JP2005011665A - 冷陰極蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】冷陰極蛍光ランプの輝度維持率を確保し色度変化量を抑制する。
【解決手段】蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆する。これにより、蛍光体被膜3の劣化を防ぎ、輝度維持率の確保と色度変化量の抑制を図る。また、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率とする。これにより、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を改善し、また酸化ランタンによる被覆を剥がれ難くする。
【選択図】 図1
【解決手段】蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆する。これにより、蛍光体被膜3の劣化を防ぎ、輝度維持率の確保と色度変化量の抑制を図る。また、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率とする。これにより、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を改善し、また酸化ランタンによる被覆を剥がれ難くする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等の光源として使用される冷陰極蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
冷陰極蛍光ランプの基本的な構成は、直管形のガラスバルブの内壁に蛍光体被膜が形成され、ガラスバルブの内部に希ガス及び水銀が気密に封入され、ガラスバルブの両端部に一対の電極が配置された構成である。
【0003】
このような構成の冷陰極蛍光ランプは、ノートパソコンやカーナビゲーション等の液晶表示装置に光源として幅広く用いられ、その寿命としては10000時間程度であることが求められていた。
【0004】
しかし、近年では、液晶表示装置の用途の拡大に伴い、冷陰極蛍光ランプには更なる長寿命化が要求されている。
【0005】
例えば、モニタや大型TVに用いられる冷陰極蛍光ランプの寿命は、40000〜50000時間とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図16は、従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率の変化を示すグラフである。ここでは、内径2.0mm、軸方向長さ400mmのガラスバルブを用い、蛍光体被膜の厚さを15μm〜25μm、駆動電圧を点灯周波数40kHzの正弦波、放電電流を8mAとして点灯させた。
【0007】
輝度維持率は、初期値に対して10000時間経過時で約70%、50000時間経過時で約55%となっている。一般的にランプの寿命は輝度維持率が初期値に対して50%以下になったときであり、この冷陰極蛍光ランプを50000時間の寿命が要求されるモニタや大型TVに使用すると、寿命には至らないものの輝度維持率はかなり低下することとなる。
【0008】
しかも、実際に冷陰極蛍光ランプをバックライト装置に組み込んだ場合には、リフレクタや導光板の劣化も含まれるため、50000時間経過後には、初期値の半分以下の輝度しか得られなくなるという問題がある。
【0009】
図17は、経過時間に対する色度のx値変化量を測定したときのグラフであり、図18は、同じく色度のy値変化量を示すグラフである。10000時間経過後には、初期値に対してx値は0.021上昇し、y値は0.027上昇し、50000時間経過後には、x値は0.040上昇し、y値は0.050上昇してしまうため、寿命末期には色度が初期のものとは全く異なるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、輝度維持率を確保し色度変化量を抑制し得る冷陰極蛍光ランプを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明に係る冷陰極蛍光ランプは、ガラスバルブと、前記ガラスバルブの内壁に形成された蛍光体被膜と、前記ガラスバルブの内部に封入された希ガス及び水銀と、前記ガラスバルブの両端部に封着された一対の電極とを備えた冷陰極蛍光ランプにおいて、前記蛍光体被膜は、その粒子の表面が酸化ランタンで被覆されていることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、蛍光体被膜の劣化を防ぎ、輝度維持率の確保と色度変化量の抑制を図り、ランプ性能を向上できるようにしている。
【0013】
第2の冷陰極蛍光ランプでは、前記酸化ランタンの重量は、前記蛍光体の母体重量に対して0.1〜5%の比率であることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率としたことで、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を抑制してランプ性能を向上させ、かつ酸化ランタンによる被覆が剥がれ難いようにしている。
【0015】
第3の冷陰極蛍光ランプは、前記ガラスバルブの内壁と前記蛍光体被膜との間に保護膜を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、ガラスバルブの内壁と蛍光体被膜との間に保護膜を設けることで、輝度維持率と色度変化量に基づくランプ性能を更に向上できるようにしている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本実施の形態における冷陰極蛍光ランプは、直管形のガラスバルブ1の内壁に紫外線による刺激で発光する蛍光体被膜3が形成され、ガラスバルブ1の内部にネオンやアルゴルを用いた希ガス6及び水銀(図示せず)が気密に封入される。ガラスバルブ1の両端部には有底筒状の電極4a,4bが配置され、電極4a,4bの底部にそれぞれ接続されたリード線5a,5bが、ガラスバルブ1の両端の封着部2a,2bにそれぞれ封着される。
【0018】
本冷陰極蛍光ランプは、輝度維持率と色度シフトの向上を課題とするものであるが、輝度維持率の低下と色度変化量の増大の主な原因は、蛍光体被膜3の劣化とガラスバルブ1の変色である。
【0019】
蛍光体の劣化要因としては、(1)紫外線による劣化、(2)水銀の吸着、(3)イオン衝突により蛍光体が非結晶状態となることによる劣化、があげられる。
【0020】
そこで、本冷陰極蛍光ランプでは、蛍光体被膜3の劣化を防止するため、蛍光体被膜3として、蛍光体の粒子表面を安定物質である金属酸化物で被覆したものを用いることを基本的な構成とする。
【0021】
図2は、蛍光体粒子の表面を被覆し易く、かつ安定物質であると考えられる酸化ランタン(La2O3)、アルミナ(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)で蛍光体の粒子表面を被覆したときのそれぞれ冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率を示している。ここで用いた冷陰極蛍光ランプの寸法は、内径2.0mm、軸方向長さ400mmである。周囲温度は25℃、ランプ電流は7mA一定とした。酸化ランタンで被覆した場合には、金属酸化物でコートしなかった場合に比べ約10%の輝度維持率の改善が図れている。一方、他の金属酸化物で被覆した場合には、かえって金属酸化物で被覆しなかった場合よりも輝度維持率が低下している。
【0022】
図3は、図2と同じ状態において経過時間に対する色度のx値変化量を測定したときのグラフであり、図4は、同じく色度のy値変化量を示すグラフである。図3,4では、かっこの中の数値は、最右端の測定点における色度変化量の値を示している。酸化ランタンで被覆した場合には、金属酸化物で被覆しなかった場合に比べ、色度変化量は2/3〜1/2に低減している。一方、他の金属酸化物で被覆した場合には、金属酸化物で被覆しなかった場合よりも却って色度変化量が増大している。
【0023】
ランタン以外の希土類材料、例えばイットリウム(Y)やガドミウム(Gd)についても被覆材料として検討したところ、蛍光体の粒子表面の被覆が難しいことや安定した蛍光体被膜ができないなどの問題が生じた。このことから、希土類材料の中ではランタンが被覆材料として最適である。
【0024】
次に、被覆材料の量について説明する。図5のグラフに示すように、蛍光体の母体重量に対する酸化ランタンの重量比(%)と輝度との関係をみると、重量比5%以上の酸化ランタン量になると金属酸化物で被覆しなかった場合(重量比0%の場合)に対して、輝度が3%以上低下している。また、被覆材料が蛍光体の粒子表面から剥がれ易くなり、製造が困難になるという問題もある。
【0025】
また、図6のグラフに示すように、酸化ランタンの重量比を変えたときの経過時間に対する輝度維持率の変化をみると、重量比が0.1%以下になると輝度維持率が著しく低下している。よって、酸化ランタンの重量比は、0.1%〜5%の範囲とすることが最適である。なお、同図において比較例とあるのは、酸化ランタンの重量比が0%の場合、すなわち蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合を示したものである。
【0026】
次に、本冷陰極蛍光ランプの実施例について説明する。実施例では、図1に示した構成を基本構造とし、ソーダガラスやホウケイ酸ガラス等を用いた直管状のガラスバルブを用い、その内径を2.0mm、管軸方向の長さを400mmとした。蛍光体は、その粒子表面を酸化ランタンで被覆し、酸化ランタンの蛍光体母体に対する重量比を1%とし、蛍光体被膜の厚さが18〜23μmの範囲になるようにガラスバルブの内壁に塗布した。
【0027】
また、輝度維持率、色度変化量に基づくランプ性能を更に向上させるために、別の実施例では、酸化ランタンによる被覆の他に、ガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜層を設けた。その保護膜層は、酸化イットリウムを主な成分とし、膜厚は約1μmとした。
【0028】
比較例では、蛍光体の粒子表面を何ら被覆せず、その他の条件は実施例と同様とした。
【0029】
図7のグラフに示すように、経過時間と輝度維持率の関係をみると、5000時間が経過したところで、輝度維持率は、蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合には76.9%であるのに対し、酸化ランタンで被覆した場合には86.5%、酸化ランタンで被覆した上にガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜を形成した場合には88.7%に向上している。
【0030】
また、図8、図9の色度変化量のグラフに示すように、5000時間が経過したところで、x値変化量とy値変化量は、蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合にはx:0.013、y:0.015であるのに対し、酸化ランタンで被覆した場合にはx:0.009、y:0.009、酸化ランタンで被覆した上にガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜を形成した場合にはx:0.006、y:0.007に低減している。
【0031】
したがって、本実施の形態によれば、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、蛍光体被膜の劣化を防ぐことができ、もって輝度維持率を確保し色度変化量を抑制することができる。
【0032】
本実施の形態によれば、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率としたことで、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を抑制でき、かつ酸化ランタンによる被覆が剥がれ難くなり冷陰極蛍光ランプを容易に製造することができる。
【0033】
[効果の追加説明]
次に、本実施の形態の冷陰極蛍光ランプによる別の効果について説明する。図10は、冷陰極蛍光ランプのバルブカットからベーキングまでの製造工程を示す図である。この工程では、まず、ガラスバルブを400mmの長さにカットし、ガラスバルブの内壁に約18μm〜23μmの厚さに蛍光体被膜を形成する。続いてネッククリーニングを施し、所定の温度で5〜7分間ベーキングを行う。
【0034】
冷陰極蛍光ランプに要求される機能として最も重要視されているのは明るさの向上である。製造工程において明るさの向上を図るためには、ベーキングによる蛍光体の劣化を防ぐためにどれだけベーキングの温度を低くできるかということと、いかに残留カーボンを少なくできるかということがポイントとなる。
【0035】
図11は、粉状の蛍光体の青、緑、赤のそれぞれの単色についてベーキングの時間と粉体輝度との関係をベーキング温度別に示すグラフである。青色蛍光体(BAM)、緑色蛍光体(LAP)、赤色蛍光体(YOX)のそれぞれの化学式は次の通りである。
【0036】
BAM:BaMgAl10O17:Eu
LAP:LaPO4:Ce,Tb
YOX:Y2O3:Eu
同図のグラフを参照すると、赤色、緑色の蛍光体はベーキングの温度や時間を変えてもさほど粉体輝度の劣化がないのに対し、青色蛍光体では温度、時間の増加に伴い粉体輝度の劣化が大きくなっている。例えば、600℃の温度で5分間ベーキングをした場合には、粉体輝度は約2〜3%程度低下する。
【0037】
図12は、緑色蛍光体についてベーキング温度と輝度との関係を示すグラフであり、600℃でベーキングしたときの輝度を100%として相対値で示してある。ベーキングの温度を下げると、有機系の増粘剤が完全に分解しきれず、逆に残留カーボンの量が多くなり、450℃のベーキングでは、600℃の場合に比較して約20%程度輝度が低下してしまう。
【0038】
このように、蛍光体の劣化を防ぐためにベーキングの温度を下げると蛍光体の劣化を防ぐことができるのであるが、その反面、カーボンが分解しきれずに、輝度は却って低下してしまうという問題がある。
【0039】
発明者らは、この問題の対策について蛍光体に着目し、蛍光体の粒子表面をカーボンが吸着しにくい物質で被覆し、蛍光体母体へのカーボンの吸着を防止することを試みた。
【0040】
図13は、緑色蛍光体についてその粒子表面を被覆する物質を変えたときのベーキングの温度と全光束との関係を示すグラフである。蛍光体の粒子表面を被覆する物質には、希土類酸化物の酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化ガドミウム、および希土類化合物のほう化ランタンを用いた。ベーキングの温度は、従来の600℃、蛍光体の劣化を十分に低減できる450℃とした。全光束については600℃のときのものを100%として示してある。
【0041】
蛍光体の粒子表面を何ら被覆しなかった場合には、ベーキングの温度を450℃に下げると残留カーボンの影響によって85%程度の全光束しか得られない。また、蛍光体の粒子表面を酸化イットリウム、酸化ガドミウム、ほう化ランタンで被覆した場合も同様に全光束は低下している。これらに対し、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆した場合には、ベーキング温度を450℃としたときでも、600℃のときのものと全光束はほとんど変わらない結果となった。これは、酸化ランタンによって蛍光体の粒子表面へのカーボンの付着が抑えられ、ベーキングの温度を低く抑えたとしてもカーボンの残留を少なくできたことによるものと考えられる。このような酸化ランタン被膜の蛍光体は、粉体に水酸基を含むランタン化合物が被覆された状態でベーキングすることにより酸化ランタン被膜の蛍光体が得られる。
【0042】
次に、被覆物質として最も効果のあった酸化ランタンの適切な量について検討する。図14は、酸化ランタンの量と相対輝度との関係を示すグラフである。酸化ランタンの重量比が蛍光体母体に対して6%以上の場合には、被覆しなかったケース(酸化ランタンが0%)に比べて、輝度が3%以上低下している。また、この場合には、被覆物質が剥がれやすくなったり、製造が困難になるという問題がある。一方、酸化ランタンの量が0.1%以下の場合には、輝度維持率についての効果がほとんど得られなくなる。これらのことから、酸化ランタンの量は、蛍光体母体に対して0.1%〜5%の範囲とすることが最適である。
【0043】
次に、本冷陰極蛍光ランプの実施例について説明する。実施例では、図1に示した構成を基本構造とし、ソーダガラスやホウケイ酸ガラス等を用いた直管状のガラスバルブを用い、その内径を2.0mm、管軸方向の長さを400mmとした。蛍光体は、その粒子表面を酸化ランタンで被覆し、酸化ランタンの蛍光体母体に対する重量比を1%とし、蛍光体被膜の厚さが18〜23μmの範囲になるようにガラスバルブの内壁に塗布した。また、ベーキングの温度は450℃とした。これに対し比較例では、蛍光体の粒子表面を何ら被覆せず、ベーキングの温度は600℃とし、その他の条件は実施例と同様とした。
【0044】
図15は、このような実施例と比較例について初期輝度とランプ表面の反射率を比較したときの結果を示す表である。実施例についての初期輝度と反射率は、比較例を100%としたときの相対値である。実施例では比較例に対して初期輝度が約2%向上し、またランプ表面の反射率も2%以上向上している。このことから、実施例では、ベーキングを低い温度で行ってもカーボンの残留が少なく、蛍光体の劣化が低減していることが確認された。
【0045】
したがって、本実施の形態によれば、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、ランプ製造工程においてベーキング温度を下げてもカーボンが十分に分解するので、輝度の低下がなく、モニタや大型TVに適した高性能な冷陰極蛍光ランプを提供することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、輝度維持率を確保し色度変化量を抑制でき、モニタや大型TVに適した高性能な冷陰極蛍光ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、一実施形態における冷陰極蛍光ランプの構成を示す軸方向断面図であり、同図(b)は、その径方向断面図である。
【図2】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図3】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と色度のx値変化量との関係を示すグラフである。
【図4】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と色度のy値変化量との関係を示すグラフである。
【図5】蛍光体の母体重量に対する酸化ランタンの重量比と輝度との関係を示すグラフである。
【図6】酸化ランタンの重量比を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図7】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図8】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と色度のx値変化量の関係を示すグラフである。
【図9】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と色度のy値変化量の関係を示すグラフである。
【図10】冷陰極蛍光ランプのバルブカットからベーキングまでの製造工程を示す図である。
【図11】粉状蛍光体の青、緑、赤のそれぞれの単色についてベーキングの時間と粉体輝度との関係をベーキング温度別に示すグラフである。
【図12】緑色蛍光体についてベーキング温度と輝度の関係を示すグラフである。
【図13】緑色蛍光体についてその粒子表面を被覆する物質を変えたときのベーキングの温度と全光束との関係を示すグラフである。
【図14】酸化ランタンの量と相対輝度との関係を示すグラフである。
【図15】実施例と比較例について初期輝度と反射率の比較を示す表である。
【図16】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率の変化を示すグラフである。
【図17】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間と色度のx値変化量との関係を示すグラフである。
【図18】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間と色度のy値変化量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ガラスバルブ
2a,2b…封着部
3…蛍光体被膜
4a,4b…電極
5a,5b…リード線
6…希ガス
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等の光源として使用される冷陰極蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
冷陰極蛍光ランプの基本的な構成は、直管形のガラスバルブの内壁に蛍光体被膜が形成され、ガラスバルブの内部に希ガス及び水銀が気密に封入され、ガラスバルブの両端部に一対の電極が配置された構成である。
【0003】
このような構成の冷陰極蛍光ランプは、ノートパソコンやカーナビゲーション等の液晶表示装置に光源として幅広く用いられ、その寿命としては10000時間程度であることが求められていた。
【0004】
しかし、近年では、液晶表示装置の用途の拡大に伴い、冷陰極蛍光ランプには更なる長寿命化が要求されている。
【0005】
例えば、モニタや大型TVに用いられる冷陰極蛍光ランプの寿命は、40000〜50000時間とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図16は、従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率の変化を示すグラフである。ここでは、内径2.0mm、軸方向長さ400mmのガラスバルブを用い、蛍光体被膜の厚さを15μm〜25μm、駆動電圧を点灯周波数40kHzの正弦波、放電電流を8mAとして点灯させた。
【0007】
輝度維持率は、初期値に対して10000時間経過時で約70%、50000時間経過時で約55%となっている。一般的にランプの寿命は輝度維持率が初期値に対して50%以下になったときであり、この冷陰極蛍光ランプを50000時間の寿命が要求されるモニタや大型TVに使用すると、寿命には至らないものの輝度維持率はかなり低下することとなる。
【0008】
しかも、実際に冷陰極蛍光ランプをバックライト装置に組み込んだ場合には、リフレクタや導光板の劣化も含まれるため、50000時間経過後には、初期値の半分以下の輝度しか得られなくなるという問題がある。
【0009】
図17は、経過時間に対する色度のx値変化量を測定したときのグラフであり、図18は、同じく色度のy値変化量を示すグラフである。10000時間経過後には、初期値に対してx値は0.021上昇し、y値は0.027上昇し、50000時間経過後には、x値は0.040上昇し、y値は0.050上昇してしまうため、寿命末期には色度が初期のものとは全く異なるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、輝度維持率を確保し色度変化量を抑制し得る冷陰極蛍光ランプを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明に係る冷陰極蛍光ランプは、ガラスバルブと、前記ガラスバルブの内壁に形成された蛍光体被膜と、前記ガラスバルブの内部に封入された希ガス及び水銀と、前記ガラスバルブの両端部に封着された一対の電極とを備えた冷陰極蛍光ランプにおいて、前記蛍光体被膜は、その粒子の表面が酸化ランタンで被覆されていることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、蛍光体被膜の劣化を防ぎ、輝度維持率の確保と色度変化量の抑制を図り、ランプ性能を向上できるようにしている。
【0013】
第2の冷陰極蛍光ランプでは、前記酸化ランタンの重量は、前記蛍光体の母体重量に対して0.1〜5%の比率であることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率としたことで、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を抑制してランプ性能を向上させ、かつ酸化ランタンによる被覆が剥がれ難いようにしている。
【0015】
第3の冷陰極蛍光ランプは、前記ガラスバルブの内壁と前記蛍光体被膜との間に保護膜を設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、ガラスバルブの内壁と蛍光体被膜との間に保護膜を設けることで、輝度維持率と色度変化量に基づくランプ性能を更に向上できるようにしている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本実施の形態における冷陰極蛍光ランプは、直管形のガラスバルブ1の内壁に紫外線による刺激で発光する蛍光体被膜3が形成され、ガラスバルブ1の内部にネオンやアルゴルを用いた希ガス6及び水銀(図示せず)が気密に封入される。ガラスバルブ1の両端部には有底筒状の電極4a,4bが配置され、電極4a,4bの底部にそれぞれ接続されたリード線5a,5bが、ガラスバルブ1の両端の封着部2a,2bにそれぞれ封着される。
【0018】
本冷陰極蛍光ランプは、輝度維持率と色度シフトの向上を課題とするものであるが、輝度維持率の低下と色度変化量の増大の主な原因は、蛍光体被膜3の劣化とガラスバルブ1の変色である。
【0019】
蛍光体の劣化要因としては、(1)紫外線による劣化、(2)水銀の吸着、(3)イオン衝突により蛍光体が非結晶状態となることによる劣化、があげられる。
【0020】
そこで、本冷陰極蛍光ランプでは、蛍光体被膜3の劣化を防止するため、蛍光体被膜3として、蛍光体の粒子表面を安定物質である金属酸化物で被覆したものを用いることを基本的な構成とする。
【0021】
図2は、蛍光体粒子の表面を被覆し易く、かつ安定物質であると考えられる酸化ランタン(La2O3)、アルミナ(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)で蛍光体の粒子表面を被覆したときのそれぞれ冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率を示している。ここで用いた冷陰極蛍光ランプの寸法は、内径2.0mm、軸方向長さ400mmである。周囲温度は25℃、ランプ電流は7mA一定とした。酸化ランタンで被覆した場合には、金属酸化物でコートしなかった場合に比べ約10%の輝度維持率の改善が図れている。一方、他の金属酸化物で被覆した場合には、かえって金属酸化物で被覆しなかった場合よりも輝度維持率が低下している。
【0022】
図3は、図2と同じ状態において経過時間に対する色度のx値変化量を測定したときのグラフであり、図4は、同じく色度のy値変化量を示すグラフである。図3,4では、かっこの中の数値は、最右端の測定点における色度変化量の値を示している。酸化ランタンで被覆した場合には、金属酸化物で被覆しなかった場合に比べ、色度変化量は2/3〜1/2に低減している。一方、他の金属酸化物で被覆した場合には、金属酸化物で被覆しなかった場合よりも却って色度変化量が増大している。
【0023】
ランタン以外の希土類材料、例えばイットリウム(Y)やガドミウム(Gd)についても被覆材料として検討したところ、蛍光体の粒子表面の被覆が難しいことや安定した蛍光体被膜ができないなどの問題が生じた。このことから、希土類材料の中ではランタンが被覆材料として最適である。
【0024】
次に、被覆材料の量について説明する。図5のグラフに示すように、蛍光体の母体重量に対する酸化ランタンの重量比(%)と輝度との関係をみると、重量比5%以上の酸化ランタン量になると金属酸化物で被覆しなかった場合(重量比0%の場合)に対して、輝度が3%以上低下している。また、被覆材料が蛍光体の粒子表面から剥がれ易くなり、製造が困難になるという問題もある。
【0025】
また、図6のグラフに示すように、酸化ランタンの重量比を変えたときの経過時間に対する輝度維持率の変化をみると、重量比が0.1%以下になると輝度維持率が著しく低下している。よって、酸化ランタンの重量比は、0.1%〜5%の範囲とすることが最適である。なお、同図において比較例とあるのは、酸化ランタンの重量比が0%の場合、すなわち蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合を示したものである。
【0026】
次に、本冷陰極蛍光ランプの実施例について説明する。実施例では、図1に示した構成を基本構造とし、ソーダガラスやホウケイ酸ガラス等を用いた直管状のガラスバルブを用い、その内径を2.0mm、管軸方向の長さを400mmとした。蛍光体は、その粒子表面を酸化ランタンで被覆し、酸化ランタンの蛍光体母体に対する重量比を1%とし、蛍光体被膜の厚さが18〜23μmの範囲になるようにガラスバルブの内壁に塗布した。
【0027】
また、輝度維持率、色度変化量に基づくランプ性能を更に向上させるために、別の実施例では、酸化ランタンによる被覆の他に、ガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜層を設けた。その保護膜層は、酸化イットリウムを主な成分とし、膜厚は約1μmとした。
【0028】
比較例では、蛍光体の粒子表面を何ら被覆せず、その他の条件は実施例と同様とした。
【0029】
図7のグラフに示すように、経過時間と輝度維持率の関係をみると、5000時間が経過したところで、輝度維持率は、蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合には76.9%であるのに対し、酸化ランタンで被覆した場合には86.5%、酸化ランタンで被覆した上にガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜を形成した場合には88.7%に向上している。
【0030】
また、図8、図9の色度変化量のグラフに示すように、5000時間が経過したところで、x値変化量とy値変化量は、蛍光体の粒子表面を被覆しなかった場合にはx:0.013、y:0.015であるのに対し、酸化ランタンで被覆した場合にはx:0.009、y:0.009、酸化ランタンで被覆した上にガラスバルブと蛍光体被膜との間に保護膜を形成した場合にはx:0.006、y:0.007に低減している。
【0031】
したがって、本実施の形態によれば、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、蛍光体被膜の劣化を防ぐことができ、もって輝度維持率を確保し色度変化量を抑制することができる。
【0032】
本実施の形態によれば、酸化ランタンの重量を蛍光体母体の重量に対して0.1〜5%の比率としたことで、輝度の低下を抑えつつ色度変化量を抑制でき、かつ酸化ランタンによる被覆が剥がれ難くなり冷陰極蛍光ランプを容易に製造することができる。
【0033】
[効果の追加説明]
次に、本実施の形態の冷陰極蛍光ランプによる別の効果について説明する。図10は、冷陰極蛍光ランプのバルブカットからベーキングまでの製造工程を示す図である。この工程では、まず、ガラスバルブを400mmの長さにカットし、ガラスバルブの内壁に約18μm〜23μmの厚さに蛍光体被膜を形成する。続いてネッククリーニングを施し、所定の温度で5〜7分間ベーキングを行う。
【0034】
冷陰極蛍光ランプに要求される機能として最も重要視されているのは明るさの向上である。製造工程において明るさの向上を図るためには、ベーキングによる蛍光体の劣化を防ぐためにどれだけベーキングの温度を低くできるかということと、いかに残留カーボンを少なくできるかということがポイントとなる。
【0035】
図11は、粉状の蛍光体の青、緑、赤のそれぞれの単色についてベーキングの時間と粉体輝度との関係をベーキング温度別に示すグラフである。青色蛍光体(BAM)、緑色蛍光体(LAP)、赤色蛍光体(YOX)のそれぞれの化学式は次の通りである。
【0036】
BAM:BaMgAl10O17:Eu
LAP:LaPO4:Ce,Tb
YOX:Y2O3:Eu
同図のグラフを参照すると、赤色、緑色の蛍光体はベーキングの温度や時間を変えてもさほど粉体輝度の劣化がないのに対し、青色蛍光体では温度、時間の増加に伴い粉体輝度の劣化が大きくなっている。例えば、600℃の温度で5分間ベーキングをした場合には、粉体輝度は約2〜3%程度低下する。
【0037】
図12は、緑色蛍光体についてベーキング温度と輝度との関係を示すグラフであり、600℃でベーキングしたときの輝度を100%として相対値で示してある。ベーキングの温度を下げると、有機系の増粘剤が完全に分解しきれず、逆に残留カーボンの量が多くなり、450℃のベーキングでは、600℃の場合に比較して約20%程度輝度が低下してしまう。
【0038】
このように、蛍光体の劣化を防ぐためにベーキングの温度を下げると蛍光体の劣化を防ぐことができるのであるが、その反面、カーボンが分解しきれずに、輝度は却って低下してしまうという問題がある。
【0039】
発明者らは、この問題の対策について蛍光体に着目し、蛍光体の粒子表面をカーボンが吸着しにくい物質で被覆し、蛍光体母体へのカーボンの吸着を防止することを試みた。
【0040】
図13は、緑色蛍光体についてその粒子表面を被覆する物質を変えたときのベーキングの温度と全光束との関係を示すグラフである。蛍光体の粒子表面を被覆する物質には、希土類酸化物の酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化ガドミウム、および希土類化合物のほう化ランタンを用いた。ベーキングの温度は、従来の600℃、蛍光体の劣化を十分に低減できる450℃とした。全光束については600℃のときのものを100%として示してある。
【0041】
蛍光体の粒子表面を何ら被覆しなかった場合には、ベーキングの温度を450℃に下げると残留カーボンの影響によって85%程度の全光束しか得られない。また、蛍光体の粒子表面を酸化イットリウム、酸化ガドミウム、ほう化ランタンで被覆した場合も同様に全光束は低下している。これらに対し、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆した場合には、ベーキング温度を450℃としたときでも、600℃のときのものと全光束はほとんど変わらない結果となった。これは、酸化ランタンによって蛍光体の粒子表面へのカーボンの付着が抑えられ、ベーキングの温度を低く抑えたとしてもカーボンの残留を少なくできたことによるものと考えられる。このような酸化ランタン被膜の蛍光体は、粉体に水酸基を含むランタン化合物が被覆された状態でベーキングすることにより酸化ランタン被膜の蛍光体が得られる。
【0042】
次に、被覆物質として最も効果のあった酸化ランタンの適切な量について検討する。図14は、酸化ランタンの量と相対輝度との関係を示すグラフである。酸化ランタンの重量比が蛍光体母体に対して6%以上の場合には、被覆しなかったケース(酸化ランタンが0%)に比べて、輝度が3%以上低下している。また、この場合には、被覆物質が剥がれやすくなったり、製造が困難になるという問題がある。一方、酸化ランタンの量が0.1%以下の場合には、輝度維持率についての効果がほとんど得られなくなる。これらのことから、酸化ランタンの量は、蛍光体母体に対して0.1%〜5%の範囲とすることが最適である。
【0043】
次に、本冷陰極蛍光ランプの実施例について説明する。実施例では、図1に示した構成を基本構造とし、ソーダガラスやホウケイ酸ガラス等を用いた直管状のガラスバルブを用い、その内径を2.0mm、管軸方向の長さを400mmとした。蛍光体は、その粒子表面を酸化ランタンで被覆し、酸化ランタンの蛍光体母体に対する重量比を1%とし、蛍光体被膜の厚さが18〜23μmの範囲になるようにガラスバルブの内壁に塗布した。また、ベーキングの温度は450℃とした。これに対し比較例では、蛍光体の粒子表面を何ら被覆せず、ベーキングの温度は600℃とし、その他の条件は実施例と同様とした。
【0044】
図15は、このような実施例と比較例について初期輝度とランプ表面の反射率を比較したときの結果を示す表である。実施例についての初期輝度と反射率は、比較例を100%としたときの相対値である。実施例では比較例に対して初期輝度が約2%向上し、またランプ表面の反射率も2%以上向上している。このことから、実施例では、ベーキングを低い温度で行ってもカーボンの残留が少なく、蛍光体の劣化が低減していることが確認された。
【0045】
したがって、本実施の形態によれば、蛍光体の粒子表面を酸化ランタンで被覆したことで、ランプ製造工程においてベーキング温度を下げてもカーボンが十分に分解するので、輝度の低下がなく、モニタや大型TVに適した高性能な冷陰極蛍光ランプを提供することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、輝度維持率を確保し色度変化量を抑制でき、モニタや大型TVに適した高性能な冷陰極蛍光ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)は、一実施形態における冷陰極蛍光ランプの構成を示す軸方向断面図であり、同図(b)は、その径方向断面図である。
【図2】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図3】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と色度のx値変化量との関係を示すグラフである。
【図4】蛍光体被膜の種類を変えたときの経過時間と色度のy値変化量との関係を示すグラフである。
【図5】蛍光体の母体重量に対する酸化ランタンの重量比と輝度との関係を示すグラフである。
【図6】酸化ランタンの重量比を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図7】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と輝度維持率との関係を示すグラフである。
【図8】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と色度のx値変化量の関係を示すグラフである。
【図9】酸化ランタンによる被覆の有無、保護膜の有無を変えたときの経過時間と色度のy値変化量の関係を示すグラフである。
【図10】冷陰極蛍光ランプのバルブカットからベーキングまでの製造工程を示す図である。
【図11】粉状蛍光体の青、緑、赤のそれぞれの単色についてベーキングの時間と粉体輝度との関係をベーキング温度別に示すグラフである。
【図12】緑色蛍光体についてベーキング温度と輝度の関係を示すグラフである。
【図13】緑色蛍光体についてその粒子表面を被覆する物質を変えたときのベーキングの温度と全光束との関係を示すグラフである。
【図14】酸化ランタンの量と相対輝度との関係を示すグラフである。
【図15】実施例と比較例について初期輝度と反射率の比較を示す表である。
【図16】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間に対する輝度維持率の変化を示すグラフである。
【図17】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間と色度のx値変化量との関係を示すグラフである。
【図18】従来の冷陰極蛍光ランプの経過時間と色度のy値変化量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ガラスバルブ
2a,2b…封着部
3…蛍光体被膜
4a,4b…電極
5a,5b…リード線
6…希ガス
Claims (3)
- ガラスバルブと、前記ガラスバルブの内壁に形成された蛍光体被膜と、前記ガラスバルブの内部に封入された希ガス及び水銀と、前記ガラスバルブの両端部に封着された一対の電極とを備えた冷陰極蛍光ランプにおいて、
前記蛍光体被膜は、その粒子の表面が酸化ランタンで被覆されていることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。 - 前記酸化ランタンの重量は、前記蛍光体の母体重量に対して0.1〜5%の比率であることを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 前記ガラスバルブの内壁と前記蛍光体被膜との間に保護膜を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の冷陰極蛍光ランプ。
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JP2008034350A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-02-14 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 高圧放電ランプおよび照明器具 |
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-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003174274A patent/JP2005011665A/ja not_active Abandoned
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