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JP2005093027A - 光情報記録媒体及び記録方法 - Google Patents

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JP2005093027A JP2003328587A JP2003328587A JP2005093027A JP 2005093027 A JP2005093027 A JP 2005093027A JP 2003328587 A JP2003328587 A JP 2003328587A JP 2003328587 A JP2003328587 A JP 2003328587A JP 2005093027 A JP2005093027 A JP 2005093027A
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克成 花岡
Kiyoto Shibata
清人 柴田
Yujiro Kaneko
裕治郎 金子
Hiroyuki Iwasa
博之 岩佐
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Abstract

【課題】 大容量の記録が行なえ、DVDとの互換性を有する相変化型光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】 第1の基板上に、少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されていることを特徴とする光情報記録媒体。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光情報記録媒体及び記録方法に関し、詳しくは、照射されるレーザーによって記録層に結晶−非結晶の相変化を生じさせることにより、記録、再生、消去することができる、特に記録の大容量化優れた相変化型の光情報記録媒体に関するものである。
レーザビーム照射による情報の記録、再生および消去が可能な光情報記録媒体として、結晶状態と非晶質(アモルファス)状態の可逆的相変化を利用した相変化型光情報記録媒体が知られている。現在では、5インチのディスクに4.7GBの容量を記録するDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWが実用化されている。
現在実用化されている相変化記録媒体は、螺旋状もしくは同心円状の溝を有するポリカーボネイト基板(以下PC基板)上に、下部誘電体層(第1誘電体層)、相変化記録層、上部誘電体層(第2誘電体層)、反射層の順に積層した構造である。反射層にAgまたはAg合金を用いる場合は、上部誘電体層を2層にする場合もある。誘電体材料として実用化されているのはZnSとSOの混合物であり、その混合比率はモル比でZnS:SiO2=8:2である。記録材料としては、Ge−Sb−Teを主成分として不純物を添加した物と、Sb−Teを主成分として不純物を添加した物が実用化されている。
また、現在実用化されている繰り返し記録可能な記録媒体の最大の記録容量は、120mmディスクにおいて4.7GBであり、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAM規格として広く普及している。
高画質ビデオレコーディングを行う場合、前記4.7GBでは記録容量が不充分であり、容量の増大が望まれている。光情報記録媒体における記録容量の増大のためには、対物レンズ口径(以下NA)の拡大化、記録波長の短波長化、もしくは多値記録等の方法がある。
現在、波長405nm、NA0.85で記録を行い120mmディスクに約25GBを記録する規格と、波長405nm、NA0.65で記録を行い120mmディスクに約20GBを記録する規格とが提案されている。
波長405nm、NA0.85の規格においては、記録容量を大きくすることが可能である反面、光透過層の厚さ均一性が格段に厳しくなる。例えば特開平10−326435号公報(特許文献1)では、記録容量拡大のために、λ=405nmのLDと、NA0.85の対物レンズを使用し、溝を有する第1基板上に、反射層、下部誘電体層、記録層、上部誘電体層、第2基板を設けた光記録媒体に、記録再生光を第2基板側から入射させて記録を行なっている。ここでは、光透過層(第2基板)の厚さを3μm〜177μmとして厚さ均一性のスペックを緩和している。しかし、これはDVDの光透過層厚さの1/3未満であり、表面の指紋やキズ等に対する信頼性が極端に悪化する傾向がある。
一方、波長405nm、NA0.65で記録を行う場合は、光透過層をDVDと同一の0.6mmとすることが可能である反面、記録容量の面でNA0.85の場合に劣る。波長405nm、NA0.65で記録を行う場合、例えば特開2001−84591号公報(特許文献2)に記載されるような多値記録を行えば従来の2値記録と比して1.5倍程度の容量増大を見込める。しかし、多値記録においては、従来の2値記録よりも微少なアモルファスマークを形成することが必要なことから、光透過層の厚さや、複屈折等の物性マージンが縮小するという問題がある。
特開平10−326435号公報 特開2001−84591号公報
本発明の課題は、DVDとの互換性が高く、信頼性も良好なNA0.65記録においてもNA0.85記録に相当する高密度記録を可能とし、記録マージン、特に繰り返し記録マージンが拡大された光記録媒体、及び、この光記録媒体を用いる記録方法を提供することである。
上記課題は下記(1)〜(12)によって達成される。
(1)第1の基板上に、少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されていることを特徴とする光情報記録媒体。
(2)第1の基板上に、少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節されていることを特徴とする光情報記録媒体。
(3)基板の厚さが0.6mm±0.1mmであることを特徴とする前記(1)または(2)記載の光情報記録媒体。
(4)記録層がSb及びTeを主成分とし、Sb原子%がTe原子%よりも大きく、In、Ag、Ge、Ga、Sn、Zn、Pd、Pt、Si、Cu、Au、Pb、Bi、Cr、Co、O、S、N、Se、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Hf及び希土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を不純物として含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
(5)記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeを含有することを特徴とする前記(4)に記載の光情報記録媒体。
(6)記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類とを含有することを特徴とする前記(4)に記載の光情報記録媒体。
(7)第2誘電体層が少なくともZnSとSiOの混合物を含有し、その混合物におけるZnSモル比が40%以上80%以下であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の光情報記録媒体に、記録ビーム走査方向の長さが0.26μm未満のアモルファスを形成されることを特徴とする記録方法。
(9)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の光情報記録媒体に、アモルファスの面積を3段階以上に制御して記録を行なうことを特徴とする記録方法。
(10)レーザー光をパルス状に照射してアモルファスを形成するに際して、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることを特徴とする前記(8)または(9)記載の記録方法。
(11)レーザー光照射パルス幅を同一にして、冷却時間を変化させることによりアモルファスの面積を変化させることを特徴とする前記(8)〜(10)のいずれかに記載の記録方法。
(12)記録を波長405nmのレーザーと、NA0.65対物レンズとの組み合わせで行うことを特徴とする前記(8)〜(11)のいずれかに記載の記録方法。
請求項1では、第1の基板上に、少なくとも、反射層と第1誘電体層と記録層と第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されていることを特徴としているため、記録の際に、溝を有する基板が熱ダメージを受けることがなく、繰り返し記録特性が良好である。
請求項2では、第1の基板上に少なくとも反射層と第1誘電体層と記録層と第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節されていることを特徴としているため、記録の際に、溝を有する基板が熱ダメージを受けることがなく、繰り返し記録特性が良好である。
請求項3では、請求項1〜2において、更に基板の厚さが0.6mm±0.1mmであることを特徴とするため、基板厚が0.3mm未満のような厚さと比してキズ等に対する信頼性が良好である。
請求項4では、請求項1〜3において、更に記録層の主成分がSbとTeであり、Sb原子%がTe原子%よりも大きく、In、Ag、Ge、Ga、Sn、Zn、Pd、Pt、Si、Cu、Au、Pb、Bi、Cr、Co、O、S、N、Se、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Hf及び希土類金属からなる群の中から少なくとも1種類の元素を不純物として含有することを特徴としているため、ダイレクトオーバライトにおいて溶融消去を行うことが可能であり、マージンが大きい高密度記録が可能である。
請求項5では、請求項4において、記録層に10原子%以下のGeを含有することを特徴とすることから、再生光耐性が大きくなり、再生光強度を大きくできるため、再生特性が良好となる。
請求項6では、請求項4において、記録層に、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類とを含有することを特徴としているため、更に、記録速度等の記録特性併せこみが可能となる。
請求項7では、請求項1〜6において、更に第2の誘電体層に少なくともZnSとSiOを含有し、ZnSモル比が40%以上80%以下であることを特徴としているため、蓄熱、放熱特性が良好であり、特に初期記録特性が良好である。
請求項8では、請求項1〜7の光情報記録媒体において、更に記録ビーム走査方向の長さが0.26μm未満のアモルファスが形成されることを特徴としているため、同一記録ビームサイズにおいても高密度の記録が可能である。
請求項9では、請求項1〜8の光情報記録媒体において、更にアモルファスの面積を3段階以上に制御して記録が行われることを特徴としているため、多値情報となるので同一記録ビームサイズにおいても高密度の記録が可能である。
請求項10では、請求項8〜9において、更にレーザー光をパルス状に照射してアモルファスを形成し、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることを特徴としているため、クロスイレースが少ない。
請求項11では、請求項8〜10において、更にレーザー光照射パルス幅を同一にして、冷却時間を変化させることによりアモルファスの面積を変化させることを特徴としているため、クロスイレースが少なく、良好なSDRが得られる。
請求項12では、請求項8〜11において、波長405nmのレーザーと、NA0.65対物レンズの組み合わせで行うことを特徴としているため、現在普及しているDVDとの互換が容易である。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、第1の基板上に少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う相変化型光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されていることを特徴とするものである。
第1の基板と第2の基板厚さは、製造プロセスの誤差や記録特性合わせこみのために調整する程度の差は生じても良い、厚さの差は望ましくは0.1mm以下、更に望ましくは0.05mm以下である。
反射率の計測は、例えば、405nm波長のレーザーダイオードを搭載したピックアップヘッドを有するパルステック製DDU1000を用いて、ガラス基板上に形成した反射率が既知であるAgディスクの反射電圧値と、未記録状態の相変化記録媒体の反射電圧を比較することにより計測することができる。
また、本発明は、第1の基板上に少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う相変化型光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節されていることを特徴とするものである。
第1の基板と第2の基板厚さは、前記の例と同様に、製造プロセスの誤差や記録特性合わせこみのために調整する程度の差は生じても良い、厚さの差は望ましくは0.1mm以下、更に望ましくは0.05mm以下である。
変調度とは結晶状態とアモルファス状態の反射率の差を、結晶状態もしくはアモルファス状態のいずれか大きい方の反射率の値で除した値を言う。
本発明における、第1の基板は、螺旋状もしくは同心円状の溝を有する。アドレス情報などのために溝を蛇行させるたり、途切れさせても良い。
本発明の相変化記録層の主成分としてのSb、Teは、たとえば、SbおよびTeが準安定SbTe相を維持し、かつ記録層の記録材料が記録操作によりアモルファス相−結晶相に相変換可能な程度の量比を保持することを意味する。副成分として不純物を含むことを特徴とするが不純物元素の総量は、準安定SbTe相の出現を妨げないように、10原子%未満であることが望ましい。
本発明に関わる相変化型光情報記録媒体は、SbとTeを主成分とする記録層にGeを含むことが好ましい。Geは、記録層がアモルファスから結晶へ固相転移する際の活性化エネルギーを高めるため、アモルファスマークの保存信頼性を高くする効果や、再生時にアモルファスが結晶化することに対する耐性を向上させる効果がある。記録層中のGeの好ましい濃度は、2〜10原子%、より好ましくは3〜6原子%である。
また、記録層に添加される不純物としては、結晶化速度や記録特性、保存特性を調整する目的で、周期律表第I属及至VII属に属する元素、例えば、Ag、B、Ca、Cd、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、Ge、H、Hg、Ir、In、K、La、Li、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、O、P、Pb、Pd、Po、Pr、Pt、Pu、Rb、Rh、Ru、S、Se、Si、Sn、Sr、Th、Ti、Tl、U、ClおよびBr等の元素を含むことができる。
続いて、第1の基板上に形成される薄膜を順に説明する。
本発明における反射層としては、Al、Au、Cu、Ag、Cr、Sn、Zn、In、Pd、Zr、Fe、Co、Ni、Si、Ge、Sb、Ta、W、Ti、Pb等の金属を主とした材料の単体または合金を用いることができる。
この層は、熱を効率的に放散させることが重要であり、膜厚は50〜180nmが好ましい。膜厚が厚すぎると、放熱効率が大きすぎて感度が悪くなり、薄すぎると感度は良好であるが、繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。特性としては、熱伝導率が高く、高融点で保護層材料との密着性がよいことなどが要求される。
本発明における、第1誘電体層は、SiOx、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、TaS等の硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrC等の炭化物が挙げられる。第1誘電体層は熱特性を調節するために多層化しても良い。
第1誘電体層の膜厚は5〜50nmが好ましい。該誘電体層の膜厚が5nm未満であると記録感度が低下する。逆に、50nmを越えると、放熱性の低下により繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。
記録層は、結晶化促進するために、結晶化促進層を有しても良い、結晶化促進層の材料としては、Bi単体及びBi化合物、Sb単体及びSb化合物、TiSixやWsix等の金属シリサイドやSiC等の炭化物等がある。
本発明においては第2誘電体層材料にZnSとSiOとを含有し、ZnSのモル比が40%以上80%以下であることが好ましい。第2誘電体層材料には20モル%未満の、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、TaS等の硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物を添加する場合もある。
これらの材料の添加により、光学特性等を微調整する。第2誘電体層の膜厚は、30〜200nmの範囲が好ましい。30nm未満であると、耐環境性保護機能の低下、耐熱性低下、畜熱効果の低下となり好ましくない。200nmを超えると、スパッタ法等による成膜工程において、膜温度の上昇により膜剥離やクラックが生じたり、メディアの記録感度の低下をもたらすので好ましくない。
本発明における記録方法は、上記記録媒体に、ビーム走査方向に0.26μm未満のアモルファスを形成することを特徴とする。また、ビーム走査方向に0.26μm未満の長さで3段階以上に制御してアモルファスを形成することを特徴とする。すなわち、多値情報を記録して高密度記録を実現している。
本発明の記録方法に用いる記録レーザの変調方法の一例を図1に模式的に示す。本発明による多値記録方法では、記録マークを記録する領域が互いに等しい面積に分割されている(以降、この分割された領域をセルと記す)。セル10の物理的な大きさは、記録時の線速とセル周波数によって決まり、セル周波数はセル周期11の逆数であり、基準クロックの整数倍をとる。
例えば、セル周波数を40nsとすれば、セル周波数は25MHzであり、記録線速=6.5m/sの時のセル長は0.26μmとなる。記録レーザの変調は、記録パルス12、ボトムパルス13、消去パルス14の各パワーと、それぞれの立ち上がり時間15、16および17を設定して行われる。このようなレーザ変調により、多値記録マーク18が形成される。
19は、再生用レーザビームを模式的に現したものである。ここで言うレーザビームのスポット径とは、レーザの収束直径のことであり、波長λのレーザ光と開口数NAの焦点レンズを用いた場合、φD=0.82×λ/NAと見積もられる。これはレーザ光の強度が、1/eとなる直径であり、λ=405nm、NA=0.65の場合、φD=0.51μmである。
多値情報は、多値記録マーク18がセルに対して占有する割合として記録され、再生用レーザビーム19が、記録媒体との相対運動によってグルーブに沿って走査されたときに、RF信号の反射率変動として読み出される。すなわち、セル10内がすべて結晶部20の場合と、最大の記録マークを形成した場合との反射率差を信号のダイナミックレンジとして、3〜8の多段階に反射率レベルが得られるよう記録マークの大きさを制御し、これを多値情報に対応させるものである。
本発明による記録方法では、図1における{(時間16)−(時間15)}すなわち、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることが特徴である。レーザー光照射パルスを5ナノ秒以下にすることにより、0.26μmのセル内に7段階以上に長さを制御したアモルファスを形成することが可能であることを確認している。最小のアモルファス長さは0.05μm未満である。このような記録により、CDサイズのディスクに22GB相当の記録が可能となる。
以下実施例をあげて本発明をより具体的に説明する。
(実施例1〜3)
射出成形法により、第1の基板として厚さ0.6mmのポリカーボネイト(以下PC)基板を形成する。ポリカーボネイト基板には0.46μmピッチで溝幅0.2μmの螺旋状の溝が転写形成されている。
このPC基板の溝を有する面上に、マグネトロンスパッタリング法により、下記の順に薄膜を形成し、情報基盤とする。
材料 (膜厚)
(1)反射放熱層 Ag (140nm)
(2)第1誘電体層 ZnS・SiO(mol比79.5:20.5)
(14nm)
(3)記録層 表1を参照 (14nm)
(4)第2誘電体層 ZnS・SiO(ZnSモル比70%)
(50nm)
第2の誘電体層上に、10μmの紫外線硬化樹脂をスピンコートし、溝を有しない第2の基板と圧着する。第2の基板は射出成形法により形成した厚さ0.6mmのポリカーボネイト基板を用いる。ここで、光入射側表面は記録再生と無関係なので第2の基板においても溝を有していても支障は無い。図2に断面構造を示す。
Figure 2005093027
(比較例1)
射出成形法により、第1の基板として厚さ0.6mmのポリカーボネイト(以下PC)基板を形成する。ポリカーボネイト基板には0.46μmピッチで溝幅0.2μmの螺旋状の溝が転写形成されている。
このPC基板の溝を有する面上に、マグネトロンスパッタリング方により、下記の順に薄膜を形成し、情報基盤とする。 材 料 (膜厚)
(1)第1誘電体層:ZnS・SiO(ZnSモル比70%) (50nm)
(2)記録層:GeSb75Te20 (14nm)
(3)第2誘電体層:ZnS・SiO(mol比79.5:20.5)(14nm)
(4)反射放熱層:Ag (140nm)
この反射放熱層上に、10μmの紫外線硬化樹脂をスピンコートし、第2の基板と圧着する。第2の基板は射出成形法により形成した厚さ0.6mmのポリカーボネイト基板を用いる。図2に断面構造を示す。
上記で製作した記録媒体に、波長が405nmの半導体レーザーとNA0.65のピックアップを用い、記録パワー=10mW、記録線速=6.0m/s、チャンネルクロック周波数T=74.3MHzで、EFM変調された3T〜14Tの信号を繰り返し記録し、ジッターが初回記録に対して1%上昇するまでの回数を調べた。
ここで、ジッターとは、記録マークとスペースの境界の読み出し時間のズレの標準偏差を、読み出しクロック1周期時間Tで除した値(単位%)であり、例えば、記録型DVDの規格では通常9%以下である。この場合の記録容量はCDサイズで12GB相当である。
更に、記録ビーム走査方向に0.26μm未満のアモルファスの面積を7段階に制御して記録した場合の、SDRが初回記録に対して0.3%増加する記録回数を調べた。
前記のようにアモルファスの面積を7段階に制御して記録することにより、結晶の反射率を併せた8値の記録となり、記録ビームサイズが同一の場合でも、2値のEFM変調記録と比して、少なくとも1.5倍の記録容量とすることが可能である。ここで、SDR(siguma to dynamic range)とは、各段階の反射率の標準偏差を、最大反射率レベルと最小反射率レベルの差で除した値であり、SDRが略3%以下の場合にエラー訂正が可能なエラー率である。前記の場合の記録容量はCDサイズで22GB相当である。0.26μm未満のアモルファスの面積を7段階に制御する場合の、記録パルス幅と、消去パルス幅を表2に示す。
Figure 2005093027
比較例及び実施例における結果を表3に示す。
Figure 2005093027
実施例1〜3においてはオーバーライト特性が飛躍的に向上している。さらに、SDRが3%未満となり、多値記録が可能となる。
本発明の光情報記録媒体は、PCの外部メモリ、ビデオ録画用メディアとしても利用することができる。
本発明の記録方法に用いる記録レーザーの変調方法を説明するための図である。 本発明の光情報記録媒体の層構成を表わした図である。 比較例1の光情報記録媒体の層構成を表わした図である。
符号の説明
10 セル
11 セル周期
12 記録パルス
13 ボトムパルス
14 消去パルス
15、16、17 立ち上がり時間
18 多値記録マーク
19 再生用ビーム
20 結晶部

Claims (12)

  1. 第1の基板上に、少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に未記録状態の青色領域の波長における反射率が8%以上25%以下となるように調節されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 第1の基板上に、少なくとも、反射層と、第1誘電体層と、記録層と、第2誘電体層とを前記順序で有し、更に樹脂層を介して有する第2の基板側から光入射して記録を行う光情報記録媒体において、第1の基板と第2の基板の厚さが同一であり、かつ、第1の基板の成膜面に同心円状または螺旋状の溝を有し、光入射側の第2の基板には溝を有することなく、更に青色領域の波長における変調度が50%以上となるように調節されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 基板の厚さが0.6mm±0.1mmであることを特徴とする請求項1または2記載の光情報記録媒体。
  4. 記録層がSb及びTeを主成分とし、Sb原子%がTe原子%よりも大きく、In、Ag、Ge、Ga、Sn、Zn、Pd、Pt、Si、Cu、Au、Pb、Bi、Cr、Co、O、S、N、Se、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Hf及び希土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を不純物として含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  5. 記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeを含有することを特徴とする請求項4に記載の光情報記録媒体。
  6. 記録層がSb及びTeを主成分とし、10原子%以下のGeと、In、Ga、Mn、Snから選ばれた少なくとも1種類とを含有することを特徴とする請求項4に記載の光情報記録媒体。
  7. 第2誘電体層が少なくともZnSとSiOの混合物を含有し、その混合物におけるZnSモル比が40%以上80%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光情報記録媒体に、記録ビーム走査方向の長さが0.26μm未満のアモルファスを形成されることを特徴とする記録方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の光情報記録媒体に、アモルファスの面積を3段階以上に制御して記録を行なうことを特徴とする記録方法。
  10. レーザー光をパルス状に照射してアモルファスを形成するに際して、レーザー光照射パルス幅が5ナノ秒以下であることを特徴とする請求項8または9記載の記録方法。
  11. レーザー光照射パルス幅を同一にして、冷却時間を変化させることによりアモルファスの面積を変化させることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の記録方法。
  12. 記録を波長405nmのレーザーと、NA0.65対物レンズとの組み合わせで行うことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110350090A (zh) * 2019-06-24 2019-10-18 华南理工大学 Bi2O2Se界面修饰的钙钛矿太阳能电池及制备方法

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