JPH0992218A - 蛍光ランプ及びその製造方法 - Google Patents
蛍光ランプ及びその製造方法Info
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- JPH0992218A JPH0992218A JP24262895A JP24262895A JPH0992218A JP H0992218 A JPH0992218 A JP H0992218A JP 24262895 A JP24262895 A JP 24262895A JP 24262895 A JP24262895 A JP 24262895A JP H0992218 A JPH0992218 A JP H0992218A
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- fluorescent lamp
- metal oxide
- layer
- phosphor
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 蛍光体層を劣化しにくくすると共に、蛍光体
層や蛍光体層を保護する保護膜層が脱落しにくくする。 【解決手段】 内部に放電ガスが封入されると共に、内
壁に蛍光体層3が形成された透光性気密容器1を備えて
なる蛍光ランプにおいて、蛍光体層3の上下両側に金属
酸化物である酸化アルミニウムによる保護膜層2を形成
すると共に、蛍光体層3を、蛍光体3aに保護膜層2と
同種の金属酸化物微粒子3bである酸化アルミニウム微
粒子を、蛍光体の重量に対して略3乃至7wt%混入さ
せて形成した。
層や蛍光体層を保護する保護膜層が脱落しにくくする。 【解決手段】 内部に放電ガスが封入されると共に、内
壁に蛍光体層3が形成された透光性気密容器1を備えて
なる蛍光ランプにおいて、蛍光体層3の上下両側に金属
酸化物である酸化アルミニウムによる保護膜層2を形成
すると共に、蛍光体層3を、蛍光体3aに保護膜層2と
同種の金属酸化物微粒子3bである酸化アルミニウム微
粒子を、蛍光体の重量に対して略3乃至7wt%混入さ
せて形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光ランプとその
製造方法に関するものである。
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の蛍光ランプ(第1の従来
例)を示すものであり、この蛍光ランプは、無電極蛍光
ランプであって、水銀及びアルゴンガスを含む放電ガス
が封入されたガラス製の透光性気密容器1の内壁に、金
属酸化物の保護膜層2が形成されると共に、その保護膜
層2上に蛍光体が塗布されて蛍光体層3が形成され、透
光性気密容器1の外面には、その外周を囲むように誘導
コイル4が巻回されて構成されている。
例)を示すものであり、この蛍光ランプは、無電極蛍光
ランプであって、水銀及びアルゴンガスを含む放電ガス
が封入されたガラス製の透光性気密容器1の内壁に、金
属酸化物の保護膜層2が形成されると共に、その保護膜
層2上に蛍光体が塗布されて蛍光体層3が形成され、透
光性気密容器1の外面には、その外周を囲むように誘導
コイル4が巻回されて構成されている。
【0003】このような構成の無電極ランプでは、誘導
コイル4に高周波電流を流すことで生ずる高周波電磁界
を透光性気密容器1内に封入された放電ガスである発光
物質に作用させて、透光性気密容器1内に無電極放電を
発生させ、発光物質を励起・電離させて発光させるよう
にさせている。つまり、誘導コイル4に高周波電流を流
すと、誘導コイル4の周囲に高周波電磁界が発生し、そ
の磁界により透光性気密容器1の内部に、磁界に垂直で
完全に閉じたソレノイド電界が形成される。そして、こ
の電界により電流が流れ、透光性気密容器1内にドーナ
ツ形の放電が生じて紫外線が放射され、この紫外線が透
光性気密容器1の内壁に形成された蛍光体層3の蛍光体
を励起して、可視光とされるのである。
コイル4に高周波電流を流すことで生ずる高周波電磁界
を透光性気密容器1内に封入された放電ガスである発光
物質に作用させて、透光性気密容器1内に無電極放電を
発生させ、発光物質を励起・電離させて発光させるよう
にさせている。つまり、誘導コイル4に高周波電流を流
すと、誘導コイル4の周囲に高周波電磁界が発生し、そ
の磁界により透光性気密容器1の内部に、磁界に垂直で
完全に閉じたソレノイド電界が形成される。そして、こ
の電界により電流が流れ、透光性気密容器1内にドーナ
ツ形の放電が生じて紫外線が放射され、この紫外線が透
光性気密容器1の内壁に形成された蛍光体層3の蛍光体
を励起して、可視光とされるのである。
【0004】図5及び図6は、特開平5−13047号
公報に開示された従来の別の蛍光ランプ(第2の従来
例)を示すものであり、この蛍光ランプは、略平行に配
設された4本の直管形ガラスバルブ1aをブリッジ接合
して内部の空間を連通させて形成した透光性気密容器1
の空間の両端に電極5を設け、その電極5の外側に口金
6を設けると共に、内部には水銀及びアルゴンガスを含
む放電ガスが封入されて構成されている。
公報に開示された従来の別の蛍光ランプ(第2の従来
例)を示すものであり、この蛍光ランプは、略平行に配
設された4本の直管形ガラスバルブ1aをブリッジ接合
して内部の空間を連通させて形成した透光性気密容器1
の空間の両端に電極5を設け、その電極5の外側に口金
6を設けると共に、内部には水銀及びアルゴンガスを含
む放電ガスが封入されて構成されている。
【0005】また、その透光性気密容器1の内壁には、
微粒子のアルミナとアルカリ土類金属ホウ酸−リン酸塩
微粉末との混合物からなる保護膜層2が形成され、その
保護膜層2上に蛍光体に対して3.0wt%のアルカリ
土類金属ホウ酸−リン酸塩微粉末を含む蛍光体層3が形
成されている。
微粒子のアルミナとアルカリ土類金属ホウ酸−リン酸塩
微粉末との混合物からなる保護膜層2が形成され、その
保護膜層2上に蛍光体に対して3.0wt%のアルカリ
土類金属ホウ酸−リン酸塩微粉末を含む蛍光体層3が形
成されている。
【0006】このように構成された蛍光ランプでは、電
極5間に電圧を印加させることにより、透光性気密容器
1内の電極5間で放電をさせ、低圧の水銀蒸気中の放電
により水銀から放射される紫外線を、透光性気密容器1
の内壁に形成された蛍光体層3の蛍光体に入射させ、こ
れにより蛍光体を励起して、可視光を得るようにされて
いる。
極5間に電圧を印加させることにより、透光性気密容器
1内の電極5間で放電をさせ、低圧の水銀蒸気中の放電
により水銀から放射される紫外線を、透光性気密容器1
の内壁に形成された蛍光体層3の蛍光体に入射させ、こ
れにより蛍光体を励起して、可視光を得るようにされて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように構成された第1、及び第2の従来例に示す蛍光ラ
ンプにおいては、蛍光体層3が放電ガスと接する構造で
あるために、アルゴンイオンや水銀イオンのボンバード
による蛍光体の劣化や、水銀の付着による蛍光体の黒化
を生ずるという問題点があった。
ように構成された第1、及び第2の従来例に示す蛍光ラ
ンプにおいては、蛍光体層3が放電ガスと接する構造で
あるために、アルゴンイオンや水銀イオンのボンバード
による蛍光体の劣化や、水銀の付着による蛍光体の黒化
を生ずるという問題点があった。
【0008】また、この問題点を解消する1つの方法と
して、透光性気密容器の内壁の蛍光体層上に保護膜層を
形成する方法も考えられるが、この方法では、蛍光体層
上に保護膜層を形成する際に、保護膜層が蛍光体層と共
に脱落してしまうことがあるという問題点があった。
して、透光性気密容器の内壁の蛍光体層上に保護膜層を
形成する方法も考えられるが、この方法では、蛍光体層
上に保護膜層を形成する際に、保護膜層が蛍光体層と共
に脱落してしまうことがあるという問題点があった。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされもの
で、その目的とするところは、蛍光体層を劣化しにくく
すると共に、蛍光体層や蛍光体層を保護する保護膜層が
脱落しにくい蛍光ランプ及びその製造方法を提供するこ
とにある。
で、その目的とするところは、蛍光体層を劣化しにくく
すると共に、蛍光体層や蛍光体層を保護する保護膜層が
脱落しにくい蛍光ランプ及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を
解決するため、請求項1記載の発明にあっては、内部に
放電ガスが封入されると共に、内壁に蛍光体層3が形成
された透光性気密容器1を備えてなる蛍光ランプにおい
て、前記蛍光体層3の上下両側に金属酸化物による保護
膜層2を形成すると共に、前記蛍光体層3を、蛍光体3
aに前記保護膜層2と同種の金属酸化物微粒子3bを混
入させて形成したことを特徴とするものである。
解決するため、請求項1記載の発明にあっては、内部に
放電ガスが封入されると共に、内壁に蛍光体層3が形成
された透光性気密容器1を備えてなる蛍光ランプにおい
て、前記蛍光体層3の上下両側に金属酸化物による保護
膜層2を形成すると共に、前記蛍光体層3を、蛍光体3
aに前記保護膜層2と同種の金属酸化物微粒子3bを混
入させて形成したことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層3に混
入される金属酸化物微粒子3bを、前記蛍光体層3の蛍
光体3a重量に対して略3乃至7wt%混入させたこと
を特徴とするものである。
求項1記載の蛍光ランプにおいて、前記蛍光体層3に混
入される金属酸化物微粒子3bを、前記蛍光体層3の蛍
光体3a重量に対して略3乃至7wt%混入させたこと
を特徴とするものである。
【0012】また、請求項3記載の発明にあっては、請
求項1、または請求項2記載の蛍光ランプにおいて、前
記蛍光体層3に混入される金属酸化物微粒子3bを、酸
化アルミニウムとしたことを特徴とするものである。
求項1、または請求項2記載の蛍光ランプにおいて、前
記蛍光体層3に混入される金属酸化物微粒子3bを、酸
化アルミニウムとしたことを特徴とするものである。
【0013】さらには、請求項4記載の発明にあって
は、請求項1、乃至請求項3のうち1つの請求項記載の
蛍光ランプの製造方法であって、前記蛍光体層3を、前
記蛍光体3aと前記金属酸化物微粒子3bとを含むスラ
リーを形成し、該スラリーのpHを調整してスラリー内
で前記金属酸化物微粒子3bを分散させた後に、前記透
光性気密容器1の内壁に塗布された保護膜層2上に塗布
して形成したことを特徴とするものである。
は、請求項1、乃至請求項3のうち1つの請求項記載の
蛍光ランプの製造方法であって、前記蛍光体層3を、前
記蛍光体3aと前記金属酸化物微粒子3bとを含むスラ
リーを形成し、該スラリーのpHを調整してスラリー内
で前記金属酸化物微粒子3bを分散させた後に、前記透
光性気密容器1の内壁に塗布された保護膜層2上に塗布
して形成したことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項5記載の発明にあっては、請
求項3記載の蛍光ランプの製造方法であって、前記蛍光
体層3を、前記蛍光体3aと前記金属酸化物微粒子3b
とを含むスラリーに酸を加えてpHを調整してスラリー
内で前記金属酸化物微粒子3bを分散させた後に、前記
透光性気密容器1の内壁に塗布された保護膜層2上に塗
布して形成したことを特徴とするものである。
求項3記載の蛍光ランプの製造方法であって、前記蛍光
体層3を、前記蛍光体3aと前記金属酸化物微粒子3b
とを含むスラリーに酸を加えてpHを調整してスラリー
内で前記金属酸化物微粒子3bを分散させた後に、前記
透光性気密容器1の内壁に塗布された保護膜層2上に塗
布して形成したことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の蛍光ラ
ンプの第1の実施の形態を示すものであり、この蛍光ラ
ンプは、無電極蛍光ランプであって、透光性気密容器1
と誘導コイル4、及び口金6とを備えて構成されてい
る。
ンプの第1の実施の形態を示すものであり、この蛍光ラ
ンプは、無電極蛍光ランプであって、透光性気密容器1
と誘導コイル4、及び口金6とを備えて構成されてい
る。
【0016】透光性気密容器1は、例えばソーダ石灰ガ
ラス製であって略電球状の形状を有し、一端には無電極
蛍光ランプを機械的に保持するための口金6が設けられ
ており、内部には、水銀と例えばアルゴンガス等の希ガ
スを含む放電ガスが封入されている。
ラス製であって略電球状の形状を有し、一端には無電極
蛍光ランプを機械的に保持するための口金6が設けられ
ており、内部には、水銀と例えばアルゴンガス等の希ガ
スを含む放電ガスが封入されている。
【0017】また、透光性気密容器1の内壁には、金属
酸化物である酸化アルミニウム(アルミナ)が塗布され
て保護膜層2が形成され、その上側である透光性気密容
器1の内面側に、蛍光体3aである三波長希土類蛍光体
(例えば、赤色:Y2 O3 :Eu、緑色:LaPO4 :
Tb、青色:(SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:E
u)と、その蛍光体3aの重量に対して5wt%の金属
酸化物微粒子3b、つまり、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)の微粒子3bが蛍光体3aの重量に対して5wt%
混合された蛍光体層3が形成されている。そして、さら
にその上側に金属酸化物である酸化アルミニウム(アル
ミナ)による保護膜層2が形成されている。つまり、蛍
光体層3の上下両側には金属酸化物であるアルミナによ
る保護膜層2が存在し、蛍光体層3には、保護膜層2を
形成する金属酸化物と同種の金属酸化物であるアルミナ
の微粒子3bが混入されているのである。
酸化物である酸化アルミニウム(アルミナ)が塗布され
て保護膜層2が形成され、その上側である透光性気密容
器1の内面側に、蛍光体3aである三波長希土類蛍光体
(例えば、赤色:Y2 O3 :Eu、緑色:LaPO4 :
Tb、青色:(SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:E
u)と、その蛍光体3aの重量に対して5wt%の金属
酸化物微粒子3b、つまり、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)の微粒子3bが蛍光体3aの重量に対して5wt%
混合された蛍光体層3が形成されている。そして、さら
にその上側に金属酸化物である酸化アルミニウム(アル
ミナ)による保護膜層2が形成されている。つまり、蛍
光体層3の上下両側には金属酸化物であるアルミナによ
る保護膜層2が存在し、蛍光体層3には、保護膜層2を
形成する金属酸化物と同種の金属酸化物であるアルミナ
の微粒子3bが混入されているのである。
【0018】このような金属酸化物微粒子3bは、透光
性気密容器1内に蛍光体3aを塗布する際に、増粘剤や
蛍光体3aを含むスラリーに混合され、そのスラリー
が、保護膜層2が形成された透光性気密容器1の内壁に
塗布されることにより、図2に示すように、蛍光体層2
の中に散在するようにされる。そして、その蛍光体層3
の上側である透光性気密容器1の内面側にも、金属酸化
物である酸化アルミニウム(アルミナ)の保護膜層2を
形成させている。なお、同図において、金属酸化物微粒
子であるアルミナ微粒子3bは、蛍光体3aと識別する
ために模式的に四角形状の形としたが、この形がアルミ
ナ微粒子3bの形を表すものではない。
性気密容器1内に蛍光体3aを塗布する際に、増粘剤や
蛍光体3aを含むスラリーに混合され、そのスラリー
が、保護膜層2が形成された透光性気密容器1の内壁に
塗布されることにより、図2に示すように、蛍光体層2
の中に散在するようにされる。そして、その蛍光体層3
の上側である透光性気密容器1の内面側にも、金属酸化
物である酸化アルミニウム(アルミナ)の保護膜層2を
形成させている。なお、同図において、金属酸化物微粒
子であるアルミナ微粒子3bは、蛍光体3aと識別する
ために模式的に四角形状の形としたが、この形がアルミ
ナ微粒子3bの形を表すものではない。
【0019】誘導コイル4は、透光性気密容器1の略最
大径部近傍の外周に、その外周を囲むように数ターン巻
回されてなり、その両端が高周波電源(図示せず)に接
続されて、高周波電流が流されるように構成されてい
る。
大径部近傍の外周に、その外周を囲むように数ターン巻
回されてなり、その両端が高周波電源(図示せず)に接
続されて、高周波電流が流されるように構成されてい
る。
【0020】このように構成された蛍光ランプは、上述
したような蛍光体3aのスラリーの形成を除いては、従
来の蛍光ランプと略同様にして製造される。そして、第
1の従来例と同様に、誘導コイル4に高周波電流を流す
ことで高周波電磁界を生じさせ、その高周波電磁界を気
密容器1内に封入された放電ガスである発光物質に作用
させて、透光性気密容器1内に無電極放電を発生させ、
発光物質を励起・電離させて発光させるようにされてい
る。
したような蛍光体3aのスラリーの形成を除いては、従
来の蛍光ランプと略同様にして製造される。そして、第
1の従来例と同様に、誘導コイル4に高周波電流を流す
ことで高周波電磁界を生じさせ、その高周波電磁界を気
密容器1内に封入された放電ガスである発光物質に作用
させて、透光性気密容器1内に無電極放電を発生させ、
発光物質を励起・電離させて発光させるようにされてい
る。
【0021】このように構成されているため、本実施の
形態における蛍光ランプにおいては、蛍光体層3の上下
両側には金属酸化物であるアルミナによる保護膜層2が
存在し、蛍光体層3には、保護膜層2を形成する金属酸
化物と同種の金属酸化物であるアルミナの微粒子3bが
混入されているため、保護膜層2と蛍光体層3の多層構
造が確実に形成できて、保護膜層2や蛍光体層3が脱落
しにくく、また、蛍光体層3の上下に保護膜層2を有す
るため、有電極の蛍光ランプは勿論、有電極の蛍光ラン
プにくらべて管壁負荷の高い無電極蛍光ランプであって
も、点灯1000時間において黒化もなく、イオンボン
バードによる蛍光体3aの劣化が防止できる。
形態における蛍光ランプにおいては、蛍光体層3の上下
両側には金属酸化物であるアルミナによる保護膜層2が
存在し、蛍光体層3には、保護膜層2を形成する金属酸
化物と同種の金属酸化物であるアルミナの微粒子3bが
混入されているため、保護膜層2と蛍光体層3の多層構
造が確実に形成できて、保護膜層2や蛍光体層3が脱落
しにくく、また、蛍光体層3の上下に保護膜層2を有す
るため、有電極の蛍光ランプは勿論、有電極の蛍光ラン
プにくらべて管壁負荷の高い無電極蛍光ランプであって
も、点灯1000時間において黒化もなく、イオンボン
バードによる蛍光体3aの劣化が防止できる。
【0022】なお、本願発明者等は、上述の蛍光ランプ
のほかに、蛍光体3aの重量に対して0.2wt%、3
wt%、7wt%、15wt%の酸化アルミニウム(ア
ルミナ)の微粒子3bを混合させた蛍光体層3を形成し
た蛍光ランプを試作して実験を行った結果、3wt%、
7wt%の場合では、上記実施の形態に示した5wt%
の場合と略同様に点灯1000時間において黒化もな
く、本願発明の効果を奏することが確認できた。しかし
ながら、0.2wt%ではその効果に乏しく、15wt
%では光量が少なくなるという結果を得、蛍光体層3へ
の金属酸化物微粒子3bであるアルミナ微粒子の混入量
は、蛍光体3aに対して数wt%〜十wt%程度が適当
な量であることを確認した。
のほかに、蛍光体3aの重量に対して0.2wt%、3
wt%、7wt%、15wt%の酸化アルミニウム(ア
ルミナ)の微粒子3bを混合させた蛍光体層3を形成し
た蛍光ランプを試作して実験を行った結果、3wt%、
7wt%の場合では、上記実施の形態に示した5wt%
の場合と略同様に点灯1000時間において黒化もな
く、本願発明の効果を奏することが確認できた。しかし
ながら、0.2wt%ではその効果に乏しく、15wt
%では光量が少なくなるという結果を得、蛍光体層3へ
の金属酸化物微粒子3bであるアルミナ微粒子の混入量
は、蛍光体3aに対して数wt%〜十wt%程度が適当
な量であることを確認した。
【0023】図3は、本発明の蛍光ランプの第2の実施
の形態の要部を示すものであり、前記第1の実施の形態
の蛍光ランプと異なる点は、蛍光体層3及びその形成方
法であり、他は前記第1の実施の形態と同様に構成され
ている。
の形態の要部を示すものであり、前記第1の実施の形態
の蛍光ランプと異なる点は、蛍光体層3及びその形成方
法であり、他は前記第1の実施の形態と同様に構成され
ている。
【0024】蛍光体層3は、蛍光体3a中に金属酸化物
であるアルミナが略均一に分散されてなるもので、その
形成方法は、透光性気密容器1内壁に蛍光体3aを塗布
する際に、増粘剤や蛍光体3aと共に金属酸化物微粒子
であるアルミナ微粒子3bを混合して形成されたスラリ
ーに、酸である酢酸を加えてpHを略4に調整し、蛍光
体層3中にアルミナ微粒子3bを分散させ、その後は第
1の実施の形態と同様にして形成される。
であるアルミナが略均一に分散されてなるもので、その
形成方法は、透光性気密容器1内壁に蛍光体3aを塗布
する際に、増粘剤や蛍光体3aと共に金属酸化物微粒子
であるアルミナ微粒子3bを混合して形成されたスラリ
ーに、酸である酢酸を加えてpHを略4に調整し、蛍光
体層3中にアルミナ微粒子3bを分散させ、その後は第
1の実施の形態と同様にして形成される。
【0025】このように構成されているため、本実施の
形態における蛍光ランプにおいては、第1の実施の形態
の蛍光ランプの効果に加えて、蛍光体層3の中にアルミ
ナが略均一に分散しており、保護膜層2を薄くしても蛍
光体3aをイオンボンバードから保護できると共に、保
護膜層2を薄くすることにより、紫外線の蛍光体層3へ
の透過率が向上して発光効率が良くなる。
形態における蛍光ランプにおいては、第1の実施の形態
の蛍光ランプの効果に加えて、蛍光体層3の中にアルミ
ナが略均一に分散しており、保護膜層2を薄くしても蛍
光体3aをイオンボンバードから保護できると共に、保
護膜層2を薄くすることにより、紫外線の蛍光体層3へ
の透過率が向上して発光効率が良くなる。
【0026】なお、前記各実施の形態においては、蛍光
ランプを電極を備えない無電極蛍光ランプとして説明を
行ったが、本発明はこれに限らず、一般の蛍光ランプの
ように、電極を備えてその電極間で放電をさせる有電極
の蛍光ランプであっても良く、その形状も直管形、丸
形、コンパクト形等のどのような形状であっても良い。
また、前記各実施の形態においては、蛍光体2を、三波
長希土類蛍光体としたが、本発明はこれに限らず、2価
のユーロピウムで付活したバリウムマグネシウムアルミ
ネート蛍光体や、セリウム・テルビウム共付活ランタン
フォスフェート蛍光体等の他の蛍光体であっても良く、
また、保護膜層及び金属酸化物微粒子を形成する金属酸
化物も、例えば酸化ケイ素や酸化マグネシウムのような
ものであっても良い。
ランプを電極を備えない無電極蛍光ランプとして説明を
行ったが、本発明はこれに限らず、一般の蛍光ランプの
ように、電極を備えてその電極間で放電をさせる有電極
の蛍光ランプであっても良く、その形状も直管形、丸
形、コンパクト形等のどのような形状であっても良い。
また、前記各実施の形態においては、蛍光体2を、三波
長希土類蛍光体としたが、本発明はこれに限らず、2価
のユーロピウムで付活したバリウムマグネシウムアルミ
ネート蛍光体や、セリウム・テルビウム共付活ランタン
フォスフェート蛍光体等の他の蛍光体であっても良く、
また、保護膜層及び金属酸化物微粒子を形成する金属酸
化物も、例えば酸化ケイ素や酸化マグネシウムのような
ものであっても良い。
【0027】
【発明の効果】このように構成されているため本発明
は、請求項1、乃至請求項3記載の発明にあっては、蛍
光体層の上下両側には金属酸化物による保護膜層が存在
し、蛍光体層には、保護膜層を形成する金属酸化物と同
種の金属酸化物微粒子が混入されているため、保護膜層
と蛍光体層の多層構造が確実に形成できて、保護膜層や
蛍光体層が脱落しにくく、また、イオンボンバードによ
る蛍光体の劣化が防止できる。
は、請求項1、乃至請求項3記載の発明にあっては、蛍
光体層の上下両側には金属酸化物による保護膜層が存在
し、蛍光体層には、保護膜層を形成する金属酸化物と同
種の金属酸化物微粒子が混入されているため、保護膜層
と蛍光体層の多層構造が確実に形成できて、保護膜層や
蛍光体層が脱落しにくく、また、イオンボンバードによ
る蛍光体の劣化が防止できる。
【0028】また、請求項4、及び請求項5記載の発明
にあっては、蛍光体層の中に金属酸化物が略均一に分散
しており、保護膜層を薄くしても蛍光体をイオンボンバ
ードから保護できると共に、保護膜層を薄くした蛍光ラ
ンプが容易に得られる。
にあっては、蛍光体層の中に金属酸化物が略均一に分散
しており、保護膜層を薄くしても蛍光体をイオンボンバ
ードから保護できると共に、保護膜層を薄くした蛍光ラ
ンプが容易に得られる。
【図1】本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における
要部断面の模式図である。
要部断面の模式図である。
【図2】同上の一部断面正面図である。
【図3】本発明の蛍光ランプの第2の実施形態における
要部断面の模式図である。
要部断面の模式図である。
【図4】従来の蛍光ランプ(第1の従来例)の一部断面
正面図である。
正面図である。
【図5】従来の蛍光ランプ(第2の従来例)の一部断面
斜視図である。
斜視図である。
【図6】同上の要部の断面図である。
1 透光性気密容器 2 保護膜層 3 蛍光体層 3a 蛍光体 3b 金属酸化物微粒子
Claims (5)
- 【請求項1】 内部に放電ガスが封入されると共に内壁
に蛍光体層が形成された透光性気密容器を備えてなる蛍
光ランプにおいて、前記蛍光体層の上下両側に金属酸化
物による保護膜層を形成すると共に、前記蛍光体層を、
蛍光体に前記保護膜層と同種の金属酸化物微粒子を混入
させて形成したことを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項2】 前記蛍光体層に混入される金属酸化物微
粒子を、前記蛍光体層の蛍光体重量に対して略3乃至7
wt%混入させたことを特徴とする請求項1記載の蛍光
ランプ。 - 【請求項3】 前記蛍光体層に混入される金属酸化物微
粒子を、酸化アルミニウムとしたことを特徴とする請求
項1、または請求項2記載の蛍光ランプ。 - 【請求項4】 請求項1、乃至請求項3のうち1つの請
求項記載の蛍光ランプの製造方法であって、前記蛍光体
層を、前記蛍光体と前記金属酸化物微粒子とを含むスラ
リーを形成し、該スラリーのpHを調整してスラリー内
で前記金属酸化物微粒子を分散させた後に、前記透光性
気密容器の内壁に塗布された保護膜層上に塗布して形成
したことを特徴とする蛍光ランプの製造方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の蛍光ランプの製造方法で
あって、前記蛍光体層を、前記蛍光体と前記金属酸化物
微粒子とを含むスラリーに酸を加えてpHを調整してス
ラリー内で前記金属酸化物微粒子を分散させた後に、前
記透光性気密容器の内壁に塗布された保護膜層上に塗布
して形成したことを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24262895A JPH0992218A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 蛍光ランプ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24262895A JPH0992218A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 蛍光ランプ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0992218A true JPH0992218A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17091886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24262895A Withdrawn JPH0992218A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 蛍光ランプ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0992218A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007180026A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-12 | Dms:Kk | 膜形成用スラリー組成物、これを利用して製造された蛍光ランプ、及びその製造方法 |
JP2007180019A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-12 | Dms:Kk | 蛍光ランプ及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-09-21 JP JP24262895A patent/JPH0992218A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007180026A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-12 | Dms:Kk | 膜形成用スラリー組成物、これを利用して製造された蛍光ランプ、及びその製造方法 |
JP2007180019A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-12 | Dms:Kk | 蛍光ランプ及びその製造方法 |
US7727042B2 (en) | 2005-12-26 | 2010-06-01 | Dms Co., Ltd. | Fluorescent lamp and manufacturing method thereof |
US7741766B2 (en) | 2005-12-26 | 2010-06-22 | Dms Co., Ltd. | Composition for forming layer, fluorescent lamp using the composition, and method of manufacturing a fluorescent lamp |
JP4499082B2 (ja) * | 2005-12-26 | 2010-07-07 | 株式会社ディエムエス | 蛍光ランプの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |