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JP2005102790A - 創傷被覆材 - Google Patents

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Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
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Suzuki Sogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】 特に褥瘡のような深刻な創傷に対して好適に用いられ、滲出液を良好に吸収・除去して高い抗菌性を発揮でき、また患部を適度な湿潤状態に保って肉芽の形成を促進する、新規な創傷被覆材を提供すること。
【解決手段】 皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布10と、その織布又は不織布10に積層された高吸水性ポリマーのシート11とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、創傷被覆材に関する。特に、寝たきり老人等に生ずる褥瘡(床ずれ)のような深い傷を被覆し、治療するのに適した創傷被覆材の技術分野に属する。
従来、寝たきり老人等の介護において、褥瘡(床ずれ)を治療することは重要な課題である。褥瘡は、身体の特定の部分が長時間圧迫されたり摩擦を起こすことにより、血流が悪くなって酸素や栄養が供給されず、次第に皮膚や筋肉が崩れていく状態である。
この褥瘡を治療するための方法として、栄養の改善、マッサージ等とともに、創傷被覆材が一般的に用いられている。
創傷被覆材としては、従来、ポリウレタンフォーム等の各種ドレッシング材や、アルギン酸塩の被覆材等が知られているが、その一つとして、キチン・キトサンを利用した被覆材が注目されている。キチン・キトサンは、カニの甲羅やエビ殻の主成分であるキチン質を精製、化学処理して得られる物質であり、生体に対する親和性に優れ、抗菌性を有しているため、細菌の繁殖を抑えて患部を清浄化し褥瘡を治療することができる。また、保湿性を有するので、患部近傍を湿潤状態に保ち、欠損した肉芽の形成を促進する効果があるとされている。
上記のキチン・キトサンを用いた創傷被覆材の例として、(特許文献1)には、キチン・キトサンビスコースとセルロースビスコースとを任意の割合に混合した、混合ビスコースより通常のビスコース法人造繊維の湿式紡糸法によって製造された、再生キチン・キトサンセルロース混合繊維をそのまま皮膚の潰瘍面に適用可能な綿又は該綿より製造された織物又は織編物又は不織布よりなる機能性創傷被覆材が開示されている。
また、(特許文献2)には、太さが1デニール未満であり、かつ強度が2g/d以上のキチン繊維と、繊維状バインダーとから構成された不織布からなる創傷被覆保護材が開示されている。
これらの被覆材は、様々な創傷に対して、ある程度の治療効果が実際に認められるが、キチン・キトサンの保湿性能は自重に対し約20%ほどであるため、褥瘡のような深い傷であって滲出液の量が比較的多い場合には、滲出液を十分に吸収・排出しきれないことがあった。そのため、滲出液が患部近傍に溜まり、キチン・キトサンの抗菌作用が低下したり、時にはキチン・キトサン繊維が滲出液により融解するという問題があった。また、滲出液が溜まることによって患部が濡れた状態となり、治癒までに時間がかかるという欠点もあった。
また、(特許文献3)には、キチン又はキトサンの繊維又はフィブリルを開繊して得られる綿状集合体からなるキチン又はキトサンの綿状物が開示されている。これによれば、綿状に形成することによって滲出液の排除効果が高まるとされている。しかしながら、全体がキチン・キトサンの綿で構成されるため、滲出液の吸収能力にはやはり限界があり、十分なものとは言えなかった。
したがって、患部を適度な湿潤状態に保ちつつ、余分な滲出液を良好に排除し、高い抗菌性を長期間にわたって維持できる創傷被覆材を開発することが望まれていた。
さらに、特に褥瘡などの場合には、傷が深く、肉が欠損して患部に凹凸が形成されることがある。そのような場合、従来の創傷被覆材では表面の凹凸に十分に追従できずに隙間を生じてしまい、キチン・キトサンを用いてもその抗菌作用を十分に発揮できないという問題があった。したがって、褥瘡のような凹凸のある患部に対しても良く密着し、治療効果が高い創傷被覆材が望まれていた。
特開平10−151184号公報 特公平5−26498号公報 特許第3046099号公報
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、特に褥瘡のような深刻な創傷に対して好適に用いられ、滲出液を良好に吸収・除去して高い抗菌性を発揮でき、また患部を適度な湿潤状態に保って肉芽の形成を促進する、新規な創傷被覆材を提供することを目的とする。
また、重症の褥瘡などに見られるような凹凸のある患部表面に対し良く追従して密着性に優れ、結果として治療効果が高い創傷被覆材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の創傷被覆材は、請求項1として、皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布と、前記織布又は不織布に積層された高吸水性ポリマーのシートとを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、高吸水性ポリマーのシートが患部からの多量の滲出液を吸収、排除する。その際、高吸水性ポリマーのシートが、キトサン含有の織布・不織布に隔てられて患部に直接接触しないため、過度の乾燥による組織の硬化が起こらず、逆にキトサンの保湿性により患部近傍が適度な湿潤状態となって肉芽の形成が促進される。そして、滲出液が除去されることによりキトサンの抗菌作用が効果的に発揮され、患部が清浄化される。
また、請求項2に係る創傷被覆材は、皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布と、前記織布又は不織布に積層された高吸水性ポリマーのシートとを備え、前記シートが吸水し膨化するのに合わせて織布又は不織布が変形することを特徴とする。
上記構成によれば、請求項1の作用に加え、滲出液の量に応じて高吸水性ポリマーのシートが膨潤し、それに合わせて皮膚側の織布・不織布が変形する。滲出液の量は、傷の深さ(すなわち凹凸)に比例する傾向があるため、傷が深い部分ではシートが大きく膨化して織布・不織布が患部に押し付けられる。その結果、キトサン含有の織布・不織布が、患部の凹凸表面に沿って密着し、治療効果が高まる。
また、請求項3は、請求項1又は2記載の創傷被覆材に、粘着体が積層され皮膚に固定可能とされたことを特徴とする。
上記構成によれば、創傷の箇所に貼着して使用される絆創膏タイプの被覆材が提供される。特に褥瘡などは、患部が非常にデリケートであり、被覆材が微妙にずれても皮膚を損傷する場合があるので、患部に対し被覆材を確実に固定することによって高い治療効果を得ることができる。
また、請求項4は、請求項1〜3のいずれか記載の創傷被覆材において、織布又は不織布の全体に対するキトサンの含有率が、20〜80wt%であることを特徴とする。
上記構成によれば、患部を湿潤状態に保ち、かつ抗菌作用を十分に発揮させる観点から、織布・不織布中のキトサンの含有率が特定される。なお、本発明では、キトサン含有の織布・不織布として、天然もしくは合成繊維からなる一般的な織布・不織布に対しキトサン微粒子を練り込み、付着させたものや、あるいはキトサンを直接繊維に成形し、その繊維から製造した織布・不織布等を用いることができるが、上記の含有率の範囲は、前者の場合、すなわち一般的な織布・不織布にキトサン微粒子を練り込み・付着させた場合に適用される。
また、請求項5は、請求項1〜4のいずれか記載の創傷被覆材において、キトサンの脱アセチル化度が、60%以上であることを特徴とする。
上記構成によれば、高い抗菌性を得るため、キトサンの脱アセチル化度が最適化される。
さらに、請求項6は、請求項1〜5のいずれか記載の創傷被覆材において、高吸水性ポリマーが、ポリアクリル酸塩系、でんぷん系、セルロース系、ポバール系、又はポリオキシエチレン系のポリマーであることを特徴とする。
上記構成によれば、滲出液を良好に吸収し、また生体に対して悪影響を与えないようにする観点から、高吸水性ポリマーの具体的な種類が特定される。
以上、本発明の創傷被覆材は、キトサンを含有する織布又は不織布と、高吸水性ポリマーのシートとの積層体であり、キトサン含有の織布・不織布の側を患部にあてがうことによって、滲出液を効果的に吸収・除去し、キトサンの抗菌作用を最大限に発揮させることができる。また、キトサンの有する保湿性によって患部を湿潤状態に保ち、肉芽の形成を促進する。
本発明の創傷被覆材は、潰瘍や挫傷等のさまざまな創傷に適用できるが、特に、褥瘡のような深い傷に対して有効である。
また、本発明の創傷被覆材は、高吸水性ポリマーのシートが滲出液を吸収し膨化するのに合わせて織布又は不織布が変形するため、凹凸がある患部に対しても表面に沿って良く密着し、キトサンと細菌とが十分に接触して高い治療効果を得ることができる。
なお、本発明に係る創傷被覆材は、天然物質であるキトサン等を含むため、焼却・廃棄処分した場合でも有害物質を排出せず、あるいは生分解性を有し、環境の保護にも資するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態(1)を図1に示す。図1に示すように、本発明の創傷被覆材1は、皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布10と、その織布又は不織布10に積層された高吸水性ポリマーのシート11とを備えて概略構成される。
キトサンを含有する織布又は不織布10としては、例えば、綿等の天然繊維や、レーヨン、アクリル等の(半)合成繊維からなる一般的な織布・不織布に対して、キトサン微粒子を練り込み、付着させたものや、あるいはキトサンを直接繊維に成形し、その繊維から製造した織布・不織布等を適宜選択して用いることができる。キトサンは、エビ、カニ等の殻に含まれるキチンをアルカリ等により脱アセチル化して得ることができ、その構造はD−グルコサミンがβ―1,4結合した直鎖状の多糖で、高い抗菌性、保湿性を有している。したがって、創傷の細菌を死滅させ、患部を効果的に清浄化し、また、創傷部分を湿潤状態に保って肉芽の再生を促す効果がある。
上記のように、織布・不織布に対しキトサン微粒子を練り込み、あるいは付着させる場合、キトサンの含有率は、織布又は不織布10の全体に対して20〜80wt%とすることが好ましい。20wt%未満であると必要な抗菌性が得られず、また、80wt%より高くしようとすると織布又は不織布10の柔軟性が失われる傾向があるため不適である。
また、キトサンを直接繊維に成形するに際しては、適宜手段により行うことができる。例えば、まずキトサン粉末を酢酸等の溶媒に溶かしてドープを調製し、ろ過などの工程を経た後、水、各種アルコール、アセトン等の凝固浴中に紡糸し、巻き取って乾燥させることによってキトサン繊維を得ることができる。紡糸する際には、キトサンのみではなく、綿、アクリル繊維等と混紡し、得られた混紡糸から織布・不織布を製造しても良い。
キトサンは、上述したように、キチンを濃アルカリによる加水分解でN−脱アセチル化することにより得ることができるが、その際の脱アセチル化度は、できるだけ高くした方が抗菌性に優れるため好ましい。これは、脱アセチル化によって生成するキトサンのアミノ基が、細菌の細胞壁の負電荷と引き合い、細菌の自由度を阻害して増殖を抑制するためであると考えられる。具体的には、60%以上のアセチル化度とすると、一般的な褥瘡における細菌量に対して非常に有効に作用する。ただし、創傷の程度等によっては、より低いアセチル化度のキトサンを用いても良く、上記数値に限定されるものではない。
次に、高吸水性ポリマーのシート11としては、繊維状の高吸水性ポリマーから作製した織布・不織布や、その繊維状の高吸水性ポリマーと他の合成繊維及び天然繊維等とを混綿して得られる織布・不織布、あるいは、シート状に形成した吸水性パルプ等の表面材の内部に、高吸水性ポリマーの粉末を埋め込んだもの等を適宜選択して用いることができる。そして、高吸水性ポリマーの種類は、生体に悪影響を与えないことを条件として従来知られた物質を適宜用いることができ、具体的には、ポリアクリル酸塩系、でんぷん系、セルロース系、ポバール系、ポリオキシエチレン系のポリマー等が好適に用いられる。その他、特にナトリウムイオン等を多く含む滲出液の吸収速度を高めるため、強解離性のスルホン酸塩基を共重合したり、イオン封鎖剤を添加する等によって改良を施した高吸水性ポリマーを用いても良い。
本発明の創傷被覆材1は、上記の高吸水性ポリマーのシート11を備えることにより、患部からの余分な滲出液を速やかに吸収・除去し、それによってキトサンの抗菌性を低下させずに高いレベルに維持することができる。また、高吸水性ポリマーのシート11は皮膚に直接接触せず、保湿性を有するキトサン含有の織布又は不織布10を介在させているため、水分の吸収による患部の過度の乾燥が防止され、逆に肉芽の形成に必要な適度な湿潤状態を確保することができる。さらに、高吸水性ポリマー自体が弾力性(クッション性)を有するため、患部の圧迫を防ぐ効果もある。
また、本発明の創傷被覆材1は、図2に示すように、高吸水性ポリマーのシート11が吸水し膨化するのに合わせて織布又は不織布10が変形するように構成することができる。
すなわち、創傷Aを被覆する場合に、高吸水性ポリマーのシート11が滲出液の量が多い創傷Aの中心部に近いほど大きく膨潤し、それに合わせて織布又は不織布10が変形するので、織布又は不織布10が創傷Aの状態に応じて患部に良くフィットし、細菌とキトサンが接触して抗菌作用を効果的に発揮することができる。
図2のごとく、高吸水性ポリマーのシート11の膨潤度を高めるには、シート中の高吸水性ポリマーの充填率を上げたり、高吸水性ポリマー自身の架橋度を調節することによって得ることができる。その他、親水性ポリウレタンフォームにアクリル酸塩系ポリマーを含有させる等の手段によっても膨潤度の高いシートを得ることができるが、これらに限定されるものではない。
上述の織布又は不織布10と、高吸水性ポリマーのシート11とを積層させるに際しては、実際の使用形態等を考慮して種々の手段により行うことができる。具体的には、織布又は不織布10と高吸水性ポリマーのシート11とを縫製する方法や、接着剤を用いてシートの周縁部等を接着する方法等を挙げることができる。あるいは、別々に作製した織布又は不織布10と高吸水性ポリマーのシート11とを、実際に使用するときに重ね合わせ、外側から包帯などで患部に固定しても良い。
次に、本発明の実施の形態(2)を図3に示す。この実施形態では、上述の実施の形態(1)で示した創傷被覆材1に対し、さらに粘着体2を積層させることによって、皮膚に固定可能な絆創膏タイプの被覆材としている。
この被覆材を、織布又は不織布10の部分が創傷の箇所を覆うように貼着することにより、キトサンの抗菌性、保湿性が十分に発揮されて創傷を効果的に治療することができる。ここで、粘着体2の形状・大きさは、患部の場所や創傷の規模によって適宜設定することができる。
上記粘着体2は、一般的に、種々の支持体20及び粘着剤層21を積層させて構成することができる。支持体20及び粘着剤層21は、水分に強く刺激(かぶれ等)の少ない材質が好ましく、具体的には、支持体20として、軟質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリウレタンフィルム、綿布、レーヨン等の不織布、和紙、スパンテックス(登録商標)等の布などが適用可能であり、また、粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリウレタン粘着剤、あるいはゴム・樹脂・酸化亜鉛などを練り合わせた粘着剤等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、粘着体2は、滲出液を貯留させず、また患部やその周辺の健常皮膚の浸軟(ふやけ)を防止するため、通気性を有することが好ましい。この通気性は、支持体20及び粘着剤層21自体を通気性のもので構成したり、あるいは粘着体2上に間隔をおいて小孔をあける等の手段により得ることができる。
以上のように、本発明の創傷被覆材は、患部からの滲出液を速やかに除去して、キトサン本来の抗菌作用を十分に発揮させ、従来にない高い治療効果を得ることができる。また、使用後に処分する場合には、焼却しても有害物質を発生せず、また、基本的に、原材料が天然由来のものなので、廃棄しても環境に悪影響を与えない。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、カニ殻から精製したキチン粉末を、30%の苛性ソーダ水溶液で処理し、脱アセチル化度80%のキトサン粉末を得た。続いて、このキトサン粉末を酢酸の3%水溶液中に溶解させて5%のドープとし、ノズルから80℃の熱水中に押し出して、定速で巻き取り、溶媒を除去して約8デニールの繊維を製造した。そして、この繊維を1cm程度にカットし、カード機によって厚さ0.5mmのキトサン不織布を作製した。
上記キトサン不織布と、アクリル酸塩系の高吸水性ポリマー粒子を吸水性パルプで被覆したシート(厚さ3mm)とを積層させて縫製し、目的の創傷被覆材を得た。
得られた創傷被覆材について、30人の被験者(平均年齢78才)を対象に試験を実施した。被験者は、いずれも仙骨、尾骨部位等に病期2〜3期の褥瘡を有している。
この褥瘡箇所に対し、創傷被覆材をあてがい、外側から滅菌ガーゼ、及び包帯で固定した。被覆材は3日ごとに交換し、計40日間の経過を観察した、その結果、遅くとも25日経過後には、被験者全員に肉芽の増生が確認され、滲出液の貯留は全く観察されなかった。また、創の表面は清浄化され、治癒効果が顕著であった。
(実施例2)
上記実施例1と同様のドープを調製し、80℃の熱水中に滴下して、粒径が5μmのキトサン微粒子を得た。このキトサン微粒子を、綿に30wt%混入し、キトサン含有の綿織布を作製した。
このキトサン含有の織布と、高吸水性ポリマーのシートとを積層させ、周縁部を接着させて、目的の創傷被覆材を得た。なお、高吸水性ポリマーのシートとしては、親水性ポリウレタンフォームに少量のアクリル酸塩系ポリマーを含有させた、厚さ5mmのスポンジ状のシートを用いた。
得られた創傷被覆材について、実施例1と同様に試験したところ、滲出液の吸収に伴って厚さ方向に400%以上膨潤・変形し、患部に沿って良好に密着していた。18日経過後、被験者全員に肉芽の増生が確認され、治癒効果が顕著であった。
本発明の実施の形態(1)における断面図である。 本発明の実施の形態(1)における断面図である。 本発明の実施の形態(2)における断面図である。
符号の説明
1 創傷被覆材
10 織布又は不織布
11 高吸水性ポリマーのシート
2 粘着体
20 支持体
21 粘着剤層
A 創傷

Claims (6)

  1. 皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布と、前記織布又は不織布に積層された高吸水性ポリマーのシートとを備えてなる創傷被覆材。
  2. 皮膚側に使用されキトサンを含有する織布又は不織布と、前記織布又は不織布に積層された高吸水性ポリマーのシートとを備え、前記シートが吸水し膨化するのに合わせて織布又は不織布が変形する創傷被覆材。
  3. 請求項1又は2記載の創傷被覆材に、粘着体が積層され皮膚に固定可能とされたことを特徴とする創傷被覆材。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の創傷被覆材において、織布又は不織布の全体に対するキトサンの含有率が、20〜80wt%であることを特徴とする創傷被覆材。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の創傷被覆材において、キトサンの脱アセチル化度が、60%以上であることを特徴とする創傷被覆材。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の創傷被覆材において、高吸水性ポリマーが、ポリアクリル酸塩系、でんぷん系、セルロース系、ポバール系、又はポリオキシエチレン系のポリマーであることを特徴とする創傷被覆材。
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