JP2005006709A - 医療用キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体の流入部1、流出部2及びこれらを結ぶ流動部3を有する液体流路4をキャップ内部に備え、かつ前記液体流路4に当該液体を流出部3から外部に流出させるポンプ手段5が設けられている医療用キャップであって、なかでも前記ポンプ手段5が、前記液体流路4の一部を隔膜として構成するダイヤフラム6と、このダイヤフラム6を上下動させる動力装置7とで少なくとも構成されている医療用キャップである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療分野に用いられるキャップに関する。更に詳しくは点滴用ボトルに用いられるキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療分野における点滴ボトルにおいて、ボトル中の点滴液を取り出すために輸液セットと呼ばれる針を用いており、そのキャップ部には一般的にゴム栓が用いられている。また、輸液セットの補助として、輸液ポンプを用いて、点滴液を一定流量で流出させる輸液ポンプがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特許公開公報 特開平08−098884号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、点滴ボトルを用いた点滴方法では、ある程度以上高さ(約1.5m)から輸液を滴下させることで、輸液の自重により血圧以上の圧力を生じさせていたので、 輸液ボトルをその高さで吊しておく必要があった。この点、輸液セットの補助として輸液ポンプを用いた場合も、輸液の自重により圧力を生じさせていたことに変わりはなかった。
【0005】
これらの従来の点滴方法では、上記理由により点滴ボトルや輸液ポンプを一定場所に保持する必要あり、このため患者は点滴作業中の場所移動が制限されていた。従って、例えば病院内で点滴を受けた場合、患者は点滴終了までは病院内での拘束を余儀なくされていた。
【0006】
本発明の目的は、上記患者の不便に鑑み、移動中や病院からの帰宅中でも患者への点滴作業が可能となるような医療用のキャップを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者は鋭意検討した結果、上記課題を解決するために、以下に記す手段を採った。
すなわち本発明は、
液体の流入部、流出部及びこれらを結ぶ流動部を有する液体流路をキャップ内部に備え、かつ前記液体流路に当該液体を流出部から外部に流出させるポンプ手段が設けられている医療用キャップである。
【0008】
本発明の好ましい態様としては、下記の通りである。
すなわち、前記ポンプ手段は、前記液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置とで少なくとも構成されていることが好ましい。
【0009】
また、液体流路の壁面が合成樹脂で構成され、前記ダイヤフラムがゴム材またはエラストマー材で構成されていることが好ましい。
【0010】
本発明の具体的な態様としては、前記流入部が流入孔、前記流出部が流出孔であって、流動部が下記の構成要素a)〜d)を含み、
a)前記流入孔に連通し、当該流入孔からの液体の流入を制御する弁体を有する第1弁室、
b)前記第1弁室に連通すると共に、前記流出孔側の吐出孔に連通し、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すポンプ室、
c)前記ポンプ室に連通する前記吐出孔、
d)前記吐出孔と前記流出孔に連通し、当該吐出孔からの液体の前記流出孔への流出を制御する弁体を有する第2弁室、
前記ポンプ室に、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すためのダイヤフラムが、前記液体流路の一部を構成する隔膜として設けられている前記医療用キャップが挙げられる。
【0011】
なお、前記動力装置としては、モーター駆動装置を採用することができる。
【0012】
また、前記ポンプ手段としては、他に、前記液体流路の一部を構成する隔膜と、この隔膜を上下に振動させる圧電素子とで少なくとも構成されている医療用キャップも採用することができる。
【0013】
具体的態様としては、以下の通りである。
すなわち、前記流入部が流入孔、前記流出部が流出孔であって、流動部が下記の構成要素a)〜d)を含み、
a)前記流入孔に連通し、当該流入孔からの液体の流入を制御する弁体を有する第1弁室、
b)前記第1弁室に連通すると共に、前記流出孔側の吐出孔に連通し、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すポンプ室、
c)前記ポンプ室に連通する前記吐出孔、
d)前記吐出孔と前記流出孔に連通し、当該吐出孔からの液体の前記流出孔への流出を制御する弁体を有する第2弁室、
前記ポンプ室に、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出す隔膜が前記液体流路に設けられている前記医療用キャップである。
【0014】
また本発明のキャップの応用として、液体の流入部、流出部及びこれらを結ぶ流動部を有する液体流路と、前記液体流路に当該液体を流出部から外部に流出させるポンプ手段とがその内部に設けられている輸液装置であって、前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置とで少なくとも構成され、かつ前記流入部の少なくとも先端部が、輸液用ボトルの蓋部に備えられたゴム又はエラストマーの栓体を刺して輸液ボトル中の液体を取り出す連結部である輸液装置とすることができる。
【0015】
また本発明の前記輸液装置の応用として、ボトル部と付属部がフランジを介して一体化している輸液ボトルであって、当該輸液ボトルの付属部は、ボトルの内側に向かって前記流入部が開口しており、かつボトルの外側に向かって前記流出部が開口している前記輸液装置で構成されている輸液ボトルとすることができる。
【0016】
本発明のキャップは、上述の通りであるので、例えば、点滴液が液体流路の流入部からキャップ内に入り、流動部を通って、流出部よりキャップ外に排出される。流動部の体積は可変であり、ポンプ手段によって、その体積の増加、減少を断続的に受けることになる。ポンプ手段を構成する動力手段としては、例えば起動スイッチで電通させることにより作動を開始する。流入部から入ってきた点滴液は、流動部の体積が増加し、当該流動部内の圧力が低下することにより、流動部に流れ込む。そして流動部に入った点滴液は、前記ポンプ手段により、流動部の体積が減少し、圧力が増加することで、流出部から排出される。このとき液体流路内に例えば逆流防止用の弁体が存在することで、点滴液が流入部から逆流することはない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下発明を詳細に述べる。
図1(A)は、本発明におけるキャップ型医療用キャップの一実施形態を示す概略断面図である。図1(B)は、同針部型医療用キャップの一実施形態を示す概略断面図である。図2は図1(A)(B)におけるポンプ部分における要部拡大概略断面図である。図3は同針部型医療用キャップの他実施形態を示す概略断面図である。図4は本発明におけるキャップ型医療用キャップの他実施形態を示す概略断面図である。図5(A)は圧電型のキャップ型医療用キャップの一実施形態を示す概略断面図である。図5(B)は圧電型の同針部型医療用キャップの一実施形態を示す概略断面図である。図6は図1(A)(B)におけるポンプ部分における要部拡大概略断面図である。
【0018】
図1及び図2において、1は液体の流入部、2は液体の流出部、3は液体の流入部1及び液体の流出部2を結ぶ流動部である。本実施形態のキャップは、キャップ内部にこれらを有する液体流路4が備えられている。また本キャップには前記液体流路4に当該液体を流出部2からキャップの外部に流出させるポンプ手段5が設けられている。
【0019】
このポンプ手段5は、前記液体流路4の一部を隔膜として構成するダイヤフラム6と、このダイヤフラム6を上下動させる動力装置7とで少なくとも構成されている。また、本キャップは、好ましくは液体流路4の壁面が合成樹脂で構成され、前記ダイヤフラム6がゴム材またはエラストマー材で構成されている。
【0020】
さらに詳述すると以下の通りである。すなわち、本実施形態のキャップは、前記流入部1が流入孔1a、前記流出部2が流出孔2aであって、流動部3が次の構成要素を含んでいる。
【0021】
すなわち、本実施形態のキャップには、
前記流入孔1aに連通し、当該流入孔1aからの液体の流入を制御する弁体8を有する第1弁室9がある。また、前記第1弁室9に連通すると共に、前記流出孔1a側の吐出孔10に連通し、前記第1弁室9から流入する液体を前記吐出孔10に送り出すポンプ室11を有している。さらに、前記ポンプ室11に連通する前記吐出孔10が備わっており、前記吐出孔10と前記流出孔2aに連通し、当該吐出孔10からの液体の前記流出孔2aへの流出を制御する弁体8を有する第2弁室12を有し、さらに前記ポンプ室11には、前記第1弁室9から流入する液体を前記吐出孔10に送り出すためのダイヤフラム6が、前記液体流路4の一部を構成する隔膜として設けられている。
【0022】
従って、例えば、点滴ボトル中の液体がチューブ等(図示せず)を伝わって流入部1に流入し、流入孔1aから入ってきた液体がキャップ内の流動部3を通過し、流動部3を通過した液体が流出部2の流出孔2aから人体に注入するためのチューブ(図示せず)に流出することになる。
【0023】
ところで、本発明のキャップは、上記の実施形態に限定されない。例えば、ポンプ手段は液体をキャップ外部に排出できる手段であれば公知の手段を用いることができ特に限定されるものではない。しかし、本発明に用いるポンプ手段は、液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置によることが好ましい。かかるポンプ手段であれば、点滴液が他の接続部を介さないため、衛生面でも有利である。
【0024】
なお、液体流路の壁面が合成樹脂で構成され、前記ダイヤフラムがエラストマー材を用いて構成されている場合は、複雑な形状のダイヤフラムとして機能を持たせた上で成形によって容易に形成できるため有意義である。液体流路の壁面を構成する合成樹脂は特に制限されないが、既に医療用途で用いられているポリエチレンやポリプロピレンの様な樹脂が安全上好ましい。また、ダイヤフラムのエラストマー樹脂の例としては、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニール系、ポリブタジエン系などのエラストマー樹脂を挙げることができるがこれらに制限されるものではない。用いられる液体成分や他を構成する合成樹脂成分との関係等で適当なエラストマー樹脂を選択することができる。
【0025】
動力装置としては、かかるポンプ機能を発揮させるものであれは、特に制限されるものではない。中でも駆動装置としてモーターを用いることが経済的にも好ましい。具体的には、ページングモーター、ステッピングモーター、超音波モーター等を例示することができるが、これらに限られるものではない。
【0026】
これらのモーターを用いて、例えば図3及び図4に示すような構成も採用することができる。図3はページングモーターを用いた例である。流動部の体積の増減は反復運動であることから、ページングモーターを用いた場合、モーターの回転運動をカム機構等で反復運動に変換させて本発明に用いることになる。図4はステッピングモーターを用いた場合の例示である。ステッピングモーターは動作制御によって反復運動を発生するので、ページングモーターの場合のようなカム機構等が不要となり、動力装置小型化の面でも有利である。
【0027】
動力装置の大きさは、全体がキャップに内蔵できる大きさとするためにはある程度小型であることが好ましい。具体的には動力装置全体が一辺10mmの立方体以下の体積であれば、キャップに内蔵させるために有利であるが、これ以上の体積を有していても、内蔵されるキャップの大きさによっては用いることができる。動力装置を作動させる電源には、小型のボタン電池等を用いることができる。かかる小型の電池を使用することで、電源も含めて動力装置をキャップに内蔵することができる。
【0028】
本応用例ではまた、キャップ本体の端部にフランジを設けている。かかるフランジを設けることで、キャップと点滴ボトルとを密着させることができる。
【0029】
図5は、動力装置として圧電素子(ピエゾ素子)を用いた例である。ピエゾ素子は、電力と圧力を変換する圧電素子である。従って流動部の体積の増減をつかさどる膜体を直接制御できるため、更なる小型化が可能となる。
【0030】
圧電素子を用いたキャップとしては、例えば、図5(A)(B)に示されるように、前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を構成する隔膜13と、この隔膜13を上下振動する圧電素子14とで少なくとも構成されている医療用キャップである。図示されるように、このキャップは、前記実施形態とほぼ同一形態で、流入孔15と流出孔16を有し、流動部17が下記の構成要素を含んでいる。
a)前記流入孔15に連通し、当該流入孔15からの液体の流入を制御する弁体18を有する第1弁室19、
b)前記第1弁室19に連通すると共に、前記流出孔16側の吐出孔20に連通し、前記第1弁室19から流入する液体を前記吐出孔20に送り出すポンプ室21、
c)前記ポンプ室21に連通する前記吐出孔20、
d)前記吐出孔20と前記流出孔16に連通し、当該吐出孔20からの液体の前記流出孔16への流出を制御する弁体18を有する第2弁室22、
前記ポンプ室21に、前記第1弁室19から流入する液体を前記吐出孔20に送り出す隔膜13が前記液体流路に設けられている。
【0031】
本発明のキャップと輸液用ボトルと連結一体化する場合は、キャップに、ボトルの開口部に周設されたフランジ部に溶着可能なフランジ部を設け、キャップ内面に前記流入部が開口させ、キャップ外面に前記流出部が開口する構成を採用することができる。
【0032】
また上記例では、逆流防止のために弁体を用いたが、その他の方法で逆流防止をすることもできる。例えば、動力装置から発生する運動力に強弱を与えることによって、液体流路中の液体に蠕動させて逆流を防止する方法がある。この場合、上記の弁体8、18は不要となる。
【0033】
また弁体の代わりに、流入部及び/または流出部と、流動部との間に、逆流防止のためのゲートを設けることもできる。当該ゲートについて例示すれば、まず流入側の液体流路を狭くする第一のゲートを設け、次に第一ゲートの近傍に、第一ゲートの狭くなった液体流路部からの直線的液体流入を防ぐ第二ゲートを設けることができる。さらに具体的に言えば、第一ゲートにおける液体の通過する部分が液体流路の中心部にあり、円形でその直径をaであるとした場合、第一ゲートの近傍の液体流路中心部にb>aである直径bの円形の液体流入遮断板が第二ゲートとして設けられているような場合である。このような機構では、流動部を減圧した場合、液体は、流入部から第一ゲートを通過して流入し、第二ゲートの遮断板に当たって流動部に流入するが、逆に流動部を加圧した場合、液体が第一ゲートから逆流しようとしても、第二ゲートの遮断板の存在により、液体が逆流するためには当該遮断板を回り込まざるを得なくなり、逆流が防止されるものである。
【0034】
本発明のキャップの応用として、図1(B)に示すように、流入部の少なくとも先端部を、例えば針状のような形状の連結部22とすることもできる。この場合、従来点滴用キャップをしたまま、本発明のキャップを取り付けることができるようになる。連結部はゴムまたはエラストマーのキャップを突き刺して輸液ボトル中の輸液を取り出すための部分であるから、流入部全体を連結部としても良いが、少なくとも流入部の先端が連結部としての働きを有しておればば足りる。このような構成であれば、本発明のキャップは従来の点滴セットに簡単に取り付け可能な輸液装置として働くことになる。このように本発明のキャップを輸液装置として使用した場合でも、本発明の目的である点滴作業中に自由に移動できるという効果を簡便に得ることができる。
【0035】
かかる輸液装置の構成は、キャップの場合とほとんど変わるものではなく、その内部の構成は、液体の流入部、流出部及びこれらを結ぶ流動部を有する液体流路と、前記液体流路に当該液体を流出部から外部に流出させるポンプ手段とがその内部に設けられている輸液装置であって、前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置とこのダイヤフラムを上下動させる動力装置とで少なくとも構成されている。またその具体的な態様は、上記キャップの欄で説明した態様とすることができる。
【0036】
ただしその流動部は、輸液用ボトルの蓋部に備えられたゴム又は合成樹脂製エラストマーの栓体に刺し、輸液ボトル中の液体を取り出すための連結部となっていることが必要である。ゴム栓等に刺して輸液用ボトル中の液体を取り出すための連結部は、上記針形状の他、コネクター、ルアー形状のもの等も使用することができる。
【0037】
また前記輸液装置の応用として、前記輸液装置を輸液ボトルの付属部とし、フランジを介して従来の輸液ボトルと一体化させることで、当該付属部が輸液装置で構成された輸液ボトルとすることできる。その輸液装置で構成された付属部は、輸液ボトル中の輸液を取り出すため、流入部はボトルの内側に向かって開口している。一方、取り出した輸液を輸液ボトルの外に流しだすため、流出部はボトルの外側に向かって開口している。このような構成とすることで、当該輸液ボトルにより、本発明の効果を発揮させることができ、また、点滴中の移動行為に伴う多少の振動が発生する場面においても流入部周辺等からの液漏れを防止することができる。
【0038】
(用途)
本発明の医療用キャップは、点滴に関連する様々な場面で用いることができる。まず、当該キャップ単体として、一般的な点滴ボトルのキャップの代わりに取り付けるだけで利用できる。またその応用として、本発明のうち、流入部を針形等にして、通常の輸液用ゴム栓キャップの上から被せることでも本発明の特徴有する輸液ボトルとして利用できる。さらに、点滴用キットの中に当該キャップをその中のひとつの構成部品として用いることもできる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は上記の通り、本発明のキャップは、液体流路とポンプ手段をキャップの内部に備えることにしたので、本発明の医療用キャップを用いた場合の点滴作業において、点滴作業中に患者は自由な移動が可能となる。また、このような構成としたことで、点滴ボトルのキャップを本発明のキャップに交換するだけで、通常の点滴セットを本発明の効果を有する輸液セットに変更することができるという効果も有する。更に、本発明の輸液装置であれば、従来型のキャップを有する輸液セットに取り付けるだけで、キャップを交換することもなく、本発明の効果を有する輸液セットとすることもできる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における医療用キャップの断面概念図。
【図2】本発明における液体流動部の断面概念図。
【図3】ページングモーターを用いた場合の本発明のキャップの断面概念図。
【図4】ステッピングモーターを用いた場合の本発明のキャップの断面概念図。
【図5】圧電素子を用いた場合の本発明のキャップの断面概念図。
【図6】圧電素子を用いた場合の本発明の液体流動部の断面概念図。
【符号の説明】
1 液体の流入部
1a 流入孔
2 液体の流出部
2a 流出孔
3 液体の流動部
4 液体流路
5 ポンプ手段
6 ダイヤフラム
7 動力装置
8 弁体
9 第1弁室
10 吐出孔
11 ポンプ室
12 第2弁室
13 隔膜
14 圧電素子
15 流入孔
16 流出孔
17 流動部
18 弁体
19 第1弁室
20 吐出孔
21 ポンプ室
22 第2弁室
Claims (9)
- 液体の流入部、流出部及びこれらを結ぶ流動部を有する液体流路をキャップ内部に備え、かつ前記液体流路に当該液体を流出部から外部に流出させるポンプ手段が設けられている医療用キャップ。
- 前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置とで少なくとも構成されている請求項1記載の医療用キャップ。
- 液体流路の壁面が合成樹脂で構成され、前記ダイヤフラムがゴム材またはエラストマー材で構成されている請求項1または2に記載された医療用キャップ。
- 前記流入部が流入孔、前記流出部が流出孔であって、流動部が下記の構成要素a)〜d)を含み、
a)前記流入孔に連通し、当該流入孔からの液体の流入を制御する弁体を有する第1弁室、
b)前記第1弁室に連通すると共に、前記流出孔側の吐出孔に連通し、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すポンプ室、
c)前記ポンプ室に連通する前記吐出孔、
d)前記吐出孔と前記流出孔に連通し、当該吐出孔からの液体の前記流出孔への流出を制御する弁体を有する第2弁室、
前記ポンプ室に、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すためのダイヤフラムが、前記液体流路の一部を構成する隔膜として設けられている請求項1乃至3のいずれかの項に記載の医療用キャップ。 - 前記動力装置が、モーター駆動装置である請求項1乃至4のいずれかの項に記載された医療用キャップ。
- 前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を構成する隔膜と、この隔膜を上下に振動させる圧電素子とで少なくとも構成されている請求項1に記載された医療用キャップ。
- 前記流入部が流入孔、前記流出部が流出孔であって、流動部が下記の構成要素a)〜d)を含み、
a)前記流入孔に連通し、当該流入孔からの液体の流入を制御する弁体を有する第1弁室、
b)前記第1弁室に連通すると共に、前記流出孔側の吐出孔に連通し、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出すポンプ室、
c)前記ポンプ室に連通する前記吐出孔、
d)前記吐出孔と前記流出孔に連通し、当該吐出孔からの液体の前記流出孔への流出を制御する弁体を有する第2弁室、
前記ポンプ室に、前記第1弁室から流入する液体を前記吐出孔に送り出す隔膜が前記液体流路に設けられている請求項6記載の医療用キャップ。 - 液体の流入部、流出部及びこれらを結ぶ流動部を有する液体流路と、前記液体流路に当該液体を流出部から外部に流出させるポンプ手段とがその内部に設けられている輸液装置であって、前記ポンプ手段が、前記液体流路の一部を隔膜として構成するダイヤフラムと、このダイヤフラムを上下動させる動力装置とで少なくとも構成され、かつ前記流入部の少なくとも先端部が、輸液用ボトルの蓋部に備えられたゴム又はエラストマーの栓体を刺して輸液ボトル中の液体を取り出す連結部である輸液装置。
- ボトル部と付属部が、フランジを介して一体化している輸液ボトルであって、当該輸液ボトルの付属部は、ボトルの内側に向かって前記流入部が開口しており、かつボトルの外側に向かって前記流出部が開口している請求項7記載の輸液装置で構成されている前記輸液ボトル。
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