JP2005004097A - 画像合成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリ領域の面数が少ない小型で安価なフレームメモリを使用して、表示遅延量の少ない見た目にスムーズな合成画像データを得ること。
【解決手段】制御装置103は、画像作成装置110,120から、各画像データA、Bのフレームレート情報を取得する。また、制御装置103は、表示装置130から、表示レート情報と表示タイミング情報とを取得する。そして、制御装置103は、取得したフレームレート情報と表示レート情報及び表示タイミング情報とに基づいて、表示装置130の次表示タイミングまでに、合成処理する各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが完了するように、各画像作成装置110、120に画像作成許可を与える。
【選択図】 図1
【解決手段】制御装置103は、画像作成装置110,120から、各画像データA、Bのフレームレート情報を取得する。また、制御装置103は、表示装置130から、表示レート情報と表示タイミング情報とを取得する。そして、制御装置103は、取得したフレームレート情報と表示レート情報及び表示タイミング情報とに基づいて、表示装置130の次表示タイミングまでに、合成処理する各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが完了するように、各画像作成装置110、120に画像作成許可を与える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像作成装置で作成されてフレームメモリ装置に格納された各画像データを合成する画像合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像合成装置として、コンピュータの負担を大きくしないで、コンピュータグラフィック画像と動画像とを合成できるようにした「合成表示装置」が知られている(例えば、特許文献1参照)。図6に、この合成表示装置の構成を示す。
【0003】
図6において、コンピュータは、CPU12、入出力(I/O)部13、及びグラフィックスフレームメモリ装置14を具備している。コンピュータは、コンピュータビデオ信号をグラフィックスフレームメモリ装置14に格納する。また、コンピュータは、グラフィックスフレームメモリ装置14から表示用の水平同期信号、垂直同期信号に同期してビデオ信号を送り出し、I/O部13を通して合成表示装置の切替メモリ6に画像の指定情報を書き込む。
【0004】
一方、動画入力装置11は、例えばビデオカメラ又は分析装置等からなり、動画像のビデオ信号を取り込む。A/D変換器3は、動画入力装置11で取り込まれた動画像のビデオ信号をA/D変換する。動画用フレームメモリ装置4は、動画像のビデオ信号をA/D変換したビデオデータを格納し、表示タイミングに合わせてD/A変換器5へビデオデータを出力する。D/A変換器5は、動画用フレームメモリ装置4から出力されたビデオデータをD/A変換し、表示用のビデオ信号にする。表示用水平/垂直同期回路1は、コンピュータから出力される表示用の水平同期信号、垂直同期信号に同期して切替メモリ6を読み出すタイミング信号を発生する。また、表示用水平/垂直同期回路1は、動画用フレームメモリ装置4からビデオデータを読み出しビデオ信号へ変換するタイミング信号を発生する。動画像入力用水平/垂直同期回路2は、動画像の水平同期信号、垂直同期信号に同期してビデオ信号をA/D変換器3でA/D変換し動画用フレームメモリ装置4へ格納するためのタイミング信号を発生する。切替メモリ6は、例えばI/O部13を通してCPU12のような外部のコンピュータの指示で各表示領域に対応して画像の指定情報が書き込まれ、書き込まれている指定情報に応じてビデオスイッチ7を切り替える。ビデオスイッチ7は、切替メモリ6の情報により、グラフィックスフレームメモリ装置14から読み出されたコンピュータビデオ信号、又は動画用フレームメモリ装置4から読み出された動画ビデオ信号の何れかを選択して表示器8へ出力する。これにより、切替メモリ6に書き込まれた指定情報にしたがって、コンピュータグラフィック画像と動画像とが表示器8に合成されて表示される。このように、前記合成表示装置は、非同期に作成される複数の画像を合成することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−274155号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の画像合成装置、特に携帯端末装置やカーナビゲーションなどで用いる画像合成装置は、少しでも小型・軽量で安価、かつ表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像が得られるように構成することが求められている。
【0007】
しかしながら、従来の画像合成装置において合成画像の表示遅延を少なくするためには、1つの画像作成装置で作成された画像データを格納するフレームメモリ装置として、少なくとも2面以上のメモリ領域を備えたものを用いる必要があった。
【0008】
例えば、前記画像作成装置としてデコーダを想定し、入力と出力が非同期で動作している場合は、図7に示すように、まず、デコーダから入力される画像データの書き込み用に1面のメモリ領域が必要になる。また、複数の画像を合成する合成装置20に出力する画像データの読み出し用に1面のメモリ領域が必要となる。さらに、合成用の画像データの切り替え時に、画像データの書き込み用に使われていない別の1面のメモリ領域が必要となる。このように、この場合には、少なくとも合計3面のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置が必要となる。このような複数のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置は、単一のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置に比較して、高価でチップ面積も大きくなる。
【0009】
このため、従来の画像合成装置においては、その小型・軽量化及び低価格化に限界がある。つまり、画像合成装置の小型・軽量化及び低価格化のためには、メモリ領域が単一面のフレームメモリ装置を使用することが望ましい。しかし、このような単一面のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置を使用した場合には、合成用の画像の表示遅延が増大されてしまう。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、メモリ領域の面数が少ない小型で安価なフレームメモリ装置を使用して、表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像を得ることができる画像合成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の画像合成装置に関する発明は、複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを個別に格納する前記画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置と、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成処理して合成画像データを出力する合成装置と、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように前記各画像作成装置の画像作成動作を制御する制御装置と、を具備する構成を採る。
【0012】
この構成により、前記各画像作成装置の画像作成動作が、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで、前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように、前記制御装置によって制御される。これにより、前記各画像作成装置で作成された前記各画像データは、前記合成装置が前記各画像データの合成処理を開始する時点で、既に前記各フレームメモリ装置内に個別に格納されている状態となる。従って、この構成によれば、前記各フレームメモリ装置の1面だけのメモリ領域を用いて、前記各画像データの書き込みと読み出しとを行うことが可能になる。これにより、合成画像の画質低下や表示遅延を増大させることなく、前記各フレームメモリ装置のメモリ領域の面数を削減して、前記各フレームメモリ装置のコストを削減したり、チップ面積を縮小したりすることができるようになる。
【0013】
請求項2記載の画像合成装置に関する発明は、前記制御装置により、前記各画像作成装置の画像作成時のフレームレート情報と、前記合成装置から出力される前記合成画像データにより合成画像を表示する表示装置の表示レート情報及び表示タイミング情報と、に基づいて、前記表示装置の表示タイミングよりも前記各画像作成装置が画像作成に要する時間の少なくとも2倍前のタイミングで、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与える構成を採る。
【0014】
この構成により、前記表示装置の表示タイミングと、前記各画像作成装置に対して画像作成許可が与えられるタイミングと、のタイムラグが、前記各画像作成装置が画像作成に要する時間の少なくとも2倍となる。このタイムラグは、前記表示装置の任意の表示タイミングにおいて、前記各フレームメモリ装置に少なくとも1つの合成用の画像データが格納される最小時間となる。従って、この構成によれば、前記各画像作成装置のフレームレートが変更された場合でも、合成画像の表示遅延を最小に抑えることができるようになる。
【0015】
請求項3記載の画像合成装置に関する発明は、前記制御装置により、前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定し、所定時間以上経過した画像データが格納されていると判定された前記フレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与える構成を採る。
【0016】
この構成により、前記制御装置により、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否か判定される。ここで、所定時間以上経過した画像データとは、例えば、前記表示装置の表示レートの少なくとも2倍の時間よりも前に、前記フレームメモリ装置に書き込まれた画像データをいう。そして、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に、再び画像作成許可が与えられる。これにより、前記各フレームメモリ装置に格納される画像データが随時更新されるようになる。
【0017】
請求項4記載の画像合成方法に関する発明は、複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを前記各画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置に対して個別に格納する画像データ格納ステップと、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成装置により合成処理する合成処理ステップと、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与えて前記各画像を作成する画像作成ステップと、を具備するようにした。
【0018】
この方法により、前記合成装置が前記各画像データの合成処理を開始する時点で、前記各画像作成装置で作成された前記各画像データが、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された状態となる。これにより、1面のメモリ領域のみを備えた安価で小型なフレームメモリ装置を用いて、合成用の画像データの書き込みと読み出しを行うことができるようになる。
【0019】
請求項5記載の画像合成方法に関する発明は、前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定する判定ステップと、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与えて前記画像データを更新する画像データ更新ステップと、を具備するようにした。
【0020】
この方法により、前記判定ステップで、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否か判定される。ここで、所定時間以上経過した画像データとは、例えば、表示装置の表示レートの2倍の時間よりも前に、前記フレームメモリ装置に書き込まれた画像データをいう。そして、前記画像データ更新ステップで、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可が与えられる。これにより、前記各フレームメモリ装置に格納される画像データが更新され、前記合成装置により常に最新の画像が合成されるようになる。
【0021】
請求項6記載のプログラムに関する発明は、コンピュータに、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像合成装置の動作を実行させる構成を採る。
【0022】
この構成により、前記コンピュータが前記画像合成装置の動作を実行する。従って、この構成によれば、専用のハードウェアからなる画像合成装置が不要になり、前記各画像作成装置により作成された各画像を、コストをかけずに合成することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、合成装置による画像データの合成処理が開始されるタイミングでフレームメモリ装置への前記画像データの書き込みが完了するように、画像作成装置の画像作成動作を制御することである。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100の構成を示すブロック図である。
【0026】
この画像合成装置100は、第1のフレームメモリ装置101、第2のフレームメモリ装置102、制御装置103、及び合成装置104を備えている。
【0027】
第1のフレームメモリ装置101は、第1の画像作成装置110で作成された画像の画像データ(以下、この画像データを「画像データA」という)を格納する機能を有している。
【0028】
前記第2のフレームメモリ装置102は、第2の画像作成装置120で作成された画像データ(以下、この画像データを「画像データB」という)を格納する機能を有している。
【0029】
第1の画像作成装置110は、コンピュータ又はビデオカメラなどからなる画像データAを作成する画像作成機器と、作成した画像データAを第1のフレームメモリ装置101に書き込む画像書込み機器とを備えている。同様に、第2の画像作成装置120は、コンピュータ又はビデオカメラなどからなる画像データBを作成する画像作成機器と、作成した画像データBを第2のフレームメモリ装置102に書き込む画像書込み機器と、を備えている。
【0030】
制御装置103は、各画像データA、Bが各フレームメモリ装置101、102に所定のタイミングで格納されるように、各画像作成装置110、120に対して画像形成許可を与える。また、この制御装置103は、各画像データA、Bが所定のタイミングで合成処理されるように、合成装置104に対して画像合成許可を与える。
【0031】
合成装置104は、制御装置103から画像合成許可を受けて、各フレームメモリ装置101、102に格納された画像データAと画像データBとを読み出して合成処理する。
【0032】
表示装置130は、合成装置104により合成処理された画像データAと画像データBとの合成画像データに基づいて、合成画像を表示する。また、この表示装置130は、合成画像の表示が完了した時点で、制御装置103に表示タイミング信号を与える。
【0033】
以上のように構成された画像合成装置100について、図1を用いてその動作を説明する。
【0034】
図1において、画像作成装置110は、制御装置103から画像作成許可が与えられている間に作成した画像データAをフレームメモリ装置101に書き込む。また、画像作成装置120は、制御装置103から画像作成許可が与えられている間に作成した画像データBをフレームメモリ装置102に書き込む。
【0035】
制御装置103は、表示装置130から表示タイミング信号を受けた際に、合成装置104に対して画像合成許可を与える。これにより、フレームメモリ装置101に格納されている画像データAとフレームメモリ装置102に格納されている画像データBとが合成装置104に読み出されて合成処理される。
【0036】
ここで、表示装置130の表示タイミングにおいて、所定のフレームメモリ装置内に画像データが無い場合は、合成装置104が合成処理動作をスキップすることになる。このスキップは、表示装置130に表示される合成画像の表示遅延の原因となる。従って、表示装置130が合成画像の表示を開始する表示タイミングでは、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に存在していることが望ましい。また、この表示タイミングでは、各画像データA、Bが表示遅延を招かないような最新の画像データであることが好ましい。さらに、各フレームメモリ装置101、102としては、1面のメモリ領域のみを備えた安価で小型なものを用いることが望ましい。
【0037】
そこで、この画像合成装置100では、次のような制御を行う。まず、制御装置103は、各画像作成装置110、120から各画像データA、Bのフレームレート情報を取得する。また、制御装置103は、表示装置130から表示レート情報及び表示タイミング情報を取得する。そして、前記表示タイミングまでに、合成処理する各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが完了するように、制御装置103から各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与える。
【0038】
この制御装置103から各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与えるタイミングは、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻とする。ここで、(表示装置の次表示時刻)は、{(先フレーム表示時刻)+1/(表示フレームレート)}で求めることが可能である。また、(画像作成装置の画像作成所要時間)は、{1/(画像作成装置のフレームレート)}で求めることが可能である。このように、表示装置130の次表示時刻よりも、各画像作成装置110、120の画像作成所要時間の2倍前の時刻に、各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与えることで、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に存在するようになる。なお、各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与える時刻は、特定の時刻に限定されるものではなく、表示装置130の次表示時刻よりも各画像作成装置110、120の画像作成所要時間の少なくとも2倍前の時刻であればよい。
【0039】
この表示装置130の表示タイミングと各画像作成装置110、120の画像作成タイミングとの関係を、図2(a)、(b)、(c)を参照して説明する。図2(a)、(b)、(c)において、実線で示す四角aは、画像作成装置110が画像データAを作成するタイミングを表している。また、図2(a)、(b)、(c)において、実線で示す四角bは、画像作成装置120が画像Bデータを作成するタイミングを表している。また、図2(b)、(c)において、破線で示す四角は、各画像作成装置110、120が、画像を作成できるタイミングであるが、フレームメモリ101、102への書き込みは行わない状態を表している。
【0040】
ここで、各画像作成装置110、120は、図2(a)に示すようなタイミングで、非同期の各画像データA、Bを作成しているとする。例えば、画像作成装置110は、30Hzで画像データAを作成し、画像作成装置120は、60Hzで画像データBを作成しているとする。そして、各画像作成装置110、120に対して、それぞれの画像作成レートの1倍前の、図2(b)に縦棒線ta、tbで示すタイミングで、画像作成許可を与えたとする。この場合、画像作成装置110は、画像作成許可を受けた直後からフレームメモリ装置101への画像データAの書き込みを開始する。しかしながら、画像作成装置120は、画像作成が不可能なタイミングとなり、画像作成許可を受けても直ぐにフレームメモリ装置102への書き込みが行われないため、次表示タイミングまでに画像データBを作り終えることができない。このように、画像作成レートの1倍前の縦棒線ta、tbで示すタイミングで画像作成許可を与えたのでは、次表示タイミングでフレームメモリ装置102への画像データBの書き込みが完了せず、合成装置130の合成処理動作がスキップされて合成画像データの表示遅延が発生する。このため、従来の画像合成装置では、フレームメモリ装置102として複数のメモリ領域を備えたものを使用し、別メモリ領域に予め書き込んでおいた画像データBを、表示装置130の次表示タイミングで、画像データAと合成処理するようにしている。しかしながら、このような画像合成装置では、図7で説明したように、フレームメモリ装置102が高価でチップ面積も大きくなってしまう。
【0041】
そこで、この画像合成装置100においては、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻、つまり、図2(c)に縦棒線2ta、2tbで示すタイミングで画像作成許可を与える。このタイミングで各画像作成装置110、120に画像作成許可を与えると、図2(c)に実線の四角a、bで示すように、次表示タイミングまでの期間に、各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが必ず完了するようになる。このように、この画像合成装置100では、表示装置130の表示タイミングで、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に揃うように、各画像作成装置110、120に画像作成許可が与えられる。従って、この画像合成装置100では、表示装置130の次表示タイミングで、制御装置103から合成装置104に画像合成許可が与えられることにより、各画像データA、Bが確実に合成処理されて遅延なく表示されるようになる。この表示装置130の合成画像データの表示開始時刻は、表示時刻情報として制御装置103に通知される。
【0042】
ここで、フレームメモリ装置110、120への画像データ書き込みミスなどにより、各画像データA、Bが揃っていなければ、次の表示タイミングで再度判定を行う。そして、合成装置104は、制御装置103から画像合成許可が出ている場合にのみ、表示装置130のシンク(V−Sync、H−Sync)に合わせて、各フレームメモリ装置101、102より各画像データA、Bを読み出して合成処理する。なお、上述の画像作成許可を与えるタイミング判定は、各画像作成装置110、120のフレームレートに応じて画像作成装置毎に行われる。
【0043】
このように、この画像合成装置100によれば、複数の非同期の合成画像を表示遅延ができるだけ少なくなるように表示することが可能となる。また、この画像合成装置100では、上述のように、表示装置130に合成画像データが表示される表示タイミングで、各フレームメモリ装置101、102への各画像データA、Bの書き込みが必ず完了している。これは、各フレームメモリ装置101、102に対する各画像データA、Bの書き込み及び読み出しを、1面だけのメモリ領域を使用して行えることを意味している。従って、この画像合成装置100によれば、前記各フレームメモリ装置101、102として、1面のみのメモリ領域を備えた比較的チップサイズが小さく安価なフレームメモリ装置を用いることが可能となる。
【0044】
このように、本実施の形態1に係る画像合成装置100によれば、表示遅延をできるだけ少なくしつつ、メモリ領域が1面の安価でチップサイズが小さなフレームメモリ装置を用いて、複数の非同期の合成画像を表示することができる。
【0045】
ところで、本実施の形態1に係る画像合成装置100は、その動作をコンピュータに実行させることが可能である。図3に、この画像合成装置100の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示す。
【0046】
図3において、ステップST301では、画像作成装置110に対して画像データAの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データAの作成を許可してもよければ、ステップST302において画像データAを作成し、この画像データAをフレームメモリ装置101に格納する(ステップST303)。ステップST301で画像データAの作成を許可しない場合にはスタートに戻る。同様に、ステップST304において画像作成装置120に対して画像データBの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データBの作成を許可するならば、ステップST305において画像データBを作成し、ステップST306でこの画像データBをフレームメモリ装置102に格納する。この各画像データA、Bの作成を許可するか否かの判定は、各画像作成装置110、120の画像作成時のフレームレートと表示レートとに従って判定される。そして、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻に、各フレームメモリ装置101、102へ各画像データA、Bを書き込んでよいという許可を出す。次いで、ステップST307において、表示装置130の表示タイミングを検知し、ステップST308で、検知した表示タイミングで合成すべき各画像データA、Bが全て完成しているか否か判定する。ここで、各画像データA、Bが全て完成しているならば、ステップST309で、各画像データA、Bを読み出して合成処理し、ステップST310で表示処理を行った後、スタートに戻る。
【0047】
このように、コンピュータを用いて画像合成装置100の動作をプログラムで実行させることにより、画像合成装置100を専用のハードウェアを用いて制御する必要がなくなり、画像合成装置100のコストを削減することができる。
【0048】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る画像合成装置400の構成を示すブロック図である。なお、図4において、実施の形態1に係る画像合成装置100と同一の構成要素には、図1に示した符号と同符号を用いることとする。
【0049】
この画像合成装置400は、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100と同様、表示装置130の次表示タイミングで、各フレームメモリ装置401、402への各画像データA、Bの書き込みが完了するように、制御装置403から各画像作成装置110、120に画像作成許可が与えられる。これにより、この画像合成装置400においても、画像合成装置100と同様、表示遅延をできるだけ少なくして、複数の非同期の合成画像を表示することができる。従って、この画像合成装置400でも、その各フレームメモリ装置401、402として、1面のみのメモリ領域を備えた比較的チップサイズが小さく安価なフレームメモリ装置を用いることができる。
【0050】
ところで、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100では、一方の画像作成装置のフレームレートを変更した際などに、他方の画像作成装置に対応するフレームメモリ装置内の画像データが時間的に古い画像データとなってしまうことがある。例えば、図1において、画像作成装置110のフレームレートの変更タイミングと、画像作成装置120がフレームメモリ装置102に画像データBを格納するタイミングとがバッティングした場合、画像データAの作成に時間がかかることがある。このような場合、画像作成装置110が画像データAを作成し終える頃には、画像作成装置120により作成されて既にフレームメモリ装置102に格納されている画像データBが、かなり時間経過したものになってしまう。このため、このような場合の画像データAと画像データBとは、それぞれの作成時刻が異なったものになってしまう。このような作成時刻が著しく異なった画像データA、Bの合成処理を行うと、見た目におかしな合成画像が表示されるおそれがある。
【0051】
そこで、この実施の形態2の画像合成装置400では、制御装置403に、各フレームメモリ装置401、402から、それぞれに格納されている各画像データA、Bの作成時刻を表す時間情報を与える。これにより、制御装置403は、取得した時間情報により、フレームメモリ装置に格納されている画像データの作成時刻が、表示レートの2倍の時間経過していた場合に、その画像データが古い画像データであると判定する。次いで、この古い画像データが格納されているフレームメモリ装置に対応した画像作成装置に対して、再度画像作成許可を与えて、古い画像データを新しい画像データに更新する。そして、この古い画像データから新しい画像データへの更が全て完成した時点で、合成装置104に対して制御装置403より画像合成許可を与える。ここで、各フレームメモリ装置401、402内に古い画像データが無いと判定された場合も、合成装置104に対して画像合成許可を与える。合成装置104は、画像合成許可が出ている場合にのみ、表示装置130のシンクに合わせて各フレームメモリ装置401、402より各画像データA、Bを読み出して合成し、表示装置130に合成画像を表示する。そして、この合成画像の表示開始時刻を表示時刻として制御装置403に通知する。
【0052】
本実施の形態2の画像合成装置400によれば、実施の形態1の画像合成装置100の効果に加え、各フレームメモリ装置401、402に格納されている画像データA、Bを、常に最新の画像データに更新することができる。
【0053】
ところで、本実施の形態2に係る画像合成装置400も、その動作をコンピュータに実行させることが可能である。図5に、この画像合成装置400の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示す。
【0054】
図5において、ステップST501では、画像作成装置110に対して画像データAの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データAの作成を許可してもよければ、ステップST502において画像データAを作成し、この画像データAをフレームメモリ装置401に格納する(ステップST503)。また、これと同時に画像データAの作成時刻を格納する(ステップST511)。ステップST501で画像データAの作成を許可しない場合にはスタートに戻る。同様に、ステップST504において画像作成装置120に対しても画像データBの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データBの作成を許可するならば、ステップST505において画像データBを作成する。そして、ステップST506でこの画像データBをフレームメモリ装置402に格納する。また、これと同時に画像データBの作成時刻を格納する(ステップST512)。この各画像データA、Bの作成を許可するか否かの判定は、各画像作成装置110、120の画像作成時のフレームレートと表示レートとに従って判定される。そして、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻に、各フレームメモリ装置401、402へ各画像データA、Bを書き込んでよいという許可を出す。次いで、ステップST507において、表示装置130の表示タイミングを検知する。この検知後、ステップST513及びステップST514において、各フレームメモリ装置401、402内に格納されている各画像データA、Bの作成時刻の判定を行う。この判定は、例えば、{(現時刻)−(画像作成時刻)}≧{(表示レート)×2}の関係であるならば、その画像データは古い画像データであると判定する。そして、古い画像データであると判定された画像データは、再び作成する。次に、合成対象となる全ての画像データが揃うのを待つ(ステップST508)。そして、合成対象の全ての画像データが揃ったら、ステップST509で、各画像データA、Bを読み出して合成処理し、ステップST510で表示処理を行った後、スタートに戻る。
【0055】
このように、コンピュータを用いて画像合成装置400の動作をプログラムで実行させることにより、画像合成装置400を専用のハードウェアを用いて制御する必要がなくなり、画像合成装置400のコストを削減することができる。
【0056】
なお、以上の説明では、2つの画像作成装置で作成した各画像データA、Bを合成する画像合成装置を例示したが、本発明は3つ以上の画像作成装置で作成した各画像データを合成すように構成することも可能である。
【0057】
また、合成装置104は、単純なスイッチャーで構成しても良い。例えば、表示画像データの上半分が画像作成装置110で作成された画像データAで、下半分が画像作成装置120で作成された画像データBであるとする。この場合には、単純なスイッチャーを使用して、画像合成期間の前半では画像データAの信号を受け取り、後半では画像データBの信号を受け取るようにすることができる。
【0058】
なお、本発明は、複数の画像データを合成する画像合成機能を有する携帯端末装置又はカーナビゲーションに適用することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、メモリ領域の面数が少ない小型で安価なフレームメモリ装置を使用して、表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)は本発明が適用される画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
(b)は従来の画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
(c)は本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態2に係る画像合成装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像合成装置の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示すフローチャート
【図6】従来の画像合成装置の構成の一例を示すブロック図
【図7】(a)、(b)、(c)は、画像合成装置としてデコーダを想定した場合のフレームメモリ装置の構成を説明するための概略構成図
【符号の説明】
100、400 画像合成装置
101、401 第1のフレームメモリ装置
102、402 第2のフレームメモリ装置
103、403 制御装置
104 合成装置
110 第1の画像作成装置
120 第2の画像作成装置
130 表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像作成装置で作成されてフレームメモリ装置に格納された各画像データを合成する画像合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像合成装置として、コンピュータの負担を大きくしないで、コンピュータグラフィック画像と動画像とを合成できるようにした「合成表示装置」が知られている(例えば、特許文献1参照)。図6に、この合成表示装置の構成を示す。
【0003】
図6において、コンピュータは、CPU12、入出力(I/O)部13、及びグラフィックスフレームメモリ装置14を具備している。コンピュータは、コンピュータビデオ信号をグラフィックスフレームメモリ装置14に格納する。また、コンピュータは、グラフィックスフレームメモリ装置14から表示用の水平同期信号、垂直同期信号に同期してビデオ信号を送り出し、I/O部13を通して合成表示装置の切替メモリ6に画像の指定情報を書き込む。
【0004】
一方、動画入力装置11は、例えばビデオカメラ又は分析装置等からなり、動画像のビデオ信号を取り込む。A/D変換器3は、動画入力装置11で取り込まれた動画像のビデオ信号をA/D変換する。動画用フレームメモリ装置4は、動画像のビデオ信号をA/D変換したビデオデータを格納し、表示タイミングに合わせてD/A変換器5へビデオデータを出力する。D/A変換器5は、動画用フレームメモリ装置4から出力されたビデオデータをD/A変換し、表示用のビデオ信号にする。表示用水平/垂直同期回路1は、コンピュータから出力される表示用の水平同期信号、垂直同期信号に同期して切替メモリ6を読み出すタイミング信号を発生する。また、表示用水平/垂直同期回路1は、動画用フレームメモリ装置4からビデオデータを読み出しビデオ信号へ変換するタイミング信号を発生する。動画像入力用水平/垂直同期回路2は、動画像の水平同期信号、垂直同期信号に同期してビデオ信号をA/D変換器3でA/D変換し動画用フレームメモリ装置4へ格納するためのタイミング信号を発生する。切替メモリ6は、例えばI/O部13を通してCPU12のような外部のコンピュータの指示で各表示領域に対応して画像の指定情報が書き込まれ、書き込まれている指定情報に応じてビデオスイッチ7を切り替える。ビデオスイッチ7は、切替メモリ6の情報により、グラフィックスフレームメモリ装置14から読み出されたコンピュータビデオ信号、又は動画用フレームメモリ装置4から読み出された動画ビデオ信号の何れかを選択して表示器8へ出力する。これにより、切替メモリ6に書き込まれた指定情報にしたがって、コンピュータグラフィック画像と動画像とが表示器8に合成されて表示される。このように、前記合成表示装置は、非同期に作成される複数の画像を合成することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−274155号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の画像合成装置、特に携帯端末装置やカーナビゲーションなどで用いる画像合成装置は、少しでも小型・軽量で安価、かつ表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像が得られるように構成することが求められている。
【0007】
しかしながら、従来の画像合成装置において合成画像の表示遅延を少なくするためには、1つの画像作成装置で作成された画像データを格納するフレームメモリ装置として、少なくとも2面以上のメモリ領域を備えたものを用いる必要があった。
【0008】
例えば、前記画像作成装置としてデコーダを想定し、入力と出力が非同期で動作している場合は、図7に示すように、まず、デコーダから入力される画像データの書き込み用に1面のメモリ領域が必要になる。また、複数の画像を合成する合成装置20に出力する画像データの読み出し用に1面のメモリ領域が必要となる。さらに、合成用の画像データの切り替え時に、画像データの書き込み用に使われていない別の1面のメモリ領域が必要となる。このように、この場合には、少なくとも合計3面のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置が必要となる。このような複数のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置は、単一のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置に比較して、高価でチップ面積も大きくなる。
【0009】
このため、従来の画像合成装置においては、その小型・軽量化及び低価格化に限界がある。つまり、画像合成装置の小型・軽量化及び低価格化のためには、メモリ領域が単一面のフレームメモリ装置を使用することが望ましい。しかし、このような単一面のメモリ領域を備えたフレームメモリ装置を使用した場合には、合成用の画像の表示遅延が増大されてしまう。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、メモリ領域の面数が少ない小型で安価なフレームメモリ装置を使用して、表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像を得ることができる画像合成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の画像合成装置に関する発明は、複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを個別に格納する前記画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置と、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成処理して合成画像データを出力する合成装置と、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように前記各画像作成装置の画像作成動作を制御する制御装置と、を具備する構成を採る。
【0012】
この構成により、前記各画像作成装置の画像作成動作が、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで、前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように、前記制御装置によって制御される。これにより、前記各画像作成装置で作成された前記各画像データは、前記合成装置が前記各画像データの合成処理を開始する時点で、既に前記各フレームメモリ装置内に個別に格納されている状態となる。従って、この構成によれば、前記各フレームメモリ装置の1面だけのメモリ領域を用いて、前記各画像データの書き込みと読み出しとを行うことが可能になる。これにより、合成画像の画質低下や表示遅延を増大させることなく、前記各フレームメモリ装置のメモリ領域の面数を削減して、前記各フレームメモリ装置のコストを削減したり、チップ面積を縮小したりすることができるようになる。
【0013】
請求項2記載の画像合成装置に関する発明は、前記制御装置により、前記各画像作成装置の画像作成時のフレームレート情報と、前記合成装置から出力される前記合成画像データにより合成画像を表示する表示装置の表示レート情報及び表示タイミング情報と、に基づいて、前記表示装置の表示タイミングよりも前記各画像作成装置が画像作成に要する時間の少なくとも2倍前のタイミングで、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与える構成を採る。
【0014】
この構成により、前記表示装置の表示タイミングと、前記各画像作成装置に対して画像作成許可が与えられるタイミングと、のタイムラグが、前記各画像作成装置が画像作成に要する時間の少なくとも2倍となる。このタイムラグは、前記表示装置の任意の表示タイミングにおいて、前記各フレームメモリ装置に少なくとも1つの合成用の画像データが格納される最小時間となる。従って、この構成によれば、前記各画像作成装置のフレームレートが変更された場合でも、合成画像の表示遅延を最小に抑えることができるようになる。
【0015】
請求項3記載の画像合成装置に関する発明は、前記制御装置により、前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定し、所定時間以上経過した画像データが格納されていると判定された前記フレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与える構成を採る。
【0016】
この構成により、前記制御装置により、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否か判定される。ここで、所定時間以上経過した画像データとは、例えば、前記表示装置の表示レートの少なくとも2倍の時間よりも前に、前記フレームメモリ装置に書き込まれた画像データをいう。そして、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に、再び画像作成許可が与えられる。これにより、前記各フレームメモリ装置に格納される画像データが随時更新されるようになる。
【0017】
請求項4記載の画像合成方法に関する発明は、複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを前記各画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置に対して個別に格納する画像データ格納ステップと、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成装置により合成処理する合成処理ステップと、前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与えて前記各画像を作成する画像作成ステップと、を具備するようにした。
【0018】
この方法により、前記合成装置が前記各画像データの合成処理を開始する時点で、前記各画像作成装置で作成された前記各画像データが、前記各フレームメモリ装置に個別に格納された状態となる。これにより、1面のメモリ領域のみを備えた安価で小型なフレームメモリ装置を用いて、合成用の画像データの書き込みと読み出しを行うことができるようになる。
【0019】
請求項5記載の画像合成方法に関する発明は、前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定する判定ステップと、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与えて前記画像データを更新する画像データ更新ステップと、を具備するようにした。
【0020】
この方法により、前記判定ステップで、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否か判定される。ここで、所定時間以上経過した画像データとは、例えば、表示装置の表示レートの2倍の時間よりも前に、前記フレームメモリ装置に書き込まれた画像データをいう。そして、前記画像データ更新ステップで、格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可が与えられる。これにより、前記各フレームメモリ装置に格納される画像データが更新され、前記合成装置により常に最新の画像が合成されるようになる。
【0021】
請求項6記載のプログラムに関する発明は、コンピュータに、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像合成装置の動作を実行させる構成を採る。
【0022】
この構成により、前記コンピュータが前記画像合成装置の動作を実行する。従って、この構成によれば、専用のハードウェアからなる画像合成装置が不要になり、前記各画像作成装置により作成された各画像を、コストをかけずに合成することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、合成装置による画像データの合成処理が開始されるタイミングでフレームメモリ装置への前記画像データの書き込みが完了するように、画像作成装置の画像作成動作を制御することである。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100の構成を示すブロック図である。
【0026】
この画像合成装置100は、第1のフレームメモリ装置101、第2のフレームメモリ装置102、制御装置103、及び合成装置104を備えている。
【0027】
第1のフレームメモリ装置101は、第1の画像作成装置110で作成された画像の画像データ(以下、この画像データを「画像データA」という)を格納する機能を有している。
【0028】
前記第2のフレームメモリ装置102は、第2の画像作成装置120で作成された画像データ(以下、この画像データを「画像データB」という)を格納する機能を有している。
【0029】
第1の画像作成装置110は、コンピュータ又はビデオカメラなどからなる画像データAを作成する画像作成機器と、作成した画像データAを第1のフレームメモリ装置101に書き込む画像書込み機器とを備えている。同様に、第2の画像作成装置120は、コンピュータ又はビデオカメラなどからなる画像データBを作成する画像作成機器と、作成した画像データBを第2のフレームメモリ装置102に書き込む画像書込み機器と、を備えている。
【0030】
制御装置103は、各画像データA、Bが各フレームメモリ装置101、102に所定のタイミングで格納されるように、各画像作成装置110、120に対して画像形成許可を与える。また、この制御装置103は、各画像データA、Bが所定のタイミングで合成処理されるように、合成装置104に対して画像合成許可を与える。
【0031】
合成装置104は、制御装置103から画像合成許可を受けて、各フレームメモリ装置101、102に格納された画像データAと画像データBとを読み出して合成処理する。
【0032】
表示装置130は、合成装置104により合成処理された画像データAと画像データBとの合成画像データに基づいて、合成画像を表示する。また、この表示装置130は、合成画像の表示が完了した時点で、制御装置103に表示タイミング信号を与える。
【0033】
以上のように構成された画像合成装置100について、図1を用いてその動作を説明する。
【0034】
図1において、画像作成装置110は、制御装置103から画像作成許可が与えられている間に作成した画像データAをフレームメモリ装置101に書き込む。また、画像作成装置120は、制御装置103から画像作成許可が与えられている間に作成した画像データBをフレームメモリ装置102に書き込む。
【0035】
制御装置103は、表示装置130から表示タイミング信号を受けた際に、合成装置104に対して画像合成許可を与える。これにより、フレームメモリ装置101に格納されている画像データAとフレームメモリ装置102に格納されている画像データBとが合成装置104に読み出されて合成処理される。
【0036】
ここで、表示装置130の表示タイミングにおいて、所定のフレームメモリ装置内に画像データが無い場合は、合成装置104が合成処理動作をスキップすることになる。このスキップは、表示装置130に表示される合成画像の表示遅延の原因となる。従って、表示装置130が合成画像の表示を開始する表示タイミングでは、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に存在していることが望ましい。また、この表示タイミングでは、各画像データA、Bが表示遅延を招かないような最新の画像データであることが好ましい。さらに、各フレームメモリ装置101、102としては、1面のメモリ領域のみを備えた安価で小型なものを用いることが望ましい。
【0037】
そこで、この画像合成装置100では、次のような制御を行う。まず、制御装置103は、各画像作成装置110、120から各画像データA、Bのフレームレート情報を取得する。また、制御装置103は、表示装置130から表示レート情報及び表示タイミング情報を取得する。そして、前記表示タイミングまでに、合成処理する各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが完了するように、制御装置103から各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与える。
【0038】
この制御装置103から各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与えるタイミングは、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻とする。ここで、(表示装置の次表示時刻)は、{(先フレーム表示時刻)+1/(表示フレームレート)}で求めることが可能である。また、(画像作成装置の画像作成所要時間)は、{1/(画像作成装置のフレームレート)}で求めることが可能である。このように、表示装置130の次表示時刻よりも、各画像作成装置110、120の画像作成所要時間の2倍前の時刻に、各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与えることで、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に存在するようになる。なお、各画像作成装置110、120に対して画像作成許可を与える時刻は、特定の時刻に限定されるものではなく、表示装置130の次表示時刻よりも各画像作成装置110、120の画像作成所要時間の少なくとも2倍前の時刻であればよい。
【0039】
この表示装置130の表示タイミングと各画像作成装置110、120の画像作成タイミングとの関係を、図2(a)、(b)、(c)を参照して説明する。図2(a)、(b)、(c)において、実線で示す四角aは、画像作成装置110が画像データAを作成するタイミングを表している。また、図2(a)、(b)、(c)において、実線で示す四角bは、画像作成装置120が画像Bデータを作成するタイミングを表している。また、図2(b)、(c)において、破線で示す四角は、各画像作成装置110、120が、画像を作成できるタイミングであるが、フレームメモリ101、102への書き込みは行わない状態を表している。
【0040】
ここで、各画像作成装置110、120は、図2(a)に示すようなタイミングで、非同期の各画像データA、Bを作成しているとする。例えば、画像作成装置110は、30Hzで画像データAを作成し、画像作成装置120は、60Hzで画像データBを作成しているとする。そして、各画像作成装置110、120に対して、それぞれの画像作成レートの1倍前の、図2(b)に縦棒線ta、tbで示すタイミングで、画像作成許可を与えたとする。この場合、画像作成装置110は、画像作成許可を受けた直後からフレームメモリ装置101への画像データAの書き込みを開始する。しかしながら、画像作成装置120は、画像作成が不可能なタイミングとなり、画像作成許可を受けても直ぐにフレームメモリ装置102への書き込みが行われないため、次表示タイミングまでに画像データBを作り終えることができない。このように、画像作成レートの1倍前の縦棒線ta、tbで示すタイミングで画像作成許可を与えたのでは、次表示タイミングでフレームメモリ装置102への画像データBの書き込みが完了せず、合成装置130の合成処理動作がスキップされて合成画像データの表示遅延が発生する。このため、従来の画像合成装置では、フレームメモリ装置102として複数のメモリ領域を備えたものを使用し、別メモリ領域に予め書き込んでおいた画像データBを、表示装置130の次表示タイミングで、画像データAと合成処理するようにしている。しかしながら、このような画像合成装置では、図7で説明したように、フレームメモリ装置102が高価でチップ面積も大きくなってしまう。
【0041】
そこで、この画像合成装置100においては、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻、つまり、図2(c)に縦棒線2ta、2tbで示すタイミングで画像作成許可を与える。このタイミングで各画像作成装置110、120に画像作成許可を与えると、図2(c)に実線の四角a、bで示すように、次表示タイミングまでの期間に、各画像データA、Bの各フレームメモリ装置101、102への書き込みが必ず完了するようになる。このように、この画像合成装置100では、表示装置130の表示タイミングで、各フレームメモリ装置101、102内に各画像データA、Bが確実に揃うように、各画像作成装置110、120に画像作成許可が与えられる。従って、この画像合成装置100では、表示装置130の次表示タイミングで、制御装置103から合成装置104に画像合成許可が与えられることにより、各画像データA、Bが確実に合成処理されて遅延なく表示されるようになる。この表示装置130の合成画像データの表示開始時刻は、表示時刻情報として制御装置103に通知される。
【0042】
ここで、フレームメモリ装置110、120への画像データ書き込みミスなどにより、各画像データA、Bが揃っていなければ、次の表示タイミングで再度判定を行う。そして、合成装置104は、制御装置103から画像合成許可が出ている場合にのみ、表示装置130のシンク(V−Sync、H−Sync)に合わせて、各フレームメモリ装置101、102より各画像データA、Bを読み出して合成処理する。なお、上述の画像作成許可を与えるタイミング判定は、各画像作成装置110、120のフレームレートに応じて画像作成装置毎に行われる。
【0043】
このように、この画像合成装置100によれば、複数の非同期の合成画像を表示遅延ができるだけ少なくなるように表示することが可能となる。また、この画像合成装置100では、上述のように、表示装置130に合成画像データが表示される表示タイミングで、各フレームメモリ装置101、102への各画像データA、Bの書き込みが必ず完了している。これは、各フレームメモリ装置101、102に対する各画像データA、Bの書き込み及び読み出しを、1面だけのメモリ領域を使用して行えることを意味している。従って、この画像合成装置100によれば、前記各フレームメモリ装置101、102として、1面のみのメモリ領域を備えた比較的チップサイズが小さく安価なフレームメモリ装置を用いることが可能となる。
【0044】
このように、本実施の形態1に係る画像合成装置100によれば、表示遅延をできるだけ少なくしつつ、メモリ領域が1面の安価でチップサイズが小さなフレームメモリ装置を用いて、複数の非同期の合成画像を表示することができる。
【0045】
ところで、本実施の形態1に係る画像合成装置100は、その動作をコンピュータに実行させることが可能である。図3に、この画像合成装置100の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示す。
【0046】
図3において、ステップST301では、画像作成装置110に対して画像データAの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データAの作成を許可してもよければ、ステップST302において画像データAを作成し、この画像データAをフレームメモリ装置101に格納する(ステップST303)。ステップST301で画像データAの作成を許可しない場合にはスタートに戻る。同様に、ステップST304において画像作成装置120に対して画像データBの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データBの作成を許可するならば、ステップST305において画像データBを作成し、ステップST306でこの画像データBをフレームメモリ装置102に格納する。この各画像データA、Bの作成を許可するか否かの判定は、各画像作成装置110、120の画像作成時のフレームレートと表示レートとに従って判定される。そして、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻に、各フレームメモリ装置101、102へ各画像データA、Bを書き込んでよいという許可を出す。次いで、ステップST307において、表示装置130の表示タイミングを検知し、ステップST308で、検知した表示タイミングで合成すべき各画像データA、Bが全て完成しているか否か判定する。ここで、各画像データA、Bが全て完成しているならば、ステップST309で、各画像データA、Bを読み出して合成処理し、ステップST310で表示処理を行った後、スタートに戻る。
【0047】
このように、コンピュータを用いて画像合成装置100の動作をプログラムで実行させることにより、画像合成装置100を専用のハードウェアを用いて制御する必要がなくなり、画像合成装置100のコストを削減することができる。
【0048】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る画像合成装置400の構成を示すブロック図である。なお、図4において、実施の形態1に係る画像合成装置100と同一の構成要素には、図1に示した符号と同符号を用いることとする。
【0049】
この画像合成装置400は、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100と同様、表示装置130の次表示タイミングで、各フレームメモリ装置401、402への各画像データA、Bの書き込みが完了するように、制御装置403から各画像作成装置110、120に画像作成許可が与えられる。これにより、この画像合成装置400においても、画像合成装置100と同様、表示遅延をできるだけ少なくして、複数の非同期の合成画像を表示することができる。従って、この画像合成装置400でも、その各フレームメモリ装置401、402として、1面のみのメモリ領域を備えた比較的チップサイズが小さく安価なフレームメモリ装置を用いることができる。
【0050】
ところで、本発明の実施の形態1に係る画像合成装置100では、一方の画像作成装置のフレームレートを変更した際などに、他方の画像作成装置に対応するフレームメモリ装置内の画像データが時間的に古い画像データとなってしまうことがある。例えば、図1において、画像作成装置110のフレームレートの変更タイミングと、画像作成装置120がフレームメモリ装置102に画像データBを格納するタイミングとがバッティングした場合、画像データAの作成に時間がかかることがある。このような場合、画像作成装置110が画像データAを作成し終える頃には、画像作成装置120により作成されて既にフレームメモリ装置102に格納されている画像データBが、かなり時間経過したものになってしまう。このため、このような場合の画像データAと画像データBとは、それぞれの作成時刻が異なったものになってしまう。このような作成時刻が著しく異なった画像データA、Bの合成処理を行うと、見た目におかしな合成画像が表示されるおそれがある。
【0051】
そこで、この実施の形態2の画像合成装置400では、制御装置403に、各フレームメモリ装置401、402から、それぞれに格納されている各画像データA、Bの作成時刻を表す時間情報を与える。これにより、制御装置403は、取得した時間情報により、フレームメモリ装置に格納されている画像データの作成時刻が、表示レートの2倍の時間経過していた場合に、その画像データが古い画像データであると判定する。次いで、この古い画像データが格納されているフレームメモリ装置に対応した画像作成装置に対して、再度画像作成許可を与えて、古い画像データを新しい画像データに更新する。そして、この古い画像データから新しい画像データへの更が全て完成した時点で、合成装置104に対して制御装置403より画像合成許可を与える。ここで、各フレームメモリ装置401、402内に古い画像データが無いと判定された場合も、合成装置104に対して画像合成許可を与える。合成装置104は、画像合成許可が出ている場合にのみ、表示装置130のシンクに合わせて各フレームメモリ装置401、402より各画像データA、Bを読み出して合成し、表示装置130に合成画像を表示する。そして、この合成画像の表示開始時刻を表示時刻として制御装置403に通知する。
【0052】
本実施の形態2の画像合成装置400によれば、実施の形態1の画像合成装置100の効果に加え、各フレームメモリ装置401、402に格納されている画像データA、Bを、常に最新の画像データに更新することができる。
【0053】
ところで、本実施の形態2に係る画像合成装置400も、その動作をコンピュータに実行させることが可能である。図5に、この画像合成装置400の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示す。
【0054】
図5において、ステップST501では、画像作成装置110に対して画像データAの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データAの作成を許可してもよければ、ステップST502において画像データAを作成し、この画像データAをフレームメモリ装置401に格納する(ステップST503)。また、これと同時に画像データAの作成時刻を格納する(ステップST511)。ステップST501で画像データAの作成を許可しない場合にはスタートに戻る。同様に、ステップST504において画像作成装置120に対しても画像データBの作成を許可するか否かの判定を行う。ここで、画像データBの作成を許可するならば、ステップST505において画像データBを作成する。そして、ステップST506でこの画像データBをフレームメモリ装置402に格納する。また、これと同時に画像データBの作成時刻を格納する(ステップST512)。この各画像データA、Bの作成を許可するか否かの判定は、各画像作成装置110、120の画像作成時のフレームレートと表示レートとに従って判定される。そして、各画像作成装置110、120に対して、{(表示装置の次表示時刻)−(画像作成装置の画像作成所要時間)×2}の時刻に、各フレームメモリ装置401、402へ各画像データA、Bを書き込んでよいという許可を出す。次いで、ステップST507において、表示装置130の表示タイミングを検知する。この検知後、ステップST513及びステップST514において、各フレームメモリ装置401、402内に格納されている各画像データA、Bの作成時刻の判定を行う。この判定は、例えば、{(現時刻)−(画像作成時刻)}≧{(表示レート)×2}の関係であるならば、その画像データは古い画像データであると判定する。そして、古い画像データであると判定された画像データは、再び作成する。次に、合成対象となる全ての画像データが揃うのを待つ(ステップST508)。そして、合成対象の全ての画像データが揃ったら、ステップST509で、各画像データA、Bを読み出して合成処理し、ステップST510で表示処理を行った後、スタートに戻る。
【0055】
このように、コンピュータを用いて画像合成装置400の動作をプログラムで実行させることにより、画像合成装置400を専用のハードウェアを用いて制御する必要がなくなり、画像合成装置400のコストを削減することができる。
【0056】
なお、以上の説明では、2つの画像作成装置で作成した各画像データA、Bを合成する画像合成装置を例示したが、本発明は3つ以上の画像作成装置で作成した各画像データを合成すように構成することも可能である。
【0057】
また、合成装置104は、単純なスイッチャーで構成しても良い。例えば、表示画像データの上半分が画像作成装置110で作成された画像データAで、下半分が画像作成装置120で作成された画像データBであるとする。この場合には、単純なスイッチャーを使用して、画像合成期間の前半では画像データAの信号を受け取り、後半では画像データBの信号を受け取るようにすることができる。
【0058】
なお、本発明は、複数の画像データを合成する画像合成機能を有する携帯端末装置又はカーナビゲーションに適用することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、メモリ領域の面数が少ない小型で安価なフレームメモリ装置を使用して、表示遅延の少ない見た目にスムーズな合成画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)は本発明が適用される画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
(b)は従来の画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
(c)は本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の各画像作成装置の画像作成タイミングを説明するためのタイミングチャート
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像合成装置の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態2に係る画像合成装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像合成装置の動作をコンピュータに実行させるプログラムの一例を示すフローチャート
【図6】従来の画像合成装置の構成の一例を示すブロック図
【図7】(a)、(b)、(c)は、画像合成装置としてデコーダを想定した場合のフレームメモリ装置の構成を説明するための概略構成図
【符号の説明】
100、400 画像合成装置
101、401 第1のフレームメモリ装置
102、402 第2のフレームメモリ装置
103、403 制御装置
104 合成装置
110 第1の画像作成装置
120 第2の画像作成装置
130 表示装置
Claims (6)
- 複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを個別に格納する前記画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置と、
前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成処理して合成画像データを出力する合成装置と、
前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように前記各画像作成装置の画像作成動作を制御する制御装置と、
を具備することを特徴とする画像合成装置。 - 前記制御装置により、前記各画像作成装置の画像作成時のフレームレート情報と、前記合成装置から出力される前記合成画像データにより合成画像を表示する表示装置の表示レート情報及び表示タイミング情報と、に基づいて、前記表示装置の表示タイミングよりも前記各画像作成装置が画像作成に要する時間の少なくとも2倍前のタイミングで、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与えることを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
- 前記制御装置により、前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて、前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定し、所定時間以上経過した画像データが格納されていると判定された前記フレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与えることを特徴とする請求項1または2記載の画像合成装置。
- 複数の画像作成装置で作成された各画像の各画像データを前記各画像作成装置に対応した数のフレームメモリ装置に対して個別に格納する画像データ格納ステップと、
前記各フレームメモリ装置に個別に格納された前記各画像データを合成装置により合成処理する合成処理ステップと、
前記合成装置による前記各画像データの合成処理が開始されるタイミングで前記各フレームメモリ装置への前記各画像データの書き込みが完了するように、前記各画像作成装置に対して画像作成許可を与えて前記各画像を作成する画像作成ステップと、
を具備することを特徴とする画像合成方法。 - 前記各画像の作成時刻を表す時間情報に基づいて前記各フレームメモリ装置に格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであるか否かを判定する判定ステップと、
格納されている画像データが所定時間以上経過した画像データであると判定されたフレームメモリ装置に対応する画像作成装置に対して再び画像作成許可を与えて前記画像データを更新する画像データ更新ステップと、を具備することを特徴とする請求項4記載の画像合成方法。 - コンピュータに、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像合成装置の動作を実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003169858A JP2005004097A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 画像合成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009265319A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | ビデオ合成装置 |
US9030461B2 (en) | 2006-02-10 | 2015-05-12 | Koninklijke Philips N.V. | Large area thin film circuits employing current driven, illumination enhanced, devices |
-
2003
- 2003-06-13 JP JP2003169858A patent/JP2005004097A/ja active Pending
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