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JP2004517838A - 非食用植物抽出物による選択的cox−2阻害 - Google Patents

非食用植物抽出物による選択的cox−2阻害 Download PDF

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JP2004517838A JP2002549277A JP2002549277A JP2004517838A JP 2004517838 A JP2004517838 A JP 2004517838A JP 2002549277 A JP2002549277 A JP 2002549277A JP 2002549277 A JP2002549277 A JP 2002549277A JP 2004517838 A JP2004517838 A JP 2004517838A
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オブコヴィチュ,マーク・ジー
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ファルマシア・コーポレーション
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Abstract

要約書なし。

Description

【発明の開示】
【0001】
発明の分野
本発明は、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)を阻害することが可能な非ステロイド性抗炎症剤であるニュートラシューティカル(nutraceuticals:栄養医薬品、栄養補助食品)を概して指向する。本発明は、COX−2活性を阻害する、非食用植物から単離される有機抽出物を生物へ投与することによる、該生物におけるCOX−2の阻害、又はCOX−2の選択阻害の方法に関する。本発明はまた、その植物抽出物の精製組成物に関する。さらに、本発明は、生物においてCOX−2仲介性炎症又は炎症関連障害を治療する、及び/又は予防する方法を指向する。
【0002】
背景技術
プロスタグランジンは、炎症応答において必須の役割を担う、強力なクラスの生物学的に活性な脂質誘導体である。炎症応答は、疼痛、発熱、発赤、及び腫脹により特徴づけられる、損傷又は他の外傷に対する局在化した組織応答である。プロスタグランジンは、血小板凝集を阻害し、血管透過性を高め、血管拡張を高め、平滑筋収縮を誘導し、好中球走化性の誘導を引き起こすことによってこの応答を仲介する。炎症応答を仲介することにおけるその中心的な役割のために、プロスタグランジンの生合成を阻害することが可能である組成物を明確化することに対してかなりの努力が向けられてきた。
【0003】
その目標へ向けて、プロスタグランジン生合成は、詳細に特徴づけられてきた。プロスタグランジンは、一般的にはアラキドン酸から誘導される、一群の酸化脂肪酸である。プロスタグランジンのアラキドン酸からの生合成は、3つの工程プロセスで起こり、それには、1)ホスホリパーゼAにより触媒される、リン脂質前駆体からのアラキドン酸の加水分解;2)シクロオキシゲナーゼ(「COX」)に触媒される、アラキドン酸のプロスタグランジンG2(「PGG2」)への酸化(このCOX触媒反応は、プロスタグランジン生合成における最初の方向付けの律速工程である);及び、3)一連のシンターゼ及びレダクターゼにより触媒される、プロスタグランジンG2の生物学的に活性な最終生成物、プロスタグランジンへの変換、が含まれる。その合成の直後、プロスタグランジンは細胞から出て、Gタンパク質連関膜受容体を介して標的細胞に作用することによってホルモン様のやり方で作用する。
【0004】
COX酵素の不活性化は、プロスタグランジン生合成経路におけるこの酵素の中心的な役割により、プロスタグランジン産生を阻害する手段として当然の標的である。COX酵素活性を保有する2つの遺伝子産物が発現されることが今日知られていて、COX−1及びCOX−2と命名されている。COX−1は、最初に発見されたアイソフォームであり、ほとんどの組織型で構成的に発現されている。構成的に発現されるので、COX−1は、迅速な生理学的応答を必要とする活動に参画するために利用可能であり、「ハウスキーピング」機能に関与するプロスタグランジンの産生を引き起こす。例えば、COX−1は、血管ホメオスタシスを調節し、胃腸の完全性を維持し、そして腎機能を維持するプロスタグランジンの速やかな産生の原因となる。このように、COX−1活性は、いくつかの細胞型の維持に必要とされるプロスタグランジンの合成の原因となる。
【0005】
一方、COX−2は、最近発見されたアイソフォームであり、細菌リポ多糖類、増殖因子、サイトカイン、及びホルボールエステルのような数多くの刺激へ応答して誘導的に発現される。さらに、COX−2は、単球、マクロファージ、好中球、線維芽球、及び上皮細胞を含む、限られた数の細胞型においてのみ発現される。リウマチ様滑液組織においては、COX−1の発現でなく、COX−2の発現が増加することが示されている。対照的に、COX−2発現は、グルココルチコイドへ応答して、そして抗炎症性サイトカインにより阻害される。このように、これらの観察に基づいて、COX−2は、炎症応答及び炎症関連障害に参画するプロスタグランジンの産生を仲介する原因となるアイソフォームであることが示されてきた。さらに、COX−2はまた、ある種の癌、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、及び、卒中、虚血、及び外傷から生じる中枢神経系障害にも参画することが示されている。
【0006】
コルチコステロイドは、炎症応答に関連した効果を抑える1つの手段を提供する。これらの強力な抗炎症剤は、免疫系細胞の数及び活性の低下を様々な機序により引き起こすことによってその効果を発揮する。しかしながら、コルチコステロイドの長期投与は、このクラスの抗炎症剤の治療価値を制限する強烈な副作用を生じる。
【0007】
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)もまた、炎症応答に関連した効果を抑えるための手段として利用される。NSAIDの主たる医薬効果は、プロスタグランジン合成の阻害をもたらす、COX活性を予防するその効果による。NSAIDによるプロスタグランジン合成の阻害は、下熱、鎮痛、抗炎症、及び抗血塊形成である。しかしながら、NSAIDの投与も、胃腸出血、潰瘍、及び腎障害の発生のような重篤な副作用をもたらす場合がある。NSAIDはまた、両方のCOXアイソフォームを様々な程度で阻害する。例えば、最も一般的なNSAIDであるアスピリン(サリチル酸のアセチル化誘導体)は、アラキドン酸結合ドメイン中に位置するセリン残基のアセチル化を介してCOX−1とCOX−2の両方を不可逆的に不活性化することによってプロスタグランジン生合成を阻害する。アスピリンは両方のアイソフォームを不活性化するが、それは、COX−2に対して10〜100倍より有効にCOX−1を不活性化する。
【0008】
COX−2の選択阻害は、付随する胃及び腎臓関連の毒性問題を伴わない抗炎症及び鎮痛であることが示されてきた。この現象は、胃腸の完全性と腎機能の両方を維持するプロスタグランジンの原因となるCOX−1の阻害を引き起こすことなく、炎症応答を仲介するプロスタグランジンの産生の原因となるCOX−2を阻害することが可能であるNSAIDの発見による。このように、NSAIDの有益な効果は、COX−2選択阻害剤の開発により、その強烈な副作用から分離可能となっている。
【0009】
その目標へ向けて、プロスタグランジン合成のCOX−2選択阻害剤であるいくつかの薬物が開発されてきた。最も詳細に特徴づけられたクラスのCOX−2選択阻害剤は、ジアリールヘテロ環であり、これには、最近承認された薬物のセレコキシブ(celecoxib)とロフェコキシブ(rofecoxib)が含まれる。しかしながら、他のクラスには、限定されないが、酸性スルホンアミド、インドメタシン類似体、ゾメピラック(zomepirac)類似体、クロメン類似体、及び、ジ−t−ブチルフェノール類が含まれる。例えば、米国特許第5,380,738号は、COX−2を選択的に阻害するオキサゾール類を記載し、米国特許第5,344,991号は、COX−2を選択的に阻害するシクロペンテン類を記載し、米国特許第5,393,790号は、COX−2を選択的に阻害するスピロ化合物を記載する。WO94/15932号は、COX−2を選択的に阻害するチオフェン及びフランの誘導体を記載し、WO95/15316号は、COX−2を選択的に阻害するピラゾリルスルホンアミド誘導体を記載する。
【0010】
医薬をベースとした選択的COX−2療法への代替手段を提供するには、COX−2を阻害する、さらにより好ましくは、COX−2を選択的に阻害するニュートラシューティカルを提供することがきわめて有益であろう。ニュートラシューティカルとは、この文脈では、安全に消費することが可能であってCOX−2阻害活性を示す、天然に存在する産物である、組成物である。特に、植物供給源からこのニュートラシューティカル組成物を入手するか又は抽出することは、植物から大量のニュートラシューティカルを比較的手頃なコストで導く能力により、きわめて有益であろう。これらのニュートラシューティカル組成物は、「健常な」生理学的状態を維持するために、予防的なやり方で食事に利用することが可能であろう。ニュートラシューティカル組成物はまた、単独で、又は組み合わせ療法の一部として他の化合物と組み合わせて、既存の炎症関連疾患を治療、治癒、又は緩和するための手段として使用可能であろう。
【0011】
発明の要約
従って、本発明のいくつかの側面では、生物においてCOX−2の活性を阻害する方法が提供され、この方法は、非食用植物の有機抽出物の治療若しくは予防有効量を該生物へ投与する工程を含んでなり、ここで該植物は、Arales(サトイモ目)、Asterales(キク目)、Coniferales、Equisetales(トクサ目)、Euphorbiales(トウダイクサ目)、Geraniales(フクロソウ目)、Lamiales(シソ目)、Lillales(ユリ目)、Pteridophyta(シダ植物)、Ranales、Rhamnales(クロウメモドキ目)、Rutales(ミカン目)、Scrophulariales、Umbellales(セリ目)、及びUrticales(イラクサ目)からなる目から選択される。
【0012】
本発明のもう1つの側面は、生物においてCOX−2の活性を阻害する方法であって、この方法は、植物の有機抽出物の治療若しくは予防有効量を該生物へ投与する工程を含んでなり、ここで該植物は、Arales、Asterales、Coniferales、Equisetales、Euphorbiales、Geraniales、Lamiales、Lillales、Pteridophyta、Ranales、Rhamnales、Rutales、Scrophulariales、Umbellales、及びUrticalesからなる目から選択され、ここで有機抽出物は、該植物を有機溶媒に接触させ、COX−2活性を阻害する抽出物を、該植物から取り去る工程、次いで、COX−2阻害活性のある抽出物を単離する工程を含んでなる方法により入手される精製組成物である。
【0013】
さらにもう1つの側面は、生物においてCOX−2仲介性炎症又は炎症関連障害を治療するか又は予防する方法であって、この方法は、有機植物抽出物の精製組成物の治療若しくは予防有効量を該生物へ投与することを含んでなり、ここで該精製組成物は、該植物を有機溶媒に接触させ、COX−2活性を阻害する抽出物を、該植物から取り去る工程、次いで、COX−2阻害活性のある抽出物を単離する工程を含んでなる方法により入手される。
【0014】
本発明の他の特徴は、当業者にはある程度明らかであろうし、以下に提供される詳しい説明においてある程度指摘されるだろう。
本発明の上記及び他の特徴、側面、及び利点は、以下の記載、特許請求項、及び付帯の図面を参照にすればさらによく理解されるだろう。
【0015】
略号と定義
本発明の理解を容易にするために、本明細書に使用されるいくつかの用語及び略号を以下に定義する:
「精製された」は、部分精製、及び/又は完全精製を意味する。従って、「精製組成物」は、部分精製か又は完全精製のいずれか一方であってよい。
【0016】
「抽出物」は、粗抽出物、精製抽出物、及び、抽出物の精製により入手される精製組成物を意味する。
「COX活性」は、アラキドン酸のPGG2への酸化反応を触媒する、COXアイソフォーム、COX−1又はCOX−2のいずれか一方の能力を意味する。
【0017】
「COX阻害剤又はCOX阻害」は、COXアイソフォーム、COX−1又はCOX−2のいずれかがアラキドン酸のPGG2への酸化反応を触媒することを全体的又は部分的に妨げる、精製されているか又はされていない、組成物、剤、又は抽出物を意味する。
【0018】
「COX−2の選択阻害」は、本明細書において他に明示されなければ、COX−2阻害の比率をCOX−1阻害の比率で割った比により決定されるように、COX−1活性以上にCOX−2活性を選択的に阻害する、精製されているか又はされていない、組成物、剤、又は抽出物を意味する。
【0019】
「IC50」は、特定の反応をその元の値の50%まで低下させる濃度(モルL−1)を意味する。本明細書に使用されるように、この値は、PGE2産生の50%阻害を引き起こす、組成物、剤、又は抽出物の量(抽出物μg/溶媒ml)を測定する。IC50値は、本明細書において特に説明されるCOX−2選択性を決定するために使用可能である。
【0020】
「植物又はその部分」は、植物全体か、又は着生部分、果実、葉、幹、又は根、及びそれらのあらゆる組み合わせのような植物の部分のいずれかを意味する。
本明細書において利用される「目」は、いくつかの類似した科からなるカテゴリーを含む、関連した生物の命名法上のカテゴリーである。
【0021】
本明細書において利用される「科」は、目の下で属の上に位する、関連した生物の命名法上のカテゴリーである。
本明細書において利用される「種」は、属の下に位して密接に関連した個体の群からなる、根本的な命名法上のカテゴリーである。
【0022】
COX=酵素シクロオキシゲナーゼ
COX−1=アイソフォーム、シクロオキシゲナーゼ−1
COX−2=アイソフォーム、シクロオキシゲナーゼ−2
NSAID=非ステロイド性抗炎症薬
PGE2=プロスタグランジンE2
好ましい態様の説明
出願人は、ある種の非食用植物又はそれからの部分の有機抽出物がCOX−2活性を阻害することを発見した。出願人はまた、ある種の非食用植物又はそれからの部分の有機抽出物がCOX−2活性を選択的に阻害することを発見した。この阻害効果が選択的であるのは、COX−2の阻害が、COX−1の阻害より大きいからである。それ故に、そのような植物又はそれからの部分の有機抽出物は、COX−1活性の同等的な阻害を引き起こすことなく、生物においてCOX−2の活性を選択的に阻害するために使用可能である。有利にも、これらの有機抽出物は、安全に消費されて、COX−2阻害のための伝統的な薬物ベース療法への代替手段を提供することが可能であるニュートラシューティカルである。
【0023】
従って、本発明の抽出物は、好ましくは、COX−1活性より多くCOX−2活性を阻害する。好ましくは、この植物抽出物のCOX−2に対する阻害効果は、そのCOX−1に対する阻害効果より少なくとも約2倍大きい。より好ましくは、COX−2に対する阻害効果は、COX−1に対する阻害効果より少なくとも約10倍大きい。COX酵素の阻害及び選択性は、以下により詳しく説明されるような、当業者に広く知られている方法に従って決定することが可能である。
【0024】
COX−2を阻害することに加えて、本発明の有機抽出物は、好ましくは非食用植物から単離される。一般に、植物は、それが栄養以外の目的に利用されるならば、非食用として分類される。例えば、薬用植物が非食用とみなされるのは、それらが病気の症状を調整する目的のために消費され、毎日のベースで消費されるにはあまりに強力すぎるとみなされるためである。食用か非食用かという植物の分類は、当業者によく知られた参考文献を利用して行うことが可能であり、そのような文献には、NAPRALERT;田中長三郎、(中尾佐助、編)「世界の食用植物百科事典、啓学出版社」、東京、日本(1976年);StephenFacciola,「Cornucopia(コーヌコピア)II:食用植物原典」、カンポン(Kampong)パブリケーションズ、ヴィスタ、カリフォルニア州(1998年);JamesA.Duke,「GRASハーブと他の経済植物の植物化学成分データベース」、CRCプレス、ボカラトン、フロリダ州(1992年);及び、GeorgeMacdonaldHocking,「天然産物辞典」、プレクサス・パブリッシング社、メドフォード、ニュージャージー州(1997年)が含まれる。これら参考文献の内容はそのまま本明細書に援用される。
【0025】
特に好ましい態様では、有機抽出物が以下の植物目の非食用植物から単離される:Arales、Asterales、Coniferales、Equisetales、Euphorbiales、Geraniales、Lamiales、Lillales、Pteridophyta、Ranales、Rhamnales、Rutales、Scrophulariales、Umbellales、及びUrticales。これら特別の目の非食用植物から単離される抽出物のCOX−2を選択的に阻害する能力と非食用植物としてのその使用を以下の表1〜5と図1〜3に説明する。
【0026】
本発明の抽出物を調製するには、非食用植物又はその部分を細かい粉末へ粉砕し、生じた粉末を溶媒で抽出し、抽出溶媒を抽出物から除去する。植物全体を使用してもよいか、又は着生部分、果実、葉、幹、又は根、及びそれらのあらゆる組み合わせを含む植物の部分を使用してもよい。所望されるならば、生じた抽出物をさらに精製して、精製抽出物、又は1つ以上の精製組成物を産生してもよい。粉砕工程は、植物物質を粉砕するためのよく知られた方法により達成することが可能である。例えば、植物又はその部分を粉砕機に通過させて、微粉末を入手してよい。
【0027】
植物又はその部分を微粉末へ粉砕した後で、それを抽出溶媒と一緒にする。次いで、この溶液をある温度で、COX−2の活性に対する所望の阻害効果のある抽出物を入手するのに有効である時間の間、撹拌する。この溶液は、好ましくは過熱しないが、これは、抽出物中のタンパク質の分解及び/又は変性をもたらす可能性があるからである。この溶液は、ほぼ室温(25℃)と抽出溶媒の沸点との間の温度で撹拌してよい。好ましくは、この溶液は、ほぼ室温で撹拌する。
【0028】
植物の粉末を抽出溶媒へさらす時間の長さは決定的ではない。ある点までは、植物粉末をより長く抽出溶媒へさらすほど、回収され得る抽出物の量は多くなる。好ましくは、少なくとも1分間、より好ましくは少なくとも15分間、そして最も好ましくは少なくとも60分間、溶液を撹拌する。
【0029】
本発明の抽出法は、望ましくは、有機溶媒又は有機溶媒の混合物を使用して行う。本発明の抽出法において使用可能である有機溶媒には、限定されないが、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、塩素化溶媒、アセトン、酢酸エチル、ブタノール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、及びこれらの混合物が含まれる。本発明において使用可能である炭化水素溶媒には、ヘプタン、ヘキサン、及びペンタンが含まれる。本発明において使用可能であるエーテル溶媒には、ジエチルエーテルが含まれる。本発明において使用可能である塩素化溶媒には、ジクロロメタンとクロロホルムが含まれる。好ましくは、そのような抽出に利用される溶媒は、ジクロロメタン若しくはヘキサンのような非極性有機溶媒である。
【0030】
抽出法に使用される溶媒の相対量は、利用する特定の溶媒に応じてかなり変化する場合がある。典型的には、抽出される植物粉末の各100gにつき、約500mlの抽出溶媒が使用される。有機溶媒は、例えば、回転蒸発を含む、有機溶媒を所望の産物から除去するための化学分野で知られている方法により抽出物から除去してよい。
【0031】
本発明の植物抽出物のCOX−2の活性に対する阻害効果は、抽出物中にある1つ以上の化合物の存在によると考えられる。COX−2の活性を阻害する、抽出物中に存在する化合物は、当技術分野で知られている方法を利用して当業者により単離して精製することが可能である。例えば、カラムクロマトグラフィーと分別蒸留を使用して本発明の植物抽出物から純粋な化合物を入手することが可能である。
【0032】
本発明の有機抽出物からの特定化合物の単離及び精製は、Reschetal.,J.Nat.Prod.,61,347―350(1998)に記載のように実施することが可能であり、その内容全体は本明細書に援用される。そこに開示される方法を使用して、COX−2を阻害する組成物を単離して精製することが可能である。
【0033】
特定の有機抽出物のCOX−1若しくはCOX−2を阻害する能力は、好ましくは、組換えCOX−1及びCOX−2を利用するCOX活性アッセイを実施することによって決定される。COX−1及びCOX−2の遺伝子は多様な生物からサブクローン化することが可能であるが、好ましい態様では、当業者に知られていて、例えば、Sambrooketal.,「分子クローニング、実験マニュアル、第2版」、コールドスプリングハーバー・ラボラトリー・プレス(1989年)、及び、Ausabeletal.,「分子生物学の簡略プロトコール、第3版」、ジョンウィリー・アンド・サンズ(1995年)に詳述される多様な方法を使用して、そのような遺伝子がヒト若しくはマウスの供給源から単離される。さらに、特定のCOX遺伝子のサブクローン化部分は、多様な方法によりベクターへ挿入することが可能である。好ましい態様では、当業者に知られていて、例えば、Sambrooketal.,「分子クローニング、実験マニュアル、第2版」、コールドスプリングハーバー・ラボラトリー・プレス(1989年)、及び、Ausabeletal.,「分子生物学の簡略プロトコール、第3版」、ジョンウィリー・アンド・サンズ(1995年)に詳述される方法を利用して、バキュロウイルス転移ベクターpVL1393中の適正な制限エンドヌクレアーゼ部位へこの配列を挿入する。
【0034】
組換えバキュロウイルスは、リン酸カルシウム法又は当業者に広く知られている他の方法により、適正量のバキュロウイルス転移ベクターDNAを、線形にされたバキュロウイルスプラスミドDNAとともに、十分量のSF9昆虫細胞中へトランスフェクトすることによって単離することが可能である。(M.D.SummersとG.E.Smith,「バキュロウイルスベクター及び昆虫細胞培養法の方法マニュアル」、TexasAgric.Exp.StationBull.1555(1987)を参照のこと)。組換えウイルスは、3回のプラーク精製により精製可能であり、高力価(10〜10pfu/ml)のウイルスストックが調製可能である。
【0035】
好ましくは、大量生産のために、ほぼ10リットルの発酵器において細胞(0.5x10/ml)を、感染多重度が約0.1より高くなるように組換えウイルスストックで感染させる場合がある。数時間後、細胞を遠心分離して、トリス/スクロース(50mM/25%,pH8.0)のような適正な緩衝液中で、この細胞ペレットをホモジェナイズする。次いで、このホモジェネートは、ホモジェネートをペレットと上澄液へ分離させるために、(10,000xG,30分間のような)適正な速度で適正な時間、遠心分離させることが可能である。生じた上澄液分画は、所望の産物を含有するものであり、使用まで−80℃で保存することが可能である。
【0036】
COX−2阻害及び選択性について有機抽出物を試験するには、当業者に広く知られているELISA法を利用することによって、標準的なCOX−1及びCOX−2アッセイを実施することが可能である。そのような方法においては、アラキドン酸から合成される
PGEの量を検出するためにELISAを使用して、形成されるPGE/タンパク質
(mg)/時間としてCOX−1及びCOX−2の活性をアッセイする。PGE形成は
、PGE特異抗体を使用して測定可能である。非選択的COX−1/COX−2阻害剤であるインドメタシンを陽性対照として利用してよい。特定の濃度でCOX−1若しくはCOX−2を阻害する、様々な有機抽出物の相対能力は、PGE2産生の50%阻害をも
たらす抽出物(mg)/溶媒(ml)として表されるIC50値を比較することによって
決定可能である。次いで、COX−1/COX−2のIC50比により、COX−2の選択阻害を決定することが可能である。さらに、当業者に広く知られているCOX阻害を決定する他の手段を利用してもよい。
【0037】
本発明の抽出物は、COX−2により全体的又は部分的に仲介される状態を有するか、又はそれを発症するリスクがある生物を管理、予防、及び/又は治療するために使用することが可能である。従って、COX−2の阻害又はCOX−2の選択阻害により利する可能性がある状態には、限定されないが、生物における炎症の治療と、疼痛及び頭痛の治療における鎮痛作用、又は発熱の治療への下熱作用のような、他の炎症関連障害の治療が含まれる。例えば、本発明の抽出物は、限定されないが、慢性関節リウマチ、脊椎関節症、痛風性関節炎、骨関節炎、全身紅斑性狼瘡、及び若年性関節炎を含む関節炎を治療するのに有用であろう。本発明のそのような抽出物は、喘息、気管支炎、月経痙攣、腱炎、滑液嚢炎、乾癬、湿疹、熱傷、及び皮膚炎のような皮膚関連状態と、白内障手術及び屈折手術のような眼科手術を含む術後炎症の治療に有用であろう。本発明の抽出物はまた、炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、過敏性腸管症候群、及び潰瘍性大腸炎のような胃腸状態を治療することや、限定されないが以下のタイプの癌:結腸癌、乳癌、前立腺癌、膀胱癌、又は肺癌を含む癌の治療にも有用であろう。さらに他の好ましい使用において、本発明の抽出物はまた、化学予防剤として利用することが可能である。本発明の抽出物は、血管系疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、無形成貧血、ホジキン病、強皮症、リウマチ熱、I型糖尿病、重症筋無力症を含む神経筋接合部疾患、多発性硬化症を含む白質疾患、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、腎炎、過敏症、外傷後に発症する腫脹、心筋虚血、等のような疾患における炎症を治療するのに有用であろう。抽出物はまた、網膜炎、網膜症、ぶどう膜炎、眼のまぶしがり症、及び眼組織への急性外傷のような眼疾患の治療にも有用であろう。この抽出物はまた、ウイルス感染症や嚢胞性線維症に関連したような肺の炎症の治療にも有用であろう。さらに、この抽出物は、アルツハイマー病を含む皮質痴呆症のようなある種の中枢神経系障害の治療に有益であろう。本発明の抽出物は、有意に有害でない副作用を有するという追加の利益があり、関節炎の治療のような抗炎症剤として有用である。これらの抽出物はまた、アレルギー性鼻炎、呼吸切迫症候群、内毒素ショック症候群、アテローム性動脈硬化症、及び、卒中、虚血、及び外傷から生じる中枢神経系障害の治療にも有益であろう。さらに、この抽出物は、限定されないが、術後疼痛、歯痛、筋肉痛、及び癌から生じる疼痛を含む、疼痛の治療に有用であろう。
【0038】
本抽出物はまた、他の慣用の抗炎症剤の代わりに、単独で、又は、組み合わせ療法の一部として一部又は完全に他の化合物と組み合わせて利用することが可能である。例えば、ステロイド、NSAID,5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト、LTA4ヒドロラーゼ阻害剤、及びLTC4シンターゼ阻害剤と一緒のように。好ましくは、組み合わせ療法では、典型的には、薬物とニュートラシューティカルが異なる作用機序を有するが、同一の疾患を標的にするようなやり方で、単数若しくは複数の薬物と本発明の植物抽出物のようなニュートラシューティカルを組み合わせる。例えば、関節炎を治療するための組み合わせ療法における使用への薬剤の典型的な選択においては、選択的COX−2阻害を示す本発明の植物抽出物を、関節炎に関連した炎症を独立した機序により軽減することが知られている別の薬剤と一緒に利用してよい。
【0039】
医薬製剤を調製する技術分野の当業者は、既知の賦形剤(例えば、生理食塩水、グルコース、デンプン、等)を使用して、植物抽出物を有する医薬組成物を容易に製剤化することが可能である。同様に、栄養製剤を調製する技術分野の当業者は、植物抽出物を有する栄養組成物を容易に製剤化することが可能である。さらに、食品若しくは食品成分製剤を調製する技術分野の当業者は、植物抽出物を有する食品組成物若しくは食品成分組成物を容易に製剤化することが可能である。
【0040】
さらに、当業者は、経口、非経口、直腸、及び他の投与形式で所望の治療若しくは予防効果を達成するのに必要である適正な投与量を容易に決定することが可能である。典型的には、invivoモデル(即ち、実験哺乳動物)を使用して、炎症関連状態の所望される緩和を達成するのに必要な適正血漿濃度を決定する。
【0041】
本発明の抽出物は、多数の生物において、上記に確定したような炎症関連障害の治療及び/又は予防に利用することが可能である。ヒトの治療に有用であること以外に、これらの抽出物はまた、哺乳動物、げっ歯類、鳥類、等を含む、伴侶動物、外来動物、及び飼育動物の獣医学治療に有用である。より好ましい動物には、ウマ、イヌ、ネコ、ヒツジ、及びブタが含まれる。
【0042】
上記の詳しい説明は、当業者が本発明を実施するのを助けるために提供される。そうであっても、本明細書において論じる態様の改良及び変更は、当業者により、本発明の独創的発見の精神若しくは範囲から逸脱することなくなし得るので、この詳細な説明により本発明を不当に制限するように解釈してはならない。
【0043】
本出願において引用するすべての公表物、特許、特許出願、及び他の参考文献は、あたかも個々の公表物、特許、特許出願、又は他の参考文献がそれぞれ特別かつ個別に明示されて参照により組み込まれるように、そのまま本明細書に援用される。
【0044】
さらなる詳述がなくとも、当業者は、先の記載を使用すれば、本発明をその最大限まで利用できるはずであると考えられる。従って、以下の好ましい特定の態様は、単に例示のものと解釈されるべきであり、本開示の残り部分を決して制限するものではない。
【0045】
実施例
サンプル調製
植物又はその部分を乾燥させ、切り刻んだ(「サンプル」)。表1に列挙される非食用植物から、有機抽出物のサンプルを調製した。様々なサンプルを調製した植物の目及び科も表1に示す。さらに、これら植物のいくつかの生薬としての使用に関する詳細を表2に示す。次いで、コーヒー粉砕機を使用して、特定のサンプルを微粉末へ粉砕した。生じた粉末のほぼ100グラムをほぼ500mlのジクロロメタンへ加え、室温で約1時間撹拌した。次いで、溶媒を回転蒸発により除去し、特定抽出物の数グラムを残した。
【0046】
様々な植物有機抽出物のCOX−1及びCOX−2活性に対する阻害効果
上記に詳述したサンプル調製法から生じる特定の抽出物を、COX−1及びCOX−2の阻害についてそれぞれ評価した。COX−1及びCOX−2阻害活性は、Gierseetal.,J.Biochem.,305,479―484(1995)の方法に従って、invitroで決定した。この方法を以下に要約する。
【0047】
組換えCOXバキュロウイルスの調製
D.R.O´Reillyetal.,「バキュロウイルス発現ベクター:実験マニュアル(1992年)」の方法に従って、ヒト若しくはマウスCOX−1のコーディング領域を含有する2.0kbフラグメントをバキュロウイルス転移ベクターのpVL1393(インビトロゲン)のBamH1部位へクローン化することによって組換えCOX−1を調製し、COX−1のバキュロウイルス転移ベクターを産生した。
【0048】
次いで、リン酸カルシウム法により、4mgのバキュロウイルス転移ベクターDNAを、200mgの線形化バキュロウイルスプラスミドDNAとともに(2x10個の)SF9昆虫細胞中へトランスフェクトすることによって、組換えバキュロウイルスを単離した。(M.D.SummersとG.E.Smith,「バキュロウイルスベクター及び昆虫細胞培養法の方法マニュアル」、TexasAgric.Exp.StationBull.1555(1987)を参照のこと)。組換えウイルスは、3回のプラーク精製により精製し、高力価(10〜10pfu/ml)のウイルスストックを調製した。
【0049】
大量生産のためには、10リットルの発酵器においてSF9昆虫細胞(0.5x10/ml)を、感染多重度が0.1になるように組換えバキュロウイルスストックで感染させた。72時間後に細胞を遠心分離して、1%の3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)を含有するトリス/スクロース(50mM/25%,pH8.0)において細胞ペレットをホモジェナイズした。次いで、このホモジェネートを10,000xGで30分間遠心分離させ、生じた上澄液を使用まで−80℃で保存した。
【0050】
COX−1についての上記の記載と同じ方法に従って、ヒト若しくはマウスCOX−2のコーディング領域を含有する2.0kbフラグメントをクローン化することによって、組換えCOX−2を調製した。
【0051】
COX−1及びCOX−2活性のアッセイ
COX−1及びCOX−2の活性を、アラキドン酸から合成されるPGE2を検出するためにELISAを使用して、形成されるプロスタグランジンE2(PGE2)/タンパク質(mg)/時間としてアッセイした。組換えCOX−1若しくはCOX−2酵素を含有するCHAPS可溶化昆虫細胞膜を、エピネフリン、フェノール、及びヘムを含有するリン酸カリウム緩衝液(50mM,pH8.0)中でインキュベートした。化合物は、適正な酵素若しくは植物抽出物と一緒にほぼ10〜20分の間予めインキュベートした。次いで、アラキドン酸(10mM)をこの混合物へ加え、室温(25℃)で10分間、反応を生じさせた。
【0052】
10分後、40mlの反応混合物を、160mlのELISA緩衝液及び25mMインドメタシンへ移すことによって、アラキドン酸と酵素との間のいかなる反応も停止させた。非選択的COX−1/COX−2阻害剤であるインドメタシンを陽性対照として利用した。PGE2特異抗体を利用する標準ELISA技術(Cayman Chemical)により、形成されるPGE2を測定した。
【0053】
それぞれの特定抽出物のCOX−1及びCOX−2阻害効果を決定するバイオアッセイ試験のために、上記に説明したサンプル調製法から入手される各抽出物のほぼ200mgを2mlのジメチルスルホキシド(DMSO)中にそれぞれ個別に溶かした。PGE2産生の50%阻害をもたらす抽出物(mg)/溶媒(ml)として表されるIC50値により、効力を決定した。COX−2の選択阻害をCOX−1/COX−2のIC50比により決定した。明示した植物の科から単離した抽出物を利用して実施したこれらバイオアッセイの結果を、以下に示す表1〜5と図1〜3に報告する。
【0054】
以下の表1は、明示した目、科、属、及び種から単離した植物の抽出物をスクリーニングした結果を示す。一次スクリーニング(表1の1゜アッセイとして明示する)は、10μg/mlの濃度でCOX−2を阻害する特定抽出物を同定するために実施した。次いで、この抽出物を確認スクリーニングにかけて、3つの異なる濃度(10μg/ml、3.3μg/ml,及び1.1μg/ml)でのCOX−2阻害の程度を決定した。次いで、これらの抽出物を、10μgの濃度でCOX−1を阻害するその能力について試験した。COX阻害の比率を各カラムにおいて%値としてとして明示するが、高い%値ほどCOX阻害の度合いがより大きいことを示す。さらに、ある種の抽出物については、表1に明示されるように、COX−1及びCOX−2についてのIC50値も決定した。次いで、上記に説明されるように、COX−1/COX−2のIC50比によりこれら抽出物について選択性を決定した。IC50値を決定しなかった抽出物のCOX−2選択性は、(10μg/mlの濃度での)COX−2阻害の比率を(10μg/mlの濃度での)COX−1阻害の比率で割ることによって算出することが可能である。
【0055】
【表1】
Figure 2004517838
COX−2及びCOX−1阻害活性について抽出物を試験したそれぞれの植物の目、科、属、及び種を示す。
【0056】
以下の表2は、表1に示される、COX−2阻害について試験したいくつかの植物抽出物の医薬使用を説明する記載を提供する。さらに、当業者に知られている参考文献の総括リストを提供し、植物の使用について説明する。
【0057】
【表2】
Figure 2004517838
参考文献
1.NAPRALERT(NATural Products ALERT)は、現在、西暦1650年から今日までの116,000以上の科学研究論文及び書籍からの抄録を含む。NAPRALERTデータベースは、イリノイ州立大学(833 サウスウッドストリート(M/C 877)、シカゴ、イリノイ州60612、アメリカ)、薬科カレッジ、医科学・生薬学部内、製薬化学共同研究センタープログラム(PCRPS)に保管されて維持されている。
【0058】
2.田中長三郎(中尾佐助、編)、「世界食用植物辞典」、啓学出版、東京、日本(1976年)。
これは、世界の主要野生種を含む、約11,000種の植物の百科事典である。本書は、世界の食用植物に関する主要参考文献の1つであるとみなされる。
【0059】
3.StephenFacciola,「Cornucopia(コーヌコピア)II:食用植物原典」、カンポン(Kampong)パブリケーションズ、ヴィスタ、カリフォルニア州(1998年)。
【0060】
本書は、米国及び国外で入手可能な3,000種より多くを記録する。
4.JamesA.Duke,「GRASハーブと他の経済植物の植物化学成分データベース」、CRCプレス、ボカラトン、フロリダ州(1992年)。
【0061】
ほぼ1000種の植物と3000種の化合物のデータベース。
5.GeorgeMacdonaldHocking,「天然産物辞典」、プレクサス・パブリッシング社、メドフォード、ニュージャージー州(1997年)。
【0062】
「天然医薬及び医薬材料と、その起源となる植物、動物、及び鉱物に関する生薬学の分野の術語集」。この著作は、18,000以上の見出し語を含む。
6.EnriqueSanchez―Monge,「農芸植物:装飾又は植林に専ら利用されるものを除く、農芸上重要なMagnoliofitas(被子植物)の命名法、」、農業、漁業、及び食品省、マドリッド、スペイン(出版日不明)。
【0063】
植物の記載、多くの言語での一般名、世界の農業用生物の商業使用を含む、スペイン語の優れた参考書。
7.AnthonyR.Torkelson,「薬用植物の相互名称インデックス、I〜IV巻」、CRCプレス、ボカラトン、フロリダ州(1998−1999年)。
【0064】
8.UmbertoQuattrocchi,「植物名:一般名、学名、名祖、異名、及び語源のCRC世界辞典(1〜4巻)」、CRCプレス、ボカラトン、フロリダ州(2000年)。
9.WTROPICOS,ミズーリ植物園のVAST(VAScular Tropics)命名データベースと関連当局ファイルへのアクセスを提供するウェブサイト。
【0065】
10.Webster´sNinthNewCollegiateDictionary(ウェブスター学生用辞典、第9版)、メリアム−ウェブスター社、スプリングフィールド、マサチューセッツ州(1983年)。
【0066】
表3〜5は、表1に確認される科から単離したある種の抽出物のCOX−2を選択的に阻害する能力をさらに例示する。様々な抽出物の全部で6種の異なる濃度について、COX−1とCOX−2の両方を阻害する能力について試験した。COX−1及びCOX−2についてのIC50値も決定し、上記に説明されるように、選択比を算出した。図1〜3は、以下に明示される表3〜5に示すデータを図示するグラフである。
【0067】
【表3】
Figure 2004517838
【0068】
【表4】
Figure 2004517838
【0069】
【表5】
Figure 2004517838
これらのデータにより例示されるように、明示した植物科から単離した有機抽出物は、COX−2を阻害する。事実、この抽出物の1つは、COX−1より10倍強くCOX−2を阻害する。上記のことに照らせば、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果がもたらされることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、Arisaema heterophyllumから単離した抽出物による、COX−2>COX−1阻害を図示する。
【図2】図2は、Mohonia fortunei(ホソバヒイラギナンテン)から単離した抽出物による、COX−2>COX−1阻害を図示する。
【図3】図3は、Hydrastis canadensisから単離した抽出物による、COX−2>COX−1阻害を図示する。

Claims (51)

  1. 生物においてCOX−2の活性を阻害する方法であって、非食用植物の有機抽出物の治療若しくは予防有効量を含んでなる組成物を該生物へ投与する工程を含んでなり、ここで該植物は、Arales(サトイモ目)、Asterales(キク目)、Coniferales(球果植物目)、Equisetales(トクサ目)、Euphorbiales(トウダイクサ目)、Geraniales(フクロソウ目)、Lamiales(シソ目)、Lillales(ユリ目)、Pteridophyta(シダ植物)、Ranales(キンポウゲ目)、Rhamnales(クロウメモドキ目)、Rutales(ミカン目)、Scrophulariales(ゴマノハグサ目)、Umbellales(セリ目)、及びUrticales(イラクサ目)からなる目から選択される、前記方法。
  2. COX−2活性に対する抽出物の阻害効果がCOX−1活性に対する抽出物の阻害効果の約2倍以上である、請求項1の方法。
  3. COX−2活性に対する抽出物の阻害効果がCOX−1活性に対する抽出物の阻害効果の約10倍以上である、請求項1の方法。
  4. Arales目の有機抽出物がAraceae(サトイモ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  5. Araceae科の有機抽出物がArisaema(テンナンショウ)属に由来する、請求項4の方法。
  6. Asterales目の有機抽出物がAsteraceae(キク)科植物から選択される、請求項1の方法。
  7. Asteraceae科の有機抽出物が、Artemisia(ヨモギ属)、Microglossa(シマイズハルコ属)、Senecio(キオン属)、Sigesbeckia(メナモミ属)、及びSpilanthes(ネジバナ属)からなる属から選択される、請求項6の方法。
  8. Coniferales目の有機抽出物がCupressaceae(ヒノキ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  9. Cupressaceae科の有機抽出物がBiota(コノテガシワ)属から選択される、請求項8の方法。
  10. Equisetales目の有機抽出物がEquisetaceae(トクサ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  11. Equisetaceae科の有機抽出物がEquisetum(トクサ)属から選択される、請求項10の方法。
  12. Euphorbiales目の有機抽出物がEuphorbiaceae(トウダイコクサ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  13. Euphorbiaceae科の有機抽出物が、Acalypha(エノキグサ属)及びPhyllanthus(コミカンソウ属)からなる属に由来する、請求項12の方法。
  14. Geraniales目の有機抽出物がGeraniaceae(フクロソウ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  15. Geraniaceae科の有機抽出物がGeranium(フクロソウ)属に由来する、請求項14の方法。
  16. Lamiales目の有機抽出物がLamiaceae(シソ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  17. Lamiaceae科の有機抽出物が、Salvia(アキギリ属)及びSolenostemon(ソレノステモン属)からなる属から選択される、請求項16の方法。
  18. Lilales目の有機抽出物がLiliaceae(ユリ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  19. Liliaceae科の有機抽出物がParis(ツクバネソウ)属に由来する、請求項18の方法。
  20. Pteridophyta目の有機抽出物がPolypodiaceae(ウラボシ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  21. Polypodiaceae科の有機抽出物がPlatycerium(ビカクシダ)属に由来する、請求項20の方法。
  22. Ranales目の有機抽出物が、Berberidaceae(メギ科)及びRanunculaceae(キンポウゲ科)からなる科の植物から選択される、請求項1の方法。
  23. Berberidaceae科の有機抽出物がMahonia(ヒイラギナンテン)属に由来する、請求項22の方法。
  24. Ranunculaceae科の有機抽出物が、Clematis(センニンソウ属)、Hydrastis(ヒドラスチス)、及びRanunculus(キンポウゲ属)からなる属から選択される、請求項22の方法。
  25. Rhamnales目の有機抽出物が、Rhamnaceae(クロウメモドキ科)及びVitaceae(ブドウ科)からなる科の植物から選択される、請求項1の方法。
  26. Rhamnaceae科の有機抽出物がRhamnus(クロウメモドキ)属に由来する、請求項25の方法。
  27. Vitaceae科の有機抽出物がCyphostemma属に由来する、請求項25の方法。
  28. Rutales目の有機抽出物がRutaceae(ミカン)科植物から選択される、請求項1の方法。
  29. Rutaceae科の有機抽出物がZanthoxylum(サンショウ)属に由来する、請求項28の方法。
  30. Scrophulariales目の有機抽出物がAcanthaceae(キツネノマゴ)科植物に由来する、請求項1の方法。
  31. Acanthaceae科の有機抽出物がJusticia(キツネノマゴ)属に由来する、請求項30の方法。
  32. Umbellales目の有機抽出物がApiaceae(セリ)科植物から選択される、請求項1の方法。
  33. Apiaceae科の有機抽出物がAngelica(シシウド)属に由来する、請求項32の方法。
  34. Urticales目の有機抽出物がUrticaceae(イラクサ)科植物に由来する、請求項1の方法。
  35. Urticaceae科の有機抽出物がFleurya属に由来する、請求項34の方法。
  36. 有機抽出物が:
    (a)植物を有機溶媒に接触させ、COX−2活性を阻害する抽出物を、植物から取り去る工程;及び
    (b)COX−2阻害活性のある抽出物を単離する工程
    を含んでなる方法により入手される精製組成物である、請求項1の方法。
  37. 抽出物がCOX−2活性を選択的に阻害する、請求項36の方法。
  38. 工程(a)がさらに、植物を有機溶媒と混合する工程と、生じる混合物を約25℃と前記溶媒の沸点との間の温度で少なくとも1分間撹拌する工程を含む、請求項36の方法。
  39. 有機溶媒が、炭化水素溶媒、エーテル類、塩素化溶媒、アセトン、酢酸エチル、ブタノール、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項36の方法。
  40. 有機溶媒が非極性である、請求項36の方法。
  41. 非極性有機溶媒が、ジクロロメタン又はヘキサンである、請求項40の方法。
  42. 工程(b)がさらに、溶媒を蒸発させることによって有機抽出物から溶媒を分離させる工程を含む、請求項36の方法。
  43. 生物においてCOX−2仲介性炎症又は炎症関連障害を治療するか又は予防する方法であって、請求項36に記載の精製組成物の治療若しくは予防有効量を含んでなる組成物を該生物へ投与することを含んでなる、前記方法。
  44. 炎症関連障害が関節炎である、請求項43の方法。
  45. 炎症関連障害が疼痛である、請求項43の方法。
  46. 炎症関連障害が発熱である、請求項43の方法。
  47. 癌の治療若しくは予防における使用への請求項43の方法。
  48. 癌が上皮細胞癌である、請求項47の方法。
  49. 上皮細胞癌が、結腸、乳房、前立腺、膀胱、又は肺の癌である、請求項48の方法。
  50. 中枢神経系障害の治療若しくは予防における使用への請求項43の方法。
  51. 中枢神経系障害がアルツハイマー病である、請求項50の方法。
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