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JP2004517829A - 皮膚科用処方剤 - Google Patents

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Abstract

ざ瘡およびしゅさを低いクリンダマイシン全身レベルで局所治療するのに有用な重合体を形成させるための、実質的に等モル量の亜鉛塩とリン酸クリンダマイシンの水性製剤である。この水性製剤において、クリンダマイシンの濃度を0.1重量%から10重量%とすることができ、亜鉛塩を酢酸亜鉛とすることができる。また、この水性製剤は、非水性媒体または希釈剤を40重量%から80重量%の量で含むことができ、薬理学的に許容できる親水性共溶媒を含むことができ、及び/または増粘剤を含むことができる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、クリンダマイシンおよび亜鉛を含む、特にざ瘡またはしゅさを治療するための皮膚科用処方剤、このような処方剤を用いた皮膚疾患を治療する方法、および、このような処方剤を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
尋常性ざ瘡(acnevulgaris)は、最大85%の青年で発症すると報告されている一般的な皮膚状態である。この状態の病理学は完全には理解されていないが、青年期における性ホルモンの局所代謝に関連していると思われる。これは皮脂腺サイズの増大を刺激し、その結果、過剰の皮脂が生成される。この脂質に富んだ培地は、プロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacteriumacnes、P.acnes)の優れた成長培地を提供する。
【0003】
濾胞状管内に保持されるコメオサイト(comeocyte)は、P.acnesの存在下で濾胞を詰まらせ、頻繁にかつ次第に大きくなり臨床的に明白な面皰、すなわちざ瘡の非炎症性病変特徴(白ニキビや黒ニキビ)を引き起こす角質増殖性栓(微小面皰)の形成を伴う。
【0004】
微小面皰形成後に濾胞内で生じる脂質に富んだ嫌気状態が、P.acnesの急速な増殖に最適な環境を与える。この細菌からの代謝産物はその後真皮に拡散することができ、T細胞/ヘルパー細胞に媒介された炎症性応答を誘発させる。これは、管の破裂及びミクロコッカス科(Micrococcaceae)の特定の種の関与によってさらに悪化する可能性がある。
【0005】
ざ瘡自体は深刻な状態ではない。しかし、ざ瘡は一般的に社会的に受け入れられていないので、しばしば重大な精神的社会的問題を引き起こすことがあり、したがって、有効な治療方法を発見することが強く要求されている。
【0006】
様々なざ瘡治療法が存在するが、それらは大抵は信頼性が低いことが、一般に妨げになっている。
【0007】
ざ瘡を治療するために使用される抗生物質の数は限られている。中程度から重度の症例では、経口治療が適していることがあり、この場合、通常テトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、エリスロマイシンが処方される。
【0008】
軽度から中程度のざ瘡では、好ましい治療は局所用製剤である。従来、過酸化ベンゾイルが使用されてきたが、エリスロマイシンやクリンダマイシンを含む処方剤がより一般的になってきた。これら化合物はいずれも、単独で使用した場合に炎症病変が50%から60%低減することが示されている。
【0009】
Zineryt(登録商標)は、4%エリスロマイシンおよび1.2%酢酸亜鉛を含む。研究によると、この処方剤は単独の2%エリスロマイシンに比べて10%高い有効性を有することが示され、これは人気商品となった。しかし、Zineryt(登録商標)は薬剤師が溶解しなければならず、室温で5週間しか有効期間がない。さらに、これは流れやすい製剤であり、アルコール媒体を使用している。したがって、このローションを皮膚に塗布するのを困難にするだけでなく、アルコールは、一次媒体として使用した場合は皮膚乾燥剤でもある。
【0010】
AccessPharmaceuticalsの欧州特許第506207号(特許文献1)は、水溶性の亜鉛を含む化合物と、とりわけ抗菌薬としてリンコマイシンを含む薬理学的に活性のある薬剤とを含む、局所用薬剤組成物の調製方法を記載している。別に、ざ瘡を治療する化合物も開示している。この文書は、薬理学的に活性のある化合物の誘導体は開示しておらず、皮膚で蓄積効果を引き起こすために存在させる亜鉛との相互作用の特定の側面にも、言及していない。結果は、有効な薬剤の全体的な経皮流動を低減させることであるが、これは、薬剤の真皮内への最初の取り込みを亢進するために、亜鉛と関連した蓄積物(reservoir)の形で保持される。
【0011】
リン酸クリンダマイシンは、ざ瘡の治療に有効な周知の抗生物質である。エリスロマイシンと違って、リン酸クリンダマイシンはこの適応症のための全身投与には適していないが、ざ瘡を治療するためにエリスロマイシン以外の物質を提供し、エリスロマイシンに耐性のある細菌系の増殖を回避する助けとなるのに有用である。
【0012】
局所用クリンダマイシン(クレオシンTO局所用ローション(CleocinTOTopicalLotion))は、1日2回、12週間43人のしゅさ患者に塗布した場合、経口テトラサイクリン治療の安全で効果的な代替品となることが実証されている[Wilkin他、Treatmentofrosacea:topicalclindamycinversusoraltetracycline、Int.J.Dermatol.、(1993)、32:65―67(非特許文献1)]。この研究にもかかわらず、しゅさを治療するための局所用クリンダマイシンの使用では、限られた発展しか見られない。
【0013】
Fawziの米国特許第4,621,075号(特許文献2)は、非水系の薬剤として許容できる局所用媒体中の、リン酸クリンダマイシンと酢酸亜鉛の組合せを開示している。水を含む処方剤は例示していないが、この処方剤は、所望のゲルに顕著な有害作用なしに5%までの水を含むことができる。この媒体にはセバシン酸ジイソプロピルが必須成分であり、他の成分は好ましくはエタノールである。開示された処方剤はゲル化可能である必要があり、1:1のモル濃度比ではゲル化しないことが明確に示されている。この処方剤では、セバシン酸ジイソプロピルが皮膚浸透促進剤として作用する。
【0014】
Fawziの米国特許第4,621,075号(特許文献2)の処方剤は、触ると非常に油っぽく、透明な溶液を形成せず、最終処方剤中で溶解していない大きな粒子が浮遊したままである。これは、治療する皮膚状態の油性性質と処方剤中に存在する過剰なエタノールとの両方により、ざ瘡の治療に理想的ではない。処方剤の油っぽい性質により患者の良好なコンプライアンスが促進されそうにないだけでなく、油っぽい処方剤は、ざ瘡の治療に不適切である。脆性処方剤中の大量のエタノールは急速に蒸発し、粘度の高い油性すなわち乾燥した沈着物が残り、その結果溶液からリン酸クリンダマイシンが析出し、その過程で皮膚を乾燥させ、したがって、油っぽい効果をさらに強めて経皮吸着を妨げる。
【0015】
国際公開公報WO97/15282号(特許文献3)は、3種類の周知のざ瘡治療薬、すなわち抗菌薬剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、亜鉛化合物を含む皮膚科学的疾患の治療方法を開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0016】
驚くべきことに、本発明者らは今回、亜鉛塩とリン酸クリンダマイシンの安定な水性製剤が高分子量ポリマーを形成することを発見した。これは、皮膚に取り込まれるようには見えず、したがってさらにフラックスを低減させ、また市場の他のクリンダマイシン製品が1日2回の処置を必要とするのに対して、1日に1回しか塗布する必要がない。
【0017】
したがって、第1の態様では、本発明は、皮膚疾患の治療に使用するための、実質的に等モル量のリン酸クリンダマイシンと水溶性亜鉛塩を含む、局所適用の水性製剤または処方剤を提供する。
【0018】
たとえば米国特許第4,621,075号では、水が存在すると、成分がゲル化せずに単に溶液に入り、所望のゲル形成が妨げられることが指摘されている。
【0019】
本発明者らは、リン酸クリンダマイシンの実質的に中性な水性製剤を使用するならば、水の存在下でリン酸クリンダマイシンと亜鉛塩のゲル形成が可能であることを発見した。リン酸クリンダマイシンの水性溶液は容易には形成されない。リン酸クリンダマイシンと溶媒の混合物に、製剤を中性またはややアルカリ性にするのに適当な量のアルカリ溶液を加えた場合、亜鉛塩を加えると速やかにゲルが形成される傾向がある。これらのゲルは、米国特許第4,621,075号に開示されるゲルより優れた品質を有する。
【0020】
したがって、好ましい実施形態では、本発明の製剤は実質的に中性のpHを有する。
【0021】
ゲル形成の条件は実質的に中性であることが好ましく、好ましくは5.5から8.0、特に7から7.5であり、一般的にそれがゲル形成の最適点である。ひとたびゲルが形成されると、分解することなしにpHを実質的に中性なpHの範囲、特にpH5.5から8.0内で変えることができる。たとえば、最初のゲルをさらに、任意選択で、以下で論じるように他の成分で相当に希釈してもよく、それによってpHの変動が生じる可能性がある。さらに、以下に記載するように、ゲルの形成はpHの低下をもたらす可能性がある。しかし、このような変動が上記範囲外にならなければ、組成物は一般的に安定になる。
【0022】
米国特許第4,621,075号の処方剤は、水性ではないのでpHを有さず、したがって本発明のような安定性またはゲル形成環境を提供することができない。
【0023】
上で言及したように、亜鉛/リン酸クリンダマイシン重合体の形成の最適pHはpH7付近である。リン酸クリンダマイシンは双極性イオン化合物であり、pH7ではリン酸基はほとんど脱プロトン化され、第三級アミンは基本的にプロトン化される。したがって、リン酸基は亜鉛塩の亜鉛イオンと錯体を形成することができる。pHを上記範囲外に上げるまたは下げると、一般に他の化学種が形成され、さらに、この処方剤の薬理学的有効性が低減する。
【0024】
理論に制限されるものではないが、本発明者らは、基本的に、静電気的に結合された大きな重合体が、実質的に中性なリン酸クリンダマイシンと亜鉛塩の水性製剤中で形成されることを発見した。これら重合体は、亜鉛塩のモル量がリン酸クリンダマイシンの量と大体同じまたはそれより多い場合に好んで形成される。亜鉛塩とリン酸クリンダマイシンの量が等モル量でない場合も重合体が形成されるが、より多い量で存在する過剰成分によって処方剤の特性が影響される可能性がある。このことは、亜鉛塩が過剰な場合はそうでもないが、亜鉛の量が等モルよりずっと少ない場合は特にそうであり、その場合、形成されるゲルは薄い傾向がある。
【0025】
亜鉛とリン酸クリンダマイシンで形成される重合体は皮膚内に入らない傾向があり、重合体が角質層に留まる可能性が高い。これは重合体の性質そのものに原因があるかもしれないが、本発明者らは、invitroセルロース膜を使用して、亜鉛のレベルを増加するとリン酸クリンダマイシンが皮膚内に浸透する能力がさらに低減することに気づいた。
【0026】
皮膚に塗布すると、リン酸クリンダマイシンまたはリン酸クリンダマイシンと亜鉛の錯体は、亜鉛を含む処方剤について当技術分野で既に観察されているように真皮に吸着されるよりむしろ、急速に角質層に吸着されるようにみえる。
【0027】
より具体的には、従来技術のこのような処方剤たとえばDalacinT(登録商標)を制御条件下で皮膚に塗布した場合、リン酸クリンダマイシンの一部は真皮に浸透して血漿に入るが、リン酸クリンダマイシンの大部分が皮膚の表面に残り、ふき取ることによって回収できる。それと比べて、本発明の処方剤を塗布した48時間後、皮膚から回収したリン酸クリンダマイシンのレベルは50%も低下した。しかし、DalacinT(登録商標)ではリン酸クリンダマイシンは真皮と血漿のどちらもで容易に検出されるが、本発明の処方剤は真皮に存在するリン酸クリンダマイシンではほとんどまたは全くなく、血漿中ではクリンダマイシンのレベルは相当に減少していた。
【0028】
したがって、本発明の処方剤は多くの側面において従来技術より有利である。この処方剤は水性の性質であるため、過剰のエタノールを含む処方剤で観察される一般的な問題である皮膚の乾燥が防止される。この技術分野で亜鉛は貯留効果を有すると考えられるが、これはリン酸クリンダマイシンを重合体として結合する働きもし、そのため、本発明の処方剤の使用によって生じるリン酸クリンダマイシンの全身濃度は無視できる程度となる。さらに、クリンダマイシンは皮膚表面に露出されたまま残されず、皮膚の表層に急速に吸収または吸着され、したがって洗い流されることが防止される。このことは、全身の濃度を増加させる危険を伴わずに、ずっと高いレベルのクリンダマイシンを与えた場合と似た効果になるので、特に有用である。加えて、たとえば脆性の傾向がある米国特許第4,621,075号の処方剤に比べて、本発明の処方剤は快適に使用でき、絞り出しのチューブやボトルから投薬できるように適切に処方されている。
【0029】
本発明の処方剤は、亜鉛とリン酸クリンダマイシンの重合体の組合せを含み、それがその成分と動的平衡にある。したがって、任意の時に、製剤中の亜鉛とリン酸クリンダマイシンが個別に同定可能である。錯体すなわち重合体の量は、処方剤内と皮膚上の条件の両方によって変わる。処方剤を皮膚に塗布することは、リン酸クリンダマイシンを直接的に投薬する役割を果たすが、より具体的には、この重合体が遅延放出性処方剤として働いて皮膚にリン酸クリンダマイシンが投薬される。したがって、即効作用も長期作用もあり、本発明の処方剤は1日1度しか塗布しないが、それでも、確立されたクリンダマイシン製剤と同じ治療効果を有する。
【0030】
リン酸クリンダマイシンと亜鉛の配位錯体は、元の亜鉛塩で亜鉛と結合していた陰イオンの性質に依存しない。本発明中で使用する亜鉛塩は本発明にとって重要ではない。しかし、選択された陰イオンは局所用処方剤中で薬剤として許容できるものでなければならないことが理解されるであろう。この塩は、適切な有機酸または無機酸との塩から選択されるであろう。そして、好ましくは水に、またはリン酸クリンダマイシンの溶解に使用する溶媒混合物に容易に溶解する。
【0031】
適切な亜鉛塩は、有機酸および無機酸から得られるものから選択することができる。亜鉛塩が有機酸から得られる場合は、酸は容易に解離する小さな陰イオンを有するもの、たとえば酢酸塩、プロピオン酸塩、またはピルビン酸塩であることが一般的に好ましく、飽和低級アルカン酸ならびにその水和形、特に酢酸亜鉛、具体的には酢酸亜鉛二水和物が好ましい。重合体にとって陰イオンはほとんどまたはまったく重要ではなく、主な考慮点は、亜鉛塩が亜鉛陽イオンを容易に提供することができ、その陰イオンが重合体の形成を妨げないことであることが理解されるであろう。この陰イオンが薬剤として許容できるものであるべきことも理解されるであろう。選択される任意の無機陰イオンにも同様の考慮がなされる。小さな陰イオンが一般的に好ましいが、治療上の活性のためにより大きな陰イオンたとえば有機陰イオンを選択してもよい。しかし、一般的に、単純な陰イオンたとえば塩化物イオンが好ましく、また、無機陰イオンよりも単純な有機陰イオンの方が、水/共溶媒混合物により容易に溶解するので、より好ましい。
【0032】
本発明の処方剤を安定させる主な手段はpH調節によるものであるが、他の手段には、抗結晶化剤、たとえばプロピレングリコール、以下で論じる増粘剤(thickener)、希釈剤、および最終処方剤に有害な影響を与えない、または処方剤に利点をもたらす他の物質たとえばエタノールが含まれる。このような追加の物質はすべて、最終処方剤の一部を形成する限り、薬剤として許容できることが好ましいことは、理解されよう。
【0033】
エタノール、または他のヒドロキシ置換炭化水素は、錯体の最初の形成時にリン酸クリンダマイシンの溶解を助けるのに適しており、最終処方剤の調製においても有用である。上で言及したように、リン酸クリンダマイシンは水に難溶性であり、適切な塩基、たとえば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの存在下でもこの化合物は容易に溶解しない。したがって、この溶液を得るためには共溶媒たとえばエタノールを使用することが好ましい。
【0034】
必要な共溶媒の量は、当分野の技術者には容易に決定できることが理解されよう。一般的に、溶解を高めるどのような量の共溶媒も有用であり、70%w/w以下の共溶媒を使用することが好ましい。適切なアルコールは室温の液体であり、好ましくは低級アルカノール、たとえばエタノールやイソプロパノールである。好ましい共溶媒は、薬剤として許容され水と容易に混和するエタノールである。しかし、水と容易に混和するならば、薬剤として許容されるどんな非水性共溶媒を利用することもできる。
【0035】
一般的に共溶媒の量を最小限にするのが好ましいので、このような共溶媒の、気づかれていようがそうでなかろうがどんな欠点も最小限に抑えるために、全体で50%以下の、好ましくは25%以下のエタノールを使用することが好ましい。最初の錯体の形成には約60%までのエタノールが使われることがあるが、実質的に同量の水とアルコールが好ましい。
【0036】
溶液を得るために共溶媒の量を最大限にし、その後、最終処方剤を調製する前に共溶媒の全部または一部を取り除くことができることも理解されるであろう。最終処方剤は単に、錯体形成し中性にした、水および共溶媒中のリン酸クリンダマイシンと亜鉛塩でもよく、または共溶媒を取り除いたものでもよい。より好ましくは、最終処方剤は以下で論じるさらなる成分、たとえば希釈剤および/または安定剤を含む。
【0037】
亜鉛とリン酸クリンダマイシンの配位錯体として形成された重合体は水性条件下でゲルを形成するが、局所用処方剤では低濃度のリン酸クリンダマイシンを使用することが好ましい。好ましい濃度は、0.1重量%から10重量%であり、より好ましい濃度は0.5重量%から5重量%であり、特に約1重量%から2重量%である。これらの濃度では、亜鉛中のリン酸クリンダマイシンの相互作用によって形成されたゲルは特別強固ではなく、したがって、増粘剤を含めることが望ましいかもしれない。好ましい増粘剤には、二酸化ケイ素、ケイ酸塩、カルボマー、およびセルロース化合物、たとえばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースが含まれ、現在のところヒドロキシエチルセルロースが好ましい。実質的に亜鉛/リン酸クリンダマイシンの配位錯体の形成を妨げず薬剤として許容できるならば、他の適切な、どの増粘剤も使用することができる。
【0038】
このような増粘剤を用いる場合、ゲルが流れ出すのを防ぐのに十分な量だけ用いる必要がある。所望の粘稠度を得るために、必要に応じてそれより多い量を用いてもよい。
【0039】
セルロース化合物は処方剤中の水を保持できる傾向もあるので、これらを増粘剤またはテクスチャー改質剤(texturemodifier)として用いることが特に好ましい。さらに、最終処方剤への影響は一般的に、処方剤に擬似塑性流動特性を伝達するなど流動特性を改変することであり、それによってたとえば処方剤のテクスチャーが快適であることが保証され、処方剤の投薬を補助する。
【0040】
増粘剤すなわち混入物の量は、約0.2から約8%w/wが適切なことがあるが、より効果的なこのようなゲル化剤をより低いレベル、たとえば約0.5から約3%、好ましくは約0.7から約2%で使用することもでき、たとえば特にセルロース誘導体の場合は有用なレベルは約0.8から1.5%である。
【0041】
上で言及したように、重合体を形成させるのに好ましいpHは7付近である。本発明では、リン酸クリンダマイシンの溶液または懸濁液をまず調製し、その後この製剤のpHを約pH7に調整することが一般的に好ましい。より詳細には、本発明者らは、添付の実施例の条件下ではpH7.5が良い結果をもたらすことを発見した。ひとたびこのpHになると、リン酸クリンダマイシンは、たとえば特にエタノールの存在下ですっかり溶けやすくなる。
【0042】
実質的に中性なpHに調整した後、亜鉛塩たとえば酢酸亜鉛を加える。これは、pHを調整した溶液を、すべてのリン酸クリンダマイシンが溶解するまで攪拌した後に行うことが好ましいが、必須ではない。生じたこの混合物を攪拌することにより、一般的にはすぐにまたは数分内に、溶液が濃厚になる。これに伴う掻き混ぜの種類には特に制限はない。攪拌は便利な一手段であり、特に大きなバッチを調製する場合は高剪断で攪拌することによって、生じるゲルの均一性が確保される。
【0043】
その後、このような処方剤を直接使用することができ、あるいは、好ましくは、任意の好ましい賦形剤、界面活性剤、発色剤、安定剤、ゲル化剤、および最終組成物に組み込むことが望ましい任意の他の材料の組込みと同時に、上で言及した好ましい濃度に希釈する。
【0044】
したがって、本発明はさらに、まずリン酸クリンダマイシンを水性媒体に溶解または懸濁させ、次いで生じた溶液または懸濁液を実質的に中性なpHに調整することを含み、好ましくはこのpHがpH7.0からpH7.5である、上記製剤の製造方法を提供する。
【0045】
特に好ましいアルカリはないが、本発明者らは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、特に水酸化ナトリウムの水溶液が好都合であることを見出した。量は、リン酸クリンダマイシンを含む水性製剤のpHを7から7.5、より一般的にはpH5.5から8.0にするのに必要な量である。リン酸クリンダマイシンを含む水性製剤は、溶液、懸濁液、単なる混合物、またはこれらの形態の任意の組合せとすることができる。アルカリを加え、特に最終pHを約6.5以上にした後、残った未溶解のリン酸クリンダマイシンは周囲温度で、好ましくは少なくとも25重量%の共溶媒の存在下で、特に共溶媒がエタノールの場合、急速に溶液に入る。
【0046】
リン酸クリンダマイシンに亜鉛塩を加えると、亜鉛と脱プロトン化されたリン酸基との錯体形成により中性重合体が生じるが、プロトンと亜鉛塩陰イオンを放出するので、酸性溶液が生じる傾向にある。たとえば陰イオンが酢酸イオンの場合は、これは任意の水/共溶媒混合液に容易に溶解するだけでなく、プロトンに関連して、無機陰イオンたとえば塩化物イオンに比べて腐食性がより低い酸性溶液を形成する。
【0047】
したがって、アルカリの量は、pH7以上で優先的に起こるが特に条件次第でより低いpHで起こる可能性があるクリンダマイシンのリン酸基の脱プロトン化が生じるだけでなく、亜鉛塩の追加および取り込み後に5.5より高いpH、好ましくは6.0以上のpHを有する最終処方剤が得られるように選択することが好ましい。
【0048】
「水性媒体」という用語は、本明細書中では、相当量の、好ましくは少なくとも30%の水を含む任意の液体媒体を表す。
【0049】
最初の水性媒体中のリン酸クリンダマイシンと亜鉛塩の製剤を最終処方剤の調製に使用することが一般的に好ましい。また、最初の製剤が最終処方剤の50重量%未満を形成することが一般的に好ましく、残りの構成成分は亜鉛塩を加えた後に加える。これにより、最終処方剤を作成する前に、最適条件で重合体が形成されることが可能になる。
【0050】
実際、アルカリを加える前にまたはそれと同時に亜鉛塩を加えることもできるが、これはリン酸クリンダマイシンへの作用を妨害する可能性があり、一般には好ましくない。
【0051】
最終処方剤は一般的に、重合体の分解を促進しないように選択されるべきである。最初の錯体を含む媒体のいかなる希釈も、特に希釈の大部分を水で行った場合、ある程度の分解をもたらす。したがって、非水性媒体または希釈剤を大量に含む適切な局所用媒体を使用することが好ましい。この点に関して、大量とは少なくとも40重量%であり、80重量%までにすることができる。
【0052】
一般的に、最初の錯体と最終処方剤のどちらの調製中もずっと、同程度の水性:非水性比を大まかに維持することが好ましい。遵守すべき具体的な比はないが、リン酸クリンダマイシンと亜鉛塩の溶解度を考慮することが好ましい。リン酸クリンダマイシンは、ニートなエタノールにさえ特に容易に溶解する物質ではないが、亜鉛塩たとえば酢酸亜鉛は水に容易に溶解し、エタノールにはより低い程度で溶解するので、2:1の非水性:水性比が最終処方剤に一般的に有用であり、1:1から2.5:1の範囲も好都合である。特に、ゲルの最初の製剤には、より多量の非水性共溶媒を用いてもよい。当分野の技術者には、他の範囲も即座に明らかとなるであろう。上記の組合せにより、亜鉛イオンの溶解を促進するのに十分な量の水と、双極性イオンであるリン酸クリンダマイシンとの相互作用とを維持しながら、リン酸クリンダマイシンの十分な溶解が可能になる。
【0053】
最終処方剤の共溶媒は、リン酸クリンダマイシンを能動的に追い出さない限り、リン酸クリンダマイシンを溶液内に保持するのに関与している必要はないことも理解されるであろう。そうではなく、これらは、下でより詳細に説明する、この処方剤の他の側面に関与していてもよい。しかし、溶液中のリン酸クリンダマイシンの溶解の増強、促進、保持の目的で、一定レベルの共溶媒を含めることが一般的に望ましく、こうすると、最終処方剤の非水性成分の一部を適切に形成することができる。
【0054】
したがって、最初の媒体と最終処方剤の非水性:水性レベルは4:1から2:3、より好ましくは3:1から1:1、具体的には2.5:1から1.5:1、特に2:1を用いることが好ましく、この比は最初の媒体と最終処方剤で同じまたは異なり、好ましくは同じである。
【0055】
本発明の処方剤は任意の適切な形にすることができ、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、または任意の他の適切な形にすることができるが、塗布した皮膚領域から流れないように、また目的の領域に適切な量の処方剤を塗布することができるように十分な粘性があることが好ましい。所望の処方剤タイプを得るために、水性および非水性成分を適切に選択することができる。好ましい処方剤形態はゲルである。
【0056】
本発明の利点はまた、一般的に皮膚浸透促進剤たとえばセバシン酸ジイソプロピルを使用する必要がないことである。特に、このような促進剤はリン酸クリンダマイシンの真皮内の蓄積および血漿中のレベルをより高める。それと比較して、本発明の処方剤中には特に皮膚浸透促進剤が存在しないので、これが一般的に回避される。
【0057】
本発明者らは、本発明中で物理的に安定化させる化合物を用いることが有利であることを発見した。亜鉛とリン酸クリンダマイシンの水性処方剤は、保管中に結晶を形成する可能性があり、これは望ましくない。したがって、プロピレングリコールなどの薬剤を含めることによって、このような結晶形成を回避できることを見出した。本発明では薬剤として許容されるプロピレングリコールが有用なことが見出されたが、薬剤として許容される任意の他の安定な親水性溶媒たとえばグリセリン、様々なグレードのポリエチレングリコール、またはマクロゴールを使用してもよい。このような安定化化合物は、約1重量%から約80重量%までの任意の適切な量で使用することができる。
【0058】
このような親水性溶媒すなわち共溶媒を、所望する場合には、最終処方剤に追加する非水性相の実質的に全部分として用いてもよい。より好ましくは、最終処方剤を得るために加える追加の非水性材料は、リン酸クリンダマイシン/亜鉛錯体の最初の製剤の調整で用いた、任意の最初の共溶媒の一部を含む。この量は100%までにすることができるが、好ましくは追加の非水性成分の10から50%であり、より好ましくは15から30%、たとえば約20%である。より多い量にすると、蒸発して溶液を濃縮させる傾向があり、望ましくないことがある。
【0059】
最終処方剤を得るために加える任意の非水性物質は、好ましくは不揮発性であるか、あるいは皮膚に適用したすぐ後に実質的に完全に蒸発してしまわない程度に不揮発性である。なお、たとえばエタノールは揮発性であるとみなされ、プロピレングリコールは不揮発性であるとみなされる。
【0060】
本発明の処方剤はまた、チキソトロピー性であることが見出され、一般的に保管するにつれて粘度が増加する。保管に際して特に問題はなく、本発明の好ましい処方剤は、悪影響なしに少なくとも2年間保存することができる。
【0061】
上に記載の処方剤を薬理学的に有効な量だけ適用することを含む、皮膚疾患を治療する方法をさらに提供する。皮膚に適用すべき処方剤の適切な量は、たとえば約0.01から0.3mlcm―2、より好ましくは約0.05から0.1mlcm―2であるが、特に好ましい投薬法(regimen)はなく、単に処方剤を発症した領域、または治療を所望する領域に適用するだけで十分である。
【0062】
本発明による治療に適した皮膚疾患には特に尋常性ざ瘡が含まれるが、クリンダマイシンまたはリン酸クリンダマイシンによって治療可能な任意の他の状態、特にしゅさも含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
次に本発明を、以下の非限定的な実施例に関してさらに例示する。実施例中で使用した材料は以下のように入手した。すなわち、リン酸クリンダマイシン(USPBNB21946)、Genzyme;水酸化ナトリウムペレット(BNB552682)、酢酸亜鉛二水和物(BND0325)、ヒドロキシエチルセルロース(BN9906B038)、プロピレングリコール(BN08101―1)、AugustWolff;エタノール(99から100%v/v)およびエタノール(96%v/v)、BDH;ポリエチレングリコール400、SigmaPharmaceuticals;酢酸亜鉛(無水)、AldrichChemicalCo.;セバシン酸ジイソプロピル、A&EConnockLtd.;Spectra/Pore(登録商標)BiotechCEmembrane(MWCO5000)、英国ケンブリッジシャー州のNBSBiologicals。脱イオン水は、Option3WaterPurifier(Elga)を使用して得た。
【0064】
実施例を、添付の図に関連して例示する。
[実施例1]
【0065】
クリンダマイシンゲル1%w/w
調製の方法
1.処方
以下に示すように、処方を作成した。
【0066】
【表1】
Figure 2004517829
【0067】
2.製造
錯体
a)ホモジナイザーを使用してエタノールと精製水を混合する。
b)ホモジナイズしながら、リン酸クリンダマイシン(検定および水含量について補正した重量)を加えて懸濁液を形成させる。
c)混合を続けながら、30%w/w水酸化ナトリウムをゆっくり加えてpH7.5にする(これによりリン酸クリンダマイシンが溶解できる)。pHを記録し、加えた水の総量を計算する。
d)酢酸亜鉛二水和物を精製水に溶解し、透明な溶液が形成されるまで混合する。
e)ホモジナイズを続けながら、酢酸亜鉛溶液をpH7.5のリン酸クリンダマイシン溶液に加える。均質な半透明の白色ゲルが形成されるまで混合を続ける。
【0068】
このプロセスは、いくつかのより少ない量のサブバッチとして行うことができる。
【0069】
セルロースゲル基剤
f)プロピレングリコールと96%エタノールを均一になるまで混合する。
g)ホモジナイズしながら、透明な均質のゲルが形成されるまでヒドロキシエチルセルロースを加える。
【0070】
最終ゲル製造
h)リン酸クリンダマイシン亜鉛錯体を基剤ゲルに加え、均一な白色不透明ゲルが生成されるまで混合する。
i)100%まで水を加え、均一になるまで混合する。
j)チューブに詰める。
[実施例2]
【0071】
米国特許第4,621,075号は、非水性の局所用媒体中の、モル濃度比が1:1.2以上のリン酸クリンダマイシンと酢酸亜鉛の組合せを開示する。この特許は、これより低い比では形態不良ゲルが形成される、またはゲルが形成されないと記述している。この実施例は、本発明の処方剤と米国特許第4,621,075号の処方剤(本発明書中では¨P&G特許¨または単に¨P&G¨とする)の相違点を確定する。本発明書では、CPとはリン酸クリンダマイシンであり、ZnAとは酢酸亜鉛二水和物である。
【0072】
この特許と矛盾することに、モル濃度比1:1のCP:ZnAでゲル形成が生じることが見出された。すべてのP&G処方剤は触ると非常に油っぽかった。
【0073】
この実施例では、本発明の処方剤とP&Gの処方剤のレオロジーを調査した。加えた応力に流速が直接関係する単純な流体は、ニュートン流体とみなされる。しかし、製薬上の流体の多くは、剪断速度に応じて流体の粘度が異なるのでこの規則に従わず、したがってニュートン流体ではないとみなされる。1つの逸脱は塑性流動であり、これは、流動曲線が原点を通らずに、降伏値と呼ばれる点で剪断応力軸と交差する場合に生じる。これは、塑性物質がこのような剪断応力値を超えるまでは流れないからである。より低い応力では、この物質は固体(弾性)物質として振舞う。
【0074】
降伏価は存在せず、剪断応力が加えられると物質はすぐに流れるので、原点で擬似塑性流動が起こる。しかし、曲線の傾きは、剪断速度が増加するにつれて徐々に増大する。擬似塑性物質の粘性は、流動曲線の直線部分またはそれに引いた任意の接線の逆数から導き出される(他の物質と同様)。したがって、擬似塑性物質の剪断速度が増加するにつれて粘度は低減する。
【0075】
本実施例は3パートに分かれている。第1パートでは、米国特許第4,621,075号、実施例Vに記載のようにリン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛のモル濃度比約1:0.5、1:1、1:1.5、1:2でP&G錯体を調製し、そのレオロジーを、同様のCP:ZnA比で調製した本発明の好ましい処方剤のレオロジーと比較した。本実施例の他のパートと同様、本発明の好ましい処方剤は、錯体および最終処方剤の両方として調製した。
【0076】
本実施例の第2パートでは、米国特許第4,621,075号、実施例IIおよびIVに記載のようにP&G錯体を調製し、そのレオロジーを、本発明の好ましい処方剤のレオロジーと比較した。
【0077】
第3パートでは、米国特許第4,621,075号、実施例Vに記載のようにリン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛のモル濃度比1:1.5でP&G錯体を調製し、そのレオロジーに対する5、15、40%(w/w)の水の効果を、本発明の好ましい処方剤の同様のレオロジーと比較した。
【0078】
パート1
P&G処方剤
28.0gのセバシン酸ジイソプロピルをビーカーに測り取り、その後70.5gのエタノールを測ってビーカーに加える。その後磁気攪拌器を使用してこれら2つの成分を穏やかに攪拌して混合する。エタノールの蒸発を最小限にするため、混合中はビーカーを覆う。1.0gのリン酸クリンダマイシンをビーカーに加え、約2分間攪拌を続ける。その後0.5gの酢酸亜鉛(無水)を加え、混合物が濃厚になるまで攪拌を続ける。攪拌子を取り除き、混合物を静置する。数時間後、透明なゲルが形成される。
【0079】
リン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛(無水)のモル濃度比は、リン酸クリンダマイシンのモル濃度を一定に保ち、酢酸亜鉛のモル濃度を変える(無水エタノールを用いて調整)ことによって変える。検査したリン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛の(モル濃度)比は、1:0.5、1:1.0、1:1.5、1:2.0であった。
【0080】
本発明の処方剤
錯体を以下のように調製した。ホモジナイザーを用いて40gのエタノールと40gの精製水を混合した。ホモジナイズを続けながら、リン酸クリンダマイシン(検定および水含量について補正した重量)を加え、懸濁液を形成させる。混合を続けながら、30%w/w水酸化ナトリウムを加えてpH7.5にした(pHおよび水の総量を記録する)。2.064gの酢酸亜鉛二水和物を8gの精製水に溶かし、透明な溶液が形成するまで混合した。ホモジナイズを続けながら、pH7.5のリン酸クリンダマイシン溶液に酢酸亜鉛溶液を加える。均質の半透明ゲルが形成されるまで混合を続ける。
【0081】
処方剤は以下のように調製した。160gのプロピレングリコールと40gの96%v/vエタノールを、均質になるまで混合する。ホモジナイズを続けながら、透明な均質のゲルが形成されるまで4gのヒドロキシエチルセルロースを加える。その後、このようにして形成したゲルにリン酸クリンダマイシン:亜鉛錯体を加え、均一の白色不透明なゲルが生成されるまで混合した。最終重量400gとなるまで水を加え、混合した。リン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛二水和物のモル濃度比は、クリンダマイシンのモル濃度を一定に保ち、酢酸亜鉛二水和物のモル濃度を変える(水で調整)ことによって変える。
【0082】
製剤の完成後、同時に行うレオロジーおよび核酸の調査の前に、処方剤を室温で30分間保存する。このようなプロトコルにより、処方剤がすべて同じ熟成で検査されることが保証される。
【0083】
【表2】
Figure 2004517829
【0084】
パート2
本発明の処方剤
これらを上記のパート1のように調製した。
【0085】
P&G処方剤
米国特許第4,621,075号の実施例II―25.0gのポリエチレングリコールをビーカーに測り取る。その後73.4gのエタノールを測り、ビーカーに加える。その後磁気攪拌器を使用してこれら2つの成分を穏やかに攪拌して混合する。エタノールの蒸発を最小限にするため、混合中はビーカーに覆いをかけた。1.0gのリン酸クリンダマイシンをビーカーに加え、約2分間攪拌を続ける。その後0.54gの酢酸亜鉛(無水)を加え、混合物が濃厚になるまで攪拌を続ける。攪拌子を取り除き、混合物を静置する。数時間後、透明なゲルが形成される。
【0086】
【表3】
Figure 2004517829
【0087】
米国特許第4,621,075号の実施例IV―99.23gのエタノールを測りビーカーに加える。ビーカーに0.50gのリン酸クリンダマイシンを加え、約2分間攪拌する。エタノールの蒸発を最小限にするため、混合中はビーカーに覆いをかける。その後0.27gの酢酸亜鉛(無水)を加え、混合物が濃厚になるまで攪拌を続ける。攪拌子を取り除き、混合物を静置する。数時間後、透明なゲルが形成される。
【0088】
【表4】
Figure 2004517829
【0089】
パート3
本発明の処方剤
これらを上記のパート1のように調製した。
【0090】
P&G処方剤
米国特許第4,621,075号の実施例V―28.0gのセバシン酸ジイソプロピルをビーカーに測り取る。その後70.46gまたは水含有量に従った任意の量(下記の表参照)のエタノールを測り、ビーカーに加える。その後磁気攪拌器を使用してこれら2つの成分を穏やかに攪拌して混合する。エタノールの蒸発を最小限にするため、混合中はビーカーを覆う。1.0gのリン酸クリンダマイシンをビーカーに加え、約2分間攪拌を続ける。その後0.54gの酢酸亜鉛(無水)を加え、混合物が濃厚になるまで攪拌を続ける。その後(適切な場合には)混合物に水を加え、均質な混合物が形成されるまで攪拌を続ける。攪拌子を取り除き、混合物を静置する。数時間後、透明なゲルが形成される。追加の水がエタノール含量に置き換えられても、リン酸クリンダマイシン:酢酸亜鉛(無水)のモル濃度比は一定に保たれる。
【0091】
【表5】
Figure 2004517829
【0092】
レオロジー
レオロジーの測定は、Carri―MedCSL100レオメーターを使用して、下記の表に示した設定を用いて実施した。
a)調査対象の処方剤2mLをシリンジ(5ml)から約1ml/秒の速度で押し出した。
b)その後、へらを使用して試料をプラットフォームの中央に静かに置いた。
c)流動曲線を生成するためにレオメーターを剪断応力モードで使用した。
d)各処方剤で測定した再現数は、各流動曲線を完成させるのに必要な時間に依存した。
【0093】
1.予備剪断応力 0 Pa
2.予備剪断時間 00:00:00 時間:分:秒
3.平行化時間 00:01:00 時間:分:秒
4.実験モード 剪断応力走査
5.温度 15.0 ℃
6.開始応力 0 Pa
7.最終応力 10.00 Pa
8.応力モード 直線
9.応力上昇時間 00:05:00 時間:分:秒
10.測定システムタイプ 平衡プレート
11.プレート直径 4.0 cm
12.測定システムギャップ 250 μm
13.測定システム慣性 1.440 μNms
処方剤の性質に応じて最終応力および上昇時間を変えたが、すべての処方剤において実験の間中、応力適用速度2Pa/分を維持した。
【0094】
結果
米国特許第4,621,075号の実施例Vに従って調製したゲルはどれも透明でなく、すべてのゲルが未溶解のCPを含んでいた。
【0095】
レオロジーの測定
1:0.5のCP:ZnAモル濃度比では、本発明の錯体とP&G処方剤のいずれの流動曲線も塑性流動を示していたが、本発明の処方剤の流動曲線は典型的な擬似塑性流動であった。この観察は、調査した他のCP:ZnAモル濃度比で同様であり、CP:ZnAモル濃度比1:1.5のものを図1に示した。CP:ZnAモル濃度比を1:0.5から1:1.5に増加すると、本発明の錯体およびP&G処方剤で降伏価の増加が観察された。しかし、いずれのシステムでも、モル濃度1:1.5から1:2では降伏価の有意な差(p>0.05)は観察されなかった。
【0096】
添付の図1に、CP:ZnAのモル濃度比1:1.5を有する処方剤の挙動を表す流動曲線を示した。他の図と同様、「錯体」および「処方剤」はそれぞれ本発明の錯体および処方剤を示す。
【0097】
表1の結果により、すべてのCP:ZnAモル濃度比において、一番高いηappを有する処方剤は本発明の処方剤から得られたことが明示された。またηapp(見かけ粘度―曲線の傾きの逆数から導かれる)が、調査したすべての処方剤において、ZnAのモル濃度を0.5から2.0に増加するにつれて増大することが観察された(CP:ZnAのモル濃度比1:2のP&G処方剤を除く)。P&G処方剤を本発明の錯体を比較したとき、明らかな傾向は見受けられなかった。CP:ZnAモル濃度比1:0.5では、本発明の錯体のηappはP&G処方剤より有意に(p<0.05)大きいことが分かった。しかし、他のすべてのモルCP:ZnA比においてP&G処方剤のηappは本発明の錯体より大きいことが判明したにもかかわらず、有意な差(p>0.05)は観察されなかった。
【0098】
【表6】
Figure 2004517829
【0099】
パート2
このパートでは、本発明の錯体(CP:ZnA、1:1)の流動曲線とP&G実施例IIおよびIVの流動曲線を比較した。前で言及したように、本発明の錯体および処方剤はそれぞれ可塑性流動特性および擬似塑性流動特性を示した。P&G実施例IIの処方剤の流動曲線は、その降伏価が極端に高かったために(>350Pa)作成できなかった。P&G実施例IVの処方剤の流動曲線は、本発明の処方剤の錯体に比べて有意(p<0.05)に大きい可塑性流動特性を示唆する。
【0100】
結果を図2に示し、これは調査した処方剤の挙動を表す流動曲線を示す。
【0101】
図2は調査した処方剤のηappを比較する。P&G実施例IVの処方剤のηappは、本発明の錯体と有意に差がある(p>0.05)ことが見出されなかった。しかし、本発明の処方剤は、本発明の錯体とP&G実施例IVの処方剤のいずれよりも有意に(p<0.05)大きいことが見出された。
【0102】
【表7】
Figure 2004517829
【0103】
パート3
このパートでは、P&G処方剤(CP:ZnA、1:1.5)で5、15、40%(w/w)の水での流動曲線、本発明の錯体の流動曲線、本発明の処方剤の流動曲線を比較した。上で観察したように、本発明の錯体および最終処方剤はそれぞれ可塑性流動特性および擬似塑性流動特性を示した。この場合も、P&G処方剤の流動曲線は可塑性流動を示した。しかし、P&G処方剤に水を加えても、明らかな傾向は見受けられなかった。これらの結果を図3に示し、これは調査した処方剤の挙動を表す流動曲線を示す。5、15%(w/w)の水でのP&G処方剤の可塑性流動特性は類似していることが見受けられ、0、40%(w/w)の水でのP&G処方剤も同様の可塑性流動特性を示したが、有意により大きい降伏値を有する。調査したP&G処方剤の流動曲線は、本発明の錯体と比べて特徴としてより可塑性があった。
【0104】
表3は、調査した処方剤のηappを実証する。ここでも、結果から、P&G処方剤で水の割合を40%(w/w)に増加したときに明らかな傾向は見受けられなかった。5%と15%(w/w)の水のP&G処方剤でηappの有意な差は観察されず、このことは0と40%(w/w)の水でも同様であった。重要なことに、本研究で調査したP&G処方剤のηappはすべて、本発明の錯体(CP:ZnA,1:1)のηappより有意に大きく、本発明の処方剤のηappは調査した他のすべてのシステムより有意に(p<0.05)大きいことが見出された。
【0105】
【表8】
Figure 2004517829
【0106】
本発明の錯体およびP&G処方剤で、パート1、2、3で見られた可塑性流動は、CPとZnAの錯体形成に依存していることが見出された。このことは、CP:ZnAのモル濃度比が1:0.5から1:2に増加するにつれて一般的に処方剤のηappも増大したことによって、パート1で明示された。
【0107】
本発明の処方剤のすべてで、調査したすべてのCP:ZnAモル濃度比で実証された擬似塑性流動は、それの内部に存在するヒドロキシエチルセルロースによるものかもしれない。P&G実施例IIの処方剤では、処方剤の降伏価が高いことが脆性のゲル構造を示唆するので流動曲線を作成しなかった。
【0108】
調査したすべてのP&G処方剤が本発明の錯体より大きな可塑性流動を示したが、本発明の処方剤の組とP&G処方剤の組はいずれも異なる流動特性を示したので、直接比較することができなかった。これは、水を用いて作成したP&G処方剤にもあてはまり(米国特許第4,621,075号の教示に矛盾する)、水の存在は、P&G処方剤の特性に対して、驚くほどわずかにしか顕著な違いを与えなかった。
【0109】
結果により、本発明の錯体およびP&G処方剤のレオロジー特性に亜鉛が相当な影響を与えることが分かり、1:1.5から1:2のCP:ZnA比ではいずれの処方剤でも有意な差が観察されなかったが、CP:ZnA比を1:0.5から1:1.5に増加するにつれて可塑性流動特性も増大することが見出された。しかし、すべてのP&G処方剤(CP:ZnA、1:0.5以外)において、対応する本発明の錯体と比べて有意に高いηappを有することが分かり、これにより処方剤内では異なる機構が存在することが示される。
【0110】
CP:ZnA錯体の影響は本発明の処方剤ではそれ程有意ではなく、本発明の処方剤が示した擬似塑性流動により、P&G処方剤は本発明の処方剤と有意に異なることが示唆される。このことは、パート2のデータで実証される。P&G処方剤に様々な量の水を加えても、そのレオロジー特性に変化を与えなかったことから、P&G処方剤と本発明の処方剤は有意に異なることがさらに示唆された。
【0111】
したがって、得られたレオロジーデータから、本発明の処方剤とP&G処方剤のいずれも、CPとZnの錯体形成に関与する機構、およびその結果レオロジーに与える影響に関して非常に異なった挙動を示すと推論される。
[実施例3]
【0112】
放出の測定
本実施例では、P&G処方剤から合成膜を介してクリンダマイシンを放出する速度と、本発明の処方剤から放出する速度を比較した。
【0113】
非無菌半固形処方剤に関する、SUPAC―SSに基づく指針に従った[ZCG31T;FDA(CDER)、1997、Guidanceforindustry―SUPAC―SSNon―sterileSemisolidDosageForm,Scale―upandpost―approvalchanges:Chemistry,manufacturingandcontrols;invitroreleasetestingandinvivobioequivalencedocumentation]。この指針は、投与に局所用経路を意図している無菌的でない半固体製剤たとえばクリーム、ゲル、ローション、軟膏などを対象としている。
【0114】
本実施例は、上記実施例2のパート1、2、3に従って調製した処方剤を用いて、3つのパートで実施した。
【0115】
調査するすべての処方剤のpHを、実験の最初と最後に測定した。処方剤の検査は、FDAのSUPACInVitroReleaseTestingandInVivoBioequivalenceguidelines(上)に従って行った。
【0116】
6システムのフランツ拡散セルシステム(Franzdiffusioncellsystems)(直径18mm開口)に合成膜(セルロースエステルMWCO3500)をはめ込み、レシーバー液として脱イオン水を用いて、これを各バッチに使用した。無限用量条件(infinitedosecondition)に対応する、正確に秤量した処方剤(300mg)を膜状に均一に置き、溶媒の蒸発および組成の変化を防ぐためにParafilm(登録商標)で封入した。フランツセルを32℃の水浴中に置いた。レセプター相の試料(500μL)を1、2、3、4、5、6、8時間の時に取り除いた。レセプターチャンバーから取り除いたアリコートは、新しいアリコートのレシーバー液(脱イオン水)で置き換えた。レセプター相から取り除いた試料で、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)による薬物含量分析を行った。
【0117】
HPLC方法
移動相:pH2.5のリン酸緩衝液:アセトニトリル、80:20
カラム:SupelcosilLC―8、25cm×4.6mm、5μm
検出器:210nm
流速: 1.0mL/分
注入量:100μL
温度: 35℃
【0118】
緩衝液の調製:リン酸カリウム緩衝液(13.6mg/mL)、pH2.5は、4Lの水に68gのオルトリン酸二水素カリウムを溶かすことによって調製される。オルトリン酸を用いてこの溶液をpH2.5に調整し、5Lまで水を加える。必要に応じて緩衝液を濾過する。
【0119】
移動相:80体積部のpH2.5リン酸緩衝液を20体積部のHPLC級アセトニトリルと混合する。移動相は使用前に濾過する。
【0120】
放出割合を時間に対してプロットした。これは直線となり、その傾きは放出速度を表した。各処方剤の6つの試料から6つの傾きが得られ、invitro放出速度を与えた。
【0121】
本発明の錯体および処方剤すべてのpHを測定し、以下に示す。
【0122】
【表9】
Figure 2004517829
【0123】
さらに、試験の前にP&G処方剤のpHを測定し、それらは以下のとおりである。
【0124】
【表10】
Figure 2004517829
【0125】
パート1
それぞれの処方剤の、すべてのCP:ZnAモル濃度比で検査した放出プロフィールを表4に示す。様々なCP:ZnAモル濃度比は、すべての処方剤からの、酢酸セルロース膜を介したCPの放出速度に有意に(p<0.05)影響を与えるが、本発明の処方剤では(下記表の「処方剤」)小さな変化しか示さないことが分かる。一番低い放出レベルが、本発明の処方剤でCP:ZnAのモル濃度比1:1であることが注目に値し、これは、本発明の好ましい態様と一致している。
【0126】
【表11】
Figure 2004517829
【0127】
パート2
本パートの結果を表5および図4に示す。図4は、時間経過にしたがったP&GII、P&GIV、本発明の錯体、本発明の処方剤(CP:ZnA、1:1モル濃度比)からのCPの放出効果、平均±標準偏差(n=5、6)を示す。
【0128】
この結果は、P&GIVの処方剤の放出速度がP&GIIの処方剤の2倍以上であったことを実証する。いずれのP&G処方剤も、本発明の錯体または処方剤のどちらよりも有意に大きなCP放出を生じることが分かった。このデータは、セルロースエステル膜を介したCPの放出は、P&GIIのグリコール400をエタノールと置き換えた(P&GIV)場合に、CP濃度が半分でも高まることを示唆する。
【0129】
【表12】
Figure 2004517829
【0130】
パート3
結果を表6および図5に示す。図5は、CP:ZnAのモル濃度比1:1.5のP&G処方剤に5、15、40%の水を加えた場合の効果を、本発明の錯体および処方剤(CP:ZnA、1:1)と比較して、実証する。P&G処方剤(すべての水含有量)からのCP放出速度は本発明の処方剤(CP:ZnA、1:1)より有意に大きい(p>0.05)ことが見出され、これにより送達されるまでの期間がより長くなり、これは、本発明の好ましい態様に一致する。
【0131】
【表13】
Figure 2004517829
【0132】
実施例2から、CP:ZnAモル濃度比1:1.5では、非水性のP&G処方剤は、本発明の錯体の水性システムと比べて有意な差(p>0.05)がないことが分かった。したがって、P&G処方剤に水を加えることによっては、P&G処方剤からのCPの放出速度は変わらないと予想される。しかし、水の割合を0%から40%に増加させるとCPの放出速度が有意に増加することが分かり、P&G処方剤からのCP放出速度は水に非常に影響され易いことが示唆された。さらに、本発明の処方剤は約40%の水を含むが、P&G処方剤(同様の量の水を含む)の約20%の放出速度しかなく、これら2つの処方剤は非常に異なった挙動を表すことを示した。
【0133】
したがって、観察された拡散データから、本発明の処方剤とP&G処方剤のいずれもが、CPとZnの錯体形成に関する機構、および結果としてCPの熱力学的活性(薬剤放出)に与えられる影響の点で、非常に異なった挙動を示すと推論される。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】CP:ZnAのモル濃度比1:1.5を有する処方剤の挙動を示す流動曲線である。
【図2】本発明の処方剤の挙動と比較した、米国特許第4,621,075号の実施例IIおよびIVの処方剤の挙動を示す流動曲線である。
【図3】米国特許第4,621,075号の、0から40%の量の水を含む処方剤の挙動を示す流動図である。
【図4】P&GII、P&GIV、本発明の錯体、本発明の処方剤(CP:ZnA、モル濃度比1:1)の、時間経過に従ったCP放出の効果を示す図である。
【図5】P&G処方剤に5%、15%、40%の水を加えた際に、リン酸クリンダマイシンの放出速度に与えられる影響を例示する図である。

Claims (40)

  1. 皮膚疾患の治療に用いるための、実質的に等モル量のリン酸クリンダマイシンと水溶性亜鉛塩を含む、局所適用の水性製剤。
  2. 実質的に中性のpHを有する請求項1に記載の製剤。
  3. pHが5.5から8.0である請求項2に記載の製剤。
  4. pHが5.5より高い、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製剤。
  5. pHが6.0以上である請求項4に記載の製剤。
  6. クリンダマイシンの濃度が0.1重量%から10重量%である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の製剤。
  7. クリンダマイシンの濃度が0.5%から5%w/wである請求項6に記載の製剤。
  8. クリンダマイシンの濃度が1%から2%w/wである請求項7に記載の製剤。
  9. 亜鉛塩が酢酸亜鉛である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の製剤。
  10. 亜鉛塩が酢酸亜鉛二水和物である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の製剤。
  11. 非水性媒体または希釈剤を40重量%から80重量%の量で含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の製剤。
  12. 非水性:水性の成分重量比が4:1から2:3である請求項11に記載の製剤。
  13. 前記比が2.5:1から1.5:1である請求項12に記載の製剤。
  14. 薬理学的に許容できる親水性共溶媒を含む請求項1乃至13のいずれか一項に記載の製剤。
  15. 共溶媒が、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、マクロゴール、エタノールの1以上を含む、請求項14に記載の製剤。
  16. 製剤の10重量%から50重量%のエタノールを含む請求項15に記載の製剤。
  17. 20%から30%のエタノールを含む請求項16に記載の製剤。
  18. 増粘剤を含む請求項1乃至17のいずれか一項に記載の製剤。
  19. 増粘剤が、カルボマーおよびセルロース化合物から選択される、請求項18に記載の製剤。
  20. 増粘剤が、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースから選択される、請求項19に記載の製剤。
  21. 増粘剤がヒドロキシエチルセルロースである請求項19に記載の製剤。
  22. 製剤の0.5から3重量%の量の増粘剤が存在する、請求項18から21のいずれかに記載の製剤。
  23. 請求項1乃至22のいずれか一項に記載の遅延放出性製剤。
  24. 亜鉛塩に対するリン酸クリンダマイシンの量がモル濃度で1.2:1から1:2である、請求項1乃至23のいずれか一項に記載の製剤。
  25. 亜鉛に対するリン酸クリンダマイシンの量がモル濃度で1:1から1:1.5である請求項24に記載の製剤。
  26. 亜鉛に対するリン酸クリンダマイシンの量がモル濃度で1:1である請求項25に記載の製剤。
  27. 前記リン酸クリンダマイシンを水および共溶媒と混合し、混合物のpHを6.5から8.0に調整し、その後前記亜鉛塩を加えることを含む、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の処方剤の調製方法。
  28. pHを7.0から7.5に調整することを含む請求項27に記載の方法。
  29. 共溶媒がエタノールであり、溶媒混合液の70重量%までの量である、請求項27または28に記載の方法。
  30. 実質的に等量の水とアルコールを用いる請求項27から29のいずれかに記載の方法。
  31. 亜鉛塩を加える前に、リン酸クリンダマイシンを溶媒混合液に実質的に完全に溶かすことを含む、請求項27から30のいずれかに記載の方法。
  32. 高濃度の水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを調整する、請求項27から31のいずれかに記載の方法。
  33. 水が、少なくとも30重量%の溶媒混合物を形成する、請求項27から32のいずれかに記載の方法。
  34. 薬理学的に許容できる親水性共溶媒を1重量%から80重量%の量で含む、請求項27から33のいずれかに記載の方法。
  35. 共溶媒が揮発性の非水性成分および不揮発性の非水性成分を含み、揮発性の非水性成分が共溶媒総量の10から50重量%を形成する、請求項27から34のいずれかに記載の方法。
  36. 揮発性の非水性成分がエタノールであり、不揮発性の非水性成分がプロピレングリコールである、請求項35に記載の方法。
  37. 請求項1から26のいずれかに記載の薬理学的に有効な量の処方剤を、それを必要とする患者の皮膚に塗布することを含む、皮膚科学的状態を治療する方法。
  38. クリンダマイシンまたはリン酸クリンダマイシンによって治療可能な状態の治療に使用する、請求項1から26のいずれかに記載の製剤。
  39. 尋常性ざ瘡の治療に使用する請求項1から26のいずれかに記載の製剤。
  40. しゅさの治療に使用する請求項1から26のいずれかに記載の製剤。
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