JP2005088154A - 光学部品用型の製造方法及び光学部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
優れたパターン精度を有する光学部品を得る。
【解決手段】
本発明の光学部品の製造方法は、シリコン基板を使用した光学部品用型の形成工程と、シリコン型を使用した光学部品の形成工程を含んでいる。シリコン型の形成工程は以下の基本的処理を行う。シリコン基板上にレジスト層を形成する(S101)。形成されたレジスト層に対して、所定のマスクパターンを使用して露光処理を行う(S102)。露光処理されたレジスト層の現像処理を行い、レジストパターンを形成する(S103)。レジストパターンが形成されたシリコン基板のエッチング処理を行い、シリコンウェアの露出部をエッチングする(S104)。エッチング処理の終了後に、シリコン基板上のレジストパターンをアッシングによって除去する(S105)。
【選択図】 図1
優れたパターン精度を有する光学部品を得る。
【解決手段】
本発明の光学部品の製造方法は、シリコン基板を使用した光学部品用型の形成工程と、シリコン型を使用した光学部品の形成工程を含んでいる。シリコン型の形成工程は以下の基本的処理を行う。シリコン基板上にレジスト層を形成する(S101)。形成されたレジスト層に対して、所定のマスクパターンを使用して露光処理を行う(S102)。露光処理されたレジスト層の現像処理を行い、レジストパターンを形成する(S103)。レジストパターンが形成されたシリコン基板のエッチング処理を行い、シリコンウェアの露出部をエッチングする(S104)。エッチング処理の終了後に、シリコン基板上のレジストパターンをアッシングによって除去する(S105)。
【選択図】 図1
Description
本発明は光学部品用型の製造方法及び光学部品の製造方法に関する。
光通信技術や画像表示技術など、光を利用する光技術の進歩に従い、様々な電子機器において光学部品が使用されている。例えば、マルチメディア時代を迎え、光通信システムやコンピュータにおける情報処理の大容量化および高速化の要求から、光の伝送媒体として光導波路が注目されている。このような光導波路としては石英系導波路が代表的であり、一般に以下の工程により製造されている。シリコン基板上に、火炎堆積法(FHD)やCVD法等の手法によりガラス膜よりなる下部クラッド層を形成する。下部クラッド層上に、これと屈折率の異なる無機質の薄膜を形成し、この薄膜を反応性イオン・エッチング法(RIE)によりパターニングすることによりコア部分を形成する。更に、火炎堆積法によって上部クラッド層を形成する。しかしながら、このような石英系導波路の製造方法では、特殊な製造装置が必要であるとともに、製造時間が長くかかるなどの問題が見られる。
液晶ディスプレイのバックライト等に用いられる導光板もまた、光学部品として挙げることができる。導光板は、一般的には板の端面より光を入れて、表面全体に光を出す板をいう。導光板の典型的な製造方法は、レーザー法や機械切削法で製造された型に用いてインジェクション成型される他、印刷法などによっても製造される。しかし、高アスペクト比の凹凸パターンを高精度に形成することは困難である。
液晶ディスプレイのバックライト等に用いられる導光板もまた、光学部品として挙げることができる。導光板は、一般的には板の端面より光を入れて、表面全体に光を出す板をいう。導光板の典型的な製造方法は、レーザー法や機械切削法で製造された型に用いてインジェクション成型される他、印刷法などによっても製造される。しかし、高アスペクト比の凹凸パターンを高精度に形成することは困難である。
光学部品の他の例として、例えば、液晶プロジェクタにおいて使用されるマイクロレンズ・アレイが知られている。マイクロレンズ・アレイは、ミクロン単位のレンズが数多く集積されたものであり、代表的なものとして、液晶プロジェクタにおけるライト・バルブにおいて使用されている。マイクロレンズ・アレイは、ライト・バルブのひとつひとつの画素に対応した小さなレンズを備え、ライト・バルブのひとつひとつの画素にプロジェクタ・ランプからの光を絞り込む働きを有している。
マイクロレンズ・アレイの典型的な製造方法として、電鋳金型を利用した2P(Photo-Polymer)複製法が知られている。2P法は、UV硬化樹脂を使用して、金型形状を基板に転写複製する製法である。まず、パターン面を有する電鋳金型と基板ガラスの間に、UV硬化性樹脂を塗布し、押圧した状態でUV硬化する。電鋳金型を離型すると、基板ガラス上の硬化樹脂に電鋳金型のパターンが転写される。その転写パターン上に屈折率が異なるUV硬化樹脂を塗布し、カバー・ガラスをその上にのせて硬化処理を行い、封止することでガラス間にレンズ構造形成することができる。2P法において、典型的には、電鋳金型はマスタにNi金属を堆積させることによって形成されるため、電鋳金型の精度はマスタの精度に依存する。しかし、例えば、エッチングなどによって金属を切削することでマスタを形成する場合、高アスペクト比の凹凸パターンを高精度に形成することは困難である。
また、ビデオ・プロジェクタの構成部品として使用されるフレネルレンズを、紫外線硬化性樹脂を使用して製造する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。所定の凹凸パターンを有するフレネルレンズ面を有するフレネル金型に、透明度の良好な透明樹脂板がセットされ、金型のフレネルレンズ面と透明樹脂板との間に紫外線硬化性樹脂が注入される。紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させることによって、金型にセットされた透明樹脂板と紫外線硬化性樹脂が重合接着され、フレネルレンズが形成される。透明樹脂板と紫外線硬化性樹脂でフレネルレンズを形成することによって、紫外線硬化性樹脂のみで形成する場合に比べ、フレネルレンズの透明性を向上し、紫外線硬化性樹脂の使用量を低減することができる。しかし、上記製造方法によって製造されるフレネルレンズの精度は、金型のフレネルレンズ面の精度に依存する。従って、微細で高精度なフレネルレンズを形成するためには、金型の凹凸パターンを高精度に形成することが必要とされる。
本発明は以上のような事情を背景としてなされたものであって、本発明は、優れたパターン精度を有する光学部品を得ることができる光学部品用型の製造方法及びそれを用いた光学部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、光学部品を製造するための光学部品用型の製造方法であって、シリコン基板上にレジスト層を形成するステップと、前記レジスト層をパターニング処理し、レジストパターンを形成するステップと、前記レジストパターンに従って、前記シリコン基板をエッチング処理するステップと、前記エッチング処理されたシリコン基板から、前記レジストパターンを剥離するステップと、を有する。これによって、優れたパターン精度を有する光学部品形成可能な光学部品型を得ることができる。
前記エッチング処理するステップは、反応性イオン・エッチングによって前記シリコン基板をエッチングすることが好ましい。あるいは、前記エッチング処理するステップは、液相異方性エッチングによって前記シリコン基板をエッチングすることが好ましい。これによって、高アスペクト比の凹凸パターンを高精度に形成することができる。
本発明の第2の態様は、光学部品の製造方法であって、エッチング処理によって形成された凹凸パターンを有するシリコン型を準備するステップと、前記凹凸パターン上に硬化性樹脂層を形成するステップと、前記硬化性樹脂層を硬化処理し、硬化樹脂層を形成するステップと、前記硬化樹脂層を前記シリコン型から離型するステップと、前記硬化樹脂層の凹凸パターン上に、前記硬化樹脂層と屈折率の異なる第2の硬化樹脂層を形成するステップと、を有する。これによって、優れたパターン精度を有する光学部品を得ることができる。好ましくは、シリコン型に離型剤を付着させるステップをさらに有する。あるいは、前記硬化性樹脂の粘度が50〜10000mPa・sであることが好ましい。
本発明によれば、優れたパターン精度を有する光学部品を得ることができ、特に高アスペクト比の凹凸パターンを有する光学部品を高精度で得ることができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
本実施の形態に説明される光学部品の製造方法は、シリコン基板を使用した光学部品用型の形成工程と、シリコン型を使用した光学部品の形成工程を含んでいる。図1を参照して、型の形成工程は以下の基本的処理を行う。まず、シリコン基板上にレジスト層を形成する(S101)。形成されたレジスト層に対して、所定のマスクパターンを使用して露光処理を行う(S102)。露光処理されたレジスト層の現像処理を行い、レジストパターンを形成する(S103)。レジストパターンが形成されたシリコン基板のエッチング処理を行い、シリコン基板の露出部をエッチングする(S104)。エッチング処理の終了後に、シリコンウェア上のレジストパターンをアッシングによって除去する(S105)。以上の処理によって、凹凸パターンを有するシリコン型が形成される。
図2は、本実施の形態における光学部品用型の形成工程を示している。本実施の形態を実現するために使用される製造装置は広く知られたものであり、ここでは説明を省略する。図2(a)に示すように、シリコン基板1上にレジスト層2を形成する。レジスト材料としては、ネガ型もしくはポジ型から適切なものが選択される。本形態においては、ネガ型を例として説明される。シリコン基板1上にレジスト層2を形成する好ましい方法の一つは、スピンコート方式である。スピンコート方式は、回転している基板上にレジストを塗布する方法であり、レジスト層の高い平面度が得られる。尚、スピンコート方式の他、設計によっては、ディッピング方式、ロール方式、ドライフィルム・レジストの貼り合わせ等を使用してレジスト層2を形成することが可能である。
シリコン基板1上にレジスト層2を形成した後、図2(b)に示すように、所望のマスクパターンを有するマスク3を用いて、UV露光装置からのUV光によりレジスト層2に対して露光処理を行う。典型的なマスク3は、遮光膜としてクロム・パターンを備えている。UV露光装置は、例えば、波長436nmもしくは365nmの高圧水銀ランプを利用することができる。露光時間、露光パワーなどの露光パラメータは、レジストの厚さ、材料に応じて適切なものが選択される。尚、必要に応じて、露光装置はエキシマ・レーザを利用することも可能である。また、露光処理の前もしくは後に、必要に応じてレジスト層のベーク処理が行われる。
次に、図2(c)に示すように、シリコン基板1上の露光処理されたレジスト層2の現像処理を行う。これにより、UV光によって露光されなかったレジスト層がアルカリ現像液に溶けて除去されることによって、レジストパターン4が形成される。レジストパターン4の凹部底面においては、下層のシリコン基板1が露出される。尚、アルカリ現像液の濃度、現像時間などの現像パラメータは、設計に応じて適切な値が選択される。
次に、図2(d)に示すように、シリコン基板1のエッチング処理を行い、シリコン基板1表面に凹凸パターンを形成する。例えば、幅2μm、深さ8μmの凹部と幅8μm、高さ8μmの凸部を備える凹凸パターンを形成することができる。エッチング処理のために、液相中でシリコン基板1をエッチングするウェットエッチング、もしくは、気層中でシリコン基板1をエッチングするドライエッチングを使用することができる。好ましいエッチング方法の一つは、反応性イオン・エッチングである。反応性イオン・エッチングは反応性ガス・プラズマを使用したドライエッチング方式であり、シリコン基板1は中性活性種と反応性ガス・イオンの相乗効果によってエッチングされる。エッチング・ガスとしては、塩素系ガスなどを使用することができる。反応性イオン・エッチングを使用することによって、シリコン基板1のより異方性のあるエッチングが可能となり、シリコン基板1の凹部側面を、深さ方向においてより平滑に形成することができる。好ましくは、平面粗さは0.1μm以下あるように凹凸パターンがエッチング処理される。
シリコン基板1のエッチング処理が終了すると、アッシング処理によってシリコン基板1上のレジストパターン4が剥離される。以上の工程によって、シリコンからなる光学部品用型5を形成することができる。シリコン基板1を液相異方性エッチングによってエッチングし、シリコン基板1表面に凹凸パターンを形成することによって、高アスペクト比の凹凸パターン形状を有する光学部品用型5を、高精度に形成することができる。
次に、図3を参照して、シリコン型を使用した光学部品の形成のための基本工程について説明する。まず、シリコン型の凹凸パターン面に、光あるいは熱などのエネルギーを加えられることによって硬化する硬化性樹脂層を形成する(S301)。硬化性樹脂層は凹凸パターン面に凹部を埋めるように形成される。硬化性樹脂層上に光学部品の基材となる基板を配置する(S302)。光照射あるいは加熱処理などによって、硬化性樹脂層を硬化させる(S303)。基材及び硬化された樹脂層をシリコン型から離型する(S304)。凹凸パターンを備える硬化された樹脂層上に、屈折率の異なる第2の硬化性樹脂層を形成する(S305)。紫外線や電子線などによる放射線照射あるいは加熱処理などによって、第2の硬化性樹脂層を硬化させる(S306)。以上の処理によって、屈折率の異なる部分を備える光学部品を高精度に形成することができる。
図4を参照して、本発明の適用された光学部品の形成工程の一例について説明する。図4(a)を参照して、図1及び図2を参照して説明されたシリコン型5を用意する。シリコン型5の凹凸パターン面上に、図4(b)に示すように、硬化性樹脂層6を形成する。好ましい硬化性樹脂の一は、UV光の照射により硬化するUV硬化性樹脂である。UV硬化性樹脂層6は、好ましくは、スピンコート方式を使用ことによって形成することができる。この他の形成方法として、ディッピング方式やロール方式などを利用することも可能である。尚、UV硬化樹脂に代えて、他の放射線としてのX線や電子線、あるいは熱によって硬化する硬化性樹脂を使用することが可能である。硬化性樹脂としては、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エポキシ性樹脂、あるいはシリコン系樹脂などを使用することができる。これらの硬化性樹脂は、シリコン型が高アスペクト比の凹凸パターンを有する場合には、樹脂を充填しやすくするため、低粘度の樹脂を用いることが好ましい。具体的には、硬化性樹脂の粘度は、50〜10000Pa・sであることが好ましい。
UV硬化性樹脂層6をシリコン型5の凹凸パターン面上に形成した後、UV硬化性樹脂層内の気泡を取り除くため、脱泡処理を行うことが好ましい。典型的には、UV硬化性樹脂層6が付着されたシリコン型5を真空チャンバ内に配置することによって、UV硬化性樹脂層6の脱泡処理を行うことができる。UV硬化性樹脂層6内の気泡を取り除くことによって、均一で表面の平坦性に優れた硬化樹脂層を形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、硬化性樹脂層6の露出面上に光学部品の基材となる基板7を設置する。UV硬化性樹脂などを使用する場合、UV光に対して透明な材料によって形成された基板を使用する。基板7の材料としては、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、あるいはPMMA(ポリメタクリル酸メチル)などを使用することができる。熱硬化性樹脂など、硬化処理に光照射を必要としない場合は、熱によって変形しない不透明なシリコン基板などを使用することができる。硬化前の硬化性樹脂層6上に基板7を配置することによって、樹脂層内に気泡が発生しうる。そのため、好ましくは、基板7設置後に、硬化性樹脂層6の脱泡処理を行うことが好ましい。例えば、硬化性樹脂層6上に基板7を設置した状態において、シリコン型5を所定の低い回転速度で回転することによって、不要な樹脂を取り除くことができるとともに、硬化性樹脂層6内の気泡を取り除くことができる。
シリコン型5、硬化性樹脂層6及び基板7が積層された状態において、図4(d)に示すように、硬化性樹脂6の硬化処理を行い、硬化樹脂層8を形成する。UV硬化性樹脂を使用する場合、UV光を透明基板7側から照射することによって、硬化性樹脂6を硬化させることができる。UV露光光源としては、例えば、波長436nmもしくは365nmの光を発する高圧水銀ランプを利用することができる。露光時間、露光パワーなどの露光パラメータは、樹脂層6の厚さ、材料に応じて適切なものが選択される。熱硬化性樹脂を使用する場合、ホットプレートやオーブンなどにより加熱処理を行うことができる。この他、硬化性樹脂の種類に応じて必要なエネルギーが与えられる。
硬化性樹脂層6の硬化処理が終了すると、図4(e)に示すように、基板7及び硬化樹脂8からなる中間品がシリコン型5から離型される。好ましくは、中間品は力学的にシリコン型5から離型される。シリコン型5からの硬化樹脂8の離型性を向上するため、シリコン型5にシリコン系離型剤などの離型剤を付着することが好ましい。尚、シリコン型5を繰り返し使用することを前提としない場合、フッ酸やシュウ酸などによってシリコン型5を溶かすことによって、シリコン型5から離型することも可能である。
図4(f)に示すように、凹凸パターンが形成された硬化樹脂8表面上に、下層の硬化樹脂層8と屈折率の異なる第2の硬化性樹脂層9を形成する。第2の硬化性樹脂層9は、下層の硬化性樹脂層6と同様に、UV光の照射により硬化するUV硬化性樹脂を使用することが好ましい。第2の硬化性樹脂層9は、スピンコート方式など、下層の硬化性樹脂層6と同様の方法によって形成することができる。また、硬化性樹脂としては、下層の硬化性樹脂層6と同様に、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エポキシ性樹脂、あるいはシリコン系樹脂などを使用することができる。
第2の硬化性樹脂層9を形成した後、図4(g)に示すように、第2の硬化性樹脂層9の硬化処理を行い、第2の硬化樹脂層10を形成する。硬化処理は、下層の硬化性樹脂層6と同様の方法を適用することが可能である。好ましくは、硬化後に表面研磨を行うことによって、第2の硬化樹脂層10表面を平坦化する。あるいは、例えば、第2の硬化性樹脂層9の硬化処理において、第2の硬化性樹脂層9表面に剥離性の透明フィルムを載せた状態で、所定の低い回転速度で部品を回転させる。その後にUV照射などの硬化処理を行い、第2の硬化性樹脂9の硬化後に透明フィルムを剥離する。これによって、第2の硬化樹脂層9表面を平坦化することができる。
図4の例において、例えば、下層の硬化樹脂層8として屈折率の小さい樹脂を使用することでクラッドを形成し、上層の硬化樹脂層10として屈折率の大きい樹脂を使用することによってコアを形成することができる。これによって、導波路を含む光学部品を形成することができる。尚、図4において、コア10の上面とクラッド8の凸部の上面がほぼ一致するが、例えば、コア10の上面をクラッド8の凸部の上面よりも上になるようにコア10を形成し、コア10内部にクラッド8の凸部が含まれるように光学部品を形成することができる。尚、本例において光学部品の一部として形成された硬化樹脂層8を、光学部品形成のための型として使用することが可能である。これによって、シリコン型5と同一パターンの硬化樹脂層を光学部品において形成することができる。
本発明は、高屈折率のコアと低屈折率のクラッドを備え、コア内を光が伝播する光導波路や導光板、レンズ樹脂層としての低屈折率層と封止樹脂層としての高屈折率層を備えるマイクロレンズ・アレイなど、屈折率の異なる部分を有する様々な光学部品の製造に適用することが可能である。図5は、本発明の光学部品の製造方法により製造可能な光学部品の例を示している。図5(a)は、表示装置などにおいて利用可能な導光板部品20、図5(b)は、液晶表示装置などに使用可能なマイクロレンズ・アレイ30の概略構成を示している。
図5(a)において、21はガラスなどで形成される基材、22は低屈折率材料から構成される下層クラッド、23は高屈折率材料から構成されるコア、24は、例えば下層クラッド22と同一材料で形成される上層クラッドである。上層クラッドは、省略することもできる。導光板部品20の端部に、発光素子、あるいは受光素子を配置することによって、コア23内を伝播する光による光通信などを行うことができる。上記光学部品の形成工程に従って、導光板部品20を形成することができる。例えば、基材21と下層クラッド22からなる中間品をシリコン型の凹凸パターン上で形成する。下層クラッド22の凹凸パターン面上にコア23を形成し、最後に上層クラッド24を形成する。必要に応じて形成された光学部品に切断等の加工処理を施すことによって、導光板部品20を形成することができる。
図5(b)は、液晶表示装置などに使用可能なマイクロレンズ・アレイ30の概略構成を示している。マイクロレンズ・アレイ30は、ミクロンオーダの光学レンズを集積したものであり、液晶表示装置の輝度向上、画質改善のために利用される。特に、マイクロレンズ・アレイ30は、液晶プロジェクタにおいて使用されるライト・バルブに適用される。個々の画素に対応して形成されたレンズによって光が画素開口部に集光され、ライト・バルブの実質的な開口率を向上する。マイクロレンズ・アレイ30は、ベース・ガラス31とカバー・ガラス34の間に、低屈折率材料から構成されるレンズ樹脂32と高屈折率材料から構成される封止樹脂33を供えている。この2つの樹脂の屈折率差を利用することによってレンズ効果を発揮する。
液晶セルにマイクロレンズ・アレイ30を組み込むことによって、画素開口部にプロジェクタ・ランプからの入射光が集光され、ブラック・マトリックスによって遮られていた入射光を効率的に利用することができる。上記光学部品の形成工程に従って、マイクロレンズ・アレイ30を形成することができる。例えば、ベース・ガラス31とレンズ樹脂32からなる中間品をシリコン型の凹凸パターン上で形成する。次に、レンズ樹脂32の凹凸パターン面上に封止樹脂33の材料層を形成する。カバー・ガラス34を封止樹脂33の材料層上に配置した状態で、UV硬化などによって封止樹脂33の硬化処理を行う。これによって、マイクロレンズ・アレイ30を形成することができる。
1 シリコン基板、2 レジスト層、3 マスク、4 レジストパターン、
5 シリコン型、6 硬化性樹脂層、7 基板、8 硬化樹脂、
9 第2の硬化性樹脂層、10 第2の硬化樹脂層、20 導光板部品、21 基材、
22 下層クラッド、23 コア、24 上層クラッド、
30 マイクロレンズ・アレイ、31 ベース・ガラス、
34 カバー・ガラス、32 レンズ樹脂、33 封止樹脂
5 シリコン型、6 硬化性樹脂層、7 基板、8 硬化樹脂、
9 第2の硬化性樹脂層、10 第2の硬化樹脂層、20 導光板部品、21 基材、
22 下層クラッド、23 コア、24 上層クラッド、
30 マイクロレンズ・アレイ、31 ベース・ガラス、
34 カバー・ガラス、32 レンズ樹脂、33 封止樹脂
Claims (6)
- 光学部品を製造するための光学部品用型の製造方法であって、
シリコン基板上にレジスト層を形成するステップと、
前記レジスト層をパターニング処理し、レジストパターンを形成するステップと、
前記レジストパターンに従って、前記シリコン基板をエッチング処理するステップと、
前記エッチング処理されたシリコン基板から、前記レジストパターンを除去するステップと、
を有する、光学部品用型の製造方法。 - 前記エッチング処理するステップは、反応性イオン・エッチングによって前記シリコン基板をエッチングする、請求項1に記載の光学部品用型の製造方法。
- 前記エッチング処理するステップは、液相異方性エッチングによって前記シリコン基板をエッチングする、請求項1に記載の光学部品用型の製造方法。
- 光学部品の製造方法であって、
請求項1〜3のいずれか一に記載の方法により製造された光学部品用型を準備するステップと、
前記凹凸パターン上に硬化性樹脂層を形成するステップと、
前記硬化性樹脂層を硬化処理し、硬化樹脂層を形成するステップと、
前記硬化樹脂層を前記シリコン型から離型するステップと、
前記硬化樹脂層の凹凸パターン上に、前記硬化樹脂層と屈折率の異なる第2の硬化樹脂層を形成するステップと、
を有する、光学部品の製造方法。 - 前記シリコン型に離型剤を付着させるステップを有する、請求項4に記載の光学部品の製造方法。
- 前記硬化性樹脂の粘度が、50〜10000mPa・sである、請求項4又は5に記載の光学部品の製造方法。
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