JP2005051473A - ネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】 家庭内のホーム・サーバなどのＬＡＮ端末の電源を、インターネット経由で家の外から投入する。
【解決手段】 ホーム・ゲートウェイ装置は、このような起動要求を代理して受信するとともに家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対して起動命令パケットを送出する。インターネットなどの外部ネットワークと家庭内ＬＡＮの間のプロトコルが相違する場合があるが、ホーム・ゲートウェイ装置は、プロトコルの相違を吸収するプロトコル変換処理を行なう。また、家庭内ＬＡＮ上では、マジックパケット技術を利用して該当機器に対する起動命令パケットを発行するようにしてもよい。
【選択図】 図１

Description

本発明は、異なるシステム又はネットワークを相互接続するためのネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、ＷＡＮ（Ｗｉｄｅ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）やインターネットなどの外部のパブリックな高域ネットワークとＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）などの家庭内のプライベートなネットワークを相互接続するネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。

さらに詳しくは、本発明は、インターネットなどの外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末にアクセスするためのネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、インターネットなどの外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末に対する起動要求を行なうネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムに関する。

近年のインターネットの普及により、コンピュータ・ファイルを始めとした各種のデジタル・コンテンツをネットワーク配信することが盛んに行なわれている。また、広帯域通信網（ｘＤＳＬ（ｘ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）、ＣＡＴＶ（Ｃａｂｌｅ ＴＶ）、無線ネットワークなど）の発展は目覚しい。日本国内でも、ＡＤＳＬ（Ａｓｙｎｃｈｒｏｎｕｓ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）やＦＴＴＨ（Ｆｉｂｅｒ Ｔｏ Ｔｈｅ Ｈｏｍｅ）などの高速広帯域な回線を利用したインターネット利用ユーザが１０００万人を超えるほど、ブロードバンド・インターネットが急速に普及している。かかる背景の下、音楽データや画像データ、電子出版物などのデジタル・データや、さらには動画像などリッチ・コンテンツの配信もユーザにストレスなく伝送できるような仕組みが整いつつある。

また、最近では一般家庭内にもコンピュータやネットワークなどの技術が深く浸透してきている。家庭内のパーソナル・コンピュータやＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔｓ）などの情報機器、さらにはテレビ受像機やビデオ再生装置などの各種の情報家電が家庭内ＬＡＮ経由で相互接続されている。また、このような家庭内ＬＡＮは、多くの場合、ルータ経由でインターネットを始めとする外部の広域ネットワークに相互接続されている。そして、インターネット上のサーバから正当に取得されたコンテンツは、家庭内ＬＡＮ上のサーバ（以下、「ホーム・サーバ」とも呼ぶ）に蓄積された後、家庭内の他の端末（クライアント）へ家庭内ＬＡＮ経由で配信される。

ブロードバンド・ネットワークと家庭内ＬＡＮの普及により、外出先から家庭内のパソコンやホーム・サーバにアクセスして、自分が録画したＴＶや、音楽、プライベートな写真や動画などを楽しんだり、家庭内の機器をコントロールしたりすることが可能となっている。これは、高速広帯域なブロードバンド回線によって、インターネットを経由し外出先から家庭内にアクセスする場合にストレスを感じることなく参照・操作できるからである。また、家庭外のインターネット接続環境も公衆無線ＬＡＮサービスという高速広帯域なアクセス環境が広まってきており、今後は外出先から家の中に自由にアクセスできるためのサーバ機器やサービスも普及してくると想定される。

しかしながら、家庭内のサーバ機器を外出先からアクセスし制御する場合、ホーム・サーバや家庭内ＬＡＮに接続されているその他の端末の電源を常時オン状態にしておく必要がある。ビジネスでサーバを運用するならまだしも、個人の利用でサーバの電源を常時起動させれば、電気代のコスト面と環境面などから問題があると言える。

ＬＡＮ端末の電源を遠隔から起動する技術が過去にも提案されている。ところが、多くの場合は企業ユースのものであり、ホーム・ユースでの利用は想定されていない。

例えば、遠隔から端末の電源を制御して、ＬＡＮの構築を容易にするＬＡＮ間接続装置について提案がなされている（例えば、特許文献１を参照のこと）。この場合、一方の端末は、ＬＡＮ間接続装置及び広域網を介して他方の端末側のＬＡＮ間接続装置に端末の電源起動要求を送出する。そして、電源起動要求を受信したＬＡＮ間接続装置は、動作制御用ケーブルを介して要求先の端末の電源を立ち上げるように指示する。このような手順によれば、広域網を経由してＬＡＮ内の端末の電源を入れることができる。

しかしながら、この場合、ＬＡＮ間接続装置とＬＡＮ端末との間で動作制御用ケーブルを接続する必要がある。ＬＡＮを構成した場合は、イーサネット（登録商標）ＬＡＮのケーブルを使うことが一般的でとなっているが、さらに専用のケーブルを使って電源の制御を行なう場合は、ＬＡＮ端末であるパソコンなどがハードウェア的に対応しなければならない。

また、この場合、ＬＡＮ端末を起動させるために、起動したいＬＡＮ端末と動作制御用ケーブルで接続されたＬＡＮ接続装置に遠隔から一度ログインし、コマンドによって起動命令を実行する。このときのプロトコルはｔｅｌｎｅｔを想定しているが、一般のコンシューマがこのｔｅｌｎｅｔプロトコルに従った手順を行なうのは困難である。

また、米ＡＭＤ社の「マジックパケット（商標）」とよばれる技術がある（例えば、特許文献２を参照のこと）。これは、ＩＥＥＥ（Ｔｈｅ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌ ａｎｄ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｓ）準拠のイーサネット（登録商標）で構成されたＬＡＮ上で、遠隔のＬＡＮ端末から起動したいＬＡＮ端末に向けてマジックパケットを送出すると、受信したＬＡＮ端末の電源が起動するという仕組みである。マジックパケットによれば、特別なケーブルなどは必要とせずに、遠隔から端末を起動させることができる。

しかしながら、マジックパケット技術は、レイヤ２ネットワーク上で動作する。このため、マジックパケットをルータ経由で伝送することはできず、起動命令を送信するＬＡＮ端末（マジックパケットの送信元）と、起動命令を受信するＬＡＮ端末（マジックパケットの受信先）は、同一ＬＡＮセグメント上である必要がある。言い換えれば、マジックパケット技術は、上述した外出先から家庭内の端末にアクセスする場合のように、１つのＬＡＮセグメントを越えてレイヤ３ネットワークのＷＡＮ経由で遠隔端末からの電源起動を行なう場合のことを想定していない。例えば、公衆インターネットを経由した場合、遠隔端末からマジックパケットを送出しても、ルーティング情報がないため、パケットは廃棄されてしまう。

また、マジックパケットを送信する場合、命令する端末（パソコンなど）にマジックパケットを送信する何らかのソフトウェアをインストールする必要がある。そのソフトウェアには起動したい端末固有のＭＡＣ（Ｍａｃｈｉｎｅ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ）アドレスを登録する必要があるが、１２桁の英数からなるＭＡＣアドレスをマニュアルで登録する煩雑な作業をユーザに強いることになる。

また、起動したい端末に対してマジックパケットを送信した後にその端末が電源起動したかどうかを確認するための方法や手順を、マジックパケット技術では規定していない。

特開平７−３２７０４４号公報 特開平１０−１７５２０１号公報

本発明の目的は、インターネットなどの外部のパブリックな高域ネットワークとＬＡＮなどの家庭内のプライベートなネットワークを好適に相互接続する、優れたネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。

本発明のさらなる目的は、インターネットなどの外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末に好適にアクセスすることができる、優れたネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。

本発明のさらなる目的は、インターネットなどの外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末への起動要求に対し好適に端末の起動処理を行なうことができる、優れたネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。

本発明のさらなる目的は、ブロードバンド時代を背景に、家庭内のホーム・サーバやＬＡＮ端末を家の外からインターネット経由し自由に且つ簡単に電源を入れることができる、優れたネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。

本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第１の側面は、外部ネットワークと内部ネットワークを相互接続するためのネットワーク相互接続装置であって、
前記外部ネットワーク上で通信する第１の通信手段と、
前記内部ネットワーク上で通信する第２の通信手段と、
前記内部ネットワーク内の構成を取得して、前記内部ネットワーク上の各端末が持つ端末固有アドレス（例えばＭＡＣアドレス）とユーザが識別容易な端末名と前記ネットワーク内で割り当てられるプライベート・ネットワーク・アドレスとの対応関係を管理する内部ネットワーク管理手段と、
前記外部ネットワーク経由で前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を代理して受信する起動要求受信手段と、
前記起動要求受信手段により受信した起動要求の要求先の端末を前記の対応関係に基づいて特定し、前記内部ネットワーク経由で該要求先の端末に起動要求を転送する起動要求転送手段と、
を具備することを特徴とするネットワーク相互接続装置である。

本発明に係るネットワーク相互接続装置によれば、外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末への起動要求に対し、好適に端末の起動処理を行なうことができる。この際、リモート・ユーザは、前記ネットワーク相互接続装置が持つドメイン名と前記の起動要求先端末の端末名（例えば、ウィンドウズ（登録商標）などのオペレーティング・システムで提供されるコンピュータ名）を指定して前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を送信することができる。

ここで、Ｗｅｂサーバなどのホスト装置が固定的なネットワーク・アドレス（ＩＰアドレス）を所持するのに対して、前記ネットワーク相互接続装置の前記外部ネットワーク上のグローバル・ネットワーク・アドレスは動的に割り当てられる。そこで、前記ネットワーク相互接続装置のドメイン名とグローバル・ネットワーク・アドレスの対応関係を管理する名前解決手段を前記外部ネットワーク上に配設するようにしてもよい。リモート・ユーザから起動要求が送信された場合には、この名前解決手段を利用して前記ネットワーク相互接続装置に届けることができる。

また、前記起動要求転送手段は、前記外部ネットワークと前記内部ネットワーク間のプロトコルの相違を吸収するように、プロトコル変換を行なうようにしてもよい。

また、前記起動要求転送手段は、マジックパケットを利用して前記内部ネットワーク経由で該要求先端末に起動要求を転送するようにしてもよい。

また、本発明に係るネットワーク相互接続装置は、前記外部ネットワーク経由のアクセス要求元に対して所定の認証手続を行なう認証処理手段をさらに備えていてもよい。このような場合、該認証手続が成功したことに応答し、前記起動要求受信手段は起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送手段は該要求先端末に起動要求を転送するようにすることができる。

また、本発明に係るネットワーク相互接続装置は、前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態を確認する起動状態確認手段をさらに備えていてもよい。ネットワーク相互接続装置は、例えば、ＩＣＭＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｍｅｓｓａｇｅ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）プロトコルを用いてＬＡＮ端末にＩＰパケットを発行し、返答を確認するというｐｉｎｇプログラムを用いて内部ネットワーク上の起動状態を確認することができる。

家庭内で起動させたいＬＡＮ端末は、ユーザが家庭内であらかじめ登録しておく必要がある。そこで、本発明に係るネットワーク相互接続装置は、内部ネットワーク管理手段で管理されている端末のうち前記外部ネットワークからの起動要求に応答して起動する端末を前記内部ネットワーク上で事前に登録手続する事前処理手段をさらに備えるようにしてもよい。

このような場合、ネットワーク相互接続装置は、外部ネットワークからの起動要求に対し、該起動要求先の端末が事前登録されている場合のみ、前記起動要求受信手段は起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送手段は該要求先端末に起動要求を転送するようにする。

また、本発明に係るネットワーク相互接続装置は、前記外部ネットワーク経由の起動要求元に対して、前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態提示手段、各端末に対する起動実行指示手段、並びに各端末に対する起動確認手段を提供する内部ネットワーク情報提供手段をさらに備えていてもよい。

前記内部ネットワーク情報提供手段は、例えば、ＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒ Ｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式で前記起動状態提示手段、前記起動実行指示手段、及び起動確認手段を提供するようにする。このような場合、リモート端末側では、ＬＡＮ端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認を行なうための操作画面がＷｅｂページ形式で提供される。したがって、外部ネットワーク経由でネットワーク相互接続装置にアクセスする端末は、標準的なＷｅｂブラウザを装備するだけで、本発明に係るネットワーク相互接続サービスを利用することが可能となる。

また、このようなＷｅｂページ形式の操作画面上では、前記内部ネットワーク情報提供手段は、ユーザが識別容易な端末名を利用した端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認提示などの操作を行なえるような操作環境が提供される。このような場合、ホーム内に接続されているＬＡＮ端末において、外から電源起動できるＬＡＮ端末の名称をコンピュータ名などのニックネームで表示する。

また、本発明の第２の側面は、外部ネットワークと内部ネットワークを相互接続するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
前記内部ネットワーク内の構成を取得して、前記内部ネットワーク上の各端末が持つ端末固有アドレスとユーザが識別容易な端末名と前記ネットワーク内で割り当てられるプライベート・ネットワーク・アドレスとの対応関係を管理する内部ネットワーク管理ステップと、
前記外部ネットワーク経由で前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を代理して受信する起動要求受信ステップと、
前記起動要求受信ステップにおいて受信した起動要求の要求先の端末を前記の対応関係に基づいて特定し、前記内部ネットワーク経由で該要求先の端末に起動要求を転送する起動要求転送ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。

本発明の第２の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第２の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第１側面に係るネットワーク相互接続装置と同様の作用効果を得ることができる。

本発明によれば、インターネットなどの外部ネットワークから家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末への起動要求に対し好適に端末の起動処理を行なうことができる、優れたネットワーク相互接続装置及びネットワーク相互接続方法、名前解決装置、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。

本発明に係るネットワーク相互接続装置は、ブロードバンド・ルータ機能有したホーム・ゲートウェイ装置として実装され、例えば、家庭内のホーム・サーバなどのＬＡＮ端末の電源を、インターネット経由で家の外から投入することが可能となる。

このような家庭内ホーム・ゲートウェイ装置にＷｅｂサーバ機能を搭載することにより、家庭外からアクセスするリモート・ユーザは、パソコンなどに標準搭載されているＷｅｂブラウザを用いてインターネット経由で家庭内の機器の起動命令を実行することができる。

一般的なＷｅｂサーバが固定的なＩＰアドレスを保有するのに対し、このような家庭内ホーム・ゲートウェイ装置の場合には、ＩＳＰから割り当てられたＩＰアドレスが動的に変更されることが想定される。本発明によれば、家庭内ホーム・ゲートウェイ装置に動的に割り当てられるＩＰアドレスを例えばＤＮＳ（Ｄｏｍａｉｎ Ｎａｍｅ Ｓｅｒｖｉｃｅ）サーバに登録するホーム・ゲートウェイ装置の名前解決機能と名前解決サーバをインターネット上に設置することにより、ドメイン名のみを利用して家庭内ホーム・ゲートウェイ装置へアクセスすることが可能となる。

ホーム・ゲートウェイ装置上のＷｅｂサーバは、接続が許可された特定のユーザのみが家庭内のＬＡＮ端末を起動命令できるように、認証機能により外部からのアクセスを制限することができる。すなわち、リモート・ユーザは、ホーム・ゲートウェイ装置に接続した際、ユーザＩＤとパスワードの投入が求められ、認証処理が実行される。

ユーザは、外部アクセスにより起動させたいＬＡＮ端末を家庭内ＬＡＮ上で事前に登録しておく。そして、外部からＬＡＮ端末の起動要求を行なう際には、事前に登録されたＬＡＮ機器がリスト表示されるので、リモート・ユーザは、表示された機器の中からＷｅｂブラウザ上でクリックするという簡単な操作により、所望の機器を起動することができる。ホーム・ゲートウェイ装置は、このような起動要求に応答して、家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対して起動命令パケットを送出する。

前記外部ネットワークと前記内部ネットワーク間のプロトコルが相違する場合があるが、ホーム・ゲートウェイ装置は、プロトコルの相違を吸収するプロトコル変換処理を行なう。また、マジックパケット技術を利用して家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対する起動命令パケットを発行するようにしてもよい。

また、ホーム・ゲートウェイ装置のＷｅｂサーバは、起動命令パケットが送出された後、機器が起動したかどうかを確認する機能をリモート・ユーザに提供している。例えば、Ｗｅｂブラウザ画面上で更新ボタンを押下されたことに応答して、該当機器に対して、問い合わせパケット送出する。このとき、機器から返答パケットが返送されれば機器が起動したことを確認し、例えばＷｅｂのＣＧＩ（Ｃｏｍｍｏｎ Ｇａｔｅｗａｙ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）上に「電源ＯＮ」と表示する。また応答パケットが返送されなければ機器が起動しないと判断し、ＷｅｂのＣＧＩ上に「電源ＯＦＦ」と表示する。

リモートから起動させたい家の中のＬＡＮ端末は、ホーム・ゲートウェイ装置に事前に登録しておく必要がある。この登録作業を簡単にするために、ホーム・ゲートウェイ装置上の設定画面で家庭内ＬＡＮ上に接続されているＬＡＮ端末のコンピュータ名とＭＡＣアドレスの情報をデータベースとして収集保持しておく。ＬＡＮ端末のＭＡＣアドレスは、例えばＤＨＣＰプロセスにおいて取得することができる。ユーザが登録する際には、ホーム・ゲートウェイ装置の設定画面上のプルダウン・メニューでコンピュータ名とＭＡＣアドレスが表示されるので、ユーザは起動させたいＬＡＮ端末をその中から選択することで簡単に登録作業を行なうことができる。

本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。

Ａ．システム構成
図１には、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を模式的に示している。この通信システムでは、インターネットなどの広域ネットワーク（ＷＡＮ）から家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末への起動要求に対し好適に起動処理を行なうことができる。

図示の通り、インターネットと家庭内ＬＡＮの間は、本発明に係るネットワーク相互接続装置の一実現形態としてのホーム・ゲートウェイ装置を介して相互接続されている。ホーム・ゲートウェイ装置は、例えばＡＤＳＬやＦＴＴＨなどのブロードバンド回線経由でインターネットに接続されている。

家庭内ＬＡＮ上には、家庭内のパソコンや、インターネット経由でダウンロードした（あるいは記録媒体から移動した）動画や音楽などのコンテンツ、写真やビデオを始めとするプライベートなコンテンツなどを蓄積するホーム・サーバ、あるいはその他の形態のＬＡＮ端末が接続されている。但し、図面の錯綜を避けるため、１台のＬＡＮ端末しか描いていない。

また、インターネットは、各大学や研究機関などに設置されたサーバが自主的に相互接続を繰り返した結果、巨大ネットワークへと成長するに至った、字義通り、ネットワークのネットワークである。インターネットには、各キャリアの公衆電話網や公衆無線ＬＡＮなどが含まれている。インターネット上には、各種の情報コンテンツを提供する情報提供サーバ（図示しない）や、ネットワーク・アクセス時の名前問題を解決する名前問題解決サーバ（後述）など、さまざまなホスト装置が接続されている。

本実施形態では、ホーム・ゲートウェイ装置にＷｅｂサーバ機能を搭載することにより、家庭外からアクセスするリモート・ユーザは、パソコンなどに標準搭載されているＷｅｂブラウザを用いてインターネット経由で家庭内の機器の起動命令を実行することができる。

例えば、外出先でリモート端末を操作するユーザ（リモート・ユーザ）は、公衆無線ＬＡＮ並びにインターネット経由で自宅の家庭内ホーム・ゲートウェイ装置にリモート・アクセスする。

このとき、家庭内ホーム・ゲートウェイ装置は、ＩＳＰから割り当てられたＩＰアドレスが動的に変更されることが想定される。そこで、家庭内ホーム・ゲートウェイ装置に動的に割り当てられるＩＰアドレスをＤＮＳサーバに登録するホーム・ゲートウェイ装置の名前解決機能を備えた名前解決サーバをインターネット上に設置することにより、ドメイン名のみを利用して家庭内ホーム・ゲートウェイ装置へアクセスすることが可能となる。

ホーム・ゲートウェイ装置は、リモート・ユーザの真正性を確認するために、所定の認証処理（後述）を行なう。認証手続に成功したリモート端末は、家庭内のＬＡＮ端末に対する起動要求を行なうことができる。

但し、ユーザは、外部アクセスにより起動させたいＬＡＮ端末を家庭内ＬＡＮ上で事前に登録しておく。この事前登録手続の詳細については後述に譲る。

ホーム・ゲートウェイ装置は、このような起動要求を代理して受信するとともに家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対して起動命令パケットを送出する。インターネットなどの外部ネットワークと家庭内ＬＡＮの間のプロトコルが相違する場合があるが、ホーム・ゲートウェイ装置は、プロトコルの相違を吸収するプロトコル変換処理を行なう。また、家庭内ＬＡＮ上では、マジックパケット技術を利用して該当機器に対する起動命令パケットを発行するようにしてもよい。

また、ホーム・ゲートウェイ装置は、家庭内ＬＡＮ上の各端末の起動状態を確認する起動状態確認機能を備えている。例えば、ＩＣＭＰプロトコルを用いてＬＡＮ端末にＩＰパケットを発行し、返答を確認するというｐｉｎｇプログラムを用いて内部ネットワーク上の起動状態を確認することができる。

また、ホーム・ゲートウェイ装置は、リモート・ユーザに対して、家庭内ＬＡＮ上の各端末の起動状態提示機能、各端末に対する起動実行指示機能、各端末に対する起動確認機能を提供している。本実施形態では、ＨＴＭＬ形式で前記起動状態提示手段、前記起動実行指示手段、及び起動確認手段を提供している。したがって、リモート端末側では、標準的なＷｅｂブラウザを装備するだけで、Ｗｅｂページを介してＬＡＮ端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認を行なうことができる。

ＬＡＮ端末の起動状態提示機能、起動実行指示機能、起動確認機能の詳細については、後述に譲る。

Ｂ．各装置の構成
図２には、家庭内ＬＡＮの基本構成を模式的に示している。同図に示すように、家庭内に敷設される家庭内ＬＡＮは、ホーム・ゲートウェイ内経由でインターネットなどの外部ネットワークに接続されている。

家庭内ＬＡＮ上には、例えばハブ（集結装置）経由で、ホーム・サーバや、クライアントなど複数の家庭内ＬＡＮ端末が設置されている。

ホーム・サーバは、ホーム・ゲートウェイ装置経由で外部ネットワーク上のコンテンツ・サーバ（図示しない）からコンテンツを取得し、蓄積し、家庭内でコンテンツを配信する。ホーム・サーバは、パッケージ・メディアや放送受信など、ネットワーク以外の手段により、コンテンツを取得することができる。さらに、ホーム・サーバは、写真やビデオなどのプライベート・コンテンツを蓄積することができる。図中では１台のホーム・サーバしか描いていないが、コンテンツの種別毎に複数のホーム・サーバを構築するようにしてもよい。

これらホーム・サーバに蓄積されているコンテンツは家庭内ユーザなど所定のコンテンツ使用権や真正性を有するユーザ・グループ内で共有される。家庭内ＬＡＮ上の各クライアント端末は、ホーム・サーバに所望のコンテンツを要求し、これを取得して利用することができる。

また、所定のコンテンツ使用権や真正性を有するユーザであれば、インターネット上のリモート端末などのリモート環境からであっても、ホーム・ゲートウェイ装置経由で、所定の認証手続を経てホーム・サーバなど家庭内ＬＡＮ端末にアクセスすることができる。

図３には、ホーム・サーバやクライアントなどの家庭内ＬＡＮ端末などのホスト装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示している。

当該機器は、プロセッサ１０を中心に構成されている。プロセッサ１０は、オペレーティング・システム（ＯＳ）が提供する実行環境下で、メモリ２０に記憶されたプログラムに基づいて各種の処理を実行する。また、プロセッサ１０は、バス３０を介して接続されている各種の周辺機器を制御している。バス３０に接続された周辺機器は次のようなものである。

メモリ２０は、例えばＤＲＡＭ（Ｄｙｎａｍｉｃ ＲＡＭ）などの半導体メモリで構成され、プロセッサ１０において実行されるプログラム・コードをロードしたり、実行プログラムの作業データを一時格納したりするために使用される。

ディスプレイ・コントローラ２１は、プロセッサ１０から送られてくる描画命令に従って表示画像を生成し、表示装置２２に送る。ディスプレイ・コントローラに接続された表示装置２２は、ディスプレイ・コントローラ２１から送られた表示画像情報に従い、その画像を画面に表示出力する。

入出力インターフェース２３は、キーボード２４やマウス２５が接続されており、キーボード２４やマウス２５からの入力信号をバス３０経由でプロセッサ１０へ転送する。

ネットワーク・インターフェース２６は、ホーム・ネットワーク（ハブ）に接続され、さらにホーム・ゲートウェイ装置経由でインターネットなどの外部ネットワークに接続されており、インターネットを介したデータ通信を制御する。すなわち、プロセッサ１０から送られたデータをインターネット上の他の装置へ転送するとともに、インターネットを介して送られてきたデータを受け取りプロセッサ１０に渡す。

ハード・ディスク装置（ＨＤＤ：Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）コントローラ２７には、ＨＤＤなどの大容量外部記憶装置２８が接続されており、ＨＤＤ コントローラ２７が接続されたＨＤＤ２８へのデータの入出力を制御する。ＨＤＤ２８には、プロセッサが実行すべきオペレーティング・システム（ＯＳ）のプログラム、アプリケーション・プログラム、ドライバ・プログラムなどが格納されている。

ホスト装置がホーム・サーバの場合、例えば、ネットワーク上の各クライアントの認証処理を行なったり、コンテンツの提供を行なったりするサーバ・アプリケーションがＨＤＤ２８上にインストールされる。さらに、他の家庭内ＬＡＮ端末やリモート端末に提供するコンテンツがＨＤＤ２８上に蓄積されている。

また、ホスト装置がクライアントの場合、サーバから提供されたコンテンツ再生などコンテンツの利用を行なうクライアント・アプリケーションや、Ｗｅｂブラウザなどがインストールされている。

この種のホスト装置は、例えばパーソナル・コンピュータなどの一般的なコンピュータ・システムを用いて構築することができる。なお、ホスト装置を構成するためには、図３に示した以外にも多くの回路コンポーネントが必要であるが、これらは当業者には周知であり、本発明の要旨を構成するものではないので、本明細書中では省略している。また、図面の錯綜を回避するため、図中の各ハードウェア・ブロック間の接続も一部しか図示していない点を了承されたい。

図４には、ホーム・ゲートウェイ装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示している。ホーム・ゲートウェイ装置も、一般的なコンピュータ・システムを用いて構築することができる。以下では、図３との相違点を中心に説明する。ホーム・ゲートウェイ装置はネットワーク間接続を基本的機能とし、ユーザの対話入力を行なわないことから、ディスプレイやキーボード／マウスなどのユーザ・インターフェースは必須ではない。

ＬＡＮ通信インターフェース３１は、家庭内ＬＡＮ（ハブ）に接続されている。また、ＷＡＮ通信インターフェース３２は、インターネットなどの外部ネットワークに接続されている。ホーム・ゲートウェイ装置は、家庭内ＬＡＮと外部ネットワークとのデータ通信を制御し、家庭内ＬＡＮ端末とリモート端末との中継機能を提供する。また、ネットワーク間で通信プロトコルが相違する場合にはプロトコル変換を行なう。

ホーム・ゲートウェイ装置は固有のドメイン名を有している。但し、Ｗｅｂサーバなどのホスト装置が固定的なＩＰアドレスを所持するのに対して、ホーム・ゲートウェイ装置は固定的なＩＰアドレスを持たず、起動する度に動的に割り当てられる。

ＨＤＤ２８（あるいはその他の形態の不揮発性記憶装置）上には、家庭内ＬＡＮとＷＡＮ間のゲートウェイ機能を実現するアプリケーションや、家庭内ＬＡＮ端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認を行なう起動命令処理アプリケーション、リモート端末に対してこれら起動命令処理手順をＷｅｂベースで提供するためのＷｅｂサーバ・アプリケーション、リモート・アクセスにより起動するＬＡＮ端末を登録する起動ＬＡＮ端末登録アプリケーションなどがインストールされている。また、ＤＨＣＰプロセスにおいて取得される各家庭内ＬＡＮのＭＡＣアドレス情報とコンピュータ名との対応テーブルや、リモート端末からのリモート・アクセス時に行なう認証処理に必要なユーザ名とパスワードなどの認証情報も、ＨＤＤ２８上に格納されている。

図５には、リモート端末や名前解決サーバなどインターネット上のホスト装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示している。これらインターネット上のホスト装置も、一般的なコンピュータ・システムを用いて構築することができる。以下では、図３や図４との相違点を中心に説明する。

ＷＡＮ通信インターフェース３２は、インターネットなどの外部ネットワークに接続されている。ホスト装置が名前解決サーバやその他のサーバ装置の場合には、インターネット上に常時接続され、Ｗｅｂサーバなどのホスト装置が固定的なＩＰアドレスを所持している。これに対し、リモート端末の場合には、例えば契約しているプロバイダのアクセス・ポイント（ＡＰ）経由でインターネットに適宜接続され、ＩＰアドレスが逐次動的に割り当てられる。

ホスト装置が名前解決サーバの場合には、ＨＤＤ２８には、家庭内ホーム・ゲートウェイ装置に動的に割り当てられるＩＰアドレスをＤＮＳサーバに登録する名前解決サーバ・アプリケーションがインストールされている。

Ｃ．ホーム・ゲートウェイ装置の機能
本実施形態に係るホーム・ゲートウェイ装置は、インターネットなどの広域ネットワーク上のリモート端末から家庭内のプライベートなネットワーク上のＬＡＮ端末への起動要求に応答して、家庭内ＬＡＮ上での起動処理を行なう。すなわち、ホーム・ゲートウェイ装置は、このような起動要求を代理して受信するとともに、家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対して起動命令パケットを送出する。インターネットなどの外部ネットワークと家庭内ＬＡＮの間のプロトコルが相違する場合があるが、ホーム・ゲートウェイ装置は、プロトコルの相違を吸収するプロトコル変換処理を行なう。

ホーム・ゲートウェイ装置は以下の機能構成から成り立っている（図６を参照のこと）。

（１）基本機能
（２）Ｗｅｂサーバ機能
（３）起動命令機能
（４）起動ＬＡＮ端末登録機能

以下では、それぞれの機能について説明する。

Ｃ−１．基本機能
本実施形態に係るホーム・ゲートウェイ装置は、ブロードバンド回線に広く利用されているブロードバンド・ルータ機能を装備している。ここで言うブロードバンド・ルータ機能とは、ＷＡＮインターフェースとＬＡＮインターフェースをともに備えていることを意味する。

ＷＡＮインターフェースにより、ＡＤＳＬやＦＴＴＨなどのブロードバンド回線に接続し、ＩＳＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｐｒｏｖｉｄｅｒ）によるユーザＩＤ／パスワード認証及びグローバルＩＰアドレスを取得するためのＰＰＰｏＥ（ＰＰＰ ｏｖｅｒ Ｅｔｈｅｒｎｅｔ）機能を用いてインターネットに接続する。ここで、ＰＰＰｏＥとは、イーサネット（登録商標）などのネットワーク上でダイヤルアップ接続（ＰＰＰ接続）のような利用者のユーザ名とパスワードのチェックを行なうための規格である。

また、ＬＡＮインターフェースは、家庭内ＬＡＮに接続されているＬＡＮ端末に対してプライベートＩＰアドレスを配布するＤＨＣＰサーバ機能を持ち、複数のＬＡＮ端末に対し動的にプライベートＩＰアドレスを配布する。ここで、ＤＨＣＰ（Ｄｙｎａｍｉｃ Ｈｏｓｔ Ｃｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）とは、ＴＣＰ／ＩＰのプロトコル群の１つであり、各クライアントに、起動時に動的にＩＰアドレスを割り当て、終了時にＩＰアドレスを回収するためのプロトコルである。ＤＨＣＰプロセスでは、同時にデフォルト・ゲートウェイのアドレスやドメイン名、サブネット・マスクその他の情報をクライアントに通知することもできる。本実施形態では、ホーム・ゲートウェイ装置は、ＬＡＮ端末のＭＡＣアドレスと配布したＩＰアドレス及びコンピュータ名のマッピング情報を対応テーブルとして保持するようになっている。

物理インターフェースは、ＩＥＥＥ８０２．３イーサネットに準拠し、複数のＬＡＮ端末が接続できるように複数の接続ポートを備えている。

また、ホーム・ゲートウェイ装置は、ＬＡＮとＷＡＮ間のルーティング機能として、プライベートＩＰアドレスをグローバルＩＰアドレスに変換するＮＡＴ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｄｄｒｅｓｓ Ｔｒａｎｓｌａｔｏｒ）機能、並びに複数の端末が同時にインターネット接続するためのＮＡＰＴ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｄｄｒｅｓｓ Ｐｏｒｔ Ｔｒａｎｓｌａｔｉｏｎ）機能を有している。後者によればＩＰアドレスに加えてポート番号も変更することで、ＮＡＴ（ネットワーク・アドレス変換）の１つのグローバルＩＰアドレスを複数の組織内ホストで共有できるようにすることができる。

なお、本実施形態に係るホーム・ゲートウェイ装置は、多くのブロードバンド・ルータと同様に、家庭内では常時電源を入れておくことを前提とする。

Ｃ−２．Ｗｅｂサーバ機能
Ｗｅｂサーバ機能は、本発明をより好適な形態で実現する上で重要な機能の１つであり、リモート端末がインターネット経由で屋外からホーム・ゲートウェイ装置にアクセスする際に必要となるアプリケーションである。すなわち、ホーム・ゲートウェイ装置が家庭内ＬＡＮ端末の起動サービス（後述）をＷｅｂサーバとして提供することにより、リモート端末は特別なソフトウェアやハードウェアを必要とせずに済む。リモート端末は、通常インターネットをＷｅｂサーフィンするときに用いる汎用的なＷｅｂブラウザがあれば、ホーム・ゲートウェイ装置に接続が可能となる。

本実施形態では、ホーム・ゲートウェイ装置は、Ｗｅｂサーバとして以下の機能を備えている。

Ｃ−２−１．名前解決機能
一般的なＷｅｂサーバが固定的なＩＰアドレスを保有するのに対し、このようなホーム・ゲートウェイ装置の場合には、ＩＳＰから割り当てられたＩＰアドレスが動的に変更されることが想定される。本実施形態では、このような名前問題の解決機能をインターネット上に利用可能にすることで、リモート端末からはドメイン名のみを利用してホーム・ゲートウェイ装置へアクセスすることが可能となる。

名前解決にはついては、例えば、以下に示す２通りのパターンが考えられる。

（１）ＩＳＰが提供するダイナミックＤＮＳサービスを利用
この場合は、ホーム・ゲートウェイ装置は特別な機能は必要ないので、本明細書では説明を省略する。

（２）名前解決サーバを利用した名前解決
この名前解決方法は、インターネット上に名前解決のためのサーバを設置し、ホーム・ゲートウェイ装置がＩＰアドレスを取得する度に、そのＩＰアドレスを名前解決サーバに登録することで実現される。

名前解決サーバを利用した名前問題の解決処理手順について、図７を参照しながら説明する。

ステップ１）
ホーム・ゲートウェイ装置は、名前解決サーバと認証を行なう。名前解決サーバは、この認証処理結果に応じてホーム・ゲートウェイ装置の接続の可否を判断する。認証のための、ホーム・ゲートウェイ装置のユーザＩＤとパスワードは名前解決サーバにあらかじめデータベースとして保持されており、ホーム・ゲートウェイ装置はそのユーザＩＤとパスワードを用いた認証要求を名前解決機能サーバに実行する。

ステップ２）
認証成功後、ホーム・ゲートウェイ装置は、ブロードバンド回線に接続されるＷＡＮインターフェースに対して動的に付与されたグローバルＩＰアドレスを名前解決サーバへ通知する。ＩＰアドレス通知のタイミングは、新たなＩＰアドレスが付与されたときに即時に実行される。

ステップ３）
名前解決サーバは、ホーム・ゲートウェイ装置からのＩＰアドレスの通知を受信すると、内部のデータベースを参照し、ホーム・ゲートウェイ装置に事前に付与されているドメイン名を抽出する。次いで、そのドメイン名と通知されたＩＰアドレスを該当するネットワーク空間を管理しているＤＮＳサーバに登録する。ＤＮＳサーバは、通知されたドメイン名とグローバルＩＰアドレスに関する情報を自分のデータベースに登録する。

ホーム・ゲートウェイ装置に対して動的に割り振られたグローバルＩＰアドレスがドメイン名とともにＤＮＳサーバに登録されることにより、インターネット上では、通常のドメイン・ネーム・サービスを利用してホーム・ゲートウェイ装置へのアクセスが可能となる。

ステップ４）
リモート端末はホーム・ゲートウェイ装置のドメイン名をＤＮＳサーバに問い合わせる。

ステップ５）
ＤＮＳサーバは最新のデータベースを参照して、リモート端末にホーム・ゲートウェイ装置のＩＰアドレスを回答する。

ステップ６）
リモート端末は取得したＩＰアドレスに対して、リモート・アクセスを実行する。

名前解決サーバを利用する場合、名前解決サーバとホーム・ゲートウェイ装置間のプロトコルはＳＩＰ（ＩＥＴＦ ＲＦＣ３２６１）を想定する。この場合、ホーム・ゲートウェイ装置にはＳＩＰクライアント機能を、名前解決サーバにはＳＩＰサーバの機能を、それぞれ具備する。ホーム・ゲートウェイ装置と名前解決サーバ間にはそれぞれ信頼関係があり、ユーザ認証が行なわれる。また、登録情報のやり取りは暗号化されセキュリティを確保するものとする。

なお、ＳＩＰ（Ｓｅｓｓｉｏｎ Ｉｎｉｔｉａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）は、アプリケーション層のシグナリング・プロトコルであり、２以上のノード間で伝送方式・手順を定め、セッションを設定する。ＳＩＰは、ＤＮＳやＬＤＡＰ（簡易ディレクトリ・アクセス・プロトコル）などインターネットで用いられるほかのプロトコルとの親和性が高い。

Ｃ−２−２．リモート・アクセス認証機能
ホーム・ゲートウェイ装置上のＷｅｂサーバは、接続が許可された特定のユーザのみが家庭内のＬＡＮ端末を起動命令できるように、認証機能により外部からのアクセスを制限することができる。すなわち、リモート・ユーザは、ホーム・ゲートウェイ装置に接続した際、ユーザＩＤとパスワードの投入が求められ、認証処理が実行される。

ホーム・ゲートウェイ装置がリモート・アクセスに対して実行する認証処理手順について、図８を参照しながら説明する。

ステップ１１）
リモート端末がホーム・ゲートウェイ装置にＷｅｂブラウザでリモート・アクセスする。

ステップ１２）
ホーム・ゲートウェイ装置は、ユーザＩＤとパスワードによる認証画面を表示する。このユーザＩＤとパスワードは、ユーザが家庭内ＬＡＮ上でホーム・ゲートウェイ装置に事前に設定しておくものである。

ステップ１３）
リモート端末は、Ｗｅｂブラウザ画面上でユーザＩＤとパスワードを投入する。

ステップ１４）
ホーム・ゲートウェイ装置は、ユーザＩＤとパスワードの認証を実行する。

ステップ１５）
ホーム・ゲートウェイ装置による認証がＯＫの場合、起動可能ＬＡＮ端末リストを表示する。

Ｃ−３．起動命令機能
ホーム・ゲートウェイ装置は、認証に成功したリモート・ユーザからの起動要求を代理して受信し、家庭内ＬＡＮ上の該当機器に対して起動命令パケットを送出する。また、ホーム・ゲートウェイ装置は、リモート・ユーザに対して、家庭内ＬＡＮ上の各端末の起動状態提示機能、各端末に対する起動実行指示機能、各端末に対する起動確認機能を提供している。これらの機能は、Ｗｅｂサーバ機能によりＨＴＭＬ形式でリモート端末に提供される。認証に成功したリモート端末は、標準的なＷｅｂブラウザを装備するだけで、これらの機能を利用することができる。

Ｃ−３−１．起動可能ＬＡＮ端末リスト表示機能
リモート・アクセス認証機能によって、ユーザＩＤ及びパスワードが正しいものであると判断すると、Ｗｅｂ画面として起動可能なＬＡＮ端末のリストを表示する。

図９には、ＬＡＮ端末のリストの画面構成例を示している。同図に示すように、各ＬＡＮ端末について以下の情報が表示される。

（１）ニックネーム
ホーム内に接続されているＬＡＮ端末において、外から電源起動できるＬＡＮ端末の名称をコンピュータ名などのニックネームで表示する。

（２）ＬＡＮ端末の状態（電源オン状態、電源オフ状態）
該当するＬＡＮ端末が、電源オンなのか電源オフなのかの状態を表示する。

（３）起動実行／起動ボタン
リモート端末のＷｅｂブラウザから、このボタンをクリックすると、起動したいＬＡＮ端末が起動する。

（４）状態確認／確認ボタン
ＬＡＮ端末の電源が現在オン又はオフのいずれの状態かを動的に確認するためのボタンである。

Ｃ−３−２．起動命令プロキシ・パケット送信機能
本実施形態に係るホーム・ゲートウェイ装置は、リモート端末が本来家庭内のＬＡＮ端末に対して行なわれる起動命令を代理で命令を受けて実行する機能、すなわち起動命令プロキシ・パケット送信機能を備えている。

図１０には、起動命令プロキシ・パケット送信機能の動作を図解している。インターネットを経由する場合、リモート端末が家の中のＬＡＮ端末に対して直接起動のパケットを送信することができない。このため、リモート端末は、ホーム・ゲートウェイ装置にその命令を実行し、代理（プロキシ）としてのホーム・ゲートウェイ装置が起動パケットを送信する。起動命令プロキシ・パケット送信機能の動作手順は以下に示す通りである。

ステップ２１）
リモート端末は、図９に示した起動可能ＬＡＮ端末リストから、所望のＬＡＮ端末の起動ボタンをクリックする。

ステップ２２）
そのアクションを受けて、ホーム・ゲートウェイ装置はＬＡＮインターフェースから起動パケットマジックパケットを所望のＬＡＮ端末に送信する。

ステップ２３）
起動パケットを受信したＬＡＮ端末は起動する。この結果を端末状態表示画面（図９を参照のこと）に反映させる。

Ｃ−３−３．状態確認機能
本機能は、現在、所望のＬＡＮ端末が電源オンなのかオフなのかを確認するための機能である。ホーム・ゲートウェイ装置がＬＡＮ端末の状態確認を行なう動作手順は以下の通りである（図１１を参照のこと）。

ステップ３１）
リモート端末は、図９に示した起動可能ＬＡＮ端末リストから、所望のＬＡＮ端末の確認ボタンをクリックする。

ステップ３２）
ホーム・ゲートウェイ装置はその命令を変換し、ホーム・ゲートウェイ装置のＬＡＮインターフェースから、導通確認パケットを所望のＬＡＮ端末に送信する。導通確認パケットは、ＴＣＰ/ＩＰネットワークで広く使われているＩＣＭＰ（ＲＦＣ７９２／ ＲＦＣ１８１２）プロトコルに準拠し、Ｅｃｈｏ-ＲｅｑｕｅｓｔのパケットをＬＡＮ端末に送信する。ここで、ＩＣＭＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｍｅｓｓａｇｅ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）は、ネットワークに異常事態が発生して、誤りが生じたことを送信者に通知するプロトコルである。ＩＣＭＰを利用するアプリケーションとして、ｐｉｎｇやｔｒａｃｅｒｏｕｔなどがある。

ステップ３３）
ＬＡＮ端末の電源が起動している場合は、応答パケット（Ｅｃｈｏ-Ｒｅｐｌｙ）をホーム・ゲートウェイ装置に送信する。ＬＡＮ端末が起動していなければ何も返送しない。

ステップ３４）
ホーム・ゲートウェイ装置はＬＡＮインターフェース、Ｅｃｈｏ-Ｒｅｐｌｙのパケットを受信すると、所望のＬＡＮ端末は電源が起動していると判断し、ＬＡＮ端末の状態コラムに「電源ＯＮ状態」と表示する。逆に、Ｅｃｈｏ-Ｒｅｕｅｓｔパケットを送信後、ＬＡＮ端末からＥｃｈｏ-Ｒｅｐｌｙパケットが返送されなければ、「電源ＯＦＦ状態」と表示する。

Ｃ−４．起動ＬＡＮ端末登録機能
家庭内で起動させたいＬＡＮ端末は、ユーザが家庭内であらかじめ登録しておく必要がある。本実施形態に係るホーム・ゲートウェイ装置は、家庭内ＬＡＮ端末のうちリモート端末からの起動要求に応答して起動する端末を家庭内で事前に登録手続する機能を備えている。ホーム・ゲートウェイ装置は、事前登録されている家庭内ＬＡＮ端末に対する起動要求のみ代理受信し、要求先端末に起動要求を転送する。

登録に当たっては、ホーム・ゲートウェイ装置はＬＡＮインターフェースからのみ接続可能なＷｅｂサーバ機能を有し、Ｗｅｂブラウザで登録処理ができるものとする。

ＬＡＮ端末の起動に必要な情報は、起動させたいＬＡＮ端末のＭＡＣアドレスがあれば可能である。例えば、マジックパケットを送信する市販のソフトウェアを利用する場合、起動させたいＬＡＮ端末のＭＡＣアドレスを手動で登録するのが一般的である。

ところが、ＭＡＣアドレスを手動で登録する場合、起動させたいＬＡＮ端末の１２桁のＭＡＣアドレスを参照し、それをホーム・ゲートウェイ装置上に登録しなければならず作業が煩雑である。そこで、本実施形態では、登録作業を簡単にするために以下の方法で実現する。

Ｃ−４−１．紐付けデータベース機能
ホーム・ゲートウェイ装置がＬＡＮ端末にＤＨＣＰ機能を用いてプライベートＩＰアドレスを付与する際、ＬＡＮ端末のＭＡＣアドレスや端末名を取得することができる。例えば、米マイクロソフト社のオペレーティング・システム「ウィンドウズ」を使用する場合、ＤＨＣＰプロセスの際に、ウィンドウズで提供されるコンピュータ名を取得することできる。ホーム・ゲートウェイ装置は、収集したそのコンピュータ名とそのＭＡＣアドレスの情報を収集並びに紐付けを行い、データベース情報として保持する。

Ｃ−４−２．簡単登録機能
図１２には、ホーム・ゲートウェイ装置の管理設定画面の構成例を示している。この画面上で、以下の設定作業を行なうことができる。

（１）ニックネーム設定
起動させたいＬＡＮ端末に、好きな名前を任意に設定することができる。

（２）登録
ここで起動させたいＬＡＮ端末を登録する。リストから選択では、ＭＡＣアドレスではなく、プルダウン・メニューにてコンピュータ名を選び登録可能とする。これによって簡単に登録が可能になる。但し、手動でＭＡＣアドレスを登録したい場合は手動登録にて設定することができる。

（３）ユーザＩＤ／パスワード
リモートからアクセスする際の、ユーザＩＤとパスワードをここで設定する。なお、ユーザＩＤとパスワードが設定されなければ、リモートからアクセスすることができないようにしてもよい。

（４）起動テスト
リモートからではなく、家の中のＬＡＮ内で所望のＬＡＮ端末を起動させる機能である。リモートから実行する前に、動作を家の中で動作を確認することができる。
［追補］
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。

図１は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を模式的に示した図である。 図２は、家庭内ＬＡＮの基本構成を模式的に示した図である。 図３は、ホーム・サーバやクライアントなどの家庭内ＬＡＮ端末などのホスト装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示した図である。 図４は、ホーム・ゲートウェイ装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示した図である。 図５は、リモート端末や名前解決サーバなどインターネット上のホスト装置として動作する情報処理機器のハードウェア構成を模式的に示した図である。 図６は、ホーム・ゲートウェイ装置が装備する機能構成を模式的に示した図である。 図７は、名前解決サーバを利用した名前問題の解決処理手順を説明するための図である。 図８は、ホーム・ゲートウェイ装置がリモート・アクセスに対して実行する認証処理手順を示した動作シーケンス図である。 図９は、ＬＡＮ端末のリストの画面構成例を示した図である。 図１０は、起動命令プロキシ・パケット送信機能の動作を説明するための図である。 図１１は、ホーム・ゲートウェイ装置がＬＡＮ端末の状態確認を行なう動作手順を説明するための図である。 図１２は、ホーム・ゲートウェイ装置の管理設定画面の構成例を示した図である。

符号の説明

１０…プロセッサ
２０…メモリ
２１…ディスプレイ・コントローラ
２２…表示装置
２３…入出力インターフェース
２４…キーボード
２５…マウス
２６…ネットワーク・インターフェース
２７…ハード・ディスク装置コントローラ
２８…ＨＤＤ
３０…バス
３１…ＬＡＮ通信インターフェース
３２…ＷＡＮ通信インターフェース

Claims (25)

1. 外部ネットワークと内部ネットワークを相互接続するためのネットワーク相互接続装置であって、
   前記外部ネットワーク上で通信する第１の通信手段と、
   前記内部ネットワーク上で通信する第２の通信手段と、
   前記内部ネットワーク内の構成を取得して、前記内部ネットワーク上の各端末が持つ端末固有アドレスとユーザが識別容易な端末名と前記ネットワーク内で割り当てられるプライベート・ネットワーク・アドレスとの対応関係を管理する内部ネットワーク管理手段と、
   前記外部ネットワーク経由で前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を代理して受信する起動要求受信手段と、
   前記起動要求受信手段により受信した起動要求の要求先の端末を前記の対応関係に基づいて特定し、前記内部ネットワーク経由で該要求先の端末に起動要求を転送する起動要求転送手段と、
   を具備することを特徴とするネットワーク相互接続装置。
2. 前記外部ネットワーク経由で行なわれる前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求は、前記ネットワーク相互接続装置が持つドメイン名と前記の起動要求先端末の端末名を指定して送信される、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
3. 前記ネットワーク相互接続装置に対して前記外部ネットワーク上のグローバル・ネットワーク・アドレスは動的に割り当てられ、
   前記外部ネットワーク上に配設された、前記ネットワーク相互接続装置のドメイン名とグローバル・ネットワーク・アドレスの対応関係を管理する名前解決手段を利用して起動要求が前記ネットワーク相互接続装置に届けられる、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
4. 前記起動要求転送手段は、前記外部ネットワークと前記内部ネットワーク間のプロトコルの相違を吸収するプロトコル変換手段を備える、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
5. 前記起動要求転送手段は、マジックパケットを利用して前記内部ネットワーク経由で該要求先端末に起動要求を転送する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
6. 前記外部ネットワーク経由のアクセス要求元に対して所定の認証手続を行なう認証処理手段をさらに備え、
   該認証手続が成功したことに応答し、前記起動要求受信手段は起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送手段は該要求先端末に起動要求を転送する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
7. 前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態を確認する起動状態確認手段をさらに備える、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
8. 内部ネットワーク管理手段で管理されている端末のうち前記外部ネットワークからの起動要求に応答して起動する端末を前記内部ネットワーク上で事前に登録手続する事前処理手段をさらに備え、
   該起動要求先の端末が事前登録されている場合のみ、前記起動要求受信手段は起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送手段は該要求先端末に起動要求を転送する、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
9. 前記外部ネットワーク経由の起動要求元に対して、前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態提示手段、各端末に対する起動実行指示手段、並びに各端末に対する起動確認手段を提供する内部ネットワーク情報提供手段をさらに備える、
   ことを特徴とする請求項１に記載のネットワーク相互接続装置。
10. 前記内部ネットワーク情報提供手段は、ＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒ Ｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式で前記起動状態提示手段、前記起動実行指示手段、及び起動確認手段を提供する、
    ことを特徴とする請求項９に記載のネットワーク相互接続装置。
11. 前記内部ネットワーク情報提供手段は、ユーザが識別容易な端末名を利用した端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認提示を行なう、
    ことを特徴とする請求項９に記載のネットワーク相互接続装置。
12. 外部ネットワークと内部ネットワークを相互接続するためのネットワーク相互接続方法であって、
    前記内部ネットワーク内の構成を取得して、前記内部ネットワーク上の各端末が持つ端末固有アドレスとユーザが識別容易な端末名と前記ネットワーク内で割り当てられるプライベート・ネットワーク・アドレスとの対応関係を管理する内部ネットワーク管理ステップと、
    前記外部ネットワーク経由で前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を代理して受信する起動要求受信ステップと、
    前記起動要求受信ステップにおいて受信した起動要求の要求先の端末を前記の対応関係に基づいて特定し、前記内部ネットワーク経由で該要求先の端末に起動要求を転送する起動要求転送ステップと、
    を具備することを特徴とするネットワーク相互接続方法。
13. 前記外部ネットワーク経由で行なわれる前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求は、前記ネットワーク相互接続装置が持つドメイン名と前記の起動要求先端末の端末名を指定して送信される、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
14. 前記ネットワーク相互接続装置に対して前記外部ネットワーク上のグローバル・ネットワーク・アドレスは動的に割り当てられ、
    前記外部ネットワーク上に配設された、前記ネットワーク相互接続装置のドメイン名とグローバル・ネットワーク・アドレスの対応関係を管理する名前解決手段を利用して起動要求が届けられる、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
15. 前記起動要求転送ステップは、前記外部ネットワークと前記内部ネットワーク間のプロトコルの相違を吸収するプロトコル変換ステップを備える、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
16. 前記起動要求転送ステップでは、マジックパケットを利用して前記内部ネットワーク経由で該要求先端末に起動要求を転送する
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
17. 前記外部ネットワーク経由のアクセス要求元に対して所定の認証手続を行なう認証処理ステップをさらに備え、
    該認証手続が成功したことに応答し、前記起動要求受信ステップでは起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送ステップでは該要求先端末に起動要求を転送する、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
18. 前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態を確認する起動状態確認ステップをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
19. 内部ネットワーク管理ステップで管理されている端末のうち前記外部ネットワークからの起動要求に応答して起動する端末を前記内部ネットワーク上で事前に登録手続する事前処理ステップをさらに備え、
    該起動要求先の端末が事前登録されている場合のみ、前記起動要求受信ステップでは起動要求を代理受信し、及び／又は、前記起動要求転送ステップでは該要求先端末に起動要求を転送する、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
20. 前記外部ネットワーク経由の起動要求元に対して、前記内部ネットワーク上の各端末の起動状態提示手段、各端末に対する起動実行指示手段、並びに各端末に対する起動確認手段を提供する内部ネットワーク情報提供ステップをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
21. 前記内部ネットワーク情報提供ステップでは、ＨＴＭＬ（Ｈｙｐｅｒ Ｔｅｘｔ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）形式で前記起動状態提示手段、前記起動実行指示手段、及び起動確認手段を提供する、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
22. 前記内部ネットワーク情報提供ステップでは、ユーザが識別容易な端末名を利用した端末の起動状態提示、起動実行指示、起動確認提示を行なう、
    ことを特徴とする請求項１２に記載のネットワーク相互接続方法。
23. ホスト装置が持つドメイン名とホスト装置に割り当てられているネットワーク・アドレスとの対応関係がＤＮＳサーバによって管理されているネットワーク空間上で、ネットワーク・アドレスが動的に割り当てられるホスト装置に関する名前問題を解決する名前問題解決装置であって、
    前記ネットワーク上でデータ通信を行なう通信手段と、
    ホスト装置のドメイン名を管理するドメイン名管理手段と、
    ホスト装置から動的に割り当てられたネットワーク・アドレスを受信したことに応答して、該ホスト装置のドメイン名を抽出する手段と、
    ホスト装置のドメイン名とネットワーク・アドレスを前記ＤＮＳサーバに登録する手段と、
    を具備することを特徴とする名前問題解決装置。
24. ホスト装置の認証を行なう手段をさらに備え、
    認証処理を経て、ホスト装置からネットワーク・アドレスを受信する、
    ことを特徴とする請求項２３に記載の名前問題解決装置。
25. 外部ネットワークと内部ネットワークを相互接続するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
    前記内部ネットワーク内の構成を取得して、前記内部ネットワーク上の各端末が持つ端末固有アドレスとユーザが識別容易な端末名と前記ネットワーク内で割り当てられるプライベート・ネットワーク・アドレスとの対応関係を管理する内部ネットワーク管理ステップと、
    前記外部ネットワーク経由で前記内部ネットワーク上の端末に対する起動要求を代理して受信する起動要求受信ステップと、
    前記起動要求受信ステップにおいて受信した起動要求の要求先の端末を前記の対応関係に基づいて特定し、前記内部ネットワーク経由で該要求先端末に起動要求を転送する起動要求転送ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
    

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