規則的に配置されている。アレイ基板上のスペーサ対応位置は図4に示す信号線の幅広エリアXaである。
<液晶パネルの構成>
次に、この液晶パネル100の構成について更に詳細に説明する。
図2に示すように、各アレイ及び対向基板120,130のそれぞれの主面に配置される配向膜151,153はラビング方向Ra、Rb(図8、図9参照)が基板120,130で画面上下方向に、互いに略並行方向にかつ同方向になるようにラビング処理が施されている。そして、プレチルト角(θ)はほぼ10°に設定されている。そして、これらの両基板120,130間に液晶層140が挟持されている。液晶層140には、表示画素電極Dpixと対向電極Ecomに所定の電圧が印加された状態で、その液晶分子がベンド配列になる誘電率異方性が正のp形ネマティック液晶が用いられる。
次に、この液晶パネル100の構成について更に詳細に説明する。
図2に示すように、各アレイ及び対向基板120,130のそれぞれの主面に配置される配向膜151,153はラビング方向Ra、Rb(図8、図9参照)が基板120,130で画面上下方向に、互いに略並行方向にかつ同方向になるようにラビング処理が施されている。そして、プレチルト角(θ)はほぼ10°に設定されている。そして、これらの両基板120,130間に液晶層140が挟持されている。液晶層140には、表示画素電極Dpixと対向電極Ecomに所定の電圧が印加された状態で、その液晶分子がベンド配列になる誘電率異方性が正のp形ネマティック液晶が用いられる。
ところで、図9(a)に示すように、表示画素電極Dpixと対向電極Ecom間に電圧が無印加の状態では液晶層140の液晶分子140aはスプレイ配列状態をとる。このため、電源投入時に、表示画素電極Dpixと対向電極Ecomとの間に数十V程度の高電圧を印加することでベンド配列状態に移行させる。この相転移を確実に行うため、高電圧印加に際し、隣接する水平画素ライン毎に逆極性の電圧を順次書き込むことにより、隣接する表示画素電極Dpixと相転移用画素電極Tpixとの間に横方向のねじれ電位差を与えることで核形成を行い、この核を中心に相転移を行う。このような動作を略1秒間程度行う事によりスプレイ配列状態からベンド配列状態に移行させ、更に表示画素電極Dpixと対向電極Ecomとの間の電位差を同電位とすることで不所望な履歴を一度消去する。
このようにしてベンド配列状態とした後、動作中は図9(b)のように液晶分子140aにベンド配列状態が維持される低いオフ電圧Voff以上の電圧が印加される。このオフ電圧とこれよりも高い電圧のオン電圧Vonと間で電圧を変化させることにより、同図(b)から(c)の間で配列状態を変化させ、液晶層140のリタデーション値をλ/2変化させ透過率を制御する。
このようにしてベンド配列状態とした後、動作中は図9(b)のように液晶分子140aにベンド配列状態が維持される低いオフ電圧Voff以上の電圧が印加される。このオフ電圧とこれよりも高い電圧のオン電圧Vonと間で電圧を変化させることにより、同図(b)から(c)の間で配列状態を変化させ、液晶層140のリタデーション値をλ/2変化させ透過率を制御する。
このような動作を達成するために、図8に示すように、オン電圧Voff印加時に黒表示となるように一対の偏光板220a,220bの吸収軸Aa,Abを互いに直交させ、ラビング方向Ra,Rbとπ/4ずらした配列とする。
また、アレイ基板120及び対向基板130の外表面と偏光板220a,220bとの間に貼り付けられる前面ハイブリッド位相差板200aと後面ハイブリッド位相差板200bは、オン電圧時(黒表示時)の液晶層140のリタデーション値RLCon例えば80nmを補償するもので、更に黒表示時の正面及び斜め方向からの不所望な光漏れを防止するものである。即ち、このハイブリッド位相差板200a,200bを構成するディスコティック液晶は、屈折率nxとnyとが等しく、光軸方向の屈折率nzがnx,nyよりも小さい光学負の材料であって、図2および図8に示すように分子光軸Doptが液晶層140の液晶分子140aの光軸の傾斜方向とはそれぞれ逆方向に傾斜し、その傾斜角が膜厚方向に徐々に変化して構成されるものであって、リタデーション値RDはそれぞれ‐40nmで構成されている。従って、黒表示時の液晶層140のリタデーションRLConが80nmであることから、黒表示時の位相差は相殺され、これにより不所望な光漏れが防止される。
更にハイブリッド位相差板200a,200bと偏光板220a,220bとの間には、2軸位相差板210a,210bがそれぞれ配置されている。この2軸位相差板210a,210bは、斜め方向における液晶層140の旋光性に起因した光漏れを防止するものであって、それぞれ偏光板220a,220bの吸収軸Aa,Abに遅相軸Adを一致させている。従って、偏光板220a,220bとの組合せによって正面方向からの位相差はほぼ零にすることができ、実質的に斜め方向の波長分散のみを選択的に改善することができる。
また、アレイ基板120及び対向基板130の外表面と偏光板220a,220bとの間に貼り付けられる前面ハイブリッド位相差板200aと後面ハイブリッド位相差板200bは、オン電圧時(黒表示時)の液晶層140のリタデーション値RLCon例えば80nmを補償するもので、更に黒表示時の正面及び斜め方向からの不所望な光漏れを防止するものである。即ち、このハイブリッド位相差板200a,200bを構成するディスコティック液晶は、屈折率nxとnyとが等しく、光軸方向の屈折率nzがnx,nyよりも小さい光学負の材料であって、図2および図8に示すように分子光軸Doptが液晶層140の液晶分子140aの光軸の傾斜方向とはそれぞれ逆方向に傾斜し、その傾斜角が膜厚方向に徐々に変化して構成されるものであって、リタデーション値RDはそれぞれ‐40nmで構成されている。従って、黒表示時の液晶層140のリタデーションRLConが80nmであることから、黒表示時の位相差は相殺され、これにより不所望な光漏れが防止される。
更にハイブリッド位相差板200a,200bと偏光板220a,220bとの間には、2軸位相差板210a,210bがそれぞれ配置されている。この2軸位相差板210a,210bは、斜め方向における液晶層140の旋光性に起因した光漏れを防止するものであって、それぞれ偏光板220a,220bの吸収軸Aa,Abに遅相軸Adを一致させている。従って、偏光板220a,220bとの組合せによって正面方向からの位相差はほぼ零にすることができ、実質的に斜め方向の波長分散のみを選択的に改善することができる。
<バックライトの構成>
背面の偏光板220bに面して配置されるバックライト300について図10を参照して説明する。
背面の偏光板220bに面して配置されるバックライト300について図10を参照して説明する。
このバックライト300は、例えば同図(a)に示すように並置配列された複数本の管状光源310と、この管状光源310からの光を効率よく前面に出射すると共に管状光源310を収納する樹脂製のリフレクタ320と、偏光板220b(図2参照)と管状光源310との間に配置される光学シートととを備えて構成されている。
光学シートは、例えば輝度均一性を確保するための旭化成社製TDX等の拡散板340、管状光源310から出射される光源光を集光する複数のプリズム列が配列された例えば3M社製BEFIII等のプリズムシート350,360から構成される。
管状光源310としては、3波長冷陰極蛍光管を代表とする高演色性ランプで構成され、一例として図11の曲線Aに示すような発光スペクトルを有しており、610nmにピークのある赤色光領域、540nmにピークをもつ緑色光領域、435nmにピークをもつ青色光領域を有している。ランプの放電ガスにキセノンガスを用いた場合の147nm紫外線に励起される発光蛍光体として、赤色用にY2O3:Eu蛍光体、緑色用にLaPO4:Ce,Tb蛍光体、青用にBAM螢光体が使用されるが、他の蛍光体が用いられることも多く、高演色性を得るための発光スペクトルとしては大差がない。
同図(b)は本実施形態の変形例で、バックライトとしてサイドライト型の面光源を用いた場合であって、アクリル樹脂等からなる導光板370、導光板370の側面に配置される管状光源310、管状光源310からの光源光を効率よく導光板370に導くリフレクタ380、この上に配置される拡散板340、更にこの上に配置されるプリズムシート350,360とから構成されている。このような構成としても、上記と同様の効果を達成することができる。
液晶セル110の各カラーフィルタCF(R),CF(G),CF(B)はこれらの光波長を分担する通過特性を有し、赤フィルタCF(R)は580nm以上、緑フィルタCF(G)は580〜510nm、青フィルタCF(B)は550〜400nmを通過特性としている。青フィルタCF(B)のもつ通過帯域は広く、すなわち青フィルタCF(B)の通過領域に、ランプの発光スペクトルの435nmの鋭いピーク、450nmの低い幅広のピークおよび490nmの低い鋭いピークが含まれる。
液晶セル110の各カラーフィルタCF(R),CF(G),CF(B)はこれらの光波長を分担する通過特性を有し、赤フィルタCF(R)は580nm以上、緑フィルタCF(G)は580〜510nm、青フィルタCF(B)は550〜400nmを通過特性としている。青フィルタCF(B)のもつ通過帯域は広く、すなわち青フィルタCF(B)の通過領域に、ランプの発光スペクトルの435nmの鋭いピーク、450nmの低い幅広のピークおよび490nmの低い鋭いピークが含まれる。
<2色性色素素子の構成>
図2に示すように2色性色素素子400は、互いに電極411,421を間隙を置いて対向させた2枚の電極付き透明基板410,420で、2色性色素431と液晶432の混合物層430を挟持したゲストホスト液晶構造の2色性色素液晶セルである。各電極411,421には電圧回路440が接続されて、電極間に電圧が印加される。
図2に示すように2色性色素素子400は、互いに電極411,421を間隙を置いて対向させた2枚の電極付き透明基板410,420で、2色性色素431と液晶432の混合物層430を挟持したゲストホスト液晶構造の2色性色素液晶セルである。各電極411,421には電圧回路440が接続されて、電極間に電圧が印加される。
液晶432が基板面に対して垂直方向に配列されると、2色性色素431も同様の垂直配列となり、素子を垂直方向に透過する光に対しては吸収しない。一方、素子を基板面垂直方向に対して斜め方向に透過する光に対しては2色性色素431により吸収される。吸収の程度は2色性色素の配列に依存し、垂直配列の場合、基板面に垂直な方向で吸収がもっとも少なく、透過率最大となる。本実施形態においては、2色性色素として赤、緑色光を透過し青色光を吸収する黄色色素を用い、青色光をその基板の透過方向に応じて選択的に吸収する。
さらに、各電極411,421に接続された電圧回路440から電圧が印加されると、混合物層430の配列方向が変化する。色素を基板面に垂直な方向から傾斜する方向に配列を変化させると、特定の方向の吸収率が増大するので、印加電圧を制御することによって表示画面上で或る方向の青色光漏れを選択的に抑制することが可能になる。
また表示画像に応じて電圧制御すると、画面の青味防止を効果的に行うことができる。黒表示の多い画面では、わずかな青味も目に付くために、このような画面に対して2色性色素素子の作用を高めることで青味のない画像を得ることができる。
この素子は次のように製造する。まずITO膜で電極を形成した2枚のガラス基板を用意し、これらの電極上に垂直配向膜を塗布し、200℃で1時間硬化する。その後レーヨン布で配向膜表面をラビング処理する。2枚のガラス基板を配向膜同士が互いに対向し内側にくるように約5.0μmの隙間を設け接着剤で周辺を封着し固定する。その後、垂直配向液晶と2色性色素(C.I.Direct Yellow 12)を100:1の重量比率で混合したものを真空注入し、封止して2色性色素液晶セルを得る。
<表示動作>
図8に示すように管状光源310から出射される光は光通路L上の2色性色素素子400を経て偏光板220bを透過する。ここで、偏光板220bの吸収軸Aa,Abと直交する透過軸を通過した偏光光のみが出射され、2色性色素素子400、後面2軸位相差板210b及び後面ハイブリッド位相差板200bを経て液晶セル110に入射される。
図8に示すように管状光源310から出射される光は光通路L上の2色性色素素子400を経て偏光板220bを透過する。ここで、偏光板220bの吸収軸Aa,Abと直交する透過軸を通過した偏光光のみが出射され、2色性色素素子400、後面2軸位相差板210b及び後面ハイブリッド位相差板200bを経て液晶セル110に入射される。
法線方向におけるオン電圧時の液晶層140と全位相差板の合計のリタデーションは略零なので、偏光光はそのまま通過し、前面側の偏光板220aに至る。偏光板220a,220bはクロスニコル配置であるから、偏光光は前面偏光板220aにより吸収され遮断され黒表示が得られる。
オン電圧とオフ電圧間の電圧印加状態に応じ液晶層140のリタデーションが変化し全位相差板のリタデーションとの差が変化するため、前面2軸位相差板210aから出射される入射光は楕円偏光となって前面偏光板220aに達し、偏光状態に対応して光が透過する。このように印加電圧可変することにより、諧調表示が可能になる。
ここで青色光に着目すると、管状光源310から出射された光は2色性色素素子400を通過するので、この素子によりバックライト側の入射光側偏光板220bに至る光のうち300−500nmの範囲にある青色光の一部が通過方向に対応して選択的に吸収される。すなわち液晶セルに垂直な方向に対して無色、この方向から傾斜した方向に対して黄色フィルタとして機能するので、傾斜した方向の青色光の光漏れを阻止することが可能になる。
上記のように2色性色素素子400をバックライト300とバックライト側の偏光板220b間に配置したときに、例えば2色性色素素子がない場合の画面右視野60°でu’v’座標系で(u’v’)=(0.185,0.300)であった色度が、挿入したことにより(u’v’)=(0.200,0.400)になった。
(実施形態2)
本実施形態は2色性色素素子として2色性色素フィルム450を用いたものである。なお、図8と同符号の部分は同様部分を示し、説明を省略する。2色性色素フィルム450は2色性色素451の遷移双極子モーメントの軸452を1軸方向453に均一に配列しており、バックライト300側すなわち入射光側の偏光板220bと液晶セル110との間に配置する。実際には偏光板220bと2軸位相差板210bの間に挿入する。遷移双極子モーメントの軸452は偏光板220bの吸収軸Abとほぼ平行にされる。本実施形態では2色性色素に黄色色素を用いる。
本実施形態は2色性色素素子として2色性色素フィルム450を用いたものである。なお、図8と同符号の部分は同様部分を示し、説明を省略する。2色性色素フィルム450は2色性色素451の遷移双極子モーメントの軸452を1軸方向453に均一に配列しており、バックライト300側すなわち入射光側の偏光板220bと液晶セル110との間に配置する。実際には偏光板220bと2軸位相差板210bの間に挿入する。遷移双極子モーメントの軸452は偏光板220bの吸収軸Abとほぼ平行にされる。本実施形態では2色性色素に黄色色素を用いる。
2色性色素フィルム450は特定の波長光に対して偏光効果を生じる偏光板であり、黄色色素を用いる場合、遷移双極子モーメントの軸452方向の振動光に対して青色光を吸収し、原理的にはこれと直交する透過軸の振動光成分を吸収しない。しかし2色性色素フィルムの偏光度は任意に選択したものを得ることができ、吸収軸からわずかにずれた振動光に対しても吸収作用を持たせることは容易である。このため、偏光板220bの吸収軸に2色性色素フィルム450の遷移双極子モーメント軸452を平行配列しても、偏光板の吸収軸からわずかにずれた偏光成分に対しても青色光を吸収する。なお、偏光度の高い2色性色素フィルムを用いる場合には、遷移双極子モーメント軸を入射光側の偏光板の吸収軸Abからわずかな角度だけずらせるのがよい。最大5°の範囲に設定すれば液晶セル垂直方向の視認性に影響することはない。この場合、視野の中で光漏れによる青味の程度が大きい極角にあわせてずれの角度を調整すればよい。ここに上記した遷移双極子モーメントの軸452と偏光板220bの吸収軸Abとをほぼ平行するとは、最大5°の範囲のずれを含むものである。
2色性色素フィルムは次のようにして製造することができる。2色性色素(C.I.Direct Yellow 12)の1gを、水1Lに溶解した染色浴で、PVAフィルムを5分間染色した。続いて染色したフィルムを一定方向に4倍に延伸し、5%硼酸水溶液中に3分浸漬した。これを室温下、風乾燥した。保護フィルムとして、延伸、乾燥したPVAフィルムに両面よりトリアセチルセルローズ(TAC)を貼り合わせ、2色性色素フィルムとした。
本実施形態において、偏光板220bを偏光板の吸収軸Abと2色性色素フィルム450の延伸方向(遷移双極子モーメントの軸)452を平行にして貼り合わせ、さらに位相差フィルム210b,200bを2色性色素フィルム450側に貼り付ける。これらの偏光板220b、2色性色素フィルム450および位相差フィルム210b,200bをベンド配向の液晶セル110の入射光側のアレイ基板120面に配置する。同様に偏光板220aと位相差フィルム210a,200aを貼り合わせたものを液晶セルの出射光側の対向基板130面に貼り付ける。
これにより、2色性色素フィルムのない構造で、右視野60°でu’v’座標系で(u’v’)=(0.185,0.300)であった色度が、フィルムを挿入したことにより(u’v’)=(0.210,0.405)になった。
本実施形態の一変形例として、前面の出射光側偏光板220aと液晶セル110の間に2色性色素フィルム450を配置する。青色光の光漏れは黒表示時に目に付くものであり、この光漏れは位相差板220a,210aを透過した青色光の偏光成分が偏光板220aの吸収軸に一致しないものを含むことにより発生するので、不所望な偏光成分に2色性色素フィルムの遷移双極子モーメントを合わせて吸収させ光漏れを解消する。偏光板の吸収軸に対して遷移双極子モーメントの軸の角度は5°以内に留めることにより、液晶セル面の垂直方向の色バランスを損なうことはない。
以上、本発明を実施形態により説明したが、種々の変形を含むものであり、例えば位相差板を液晶セルの一方側に配置することもでき、さらに偏光板が一枚の反射型液晶表示装置にも同様に適用することができる。
110:液晶セル
120:アレイ基板
130:対向基板
CF(R),CF(G),CF(B):カラーフィルタ
140:液晶層
200a,200b:ハイブリッド位相差板
210a,210b:2軸位相差板
220a,220b:偏光板
300:バックライト
400,450:2色性色素素子
120:アレイ基板
130:対向基板
CF(R),CF(G),CF(B):カラーフィルタ
140:液晶層
200a,200b:ハイブリッド位相差板
210a,210b:2軸位相差板
220a,220b:偏光板
300:バックライト
400,450:2色性色素素子
Claims (7)
- それぞれ電極を有し、電極側が対向して配置されたアレイ基板および対向基板と、前記基板間に挟持されベンド配列される液晶層と、前記基板の一方に設けられた赤、緑、青の各色フィルタとからなる液晶セルと、
前記液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板と、
前記液晶セルおよび前記位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板と、
前記液晶セル、前記位相差板および前記偏光板を通過する光の通路上に配置され可視光の透過率に異方性のある配列をした2色性色素を含み、前記液晶セル面に垂直な方向で所定の波長光の透過率が選択的に最大となる2色性色素素子と、
を具備することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記所定の波長光が300nm〜500nmの範囲の光である請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記2色性色素素子が2枚の基板とこれらの基板間に挟持された液晶と2色性色素の混合物層とからなることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。
- 前記2色性色素素子の前記2枚の基板はそれぞれ前記混合物層に電圧が印加可能な電極を有し、この電圧印加により前記2色性色素の配列が変化することを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置。
- 前記電極に前記液晶セルの表示画像に応じて2色性色素の配列を変化させる制御回路が接続されてなる請求項4記載の液晶表示装置。
- それぞれ電極を有し、電極側が対向して配置されたアレイ基板および対向基板と、前記基板間に挟持されベンド配列される液晶層と、前記基板の一方に設けられた赤、緑、青の各色フィルタとからなる液晶セルと、
前記液晶セルの少なくとも一方に配置された位相差板と、
前記液晶セルおよび前記位相差板を挟んで配置される2枚の偏光板と、
前記液晶セル、前記位相差板および前記偏光板を通過する光の通路上に配置され可視光の透過率に異方性のある配列をした2色性色素を含み、前記光通路上の前記少なくとも一方の偏光板と前記液晶セルとの間に配置され、前記2色性色素の遷移双極子モーメントと前記の吸収軸がほぼ平行に配置されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記所定の波長光が青色光である請求項1乃至6のいずれかに記載の液晶表示装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007004166A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Samsung Electronics Co Ltd | 表示基板とその製造方法、及びこれを有する表示装置 |
JP2007047275A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置及びその駆動方法 |
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2003
- 2003-10-22 JP JP2003362342A patent/JP2005128171A/ja active Pending
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