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JP2005075672A - 成形体 - Google Patents

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JP2005075672A JP2003306809A JP2003306809A JP2005075672A JP 2005075672 A JP2005075672 A JP 2005075672A JP 2003306809 A JP2003306809 A JP 2003306809A JP 2003306809 A JP2003306809 A JP 2003306809A JP 2005075672 A JP2005075672 A JP 2005075672A
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Fumitaka Kitamura
文孝 北村
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Abstract

【課題】熱伝導性に優れた成形体を提供すること。
【解決手段】本発明の成形体1は、繊維状炭素系物質2とグラファイト3とを含む材料で構成され、かつ、前記材料中で、繊維状炭素系物質2と前記グラファイト3とが、互いに接合され多項制を有している。繊維状炭素系物質2は、主としてカーボンナノチューブで構成されたものである。成形体1の室温付近における熱伝導率は、80[W・m−1・K−1]以上であるのが好ましい。また、成形体1中における繊維状炭素系物質2の含有率は、50〜98wt%であるのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、成形体に関する。特に、炭素系物質を含む材料で構成された成形体に関する。
半導体チップに接合して用いられるヒートシンクのような冷却用部材には、優れた熱伝導性(高い熱伝導率)が求められる。
従来、このような冷却用部材には、主として、合金等の金属材料で構成されたものが用いられてきた。しかしながら、金属材料は、一般に、比重(密度)が大きく、用途(例えば、モバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータ等)によっては、製品の軽量化にとって極めて不利であった。また、マグネシウム合金のような比較的比重の小さい金属材料も開発されているが、さらなる軽量化、熱伝導性の向上が求められている。
一方、近年、熱伝導性に優れ、かつ、低比重のグラファイト(黒鉛)を用いた成形体を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような方法では、得られる成形体はフィルム形状を有するものとなり、比較的肉厚の大きい成形体や、複雑な形状を有する成形体を製造するのは困難であった。また、このような方法で得られる成形体(フィルム)では、厚み方向に対して垂直な方向(主面方向)にのみ熱伝導が優れており、厚み方向では熱伝導が良くないという課題を有していた。
特開平5−132360号公報
本発明の目的は、熱伝導性に優れた成形体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の成形体は、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成され、
前記材料中で、前記繊維状炭素系物質と前記グラファイトとが、互いに接合されていることを特徴とする。
これにより、熱伝導性に優れた成形体を提供することができる。
本発明の成形体では、前記繊維状炭素系物質は、主としてカーボンナノチューブで構成されたものであることが好ましい。
これにより、成形体としての熱伝導性が特に優れたものになるとともに、成形体の機械的強度も向上する。
本発明の成形体では、前記繊維状炭素系物質と第1の樹脂系材料とを含む組成物を焼成する焼成工程を経て製造されたものであることが好ましい。
これにより、繊維状炭素系物質とグラファイトとの接合強度を特に優れたものとすることができ、成形体としての熱伝導性が特に優れたものになるとともに、成形体の機械的強度も向上する。
本発明の成形体では、前記第1の樹脂系材料は、易黒鉛化性を有する材料であることが好ましい。
これにより、繊維状炭素系物質に接合するグラファイトを効率よく生成することができるとともに、成形体中におけるグラファイトの含有率を容易かつ確実に制御することができる。
本発明の成形体では、前記第1の樹脂系材料は、ポリオキシオキサジアゾール、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレンおよびこれらの前駆体よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
これにより、繊維状炭素系物質に接合するグラファイトを効率よく生成することができるとともに、成形体中におけるグラファイトの含有率を容易かつ確実に制御することができる。
本発明の成形体では、前記組成物中における前記繊維状炭素系物質の含有率が50〜90wt%であることが好ましい。
これにより、得られる成形体の熱伝導性を特に優れたものとするとともに、優れた形状の安定性を発揮することができる。
本発明の成形体では、前記焼成工程の後に、第2の樹脂系材料を含浸させる含浸工程を経て製造されたものであることが好ましい。
これにより、成形体の機械的強度が特に優れたものになる。
本発明の成形体では、前記第2の樹脂系材料は、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂およびこれらの前駆体よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
これにより、成形体の機械的強度が特に優れたものになるとともに、第2の樹脂系材料の組成等に応じて、成形体としてのガスバリア性、液体不透過性、耐熱性、加工性等の他の特性のさらなる向上を図ることができる。
本発明によれば、熱伝導性に優れた成形体を提供することができる。
以下、本発明の成形体の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の成形体の好適な実施形態について、そのミクロ構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、成形体1は、繊維状炭素系物質2とグラファイト(黒鉛)3とを含む材料で構成されている。
繊維状炭素系物質2としては、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、CNナノチューブ、CNナノファイバー、BCNナノチューブ、BCNナノファイバー、炭素繊維(例えば、気相成長により調製されたもの)等が挙げられるが、この中でも特に、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーを含むものであるのが好ましく、カーボンナノチューブを含むものであるのがより好ましく、主としてカーボンナノチューブで構成されるものであるのがさらに好ましい。繊維状炭素系物質2がこのような材料で構成されたものであると、成形体1としての熱伝導性が特に優れたものになるとともに、成形体1の機械的強度(形状の安定性)も向上する。
また、繊維状炭素系物質2は、1本鎖構造(分岐鎖を有さない直鎖状構造)を有するものであってもよいし、分岐鎖構造を有するものであってもよい。
グラファイト3は、天然黒鉛、人造黒鉛等、いかなるものであってもよいが、後述するように、繊維状炭素系物質2と第1の樹脂系材料とを含む組成物を焼成(焼結)することにより、第1の樹脂系材料が炭化(グラファイト化)したものであるのが好ましい。
成形体1中においては、繊維状炭素系物質2とグラファイト3とが、互いに接合されている。このように、本発明においては、成形体は、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成され、かつ、繊維状炭素系物質とグラファイトとが、互いに接合されていることを特徴とする。また、繊維状炭素系物質とグラファイトとが互いに接合された構成(特に、繊維状炭素系物質とグラファイトとが接合し、3次元的なネットワークを形成した構成)を有するものであることにより、成形体は、熱伝導性(伝熱性)に優れたものとなり、成形体が、比較的肉厚の大きい(厚肉の)部材(例えば、肉厚が10mm以上の部材)であっても、十分な伝熱性(放熱性、抜熱性)を発揮することができる。したがって、本発明の成形体は、例えば、冷却用部材、ノートパソコンやビデオプロジェクター等の筐体で放熱を必要とする箇所を構成する部材等、優れた熱伝導性が要求されるような部材に、好適に適用することができる。なお、本明細書中において、「接合」とは、物理的な結合や、化学的な結合(共有結合等)を含む概念である。
また、本発明の成形体では、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成されており、これにより、十分な熱伝導性を発揮することができるので、従来のように、構成材料として合金等の金属材料を用いなくてもよい。これにより、成形体(および、後述するような仮成形体、焼成体)の加工性が特に優れたものとなり、製造工程中における加工、製造後における加工(例えば、バリ取り等)を比較的容易に行うことができる。その結果、複雑な形状の成形体や、微小な成形体であっても、容易かつ確実に製造することが可能である。しかも、本発明においては、成形体が繊維状炭素系物質を含むものであるため、成形体の機械的強度、弾性等の特性も特に優れたものとすることができる。すなわち、本発明においては、製造時等における優れた加工性と、機械的強度、弾性等成形体としての優れた特性とを両立することができる。
このように、本発明の成形体は、少なくとも、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成されたものであればよいが、本実施形態の成形体1は、構成成分として、さらに、樹脂(第2の樹脂系材料)4を含んでいる。これにより、例えば、成形体1の機械的強度が特に優れたものとなる。
樹脂4を構成する成分は、特に限定されないが、例えば、ポリイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ、これらから選択される少なくとも1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これにより、成形体1の機械的強度を特に優れたものとするとともに、樹脂4の組成等に応じて、成形体1としてのガスバリア性、液体不透過性、耐熱性、加工性、耐薬品性(例えば、耐酸性等)、耐水性さらに難燃性等の他の特性のさらなる向上を図ることができる。例えば、樹脂4としてポリイミドを含むものを用いた場合には、成形体1の耐熱性を特に優れたものとすることができ、樹脂4としてフェノール樹脂を含むものを用いた場合には、成形体1の耐酸性、耐水性さらに難燃性を特に優れたものとすることができる。
成形体1中における繊維状炭素系物質2の含有率(含有量)は、特に限定されないが、50〜98wt%であるのが好ましく、80〜90wt%であるのがより好ましく、85〜90wt%であるのがさらに好ましい。成形体1中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記下限値未満であると、成形体1の用途等によっては、十分な熱伝導性を発揮させるのが困難になる可能性がある。一方、成形体1中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記上限値を超えると、繊維状炭素系物質2以外の成分(グラファイト、樹脂4等)の含有率が相対的に低下するため、例えば、繊維状炭素系物質2とグラファイト3との接合箇所(接合点)の数が低下し、成形体1の用途等によっては、成形体1としての熱伝導性、機械的強度を十分に発揮させるのが困難になる可能性がある。
また、成形体1は、室温付近(例えば、20℃)での熱伝導率が、80[W・m−1・K−1]以上であるのが好ましい。このような条件を満足することにより、冷却用部材等のように、特に優れた熱伝導性が要求される部材に、成形体1をより好適に適用することができる。特に、本発明では、金属材料を含まなくても優れた熱伝導性を発揮することができるので、従来の金属材料で構成されていた部材に代わり、本発明の成形体を適用することにより、部材の軽量化、成形性の向上等、優れた効果が得られる。
なお、成形体1中には、前述したような、繊維状炭素系物質2、グラファイト3、樹脂4以外の成分が含まれていてもよい。例えば、成形体1中には、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラッシーカーボン、アモルファスカーボン、フラーレン、ダイヤモンド、ダイヤモンド様炭素(DLC)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、光沢剤、各種フィラー、等が含まれていてもよい。
次に、成形体1の製造方法の一例について説明する。
本実施形態の製造方法は、繊維状炭素系物質2と第1の樹脂系材料とを含む材料を混合し、成形体形成用組成物を得る工程(組成物調製工程)と、前記組成物を所定の形状に成形し、仮成形体を得る工程(成形工程)と、前記仮成形体を焼成し、焼成体(焼結体)を得る工程(焼成工程)と、前記焼成体に第2の樹脂系材料を含浸させる工程(含浸工程)とを有する。以下、各工程について詳細に説明する。
[組成物調製工程]
まず、繊維状炭素系物質2と第1の樹脂系材料とを含む材料を混合する(混合工程)。これにより、成形体形成用の組成物(成形体形成用組成物)を得ることができる。
第1の樹脂系材料としては、黒鉛化が容易な材料(易黒鉛化材料)であるのが好ましく、このような材料としては、例えば、ポリオキシオキサジアゾール、ポリアミド(特に、芳香族ポリアミド)、ポリイミド(特に、芳香族ポリイミド)、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレンおよびこれらの前駆体(例えば、当該樹脂に対応するモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー、プレポリマー等)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような材料を用いることにより、繊維状炭素系物質2に接合するグラファイト3を効率よく生成することができるとともに、得られる成形体1中におけるグラファイト3の含有率を容易かつ確実に制御することができる。また、このように、第1の樹脂系材料としては、樹脂そのものに限らず、樹脂の前駆体を用いることができる。
本工程に供される材料(繊維状炭素系物質2と第1の樹脂系材料とを含む材料)は、適度な流動性を有するものであるのが好ましい。これにより、組成物(成形体形成用組成物)を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして得ることができる。その結果、最終的に得られる成形体1を、特性の安定性(例えば、各部位での、熱伝導率の均一性や、外的応力に対する安定性の均一性等)に優れたものとすることができる。また、各成分がより均一に混ざり合ったものを組成物(成形体形成用組成物)として用いることにより、後述する焼成工程等における仮成形体の各部位における収縮率のバラツキをより小さいものとすることができ、最終的に得られる成形体1の寸法を、設計値からの誤差がより小さいものとすることができる。
また、本工程に供される材料中には、繊維状炭素系物質2、第1の樹脂系材料以外の成分が含まれていてもよい。例えば、他の成分の少なくとも一部を溶解、分散させることが可能な溶媒、分散媒や、溶解補助剤、分散剤、分散助剤、グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラッシーカーボン、アモルファスカーボン、フラーレン、ダイヤモンド、ダイヤモンド様炭素(DLC)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、光沢剤、各種フィラー等が含まれていてもよい。本工程に供される材料中に、溶媒、分散媒、溶解補助剤、分散剤、分散助剤、可塑剤等が含まれることにより、例えば、材料の流動性を向上させ、本工程を効率よく行うことができ、また、後述する成形工程での組成物の成形性を向上させることができる。
本工程で得られる組成物(成形体形成用組成物)中における繊維状炭素系物質2の含有率は、特に限定されないが、50〜98wt%であるのが好ましく、80〜92wt%であるのがより好ましく、85〜92wt%であるのがさらに好ましい。これにより、最終的に得られる成形体1は、特に優れた熱伝導性を有するとともに、優れた形状の安定性を有するものとすることができる。これに対し、組成物中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記下限値未満であると、最終的に得られる成形体1は、その用途等によっては、十分な熱伝導性を発揮するのが困難となる可能性がある。また、組成物中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記上限値を超えると、後述する成形工程における組成物の成形性が低下するとともに、最終的に得られる成形体1の機械的強度が低下する傾向を示す。
また、必要に応じて、上記のような混合の後(または、上記のような混合に代えて)、混練処理(混練工程)を施してもよい。これにより、各成分がより均一に混ざり合った組成物(成形体形成用組成物)を得ることができる。
[成形工程]
次に、前記工程で得られた組成物を所定の形状に成形し、仮成形体を得る。仮成形体の形状は、特に限定されないが、成形体に対応する形状(ただし、後述する焼成工程等での収縮分を見込んだ形状)に、成形することができる。このように、目的とする成形体1に対応する形状の仮成形体を作製することにより、後の工程における、研削、研磨等の機械加工等を省略または簡素化することができ、このような機械加工等に伴う削りかすの発生を好適に防止することができる。
組成物の成形方法は、特に限定されず、目的とする成形体1の形状等に応じて、圧縮成形(プレス成形)、押出成形、射出成形、カレンダー成形等を選択することができる。
また、成形時には、繊維状炭素と繊維状炭素の距離ができるだけ近づくように圧力をかけるのが好ましい。これにより、得られる成形体1中の広範囲にわたって、第2の樹脂材料をより規則正しくグラファイト化させることができる。また、繊維状炭素を接近させることにより、グラファイト化の条件(例えば、温度等)を緩和することができる。
なお、仮成形体の形状寸法は、以後の焼成工程等での収縮分を見込んで決定される。
また、成形時または成形後に、熱処理を施してもよい(例えば、過熱しつつ圧縮する熱プレス成形を行ってもよい)。これにより、例えば、組成物の固化を促進し、仮成形体の形状の安定性を向上させることができ、後述する焼成工程等における不本意な変形等をより確実に防止することができるとともに、最終的に得られる成形体1における繊維状炭素系物質2とグラファイト3との接合状態をより好適なものとすることができる。このような熱処理を施す場合における処理温度は、組成物の構成成分や各成分の含有率等により異なる。
本工程で得られる仮成形体中における繊維状炭素系物質2の含有率は、特に限定されないが、50〜98wt%であるのが好ましく、80〜92wt%であるのがより好ましく、85〜92wt%であるのがさらに好ましい。これにより、最終的に得られる成形体1は、特に優れた熱伝導性を有するとともに、優れた形状の安定性を有するものとすることができる。これに対し、仮成形体中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記下限値未満であると、最終的に得られる成形体1は、その用途等によっては、十分な熱伝導性を発揮するのが困難となる可能性がある。また、仮成形体中における繊維状炭素系物質2の含有率が前記上限値を超えると、最終的に得られる成形体1の機械的強度が低下する傾向を示す。
[焼成工程(焼成処理)]
次に、前記工程で得られた仮成形体を焼成し、焼成体を得る。これにより、仮成形体中の第1の樹脂系材料が炭化(グラファイト化)することによりグラファイト3となり、繊維状炭素系物質2と生成したグラファイト3とが接合する。このように、繊維状炭素系物質2と生成したグラファイト3とが接合することにより(特に、繊維状炭素系物質2とグラファイト3とが接合し、3次元的なネットワークを形成することにより)、最終的に得られる成形体1は、特に熱伝導性に優れたものとなり、成形体1が、比較的肉厚の大きい(厚肉の)部材(例えば、肉厚が10mm以上の部材)であっても、十分な伝熱性(放熱性)を発揮することができる。
前述したように、本発明の成形体は、いかなる方法で製造されたものであってもよいが、本実施形態のように、繊維状炭素系物質2と第1の樹脂系材料とを含む組成物(仮成形体)を焼成する工程を経て製造されたものであると、繊維状炭素系物質2とグラファイト3との接合強度を特に優れたものとすることができ、成形体1の熱伝導性を特に優れたものにすることができるとともに、成形体1の機械的強度も向上する。
焼成温度は特に限定されないが、易黒鉛化性を有する材料を用いた場合、2500〜3000℃であるのが好ましい。このような温度で焼成を行うことにより、より緻密で、繊維状炭素系物質2とグラファイト3との接合強度が大きい焼成体が得られる。その結果、最終的に得られる成形体1も、特に優れた熱伝導性を有し、かつ、形状の安定性等に優れたものとなる。
また、本工程は、Ar、He、Ne、N等の不活性ガス雰囲気中または真空、減圧下(例えば、1×10−2Torr以下)で行うのが好ましい。これにより、焼成体(成形体1)中におけるグラファイトの含有率をより確実に制御することができる。
なお、本工程は、2回以上に分けて行ってもよい。本発明の成形体の製造方法は、例えば、比較的温和な条件での仮焼成工程(仮焼成処理)の後に、本焼成工程(本焼成処理)を有するものであってもよい。これにより、第1の樹脂系材料と分解反応と、グラファイト化とを効率よく進行させることができる。
なお、第1の樹脂系材料は、本工程において、そのほぼ全体がグラファイト化されるものであってもよいし、その一部のみがグラファイト化されるものであってもよい。例えば、焼成工程後の焼成体(または成形体1)中には第1の樹脂系材料に由来する樹脂状の分子構造が含まれていてもよいし、また、本工程において、第1の樹脂系材料の一部がグラファイト以外の炭素系物質(例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラッシーカーボン、アモルファスカーボン、フラーレン、ダイヤモンド、ダイヤモンド様炭素(DLC)、繊維状炭素系物質等)に変換されてもよい。
[含浸工程]
その後、前記工程で得られた焼成体に第2の樹脂系材料を含浸させる。これにより、成形体1が得られる。
このように、本実施形態においては、焼成体に第2の樹脂系材料を含浸させる工程を有する。これにより、成形体1の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
焼成体への第2の樹脂系材料の含浸は、いかなる方法で行うものであってもよいが、例えば、液状の第2の樹脂系材料中に焼成体を浸漬する方法(ディッピング法)、ドクターブレード、刷毛塗り、スプレー塗装、ロールコーター等の各種塗布法等の方法により行うことができる。また、焼成体への第2の樹脂系材料の含浸は、真空含浸(減圧含浸)、過圧含浸等により行ってもよい。
第2の樹脂系材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂およびこれらの前駆体(例えば、当該樹脂に対応するモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー、プレポリマー等)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような材料を用いることにより、成形体1の機械的強度が特に優れたものになるとともに、第2の樹脂系材料(樹脂4)の組成等に応じて、成形体1としてのガスバリア性、液体不透過性、耐熱性、加工性、耐薬品性(例えば、耐酸性等)、耐水性さらに難燃性等の他の特性のさらなる向上を図ることができる。例えば、第2の樹脂系材料としてポリイミドまたはその前駆体を含むものを用いた場合には、最終的に得られる成形体1の耐熱性を特に優れたものとすることができ、第2の樹脂系材料としてフェノール樹脂またはその前駆体を含むものを用いた場合には、最終的に得られる成形体1の耐酸性、耐水性さらに難燃性を特に優れたものとすることができる。また、このように、第2の樹脂系材料としては、樹脂そのものに限らず、樹脂の前駆体を用いることができる。
第2の樹脂系材料は、適度な流動性を有するものであるのが好ましい。これにより、焼成体中に第2の樹脂系材料を効率よく含浸させることができる。その結果、得られる成形体1は、特に安定した特性を有するものとなる。
また、第2の樹脂系材料中には、前述したような樹脂や樹脂の前駆体以外の成分が含まれていてもよい。例えば、他の成分の少なくとも一部を溶解、分散させることが可能な溶媒、分散媒や、溶解補助剤、分散剤、分散助剤、繊維状炭素系物質、グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラッシーカーボン、アモルファスカーボン、フラーレン、ダイヤモンド、ダイヤモンド様炭素(DLC)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、光沢剤、各種フィラー、等が含まれていてもよい。第2の樹脂系材料中に、溶媒、分散媒、溶解補助剤、分散剤、分散助剤等が含まれることにより、例えば、第2の樹脂系材料の流動性を向上させ、本工程を効率よく行うことができる。
なお、本工程で用いられる第2の樹脂系材料は、前述した樹脂4と実質的に同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。第2の樹脂系材料が樹脂4と異なるものである場合、例えば、脱溶媒処理、脱分散媒処理、熱処理、光照射等の処理を施すことにより、第2の樹脂系材料を樹脂4に変換することができる。
また、本発明の成形体の製造方法においては、必要に応じて、前述した組成物調製工程の前処理(前工程)や、前記各工程間での中間処理(中間工程)、含浸工程後の後処理(後工程)があってもよい。例えば、組成物調製工程と成形工程との間に、組成物の流動性を低下させる、または、組成物中の溶媒、分散媒の除去や、前記前駆体の重合反応により、組成物を固化させ、粉末状、粒状、ペレット状等の適当な形状の固化物を得る工程があってもよいし、中間工程、後工程として、研削、研磨等の処理を施す工程があってもよい。
また、上記の説明では、成形工程において、目的とする成形体1の形状に対応する形状の仮成形体を作製するものとして説明したが、例えば、成形工程においては、角柱形状、円柱形状、円筒形状等、比較的単純な形状の仮成形体を作製しておき、焼成工程後、含浸工程後等に、最終的な成形体1に対応する形状に加工してもよい。前述したように、本発明においては、成形体や、その製造工程において得られる仮成形体、焼成体等についても、優れた加工性を有するものとすることができるので、このような方法によっても、好適に成形体を製造することができる。また、成形工程においては、角柱形状、円柱形状、円筒形状等、比較的単純な形状の仮成形体を作製しておき、焼成工程後、含浸工程後等に、最終的な成形体1に対応する形状に加工する方法では、特に、少量多品種生産の製品にも、好適に対応することができる。
また、本発明の成形体が、実質的に樹脂を含まない材料で構成されているものである場合、前述した含浸工程を省略してもよい。
次に、本発明の成形体を冷却用部材としてのヒートシンクに適用した一例について説明する。
ヒートシンクは、例えば、CPU用の半導体チップ等に接合して用いられるが、半導体チップはその作動により発熱するため、ヒートシンクには、その熱を効率よく放熱する性能が求められる。
一方、本発明の成形体は、前述したように、熱伝導性に優れているため、本発明を適用したヒートシンク(冷却用部材)は、特に優れた性能(ヒートシンクとして求められる性能)を有するものとなる。
図2は、本発明を適用したヒートシンクを示す平面図、図3は、図2中のII−II線断面図、図4は、図3の部分拡大断面図である。
これらの図に示すように、ヒートシンク(成形体)1’は、基板5と、基板5の放熱面側(図3中上側)に基板5と一体的に形成された複数の突起(凸部)6と、各突起6を囲むように基板5と一体的に形成されたモールド枠(壁部)7とで構成されている。各突起6は、円柱状または円錐台状をなしている。また、基板5の四隅には、円形のモールド孔(孔)8が形成されている。
基板5の前記放熱面と反対側(図3中、下側)には、発熱体である半導体チップ(図示せず)と接合される接合面51が形成されている。
また、ヒートシンク1’の少なくとも一部には、例えば、表面処理が施されていてもよい。本実施形態のヒートシンク(成形体)1’では、接合面51にメッキ層(被覆層)9が形成されている。このメッキ層9は、半導体チップとの接着機能またはそれを補助する機能を得るための層である。このように、本発明の成形体は、繊維状炭素系物質、グラファイトを含まない部位を有していてもよい。
メッキ層9としては、例えば、Agメッキ、またはAg−Pd合金メッキ等のAg系合金メッキ、AuメッキまたはAu系合金メッキ、PtメッキまたはPt系合金メッキ、NiメッキまたはNi系合金メッキ、CrメッキまたはCr系合金メッキ等が挙げられる。このなかでも、特に、Ag、Au、Ptまたはこれらを主とする合金メッキのような、貴金属メッキが好ましい。
メッキ層9の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.5〜20μm程度、より好ましくは1〜10μm程度とされる。
なお、メッキ層9の形成は、例えば、ヒートシンク1’の全表面に対しなされても良い。また、メッキ層等の被覆層の形成目的は、前述したものに限らず、例えば、保護層の形成、防食等であってもよい。
また、表面処理としては、前記メッキの他に、例えば、樹脂被覆層の形成、黒色塗装等の塗装が挙げられる。
なお、ヒートシンク1’のメッキ層9を除く部位は、図1を参照しつつ説明した前記実施形態の成形体1と同様の材料、すなわち、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成されている。
なお、ヒートシンクの形状、構造等は、図示のものに限定されず、例えば、ヒートシンク1’の全体形状や、放熱用の突起(凸部)6の形状、配置等は、いかなるものでもよい。
以上、本発明の成形体について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、本発明の成形体をヒートシンクに適用した構成について説明したが、本発明の成形体は、プロジェクターの液晶パネル保持部材、ライトガイド等の部材に適用してもよい。また、本発明の成形体の用途は、特に限定されず、冷却用部材以外に本発明を適用してもよい。
また、本発明の成形体は、前述したような方法により製造されるものに限定されず、いかなる方法で製造されたものであってもよい。例えば、前述した実施形態では、第1の樹脂系材料を焼成することにより、グラファイトを生成させるものとして説明したが、本発明の成形体は、前述したような焼成工程を経由しない方法により製造されたものであってもよい。より具体的には、本発明の成形体は、繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料を成形することにより、得られたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、成形体が樹脂(第2の樹脂系材料)を含む材料で構成されたものとして説明したが、成形体中には、このような樹脂が含まれていなくてもよい。
[冷却用部材(ヒートシンク)の製造]
以下のようにして、図2、図3に示すような冷却用部材(ヒートシンク)を製造した。
(実施例1)
まず、繊維状炭素系物質としてのカーボンナノチューブ(昭和電工株式会社製、VGCF):1kg、第1の樹脂系材料としてのポリイミド樹脂(東レ株式会社、セミコファインSP483)500g(溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP):80wt%含有)を用意した。
次に、これらを混合し、さらに、混練装置を用いて混練することにより、成形体形成用組成物を得た。
次に、成形体形成用組成物を、減圧条件下で加熱することにより、溶媒を除去し、固体状の成形体形成用組成物を得た。この際の加熱温度は、70℃、加熱時間は、8時間、雰囲気圧力は、300Torrであった。また、得られた粉末状の成形体形成用組成物中には、実質的に、溶媒は残存していなかった。その後、固体状の成形体形成用組成物を粉砕することにより、粉末状の成形体形成用組成物を得た。
次に、圧縮成形(熱プレス)により、粉末状の成形体形成用組成物を、図2、図3に示すヒートシンクに対応する形状に成形し、仮成形体を得た。圧縮成形時における圧縮圧力は、3MPa、金型温度は、400℃であった。なお、仮成形体の形状寸法は、以後の焼成工程等での収縮分を見込んで決定し、ヒートシンク(メッキ層が形成されていない成形体)が、全体寸法=縦25mm×横25mm、突起寸法=外径φ1.25mm、長さ1mm、基板厚さ7mmとなるようにした。
次に、得られた仮成形体を、不活性雰囲気(Arガス雰囲気)中で、仮焼成処理および本焼成処理(焼成処理)を施すことにより、焼成体を得た。仮焼成処理(仮焼成工程)における焼成温度(仮焼成温度)は、1200℃、焼成時間(仮焼成時間)は、120分とした。また、1200±50℃での保持時間は、60分とした。また、仮焼成処理(仮焼成工程)における昇温速度は20℃/分、降温速度は15℃/分とした。本焼成処理(本焼成工程)における焼成温度(本焼成温度)は、2500℃、焼成時間(本焼成時間)は、2時間とした。また、2500±50℃での保持時間は、120分とした。また、本焼成処理(仮焼成工程)における昇温速度は、20℃/分、降温速度は15℃/分とした。なお、本焼成処理は、仮焼成処理の後、一旦、雰囲気温度を室温に戻し、仮焼成体(仮焼成処理が施された仮成形体)の温度が室温となるまで放置した後に行った。
このような焼成処理(仮焼成処理、本焼成処理)により、第1の樹脂系材料がグラファイト化し、生成したグラファイトがカーボンナノチューブと接合し、3次元的なネットワークを形成していることが、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察から確認された。
次に、ディッピング法を用いて、得られた焼成体に第2の樹脂系材料を含浸させた。第2の樹脂系材料としては、液状のフェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、スミライトレジンPR−51464)を用いた。
次に、フェノール樹脂を含浸させた焼成体から、表面に付着しているフェノール樹脂を除去し、さらに、150℃×60分間の条件で加熱することにより、液状のフェノール樹脂を硬化させ、成形体としてのヒートシンクを得た。
また、このようにして得られたヒートシンクにおいては、グラファイトがカーボンナノチューブと接合し、3次元的なネットワークを形成していることが、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察から確認された。
また、本実施例においては、製造工程中における削りかす等の発生を生じることなく、ヒートシンクを好適に製造することができた。
(実施例2)
成形工程において、略角柱状の仮成形体を成形し、焼成工程、含浸工程を経た後に、研削、研磨加工を施すことにより、図2、図3に示すような形状(全体寸法=縦25mm×横25mm、突起寸法=外径φ1.25mm、長さ1mm、基板厚さ7mm)とした以外は、前記実施例1と同様にしてヒートシンクを作製した。
また、このようにして得られたヒートシンクにおいては、グラファイトがカーボンナノチューブと接合し、3次元的なネットワークを形成していることが、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察から確認された。
(比較例1)
カーボンナノチューブ(昭和電工株式会社製、VGCF):1kgと、液状のフェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、スミライトレジンPR−51464):100gと、水:500gとを用意し、これらを混合することにより混合物を得た。次に、混合物を、加熱することにより、水分を除去し、固体状の成形体形成用組成物を得た。この際の加熱温度は、70℃、加熱時間は、12時間である。
次に、この成形体形成用組成物を、圧縮成形機内で、図2、図3に示すヒートシンクに対応する形状に成形し、150℃×20分の熱処理を加えることにより、フェノール樹脂を硬化させ、成形体としてのヒートシンクを得た。圧縮成形時における圧縮圧力は、3MPaであった。得られたヒートシンク(成形体)は、全体寸法=縦25mm×横25mm、突起寸法=外径φ1.25mm、長さ1mm、基板厚さ7mmであった。
このようにして得られたヒートシンクにおいては、カーボンナノチューブの周囲をフェノール樹脂が取り囲むような構成となっているが、炭化したフェノール樹脂は規則正しいグラファイト構造を形成していないことが、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察から確認された。
(比較例2)
Mg合金(AZ91D)を用いて、鋳造により、図2、図3に示すようなヒートシンクを作製した。得られたヒートシンク(成形体)は、全体寸法=縦25mm×横25mm、突起寸法=外径φ1.25mm、長さ1mm、基板厚さ7mmであった。
[ヒートシンク(成形体)の評価]
前記各実施例および各比較例で得られた各ヒートシンクについて、20℃における熱伝導率を測定した。
ここで熱伝導率の測定は、レーザーフラッシュ法を用いて行った。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2005075672
表1から明らかなように、実施例1、2のヒートシンク(成形体)は、優れた熱伝導性を有していた。
本発明の成形体の好適な実施形態について、そのミクロ構造を模式的に示す断面図である。 本発明を適用したヒートシンクを示す平面図である。 図2中のII−II線断面図である。 図3の部分拡大断面図である。
符号の説明
1……成形体 1’…ヒートシンク(成形体) 2……繊維状炭素系物質 3……グラファイト 4……樹脂(第2の樹脂系材料) 5…基板 51…接合面 6…突起 7…モールド枠 8…モールド孔 9…メッキ層

Claims (8)

  1. 繊維状炭素系物質とグラファイトとを含む材料で構成され、
    前記材料中で、前記繊維状炭素系物質と前記グラファイトとが、互いに接合されていることを特徴とする成形体。
  2. 前記繊維状炭素系物質は、主としてカーボンナノチューブで構成されたものである請求項1に記載の成形体。
  3. 前記繊維状炭素系物質と第1の樹脂系材料とを含む組成物を焼成する焼成工程を経て製造されたものである請求項1または2に記載の成形体。
  4. 前記第1の樹脂系材料は、易黒鉛化性を有する材料である請求項1ないし3のいずれかに記載の成形体。
  5. 前記第1の樹脂系材料は、ポリオキシオキサジアゾール、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリパラフェニレンビニレンおよびこれらの前駆体よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項3または4に記載の成形体。
  6. 前記組成物中における前記繊維状炭素系物質の含有率が50〜90wt%である請求項3ないし5のいずれかに記載の成形体。
  7. 前記焼成工程の後に、第2の樹脂系材料を含浸させる含浸工程を経て製造されたものである請求項3ないし6のいずれかに記載の成形体。
  8. 前記第2の樹脂系材料は、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂およびこれらの前駆体よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項7に記載の成形体。
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