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JP2005065408A - ハイブリット車両の制御装置 - Google Patents

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JP2005065408A
JP2005065408A JP2003292169A JP2003292169A JP2005065408A JP 2005065408 A JP2005065408 A JP 2005065408A JP 2003292169 A JP2003292169 A JP 2003292169A JP 2003292169 A JP2003292169 A JP 2003292169A JP 2005065408 A JP2005065408 A JP 2005065408A
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Kazuhiro Hara
一広 原
Kohei Hanada
晃平 花田
Teruo Wakashiro
輝男 若城
Koji Sakai
浩二 酒井
Junji Kato
淳司 加藤
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】 コストの上昇、あるいは車両の複雑化や大型化を招くことなくエンジンのトルク振動を抑制することができるハイブリット車両の制御装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関E、または内燃機関Eに連結されたモータMの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置において、FI/AT/MGECU36及びMOTECU33が、内燃機関Eのトルク振動を低減するために、内燃機関Eの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相となるタイミングで、モータMに矩形波状に変化するトルクを発生させることで、内燃機関Eのトルク変動の一番強い部分へ効果的にモータMのトルクを作用させ、モータMと連結された内燃機関Eのトルク振動を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンまたはエンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置に関する。
従来、例えばエンジンのトルク変動を抑制するためのトルク変動制御装置には、エンジンに駆動されるクランクシャフトに逆トルクを与える発電装置と、該クランクシャフトに正トルクを与える電気駆動装置とを備えたものがる。この装置では、エンジンの全気筒運転時または部分気筒運転時に、それぞれクランクシャフトに発生するトルクの周期的変動と同期して、トルク増大時には発電装置を作動させ、トルク減少時には電気駆動装置を作動させることにより、エンジンのトルク変動とは逆方向のトルクをクランクシャフトに与えてエンジンのトルク変動を抑制する。なお、部分気筒運転時には、全気筒運転時よりも大きなトルクをクランクシャフトに与えることにより、より強力にエンジンのトルク変動を抑制する(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭61−66817号公報
しかし、従来の技術では、エンジンのトルク変動は抑制できるものの、クランクシャフトに逆トルクを与える発電装置やクランクシャフトに正トルクを与える電気駆動装置等、本来車両が走行するために必要な装置以外の装置を備える必要があるため、車両の構造が複雑になると共に、車両のコストが上昇してしまうという問題があった。また、エンジンまたは走行用モータの少なくとも一方の動力により走行でき、低公害や低燃費を実現するハイブリット車両では、本来車両が走行するために必要な装置以外の装置を備えると、車両が複雑化し、コストが上昇するだけでなく、車両が必要以上に大型化してしまうことにより、燃費が悪化してしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、コストの上昇、あるいは車両の複雑化や大型化を招くことなくエンジンのトルク振動を抑制することができるハイブリット車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係るハイブリット車両の制御装置は、エンジン(例えば後述する実施例の内燃機関E)または前記エンジンに連結された走行用モータ(例えば後述する実施例のモータM)の少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、前記エンジンのトルク振動を低減するために、前記走行用モータに矩形波状に変化する制振トルクを発生させる制振制御手段(例えば後述する実施例のFI/AT/MGECU36及びMOTECU33)を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えたハイブリット車両の制御装置は、制振制御手段が、エンジンと連結された走行用モータに、矩形波状に変化する制振トルクを発生させることにより、該走行用モータと連結されたエンジンのトルク振動を抑制することができる。
請求項2の発明に係るハイブリット車両の制御装置は、エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、前記エンジンのトルク振動を低減するために、前記エンジンに設けられた筒内圧センサ(例えば後述する実施例の筒内圧センサS16)の検出値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段(例えば後述する実施例のFI/AT/MGECU36及びMOTECU33)を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えたハイブリット車両の制御装置は、制振制御手段が、エンジンと連結された走行用モータに、筒内圧から判明するエンジンの実際の変動に応じた具体的な制振トルクを発生させることにより、該走行用モータと連結されたエンジンのトルク振動を抑制することができる。
請求項3の発明に係るハイブリット車両の制御装置は、エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、前記エンジンのトルク振動を低減するために、車室内の音を検出する音検出手段(例えば後述する実施例の集音マイク38)の検出値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段(例えば後述する実施例のFI/AT/MGECU36及びMOTECU33)を備えたことを特徴とするハイブリット車両の制御装置。
以上の構成を備えたハイブリット車両の制御装置は、制振制御手段が、エンジンと連結された走行用モータに、音検出手段の検出する車室内のこもり音悪化に応じた具体的な制振トルクを発生させることにより、該走行用モータと連結されたエンジンのトルク振動を抑制することができる。
請求項4の発明に係るハイブリット車両の制御装置は、エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、前記エンジンのトルク振動を低減するために、車両の補機類(例えば後述する実施例の制振装置19)を動作させる低電圧バッテリ(例えば後述する実施例の補助バッテリ4)の電圧値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段(例えば後述する実施例のFI/AT/MGECU36及びMOTECU33)を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えたハイブリット車両の制御装置は、制振制御手段が、エンジンと連結された走行用モータに、低電圧バッテリの電圧値の低下により発生する例えば他の制振装置における車体振動の抑制力低下に応じた具体的な制振トルクを発生させることにより、該走行用モータと連結されたエンジンのトルク振動を抑制することができる。
請求項5の発明に係るハイブリット車両の制御装置は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のハイブリット車両の制御装置において、前記制振制御手段が、前記エンジンの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相の制振トルクを前記走行用モータに発生させることを特徴とする。
以上の構成を備えたハイブリット車両の制御装置は、制振制御手段が、エンジンの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相の制振トルクを走行用モータに発生させることにより、エンジンのトルク変動の一番強い部分へ効果的に走行用モータの制振トルクを作用させることができる。
本発明のハイブリット車両の制御装置によれば、制振制御手段が、エンジンと連結された走行用モータに、矩形波状に変化する制振トルクを発生させ、該走行用モータと連結されたエンジンのトルク振動を抑制することで、本来車両が走行するために必要な装置以外の装置を備える必要なく、エンジンのトルク振動を抑制することができる。
また、本発明のハイブリット車両の制御装置によれば、制振制御手段が、筒内圧センサが検出するエンジンの筒内圧、あるいは音検出手段により集音された車室内の音、あるいは低電圧バッテリの電圧値に基づいて制振トルクを制御することで、エンジンの変動、車室内のこもり音悪化、電圧の低下により発生する例えば他の制振装置における車体振動の抑制力低下に応じた具体的な制振トルクの制御を可能とし、本来車両が走行するために必要な装置以外の装置を備える必要なく、エンジンのトルク振動を的確に抑制することができる。
更に、エンジンの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相となるタイミングで制振トルクを発生させることで、より効果的にエンジンのトルク振動を抑制することができる。
従って、コストの上昇、あるいは車両の複雑化や大型化を招くことなく、エンジンのトルク振動を抑制するハイブリット車両の制御装置を実現することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施例のハイブリッド車両の制御装置に係るパラレルハイブリッド車両の構成を示す図であって、パラレルハイブリッド車両は、内燃機関E、モータM、トランスミッションTを直列に直結した構造を備えている。図1において、内燃機関E及びモータMの両方の駆動力は、例えばオートマチックトランスミッション(AT)あるいはマニュアルトランスミッション(MT)等のトランスミッションTから、左右の駆動輪(前輪あるいは後輪)W,W間で駆動力を配分するディファレンシャルギア(図示略)を介して、車両の駆動輪W,Wに伝達される。また、ハイブリッド車両の減速時に駆動輪W側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能し、いわゆる回生制動力を発生することで、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
例えば3相のDCブラシレスモータ等からなるモータMは、パワードライブユニット(PDU)2に接続されている。パワードライブユニット2は、例えばトランジスタのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備すると共に、パルス幅変調(PWM)によりモータMを駆動するPWMインバータを備え、モータMと電力(モータMの力行(駆動またはアシスト)動作時にモータMに供給される供給電力や、回生動作時にモータMから出力される回生電力)の授受を行う高電圧系(例えば144[V]系)のニッケル−水素バッテリ(以下、バッテリと略す)3が接続されている。また、モータMの駆動及び回生作動は、制御部1からの制御指令を受けてパワードライブユニット2により行われる。すなわち、パワードライブユニット2は、例えばモータMの駆動時には、制御部1から出力されるトルク指令に基づき、バッテリ3から出力される直流電力を3相交流電力に変換してモータMへ供給する。一方、モータMの回生動作時には、モータMから出力される3相交流電力を直流電力に変換してバッテリ3を充電する。
そして、各種補機類を駆動するための低電圧系(例えば12[V]系)の補助バッテリ4は、DC−DCコンバータであるダウンバータ5を介して、パワードライブユニット2及びバッテリ3に対して並列に接続されている。制御部1により制御されるダウンバータ5は、パワードライブユニット2やバッテリ3の電圧を降圧して補助バッテリ4を充電する。
また、内燃機関Eのクランクシャフトには、例えばベルト及びクラッチ等を介して、空調装置用のハイブリッドエアコンコンプレッサ(HBAC)6に具備される空調装置用モータ(図示略)の回転軸が接続され、この空調装置用モータは、空調装置用インバータ(HBAC INV)7に接続されている。空調装置用インバータ7は、パワードライブユニット2及びバッテリ3に対して並列に接続され、制御部1の制御により、パワードライブユニット2やバッテリ3から出力される直流電力を3相交流電力に変換して空調装置用モータへ供給し、ハイブリッドエアコンコンプレッサ6を駆動制御する。
すなわち、前記ハイブリッドエアコンコンプレッサ6は、少なくとも内燃機関Eの駆動力または空調装置用モータの力行動作時の駆動力のいずれか一方の駆動力により、駆動負荷量、例えば冷媒の吐出容量が可変制御される。ここで、ハイブリッドエアコンコンプレッサ6における、「ハイブリッド」とは、内燃機関EとモータMとのいずれでも駆動できることを意味する。
なお、内燃機関Eと空調装置用モータとの間には、例えば内燃機関Eのクランクシャフトと一体に設けられたクランク軸プーリと、このクランク軸プーリと対をなし、クラッチを介して空調装置用モータの回転軸と接続可能な駆動軸と一体に設けられた駆動軸プーリと、クランク軸プーリ及び駆動軸プーリ間に掛け渡されたベルトとが備えられている。すなわち、クランク軸プーリ及び駆動軸プーリ間においては、ベルトを介して駆動力が伝達される。
また、内燃機関Eは、いわゆるSOHCのV型6気筒エンジンであって、一方のバンクの3つの気筒は気筒休止運転可能な可変バルブタイミング機構VTを備えた構造で、他方のバンクの3つの気筒は気筒休止運転(休筒運転)を行わない通常の動弁機構(図示略)を備えた構造となっている。そして、気筒休止可能な3気筒は各々2つの吸気弁と2つの排気弁が油圧ポンプ11、スプールバルブ12、気筒休止側通路13、気筒休止解除側通路14を介して可変バルブタイミング機構VTにより閉状態を維持できるような構造となっている。すなわち、内燃機関Eは、片側のバンクの3つの気筒が休止した状態の3気筒運転(休筒運転)と、両方のバンクの6気筒全部が駆動する6気筒運転(全筒運転)とが切り換えられることとなる。
具体的には、油圧ポンプ11から潤滑系配管11aを介してエンジン潤滑系へ供給される作動油の一部が、制御部1により制御されるソレノイドを具備するスプールバルブ12を介して、気筒休止可能なバンクの気筒休止側通路13に供給されると、各々ロッカーシャフト15に支持され、それまで一体で駆動していたカムリフト用ロッカーアーム16a(16b)と弁駆動用ロッカーアーム17a,17a(17b,17b)が分離して駆動可能となる。そのため、カムシャフト18の回転により駆動するカムリフト用ロッカーアーム16a,16bの駆動力が弁駆動用ロッカーアーム17a,17bに伝達されず、吸気弁と排気弁が閉状態のままとなる。これにより3つの気筒の吸気弁と排気弁が閉状態となる休筒運転を行うことができる。なお、内燃機関Eは制振装置(ACM:Active Control Engine Mount)19を介して車体に搭載され、制振装置19は、内燃機関Eの運転状態つまり3気筒運転(休筒運転)と6気筒運転(全筒運転)との切り替えに伴う車体振動の発生を抑制するようになっている。
また、この内燃機関Eには、スロットルバルブ(図示略)を電子制御する電子制御スロットル(ETCS:Electronic Throttle Control System)20が備えられている。
電子制御スロットル20は、例えば、運転者によるアクセルペダル(図示略)の操作量に係るアクセルペダル開度AP、及び、例えば車両の走行速度(車速)VPやエンジン回転数NE等の車両の運転状態、及び、例えば内燃機関EとモータMとの間のトルク配分等に基づいて制御部1にて算出されるスロットル開度に応じて、ETCSドライバを駆動し、スロットルバルブを直接的に制御する。
また、例えばオートマチックトランスミッション(AT)とされるトランスミッションTは、ロックアップクラッチ(LC)21を具備するトルクコンバータ22を備えて構成され、さらに、トルクコンバータ22及びトランスミッションTの変速動作を駆動制御するための油圧を発生する電動オイルポンプ23が備えられている。なお、電動オイルポンプ23は、バッテリ3からの電力供給により制御部1により駆動制御される。
トルクコンバータ22は、内部に封入された作動油(ATF:Automatic Transmission Fluid)の螺旋流によってトルクの伝達を行うものであって、ロックアップクラッチ21の係合が解除されたLC_OFF状態では、作動油を介してモータMの回転軸からトランスミッションTの入力軸へとトルクが伝達(例えば、増幅伝達)される。一方、ロックアップクラッチ21が係合状態に設定されたLC_ON状態では、作動油を介さず直接にモータMの回転軸からトランスミッションTの入力軸へと回転駆動力が伝達される。
また、ブレーキペダル(図示略)には倍力装置BSが連係され、この倍力装置BSにはブレーキマスターパワー内負圧を検出するマスターパワー内負圧センサS9が設けられている。
また、駆動輪Wにはブレーキデバイス24が備えられ、このブレーキデバイス24は制御部1の制御によって車両の急激な挙動変化の発生を抑制するものであって、例えば、滑りやすい路面等での駆動輪Wの空転を防止したり、オーバーステアやアンダーステア等の横すべリの発生を抑制したり、制動時に駆動輪Wがロック状態となることを防止して、車両の所望の駆動力及び操舵能力を確保し、車両の姿勢を安定化させると共に、クリープ力による走行を補助し、例えば内燃機関Eの停止時における勾配路での後退防止等を行う。
なお、制御部1には、例えば、車両の走行速度VPを検出する車速センサS1からの検出信号と、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサS2からの検出信号と、トランスミッションTのシフトポジションSHを検出するシフトポジションセンサS3からの検出信号と、ブレーキ(Br)ペダルの操作状態BRを検出するブレーキスイッチS4からの検出信号と、アクセルペダルの操作量に係るアクセルペダル開度APを検出するアクセルペダル開度センサS5からの検出信号とが入力されている。
また、制御部1には、例えば、スロットル開度THを検出するスロットル開度センサS6からの検出信号と、吸気管負圧PBを検出する吸気管負圧センサS7からの検出信号と、バッテリ3の温度TBATを検出するバッテリ温度センサS8からの検出信号と、マスターパワー内負圧センサS9からの検出信号と、気筒休止時において気筒休止解除側通路14の油圧を検出するPOILセンサS10からの検出信号とが入力されている。
更に、制御部1には、例えば、パワードライブユニット2の温度TPDUを検出するPDU温度センサS11からの検出信号と、ダウンバータ5の温度TDVを検出するDV温度センサS12からの検出信号等と、モータMの温度TMOTを検出するモータ温度センサS13からの検出信号と、モータMのロータ角度θMOTを検出するレゾルバを備えた回転角センサS14からの検出信号と、内燃機関Eのピストンの圧縮上死点位置TDCを検出するクランク角センサS15からの検出信号(TDCパルス)と、内燃機関Eの筒内圧CPLを検出する筒内圧センサS16からの検出信号とが入力されている。
またこの他、制御部1には、例えば、バッテリ3の入出力電流ABATを検出するバッテリ電流センサS17の検出信号と、バッテリ3の入出力電圧VBATを検出するバッテリ電圧センサS18の検出信号と、補助バッテリ4の入出力電圧HVBATを検出する補助バッテリ電圧センサS19の検出信号とが入力されている。
また、制御部1には、内燃機関Eのエンジン回転数NEをもとにして制御周波数を検出し、車載オーディオと連動してスピーカーから打ち消し音を出力することにより、休筒運転時のこもり音を効果的に低減するアクティブノイズコントロール(Active Noise Control)を行うために、車室内の音を集音する集音マイク(ANC_MIC)38が接続されている。
また、制御部1は、例えば、ブレーキデバイス24を駆動制御して車両の挙動を安定化させるVSA(VSA:Vehicle Stability Assist)ECU31と、制振装置19を駆動制御して内燃機関Eの運転状態に起因する車体振動の発生を抑制するACMECU32と、モータMの駆動及び回生作動を制御するMOTECU33と、空調装置用のハイブリッドエアコンコンプレッサ6及び空調装置用インバータ7を駆動制御するA/CECU34と、例えばパワードライブユニット2及びバッテリ3及びダウンバータ5及びモータM等からなる高圧電装系の監視及び保護やパワードライブユニット2及びダウンバータ5の動作制御を行うHVECU35とを備えて構成されている。
更に、制御部1は、例えば内燃機関Eへの燃料供給や点火タイミング等を制御したり、例えばアクセルペダル開度APと、エンジン回転数NEと、車両の走行速度VPと、シフトポジションSHと、ブレーキペダルの操作状態BRと、車両制動時に駆動輪Wがロックされることをブレーキデバイス24によって防止するアンチロックブレーキ動作の作動状態ABSとの各検出信号に基づき、車両の運転者により要求されるトルク値(ドライバ要求トルク)を算出し、車両の走行速度VPが目標車速となるように制御する定速走行制御時や、先行車両に対して所定車間距離を維持した状態で追従する追従走行制御時等に要求されるトルク値、あるいはバッテリ3及び補助バッテリ4の充電状態に応じて設定される充電及び放電に対する制限量及び要求量や、モータ巻線を保護するための制限トルクを考慮しながら、内燃機関EとモータMとのトルク配分の算出や内燃機関Eの休筒運転の実行有無に係る休筒判断を実行して内燃機関Eのスプールバルブ12を制御したり、算出されたトルク配分に従って、モータMへの要求トルクをMOTECU33に対して通知すると共に、内燃機関Eに備えられた電子制御スロットル20のスロットル開度を制御するFI/AT/MGECU36を備えている。
なお、上述のVSAECU31と、ACMECU32と、MOTECU33と、A/CECU34と、HVECU35と、FI/AT/MGECU36とは相互に通信可能に接続されている。また、上記各ECU31,…,36は各種の状態量を表示する計器類からなるメータ37に接続されている。
次に、内燃機関Eの休筒運転時間を拡大するためのモータMを利用した制振(モータ制振)動作について、図面を参照して説明する。
(モータ制振要否判断処理)
まず、モータ制振の要否を判断する制御部1によるモータ制振要否判断処理について説明する。図2は、本実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部1によるモータ制振要否判断処理動作を示すフローチャートである。
図2において、まず制御部1のFI/AT/MGECU36は、車両の運転者により要求されるトルク値(ドライバ要求トルク)、あるいは車両の走行速度VPが目標車速となるように制御する定速走行制御時や、先行車両に対して所定車間距離を維持した状態で追従する追従走行制御時等に要求されるトルク値等から、内燃機関Eを休筒運転して走行することが可能か否かを判定する(ステップST1)。
ステップST1において、内燃機関Eを休筒運転して走行することが不可能な場合(ステップST1のNO)、FI/AT/MGECU36は、内燃機関Eの全筒運転を実行する(ステップST2)。
一方、ステップST1において、内燃機関Eを休筒運転して走行することが可能な場合(ステップST1のYES)、次にFI/AT/MGECU36は、集音マイク38で集音された車室内の音等、車両の状況から、モータ制振なしで内燃機関Eの休筒運転が可能か否かを判定する(ステップST3)。
ステップST3において、モータ制振なしで内燃機関Eの休筒運転が可能な場合(ステップST3のYES)、FI/AT/MGECU36は、内燃機関Eの休筒運転を実行する(ステップST4)。
また、ステップST3において、モータ制振なしで内燃機関Eの休筒運転が不可能な場合(ステップST3のNO)、FI/AT/MGECU36は、車両の走行速度VPや車両の状態等から、モータ制振が可能な状態であるか否かを判定する(ステップST5)。
ステップST5において、モータ制振が可能な状態ではない場合(ステップST5のNO)、ステップST4へ進み、FI/AT/MGECU36は、内燃機関Eの休筒運転を実行する(ステップST4)。
一方、ステップST5において、モータ制振が可能な状態である場合(ステップST5のYES)、MOTECU33は、モータ制振における制振トルクのリミット値を算出する(ステップST6)。
次に、MOTECU33は、モータ制振における制振トルク指示値を算出する(ステップST7)。なお、制振トルクのリミット値の算出処理、及び制振トルク指示値の算出処理については、詳細を後述する。
また、MOTECU33においてモータ制振における制振トルクのリミット値、及び制振トルク指示値が算出されたら、FI/AT/MGECU36は、制振トルク指示値が制振トルクのリミット値より小さいか否かを判定することにより、モータ制振許可判断を実行する(ステップST8)。
もし、制振トルク指示値が制振トルクのリミット値以上の場合(ステップST8のNO)、ステップST2へ進み、FI/AT/MGECU36は、モータ制振許可判断を「モータ制振不可」とし、内燃機関Eの全筒運転を実行する(ステップST2)。
一方、制振トルク指示値が制振トルクのリミット値より小さい場合(ステップST8のYES)、FI/AT/MGECU36は、モータ制振許可判断を「モータ制振可」とし、内燃機関Eの休筒運転を実行する(ステップST9)と共に、MOTECU33は、モータMを利用したモータ制振を実行する(ステップST10)。なお、モータMを利用したモータ制振については、詳細を後述する。
(制振トルクリミット値算出処理)
次に、図2に示すモータ制振要否判断処理のステップST6で実行される、モータ制振における制振トルクのリミット値の算出処理の詳細について説明する。
まず、モータ制振における制振トルクのリミット値を決定する要素について簡単に説明する。図3は、モータ制振における制振トルクのリミット値を決定する要素であるモータMのトルクリミット値を、横軸はモータ軸回転数、縦軸はモータ軸駆動トルクとして示す図である。一方、図4は、モータ制振における制振トルクのリミット値を決定する要素であるバッテリ3の電力リミット値を、横軸はバッテリ温度、縦軸はバッテリ電力(出力値、回生値)として示す図である。
図3に示すように、モータMのモータ軸駆動トルクは、モータに供給される電力が一定であれば、図3に示す等電力線によって、モータ軸回転数に対して一意にモータ軸駆動トルクが決定される。また、図4に示すように、バッテリ3の温度変化によってバッテリ3から供給される電力が減少する場合、モータMのモータ軸駆動トルクも制限され、図3に示す等電力線が、「等電力線/高」から「等電力線/低」の方向へ制限され、モータ軸駆動トルク=0[N・m]の方向へ近づく。また、モータMのモータ軸駆動トルクは、モータMの温度上昇によっても制限されるため、モータMの温度が上昇する程、モータ軸駆動トルクは小さくなる。従って、図3に示すように、モータ軸回転数が低回転の場合には、モータMの温度上昇によるモータ軸駆動トルクの制限を考慮しながらモータ制振における制振トルクの振幅Mを決定する必要がある。また、モータ軸回転数が高回転の場合には、バッテリ3の温度変化によるモータ軸駆動トルクの制限を考慮しながらモータ制振における制振トルクの振幅Mを決定する必要があり、モータ軸回転数が高回転になる程、モータ制振における制振トルクの振幅Mを小さくしなければならなくなる。
そこで、以下の手順でモータ制振における制振トルクのリミット値の算出を行う。図5は、MOTECU33による制振トルクリミット値算出処理動作を示すフローチャートである。
図5において、MOTECU33は、モータMの温度が規定値1(例えば、規定値1は150[℃]とする)より大きいか否かを判定する(ステップST21)。
ステップST21において、モータMの温度が規定値1以下の場合(ステップST21のNO)、MOTECU33は、次にモータMの温度が規定値2(但し、規定値2<規定値1で、例えば、規定値2は120[℃]とする)より大きいか否かを判定する(ステップST22)。
ステップST22において、モータMの温度が規定値2より大きい場合(ステップST22のYES)、MOTECU33は、モータMの温度条件から、例えばモータ条件トルクリミット値=±40[N・m]と設定する(ステップST23)。
そして、次にMOTECU33は、パワードライブユニット(PDU)2の温度が規定値3(但し、規定値3<規定値2で、例えば、規定値3は90[℃]とする)より大きいか否かを判定する(ステップST24)。
一方、ステップST22において、モータMの温度が規定値2以下の場合(ステップST22のNO)、MOTECU33は、何もせずにステップST24へ進み、パワードライブユニット2の温度が規定値3より大きいか否かを判定する(ステップST24)。
また、ステップST24において、パワードライブユニット2の温度が規定値3以下の場合(ステップST24のNO)、MOTECU33は、次にパワードライブユニット2の温度が規定値4(但し、規定値4<規定値3で、例えば、規定値4は75[℃]とする)より大きいか否かを判定する(ステップST25)。
ステップST25において、パワードライブユニット2の温度が規定値4より大きい場合(ステップST25のYES)、MOTECU33は、パワードライブユニット(PDU)2の温度条件から、例えばPDU条件トルクリミット値=±60[N・m]と設定する。
そして、次にMOTECU33は、バッテリ3の温度が規定値5より大きいか、あるいはバッテリ3の温度が規定値6より小さいか(但し、規定値6<規定値5<規定値4で、例えば、規定値5は45[℃]、規定値6は0[℃]とする)否かを判定する(ステップST27)。
一方、ステップST25において、パワードライブユニット2の温度が規定値4以下の場合(ステップST25のNO)、MOTECU33は、何もせずにステップST27へ進み、バッテリ3の温度が規定値5より大きいか、あるいはバッテリ3の温度が規定値6より小さいか否かを判定する(ステップST27)。
そして、ステップST27において、バッテリ3の温度が規定値5以下で、かつバッテリ3の温度が規定値6以上の場合(ステップST27のNO)、MOTECU33は、バッテリ3の端子電圧が、その上下限値を超えていないか否かを判定する(ステップST28)。
ステップST28において、バッテリ3の端子電圧がその上下限値を超えていない場合(ステップST28のNO)、MOTECU33は、バッテリ温度に応じて決定されるバッテリ電力の条件から、バッテリ条件トルクリミット値を算出する(ステップST29)。
そして、ステップST23、ステップST26、ステップST29で設定された各条件におけるトルクリミット値の中でその絶対値が最小のトルクリミット値を、モータ制振の制振トルクリミット値として設定する(ステップST30)。
一方、ステップST21において、モータMの温度が規定値1より大きい場合(ステップST21のYES)、あるいはステップST24において、パワードライブユニット2の温度が規定値3より大きい場合(ステップST24のYES)、ステップST27において、バッテリ3の温度が規定値5より大きいか、またはバッテリ3の温度が規定値6より小さい場合(ステップST27のYES)、あるいはステップST28において、バッテリ3の端子電圧がその上下限値を超えている場合(ステップST28のYES)のいずれかであった場合、MOTECU33は、モータ制振の制振トルクリミット値を0[N・m]と設定する(ステップST31)。
(制振トルク指示値算出処理)
次に、図2に示すモータ制振要否判断処理のステップST7で実行される、モータ制振における制振トルク指示値の算出処理の詳細について説明する。図6は、MOTECU33による制振トルク指示値算出処理動作を示すフローチャートである。
図6において、まずMOTECU33は、エンジン回転数センサS2が検出する内燃機関Eのエンジン回転数NEと、吸気管負圧センサS7が検出する内燃機関Eの吸気管負圧PBとから、エンジン回転数NEと吸気管負圧PBとで規定された制御マップに基づいて、休筒運転中の内燃機関Eのエンジントルクによるトルク振動を改善するための制振トルク要求値を算出する(ステップST41)。
次に、MOTECU33は、筒内圧センサS16が検出する内燃機関Eの筒内圧CPLから、筒内圧CPL対制振トルク要求値特性に基づいて、同様に休筒運転中の内燃機関Eのエンジントルクによるトルク振動を改善するための制振トルク要求値を算出する(ステップST42)。
また、MOTECU33は、集音マイク38により集音された車室内の音から、マイク音対制振トルク要求値特性に基づいて、休筒運転中の内燃機関Eによる車室内のこもり音レベルの悪化を改善するための制振トルク要求値を算出する(ステップST43)。
更に、MOTECU33は、補助バッテリ電圧センサS19が検出する補助バッテリ4の入出力電圧HVBAT(12[V]系電圧)から、12[V]系電圧対制振トルク要求値特性に基づいて、12[V]系電圧の低下により発生する制振装置19における車体振動の抑制力低下を補償するための制振トルク要求値を算出する(ステップST44)。
そして、ステップST41からステップST44において算出された各制振トルク要求値の中で最大の制振トルク要求値を、モータ制振の制振トルク指示値として設定する(ステップST45)。
(モータ制振処理)
次に、図2に示すモータ制振要否判断処理のステップST10で実行されるモータMを利用したモータ制振の詳細について説明する。図7は、MOTECU33によるモータ制振の制御ブロック図である。
図7において、MOTECU33によるモータ制振の制御ブロックは、周期カウントレジスタ51と、クランク角演算部52と、回転速度演算部53と、タイマカウント部54と、平均値算出部55と、位相角検索部56と、合成器57と、矩形波発生部58と、振幅検索部59と、振幅制限算出部60と、合成器61と、ON/OFFスイッチ62とによる制振位相・振幅算出部100と、合成器63と、PI制御部64と、トルクリミット処理部65とによるモータトルク算出部101とを備えて構成されている。
図7に示すように、まず周期カウントレジスタ51では、内燃機関Eのピストンの圧縮上死点位置TDCを検出するクランク角センサS15の出力するTDCパルスの周期を算出してクランク角演算部52へ入力する。クランク角演算部52では、回転角センサS14が検出するモータMのロータ角度θMOTと、周期カウントレジスタ51が算出するTDCパルスの周期から、クランク角度、すなわち内燃機関Eの各気筒の爆発行程のタイミングを算出する。具体的には、図8に示すように、例えば内燃機関Eを構成する6気筒のピストンに対応した”(a)TDCパルス”から、気筒2、4、6が休筒する休筒運転時の3気筒のピストンに対応した”(b)制振制御用パルス”を生成すると共に、”(c)モータMのロータ角度θMOT”と、”(b)制振制御用パルス”とを比較して、例えば”(d)気筒1の行程区別”のように、気筒1の爆発行程、掃気行程、吸気行程、圧縮行程の各タイミングを算出する。また、同様な方法で気筒3、5についても爆発行程、掃気行程、吸気行程、圧縮行程の各タイミングを算出する。
また、回転速度演算部53は、タイマカウント部54の発生する一定間隔パルスに基づいて、TDCパルスの変化をカウントすることにより、内燃機関Eのエンジン回転数NEを算出する。また、平均値算出部55は、吸気管負圧センサS7が検出する、内燃機関Eのエンジントルク情報を表す内燃機関Eの吸気管負圧PBを平均し、位相角検索部56では、エンジン回転数NEと吸気管負圧PBとで規定された制御マップに基づいて、モータ制振の制振トルクに必要な最適な位相角を算出する。
これにより、クランク角演算部52により算出された内燃機関Eの爆発行程のタイミングと、位相角検索部56で算出されたモータ制振の制振トルクに必要な最適な位相角とが合成器57で合成され、合成されたタイミングと位相角とに基づいて、矩形波発生部58が、休筒運転中の内燃機関Eの動作しているそれぞれの気筒の爆発行程に合わせた矩形波を発生する。
一方、振幅検索部59では、回転速度演算部53により算出された内燃機関Eのエンジン回転数NEと、平均値算出部55により平均化された内燃機関Eの吸気管負圧PBとから、エンジン回転数NEと吸気管負圧PBとで規定された制御マップに基づいて、モータ制振の制振トルクに必要な最適な振幅を算出する。また、振幅制限算出部60では、制振トルクリミット値算出処理で算出された制振トルクリミット値により、振幅検索部59で算出されたモータ制振の制振トルクの振幅を制限する。そして、合成器61において、矩形波発生部58が発生する矩形波に、振幅制限算出部60が出力する振幅が合成され、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)が、モータ制振を実行するか否かを制御するON/OFFスイッチ62へ出力される。ON/OFFスイッチ62では、モータ制振要否判断処理のステップST8におけるFI/AT/MGECU36によるモータ制振許可判断の結果が「モータ制振可」である場合、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)が合成器63へ出力される。
また、PI制御部64では、FI/AT/MGECU36によって算出された内燃機関EとモータMとのトルク配分に従って、内燃機関EのアシストまたはモータMの回生トルク指示から、PI制御によって最適なアシスト/回生トルク指示値(モータトルクのDC成分)が算出され、前述の合成器63において、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)と合成されてモータトルクが算出される。
そして、算出されたモータトルクは、最終的にトルクリミット処理部65において、図3に示したモータMのトルクリミット値に基づいて制限処理が行われ、モータトルク指示値としてパワードライブユニット2へ出力される。
具体的には、図9に示すように、任意の1気筒を例にして説明すると、”(a)爆発行程”、”(b)掃気行程”、”(c)吸気行程”、”(d)圧縮行程”を繰り返す際に、図9(1)に示すように、エンジントルクは”(a)爆発行程”でピークとなり、その他の行程では殆ど発生しない。それにより、図9(2)に示すエンジントルク変動(基本波)は、”(a)爆発行程”と”(b)掃気行程”の間でそのピークを迎える周期特性を示す。これに対し、図9(3)に示すクランク回転数(近似値)は、図9(2)に示すエンジントルク変動(基本波)が”正”の場合は、クランク角回転数が上昇し、図9(2)に示すエンジントルク変動(基本波)が”負”の場合は、クランク角回転数が下降する特性となる。そのため、図9(3)に示すクランク回転数(近似値)は、”(a)爆発行程”から”(b)掃気行程”にかけて、その回転数が上昇する。モータ制振では、図9(4)に示すように、内燃機関Eの各気筒の爆発行程の急峻なエンジントルクの立ち上がりに対抗して、パルス的に回生トルクを加えることで、クランク角回転数の変動を抑制する。
(モータ制振処理の別形態)
次に、図2に示すモータ制振要否判断処理のステップST10で実行される、MOTECU33によるモータ制振の別の形態について説明する。図10は、MOTECU33によるモータ制振の別の形態の制御ブロック図である。本実施例のハイブリッド車両の制御装置では、図7で示したMOTECU33によるモータ制振の制御ブロックの代わりに、図10に示すMOTECU33によるモータ制振の別の形態の制御ブロックを用いて、モータ制振を実行しても良い。
具体的には、図10において、MOTECU33によるモータ制振の別の形態の制御ブロックは、周期カウントレジスタ51と、クランク角演算部52と、矩形波発生部58と、休筒運転エンジントルク算出部71と、位相角検索部72と、振幅検索部73と、振幅制限算出部60と、合成器61と、ON/OFFスイッチ62とによる制振位相・振幅算出部100と、合成器63と、PI制御部64と、トルクリミット処理部65とによるモータトルク算出部101とにより構成される。
図10に示すように、まず周期カウントレジスタ51では、内燃機関Eのピストンの圧縮上死点位置TDCを検出するクランク角センサS15の出力するTDCパルスの周期を算出してクランク角演算部52へ入力する。クランク角演算部52では、回転角センサS14が検出するモータMのロータ角度θMOTと、周期カウントレジスタ51が算出するTDCパルスの周期から、クランク角度、すなわち内燃機関Eの各気筒の爆発行程のタイミングを算出する。
また、休筒運転エンジントルク算出部71では、筒内圧センサS16が検出する、内燃機関Eのエンジントルク情報を表す内燃機関Eの筒内圧CPLから休筒運転エンジントルクを算出し、位相角検索部72では、クランク角度と休筒運転エンジントルクとで規定された制御マップに基づいて、モータ制振の制振トルクに必要な最適なタイミング及び位相角を算出する。これにより、位相角検索部72で算出されたモータ制振の制振トルクに必要な最適なタイミング及び位相角に基づいて、矩形波発生部58が、休筒運転中の内燃機関Eの動作しているそれぞれの気筒の爆発行程に合わせた矩形波を発生する。
一方、振幅検索部73では、休筒運転エンジントルク算出部71が算出した休筒運転エンジントルクから、休筒運転エンジントルク対制振トルク振幅特性に基づいて、モータ制振の制振トルクに必要な最適な振幅を算出する。また、振幅制限算出部60では、制振トルクリミット値算出処理で算出された制振トルクリミット値により、振幅検索部59で算出されたモータ制振の制振トルクの振幅を制限する。そして、合成器61において、矩形波発生部58が発生する矩形波に、振幅制限算出部60が出力する振幅が合成され、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)が、モータ制振を実行するか否かを制御するON/OFFスイッチ62へ出力される。ON/OFFスイッチ62では、モータ制振要否判断処理のステップST8におけるFI/AT/MGECU36によるモータ制振許可判断の結果が「モータ制振可」である場合、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)が合成器63へ出力される。
また、PI制御部64では、FI/AT/MGECU36によって算出された内燃機関EとモータMとのトルク配分に従って、内燃機関EのアシストまたはモータMの回生トルク指示から、PI制御によって最適なアシスト/回生トルク指示値(モータトルクのDC成分)が算出され、前述の合成器63において、モータ制振の制振トルク指示値(モータトルクのAC成分)と合成されてモータトルクが算出される。
そして、算出されたモータトルクは、最終的にトルクリミット処理部65において、図3に示したモータMのトルクリミット値に基づいて制限処理が行われ、モータトルク指示値としてパワードライブユニット2へ出力される。
なお、モータMを駆動するための電力を蓄電する装置は、バッテリ3に限らず、直流電力を蓄電可能な、キャパシタ等を含む蓄電装置(エネルギーストレージデバイス)であれば何を用いても良い。同様に、低電圧駆動の各補機類に低電圧の直流電力を供給する装置は、補助バッテリ4に限らず、直流電力を蓄電可能な、キャパシタ等を含む蓄電装置(エネルギーストレージデバイス)であれば何を用いても良い。
以上説明したように、本実施例のハイブリット車両の制御装置によれば、内燃機関E、または内燃機関Eに連結されたモータMの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置において、FI/AT/MGECU36及びMOTECU33が、内燃機関Eのトルク振動を低減するために、内燃機関Eの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相となるタイミングで、モータMに矩形波状に変化する制振トルクを発生させることで、内燃機関Eのトルク変動の一番強い部分へ効果的にモータMの制振トルクを作用させ、モータMと連結された内燃機関Eのトルク振動を抑制することができる。
特に、制振トルクを、筒内圧センサS16が検出する内燃機関Eの筒内圧CPLや集音マイク38により集音された車室内の音、更には補助バッテリ電圧センサS19が検出する補助バッテリ4の入出力電圧HVBAT(12[V]系電圧)に基づいて制御することで、エンジンの変動、車室内のこもり音悪化、12[V]系電圧の低下により発生する制振装置19における車体振動の抑制力低下に応じた具体的な制振トルクの制御を可能とし、モータMと連結された内燃機関Eのトルク振動を的確に抑制することができる。
従って、クランクシャフトに逆トルクを与える発電装置やクランクシャフトに正トルクを与える電気駆動装置等、本来車両が走行するために必要な装置以外の装置を備える必要がないため、コストの上昇、あるいは車両の複雑化や大型化を招くことなく内燃機関Eのトルク振動を抑制するハイブリット車両の制御装置を実現することができるという効果が得られる。
具体的に説明すると、図11(1)は、モータ制振トルク波形を正弦波とした場合のエンジン出力トルク波形とモータ制振トルク波形との位相関係を示した図であって、基準パルスaの一周期360°を基準として、エンジン出力トルク波形bとモータ制振トルク波形(正弦波)cとの位相は290°ずれている。これに対し、図11(2)は、モータ制振トルク波形を矩形波とした場合のエンジン出力トルク波形とモータ制振トルク波形との位相関係を示した図であって、基準パルスaの一周期360°を基準として、エンジン出力トルク波形bとモータ制振トルク波形(矩形波)dとの位相は315°ずれている。
このような2種類のモータ制振トルク波形の効果について比較すると、図12に示すようになる。図12は、モータ制振トルク波形を正弦波、あるいは矩形波とした場合の制振トルク(ピーク値)に対するエンジンマウント上下振動レベルを比較した図であって、”(2)矩形波によるモータ制振”の方が、”(1)正弦波によるモータ制振”より、制振トルク(ピーク値)に対してエンジンマウント上下振動レベルが一様に低く抑えられていることがわかる。
本発明の一実施例のハイブリッド車両の制御装置に係るパラレルハイブリッド車両の構成を示す図である。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部によるモータ制振要否判断処理動作を示すフローチャートである。 モータ制振における制振トルクのリミット値を決定する要素であるモータのトルクリミット値を示す図である。 モータ制振における制振トルクのリミット値を決定する要素であるバッテリの電力リミット値を示す図である。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部による制振トルクリミット値算出処理動作を示すフローチャートである。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部による制振トルク指示値算出処理動作を示すフローチャートである。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部によるモータ制振の制御ブロック図である。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部による内燃機関Eの各気筒における行程別のタイミング算出方法を示す図である。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部によるモータ制振の制振トルクの位相を示す図である。 同実施例のハイブリット車両の制御装置の制御部によるモータ制振の別の形態の制御ブロック図である。 モータ制振トルク波形を正弦波、あるいは矩形波とした場合のエンジン出力トルク波形とモータ制振トルク波形との位相関係を示した図である。 モータ制振トルク波形を正弦波、あるいは矩形波とした場合の制振トルク(ピーク値)に対するエンジンマウント上下振動レベルを比較した図である。
符号の説明
E 内燃機関(エンジン)
M モータ(走行用モータ)
4 補助バッテリ(低電圧バッテリ)
19 制振装置(補機類)
33 MOTECU(制振制御手段)
36 FI/AT/MGECU(制振制御手段)
38 集音マイク(音検出手段)
S16 筒内圧センサ


Claims (5)

  1. エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、
    前記エンジンのトルク振動を低減するために、前記走行用モータに矩形波状に変化する制振トルクを発生させる制振制御手段
    を備えたことを特徴とするハイブリット車両の制御装置。
  2. エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、
    前記エンジンのトルク振動を低減するために、前記エンジンに設けられた筒内圧センサの検出値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段
    を備えたことを特徴とするハイブリット車両の制御装置。
  3. エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、
    前記エンジンのトルク振動を低減するために、車室内の音を検出する音検出手段の検出値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段
    を備えたことを特徴とするハイブリット車両の制御装置。
  4. エンジンまたは前記エンジンに連結された走行用モータの少なくとも一方の動力により走行可能なハイブリット車両の制御装置であって、
    前記エンジンのトルク振動を低減するために、車両の補機類を動作させる低電圧バッテリの電圧値に基づいて前記走行用モータに制振トルクを発生させる制振制御手段
    を備えたことを特徴とするハイブリット車両の制御装置。
  5. 前記制振制御手段が、前記エンジンの爆発行程で発生するトルクに対して逆位相の制振トルクを前記走行用モータに発生させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のハイブリット車両の制御装置。

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