JP2005004132A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転写ユニットの転写部材が像担持体に当接しないようにドアを閉じることが可能な画像形成装置の提供。
【解決手段】画像形成装置1は、装置本体20と、感光体ドラム4と、ドア21と、ドア21に搭載されている転写ベルト80を備えた転写ユニット8と、作動用レバー30とを具備する。転写ユニット8を搭載したドア21を開放することで、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から強制的に離間させる。また、作動用レバー30は、開放されたドア21を閉じる際に、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接しないように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置1は、装置本体20と、感光体ドラム4と、ドア21と、ドア21に搭載されている転写ベルト80を備えた転写ユニット8と、作動用レバー30とを具備する。転写ユニット8を搭載したドア21を開放することで、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から強制的に離間させる。また、作動用レバー30は、開放されたドア21を閉じる際に、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接しないように制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ,ファクシミリ,複写機などの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
像担持体上に形成されたトナー像を転写部材によって記録部材に転写したり、または転写ベルトに転写し、さらに記録部材(シート)に転写したりして画像を形成する電子写真方式の画像形成装置は、従来から公知である。
【0003】
多くの転写ユニットは、例えば、特許文献1に開示された従来の画像形成装置に見られるように、マシン本体内に装着されている。
【0004】
転写部材の離間には、電動方式の離接機構が用いられており、転写部材と像担持体との当接動作を電源OFF時やジャム時などに行われている。
そして、外装カバーを開放させた後に、ジャム処理などを行うことができるようになっている。
【0005】
また、手動式の離接機構を用いているものでは、外装カバーを開放した後、レバーなどで動作させる離接機構を用い、転写部材を像担持体より離間させ、場合によっては、さらに転写部材を引き出し、ジャム処理などを行うことができるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−301462号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の画像形成装置では、転写ユニットがドアに搭載されておらず、ドアを開放後に、レバーなどを手動で操作して、転写ユニットを像担持体から離間させる構成であり、転写ユニット上に滞留する用紙を取り出しジャム処理を行ったり、転写ユニットのメンテナンスを行ったりするために、転写ユニットを機外に引き出す場合に、まず、ドアを開放し、次に、レバーを操作して転写ユニットを像担持体から離間させ、その後、転写ユニットを機外に引き出すことになる。
したがって、転写ユニットの機外への引き出しが、3アクションとなり、手数が増えるが、転写ユニットに備えられている転写部材を像担持体に強く衝突させることはあまり起こらない。
【0008】
ところが、特許文献1に開示された転写部材を含む転写ユニットがドアに搭載されている画像形成装置では、ドアを開放した後、ドアを閉じる時に、転写ユニットが像担持体に向って移動するために、像担持体に転写ユニットの転写部材が衝突し、像担持体と転写ユニットの転写部材の双方にダメージを与えることが少なくない。
特に、ドアを勢いよく閉じた場合には、かなり大きなショックが像担持体と転写ユニットの転写部材の双方に与えられることになる。
【0009】
ドアの開閉は、ジャムなどのトラブルが発生した場合やメンテナンスの場合に行われるが、動作中に誤ってドアが開閉される場合もある。
このような場合に、例えば、ジャムなどのトラブルが発生したことをトリガとして、転写ユニットの転写部材が像担持体より離間するように制御される場合は、トラブルの発生がない場合には、転写ユニットの転写部材が像担持体に対して離間されていない状態で、ドアが閉じられ、像担持体と転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることが起こると言う問題がある。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、開放されたドアを閉じる際に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接しないようにドアを閉じることができ、ドアを閉じる際に生じる転写ユニットの転写部材と像担持体との強接触を回避し、像担持体及び転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることもなく、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避けることができ、像担持体の寿命を長く保ち、良好な画像形成を長期間維持することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、トナー画像が形成される像担持体に転写部材を当接させ、前記像担持体上に形成された前記トナー画像を記録部材に転写して画像形成を行う画像形成装置であって、装置本体と、前記装置本体に配置され、前記トナー画像を担持する前記像担持体と、前記装置本体に開閉可能に配置されたドアと、前記ドアに搭載され、前記像担持体に離接可能な前記転写部材を備えた転写ユニットと、前記ドアを開放することで、前記転写ユニットの前記転写部材を前記像担持体から強制的に離間させる離間手段とを具備し、前記離間手段が、開放された前記ドアを閉じる際に、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に当接しないように制御することを特徴とする構成を有するものである。
【0012】
上記に記載の本発明によれば、ジャムなどの発生が原因で、像担持体上や定着ユニット上に滞留している記録部材(シート)を取り除く際は、転写ユニットが搭載されたドアを開放する必要がある。
ジャム発生によって、像担持体上にはキャリアが多く浮遊する。
このような条件下で、ドアを強く閉めると、転写ユニットの転写部材が像担持体に強く当接し(衝突し)、現像剤に含まれるキャリアなどにより像担持体や転写ユニットの転写部材を傷付け、転写過程において、トナー画像の転写不良が生じ、画質が低下する問題が発生するが、ドアを閉じる時に、転写ユニットの転写部材が像担持体に接触(衝突)しないようにドアを閉じることができるので、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避け、トナー画像の転写不良も避けることができ、良好な画質を維持でき、像担持体の高寿命・高信頼度を実現できる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、上記離間手段が、上記ドアを閉じた後に、上記転写ユニットの上記転写部材の上記像担持体に対する当接が行われるように制御する。
【0014】
上記に記載の本発明では、転写ユニットの転写部材と像担持体との当接は、ドアを閉じた後に行われる。
【0015】
上記に記載の本発明によれば、ドアを閉じた時に発生する衝撃を像担持体や転写ユニットの転写部材に与えることなく、ドアが閉じられた後に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接するので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接のショックが和らぐようにコントロールすることができる。
【0016】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して離接させる離接手段を具備し、前記離接手段が、上記離間手段を動作させることにより、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように制御を行う。
【0017】
上記に記載の本発明によれば、転写ユニットの転写部材を像担持体に離接させる離接手段により、ドアが閉じられた後に、タイミングを取って像担持体と転写ユニットの転写部材とを当接させることができるので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接時のショックを和らげることができる。
【0018】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記離接手段を動作させるための駆動源を具備している。
【0019】
上記に記載の本発明では、駆動源としてモータを用いている。
【0020】
上記に記載の本発明によれば、駆動源としてモータを用いることで、離接手段をゆっくり動作させることができるので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接を徐々にゆっくりと行うことができ、像担持体と転写ユニットの転写部材との双方にショックをほとんど/まったく与えずに、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接を行うことができる。
【0021】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記ドアの開閉を検出するためのドア開閉検出手段を具備し、前記ドア開閉検出手段が、前記ドアが開放されたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア開放の検出信号に応じて上記転写ユニットの上記転写部材が上記像担持体から離間するように上記離接手段を動作させ、前記ドアが閉じられたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア閉じの検出信号に応じて前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように前記離接手段を動作させる。
【0022】
上記に記載の本発明によれば、ドア開閉検出手段がドアの開閉を監視し、ユーザーが如何なる要因でドアを開けても、ドアを閉める際には、必ず転写ユニットの転写部材は像担持体から離間する位置に退避しているので、像担持体と転写ユニットの転写部材との強い当接を避けることができる。
【0023】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して当接する際の衝撃を緩和するための緩衝手段を具備している。
【0024】
上記に記載の本発明では、緩衝手段として空気ダンパ装置を用いている。
【0025】
上記に記載の本発明によれば、緩衝手段として空気ダンパ装置を用いることで、ドアを閉じる時に、緩衝手段により転写ユニットの転写部材と像担持体とが当接しないように離間させることができ、ドアが閉じた後に、転写ユニットの転写部材と像担持体とをショックを与えずにゆっくり当接させることができるだけでなく、画像形成装置が通電されていない場合であっても、緩衝手段が確実に動作するので、如何なる場合でも、ドアの開閉により転写ユニットの転写部材と像担持体との衝突を避けることができる。
また、構成が単純であり、低コストで実現できる。
【0026】
本発明の画像形成装置は、上記離接手段が、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記離間手段の動作に伴って上記像担持体に対して移動させることで、前記転写ユニットの前記転写部材を上記像担持体に対して離接させる。
【0027】
上記に記載の本発明では、像担持体と転写ユニットの転写部材との離接は、転写ユニットを像担持体に対して移動させることで、像担持体から転写ユニットの転写部材を離接させる。
【0028】
上記に記載の本発明によれば、転写ユニットの転写部材は、像担持体に対して所定の圧力で当接され、高電圧の転写バイアスが印加されており、画像の品質を左右するものであり、その転写部材に対して直接ショックが与えられるような構成をとることは不利であるのに対して、しっかりとした転写部材を支持する転写ユニットを像担持体に対して離接させるので、像担持体に対しての転写ユニットの転写部材の当接力などを適正に維持することができる。
【0029】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記像担持体に向って付勢する付勢手段を具備し、前記付勢手段が、上記緩衝手段をフリーな状態に復帰させるための復帰力よりも大きな付勢力を有している。
【0030】
上記に記載の本発明では、緩衝手段にはフリーな状態に復帰するための復帰力が働く構成であり、転写ユニットを像担持体側に付勢する付勢手段の付勢力の方が、緩衝手段の復帰力よりも大幅に大きい。
【0031】
上記に記載の本発明によれば、緩衝手段の復帰力を転写ユニットが像担持体に向って付勢する付勢手段の付勢力よりも比べものにならないくらい小さくすることにより、転写ユニットの像担持体に対する位置決めが確実に行え、像担持体に対して転写ユニットの転写部材の当接力を正しく与えることができ、良好な画像形成を行える。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の画像形成装置1は、トナー画像が形成される像担持体である感光体ドラム4に転写部材である転写ベルト80を当接させ、感光体ドラム4上に形成されたトナー画像を記録部材となる記録媒体としての用紙Pに転写して画像形成を行うものである。
本発明の画像形成装置1は、装置本体20と、装置本体20に配置され、トナー画像を担持する感光体ドラム4と、装置本体20に開閉可能に配置されたドア21と、ドア21に搭載され、感光体ドラム4に離接可能な転写部材である転写ベルト80を備えた転写ユニット8と、ドア21を開放することで、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から強制的に離間させる離間手段である作動用レバー30とを具備し、板金製の作動用レバー30が、開放されたドア21を閉じる際に、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接しないように制御する。
【0033】
本発明の画像形成装置1は、作動用レバー30が、ドア21を閉じた後に、転写ユニット8の転写ベルト80の感光体ドラム4に対する当接が行われるように制御する。
【0034】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して離接させる離接手段である離接機構35を具備し、離接機構35が、作動用レバー30を動作させることにより、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に対して当接するように制御を行う。
【0035】
本発明の画像形成装置1は、さらに、離接機構35を動作させるための駆動源となるモータMを具備している。
【0036】
本発明の画像形成装置1は、さらに、ドア21の開閉を検出するためのドア開閉検出手段となるドロアースイッチSWを具備し、ドロアースイッチSWが、ドア21が開放されたことを検出した場合、ドロアースイッチSWにより検出されたドア開放の検出信号に応じて転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間するように離接機構35を動作させ、ドア21が閉じられたことを検出した場合、ドロアースイッチSWにより検出されたドア閉じの検出信号に応じて転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に対して当接するように離接機構35を動作させる。
【0037】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して当接する際の衝撃を緩和するための緩衝手段となる空気ダンパ装置50を具備している。
【0038】
本発明の画像形成装置1は、離接機構35が、転写ベルト80を備えた転写ユニット8を作動用レバー30の動作に伴って感光体ドラム4に対して移動させることで、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して離接させる。
【0039】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ベルト80を備えた転写ユニット8を感光体ドラム4に向って付勢する付勢手段である押圧スプリング60を具備し、押圧スプリング60が、空気ダンパ装置50をフリーな状態に復帰させるための復帰力よりも大きな付勢力を有している。
【0040】
本発明の一実施形態について、図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本発明に係る一実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ベルトの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置1は、画像形成部となるプリンタ部2と、プリンタ部2の下に配置された給紙部となる給紙ユニット部3とを備えている。
また、画像形成装置1は、プリンタ部2の略中央の位置に、感光体ドラム4を中心とする電子写真プロセス部27が配置されている。
【0041】
すなわち、画像形成装置1のプリンタ部2には、感光体ドラム4を中心としてその周囲に、帯電ユニット5と、光走査ユニット6と、現像ユニット7と、転写ユニット8と、クリーニングユニット9とが配置されている。
【0042】
帯電ユニット5は、感光体ドラム4の表面を均一に帯電させるものである。
【0043】
光走査ユニット6は、均一に帯電された感光体ドラム4上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。
【0044】
現像ユニット7は、光走査ユニット6により書き込まれた静電潜像を現像剤により顕像化するものである。
【0045】
転写ユニット8は、感光体ドラム4上に記録再現されたトナー画像を記録媒体となる用紙P上に転写するものである。
【0046】
クリーニングユニット9は、感光体ドラム4上に残留した現像剤を除去して、感光体ドラム4上に新たなトナー画像を記録することができるようにするものである。
【0047】
また、画像形成装置1のプリンタ部2には、現像剤供給部10と、一対のレジストローラ28と、定着ユニット29が配置されている。
【0048】
現像剤供給部10は、現像ユニット7に現像剤を供給するものである。
【0049】
一対のレジストローラ28は、記録媒体供給部からの用紙Pを感光体ドラム4と転写ユニット8の転写ベルト80との間に給紙するものである。
【0050】
定着ユニット29は、転写ユニット8によって転写されたトナー画像を用紙Pに定着させるものである。
【0051】
なお、このクリーニングユニット9により除去された残留現像剤は、現像ユニット7の現像剤供給部10に回収され、リサイクルされる。
【0052】
なお、本発明の画像形成装置は、このように残留現像剤をリサイクルするプロセスを備えているものに限定されるものではなく、残留現像剤を回収して廃棄する画像形成装置をも含むものである。
【0053】
次に、画像形成装置1の給紙ユニット部3について説明する。
画像形成装置1の給紙ユニット部3は、記録媒体供給部となる複数の給紙トレイ11,12,13,14を備えている。
これらの給紙トレイ11,12,13,14を備えていることにより、給紙ユニット部3は、記録媒体としての多彩な用紙を、例えば、サイズ毎に分別して収容することができる。
【0054】
そして、画像形成装置1は、これらの給紙トレイ11,12,13,14の中から1つのトレイを選択する。
【0055】
さらに、画像形成装置1は、この選択された1つのトレイから用紙Pを1枚ずつ分離し、用紙Pを感光体ドラム4と転写ユニット8の転写ベルト80との間に供給する。
そして、転写ユニット8は、供給された用紙Pに、感光体ドラム4上に記録再現されたトナー画像を転写する。
【0056】
ここで、給紙トレイ11,12,13,14について、より具体的に説明する。
第1の記録媒体供給部である給紙トレイ11と第2の記録媒体供給部である給紙トレイ12とは、互いに並列に配置されている。
そして、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の下側には、第3の記録媒体供給部である給紙トレイ13が配置されており、さらに、給紙トレイ13の下側には第4の記録媒体供給部である給紙トレイ14が配置されている。
【0057】
また、給紙トレイ13及び給紙トレイ14の容量は、同程度の容量とされている。
さらに、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の容量は、給紙トレイ13あるいは給紙トレイ14の容量よりも大きく設定されている。
【0058】
そして、画像形成装置1の給紙ユニット部3は、給紙トレイ11,12,13,14に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するために、第1搬送経路15と、第2搬送経路16とを備えている。
なお、第1搬送経路15は、給紙トレイ11,13,14に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するものであり、第2搬送経路16は、給紙トレイ12に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するものである。
【0059】
画像形成装置1の給紙ユニット部3は、フレーム17を備えている。
また、第1搬送経路15は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って鉛直方向に延びている。
一方、第2搬送経路16は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って水平方向に延びている。
【0060】
したがって、画像形成装置1の給紙ユニット部3の内部では、給紙トレイ11,12,13,14と、第1搬送経路15と、第2搬送経路16とが効率良く配置されており、給紙ユニット部3の省スペース化が実現されている。
【0061】
なお、各給紙トレイ11,12,13,14に用紙Pをセットする場合は、画像形成装置1の装置本体20の前面側方向に目的の給紙トレイ11,12,13,14を引き出して用紙Pの補給を行う。
【0062】
各搬送経路15,16,19、一対のレジストローラ28の上流、定着ユニット29の上下流には、用紙Pの搬送状態を検知する用紙搬送検知センサ90が配設されている。
【0063】
ところで、画像形成装置1の給紙ユニット部3の第1搬送経路15中にて用紙Pが詰まった場合は、第1搬送経路15を構成するガイド15a(図1中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点としてユーザーの手前側に回動する。
これにより、第1搬送経路15中で詰まった用紙Pを取り除くことができる。
【0064】
なお、この除去操作は、第1搬送経路15とフレーム17との間に予め確保されている作業空間を用いて行う。
【0065】
また、画像形成装置1の給紙ユニット部3の第2搬送経路16中にて用紙Pが詰まった場合も、第2搬送経路16を構成するガイド16a(図1中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点としてユーザーの手前側に回動する。
これにより、第2搬送経路16中で詰まった用紙Pを取り除くことができる。
【0066】
なお、この除去操作(復帰作業)は、並列に配置された給紙トレイ11及び給紙トレイ12をユーザーの手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16の下方に作業空間を確保した上で行うこととなる。
【0067】
なお、本実施の形態の画像形成装置1では、並列に配置された給紙トレイ11及び給紙トレイ12を同時に引き出すことができる構成としているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、それぞれの給紙トレイ11及び給紙トレイ12を独立して引き出せる構成としても良い。
この場合、給紙トレイ11を手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16中に詰まった用紙Pを取り除くための作業空間を、第2搬送経路16の下方に確保すれば良い。
【0068】
画像形成装置1のプリンタ部2は、第5の記録媒体供給部となる手差し給紙ユニット18を備えている。
【0069】
そして、画像形成装置1のプリンタ部2は、手差し給紙ユニット18にセットされた用紙Pを給紙ユニット部3の第2搬送経路16に向って搬送するために、第3搬送経路19を備えている。
【0070】
この手差し給紙ユニット18には、どちらかというと特殊な用紙Pがセットされる可能性が高く、手差し給紙ユニット18に対して手軽に用紙Pの交換あるいはセットができるようになっており、第3搬送経路19から第2搬送経路16を介して用紙Pがプリンタ部2に供給されるようになっている。
【0071】
図2は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じた状態の全体の外観を示す斜視図、図3は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを引き出して開いた状態の全体の外観を示す斜視図である。
画像形成装置1の装置本体20の一側には、プリンタ部2に臨んで開閉可能なドア21が配置され、ドア21には転写ベルト80を備えた転写ユニット8が搭載され、ドア21は取手22を有している。
【0072】
また、画像形成装置1の装置本体20の前面側には、プリンタ部2を覆う開閉可能な前側カバー23が配置されている。
【0073】
画像形成装置1の装置本体20の前側カバー23に隣接する上面には、入力操作を行うための操作部24が配置されている。
【0074】
さらに、画像形成装置1の装置本体20の上には、定着ユニット29から排紙された用紙Pを積み重ねて載置するための排紙部となる排紙トレイ25が配置されている。
【0075】
ドア21は、画像形成装置1の装置本体20に装着されたアキュライド(登録商標)などのレール部材26により引き出し構造となっている。
【0076】
次に、画像形成装置1の転写ユニット8について説明する。
図4は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体に当接している状態を示す概略構成図、図5は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図、図6は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを開いた状態を示す概略構成図である。
転写ユニット8は、転写ベルト80と、駆動ローラ81と、ベルトテンションローラ82と、転写ローラ83と、転写ユニット揺動フレーム84と、2本のスプリング85とを備えている。
【0077】
本実施形態の転写ユニット8のベルト部分は、図4に示すように、ゴムなどの弾性体で作られた無端状の転写ベルト80と、この転写ベルト80を適度なテンションで張架する駆動ローラ81と、ベルトテンションローラ82と、転写バイアス電圧を印加する転写ローラ83とを含んで構成されている。
【0078】
転写ユニット8の転写ベルト80全体は、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受(図示せず)に回動可能に支持され、転写ユニット揺動フレーム84内にある2本のスプリング85(図4は正面図のため、1本しか図示されていない)によって揺動自在に支持されている。
このスプリング85により、転写ベルト80部分は、転写ユニット揺動フレーム84に対して独立して揺動する。
これは、厚さの厚い用紙Pが転写位置に来た時に、スプリング85が縮んで転写ベルト80が転写ユニット揺動フレーム84の内側へ少しだけ移動し、転写ユニット8の転写ベルト80と感光体ドラム4との間を厚い用紙Pが通過できるようにするためである。
【0079】
転写ユニット8の転写ローラ83の両端には、カラー(図示しない)が取り付けられており、このカラーが感光体ドラム4の両端外周に当たることにより、転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)と感光体ドラム4とのニップ量が一定に保たれ、およそ400g重の力で転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に押圧される。
【0080】
図4の転写ユニット8中には図示していないが、転写ユニット揺動フレーム84の転写ローラ83側にはストッパが配置されており、ストッパは、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する時に、スプリング85の抗力によって感光体ドラム4側へ転写ユニット8のベルト部分が一定距離以上移動するのを防ぐ。
【0081】
次に、画像形成装置1の転写ユニット8の支持機構について説明する。
図4に示すように、転写ユニット揺動フレーム84の両端の転写ユニット保持部分86は、ドア21に固定された転写ユニットホルダー61に差し込まれ、且つ、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受は、感光体ドラム4のハウジング40の位置決め部となるU字部41に回動可能に支持されている。
【0082】
転写ユニット8の転写ベルト80がスプリング85により感光体ドラム4に押圧されている時、転写ユニット揺動フレーム84は、4本の押圧スプリング60(図4は正面図のため、2本しか図示されていない)によって、後述する作動用レバー30の先端におよそ1.5Kg重の力で押圧されて支持されている。
【0083】
以下、転写ユニット8の転写ベルト80の感光体ドラム4への接触動作について説明する。
まず、モータMを用いた離接機構35について説明する。
ここで説明する離接機構35は、ジャムが発生した時、又は、ドア21が開けられたことをドロアースイッチSWが検出した時に、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間し、ドア21が閉じられたことをドロアースイッチSWが検出すると、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4とゆっくり接触するというものである。
【0084】
画像形成装置1の離接機構35は、シャフト36を有し、シャフト36にはカム37と3枚の翼38と3枚の翼39が固定されている。
【0085】
画像形成装置1において、通常、ユーザーが転写ユニット8の搭載されたドア21を開く時は、ジャム発生が原因で、感光体ドラム4や定着ユニット29上に滞留している用紙Pを取り除く時である。
【0086】
そこで、モータMを用いた離接機構35の説明をジャム発生時を一例に説明する。
例えば、用紙Pが一対のレジストローラ28の上流で詰まった場合、用紙搬送検知センサ90により画像形成装置1の装置本体20内部での用紙詰まりを検知する。
この検知により、モータMは駆動され、モータMのモータ軸(図示せず)が時計回りに回転する。
【0087】
図4に示すように、モータMのモータ軸には、カム37と翼38,39が固定された離接機構35のシャフト36が連結されている。
【0088】
モータMを駆動すると、モータMのモータ軸が回転し、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転することにより、カム37及び翼38,39がシャフト36と共に回転し、カム37の回転により、作動用レバー30が軸31を中心にドア21の方向へ回動し始める。
この時、作動用レバー30の先端部は、転写ユニット揺動フレーム84の一部を引っ掛け、転写ユニット8をドア21方向へ駆動ローラ81の駆動ローラ軸87周りに回動させ、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する。
【0089】
転写ユニット8の転写ベルト80が規定の距離だけドア21側へ引き寄せられると、転写ユニット位置検知センサ91が離接機構35のシャフト36に固定された一方の3枚の翼38のうちの1枚を検知し、これにより、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転及び離接機構35のシャフト36の回転が止まり、カム37と翼38,39の回転も止まり、作動用レバー30の回動が止まり、転写ユニット8の回動も止まる。(図5参照)
【0090】
なお、上記実施形態では、作動用レバー30は、転写ユニット揺動フレーム84の一部を引っ掛けているが、転写ユニット8の転写ベルト80部分の一部を直接引っ掛けても良い。
【0091】
ユーザーが取手22を引いてドア21を開け(図6参照)、ジャム処理を行った後、再びドア21を閉める。
ドア21を閉める時は、転写ユニット8の転写ベルト80は、感光体ドラム4から離間する位置に退避しているため、ドア21が閉じることによって、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に強く当接することはない。
【0092】
ドア21が完全に閉まると(図5参照)、ドア21と画像形成装置1の装置本体20の接触部分に取り付けられているドロアースイッチSWがオンになる。
これにより、モータMが駆動され、モータMのモータ軸が時計回りに回転し始める。
【0093】
モータMのモータ軸の回転により、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、カム37及び翼38,39がシャフト36と共に回転し、カム37の回転により、作動用レバー30が軸31を中心に感光体ドラム4側へ回動し始める。
【0094】
転写ユニット8は、押圧スプリング60の付勢力によって、常に感光体ドラム4側へ押圧されているため、作動用レバー30の回動に伴い、転写ユニット8も駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に感光体ドラム4側へ回動し始める。
そして、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接する。
【0095】
転写ユニット8が規定の押圧で感光体ドラム4と接する位置に到達すると、転写ユニット位置検知センサ92が離接機構35のシャフト36に固定された他方の3枚の翼39のうちの1枚を検知し、これにより、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転及び離接機構35のシャフト36の回転が止まり、カム37と翼38,39の回転も止まり、作動用レバー30の回動が止まり、転写ユニット8の回動も止まる。(図4参照)
【0096】
上記実施形態では、ジャムが発生した位置を一対のレジストローラ28の上流を一例に説明したが、画像形成装置1の給紙部,排紙部,ドア反転ユニットなどでも同様に上記の機構を使用できる。
また、転写ユニット8を離間させるために用いた作動用レバー30は、板金を材料としたが、他の材料を用いても良い。
【0097】
また、本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間するきっかけを、用紙搬送検知センサ90が用紙詰まりを検知した時、又は、ドア21が開放された時とした、これは、ジャムの発生時以外にも、ユーザーがドア21を開けることがあるためである。
その際は、画像形成装置1の装置本体20に取り付けられたドア21の開閉を検出するドロアースイッチSWがオフになった時を、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間するきっかけとしている。
【0098】
また、本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間させる駆動源としてモータMを用いたが、駆動源にソレノイドを用いても良い。
【0099】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の用紙搬送検知センサについて説明する。
以下、用紙搬送検知センサ90について詳細に説明する。
上記で述べたように、画像形成装置1の装置本体20内の一対のレジストローラ28の上流でのジャムに備えて、図4に示すように、一対のレジストローラ28の上流に反射型の用紙搬送検知センサ90を取り付ける。
【0100】
反射型の用紙搬送検知センサ90は、常に光を出しており、用紙Pが用紙搬送検知センサ90の位置に搬送されてきて、用紙Pにセンサの光を反射されると、用紙搬送検知センサ90がオンになり、用紙Pが一対のレジストローラ28から転写位置へと移動して、センサの光が反射されなくなると、用紙搬送検知センサ90がオフになる。
【0101】
ジャムが発生すると、一定時間を過ぎても用紙搬送検知センサ90がオフにならない。
用紙搬送検知センサ90がオンになっている時間が一定時間を越えると同時に、
上記モータMが駆動され、モータMのモータ軸が回転し始め、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する。
【0102】
用紙搬送検知センサ90は、反射型に限らず、遮光型、用紙Pに直接接触させるアクチュエータ一体遮光型など、他のセンサでも代用できる。
【0103】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニット位置検知センサについて、図7及び図8を用いて説明する。
以下、転写ユニット位置検知センサ91,92について詳細に説明する。
図7は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が離接手段により規定の距離だけドア側へ引き寄せられている時の状態を示す概略斜視図、図8は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が付勢手段の規定の付勢力により像担持体側へ押圧されている時の状態を示す概略斜視図である。
モータMのモータ軸に連結した離接機構35のシャフト36には、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサの光を遮ることができる位置に、3枚の翼38が固定して取り付けられている。
【0104】
また、離接機構35のシャフト36には、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサの光を遮ることができる位置に、3枚の翼39が固定して取り付けられている。
【0105】
離接機構35のシャフト36の近傍には、翼38及び翼39に臨む位置に転写ユニット位置検知センサ91及び転写ユニット位置検知センサ92が配設されている。
【0106】
図7は、離接機構35のカム37及び翼38,39が回転して、転写ユニット8の転写ベルト80が作動用レバー30の回動により規定の距離だけドア21側へ引き寄せられ、一方の3枚の翼38のうちの1枚のみが転写ユニット位置検知センサ91の間に入り込み、他方の3枚の翼39の全てが転写ユニット位置検知センサ92の間より外れ、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の光を遮光した時の状態を示している。
【0107】
通常の印字状態では、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサは、翼38により光を遮られていないため、常にオンになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮られるとオフになる。
また、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサは、翼39により光を遮られているため、常にオフになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の光を遮らないとオンになる。
【0108】
さらに、ジャムの発生時又はドア21の開放時では、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサは、翼38により光を遮られているため、常にオフになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の光を遮らないとオンになる。
また、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサは、翼39により光を遮られていないため、常にオンになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過する際に光を遮られるとオフになる。
【0109】
ジャムが発生し、モータMのモータ軸が回転し始めると、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、それに伴いカム37及び翼38,39もシャフト36と共に回転する。
モータMのモータ軸が回転し始めてから、最初の翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮ると、転写ユニット位置検知センサ91がオフになる。
【0110】
転写ユニット位置検知センサ91がオフになると、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転が止まる。
【0111】
この時、転写ユニット位置検知センサ92は、翼39により光を遮られていないため、オンになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過する際に光を遮るとオフになる。
【0112】
転写ユニット位置検知センサ91の光を遮る3枚の翼38は、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から規定の距離だけ離間する位置まで回動した時に、転写ユニット位置検知センサ91の光を遮るような離接機構35のシャフト36の所定位置に固定されている。
【0113】
図8は、作動用レバー30の回動と共に、転写ユニット8の転写ベルト80が押圧スプリング60による規定の押圧で感光体ドラム4に当接する位置まで駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に回動し、一方の3枚の翼38の全てが転写ユニット位置検知センサ91の間より外れ、他方の3枚の翼39のうちの1枚のみが転写ユニット位置検知センサ92の間に入り込み、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の光を遮光した時の状態を示している。
【0114】
ユーザーがジャムの処理を行った後、ドア21を完全に閉めると、モータMのモータ軸が回転し始める。
モータMのモータ軸が回転し始めると、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、それに伴いカム37及び翼38,39もシャフト36と共に回転する。
モータMのモータ軸が回転し始めてから、最初の翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過して光を遮ると、転写ユニット位置検知センサ92がオフになる。
【0115】
転写ユニット位置検知センサ92がオフになると、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転は止まる。
【0116】
この時、転写ユニット位置検知センサ91は、翼38により光を遮られていないため、オンになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮るとオフになる。
【0117】
転写ユニット位置検知センサ92の光を遮る3枚の翼39は、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に規定の力で押圧する位置まで回動した時に、転写ユニット位置検知センサ92の光を遮るような離接機構35のシャフト36の所定位置に固定されている。
【0118】
なお、本実施形態では、カム37の回転位置をシャフト36に備えた翼38,39により検出することで、転写ユニット8の位置を検出しているが、直接転写ユニット8の位置を検出できるように検出器を配置させても良い。
【0119】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の緩衝手段を用いた離接機構について説明する。
以下、空気ダンパ装置50を用いた離接機構35について詳細に説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じた直後に緩衝手段によって転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図、図10は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体と当接している状態を示す概略構成図である。
画像形成装置1の装置本体20には、転写ユニット8の転写ローラ83の近傍に転写ユニット揺動フレーム84の押圧スプリング60の押圧による感光体ドラム4方向への回動を阻止するためのストッパ70が配置されている。
【0120】
また、画像形成装置1の装置本体20には、ストッパ70の側部に転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4にショックを与えずにゆっくりと当接させるための空気ダンパ装置50が配置されている。
【0121】
空気ダンパ装置50は、空気孔調整部52を有するシリンダ51と、シリンダ51内に移動自在に設けられたピストン板53と、ピストン板53に固設された転写ユニット8の転写ユニット揺動フレーム84の回動を規制するためのロッド54と、シリンダ51内に配設されたピストン板53をドア21方向に向って付勢する復帰バネ55とを備えている。
【0122】
図9は、画像形成装置1のドア21を閉じた直後に、空気ダンパ装置50によって転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4と離間している状態を示したものである。
【0123】
図10は、画像形成装置1のドア21を閉じて、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4と当接している状態を示したものである。
【0124】
図10に示すように、転写ユニット揺動フレーム84の両端の転写ユニット保持部分86は、ドア21に固定された転写ユニットホルダー61に差し込まれ、且つ、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受は、感光体ドラム4のハウジング40の位置決め部となるU字部41に回動可能に支持されている。
【0125】
およそ1.5Kg重の感光体ドラム4方向への力の4本の押圧スプリング60(図10は正面図のため、2本しか図示されていない)によって、転写ユニット揺動フレーム84は、ストッパ70に押し当てられ支えられている。
【0126】
この時、転写ユニット8の転写ローラ83の両端のカラーが感光体ドラム4の両端外周に当接しているため、転写ユニット8の転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)は、感光体ドラム4に対しておよそ400g重の一定の力で押圧されている。
【0127】
ここで説明する空気ダンパ装置50を用いた離接機構35は、ユーザーが何らかの要因によってドア21を開けて、再びドア21を閉める際、転写ユニット8の転写ベルト80は、感光体ドラム4に接触する前に、画像形成装置1の装置本体20側に取り付けられた空気ダンパ装置50によって感光体ドラム4から離間する位置までドア21側に退避させられ、ドア21が完全に閉じた後に、空気ダンパ装置50のロッド54がシリンダ51内の空気(エアー)と復帰バネ55の抗力に抗しながら徐々に縮退し、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4にゆっくりと接触するというものである。
【0128】
空気ダンパ装置50は、図9に示すように、シリンダ51、ピストン板53、ロッド54、復帰バネ55、並びに、空気孔調整部52からなっており、空気ダンパ装置50は、ロッド54の先端が転写ユニット8の一部である転写ユニット揺動フレーム84の下方に張り出した張出片の両端部に当接するような画像形成装置1の装置本体20側の適当な位置にそれぞれ1個(合計2個)取り付けられている。
【0129】
ユーザーがドア21を閉じる時、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接する前に、空気ダンパ装置50のロッド54の先端は、転写ユニット8の一部である転写ユニット揺動フレーム84の下方に張り出した張出片の両端部に当接する。
【0130】
ドア21を完全に閉めた直後は、空気ダンパ装置50のロッド54の抗力となるシリンダ51内の空気と復帰バネ55の抗力が、転写ユニット8を感光体ドラム4方向へ押圧している押圧スプリング60の付勢力よりも大きいため、転写ユニット8はドア21側へ押しやられる。
【0131】
その後、空気孔調整部52から空気ダンパ装置50内の空気が外部に除々に逃がされ、空気ダンパ装置50のロッド54の抗力が小さくなっていく。
それに伴い、押圧スプリング60の感光体ドラム4方向への付勢力により、転写ユニット8はゆっくりと駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に回動して、転写ユニット揺動フレーム84の張出片がストッパ70に接触し、転写ユニット8は感光体ドラム4に対して位置決めされる。
【0132】
その時、転写ユニット8の転写ローラ83の両端のカラーは、感光体ドラム4の両端外周に当接し、転写ユニット8の転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)は、感光体ドラム4に対して一定の力で押圧される。
【0133】
したがって、ユーザーが勢いよくドア21を閉めたとしても、空気ダンパ装置50により転写ユニット8の転写ベルト80が一時的に感光体ドラム4から離間し、その後、ゆっくりと転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4へ接触しにいくので、転写ユニット8の転写ベルト80は感光体ドラム4に強く当たることはない。
【0134】
ユーザーがドア21を再び開けると、空気ダンパ装置50のピストン板53は、復帰バネ55の付勢力と空気孔調整部52から空気ダンパ装置50のシリンダ51内に吸入されるエアーの力で、再び元の位置(図9の位置)まで移動する。
【0135】
ちなみに、図10に示す状態の時の空気ダンパ装置50の復帰バネ55の付勢力は、100g重以下であり、押圧スプリング60の付勢力に対して大幅に小さい。
【0136】
上記に記載の本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接するように離接機構35をモータMを回転させて動作させるタイミングを、ドロアースイッチSWがオフからオンに変わってから後の比較的短い時間経過後のタイミングとしたが、ドロアースイッチSWがオフからオンに切換わってから画像形成動作が開始されるまでの間であればいつでも構わないので、例えば、ジャム後の画像形成動作の開始を行うために、プリントキー等が押されてから当接動作を開始しても構わない。
【0137】
本発明に係る一実施形態の画像形成装置の緩衝手段として空気ダンパ装置を用いたが、緩衝手段としては、他の方式のダンパ装置、例えば、磁気式,オイル式などのダンパ装置を用いても構わない。
【0138】
図11は、本発明に係る他の実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ローラの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図である。
図1に示した実施形態の画像形成装置1では、転写ユニット8の転写部材として転写ベルト80を用いて説明したが、本実施形態の画像形成装置100は、図11に示すように、転写ベルト80を用いずに、転写ユニット8の転写部材として転写ローラ88を用いたものである。
【0139】
また、本実施形態の画像形成装置100は、転写ユニット8の転写部材が転写ベルト80から転写ローラ88に替り、用紙Pの搬送ベルトユニット110を別に設ける構成の他は、図1に示した転写ユニットの転写部材として転写ベルトを用いたものと同様であり、詳しい断面及び動作の説明は省く。
【0140】
なお、転写ユニットの転写部材としては、転写ブラシなどを用いても良い。
【0141】
【発明の効果】
本発明によれば、開放されたドアを閉じる際に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接しないようにドアを閉じることができ、ドアを閉じる際に生じる転写ユニットの転写部材と像担持体との強接触を回避し、像担持体及び転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることもなく、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避けることができ、像担持体の寿命を長く保ち、良好な画像形成を長期間維持することが可能な画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ベルトの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図。
【図2】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じた状態の全体の外観を示す斜視図。
【図3】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを引き出して開いた状態の全体の外観を示す斜視図。
【図4】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体に当接している状態を示す概略構成図。
【図5】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図。
【図6】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを開いた状態を示す概略構成図。
【図7】本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が離接手段により規定の距離だけドア側へ引き寄せられている時の状態を示す概略斜視図。
【図8】本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が付勢手段の規定の付勢力により像担持体側へ押圧されている時の状態を示す概略斜視図。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じた直後に緩衝手段によって転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図。
【図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体と当接している状態を示す概略構成図。
【図11】本発明に係る他の実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ローラの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 プリンタ部(画像形成部)
3 給紙ユニット部(給紙部)
4 感光体ドラム(像担持体)
5 帯電ユニット
6 光走査ユニット
7 現像ユニット
8 転写ユニット
9 クリーニングユニット
10 現像剤供給部
11 給紙トレイ(第1の記録媒体供給部)
12 給紙トレイ(第2の記録媒体供給部)
13 給紙トレイ(第3の記録媒体供給部)
14 給紙トレイ(第4の記録媒体供給部)
15 第1搬送経路
15a ガイド
16 第2搬送経路
16a ガイド
17 フレーム
18 手差し給紙ユニット(第5の記録媒体供給部)
19 第3搬送経路
20 装置本体
21 ドア
22 取手
23 前側カバー
24 操作部
25 排紙トレイ(排紙部)
26 レール部材
27 電子写真プロセス部
28 レジストローラ
29 定着ユニット
30 作動用レバー(離間手段)
31 軸
35 離接機構
36 シャフト
37 カム
38 翼
39 翼
40 ハウジング
41 U字部(位置決め部)
50 空気ダンパ装置(緩衝手段)
51 シリンダ
52 空気孔調整部
53 ピストン板
54 ロッド
55 復帰バネ
60 押圧スプリング(付勢手段)
61 転写ユニットホルダー
70 ストッパ
80 転写ベルト(転写部材)
81 駆動ローラ
82 ベルトテンションローラ
83 転写ローラ
84 転写ユニット揺動フレーム
85 スプリング
86 転写ユニット保持部分
87 駆動ローラ軸
88 転写ローラ(転写部材)
90 用紙搬送検知センサ
91 転写ユニット位置検知センサ
92 転写ユニット位置検知センサ
100 画像形成装置
110 搬送ベルトユニット
M モータ(駆動源)
P 用紙(記録部材)
SW ドロアースイッチ(ドア開閉検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ,ファクシミリ,複写機などの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
像担持体上に形成されたトナー像を転写部材によって記録部材に転写したり、または転写ベルトに転写し、さらに記録部材(シート)に転写したりして画像を形成する電子写真方式の画像形成装置は、従来から公知である。
【0003】
多くの転写ユニットは、例えば、特許文献1に開示された従来の画像形成装置に見られるように、マシン本体内に装着されている。
【0004】
転写部材の離間には、電動方式の離接機構が用いられており、転写部材と像担持体との当接動作を電源OFF時やジャム時などに行われている。
そして、外装カバーを開放させた後に、ジャム処理などを行うことができるようになっている。
【0005】
また、手動式の離接機構を用いているものでは、外装カバーを開放した後、レバーなどで動作させる離接機構を用い、転写部材を像担持体より離間させ、場合によっては、さらに転写部材を引き出し、ジャム処理などを行うことができるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−301462号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の画像形成装置では、転写ユニットがドアに搭載されておらず、ドアを開放後に、レバーなどを手動で操作して、転写ユニットを像担持体から離間させる構成であり、転写ユニット上に滞留する用紙を取り出しジャム処理を行ったり、転写ユニットのメンテナンスを行ったりするために、転写ユニットを機外に引き出す場合に、まず、ドアを開放し、次に、レバーを操作して転写ユニットを像担持体から離間させ、その後、転写ユニットを機外に引き出すことになる。
したがって、転写ユニットの機外への引き出しが、3アクションとなり、手数が増えるが、転写ユニットに備えられている転写部材を像担持体に強く衝突させることはあまり起こらない。
【0008】
ところが、特許文献1に開示された転写部材を含む転写ユニットがドアに搭載されている画像形成装置では、ドアを開放した後、ドアを閉じる時に、転写ユニットが像担持体に向って移動するために、像担持体に転写ユニットの転写部材が衝突し、像担持体と転写ユニットの転写部材の双方にダメージを与えることが少なくない。
特に、ドアを勢いよく閉じた場合には、かなり大きなショックが像担持体と転写ユニットの転写部材の双方に与えられることになる。
【0009】
ドアの開閉は、ジャムなどのトラブルが発生した場合やメンテナンスの場合に行われるが、動作中に誤ってドアが開閉される場合もある。
このような場合に、例えば、ジャムなどのトラブルが発生したことをトリガとして、転写ユニットの転写部材が像担持体より離間するように制御される場合は、トラブルの発生がない場合には、転写ユニットの転写部材が像担持体に対して離間されていない状態で、ドアが閉じられ、像担持体と転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることが起こると言う問題がある。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、開放されたドアを閉じる際に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接しないようにドアを閉じることができ、ドアを閉じる際に生じる転写ユニットの転写部材と像担持体との強接触を回避し、像担持体及び転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることもなく、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避けることができ、像担持体の寿命を長く保ち、良好な画像形成を長期間維持することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、トナー画像が形成される像担持体に転写部材を当接させ、前記像担持体上に形成された前記トナー画像を記録部材に転写して画像形成を行う画像形成装置であって、装置本体と、前記装置本体に配置され、前記トナー画像を担持する前記像担持体と、前記装置本体に開閉可能に配置されたドアと、前記ドアに搭載され、前記像担持体に離接可能な前記転写部材を備えた転写ユニットと、前記ドアを開放することで、前記転写ユニットの前記転写部材を前記像担持体から強制的に離間させる離間手段とを具備し、前記離間手段が、開放された前記ドアを閉じる際に、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に当接しないように制御することを特徴とする構成を有するものである。
【0012】
上記に記載の本発明によれば、ジャムなどの発生が原因で、像担持体上や定着ユニット上に滞留している記録部材(シート)を取り除く際は、転写ユニットが搭載されたドアを開放する必要がある。
ジャム発生によって、像担持体上にはキャリアが多く浮遊する。
このような条件下で、ドアを強く閉めると、転写ユニットの転写部材が像担持体に強く当接し(衝突し)、現像剤に含まれるキャリアなどにより像担持体や転写ユニットの転写部材を傷付け、転写過程において、トナー画像の転写不良が生じ、画質が低下する問題が発生するが、ドアを閉じる時に、転写ユニットの転写部材が像担持体に接触(衝突)しないようにドアを閉じることができるので、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避け、トナー画像の転写不良も避けることができ、良好な画質を維持でき、像担持体の高寿命・高信頼度を実現できる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、上記離間手段が、上記ドアを閉じた後に、上記転写ユニットの上記転写部材の上記像担持体に対する当接が行われるように制御する。
【0014】
上記に記載の本発明では、転写ユニットの転写部材と像担持体との当接は、ドアを閉じた後に行われる。
【0015】
上記に記載の本発明によれば、ドアを閉じた時に発生する衝撃を像担持体や転写ユニットの転写部材に与えることなく、ドアが閉じられた後に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接するので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接のショックが和らぐようにコントロールすることができる。
【0016】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して離接させる離接手段を具備し、前記離接手段が、上記離間手段を動作させることにより、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように制御を行う。
【0017】
上記に記載の本発明によれば、転写ユニットの転写部材を像担持体に離接させる離接手段により、ドアが閉じられた後に、タイミングを取って像担持体と転写ユニットの転写部材とを当接させることができるので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接時のショックを和らげることができる。
【0018】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記離接手段を動作させるための駆動源を具備している。
【0019】
上記に記載の本発明では、駆動源としてモータを用いている。
【0020】
上記に記載の本発明によれば、駆動源としてモータを用いることで、離接手段をゆっくり動作させることができるので、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接を徐々にゆっくりと行うことができ、像担持体と転写ユニットの転写部材との双方にショックをほとんど/まったく与えずに、像担持体と転写ユニットの転写部材との当接を行うことができる。
【0021】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記ドアの開閉を検出するためのドア開閉検出手段を具備し、前記ドア開閉検出手段が、前記ドアが開放されたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア開放の検出信号に応じて上記転写ユニットの上記転写部材が上記像担持体から離間するように上記離接手段を動作させ、前記ドアが閉じられたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア閉じの検出信号に応じて前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように前記離接手段を動作させる。
【0022】
上記に記載の本発明によれば、ドア開閉検出手段がドアの開閉を監視し、ユーザーが如何なる要因でドアを開けても、ドアを閉める際には、必ず転写ユニットの転写部材は像担持体から離間する位置に退避しているので、像担持体と転写ユニットの転写部材との強い当接を避けることができる。
【0023】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して当接する際の衝撃を緩和するための緩衝手段を具備している。
【0024】
上記に記載の本発明では、緩衝手段として空気ダンパ装置を用いている。
【0025】
上記に記載の本発明によれば、緩衝手段として空気ダンパ装置を用いることで、ドアを閉じる時に、緩衝手段により転写ユニットの転写部材と像担持体とが当接しないように離間させることができ、ドアが閉じた後に、転写ユニットの転写部材と像担持体とをショックを与えずにゆっくり当接させることができるだけでなく、画像形成装置が通電されていない場合であっても、緩衝手段が確実に動作するので、如何なる場合でも、ドアの開閉により転写ユニットの転写部材と像担持体との衝突を避けることができる。
また、構成が単純であり、低コストで実現できる。
【0026】
本発明の画像形成装置は、上記離接手段が、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記離間手段の動作に伴って上記像担持体に対して移動させることで、前記転写ユニットの前記転写部材を上記像担持体に対して離接させる。
【0027】
上記に記載の本発明では、像担持体と転写ユニットの転写部材との離接は、転写ユニットを像担持体に対して移動させることで、像担持体から転写ユニットの転写部材を離接させる。
【0028】
上記に記載の本発明によれば、転写ユニットの転写部材は、像担持体に対して所定の圧力で当接され、高電圧の転写バイアスが印加されており、画像の品質を左右するものであり、その転写部材に対して直接ショックが与えられるような構成をとることは不利であるのに対して、しっかりとした転写部材を支持する転写ユニットを像担持体に対して離接させるので、像担持体に対しての転写ユニットの転写部材の当接力などを適正に維持することができる。
【0029】
本発明の画像形成装置は、さらに、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記像担持体に向って付勢する付勢手段を具備し、前記付勢手段が、上記緩衝手段をフリーな状態に復帰させるための復帰力よりも大きな付勢力を有している。
【0030】
上記に記載の本発明では、緩衝手段にはフリーな状態に復帰するための復帰力が働く構成であり、転写ユニットを像担持体側に付勢する付勢手段の付勢力の方が、緩衝手段の復帰力よりも大幅に大きい。
【0031】
上記に記載の本発明によれば、緩衝手段の復帰力を転写ユニットが像担持体に向って付勢する付勢手段の付勢力よりも比べものにならないくらい小さくすることにより、転写ユニットの像担持体に対する位置決めが確実に行え、像担持体に対して転写ユニットの転写部材の当接力を正しく与えることができ、良好な画像形成を行える。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の画像形成装置1は、トナー画像が形成される像担持体である感光体ドラム4に転写部材である転写ベルト80を当接させ、感光体ドラム4上に形成されたトナー画像を記録部材となる記録媒体としての用紙Pに転写して画像形成を行うものである。
本発明の画像形成装置1は、装置本体20と、装置本体20に配置され、トナー画像を担持する感光体ドラム4と、装置本体20に開閉可能に配置されたドア21と、ドア21に搭載され、感光体ドラム4に離接可能な転写部材である転写ベルト80を備えた転写ユニット8と、ドア21を開放することで、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から強制的に離間させる離間手段である作動用レバー30とを具備し、板金製の作動用レバー30が、開放されたドア21を閉じる際に、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接しないように制御する。
【0033】
本発明の画像形成装置1は、作動用レバー30が、ドア21を閉じた後に、転写ユニット8の転写ベルト80の感光体ドラム4に対する当接が行われるように制御する。
【0034】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して離接させる離接手段である離接機構35を具備し、離接機構35が、作動用レバー30を動作させることにより、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に対して当接するように制御を行う。
【0035】
本発明の画像形成装置1は、さらに、離接機構35を動作させるための駆動源となるモータMを具備している。
【0036】
本発明の画像形成装置1は、さらに、ドア21の開閉を検出するためのドア開閉検出手段となるドロアースイッチSWを具備し、ドロアースイッチSWが、ドア21が開放されたことを検出した場合、ドロアースイッチSWにより検出されたドア開放の検出信号に応じて転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間するように離接機構35を動作させ、ドア21が閉じられたことを検出した場合、ドロアースイッチSWにより検出されたドア閉じの検出信号に応じて転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に対して当接するように離接機構35を動作させる。
【0037】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して当接する際の衝撃を緩和するための緩衝手段となる空気ダンパ装置50を具備している。
【0038】
本発明の画像形成装置1は、離接機構35が、転写ベルト80を備えた転写ユニット8を作動用レバー30の動作に伴って感光体ドラム4に対して移動させることで、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に対して離接させる。
【0039】
本発明の画像形成装置1は、さらに、転写ベルト80を備えた転写ユニット8を感光体ドラム4に向って付勢する付勢手段である押圧スプリング60を具備し、押圧スプリング60が、空気ダンパ装置50をフリーな状態に復帰させるための復帰力よりも大きな付勢力を有している。
【0040】
本発明の一実施形態について、図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本発明に係る一実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ベルトの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置1は、画像形成部となるプリンタ部2と、プリンタ部2の下に配置された給紙部となる給紙ユニット部3とを備えている。
また、画像形成装置1は、プリンタ部2の略中央の位置に、感光体ドラム4を中心とする電子写真プロセス部27が配置されている。
【0041】
すなわち、画像形成装置1のプリンタ部2には、感光体ドラム4を中心としてその周囲に、帯電ユニット5と、光走査ユニット6と、現像ユニット7と、転写ユニット8と、クリーニングユニット9とが配置されている。
【0042】
帯電ユニット5は、感光体ドラム4の表面を均一に帯電させるものである。
【0043】
光走査ユニット6は、均一に帯電された感光体ドラム4上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。
【0044】
現像ユニット7は、光走査ユニット6により書き込まれた静電潜像を現像剤により顕像化するものである。
【0045】
転写ユニット8は、感光体ドラム4上に記録再現されたトナー画像を記録媒体となる用紙P上に転写するものである。
【0046】
クリーニングユニット9は、感光体ドラム4上に残留した現像剤を除去して、感光体ドラム4上に新たなトナー画像を記録することができるようにするものである。
【0047】
また、画像形成装置1のプリンタ部2には、現像剤供給部10と、一対のレジストローラ28と、定着ユニット29が配置されている。
【0048】
現像剤供給部10は、現像ユニット7に現像剤を供給するものである。
【0049】
一対のレジストローラ28は、記録媒体供給部からの用紙Pを感光体ドラム4と転写ユニット8の転写ベルト80との間に給紙するものである。
【0050】
定着ユニット29は、転写ユニット8によって転写されたトナー画像を用紙Pに定着させるものである。
【0051】
なお、このクリーニングユニット9により除去された残留現像剤は、現像ユニット7の現像剤供給部10に回収され、リサイクルされる。
【0052】
なお、本発明の画像形成装置は、このように残留現像剤をリサイクルするプロセスを備えているものに限定されるものではなく、残留現像剤を回収して廃棄する画像形成装置をも含むものである。
【0053】
次に、画像形成装置1の給紙ユニット部3について説明する。
画像形成装置1の給紙ユニット部3は、記録媒体供給部となる複数の給紙トレイ11,12,13,14を備えている。
これらの給紙トレイ11,12,13,14を備えていることにより、給紙ユニット部3は、記録媒体としての多彩な用紙を、例えば、サイズ毎に分別して収容することができる。
【0054】
そして、画像形成装置1は、これらの給紙トレイ11,12,13,14の中から1つのトレイを選択する。
【0055】
さらに、画像形成装置1は、この選択された1つのトレイから用紙Pを1枚ずつ分離し、用紙Pを感光体ドラム4と転写ユニット8の転写ベルト80との間に供給する。
そして、転写ユニット8は、供給された用紙Pに、感光体ドラム4上に記録再現されたトナー画像を転写する。
【0056】
ここで、給紙トレイ11,12,13,14について、より具体的に説明する。
第1の記録媒体供給部である給紙トレイ11と第2の記録媒体供給部である給紙トレイ12とは、互いに並列に配置されている。
そして、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の下側には、第3の記録媒体供給部である給紙トレイ13が配置されており、さらに、給紙トレイ13の下側には第4の記録媒体供給部である給紙トレイ14が配置されている。
【0057】
また、給紙トレイ13及び給紙トレイ14の容量は、同程度の容量とされている。
さらに、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の容量は、給紙トレイ13あるいは給紙トレイ14の容量よりも大きく設定されている。
【0058】
そして、画像形成装置1の給紙ユニット部3は、給紙トレイ11,12,13,14に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するために、第1搬送経路15と、第2搬送経路16とを備えている。
なお、第1搬送経路15は、給紙トレイ11,13,14に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するものであり、第2搬送経路16は、給紙トレイ12に収容された用紙Pをプリンタ部2に向って搬送するものである。
【0059】
画像形成装置1の給紙ユニット部3は、フレーム17を備えている。
また、第1搬送経路15は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って鉛直方向に延びている。
一方、第2搬送経路16は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って水平方向に延びている。
【0060】
したがって、画像形成装置1の給紙ユニット部3の内部では、給紙トレイ11,12,13,14と、第1搬送経路15と、第2搬送経路16とが効率良く配置されており、給紙ユニット部3の省スペース化が実現されている。
【0061】
なお、各給紙トレイ11,12,13,14に用紙Pをセットする場合は、画像形成装置1の装置本体20の前面側方向に目的の給紙トレイ11,12,13,14を引き出して用紙Pの補給を行う。
【0062】
各搬送経路15,16,19、一対のレジストローラ28の上流、定着ユニット29の上下流には、用紙Pの搬送状態を検知する用紙搬送検知センサ90が配設されている。
【0063】
ところで、画像形成装置1の給紙ユニット部3の第1搬送経路15中にて用紙Pが詰まった場合は、第1搬送経路15を構成するガイド15a(図1中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点としてユーザーの手前側に回動する。
これにより、第1搬送経路15中で詰まった用紙Pを取り除くことができる。
【0064】
なお、この除去操作は、第1搬送経路15とフレーム17との間に予め確保されている作業空間を用いて行う。
【0065】
また、画像形成装置1の給紙ユニット部3の第2搬送経路16中にて用紙Pが詰まった場合も、第2搬送経路16を構成するガイド16a(図1中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点としてユーザーの手前側に回動する。
これにより、第2搬送経路16中で詰まった用紙Pを取り除くことができる。
【0066】
なお、この除去操作(復帰作業)は、並列に配置された給紙トレイ11及び給紙トレイ12をユーザーの手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16の下方に作業空間を確保した上で行うこととなる。
【0067】
なお、本実施の形態の画像形成装置1では、並列に配置された給紙トレイ11及び給紙トレイ12を同時に引き出すことができる構成としているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、それぞれの給紙トレイ11及び給紙トレイ12を独立して引き出せる構成としても良い。
この場合、給紙トレイ11を手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16中に詰まった用紙Pを取り除くための作業空間を、第2搬送経路16の下方に確保すれば良い。
【0068】
画像形成装置1のプリンタ部2は、第5の記録媒体供給部となる手差し給紙ユニット18を備えている。
【0069】
そして、画像形成装置1のプリンタ部2は、手差し給紙ユニット18にセットされた用紙Pを給紙ユニット部3の第2搬送経路16に向って搬送するために、第3搬送経路19を備えている。
【0070】
この手差し給紙ユニット18には、どちらかというと特殊な用紙Pがセットされる可能性が高く、手差し給紙ユニット18に対して手軽に用紙Pの交換あるいはセットができるようになっており、第3搬送経路19から第2搬送経路16を介して用紙Pがプリンタ部2に供給されるようになっている。
【0071】
図2は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じた状態の全体の外観を示す斜視図、図3は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを引き出して開いた状態の全体の外観を示す斜視図である。
画像形成装置1の装置本体20の一側には、プリンタ部2に臨んで開閉可能なドア21が配置され、ドア21には転写ベルト80を備えた転写ユニット8が搭載され、ドア21は取手22を有している。
【0072】
また、画像形成装置1の装置本体20の前面側には、プリンタ部2を覆う開閉可能な前側カバー23が配置されている。
【0073】
画像形成装置1の装置本体20の前側カバー23に隣接する上面には、入力操作を行うための操作部24が配置されている。
【0074】
さらに、画像形成装置1の装置本体20の上には、定着ユニット29から排紙された用紙Pを積み重ねて載置するための排紙部となる排紙トレイ25が配置されている。
【0075】
ドア21は、画像形成装置1の装置本体20に装着されたアキュライド(登録商標)などのレール部材26により引き出し構造となっている。
【0076】
次に、画像形成装置1の転写ユニット8について説明する。
図4は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体に当接している状態を示す概略構成図、図5は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図、図6は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを開いた状態を示す概略構成図である。
転写ユニット8は、転写ベルト80と、駆動ローラ81と、ベルトテンションローラ82と、転写ローラ83と、転写ユニット揺動フレーム84と、2本のスプリング85とを備えている。
【0077】
本実施形態の転写ユニット8のベルト部分は、図4に示すように、ゴムなどの弾性体で作られた無端状の転写ベルト80と、この転写ベルト80を適度なテンションで張架する駆動ローラ81と、ベルトテンションローラ82と、転写バイアス電圧を印加する転写ローラ83とを含んで構成されている。
【0078】
転写ユニット8の転写ベルト80全体は、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受(図示せず)に回動可能に支持され、転写ユニット揺動フレーム84内にある2本のスプリング85(図4は正面図のため、1本しか図示されていない)によって揺動自在に支持されている。
このスプリング85により、転写ベルト80部分は、転写ユニット揺動フレーム84に対して独立して揺動する。
これは、厚さの厚い用紙Pが転写位置に来た時に、スプリング85が縮んで転写ベルト80が転写ユニット揺動フレーム84の内側へ少しだけ移動し、転写ユニット8の転写ベルト80と感光体ドラム4との間を厚い用紙Pが通過できるようにするためである。
【0079】
転写ユニット8の転写ローラ83の両端には、カラー(図示しない)が取り付けられており、このカラーが感光体ドラム4の両端外周に当たることにより、転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)と感光体ドラム4とのニップ量が一定に保たれ、およそ400g重の力で転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に押圧される。
【0080】
図4の転写ユニット8中には図示していないが、転写ユニット揺動フレーム84の転写ローラ83側にはストッパが配置されており、ストッパは、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する時に、スプリング85の抗力によって感光体ドラム4側へ転写ユニット8のベルト部分が一定距離以上移動するのを防ぐ。
【0081】
次に、画像形成装置1の転写ユニット8の支持機構について説明する。
図4に示すように、転写ユニット揺動フレーム84の両端の転写ユニット保持部分86は、ドア21に固定された転写ユニットホルダー61に差し込まれ、且つ、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受は、感光体ドラム4のハウジング40の位置決め部となるU字部41に回動可能に支持されている。
【0082】
転写ユニット8の転写ベルト80がスプリング85により感光体ドラム4に押圧されている時、転写ユニット揺動フレーム84は、4本の押圧スプリング60(図4は正面図のため、2本しか図示されていない)によって、後述する作動用レバー30の先端におよそ1.5Kg重の力で押圧されて支持されている。
【0083】
以下、転写ユニット8の転写ベルト80の感光体ドラム4への接触動作について説明する。
まず、モータMを用いた離接機構35について説明する。
ここで説明する離接機構35は、ジャムが発生した時、又は、ドア21が開けられたことをドロアースイッチSWが検出した時に、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間し、ドア21が閉じられたことをドロアースイッチSWが検出すると、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4とゆっくり接触するというものである。
【0084】
画像形成装置1の離接機構35は、シャフト36を有し、シャフト36にはカム37と3枚の翼38と3枚の翼39が固定されている。
【0085】
画像形成装置1において、通常、ユーザーが転写ユニット8の搭載されたドア21を開く時は、ジャム発生が原因で、感光体ドラム4や定着ユニット29上に滞留している用紙Pを取り除く時である。
【0086】
そこで、モータMを用いた離接機構35の説明をジャム発生時を一例に説明する。
例えば、用紙Pが一対のレジストローラ28の上流で詰まった場合、用紙搬送検知センサ90により画像形成装置1の装置本体20内部での用紙詰まりを検知する。
この検知により、モータMは駆動され、モータMのモータ軸(図示せず)が時計回りに回転する。
【0087】
図4に示すように、モータMのモータ軸には、カム37と翼38,39が固定された離接機構35のシャフト36が連結されている。
【0088】
モータMを駆動すると、モータMのモータ軸が回転し、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転することにより、カム37及び翼38,39がシャフト36と共に回転し、カム37の回転により、作動用レバー30が軸31を中心にドア21の方向へ回動し始める。
この時、作動用レバー30の先端部は、転写ユニット揺動フレーム84の一部を引っ掛け、転写ユニット8をドア21方向へ駆動ローラ81の駆動ローラ軸87周りに回動させ、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する。
【0089】
転写ユニット8の転写ベルト80が規定の距離だけドア21側へ引き寄せられると、転写ユニット位置検知センサ91が離接機構35のシャフト36に固定された一方の3枚の翼38のうちの1枚を検知し、これにより、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転及び離接機構35のシャフト36の回転が止まり、カム37と翼38,39の回転も止まり、作動用レバー30の回動が止まり、転写ユニット8の回動も止まる。(図5参照)
【0090】
なお、上記実施形態では、作動用レバー30は、転写ユニット揺動フレーム84の一部を引っ掛けているが、転写ユニット8の転写ベルト80部分の一部を直接引っ掛けても良い。
【0091】
ユーザーが取手22を引いてドア21を開け(図6参照)、ジャム処理を行った後、再びドア21を閉める。
ドア21を閉める時は、転写ユニット8の転写ベルト80は、感光体ドラム4から離間する位置に退避しているため、ドア21が閉じることによって、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に強く当接することはない。
【0092】
ドア21が完全に閉まると(図5参照)、ドア21と画像形成装置1の装置本体20の接触部分に取り付けられているドロアースイッチSWがオンになる。
これにより、モータMが駆動され、モータMのモータ軸が時計回りに回転し始める。
【0093】
モータMのモータ軸の回転により、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、カム37及び翼38,39がシャフト36と共に回転し、カム37の回転により、作動用レバー30が軸31を中心に感光体ドラム4側へ回動し始める。
【0094】
転写ユニット8は、押圧スプリング60の付勢力によって、常に感光体ドラム4側へ押圧されているため、作動用レバー30の回動に伴い、転写ユニット8も駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に感光体ドラム4側へ回動し始める。
そして、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接する。
【0095】
転写ユニット8が規定の押圧で感光体ドラム4と接する位置に到達すると、転写ユニット位置検知センサ92が離接機構35のシャフト36に固定された他方の3枚の翼39のうちの1枚を検知し、これにより、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転及び離接機構35のシャフト36の回転が止まり、カム37と翼38,39の回転も止まり、作動用レバー30の回動が止まり、転写ユニット8の回動も止まる。(図4参照)
【0096】
上記実施形態では、ジャムが発生した位置を一対のレジストローラ28の上流を一例に説明したが、画像形成装置1の給紙部,排紙部,ドア反転ユニットなどでも同様に上記の機構を使用できる。
また、転写ユニット8を離間させるために用いた作動用レバー30は、板金を材料としたが、他の材料を用いても良い。
【0097】
また、本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間するきっかけを、用紙搬送検知センサ90が用紙詰まりを検知した時、又は、ドア21が開放された時とした、これは、ジャムの発生時以外にも、ユーザーがドア21を開けることがあるためである。
その際は、画像形成装置1の装置本体20に取り付けられたドア21の開閉を検出するドロアースイッチSWがオフになった時を、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間するきっかけとしている。
【0098】
また、本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から離間させる駆動源としてモータMを用いたが、駆動源にソレノイドを用いても良い。
【0099】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の用紙搬送検知センサについて説明する。
以下、用紙搬送検知センサ90について詳細に説明する。
上記で述べたように、画像形成装置1の装置本体20内の一対のレジストローラ28の上流でのジャムに備えて、図4に示すように、一対のレジストローラ28の上流に反射型の用紙搬送検知センサ90を取り付ける。
【0100】
反射型の用紙搬送検知センサ90は、常に光を出しており、用紙Pが用紙搬送検知センサ90の位置に搬送されてきて、用紙Pにセンサの光を反射されると、用紙搬送検知センサ90がオンになり、用紙Pが一対のレジストローラ28から転写位置へと移動して、センサの光が反射されなくなると、用紙搬送検知センサ90がオフになる。
【0101】
ジャムが発生すると、一定時間を過ぎても用紙搬送検知センサ90がオフにならない。
用紙搬送検知センサ90がオンになっている時間が一定時間を越えると同時に、
上記モータMが駆動され、モータMのモータ軸が回転し始め、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4から離間する。
【0102】
用紙搬送検知センサ90は、反射型に限らず、遮光型、用紙Pに直接接触させるアクチュエータ一体遮光型など、他のセンサでも代用できる。
【0103】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニット位置検知センサについて、図7及び図8を用いて説明する。
以下、転写ユニット位置検知センサ91,92について詳細に説明する。
図7は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が離接手段により規定の距離だけドア側へ引き寄せられている時の状態を示す概略斜視図、図8は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が付勢手段の規定の付勢力により像担持体側へ押圧されている時の状態を示す概略斜視図である。
モータMのモータ軸に連結した離接機構35のシャフト36には、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサの光を遮ることができる位置に、3枚の翼38が固定して取り付けられている。
【0104】
また、離接機構35のシャフト36には、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサの光を遮ることができる位置に、3枚の翼39が固定して取り付けられている。
【0105】
離接機構35のシャフト36の近傍には、翼38及び翼39に臨む位置に転写ユニット位置検知センサ91及び転写ユニット位置検知センサ92が配設されている。
【0106】
図7は、離接機構35のカム37及び翼38,39が回転して、転写ユニット8の転写ベルト80が作動用レバー30の回動により規定の距離だけドア21側へ引き寄せられ、一方の3枚の翼38のうちの1枚のみが転写ユニット位置検知センサ91の間に入り込み、他方の3枚の翼39の全てが転写ユニット位置検知センサ92の間より外れ、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の光を遮光した時の状態を示している。
【0107】
通常の印字状態では、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサは、翼38により光を遮られていないため、常にオンになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮られるとオフになる。
また、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサは、翼39により光を遮られているため、常にオフになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の光を遮らないとオンになる。
【0108】
さらに、ジャムの発生時又はドア21の開放時では、転写ユニット位置検知センサ91として用いている遮光型センサは、翼38により光を遮られているため、常にオフになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の光を遮らないとオンになる。
また、転写ユニット位置検知センサ92として用いている遮光型センサは、翼39により光を遮られていないため、常にオンになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過する際に光を遮られるとオフになる。
【0109】
ジャムが発生し、モータMのモータ軸が回転し始めると、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、それに伴いカム37及び翼38,39もシャフト36と共に回転する。
モータMのモータ軸が回転し始めてから、最初の翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮ると、転写ユニット位置検知センサ91がオフになる。
【0110】
転写ユニット位置検知センサ91がオフになると、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転が止まる。
【0111】
この時、転写ユニット位置検知センサ92は、翼39により光を遮られていないため、オンになっており、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過する際に光を遮るとオフになる。
【0112】
転写ユニット位置検知センサ91の光を遮る3枚の翼38は、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4から規定の距離だけ離間する位置まで回動した時に、転写ユニット位置検知センサ91の光を遮るような離接機構35のシャフト36の所定位置に固定されている。
【0113】
図8は、作動用レバー30の回動と共に、転写ユニット8の転写ベルト80が押圧スプリング60による規定の押圧で感光体ドラム4に当接する位置まで駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に回動し、一方の3枚の翼38の全てが転写ユニット位置検知センサ91の間より外れ、他方の3枚の翼39のうちの1枚のみが転写ユニット位置検知センサ92の間に入り込み、翼39が転写ユニット位置検知センサ92の光を遮光した時の状態を示している。
【0114】
ユーザーがジャムの処理を行った後、ドア21を完全に閉めると、モータMのモータ軸が回転し始める。
モータMのモータ軸が回転し始めると、離接機構35のシャフト36がモータMのモータ軸と共に回転し、それに伴いカム37及び翼38,39もシャフト36と共に回転する。
モータMのモータ軸が回転し始めてから、最初の翼39が転写ユニット位置検知センサ92の間を通過して光を遮ると、転写ユニット位置検知センサ92がオフになる。
【0115】
転写ユニット位置検知センサ92がオフになると、モータMの駆動を停止し、モータMのモータ軸の回転は止まる。
【0116】
この時、転写ユニット位置検知センサ91は、翼38により光を遮られていないため、オンになっており、翼38が転写ユニット位置検知センサ91の間を通過する際に光を遮るとオフになる。
【0117】
転写ユニット位置検知センサ92の光を遮る3枚の翼39は、作動用レバー30が転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4に規定の力で押圧する位置まで回動した時に、転写ユニット位置検知センサ92の光を遮るような離接機構35のシャフト36の所定位置に固定されている。
【0118】
なお、本実施形態では、カム37の回転位置をシャフト36に備えた翼38,39により検出することで、転写ユニット8の位置を検出しているが、直接転写ユニット8の位置を検出できるように検出器を配置させても良い。
【0119】
次に、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の緩衝手段を用いた離接機構について説明する。
以下、空気ダンパ装置50を用いた離接機構35について詳細に説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じた直後に緩衝手段によって転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図、図10は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体と当接している状態を示す概略構成図である。
画像形成装置1の装置本体20には、転写ユニット8の転写ローラ83の近傍に転写ユニット揺動フレーム84の押圧スプリング60の押圧による感光体ドラム4方向への回動を阻止するためのストッパ70が配置されている。
【0120】
また、画像形成装置1の装置本体20には、ストッパ70の側部に転写ユニット8の転写ベルト80を感光体ドラム4にショックを与えずにゆっくりと当接させるための空気ダンパ装置50が配置されている。
【0121】
空気ダンパ装置50は、空気孔調整部52を有するシリンダ51と、シリンダ51内に移動自在に設けられたピストン板53と、ピストン板53に固設された転写ユニット8の転写ユニット揺動フレーム84の回動を規制するためのロッド54と、シリンダ51内に配設されたピストン板53をドア21方向に向って付勢する復帰バネ55とを備えている。
【0122】
図9は、画像形成装置1のドア21を閉じた直後に、空気ダンパ装置50によって転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4と離間している状態を示したものである。
【0123】
図10は、画像形成装置1のドア21を閉じて、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4と当接している状態を示したものである。
【0124】
図10に示すように、転写ユニット揺動フレーム84の両端の転写ユニット保持部分86は、ドア21に固定された転写ユニットホルダー61に差し込まれ、且つ、転写ユニット揺動フレーム84の駆動ローラ軸受は、感光体ドラム4のハウジング40の位置決め部となるU字部41に回動可能に支持されている。
【0125】
およそ1.5Kg重の感光体ドラム4方向への力の4本の押圧スプリング60(図10は正面図のため、2本しか図示されていない)によって、転写ユニット揺動フレーム84は、ストッパ70に押し当てられ支えられている。
【0126】
この時、転写ユニット8の転写ローラ83の両端のカラーが感光体ドラム4の両端外周に当接しているため、転写ユニット8の転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)は、感光体ドラム4に対しておよそ400g重の一定の力で押圧されている。
【0127】
ここで説明する空気ダンパ装置50を用いた離接機構35は、ユーザーが何らかの要因によってドア21を開けて、再びドア21を閉める際、転写ユニット8の転写ベルト80は、感光体ドラム4に接触する前に、画像形成装置1の装置本体20側に取り付けられた空気ダンパ装置50によって感光体ドラム4から離間する位置までドア21側に退避させられ、ドア21が完全に閉じた後に、空気ダンパ装置50のロッド54がシリンダ51内の空気(エアー)と復帰バネ55の抗力に抗しながら徐々に縮退し、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4にゆっくりと接触するというものである。
【0128】
空気ダンパ装置50は、図9に示すように、シリンダ51、ピストン板53、ロッド54、復帰バネ55、並びに、空気孔調整部52からなっており、空気ダンパ装置50は、ロッド54の先端が転写ユニット8の一部である転写ユニット揺動フレーム84の下方に張り出した張出片の両端部に当接するような画像形成装置1の装置本体20側の適当な位置にそれぞれ1個(合計2個)取り付けられている。
【0129】
ユーザーがドア21を閉じる時、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接する前に、空気ダンパ装置50のロッド54の先端は、転写ユニット8の一部である転写ユニット揺動フレーム84の下方に張り出した張出片の両端部に当接する。
【0130】
ドア21を完全に閉めた直後は、空気ダンパ装置50のロッド54の抗力となるシリンダ51内の空気と復帰バネ55の抗力が、転写ユニット8を感光体ドラム4方向へ押圧している押圧スプリング60の付勢力よりも大きいため、転写ユニット8はドア21側へ押しやられる。
【0131】
その後、空気孔調整部52から空気ダンパ装置50内の空気が外部に除々に逃がされ、空気ダンパ装置50のロッド54の抗力が小さくなっていく。
それに伴い、押圧スプリング60の感光体ドラム4方向への付勢力により、転写ユニット8はゆっくりと駆動ローラ81の駆動ローラ軸87を中心に回動して、転写ユニット揺動フレーム84の張出片がストッパ70に接触し、転写ユニット8は感光体ドラム4に対して位置決めされる。
【0132】
その時、転写ユニット8の転写ローラ83の両端のカラーは、感光体ドラム4の両端外周に当接し、転写ユニット8の転写ベルト80(あるいは転写ローラ83)は、感光体ドラム4に対して一定の力で押圧される。
【0133】
したがって、ユーザーが勢いよくドア21を閉めたとしても、空気ダンパ装置50により転写ユニット8の転写ベルト80が一時的に感光体ドラム4から離間し、その後、ゆっくりと転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4へ接触しにいくので、転写ユニット8の転写ベルト80は感光体ドラム4に強く当たることはない。
【0134】
ユーザーがドア21を再び開けると、空気ダンパ装置50のピストン板53は、復帰バネ55の付勢力と空気孔調整部52から空気ダンパ装置50のシリンダ51内に吸入されるエアーの力で、再び元の位置(図9の位置)まで移動する。
【0135】
ちなみに、図10に示す状態の時の空気ダンパ装置50の復帰バネ55の付勢力は、100g重以下であり、押圧スプリング60の付勢力に対して大幅に小さい。
【0136】
上記に記載の本実施形態では、転写ユニット8の転写ベルト80が感光体ドラム4に当接するように離接機構35をモータMを回転させて動作させるタイミングを、ドロアースイッチSWがオフからオンに変わってから後の比較的短い時間経過後のタイミングとしたが、ドロアースイッチSWがオフからオンに切換わってから画像形成動作が開始されるまでの間であればいつでも構わないので、例えば、ジャム後の画像形成動作の開始を行うために、プリントキー等が押されてから当接動作を開始しても構わない。
【0137】
本発明に係る一実施形態の画像形成装置の緩衝手段として空気ダンパ装置を用いたが、緩衝手段としては、他の方式のダンパ装置、例えば、磁気式,オイル式などのダンパ装置を用いても構わない。
【0138】
図11は、本発明に係る他の実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ローラの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図である。
図1に示した実施形態の画像形成装置1では、転写ユニット8の転写部材として転写ベルト80を用いて説明したが、本実施形態の画像形成装置100は、図11に示すように、転写ベルト80を用いずに、転写ユニット8の転写部材として転写ローラ88を用いたものである。
【0139】
また、本実施形態の画像形成装置100は、転写ユニット8の転写部材が転写ベルト80から転写ローラ88に替り、用紙Pの搬送ベルトユニット110を別に設ける構成の他は、図1に示した転写ユニットの転写部材として転写ベルトを用いたものと同様であり、詳しい断面及び動作の説明は省く。
【0140】
なお、転写ユニットの転写部材としては、転写ブラシなどを用いても良い。
【0141】
【発明の効果】
本発明によれば、開放されたドアを閉じる際に、転写ユニットの転写部材が像担持体に当接しないようにドアを閉じることができ、ドアを閉じる際に生じる転写ユニットの転写部材と像担持体との強接触を回避し、像担持体及び転写ユニットの転写部材の双方に大きなショックが与えられることもなく、像担持体や転写ユニットの転写部材の損傷を避けることができ、像担持体の寿命を長く保ち、良好な画像形成を長期間維持することが可能な画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ベルトの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図。
【図2】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じた状態の全体の外観を示す斜視図。
【図3】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを引き出して開いた状態の全体の外観を示す斜視図。
【図4】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体に当接している状態を示す概略構成図。
【図5】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図。
【図6】本発明に係る一実施形態の画像形成装置のドアを開いた状態を示す概略構成図。
【図7】本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が離接手段により規定の距離だけドア側へ引き寄せられている時の状態を示す概略斜視図。
【図8】本発明に係る一実施形態の画像形成装置の転写ユニットの転写部材が付勢手段の規定の付勢力により像担持体側へ押圧されている時の状態を示す概略斜視図。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じた直後に緩衝手段によって転写ユニットの転写部材が像担持体から離間している状態を示す概略構成図。
【図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のドアを閉じて転写ユニットの転写部材が像担持体と当接している状態を示す概略構成図。
【図11】本発明に係る他の実施形態の転写ユニットの転写部材が転写ローラの場合の画像形成装置の概略断面を示す構成図。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 プリンタ部(画像形成部)
3 給紙ユニット部(給紙部)
4 感光体ドラム(像担持体)
5 帯電ユニット
6 光走査ユニット
7 現像ユニット
8 転写ユニット
9 クリーニングユニット
10 現像剤供給部
11 給紙トレイ(第1の記録媒体供給部)
12 給紙トレイ(第2の記録媒体供給部)
13 給紙トレイ(第3の記録媒体供給部)
14 給紙トレイ(第4の記録媒体供給部)
15 第1搬送経路
15a ガイド
16 第2搬送経路
16a ガイド
17 フレーム
18 手差し給紙ユニット(第5の記録媒体供給部)
19 第3搬送経路
20 装置本体
21 ドア
22 取手
23 前側カバー
24 操作部
25 排紙トレイ(排紙部)
26 レール部材
27 電子写真プロセス部
28 レジストローラ
29 定着ユニット
30 作動用レバー(離間手段)
31 軸
35 離接機構
36 シャフト
37 カム
38 翼
39 翼
40 ハウジング
41 U字部(位置決め部)
50 空気ダンパ装置(緩衝手段)
51 シリンダ
52 空気孔調整部
53 ピストン板
54 ロッド
55 復帰バネ
60 押圧スプリング(付勢手段)
61 転写ユニットホルダー
70 ストッパ
80 転写ベルト(転写部材)
81 駆動ローラ
82 ベルトテンションローラ
83 転写ローラ
84 転写ユニット揺動フレーム
85 スプリング
86 転写ユニット保持部分
87 駆動ローラ軸
88 転写ローラ(転写部材)
90 用紙搬送検知センサ
91 転写ユニット位置検知センサ
92 転写ユニット位置検知センサ
100 画像形成装置
110 搬送ベルトユニット
M モータ(駆動源)
P 用紙(記録部材)
SW ドロアースイッチ(ドア開閉検出手段)
Claims (8)
- トナー画像が形成される像担持体に転写部材を当接させ、前記像担持体上に形成された前記トナー画像を記録部材に転写して画像形成を行う画像形成装置であって、
装置本体と、前記装置本体に配置され、前記トナー画像を担持する前記像担持体と、前記装置本体に開閉可能に配置されたドアと、前記ドアに搭載され、前記像担持体に離接可能な前記転写部材を備えた転写ユニットと、前記ドアを開放することで、前記転写ユニットの前記転写部材を前記像担持体から強制的に離間させる離間手段とを具備し、前記離間手段は、開放された前記ドアを閉じる際に、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に当接しないように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 上記離間手段は、上記ドアを閉じた後に、上記転写ユニットの上記転写部材の上記像担持体に対する当接が行われるように制御する請求項1に記載の画像形成装置。
- さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して離接させる離接手段を具備し、前記離接手段は、上記離間手段を動作させることにより、前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように制御を行う請求項1または2に記載の画像形成装置。
- さらに、上記離接手段を動作させるための駆動源を具備している請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- さらに、上記ドアの開閉を検出するためのドア開閉検出手段を具備し、前記ドア開閉検出手段は、前記ドアが開放されたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア開放の検出信号に応じて上記転写ユニットの上記転写部材が上記像担持体から離間するように上記離接手段を動作させ、前記ドアが閉じられたことを検出した場合、前記ドア開閉検出手段により検出されたドア閉じの検出信号に応じて前記転写ユニットの前記転写部材が前記像担持体に対して当接するように前記離接手段を動作させる請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- さらに、上記転写ユニットの上記転写部材を上記像担持体に対して当接する際の衝撃を緩和するための緩衝手段を具備している請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 上記離接手段は、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記離間手段の動作に伴って上記像担持体に対して移動させることで、前記転写ユニットの前記転写部材を上記像担持体に対して離接させる請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- さらに、上記転写部材を備えた上記転写ユニットを上記像担持体に向って付勢する付勢手段を具備し、前記付勢手段は、上記緩衝手段をフリーな状態に復帰させるための復帰力よりも大きな付勢力を有している請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
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ID=34095248
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JP (1) | JP2005004132A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009169265A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2009288376A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2010026401A (ja) * | 2008-07-23 | 2010-02-04 | Ricoh Co Ltd | 制動装置、これを用いた画像形成装置 |
JP2012078432A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Kyocera Mita Corp | 転写装置及びこれを搭載した画像形成装置 |
-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003170459A patent/JP2005004132A/ja active Pending
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JP2009169265A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2009288376A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
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