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JP2005100959A - 非水電解質二次電池用負極およびその製造方法ならびに非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極およびその製造方法ならびに非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高容量化が可能であり、サイクル寿命が長く、安全性に優れ、かつ充電―深放電を繰り返した場合でも優れたサイクル特性を示す非水電解質二次電池を与える負極を提供する。
【解決手段】集電体シートおよびその表面に担持された活物質層からなり、活物質層が、0.7≦x≦1.3を満たすSiOxからなり、かつ結着剤を含まない非水電解質二次電池用負極を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、特に、非水電解質二次電池に用いる負極およびその製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDAなどの情報電子機器、およびビデオカムコーダー、ミニディスクプレーヤーなどのオーディオビジュアル電子機器の小型軽量化およびコードレス化が急速に進んでいる。これらの電子機器の駆動用電源として、高エネルギー密度を有する二次電池への要望が高まりつつある。そこで、従来の鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池などでは到達できなかった高エネルギー密度を有する非水電解質二次電池が、駆動用電源として主流になりつつある。非水電解質二次電池のなかでは、リチウムイオン二次電池およびリチウムイオンポリマー二次電池の開発が進んでいる。
非水電解質には、3.5V〜4.0Vの高電位で放電する正極の酸化雰囲気に耐え、リチウムに近い電位で充放電する負極の還元雰囲気に耐えることができるものが選択される。現在では、高い誘電率を持つエチレンカーボネート(EC)と低粘性溶媒である鎖状カーボネートとの混合溶媒に六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を溶解させたものが主流である。鎖状カーボネートには、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチル(DMC)、炭酸エチルメチル(EMC)などの1種以上が用いられる。ポリマー二次電池には、これらの非水電解質をポリマー成分に可塑剤として含ませたゲル状電解質などが用いられている。
非水電解質二次電池の正極活物質には、主に、リチウムに対する平均放電電位が3.5V〜4.0Vの範囲にある遷移金属酸化物が用いられている。遷移金属酸化物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、遷移金属を複数取り入れた固溶材料(LiCoxNiyMnz2、Li(CoaNibMnc24)などが用いられている。正極活物質は、導電剤、結着剤などと混合して正極合剤として用いられる。正極は、正極合剤をアルミニウム箔製の集電体シートに塗着したり、チタン製もしくはステンレス鋼製の封口板もしくはケース内に圧縮成型したりすることにより作製される。
負極には、主に、リチウムを吸蔵・放出する炭素材料が用いられている。炭素材料としては、人造黒鉛、天然黒鉛、石炭・石油ピッチから造られるメソフェース焼成体、それらを酸素存在下で焼成した難黒鉛性炭素、酸素含有プラスチックの焼成体からなる難黒鉛性炭素などが挙げられる。炭素材料は、結着剤などと混合して負極合剤として用いられる。負極は、負極合剤を銅箔製の集電体シートに塗着したり、鉄もしくはニッケル製の封口板もしくはケース内に圧縮成型したりすることにより作製される。
負極に黒鉛材料を用いた場合、リチウムを放出する平均電位は約0.2Vである。この電位は、難黒鉛炭素を用いた場合と比べて卑であるため、高電圧と電圧平坦性が望まれる分野には、黒鉛材料が用いられている。しかしながら、黒鉛材料は、単位体積当りの容量が838mAh/cm3と小さく、これ以上の容量増加は望めない。
一方、高容量を示す負極材料としては、シリコン、錫などの単体やそれらの酸化物などのリチウムを吸蔵および放出可能な材料が有望である(特許文献1)。
珪素酸化物は化学式SiOxで表され、x値によって吸蔵および放出可能なリチウムの容量が変化する。SiOxはアモルファス材料であり、非量論組成を有する。従ってx値は連続的に変化する。通常、x値は、蛍光X線回折を用い、ファンダメンタルパラメータ法により、Siに対するOの原子比の平均値として求められる。
ただし、これらの材料は、リチウムを吸蔵する時に結晶構造の変化を起こし、体積が膨張する。その結果、粒子の割れ、集電体からの離脱等を起こすため、充放電サイクル寿命が短いという短所を有する。特に粒子の割れは、非水電解質と活物質との反応を増長させるため、粒子上に被膜などが形成される。これにより界面抵抗が増大し、充放電サイクル寿命を短くする大きな原因となる。
また、アルミニウム製もしくは鉄製の角形ケース、両面に樹脂膜を有するアルミニウム箔(アルミニウムラミネートシート)製の外装材など、強度の低い電池容器を用いる場合、負極の体積膨張により、電池厚みが増大し、組み込み機器を損傷するおそれがある。強度の高い電池容器を用いる円筒型電池では、負極の体積膨張により、正負極間のセパレータが強く圧縮され、正負極間に電解液の枯渇部位が生じるため、電池の寿命はさらに短くなる。
リチウムを吸蔵する材料に、リチウムを吸蔵しないか、もしくは吸蔵量の少ない珪化ニッケル(NiSi2)、亜鉛、カドミウムなどを配合することにより、負極の体積あたりの膨張を低減させることもできる。しかし、極板全体のリチウム吸蔵量、すなわち充電受け入れ可能量が低下するため、容量増加の施策としては十分ではない。
さらに、粒子の体積膨張や割れにより負極全体が膨張すると、電池内圧が高くなり、安全性が損なわれるという問題がある。釘刺し試験においては、樹脂芯材およびその表面を被覆する金属層からなる集電体シートを用いることにより、安全性をある程度まで高めることが可能であるが、電池内圧が高くなると、安全性の確保が困難になる。また、負極材料として可燃性の炭素材料を用いる場合には、安全性の向上に限界がある。
珪素酸化物を用いた負極の製造方法として、珪素酸化物と結着剤と液状成分とを混合してペーストを調製し、これを芯材に塗布した後、乾燥する方法が知られている(特許文献2)。しかし、この方法では、充放電に伴う活物質の体積変化による極板の劣化が依然として問題であり、サイクル特性は不十分である。
また、炭素を主成分とする第1の層の上に、蒸着、CVD法またはスパッタリング法により珪素酸化物からなる第2の層を形成した負極が報告されている(特許文献3)。ただし、SiOxとしてx=2に近い組成のものが検討されている。
特開2001−220124号公報 特開2002−260651号公報 特許第3520921号公報
上述したような充放電時の負極の体積膨張は、特に電池が深放電(deep discharge)された場合に、より深刻となる。以下、深放電について説明する。
電池は、機器にセットされたままの状態で、充電されることなく長期間放置されることが多い。しかし、機器が使用されていない時でも、機器にセットされた電池には微少な暗電流が流れる。そのため、機器が長期間放置されると、通常の放電終止電位以下まで電池が放電されてしまう虞がある。このような深放電状態になっても、その後、機器を使用する際には、機器が正常に動作することが、市場から求められている。
そこで、本発明は、高容量化が可能であり、サイクル寿命が長く、安全性に優れた非水電解質二次電池であって、充電―深放電を繰り返した場合でも優れたサイクル特性を示す非水電解質二次電池を与える負極を提供することを目的とする。
本発明は、x=1付近の珪素酸化物を用いれば、充電―深放電を繰り返した場合であっても優れたサイクル特性を維持する電池が得られることが見出され、完成されるに至ったものである。
本発明は、集電体シートおよびその表面に担持された活物質層からなり、前記活物質層が、0.7≦x≦1.3を満たすSiOxからなり、かつ結着剤を含まない非水電解質二次電池用負極に関する。前記集電体シートには、金属箔を用いることができる。また、樹脂芯材およびその表面を被覆する金属層からなる集電体シートを用いることもできる。
前記金属箔の表面は、炭素材料を含む層で被覆することができる。前記炭素材料は、例えばカーボンブラック又は黒鉛である。
前記集電体シート用の金属は、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
前記樹脂芯材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
前記活物質層の厚みは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましい。
本発明は、また、上記負極、正極および非水電解質からなる二次電池に関する。
本発明は、また、集電体シート上に蒸着により0.7≦x≦1.3を満たすSiOxを堆積させて活物質層を形成する工程を含む非水電解質二次電池用負極の製造方法に関する。
一酸化珪素SiOx(0.7≦x≦1.3)からなり、かつ結着剤を含まない活物質層を集電体シート上に形成して得られる負極は、珪素酸化物と結着剤とを含む合剤を集電体シートに塗布することによって得られる負極に比べて、充放電に伴う膨張・収縮が小さく、粒子割れ等による集電性の低下も抑制される。従って、高容量であることに加えて、充放電サイクル寿命、特に充電と深放電を繰り返した場合のサイクル寿命の低下が効果的に抑制される。また、負極の膨張が抑制されていることから、電池内圧の上昇が起こりにくく、安全性が向上する。
本発明は、集電体シートおよびその表面に担持された活物質層からなり、活物質層は一酸化珪素SiOx(0.7≦x≦1.3)からなる非水電解質二次電池用負極に関する。ただし、本発明に係る活物質層は、結着剤を含まない。このような活物質層は、集電体シート上に一酸化珪素SiOx(0.7≦x≦1.3)を直接堆積させることにより形成することができる。
一酸化珪素SiOx(0.7≦x≦1.3)からなる活物質層の厚みは、20μm以下が好ましく、10μm以下がさらに好ましい。また、電池のエネルギー密度を考慮すると、活物質層の厚みは、0.5μm以上が好ましい。ただし、0.5μm未満では、充放電効率が高く維持され得ることから、エネルギー密度をそれほど高める必要のない分野であれば、活物質層の厚みが0.5μm未満であっても十分に実用的な電池を作製することができる。
集電体シート上に一酸化珪素SiOx(0.7≦x≦1.3)を直接堆積させる方法としては、蒸着法、スパッタ法、電気化学的方法などが挙げられるが、蒸着法により堆積させることが好ましい。蒸着の条件は、所望の活物質層の厚み、集電体シートの材質等に応じて選択すればよい。
集電体シートには、例えば厚み0.1〜100μmの金属箔を用いることができる。金属箔は、立体加工されていてもよく、穿孔されていてもよい。また、負極の導電性を高める観点から、金属箔の表面を炭素材料を含む層で被覆してもよい。
金属箔の表面を、炭素材料を含む層で被覆すると、負極の導電性が向上するのみならず、炭素材料を含む層は金属箔上よりも表面が凹凸していることから、蒸着膜の密着性が向上し、活物質層の膨張収縮の繰り返し時においても、集電体である金属箔との密着性が向上する。その結果、特にサイクル特性が向上する。
炭素材料を含む層(以下、炭素層という)に用いる炭素材料としては、従来リチウム電池等で導電材として用いられているアセチレンブラック(以下、ABという)、ケッチェンブラック、黒鉛化VGCF(気相成長炭素繊維を黒鉛化したもの)などが挙げられる。また、従来リチウム電池の負極として用いられている、グラファイトなどの炭素材料を用いてもよい。特にグラファイトなどを用いると、それ自身もリチウムの挿入脱離反応をおこすため、導電材を用いるよりも容量が向上する。
炭素層の厚みとしては、導電材を用いる場合は、5μm以下が望ましい。5μmより厚くても電池としては問題なく動作するが、電池の容積あたりの充放電容量が小さくなりすぎるため、実用上において不利である。一方、炭素層は、どれだけ薄くても問題ない。
リチウムを吸蔵及び放出可能な炭素材料を用い、高容量を指向する場合は、炭素層の厚さは5μm以下が望ましい。それほどの高容量を必要としない場合には、5μmより厚くしてもよく、一酸化珪素膜の厚さと同程度の厚さにしてもよい。
金属箔は、リチウムと合金化しない金、銅、鉄などの遷移金属からなることが好ましいが、充電時にリチウム金属の電位に対する負極電位が0.4V以上である場合には、アルミニウム、銀などからなる金属箔を用いることも可能である。リチウム金属に対して負極電位が0.4V未満になる場合には、アルミニウムや銀は、リチウムと合金化して、粉末化し、電子伝導性を低下させる可能性がある。なお、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む合金を用いることもできる。
樹脂芯材およびその表面を被覆する金属層からなる集電体シートを用いることもできる。このような集電体シートを用いる場合、集電体シートの表面は、微小な凹凸を有することから、一酸化珪素と金属層との接触性が良好であり、電気抵抗をさらに小さくすることができると同時に、安全性が大きく向上する。樹脂芯材の厚さは、3〜100μmであることが好ましく、3〜20μmであることがさらに好ましい。樹脂芯材の表面を被覆する金属層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましいが、樹脂芯材の厚さを超えない範囲であれば特に制限はない。樹脂芯材は、20MPa以上の引張強度を有することが好ましい。
樹脂芯材には、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂などを用いることができる。高強度の樹脂芯材を得る観点からは、複数の樹脂膜を積層して用いたり、樹脂にフィラーを含ませたりすることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記負極を用いること以外、従来と同様の方法で作製することができる。従って、上記負極と組み合わせる正極および非水電解質には、従来から非水電解質二次電池に用いられているものを特に限定なく、用いることができる。
本発明は、円筒型、角型、ラミネートシート包装型、コイン型など、いずれの形態の電池にも適用することができる。正極および負極の態様は、電池のタイプに応じて変更すればよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
図1に、実施例1で作製した非水電解質二次電池の縦断面図を示す。この電池は、以下のようにして作製した。
(i)正極の作製
活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)100重量部に、導電剤としてアセチレンブラックを3重量部混合し、この混合物に結着剤であるポリフッ化ビリニデン(PVdF)のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液をPVdF重量に換算して4重量部加えて練合し、ペースト状正極合剤を得た。この正極合剤を厚み15μmのアルミニウム箔からなる集電体シート5の片面に塗着した後、乾燥し、圧延し、正極活物質層4を形成した。次いで、合剤面積が35mm×35mmとなるように活物質層を担持した集電体シートを切断し、アルミニウム箔の露出部からなるリード接触部分に正極リード8を接続して、正極を得た。活物質層の厚みは65μmであった。正極の電気容量は、LiCoO2の単位重量あたりの容量を155mAh/gとした場合、73.5mAhであった。
(ii)負極の作製
長さ50mm、幅50mm、厚さ10μmの銅箔からなる集電体シート2を準備し、これを(株)サンバック製の真空加熱蒸着装置ED−1500の基板にセットし、チャンバー内を1×10-4Torrの真空にした。次いで、(株)高純度化学研究所製の一酸化珪素(SiO)粉末(SIO05BP、純度4N)を、蒸着レート0.7〜0.9nm/秒、連続蒸着時間1時間の条件で、膜厚20μmの一酸化珪素(SiOx、x=1)膜3が得られるまで数回の蒸着を行った。銅箔を設置する基板は、200℃以上にならないように冷却により温度制御した。銅箔の裏面にも同様の操作で、膜厚20μmの一酸化珪素膜を設けた。
リード接触部分には、蒸着前にポリイミドテープを貼り付け、一酸化珪素を蒸着した後に、ポリイミドテープを剥がした。そして、銅箔の露出部にニッケル製の負極リード7を接続し、リードの上からポリプロピレン製テープで固定した。一酸化珪素担持部分の面積が37mm×37mmになるように、一酸化珪素を担持した銅箔を切断して、負極とした。負極の電気容量は、一酸化珪素の単位重量あたりの容量を1200mAh/gとした場合、約82.1mAhであった。ただし、正極と対向する部分の容量は73.5mAhであった。
一酸化珪素の堆積方法として、今回は真空加熱蒸着法を採用したが、ブロック状の一酸化珪素ターゲットを用いて、スパッタ装置により、同様の成膜を行うこともできる。また、一酸化珪素源としてSiとSiO2との混合物を用いることによっても、SiO以外の成分の含有量が10%以下である一酸化珪素からなる堆積膜を得ることができる。
(iii)電池の作製
正極と負極とを、厚みが25μmのセルガード社製ポリプロピレン製微多孔膜(#2500)からなるセパレータ6を介して積層し、電極群を構成した。正極活物質層の各端部はそれぞれ負極活物質層の端部より1.0mm内側に配置させた。次いで、電極群を真空乾燥機内で、60℃で12時間乾燥させて、電極群内の水分量を50ppm以下に低減させた。
乾燥させた電極群をラミネートシート(厚み50μm)からなる外装材1に収容した。ラミネートシートには、両面に変成ポリエチレン樹脂膜を有するアルミニウム箔を用いた。外装材内に非水電解質を真空注液した後、負極リード7および正極リード8の引き出し部を樹脂9で封止し、電池を完成させた。
非水電解質には、炭酸エチレン(EC)と炭酸エチルメチル(EMC)との体積比1:3の混合溶媒中に、濃度1mol/L分のLiPF6を溶解させたものを用いた。
得られた電池の寸法は、幅40mm、総高40mm、厚み0.5mmであった。この電池を、周囲温度20℃において、充電電流7.2mAで、電池電圧4.2Vまで定電流で充電し、20分間休止した後、放電電流7.2mAで、終止電圧3.0Vまで放電する充放電を2回繰り返した。最後に、充電電流7.2mAで、電池電圧4.2Vまで充電した。この電池を実施例1の電池とした。
《実施例2》
一酸化珪素膜の厚みを、蒸着回数を減らすことにより10μmにしたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の半分になるように変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例2の電池とした。
《実施例3》
一酸化珪素膜の厚みを、蒸着回数を減らすことにより5μmにしたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の1/4に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例3の電池とした。
《実施例4》
一酸化珪素膜の厚みを、蒸着回数を減らすことにより3μmにしたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の約0.15倍に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例4の電池とした。
《実施例5》
一酸化珪素膜の厚みを蒸着回数を減らすことにより0.5μmにしたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の1/40に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例5の電池とした。
《実施例6》
一酸化珪素膜の厚みを、蒸着回数を減らすことにより10μmにし、銅箔の代わりに厚さ10μmのニッケル箔を用いたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例6の電池とした。
比較例1
活物質である炭素材料100重量部に、結着剤であるポリフッ化ビリニデン(PVdF)のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液をPVdF重量に換算して4重量部加えて練合し、ペースト状負極合剤を得た。この負極合剤を、厚み10μmの銅箔からなる集電体シートの両面に塗着した後、60℃で8時間乾燥し、圧延して、活物質層を形成した。次いで、活物質層を担持した集電体シートを切断し、銅箔の露出部からなるリード接触部分に負極リードを接続して、負極を得た。活物質充填密度は1.2g/ccとし、負極の厚みは110μmとした。片面単位面積あたりの炭素材料の容量は、3mAhであった。この負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を比較例1の電池とした。
比較例2
活物質である(株)高純度化学研究所製の一酸化珪素粉末(SIO05BP、90%粒径(D90)75μm)100重量部に、結着剤であるポリフッ化ビリニデン(PVdF)のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液をPVdF重量に換算して4重量部加えて練合し、ペースト状負極合剤を得た。この負極合剤を、厚み10μmの銅箔からなる集電体シートの両面に塗着した後、60℃で8時間乾燥し、圧延して、活物質層を形成した。次いで、活物質層を担持した集電体シートを切断し、銅箔の露出部からなるリード接触部分に負極リードを接続して、負極を得た。片面単位面積あたりの一酸化珪素の容量は、実施例1と同等とした。この負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を比較例2の電池とした。
《実施例7》
一酸化珪素膜の厚みを蒸着回数を増やすことにより30μmにしたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の約1.5倍に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例7の電池とした。
《実施例8》
一酸化珪素膜の厚みを10μmにし、銅箔の代わりに厚み10μmのアルミニウム箔を用いたこと以外は、実施例1と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例1の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例8の電池とした。
《実施例9》
樹脂芯材として、長さ50mm、幅50mm、厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート(PET)のシートを準備した。このPETシートの両面に、それぞれ膜厚2μmの銅の蒸着膜を設けた。蒸着条件は、ターゲットを銅に変更したこと以外は、実施例1の一酸化珪素膜の形成と同様とした。その後、ターゲットを前述の一酸化珪素粉末(純度4N)に変え、実施例1と同様に、蒸着により厚み20μmの一酸化珪素膜を両面に形成した。銅および一酸化珪素の蒸着時には、樹脂芯材を設置する基板が100℃以上にならないように冷却により温度制御した。この負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例9の電池とした。
《実施例10》
一酸化珪素膜の厚みを蒸着回数を減らすことにより10μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例10の電池とした。
《実施例11》
一酸化珪素膜の厚みを蒸着回数を減らすことにより5μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の1/4に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例11の電池とした。
《実施例12》
一酸化珪素膜の厚みを蒸着回数を減らすことにより3μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の約0.15倍に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例12の電池とした。
《実施例13》
一酸化珪素膜の厚さを蒸着回数を減らすことにより0.5μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の1/40に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例13の電池とした。
《実施例14》
銅の代わりに樹脂芯材に厚み5μmのニッケル膜を蒸着し、一酸化珪素膜の厚みを10μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例14の電池とした。
《実施例15》
PETシートの代わりに厚さ10μmのポリイミドシートを用い、一酸化珪素膜の厚みを10μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例15の電池とした。
《実施例16》
PETシートの代わりに厚さ10μmのポリプロピレンシートを用い、一酸化珪素膜の厚みを10μmにしたこと以外は、実施例9と同じ操作を行って負極を得た。また、正極容量を負極容量に合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の半分に変更した。これらの正・負極を用い、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例16の電池とした。
《実施例17》
まず、銅芯材の両面に炭素層を塗布した。すなわち、100重量部のABに対し、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)のNMP溶液を、PVdF重量に換算して、10重量部加えて、練合し、ペースト状にした。これを厚み10μmの銅箔からなる集電体シートの両面に塗着したのち、60℃で8時間乾燥し、圧延して、厚み0.5μmの炭素層を形成した。
このシートに実施例9と同様の方法で、蒸着回数を減らして、厚み10μmの一酸化珪素膜を作製した。正極容量と負極容量を合わせるために、正極活物質層の厚みおよび活物質重量は、実施例9の半分にした。
これら正極と負極を用いて、実施例1と同様の方法で電池を作製した。この電池を実施例17の電池とした。
《実施例18》
塗着厚みを変化させることにより、ABを含む層(炭素層)の厚みを1μmにしたこと以外は、実施例17と同じ方法で電池を作製し、実施例18とした。
《実施例19》
塗着厚みを変化させることにより、ABを含む層(炭素層)の厚みを2μmにしたこと以外は、実施例17と同じ方法で電池を作製し、実施例19とした。
《実施例20》
塗着厚みを変化させることにより、ABを含む層(炭素層)の厚みを5μmにしたこと以外は、実施例17と同じ方法で電池を作製し、実施例20とした。
《実施例21》
塗着厚みを変化させることにより、ABを含む層(炭素層)の厚みを10μmにしたこと以外は、実施例17と同じ方法で電池を作製し、実施例21とした。
《実施例22》
炭素材料としてVGCF(気相成長炭素繊維を2800℃で黒鉛化したもの、平均繊維径は0.5μm)を用い、炭素層の厚みを2μmにしたこと以外は、実施例17と同じ方法で電池を作製し、実施例22とした。
《実施例23から26》
炭素材料として、粒子形状の異なる複数種のグラファイトを検討した。
ここでは、鱗片状グラファイト(FG)、球状グラファイト、塊状グラファイト(MAG)および繊維状グラファイトを用いた。球状グラファイトには、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ(以下、MCMBという)を用い、繊維状グラファイトには、繊維径が2μmの黒鉛化メソカーボンファイバー(以下、MCFという)を用いた。鱗片状、球状および塊状のグラファイトは、いずれも平均粒径が1〜3μmのものを用いた。
グラファイト100重量部に対し、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)のNMP溶液を、PVdF重量に換算して、4重量部加えて、練合し、ペースト状にした。これを厚み10μmの銅箔からなる集電体シートの両面に塗着したのち、60℃で8時間乾燥し、圧延して、厚み2μmの炭素層を形成した。このときのグラファイトの充填密度は、1.2g/cc、厚みを5μmとした。
このシートに実施例9と同様の方法で、蒸着回数を減らして、厚み10μmの一酸化珪素膜を作製した。こうして得られた負極を用いたこと以外、実施例17と同じ方法で電池を作製した。
《実施例27》
実施例23の結着剤をゴム系結着剤の1種であるSBR(スチレンブタジエンゴム)に変えたこと以外は、実施例23と同じ方法で電池を作製した。
比較例3
(株)高純度化学研究所製の一酸化珪素粉末(SIO05BP、90%粒径(D90)75μm)を、ジルコニアビーズを用いたボールミルにより粉砕した。
まず、直径5mmのビーズで粗粉砕を行った後、直径2mmのビーズでさらに粉砕した。その結果、粒径D90が10μmのSiO粉末が得られた。上記粉末を用いたこと以外は、比較例2と同じ方法で電池を作製した。
比較例4〜5
負極の集電体シートとして、銅箔の代わりに、それぞれ厚さ10μmのニッケル箔またはアルミニウム箔を用いたこと以外は、比較例2と同じ方法で電池を作製した。
[電池の評価]
(A)充放電サイクル寿命
20℃の環境下において、充電電流7.2mAで、電池電圧4.2Vまで定電流充電を行い、20分間休止した後、放電電流7.2mAで、終止電圧3.0Vまで放電を行う充放電を繰り返した。2サイクル目の放電容量を電池の初期容量とした。上記充放電サイクルを100サイクル繰り返し、101サイクル目における放電容量の初期容量に対する維持率を算出した。
(B)安全性
20℃の環境下において、充電電流7.2mAで、電池電圧4.2Vまで定電流充電を行い、20分間休止した後、放電電流7.2mAで、終止電圧3.0Vまで放電を行う充放電を2回繰り返した。3サイクル目の充電を行い、電池電圧が4.2Vに達した状態(満充電状態)で、充放電装置から電池をはずした。満充電状態の電池側面の中央部より5mm離れた位置に、アルメル−クロメルの熱電対をガラステープで固着し、それをレコーダーに接続した。熱電対を固定した電池を、アルミナボード製断熱板の上に載せ、電池側面のほぼ中央に、直径1mmの釘を貫通させた。その後、電池側面温度を上述のレコーダーで観測し、最高到達温度を求めた。
各電池の初期容量、体積エネルギー密度、100サイクル後の容量維持率および安全性試験における電池側面の最高到達温度を表1〜3に示す。
Figure 2005100959
Figure 2005100959
(C)ハイレート特性
実施例17〜27の電池については、ハイレート特性を評価した。ハイレート特性は、“36mA(0.5C相当)の電流値で放電した場合の放電容量”の“7.2mA(0.1C相当)の電流値で放電した場合の放電容量”に対する割合で算出した。
Figure 2005100959
初期容量は、実施例1の場合、理論上73.5mAhとなるはずであるが、一酸化珪素を用いた電池の場合、約40%程度容量が小さくなっている。充電・放電電流ともに電池容量に対して0.1C相当であり、電極厚みおよび活物質量に対して十分小さい電流であるから、容量低下は一酸化珪素の不可逆容量に依存するものと考えられる。しかしながら、それでも負極材料として炭素材料を用いている比較例1の電池よりもエネルギー密度が高いことがわかる。
表1に示すように、一酸化珪素膜の厚みが20μmまでは、100サイクル後の容量維持率は、炭素材料を用いている比較例1の電池と同等である。しかし、それ以上の膜厚では、容量維持率が大きく低下している。これは、充放電に伴う一酸化珪素膜の体積膨張により、活物質層内で小さな空孔が増加し、非水電解質の量が不足するためと考えられる。このことは、初期と100サイクル後の電池内部抵抗を測定したところ、内部抵抗、特に虚数部の抵抗が増えたことから推察できる。
一酸化珪素膜の厚みが10μm未満では、体積エネルギー密度が極端に低下するが、これは、活物質量に対する電気容量に関与しない電池構成要素の割合が大きくなるためである。ここでは、電池の容量維持率に着眼しているため、樹脂芯材の厚みは10μmで固定したが、例えば5μm以下の薄い樹脂芯材を用いれば、エネルギー密度を炭素材料からなる負極を用いた比較例1の電池と同等レベルまで向上させることができる。
電池の容量維持率は、表1に示すように、一酸化珪素膜の厚みが薄くなるほど高くなっている。ここでは、一酸化珪素膜の厚みを最小0.5μmとしたが、0.5μm未満の一酸化珪素膜でも、十分なサイクル寿命が得られることは明白であり、容量が小さくても良い用途であれば、0.5μm未満の一酸化珪素膜であっても十分に適用できると考えられる。
比較例2では、一酸化珪素の堆積膜ではなく、粒子径D90が75μmの一酸化珪素の粉末を用いていることから、サイクル寿命の劣化が非常に大きくなっている。これは、粉末を構成する粒子が、堆積膜を構成する粒子に比べて遥かに大きく、充放電に伴う粒子の膨張収縮で粒子が歪み、粒子割れや集電性の低下が起こるためと考えられる。それに対し、SiO粉末の粒子径D90を10μmと小さくした比較例3では、比較例2と比べて、初期容量と体積エネルギー密度は若干減少し、維持率と最高温度は若干高いという結果になった。初期容量と体積エネルギー密度が減少したのは、粒子径が小さいことによりSiO粉末の負極への充填性が低下したためと考えられる。また、維持率と最高温度が高くなったのは、SiO粉末の比表面積が上がったためと思われる。いずれにしても、比較例3の結果は、全体的に比較例2と、あまり差がなかった。
次に、集電体シートとしてCuの代わりにNiを用いた比較例4の結果は、Cuを用いた場合と、ほとんど差はなかった。一方、Cuの代わりにAlを用いた比較例5では、全体的に電池特性が低くなった。これは、実施例8と同様の傾向であり、Alが充電の際にリチウムと合金化し、粉体化して、抵抗が増大したためと考えられる。
樹脂芯材としてPETシートより強度の高いポリイミドを用いても、容量維持率はあまり向上しなかったが、逆に、強度の低いポリプロピレンを用いた実施例16では、容量維持率が低下している。これは、一酸化珪素の充放電に伴う膨張収縮に対して、ポリプロピレンの耐性が不十分であり、樹脂芯材が伸縮して、集電体の役割を果たす銅蒸着膜が損傷を受けるためと考えられる。従って、樹脂芯材には、引張強度の高い材質を選択することが望まれる。20MPa以上の引張強度を有する樹脂芯材は、樹脂の柔軟性により活物質間の電子伝導性が損なわれることがないことから、特に好ましく用いることができる。活物質の膨張収縮に追随できる樹脂芯材による容量維持率の向上効果も実施例10、15、16の比較から確認することができる。
負極の集電体シートにおいて、銅を用いた場合に最も良好な容量維持率が得られており、ニッケルが用いられている実施例6および実施例14でも比較的良好な容量維持率が得られている。一方、アルミニウムを用いた実施例8では、容量維持率が大きく低下している。これは、Alが充電の際にリチウムと合金化し、粉体化して、抵抗が増大したためと考えられる。ただし、リチウムに対して0.4V以上の電位までで充電が終了する限り、負極の集電体シートにAlを用いることが可能である。
安全性試験の結果から、粉末の一酸化珪素を用いた電池に比べて、一酸化珪素の堆積膜を用いた電池では、安全性が大きく向上することがわかる。同じ電池容量であれば、樹脂芯材を用いた場合の方が、樹脂芯材を用いていない場合に比べて、電池側面の最高到達温度が低くなっている。また、比較例1に比べると、実施例の電池は、10℃以上も最高到達温度が低くなっており、いずれも安全性に優れていることがわかる。釘刺し試験においては、正負極間の短絡電流が流れ続けるため、化学反応熱やジュール熱が蓄積し、電池温度が上昇するが、樹脂芯材を用いる場合には、ジュール熱により樹脂芯材が溶解し、電子伝導性を失うために、それ以上の発熱が抑制されるためと考えられる。
表2と表3とを対比すると、以下が理解できる。
(a)炭素層を有する場合、有さない場合に比べて、レート特性が大きく向上する。
(b)ABを含む炭素層の厚みが厚いほど、レート特性が向上する(実施例17〜21)。
(c)炭素層を有する場合、サイクル維持率が全体的に向上する。これは、炭素層と集電体との密着性がよく、SiOと集電体との接触抵抗が低下するためと考えられる。通常、長期に渡り充放電サイクルを繰り返すと、充放電に伴い、極板が膨張収縮を繰り返すため、集電体からの剥がれを生じるが、それが低減されると考えられる。
(d)グラファイトを用いると、それ自身もリチウムの充放電に関与するため、容量が増える。また、グラファイトを用いると、サイクル維持率は、ABのような導電材を用いる場合と比べて若干劣るが、許容範囲内である。
(e)PVdFより、SBRを用いた方が、サイクル維持率が向上する。詳細は不明だが、炭素層の結着剤としては、PVdFよりも、ゴム系結着剤の方が好ましいことがわかる(実施例23〜27)。
次に、SiOxのxの値について検討した。
《実施例28から29》
原料としてSiO粉末単独に代えて、(株)高純度化学研究所製のSi粉末(SIE13PB、平均粒径(直径)10μm以下、純度4N)と、SiO粉末とを併用したこと以外、実施例1と同様の方法で負極の作製を行った。
ここでは、チャンバー内の別々のボートにSi粉末とSiO粉末とをセットし、それぞれ独立に加熱して同時に蒸着させた。各ボートの加熱温度は、x値の平均が0.7もしくは0.9のSiOxからなる堆積膜が得られるように制御した。なお、x値は、蛍光X線回折およびファンダメンタルパラメータ法を用いて算出した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
《実施例30から31》
チャンバー内の真空度を10-4Torrに保ちつつ、真空蒸着中にチャンバー内に微量の酸素ガスを流したこと以外、実施例28と同様にして負極の作製を行った。
ここでは、x値の平均が1.1もしくは1.3のSiOxからなる堆積膜が得られるように、各ボートの加熱温度および酸素ガス流量を制御した。なお、x値は、蛍光X線回折およびファンダメンタルパラメータ法を用いて算出した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例6〜7
x値の平均が0.3もしくは0.5のSiOxからなる堆積膜が得られるように、各ボートの加熱温度を制御したこと以外、実施例28と同様にして負極の作製を行った。なお、xの値は蛍光X線回折を用いファンダメンタルパラメータ法を用いて算出した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例8〜9
x値の平均が1.5もしくは1.7のSiOxからなる堆積膜が得られるように、各ボートの加熱温度および酸素ガス流量を制御したこと以外、実施例30と同様にして負極の作製を行った。なお、xの値は蛍光X線回折を用いファンダメンタルパラメータ法を用いて算出した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例10
原料としてSiO粉末単独に代えて、(株)高純度化学研究所製のSi粉末(SIE13PB、純度4N)を単独で用いたこと以外、実施例1と同様の方法で、Si薄膜からなる負極の作製を行った。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例11
原料としてSiO粉末単独に代えて、(株)高純度化学研究所製のSiO2粉末(SIO13PB、平均粒径(直径)600μm以下、純度5N)を用いたこと以外、実施例1と同様の方法で、SiO2薄膜からなる負極の作製を行った。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例12
活物質として一酸化珪素粉末(SIO05BP、90%粒径(D90)75μm)に代えて、(株)高純度化学研究所製のSi粉末(SIE13PB、純度4N)を用いたこと以外、比較例2と同様の方法で、負極の作製を行った。こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例13
比較例7と同様の方法で、x値の平均が0.5のSiOxからなる堆積膜を作製し、その薄膜を銅箔からこそぎ落とす工程を繰り返し、必要量のSiO0.5粉末を得た。このSiO0.5粉末をボールミルで粉砕し、粉砕された粉末を用いて、比較例2と同様の方法で負極を作製した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例14
活物質として一酸化珪素粉末(SIO05BP、90%粒径(D90)75μm)に代えて、(株)高純度化学研究所製のSiO粉末(SIO15PB、平均粒径約10μm)を用いたこと以外、比較例2と同様の方法で、負極の作製を行った。こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例15
比較例8と同様の方法で、x値の平均が1.5のSiOxからなる堆積膜を作製し、その薄膜を銅箔からこそぎ落とす工程を繰り返し、必要量のSiO1.5粉末を得た。このSiO1.5粉末をボールミルで粉砕し、粉砕された粉末を用いて、比較例2と同様の方法で負極を作製した。
こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
比較例16
活物質として一酸化珪素粉末(SIO05BP、90%粒径(D90)75μm)に代えて、(株)高純度化学研究所製のSiO2粉末(SiO14PB、平均粒径約1μm)を用いたこと以外、比較例2と同様の方法で、負極の作製を行った。こうして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
実施例28〜31、比較例6〜16の電池を実施例1と同様に評価した。
各電池の初期容量、体積エネルギー密度、100サイクル後の容量維持率、安全性試験における電池側面の最高到達温度およびハイレート特性を表4および5に示す。
Figure 2005100959
Figure 2005100959
さらに、各電池の深放電特性の評価を以下の要領で行った。ここではSiOxからなる堆積膜の特性をより明確にするために、実施例28〜31および比較例6〜16で作製した負極を作用極とするモデル電池を作製した。作用極の対極には、37mm×37mmのリチウム箔(厚み150μm)を銅板上に貼り付けたものを用いた。銅板の露出部には、あらかじめニッケル製のリードを接続しておいた。
上記の作用極と対極とをセパレータを介して対向させたこと以外、実施例1と同様の方法でモデル電池を作製した。
深放電特性の評価では、以下の充放電を繰り返した。
まず、周囲温度20℃において、7.2mAの電流で、電池電圧が0Vになるまで定電流で充電し、20分間休止した後、7.2mAの電流で、電池電圧が1.5Vになるまで放電した。この充放電を3回繰り返した。
ここで言う充電とは、作用極にLiが移動する場合であり、充電により、作用極の電位はより低くなる。
その後、周囲温度や充放電電流は上記と同じにして、充電を電池電圧0Vまで、放電を電池電圧3.0Vまで行う充放電を50回繰り返した。50サイクル目の放電容量の1サイクル目の放電容量に対する維持率を深放電特性とした。結果を表4および5に示す。
表4および5において、SiO2を用いた場合には、初期容量が全く得られなかった。従って、100サイクル後の容量維持率、安全性試験における電池側面の最高到達温度、ハイレート特性および深放電特性の評価は行わなかった。
表4から明らかなように、x値が0.7〜1.3、特に0.9〜1.3のSiOxを用いた場合には、特に深放電特性が優れており、いずれも高い維持率を示した。一方、x値が0.7より小さい場合および1.3より大きい場合には、いずれも深放電特性が大きく落ち込み、維持率が低くなった。この結果は、x値が0.7〜1.3、特には0.9〜1.3の領域のSiOxを用いることにより、特異的に優れた深放電特性を有する電池が得られることを示している。
このような結果が得られたのは、おそらく以下のような理由によるものと考えられる。
SiOxのx値が0.7〜1.3の場合、SiOxにLiが挿入されている充電状態では、Si−Oの結合の他に、O−Liの結合も形成されていると考えられる。前記結合のうち、O−Li結合は比較的強く、金属Liに対してSiOxが3.0Vになるまで深い放電を行っても、O−Li結合からはLiが抜けにくい。そのため、充電−深放電を繰り返した場合でも、膨張収縮の程度は、通常の充放電の場合とあまり変わらず、サイクル特性は比較的良好となる。
特に、x値が0.9〜1.3の場合には、充電−深放電を繰り返した場合のサイクル特性が良好である。これは、O−Li結合が多く存在しているためと推察される。
一方、SiOxのx値が0.7より小さい場合には、Oの存在量が少ないため、O−Li結合が相対的に少なくなり、Liが比較的容易に抜けやすい。特にx=0、すなわちSiを用いた場合には、O−Li結合が存在しない。従って、充電−深放電を繰り返すと、通常の充放電時以上に活物質の膨張収縮が激しくなり、堆積膜の崩壊等が起こり、結果的にサイクル特性はかなり低くなってしまう。
また、SiOxのx値が1.3より大きい場合には、Si−Oの結合が非常に強固であるため、Li−Oの結合が形成されにくい他、形成されても非常に弱い結合になると考えられる。従って、SiOxからLiが抜けやすく、充電−深放電を繰り返した場合には、x値が0.7より小さい場合と同様に、通常の充放電時以上に活物質の膨張収縮が激しくなる。なお、SiO2になると、Li−O結合はほとんど形成されないと推察される。
次に、活物質粉末と結着剤とを含むペーストを調製し、これを銅箔に塗布した後、乾燥させて形成した活物質層の場合、充電−深放電を繰り返した場合のサイクル特性は、堆積膜の場合よりも全体的に低下した。また、活物質粉末のx値が変化しても、充電−深放電を繰り返した場合のサイクル特性には、それほど大きな変化が見られなかった。
これは、活物質粉末を用いた電極の場合、充放電時の膨張収縮によって粒子が割れや崩壊を起こしたり、活物質層内での粒子−粒子間の密着性が弱まって電極の電気抵抗が増大したりするためと考えられる。また、この傾向は、普通の充放電サイクルでも見られるものであり、充電−深放電を繰り返した場合に特異なものではない。そのため、活物質粉末のx値が変化しても、充電−深放電を繰り返した場合のサイクル特性に大きな変化が見られなかったものと考えられる。以上より、SiOxのx値が堆積膜の特性に大きく影響すること、およびそのような影響が堆積膜に特有のものであることがわかる。
本発明を、集電体シートおよびその表面に担持された活物質層からなり、活物質層が結着剤を含まない非水電解質二次電池用負極に適用することにより、高容量で、サイクル寿命が長く、安全性に優れ、かつ充電―深放電を繰り返した場合でも優れたサイクル特性を示す非水電解質二次電池が得られる。
本発明の非水電解質二次電池の一例の縦断面図である。
符号の説明
1 外装材
2 銅箔からなる集電体シート
3 SiOx
4 正極活物質層
5 アルミニウム箔からなる集電体シート
6 セパレータ
7 負極リード
8 正極リード
9 樹脂

Claims (25)

  1. 集電体シートおよびその表面に担持された活物質層からなり、
    前記活物質層が、0.7≦x≦1.3を満たすSiOxからなり、かつ結着剤を含まない非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記集電体シートが、金属箔からなる請求項1記載の負極。
  3. 前記金属箔の表面が、炭素材料を含む層で被覆される請求項2記載の負極。
  4. 前記炭素材料が、カーボンブラックおよび黒鉛よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の負極。
  5. 前記カーボンブラックが、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4記載の負極。
  6. 前記黒鉛が、鱗片状グラファイト、球状グラファイト、塊状グラファイトおよび繊維状グラファイトよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4記載の負極。
  7. 前記集電体シートが、樹脂芯材およびその表面を被覆する金属層からなる請求項1記載の負極。
  8. 前記金属が、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる請求項2または7記載の負極。
  9. 前記樹脂芯材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる請求項7記載の負極。
  10. 前記樹脂芯材は、20MPa以上の引張強度を有する請求項7または9記載の負極。
  11. 前記樹脂芯材の厚さは、3〜100μmである請求項7または9記載の負極。
  12. 前記活物質層の厚みが、0.5μm以上20μm以下である請求項1〜11のいずれかに記載の負極。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の負極、正極および非水電解質からなる二次電池。
  14. 集電体シート上に蒸着により0.7≦x≦1.3を満たすSiOxを堆積させて活物質層を形成する工程を含む非水電解質二次電池用負極の製造方法。
  15. 前記集電体シートが、金属箔からなる請求項14記載の製造方法。
  16. 前記金属箔の表面が、炭素材料を含む層で被覆される請求項15記載の製造方法。
  17. 前記炭素材料が、カーボンブラックおよび黒鉛よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項16記載の製造方法。
  18. 前記カーボンブラックが、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項17記載の製造方法。
  19. 前記黒鉛が、鱗片状グラファイト、球状グラファイト、塊状グラファイトおよび繊維状グラファイトよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項17記載の製造方法。
  20. 前記集電体シートが、樹脂芯材およびその表面を被覆する金属層からなる請求項14記載の製造方法。
  21. 前記金属が、金、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛およびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる請求項15または20記載の製造方法。
  22. 前記樹脂芯材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる請求項20記載の製造方法。
  23. 前記樹脂芯材は、20MPa以上の引張強度を有する請求項20または22の製造方法。
  24. 前記樹脂芯材の厚さは、3〜100μmである請求項20または22記載の製造方法。
  25. 前記活物質層の厚みが、0.5μm以上20μm以下である請求項14〜20のいずれかに記載の製造方法。
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