JP2004513078A - 低温ニトロキシル含有流の再循環 - Google Patents
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Abstract
Description
2000年8月2日に出願された「低温ニトロキシル含有流の再循環」(RECYCLE OF NITROXYL−CONTAINING STREAMS AT LOW TEMPERATURE)と題する米国仮特許出願No.60/222,595による米国法令、タイトル35(Title 35
)、§120に基づく利益を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は、エチレン系不飽和単量体の重合及び重合体成長を、それらに少なくとも一種類の安定なニトロキシド遊離ラジカル化合物を添加することにより阻止することに関する。
【0003】
(背景技術)
多くのエチレン系不飽和単量体は、それらの製造、加工、取扱い、貯蔵、及び使用の種々の段階で望ましくない重合を起こす。それらの精製中、熱重合のような重合は単量体の損失を与える結果になり、即ち収率を低下し、生成することがあるタール類の粘度の増大を与える結果になる。その場合、処理及び取扱うタールの粘度が高い程、残留単量体を除去するのに高い温度及び大きな仕事(エネルギーコスト)を必要とする。
【0004】
重合は装置の汚染を、特にアクリル単量体を製造する場合には、起こす結果になることもある。そのような重合は、用いる装置の中及び上に重合体が付着することによる製造効率の低下を起こす。これらの付着物は時々除去しなければならず、単量体製造の付加的損失をもたらす。
【0005】
エチレン系不飽和単量体の望ましくない無制御の重合を阻止するために極めて多種類の化合物が提案され、用いられてきた。しかし、これらの化合物の多くは充分には満足できるものではなかった。
【0006】
重合阻止剤(polymerization inhibitor)が働く幾つかの機構が存在する。重合阻止剤の一つの作用方式は、阻止性物質を成長しつつある重合体鎖に結合させ、その重合体鎖の重合を停止させる、即ち停止反応である。そのような阻止剤末端重合体鎖が、休止状態のもの(阻止剤末端鎖)と活性重合体鎖との間の動的平衡に関与することができるならば、それは「リビング(“living”)」又は擬リビング(quasiliving)重合体と考えられるであろう。例えば、イワン(Ivan)によるMacromol. Symp. 88:201−215 (1994)には、擬リビング重合を、「鎖端部の一部分だけが活性(成長性)であり、これらは不活性(休止、非成長性)鎖と平衡状態になっている」重合として記述されている。シゲモト(Shigemoto)その他は、Macromol. Rapid Commun. 17:347−351 (1996)で、「比較的安定なラジカルの存在下で制御された/「リビング」ラジカル重合により明確に定められる重合体を製造することができる。これらの系は、休止物質中の共有結合の可逆的均一開裂により休止物質と、成長するラジカルとの間の動的平衡の原理を用いている。」と述べている。更に、グレツタ(Greszta)その他は、Macromolecules 29:7661−7670 (1996)で、「休止物質の可逆的均一開裂は、熱的、光化学的又は触媒による活性化により達成することができる。殆どの成功した方法は次の通りである:アルコキシアミンとジチオカルバメートとの均一開裂、種々の有機金属物質の使用、及び触媒による原子移動ラジカル重合。」と述べている。そのような「リビング」重合体は、同じか又は異なる種類の重合可能単量体の追加された単量体単位との反応により、分子量の増大(成長)を行うことができる。
【0007】
この「リビング」重合体が成長する方法は、「リビング」重合機構と呼ばれ、次のように叙述されている。
【0008】
【0009】
反応(1)及び(2)は動的平衡を示しており、(2)は停止反応である。反応(3)は重合体鎖の成長を示している。反応(4)は、成長する重合体鎖の阻止性物質(inhibiting species)による停止を示している。どのような時間に亙る成長量でも、(1)が或る程度起きる限り、(2)が(3)に対して起きる相対的速度に依存する。(3)に対して(2)が早い程、重合体の顕著な成長のために必要な時間は長くなる。阻止剤が通常用いられている条件下では、阻止性物質の濃度が、反応(3)よりも反応(2)の方を遥かに早くするのに充分な高さになるべきであり、さもないと商業的に使用するのに有効な阻止系にはならないであろう。しかし、我々は、阻止剤が阻止に有効な量であっても、充分な時間及び温度が与えられれば、成長は依然として行われうることを認めている。
【0010】
「リビング」重合体が、甚だしく長い時間に亙って単量体精製の連続過程(train)中に残留することができる少なくとも二つの道筋が存在する。
【0011】
第一は、タールの再循環を使用すると、「リビング」重合体が精製連続過程中で残留できる時間の長さを著しく増大することができることである。単量体を除去した後に精製流中に残っている未使用阻止剤を再循環するために、残留(又はタール)流の一部分を、精製連続過程中の早い時期の供給物流に添加する。この残留流は、阻止剤、少量の単量体、精製工程により濃縮された単量体流中の不純物、及び製造及び精製工程中に形成された重合体を含有するのが典型的である。この重合体を再循環することは、それが「リビング」重合体であるならば成長する時間を与え、精製連続過程の条件が「リビング」重合機構を進行させることになる。この重合体が「リビング」重合機構によって成長するならば、過度の重合が生成物収率の損失を起こし、その方法による廃棄残留物を増大し、精製流中の過度に大きな分子量の重合体による装置の潜在的閉塞を起こすであろう。
【0012】
第二に、時々、プラント/精製工程の条件が精製連続過程内に、単量体流によっては溶解しない重合体を形成する結果になることがある。この重合体が行き止まりの空間中に捕らえられると、或はそれが装置内部の金属に付着すると、その系から洗い出されなくなる。このようにして重合体が系内部に無期限に(潜在的に2年以上に亙って)残留することになるであろう。もしこの重合体が「リビング」重合機構によって成長するならば、それは装置の内側を被覆し、単量体流成分の分離を非効率にし且つ(又は)精製を可能にする熱移動を不充分又は非効率的にすることになるであろう。そのような状況は生成物収率の減少を起こし、装置中の未溶解重合体を奇麗に除去するために、予定外のプラントの停止を潜在的に起こすことになるであろう。そのような停止は、単量体製造の損失及び未溶解重合体の清掃除去及び廃棄に余計な費用をかける結果になる。
【0013】
以前に用いられていた阻止剤が、重合阻止剤として用いられた場合、「リビング」重合体の形成をもたらすであろうと言う指摘はなかったことは重要である。しかし、新たに使用されている種類の阻止剤、安定なニトロキシルラジカルが、この「リビング」重合機構を起こさせることは知られている。これらのニトロキシルラジカルは、通常の使用で極めて効果的な重合阻止剤であり、市場にある殆どの他の阻止剤よりもよい性能を与えるが、それらが「リビング」重合を防止することが、できないことがそれらの完全な利用の妨げになっている。従って、精製連続過程で用いることができる改良された技術で、ニトロキシルラジカルを、「リビング」重合機構により起きる重合体成長を防止するため完全に有利に使用できる技術が求められている。
【0014】
ニトロキシルラジカルは、「リビング」遊離ラジカルプロセスにより重合を促進し、狭い多分散性(polydispersity)を持つ重合体を与えることが知られている。
【0015】
ジョージズ(Georges)その他によるMacromolecules 26(11):2987−2988 (1993)では、遊離ラジカル重合法により、陰イオン重合法により得ることができる多分散性に匹敵するが、慣用的遊離ラジカル重合法の場合の1.5の理論的限界多分散性よりも低い多分散性を有する狭い分子量の樹脂を合成している。この方法は、単量体(一種又は複数種)、遊離ラジカル開始剤、及び安定な遊離ラジカル、例えば2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(TEMPO)の混合物を加熱することを含んでいる。
【0016】
ホーカー(Hawker)その他によるMacromolecules 29(16):5245−5254 (1996)では、ニトロキシド媒介「リビング」遊離ラジカル法により巨大分子を製造するために種々の開始剤系を調製し、評価している。それらの系は、アルキル化TEMPO誘導体が解離して開始ラジカル及び安定なラジカルの両方を与える単分子開始剤と、BPO又はAIBNのような慣用的遊離ラジカル開始剤をTEMPOと共に用いる二分子系の二つの種類に分けられている。単分子開始剤の場合、「リビング」特性のためにはα−メチル基が必須であると同時に、その単分子開始剤の効果に影響を与えることなく、種々の置換基をフェニル環又はβ−炭素原子に入れることができることが見出されている。重合速度は単分子及び対応する二分子系の両方についてほぼ同じであるが、単分子開始剤は分子量及び多分散性について一層よい制御を可能にすることも見出されている。
【0017】
立体障害ニトロキシル化合物は、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸等のような不飽和単量体の遊離ラジカル重合に対する非常に活性な阻止剤であることが知られている。ニトロフェノール、ニトロソフェノール、フェニレンジアミン(PDA)、ヒドロキシルアミン、キノン、及びヒドロキノンも同様な能力を有することが知られている。
【0018】
米国特許第3,163,677号明細書には、次の式:
【0019】
【化4】
【0020】
(式中、R1、R2、及びR3は、夫々1〜15個の炭素原子を有するアルキルラジカルである。)
を有するN,N,O−三置換ヒドロキシルアミン及びN,N−二置換ニトロキシドの製造方法を開示している。(ここで用いられている記号:
【0021】
【化5】
【0022】
は、星印が不対電子である場合の安定な遊離ラジカルを示す)。N,N,O−三置換ヒドロキシルアミンは、N,N−二置換ニトロキシドを製造するのに用いることができ、後者は安定な遊離ラジカルであり、重合阻止剤として有用であると言われている。
【0023】
米国特許第3,334,103号明細書には、ニトロキシド基の窒素原子が脂肪族基の第三級炭素以外のものに結合している(即ち、窒素原子が複素環核の一部分を形成している)場合の対応する複素環アミンからニトロキシドを製造できることを開示している。これらのニトロキシドは、米国特許第3,163,677号明細書のN,N−二置換ニトロキシドについて記載されているものと同様な有用な性質を有すると言われている。
【0024】
米国特許第3,372,182号明細書には、O−C結合の開裂を受け易い実質的にどのようなヒドロキシルアミンでもよい不活性反応媒体、例えば、トリ−t−ブチルヒドロキシルアミン中で熱分解することを含む簡単で便利な方法により、他の方法では容易には得ることができない極めて多種類の安定なN,N−二置換遊離ラジカルニトロキシドを製造することができることを開示している。
【0025】
米国特許第3,422,144号明細書には、式:
【0026】
【化6】
【0027】
(式中、Rは、第三級アルキル、アリール、アルカリール、ハロアリール、カルボキシアリール、アルコキシアリール、アルキルチオアリール、ピリジル、及びジアルキルアミノアリールからなる群から選択され、R′は第三級アルキルである。)
の安定な遊離ラジカルニトロキシドを開示している。これらのニトロキシドは、、遊離ラジカルの計数と、酸化及び遊離ラジカル重合を阻止することとの両方で、反応性遊離ラジカルのためのトラップとして有用であると言われている。
【0028】
米国特許第3,494,930号明細書には、遊離ラジカル反応の開始剤、遊離ラジカルのコレクター、重合阻止剤又は酸化防止剤として用いられるニトロキシド型の遊離ラジカルが開示されている。それらは、架橋の一つが、ニトロキシドラジカル基だけを有する窒素含有二環化合物によって構成され、特に、アザ−9−ビシクロ(3,3,1)ノナノン−3−オキシル−9、及びアザ−9−ビシクロ(3,3,1)ノナンオキシル−9により構成されている。
【0029】
米国特許第3,873,564号明細書には、酵素含有媒体に、安定な遊離ラジカル機能を有する安定な遊離ラジカル化合物で、酵素を触媒とする反応にかけた時、遊離ラジカル官能基の環境を変化させる化合物を添加することにより、酵素を検定する方法及びそのための化合物が開示されている。環境の変化により影響を受ける電子スピン共鳴スペクトルの変化を追跡することにより、酵素の種類及び酵素の活性度を決定することができる。有用であることが判明した化合物は、通常、酵素の影響を受け易い官能基を有する安定なニトロキシドラジカルである。他の化合物には、酵素の影響を受け易い官能基を有する鎖によって結合された環を含む二環式ニトロキシドが含まれる。
【0030】
米国特許第3,959,395号明細書には、スチレンの蒸留及び精製で重合阻止剤として用いられるジニトロフェノールの回収及び再利用のための方法が開示されている。一般にタール(一種又は複数種)として言及されるスチレン蒸留残留物を、調節したpHの水酸化物水溶液で処理し、相を分離し、調節したpHの酸及び有機溶媒で水性相を処理し、得られる有機相をスチレン精製系の適当な点へ再循環する。再循環された溶液は、最初に用いたジニトロフェノールよりも一層効果的な阻止剤であると言われている。
【0031】
米国特許第3,966,711号明細書は、一価又は四価のラジカルで4位置を置換した2,2,7,7−テトラアルキル−及び2,7−ジスピロアルキレン−5−オキソ−1,4−ジアザシクロヘプタンが、有機重合体のための強力な光安定化剤であることを教示している。それらは、それらの4−非置換同類物よりも一層大きな相容性を有すると言われており、その同類物からN−アルキル化のための既知の反応によりそれらを合成することができる。4位置に好ましい置換基は、アルキル、アルキレン、アルケニル、アラルキル、及びエステルアルキル基である。過酸化水素又はペルカルボン酸を用いた酸化によりイミダゾリジンから誘導された1−ニトロキシルも、良好な光安定化剤であると言われている。
【0032】
米国特許第4,033,829号明細書には、スチレンの蒸留中、ジニトロフェノールを存在させてスチレンを蒸留することから得られたスチレン蒸留残留物又はタールから回収したジニトロフェノール溶液を、スチレンの重合を阻止するのに充分な量、その中に配合することによりスチレンの重合を阻止することが開示されている。回収されたジニトロフェノール溶液は、ジニトロフェノール自体よりも一層効果的な重合阻止剤であると言われている。
【0033】
米国特許第4,252,615号及び第4,469,558号明細書には、容易に重合するビニル芳香族化合物の蒸留法及びそのための重合阻止剤が開示されている。その方法は、2,6−ジニトロ−p−クレゾールを含む重合阻止剤の存在下で、蒸留装置中でビニル芳香族化合物を上昇させた温度にかけることを含んでいる。この阻止剤と共に用いるための蒸留法及び装置も開示されている。
【0034】
米国特許第4,665,185号明細書には、立体障害アミンのニトロキシルを、少量の金属イオン触媒の存在下でヒドロ過酸化物を用いて穏やかな温度で短時間アミンを酸化することにより効果的に製造し、大きな収率及び純度でニトロキシルを与える方法が開示されている。
【0035】
米国特許第4,774,374号明細書には、(a)ビニル芳香族化合物、及び(b)活性成分が本質的に酸素とN−アリール−N′−アルキル−p−フェニレンジアミンとの反応により形成された酸素化物質からなる、有効な量の安定剤系を含む、重合に対し安定化されたビニル芳香族組成物が開示されている。
【0036】
米国特許第5,254,760号明細書は、スチレンのようなビニル芳香族化合物の重合が、蒸留又は精製中、少なくとも一種類の芳香族ニトロ化合物と一緒に少なくとも一種類の安定なニトロキシル化合物を存在させることにより、非常に効果的に阻止されることを教示している。
【0037】
米国特許第5,545,782号及び第5,545,786号明細書には、ビニル芳香族単量体の製造工程中、いくらかの酸素と組合せたニトロキシル阻止剤が、それら単量体の早過ぎる重合を減少することが開示されている。ニトロキシル阻止剤と組合せて用いた少量の空気でさえも、単量体に対する阻止時間を膨大に長くする結果になると言われている。
【0038】
欧州特許出願0178168A2号明細書には、α,β−エチレン系不飽和モノカルボン酸の重合を、蒸留によってそれを回収する間、ニトロキシド遊離ラジカルを用いることにより阻止する方法を開示している。
【0039】
欧州特許出願0765856A1号明細書には、アクリル酸を精製又は分離するための蒸留工程中のみならず、輸送及び貯蔵中にアクリル酸の重合が阻止されている安定化アクリル酸組成物が開示されている。この組成物は次の三つの成分を含む:(a)アクリル酸、(b)安定なニトロキシルラジカル、及び(c)少なくとも一つの移動可能な水素を有するジヘテロ置換ベンゼン化合物〔例えば、ヒドロキノンのモノメチルエーテル(MEHQ)のようなキノン誘導体〕。蒸留工程、輸送、及び貯蔵中、成分(b)及び(c)は、重合阻止に有効な量で存在する。蒸留工程中、酸素(d)は、成分(b)及び(c)と共に添加するのが好ましい。明細書によれば、適当なニトロキシド遊離ラジカル化合物の例には、ジ−t−ブチルニトロキシド;ジ−t−アミルニトロキシド;2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−エタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンチル−3−オキシ;2,2,5,5−テトラメチル−1−オキサ−3−ピロリニル−1−オキシ−3−カルボン酸;及び2,2,3,3,5,5,6,6−オクタメチル−1,4−ジアザシクロヘキシル−1,4−ジオキシ;が含まれる。
【0040】
WO 97/46504号明細書は、(A)ビニル基を有する単量体;及び(B)ビニル基を有する単量体の精製又は蒸留中、それら単量体の早過ぎる重合を阻止する混合物で、(i)α−C原子の所に水素原子を持たない第二級アミンの少なくとも一種類のN−オキシル化合物を、全混合物(B)に対し0.05〜4.5重量%、及び(ii)少なくとも一種類のニトロ化合物を、全混合物(B)に対し99.95〜95.5重量%、含有する混合物を活性な量;含有する材料混合物に関する。この刊行物には、単量体の早過ぎる重合体を阻止する方法、及び単量体の早過ぎる重合を阻止するための混合物(B)の使用も開示されている。
【0041】
WO 98/14416号明細書には、スチレンのようなビニル芳香族単量体の重合を、安定な立体障害ニトロキシルラジカル及びオキシム化合物からなる組成物を添加することにより阻止することが開示されている。
【0042】
WO 98/25872号明細書には、(A)ビニル基を有する化合物;(B)ビニル基を有する化合物の早過ぎる重合を阻止する混合物で、(i)α−炭素原子に水素原子を全く持たない第二級アミンの少なくとも一種類のN−オキシル化合物、及び(iii)少なくとも一種類の鉄化合物、を含有する混合物を活性な量;(C)場合によりニトロ化合物;及び(D)場合により共安定化剤;を含有する材料混合物に関する。この刊行物には、ビニル基を有する化合物(A)の早過ぎる重合を阻止するための方法、及びラジカル重合可能な化合物の早過ぎる重合を阻止し、ラジカルの有害な効果に対し有機材料を安定化するために、場合によりニトロ化合物(C)及び(又は)共安定化剤(D)と混合した(B)の使用も開示されている。
【0043】
英国特許第1,127,127号明細書には、次の必須の骨格構造:
【0044】
【化7】
【0045】
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、アルキル基であり、窒素に結合した炭素原子の残りの原子価に水素は結合していない。)
を有するニトロキシドを添加することにより重合に対しアクリル酸を安定化することができることが開示されている。R1〜R4又は窒素によって満足されていない二つの残りの原子価は、環(例えば、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−オキシル)の一部分を形成することもできる。
【0046】
英国特許出願GB2069523A号明細書には、2,6−ジニトロ−p−クレゾールを含む重合体阻止剤を存在させて、上昇させた温度で容易に重合するビニル芳香族化合物の蒸留を遂行することが開示されている。
【0047】
CS−260755B1号明細書は、オレフィン安定化剤として4−置換−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンニトロキシルの製造に関する。
【0048】
SU−334845A1号明細書は、与えられた式のイミノキシルラジカル阻止剤を用いて、オリゴエステルアクリレートのラジカル重合を阻止することに関する。
【0049】
FR2,761,060号明細書は、エチルベンゼンの脱水素化によるスチレンの製造中、オキシル−テトラメチルピペリジン誘導体に基づくラジカル阻止剤を工程流出物中へ注入することにより、スチレンの早過ぎる重合を阻止することに関する。
【0050】
上の文献は参考のため全体的にここに入れてある。
【0051】
(発明の開示)
不飽和単量体の製造及び精製中、多くの製造業者は、工程流中に残る阻止剤を再使用することによりその方法の経済性を向上させるために、重合阻止剤を含有する或る工程流を再循環している。約115℃を越えた温度を用いるプラントで重合阻止剤としてニトロキシルを用いた流れを再循環すると、阻止剤効率の低下を起こし、タールの再循環が予想又は望ましいとされる含有量よりも高い重合体含有量を与えるようになることが工業的に知られている。
【0052】
重合阻止剤としてニトロキシルを用いた流れは、或るプラントでは、阻止効率の低下を起こすことなく効果的に再循環することができる事が今度発見された。
【0053】
詳しくは、本発明は、ニトロキシル含有阻止剤を用い、その阻止剤を含有する工程流を再循環する不飽和単量体の製造及び精製のための方法において、前記流れを約110℃以下のリボイラー温度で再循環することを含む改良法に関する。
【0054】
(好ましい態様についての説明)
上で述べたように、本発明は、精製の連続過程中で少なくとも一種類のニトロキシルラジカルを用い、「リビング」重合機構により起きる重合体成長を防止する阻止剤系に関し、特に、阻止剤の効率を低下させることなく、約110℃より低いリボイラー温度でニトロキシル含有工程流を効果的に再循環することに関する。
【0055】
一つの好ましい態様として、阻止剤は、次の構造式:
【0056】
【化8】
【0057】
〔式中、
R1及びR4は、独立に、水素、アルキル、及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択され、
R2及びR3は、独立に、アルキル、及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択され、そして
X1及びX2は、
(1) 独立に、ハロゲン、シアノ、アミド、−S−C6H5、カルボニル、アルケニル、1〜15個の炭素原子を有するアルキル、COOR7、−S−COR7、及び−OCOR7(ここでR7はアルキル又はアリールである)からなる群から選択されているか、又は
(2) 一緒になって窒素と共に環構造を形成している。〕
を有する安定な立体障害ニトロキシル化合物である。
【0058】
特に好ましい態様として、安定な立体障害ニトロキシル化合物は、次の構造式:
【0059】
【化9】
【0060】
(式中、R1及びR4は、独立に水素、アルキル、及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択され、R2及びR3は、独立に、アルキル及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択され、
【0061】
【化10】
【0062】
の部分は、5、6、又は7員複素環を形成するのに必要な原子群を表す。)
を有する。
【0063】
従って、本発明の実施で用いることができる環式ニトロキシドの幾つかの種類の一つは、次の構造式:
【0064】
【化11】
【0065】
〔式中、Z1、Z2、及びZ3は、独立に、酸素、硫黄、第二級アミン、第三級アミン、種々の酸化状態の燐、及び置換又は非置換炭素原子、例えば、>CH2、>CHCH3、>C=O、>C(CH3)2、>CHBr、>CHCl、>CHI、>CHF、>CHOH、>CHCN、>C(OH)CN、>CHCOOH、>CHCOOCH3、>CHCOOC2H5、>C(OH)COOC2H5、>C(OH)COOCH3、>C(OH)CHOHC2H5、>CR5OR6、>CHNR5R6、>CCONR5R6、>C=NOH、>C=CH−C6H5、>CF2、>CCl2、>CBr2、>Cl2、>CR5PR13R14R15、等からなる群から選択され、R5及びR6は、独立に、水素、アルキル、アリール、及びアシルからなる群から選択され、R13、R14、及びR15は、独立に、非共有電子、アルキル、アリール、=O、OR16、及びNR17R18(ここでR16、R17、及びR18は、独立に、水素、アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択される。〕により表すことができる。R5及び(又は)R6がアルキルである場合、それらは低級アルキルであるのが好ましい(即ち、1〜5個の炭素原子を有するもの、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びそれらの異性体)。
【0066】
R5及び(又は)R6がアリールである場合、それらは6〜10個の炭素原子を有するアリール、例えば、フェニル又はナフチルであるのが好ましく、更にそれらは非妨害性(non−interfering)置換基、例えば、低級アルキル基、ハロゲン等で置換されていてもよい。
【0067】
R5及び(又は)R6がアシルである場合、それらは構造:
【0068】
【化12】
【0069】
〔式中、R19はアルキル、アリール、OR20、又はNR20R21{ここでR20及びR21はアルキル、アリール、又は
【0070】
【化13】
【0071】
(式中、R22はアルキル又はアリールである。)
である。}
である。〕
を有するアシルであるのが好ましい。R19、R20、R21、又はR22がアルキルである場合、それらは1〜15個の炭素原子を有するアルキルであるのが好ましく、一層好ましくは上で述べたように、1〜5個の炭素原子を有する低級アルキルである。R19、R20、R21、又はR22がアリールである場合、上で述べたように、6〜10個の炭素原子を有するアリールであるのが好ましい。
【0072】
本発明の実施で用いることができる環式ニトロキシドの幾つかの種類の別のものは、次の構造式:
【0073】
【化14】
【0074】
(式中、Z1及びZ2は、同じか又は異なり、窒素又は置換又は非置換炭素原子、例えば、=C(H)−、=C(CH3)−、=C(COOH)−、=C(COOCH3)−、=C(COOC2H5)−、=C(OH)−、=C(CN)−、=C(NR5R6)−、=C(CONR5R6)−、等であり、Z3、R5、及びR6は、上で述べた通りである。)
によって表すことができる。
【0075】
本発明の実施で用いられる環式ニトロキシドは、5員環から誘導することもできる。これらの化合物は、構造:
【0076】
【化15】
【0077】
(式中、Z2及びZ3は、同じか又は異なり、硫黄、酸素、第二級アミン、第三級アミン、種々の酸化状態の燐、或は置換又は非置換炭素原子、例えば、>CH2、>CHCH3、>C=O、>C(CH3)2、>CHBr、>CHCl、>CHI、>CHF、>CHOH、>CHCN、>C(OH)CN、>CHCOOH、>CHCOOCH3、>CHCOOC2H5、>C(OH)COOC2H5、>C(OH)COOCH3、>C(OH)CHOHC2H5、>CR5OR6、>CHNR5R6、>CCONR5R6、>C=NOH、>C=CH−C6H5、CF2、CCl2、CBr2、Cl2、>CR5PR13R14R15、等であり、幾つかのR基は、上に記載した通りである。)
を有する。
【0078】
本発明の実施で用いられる環式ニトロキシドは、構造:
【0079】
【化16】
【0080】
(式中、Z4及びZ5は、同じか又は異なり、窒素、或は置換又は非置換炭素原子、例えば、=C(H)−、=C(CH3)−、=C(COOH)−、=C(COOCH3)−、=C(COOC2H5)−、=C(OH)−、=C(CN)−、=C(NR5R6)−、=C(CONR5R6)−、等にすることができ、R5及びR6は、上で述べた通りである。)
を有することもできる。
【0081】
本発明の実施で用いることができる別の種類の環式ニトロキシドは、構造:
【0082】
【化17】
【0083】
(式中、Z2及びZ3は、同じか又は異なり、硫黄、酸素、第二級アミン、第三級アミン、或は置換又は非置換炭素原子、例えば、>CH2、>CHCH3、>C=O、>C(CH3)2、>CHBr、>CHCl、>CHI、>CHF、>CHOH、>CHCN、>C(OH)CN、>CHCOOH、>CHCOOCH3、>CHCOOC2H5、>C(OH)COOC2H5、>C(OH)COOCH3、>C(OH)CHOHC2H5、>CHNR5R6、>CCONR5R6、>CR5OR6、>C=NOH、>C=CH−C6H5、CF2、CCl2、CBr2、Cl2、>CR5PR13R14R15、等であり、幾つかのR基は、上に記載した通りである。)
を有する。
【0084】
更に、米国特許第5,254,760号明細書(これは参考のためここに入れてある)に記載されているように、例えば、結合基Eにより、一つ以上のZ型部分を通って結合することにより、同じ分子中に二つ以上のニトロキシル基が存在していてもよい。
【0085】
上で述べたように、全ての上記ニトロキシル構造について、R1及びR4は独立に、水素、アルキル、及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択され、R2及びR3は、独立に、アルキル及びヘテロ原子置換アルキルからなる群から選択される。アルキル(又はヘテロ原子置換アルキル)基R1〜R4は、同じ又は異なり、好ましくは1〜15個の炭素原子を有し、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、等、及びそれらの異性体、例えば、t−ブチル、2−エチルヘキシル等にすることができる。R1〜R4は、1〜5個の炭素原子を有する低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びそれらの異性体)(又はヘテロ原子置換低級アルキル)から独立に選択されるのが一層好ましい。ヘテロ原子置換基が存在する場合、それらは、例えば、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素等を含むことができる。R1〜R4の全てがメチルであるのが最も好ましい。
【0086】
本発明の実施で用いることができる適当なニトロキシド遊離ラジカル化合物の例には、
N,N−ジ−t−ブチルニトロキシド;
N,N−ジ−t−アミルニトロキシド;
N−t−ブチル−2−メチル−1−フェニル−プロピルニトロキシド;
N−t−ブチル−1−ジエチルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロキシド;
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−エタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,4,4−テトラメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンチル−3−オキシ;
2,2,4,4−テトラメチル−1−オキサ−3−ピロリニル−1−オキシ−3−カルボン酸;
2,2,3,3,5,5,6,6−オクタメチル−1,4−ジアザシクロヘキシル−1,4−ジオキシ;
4−ブロモ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−クロロ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヨード−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−フルオロ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルボメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルベトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−シアノ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルベトキシ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルボメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルベトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−アミド−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
3,4−ジケト−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4−オキシミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4−ベンジリジン−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4,4−ジブロモ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,3,3,5,5−ヘキサメチルピロリジニルオキシ;
3−カルボキシミド−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−オキシミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−シアノ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−カルボメトキシ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−カルベトキシ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,5,5−テトラメチル−3−カルボキサミド−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−アミノ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−カルベトキシ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−シアノ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)n−ブチルマロネート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)フタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イソフタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)テレフタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサヒドロテレフタレート;
N,N′−ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジパミド;
N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−カプロラクタム;
N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ドデシルスクシンイミド;
2,4,6−トリス−[N−ブチル−N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)]−s−トリアジン;
4,4′−エチレンビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン);等
が含まれるが、それらに限定されるものではない。
【0087】
ここで用いられる省略記号TEMPOは、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシを表す。従って、4−アミノ−TEMPOは、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシであり;4−ヒドロキシ−TEMPOは、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシであり(当分野ではHTEMPOとしても知られており);4−オキソ−TEMPOは、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシである;等々である。
【0088】
本発明の実施で用いられる少なくとも一種類のニトロキシド遊離ラジカル化合物は、4−アミノ−TEMPO、4−オキソ−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、又はTEMPOであるのが好ましい。
【0089】
上に記載したものの二種類以上の混合物、例えば、4−アミノ−TEMPOと4−オキソ−TEMPOも用いることができる。
【0090】
そのような安定なニトロキシド遊離ラジカル化合物は、既知の方法により製造することができる。〔例えば、米国特許第3,163,677号、第3,334,103号、第3,372,182号、第3,422,144号、第3,494,930号、第3,502,692号、第3,873,564号、第3,966,711号、及び第4,665,185号明細書(それらの記載は参考のためここに入れてある)を参照されたい〕。それらは、広い温度範囲に亙って用いるのに適しているが、ニトロキシド遊離ラジカル化合物で安定化されたエチレン系不飽和単量体で用いられる蒸留温度は、典型的には約60℃〜約180℃、好ましくは約70℃〜約165℃、一層好ましくは約80℃〜約150℃の範囲にある。そのような蒸留は、一般に約10〜約1,200mmHgの範囲の絶対圧力で行われる。
【0091】
早過ぎる重合及び重合体成長が本発明の対象となっているエチレン系不飽和単量体は、製造、貯蔵、及び(又は)蒸留中の意図しない重合及び(又は)重合体成長が問題になるどのような単量体でもよい。本発明の実施により利点が得られる単量体の中には、スチレン、α−メチルスチレン、スチレンスルホン酸、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ポリビニルベンゼン、アルキル化スチレン、2−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等がある。
【0092】
エチレン系不飽和単量体は、阻止剤(一種又は複数種)の存在により必ずしも無限に安定化されるわけではなく、特に単量体が蒸留時のように加熱されている場合にはそうであるが、それら単量体は、A)静止系で重合及び(又は)重合体成長が開始される前に、それらを加熱することができる時間に測定可能な増大がある場合、B)一定温度で製造される重合体の量が動的系で時間と共に一定のままである場合、C)重合体成長速度が、成長阻止剤系が存在しない場合よりも著しく遅い場合、及び(又は)D)重合体成長速度が反復通過(multi−pass)試験で殆ど増加しない場合である限り、安定していると考えられる。
【0093】
当業者は、もし望むならば、遊離ラジカル捕集剤を安定化工程中に含有させてもよいことは分かるであろう。例えば、米国特許第5,545,782号及び第5,545,786号明細書に記載されているような空気又はO2を、米国特許第5,254,760号明細書に記載されている芳香族ニトロ化合物、欧州特許出願0765856A1号明細書に記載されている少なくとも一つの移動可能な水素を有するジヘテロ置換ベンゼン化合物、例えば、ヒドロキノンのモノ−メチル−エーテルのようなキノン誘導体、WO 98/25872号明細書に記載されている鉄化合物、及び当業者によく知られている他の阻止剤、例えばフェノール系及び或る無機塩が添加できるように、添加することができる。
【0094】
保護すべき単量体中に、どのような慣用的方法によって重合阻止剤(一種又は複数種)を導入してもよい。例えば、それらは、適当な溶媒中に入れた濃厚な溶液として、適当な手段により希望の適用点より直ぐ上流の所に添加することができる。更に、個々の阻止用成分を、別々に、入って来る供給物と共に且つ(又は)別の複数の導入点を通って蒸留連続過程中へ注入してもよい。但し阻止組成物の効果的な分布が存在するものとする。阻止剤は蒸留操作中徐々に失われて行くので、一般に蒸留処理の過程中それらを添加することにより適当な量のそれらを蒸留装置中に維持するのが有利である。阻止剤の添加は、必要な最低レベルより高く阻止剤濃度を維持するために、一般に連続的やり方又は断続的に行うことができる。
【0095】
全阻止剤濃度は、使用条件により、阻止される単量体に対し約1〜約2000ppm、好ましくは約5〜約1000ppmであるのがよい。
【0096】
本発明の利点及び重要な特徴は、次の実施例から一層明らかになるであろう。
【0097】
【実施例】
反復通過(Multi−Pass)式リボイラー試験のための手順
第一通過供給物溶液の調製:
市販で入手されたスチレンから真空蒸留によりt−ブチルカテコール(TBC)を除去する。TBCの除去は苛性滴定により証明される。希望の量の阻止剤(一種又は複数種)を、このTBCを含まないスチレンへ直接に添加するか、又はTBCを含まないスチレン中へ阻止剤を入れた濃厚溶液を先ず作り、次に更にTBCを含まないスチレンで希釈することにより添加する。
【0098】
リボイラー試験のための手順(動的試験):
希望の導入量(wt/wtで全阻止剤対スチレンとして表す)の阻止剤含有供給物溶液(混合物)の或る量を、丸底フラスコ(ポット)へ入れ、希望の温度(通常130℃)へ加熱し、圧力/真空度を調節することにより還流させる。ポット内容物が所定の温度になったならば、最初のポット中の溶液の体積を残留時間と言われる時間(典型的には1時間)に亙りポットへ添加する速度で新しい供給物溶液を連続的に流し始める。新しい供給物溶液の流れが開始されると同時に、底からも流出し始める。底からの流れは、新しい供給物溶液が添加されるのと同じ速度で取り出されるポット中の溶液である。供給物流と底からの流れが等しいことにより実験時間に亙ってポット中の量は一定に維持され、同時に阻止剤の連続的補充が行われる。この手順は、ビニル単量体を製造するプラントの蒸留連続過程で阻止剤が用いられる方法に類似している。特定の時間ポットに流れを出入りさせて実験を継続する。典型的には、第一通過は10時間、第二通過は9時間、第三通過は8時間等として行なう。
【0099】
底からの流れから1時間毎に試料を採取する。これらの試料をメタノール混濁法(methanol turbidity method)により重合体含有量について分析する。重合体含有量は、平均重量%重合体として報告するが、それは4時間実験後に、1時間毎の試料から得られた重合体含有量の平均値である。試料中の重合体の量は、試験された阻止剤系の効果性を示している。
【0100】
第二及び第三通過供給物溶液の調製:
前の通過による底からの流れを収集する。第一通過供給物溶液と、第一通過による底からの流れの中の阻止剤(一種又は複数種)の量を適当な分析方法(単数又は複数)、例えば、ガスクロマトグラフィーにより決定する。第一通過による底から収集された流れに或る量の阻止剤(一種又は複数種)を添加し、底からの流れ中の阻止剤(一種又は複数種)の含有量を、第一通過供給物溶液で見出される含有量に等しいレベルまで増大させる。続く夫々の通過について、第一通過供給物溶液に見出される含有量に等しい阻止剤(一種又は複数種)含有量にするために、適当な量の阻止剤(一種又は複数種)を、収集した底からの流れに添加する。
【0101】
結果の評価
一つの通過対続く通過で生じた重合体の量の差は、重合体を成長させるか又は防止する阻止剤系の能力の尺度である。例えば、一つの通過から次の通過までに生じた重合体の量の増加が、第一通過中に生じた重合体の量にほぼ等しいならば、再循環中に阻止剤系が重合体の成長を効果的に防いだことを示している。逆に一つの通過から次の通過へ行く間に生じた重合体量の増加が、第一通過中に生じた重合体の量よりも劇的に多い(約10倍以上である)ならば、再循環中に阻止剤系は重合体の成長を防ぐのに効果がなかったことを示している。
【0102】
低温でのニトロキシル含有流の再循環
上に記載した反復通過試験は、プラントでのスチレン精製タール流の再循環をシミュレートするものである。上で述べたように、多くの会社では、重合体阻止剤を含有する或る工程流を、その工程流に残存する阻止剤を再利用することによりそれらの経済性を向上させるため、再循環させている。高温(115℃より高い温度)のプラントで重合阻止剤としてニトロキシルを用いた流れの再循環は、阻止剤の効率を低下し、再循環が予想又は希望されるよりも大きな重合体含有量を与えることになることが今まで認められてきた。低温及び高温プラントでタールを再循環させた場合に効果的に用いられることが示されてきたDNBP又はPDA/DNBP混合物に対し試験結果を比較することにより示めされているように、今度、一層低い温度の(約110℃より低い)プラントで重合阻止剤としてニトロキシルを用いた流れの再循環は、阻止剤効率の低下を起こすことなく効果的に行うことができることが見出された。下の表1の試験結果は、本発明を例示している。
【0103】
【0104】
PDAは、N−(1,4−ジメチルペンチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミンである。
DNBPは、2,4−ジニトロ−6−sec−ブチルフェノールである。
ニトロキシルは、4−オキソ−TEMPOである。
【0105】
最初の二つの例は、優れた阻止剤効率を持って再循環することが工業的に知られている系についての結果を示している。第三の例は、ニトロキシル阻止剤効率の低下を起こすことが工業的に知られている条件を反映している。温度が低下するに従って、ニトロキシル阻止剤効率が再循環で向上するのみならず、ニトロキシルの使用量も低下することができ、ニトロキシル化合物のコストが比較的高いことにより、更に利点を与えることが上の表で認められるであろう。
【0106】
本発明に内在する原理から離れることなく行うことができる多くの変化及び修正を考慮に入れると、本発明に与えられるべき保護範囲を理解するためには、特許請求の範囲を参照すべきである。
Claims (19)
- ニトロキシル含有阻止剤を用い、その阻止剤含有工程流が再循環される、不飽和単量体の製造及び精製のための方法において、前記流れを約110℃以下のリボイラー温度で再循環することを含む改良製造精製方法。
- 単量体が、その単量体の製造及び(又は)精製工程からの不純物を含有する、請求項1に記載の方法。
- 不純物が、製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体を含有する、請求項3に記載の方法。
- 製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体が、単量体流に可溶性である、請求項4に記載の方法。
- 製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体が、単量体流に不溶性である、請求項4に記載の方法。
- 単量体が蒸留による精製を受ける、請求項1に記載の方法。
- 蒸留工程が、760mmHgより低い圧力で行われる、請求項7に記載の方法。
- 蒸留工程が連続工程である、請求項7に記載の方法。
- 蒸留工程が行われる装置に重合体が入っている、請求項4に記載の方法。
- 単量体の製造及び(又は)精製工程中に重合体が形成される、請求項10に記載の方法。
- 重合体が単量体流に溶解しない、請求項10に記載の方法。
- 単量体が、単量体の製造及び(又は)精製工程からの不純物を含有する、請求項7に記載の方法。
- 不純物が、製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体を含有する、請求項13に記載の方法。
- 製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体が、単量体流に可溶性である、請求項14に記載の方法。
- 製造及び(又は)精製工程中に形成された重合体が、単量体流に不溶性である、請求項14に記載の方法。
- 阻止剤が二種類のニトロキシルの混合物である、請求項2に記載の方法。
- 阻止剤が、次のもの:
N,N−ジ−t−ブチルニトロキシド;
N,N−ジ−t−アミルニトロキシド;
N−t−ブチル−2−メチル−1−フェニル−プロピルニトロキシド;
N−t−ブチル−1−ジエチルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロキシド;
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−エタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,4,4−テトラメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンチル−3−オキシ;
2,2,4,4−テトラメチル−1−オキサ−3−ピロリニル−1−オキシ−3−カルボン酸;
2,2,3,3,5,5,6,6−オクタメチル−1,4−ジアザシクロヘキシル−1,4−ジオキシ;
4−ブロモ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−クロロ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヨード−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−フルオロ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルボメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルベトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−シアノ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−カルベトキシ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;
4−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルボメトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−カルベトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
4−アミド−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−オキシル;
3,4−ジケト−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4−オキシミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4−ベンジリジン−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ケト−4,4−ジブロモ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,3,3,5,5−ヘキサメチルピロリジニルオキシ;
3−カルボキシミド−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−オキシミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−シアノ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−カルボメトキシ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
3−カルベトキシ−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;
2,2,5,5−テトラメチル−3−カルボキサミド−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−アミノ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−カルベトキシ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
2,2,5,5−テトラメチル−3−シアノ−2,5−ジヒドロピロール−1−オキシル;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)n−ブチルマロネート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)フタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イソフタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)テレフタレート;
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサヒドロテレフタレート;
N,N′−ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジパミド;
N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−カプロラクタム;
N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ドデシルスクシンイミド;
2,4,6−トリス−[N−ブチル−N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)]−s−トリアジン;及び
4,4′−エチレンビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン);
からなる群から選択された一種類以上のニトロキシルを含有する、請求項17に記載の方法。
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