JP2005082796A - オルガノポリシロキサン化合物含有化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物を含むエマルション化粧料および懸濁分散化粧料において、オルガノポリシロキサン化合物を含むエマルションの安定性の向上および懸濁分散の安定性を改善し、製品の品質低下を抑制し、さらにべたつきがなく、使用感に優れた化粧料を提供することを課題とする。
【解決手段】 (A)オルガノポリシロキサン化合物と、(B)少なくともグルコース、フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類に(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を含むことを特徴とするオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)オルガノポリシロキサン化合物と、(B)少なくともグルコース、フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類に(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を含むことを特徴とするオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物を含む化粧料に関するものである。
近年、シリコーン油やシリコーン樹脂等のオルガノポリシロキサン化合物は、一般にオイル状で、撥水性、潤滑性、光沢付与性に優れ、更にさらさらとした感触を示すために、毛髪化粧料や皮膚化粧料等の各種化粧料に使用されている。例えば、従来から肌荒れから皮膚を保護するために使用されてきたスキンクリームやスキンローション等の化粧料の撥水性向上、化粧持ちを向上のためにシリコーン油やシリコーン樹脂が配合されるようになり、これらの配合により皮膚上にバリアーを形成させ、発汗や水仕事などによる皮膚中の水溶性成分や皮脂等が失われることを防ぎ、さらに保湿剤や水溶性成分の働きによって皮膚に柔軟性を付与することによって、皮膚を保護している。最近では、これらのクリームやローションが水仕事や汗をかくことによって皮膚上から失われ塗り直さなければならない手間を省くために、効果の持続するものが求められ、シリコーン油やシリコーン樹脂を配合することが行われている。
また、ファンデーションや口紅等のメーキャップ化粧料は経時での化粧崩れや、メーキャップ化粧料が衣服やコップ等に付着するという問題点を改善するためにシリコーン油やシリコーン樹脂が配合されている。また、ヘアムースやヘアスプレー等の毛髪化粧料ではセット剤樹脂によって毛髪をセットすることが行われているが、高湿度下においてもセット力が落ちず、毛髪セット効果が持続するものが求められており、シリコーン油やシリコーン樹脂を配合することが行われている。
しかし、オルガノポリシロキサン化合物は、前記のような使用上の有利な特性を持つ反面、化粧料への配合量が多くなるとべたつきが生じること、他の化粧料成分との相溶性が低いためにオルガノポリシロキサン化合物配合の化粧料、例えば水中油型(以下、「O/W型」と記す)エマルション化粧料あるいは油中水型(以下、「W/O型」と記す)エマルション化粧料さらには懸濁分散型化粧料でのオルガノポリシロキサン化合物のエマルション安定化や懸濁分散安定性が不十分となり、化粧料のべたつきを引き起こすことがあること、オルガノポリシロキサン化合物から形成された被膜は極性溶媒への再溶解性が悪いために適用範囲が限られること等の問題点があった。
これらの問題点を解決するために、種々の方法が提案されてきた。例えば、オルガノポリシロキサン化合物をビニルピロリドンやアクリレートまたはメタクリレート等のビニル化合物とラジカル重合させた共重合体を用いる方法(例えば特許文献1〜5参照)がある。しかし、この共重合体は依然としてオルガノポリシロキサン化合物の分散安定性が十分でなく、不満足なものであった。
一方、多糖化合物をシリル化、シリコーン化して使用する方法も提案されている。例えば、トリオルガノシリル基を有する多糖化合物を配合した化粧料(例えば特許文献6参照)、オルガノポリシロキサン基を有する多糖化合物を配合した化粧料(例えば特許文献7、8参照)が開示されている。しかし、依然としてオルガノポリシロキサン化合物の分散安定性の向上が十分ではなく、その結果、シリコーン的な感触に乏しく、べたついた感触があり、さらに耐水性や二次付着性等の点においても不十分であり、満足しうる効果を得るには至らず、その改善が強く求められていた。
本発明は、有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物を含むエマルション化粧料および懸濁分散化粧料において、オルガノポリシロキサン化合物を含むエマルションの安定性の向上および懸濁分散の安定性を改善し、製品の品質低下を抑制し、さらにべたつきがなく、使用感に優れた化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の多糖類に有機ケイ素化合物を結合させた有機ケイ素含有多糖類が、オルガノポリシロキサン化合物を含むエマルションの安定性向上および懸濁分散物の安定性向上に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、(A)一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサン化合物と、(B)少なくともグルコース、フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類に(C)一般式(2)あるいは一般式(3)で表される反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を含むことを特徴とするオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料であり、上記(B)多糖類が、アルカリゲネス レータス B−16株細菌の産生する多糖類であることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料であり、(A)オルガノポリシロキサン化合物が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン)メチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、ポリオキシエチレンメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体から選ばれた1種以上であることを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料であり、(B)多糖類と(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類の繰返し構成単位1ユニット中の構成単糖当たりのヒドロキシル基の置換度が0.1〜2.5であることを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料であり、(A)オルガノポリシロキサン化合物を1〜60重量%、前記(B)多糖類と(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を0.01〜20重量%含むことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料であり、無機鉱物のタルク、マイカ、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄から選ばれた1種以上を(C)反応性有機ケイ素化合物で表面処理した無機鉱物を含むことを特徴としている。
本発明の特定の多糖類に反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られた有機ケイ素含有多糖類は、オルガノポリシロキサン化合物を含むエマルション化粧料および懸濁分散化粧料において、エマルションの安定性向上と懸濁分散性の向上をもたらし、さらに使用時のべたつきがなく、使用感に優れた化粧料を提供することができ、化粧料の品質向上に大きく寄与する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、化粧料の有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物を含む化粧料において、オルガノポリシロキサン化合物と、特定の多糖類に特定の反応性有機ケイ素化合物を結合させて得られた有機ケイ素含有多糖類とを含む水中油型(O/W型)エマルション化粧料、油中水型(W/O型)エマルション化粧料および非エマルション型の含水懸濁分散型化粧料であり、該有機ケイ素含有多糖類を配合することにより、当該化粧料に配合されたオルガノポリシロキサン化合物のエマルション安定性、懸濁分散安定性が著しく向上し、さらに化粧料を使用した際の皮膚のべたつき感を伴わない、優れた使用感を持つオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料である。
本発明は、化粧料の有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物を含む化粧料において、オルガノポリシロキサン化合物と、特定の多糖類に特定の反応性有機ケイ素化合物を結合させて得られた有機ケイ素含有多糖類とを含む水中油型(O/W型)エマルション化粧料、油中水型(W/O型)エマルション化粧料および非エマルション型の含水懸濁分散型化粧料であり、該有機ケイ素含有多糖類を配合することにより、当該化粧料に配合されたオルガノポリシロキサン化合物のエマルション安定性、懸濁分散安定性が著しく向上し、さらに化粧料を使用した際の皮膚のべたつき感を伴わない、優れた使用感を持つオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料である。
本発明のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料(以下、「本発明の化粧料」とする。)は、有効成分としてオルガノポリシロキサン化合物と、特定の多糖類に特定の反応性有機ケイ素化合物を結合させて得られた有機ケイ素含有多糖類と、通常の化粧料で有効成分として配合されている油性剤、乳化・分散用界面活性剤、増粘剤、色剤の1種以上を含む化粧料であり、さらに適宜、紫外線防止剤、美白剤、収れん剤、保湿剤、抗炎症(消炎)剤、皮膚(細胞)賦活化剤、清涼剤、酸化防止剤、防腐・殺菌剤、キレート剤、褪色防止剤、緩衝剤、香料等が、本発明の効果を損なわない範囲で配合される化粧料である。
具体的に本発明の化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、ジェル状のスキンケア化粧品;化粧下地化粧品;ファンデーション、頬紅、口紅、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、眉墨等のメークアップ化粧品;ヘアコンディショナー、ヘアクリーム、ヘアリキッド、ヘアジェル、ヘアスプレー、セットローション、育毛剤等の頭髪化粧品;日焼け・日焼け止め用化粧品等のハンドクリーム、フェーシャルクリーム、クレンジングクリーム等のフェーシャル製品;ファンデーション、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、口紅等のメーキャップ化粧料;ヘアジェル、ヘアクリーム等の毛髪製品;サンスクリーンジェル、サンスクリーンクリーム等の日焼け止め製品;制汗クリーム;リップクリーム等の水中油型(O/W)エマルション化粧料、油中水型(W/O)エマルション化粧料および懸濁・分散型化粧料等がある。
本発明の化粧料に用いられる(A)オルガノポリシロキサン化合物(以下、「(A)成分」とする。)は前記一般式(1)で表され、(C)反応性有機ケイ素化合物(以下、「(C)成分」とする)は一般式(2)および(3)で表される。
一般式(1)、(2)および(3)の式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R16、R17、R18は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基であり、R9〜R13はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基である。また、R1、R2、R3いずれか1つと、R6、R7、R8のいずれか1つにより4〜12個のシロキサンが結合した環状シロキサンを形成しても良い。
また、R4、R5、R14、R15は、独立に水素原子、ヒドロキシル基、フェニル基、フェノキシ基、ヒドロキシル基あるいはシリル基を有しても良い炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシル基あるいはシリル基を有しても良い炭素数1〜22のアルコキシ基、炭素数1〜22のカルボン酸残基、炭素数2〜3のオキシアルキレンから得られるポリオキシアルキレン(2〜100モル付加)基、アルキル(炭素数1〜22)ポリオキシアルキレン(炭素数2〜3のオキシアルキレンの2〜100モル付加)基、炭素数1〜22のアミノアルキル基である。
X、Yは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子、ビニル基、炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜5のヒドロキシルアルキル基、炭素数1〜5のイソシアネートアルキル基、炭素数1〜5のメルカプトアルキル基、炭素数1〜22のアミノアルキル基、炭素数3〜8のエポキシアルキル基、炭素数4〜9の(メタ)アクリロキシアルキル基等である。
n、m、p、qは重合度を示し、それぞれ正の整数2〜5,000である。n、m、p、qが5,000を超えるとオルガノポリシロキサン化合物の粘度が高くなり取扱性が低下するだけでなく、べたついた感じが強くなり好ましくない。また、2未満ではオルガノポリシロキサン化合物の撥水性、潤滑性、光沢付与性、さらさらとした感触が得られなく、好ましくない。
炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ブチル基があり、炭素数1〜5のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロプキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基がある。
炭素数1〜20のアルキル基としては、前述の炭素数1〜5のアルキル基の他にへキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基等があり、炭素数1〜22のアルコキシ基としては前述の炭素数1〜5のアルコキシ基以外にヘキサオキシ基、オクトキシ基、デカノール残基、ドデカノール残基、ステアリルアルコール残基、オレイルアルコール残基、ベヘニルアルコール残基がある。
炭素数1〜22のカルボン酸残基となるカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニル酸等がある。
炭素数2〜3のオキシアルキレンから得られるポリオキシアルキレン(2〜100モル付加)基は、エチレンオキシド、プロピレンオキシドの単独重合体あるいは共重合体であり、付加モル数が2〜100であるポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体等である。また、アルキル(炭素数1〜22)ポリオキシアルキレン(炭素数2〜3のオキシアルキレンの2〜100モル付加)基は、炭素数1〜20のアルコールにエチレンオキシドあるいはその重合体(2〜100モル付加)、又はプロピレンオキシドあるいはその重合体(2〜100モル付加)、又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(合計2〜100モル付加)共重合体のいずれかの付加物があげられる。
炭素数1〜22のアミノアルキル基は、末端、側鎖あるいは主鎖中に1個あるいは2個以上のアミノ基を有するものであり、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノイソプロピル基、アミノブチル基、アミノオクチル基、アミノデシル基、アミノドデシル基、アミノステアリル基、アミノオレイル基、アミノベヘニル基、2−(2−アミノエチル)アミノエチル基、3−(2−アミノエチル)アミノプロピル基、3−(3−アミノプロピル)アミノプロピル基等がある。
炭素数1〜5のハロゲン化アルキル基としては、塩化メチル基、塩化エチル基、塩化プロピル基、塩化イソプロピル基、塩化ブチル基、塩化ペンチル基、臭化メチル基、臭化エチル基、臭化プロピル基、ヨウ化エチル基、ヨウ化プロピル基等がある。中でも末端にハロゲン基を有するハロゲン化アルキル、例えば2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基等が好適である。
炭素数1〜5のヒドロキシルアルキル基としては、ヒドロキシルエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等がある。中でもヒドロキシ基が末端にあるヒドロキシアルキル基、例えば2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基等が好適である。
炭素数1〜5のイソシアネートアルキル基としては、イソシアネートエチル基、イソシアネートプロピル基、イソシアネートブチル基、イソシアネートペンチル基等がある。中でもイソシアネート基が末端にあるイソシアネートアルキル基、例えば2−イソシアネートエチル基、3−イソシアネートプロピル基、4−イソシアネートブチル基等が好適である。
炭素数1〜5のメルカプトアルキル基としては、メルカプトメチル基、メルカプトエチル基、メルカプトプロピル基、メルカプトブチル基、メルカプトペンチル基等がある。中でも、末端にチオール基を有するメルカプトアルキル、例えば2−メルカプトエチル基、3−メルカプトプロピル基等が好適である。
炭素数1〜22のアミノアルキル基としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基、アミノデシル基、アミノドデシル基、アミノステアリル基、2−(アミノエチル)アミノエチル基、3−(アミノエチル)アミノプロピル基等がある。中でも末端にアミノ基を有するアミノアルキル基、例えば2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、2−(アミノエチル)アミノエチル基、3−(アミノエチル)アミノプロピル基等が好適である。
炭素数3〜8のエポキシアルキル基としては、1,2−エポキシプロピル基、2,3−エポキシプロピル基、1,2−エポキシ−2−メチルエチル基、2,3−エポキシブチル基、3,4−エポキシブチル基、3−グリシドキシプロピル基等があり、末端にエポキシ基を有するエポキシアルキル基、例えば2,3−エポキシプロピル基、3−グリシドキシプロピル基等好適である。
炭素数4〜9の(メタ)アクリロキシアルキル基としては、(メタ)アクリロキシメチル基、2−(メタ)アクリロキシエチル基、3−(メタ)アクリロキシプロピル基等がある。
(A)成分は、シロキサン結合を主鎖とし、側鎖にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基などを持つポリシロキサン化合物であり、化粧料の有効成分として配合される。具体的な(A)成分としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、ハイドロジエンメチルポリシロキサン、ハイドロジエンエチルポリシロキサン、ハイドロジエンフェニルポリシロキサン、片末端にヒドロキシル基を有するジメチルポリシロキサン、両末端にヒドロキシル基を有するジメチルポリシロキサン、メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、メチル(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)シロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アルコキシ(炭素数4〜12)メチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、〔3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(メタ)アクリロキシラウリルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(メタ)アクリロキシベヘニル・ジメチルシロキサン共重合体、(トリメチルシロキシ)メチルシラン・ジメチルシラン共重合体、部分的に架橋した(トリメチルシロキシ)メチルシラン・ジメチルシラン共重合体、部分的に架橋したジメチルポリシロキサン、架橋したメチルフェニルポリシロキサン、ネットワーク状に高度に架橋したジメチルポリシロキサン、ネットワーク状に高度に架橋した(トリメチルシロキシ)メチルシラン・ジメチルシラン共重合体等があり、これらの1種あるいは2種以上が用いられる。
(A)成分の配合量は、目的とする化粧料に応じて適宜、決定されれば良く、通常、0.5〜50重量%(対化粧料)であり、好ましくは1〜20重量%(以下、「重量%」を「%」とする)である。また、通常、オルガノポリシロキサン化合物の分子量に代えて、粘度を目安にすることもでき、その場、目安となる粘度は、10〜1,000,000(mPa・s:25℃)である。
(C)成分は、一般式(2)で表されるシランカップリング剤および一般式(3)で表される反応性官能基を持つ反応性オルガノポリシロキサン化合物であり、(B)成分中のヒドロキシル基、カルボキシル基などと反応して、(B)成分の分子中に(C)成分の有機ケイ素化合物が導入され、(B)成分を有機ケイ素含有多糖類とする。
具体的にシランカップリング剤としては、トリメチルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等がある。また、反応性オルガノポリシロキサン化合物としては、末端クロロジメチルポリシロキサン、ハイドロジエンメチルポリシロキサン、末端ハイドロジエンジメチルポリシロキサン、末端ヒドロキシルジメチルポリシロキサン、末端3−イソシアネートプロピル−ジメチルポリシロキサン、末端3−メルカプトプロピル−ジメチルポリシロキサン、末端3−アミノプロピル−ジメチルポリシロキサン、末端3−グリシドキシプロピル−ジメチルポリシロキサン、末端3−グリシドキシプロピル−[ジメチルシロキサン−メチル〔ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(末端をメチル基で封鎖)〕シロキサン共重合体]、末端3−アクリロキシプロピル−ジメチルポリシロキサン等がある。これらのシランカップリング剤および反応性オルガノポリシロキサン化合物の中の1種あるいは2種以上が組合せて用いられる。
また、本発明の(A)成分には、従来から化粧料で使用されてきた非水溶性無機化合物のシリカ(通常、無水ケイ酸と称されてきたもので、天然系、合成系のいずれでも良い。)、タルク、マイカ、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等(天然のもの、合成のもののいずれでも良い。)を(C)成分で表面処理された無機化合物も包含される。(C)成分によるこれらの無機化合物の表面処理は、通常、(C)成分を無機化合物に対して5〜50%の範囲で配合し、適宜加熱等を行い、反応させて処理される。
本発明の化粧料に用いられる(B)成分は、少なくともフコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類であり、好ましくは下記一般式(4)で表されるグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖からなり、主鎖中の1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造を有する多糖類である。本発明の化粧料において、(B)成分は(C)成分と反応して有機ケイ素含有多糖類となり、(A)成分を有効成分として含むエマルション化粧料および懸濁分散化粧料に該有機ケイ素含有多糖類を配合することによって、該化粧料のエマルションの安定性向上および懸濁分散性の向上が得られる。
アルカリゲネス レータスB−16株細菌の生産する多糖類(以下、「B−16多糖類」とする。)には、少なくとも2種の多糖類が含まれていることが確かめられており、一つは前記式(1)に示すようなグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖中にある1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造を有する多糖類であり、その分子量は109程度の高分子成分である〔1998年度日本農芸化学会大会要旨集、371頁参照〕。他の一つは、実質的にフコースとマンノースを構成単糖とする構造の繰り返しの多糖類であり、分子量が103〜107の低分子成分である〔Y.Nohata,J.Azuma,R.Kurane,Carbohydrate Research 293,(1996)213〜222参照〕。このB−16多糖類は、アルカシーラン〔商標、INCIname:Alcaligenes Polysaccharides、伯東(株)製〕として市販されている。この培養産生物は少なくとも前述の2種類の多糖類からなっており、一般式(4)で示される高分子量多糖類に低分子量多糖類が含まれていてもその効果を妨げないため、低分子量多糖類を除去することなく、B−16多糖類を使用することができ、より好適である。
(B)成分と(C)成分を反応させて得られた有機ケイ素含有多糖類において、(B)成分の多糖類中の全てのヒドロキシル基を(C)成分で反応させる必要はなく、(B)成分の多糖類の繰返し構造の1ユニット中の構成単糖の平均含有ヒドロキシル基(通常2〜3個のヒドロキシル基/1構成単糖)の0.1〜2.5モル〔置換度0.1〜2.5〕が(C)成分と反応していれば良い。
(B)成分と(C)成分の反応時の混合割合は、目的とする有機ケイ素含有多糖類の疎水性の程度および(A)成分との親和性等を考慮して適宜決定されればよく、一律に決められないが、通常、(B)成分に対して(C)成分を5〜50重量%の範囲で配合すれば良い。
本発明の有機ケイ素含有多糖類の製造は、一般的な方法で行われる。例えば、(B)成分を撹拌下、水100gと水酸化ナトリウム4gに溶解あるいは分散させ、次いで60〜80℃に加熱しながら撹拌下、(C)成分を添加し、さらに10〜80分間、反応を行なう。冷却して、反応液に希硫酸を用いて中和し、次いでイソプロピルアルコール500mlを加えて、有機ケイ素含有多糖類を析出させ、これをろ過分離する。さらに100〜200mlのイソプロピルアルコールを用いて洗浄し、乾燥して目的とする有機ケイ素含有多糖類が得られる。反応を制御するために溶媒を使用しても良い。使用する溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類などがあり、これらは単独あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の有機ケイ素含有多糖類の配合量は、化粧料の種類に応じて適宜選択されるものであり、一律に決定させるものではないが、一般的には化粧料全体に対して0.01〜20%、好ましくは0.05〜10%である。有機ケイ素含有多糖類の配合量が、0.01%未満では、本目的の効果が得られない場合があり、20%を超えた場合、効果の向上は認められるが、配合に見合うだけの効果の向上がなく、経済的メリットがない場合がある。
本発明の化粧料に配合される油性成分は、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等の油脂、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン等のロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セエレシン、スクワラン等の炭化水素、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、2−エチルへキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類等があげられる。
本発明の化粧料に使用される界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の活性剤が用いられる。アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン等である脂肪酸石けん、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、N−アシルグルタミン酸塩等であるN−アシルアミノ酸塩等があげられる。カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等があげられる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等があげられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン型、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の多価アルコール型、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体等があげられる。
本発明の化粧料に配合される増粘剤は、B−16多糖類および従来より使用された増粘剤、例えば水溶性高分子であるアラビアゴム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、フコイダン、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、キサンタンガム、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、ゼラチン、デンプン等の天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシド等の合成高分子、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機鉱物等がある。
本発明の化粧料に配合される色材成分は、有機合成色素、天然色素、無機顔料、高分子粉体等が用いられる。有機合成色素としては、黄色5号、赤色505号等のアゾ系染料、赤色213号、赤色230号等のキサンテン系染料、黄色204号等のキノリン系染料、青色1号等のトリフェニルメテン系染料、緑色201号等のアンスラキノン系染料、インジゴ系染料等の染料、赤色202号、赤色208号等のレーキ顔料、赤色228号、赤色226号、青色404号等があげられる。天然色素としては、カロチン、カルサミン、コチニール等があげられる。無機顔料としては、マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、硫酸バリウム等の体質顔料、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、カーボンブラック等の着色顔料、二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビヒマス等の真珠光沢顔料、窒化ホウ素、フォトクロミック顔料、合成フッ素金雲母等の機能性顔料、その他、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロンパウダー等の高分子粉体があげられる。
本発明の化粧料に使用される保湿剤成分は、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール、ピロリドンカルボン酸塩、乳酸塩等のNMF(自然保湿因子)の主成分、ヒアルロン酸塩、コンドロイチン硫酸、へパリン等のムコ多糖類、尿素、システイン、セリン等のアミノ酸、更には、各種植物抽出物等がある。
本発明の化粧料に配合される紫外線防止剤成分は、有機化合物系の紫外線吸収剤と無機化合物系の紫外線散乱剤があり、紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等があげられ、その1種以上が配合される。紫外線吸収剤のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロプロピル、パラジメチルパラアミノ安息香酸アミル、パラメチルパラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸イソブチル等があり、ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、ジイソプロピルケイ皮酸エステル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ,2−エチルへキサン酸グリセリル等があり、サリチル酸系紫外線吸収剤としては、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸鳥エタノールアミン、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸p−tertブチルフェニル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸等があり、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシクロロベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’メチルベンゾフェノン、オクタベンゾン等があり、その他にもウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸等があげられる。紫外線散乱剤として用いられる無機化合物には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄等があげられる。
本発明の化粧料に配合される美白剤成分は、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、アスコルビン酸およびその誘導体、プラセンタ抽出物、各種植物抽出物等があげられる。
本発明の化粧料に配合される収れん剤成分は、スルホ石炭酸亜鉛、スルホ石炭酸ナトリム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、各種植物抽出物等があげられる。
本発明の化粧料に配合される抗炎症剤成分は、酸化亜鉛、イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等のグリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム等のグリチルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイチン硫酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、各種微生物及び動植物の抽出物等があげられる。
本発明の化粧料に配合される皮膚(細胞)賦活化剤成分は、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸等のアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、サイクリックAMP、サイクリックGMP、フラビンアデニンヌクレオチド、グアニン、アデニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれらの誘導体であるカフェイン、テオフェリン並びにそれらの塩等の核酸関連物質、レチノール及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール)、レチナール及びその誘導体、デヒドロレチナール、カロチン等のカロチノイド等のビタミンA類、チアミン類(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩)、リボフラビン類(リボフラビン、酢酸リボフラビン等)、ピリドキシン類(塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート)、フラビンアデニンヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸類(ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル)、コリン類等のビタミンB類、及びγ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、コハク酸、乳酸、サリチル酸等の有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩等があげられる。
本発明の化粧料に配合される抗菌剤成分は、安息香酸、安息香酸ナトリウム、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、フェノキシエタノール及びチアントール、イソプロピルメチルフェノール等があげられる。
これらの保湿剤成分、収れん剤成分、美白剤成分、紫外線防止成分、抗炎症(消炎)剤成分、皮膚(細胞)賦活化剤成分、抗菌剤成分等の添加量は、特に限定されないが、通常、0.01〜20%(対化粧料)の範囲で配合される。
また、上記成分の他に、本発明の効果を妨げない範囲で他の成分、例えば精製水、温泉水、深層水、清涼剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、褪色防止剤、緩衝剤、香料等を配合することができる。
本発明の皮膚外用剤の製造方法に特に制限はなく、従来から公知の方法を使用することができる。例えば、プロペラ撹拌しながら水に界面活性剤および有機ケイ素含有多糖類を添加し、均一に分散させた後、(A)オルガノポリシロキサン化合物を添加し、乳化させる。次いで、ホモミキサーにてさらに撹拌、乳化し、エマルション組成物を得る。乳化温度は、使用するオルガノポリシロキサン化合物の粘度、界面活性剤の種類に応じて、適宜調整する。通常、20〜70℃である。また、撹拌は、エマルション粒径が目的とする値に達すればよく、通常、5分〜2時間である。エマルション平均粒径は、通常、メジアン径として0.01〜100μ、好ましくは0.1〜50μである。使用される乳化機器としては、プロペラ翼撹拌器やホモジナイザー等が使用される。さらにより高性能なマウントガウリングホモジナイザーやマイクロフルイダイザー、高圧ホモジナイザー、ナノマイザーなどがあり、目的とする化粧料の形態、物性を適宜選択して使用される。
以下に実施例をあげて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。
〔A:オルガノポリシロキサン化合物〕
A−1:ジメチルシリコーンオイル100cs(信越化学工業(株)製)
A−2:デカメチルシクロペンタシロキサン(信越化学工業(株)製)
A−3:シリコーン処理酸化チタン〔MT−100SAS(商品名)、テイカ(株)製〕
A−1:ジメチルシリコーンオイル100cs(信越化学工業(株)製)
A−2:デカメチルシクロペンタシロキサン(信越化学工業(株)製)
A−3:シリコーン処理酸化チタン〔MT−100SAS(商品名)、テイカ(株)製〕
〔B:多糖類〕
B−1:B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕
〔C:反応性オルガノポリシロキサン化合物〕
C−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルイソシアネート
C−2:、末端3−グリシドキシルプロピル−ジメチルポリシロキサン(重合度約130、分子量約10,000)
B−1:B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕
〔C:反応性オルガノポリシロキサン化合物〕
C−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルイソシアネート
C−2:、末端3−グリシドキシルプロピル−ジメチルポリシロキサン(重合度約130、分子量約10,000)
〔有機ケイ素含有多糖類の製造〕
(S−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルカルバミド酸B−16多糖類)
B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕10gをN−メチルピロリドン500mlに融解し、触媒としてトリエチルアミン1gを加え、トリストリメチルシロキシシリルプロピルイソシアネート(C−1)70gを滴下し、100℃で2時間反応させた。反応液を水5kgに注ぎ、生じた析出物をろ別し、ろ別した析出物にメタノール1,000mlを加えて混合、撹拌して洗浄し、再度、ろ別し、乾燥して有機ケイ素含有多糖類−1(S−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルカルバミド酸B−16多糖類)52gを得た。なお、この生成物の単糖当りの有機ケイ素含有化合物の置換度は1.4であった。
(S−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルカルバミド酸B−16多糖類)
B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕10gをN−メチルピロリドン500mlに融解し、触媒としてトリエチルアミン1gを加え、トリストリメチルシロキシシリルプロピルイソシアネート(C−1)70gを滴下し、100℃で2時間反応させた。反応液を水5kgに注ぎ、生じた析出物をろ別し、ろ別した析出物にメタノール1,000mlを加えて混合、撹拌して洗浄し、再度、ろ別し、乾燥して有機ケイ素含有多糖類−1(S−1:トリストリメチルシロキシシリルプロピルカルバミド酸B−16多糖類)52gを得た。なお、この生成物の単糖当りの有機ケイ素含有化合物の置換度は1.4であった。
(S−2:トリストリメチルシロキシシリルプロポキシルプロポキシB−16多糖類)
B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕20gを水2,000g、水酸化ナトリウム30g、末端3−グリシドキシルプロピル−ジメチルポリシロキサン(重合度約130、分子量約10,000)(C−2)100g、及びイソプロピルアルコール(IPA)1000gを含有する溶液中に分散させた。次に、この液を50℃に加温して5時間撹拌して分散液を得、これを室温に冷却してからろ過して固形分を回収し、水180gに膨潤・溶解後、中和した。この液にIPA:500mlを加えて高分子を析出させ、さらにこれをIPAで洗浄後乾燥させて、オルガノポリシロキサン基をB−16多糖類中の水酸基を介してグラフト結合した有機ケイ素含有B−16多糖類−2(S−2)を得た。なお、この生成物の単糖当りの有機ケイ素含有化合物の置換度は1.8であった。
B−16多糖類〔商品名:アルカシーラン(伯東(株)製)〕20gを水2,000g、水酸化ナトリウム30g、末端3−グリシドキシルプロピル−ジメチルポリシロキサン(重合度約130、分子量約10,000)(C−2)100g、及びイソプロピルアルコール(IPA)1000gを含有する溶液中に分散させた。次に、この液を50℃に加温して5時間撹拌して分散液を得、これを室温に冷却してからろ過して固形分を回収し、水180gに膨潤・溶解後、中和した。この液にIPA:500mlを加えて高分子を析出させ、さらにこれをIPAで洗浄後乾燥させて、オルガノポリシロキサン基をB−16多糖類中の水酸基を介してグラフト結合した有機ケイ素含有B−16多糖類−2(S−2)を得た。なお、この生成物の単糖当りの有機ケイ素含有化合物の置換度は1.8であった。
〔界面活性剤〕
D−1: モノラウリン酸デカグリセリル〔商品名:SフェイスL−1001(阪本薬品工業(株)製)〕
D−2:自己乳化型モノステアリン酸グリセリン〔商品名:レオドールMS−165(花王(株)製)〕
D−3:ステアリン酸ソルビタン〔商品名:レオドールAS−10(花王(株)製)〕。
D−1: モノラウリン酸デカグリセリル〔商品名:SフェイスL−1001(阪本薬品工業(株)製)〕
D−2:自己乳化型モノステアリン酸グリセリン〔商品名:レオドールMS−165(花王(株)製)〕
D−3:ステアリン酸ソルビタン〔商品名:レオドールAS−10(花王(株)製)〕。
〔その他〕
E−1:キサンタンガム〔商品名:ケルザン−T(三晶(株)製)〕。
E−1:キサンタンガム〔商品名:ケルザン−T(三晶(株)製)〕。
〔安定性試験1:O/W型エマルション化粧料の安定性試験〕
表1の配合にて、有機ケイ素含有B−16多糖類(S−1〜S−3)を配合したO/W型エマルション化粧料を次ぎの通りに調製した。
表1の配合にて、有機ケイ素含有B−16多糖類(S−1〜S−3)を配合したO/W型エマルション化粧料を次ぎの通りに調製した。
(実施例のO/W型エマルション化粧料−1の調製)
水344.75gに界面活性剤(D−1):5.00g、および有機ケイ素含有多糖類(S−1):0.25gをプロペラ攪拌しながら順次、添加し、均一に分散させた後、オルガノポリシロキサン化合物(A−1):150gを添加し、プロペラ攪拌により乳化させた。さらに、ホモミキサーにて攪拌して乳化させ、O/W型エマルション化粧料−1を得た。O/W型エマルション化粧料−1を100mL共栓付メスシリンダーに100mL入れ、さらに200mL広口瓶に200mL入れて、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100mL共栓付メスシリンダー内のO/W型エマルション化粧料−1の上部に浮上したジメチルシリコーンオイル層の体積及び下部の分離した水層の体積を測った。同様に200mL広口瓶中のO/W型エマルション化粧料−1の粘度を25℃、30rpm、B型回転粘度計〔(株)トキメック〕で測定し、次式にて調製直後との粘度変化率を算出し、評価した。粘度変化率(%)が低いほど好ましい。
粘度変化率(%)=(V1―V2)×100/V1
ここで、
V1;O/W型エマルション化粧料の調製直後の粘度(mPa・s)
V2;O/W型エマルション化粧料の調製12週間後の粘度(mPa・s)
結果を表3に示した。
水344.75gに界面活性剤(D−1):5.00g、および有機ケイ素含有多糖類(S−1):0.25gをプロペラ攪拌しながら順次、添加し、均一に分散させた後、オルガノポリシロキサン化合物(A−1):150gを添加し、プロペラ攪拌により乳化させた。さらに、ホモミキサーにて攪拌して乳化させ、O/W型エマルション化粧料−1を得た。O/W型エマルション化粧料−1を100mL共栓付メスシリンダーに100mL入れ、さらに200mL広口瓶に200mL入れて、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100mL共栓付メスシリンダー内のO/W型エマルション化粧料−1の上部に浮上したジメチルシリコーンオイル層の体積及び下部の分離した水層の体積を測った。同様に200mL広口瓶中のO/W型エマルション化粧料−1の粘度を25℃、30rpm、B型回転粘度計〔(株)トキメック〕で測定し、次式にて調製直後との粘度変化率を算出し、評価した。粘度変化率(%)が低いほど好ましい。
粘度変化率(%)=(V1―V2)×100/V1
ここで、
V1;O/W型エマルション化粧料の調製直後の粘度(mPa・s)
V2;O/W型エマルション化粧料の調製12週間後の粘度(mPa・s)
結果を表3に示した。
〔安定性試験2:W/O型エマルション化粧料の安定性試験〕
本発明の有機ケイ素含有B−16多糖類:S−1〜S−3を配合したW/O型エマルション化粧料を表2の配合にて次の通り調製した。
(W/O型エマルション化粧料−7の調製)
オルガノポリシロキサン化合物(A−1):344.75gをプロペラ撹拌しながら、界面活性剤(D−3):5.00g、および有機ケイ素含有多糖類(S−1):0.25gを順次添加し、均一に分散させた後、水150gを添加し、乳化させた。次いで、ホモミキサーにてさらに撹拌、乳化させ、W/O型エマルション化粧料−7を得た。
。得られたW/O型エマルション化粧料−7:100mlを100ml共栓付メスシリンダーに入れ、さらに200ml広口瓶にW/O型エマルション化粧料−7:200mlを入れて、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100ml共栓付メスシリンダー内のW/Oエマルション化粧料−7の上部に浮上したジメチルシリコーンオイル層の体積及び下部の分離した水層の体積を測った。同様に200ml広口瓶中のW/O型エマルション化粧料組成物の粘度をB型回転粘度計((株)トキメック)を用いて、25℃、30rpmで測定し、次式にて調製直後との粘度変化率(%)を算出し、評価した。
粘度変化率(%)=(V3―V4)×100/V3
V3;W/O型エマルション化粧料の調製直後の粘度
V4;W/O型エマルション化粧料の調製12週間後の粘度
結果を表3に示した。
本発明の有機ケイ素含有B−16多糖類:S−1〜S−3を配合したW/O型エマルション化粧料を表2の配合にて次の通り調製した。
(W/O型エマルション化粧料−7の調製)
オルガノポリシロキサン化合物(A−1):344.75gをプロペラ撹拌しながら、界面活性剤(D−3):5.00g、および有機ケイ素含有多糖類(S−1):0.25gを順次添加し、均一に分散させた後、水150gを添加し、乳化させた。次いで、ホモミキサーにてさらに撹拌、乳化させ、W/O型エマルション化粧料−7を得た。
。得られたW/O型エマルション化粧料−7:100mlを100ml共栓付メスシリンダーに入れ、さらに200ml広口瓶にW/O型エマルション化粧料−7:200mlを入れて、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100ml共栓付メスシリンダー内のW/Oエマルション化粧料−7の上部に浮上したジメチルシリコーンオイル層の体積及び下部の分離した水層の体積を測った。同様に200ml広口瓶中のW/O型エマルション化粧料組成物の粘度をB型回転粘度計((株)トキメック)を用いて、25℃、30rpmで測定し、次式にて調製直後との粘度変化率(%)を算出し、評価した。
粘度変化率(%)=(V3―V4)×100/V3
V3;W/O型エマルション化粧料の調製直後の粘度
V4;W/O型エマルション化粧料の調製12週間後の粘度
結果を表3に示した。
〔安定性試験および皮膚官能試験1:有機ケイ素含有多糖類配合乳液の安定性と使用感〕
表4に記載の配合において、有機ケイ素含有多糖類配合乳液を調製し安定性試験および皮膚官能試験を行なった。有機ケイ素含有多糖類配合乳液の調製は、(1)〜(7)を混合し、撹拌下、加熱溶解して70℃に保ち、油相部とした。一方、(8)〜(11)を撹拌下、加熱溶解して70℃に保ち、水相部とした。撹拌下、油相部に水相部を添加して、さらに乳化機によって十分、乳化した。撹拌しながら35℃まで冷却し、目的とする乳液を得た。得られた乳液を100ml共栓付メスシリンダーに100mL入れ、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100ml共栓付メスシリンダー内のエマルション組成物の分離の程度を以下の基準で目視評価した。
○:上部および下部に分離が認められない。
×:上部あるいは下部に分離が認められる。
また、パネル10名を選出し、下記の表4記載の配合で調製した有機ケイ素含有多糖類配合乳液を3ヶ月間静置し、該化粧料0.5gを手の甲につけ、その時の「皮膚のべたつき感」を以下の基準での評価を行なった。
「べたつき感」の評価基準;
○:10名中6名以上が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
×:10名中5名以下が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
結果を表4に示した。
表4に記載の配合において、有機ケイ素含有多糖類配合乳液を調製し安定性試験および皮膚官能試験を行なった。有機ケイ素含有多糖類配合乳液の調製は、(1)〜(7)を混合し、撹拌下、加熱溶解して70℃に保ち、油相部とした。一方、(8)〜(11)を撹拌下、加熱溶解して70℃に保ち、水相部とした。撹拌下、油相部に水相部を添加して、さらに乳化機によって十分、乳化した。撹拌しながら35℃まで冷却し、目的とする乳液を得た。得られた乳液を100ml共栓付メスシリンダーに100mL入れ、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100ml共栓付メスシリンダー内のエマルション組成物の分離の程度を以下の基準で目視評価した。
○:上部および下部に分離が認められない。
×:上部あるいは下部に分離が認められる。
また、パネル10名を選出し、下記の表4記載の配合で調製した有機ケイ素含有多糖類配合乳液を3ヶ月間静置し、該化粧料0.5gを手の甲につけ、その時の「皮膚のべたつき感」を以下の基準での評価を行なった。
「べたつき感」の評価基準;
○:10名中6名以上が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
×:10名中5名以下が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
結果を表4に示した。
〔皮膚官能試験2:各種化粧料の使用感〕
以下の有機ケイ素含有多糖類を含む化粧料および、これを含まない化粧料を調製し、使用感の官能試験を行なった。官能試験の方法は、パネル10名を選出し、下記の配合で調製した化粧料を3ヶ月間静置した後、該化粧料0.5gを取って手の甲に付け、その時の「皮膚のべたつき感」を以下の基準での評価を行なった。
「べたつき感」の評価基準
○:10名中6名以上が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
×:10名中5名以下が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
以下の有機ケイ素含有多糖類を含む化粧料および、これを含まない化粧料を調製し、使用感の官能試験を行なった。官能試験の方法は、パネル10名を選出し、下記の配合で調製した化粧料を3ヶ月間静置した後、該化粧料0.5gを取って手の甲に付け、その時の「皮膚のべたつき感」を以下の基準での評価を行なった。
「べたつき感」の評価基準
○:10名中6名以上が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
×:10名中5名以下が、べたつきが少なくさっぱりとした感触があると評価。
また、得られた化粧料を100mL共栓付メスシリンダーに100mL入れ、栓をして45℃の恒温器内に静置した。12週間後に100mL共栓付メスシリンダー内のエマルション組成物の分離の程度を以下の基準で目視評価した。
○:上部および下部に分離が認められない。
×:上部あるいは下部に分離が認められる。
結果を表5に示した。
○:上部および下部に分離が認められない。
×:上部あるいは下部に分離が認められる。
結果を表5に示した。
(実施例13 化粧下地乳液)
下記の配合組成の(1)〜(6)を混合し、70℃で加熱溶解し、これに(7)を分散して、油相部とする。別に(8)〜(10)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら35℃まで冷却し、目的とする化粧下地乳液を得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例1) 0.5
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(3)メチルポリシロキサン 5.0
(4)POE変性メチルポリシロキサン 4.0
(5)ソルビタンセスキオレート 1.0
(6)イソノナン酸イソトリデシル 5.0
(7)微粒子酸化チタン 15.0
(8)精製水 48.5
(9)1,3−ブチレングリコール 5.0
(10)塩化ナトリウム 1.0
(11)防腐剤 適量。
下記の配合組成の(1)〜(6)を混合し、70℃で加熱溶解し、これに(7)を分散して、油相部とする。別に(8)〜(10)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら35℃まで冷却し、目的とする化粧下地乳液を得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例1) 0.5
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(3)メチルポリシロキサン 5.0
(4)POE変性メチルポリシロキサン 4.0
(5)ソルビタンセスキオレート 1.0
(6)イソノナン酸イソトリデシル 5.0
(7)微粒子酸化チタン 15.0
(8)精製水 48.5
(9)1,3−ブチレングリコール 5.0
(10)塩化ナトリウム 1.0
(11)防腐剤 適量。
(実施例14 液状ファンデーション)
(1)〜(6)を混合し、70℃で加熱溶解し、これに(7)〜(9)を分散して、油相部とする。別に(10)〜(13)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら35℃まで冷却し、目的とする液状ファンデーションを得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例2) 1.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
(3)メチルポリシロキサン 5.0
(4)POE変性メチルポリシロキサン 3.0
(5)トリオクタノイン 2.0
(6)硬化ヒマシ油 1.5
(7)(オクチルトリエトキシシラン処理)タルク 5.0
(8)(オクチルエトキシシラン処理)酸化チタン 10.0
(9)(オクチルエトキシシラン処理)酸化鉄 1.5
(10)精製水 47.0
(11)グリセリン 4.0
(12)塩化ナトリウム 1.0
(13)防腐剤 適量。
(1)〜(6)を混合し、70℃で加熱溶解し、これに(7)〜(9)を分散して、油相部とする。別に(10)〜(13)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら35℃まで冷却し、目的とする液状ファンデーションを得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例2) 1.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
(3)メチルポリシロキサン 5.0
(4)POE変性メチルポリシロキサン 3.0
(5)トリオクタノイン 2.0
(6)硬化ヒマシ油 1.5
(7)(オクチルトリエトキシシラン処理)タルク 5.0
(8)(オクチルエトキシシラン処理)酸化チタン 10.0
(9)(オクチルエトキシシラン処理)酸化鉄 1.5
(10)精製水 47.0
(11)グリセリン 4.0
(12)塩化ナトリウム 1.0
(13)防腐剤 適量。
(実施例15 ヘアクリーム)
(1)〜(4)を混合し、加熱溶解して70℃に保ち、油相部とする。別に(5)〜(10)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら30℃まで冷却し、目的とするヘアクリームを得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例1) 1.0
(2)流動パラフィン 10.0
(3)ワセリン 20.0
(4)サラシミツロウ 3.0
(5)精製水 58.7
(6)カルボキシビニルポリマー 0.2
(7)グリセリン 5.0
(8)POE(60)硬化ヒマシ油 2.0
(9)水酸化ナトリウム 0.1
(10)防腐剤 適量。
(1)〜(4)を混合し、加熱溶解して70℃に保ち、油相部とする。別に(5)〜(10)を加熱溶解して70℃に保ち、水相部とする。油相部に水相部を添加して乳化機によって十分乳化後、かき混ぜながら30℃まで冷却し、目的とするヘアクリームを得た。
(No) (配合組成%) (重量%)
(1)有機ケイ素含多糖類(製造例1) 1.0
(2)流動パラフィン 10.0
(3)ワセリン 20.0
(4)サラシミツロウ 3.0
(5)精製水 58.7
(6)カルボキシビニルポリマー 0.2
(7)グリセリン 5.0
(8)POE(60)硬化ヒマシ油 2.0
(9)水酸化ナトリウム 0.1
(10)防腐剤 適量。
(比較例11 化粧下地乳液)
実施例15の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:0.5%をキサンタンガム:0.5%に置き換え、それ以外は実施例15と同様に調製し、化粧下地乳液を得た。
実施例15の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:0.5%をキサンタンガム:0.5%に置き換え、それ以外は実施例15と同様に調製し、化粧下地乳液を得た。
(比較例12 液状ファンデーション)
実施例16の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:1.0%をキサンタンガム:1.0%に置き換え、それ以外は実施例16と同様に調製し、液状ファンデーションを得た。
実施例16の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:1.0%をキサンタンガム:1.0%に置き換え、それ以外は実施例16と同様に調製し、液状ファンデーションを得た。
(比較例13 ヘアクリーム)
実施例17の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:1.0%をキサンタンガム:1.0%に置き換え、それ以外は実施例17と同様に調製し、ヘアクリームを得た。
表5より本発明の有機ケイ素含有多糖類を含む化粧料は、いずれもべたつきが無く、分離もなく良好な使用感が得られることが分かる。
実施例17の配合成分(1)有機ケイ素含有多糖類:1.0%をキサンタンガム:1.0%に置き換え、それ以外は実施例17と同様に調製し、ヘアクリームを得た。
表5より本発明の有機ケイ素含有多糖類を含む化粧料は、いずれもべたつきが無く、分離もなく良好な使用感が得られることが分かる。
Claims (6)
- (A)一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサン化合物と、(B)少なくともグルコース、フコース、グルクロン酸、ラムノースを構成単糖として含む多糖類に(C)一般式(2)あるいは一般式(3)で表される反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を含むことを特徴とするオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
- 上記(B)多糖類が、アルカリゲネス レータス B−16株細菌の産生する多糖類である請求項1記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
- (A)オルガノポリシロキサン化合物が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン)メチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、ポリオキシエチレンメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体から選ばれた1種以上である請求項1又は2記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
- (B)多糖類と(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類の繰返し構成単位1ユニット中の構成単糖当たりのヒドロキシル基の置換度が0.1〜2.5である請求項1乃至3のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
- (A)オルガノポリシロキサン化合物を1〜60重量%、前記の(B)多糖類と(C)反応性有機ケイ素化合物を反応させて得られる有機ケイ素含有多糖類を0.01〜20重量%含む請求項1乃至4のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
- 無機鉱物のタルク、マイカ、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄から選ばれた1種以上を(C)反応性有機ケイ素化合物で表面処理した無機鉱物を含む請求項1乃至5のいずれか記載のオルガノポリシロキサン化合物含有化粧料。
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