JP2005015273A - 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005015273A JP2005015273A JP2003182026A JP2003182026A JP2005015273A JP 2005015273 A JP2005015273 A JP 2005015273A JP 2003182026 A JP2003182026 A JP 2003182026A JP 2003182026 A JP2003182026 A JP 2003182026A JP 2005015273 A JP2005015273 A JP 2005015273A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecular weight
- functional
- weight component
- sintering
- sintered body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Revoked
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01G—CAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
- H01G4/00—Fixed capacitors; Processes of their manufacture
- H01G4/002—Details
- H01G4/018—Dielectrics
- H01G4/06—Solid dielectrics
- H01G4/14—Organic dielectrics
- H01G4/18—Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
【解決手段】MwAが2万〜50万の(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分Aと、MwBが0.1万〜1.9万の異種ポリマーの低分子量体成分Bとを含有する混合系に形成されるポリマー相は、相形態パラメータ(PFP)=ln(1/(δA−δB)2・lnMwA/lnMwB・ΦB/ΦA)[式中、δA、δBが高分子量体成分A及び低分子量体成分Bの溶解性パラメータ値を示し、ΦA、ΦBは高分子量体成分A及び低分子量体成分Bの重量基準(又は容積基準)の配合量を示す。]としての0≦PFP≦5の数値物性を有する半相溶性の混合相を形成している。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼結用アクリル系バインダー樹脂組成物に関し、より詳細には、金属粉体をメタライズ化させる又は金属酸化物粉体及び/又は金属非酸化物粉体を焼結成形させるに用いる有機バインダーであり、特に焼結時にバインダー焼失性に優れ、しかも、滲み、版ぬけ、平滑性等のスクリーン印刷特性に優れる焼結用アクリル系バインダー樹脂組成物に関する。
また、本発明は、このようなアクリル系バインダー樹脂組成物を用いてなる導電体、誘電体、強誘電体、半導体等の各種の機能性焼結体に関する。
また、本発明は、このようなアクリル系バインダー樹脂組成物を用いてなる機能性焼結体を用いるプラズマディスプレイパネルの製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IT等に代表される情報化社会の急速な発展に伴って、LCD、PDP、SCE等に代表される画像情報を伝え表示させるFPD(フラットパネルディスプレイ)として、各種の家電製品を含む多くの生活必需品分野に、また、各種のエレクトロ製品、システム装置として各種の工業分野等に多種多様の目的で用いられている。また、このような画像情報を伝え表示に係わるシステムも、益々多機能、高機能、軽量携帯性化され、加えてその周辺機器も益々高機能化が図られている。
【0003】
このような製品、システム、システム装置及び周辺機器には各種の機能性部材が用いられ、従来から、電気的な観点で、絶縁体、誘電体、強誘電体、半導体又は導電体等の特性部材が組み込まれている。また、実使用に供する観点で、熱的に耐熱性、熱伝導性、断熱性等の特性部材として、更には耐久性である観点で、強度等を兼ね備える特性部材等が随所に組み込まれている。また、従来から、このような機能を発揮させる機能性部材には、ガラス系を含めて焼結法で得られるセラミックス系部材が多く用いられるのが一般的である。
【0004】
また、例えば、上記するような表示デバイスや、各種のシステム機器や、エレクトロニックス製品には、組み込まれる各種の半導体デバイスを動作マトリックとして動作させるため、各種の導電性部材が電極材又は回路パターンとして焼結形成されている。また、これらの導電性部材は、例えば、アルミナ等のセラミック基板又はセラミックグリーンシート等の基材又は介材上に、絶縁体層,誘電体層,絶縁体層−誘電体層等上に積層形成されるか、又は絶縁体層−導電層−絶縁体層,絶縁体層−誘電体層−導電体層−絶縁体層,絶縁体層−誘電体層−導電体層−誘電体層等のセラミックス系機能部材として単独材、積層複合材として上記する製品等に用いられている。また、例えば、強誘電性部材としては、積層圧電セラミックスや、積層セラミックコンデンサ等として各種の目的で上記する製品に用いられている。
【0005】
従来から、このような機能層又は機能材を形成させるには、CVD法、スパッタリング法等による蒸着法や、グリーンシート法、パターン塗布法、スクリーン印刷法等による焼結法が挙げられる。例えば、[特許文献1]には、プラズマディスプレイ等のディスプレイ基板のガラス基板上に焼結形成させる誘電性部材として、ガラス及びチタニア、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア等のセラミックスの微粒子に、バインダー樹脂と、酸価が60以下のMwが1,000〜50,000のアクリル系共重合体のオリゴマー又はポリマーを含有する誘電体ペーストが記載されている。
【0006】
また、[特許文献2]には、誘電体、強誘電体、半導体及び強靱体等の機能性焼結成形体に用いられる重量平均分子量Mwが500〜10,000で、Tgが−80〜50℃の(メタ)アクリル系重合体と、分子量が100〜5,000の重合性多官能モノマーとを含有する焼結用バインダー樹脂組成物及びそのバインダー樹脂組成物を用いる平均粒子径が0.1〜20μmの各種の機能性無機粒子を含有する塗布性、賦形性及び焼結性に優れる焼結用ペースト状樹脂組成物が記載されている。
【0007】
また、[特許文献3]には、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基等の官能基を有するモノマーと官能基を有さない(メタ)アクリル酸エステルとのアクリル系共重合体樹脂で、分子量が30万以上で60重量%以上含有する重量平均分子量が30万以上のアクリル系樹脂と、分子量が20万以下で、70重量%以上含有する重量平均分子量が20万以下のアクリル系樹脂とを配合してなる圧電体、誘電体、絶縁体等の焼結成形体に用いられる焼結用バインダー樹脂組成物が記載されている。
【0008】
また、[特許文献4]には、エチルセルロース系の有機バインダーは窒素雰囲気中での焼結時のバインダー焼失性が不十分で、一方、アクリル系有機バインダーは、窒素雰囲気中での焼結時のバインダー焼失性に優れるが、滲み、版ぬけ、平滑性等のスクリーン印刷特性が不十分で、また、焼成後(メタライズ後)のファインライン性に劣ることから、アクリル系樹脂バインダーのファインライン性を改善させるアルキル樹脂とアルキド樹脂とからなる金属粉体のメタライズ用の焼結用バインダー樹脂組成物が記載されている。
【0009】
また、従来から焼成用導電性ペーストの導電材には、銀、金、白金、銀−パラジウム、ニッケル、銅、銅−銀合金、タングステン、モリブデン等が挙げられ、[特許文献5]には、導電材にAgxCu1−xなる銅合金を用い、ビヒクルがポリメタアクリル酸ブチルエステル等のアクリル樹脂とテルペノール等の溶剤とからなる焼成用導電性ペーストが記載されている。
【0010】
また、[特許文献6]には、導電材が銅等の金属又は合金で、ビヒクルとして分子量が1000以上のメチルメタアクリレート等の重合体と、メタアクリル酸等の重合性多官能モノマーと、エチレングリコールモノエチルエーテル等の溶剤等からなる光重合性導電性ペーストを1000℃以下で焼成可能なセラミックグリーンシート上に積層させた導体パターン成形用積層体が記載されている。
【0011】
また、[特許文献7]には、導電性ペーストをセラミックグリーンシートにスクリーン印刷又は穴埋めした内部電極や、スルーホールまたはビイヤホールを形成させた積層セラミック電子部品が記載されている。
【0012】
更には、[特許文献8]には、グリーンシートに代わって、スクリーン印刷法で形成できる絶縁体層として、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛等の高誘電率セラミック粉体を含有する誘電体ペースト、または、ムライト、コージエライト、アルミナ、窒化アルミニウム、結晶化ガラス等の低誘電率セラミック粉体を含有する絶縁ペーストが記載されている。そのペーストを形成させる樹脂バインダーとしてメチルメタクリレートと光重合性単量体のジエチレングリコールジアクリレート及び光重合開始剤とを含有する感光性樹脂バインダーが記載されている。
【0013】
【特許文献1】特開平11−323147号公報
【特許文献2】特開2002−97069号公報
【特許文献3】特開昭62−246857号公報
【特許文献4】特開平05−234424号公報
【特許文献5】特開平06−295614号公報
【特許文献6】特開平05−206600号公報
【特許文献7】特開平09−282941号公報
【特許文献8】特開平06−104578号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、通常の生活必需品分野における電化製品、各種の工業分野におけるエレクトロニクス製品、システム製品又はその周辺機器等には、誘電体、絶縁体としてのセラミックス基板(又は基材)等の各種のセラミック成形体を含め、その基板上に形成させる絶縁体、誘電体、導電体、圧電体、焦電体、電磁波遮蔽体、熱伝導体、熱遮断体等の各種の機能性セラミックス部材が用いられている。例えば、このような機能性部材の具体例として、基板上に形成されたセラミックコンデンサ素子、圧電・焦電体素子、半導体デバイス等が挙げられ、加えて導電性部材が、それらの内部電極、回路パターン又は外部電極端子等として組み込まれている。
【0015】
このようにセラミックス系機能性部材は、既に上述した如く、CVD法、スパッタ法等による薄膜層として形成させたり、また、基板上に所望する機能性無機粉体粒子を溶剤、バインダー樹脂等でスラリー化又はペースト化させる。このスラリー又はペーストを用いて流し法でグリーンシートを作成させ、又は、スクリーン印刷や、浸漬、スピンコートで塗布させ、乾燥、重合硬化(又はキュア処理)、プレー焼成させて溶剤や、バインダー樹脂分等を熱履歴下に焼失させながら、機能性部材を焼結形成させている。
【0016】
また、特に、金属粉体を用いて焼結法で導電性部材を形成させるには、通常、窒素等の不活性雰囲気中で、500〜1100℃の温度領域で焼結される。また、この不活性雰囲気下で焼結させる場合、その焼結前の昇温過程である200〜550℃の温度領域で、酸素雰囲気下で、有機バインダー樹脂分を完全に焼失させる。特に、導電性金属粉体が、アルミニウム、銀及び銅系等の耐酸化性の低い場合には、通常、その雰囲気の酸素濃度を厳密に管理させながら焼失除去させなければならない。
【0017】
このように金属粉体をメタライズ化させる又は金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体等の機能性粉体を、所望する形状に焼結形成させるには、基板上等に塗布されたペースト層や、流し込み法で形成されたグリーンシート層や、そのグリーンシート上に塗布されたペースト層等を焼結させるに際しては、乾燥、キュア、プレー焼成等の焼結前の熱履歴下において、溶剤、バインダー樹脂等を十分に熱分解・揮発させて焼失させなければならない。
【0018】
しかしながら、従来から、このように溶剤を含むバインダー樹脂を使用する限りにおいて、通常の焼結法による焼結処理体には、特に、プレー焼成持に塗布層、グリーンシートに起因して生ずる気泡孔、亀裂、撓み、剥離、残留炭素等を発生させる傾向にある。
【0019】
また、以上のような課題を解消できた上で、特に、スクリーン印刷法による微細成形、パターン成形においては、バインダー樹脂分に起因して発生する塗布層の滲み防止や、スクリーン印刷時の版ぬけ性(又は糊切れ性)が特に重要な技術課題となる。
【0020】
以上から、本発明の目的は、金属粉体をメタライズ化させる又は金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体を焼結成形させるに用いるアクリル系樹脂バインダーである。また、その焼結雰囲気がチッ素又は酸素雰囲気下の何れにおいても、そのバインダー樹脂分が、容易に焼失される。しかも、従来のアクリル系樹脂バインダーでは十分に達成成しえなかった、滲み、版ぬけ、平滑性等のスクリーン印刷特性に優れる焼結用アクリル系樹脂バインダーを提供することである。
【0021】
また、本発明の他の目的は、このようなアクリル系樹脂バインダーを用いて、所望する金属粉体、金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体の何れかを含有するペースト状又はスラリー状の所望する流動性の機能性粉体樹脂組成物を調製させ、所定の形状になるようにスクリーン印刷(又は塗布印刷)又は型枠流込みさせ、熱履歴下にキュア処理−プレー焼成−焼結処理させて焼結体とする機能性焼結体の製造方法を提供することである。
【0022】
また、本発明の更なる目的は、このような焼結用アクリル系樹脂バインダーを用いて調製される流動性の各種の機能性無機粉体樹脂組成物を用いて焼結させてなる各種の機能性焼結体を提供することである。
【0023】
また、本発明の更なる他の目的は、このような機能性焼結体の形成方法を用いて、その機能性焼結体が誘電体層として形成させてなるプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題に鑑みて、鋭意検討した結果、機能性焼結体を形成させる機能性無機粉体が、誘電体、強誘電体、半導体又は導電性体等の何れかの機能性粉体に、バインダー樹脂として少なくとも2種の異種ポリマーを組合わせ混合させて流動性の無機粉体樹脂組成物を調製するに際して、組成物中のバインダー樹脂によって形成されるポリマー混合相(Mixture Phase)の相形態(Phase Form)に着目して種々検討したとこら、塗布時の基板上への滲み、版ぬけ性及び平滑性等のスクリーン印刷特性及びバインダー樹脂等の焼失性等に優れる焼結用アクリル系樹脂バインダーを見出せて、本発明を完成させるに至った。
【0025】
本発明によれば、金属粉体をメタライズ化させる又は金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体を焼結成形させるに用いる(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と、この高分子量体成分(A)とは異なるポリマーの低分子量体成分(B)との異種ポリマーを混合させて、この異種ポリマー同士が係わって形成する混合系の相形態が、一相となる相溶性領域分と二相が混合分散する領域分とが混在する特定の混合相を形成していることを特徴とする焼結用アクリル系樹脂バインダーを提供する。
【0026】
すなわち、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダー中には、互いに分子量の異なる少なくとも2種の異種ポリマーが含有している。その一方の(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)は、重量平均分子量(Mw)として20,000〜500,000の範囲にある。その他方の異種ポリマーの低分子量体成分(B)は、重量平均分子量(Mw)として1,000〜19,000の範囲にある。しかも、本発明によるバインダー中に含有する異種ポリマー同士である(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と異種ポリマーの低分子量体成分(B)との混合系の相形態は、特定の混合相を形成しているものである。
【0027】
このように形成される相形態は、下記(1)式で定義する相形態パラメータ(PFP; Phases Form Parameter)で表して、0≦PFP≦5なる特定の数値物性を有するポリマー混合相を形成している焼結用アクリル系樹脂バインダーである。
【数2】
式中、δA、δBが高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の溶解性ポラメータ値を示し、MwA、MwBは高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の重量平均分子量を示し、ΦA、ΦBは高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の重量基準(又は容積基準)の配合量を示す。
【0028】
また、本発明によれば、機能性無機粉体とアクリル系樹脂バインダーとを含有する無機粉体樹脂組成物を焼結させて、流込み法及び塗布法による無機粉体樹脂組成物の樹脂バインダーの良好な焼失下に、又はスクリーン印刷法の塗布層の滲み防止や、スクリーン印刷時の版ぬけ性(又は糊切れ性)等の障害を発生させることなく効率よく機能性焼結体にできることを特徴とする機能性焼結体の製造方法を提供する。
【0029】
しかも、本発明によれば、本発明によるアクリル系樹脂バインダーを用いて、機能性無機粉体が酸化防止を要す塗布、印刷又は流込み後の無機粉体樹脂組成物において、キュア処理−プレー焼成−焼結処理を通しての熱処理を、窒素等の不活性雰囲気下に処理できることを特徴とする機能性焼結体の製造方法を提供する。
【0030】
すなわち、機能性無機粉体として、金属粉体、金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体から選ばれる少なくとも1種又は何れか少なくとの2種以上の無機粉体の所定量を、アクリル系樹脂バインダーとして、請求項1に記載する本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーを配合させて、粘度(23℃)が、0.1〜100Pa・sの範囲にある無機粉体樹脂組成物を調製する。次いで、この無機粉体樹脂組成物を所定の基板上にスクリーン印刷させる。又は所定の型枠に流込んでグリーンシートにする。次いで、酸化性雰囲気下又は非酸化性雰囲気下に、温度150〜550℃の熱履歴下に処理させて含有する樹脂バインダー分を焼失させた後、更なる昇温下に焼結させることを特徴とする機能性焼結体の製造方法である。
【0031】
また、本発明によれば、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーを用いて、このような本発明による機能性焼結体の製造方法で、誘電性焼結体、強誘電性焼結体、半導性焼結体、安定化ジルコニア焼結体、メタライズ焼結体等の各種の機能性焼結体を提供する。
【0032】
更にまた、本発明によれば、このような本発明のスクリーン印刷を介して得られる機能性焼結体の製造方法を用いて、機能性焼結体が誘電性焼結体又は強誘電性焼結体を用いることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供する。
【0033】
すなわち、プラズマディスプレイ基板用のガラス基板上に、機能性無機粉体がBi2O3−BO2−SiO2系,BO2−SiO2−Al2O3−Li2O系,PbO−BO2−SiO2系,PbO−ZnO−BO2−SiO2系の群から選ばれる少なくとも1種の誘電性ガラス粉体又はこの誘電性ガラス粉体とペロブスカイト型の強誘電体複合酸化物粒子と、本発明による請求項1に記載する焼結用アクリル系樹脂バインダーとを含有する無機粉体樹脂組成物を用いて誘電体成形膜を形成させる。
次いで、この誘電体ガラス成形膜上に、ペースト状誘電体ガラス粉体樹脂組成物で誘電体ガラス隔壁パターンを形成させ、同様に硬化(又は重合硬化)させた後、この誘電体ガラス成形膜と誘電体ガラス隔壁パターンとを同時に、温度150〜550℃の熱履歴下にキュアさせて、その樹脂成分を分解除去(又は焼失)させる。
次いで、更なる昇温下に同時に焼結させて、焼結誘電体膜を施したガラス基板面に誘電体ガラス隔壁パターンを設けたプラズマディスプレイパネルが得られる。
【0034】
(作用) 以上から、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーは、重量平均分子量(Mw)が20,000〜500,000のアクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と、重量平均分子量(Mw)が1,000〜19,000のポリマー低分子量体成分(B)との互いに分子量の異なる異種ポリマーが配合されている。しかも、このような要件を満たす異種ポリマーを含有する混合系は、下記(1)式で定義した相形態パラメータ(PFP)で表して、0≦PFP≦5なる特定の数値物性を有し、いわゆる半相溶性なる挙動を呈する特異なポリマー混合相を形成させる。
また、本発明によるアクリル系樹脂バインダーにおいて、後述する実施例に示す事実から、このような特定のPFPの数値物性と、そのポリマー混合系が半相溶性の混合相を形成することとは、一義的に関係されてこのバインダーポリマー分に係わって、所定の流動下に形成させる塗布層の滲みや、スクリーン印刷時においての版ぬけ性(又は糊切れ性)のような障害等を効果的に防止させるものである。
【数3】
【0035】
また、本発明においては、この(1)式で定義した相形態パラメータ(PFP)が、PFP値<0では、このような異種ポリマーが形成する混合系の相形態は、非相溶性として挙動し、また、PFP値>5では、この混合系の相形態は、全くの一相に形成されて相溶性として挙動するものである。従って、焼結用アクリル系樹脂バインダーとしての混合系が、このようにPFP値が非相溶性では、例えば、光学顕微鏡下にセッケン分子がミクロ相分離してミセル形成しているような海島模様の二相構造を目視観察することができ、経時的に完全に二相に分離する。このような非相溶性の系では二相の分離状態がエネルギー的に安定であることから混合系の経時粘度挙動が不安定となり、スクリーン塗工持の印刷不良なる障害を発生させる傾向にある。また、この混合系が相溶性で全く均一な一相領域では、典型的なアクリル樹脂の粘度挙動を取るため、スクリーン塗工持の「糊り切れ悪さ」から印刷不良なる障害を発生させて、その形態が非相溶性、相溶性の混合相では、何れも本発明が目的とする焼結用アクリル系樹脂バインダーからほど遠いものとなる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダー及びそれを用いてなる機能性焼結体の実施の形態について更に説明する。
【0037】
既に上述した如く、本発明における異種ポリマーの混合系である焼結用アクリル系樹脂バインダーは、本発明において下記(1)式で定義した相形態パラメータ(PFP)なる数値物性において、明確に半相溶性として挙動する特定される混合相を形成していることが特徴である。しかも、後述する実施例に説明するようにPFP値が、0≦PFP≦5の数値範囲にあって、半相溶性として挙動する特定される混合相と評価する数値範囲と、本発明の焼結用アクリル系樹脂バインダーがスクリーン印刷時に塗布層の滲みが防止され、しかも、優れた版ぬけ性(又は糊切れ性)を発揮させる事実(発明の目的)とは良く符合している。
【0038】
【数4】
式中、δA、δBが高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の溶解性パラメータを示し、MwA、MwBは高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の重量平均分子量を示し、ΦA、ΦBは高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の重量基準(又は容積基準)の配合量を示す。
【0039】
そこで、本発明においては、この焼結用アクリル系樹脂バインダーを構成する異種ポリマーの混合系には、少なくとも以下の(1―1)〜(1−3)項に記載する要件(又は要素)が及ぼし合って、ある構造のポリマー混合相を形成させていると推察される。そこで、異種ポリマーの混合系で形成されるポリマー混合相が、相溶性の混合相であるとは、ポリマー相互間の特性として相互に溶解して全く一相を呈している。また、非相溶性の混合相であるとは、何れかのポリマーが凝集分離したミクロ相が分離分散して海島模様を呈する二相の混合相を呈している。また、半相溶性の混合相であるとは、混合系が一相となる相溶性領域と二相系の混合分散相とが混在する、いわゆる非相溶性の海島とは異なる高次構造の一相領域と二相領域の混合相を呈していると一般的に説明できる。
(1−1);本発明の異種ポリマーの混合系は、(メタ)アクリル系ポリマーが高分子量体成分(A)として、重量平均分子量(MwA)が20,000〜500,000の範囲にある。また、高分子量体成分(A)とは異なるポリマーが低分子量体成分(B)として、重量平均分子量(MwB)が1,000〜19,000の範囲にある。
(1−2);本発明の混合系では、これらの異種ポリマーの低分子量体成分(B)/高分子量体成分(A)が、所定の配合割合で混合されている。
(1−3);本発明の混合系では、(1−1)項に基づく特定する高分子量体成分(A)及び特定する低分子量体成分(B)には、それぞれ特定の溶解性パラメータのδA及びδBが働き、互いに異種分子同士の凝集−分散に係わって特定の活動エネルギーを及ぼし合う。
【0040】
従って、本発明における特定の異種ポリマーの混合系が形成する相形態が如何なる混合相であるかは、少なくとも上記要件(1―1)〜(1−3)項なる要素が及ぼし合う系であると理解されることから、一義的にこれらの要素を積算させることで、混合系に及ぼすパラメータとして相形態パラメータを定義することができる。
【0041】
従って、既に上述した本発明で定義したパラメータ(PFP)の式(1)において、lnMwA/lnMwBは分子量差の要素で、ΦB/ΦAは混合比の要素で、更に(δA−δB)2はポリマー同士の極性差の要素としてパラマータの各構成項とすることができる。本発明においては、0≦PFP≦5の範囲として半相溶性の混合相を形成させるに、lnMwA/lnMwB=1.01〜1.57で、またΦB/ΦA=0.01〜0.67の数値範囲で、また、アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と特定ポリマーの低分子量体成分(B)とに係わる(δA−δB)2値を、それぞれ適宜に選択されて半相溶性の混合相を形成する本発明の焼結用アクリル系樹脂バインダーにすることができる。
【0042】
なお、本発明において、塗布層の滲みをより効果的に防止でき、しかも、より優れた版ぬけ性(又は糊切れ性)を発揮させる観点から、好ましくは1≦PFP≦4で、更に好ましくは2≦PFP≦3.5なる数値物性であることがより好適である。
【0043】
また、本発明において、上記(1)式に定義する相形態パラメータ(PFP)に係わる溶解性パラメータ(δA及びδB)は、0≦PFP≦5を満たす関係において、好ましくは、用いる(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)のδA=8.0〜10.5で、また、用いる特定の低分子量体成分(B)のδB=8.5〜18.0であることが重要である。
【0044】
そこで、本発明で定義する相形態パラメータ(PFP)において、上記する(1)式中に示す高分子量体成分(A)及び低分子量体成分(B)の溶解性パラメータのδA、δBについて、以下に説明する。
【0045】
従来から、Burrellは、「凝集エネルギー密度の平方根が、溶剤の溶解性と相関する値である。」として[H.Burrell.J.Paint Techn.40(520),197(1943)記載を参照]、高分子の溶解性パラメータ(SP;Solubility Parameter)であるδ値を次式(10)で提示している。δ=(CED)1/2=(ΔE/V)1/2・・・(10)。そこで、式(10)中の(CED)は凝集エネルギー密度で、ΔEはモル当たりの凝集エネルギーで、Vはモル容積をそれぞれ示す。
【0046】
そこで、Smallは[P.A.Small,Appl.Chem.3,71(1953)記載を参照]、上述する式(10)の(ΔE/V)1/2が各分子の炭素数に正比例することに着目し、これをモル引力定数(ΔF)と定義して次式(20)を提示している。ΔF=(ΔE・ΔV)1/2・・・・(20)。そこで、上記(10)式を微分して得られる式から次式(30)として、ΔE=Δδ2・ΔV・・・・(30)に書き換えられるので、この式(30)に式(20)を代入して、次式(40)として、Δδ=ΔF/ΔV・・・・(4)が得られる。
【0047】
以上から、Smallは、各種の溶剤に対する高分子ポリマーの溶解性パラメータ(SP)として、各原子団のΔFの総和を、モル容積Vで除してδ(SP値=溶解性パラメータ値)なる次式(50)として、δ=ΣΔF/V・・・・(50)を提示している。従って、本発明において用いるδA及びδBは、Smallらによって定義された本発明に用いるアクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)及び特定の低分子量体成分(B)のそれぞれの溶解性パラメータを適宜示すものである。
【0048】
なお、本発明においては、このようにSmallが提唱する式(50)で得られる溶解性パラメータ(δ)は、通常、例えば、水素結合する溶剤や高分子ポリマーにあっては、不正確で修正を要する。そこで、従来から、このSmallのΔF値を修正した通常「OkitsuのΔF」と称されるΔFを用いて得られるδ値が理論値に相当するとして適宜好適に用いられる[沖津 俊直、日本接着学会誌、Vol.29 No.5,8〜14(1993)記載を参照]。従って、本発明における式(1)に用いるδA及びδBは、この「OkitsuのΔF」を用いて得られた溶解性パラメータ(δA及びδB)である。
【0049】
そこで、また、既に上述する如く、本発明による焼結用アクリル系バインダー樹脂組成物においては、好ましくは、相形態パラメータ値は0≦PFP≦5の範囲にある半相溶性の混合相を形成している。このPFP値が下限値の零未満のマイナス値になると、その混合系は非相溶性になり、既に上述するような混合相を形成していて二相構造となり、混合系が不安定な相となり好ましくない。一方、上限値の5を超えるにしたがって、その混合系は限りなく一相を呈する相溶性になって通常のアクリル樹脂と同様の粘度挙動を取ることから好ましくない。
【0050】
また、本発明においては、(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)が、好ましくは、炭素数Cが1〜18の何れかのアルキル基を有するメタクリル酸エステルモノマーの51〜100重量%と、(メタ)アクリル系モノマー及び/又はその他の重合性不飽和基を有するモノマーの0〜49重量%との重合体を適宜好適に用いることができる。しかも、好ましくは、この高分子量体成分(A)としての重合体の分子量分布は、分散指数(Mw/Mn)=1.0〜5.0の範囲にあるものが好適である。そこで、この分散指数(Mw/Mn)値が上限値を超えると高分子と低分子を混合する観点から好ましくない。
【0051】
また、本発明においては、特定の低分子量体成分(B)として、好ましくは、エステル基を有するアクリルオリゴマー、ポリエーテル及びポリエステルの群から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。しかも、分散指数(Mw/Mn)=3.0以下である比較的に分子量分布の少ないものが、半相溶性なる混合相を形成させ易い傾向にあることから適宜好適に使用することができる。
【0052】
また、本発明においては、重量%基準で表して、高分子量体成分(A)と低分子量体成分(B)の極性差の観点から、好ましくは、高分子量体成分(A)のエステル基含有率と、低分子量体成分(B)のエステル基含有率との差が5〜15%の範囲にあることが好適である。この差が上記範囲から外れると好ましくない。しかも、この上記差が満足されるにおいては、好ましくは、同じく重量%基準で表して、高分子量体成分(A)/低分子量体成分(B)=80〜60/20〜40の範囲に適宜好適に配合される。更には、この配合条件において、好ましくは、極性差を大きくするという観点から、高分子量体成分(A)の重量平均分子量/前記低分子量体成分(B)の重量平均分子量=25〜500の範囲にあることが好適である。
【0053】
また、本発明においては、重量%基準で表して、高分子量体成分(A)と低分子量体成分(B)極性差の観点から、好ましくは、高分子量体成分(A)のエステル基含有率と、低分子量体成分(B)のエステル基含有率との差が15%を超える範囲にある場合、好ましくは、同じく重量%基準で表して、高分子量体成分(A)/低分子量体成分(B)=1〜19/99〜81の範囲に適宜好適に配合される。更には、この配合条件において、好ましくは、極性差を小さくするという観点から、高分子量体成分(A)の重量平均分子量/前記低分子量体成分(B)の重量平均分子量=1.05〜25の範囲にあることが好適である。また、この差が15%を超えると、二成分が非相溶となって好ましくない。
【0054】
以上から、本発明に用いる(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)は、異種ポリマーである特定の低分子量体成分(B)との混合系である本発明による焼結用アクリル系バインダー樹脂組成物において、相形態パラメータ(PFP)として、0≦PFP≦5の如く特定の数値物性を有する半相溶性の混合相を形成している。その(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)は、重量平均分子量(Mw)が20,000〜500,000の範囲にあって、しかも、溶解性パラメーターのδAが8.0〜10.5の範囲にある特定の(メタ)アクリル系ポリマーである。
【0055】
本発明において、このような特定の(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)として、以下に挙げる重合性モノマーの単独又は2種以上の混合物を重合させて得られるポリマーとして適宜用いることができる。本発明において、その高分子量体成分(A)として好適なポリマー用のモノマーとして、例えば、アクリル酸,メタアクリル酸,メチルアクリレート,メチルメタアクリレート,エチルアクリレート,エチルメタアクリレート,n−プロピルアクリレート,n−プロピルメタクリレート,イソプロピルアクリレート,イソプロピルメタクリレート,sec−ブチルアクリレート,sec−ブチルメタクリレート,イソブチルアクリレート,イソブチルメタクリレート,tert−ブチルアクリレート,tert−ブチルメタクリレート,n−ペンチルアクリレート,n−ペンチルメタクリレート,n−ヘキシルアクリレート,n−ヘキシルメタクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,n−オクチルアクリレート,n−オクチルメタクリレート,n−デシルアクリレート,n−デシルメタクリレート,ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,ヒドロキシプロピルアクリレート,ヒドロキシプロピルメタクリレート等を挙げることができる。
【0056】
また、本発明に用いる一方の特定の低分子量体成分(B)は、同様に異種ポリマーである特定の高分子量体成分(A)との混合系である本発明による焼結用アクリル系バインダー樹脂組成物において、相形態パラメータ(PFP)として、0≦PFP≦5の如く、特定の数値物性を有する半相溶性の混合相を形成させている。その特定の低分子量体成分(B)は、重量平均分子量(Mw)が1,000〜19,000の範囲にあって、好ましくは重量平均分子量(Mw)が2,500〜15,000にあって、しかも、溶解性パラメーターのδAが8.5〜18.0の範囲にある特定の低分子量体成分(B)なるポリマーである。
【0057】
そこで、このような特定の低分子量体成分(B)なるポリマーとして、本発明において、例えば、エステル基を有するアクリルオリゴマー,ポリエーテル,ポリエステル,セルロース,ポリブチラール等が挙げられ、その具体例として、例えば、メチル(メタ)アクリレートオリゴマー,ブチル(メタ)アクリレートオリゴマー,2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートオリゴマー等のアクリルオリゴマー、ポリオキシエチレングリコール系,ポリオキシプロピレングリコール系等のポリエーテル、ポリエチレンブタンジカルボキシレート,ポリブチレンブタンジカルボキシレート等のポリエステル、メチルセルロース,エチルセルロース,ポリビニルブチラール等を適宜選んで用いることができる。その中でも、本発明においては、焼失性(又は焼成性)の観点から、好ましくは、アクリルオリゴマーを好適に用いることができる。
【0058】
また、本発明において、例えば、既に本発明者らによって特許出願されている特開2000−128911号公報に記載する塊状重合方法に準拠させて、後述するモノマーを重合させて重量平均分子量MwBが1000〜19,000の範囲にある本発明に用いる特定の低分子量体成分(B)を適宜好適に用いることができる。そこで、下記一般式(I)で表される少なくとも1個のチオール基と2級水酸基とを有する化合物を、塊状重合用触媒に用いる。
【0059】
【化1】
但し、一般式(2)において、R1〜R5 は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1から12のアルキル基であり、R6たは、水酸基、炭素数1〜12のアルコキシ基及び炭素数1〜12のアルキル基より選ばれた少なくとも1種類の基である。これを重合開始剤とするこの塊状重合法によって、分子量分布の狭い低重合体ポリマーが得られる。ここで、一般式(2)で表される化合物として、例えば、チオグリセロール,1−メルカプト−3,4−プロパンジオール,2−メルカプト−3−ブタノール,2−メルカプト−3,4−ブタンジオール等を挙げることができ、これらの化合物のうち、塊状重合用の触媒として、チオグリセロールを用いる。
【0060】
また、同じく本発明者らによって、既に特許出願されている特開2000−98948号公報に記載する有機金属化合物(メタロセン化合物)とチオール類からなる塊状重合用触媒を用いて重合させる塊状重合方法によって得られる重合物を、同様に本発明の特定の低分子量体成分(B)として用いることができる。
このような有機金属化合物として、例えば、ジシクロペンタジエン−Ti−ジクロライド,ジシクロペンタジエン−Ti−ビスフェニル,ジシクロペンタジエン−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル等のチタノセン化合物;ジシクロペンタジエン−Zr−ジクロライド、ジシクロペンタジエン−Zr−ビスフェニル等のジルコノセン化合物を挙げることができる。この有機金属化合物は、触媒量として、重合性不飽和化合物100重量部に対して、0.001〜1重量部の量で使用する。
【0061】
そこで、上記塊状重合方法に準拠させて、下記するモノマーを用いた塊状重合にさせて、本発明に用いる低分子量体成分(B)を調製する。そのモノマーは、重合性不飽和化合物であり、エチレン性二重結合を有する化合物である。このような重合性不飽和化合物の例としては、ビニル基含有化合物を挙げることができる。さらに、このような重合性不飽和化合物の例としては、以下に示すモノマー(又は化合物)を挙げることができる。
【0062】
すなわち、アクリル酸,メタアクリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリル酸ペンチル,アクリル酸ヘキシル,アクリル酸−2−エチルヘキシル,アクリル酸オクチル,アクリル酸ノニル,アクリル酸デシル,アクリル酸フェニル,アクリル酸メトキシエチル,アクリル酸エトキシエチル,アクリル酸プロポキシエチル,アクリル酸ブトキシエチル,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸ペンチル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル酸−2−エチルヘキシル,メタクリル酸オクチル,メタクリル酸フェニル,メタクリル酸メトキシエチル,メタクリル酸エトキシエチル,メタクリル酸プロポキシエチル,メタクリル酸ブトキシエチル,エチレングリコールのジアクリル酸エステル,ジエチレングリコールのジアクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジアクリル酸エステル,エチレングリコールのジメタクリル酸エステル,ジエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジメタクリル酸エステル,ポリエチレングリコールのジアクリル酸エステル,プロピレングリコールのジメタクリル酸エステル,ジプロピレングリコールのジメタクリル酸エステル,アクリロニトリル,メタクリロニトリル,酢酸ビニル,塩化ビニリデン,アクリル酸−2−クロロエチル,2−ビニル−2−オキサゾリン,アクリロイルアジリジン,メタクリロイルアジリジン,アクリル酸−2−アジリジニルエチル,アリルグリシジルエーテル,アクリル酸グリシジルエーテル,メタクリル酸グリシジルエーテル,メタクリル酸−2−エチルグリシジルエーテルのようなエポキシ基含有ビニル単量体,アクリル酸−2−ヒドロキシエチル,メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル,アクリル酸−2−ヒドロキプロピル,アクリル酸またはメタクリル酸とポリプロピレングリコール,フッ素置換メタクリル酸アルキルエステル,イタコン酸,クロトン酸,マレイン酸,フマル酸のような不飽和カルボン酸,2−クロルエチルビニルエーテル,メタクリルアミド,N−メチロールメタクリルアミド,ビニルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,アリルトリメトキシシラン,トリメトキシシリルプロピルアリルアミン,エチルデンノルボルネン,ピペリジン,イソプレン,ペンタジエン,ビニルシクロヘキセン,クロロプレン,ブタジエン,メチルブタジエン,シクロブタジエン等を挙げることができる。
【0063】
また、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーには、所定量の溶剤を配合させて所定の粘性流体(ペースト状)のビヒクルに調製する。本発明においては、従来からこのような分野で使用される溶剤として、通常、沸点が80〜260℃の範囲にある溶剤であれば特に限定することなく用いることができる。例えば、n−メチルピロリドン,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,ブチルカルビトールアセテート,エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の高沸点の多価アルコール誘導体や、エチルセロソルブ,トルエン,キシレン等の高沸点の芳香族化合物、乳酸メチル,乳酸エチル、ケトン類、テルペン類が挙げられる。
【0064】
そこで、後述する各種の機能性焼結体を製造するに際しては、樹脂分として特定の(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と特定の低分子量体成分(B)とを含有する本発明の焼結用アクリル系樹脂バインダーに、所定量の溶剤を添加させてなるビヒクル中に、後述する所定量の機能性無機粉体を添加させて粘性流体の機能性無機粉体樹脂組成物を調製する。本発明においては、上述したバインダー樹脂分の100重量部当たり、平均粒子径0.1〜20μmの機能性無機粉体を、100〜9000重量部、好ましくは、300〜7000重量部の範囲で含有させることができる。上述した粘度範囲にある本発明によるビヒクルに、上述した範囲で充填できる機能性無機粉体は、得られたペースト状樹脂組成物が上述した塗布性、賦形性を損なわせない限りにおいて、可能な限りその充填量が高めであることが好ましい。この充填量は、特に、この機能性無機粉体が持つビヒクルとの濡れ性や(その粉体自体が持つ吸油量に依存する)、また、無機粉体の細密充填の観点から、粒子径及び粒度分布や、球状、針状、不定形等の粒子形状等に大きく影響される。従って、一概には特定することができないが、細密充填の観点から、好ましくは、粒子形状がほぼ球状で、上述した平均粒子径を満たし、且つ適度の粒度分布を有するものが好適である。
【0065】
以上から、このような特定の(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と、この高分子量体成分(A)とは異種ポリマーである特定の低分子量体成分(B)とをバインダー樹脂分として含有する本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーには、必要に応じて、後述する機能性焼結体を製造する上で、その焼結性を損なわせぬ範囲において、他の添加剤として、例えば、可塑剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、沈降防止剤、消泡剤、レベリング剤又は熱重合禁止剤等を適宜に添加することができる。例えば、バインダー樹脂分の流動性を向上させる目的で添加される可塑剤としては、 ジエチルフタレート,ジブチルフタレート,ブチルベンジルフタレート,ジベンジルフタレーチ,ポリアルキレングリコール,トリエチレングリコールジアセテート等が挙げられる。
【0066】
<各種の機能性焼結体の製造方法>
機能性無機粉体と本発明による樹脂バインダーとを含有する流動性の無機粉体樹脂組成物を用いて機能性焼結体を製造させる方法において、機能性無機粉体が、金属粉体、金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体から選ばれる少なくとも1種以上の無機粉体に、本発明による焼結用アクリル系バインダーを、機能性無機粉体100重量部当たり、2〜200重量部の範囲で配合させて、粘度(23℃)が、0.1〜100Pa・sである流動性の無機粉体樹脂組成物を調製させ、次いで、この流動性の無機粉体樹脂組成物を所定の基板上に印刷させ又は所定の型枠に流込み、次いで、温度150〜550℃の熱履歴下に、この有機バインダー分を焼失させ、更なる昇温下に焼結させることで機能性焼結体を製造することができる。
【0067】
<各種の機能性焼結体>
本発明によれば、既に上述した樹脂バインダー(ビヒクル)に、各種の機能性無機粉体を含有させて、印刷性、塗布性、賦形性等に優れるペースト状無機粉体樹脂組成物を調製することができる。このペーストを用いて通常の塗布法、流込み法、印刷法によって、各種の基板上に塗布させて、広く実用に供せられている機能性焼結体(又はその層)を形成させることができる。そこで、このような機能性焼結体としては、例えば、電気的、機械的な機能性部材とすると、その機能特性からすると、絶縁体、誘電体、強誘電体、半導体、及び強靱性体等を挙げることができる。
【0068】
本発明によるペースト状の誘電体無機粉体樹脂組成物を介して、誘電体(又はその層や、膜)を形成させるに、好適な無機酸化物粒子としては、従来から公知である、その焼結温度が低いガラス系から、より焼結温度が高めであるセラミックス系等がある。前者のガラス系の誘電体無機粉体としては、好ましくは、アルカリ金属や、アルカリ土類金属を実質的に含まれない系であることから、例えば、酸化ビスマス、酸化珪素、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等を主成分とする、ZnO−B2O3−SiO2系,PbO−B2O3−SiO2系,PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系,PbO−ZnO−B2O3−SiO2系等を挙げることができる。その焼結温度は、550〜600℃であることから、例えば、ガラス基板上に焼き付けて、焼結誘電体層を形成させることができる。そのなかでも、より低温度(500℃以下)の系として、酸化亜鉛を主成分とするZnO−B2O3−SiO2系の誘電体無機粉体を挙げることができる。本発明においては、これらの系のガラス粉末を適宜に用いることができるが、必要に応じて、これらのガラス系を構成するそれぞれの酸化物粒子の組合わせ混合粉体であっても適宜好適に用いることができる。
【0069】
また、必要に応じて、このような低融点ガラスの誘電体ペースト樹脂組成物に、アルミナ等の低誘電率の粉体や、チタン酸バリウム等の高誘電率粉体や、その他の窒化珪素、炭化珪素のセラミックス粉体や、他の高融点ガラス等の単独又は2種以上を組合わせてフィラーとして添加することができる。
【0070】
上述したチタン酸バリウム等の誘電体機能性粉体としては、高誘電率であるペロブスカイト型複合酸化物であるチタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸鉛,チタン酸ジルコン酸鉛,チタン酸ネオジウム等を挙げることができる。また、低誘電率の誘電体機能性粉体としては、アルミナ,窒化アルミニウム,ムライト,コージエライト,結晶化ガラス等を挙げることができる。
このような誘電体層が設けられている基板としては、例えば、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等のディスプレイ基板を挙げることができる。特に、上述したフィラーが白色である場合には、プラズマディスプレイパネルにおいて、表示光の反射を向上させることができて、高い輝度の画像を得ることができる。
【0071】
また、強誘電体層を搭載する各種のエレクトロニックチップ材として、積層セラミックコンデンサ、積層圧電セラミック素子、積層セラミックフィルタ等を挙げることができる。その強誘電体層を形成させるペロブスカイト型複合酸化物粒子としては、例えば、Pb(Zn,Nb)O3,Pb(Fe,Nb)O3,Pb(Fe,W)O3,Pb(Mg,Nb)O3,Pb(Ni,W)O3,Pb(Mg,W)O3,BaTiO3,SrTiO3,CaTiO3,PbTiO3,Pb(Zr,Ti)O3,Ba(Ti,Sn)O3,Bi4Ti3O12,(Ba,Sr、Ca)TiO3,(Ba、Ca)(Zr、Ti)O3,(Ba,Sr、Ca)(Zr、Ti)O3等を挙げることができる。上述したこれらの各種の機能性焼結体の焼結温度は、通常、700〜1300℃であるが、焼結性、焼結温度の低下、熱膨張率等の改良・改善等から、必要に応じて、既に上述したガラス系誘電体を適宜組合わせ使用することができる。
【0072】
また、半導体酸化物粉体としては、例えば、TiO2,MgO,NiO,Mn2O3(MnO2、MnO),SnO2,ZnO,Fe3O4,WO3,V2O5等が挙げられ、なかでも、TiO2,MgO,NiO,Mn2O3,Fe3O4,Co2O3、その他スピネル型酸化物は温度に敏感な半導体として、その焼結体はサーミスタとして利用される。また、光半導体等の各種のセンサー層として形成、更には光触媒成形体を形成させることができる。
【0073】
また、本発明において、機能性無機酸化物粉体の焼結セラミックスとして、例えば、摺動部材として用いられる耐熱安定性に優れた高靱性焼結体として、Y2O3や、CeO2,Al2O3が添加された、Y2O3−ZrO2,Y2O3−ZrO2−Al2O3,Y2O3−CeO2−ZrO2系の部分安定化ジルコニアを用いた焼結セラミックスを挙げることができる。
【0074】
また、このような各種の機能性焼結体(層)を形成させるには、通常、CVD法、スパッタリング法等による薄膜体や、本発明のような樹脂バインダーを用いてなるペースト状機能性無機粉体樹脂組成物の型枠流込み法によるセラミックグリーンシートを介しての焼結された機能性単独成形体や、これらを積重ね又は組合わせ積層体としての焼結成形体や、また、同様に本発明の樹脂バインダーを用いて、スクリーン印刷法や、塗布法によって、例えば、基板用グリーンシート、セラミック基板、ガラス基板、金属基板上にパターン印刷や、塗布させて基板上に各種の機能性焼結体を形成させることができる。また、塗布法として、バーコーター法、ロールコーター法、スリットダイコーター法、ドクターブレードコーター法等の塗布法が挙げられる。また、これらの中でも、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁を形成させる方法として、スクリーン印刷法、サンドブラスト法及び感光性ペースト法(フォトレジスト形成法)が挙げられ適宜好適に使用することができる。
【0075】
また、このビヒクルの樹脂組成物の23℃での粘度が、0.01〜10Pa・s、好ましくは、0.05〜8Pa・sの範囲にある。この粘度が下限値未満であると、充填する無機粉体の表面濡れ性にもよるが、安定したペーストが得られなく、塗布性又は賦形性を低下させるし、一方、上限値を超えると、無機粉体の充填量が著しく低下させるだけでなく、ペーストの塗布性を著しく低下させる。
【0076】
また、本発明においては、既に上述した如く、ペーストを形成させるビヒクルは、特に必要のないかぎり、無溶剤型であって、形成された導電性樹脂ペーストは、塗布性、形体賦形性に優れ、しかも、乾燥・プレー焼成・焼結を通して、従来のビヒクルに比べて、より低温度である250〜550℃、好ましくは、350〜500℃の温度範囲において、しかも、不活性雰囲気下で、ビヒクル成分がほぼ完全に、熱分解・揮発して飛散除去されることが特徴である。
【0077】
このような本発明によるビヒクルを用いた導電性樹脂ペースト中には、後述する各種の導電性金属及び/又はその合金粉体が、上述した低重合体の100重量部当たり、平均粒子径0.1〜20μmの導電性無機粉体を、100〜9000重量部、好ましくは、500〜6000重量部の範囲で含有させることができる。そこで、上述した粘度範囲にある本発明による有機ビヒクルに、上述した範囲で充填できる導電性無機粉体は、得られた導電性樹脂ペーストが上述した塗布性、賦形性を損なわせぬ範囲において、可能な限りその充填量が高めであることが好ましい。
【0078】
<導電性焼結体の形成方法>
各種のエレクトロニクス製品及びその周辺機器として、例えば、基板上に形成されたセラミックコンデンサ素子、圧電体素子、焦電体素子、半導体デバイス等のエレクトロニクス部品には、内部電極、回路パターン、外部電極端子等の導電性部材が組み込まれている。その形成方法は、例えば、CVD・焼結法、スパッタ法、又は導電性ペーストを塗布・焼結法等によって形成することができる。
既に上述した如く、本発明による無溶剤型のバインダー樹脂組成物(ビヒクル)に、導電性金属及び/又はその導電性合金の無機粉体を混練させることで容易にペースト状になり、既に上述した塗布性、賦形性及び焼結性等に優れる本発明による導電性樹脂ペーストを調製することができる。このように得られた導電性樹脂ペーストをアルミナ等のセラミック基板上又は各種のセラミックグリーンシートの基材上に塗布することができる。その塗布法としては、スクリーン印刷法、バーコーター法、 ロールコーター法、スリットダイコーター法、ドクターブレードコーター法、感光性樹脂ペースト法(ホトレジスト形成法)が挙げられ、適宜好適に使用することができる。
【0079】
また、このようなペーストを塗布させる用途例としては、例えば、アルミナ,窒化アルミナ等のセラミック基板や、コージェライト,ムライト,ステアタイト,ガラス成分を主成分とした低温焼成用基板のセラミックグリーンシート上に内層又は外層導電体として、又は、タンタルコンデンサー、ペロブスカイト型複合酸化物粒子の強誘電体層を用いた積層セラミックコンデンサー、積層圧電セラミック素子、積層セラミック(LC)フィルター等の外部電極として適宜塗布させて焼結形成することができる。
【0080】
また、上述したセラミック基板上又はセラミックグリーンシート等の基材上に塗布される導電性ペーストは、絶縁体層,誘電体層,絶縁体層−誘電体層等上に積層形成されるか、又は絶縁体層−導電層−絶縁体層,絶縁体層−誘電体層−導電体層−絶縁体層,絶縁体層−誘電体層−導電体層−誘電体層等のように層間導電材として形成されることになる。
【0081】
また、本発明のように、ペースト状樹脂組成物が、感光性樹脂組成物である場合には、これらの塗布法に係わって、好ましくは、レジスト形成法(フォトリソグラフィー)で、塗布・パターン露光させて、現像−キュア−プレー焼成−焼結させて回路パターンとして導電性焼結層を形成させることができる。
【0082】
焼成用導電性樹脂ペーストの導電材としては、金,銀,白金,パラジウム,銀−パラジウム合金,ニッケル,アルミニウム,アルミニウム−Si,アルミニウム−銅−Si,銅,銅−銀合金,チタニウム,チタニウム−Si,タングステン,タングステン−Si,モリブデン,モリブデン−Si,ITO等が挙げられる。また、必要に応じて、導電性粉体の基板に対する密着性の向上又は通常、焼結させる600〜1100℃の温度領域における、焼結性、焼結温度の低下、熱膨張率等の改良・改善等から、必要に応じて、導電性樹脂ペーストにガラスフリットを混ぜることができる。
【0083】
このガラスフリットとしては、好ましくは、アルカリ金属や、アルカリ土類金属を実質的に含まれない系であることから、例えば、酸化ビスマス、酸化珪素、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等を主成分とする、ZnO−B2O3−SiO2系,PbO−B2O3−SiO2系,PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系,PbO−ZnO−B2O3−SiO2系等を挙げることができる。本発明においては、導電性粉体100重量部に対して、ガラスフリット0.1〜10重量部を含有させることができる。
【0084】
また、必要に応じて、このような低融点ガラスの誘電性粉体に係わって、アルミナ,窒化アルミニウム,ムライト,コージエライト,結晶化ガラス等の低誘電率の粉体や、チタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸鉛,チタン酸ジルコン酸鉛,チタン酸ネオジウム等の高誘電率粉体や、その他の窒化珪素、炭化珪素のセラミックス粉体や、他の高融点ガラス等の単独又は2種以上を組合わせてフィラーとして添加することができる。
【0085】
<プラズマディスプレイパネル板の製造>
そこで、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーを用いて、ペースト状の誘電体ガラス樹脂組成物を用いて、スクリーン印刷法で所定の機能性焼結体であるガラス誘電体の隔壁が設けてなるプラズマディスプレイパネル製造の実施例について以下に説明する。
先ず、所定のガラスディスプレイ基板上に、機能性無機粉体がBi2O3−BO2−SiO2系,BO2−SiO2−Al2O3−Li2O系,PbO−BO2−SiO2系,PbO−ZnO−BO2−SiO2系の群から選ばれる少なくとも1種の誘電性ガラス粉体と、又はこの誘電性ガラス粉体とペロブスカイト型の強誘電体複合酸化物粒子と、本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーとを含有する無機粉体樹脂組成物をスクリーン印刷で誘電体パターン成形膜を形成させる。次いで、この誘電体成形膜上に、同様のこの無機粉体樹脂組成物による所定の誘電体隔壁パターンを形成させる。次いで、この誘電体成形膜と誘電体隔壁パターンを硬化させた後、温度250〜550℃の熱履歴下に、樹脂バインダー分を焼失させて、更なる昇温下に同時に焼結させてプラズマディスプレイパネル板を製造することができる。
【0086】
このようなプラズマディスプレイパネル板を製造するに際して、そのバインダー樹脂組成物の重合硬化が、熱重合硬化性又はUV重合硬化性の何れかであっても、特に限定することなく用いることができるが、好ましくは、隔壁形成をサンドブラスト法によらずに、ホトレジスト形成法を用いられることから、好ましくは、UV重合硬化性である方が、ハンドリング性の観点から好適である。
【0087】
そこで、プラズマディスプレイパネル板用の通常の方法で誘電体膜を形成させたガラス基板上に、バーコーター法によって、誘電体ガラス粉体を含有する感光性樹脂組成物をバインダー樹脂で調製したペースト状樹脂組成物を塗布させた層に、隔壁用パターンマスクを介してスクリーン印刷させた後、UV照射させてUV隔壁パターン硬化させる。次いで、塗布された未硬化層のペースト状樹脂組成物をエッチングで除去し、隔壁パターンを形成させた。次いで、常温〜200℃の温度で、隔壁パターン層をキュアさせた後、200〜350℃でバインダー樹脂分を分解除去させる。次いで、500〜600℃の昇温下に、焼結させて、ガラス基板上の誘電体膜に、賦形性、寸法性、密着性の良好な誘電体ガラスの隔壁を形成されたプラズマディスプレイパネル板が得られる。
【0088】
【実施例】
以下に、本発明を更に実施例によって説明するが、本発明はこれらにいささかも限定されるものではない。
【0089】
【表1】
【0090】
(参考例1)
旭化成(株)製デルペット80N100重量部、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート150重量部をフラスコに仕込み、溶解して(メタ)アクリル系高分子量体成分(A)である高分子量体成分(a−1)を得た。
(参考例2)
導電性樹脂ペーストの バインダー樹脂組成物(ビヒクル)を構成させる(メタ)アクリル系高分子量体成分(A)である高分子量体成分(a−2)を調製する。撹拌装置、窒素導入管、温度計及び還流冷却管を備えたフラスコに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート150重量部、イソブチルメタクリレート100重量部を仕込みフラスコ内に窒素ガスを導入しながらフラスコ内の内容物を80℃に加熱した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル0.05重量部を撹拌下のフラスコ内に添加した。その後、撹拌中のフラスコ内の内容物の温度が80℃に維持できるように、冷却及び加温を4時間行った。次いで、アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加し、更に6時間重合を行った。以上のようにしてトータル10時間の反応後、反応物の温度を室温に戻し、反応物(a−2)を得た。その重合物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量は、Mw=210,000、Mn=50,000であり、分散指数=4.2であり、23℃における粘度が20(Pa・s)である(メタ)アクリル系重合体であった。
【0091】
(実施例及び比較例)
(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体(A)とこの高分子量体(A)とは異なるポリマーの低分子量体成分(B)との樹脂混合物として[表2]に示す配合割合で調製し、不揮発分35%程度になるようにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートで希釈した焼結用アクリル系樹脂バインダーの100重量部に、ガラス粉末(フィラー)として、酸化亜鉛82重量%、酸化ホウ素8重量%、酸化珪素10重量%の組成比のガラスフリット粉体400重量部を十分に混練させてガラス粉体のペースト状誘電体樹脂組成物を調製した。なお、低分子量体成分(B)として[表1]に示す供試料(b−1)〜(b−3)を使用した。
(塗工及び塗工適性評価)
次いで、ガラス基板上に金属製メッシュにて、膜厚約50μmに成るように塗布し、100℃で5分間加熱乾燥を行った。塗布時の糸引きの有無を目視観察した。また、乾燥後の塗工表面観察で塗布面の荒れを観察した。
(プレー焼成及び焼成性評価)
次いで、バインダーの焼失性(又は焼成性)評価として基板上にペーストを塗布・乾燥させた上記の試験体を大気下の常温から350℃まで20分間で昇温させ、350℃で20分間、加熱処理を行い、目視観察を行った。
また、その表面及びサンドペーパを掛けて削りとられた表面のそれぞれを、MEKを湿らせたガーゼで拭いてガーゼ上の汚れ成分の付着を観察した。その結果を[表2]に示した。なお、表中に示す○×評価は、それぞれ、スクリーン塗工性:○(糸引きなし、塗布表面状態良好)、×(塗布表面状態不良)。 バインダー焼失性(又は焼成性):○(目視及びガーゼ上に残査なし)、×(どちらか一方でも残査あり)を示す。なお、この「糸引きなし」とは、通常、スクリーン印刷特性として評価させる版ぬけ性(又は糊切れ性)と同様の評価値である。
【0092】
【表2】
【0093】
以上から、本発明に用いる(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と、このポリマーとは異種ポリマーである特定の低分子量体成分(B)との混合系である本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダー中では、互いのポリマー同士が、相溶性でなく、又非相溶性でなく、半相溶性の特徴ある混合相領域を形成している。この半相溶性である本発明の樹脂バインダー混合系は、本発明において新規に定義した相形態パラメータの「PFP」値において、0≦PFP≦5のような特定する数値物性値であることが特徴である。[表2]に示す結果から明らかなように、このようなパラメータを有する本発明による焼結用アクリル系樹脂バインダーは、そのバインダーの焼失性を損ねることなく、しかも、従来のアクリル系樹脂バインダーでは十分に達成することができなかったスクリーン印刷特性(糸引きなし、塗布表面状態良好)を達成させている。これによって、本発明の目的である[本発明の樹脂バインダーの混合系が特定する新規な相形態パラメータ(PFP; Phases Form Parameter)を有している。]−[本発明の樹脂バインダーの混合系が半相溶性である。]−[本発明の樹脂バインダーがスクリーン印刷特性に優れている。]との相互関係が、よく符合する新規な事実関係にあることがよく理解される。
【0094】
【発明の効果】
以上から、本発明の焼結用アクリル系樹脂バインダーによれば、(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)と、異種ポリマーである特定の低分子量体成分(B)との混合系は、相溶性でも非相溶性でもなく、新規に定義する相形態パラメータ(PFP)として0≦PFP≦5にある半相溶性の混合相を形成していることが特徴である。
【0095】
このように半相溶性の混合系で、相形態パラメータ(PFP)として0≦PFP≦5である樹脂バインダーは、従来のアクリル系樹脂バインダーでは使用することができなかったスクリーン印刷用の焼結用アクリル系樹脂バインダーとして提供することができる。
【0096】
このようにスクリーン印刷法による印刷塗布は、各種の微細パターン塗布ができ、焼結用樹脂バインダー組成物として、金,銀,銅,アルミニウム,タングステン,銀−パラジウム合金,アルミニウム−Si,アルミニウム−銅−Si,銅−銀合金,タングステン,タングステン−Si,モリブデン,モリブデン−Si等の導電性層を塗布形成させてメタライズすることができる。
【0097】
また、各種のエレクトロニクス製品及びその周辺機器として、内部電極、回路パターン、外部電極端子等の導電性部材を導電性ペーストの塗布・焼結法で組み込ませた、例えば、タンタルコンデンサー、ペロブスカイト型複合酸化物粒子の強誘電体層を用いた積層セラミックコンデンサー素子、積層圧電セラミック素子、積層セラミック(LC)フィルター、焦電体素子、半導体デバイスや、アルミナ、窒化アルミナ等のセラミック基板上又はコージェライト、ムライト、ステアタイト、ガラス成分を主成分とした低温焼成用基板の各種のセラミックグリーンシートの基材上に導電性ペーストを塗布・焼結させた基板等を提供することができる。
Claims (15)
- 金属粉体をメタライズ化させる又は金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体を焼結成形させるに用いるアクリル系樹脂バインダーにおいて、
(メタ)アクリル系ポリマーの高分子量体成分(A)が、重量平均分子量(MwA)として20,000〜500,000の範囲にあり、
前記高分子量体成分(A)とは異なるポリマーの低分子量体成分(B)が、重量平均分子量(MwB)として1,000〜19,000の範囲にあり、
且つ前記高分子量体成分(A)と前記低分子量体成分(B)とを含有するポリマー混合系に形成される混合相に係わって定義する相形態パラメータ(PFP)の下記(1)式、
によって表す0≦PFP≦5なる特定の数値物性を有していることを特徴とする焼結用アクリル系樹脂バインダー。 - 重量%基準で表して、前記低分子量体成分(B)/前記高分子量体成分(A)=1〜40/60〜99の配合割合に混合されていることを特徴とする請求項1に記載の焼結用アクリル系樹脂バインダー。
- 前記高分子量体成分(A)の前記δA=8.0〜10.5の範囲にあって、炭素数Cが1〜18のアルキル基を有するメタクリル酸エステルモノマーの51〜100重量%と、(メタ)アクリル系モノマー及び/又はその他の重合性不飽和基を有するモノマーの0〜49重量%との重合体で、且つ分散指数(Mw/Mn)=1.0〜5.0の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結用アクリル系樹脂バインダー。
- 前記低分子量体成分(B)の前記δB=8.5〜18.0の範囲にあって、エステル基を有するアクリルオリゴマー、ポリエーテルポリブチラール、セルロース及びポリエステルの群から選ばれる少なくとも1種で、且つ分散指数(Mw/Mn)=3.0以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の焼結用アクリル系樹脂バインダー。
- 重量%基準で表して、前記高分子量体成分(A)のエステル基含有率と、前記低分子量体成分(B)のエステル基含有率との差が5〜15%の範囲で、且つ重量%基準で表して、前記低分子量体成分(B)/前記高分子量体成分(A)=20〜40/60〜80の配合割合に混合されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の焼結用アクリル系樹脂バインダー。
- 重量%基準で表して、前記高分子量体成分(A)のエステル基含有率と、前記低分子量体成分(B)のエステル基含有率との差が15%を超える範囲で、且つ重量%基準で表して、前記低分子量体成分(B)/前記高分子量体成分(A)=1〜19/81〜99の配合割合に混合されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の焼結用アクリル系樹脂バインダー。
- 機能性無機粉体とアクリル系樹脂バインダーとを含有する流動性無機粉体樹脂組成物を用いて機能性焼結体を製造する方法において、
前記機能性無機粉体として、金属粉体、金属又は非金属の酸化物粉体及び/又は金属又は非金属の非酸化物粉体から選ばれる少なくとも1種以上の無機粉体に、
アクリル系樹脂バインダーとして、請求項1〜6に記載する何れかの焼結用アクリル系樹脂バインダーを配合させて、粘度(23℃)が、0.1〜100Pa・sになる無機粉体樹脂組成物を調製させ、
次いで、前記無機粉体樹脂組成物を所定の基板上にスクリーン印刷させ又は所定の型枠に流込み、
次いで、温度150〜550℃の熱履歴下に含有する前記樹脂バインダーを焼失させ、更なる昇温下に焼結させることを特徴とする機能性焼結体の製造方法。 - 前記流動性の無機粉体樹脂組成物が、前記機能性無機粉体100重量部当たり、前記樹脂バインダーが2〜200重量部の範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の機能性焼結体の製造方法。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造方法を用いて得られる機能性焼結体において、前記機能性無機粉体が、Bi2O3−BO2−SiO2系,BO2−SiO2−Al2O3−Li2O系,PbO−BO2−SiO2系,PbO−ZnO−BO2−SiO2系の群から選ばれる少なくとも1種の誘電体ガラス粒子であることを特徴とする誘電性焼結体。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造成方法を用いて得られる機能性焼結体において、前記機能性無機粉体がチタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシユム,チタン酸鉛,チタン酸カルシウム,ニオブ酸鉛,チタン酸ネオジウム又はチタン酸ジルコン酸鉛の群から選ばれる少なくとも1種のペロブスカイト型の強誘電体複合酸化物粒子であることを特徴とする強誘電性焼結体。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造方法を用いて得られる機能性焼結体において、前記機能性無機粉体が、光半導体性の酸化チタンであることを特徴とする光半導性焼結体。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造方法を用いて得られる機能性焼結体において、前記機能性無機粉体が、半導体性の酸化亜鉛であることを特徴とする半導性焼結体。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造方法を用いて得られる機能性焼結体において、前記機能性無機粉体が、部分安定化ジルコニアであることを特徴とする安定化ジルコニア焼結体。
- 請求項7又は8に記載する機能性焼結体の製造方法を用いて、所定の基板上にパターン印刷・焼結させて得られる導電性焼結体において、前記機能性無機粉体が、金,銀,白金,パラジウム,アルミニウム,銅,ニッケル,タングステン,モリブデンの群から選ばれる少なくとも1種の金属粉体及び/又はその少なくとも2種金属元素からなる合金粉体であることを特徴とするメタライズ焼結体。
- 請求項7又は8に記載するスクリーン印刷を介する機能性焼結体の製造方法を用いて得られるプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
ガラスディスプレイ基板上に、機能性無機粉体がBi2O3−BO2−SiO2系,BO2−SiO2−Al2O3−Li2O系,PbO−BO2−SiO2系,PbO−ZnO−BO2−SiO2系の群から選ばれる少なくとも1種の誘電性ガラス粉体又は前記誘電性ガラス粉体とペロブスカイト型の強誘電体複合酸化物粒子と、樹脂バインダーとして請求項1〜6に記載する何れかの焼結用アクリル系樹脂バインダーとを含有する無機粉体樹脂組成物をスクリーン印刷で誘電体パターン成形膜を形成させ、
次いで、前記誘電体成形膜上に前記無機粉体樹脂組成物による誘電体隔壁パターンを形成させ、
次いで、前記誘電体成形膜と前記誘電体隔壁パターンを硬化させた後、温度150〜550℃の熱履歴下に前記有機バインダー分を焼失させて、更なる昇温下に同時に焼結させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182026A JP2005015273A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182026A JP2005015273A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005015273A true JP2005015273A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003182026A Revoked JP2005015273A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005015273A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317487A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Ulvac Japan Ltd | プラズマディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネルの製造装置 |
JP2011173765A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Kyocera Corp | セラミックグリーンシートおよびその製造方法 |
JP2015023193A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | ヤマハ株式会社 | 圧電素子 |
JP2017165630A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 藤倉化成株式会社 | セラミックグリーンシート成形用樹脂組成物およびセラミックグリーンシート成形用材料 |
JP2018079616A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 藤倉化成株式会社 | セラミックグリーンシート成形用樹脂組成物およびセラミックグリーンシート成形用材料 |
CN116648430A (zh) * | 2020-12-22 | 2023-08-25 | 可乐丽则武齿科株式会社 | 氧化锆颗粒、压粉体和它们的制造方法 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182026A patent/JP2005015273A/ja not_active Revoked
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317487A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Ulvac Japan Ltd | プラズマディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネルの製造装置 |
JP2011173765A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Kyocera Corp | セラミックグリーンシートおよびその製造方法 |
JP2015023193A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | ヤマハ株式会社 | 圧電素子 |
JP2017165630A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 藤倉化成株式会社 | セラミックグリーンシート成形用樹脂組成物およびセラミックグリーンシート成形用材料 |
JP2018079616A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 藤倉化成株式会社 | セラミックグリーンシート成形用樹脂組成物およびセラミックグリーンシート成形用材料 |
CN116648430A (zh) * | 2020-12-22 | 2023-08-25 | 可乐丽则武齿科株式会社 | 氧化锆颗粒、压粉体和它们的制造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI479510B (zh) | 利用高速燒成之膜狀導體之製造方法 | |
CN105152648B (zh) | 介电陶瓷组合物及具有该组合物的多层陶瓷电容器 | |
KR940005416B1 (ko) | 유전성 조성물 | |
CN107871543B (zh) | 导电性糊剂 | |
JP3697401B2 (ja) | 導体ペースト及びその製造方法 | |
JP2007254211A (ja) | 電子部品、誘電体磁器組成物およびその製造方法 | |
US20240038446A1 (en) | Multilayer ceramic electronic component | |
TW200814110A (en) | Dielectric ceramic composition, electronic components and method of manufacturing the same | |
JPS6121967A (ja) | 誘電体組成物 | |
JP5838968B2 (ja) | 誘電体セラミック、積層セラミック電子部品、およびこれらの製造方法 | |
TWI290096B (en) | Method for making raw ceramic powder, raw ceramic powder, dielectric ceramic produced using raw ceramic powder, and monolithic ceramic electronic component using dielectric ceramic | |
JP2005015273A (ja) | 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
JP2022014285A (ja) | スラリー組成物及びセラミック焼結体の製造方法 | |
JP2002097215A (ja) | ペースト状導電性樹脂組成物及びその焼結体の形成方法 | |
JP4208234B2 (ja) | 圧電セラミック材用導体ペースト及びその利用 | |
JPWO2004101465A1 (ja) | セラミックグリーンシートと積層セラミック物品及びその製造方法 | |
WO2011162044A1 (ja) | 誘電体セラミック組成物、および積層セラミック電子部品 | |
JP3932327B2 (ja) | ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法 | |
JPS61291457A (ja) | 誘電体組成物 | |
TWI401233B (zh) | 多層陶瓷電容器內之介質陶瓷組成物及其電容器之形成方法 | |
CN107452435B (zh) | 导体形成用糊剂 | |
JP4613648B2 (ja) | 導電ペーストおよび電子部品 | |
JP6975246B2 (ja) | 鉛フリー厚膜低抗体およびこれを含む電子部品 | |
JP4764110B2 (ja) | 積層型圧電素子の製造方法 | |
JP7180282B2 (ja) | 焼成用金属酸化物ナノ粒子分散体、及び焼結膜の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060301 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081118 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090310 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090511 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090609 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090909 |
|
A59 | Written plea |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A59 Effective date: 20091105 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20091126 |
|
AA91 | Notification of revocation by ex officio |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971091 Effective date: 20091124 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20100115 |