JP2004527196A - 監視すべき電流の波形検出を含む過電流トリップ装置 - Google Patents
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Abstract
回路遮断器1が保護モジュール(6)を有する過電流トリップ装置(4)を備え、保護モジュールの長時間遅れが監視すべき電流に含まれている高調波の成分により影響される。高調波含有量のトリップ遅れとの関係を制御するため、利用者によるパラメータAおよびBの決定の役割をする設定装置(9)が設けられている。一方のパラメータ(A)は電流の高調波含有量に対する1つの限界値であり、その限界地を越えたときトリップ遅れが減ぜられる。高調波含有量のトリップ遅れとの関係の度合いは別のパラメータBにより選ばれる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流/時間特性曲線と、監視すべき電流のそれぞれ検出された波形とに関係して、回路遮断器の開閉接点を開くため回路遮断器に制御信号を与えるための保護モジュールを有する過電流トリップ装置に関するものである。
【0002】
このような過電流トリップ装置は、米国特許第 5,600,527号明細書に記載されているように、過負荷による導線および負荷の損傷を防止する課題を有する。保護モジュールは、電流および電流の流れの継続時間が互いに対応付けられている限界値を超過するときに、遮断器内の開閉接点を切離し、それによって保護すべき電流回路を遮断する指令を発する。
【0003】
上記の電流/時間特性曲線の決定の際には、ケーブルまたは電動機のような保護すべき対象物または作動手段が決定された周波数の交流ないし三相交流を供給されること、また電流が正弦状であることから出発される。しかし、電気供給網のなかには、電流の歪んだ波形を生じさせる非線型の挙動を有する負荷が存在する。この歪みの尺度として電流の高調波含有量(THD=Total Harmonic Distortion、全高調波ひずみ)、すなわち回路網の基本周波数(50又は60Hz)よりも高い周波数を有する電流の成分が考察される。電気的設備の特定の部分、特にケーブルは、電流のこの高調波含有量により、ケーブルのオーム性抵抗における電流の実効値による計算上の負荷に相当するよりも強く温度上昇する。この部分においては適切な保護は、回路遮断器の過電流トリップ装置のトリップ遅れが意図的に低い値に設定されることによってのみ達成され得る。
【0004】
しかしこの設定は、一回生じた高調波含有量に対してのみ有効で、例えば他の負荷が供給回路網に接続されるときには、新たに適合させなければならない。前記の米国特許第 5,600,527号明細書による回路遮断器では、トリップが電流の検出された波形を手がかりにして行われる、すなわち高調波含有量が自動的に考慮に入れられる。同時に利用者に電流の求められた高調波含有量(“THD”)が表示される。
【0005】
しかし、高調波に対する負荷およびケーブルの感度にはかなり相違があり得ることが判明している。従って、所与の作動手段(ケーブル、電動機、その他の負荷)に対する各高調波含有量の自動的な考慮の入れ方が低過ぎる、または高過ぎる、従って過電流トリップ装置の応動が早過ぎる、または遅過ぎる場合が生じ得る。このことから出発して、本発明の課題は、監視すべき電流の高調波含有量の考慮の入れ方を改善し、それにより作動手段の安全性を高めることである。
【0006】
この課題は、本発明によれば、過電流トリップ装置の保護モジュールに、電流のそれぞれ現在波形の影響を受ける保護すべき電流回路の挙動を考慮に入れるため負荷感度に対する設定装置が対応付けられていることにより解決される。
【0007】
負荷感度は、過電流トリップ装置の長時間遅れの値に乗算すべき係数を表す。負荷感度の係数が値1を有するならば、このことは、予め定められた又は標準的な電流/時間特性曲線が変更されずに応用されることを意味する。それに対し、監視すべき電流に高調波が生じる際には負荷感度は1よりも小さい。従って負荷感度のこの係数は過電流トリップ装置の利用者にとって過電流トリップ装置の設定を補正するための非常に判りやすくまた確実な補助手段である。たとえば“負荷感度=0.9”は、高調波による作動手段の付加の温度上昇を考慮に入れるために、トリップ遅れが10%だけ減ぜられることを意味する。
【0008】
設定係数“負荷感度”は、本発明の実施形態によれば、2つの同じく判りやすく、従って利用者により確実に取り扱われるパラメータにより明確にされ得る。そのために、設定装置が別々の設定機構を有し、一方の設定機構は電流の波形から定められる高調波の成分の限界値を決定するための役割をし、その限界値を外れるとトリップ遅れが調整され、一方別の設定機構は高調波の成分へのトリップ遅れの関係の度合いを決定するための役割をする。
【0009】
本発明の範囲内で、高調波含有量および負荷感度を求めるため、入力量として電流の走査値が供給される固有の回路ユニットを設けることができ、保護モジュールが求められた負荷感度の値により制御される。この回路の変形として、回路ユニットが電流の走査値を保護モジュールにおける処理後に得るようにしてもよい。
【0010】
さらに本発明の範囲内で、保護モジュールが高調波含有量の計算をマイクロプロセッサ装置のサブルーチンの枠内で実行し、その結果が、長時間遅らされた過電流トリップを定めるための規準の作業ステップとして考慮に入れられることにより、特に簡単な回路構成に到達し得る。
【0011】
以下に図面に示されている実施例により本発明を詳細に説明する。
【0012】
図1によるダイアグラムには、負荷感度LEと呼ばれる量が監視すべき電流の高調波含有量に関係して示されている。負荷感度LEとして、過電流応動値(Long Time Delay、長時間遅れ)に乗算される補正係数が定義されている。LEが1よりも小さくなると、このことは、過電流トリップ装置が回路遮断器を標準値よりも小さい値において引外すことを意味する。こうして所与の電流(平均値または実効値)に対してトリップ遅れが減ぜられる。
【0013】
負荷感度LEは、利用者に判りやすいように保護すべき作動手段の挙動を特徴付ける2つの互いに無関係に設定可能なパラメータAおよびBにより決定される。パラメータAは、電流のどの高調波含有量からトリップ遅れを減ずるべきか、すなわち負荷感度を減少すべきか、を決定する。図1中にはこのことが符号Aを付されている破線により示されている。
【0014】
さらにパラメータBにより、トリップ遅れの高調波含有量との関係の度合いが決定される。この度合いは図1に相応して特性曲線の傾斜角度として定義されている。小さい傾斜角度は、作動手段への高調波の影響が小さいこと、他方において大きい傾斜角度は作動手段への高調波の影響が相応に大きいことを意味する。
【0015】
例として、相異なる特性の3つの作動手段を考察することにする。第1の場合として「高調波に対し敏感でない作動手段」が考察される。これは先の説明の意味で高調波含有量のすべての考察される範囲内で負荷感度=1を有する、すなわちパラメータAが利用者により最高値A1に設定される。それによってパラメータBの設定が省略される。しかしこのパラメータBは補助的に0(傾斜角度なし)に設定することができる。
【0016】
すぐ次の例として「高調波に敏感な作動手段」が考察される。これに対しては限界値A2および0と異なる角度B2が適用される。作動手段の感度は図1によるダイアグラムにおいてA2の位置および傾斜角度B2の大きさで示される。
【0017】
第3の例として「高調波に対し著しく敏感な作動手段」が仮定されると、各高調波含有量は負荷感度LEの減少に通ずる。これは、パラメータA3=0であり、パラメータB3が多かれ少なかれ0と異なっていることを意味する。
【0018】
機能的な関係は、低圧回路遮断器1の断面の概要を示す図2から明らかである。回路遮断器1において開閉接点系2の閉及び開が駆動装置3により制御される。この駆動装置3に、複数の機能群を含んでいる過電流トリップ装置4が対応付けられている。これらの機能群は、回路遮断器を経て流れる電流を検出する変流器5により電流の測定値を供給される。保護モジュール6は、駆動装置3が開閉接点系2を開く際のトリップ遅れを、上述のパラメータAおよびBにより設定装置9の設定機構7および8において利用者により選ばれた負荷感度LEの規範に従って高調波含有量に関係して定める。
【0019】
過電流トリップ装置4の新しい機能の詳細は図3から明らかであり、この図は、主要なブロックとして、変流器5の後に接続されている信号処理のための回路ユニット10、アナログ・ディジタル変換器11および前記の保護モジュール6を示す。この保護モジュールに、上述のように、複数のパラメータ12が供給される。種々のチャネルまたはトリップ形式に、この関連において特に問題の長時間遅れ13が属し、この長時間遅れはサブユニットとして示され、図3の下側部分に詳細に示されている。長時間遅れユニット13には一連の相異なるパラメータが与えられ得るようになっており、特に供給された走査値を手がかりにして電流の高調波含有量を求める回路ユニット14により影響される。同時にこれらの計算結果は表示装置15における表示のために利用される。論理ユニット16により、他の個所でまたは別のプロセスの枠内で過電流トリップ装置4のなかで計算された回路遮断器1のトリップのための規範が考慮に入れられることが示されている。
【0020】
図4は簡単化された形態でもう一度、回路ユニット14における高調波計算が、保護モジュール6にも供給されるものと同じ走査値を手がかりにして行われることを示す。この回路装置の変形として図5は、負荷感度LEを計算するために、既に保護モジュール6において処理された走査値を処理する変形された回路ユニット17を示す。
【0021】
高調波含有量を計算するための第3の、しかし最後ではない可能性として、図6は、高調波含有量の計算が、負荷感度を内部で考慮に入れる変形された保護モジュール18によっても行われ得ることを示す。この解決策は特に、保護課題の複雑さが少なく、従って保護モジュールに含まれているマイクロプロセッサの計算能力が付加の課題のために充分であるときに考慮に値する。他方において、全体構成の簡単化のために、図6による解決策を複雑な保護課題の際にもより高い計算能力を有するマイクロプロセッサの使用のもとに選ぶことも目的にかなっている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】トリップ遅れと監視すべき電流の高調波含有量との間の関係を示すダイアグラムである。
【図2】図1により説明された機能を有する過電流トリップ装置を有する回路遮断器の概要を示す図である。
【図3】電子的な過電流トリップ装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図4】高調波含有量を計算するための回路ユニットを示す図である。
【図5】高調波含有量を計算するための異なる回路ユニットを示す図である。
【図6】トリップ時間と高調波含有量との関係を含むすべての保護課題を処理する保護モジュールを示す図である。
【符号の説明】
【0023】
A 高調波含有量の限界値に対するパラメータ
B 高調波含有量へのトリップ遅れの関係の度合いに対するパラメータ
LE 負荷感度
THD 全高調波含有量
1 低圧回路遮断器
2 開閉接点系
3 駆動装置
4 過電流トリップ装置
5 変流器
6 保護モジュール
7 パラメータAに対する制御機構
8 パラメータBに対する制御機構
9 負荷感度に対する制御機構
10 信号処理のための回路ユニット
11 アナログ・ディジタル変換器
12 パラメータ(一般)
13 長時間遅れユニット
14 高調波検出のための回路ユニット
15 高調波に対する表示ユニット
16 論理ユニット
17 高調波検出のための回路ユニット(モディファイされた構成)
18 モディファイされた保護モジュール
【0001】
本発明は、電流/時間特性曲線と、監視すべき電流のそれぞれ検出された波形とに関係して、回路遮断器の開閉接点を開くため回路遮断器に制御信号を与えるための保護モジュールを有する過電流トリップ装置に関するものである。
【0002】
このような過電流トリップ装置は、米国特許第 5,600,527号明細書に記載されているように、過負荷による導線および負荷の損傷を防止する課題を有する。保護モジュールは、電流および電流の流れの継続時間が互いに対応付けられている限界値を超過するときに、遮断器内の開閉接点を切離し、それによって保護すべき電流回路を遮断する指令を発する。
【0003】
上記の電流/時間特性曲線の決定の際には、ケーブルまたは電動機のような保護すべき対象物または作動手段が決定された周波数の交流ないし三相交流を供給されること、また電流が正弦状であることから出発される。しかし、電気供給網のなかには、電流の歪んだ波形を生じさせる非線型の挙動を有する負荷が存在する。この歪みの尺度として電流の高調波含有量(THD=Total Harmonic Distortion、全高調波ひずみ)、すなわち回路網の基本周波数(50又は60Hz)よりも高い周波数を有する電流の成分が考察される。電気的設備の特定の部分、特にケーブルは、電流のこの高調波含有量により、ケーブルのオーム性抵抗における電流の実効値による計算上の負荷に相当するよりも強く温度上昇する。この部分においては適切な保護は、回路遮断器の過電流トリップ装置のトリップ遅れが意図的に低い値に設定されることによってのみ達成され得る。
【0004】
しかしこの設定は、一回生じた高調波含有量に対してのみ有効で、例えば他の負荷が供給回路網に接続されるときには、新たに適合させなければならない。前記の米国特許第 5,600,527号明細書による回路遮断器では、トリップが電流の検出された波形を手がかりにして行われる、すなわち高調波含有量が自動的に考慮に入れられる。同時に利用者に電流の求められた高調波含有量(“THD”)が表示される。
【0005】
しかし、高調波に対する負荷およびケーブルの感度にはかなり相違があり得ることが判明している。従って、所与の作動手段(ケーブル、電動機、その他の負荷)に対する各高調波含有量の自動的な考慮の入れ方が低過ぎる、または高過ぎる、従って過電流トリップ装置の応動が早過ぎる、または遅過ぎる場合が生じ得る。このことから出発して、本発明の課題は、監視すべき電流の高調波含有量の考慮の入れ方を改善し、それにより作動手段の安全性を高めることである。
【0006】
この課題は、本発明によれば、過電流トリップ装置の保護モジュールに、電流のそれぞれ現在波形の影響を受ける保護すべき電流回路の挙動を考慮に入れるため負荷感度に対する設定装置が対応付けられていることにより解決される。
【0007】
負荷感度は、過電流トリップ装置の長時間遅れの値に乗算すべき係数を表す。負荷感度の係数が値1を有するならば、このことは、予め定められた又は標準的な電流/時間特性曲線が変更されずに応用されることを意味する。それに対し、監視すべき電流に高調波が生じる際には負荷感度は1よりも小さい。従って負荷感度のこの係数は過電流トリップ装置の利用者にとって過電流トリップ装置の設定を補正するための非常に判りやすくまた確実な補助手段である。たとえば“負荷感度=0.9”は、高調波による作動手段の付加の温度上昇を考慮に入れるために、トリップ遅れが10%だけ減ぜられることを意味する。
【0008】
設定係数“負荷感度”は、本発明の実施形態によれば、2つの同じく判りやすく、従って利用者により確実に取り扱われるパラメータにより明確にされ得る。そのために、設定装置が別々の設定機構を有し、一方の設定機構は電流の波形から定められる高調波の成分の限界値を決定するための役割をし、その限界値を外れるとトリップ遅れが調整され、一方別の設定機構は高調波の成分へのトリップ遅れの関係の度合いを決定するための役割をする。
【0009】
本発明の範囲内で、高調波含有量および負荷感度を求めるため、入力量として電流の走査値が供給される固有の回路ユニットを設けることができ、保護モジュールが求められた負荷感度の値により制御される。この回路の変形として、回路ユニットが電流の走査値を保護モジュールにおける処理後に得るようにしてもよい。
【0010】
さらに本発明の範囲内で、保護モジュールが高調波含有量の計算をマイクロプロセッサ装置のサブルーチンの枠内で実行し、その結果が、長時間遅らされた過電流トリップを定めるための規準の作業ステップとして考慮に入れられることにより、特に簡単な回路構成に到達し得る。
【0011】
以下に図面に示されている実施例により本発明を詳細に説明する。
【0012】
図1によるダイアグラムには、負荷感度LEと呼ばれる量が監視すべき電流の高調波含有量に関係して示されている。負荷感度LEとして、過電流応動値(Long Time Delay、長時間遅れ)に乗算される補正係数が定義されている。LEが1よりも小さくなると、このことは、過電流トリップ装置が回路遮断器を標準値よりも小さい値において引外すことを意味する。こうして所与の電流(平均値または実効値)に対してトリップ遅れが減ぜられる。
【0013】
負荷感度LEは、利用者に判りやすいように保護すべき作動手段の挙動を特徴付ける2つの互いに無関係に設定可能なパラメータAおよびBにより決定される。パラメータAは、電流のどの高調波含有量からトリップ遅れを減ずるべきか、すなわち負荷感度を減少すべきか、を決定する。図1中にはこのことが符号Aを付されている破線により示されている。
【0014】
さらにパラメータBにより、トリップ遅れの高調波含有量との関係の度合いが決定される。この度合いは図1に相応して特性曲線の傾斜角度として定義されている。小さい傾斜角度は、作動手段への高調波の影響が小さいこと、他方において大きい傾斜角度は作動手段への高調波の影響が相応に大きいことを意味する。
【0015】
例として、相異なる特性の3つの作動手段を考察することにする。第1の場合として「高調波に対し敏感でない作動手段」が考察される。これは先の説明の意味で高調波含有量のすべての考察される範囲内で負荷感度=1を有する、すなわちパラメータAが利用者により最高値A1に設定される。それによってパラメータBの設定が省略される。しかしこのパラメータBは補助的に0(傾斜角度なし)に設定することができる。
【0016】
すぐ次の例として「高調波に敏感な作動手段」が考察される。これに対しては限界値A2および0と異なる角度B2が適用される。作動手段の感度は図1によるダイアグラムにおいてA2の位置および傾斜角度B2の大きさで示される。
【0017】
第3の例として「高調波に対し著しく敏感な作動手段」が仮定されると、各高調波含有量は負荷感度LEの減少に通ずる。これは、パラメータA3=0であり、パラメータB3が多かれ少なかれ0と異なっていることを意味する。
【0018】
機能的な関係は、低圧回路遮断器1の断面の概要を示す図2から明らかである。回路遮断器1において開閉接点系2の閉及び開が駆動装置3により制御される。この駆動装置3に、複数の機能群を含んでいる過電流トリップ装置4が対応付けられている。これらの機能群は、回路遮断器を経て流れる電流を検出する変流器5により電流の測定値を供給される。保護モジュール6は、駆動装置3が開閉接点系2を開く際のトリップ遅れを、上述のパラメータAおよびBにより設定装置9の設定機構7および8において利用者により選ばれた負荷感度LEの規範に従って高調波含有量に関係して定める。
【0019】
過電流トリップ装置4の新しい機能の詳細は図3から明らかであり、この図は、主要なブロックとして、変流器5の後に接続されている信号処理のための回路ユニット10、アナログ・ディジタル変換器11および前記の保護モジュール6を示す。この保護モジュールに、上述のように、複数のパラメータ12が供給される。種々のチャネルまたはトリップ形式に、この関連において特に問題の長時間遅れ13が属し、この長時間遅れはサブユニットとして示され、図3の下側部分に詳細に示されている。長時間遅れユニット13には一連の相異なるパラメータが与えられ得るようになっており、特に供給された走査値を手がかりにして電流の高調波含有量を求める回路ユニット14により影響される。同時にこれらの計算結果は表示装置15における表示のために利用される。論理ユニット16により、他の個所でまたは別のプロセスの枠内で過電流トリップ装置4のなかで計算された回路遮断器1のトリップのための規範が考慮に入れられることが示されている。
【0020】
図4は簡単化された形態でもう一度、回路ユニット14における高調波計算が、保護モジュール6にも供給されるものと同じ走査値を手がかりにして行われることを示す。この回路装置の変形として図5は、負荷感度LEを計算するために、既に保護モジュール6において処理された走査値を処理する変形された回路ユニット17を示す。
【0021】
高調波含有量を計算するための第3の、しかし最後ではない可能性として、図6は、高調波含有量の計算が、負荷感度を内部で考慮に入れる変形された保護モジュール18によっても行われ得ることを示す。この解決策は特に、保護課題の複雑さが少なく、従って保護モジュールに含まれているマイクロプロセッサの計算能力が付加の課題のために充分であるときに考慮に値する。他方において、全体構成の簡単化のために、図6による解決策を複雑な保護課題の際にもより高い計算能力を有するマイクロプロセッサの使用のもとに選ぶことも目的にかなっている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】トリップ遅れと監視すべき電流の高調波含有量との間の関係を示すダイアグラムである。
【図2】図1により説明された機能を有する過電流トリップ装置を有する回路遮断器の概要を示す図である。
【図3】電子的な過電流トリップ装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図4】高調波含有量を計算するための回路ユニットを示す図である。
【図5】高調波含有量を計算するための異なる回路ユニットを示す図である。
【図6】トリップ時間と高調波含有量との関係を含むすべての保護課題を処理する保護モジュールを示す図である。
【符号の説明】
【0023】
A 高調波含有量の限界値に対するパラメータ
B 高調波含有量へのトリップ遅れの関係の度合いに対するパラメータ
LE 負荷感度
THD 全高調波含有量
1 低圧回路遮断器
2 開閉接点系
3 駆動装置
4 過電流トリップ装置
5 変流器
6 保護モジュール
7 パラメータAに対する制御機構
8 パラメータBに対する制御機構
9 負荷感度に対する制御機構
10 信号処理のための回路ユニット
11 アナログ・ディジタル変換器
12 パラメータ(一般)
13 長時間遅れユニット
14 高調波検出のための回路ユニット
15 高調波に対する表示ユニット
16 論理ユニット
17 高調波検出のための回路ユニット(モディファイされた構成)
18 モディファイされた保護モジュール
Claims (5)
- 電流/時間特性曲線と、監視すべき電流(I)のそれぞれ検出された波形とに関係して、回路遮断器(1)の開閉接点(2)を開くため回路遮断器(1)に制御信号を与えるための保護モジュール(6;18)を有する過電流トリップ装置(4)において、
過電流トリップ装置(4)の保護モジュール(6;18)に、電流のそれぞれ現在波形の影響を受ける保護すべき電流回路の挙動を考慮に入れるため負荷感度(LE)に対する設定装置(9)が対応付けられていることを特徴とする過電流トリップ装置。 - 設定装置(9)が別々の設定機構(7、8)を有し、一方の設定機構は電流(I)の波形から定められる高調波(THD)の成分の限界値(A)を決定するための役割をし、その限界値(A)を外れるとトリップ遅れが調整され、別の設定機構は高調波(THD)の成分へのトリップ遅れの関係の度合いを決定するための役割をすることを特徴とする請求項1記載の過電流トリップ装置。
- 高調波含有量および負荷感度(LE)を求めるため固有の回路ユニット(14;17)が設けられ、この回路ユニットに入力量として電流の走査値が供給され、保護モジュール(6)が求められた負荷感度(LE)の値により制御されることを特徴とする請求項1または2記載の過電流トリップ装置。
- 回路ユニット(17)に電流の走査値が保護モジュール(6)における処理後に供給されることを特徴とする請求項3記載の過電流トリップ装置。
- 保護モジュール(18)が高調波含有量(THD)の計算をマイクロプロセッサ装置のサブルーチンの枠内で実行し、その結果が、長時間遅れの過電流トリップを定めるための規準の作業ステップとして考慮に入れられることを特徴とする請求項1記載の過電流トリップ装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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DE10120751A DE10120751A1 (de) | 2001-04-23 | 2001-04-23 | Überstromauslösevorrichtung mit Erfassung der Kurvenform eines zu überwachenden Stromes |
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