JP2004354537A - 微細構造体製造用マスターモデルの製造法と微細構造体製造用マスターモデル及び微細構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】逆テーパ部を持たない所要の形状及びテーパ角を有する微細構造体製造用マスターモデルを製造する。
【解決手段】光硬化型レジスト2を塗布した基板1にフォトマスク4を介して斜め方向から露光を行った後、現像でレジスト2の未露光部分の除去を行って底部に未露光レジストが残存する凹溝10を形成する。次いでフォトマスクを介して凹溝10底部の側壁寄りの未露光レジストに光を照射する2度目の露光とその後の現像とを行う。2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストが硬化し、凹溝側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになる。
【選択図】 図1
【解決手段】光硬化型レジスト2を塗布した基板1にフォトマスク4を介して斜め方向から露光を行った後、現像でレジスト2の未露光部分の除去を行って底部に未露光レジストが残存する凹溝10を形成する。次いでフォトマスクを介して凹溝10底部の側壁寄りの未露光レジストに光を照射する2度目の露光とその後の現像とを行う。2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストが硬化し、凹溝側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光導波路のような微細構造体製造用マスターモデルの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10に示すように、基板1上に感光性材料層2を形成し、その感光性材料層2にマスク部40を備えるフォトマスク4を介して斜め方向から露光光を照射し、その後、現像を行うことで、側壁が斜面となっている隔壁パターンを基板上に形成する技術が特開平2002−117756号公報に開示されている。
【0003】
このような微細加工技術は、抜き勾配を露光光の照射角で設定される角度で微細なものにおいても形成することができるために、上記公報に開示されているプラズマディスプレーパネルの隔壁を形成する際に用いる隔壁転写用元型の作成のほか、感光性材料として光硬化型レジストを用いることによって光導波路のような微細構造体を成型法で製造するための金型の作成に必要なマスターモデルの製造に利用することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−117756号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、露光光がレジストを透過中にレジストによって吸収されるために、図10に示すように、未露光部分の除去で得られた凹溝10の基板1付近に逆テーパ形状部Rが生じてしまうものであり、上記のものをマスターモデルとして型を作成した場合、逆テーパを備えた型となってしまって離型時に不具合が生じるものとなる。
【0006】
また、上記のマスターモデルを用いて凹溝を備えたクラッド部を製造して凹溝にコア部を配置することで光導波路とすると、光ファイバーとの結合時に凹溝底部においてコア断面と光ファイバー断面との間に不一致が生じてカプリング損失が大きく生じるものとなる。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは逆テーパ部を持たない所要の形状及びテーパ角を有する微細構造体製造用マスターモデルの製造方法と微細構造体製造用マスターモデルを提供するにあり、また、カプリング損失の小さい光導波路となる微細構造体を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルの製造法は、光硬化型レジストを塗布した基板にフォトマスクを介して斜め方向から露光を行った後、現像でレジストの未露光部分の除去を行って底部に未露光レジストが残存する凹溝を形成し、次いでフォトマスクを介して凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストに光を照射する2度目の露光とその後の現像とを行うことに第1の特徴を有している。2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストを硬化させることで凹溝側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになるようにしたものである。
【0009】
この場合、2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際にレジストに密着させていたフォトマスクをレジストから少し浮かせた状態で使用することで、同じフォトマスクを使用しながら露光領域を変化させることができる。
【0010】
2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際に用いたフォトマスクを用いるとともに、2度目の露光の際の光を1度目の露光の際の光よりも傾斜した光とすることによっても、同じフォトマスクを使用しながら露光領域を変化させることができる。
【0011】
2度目の現像に用いる現像液を1度目の現像に用いる現像液よりも濃度が薄いものとすると、現像液の回り込みをより確実に防ぐことができる。
【0012】
また、基板として予め表面に光反射膜を形成したものを用いてもよい。光反射膜による光の反射により、凹溝側壁の底部寄りの部分の露光領域を拡大することができる。
【0013】
また、基板としてその表面の所要部分に予めエッチングを施したものを用いると、エッチングによるレジストと基板との密着力の強化により、現像液の回り込みでレジストが除かれてしまうことを防ぐことができる。
【0014】
上記の各発明におけるフォトマスクとしては、光を屈折させて斜め方向の光を光遮蔽用マスク部の直下に回す屈折部を備えたものを用いることができる。直上から光を照射しても、所要の斜めの光を得ることができる。
【0015】
そして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルは、光導波路の成形用金型の製造用であって、光導波路における導波路パターンと同じパターンの凹溝を備えているマスターモデルであり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることに特徴を有している。逆テーパ部を持たないために型抜きに問題が生じないのはもちろん、このマスターモデルから製造した金型で凹溝がコア部の配置部となる光導波路を製造すれば、カプリング損失が小さいものを得ることができる。
【0016】
また、本発明に係る微細構造体は、凹溝を有するクラッド部と、該クラッド部よりも屈折率が高い材料からなるとともにクラッド部の上記凹溝内に配されているコア部とから構成されて光導波路を形成する微細構造体であり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることに特徴を有している。コア部外面を半円形状に近い状態にすることができるものであり、このために光ファイバとのカプリング損失を低減することができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図1は光導波路のような微細構造体を成型法で製造するための金型の作成に必要なマスターモデルの製造についての一実施例を示しており、まずは基板1に光硬化型(ネガ型)のレジスト2を塗布した後、基板1上にフォトマスク4を密着させた状態で露光を行うことで、作成したい凹溝となる部分以外のレジスト2を硬化させる。この時、露光は斜め方向から照射することで行う。
【0018】
次いで現像によって未露光部分の除去を行って凹溝10を形成する。この時、現像時間は短くして凹溝10の底部にレジスト2が残るようにしておく。
【0019】
その後、再度フォトマスク4を介して斜め方向から露光を行い、上記凹部10の底部に残っているレジスト2のうちの側壁寄りの部分を硬化させる。この時、フォトマスク4を基板1から少し(たとえば5μmほど)浮かした状態で露光を行うことで、最初の露光時と同じフォトマスク4を利用することができる。
【0020】
この2度目の露光の後の現像で凹溝10の底部に残存していた未露光のレジスト2を除去すれば、凹溝10の側壁は基板側(底部側)が凹溝10内に張り出した状態の傾斜面となる。
【0021】
図2に示すように、上記1度目の露光(図中イ)よりも2度目の露光(図中ロ)を傾かせた状態で行うようにしてもよい。1度目の露光と2度目の露光を同じフォトマスク4で共にレジスト2に密着させた状態で行いつつ、1度目の露光及び現像で凹溝10底部に残っていた未露光のレジストの一部を2度目の露光で硬化させることができる。
【0022】
もちろん、1度目の露光に際して用いるフォトマスク4よりもマスク部40が少しだけ小さいフォトマスクを用意して、このフォトマスクを2度目の露光に際して用いるようにしてもよい。
【0023】
また、2度目の露光後の現像に用いる現像液の濃度は、1度目の露光後の現像に用いる現像液よりも薄くしておくことが好ましい。1度目の露光現像後に凹溝10底部に残したレジスト2のうち、2度目の露光時で露光させた部分がレジスト2と基板1との間に回り込んだ現像液で除去されてしまうという事態を招くことがなくなり、より確実に逆テーパ部のない凹溝10を形成することができる。
【0024】
いずれにしても、上記のような形状の凹溝10が形成された基板をマスターモデルとして例えば電鋳法により図3に示す金型6を形成し、該金型6で微細構造体である光導波路体7のクラッド部70を形成すると、該クラッド部70には上記凹溝10に基づく凹溝71が形成されるとともに、該凹溝71は逆テーパ部がなくて適切な抜き勾配となっているために、マスターモデルと金型6との分離及び金型6からの光導波路体7(クラッド部70)の取り外しをスムーズに行うことができるものであり、しかも上記凹溝10とほぼ同形となる光導波路体7上の凹溝71に配したコア部72は、その断面形状が円形に近くなるために、光ファイバー8との接続時にカプリング損失を小さくすることができる。
【0025】
露光に際して基板1及びレジスト2に斜めに光を当てることは、図4に示すように、斜め軸80を中心に回転するテーブル9上に基板1をセットし、テーブル8を回転させることで行うと、全方向において順テーパの側壁を備えた凹溝10を容易に形成することができる。
【0026】
また、フォトマスク2として、図5に示すように、凹レンズを構成して光を屈折させることでマスク部40の下方に光を送ることになる凹部41をマスク部40と反対側の面に形成したものを用いる場合には、露光そのものは直上から行ってもマスク部40の下方には斜め方向から光が到達することになって、斜め方向から照射する場合と同じ状態を得ることができる。
【0027】
なお、上記のような凹部41を備えたフォトマスク4は、次のようにすることで作成することができる。すなわち、図6に示すように、マスク部40を有する面とは逆の面にポジ型のレジスト44を塗布し、フォトマスク4のマスク部40と同パターンで且つ幅が少し広いマスク部46を備えた他のフォトマスク45を介して上記レジスト44の露光及び現像を行って、フォトマスク4上にパターン部47を形成した後、フォトマスク4のマスク部40側の面に保護用のレジスト48の塗布を行い、次いで16BHF溶液に20分間ほど浸漬して、ガラスである基板1におけるパターン47及び時レジスト48で覆われていない部分のエッチングを行う。これは等方性エッチングであり、パターン47のエッジ付近は曲線を描くものとなる。その後、発煙硝酸に30分間浸漬したりすることで、パターン47及びレジスト48の除去を行う。
【0028】
図7に示すように、マスク部40以外の部分にベースであるガラスと同屈折率で表面張力が大である樹脂材料43を塗布したものを用いてもよい。この場合においても、樹脂材料43の表面曲線が直上から照射された光をマスク部40の下方に屈折させるために、斜め方向から照射する場合と同じ状態を得ることができる。
【0029】
図8に他の実施形態の一例を示す。ここでは基板1上に基板1よりも反射率の高い反射膜5を形成し、その上にネガ型のレジスト2の塗布を行っている。反射膜5としてはAu膜を好適に用いることができる。
【0030】
上記レジスト2にフォトマスク4を重ねて斜め方向から露光を行った場合、レジスト2を透過して反射膜5で反射する光により、最終的に凹溝10の側壁と基板1の露出部との隅部に位置するレジスト2も硬化することから、露光後の現像によるレジスト2の未露光部分の除去にあたり、上記隅部に位置する部分まで除去されてしまうことが少なくなる。従って、前述のように2度目の露光と現像とを行う時、レジスト2における上記隅部に位置する部分が確実に残って傾斜角の緩やかな部分を得ることができる。
【0031】
このほか、現像時の現像液の回り込みを防ぐことを行うようにしてもよい。たとえば、基板1の表面において少なくとも最終的に凹溝10の側壁と基板1の露出部との隅部となる部分にエッチングを予め施してレジスト2と基板1との密着力を高くするのである。図9はこの場合の一例を示しており、基板1上にポジ型のレジスト26を塗布するとともにフォトマスク27を介して露光を行う。このフォトマスク27は、導波路パターンの輪郭線の部分で光を透過させるものであり、このために露光後の現像によりレジスト26は上記輪郭線の部分だけ基板1の表面を露出させることになる。そして上記状態において例えばO2プラズマを照射して上記露出した基板1の表面のエッチングを行う。図中16がエッチング部を示す。
【0032】
この後、上記レジスト26の除去を行い、次いで前述のネガ型のレジスト2の塗布とフォトマスク4を介した斜め方向からの2回にわたる露光と現像を行って側壁が傾斜した凹溝10を形成する。凹溝10の側壁の下端はエッチング部16上に載っているために基板1との密着力が高く、現像時の現像液の回り込みで基板1から剥がれることはなく、このために逆テーパ部が生じたりすることがない。
【0033】
以下、具体実施例をいくつか示す。なお、本発明は、下記実施例におけるレジストや現像液の種類、ベークの手段等に限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】
ネガレジストTHB−151N(JSR社製)を4インチシリコンウェハ上の中心付近に5cc滴下し、シリコンウェハを950rpmで回転させてスピンコートを行った後、ホットプレート上で120℃40分間のベークを行った。
【0035】
この後、片面にクロムなどでマスク部を形成したフォトマスクをマスク部側の面をレジスト2に密着させた状態でフォトマスク表面及びレジスト表面に対して87°の角度でUV光を25秒間照射し、フォトマスクを外した後、シリコンウェハを現像機(TMAH2.38%溶液)に10〜15分浸漬させた。現像時間が短いために、現像液によるレジスト2の未露光部分の除去で形成される凹溝の底部には未露光のレジストが残存していた。
【0036】
次いで上記フォトマスクをレジストの表面から5μmだけ離した状態で再度87°の角度でUV光の露光を25秒間行った後、現像液(TMAH2.38%溶液)に10〜15分浸漬し、凹溝底部に残存していたレジストのうちの2度目の露光でも未露光となっている部分を除去した。
【0037】
この結果得られたものは、上記凹溝の側壁がUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つものとなっている上に、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0038】
【実施例2】
2度目の露光時のフォトマスクをレジスト2に密着させた状態としている点と、2度目の露光時のUV光の照射角を85°とした点以外は実施例1と同じとした。この結果得られたものも、実施例1で得られたものと同様の凹溝を備えたものとなっていた。
【0039】
【実施例3】
2度目の露光後の現像を濃度の薄い現像液(TMAH2%溶液)に10〜15分浸漬することを除けば実施例1と同じとした。この結果得られたものは、実施例1で得られたものよりも凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁の凹溝の中央側への張り出しが大でその傾斜角がより緩やかなものとなっていた。
【0040】
【実施例4】
シリコンウェハとして、その表面にスパッタでAu膜を500Å堆積させたものを用いたことを除けば実施例1と同じとした。この結果得られたものは、上記凹溝の側壁がUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つものとなっている上に、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0041】
【実施例5】
ポジレジストAZP4620(クラリアント社製)を4インチシリコンウェハ表面の中心付近に5cc滴下し、シリコンウェハを3500rpmの回転数で回転させてスピンコートを行い、次いでシリコンウェハをホットプレート上で120℃5分間ベークを行った。
【0042】
この後、導波路パターンの輪郭線を除く部分をマスクするフォトマスクを上記ポジレジスト上に重ねてUV光の3秒間照射を行い、次いでフォトマスクを外して現像液(TMAH2.38%溶液)に10〜20分間浸漬し、この後に200mW60秒間のO2プラズマ照射を行った。
【0043】
上記ポジレジストの除去を行った後、上記実施例1と同じ処理を行った結果得られたものは、上記凹溝の側壁がシリコンウェハの表面に至るまでUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つとともに、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴とするところによれば、2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストを硬化させるために、凹溝側壁の傾斜角を凹溝底部側において緩やかにすることができるものであり、逆テーパ状の部分が生じてしまうことがなく、所要の形状及び所要のテーパを有するマスターモデルを確実に得ることができる。
【0045】
そして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルでは、逆テーパ部を持たないために型抜きに問題が生じない上に、このマスターモデルを用いて光導波路を製造する時、カプリング損失が小さい光導波路を得ることができる。
【0046】
また、本発明に係る光導波路である微細構造体は、コア部外面が半円形状に近い状態になるために光ファイバとのカプリング損失が小さいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の説明図である。
【図2】他例の説明図である。
【図3】(a)はマスターモデルから電鋳法で作成した金型の断面図、(b)は該金型を用いて成形される光導波路の断面図である。
【図4】(a)(b)は回転テーブルの斜視図と側面図である。
【図5】フォトマスクの他の例の断面図である。
【図6】上記フォトマスクの製造法の説明図である。
【図7】フォトマスクの別の例の断面図である。
【図8】他の実施の形態の一例の説明図である。
【図9】更に他の実施の形態の一例の説明図である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 基板
2 レジスト
4 フォトマスク
10 凹溝
【発明の属する技術分野】
本発明は光導波路のような微細構造体製造用マスターモデルの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10に示すように、基板1上に感光性材料層2を形成し、その感光性材料層2にマスク部40を備えるフォトマスク4を介して斜め方向から露光光を照射し、その後、現像を行うことで、側壁が斜面となっている隔壁パターンを基板上に形成する技術が特開平2002−117756号公報に開示されている。
【0003】
このような微細加工技術は、抜き勾配を露光光の照射角で設定される角度で微細なものにおいても形成することができるために、上記公報に開示されているプラズマディスプレーパネルの隔壁を形成する際に用いる隔壁転写用元型の作成のほか、感光性材料として光硬化型レジストを用いることによって光導波路のような微細構造体を成型法で製造するための金型の作成に必要なマスターモデルの製造に利用することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−117756号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、露光光がレジストを透過中にレジストによって吸収されるために、図10に示すように、未露光部分の除去で得られた凹溝10の基板1付近に逆テーパ形状部Rが生じてしまうものであり、上記のものをマスターモデルとして型を作成した場合、逆テーパを備えた型となってしまって離型時に不具合が生じるものとなる。
【0006】
また、上記のマスターモデルを用いて凹溝を備えたクラッド部を製造して凹溝にコア部を配置することで光導波路とすると、光ファイバーとの結合時に凹溝底部においてコア断面と光ファイバー断面との間に不一致が生じてカプリング損失が大きく生じるものとなる。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは逆テーパ部を持たない所要の形状及びテーパ角を有する微細構造体製造用マスターモデルの製造方法と微細構造体製造用マスターモデルを提供するにあり、また、カプリング損失の小さい光導波路となる微細構造体を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルの製造法は、光硬化型レジストを塗布した基板にフォトマスクを介して斜め方向から露光を行った後、現像でレジストの未露光部分の除去を行って底部に未露光レジストが残存する凹溝を形成し、次いでフォトマスクを介して凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストに光を照射する2度目の露光とその後の現像とを行うことに第1の特徴を有している。2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストを硬化させることで凹溝側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになるようにしたものである。
【0009】
この場合、2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際にレジストに密着させていたフォトマスクをレジストから少し浮かせた状態で使用することで、同じフォトマスクを使用しながら露光領域を変化させることができる。
【0010】
2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際に用いたフォトマスクを用いるとともに、2度目の露光の際の光を1度目の露光の際の光よりも傾斜した光とすることによっても、同じフォトマスクを使用しながら露光領域を変化させることができる。
【0011】
2度目の現像に用いる現像液を1度目の現像に用いる現像液よりも濃度が薄いものとすると、現像液の回り込みをより確実に防ぐことができる。
【0012】
また、基板として予め表面に光反射膜を形成したものを用いてもよい。光反射膜による光の反射により、凹溝側壁の底部寄りの部分の露光領域を拡大することができる。
【0013】
また、基板としてその表面の所要部分に予めエッチングを施したものを用いると、エッチングによるレジストと基板との密着力の強化により、現像液の回り込みでレジストが除かれてしまうことを防ぐことができる。
【0014】
上記の各発明におけるフォトマスクとしては、光を屈折させて斜め方向の光を光遮蔽用マスク部の直下に回す屈折部を備えたものを用いることができる。直上から光を照射しても、所要の斜めの光を得ることができる。
【0015】
そして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルは、光導波路の成形用金型の製造用であって、光導波路における導波路パターンと同じパターンの凹溝を備えているマスターモデルであり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることに特徴を有している。逆テーパ部を持たないために型抜きに問題が生じないのはもちろん、このマスターモデルから製造した金型で凹溝がコア部の配置部となる光導波路を製造すれば、カプリング損失が小さいものを得ることができる。
【0016】
また、本発明に係る微細構造体は、凹溝を有するクラッド部と、該クラッド部よりも屈折率が高い材料からなるとともにクラッド部の上記凹溝内に配されているコア部とから構成されて光導波路を形成する微細構造体であり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることに特徴を有している。コア部外面を半円形状に近い状態にすることができるものであり、このために光ファイバとのカプリング損失を低減することができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図1は光導波路のような微細構造体を成型法で製造するための金型の作成に必要なマスターモデルの製造についての一実施例を示しており、まずは基板1に光硬化型(ネガ型)のレジスト2を塗布した後、基板1上にフォトマスク4を密着させた状態で露光を行うことで、作成したい凹溝となる部分以外のレジスト2を硬化させる。この時、露光は斜め方向から照射することで行う。
【0018】
次いで現像によって未露光部分の除去を行って凹溝10を形成する。この時、現像時間は短くして凹溝10の底部にレジスト2が残るようにしておく。
【0019】
その後、再度フォトマスク4を介して斜め方向から露光を行い、上記凹部10の底部に残っているレジスト2のうちの側壁寄りの部分を硬化させる。この時、フォトマスク4を基板1から少し(たとえば5μmほど)浮かした状態で露光を行うことで、最初の露光時と同じフォトマスク4を利用することができる。
【0020】
この2度目の露光の後の現像で凹溝10の底部に残存していた未露光のレジスト2を除去すれば、凹溝10の側壁は基板側(底部側)が凹溝10内に張り出した状態の傾斜面となる。
【0021】
図2に示すように、上記1度目の露光(図中イ)よりも2度目の露光(図中ロ)を傾かせた状態で行うようにしてもよい。1度目の露光と2度目の露光を同じフォトマスク4で共にレジスト2に密着させた状態で行いつつ、1度目の露光及び現像で凹溝10底部に残っていた未露光のレジストの一部を2度目の露光で硬化させることができる。
【0022】
もちろん、1度目の露光に際して用いるフォトマスク4よりもマスク部40が少しだけ小さいフォトマスクを用意して、このフォトマスクを2度目の露光に際して用いるようにしてもよい。
【0023】
また、2度目の露光後の現像に用いる現像液の濃度は、1度目の露光後の現像に用いる現像液よりも薄くしておくことが好ましい。1度目の露光現像後に凹溝10底部に残したレジスト2のうち、2度目の露光時で露光させた部分がレジスト2と基板1との間に回り込んだ現像液で除去されてしまうという事態を招くことがなくなり、より確実に逆テーパ部のない凹溝10を形成することができる。
【0024】
いずれにしても、上記のような形状の凹溝10が形成された基板をマスターモデルとして例えば電鋳法により図3に示す金型6を形成し、該金型6で微細構造体である光導波路体7のクラッド部70を形成すると、該クラッド部70には上記凹溝10に基づく凹溝71が形成されるとともに、該凹溝71は逆テーパ部がなくて適切な抜き勾配となっているために、マスターモデルと金型6との分離及び金型6からの光導波路体7(クラッド部70)の取り外しをスムーズに行うことができるものであり、しかも上記凹溝10とほぼ同形となる光導波路体7上の凹溝71に配したコア部72は、その断面形状が円形に近くなるために、光ファイバー8との接続時にカプリング損失を小さくすることができる。
【0025】
露光に際して基板1及びレジスト2に斜めに光を当てることは、図4に示すように、斜め軸80を中心に回転するテーブル9上に基板1をセットし、テーブル8を回転させることで行うと、全方向において順テーパの側壁を備えた凹溝10を容易に形成することができる。
【0026】
また、フォトマスク2として、図5に示すように、凹レンズを構成して光を屈折させることでマスク部40の下方に光を送ることになる凹部41をマスク部40と反対側の面に形成したものを用いる場合には、露光そのものは直上から行ってもマスク部40の下方には斜め方向から光が到達することになって、斜め方向から照射する場合と同じ状態を得ることができる。
【0027】
なお、上記のような凹部41を備えたフォトマスク4は、次のようにすることで作成することができる。すなわち、図6に示すように、マスク部40を有する面とは逆の面にポジ型のレジスト44を塗布し、フォトマスク4のマスク部40と同パターンで且つ幅が少し広いマスク部46を備えた他のフォトマスク45を介して上記レジスト44の露光及び現像を行って、フォトマスク4上にパターン部47を形成した後、フォトマスク4のマスク部40側の面に保護用のレジスト48の塗布を行い、次いで16BHF溶液に20分間ほど浸漬して、ガラスである基板1におけるパターン47及び時レジスト48で覆われていない部分のエッチングを行う。これは等方性エッチングであり、パターン47のエッジ付近は曲線を描くものとなる。その後、発煙硝酸に30分間浸漬したりすることで、パターン47及びレジスト48の除去を行う。
【0028】
図7に示すように、マスク部40以外の部分にベースであるガラスと同屈折率で表面張力が大である樹脂材料43を塗布したものを用いてもよい。この場合においても、樹脂材料43の表面曲線が直上から照射された光をマスク部40の下方に屈折させるために、斜め方向から照射する場合と同じ状態を得ることができる。
【0029】
図8に他の実施形態の一例を示す。ここでは基板1上に基板1よりも反射率の高い反射膜5を形成し、その上にネガ型のレジスト2の塗布を行っている。反射膜5としてはAu膜を好適に用いることができる。
【0030】
上記レジスト2にフォトマスク4を重ねて斜め方向から露光を行った場合、レジスト2を透過して反射膜5で反射する光により、最終的に凹溝10の側壁と基板1の露出部との隅部に位置するレジスト2も硬化することから、露光後の現像によるレジスト2の未露光部分の除去にあたり、上記隅部に位置する部分まで除去されてしまうことが少なくなる。従って、前述のように2度目の露光と現像とを行う時、レジスト2における上記隅部に位置する部分が確実に残って傾斜角の緩やかな部分を得ることができる。
【0031】
このほか、現像時の現像液の回り込みを防ぐことを行うようにしてもよい。たとえば、基板1の表面において少なくとも最終的に凹溝10の側壁と基板1の露出部との隅部となる部分にエッチングを予め施してレジスト2と基板1との密着力を高くするのである。図9はこの場合の一例を示しており、基板1上にポジ型のレジスト26を塗布するとともにフォトマスク27を介して露光を行う。このフォトマスク27は、導波路パターンの輪郭線の部分で光を透過させるものであり、このために露光後の現像によりレジスト26は上記輪郭線の部分だけ基板1の表面を露出させることになる。そして上記状態において例えばO2プラズマを照射して上記露出した基板1の表面のエッチングを行う。図中16がエッチング部を示す。
【0032】
この後、上記レジスト26の除去を行い、次いで前述のネガ型のレジスト2の塗布とフォトマスク4を介した斜め方向からの2回にわたる露光と現像を行って側壁が傾斜した凹溝10を形成する。凹溝10の側壁の下端はエッチング部16上に載っているために基板1との密着力が高く、現像時の現像液の回り込みで基板1から剥がれることはなく、このために逆テーパ部が生じたりすることがない。
【0033】
以下、具体実施例をいくつか示す。なお、本発明は、下記実施例におけるレジストや現像液の種類、ベークの手段等に限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】
ネガレジストTHB−151N(JSR社製)を4インチシリコンウェハ上の中心付近に5cc滴下し、シリコンウェハを950rpmで回転させてスピンコートを行った後、ホットプレート上で120℃40分間のベークを行った。
【0035】
この後、片面にクロムなどでマスク部を形成したフォトマスクをマスク部側の面をレジスト2に密着させた状態でフォトマスク表面及びレジスト表面に対して87°の角度でUV光を25秒間照射し、フォトマスクを外した後、シリコンウェハを現像機(TMAH2.38%溶液)に10〜15分浸漬させた。現像時間が短いために、現像液によるレジスト2の未露光部分の除去で形成される凹溝の底部には未露光のレジストが残存していた。
【0036】
次いで上記フォトマスクをレジストの表面から5μmだけ離した状態で再度87°の角度でUV光の露光を25秒間行った後、現像液(TMAH2.38%溶液)に10〜15分浸漬し、凹溝底部に残存していたレジストのうちの2度目の露光でも未露光となっている部分を除去した。
【0037】
この結果得られたものは、上記凹溝の側壁がUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つものとなっている上に、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0038】
【実施例2】
2度目の露光時のフォトマスクをレジスト2に密着させた状態としている点と、2度目の露光時のUV光の照射角を85°とした点以外は実施例1と同じとした。この結果得られたものも、実施例1で得られたものと同様の凹溝を備えたものとなっていた。
【0039】
【実施例3】
2度目の露光後の現像を濃度の薄い現像液(TMAH2%溶液)に10〜15分浸漬することを除けば実施例1と同じとした。この結果得られたものは、実施例1で得られたものよりも凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁の凹溝の中央側への張り出しが大でその傾斜角がより緩やかなものとなっていた。
【0040】
【実施例4】
シリコンウェハとして、その表面にスパッタでAu膜を500Å堆積させたものを用いたことを除けば実施例1と同じとした。この結果得られたものは、上記凹溝の側壁がUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つものとなっている上に、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0041】
【実施例5】
ポジレジストAZP4620(クラリアント社製)を4インチシリコンウェハ表面の中心付近に5cc滴下し、シリコンウェハを3500rpmの回転数で回転させてスピンコートを行い、次いでシリコンウェハをホットプレート上で120℃5分間ベークを行った。
【0042】
この後、導波路パターンの輪郭線を除く部分をマスクするフォトマスクを上記ポジレジスト上に重ねてUV光の3秒間照射を行い、次いでフォトマスクを外して現像液(TMAH2.38%溶液)に10〜20分間浸漬し、この後に200mW60秒間のO2プラズマ照射を行った。
【0043】
上記ポジレジストの除去を行った後、上記実施例1と同じ処理を行った結果得られたものは、上記凹溝の側壁がシリコンウェハの表面に至るまでUV光の照射光の角度にほぼ応じた角度の傾斜を持つとともに、凹溝の底部側(シリコンウェハ側)における側壁が凹溝の中央側に張り出してその傾斜角が緩やかなものとなっていた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴とするところによれば、2度目の露光によって凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストを硬化させるために、凹溝側壁の傾斜角を凹溝底部側において緩やかにすることができるものであり、逆テーパ状の部分が生じてしまうことがなく、所要の形状及び所要のテーパを有するマスターモデルを確実に得ることができる。
【0045】
そして本発明に係る微細構造体製造用マスターモデルでは、逆テーパ部を持たないために型抜きに問題が生じない上に、このマスターモデルを用いて光導波路を製造する時、カプリング損失が小さい光導波路を得ることができる。
【0046】
また、本発明に係る光導波路である微細構造体は、コア部外面が半円形状に近い状態になるために光ファイバとのカプリング損失が小さいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の説明図である。
【図2】他例の説明図である。
【図3】(a)はマスターモデルから電鋳法で作成した金型の断面図、(b)は該金型を用いて成形される光導波路の断面図である。
【図4】(a)(b)は回転テーブルの斜視図と側面図である。
【図5】フォトマスクの他の例の断面図である。
【図6】上記フォトマスクの製造法の説明図である。
【図7】フォトマスクの別の例の断面図である。
【図8】他の実施の形態の一例の説明図である。
【図9】更に他の実施の形態の一例の説明図である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 基板
2 レジスト
4 フォトマスク
10 凹溝
Claims (9)
- 光硬化型レジストを塗布した基板にフォトマスクを介して斜め方向から露光を行った後、現像でレジストの未露光部分の除去を行って底部に未露光レジストが残存する凹溝を形成し、次いでフォトマスクを介して凹溝底部の側壁寄りの未露光レジストに光を照射する2度目の露光とその後の現像とを行うことを特徴とする微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際にレジストに密着させていたフォトマスクをレジストから少し浮かせた状態で使用することを特徴とする請求項1記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 2度目の露光に際して用いるフォトマスクとして、1度目の露光の際に用いたフォトマスクを用いるとともに、2度目の露光の際の光を1度目の露光の際の光よりも傾斜した光とすることを特徴とする請求項1記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 2度目の現像に用いる現像液を1度目の現像に用いる現像液よりも濃度が薄いものとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 基板として予め表面に光反射膜を形成したものを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 基板としてその表面の所要部分に予めエッチングを施したものを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- フォトマスクとして光を屈折させて斜め方向の光を光遮蔽用マスク部の直下に回す屈折部を備えたものを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の微細構造体製造用マスターモデルの製造法。
- 光導波路の成形用金型の製造用であって、光導波路における導波路パターンと同じパターンの凹溝を備えているマスターモデルであり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることを特徴とする微細構造体製造用マスターモデル。
- 凹溝を有するクラッド部と、該クラッド部よりも屈折率が高い材料からなるとともにクラッド部の上記凹溝内に配されているコア部とから構成されて光導波路を形成する微細構造体であり、上記凹溝はその断面形状が傾斜した側壁を有するテーパ状であるとともに側壁の傾斜角が凹溝底部側において緩やかになっていることを特徴とする微細構造体。
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2003
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