JP2004507329A - 多内腔カテーテル及びこのカテーテルで使用するためのチップ形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体の注入及び引出しを同時に行うチップ形体を持つ改良多内腔カテーテルを提供する。
【解決手段】多内腔カテーテルは円筒形中空構造であり、好ましくはポリウレタン製である。一般的には患者からの流体の取り出しに使用される外カテーテル、及び一般的には患者への流体の注入に使用される内カテーテルを含む。内カテーテルは外カテーテル内に収容されており、その長さに亘って延び、隔壁によって二分されて二つの平行な内腔を形成する。各内腔の形状は隔壁の形状で決まる。例えば、内カテーテルが半分づつに分割される場合、二つの内腔はD形状となる。内カテーテルは、外カテーテルのテーパした先端、又は内カテーテルを外カテーテルに固定する結合のいずれかによって固定される。好ましい実施例では、内カテーテルは外カテーテルの先端を越えて延び、取り入れ流体と流出流体との間を更に良好に分離する。チップは、閉塞が起こり難くするため、傾斜をなしていてもよく、湾曲していてもよく、斜めになっていてもよく、又はその他の形体であってもよい。更に、一方の内腔が閉塞した場合の血流の信頼性を向上するため、外カテーテル又は内カテーテルのいずれか又は両方に側方開口部を切り込むことができる。更に、殺菌環境を維持するため、多内腔カテーテルを保護シースを備えた状態で供給できる。
【選択図】図1
【解決手段】多内腔カテーテルは円筒形中空構造であり、好ましくはポリウレタン製である。一般的には患者からの流体の取り出しに使用される外カテーテル、及び一般的には患者への流体の注入に使用される内カテーテルを含む。内カテーテルは外カテーテル内に収容されており、その長さに亘って延び、隔壁によって二分されて二つの平行な内腔を形成する。各内腔の形状は隔壁の形状で決まる。例えば、内カテーテルが半分づつに分割される場合、二つの内腔はD形状となる。内カテーテルは、外カテーテルのテーパした先端、又は内カテーテルを外カテーテルに固定する結合のいずれかによって固定される。好ましい実施例では、内カテーテルは外カテーテルの先端を越えて延び、取り入れ流体と流出流体との間を更に良好に分離する。チップは、閉塞が起こり難くするため、傾斜をなしていてもよく、湾曲していてもよく、斜めになっていてもよく、又はその他の形体であってもよい。更に、一方の内腔が閉塞した場合の血流の信頼性を向上するため、外カテーテル又は内カテーテルのいずれか又は両方に側方開口部を切り込むことができる。更に、殺菌環境を維持するため、多内腔カテーテルを保護シースを備えた状態で供給できる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願は、1999年10月29日に出願された米国特許出願第09/429,857号の出願一部継続出願である。
【0002】
本発明は、全体として医療装置に関し、更に詳細には改良多内腔カテーテルに関する。
【0003】
【従来の技術】
多内腔カテーテルは、二つ又はそれ以上の別々の流体通路を設ける必要がある様々な用途で使用される。多内腔カテーテルについての一つのこのような用途は、血液透析での使用である。血液透析中、逆方向血液流れを同時に受入れるために二内腔カテーテルを使用できる。更に詳細には、一方の内腔が血液を患者から透析機に搬送し、ここで毒物を除去するためにプロセスが加えられ、これと同時に反対側の内腔が浄化済の血液を患者に戻す。
【0004】
多内腔カテーテルは当該技術分野で周知である。体内への血流及び対外への血流を分離し、これらの血流の両方の速度を速くする平行なD形状内腔を持つ二内腔カテーテルは、多数の単内腔カテーテルを使用することに対する改善である。次いで、第3カテーテル内腔を二内腔カテーテルに導入し、追加の入口/出口を提供する。このようなカテーテルは、マーチンに付与された米国特許第5,797,869号で見ることができる。マーチンでは、二つの半円形内腔間の内部隔壁の中央に第3内腔が配置されている。この形体は、透析の実施中に液体の薬剤を同時に注入する選択肢、及び単に二つの内腔では得られない選択肢を医師に提供するようになっている。しかしながら、中央内腔を血液搬送内腔間に配置することは、血流の信頼性を損なう。マーチンに記載された種類のカテーテルにおける別の欠点は、内腔の入口開口部及び出口開口部が互いに接近しており、そのため、毒性の血液と浄化済の血液が混合し、プロセスの効率が低下するということである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、患者への流体の注入及び患者からの流体の取り出しを同時に行うための改良多内腔カテーテル及びチップ形体を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の多内腔カテーテルは、好ましくはポリウレタンで形成された円筒形中空構造である。本発明の多内腔カテーテルは、身体からの流体の取り出しに概ね使用される外カテーテルと、身体内への流体の注入に概ね使用される内カテーテルをと含む。内カテーテルは外カテーテル内に収容されており、その内腔に亘って延びる。内カテーテル及び外カテーテルに使用された材料の硬度は、カテーテルの具体的な使用によって変化させることができる。吸入内腔に使用される材料は、吸引力によって内腔が潰れることがないように硬質でなければならず、これに対し流出内腔に使用される材料は、カテーテルが挿入される静脈の傷を緩和するため、軟質でなければならない。
【0007】
内カテーテルは隔壁によって長さ方向で二分され、これによって二つの平行な内腔が形成される。各内腔の形状は隔壁の形状で決まる。隔壁の形状は大幅に変化させることができる。内カテーテルが半分に分割される場合には、結果的に得られた二つの内腔はD形状である。内カテーテルは、外カテーテルのテーパを付けた先端、又は、内カテーテルを外カテーテルに固定する結合のいずれかによって固定される。好ましい実施例では、内カテーテルは、外カテーテルの先端を越えて延び、吸入流体と流出流体との間を良好に区別する。多内腔カテーテルを血液透析に使用する場合、外カテーテルと内カテーテルの長さを変えることにより、未処理の血液と浄化済の血液が、分離された状態に保持される。内カテーテル内に収容された二つの内腔は、流体が分離された状態を保持するため、長さが異なっていてもよい。流体流れの信頼性を向上し且つ静脈壁の閉塞が起こらないようにするため、内カテーテル内に収容された二つの内腔の先端を変化させてもよい。例えば、チップ(すなわち、頂部又は先端部分)は、閉塞が起こり難くするため、傾斜をなしていてもよく、湾曲していてもよく、斜めになっていてもよく、又はその他の形体をなしていてもよい。更に、一方の内腔が閉塞した場合の血流の信頼性を向上するため、外カテーテルと内カテーテルのいずれか又は両方に側方開口部を切り込むことができる。更に、内カテーテル内の二つの内腔のうちの一方にマンドレルを挿入でき、そのため、チューブの一方が閉塞したとき、マンドレルを取り外して開放通路を提供できる。更に、内腔は、カテーテルを配置するためのガイドワイヤを備えていてもよい。
【0008】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、本発明の好ましい実施例の以下の更に詳細な説明及び添付図面を参照することにより、当業者に更に明らかになるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、改良多内腔カテーテルについての必要性を満たす。更に詳細には、本発明は、流体を患者に又は患者から確実に輸送し、流体の混合及び閉塞を阻止する上で、チップ形状(すなわち、頂部形状又は先端部分形状)が効率的であり且つ効果的である多内腔カテーテルを提供するものである。以下の詳細な説明では、添付図面のうちの一つ又はそれ以上に示す同様のエレメントを説明するのに同じ参照番号を使用するということは理解されよう。
【0010】
本発明の多内腔カテーテルは、三つ又はそれ以上の内腔を持ち、外カテーテルが多数の内側内腔を全体的に又は概ね取り囲むカテーテルである。内腔は、患者への流体の流入流及び患者からの流体の流出流について任意の組み合わせで使用できる。更に、これらの内腔のうちの任意の一つの内腔が、多内腔カテーテルを位置決めするためのマンドレル又はワイヤを収容できる。マンドレル又はワイヤは、カテーテルが患者内でひとたび正しく位置決めされると直ちに取り除くことができ、又はその場所に残すことができ、他の内腔の一つが閉塞した場合に流体を流すために取り外して使用したりできる。多内腔カテーテルは、外カテーテルを、分割された内カテーテル又は幾つかの個々の内腔のいずれかと組み合わせることによって形成できる。
【0011】
次に、本発明の一実施例を示す図1を参照する。多内腔カテーテル10の縦断面図(すなわち、長さ方向断面図)には、間隔が隔てられた三つの通路を備えた二つのチューブが示してある。外カテーテル20は円筒形形状の中空構造であり、通路22を含み、これにより、浄化を行うために先端26(図9参照)に又はこの先端近くに配置された開口部12を通して血液を引き込むことができる。外カテーテル20は、内カテーテル30の周囲に配置されている。内カテーテルもまた円筒形であり、二つの平行な内腔を含む。これらの内腔は、両方とも、流体を患者に矢印が示すように供給するのに使用される。血液透析の用途では、戻し流体は、浄化済の血液である。内カテーテル30は、第1内腔32及び第2内腔34を含み、外カテーテル20よりも小径であり、そのため外カテーテル20内に位置決めできる。内カテーテル30は、多内腔カテーテル10において、先端26がその外径から内カテーテル30の外径までテーパした外カテーテル20によって固定される。
【0012】
内カテーテル30は、外カテーテル20の先端26を越えて延び、先端39で終端する。内カテーテル30の先端39では、第1内腔32の第1出口33は、好ましくは傾斜をなしており、静脈壁の閉塞及びカテーテル内腔の遮断と関連した他の問題点が起こる可能性を低減している。しかしながら、流体に対して異なる出口角度を提供するため、第2出口35は好ましくはその端形状が鈍く、すなわち、とがっていない(鈍角となっている)。しかしながら、出口33及び35は、当業者に公知の任意の形状又は形体とすることができる。第1及び第2の出口33及び35は、主として浄化済の血液を患者に流出するために使用されるけれども、他の目的にも同様に使用できる。例えば、図1を参照すると、第2出口35の近くの縁部は、ガイドワイヤ又はマンドレルを良好に収容するため、内方にテーパしている。図1は、更に、第2内腔34が、第1内腔32の先端を僅かに越えて延びていることを示す。本発明の2つの内側内腔は、同じ箇所に端部を備えていてもよいし、端部が食い違っていてもよい。
【0013】
図1及び図2でわかるように、第1及び第2の内腔32及び34は、隔壁38によって分離されている。隔壁38は、個々の内腔が互いに接合された基端から内カテーテル30の先端39まで、多内腔カテーテル10の長さに亘って延びている。好ましくは、隔壁38は、二つの内腔を、図2に示すようにD形状断面に水平方向に分割し、好ましくはポリウレタンで形成されている。外カテーテル20の壁24及び内カテーテル30の壁36もまた、好ましくは、ポリウレタンで形成されているが、考えられる他の材料で形成されていてもよい。多内腔カテーテル10の外壁24及び内壁36に使用されたポリウレタンの相対的な硬さは、所望の結果を得るために変化させることができる。例えば、比較的固いポリウレタン(ジュロメーター硬度の読みが比較的高い)を外カテーテル20に使用でき、比較的柔軟なポリウレタン(ジュロメーター硬度の読みが比較的低い)を内カテーテル30に使用できる。多内腔カテーテルをこの方法で形成することにより、外カテーテル20は、血液を身体から引き出すことによって発生した負圧の作用下でその形状を保持するために構造強度が比較的高く、これに対し内カテーテル30は、脈管壁の糜爛の危険をなくすため、柔軟である。この他の態様としては、外カテーテル20と内カテーテル30について異なる材料を使用すること、又は外カテーテル20の先端26又は内カテーテル30の先端39のいずれかに柔軟な(ジュロメーター硬度の読みが比較的低い)チップを使用することなどが挙げられる。
【0014】
次に図3を参照すると、本発明の多内腔カテーテルの変形例が示してある。内カテーテル60が、外カテーテル50の先端56を越えて延びる、多内腔カテーテル40の側面図が示してある。第1実施例におけるのと同様に、外カテーテル50が、流体を引込むのに対し、内カテーテル60は、流体を体内に矢印が示すように注入する。多内腔カテーテル40は、更に、外カテーテル50の先端56の近くに配置された三つの側方開口部58と、内カテーテル60の先端69の近くに配置された三つの側方開口部67とを有する。これらの開口部は、大きさを変えることができ、内カテーテル60又は外カテーテル50が完全に又は部分的に閉塞した場合に流体流れを確保する目的で、並びに、混合を改善する目的で役立つ。内カテーテル60の先端69は、脈管壁の閉鎖の可能性を低減するために(すなわち、脈管壁による閉塞が起こり難くするために)傾斜をなしている。テーパは、熱及びダイを使用して熱によって形成でき、又は型成形によって形成できる。図4は、4−4線に沿った図3の断面図を示す。多内腔カテーテル40は、内カテーテル60が外カテーテル50の壁54と当接する箇所に配置された状態で示してある。内カテーテル60は、外カテーテル50の先端56のところで溶接部42によってこの位置に維持される。この溶接部は、外カテーテル50の内部で、内カテーテル60の壁66を外カテーテル50の壁54に接合又は結合する。内カテーテル60は、その全長に沿って隔壁68によって水平方向に分割され、二つのD形状通路即ち第1内腔62及び第2内腔64を形成する。
【0015】
図3に破線で示すように、外カテーテル50内にとどまる内カテーテル60の部分は、好ましくは、外カテーテル50内の同心部分まで急な傾斜をなしている。これは、図3及び図5に示すように、内カテーテル60を外カテーテル50内で中央位置に安定させることによって最もよく行うことができる。このような形状又は形体によって形成された急な傾斜は、例えば内カテーテルを外カテーテル50内で自由に浮かせておくことができる場合、傾斜が比較的緩やかな場合に生じる凝血塊形成の問題が生じる可能性を小さくする。内カテーテル60を外カテーテル50に、他の位置で及び他の方法で結合してもよいということは理解されるべきである。例えば、溶接部を外カテーテル50の先端のところで外カテーテル50及び内カテーテル60の両方の外側に配置することができる。別の態様では、内カテーテル60を外カテーテル50に外カテーテル50の長さに沿った任意の箇所で接着できる。
【0016】
図5は、本発明の別の変形例の側方斜視図である。多内腔カテーテル70は、外カテーテル80及び内カテーテル90を有する。図3に示すように、外カテーテル80及び内カテーテル90は、側方開口部88及び98を夫々有する。これらの側方開口部は、内腔の開存性(換言すれば、内腔の開通性)及び注入した流体の混合の信頼性を改良するために設けられている。しかしながら、外カテーテル又は内カテーテルのいずれか又は両方を、開口部88及び98なしで形成できるということは理解されるべきである。内カテーテル90は、破線が示すように、対向する二つの平行な内腔、即ち、第1内腔92及び第2内腔94を含む。第1内腔92及び第2内腔94は、傾斜した端部93及び95で夫々終端する。第1内腔92は、長さ方向で第2内腔94よりも短く、多内腔カテーテル70が三つの流れ段階を持つことができるようにする。この形状又は形体は、混合を行うため、及び、生じる可能性のある閉塞の問題点を解決するため、更に多くの選択肢を提供する。変形例では、多内腔カテーテル70は、第2内腔94のチップ部分(換言すれば、頂部部分あるいは先端部分)を含む。このチップ部分は、閉塞が生じる可能性を小さくするため、及び可撓性が低い硬質のチップで起こる可能性がある脈管壁(又は静脈壁)の傷付きを少なくするため、可撓性が高い。
【0017】
図6乃至図8は、本発明の内カテーテルの変形例の形状又は形体の断面図を示す。図6の多内腔カテーテル100は、外カテーテル110及び内カテーテル120を含む。外カテーテル110は、円筒形中空構造であり、壁114及び内部通路112を備えている。内カテーテル120は、第1内腔122及び第2内腔124を含み、これらの内腔は、C形状隔壁128によって分割されている。内カテーテル120の壁126が、内カテーテル120を通って流れる液体を、外カテーテル110を通って流れる液体から隔離する。この形状では、内カテーテル120は、外カテーテル110に結合されておらず、その代わり、図1に示すように外カテーテル110のテーパ端部によってカテーテル100に固定されている。図7は、内カテーテル150の壁156が外カテーテル140の壁144に結合部132によって結合された多内腔カテーテル130を示す。内カテーテル150は、内カテーテル150を本質的に垂直方向に二分する隔壁158によって第1内腔152及び第2内腔154に分離される。隔壁の断面は、一方向に湾曲している。かくして、第1内腔152は、内腔152内に湾曲した隔壁158の湾曲形状のため、三日月形状をなしている。第2内腔154は、その結果、図4に示すD形状断面よりも断面積が僅かに大きい。隔壁128及び158を変更することによって、内腔のD形状の大きさを不等にし、構造上の一体性の問題及び不等の流れを必要とするという問題点に対処することができる。本発明の内カテーテルの機能的必要性に応じて、隔壁の形状を変えることができるということは、当業者には理解されよう。例えば、内カテーテルは、分割により三つの内腔が得られるように分割できる。最後に、図8は、内カテーテルの断面についての更に別の可能な形状又は形体を示す。多内腔カテーテル160が、上文中に示した円形の例とは異なって楕円形の又は長円形の内カテーテル180を有する。楕円形の壁186は、内カテーテル180を外カテーテル170の流体流れから分離し、外カテーテル170に結合部181で結合されている。内カテーテル180は、隔壁188によって垂直方向に二分されており、D形状内腔182及び184を形成する。
【0018】
図9、図10、及び図11は、本発明の好ましい実施例を示す。この実施例では、内カテーテルは、先端が外カテーテルの狭幅形状によって中央位置に保持される。図9を参照すると、多内腔カテーテル200は、外カテーテル210及び内カテーテル220を含む。外カテーテル210の先端214は、内カテーテル220を収容する小さな直径まで狭幅になる。外カテーテル210の先端214が小径であるため、内カテーテル220は、先端214での外カテーテル210と内カテーテル220との間の嵌着が、内カテーテル220の望ましからぬドリフトが起こらないようにするのに十分狭い場合でも、或る程度移動できる。しかしながら、望ましい場合には、血流を最適にするため、内カテーテル220を基端方向又は先端方向に移動できる。外カテーテル210の先端214には、側方開口部212が設けられている。これらの開口部は、数及び大きさを変えることができ、血液を外カテーテル210の通路211(図11参照)に引き込むことができるようにする目的に役立つ。内カテーテル220は、第1内腔及び第2内腔に分割され、チップ221を有する。第1内腔は、図9に示すように外カテーテル210に向かって傾斜した、傾斜をなした開口部226を有し、これに対し、第2内腔は、外カテーテル210から遠ざかる方向に傾斜した、傾斜をなした開口部228を有する。傾斜を逆方向に配向することによって、血液を更に強力に分離できる。矢印が示すように、両内腔は、血液の流入及び流出を支持できる。
【0019】
図10は、外カテーテル210及び内カテーテル320を含む多内腔カテーテル300を示す。外カテーテル210は、塊状チップ321並びに第1内腔322及び第2内腔324を含む(図11参照)内カテーテル320を、上文中に説明したように収容する。塊状チップ321は、第1及び第2の内腔に対する開口部が内カテーテル320の先端に配置されていないという点で、上文中に説明した他のチップのいずれとも類似していない。その代わりに、第1内腔322は、塊状チップ321の一方の側に開口部326を有する。ここでは、塊状チップ321の一区分が除去してあり、図11に示すように、第1内腔322内を下方に第2内腔324の手前まで延びる。同様に、第2内腔324は、好ましくは、開口部326から角度方向又は周方向で(換言すれば、半径方向で)約180度のところに開口部328を有する。この開口部328は、水平方向で開口部326の先端側に配置されている。塊状チップ321は、配置される場所で患者の脈管を不必要に傷つけることがないように、丸味を付けたノーズ(すなわち、鼻部分)323を更に含む。塊状チップ321についての様々な態様が米国特許出願第09/429,857号に記載されている。同特許出願に触れたことにより、この特許出願に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。
【0020】
図11の多内腔カテーテル300の断面図を参照すると、チップ321は、好ましくは、ガイドワイヤを収容するためにチップ321に加えられた内腔325を含む。この内腔325は、第2内腔324をノーズ323の端部に連結する状態で示してあるが、ガイドワイヤ内腔325は第1内腔322をノーズ323の端部に連結するものであってもよいということは理解されよう。
【0021】
図12及び図13は、本発明の変形例を示す。多内腔カテーテル300の先端を保護シース350に収容された状態で示す。シース350は、その先端に、主部分352及び自己シールキャップ部分354を有する。主部分352は、テーパを付けることができる。また、主部分352は、多内腔カテーテル300の外側に摩擦嵌めされており、外カテーテル210及び内カテーテル320の両方の全ての部分の周囲に滑り嵌めしている。図12は、シース350によってシールされた場合のカテーテル300を示す。このカテーテル300は、望ましからぬ流体や細菌が内腔に侵入しないようにするため、身体の脈管や血管にこの形状や形体で導入できる。更に、シース350は、身体の脈管や血管内にある場合にカテーテル300を保護し、凝血塊が形成される可能性を小さくする。これは、この構成により、医師が内カテーテル320を血流から引っ込めることができるためである。更に、内カテーテル320の内腔のフラッシング(洗い流すこと)が必要になった場合には、シース350により、医師は、装置の開存性を維持したまま、ヘパリン以外の流体を使用できる。使用されるヘパリンの量を減少することにより、費用が大幅に低下する。保護シース350を使用することによって得られる別の利点は、装置の配置方法及び最終配置位置に応じて、内カテーテル320が脈管壁に当たって配置される傾向があるということである。内カテーテル320を保護シース350内に引き込むことにより、フィブリン被包形成体が外カテーテル210に限定される。実際、外カテーテル210の内外への内カテーテル320の摺動作用により、外カテーテル210上のフィブリン被包形成体を実際に除去でき、又は少なくともこれと関連した凝血塊形成の作用を減少するように機能する。
【0022】
図13は開放形体(又は開放形態)のカテーテル300を示し、この図では、シース350はカテーテル300の一部だけをシールしている。この特定の場合には、動脈内腔322(図11参照)への流体の流入が、開口部326(図11参照)の一部をブロックするシース350のキャップ部分354によって部分的に制限される。かくして、シース350は、カテーテル300に対して衛生的な環境を提供することに加え、流体の流れを調節するのにも使用できる。勿論、キャップ部分354が非常に柔軟であるという性質を持つため、多内腔カテーテル300を再シールしようとする場合、逆方向へ移動させることもできる。カテーテル300は、シース350によってシール及び再シールできるため、カテーテルの開存性が向上する。更に、上文中に説明したように、内腔は、シース350内にシールされている場合には、ヘパリン処理したりフラッシングしたりする必要がない。他方、ヘパリンフラッシングが必要な場合には、シース350によるシールの特徴は、シースを、凝血を阻止し且つヘパリンの毒性が血中に放出されないようにするヘパリンロックとして有用なものとする。
【0023】
図14及び図15は、シース350を外カテーテルに被せた状態にある、本発明の多内腔カテーテルの基端の図を示す。これらの図には示してないけれども、本発明の多内腔カテーテルにシース350を設けることにより得られる主な利点の一つは、シース350を身体に直接取り付けることができるということである。当業者に周知のように、カテーテルは、長期間に亘って患者の身体に取り付けられると、身体の細胞がカテーテルの外壁内に成長し浸潤することにより所定の場所に固定されてしまう。カテーテルを基端方向又は先端方向に移動しようとすると、身体に固定されてしまったカテーテルの部分がその結合部から千切れ、患者に炎症及び不快感をもたらし、感染症が起こる可能性のある場所となる。シース350を使用することによりこの潜在的問題点を解決する。これは、シースが、取り付け箇所で柔軟なポリウレタン又はシリコーンで形成されており、カテーテルを基端方向又は先端方向に変移させるときに身体に関して移動しないためである。
【0024】
図14でわかるように、シース350は、バルブ付きO−リング356で内カテーテル320に密封をなして取り付けられている。しかしながら、シースは様々な異なる方法でカテーテル300に取り付けることができるということは理解されよう。図14の基端側の図は図12と対応し、外部の流体及び存在する可能性がある汚染物からシールされた閉鎖形体のカテーテル300を示す。図15は、カテーテル300を身体の流体に対して開放するのが所望である場合に起こる状態を示す。内カテーテル320を、その基端から、自己シールキャップ部分354を通して、内カテーテル320の所望の長さが露呈されるまで押してある。O−リング356は、内カテーテル320にその基端において取り付けられており、カテーテルを基端方向及び先端方向に操作する場合、カテーテル300の封入された表面に対して衛生的な環境を提供する。内カテーテル320のノーズ323がシース350の外側に延びるように、内カテーテル320を先端方向に押すことによって、カテーテル300を身体の脈管に対して露呈したとき、対応する図13でわかるように、リング356によって密封取り付けされているため、カテーテル300の衛生性が維持される。図15を再度参照すると、身体の外側に配置され、また、身体の取り付け箇所に対して基端側に配置されたシース350の折り畳み可能な部分358は、ジュロメーター硬度が比較的高い材料でできた主部分352よりも柔軟なポリウレタン又はシリコーンで形成することができる。内カテーテル320を先端方向に前進させると、折り畳み可能な部分358がひだを形成するが、内カテーテル320及び外カテーテル210に関して衛生ロックを維持する。この形体により、カテーテル300の先端を自己シールシース350の内外に移動させることができ、流体流れを制御でき、殺菌性を提供でき、カテーテルの開存性を向上させることができる。
【0025】
図16は本発明の変形例を例示し、保護シースを使用するための別の手段を示す。この実施例では、多内腔カテーテル300は保護シース400に収容されており、シース400の長さ方向長さLは、抗菌剤(又は抗菌物質)で充填されている。長さLは、基端のところでシース400をシールするバルブ付きO−リング402から、ステー404まで計測した距離である。ステー404は、外カテーテル210が以下に更に詳細に説明するように先端方向に移動しないようにO−リング402の先端側に配置されている。長さLは、特定の用途に基づく任意の適当な長さであるのがよい。バルブ付きO−リング402及びステー404は、距離Lに亘って外カテーテル210の周囲にシールを形成するが、外カテーテル210に取り付けられておらず、そのため、カテーテル210は基端方向又は先端方向に摺動できる。しかしながら、外カテーテル210に取り付けられたダンパー406は、長さLに亘ってしか移動できない。例えば、外カテーテルを先端方向又は基端方向のいずれかに移動するのが所望である場合、ステー404は、ダンパー406が先端方向に移動しないようにし、O−リング402は、ダンパー406が基端方向に移動しないようにし、かくしてダンパー406が取り付けられた外カテーテル210の夫々の移動を制限する。
【0026】
O−リング402とステー404との間には、外カテーテル210の周囲に円筒形殺菌領域が形成される。外カテーテル210を連続的に殺菌するため、銀−スルファジアジン(銀−スルファダイアジン)等の抗菌剤を領域408内に位置決めできる。この目的のため、ダンパー406は、ダクロン等の多孔質材料又は穴が形成されたネオプレン等の固体材料で形成でき、これにより流体がダンパー406を通過でき、そのため抗菌剤が領域408内のカテーテルの全ての部分を殺菌できる。
【0027】
当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変形及び変更を行うことができる。例えば、二つの小さな内側内腔を形成するための隔壁によって分離された1つの内側内腔と1つの外側内腔及びを持つ多内腔カテーテルを例示した。しかしながら、上文中に説明した本発明の概念は、外側内腔が隔壁によって二分され、細分された内腔の各々が内側内腔を含み、このような内側内腔が上文中に説明されているように更に分割して全部で6つの内腔を持つようにした多内腔カテーテル等の、内腔の数が多い多内腔カテーテルに等しく適用できる。更に、本明細書中において本発明及びその変形例を説明するのに使用した言葉は、それらの一般的に定義された意味であるばかりでなく、一般的に定義された意味の範囲を越えて構造、材料、又は作用について本明細書に特別に定義された意味も含むということは理解されるべきである。かくして、本明細書中の記載において一つの要素が一つ以上の意味を持つものと理解できる場合には、特許請求の範囲におけるその使用は、明細書によって及びその言葉自体によって支持された全ての可能な意味に対して包括的であるということは理解されなければならない。従って、以下の特許請求の範囲の言葉又は要素の定義は、文字通りに記載された要素の組み合わせばかりでなく、実質的に同じ結果を得るために実質的に同じ機能を実質的に同じ方法で実行するための全ての均等な構造、材料、又は作用を含むものとして本明細書中に定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】
図2は、図1の線2−2に沿った断面図である。
【図3】
図3は、本発明の変形例の側面図である。
【図4】
図4は、図3の線4−4に沿った断面図である。
【図5】
図5は、本発明の変形例の側面図である。
【図6】
図6は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての一つの形状又は形体の断面図である。
【図7】
図7は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての変形例の形状又は形体の断面図である。
【図8】
図8は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての別の変形例の形状又は形体の断面図である。
【図9】
図9は、本発明の変形例の側面図である。
【図10】
図10は、塊状チップ形体又はその形状を持つ図9の実施例の側面図である。
【図11】
図11は、図10に示す多内腔カテーテルの断面図である。
【図12】
図12は、保護シースに収容された図10に示す多内腔カテーテルの先端の側面図である。
【図13】
図13は、内腔が露呈された図12の実施例の側面図である。
【図14】
図14は、図12の実施例の基端の側面図である。
【図15】
図15は、図13の基端の側面図である。
【図16】
図16は、外カテーテルの周囲の保護シースを示す、本発明の変形例の側面図である。
【符号の説明】
10 多内腔カテーテル
20 外カテーテル
22 通路
24 外カテーテル壁
26 先端
30 内カテーテル
32 第1内腔
33 第1出口
34 第2内腔
35 第2出口
36 内カテーテル壁
38 隔壁
39 先端
【発明の属する技術分野】
本願は、1999年10月29日に出願された米国特許出願第09/429,857号の出願一部継続出願である。
【0002】
本発明は、全体として医療装置に関し、更に詳細には改良多内腔カテーテルに関する。
【0003】
【従来の技術】
多内腔カテーテルは、二つ又はそれ以上の別々の流体通路を設ける必要がある様々な用途で使用される。多内腔カテーテルについての一つのこのような用途は、血液透析での使用である。血液透析中、逆方向血液流れを同時に受入れるために二内腔カテーテルを使用できる。更に詳細には、一方の内腔が血液を患者から透析機に搬送し、ここで毒物を除去するためにプロセスが加えられ、これと同時に反対側の内腔が浄化済の血液を患者に戻す。
【0004】
多内腔カテーテルは当該技術分野で周知である。体内への血流及び対外への血流を分離し、これらの血流の両方の速度を速くする平行なD形状内腔を持つ二内腔カテーテルは、多数の単内腔カテーテルを使用することに対する改善である。次いで、第3カテーテル内腔を二内腔カテーテルに導入し、追加の入口/出口を提供する。このようなカテーテルは、マーチンに付与された米国特許第5,797,869号で見ることができる。マーチンでは、二つの半円形内腔間の内部隔壁の中央に第3内腔が配置されている。この形体は、透析の実施中に液体の薬剤を同時に注入する選択肢、及び単に二つの内腔では得られない選択肢を医師に提供するようになっている。しかしながら、中央内腔を血液搬送内腔間に配置することは、血流の信頼性を損なう。マーチンに記載された種類のカテーテルにおける別の欠点は、内腔の入口開口部及び出口開口部が互いに接近しており、そのため、毒性の血液と浄化済の血液が混合し、プロセスの効率が低下するということである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、患者への流体の注入及び患者からの流体の取り出しを同時に行うための改良多内腔カテーテル及びチップ形体を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の多内腔カテーテルは、好ましくはポリウレタンで形成された円筒形中空構造である。本発明の多内腔カテーテルは、身体からの流体の取り出しに概ね使用される外カテーテルと、身体内への流体の注入に概ね使用される内カテーテルをと含む。内カテーテルは外カテーテル内に収容されており、その内腔に亘って延びる。内カテーテル及び外カテーテルに使用された材料の硬度は、カテーテルの具体的な使用によって変化させることができる。吸入内腔に使用される材料は、吸引力によって内腔が潰れることがないように硬質でなければならず、これに対し流出内腔に使用される材料は、カテーテルが挿入される静脈の傷を緩和するため、軟質でなければならない。
【0007】
内カテーテルは隔壁によって長さ方向で二分され、これによって二つの平行な内腔が形成される。各内腔の形状は隔壁の形状で決まる。隔壁の形状は大幅に変化させることができる。内カテーテルが半分に分割される場合には、結果的に得られた二つの内腔はD形状である。内カテーテルは、外カテーテルのテーパを付けた先端、又は、内カテーテルを外カテーテルに固定する結合のいずれかによって固定される。好ましい実施例では、内カテーテルは、外カテーテルの先端を越えて延び、吸入流体と流出流体との間を良好に区別する。多内腔カテーテルを血液透析に使用する場合、外カテーテルと内カテーテルの長さを変えることにより、未処理の血液と浄化済の血液が、分離された状態に保持される。内カテーテル内に収容された二つの内腔は、流体が分離された状態を保持するため、長さが異なっていてもよい。流体流れの信頼性を向上し且つ静脈壁の閉塞が起こらないようにするため、内カテーテル内に収容された二つの内腔の先端を変化させてもよい。例えば、チップ(すなわち、頂部又は先端部分)は、閉塞が起こり難くするため、傾斜をなしていてもよく、湾曲していてもよく、斜めになっていてもよく、又はその他の形体をなしていてもよい。更に、一方の内腔が閉塞した場合の血流の信頼性を向上するため、外カテーテルと内カテーテルのいずれか又は両方に側方開口部を切り込むことができる。更に、内カテーテル内の二つの内腔のうちの一方にマンドレルを挿入でき、そのため、チューブの一方が閉塞したとき、マンドレルを取り外して開放通路を提供できる。更に、内腔は、カテーテルを配置するためのガイドワイヤを備えていてもよい。
【0008】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、本発明の好ましい実施例の以下の更に詳細な説明及び添付図面を参照することにより、当業者に更に明らかになるであろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、改良多内腔カテーテルについての必要性を満たす。更に詳細には、本発明は、流体を患者に又は患者から確実に輸送し、流体の混合及び閉塞を阻止する上で、チップ形状(すなわち、頂部形状又は先端部分形状)が効率的であり且つ効果的である多内腔カテーテルを提供するものである。以下の詳細な説明では、添付図面のうちの一つ又はそれ以上に示す同様のエレメントを説明するのに同じ参照番号を使用するということは理解されよう。
【0010】
本発明の多内腔カテーテルは、三つ又はそれ以上の内腔を持ち、外カテーテルが多数の内側内腔を全体的に又は概ね取り囲むカテーテルである。内腔は、患者への流体の流入流及び患者からの流体の流出流について任意の組み合わせで使用できる。更に、これらの内腔のうちの任意の一つの内腔が、多内腔カテーテルを位置決めするためのマンドレル又はワイヤを収容できる。マンドレル又はワイヤは、カテーテルが患者内でひとたび正しく位置決めされると直ちに取り除くことができ、又はその場所に残すことができ、他の内腔の一つが閉塞した場合に流体を流すために取り外して使用したりできる。多内腔カテーテルは、外カテーテルを、分割された内カテーテル又は幾つかの個々の内腔のいずれかと組み合わせることによって形成できる。
【0011】
次に、本発明の一実施例を示す図1を参照する。多内腔カテーテル10の縦断面図(すなわち、長さ方向断面図)には、間隔が隔てられた三つの通路を備えた二つのチューブが示してある。外カテーテル20は円筒形形状の中空構造であり、通路22を含み、これにより、浄化を行うために先端26(図9参照)に又はこの先端近くに配置された開口部12を通して血液を引き込むことができる。外カテーテル20は、内カテーテル30の周囲に配置されている。内カテーテルもまた円筒形であり、二つの平行な内腔を含む。これらの内腔は、両方とも、流体を患者に矢印が示すように供給するのに使用される。血液透析の用途では、戻し流体は、浄化済の血液である。内カテーテル30は、第1内腔32及び第2内腔34を含み、外カテーテル20よりも小径であり、そのため外カテーテル20内に位置決めできる。内カテーテル30は、多内腔カテーテル10において、先端26がその外径から内カテーテル30の外径までテーパした外カテーテル20によって固定される。
【0012】
内カテーテル30は、外カテーテル20の先端26を越えて延び、先端39で終端する。内カテーテル30の先端39では、第1内腔32の第1出口33は、好ましくは傾斜をなしており、静脈壁の閉塞及びカテーテル内腔の遮断と関連した他の問題点が起こる可能性を低減している。しかしながら、流体に対して異なる出口角度を提供するため、第2出口35は好ましくはその端形状が鈍く、すなわち、とがっていない(鈍角となっている)。しかしながら、出口33及び35は、当業者に公知の任意の形状又は形体とすることができる。第1及び第2の出口33及び35は、主として浄化済の血液を患者に流出するために使用されるけれども、他の目的にも同様に使用できる。例えば、図1を参照すると、第2出口35の近くの縁部は、ガイドワイヤ又はマンドレルを良好に収容するため、内方にテーパしている。図1は、更に、第2内腔34が、第1内腔32の先端を僅かに越えて延びていることを示す。本発明の2つの内側内腔は、同じ箇所に端部を備えていてもよいし、端部が食い違っていてもよい。
【0013】
図1及び図2でわかるように、第1及び第2の内腔32及び34は、隔壁38によって分離されている。隔壁38は、個々の内腔が互いに接合された基端から内カテーテル30の先端39まで、多内腔カテーテル10の長さに亘って延びている。好ましくは、隔壁38は、二つの内腔を、図2に示すようにD形状断面に水平方向に分割し、好ましくはポリウレタンで形成されている。外カテーテル20の壁24及び内カテーテル30の壁36もまた、好ましくは、ポリウレタンで形成されているが、考えられる他の材料で形成されていてもよい。多内腔カテーテル10の外壁24及び内壁36に使用されたポリウレタンの相対的な硬さは、所望の結果を得るために変化させることができる。例えば、比較的固いポリウレタン(ジュロメーター硬度の読みが比較的高い)を外カテーテル20に使用でき、比較的柔軟なポリウレタン(ジュロメーター硬度の読みが比較的低い)を内カテーテル30に使用できる。多内腔カテーテルをこの方法で形成することにより、外カテーテル20は、血液を身体から引き出すことによって発生した負圧の作用下でその形状を保持するために構造強度が比較的高く、これに対し内カテーテル30は、脈管壁の糜爛の危険をなくすため、柔軟である。この他の態様としては、外カテーテル20と内カテーテル30について異なる材料を使用すること、又は外カテーテル20の先端26又は内カテーテル30の先端39のいずれかに柔軟な(ジュロメーター硬度の読みが比較的低い)チップを使用することなどが挙げられる。
【0014】
次に図3を参照すると、本発明の多内腔カテーテルの変形例が示してある。内カテーテル60が、外カテーテル50の先端56を越えて延びる、多内腔カテーテル40の側面図が示してある。第1実施例におけるのと同様に、外カテーテル50が、流体を引込むのに対し、内カテーテル60は、流体を体内に矢印が示すように注入する。多内腔カテーテル40は、更に、外カテーテル50の先端56の近くに配置された三つの側方開口部58と、内カテーテル60の先端69の近くに配置された三つの側方開口部67とを有する。これらの開口部は、大きさを変えることができ、内カテーテル60又は外カテーテル50が完全に又は部分的に閉塞した場合に流体流れを確保する目的で、並びに、混合を改善する目的で役立つ。内カテーテル60の先端69は、脈管壁の閉鎖の可能性を低減するために(すなわち、脈管壁による閉塞が起こり難くするために)傾斜をなしている。テーパは、熱及びダイを使用して熱によって形成でき、又は型成形によって形成できる。図4は、4−4線に沿った図3の断面図を示す。多内腔カテーテル40は、内カテーテル60が外カテーテル50の壁54と当接する箇所に配置された状態で示してある。内カテーテル60は、外カテーテル50の先端56のところで溶接部42によってこの位置に維持される。この溶接部は、外カテーテル50の内部で、内カテーテル60の壁66を外カテーテル50の壁54に接合又は結合する。内カテーテル60は、その全長に沿って隔壁68によって水平方向に分割され、二つのD形状通路即ち第1内腔62及び第2内腔64を形成する。
【0015】
図3に破線で示すように、外カテーテル50内にとどまる内カテーテル60の部分は、好ましくは、外カテーテル50内の同心部分まで急な傾斜をなしている。これは、図3及び図5に示すように、内カテーテル60を外カテーテル50内で中央位置に安定させることによって最もよく行うことができる。このような形状又は形体によって形成された急な傾斜は、例えば内カテーテルを外カテーテル50内で自由に浮かせておくことができる場合、傾斜が比較的緩やかな場合に生じる凝血塊形成の問題が生じる可能性を小さくする。内カテーテル60を外カテーテル50に、他の位置で及び他の方法で結合してもよいということは理解されるべきである。例えば、溶接部を外カテーテル50の先端のところで外カテーテル50及び内カテーテル60の両方の外側に配置することができる。別の態様では、内カテーテル60を外カテーテル50に外カテーテル50の長さに沿った任意の箇所で接着できる。
【0016】
図5は、本発明の別の変形例の側方斜視図である。多内腔カテーテル70は、外カテーテル80及び内カテーテル90を有する。図3に示すように、外カテーテル80及び内カテーテル90は、側方開口部88及び98を夫々有する。これらの側方開口部は、内腔の開存性(換言すれば、内腔の開通性)及び注入した流体の混合の信頼性を改良するために設けられている。しかしながら、外カテーテル又は内カテーテルのいずれか又は両方を、開口部88及び98なしで形成できるということは理解されるべきである。内カテーテル90は、破線が示すように、対向する二つの平行な内腔、即ち、第1内腔92及び第2内腔94を含む。第1内腔92及び第2内腔94は、傾斜した端部93及び95で夫々終端する。第1内腔92は、長さ方向で第2内腔94よりも短く、多内腔カテーテル70が三つの流れ段階を持つことができるようにする。この形状又は形体は、混合を行うため、及び、生じる可能性のある閉塞の問題点を解決するため、更に多くの選択肢を提供する。変形例では、多内腔カテーテル70は、第2内腔94のチップ部分(換言すれば、頂部部分あるいは先端部分)を含む。このチップ部分は、閉塞が生じる可能性を小さくするため、及び可撓性が低い硬質のチップで起こる可能性がある脈管壁(又は静脈壁)の傷付きを少なくするため、可撓性が高い。
【0017】
図6乃至図8は、本発明の内カテーテルの変形例の形状又は形体の断面図を示す。図6の多内腔カテーテル100は、外カテーテル110及び内カテーテル120を含む。外カテーテル110は、円筒形中空構造であり、壁114及び内部通路112を備えている。内カテーテル120は、第1内腔122及び第2内腔124を含み、これらの内腔は、C形状隔壁128によって分割されている。内カテーテル120の壁126が、内カテーテル120を通って流れる液体を、外カテーテル110を通って流れる液体から隔離する。この形状では、内カテーテル120は、外カテーテル110に結合されておらず、その代わり、図1に示すように外カテーテル110のテーパ端部によってカテーテル100に固定されている。図7は、内カテーテル150の壁156が外カテーテル140の壁144に結合部132によって結合された多内腔カテーテル130を示す。内カテーテル150は、内カテーテル150を本質的に垂直方向に二分する隔壁158によって第1内腔152及び第2内腔154に分離される。隔壁の断面は、一方向に湾曲している。かくして、第1内腔152は、内腔152内に湾曲した隔壁158の湾曲形状のため、三日月形状をなしている。第2内腔154は、その結果、図4に示すD形状断面よりも断面積が僅かに大きい。隔壁128及び158を変更することによって、内腔のD形状の大きさを不等にし、構造上の一体性の問題及び不等の流れを必要とするという問題点に対処することができる。本発明の内カテーテルの機能的必要性に応じて、隔壁の形状を変えることができるということは、当業者には理解されよう。例えば、内カテーテルは、分割により三つの内腔が得られるように分割できる。最後に、図8は、内カテーテルの断面についての更に別の可能な形状又は形体を示す。多内腔カテーテル160が、上文中に示した円形の例とは異なって楕円形の又は長円形の内カテーテル180を有する。楕円形の壁186は、内カテーテル180を外カテーテル170の流体流れから分離し、外カテーテル170に結合部181で結合されている。内カテーテル180は、隔壁188によって垂直方向に二分されており、D形状内腔182及び184を形成する。
【0018】
図9、図10、及び図11は、本発明の好ましい実施例を示す。この実施例では、内カテーテルは、先端が外カテーテルの狭幅形状によって中央位置に保持される。図9を参照すると、多内腔カテーテル200は、外カテーテル210及び内カテーテル220を含む。外カテーテル210の先端214は、内カテーテル220を収容する小さな直径まで狭幅になる。外カテーテル210の先端214が小径であるため、内カテーテル220は、先端214での外カテーテル210と内カテーテル220との間の嵌着が、内カテーテル220の望ましからぬドリフトが起こらないようにするのに十分狭い場合でも、或る程度移動できる。しかしながら、望ましい場合には、血流を最適にするため、内カテーテル220を基端方向又は先端方向に移動できる。外カテーテル210の先端214には、側方開口部212が設けられている。これらの開口部は、数及び大きさを変えることができ、血液を外カテーテル210の通路211(図11参照)に引き込むことができるようにする目的に役立つ。内カテーテル220は、第1内腔及び第2内腔に分割され、チップ221を有する。第1内腔は、図9に示すように外カテーテル210に向かって傾斜した、傾斜をなした開口部226を有し、これに対し、第2内腔は、外カテーテル210から遠ざかる方向に傾斜した、傾斜をなした開口部228を有する。傾斜を逆方向に配向することによって、血液を更に強力に分離できる。矢印が示すように、両内腔は、血液の流入及び流出を支持できる。
【0019】
図10は、外カテーテル210及び内カテーテル320を含む多内腔カテーテル300を示す。外カテーテル210は、塊状チップ321並びに第1内腔322及び第2内腔324を含む(図11参照)内カテーテル320を、上文中に説明したように収容する。塊状チップ321は、第1及び第2の内腔に対する開口部が内カテーテル320の先端に配置されていないという点で、上文中に説明した他のチップのいずれとも類似していない。その代わりに、第1内腔322は、塊状チップ321の一方の側に開口部326を有する。ここでは、塊状チップ321の一区分が除去してあり、図11に示すように、第1内腔322内を下方に第2内腔324の手前まで延びる。同様に、第2内腔324は、好ましくは、開口部326から角度方向又は周方向で(換言すれば、半径方向で)約180度のところに開口部328を有する。この開口部328は、水平方向で開口部326の先端側に配置されている。塊状チップ321は、配置される場所で患者の脈管を不必要に傷つけることがないように、丸味を付けたノーズ(すなわち、鼻部分)323を更に含む。塊状チップ321についての様々な態様が米国特許出願第09/429,857号に記載されている。同特許出願に触れたことにより、この特許出願に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。
【0020】
図11の多内腔カテーテル300の断面図を参照すると、チップ321は、好ましくは、ガイドワイヤを収容するためにチップ321に加えられた内腔325を含む。この内腔325は、第2内腔324をノーズ323の端部に連結する状態で示してあるが、ガイドワイヤ内腔325は第1内腔322をノーズ323の端部に連結するものであってもよいということは理解されよう。
【0021】
図12及び図13は、本発明の変形例を示す。多内腔カテーテル300の先端を保護シース350に収容された状態で示す。シース350は、その先端に、主部分352及び自己シールキャップ部分354を有する。主部分352は、テーパを付けることができる。また、主部分352は、多内腔カテーテル300の外側に摩擦嵌めされており、外カテーテル210及び内カテーテル320の両方の全ての部分の周囲に滑り嵌めしている。図12は、シース350によってシールされた場合のカテーテル300を示す。このカテーテル300は、望ましからぬ流体や細菌が内腔に侵入しないようにするため、身体の脈管や血管にこの形状や形体で導入できる。更に、シース350は、身体の脈管や血管内にある場合にカテーテル300を保護し、凝血塊が形成される可能性を小さくする。これは、この構成により、医師が内カテーテル320を血流から引っ込めることができるためである。更に、内カテーテル320の内腔のフラッシング(洗い流すこと)が必要になった場合には、シース350により、医師は、装置の開存性を維持したまま、ヘパリン以外の流体を使用できる。使用されるヘパリンの量を減少することにより、費用が大幅に低下する。保護シース350を使用することによって得られる別の利点は、装置の配置方法及び最終配置位置に応じて、内カテーテル320が脈管壁に当たって配置される傾向があるということである。内カテーテル320を保護シース350内に引き込むことにより、フィブリン被包形成体が外カテーテル210に限定される。実際、外カテーテル210の内外への内カテーテル320の摺動作用により、外カテーテル210上のフィブリン被包形成体を実際に除去でき、又は少なくともこれと関連した凝血塊形成の作用を減少するように機能する。
【0022】
図13は開放形体(又は開放形態)のカテーテル300を示し、この図では、シース350はカテーテル300の一部だけをシールしている。この特定の場合には、動脈内腔322(図11参照)への流体の流入が、開口部326(図11参照)の一部をブロックするシース350のキャップ部分354によって部分的に制限される。かくして、シース350は、カテーテル300に対して衛生的な環境を提供することに加え、流体の流れを調節するのにも使用できる。勿論、キャップ部分354が非常に柔軟であるという性質を持つため、多内腔カテーテル300を再シールしようとする場合、逆方向へ移動させることもできる。カテーテル300は、シース350によってシール及び再シールできるため、カテーテルの開存性が向上する。更に、上文中に説明したように、内腔は、シース350内にシールされている場合には、ヘパリン処理したりフラッシングしたりする必要がない。他方、ヘパリンフラッシングが必要な場合には、シース350によるシールの特徴は、シースを、凝血を阻止し且つヘパリンの毒性が血中に放出されないようにするヘパリンロックとして有用なものとする。
【0023】
図14及び図15は、シース350を外カテーテルに被せた状態にある、本発明の多内腔カテーテルの基端の図を示す。これらの図には示してないけれども、本発明の多内腔カテーテルにシース350を設けることにより得られる主な利点の一つは、シース350を身体に直接取り付けることができるということである。当業者に周知のように、カテーテルは、長期間に亘って患者の身体に取り付けられると、身体の細胞がカテーテルの外壁内に成長し浸潤することにより所定の場所に固定されてしまう。カテーテルを基端方向又は先端方向に移動しようとすると、身体に固定されてしまったカテーテルの部分がその結合部から千切れ、患者に炎症及び不快感をもたらし、感染症が起こる可能性のある場所となる。シース350を使用することによりこの潜在的問題点を解決する。これは、シースが、取り付け箇所で柔軟なポリウレタン又はシリコーンで形成されており、カテーテルを基端方向又は先端方向に変移させるときに身体に関して移動しないためである。
【0024】
図14でわかるように、シース350は、バルブ付きO−リング356で内カテーテル320に密封をなして取り付けられている。しかしながら、シースは様々な異なる方法でカテーテル300に取り付けることができるということは理解されよう。図14の基端側の図は図12と対応し、外部の流体及び存在する可能性がある汚染物からシールされた閉鎖形体のカテーテル300を示す。図15は、カテーテル300を身体の流体に対して開放するのが所望である場合に起こる状態を示す。内カテーテル320を、その基端から、自己シールキャップ部分354を通して、内カテーテル320の所望の長さが露呈されるまで押してある。O−リング356は、内カテーテル320にその基端において取り付けられており、カテーテルを基端方向及び先端方向に操作する場合、カテーテル300の封入された表面に対して衛生的な環境を提供する。内カテーテル320のノーズ323がシース350の外側に延びるように、内カテーテル320を先端方向に押すことによって、カテーテル300を身体の脈管に対して露呈したとき、対応する図13でわかるように、リング356によって密封取り付けされているため、カテーテル300の衛生性が維持される。図15を再度参照すると、身体の外側に配置され、また、身体の取り付け箇所に対して基端側に配置されたシース350の折り畳み可能な部分358は、ジュロメーター硬度が比較的高い材料でできた主部分352よりも柔軟なポリウレタン又はシリコーンで形成することができる。内カテーテル320を先端方向に前進させると、折り畳み可能な部分358がひだを形成するが、内カテーテル320及び外カテーテル210に関して衛生ロックを維持する。この形体により、カテーテル300の先端を自己シールシース350の内外に移動させることができ、流体流れを制御でき、殺菌性を提供でき、カテーテルの開存性を向上させることができる。
【0025】
図16は本発明の変形例を例示し、保護シースを使用するための別の手段を示す。この実施例では、多内腔カテーテル300は保護シース400に収容されており、シース400の長さ方向長さLは、抗菌剤(又は抗菌物質)で充填されている。長さLは、基端のところでシース400をシールするバルブ付きO−リング402から、ステー404まで計測した距離である。ステー404は、外カテーテル210が以下に更に詳細に説明するように先端方向に移動しないようにO−リング402の先端側に配置されている。長さLは、特定の用途に基づく任意の適当な長さであるのがよい。バルブ付きO−リング402及びステー404は、距離Lに亘って外カテーテル210の周囲にシールを形成するが、外カテーテル210に取り付けられておらず、そのため、カテーテル210は基端方向又は先端方向に摺動できる。しかしながら、外カテーテル210に取り付けられたダンパー406は、長さLに亘ってしか移動できない。例えば、外カテーテルを先端方向又は基端方向のいずれかに移動するのが所望である場合、ステー404は、ダンパー406が先端方向に移動しないようにし、O−リング402は、ダンパー406が基端方向に移動しないようにし、かくしてダンパー406が取り付けられた外カテーテル210の夫々の移動を制限する。
【0026】
O−リング402とステー404との間には、外カテーテル210の周囲に円筒形殺菌領域が形成される。外カテーテル210を連続的に殺菌するため、銀−スルファジアジン(銀−スルファダイアジン)等の抗菌剤を領域408内に位置決めできる。この目的のため、ダンパー406は、ダクロン等の多孔質材料又は穴が形成されたネオプレン等の固体材料で形成でき、これにより流体がダンパー406を通過でき、そのため抗菌剤が領域408内のカテーテルの全ての部分を殺菌できる。
【0027】
当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変形及び変更を行うことができる。例えば、二つの小さな内側内腔を形成するための隔壁によって分離された1つの内側内腔と1つの外側内腔及びを持つ多内腔カテーテルを例示した。しかしながら、上文中に説明した本発明の概念は、外側内腔が隔壁によって二分され、細分された内腔の各々が内側内腔を含み、このような内側内腔が上文中に説明されているように更に分割して全部で6つの内腔を持つようにした多内腔カテーテル等の、内腔の数が多い多内腔カテーテルに等しく適用できる。更に、本明細書中において本発明及びその変形例を説明するのに使用した言葉は、それらの一般的に定義された意味であるばかりでなく、一般的に定義された意味の範囲を越えて構造、材料、又は作用について本明細書に特別に定義された意味も含むということは理解されるべきである。かくして、本明細書中の記載において一つの要素が一つ以上の意味を持つものと理解できる場合には、特許請求の範囲におけるその使用は、明細書によって及びその言葉自体によって支持された全ての可能な意味に対して包括的であるということは理解されなければならない。従って、以下の特許請求の範囲の言葉又は要素の定義は、文字通りに記載された要素の組み合わせばかりでなく、実質的に同じ結果を得るために実質的に同じ機能を実質的に同じ方法で実行するための全ての均等な構造、材料、又は作用を含むものとして本明細書中に定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】
図2は、図1の線2−2に沿った断面図である。
【図3】
図3は、本発明の変形例の側面図である。
【図4】
図4は、図3の線4−4に沿った断面図である。
【図5】
図5は、本発明の変形例の側面図である。
【図6】
図6は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての一つの形状又は形体の断面図である。
【図7】
図7は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての変形例の形状又は形体の断面図である。
【図8】
図8は、本発明の多内腔カテーテルの内カテーテルについての別の変形例の形状又は形体の断面図である。
【図9】
図9は、本発明の変形例の側面図である。
【図10】
図10は、塊状チップ形体又はその形状を持つ図9の実施例の側面図である。
【図11】
図11は、図10に示す多内腔カテーテルの断面図である。
【図12】
図12は、保護シースに収容された図10に示す多内腔カテーテルの先端の側面図である。
【図13】
図13は、内腔が露呈された図12の実施例の側面図である。
【図14】
図14は、図12の実施例の基端の側面図である。
【図15】
図15は、図13の基端の側面図である。
【図16】
図16は、外カテーテルの周囲の保護シースを示す、本発明の変形例の側面図である。
【符号の説明】
10 多内腔カテーテル
20 外カテーテル
22 通路
24 外カテーテル壁
26 先端
30 内カテーテル
32 第1内腔
33 第1出口
34 第2内腔
35 第2出口
36 内カテーテル壁
38 隔壁
39 先端
Claims (42)
- 流体の注入及び流体の吸引を同時に行う上で使用するための多内腔カテーテル装置において、
外壁を持つ細長い中空外カテーテル、及び
前記外カテーテル内に配置され、前記外カテーテルとの間に環状領域を形成し、閉鎖壁、この閉鎖壁内を延びて第1内腔及び第2内腔を内部に形成する隔壁、及びチップを持つ細長い内カテーテルを含む、多内腔カテーテル装置。 - 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記装置の長さに亘って延びる保護シースを更に含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項2に記載の多内腔カテーテル装置において、前記保護シースは、前記内カテーテルを通過させることができる自己シールキャップを前記装置の先端に含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項2に記載の多内腔カテーテル装置において、前記保護シースは、前記装置の基端に密封領域を含み、前記領域を通る前記装置の移動を制限するための手段を含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項4に記載の多内腔カテーテル装置において、前記密封領域は、抗菌剤を含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記チップは、前記外カテーテルの先端を越えて長さ方向に延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は、前記内カテーテルの基端から前記チップまで延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記外カテーテルは、その先端で、第1直径から、比較的小径の第2直径までテーパが付けられている、多内腔カテーテル装置。
- 請求項8に記載の多内腔カテーテル装置において、前記外カテーテルの先端は、前記内カテーテルの外面と当接し、前記内カテーテルを前記外カテーテル内の実質的に中央に置く、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは所定の角度をなして形成され、前記内カテーテルの第1側部の閉鎖壁は、前記内カテーテルの第2側部の閉鎖壁を越えて長さ方向に前記第1側部とは逆方向に延びて傾斜を形成する、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは、前記内カテーテルの一方の側部で前記閉鎖壁から前記隔壁まで角度をなして、傾斜を形成する、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記第2内腔は、前記第1内腔を越えて長さ方向に延びている、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは第1キャビティ及び第2キャビティを有し、前記第1内腔は前記第1キャビティと流体連通しており、前記第2内腔は前記第2キャビティと流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項13に記載の多内腔カテーテル装置において、ガイドワイヤ内腔を更に含み、このガイドワイヤ内腔は、前記第1キャビティから前記チップの前記端部を通って延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項13に記載の多内腔カテーテル装置において、ガイドワイヤ内腔を更に含み、このガイドワイヤ内腔は、前記第2キャビティから前記チップの前記端部を通って延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの外面は、前記外カテーテルに前記外カテーテルの先端近くで結合されている、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記外壁は、前記外カテーテルの先端近くに配置された複数の開口部を更に含み、前記環状領域は前記開口部と流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記閉鎖壁は、前記内カテーテルの前記チップ近くに配置された複数の開口部を更に含み、前記第1及び第2の内腔は前記開口部と流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記閉鎖壁の断面は円形である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記閉鎖壁の断面は楕円形である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は前記内カテーテルを二分し、前記第1及び第2の内腔の断面領域はD形状である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項1に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は湾曲しており、前記第1及び第2の内腔の断面領域は半円形である、多内腔カテーテル装置。
- 流体の注入及び流体の吸引を同時に行う上で使用するための多内腔カテーテル装置において、
先端で、第1直径から、これよりも小径の第2直径までテーパが付けられた、外壁を持つ細長い中空外カテーテルと、
前記外カテーテル内に配置された細長い内カテーテルとを備え、
前記内カテーテルは、前記外カテーテルとの間に環状領域を形成しており、
前記内カテーテルは、前記外カテーテルの前記テーパした先端の近くで、前記内カテーテルを前記外カテーテル内のほぼ中央に置くように前記外カテーテルに固定されており、
前記内カテーテルは、閉鎖壁と、隔壁と、チップとを有しており、
前記内カテーテルの前記チップは、前記外カテーテルの前記先端を越えて長さ方向に延びており、
前記隔壁は、前記内カテーテルの前記閉鎖壁内を延びて第1内腔及び第2内腔を内部に形成する、多内腔カテーテル装置。 - 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記装置の長さに亘って延びる保護シースを更に含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項24に記載の多内腔カテーテル装置において、前記保護シースは、前記内カテーテルを通過させることができる自己シールキャップを前記装置の先端に含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項24に記載の多内腔カテーテル装置において、前記保護シースは、前記装置の基端に密封領域を含み、前記領域を通る前記装置の移動を制限するための手段を含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項26に記載の多内腔カテーテル装置において、前記密封領域は、抗菌剤を含む、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は、前記内カテーテルの基端から前記チップまで延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは所定の角度をなして形成され、前記内カテーテルの第1側部の閉鎖壁は、前記内カテーテルの第2側部の閉鎖壁を越えて長さ方向に前記第1側部とは逆方向に延びて傾斜を形成する、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは、前記内カテーテルの一方の側部で前記閉鎖壁から前記隔壁まで角度をなしており、傾斜を形成する、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記第2内腔は、前記第1内腔を越えて長さ方向に延びている、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記チップは第1キャビティ及び第2キャビティを有し、前記第1内腔は前記第1キャビティと流体連通しており、前記第2内腔は前記第2キャビティと流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項24に記載の多内腔カテーテル装置において、ガイドワイヤ内腔を更に含み、このガイドワイヤ内腔は、前記第1塊状キャビティから前記塊状チップの前記端部を通って延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項24に記載の多内腔カテーテル装置において、ガイドワイヤ内腔を更に含み、このガイドワイヤ内腔は前記第2塊状キャビティから前記チップの前記端部を通って延びる、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記外壁は、前記外カテーテルの先端近くに配置された複数の開口部を更に含み、前記環状領域は前記開口部と流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記閉鎖壁は、前記内カテーテルの前記チップ近くに配置された複数の開口部を更に含み、前記第1及び第2の内腔は前記開口部と流体連通している、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記閉鎖壁の断面は円形である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルの前記閉鎖壁の断面は楕円形である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は前記内カテーテルを二分し、前記第1及び第2の内腔の断面領域はD形状である、多内腔カテーテル装置。
- 請求項23に記載の多内腔カテーテル装置において、前記隔壁は湾曲しており、前記第1及び第2の内腔の断面領域は半円形である、多内腔カテーテル装置。
- 流体の注入及び流体の吸引を同時に行う上で使用するための多内腔カテーテル装置において、
細長い中空外カテーテル、及び
前記外カテーテル内に配置され、前記外カテーテルとの間に流体流れ領域が形成される、複数の細長い内カテーテルを含む、多内腔カテーテル装置。 - 請求項41に記載の多内腔カテーテル装置において、前記内カテーテルのうちの少なくとも一つが、閉鎖壁、隔壁、及びチップを含み、前記チップは、前記外カテーテルの先端を越えて長さ方向に延び、前記隔壁は、前記閉鎖壁内で、前記内カテーテルの基端から前記チップまで延び、前記内カテーテル内に第1及び第2の内腔を形成する、多内腔カテーテル装置。
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