[go: up one dir, main page]

JP2005089550A - 有機顔料含有ポリエステルフィルム - Google Patents

有機顔料含有ポリエステルフィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2005089550A
JP2005089550A JP2003322696A JP2003322696A JP2005089550A JP 2005089550 A JP2005089550 A JP 2005089550A JP 2003322696 A JP2003322696 A JP 2003322696A JP 2003322696 A JP2003322696 A JP 2003322696A JP 2005089550 A JP2005089550 A JP 2005089550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
pigment
polyester
temperature
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003322696A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryosuke Matsui
良輔 松井
Minoru Yoshida
実 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2003322696A priority Critical patent/JP2005089550A/ja
Priority to US10/937,787 priority patent/US20050058846A1/en
Priority to KR1020040073624A priority patent/KR101137342B1/ko
Priority to EP20040255581 priority patent/EP1518909B1/en
Priority to CA 2481620 priority patent/CA2481620C/en
Priority to CN2004100900410A priority patent/CN1597312B/zh
Publication of JP2005089550A publication Critical patent/JP2005089550A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】
ポリエステルフィルム中の有機顔料の高温、長時間の湿熱、乾熱処理によるフィルム表面への染み出し現象による色写りの防止と顔料の耐熱性が劣ることによる繰り返し加熱による色調変化の抑制した着色ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】
ポリエステル樹脂中に分子量が695〜1000の有機顔料を0.01〜5重量%含有するポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明はポリエステルフィルムに関するものである。詳しくは、ポリエステルフィルムを有機顔料により着色し、食品包装容器などに使用するポリエステルフィルムにおいて、加圧水蒸気などによる滅菌、殺菌処理を行ってもポリエステルフィルムからの着色剤の染み出しがなく、かつポリエステル樹脂をフィルムに製膜する際の溶融押出温度履歴を繰り返し受けても着色剤が劣化せず、色調の再現性に優れた着色ポリエステルフィルムに関するものである。
従来、金属容器の内面および外面は、金属の腐食による内容物の変質防止および外観の美麗性の観点から、エポキシ系やフェノール系などの各種熱硬化性樹脂を溶剤に溶解または分散させたものを塗布している。特に一般的に容器外面に関しては、容器に直接印刷もしくは表示を印刷した紙ラベルを巻き付けるなどして、他の商品との差別化を図っている(以下、「意匠性」と表記する)。そして、差別化を図る目的で表示の下地である容器に顔料などを混合した熱硬化性樹脂を塗布している。しかしながら、このような熱硬化性樹脂による被覆方法は、塗料の乾燥に長時間を要し、生産性が低下したり、多量の有機溶剤による環境汚染など好ましくない問題があった。
これらの問題を解決する方法としては、金属容器の材料である鋼板、アルミニウム板あるいは該金属板にメッキなど各種の表面処理を施し、その金属板にフィルムをラミネートする方法がある。そして、金属板の容器外面側に意匠性、高級感を付与する目的で有機顔料を添加し、透明でありながら特定の色調、黄色度を有する黄色着色フィルムを使用することが提案されており、このフィルムを金属板にラミネートすることにより、金属光沢により金色に輝く容器が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、これらの提案では、使用する着色剤の種類によっては、生産性のために着色フィルムを回収し、再チップ化して溶融押出を繰り返し行った際に、有機顔料の耐熱性が劣るために、色調を安定させることが困難であるという課題があった。
また、有機顔料による製膜工程や成形加工工程の汚染を防止するために着色剤含有層の両側を着色剤を含有しないそうで被覆、積層したフィルムについての提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この提案においても有機顔料によっては、内容物充填後の加圧水蒸気による滅菌、殺菌処理(レトルト処理)時に有機顔料がポリマー中を移動し、フィルム表面に染み出してくる、所謂マイグレーションと呼ばれる現象が起こり、殺菌釜(レトルト釜)内部を汚染するという課題が明らかになってきた。
特開2001−301025号公報 特開2003−26823号公報 特願2003−42302号公報
本発明の課題は、上記した、ポリエステルフィルム中の有機顔料の高温、長時間の湿熱、乾熱処理によるフィルム表面への顔料の染み出し現象による色写りの防止と顔料の耐熱性が劣ることによる繰り返し加熱による色調変化の抑制した着色ポリエステルフィルムを提供することにある。
上記課題は、ポリエステル樹脂中に分子量が695〜1000である有機顔料を0.01〜5重量%含有するポリエステルフィルムによって達成することができる。
フィルム中の有機顔料が熱処理などを行ってもフィルム表面に染み出しす現象がなく、さらに顔料の耐熱性に優れることから繰り返し加熱、溶融押出による色調変化のない、色調の再現性に優れたポリエステルフィルムを提供する。
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂とは、主鎖中の主要な結合である、モノマー残基とモノマー残基を結合する共有結合がエステル結合からなる高分子の総称であって、通常ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物、もしくはジカルボン酸エステル誘導体とジヒドロキシ化合物を重縮合反応させることによって得ることができる。ここで、ジカルボン酸化合物としては、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、ジカルボン酸エステル誘導体としては、上記ジカルボン酸化合物のエステル化物、例えばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2−ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどを挙げることができる。一方、ジヒロドキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物などが挙げられる。これらの中でも、ジカルボン酸化合物としてはテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸もしくはこれらのジメチルエステル化合物を、ジヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを好ましく用いることができる。中でも特に、テレフタル酸あるいはテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールからなるポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルムは、レトルト処理時のフィルム白化による色調変化およびばらつきを抑制するために、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基を0.1〜20モル%含有するポリエステル樹脂からなることが好ましい。生産性、経済性、フィルムの取扱性の観点からは0.1〜15モル%含有することがより好ましく、1〜10モル%含有すると特に好ましい。スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基が0.1モル%未満の含有量ではレトルト処理時にフィルムが白化してしまう場合がある。また、20モル%を越えて含有すると、ポリエステル樹脂の取扱いが難しくなることがある。ここで、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基としては、エステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合物、たとえば、5−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸などのアルカリ金属塩およびこれらのエステル形成誘導体などを挙げることができる。これらの中でも、取扱性などの点で5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩を用いることが好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルムの特性を向上させる上で、数平均分子量が400〜10000のポリエチレングリコール成分を0.1〜10重量%含有することも好ましい。数平均分子量が400未満では、添加による効果が希薄となる場合があり、また逆に分子量が10000を越えるとポリエステルの重合の際に増粘効果からポリエステル樹脂の分子量を大きくすることが困難となり、製膜性が悪化する場合がある。また、添加量については0.1重量%未満では添加することによる効果が認められない場合があり、逆に10重量%を越えて添加すると分子量が低くても増粘効果によりポリエステル樹脂の重合に支障をきたす場合がある。上記した観点から、さらに好ましい分子量としては600〜6000である。また、より好ましい添加量としては0.2〜7重量%であり、0.2〜5重量%であればさらに好ましい。
本発明で用いるポリエステルを製造するに際しては、反応触媒、着色防止剤を使用することができる。反応触媒としては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などを、また着色防止剤としては、リン化合物などを使用することができるが、本発明では特にこれらに限定するものではない。
通常、ポリエステルの製造が完結する以前の任意の段階において、重合触媒としてアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物および/またはチタン化合物を添加することが好ましい。このような方法としては、例えば、ゲルマニウム化合物を例にすると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加する方法や、ポリエステルの出発原料であるグリコール成分中にゲルマニウム化合物を溶解させて添加する方法を使用することができる。
かかるゲルマニウム化合物としては、例えば、二酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム水和物あるいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムエチレングリコキシドなどのゲルマニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウムフェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニウムなどのリン酸含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマニウムなどを使用することができる。なかでも二酸化ゲルマニウムが好ましく用いられる。
また、アンチモン化合物としては特に限定されないが、例えば、三酸化アンチモンなどの酸化物、酢酸アンチモンなどが使用できる。また、さらにチタン化合物としては、特に限定しないが、チタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシドなどのチタンテトラアルコキシドを好ましく用いることができる。
以上のようにして、本発明で使用するポリエステルは製造されるが、ここで具体的な例を用いて説明する。例えば、ポリエチレンテレフタレートを製造するに際して、触媒として二酸化ゲルマニウムを添加する場合には、ジカルボン酸エステル誘導体であるテレフタル酸ジメチル100重量部に、ジヒドロキシ化合物であるエチレングリコール67重量部を添加し、それにエステル交換触媒として酢酸マンガン0.04重量部を加え、エステル交換反応を行う。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部、二酸化ゲルマニウム0.02重量部を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、70Paまで昇温、減圧し、所定の極限粘度となるまで重縮合反応を行う方法などを用いることができる。さらに、得た重合体をその融点以下の温度において減圧下または不活性ガス雰囲気下で固相重合反応し、アセトアルデヒドの含有量を減少させ、所定の極限粘度、カルボキシ末端基を得る方法などを採用しても良い。なお、好ましい極限粘度としては0.58〜0.75、より好ましくは0.6〜0.72、さらに好ましくは0.6〜0.69である。極限粘度が0.58未満であったり、0.75を越えると成形性劣ったり、耐衝撃性が悪化する場合がある。また、好ましいカルボキシ末端基量としては、成形性、経時変化および金属板との密着性の観点から20〜50×10-3当量/kgであることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、透明性を維持しつつ、黄色に着色する必要性から、有機顔料を着色剤として使用するが、フィルムからの有機顔料の析出、染み出し、マイグレーションによる色写りを抑制するため、ポリエステル樹脂に添加する有機顔料の分子量が695〜1000であることが必要である。分子量が700〜900であればさらに好ましい。有機顔料の分子量が695未満では顔料のフィルム表面への析出があり、分子量が1000を越えるとフィルム製膜の際、溶融押出時にポリマーの溶融粘度が高くなり過ぎる場合がある。分子量が掛かる範囲内の有機顔料であれば顔料の析出は抑制できるが、有機顔料の耐熱性の観点からは、有機顔料としてカラーインデックス・ピグメントイエロー180(C.I. Pigment Yellow180、ジスアゾのベンズイミダゾロン系)(分子量732)を用いることが好ましい。なお、ポリエステル樹脂用に用いられる黄色着色剤には、例えば、無機顔料ではチタンイエローを挙げることができるが、チタンイエローでは黄色の色彩が薄いばかりでなく、フィルムが不透明化してしまう問題点がある。
また、ポリエステル樹脂用の黄色有機顔料としては、アンスラキノン系のカラーインデックス・ピグメントイエロー147(分子量600)やイソインドリノン系であるカラーインデックス・ピグメントイエロー110(分子量642)、キナフタロン系であるカラーインデックス・ピグメントイエロー138(分子量694)やモノアゾのベンズイミダゾロン系カラーインデックス・ピグメントイエロー181(分子量499)などが使われることがある。ここで、アンスラキノン系顔料は耐熱性が極めて高く、フィルムに添加した際の色彩も優れるが、レトルト処理などを行った際に顔料のフィルム表面への析出、マイグレーションが非常に激しいという問題点がある。一方、イソインドリノン系、キナフタロン系、モノアゾのベンズイミダゾロン系ピグメントイエロー181を用いた場合、色写りはアンスラキノン系顔料ほど激しくはないが、若干の色写りが起こる。さらに、耐熱性に劣るため、ポリエステルフィルムを製膜する際の溶融押出時に色調の変化が起こりやすく、一定した色調のフィルムを得らるのが困難であるという問題点などがある。
さらに、本発明のポリエステルフィルムは所定の色調を得るために、フィルム全体として有機顔料を0.01〜5重量%含有することが必要である。色調の点では0.1〜1重量%であるとより好ましく、0.3〜0.8重量%であればさらに好ましい。顔料添加量が0.01重量%未満であると、フィルム厚みにもよるが着色剤を添加した効果が明確でない場合があり、逆に5重量%を越えて添加しても色調の変化が飽和してしまい、さらにはポリマーの溶融粘度が高くなりすぎて溶融押出できなくなってしまう場合がある。。
本発明におけるポリエステルフィルムへの有機顔料の添加方法としては、上述したポリエステル樹脂と有機顔料をフィルム製造の際に溶融混練して、一度の溶融押出によりフィルムを得ても良いが、ベント式の二軸押出機を用いて、混合溶融押出することで予めフィルム中の着色剤の濃度よりも高濃度であるマスターバッチを製造しておき、着色剤を含有しないポリエステル樹脂により希釈することで所定の着色剤濃度を有するフィルムを製造する方法が経済的な観点から好ましい。ここでマスターバッチを製造する方法としては、たとえば、ポリエステル樹脂を低温で粉砕した後、所定の顔料濃度となるように有機顔料の粉体を添加し、均一になるように混合した後、ベント式二軸押出機に供給し、マスターバッチ化する方法が好ましく用いられる。また、ポリエステル樹脂と顔料を混合する際に分散剤として、ステアリルステアレートやステアリル酸マグネシウム、ステアリル酸カルシウムなどを分散剤としてマスターバッチ中に0.01〜1重量%添加しても良い。さらに、非晶性のポリエステル樹脂を用いて、ニーダーなどのミキサーにて予め顔料を20〜60重量%含有する高濃度顔料添加樹脂を準備した後、所定のマスターバッチ濃度となるようにポリエステル樹脂とのコンパウンドを行っても良い。
マスターバッチ中の着色剤濃度としては経済的な観点からは高濃度、例えば30重量%以上などとすることが好ましいが、分級などによる色むらを防止する観点から、マスターバッチ濃度は1〜30重量%であることが好ましく、5〜20重量%であればさらに好ましい。
本発明の着色ポリエステルフィルムは意匠性の観点から、透過法で測定されるフィルムのL***表色系におけるb*値が10〜30であることが好ましい。b*値が10未満であれば、着色剤の濃度ムラが顕著になるだけでなく、成形加工による厚みの変化による色むらが顕著になってしまうことがある。一方、b*値を30を越えてる値にしようとすると、添加顔料濃度が高くなり、不経済であるだけでなく、溶融押出時のポリマーの溶融粘度が高くなり過ぎる場合がある。生産性の点を考慮すればb*値は10〜25であれば好ましい。なお、ここでのL***表色系におけるb*値の測定はJIS Z−8722−2000に基づき、フィルム1枚を用いた透過測定にて行った。
さらに本発明のポリエステルフィルムは、L***表色系におけるL*値が80〜95であることが好ましい。より好ましくはL*値が90〜95である。前記数値範囲であれば、透明で見た目の美しさを活用することができる。なお、ここでのL*値についても、b*値と同様の方法で透過光による測定で求めたものである。
また、本発明のポリエステルフィルムはフィルムのL***表色系におけるa*値が−12〜0であることが好ましい。a*値が−12未満であれば、フィルムが緑色がかって見えることがあり、一方、a*値が0を越えるとフィルムの色目が赤味がかって見えてしまうことがある。包装用途としてより好まれる色調は、a*値は−10〜−2である。なお、a*値についても、b*値と同様の方法で透過光による測定で求めたものである。
本発明の着色ポリエステルフィルムは、特定の分子量を有する有機顔料を用いることで高温長時間のレトルト処理や乾熱処理を施しても、フィルムからのマイグレーションによる色写りを改善することができるが、さらにその効果を高める目的で、有機顔料を含有する層の少なくとも片面に有機顔料を含有しない層を積層した積層フィルムであることが好ましい。また、フィルムの表裏の区別なく使用できるという点では、有機顔料を含有する層の両側に含有しない層を積層するのが好ましい。さらに、有機顔料含有層の両側に同一のポリエステル組成物からなる積層フィルムであることが好ましいが、互いに異なるものであっても良い。さらに、積層構成は2層や3層に限定されるものではなく、さらに他の高分子成分からなる層を配置した積層フィルムでも良い。
積層フィルムにおいて、有機顔料を含有しない層は有機顔料を含有する層からの着色剤の染み出しをブロックすることが求められることから、0.1〜3μmの厚みで積層することが好ましい。より好ましくは0.2〜2.5μm、更に好ましくは0.5〜2μmである。積層厚みが3μmを越えると、b*値を所定の値にする際にフィルム全体の厚みが厚くなるか、顔料添加層に添加する顔料濃度を高くする必要があり、経済性、生産性、成形加工性などの点で問題となる場合がある。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは経済性、生産性、成形加工性などの点から7〜30μmであることが好ましい。さらに好ましくは10〜20μmである。厚みが7μm未満であると成形加工を行う際に破れが発生しやすくなり、逆に30μmを越えると成形加工を行う際にフィルムが削られ、表面に傷が付く場合がある。
本発明の着色ポリエステルフィルムは、取扱性と加工性を向上させるために、平均粒子径0.01〜10μmの内部粒子、無機粒子および/または有機粒子を0.01〜3重量%含有することが好ましい。
内部粒子の析出方法としては、例えば、特開昭48−61556号公報、特開昭51−12860号公報、特開昭53−41355号公報、特開昭54−90397号公報などに記載の技術を採用することができる。さらに、特公昭55−20496号公報や特開昭59−204617号公報などの他の粒子を併用することもできる。なお、10μmを越える平均粒子径を有する粒子を使用すると、フィルムに欠陥が生じることがあるので注意を要する。
かかる無機粒子としては、例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミ、マイカ、カオリン、クレーなどを使用することができる。また、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類、ジビニル化合物などを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、湿式および乾式シリカ、アルミナなどの無機粒子およびスチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼンなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。さらに、これらの内部粒子、無機粒子および有機粒子は二種以上を併用してもよい。
次に、本発明の着色ポリエステルフィルムの製造方法としては、例えば、2層積層フィルムの場合、各層に使用するポリエステル、マスターバッチなどを層別に各々に所定の割合でブレンドし、窒素雰囲気、真空雰囲気などで例えば150℃5時間などの乾燥を行い、その後個別の押出機に供給し溶融する。なお、二軸のベント式押出機を使用する場合は乾燥工程を省略しても良い。押出機にて溶融した樹脂は、別々の経路にてフィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を行い、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて所望の層構成に積層した後、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する共押出法により未延伸シートを得る。その際、ワイヤー状電極、テープ状電極もしくは針状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着する方法、冷却ドラムと押出したポリマーシート間に水膜を設けたキャスト法、冷却ドラム温度をポリエステルのガラス転移点〜(ガラス転移点−20℃)にして押出したポリマーを粘着させる方法、もしくはこれらの方法を複数組み合わせた方法によりシート状ポリマーを冷却ドラムに密着させ冷却固化し未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、生産性や平面性の観点から静電印加する方法が好ましく使用され、特にテープ状電極を使用する方法が好ましく用いられる。かかる未延伸フィルムを用いて長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸法、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸法などにより延伸を行う。
かかる延伸方法において、採用される延伸倍率としては、それぞれの方向に好ましくは1.6〜4.2倍、さらに好ましくは2.4〜4倍である。また、延伸速度は1000〜200000%/分であることが望ましく、延伸温度はポリエステルのガラス転移点〜(ガラス転移点+100℃)の温度範囲であれば任意の温度とすることができるが、好ましくは、80〜170℃、特に好ましくは長手方向の延伸温度を90〜150℃、幅方向の延伸温度を100〜150℃とするのがよい。フィルムに非常に優れた成形性を付与するためには、特に長手方向の延伸温度を100〜130℃とすることが好ましく、特に縦延伸前において、100℃以上の温度で1〜100秒間程度結晶化しない範囲において予熱して後、延伸することは、均一な延伸による優れた平面性、配向斑抑制による優れた成形性の発現などの点で好ましいことである。さらに、延伸は各方向に対して複数回行ってもよい。
さらに二軸延伸の後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理は、オーブン中、加熱されたロール上など任意の方法により行うことができる。熱処理温度は、延伸温度〜原料の融点の範囲の、任意の温度とすることができるが、成形加工性と耐衝撃性の点から160〜230℃の熱処理温度であることが好ましい。かかる温度より低温であれば、耐衝撃性が悪化し、高温であれば成形加工性が悪化することがある。成形後の耐衝撃性の点からは160〜220℃であればさらに好ましく、170〜210℃の範囲であればより一層好ましい。また、熱処理時間は他の特性を悪化させない範囲において任意とすることができるが、通常1〜30秒間行うのが好ましい。さらに、熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させて行ってもよい。
本発明の着色ポリエステルフィルムは、有機顔料により着色していることから、金属板の着色塗装や着色メッキの代替として、金属板に直接熱接着あるいは接着剤を用いて貼合せて使用することが好ましい。さらに、金属板に貼合せた後、絞り成形やしごき成形によって製造する2ピースからなる金属缶の外面被膜用に使用することで金属容器の意匠性を高めることができるので、好ましく使用できる。
(物性・評価)
ポリマー、フィルムの物性およびフィルム加工品の特性は以下の方法にて測定、評価した。
(1)ポリエステルフィルムの融点(Tm)
フィルム約5mgをとり、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製RDC220型)により、20℃/分の昇温速度で熱特性を測定し融解のピーク温度を融点(Tm)とした。
(2)色調(L***値)
JIS Z 8722(2000年)に基づき、分光式色差計(日本電色工業製 SE−2000、光源 ハロゲンランプ、0°−45°後分光方式)を用いて、フィルム一枚を透過法により測定し、L***値を求めた。なお、測定は各実験例とも任意の5カ所について行い、その平均値を採用した。
(3)積層厚み比
透過型電子顕微鏡を用いて、加速電圧100kVでフィルム断面を超薄切片法で観察し、層界面を判別し、積層厚みを求めた。なお、測定は各実験例とも任意の5カ所について倍率20,000倍で観察を行い、その平均値から積層厚み比を求めた。
(4)カルボキシル末端基量
ポリエステルもしくはフィルムをオルソクロロフェノール/クロロホルム(重量比7/3)に100℃、20分の条件で溶解し、水酸化カリウムを用いて電位差適定を行うことにより求めた。
(5)スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基含有量
蛍光X線測定により、スルホン酸基が有するイオウ元素についてピーク強度を求め、ピーク強度と検量線の関係を予め作成しておくことでイオウ元素の含有量を定量した。イオウ元素の含有量からスルホン酸アルカリ金属塩を有する残基含有量を算出した。なお、スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基の構造が特定されていない場合は、樹脂をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)やHFIPとクロロホルムの混合溶媒など良量溶媒に溶解後、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて構造と含有量を定量することができる。
(6)着色剤濃度
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解後、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて、フィルム全体に含有する着色剤濃度を算出した。
(7)耐乾熱析出性
フィルムを280℃に加熱した無錫鋼板(厚さ0.22mm)と40m/分の速度で貼合せ、30℃の水で急冷し、フィルムラミネート鋼板を作成した。該鋼板を熱風オーブン内に設置し、150℃で30分間の乾熱処理を行った。その後ラミネートフィルム表面を産業用ワイパー(キムワイプ(クレシア(株)製、ワイパーS−200))で3kgの力を掛けながら拭き、以下の基準で評価を行った。なお、有機顔料を含有する層と含有しない層を積層した2層積層フィルムでは、顔料含有層が鋼板と接着するようにラミネートを行い評価した。
○:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着しなかった。
×:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着した。
(8)耐湿熱析出性(1)
40m/分でフィルムを280℃に加熱した無錫鋼板(厚さ0.22mm)と貼合せ、常温の水で急冷し、フィルムラミネート鋼板を作成した。該鋼板をレトルト釜内に設置し、125℃で1時間のレトルト処理を行った。その後ラミネートフィルム表面を産業用ワイパー(キムワイプ(クレシア(株)製、ワイパーS−200))で3kgの力を掛けながら拭き、以下の基準で評価を行った。なお、有機顔料を含有する層と含有しない層を積層した2層積層フィルムでは、顔料含有層が鋼板と接着するようにラミネートを行い評価した。
○:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着しなかった。
×:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着した。
(9)耐湿熱析出性(2)
40m/分でフィルムを285℃に加熱した無錫鋼板(厚さ0.24mm)と貼合せ、急冷し、フィルムラミネート鋼板を作成した。該鋼板をレトルト釜内に設置し、125℃で3時間のレトルト処理を行った。その後ラミネートフィルム表面を産業用ワイパー(キムワイプ(クレシア(株)製、ワイパーS−200))で3kgの力を掛けながら拭き、以下の基準で評価を行った。なお、有機顔料を含有する層と含有しない層を積層した2層積層フィルムでは、顔料含有層が鋼板と接着するようにラミネートを行い評価した。
○:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着しなかった。
×:肉眼で見てワイパーに着色剤の色が付着した。
(10)顔料の耐熱性
製膜したフィルムを粉砕し、再ペレット化し、再度乾燥後溶融押出機に供給し280℃にて溶融押出を行う。Tダイから吐出したポリマーを冷却ロール上にキャストすることで無延伸シートを得る。次に、再チップ化とシート化を繰り返し、繰り返し溶融押出による色調の変化を肉眼で以下の基準にて評価した。
A級:5回溶融押出を繰り返しても、色調に変化無かった。
B級:5回溶融押出を繰り返したシートを並べて見ると、色調が変化していた。
C級:2回の再溶融押出で色調が変化しているのがわかった。
D級:1回の再溶融押出で色調が変化しているのがわかった。
(11)耐レトルト変色性
上記した成形性の評価と同様に金属板にラミネート後、絞りしごき成形機で絞り比1.5のサンプル容器を作成した。得たサンプル容器の中に室温の水を入れて、レトルト釜にて125℃で10分間のレトルト処理を行った。その後容器外面について、以下の基準で評価を行った。
○:レトルト処理でフィルムに変化が見られなかった。
×:レトルト処理でフィルムに水玉模様の斑が発生し、色調が斑となった。
(ポリエステルの製造)
以下の実験例において使用したポリエステル樹脂は以下のように製造した。
ポリエステルA:テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール70重量部の混合物にテレフタル酸ジメチルに対して酢酸マンガン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながら常法によりエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部、二酸化ゲルマニウム0.02重量部を添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、70Paまで昇温、減圧し、極限粘度が0.67となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングしてポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
(ポリエステルB)
テレフタル酸ジメチル100重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル8重量部、エチレングリコール82重量部の混合物に、テレフタル酸ジメチルに対して酢酸マグネシウム0.06重量部、酢酸リチウム0.16重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行う。次いで、リン酸85%水溶液0.045重量部、数平均分子量1000のポリエチレングリコール1.1重量部を添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、70Paまで昇温、減圧し、極限粘度が0.67となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして5−スルホイソフタル酸ナトリウムを5モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
(粒子マスター)
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール70重量部の混合物にテレフタル酸ジメチルに対して酢酸マンガン0.04重量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025重量部、二酸化ゲルマニウム0.02重量部を添加した、さらに、平均二次粒子径2.2μmの凝集粒子のエチレングリコールスラリーを粒子濃度が2重量%となるように添加して、徐々に昇温、減圧し、最終的に290℃、70Paまで昇温、減圧し、極限粘度が0.63となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして粒子マスター樹脂を得た。
(顔料マスター1)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるベンズイミダゾロン系顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー180(分子量732)を5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター1を得た。
(顔料マスター2)
イーストマンケミカル社製PET−G GN071を凍結粉砕することで粉末化したもの60重量部に、有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー180(分子量732)を40重量部添加し、ニーダーを用いて110℃で混練を行いプレマスターを得た。次にプレマスターと上記したポリエステルAとを粉砕し、樹脂中の顔料濃度が10重量%となるように混合して2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター2を得た。
(顔料マスター3)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるアンスラキノン系顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー147(分子量600)を5重量%と、分散剤としてステアリル酸マグネシウムを0.5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター3を得た。
(顔料マスター4)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるイソインドリノン系顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー110(分子量642)を5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター4を得た。
(顔料マスター5)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるイソインドリノン系顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー110(分子量642)を3重量%とキナフタロン系顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー138(分子量694)を2重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター5を得た。
(顔料マスター6)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるカラーインデックス・ピグメントイエロー181(分子量499)を5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター6を得た。
(顔料マスター7)
ポリエステルAを粉末状に凍結粉砕し、そこに着色剤として有機顔料であるカラーインデックス・ピグメントイエロー191(分子量527)を5重量%、分散剤としてステアリル酸マグネシウムを0.5重量%添加し、均一に混合した後、2軸ベント式押出機に供給し、溶融混練しストランド状に押出し、水中で冷却後チップ状にカットして顔料マスター7を得た。
(実施例1)
有機顔料を含有する層(層A)と含有しない層(層B)の2層積層フィルムとした。
層Aのポリエステルとして、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター1を重量比で88:4:8の割合で混合して使用した。層Bのポリエステルとしては、ポリエステルAと粒子マスターを重量比で96:4の割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層A/層B(積層厚み比25:1)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。本実施例のフィルムは乾熱、湿熱処理を行っても、顔料がフィルム表面に染み出してこず、また繰り返し溶融押出を行っても色調の変化が認められない優れた特性を示していた。
(実施例2)
層Aのポリエステルとして、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター1を重量比で86:4:10の割合で混合して使用した。層Bのポリエステルとしては、ポリエステルAと粒子マスターを重量比で96:4の割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層A/層B(積層厚み比11:2)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示すが、本実施例のフィルムは乾熱、湿熱処理を行っても、顔料がフィルム表面に染み出してこず、また繰り返し溶融押出を行っても色調の変化が認められない優れた特性を示していた。
Figure 2005089550
(実施例3)
層Aのポリエステルとして、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター2を重量比で90:4:6の割合で混合して使用した。層Bのポリエステルとしては、ポリエステルAと粒子マスターを重量比で96:4の割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層A/層B(積層厚み比5:1)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度115℃で幅方向に3.1倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。本実施例のフィルムは乾熱、湿熱処理を行っても、顔料がフィルム表面に染み出してこず、また繰り返し溶融押出を行っても色調の変化が認められない優れた特性を示していた。
(実施例4)
実施例4では単層フィルムを製膜し、評価した。
ポリエステルとして、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター1を重量比で86:4:10の割合で混合して使用した。
混合したポリエステル樹脂を真空乾燥機にて170℃5時間乾燥し、水分を十分に除去した後、単軸押出機に供給、280℃で溶融し、フィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.2mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表2に示す。本実施例のフィルムは乾熱処理や、1時間のハイレトルト処理を行っても、顔料がフィルム表面に染み出してこず、また繰り返し溶融押出を行っても色調の変化が認められない優れた特性を示していた。
Figure 2005089550
比較例1
層Aで顔料マスター3を使用した以外は実施例2と同様に13μmの2層積層フィルムを得て評価を行った。評価結果を表3に示す。カラーインデックス・ピグメントイエロー147では顔料の染み出しが激しく、乾熱処理30分で染み出しが認められた。
比較例2
層Aで顔料マスター4を使用した以外は実施例2と同様に13μmの2層積層フィルムを得て評価を行った。評価結果を表3に示すが、カラーインデックス・ピグメントイエロー110では乾熱処理30分では染み出しが認められなかったが、レトルト処理で染み出しが認められた。また、繰り返しの溶融押出での色調変化が激しいという、耐熱性に劣る物であった。
Figure 2005089550
比較例3
層Aで顔料マスター5を使用した以外は実施例2と同様に13μmの2層積層フィルムを得て評価を行った。評価結果を表4に示す。カラーインデックス・ピグメントイエロー110と138の混合系では乾熱処理30分では染み出しが認められなかったが、レトルト処理で染み出しが認められた。また、繰り返しの溶融押出での色調変化が激しいという、耐熱性に劣る物であった。
比較例4
層Aで顔料マスター6を使用した以外は実施例2と同様に13μmの2層積層フィルムを得て評価を行った。評価結果を表4に示すが、カラーインデックス・ピグメントイエロー181では乾熱処理30分では染み出しはなかったが、レトルト処理で染み出しが認められた。また、繰り返しの溶融押出での色調変化が激しいという、耐熱性に劣る物であった。
Figure 2005089550
(実施例5)
有機顔料を含有する層(層A)と含有しない層(層B)のB/A/B構成の3層積層フィルムとした。
層Aのポリエステルとして、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター2を重量比で91:4:5の割合で混合して使用した。層Bのポリエステルとしては、ポリエステルBと粒子マスターを重量比で96:4の割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比1:11:1)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.2mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
得たフィルム評価した結果を表5に示すが、本実施例のフィルムは乾熱、湿熱処理を行っても、顔料がフィルム表面に染み出してこず、また繰り返し溶融押出を行っても色調の変化が認められない優れた特性を示していた。さらに、容器成形後に内容物を入れた状態でレトルト処理を行ってもフィルムに変化はなかった。
比較例5
層Aのポリエステルとしては、ポリエステルAと粒子マスターおよび顔料マスター7を重量比で86:4:10の割合で混合して使用した。層Bのポリエステルとしては、ポリエステルAと粒子マスターを重量比で96:4の割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にて層B/層A/層B(積層厚み比1:11:1)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.2mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度105℃で長手方向に3.2倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度120℃で幅方向に3.2倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に4%のリラックスを掛けながら温度210℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み13μmの二軸配向フィルムを得た。
得られたフィルム評価した結果を表5に示す。本比較例のフィルムはハイレトルト処理で染み出しが認められた。また、繰り返しの溶融押出での色調変化が激しいという、耐熱性に劣る物であった。さらに、容器成形後に内容物を入れた状態でレトルト処理を行うと、フィルムの色調に斑ができるという、品質の劣る物であった。
Figure 2005089550

Claims (6)

  1. ポリエステル樹脂中に分子量が695〜1000である有機顔料を0.01〜5重量%含有するポリエステルフィルム。
  2. 有機顔料がカラーインデックス・ピグメントイエロー180であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルフィルム。
  3. 有機顔料カラーインデックス・ピグメントイエロー180を含有するポリエステル樹脂層の少なくとも片面に、有機顔料を含有しないポリエステル樹脂層を積層したことを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
  4. スルホン酸アルカリ金属塩を有する残基を0.1〜20モル%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
  5. 金属板に貼合せて使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
  6. 金属缶外面に使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
JP2003322696A 2003-09-16 2003-09-16 有機顔料含有ポリエステルフィルム Pending JP2005089550A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322696A JP2005089550A (ja) 2003-09-16 2003-09-16 有機顔料含有ポリエステルフィルム
US10/937,787 US20050058846A1 (en) 2003-09-16 2004-09-10 Polyester film
KR1020040073624A KR101137342B1 (ko) 2003-09-16 2004-09-15 폴리에스테르 필름
EP20040255581 EP1518909B1 (en) 2003-09-16 2004-09-15 Polyester film
CA 2481620 CA2481620C (en) 2003-09-16 2004-09-15 Polyester film
CN2004100900410A CN1597312B (zh) 2003-09-16 2004-09-16 聚酯薄膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003322696A JP2005089550A (ja) 2003-09-16 2003-09-16 有機顔料含有ポリエステルフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005089550A true JP2005089550A (ja) 2005-04-07

Family

ID=34453974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003322696A Pending JP2005089550A (ja) 2003-09-16 2003-09-16 有機顔料含有ポリエステルフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005089550A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044945A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Jfe Steel Kk ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム
JP2007277365A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Teijin Dupont Films Japan Ltd 金属板貼合せ成形加工用着色ポリエステルフィルム
CN113386439A (zh) * 2021-07-15 2021-09-14 浙江和顺新材料有限公司 一种用于锂电池终止胶带的有色聚酯薄膜及其制备方法
JP7087227B1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-21 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物、フィルムおよび医薬品包装材

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11158388A (ja) * 1997-11-26 1999-06-15 Asahi Chem Ind Co Ltd レーザ印刷に適したプラスチックフィルム
JP2000177001A (ja) * 1998-10-05 2000-06-27 Toray Ind Inc 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2001518550A (ja) * 1997-09-29 2001-10-16 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 蛍光染料のブレンド
JP2001301025A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Toray Ind Inc 金属板貼合せ用二軸延伸着色ポリエステルフィルム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001518550A (ja) * 1997-09-29 2001-10-16 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー 蛍光染料のブレンド
JPH11158388A (ja) * 1997-11-26 1999-06-15 Asahi Chem Ind Co Ltd レーザ印刷に適したプラスチックフィルム
JP2000177001A (ja) * 1998-10-05 2000-06-27 Toray Ind Inc 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2001301025A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Toray Ind Inc 金属板貼合せ用二軸延伸着色ポリエステルフィルム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044945A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Jfe Steel Kk ラミネート金属板および金属板ラミネート用樹脂フィルム
JP2007277365A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Teijin Dupont Films Japan Ltd 金属板貼合せ成形加工用着色ポリエステルフィルム
JP7087227B1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-21 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物、フィルムおよび医薬品包装材
CN113386439A (zh) * 2021-07-15 2021-09-14 浙江和顺新材料有限公司 一种用于锂电池终止胶带的有色聚酯薄膜及其制备方法
CN113386439B (zh) * 2021-07-15 2022-11-18 浙江和顺新材料有限公司 一种用于锂电池终止胶带的有色聚酯薄膜及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101137342B1 (ko) 폴리에스테르 필름
KR100474041B1 (ko) 용기성형용2축연신폴리에스테르필름
JP4655365B2 (ja) 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2024099691A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP4677723B2 (ja) 金属板貼合せ用ポリエステルフィルム
JP2001301025A (ja) 金属板貼合せ用二軸延伸着色ポリエステルフィルム
JP2005089550A (ja) 有機顔料含有ポリエステルフィルム
KR100487087B1 (ko) 금속의표면에라미네이트되는백색의필름및그제조방법
JP4799197B2 (ja) 金属板貼り合わせ成形加工用積層フィルム
JP5553549B2 (ja) ポリエステルフィルム
JP2004017438A (ja) 金属板ラミネート用白色積層ポリエステルフィルム
JP4059966B2 (ja) 金属ラミネート用白色フィルム
JP7398041B2 (ja) 金属板貼合せ用フィルム
JP4923385B2 (ja) ポリエステルフィルム
JP4121316B2 (ja) 金属板ラミネート用白色積層ポリエステルフィルム
JP4325269B2 (ja) 金属板貼合せ用ポリエステルフィルム
JP2006051670A (ja) 金属貼り合わせ用着色ポリエステルフィルム
JP4759250B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用フィルム
JPH10279708A (ja) 容器成形用二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP2004285337A (ja) 金属板貼合せ用ポリエステルフィルム
JP2004009596A (ja) 転写箔用ポリエステルフィルム
JP2006193730A (ja) ポリエステルフィルム
JP4867141B2 (ja) ポリエステルフィルム
JPH11254624A (ja) 金属板ラミネート用ポリエステルフィルム
JPH10180969A (ja) 金属ラミネート用白色フィルム及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100316