JP2004527765A5 - - Google Patents
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本発明は距離測定用光学装置に関する。特に、本発明は振幅変調光ビームが光学的に粗いかも知れない遠隔表面から反射され、伝送ビームと受信反射ビームの間の位相差を用いてこの遠隔表面の距離が決定される装置に関する。
振幅変調、位相シフト測定技術の既存の装置は、遠隔表面が再帰反射プリズムのような協働的ターゲットであるときは非常に正確に測定可能である。これらの条件下では、反射ビームは装置が受光するときは比較的高出力であり、超短波変調の光電的検出の達成することが可能である。そのような理想的な条件下では、変調周波数が高くなると、伝送ビームサイクルと反射ビームサイクルの間の位相差が360度を通して循環する距離がより短くなり、かつその結果、比較位相測定の所与の正確度に対して、距離測定の正確度がより大きくなる。
簡単にいうと、強度変調ビームが測定ステーションから伝送され、反射ビームが測定ステーションに戻って受光される。伝送ビームと反射ビームとの間の位相差を用いて測定ステーションから遠隔表面への距離が測定される。移相φまたは度(°)で表した位相差が360(2d/λ)に等しく、ラジアンで表した位相差が2π(2d/λ)に等しいが、このときdは測定距離であり、λは強度変調エンベロープに関連する波長である(λ=c/F、ここにcは光の速度であり、Fは変調周波数である)。簡単な例を挙げると、F=25×106 Hz、c=300×106m/sおよびd=1.5mに対して、得られた移相φは90度またはπ/2である。よく判るように、d>λ/2であるならば、位相差は2πラジアンを超え、推測された距離が不明確になるが、これはFの値を変え、測定を繰り返すことにより解決することができる。λ/2は不明確距離と呼ばれる。
しかしながら、光学的粗面上で測定をすると、受光された反射ビームは低出力であるが、特に、オペレータの目に対する障害の危険を防止するために伝送ビームの出力を制限している場合はそうである。利用可能な光検波器は高周波数で低出力を測定することができない。従って、低出力条件下では、利用可能な光検波器の特性が最高実用変調周波数、信号対ノイズ比(SN比)を制限し、従って、達成可能な距離測定の正確度に悪影響を及ぼす。変調移相測定に基づく従来の粗面測定システムは、典型的には30〜50mWの範囲内の測定ビームを変調周波10MHz〜700MHz程度の変調周波数と組み合わせて使用して、0.1mm〜数mmの範囲にわたって変動する測距正確度を達成している。なお、クラスIIIAレーザー製品に許容された最高出力は5mWである。
強度変調、移相測定技術の従来の装置は迅速応答光検波器を用いて、受光された反射ビームの高周波数の返答を検知している。電子ミキサ技術を検波器からの高周波電子出力に適用して、重要な位相情報を保存する低周波数信号を発生するようにしている。しかしながら、光検波器がビームからの情報を解像することができないと、この出力は低SN比を持つことになる。
低出力反射ビームの実体に即応するように利用可能な光検波器の制限を取り除いたシステムに対する需要がある。
[発明の要約]
従って、本発明の好適な一態様において、レーザービームおよび移相計算を用いるが、迅速光検波器に関連した周波数応答、SN比または帯域幅応答の制限に遭遇することのない、遠隔表面に対する距離測定の装置および方法が提供される。検出前に、表面から反射された放射線を変調して、伝送および反射された放射線のその特性より低い周波数を持つ放射線信号を創出する。この低周波放射線信号は移相情報を保持しており、そのため安定な、廉価な低周波光検波器を実現することができる。検出に先立ち、受信された放射線を、光変調器を用いて変調して、反射ビームに関連した移相を保存した、光振幅変調の追加の低周波成分を創出するようにしている。従って、得られた移相は低周波数波形内で可能であり、かつ利用可能な光検波器の基本的な物理的限界に近づくが、一方では距離測定の達成可能な正確度を最大化する測定ビーム用高変調周波数を依然として保持している精度で測定することができる。
レーザー測定ビームを用いて、高周波数の第1の波形が遠隔表面に指向された伝送ビームに印加される。検波器において反射ビームを受光する前に、追加の光変調器を用いて別の高周波数の第2の波形を反射ビームに印加する。このように反射ビームをさらに変調すると第1および第2の周波数の差において光振幅変調追加の低周波成分が創出される。低周波数成分は反射ビームに関連した移相を保存しており、測定ビームの相当する参照位相と比較を行うことが可能である。このようにして、情報信号を混合して便利な低周波数にすることが光学的にかつ検出に先立って達成される。その結果、光検波器に関連した周波数応答の限界、達成可能なSN比の限界および応答帯域幅の限界を取り除くことができ、基本的な物理的限界により近づいた正確度で位相を測定することが可能になる。混合して低周波数範囲に落とすことにより得られる利点は、より正確度の高い位相測定が可能であることである。本発明の重要な進歩性は電子信号ではなくて電磁波または光信号を変調する手段を導入することであり、検出に先立って、混合して低周波数範囲まで低下させている。それら検波器の性能制限特性を取り除くことができ、その結果、受光された反射ビームが低出力であるときに距離測定の全体的な正確度が改善される。
従って、表面から反射された第1の電磁放射線信号と第2の電磁放射線信号との間の移相を決定するための装置であって、該第1の電磁放射線信号を第1の周波数を持つ第1の波形信号により変調する第1の変調器と;該第1の波形信号に該第1の周波数と異なる第2の周波数において変調された第2の波形信号を増倍し、既知の位相であり該第1および第2の周波数の差に等しい第3の周波数を持つ第3の波形信号を形成するための第2の変調器と;該第2の電磁放射線信号を該第2の波形信号により変調して第3の電磁放射線信号を形成するための第3の変調器と;該第3の電磁波信号を受信し、かつ該第3の周波数において移動した位相を有する検波器出力波形信号を形成するための電磁放射線検波器と;該第3の波形信号の既知の位相と該移動した位相を比較して該第1および第2の電磁放射線信号の間の移相を確定するための比較器とを備える装置が提供される。好適には、制御器が該第1および第2の電磁放射線信号が通過した距離を該移相から決定するための計算を行う。好適には、該検波器は検波器のアレイであって、該表面の領域からの反射ビームを受光し、移相および該表面のこの限定された空間領域を横切る距離を決定する。さらに、走査により、経路にそって、そして最終的には該遠隔表面6の領域に沿って移相を逐次決定することが可能となる。本発明を具現する装置を複数使用すると表面の二次元および三次元マッピングを得ることができる。
上記装置は第1および第2の電磁放射線信号の間の移相および遠隔表面までの移動距離を決定する新規方法を実施するのを可能にするが、この新規方法は第1の波形信号に第2の周波数において変調された第2の波形信号を増倍して既知の位相と該第1および第2の周波数の差に等しい第3の周波数とを持つ第3の波形信号を確定する工程と;第2の電磁放射線信号を該第2の波形信号により変調して第3の電磁放射線信号を形成する工程と;該第3の電磁放射線信号を検波器において受信して該第3の周波数において移動した位相を有する検波器出力波形信号を確定する工程と;既知の位相と該移動した位相とを比較して該第1および第2の電磁放射線信号の間の移相であって、該遠隔表面までの距離に関係した移相を確定する工程とを備える。好適には、高周波数の第1および第2の電磁放射線信号が、該第1の周波数に実質的に等しい高い第2の周波数を持つ第2の波形信号により変調されて、得られた第3の周波数が容易にかつ正確に検出される低周波数となる。
[発明の説明]
図1において、本発明の一実施形態では、レーザー、例えば廉価なレーザーダイオード2が電磁放射線を第1の電磁放射線信号またはビームE1として放射する。レーザー自体またはビームE1はビーム整形光学素子3により変調され指向されてビームスプリッター4を横断し、拡大および集束光学素子5を通って該光学素子5から距離dだけ隔たった遠隔表面6に至る。表面6は光学的に粗であってその結果ビームE1の低出力反射が起き得るものであってもよい。本発明は特に反射のSN比を改善するのに適しているが、本明細書に記載した装置および方法は実質的にすべての場合に測定性能を向上することが明らかである。
図1において、本発明の一実施形態では、レーザー、例えば廉価なレーザーダイオード2が電磁放射線を第1の電磁放射線信号またはビームE1として放射する。レーザー自体またはビームE1はビーム整形光学素子3により変調され指向されてビームスプリッター4を横断し、拡大および集束光学素子5を通って該光学素子5から距離dだけ隔たった遠隔表面6に至る。表面6は光学的に粗であってその結果ビームE1の低出力反射が起き得るものであってもよい。本発明は特に反射のSN比を改善するのに適しているが、本明細書に記載した装置および方法は実質的にすべての場合に測定性能を向上することが明らかである。
ビームE1の少なくとも一部分が表面6から第2の電磁放射線信号または反射ビームE2として反射されて戻り、この反射ビームE2は光学素子5を通って戻る。反射ビームE2の少なくとも一部分がビームスプリッター4により変調器7に向けて指向される。光伝送波長に対しては、変調器は光学変調器であればよい。変調器7は反射ビームE2を変調して第3の電磁放射線信号E3を変調し、この信号E3は少なくとも1個の電磁放射線または光学検波器8に入射しこれにより受信される。
主信号発生器9が位相および周波数を有する電子信号または波形信号を供給する。なお、本明細書において、”W”が前置された符号は一般に電気または電子信号として提供された波形を表し、”E”が前置された符号は一般に電磁放射線信号、例えば光ビームとして存在する。
発生器9は少なくとも3つの分離した波形信号:周波数F1の第1の波形信号W1、周波数F2の第2の波形信号W2、および周波数F3の第3の波形信号W3を発生し、信号W3は第1および第2の波形W1*W2(混光)の増倍の結果得られ、第3の差周波数ΔFを有する一つの低周波数成分である。本明細書において、文脈から示唆されるように、電磁信号の電子信号による変形を変調という。同様に、一つの電気波形信号の他の電気波形信号による増倍も変調であるとみなされる。
第2の波形信号W2は第2の周波数F2としてF1−ΔFまたはF1+ΔFのいずれかを持つことができる。本明細書において、(本明細書における)整合性のために、この差分信号または第2の波形信号W2はF1−ΔFの周波数を持つものとみなす。それぞれ周波数F1、F2およびΔFを有する波形信号W1、W2およびW3は全て、高正確度および安定性を有する共通参照周波数発生器に位相固定されている。低周波数ΔFの、第3の波形信号W3は既知の参照位相を有し、参照波形として電子位相比較器11に供給される。
第1の波形信号W1は高周波数F1で選ばれ伝送ビームE1を適合性のレーザーダイオード駆動モジュール10により変調するのに使用される。あるいはまた、ある場合には、ビームE1は連続的であってもよく、その変わり波形信号W1により光学的に変調されていてもよい。
反射ビームE2は特徴として伝送ビームE1と同じ第1の周波数F1を保持するが、反射ビームE2は、通過した距離のために伝送ビームE1のそれからの距離依存移相φを有する。
第2の波形W2は第2の周波数F2またはF1−ΔFを有し、光学変調器7を駆動して、反射ビームE2を増倍または混光して低周波数成分ΔFおよび高周波数成分(F1+F2)の双方を含む第3の電磁放射線信号E3を生じる。
検波器8はこの第3の電磁放射線信号E3を受信し、かつ、検波器の周波数応答に従って、少なくとも低周波数信号を含む出力信号Wdを生成し、この出力信号Wdは信号処理モジュール12内で増幅および濾波されてから第4の低周波数波形信号W4として出力される。この第4の波形信号W4は第3の波形信号W3と同じ周波数ΔFを有するが移相Φも含む。この低周波数の第2の波形信号W4はまた電子移相比較器11に供給され、以後、第3の波形W3からの参照位相と移相の比較をするとともに移相Φの値を決定する。
位相比較器11からの出力信号C1はマイクロプロセッサを有する制御装置13によりサンプリングされる。制御装置13は位相比較器11により報告された位相差または移相Φから、遠隔表面6までの距離dを計算する処理能力を提供し、さらに変調器7、主信号発生器9、レーザーダイオード駆動モジュール10、位相比較器11および信号処理モジュール12を始めとする種々の部品。の中央制御を提供する。
さらに詳しくは、伝送ビームE1は第1の波形信号W1に変調されてa+bsin(2πF1t)の形を持つ。その結果、遠隔表面6からの反射ビームE2の電磁放射線信号は実質的にa+bsin(2πF1t−φ)の形をもつことになり、移相φ成分が含まれている。本発明に従えば、第2の波形信号W2はc+dsin2πF2tの形を持つ。
反射ビームE2を第2の波形信号W2で変調すると第3の電磁放射線信号E3が生じる。この変調は反射ビームE2の波形の増倍であり、移相Φ成分をその中に有し、この第2の波形W2は下記の通りである。
上記式を展開すると4つの項が生じる。
第1および第2の周波数F1、F2は典型的には50MHzと1GHz超の間であり、2GHzの高さになることさえあるが、差または第3の周波数ΔFは典型的には500Hzと100kHzの間になるであろう。
検波器8および信号処理モジュール12の全体の応答のカットオフ周波数または応答を調整してΔFにおいて安定な応答を提供するが、F1よりも非常に低いままであるF1(<<F1および>ΔF)。F1またはF2の範囲内に周波数を持つ、第3の電磁放射線信号E3の成分は高すぎて検波器8から応答を発生しない。ここで、上記展開式において、第2項および第3項は応答を発生するが出力信号Wdには寄与しない。さらに、第1項は広域通過フィルタにより除去することができるDC成分である。
上記の残った項は検波器7からの第2の波形信号W4出力を形成し、周波数ΔFの低周波数成分のみを含むが、反射ビームE2に特徴的な移相φを保持し続けている。
上述のように、低周波数ΔFの第4の波形信号W4は電子移相比較器11に供給され第3の波形W3からの参照位相と移相を比較して、例えばφ=2π(2d/λ)の解を求め、推定距離の不明確さを解決することによって、移相φの値を確定し、遠隔表面6までの距離dを決定する。
測定は追加の光学素子を使用してさらに改善することができる。図2を参照すると、光学部品の配置をビームスプリッター4の近傍に用いて、内部光学表面からの戻り反射により、かつ遠隔表面6を照らす周囲光の集束により引き起こされる測定正確度の低下を最低限にすることができる。従って、ビームE1はレンズ14により拡大され、不十分に満たされたレンズ15により平行化されて(図示しない)遠隔表面6上に焦点を結ぶ。表面6が光学的に粗であるならば、後方反射された放射線は広角度に散乱され、受光された放射線がレンズ15のアパーチュアを完全に満たすのを保証する。これらの条件下で、ビームスプリッター4はアパーチュアミラーにより置き換えて、内部に発生する出力ビームからの散乱を最小限にするようにしてもよい。空間フィルタ17が周囲光を遠隔表面6上の焦点のすぐ近くの光に制限する。偏光フィルター18を用いて内部光学素子表面からの線型に偏光された出力ビームE1の迷走反射の強度を低下させてもよい。出力ビームE1が自然には高度に線型に偏光されないならば、追加の偏光フィルター19を設けて線型に偏光されたビームを創出してもよい。四分の一波長板20を用いて得られた反射ビームE2の偏光面を回転させてビームE2が偏光フィルター18を通って効率よく伝送されることを保証するようにしてもよい。しかしながら、遠隔表面6が光学的に粗であるならば、反射ビームE2は通常その波長板20が役に立たない程度に偏光解消される。狭帯域光学素子フィルタ21は集束した放射線の波長をレーザーダイオード源の波長を中心とする狭帯域に制限することにより、さらに周囲光を拒絶する。最後に、レンズ22およびそれに続く光学部品は効率的な伝送が光変調器7により達成されるように選択される。
追加の態様において、装置および方法に種々の変更を行うことが可能である。光変調器7は音響光学的または電気−光学的装置であってもよい。さらに、距離測定のための振幅−変調位相測定技術の既知の構成では、1つより多い変調周波数F1を伝送ビームE1(あるいはその他の広範囲法)に用いて範囲不明確間隔3×108/(2F1)メートルに関連する不確かさを除去する必要がある。主信号発生器9は必要に応じて追加の駆動および参照周波数を提供するように設計してもよい。光変調器7はまた自動制御ループの一部を形成して検波器7により受光されたビームE3の平均出力レベルを調整するようにしてもよい。しかしながら、その場合は変調器駆動装置と接続した変調器により示される振幅依存移相を補償する必要がある。
任意の電磁放射線源を用いて本発明を実施することができるが、レーザー源がもっとも強い出力ビームを提供する。利用可能なレーザー源のうち、可視または近赤外放射線を放射するレーザーダイオードがもっとも適切であるが、その理由はコンパクトであり、電気的に効率がよく、十分なビーム出力とビーム品質を提供するからである。超光発光ダイオード源を使用するとレーザースペックルに伴う光学的効果を最小限にするのに好適であろう。さらに、レーザーダイオードを非常に高い周波数で直接変調することができる。このレーザー源が直接変調することができないならば、追加の光学的変調器をビーム整形光学素子3とビームスプリッター4との間に導入してもよい。電磁放射線の波長は200nm〜50μmの範囲内にあればよいが、廉価な放射装置が市販されていることから、テレコム波長(1300〜1550nm)が特に有用である。
検波器8は特定の電磁放射線信号および検出差周波数ΔFに適するように最適化してもよい。可視および近赤外放射線については、低ノイズトランスインピーダンス増幅器に接続された小領域シリコンまたはインジウムガリウムヒ素ダイオードが好適な選択である。
遠隔表面の二次元または三次元マップを開発するためには、本発明を具現する1つまたはそれ以上の器具を用いて複数の距離測定を行うことができ、その場合、この1つまたは以上の器具は複数の反射ビームの光学的変調を実施する。複数の反射ビームE2と、それに関連した移相とを得るために、検波器8に、複数の変調電磁信号E3を受光するための若干の空間的性能を備えるか、または空間的に制限された検波器に複数の逐次信号E3を提供する。前者の場合、十分なアパーチュアの変調器7または複数の変調器が複数の反射ビームE2を変更し、変更されたビームE3をアレイ検波器に入射する。従って、距離測定は、遠隔表面における一つの領域または複数の検波器出力波形信号が相当する一連の場所にわたって行うことができる。あるいはまた、測定ビームE1は、集光光学素子5と遠隔表面6との間に配置された光学的走査機構により、遠隔表面6を横切る経路に沿って指向させてもよい。そのような精度合わせ能力を有する装置は上記光学素子と上記表面との間に配置された直接駆動される、ジンバルマウントされているか、または迅速に舵取りできるミラーである。複数の反射ビームE2が検波器7に、好ましくは順次、保持されており、各移相φと上記表面上の各位置における移動距離dとを順次決定する。
図3〜8を参照して、単純化した実際的な理論的実施例を説明する。本実施例においては、周波数F1が1GHzである波形E1を有する伝送ビームが遠隔表面6に指向される。周波数F1を保持する反射ビームE2を、周波数F2において変調用波形W3を用いて変調し、検波器7に受光される前に混光電磁放射線を創出する。この変調用ビームW3の周波数F2は、生じた移相φをより実際的にかつ図解する差周波数ΔFを生じるように選んだ。基本的に、
E1=Sin(2πF1t)
ここに、F1=1GHz、DCオフセットなし;かつ
E2=Sin(2πF1t−φ)
ここに、E2は往復2dによる移相E1であり;
φ=4πF1d/c、c=3×108ms−1;かつ
d=(37.5+n*150)mmはφ=π/2ラジアンをもたらす。
伝送波形E1、および反射波形E2を図3に示す。
E1=Sin(2πF1t)
ここに、F1=1GHz、DCオフセットなし;かつ
E2=Sin(2πF1t−φ)
ここに、E2は往復2dによる移相E1であり;
φ=4πF1d/c、c=3×108ms−1;かつ
d=(37.5+n*150)mmはφ=π/2ラジアンをもたらす。
伝送波形E1、および反射波形E2を図3に示す。
本発明によれば、周波数F2において変調用波形W3を反射波形E2に印加する。高正確度で適用される実際の適用においては、変調周波数F2は、F2=0.999999GHzで、ΔFが1kHzだけF1から移動しているような、伝送周波数F1とほとんど同じであるように選択する。しかしながら、得られた相対周波数(F1−F2)/F1=10−6はグラフ表示が困難である。
従って、図4を参照すると、そして(例示目的で)本発明の方法の結果の重要な局面を視覚化するために、代わりに、F1=1GHzおよびF2=0.95GHzの場合を考察する。
W2=Sin(2πF2t)
F2=0.95GHz、DCオフセットなし、
F2はF1から0.05GHz移動している。
W2=Sin(2πF2t)
F2=0.95GHz、DCオフセットなし、
F2はF1から0.05GHz移動している。
従って、F1=1GHzおよびF2=0.95GHzで、かつ距離に関連した移相φに対してπ/2の値では、E2=Sin(2π*109t−π/2)およびE3=Sin(2π*0.95*109t)を得る。
図5〜図7を参照すると、波形E3、W4およびW6が生じる。伝送波形E1、受光波形E2は正確な高周波数Fになっている。変調波形も高周波数であるがわずかに異なる周波数、ここに示すようにわずかに低い周波数になっている。波形E2とW2を組み合わせた結果、波形W4が生じるが、この波形W4は同じ移相φを示す2つの波形の差である。
波形W4はπ/2移相を保存する余弦波であり、有利なことに測定可能かつ低周波数差F1−F2である。一方、W6は高周波の合計F1+F2である。往復距離dの測定を可能にするのは、周波数F1の測定ビームに課された移相φである。
図9を参照すると、簡単なインライン実験装置を使用して本発明の測定原理を実証した。
粗い物体または表面6から反射されて戻ったものをエミュレートしている低出力の1GHzレーザービームを500Hzの周波数で変調した。ファイバ受光器31からのファイバ発光器30の距離dを直線移動ステージを用いて精確に変化させた。本発明を実施して距離dを決定する際に、検波器8で1mm当たり1.2°の移動の精度で移相φを測定した。検波器8はこの精度を達成するのに500Hzを超える周波数に反応することを必要としなかった。この精度が達成された理由はこの移相がいまや測定可能になったが、その一方で300mm(0.3m)の波長を有する1GHz出力ビームを依然として使用しているからである。1.2°の移動解像度は1.2/360*300mm=1mmである。これに対して、実際的ではないものの、500Hz測定ビームから移相φを直接測定することが可能な光学検波器8は6×105mの関連波長を有し、1.2°の正確度は2000mもの大きさの移動を表すことになろう。
本実験では、1mWの、ピグテールファイバを有する1550nmレーザーダイオード29(PD−LD社、部品番号PL15N001TFCA−0−0−01)32を作動してビーム33を発光するが、これは表面から受光したビームをエミュレートしている。このビーム33をレンズ34(エドモンド・インダストリアル・オプチクス社、部品番号L45−806)によりファイバ発光器30において平行化して直径1〜2cmの平行ビーム35を形成した。このビーム35をファイバ受光器31において偏光器36(ラムダ・リサーチ・オプチクス社、部品番号1550−PB−05B−1500)および狭帯域光フィルタ37(ラムダ・リサーチ・オプチクス社、部品番号1550−F30−25.4)を通した。ビーム35はピグテールファイバを有する1550nmテレコム変調器38の9μmコア入射面に直接落とした。偏光器36は直線偏光放射線だけが偏光器ピグテール38に入射することを保証した。これは変調効率を高くするために必要な条件である。狭帯域光学フィルタ37は通過帯域スペクトルを、1550nmを中心とする狭い領域に制限することにより、議事放射線の集積を最小限にした。ビーム35を変調器ピグテール38内に集束させるのにレンズを用いたため、変調器38を通過するピーク出力は10〜100pWの範囲内であり、5〜10mの範囲の粗面において測定したときに得られる出力レベルと類似している。発光および受光装置の分離はこれら装置の一方を直線移動ステージ39上に載せることにより正確に変化させた。検波器8は高ゲイントランスインピーダンス増幅器をと750Hz電子応答帯域を持つ低ノイズのInGaAs PINダイオード(ニュー・フォーカス社、部品番号2153)である。
フルーク型6060A寝具発生器40を用いて第1の正弦波信号F1を1GHzにおいて発生させ、かつ発光レーザーダイオード出力35を市販の駆動装置41(マキシム社、部品番号Max3261)により変調した。0.9999995GHzの第2の正弦波信号F2はHP型8560スペクトル分析器(図示しない)から、内蔵の追跡信号発生機能を使用して1GHz信号および0.9999995GHz信号を同じマスタークロックに効果的にロックして、得た。この0.9999995GHz信号を使用して、直列に使用した2つの市販の駆動装置42(供給元:WJコミュニケーション社、部品番号AH102)を有するテレコム変調器38により、反射ビームを変調した。電子ミキサ43が位相参照信号を発生して高周波駆動信号の不安定性により生じる変動を追跡した。高精度ロックイン増幅器44(供給元:スタンフォード・リサーチ・システムズ社、部品番号SR830)が、0.01°程度の正確度で、得られた第3の500Hz波形信号W3、W4の位相比較を可能にした。この説明の装置は500Hz参照信号W3と500Hz検出新語うW4の間で遅い、ランダムな位相変動を示したが、これは多分レーザー、変調器または駆動装置の不安定性が補償されていないためであると考えられる。
ファイバ発光器30とファイバ受光器31との間の分離は直線移動ステージ39を用いて変えた。本実験においては、ファイバ発光器30とファイバ受光器31との間の分離を変えると、位相変動は遅いにも関わらず、ほぼ1.2°/mmの移動の繰り返し可能な位相φを得た。本実験および結果により1GHz変調に対して予想されていた位相感度が確認された。
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